JP4513296B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、画像形成装置において記録媒体に形成される画像の色味を補正する、いわゆるキャリブレーションの技術解像度に関する。
カラープリンタなどの画像形成装置が長時間使用され続けると、用紙に形成される画像の濃度や色味が変化してくるため、それを適切な濃度や色味に補正する処理が行われる。この処理は一般にキャリブレーションと称されており、その処理内容は、濃度が一様なパッチ画像を用紙や感光体或いは中間転写体などにいくつか形成し、形成したパッチの濃度を測定してその目標値と比較し、その比較結果に基づいて画像を形成するための各種条件を適宜調整する、というものである。
このようなキャリブレーションは、画像形成ジョブと画像形成ジョブの間の時間帯などを利用して操作者の恣意的なタイミングで行われていたが、最近では、1つの画像形成ジョブにおいて色再現性を一定のレベルに維持するために、そのジョブの途中にキャリブレーションを行うことが提案されている。例えば特許文献1においては、画像形成ジョブ中にパッチ画像を形成し、このパッチ画像の濃度に基づいて、出力画像信号のレベルを調整するためのルックアップテーブルを更新することが提案されている。また、特許文献2においては、画像形成ジョブの途中に解像度キャリブレーションを行う場合、n枚の用紙に画像を形成する度にジョブをいったん中断してキャリブレーションを実行し、そのキャリブレーションが終了した後に、中断されたジョブを再開することが提案されている。
このように、従来においては、操作者の恣意的なタイミングや、定期的ないし定量的なタイミングでキャリブレーションが行われている。しかし、このような方法では、キャリブレーションを行うことで画像の濃度を適切に補正したつもりが、その意図とは逆に、用紙と用紙との間で濃度が急激に変動してしまうことになりかねない。
このような現象が起こる仕組みを、図10を参照しながら説明する。図10の縦軸は色再現性のレベルの高低を示す軸であり、横軸は時間軸である。点線Aは目標とされる理想的な色再現性のレベルを示しており、点線Aから図中下方に離れるほど、理想の色再現性のレベルからずれていることを意味している。実線Bは実際に用紙に形成される画像の色再現性のレベルであり、このレベルは時間が経過すると徐々に低下していく。C1〜C5は、それぞれの矢印が指し示すタイミングでキャリブレーションが行われることを表しており、J1〜J3は、それぞれ異なる画像形成ジョブが行われている期間を示している。図10に示すように、まず、最初の画像形成ジョブJ1においては、ジョブの開始後まもなく最初のキャリブレーションC1が行われ、以後、定期的にキャリブレーションC2,C3が行われているから、ジョブJ1の全期間に渡って色再現性が一定レベルに維持されることになる。
ここで、次に行われる画像形成ジョブJ2においては、キャリブレーションは一切行われず、そのまま、次の画像形成ジョブJ3に移行したと仮定する。この場合、画像形成ジョブJ2が行われている間は色再現性のレベルは低下し続けているので、画像形成ジョブJ3で最初のキャリブレーションC4が行われる直前では、色再現性のレベルがその目標値とは大きくずれてしまっている。従って、キャリブレーションC4によって理想的な色再現性が得られたとしても、キャリブレーションC4の直前に形成された画像とその直後に形成された画像とでは、濃度や色味が不自然なほどに変わって見えてしまう。
これがジョブ中にキャリブレーションを行った際の弊害である。
ところで、キャリブレーションは、前述したとおり、感光体や中間転写体などにパッチが形成されて行われるほかに、用紙にパッチが形成されて行われる場合がある。ところが、用紙の種類が異なるだけで画像の濃度は微妙に異なってしまうし、転写条件や定着条件といった画像形成条件のラチチュード(許容範囲)も用紙の種類毎に異なるから、精度の高いキャリブレーションを行うためには、用紙毎に目標値を決めておかなければならない。さらに、画像形成ジョブにおいて使用されるスクリーンの種類によっても、ジョブ中における濃度の変動の仕方は異なってしまうから、上記と同様に、スクリーン毎に目標値を決める必要がある。このように用紙にパッチを形成してキャリブレーションを行う場合には、用紙の種類やスクリーンの種類毎に目標値を予め決めて記憶しておかなければならないから、非常にコストと手間がかかってしまう。
これが用紙の種類或いはスクリーンの種類に応じてキャリブレーションを行う際の問題点である。
特開平10−224653号公報 特許3150305号公報
そこで、本発明は、画像形成ジョブの途中でキャリブレーションを行う場合であっても画像の濃度の変動を適切な範囲内に抑えることを第1の目的としている。
また、本発明は、用紙などの記録媒体やスクリーンの種類が異なる場合であっても、より簡便な構成でキャリブレーションを可能にすることを第2の目的としている。解像度
請求項1に係る発明は、画像を形成する処理が連続して行われる画像形成ジョブの途中において、該画像を形成するための画像形成条件を補正するジョブ中補正手段を備えており、該ジョブ中補正手段は、記録媒体の種類が変更された場合又は画像を形成するために用いるスクリーンの種類が変更された場合に、所定のパッチ画像を前記記録媒体に形成し、形成したパッチ画像の濃度または色彩値を検出し、検出した濃度または色彩値を前記画像形成ジョブにおいて用いるべき目標値として記憶する目標値記憶手段と、前記目標値が記憶された時から前記画像形成ジョブが終了する時までの期間においては、あるタイミングで前記記録媒体に前記パッチ画像を形成し、形成したパッチ画像の濃度または色彩値を検出し、検出した濃度または色彩値前記目標値記憶手段によって記憶されている目標値近づくように前記画像形成条件を補正する条件補正手段とを備える画像形成装置である。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記記録媒体の種類又は前記スクリーンの種類は、画像形成ジョブの途中に変更されるか、又は、画像形成ジョブと画像形成ジョブとの間に変更されることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1記載の画像形成装置において、画像形成ジョブの途中で前記画像形成条件を補正するか否かを設定する補正可否設定手段を備え、前記目標値記憶手段は、前回行われた画像形成ジョブにおいて前記画像形成条件を補正しないように前記補正可否設定手段により設定されており、かつ、今回行う画像形成ジョブにおいて前記画像形成条件を補正するように前記補正可否設定手段により設定されている場合に前記パッチ画像を記録媒体に形成し、形成したパッチ画像の濃度または色彩値を検出して前記目標値として記憶することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記目標値記憶手段は、前記目標値記憶手段によって目標値が記憶された時からの画像形成装置自身の使用頻度を示す値がある閾値を超えた場合に前記パッチ画像を前記記録媒体に形成し、形成したパッチ画像の濃度または色彩値を検出して前記目標値として記憶することを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項4記載の画像形成装置において、前記閾値は、画像形成装置において画像が形成された前記記録媒体の累積量、画像形成装置において画像を形成する処理を行った累積処理時間、画像形成装置において現像を行う現像装置が駆動した累積駆動時間、又は、画像形成装置において前記記録媒体に形成された画像の累積密度量のうちの少なくともいずれか1について予め定められた値であることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記条件補正手段によって前記画像形成条件が補正されるタイミングを設定する補正タイミング設定手段を備え、該補正タイミング設定手段は、各々の画像形成ジョブ毎、記録媒体の種類毎、記録媒体を収容している収容トレイ毎、又は画像を形成するために用いるスクリーンの種類毎の少なくともいずれか1について前記タイミングを設定し、前記条件補正手段は、前記補正タイミング設定手段によって設定されたタイミングで、前記記録媒体に前記パッチ画像を形成し、形成したパッチ画像の濃度または色彩値を検出し、検出した濃度または色彩値と前記記憶手段によって記憶されている目標値とが近づくように前記画像形成条件を補正することを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項1記載の画像形成装置において、画像形成ジョブと画像形成ジョブとの間に前記画像形成条件を補正するジョブ間補正手段を備え、該ジョブ間補正手段によって補正された画像形成条件の補正量と、前記ジョブ中補正手段によって補正された画像形成条件の補正量とを別々の記憶領域に記憶する記憶手段を備えることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項1記載の画像形成装置において、画像形成装置が備える像担持体上に所定のパッチ画像を形成し、形成したパッチ画像の濃度を検出し、検出した濃度とその目標値とが近づくように前記画像形成条件を補正する補正手段をさらに備えることを特徴とする。
請求項9に係る発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記ジョブ中補正手段によってパッチ画像が形成された記録媒体と、該ジョブ中補正手段以外の手段によって画像が形成された記録媒体とをそれぞれ異なる排出方法で排出する排出手段を備えたことを特徴とする。
本発明において、「画像形成ジョブ」とは、連続して行われる画像形成処理の集合を意味している。例えば画像形成装置が1又は複数の原稿画像を連続してスキャンし、スキャンした画像を1又は複数の用紙に連続して複写する場合、これら一連の処理が1つの画像形成ジョブである。また、例えば画像形成装置がパーソナルコンピュータなどの外部装置から連続して送信されてくる画像データを受信し、受信した画像データに基づいて1又は複数の用紙に連続して画像を形成する場合、これら一連の処理が1つの画像形成ジョブである。なお、本明細書では、画像形成ジョブを単に「ジョブ」と呼ぶ場合がある。
従来においては、画像形成ジョブが開始された時の濃度が既に大きく目標値からずれているにもかかわらず、その目標値に近づくようにキャリブレーションによって画像形成条件を補正しているがために、キャリブレーション前後の画像の濃度が大きく変動してしまう、という結果を招いている。これは、要するに、目標値が予め決まった値に固定されているから起こり得る問題である。
そこで、本発明においては、予め定められている理想的な目標値を目指したキャリブレーションと、1つの画像形成ジョブにおける濃度の変動をできり限り抑えることを目指したキャリブレーションとを別々に行う。前者のキャリブレーションは、画像形成ジョブと画像形成ジョブとの間に行われる周知のキャリブレーションであり、以降、「ジョブ間キャリブレーション」という。一方、後者のキャリブレーションは、画像形成ジョブの途中に行うので「ジョブ中キャリブレーション」という。
ジョブ中キャリブレーションは概ね次のようにして行われる。
画像形成装置は、画像形成ジョブにおいて利用される、そのジョブに固有の目標値を生成するか否かを判断するための生成条件を記憶している。そして、ある画像形成ジョブについて上記生成条件が満たされる場合には、画像形成装置は、記録媒体にパッチ画像を形成し、形成したパッチ画像の濃度または色彩値を検出し、検出した濃度または色彩値を上記画像形成ジョブにおいて利用される目標値として記憶する。画像形成装置は、この目標値が記憶された時から上記画像形成ジョブが終了する時までの期間においては、決められたタイミングで記録媒体にパッチ画像を形成し、形成したパッチ画像の濃度または色彩値を検出する。そして、画像形成装置は、検出した濃度または色彩値と既に記憶している目標値とが近づくように画像形成条件を補正する。
以下では、まず、最も基本的な生成条件である「画像形成ジョブの開始時にジョブ中キャリブレーションのための目標値を生成する」という内容を、実施例1として説明する。
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1に係る画像形成装置100の構成を示した図である。画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kはそれぞれ、イエロー(Y)色、マゼンダ(M)色、シアン(C)色およびブラック(K)色の各色のトナー像を形成する。中間転写ベルト2は、複数の各種ロール3に掛け渡されており、これらロール3によって矢印A方向に周回移動させられる。このように周回移動させられる中間転写ベルト2には、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって形成されたトナー像が重ね合わされるようにして1次転写される。
収容トレイ4a,4b,4c,4dには、それぞれ異なるサイズの用紙が複数枚収容されている。指定されたサイズの用紙は、収容トレイ4a、4b、4c,4dのいずれかから送り出され、複数の搬送ロール5によって搬送路Pathを矢印B方向に搬送させられる。転写装置6は、上述したように中間転写ベルト2に1次転写されたトナー像を、搬送路Path上を搬送されてくる用紙にベルト2次転写する。定着器7は、用紙に2次転写されたトナー像を加熱および加圧することによって用紙面に定着させる。トナー像が定着させられた用紙は、矢印C方向に沿って排出トレイ8a、8b、8cのいずれかに排出させられる。用紙が排出トレイ8a、8b、8cのいずれかに排出される際に、センサ9はその用紙に形成されている画像の濃度または色彩値を読み取る。
画像形成装置100の筐体上面には、表示部101と操作部102とが設けられている。表示部101は、液晶パネルを備えており、このパネルを駆動することにより各種の情報を表示する。また、この表示部101の液晶パネルはタッチパネルとしても機能し、操作者は操作部102の他にこの液晶パネルを用いて各種の操作を行うことができる。
次に、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの構成について説明する。
図2は、画像形成ユニット1Kの構成を示す図である。図2に示すように、画像形成ユニット1Kは、感光体11Kと、感光体11Kを決められた帯電電位に帯電させる帯電装置12Kと、YMCK各色の画像データのうちK(黒色)の画像データに応じた光を感光体11Kに光を照射して静電潜像を形成する露光装置13Kと、静電潜像に黒色トナーを供給し感光体11Kの表面に黒色トナー像を形成させる現像装置14Kと、中間転写ベルト2にトナー像を1次転写するための1次転写ロール15Kと、一次転写後の感光体11Kの表面に残留するトナーを除去するクリーニング装置16Kとを備えている。
画像形成ユニット1Y,1M,1Cの構成は、YMCK各色のうちどの色の画像データを取り扱うかという点を除いて、上記画像形成ユニット1Kと同様であるから説明を省略する。なお、以下の説明においては、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各構成については、それぞれ「Y」、「M」、「C」、「K」という符号を付して区別する。ただし、これらを特に区別する必要のない時は、「K」、「Y」、「M」、「C」という符号は付さない。例えば、画像形成ユニット1Yの感光体を指し示すときは「感光体11Y」と呼び、感光体11Y,11M,11C,11Kを区別しないでよい場合には、単に「感光体11」と総称する。
次に、図3のブロック図を参照しながら、画像形成装置100の制御系の構成について説明する。制御部110は、例えばCPU(Central Processing Unit)であり、記憶部120に記憶されている制御プログラムに従って画像形成装置100の各部ないし各装置の動作を制御する。例えば、制御部110はセンサ9から供給される出力信号を受け取って処理したり、操作部102から供給される出力信号に基づいて操作者の操作に応じた処理を行う。また、制御部110は、表示部101や転写装置103や定着装置7や帯電装置12や現像装置14や露光装置13に対して指示を送って、これら装置の動作を制御する。なお、転写装置103は、1次転写を行う1次転写ロール15と、2次転写を行う転写装置6とを含んでいる。
記憶部120には、制御プログラムのほか、画像を形成するための条件である画像形成条件が記憶されている。このような画像形成条件には、周知の転写条件、定着条件、帯電条件、露光条件、トナーの濃度に関する条件などのほかに、ジョブ間キャリブレーションにおいて利用されるジョブ間目標値及びジョブ間ルックアップテーブル(以降、ルックアップテーブルをLUTと略記する)と、ジョブ中キャリブレーションにおいて利用されるジョブ中目標値及びジョブ中LUTとがある。ジョブ間目標値は、予め定められた最も理想的な濃度または色彩値の目標値である。ジョブ間LUTには、このジョブ間目標値に近づけるように画像の濃度または色彩値を補正するための情報が記述されている。これに対し、ジョブ中目標値は、画像形成ジョブの開始時に生成された濃度または色彩値の目標値であり、ジョブ中LUTには、このジョブ中目標値に画像の濃度または色彩値を近づけるように補正するための情報が記述されている。これらの画像形成条件は、制御部110の指示によって生成されて記憶部120に記憶され、また、その内容も制御部110の指示に応じて適宜補正されたりする。
このように、ジョブ中LUTとジョブ間LUTとは、別々のテーブルとして構成されているので、画像形成装置100の制御部110は、ジョブ中LUTの内容を保持したままジョブ間LUTの内容のみを変更したり、逆に、ジョブ間LUTの内容を保持したままジョブ中LUTの内容のみを変更したりすることができる。ジョブ間キャリブレーションは操作者によって任意に実施されるものであり、そのキャリブレーションにおける補正内容が画像の濃度にどのように反映されるかということを確認してからジョブ間LUTが更新されるようになっている。これに対し、ジョブ中キャリブレーションは画像形成常置100によって自動的に実行されてしまうから、ユーザーの意思に反するような補正がされてしまう虞がある。そのため、画像形成装置100がジョブ中LUTとジョブ間LUTとを別々の記憶領域に記憶しておくようにすれば、操作者の意志に応じてジョブ中LUTの内容のみを消去する、といったことも容易であるから都合がよい。
記憶部120に記憶されている制御プログラムには、ジョブ中目標値を生成するか否かを判断するための生成条件が記述されている。この実施例1における生成条件とは、前述したとおり、画像形成ジョブの開始時にジョブ中目標値を生成する、という内容である。ここで、「画像形成ジョブの開始時」とは、画像形成ジョブがまさに開始されようとしたときであるか、又は、その開始後の或る期間が経過したときである。一般にジョブが開始された後の或る期間は、画像の濃度が安定しないことがあるので、そのような場合にパッチ画像を形成して目標値を生成しても、その目標値自体が適切なものとはならない虞がある。そこで、例えば、ある一定時間経過後とか、所定枚数の用紙に画像を形成するまでの期間が経過するまで待ち、画像の濃度が安定してから目標値を生成するようにしている。従って、上記の「ジョブが開始された後の或る期間」には、「予め決められた一定期間」と、「所定枚数の用紙に画像を形成するまでの期間」という意味が含まれる。
ここで、図4に示した模式図は、前述した図10と同様に、縦軸が色再現性のレベルの高低を示し、横軸が時間を示している。また、点線Aは理想的な目標とされる色再現性のレベルを示し、実線B’は、実際に用紙に形成される画像における色再現性のレベルを示している。C1〜C8は、それぞれの矢印が指し示すタイミングでジョブ中キャリブレーションが行われることを表している。これらジョブ中キャリブレーションC1〜C8のうち、C1,C4,C7は、ジョブ中目標値を生成する処理のみを行うジョブ中キャリブレーションであり、それ以外は、生成されたジョブ中目標値に画像の濃度を近づけるように画像形成条件を補正する処理を行うジョブ中キャリブレーションである。また、Cj1は、その矢印が指し示すタイミングでジョブ間キャリブレーションが行われることを表している。
図4に示すように、まず、最初の画像形成ジョブJ1の開始時にジョブ中キャリブレーションC1が行われるが、このときは、画像形成ジョブJ1において利用されるジョブ中目標値が生成されるだけである。具体的には、制御部110が、周知の画像形成プロセスを実行して所定濃度のパッチ画像を用紙に形成し、形成したパッチ画像の濃度または色彩値をセンサ9に読み取らせ、読み取らせた濃度または色彩値をジョブ中目標値として記憶部120に記憶する。以降、画像形成ジョブJ1においてはジョブ中キャリブレーションC2,C3が行われ、その都度、制御部110は、画像の濃度又は色味がジョブ中目標値に近づくように記憶部120に記憶している画像形成条件を補正する。
画像形成ジョブJ1が終了すると、次は画像形成ジョブJ2が開始される。この開始時においてもジョブ中キャリブレーションC4が行われる。このジョブ中キャリブレーションC4においては、画像形成ジョブJ2において利用されるジョブ中目標値が生成され、生成されたジョブ中目標値によって、記憶部120に記憶されているジョブ中目標値が上書き更新される。ここで、画像形成ジョブJ2の開始時点においては、画像形成ジョブJ1において最後のジョブ中キャリブレーションC3が行われたタイミングと比べると、時間経過により色再現性のレベルが幾分低下している。従って、ジョブ中キャリブレーションC4によって生成されたジョブ中目標値は、画像形成ジョブJ1における目標値よりも色再現性のレベルが少し低下している。ただし、この画像形成ジョブJ2においては、点線Aが示す予め定められたジョブ間目標値ではなく、新たに生成されたジョブ中目標値(即ち点線Dが示す色再現性のレベル)を目指してキャリブレーションが行われるので、キャリブレーションC5、C6の前後において画像の濃度又は色味が大きく変動することはない。
ただし、点線Aと点線Dとを比較すると容易に予測できるように、上記のようなジョブ中キャリブレーションが繰り返し行われているだけでは、ジョブ中目標値は最も理想的なジョブ間目標値(点線A)の色再現性レベルからは徐々にずれてくる。そこで、画像形成装置100は、画像形成ジョブと画像形成ジョブとの間に周知のジョブ間キャリブレーションを適宜行う。このようにすれば、図4においてジョブ間キャリブレーションCj1を行った後の実線B’が示すように、理想的な色再現性に近いレベルを維持することができる。
ところで、ジョブ中キャリブレーションは画像形成ジョブの途中に行われるから、パッチ画像を形成するのに要する時間などを考慮すると、画像形成ジョブ全体に要する時間が長くなってしまう虞がある。また、画像が形成される用紙の用途によっては、ジョブの途中で画像の濃度が大きく変動することが許される場合もある。そこで、本実施例1の画像形成装置100においては、それぞれの画像形成ジョブ毎、用紙の種類毎、収容トレイ4毎、或いはスクリーンの種類毎に、ジョブ中キャリブレーションを行うか否かを操作者の意志により選択して設定することができるようになっている。さらに、1つの画像形成ジョブにおいてジョブ中キャリブレーションを実行するタイミングを上記の単位毎に操作者の意志によって設定することもできるようになっている。
具体的には、操作者が操作部102を用いて所定の操作を行うと、制御部110はこの操作を受け付けて、例えば図5(a)に示すような設定画面を表示部101に表示する。この図5(a)は、収容トレイ4a,4b,4c,4d毎に、ジョブ中キャリブレーションの実行可否及び実行タイミング(ないし実行インターバル)を設定するための画面である。図5(a)では、例えば収容トレイ4a(図中「Tray1」)に収容されている用紙に画像を形成する場合には、1000枚の用紙に画像を形成する度にジョブ中キャリブレーションを行う、という設定がなされていることを示している。
また、この図5(b)は、ジョブ中キャリブレーションの実行可否及び実行タイミングをスクリーン毎に設定するための画面である。図5(b)では、例えば150線のスクリーンを用いて画像を形成する場合には、1200枚の用紙に画像を形成する度にジョブ中キャリブレーションを行う、という設定がなされていることを示している。
次に、この図5(c)は、ジョブ中キャリブレーションの実行可否及び実行タイミングを画像形成ジョブ毎に設定するための画面である。図5(c)の紙面に向かって左側の領域の設定内容(例えば「部数」、「出力先」など)は、従来において画像形成ジョブ毎に設定可能な内容を示している。一方、右側の領域に示された内容は、上述したジョブ中キャリブレーションに関する設定内容を示している。図5(c)に示す例では、この画像形成ジョブ中には、200枚の用紙に画像を形成する度にジョブ中キャリブレーションが行う、という設定がなされている。また、「パッチ排出先」とは、ジョブ中キャリブレーションによってパッチ画像を形成した用紙を排出する先の排出トレイ8a,8b,8cの別を示している。図5(c)において、「出力先」が「排出トレイ1」であるのに対し、「パッチ排出先」が「排出トレイ2」となっているので、画像形成ジョブによって通常の画像が形成された用紙と、ジョブ中キャリブレーションによってパッチ画像が形成された用紙とは、別々の排出トレイ8に排出されることになる。ジョブ中キャリブレーションは、画像形成ジョブの途中に自動的に行われるから、上記の2種類の用紙が同じ排出トレイ8に排出されてしまうと、これらが混在してしまい、操作者にとっては都合が悪い。そこで、これらの用紙をそれぞれ別々の排出トレイ8に排出するようにして、上記の問題を解消するようにしている。
以上説明したような設定内容は記憶部120によって記憶され、制御部110は記憶されている設定内容に従って、画像形成装置100の各部ないし各装置を制御してジョブ中キャリブレーションを実行する。
次に、図6を参照しながら、制御部110が制御プログラムに従って行う処理について説明する。制御部110は、画像形成ジョブが開始される度に図6に示す処理を開始する。なお、以下の説明では、開始される画像形成ジョブについては、ジョブ中キャリブレーションを行うように設定されていると仮定する。
図6において、制御部110は、これから開始される画像形成ジョブがジョブ中目標値を生成するための生成条件を満たすか否かを判断する。「満たさない」と判断されると(ステップS101;No)、通常通りの画像形成ジョブが実行される(ステップS108)。この場合、前回作成した目標値を使用して画像形成処理やジョブ中キャリブレーションが行われることになる。そして、画像形成ジョブの終了と共に図6に示す処理も終了する。
ここでは、この画像形成ジョブに関してはジョブ中キャリブレーションを行うように設定されているから、制御部110は生成条件を「満たす」と判断し(ステップS101;Yes)、画像形成ユニット1などを制御して所定濃度のパッチ画像を用紙に形成する(ステップS102)。次いで、制御部110は、センサ9に用紙上のパッチ画像の濃度または色彩値を読み取らせ、読み取らせた濃度または色彩値をこの画像形成ジョブにおいて利用されるジョブ中目標値として記憶部120に記憶する(ステップS103)。
そして制御部110は画像形成ジョブを開始する。ジョブが開始されると、制御部110は、ジョブ中目標値が記憶部120に記憶された時から計って、記憶部120に記憶されているジョブ中キャリブレーションの実行タイミングが到来したか否かを判断する(ステップS104)。実行タイミングが到来すると(ステップS104;Yes)、制御部110は、所定濃度のパッチ画像を用紙に形成する(ステップS105)。次いで、制御部110は、センサ9にパッチ画像の濃度または色彩値を読み取らせ、読み取らせた濃度または色彩値と記憶部120に記憶されているジョブ中目標値とを比較し、その比較結果に基づいて画像の濃度または色味がジョブ中目標値に近づくように画像形成条件を補正する(ステップS106)。この画像形成条件の補正は、例えばジョブ中LUTを更新する処理や、転写条件や定着条件を更新する処理などである。
これらのステップS104〜ステップS106の処理は、画像形成ジョブが終了するまで実行タイミングが到来するたびに繰り返し行われる、これによって、この画像形成ジョブにおける画像の濃度又は色味は、それほど大きく変動しない範囲内で適切に補正される。
なお、上記の説明は、画像形成ジョブがまさしく開始されるタイミングでジョブ中目標値を生成していたが、画像形成ジョブの開始後の或る期間経過後に目標値を生成する場合には、ステップS101以前に既に画像形成処理が開始されており、ステップS101では上記或る期間が経過したことが目標値の生成条件となる。
以上説明した実施例1によれば、画像形成装置100は、画像形成ジョブの開始時の画像の濃度をジョブ中目標値とするので、予め固定された目標値を目指してジョブ中キャリブレーションを行う場合と比較して、ジョブ中における画像濃度の変動を適切な範囲内に抑えることができる。
また、濃度変動を抑えられるということは、その補正量が大きくないということだから、補正に必要なパッチ画像の数が少なくて済む。よって、画像形成装置100は、画像形成ジョブにおける画像の生産性を落とすことなく、ジョブ中キャリブレーションを行うことができる。また、画像形成装置100は、ジョブ中目標値を記憶するだけで済むため、膨大な量の目標値を予め記憶しておく必要が無い。
(実施例2)
次に、実施例2について説明する。
この実施例2においては、上記の実施例1と比較して、ジョブ中目標値を生成するか否かを判断するための生成条件の内容が異なるだけであり、それ以外の構成・動作は同じである。実施例2では、基本的に、用紙の種類又はスクリーンの種類が異なったときにジョブ中目標値を生成するようになっている。さらにこの基本条件に加えて、次の(生成条件1)〜(生成条件3)のような内容の生成条件に従ってジョブ中目標値が生成される。
(生成条件1)
「画像形成ジョブの開始時には必ずジョブ中目標値を生成する。」
この生成条件1は、ジョブ中キャリブレーションはその画像形成ジョブの開始時の画像の濃度または色彩値を目標とする、ということを原則とした生成条件である。なお、1つの画像形成ジョブの途中で用紙の種類が異なる場合には、その用紙を用いる画像形成処理を1つの画像形成ジョブとみなすようにしている。即ち、1つの画像形成ジョブにおいて用紙の種類が異なる場合、それを新たな画像形成ジョブの開始と捉えることができるから、画像形成装置100は、ジョブの開始時には必ずジョブ中目標値を生成することとなる。
(生成条件2)
「前回の画像形成ジョブにおいて画像形成条件(例えばジョブ中LUT)が更新(或いは生成)されていない場合にはジョブ中目標値を生成する。」
この生成条件2は、例えば前回行われた画像形成ジョブにおいてはジョブ中キャリブレーションを行わないように設定されており、かつ、今回行う画像形成ジョブにおいてはジョブ中キャリブレーションを行うように設定されている場合には、ジョブ中目標値を生成する、といった内容である。また、例えば前回行われた画像形成ジョブにおいて用いられていた用紙の種類と、今回行う画像形成ジョブにおいて用いられる用紙の種類とが異なる場合には、今回用いる用紙についての画像形成条件は生成されていないのだから、上記生成条件2に従ってジョブ中目標値が生成されることになる。
(生成条件3)
「前回行われた画像形成ジョブにおいてはジョブ中キャリブレーションを行わないように設定されており、かつ、今回行う画像形成ジョブにおいてはジョブ中キャリブレーションを行うように設定されており、さらに、前回の画像形成ジョブにおいて最後にジョブ中キャリブレーションが行われた時点から今回行う画像形成ジョブの開始時期までにおいて、画像形成装置100の使用頻度がある閾値以上である場合には、ジョブ中目標値を生成する。」
使用頻度とは、具体的には、画像形成装置100において画像が形成された用紙の累積量、画像形成装置100において画像を形成する処理を行った累積処理時間、画像形成装置100において現像装置14が駆動した累積駆動時間、又は、画像形成装置100において用紙に形成された画像の累積密度量である。なお、単なる経過時間を使用頻度とみなしてもよい。
まず、生成条件1について説明する。
図7(a)は、画像形成ジョブJ1〜J3が続けて行われる場合に、ジョブ中目標値が生成されるタイミングを矢印C1、C2、C3で示した図である。図中同じ模様(斜線)によって表現された用紙Pは、同じ種類Aの用紙であることを意味している。このように用紙の種類が同じであっても、画像形成ジョブの開始時には必ずジョブ中目標値が生成されている。従って、画像形成装置100は、画像形成ジョブJ1〜J3のそれぞれにおいて、ジョブ開始時の画像の濃度または色彩値(つまりC1〜C3のタイミングで生成された目標値)を目標としてジョブ中キャリブレーションを行う。
次に、図7(b)は、画像形成ジョブJ1,J2が続けて行われる場合に、ジョブ中目標値が生成されるタイミングを矢印C1〜C3及びC1’〜C3’で示した図である。図中、複数の用紙Pのうち同じ模様(斜線、ドット、横線又は縦線)によって表現されたものは、同じ種類の用紙であることを意味している。画像形成ジョブJ1は、A、B、Cの3種類の用紙を順番に2枚ずつ用いて画像を形成するというジョブである。ここで、1つの画像形成ジョブの途中で用紙の種類が異なった場合には、その用紙を用いる画像形成処理を1つの画像形成ジョブとみなすようにしているから、矢印C1,C2,C3によって示したように、画像形成装置100はそれぞれの用紙の種類が異なる度にその用紙の種類に固有のジョブ中目標値を生成している。これ以降、画像形成装置100は、用紙の種類毎に、記憶部120に記憶されているジョブ中キャリブレーションの実行タイミングが到来するたびに、ジョブ中キャリブレーションを実行し、画像形成条件を補正する。
更に次の画像形成ジョブJ2においても、画像形成装置100は、同様に、それぞれの用紙の種類が異なる度にその用紙の種類に固有のジョブ中目標値を生成している。なお、画像形成ジョブの開始時にジョブ中目標値を必ず生成するようにしていると、実施例1で述べたように、ジョブ中目標値が最も理想的なジョブ間目標値のレベルからは徐々にずれてくるから、この場合には、画像形成装置100は画像形成ジョブと画像形成ジョブとの間に周知のジョブ間キャリブレーションを適宜行うようにすればよい。
次に、生成条件2について説明する。
図7(a)を参照するとわかるように、上記の生成条件1では、前回の画像形成ジョブと同じ種類の用紙を用いる場合であってもジョブの開始時には必ずジョブ中目標値を生成するから処理が煩雑になる。生成条件2ではこれを改善するのが目的である。
また、従来の問題点として述べたように、前回行われている画像形成ジョブにおいてジョブ中キャリブレーションは一切行われず(即ち画像形成条件が一切補正されず)、そのまま、次の画像形成ジョブに移行した場合に、ジョブ中キャリブレーションの前後で濃度の急激な変動が発生する虞がある。従って、前回行われている画像形成ジョブにおいてジョブ中キャリブレーションが行われていない場合(即ち画像形成条件が補正されていない場合)には、ジョブ中目標値を生成すれば足りると考えればよい。これが生成条件2の基本的な考え方である。
図8(a)は、矢印C1’、C1”によって示されるように、前回行われた画像形成ジョブにおいて用いられていた用紙の種類と、今回行う画像形成ジョブにおいて用いられる用紙の種類とが異なる場合にジョブ中目標値が生成される例を示している。図8(b)は、前回行われた画像形成ジョブにおいてはジョブ中キャリブレーションを行わないように設定されており(画像形成ジョブJ2)、今回行う画像形成ジョブにおいてはジョブ中キャリブレーションを行うように設定されている場合(画像形成ジョブJ3)には、ジョブ中目標値を生成することを表している(矢印C1’)。
図8(c)は、各々の画像形成ジョブ間において用紙の種類もジョブ中キャリブレーションの可否も変化していないので、矢印C1においてのみジョブ中目標値が生成されることを表している。画像形成ジョブJ1と画像形成ジョブJ2、及び、画像形成ジョブJ2と画像形成ジョブJ3のように、ジョブ中キャリブレーションの可否が変化していない場合には、ジョブ中目標値は生成されず、前回のジョブ中目標値とジョブ中LUTがそのまま使用される。また、図8(d)は、画像形成ジョブJ1においては用紙の種類が変わる度にジョブ中目標値が生成されるが、画像形成ジョブJ2においては、前回の画像形成ジョブにおいてジョブ中目標値が生成された種類の用紙(種類A、B、Cの用紙)については再度ジョブ中目標値が生成されることはなく、画像形成ジョブJ2においてはじめて用いられる種類の用紙(種類Dの用紙)についてのみジョブ中目標値が生成されることが示されている(矢印C1’)。
次に、生成条件3について説明する。
生成条件3はジョブ中目標値の生成回数をできり限り抑えることを意図している。
即ち、前回の画像形成ジョブと今回の画像形成ジョブとでは、ジョブ中キャリブレーシンが無しから有りに変わっている場合や、用紙の種類が異なっている場合であっても、前回の画像形成ジョブにおいて最後にジョブ中キャリブレーションが行われた時点から今回行う画像形成ジョブの開始時期までにおいて、画像形成装置100の使用頻度がある閾値以上でないかぎり、ジョブ中目標値を生成しない。
この内容を表したのが、図9(a)〜図9(c)である。図9(a)では、前回の画像形成ジョブと今回の画像形成ジョブとでは用紙の種類が異なっているが、上記閾値に相当するインターバルが経過していないから、が層形成装置100は種類Aの用紙に関しては前回のジョブ中目標値とジョブ中LUTをそのまま利用することを表している。
また、図9(b)では、前回の画像形成ジョブと今回の画像形成ジョブとではジョブ中キャリブレーションが無しから有りに変わっているが、上記閾値に相当するインターバルが経過していないから、画像形成装置100は種類Aの用紙に関しては前回のジョブ中目標値とジョブ中LUTをそのまま利用することを表している。また、図9(c)に示すように、各々の画像形成ジョブ間において用紙の種類もジョブ中キャリブレーションの可否も変化していない場合には、もちろん矢印C1においてのみジョブ中目標値が生成される。
なお、以上説明した生成条件1〜生成条件3においては、用紙の種類に限らず、スクリーンの種類に着目してジョブ中目標値を生成するようにしてもよい。
(その他の生成条件)
上記の他にも例えば、画像形成装置100は前回のジョブと今回のジョブの間で画像形成条件を変更する補正(具体的にはジョブ間差や日間差、部品の経時変化を補正するためのキャリブレーション)が実施された場合にジョブ中目標値を生成するようにしてもよい
また、画像形成装置100は用紙及びスクリーンの組み合わせが変更する際にジョブ中目標値を生成するようにしてもよい。例えば用紙Aでスクリーン線数が200線の画像から用紙Bに変更された場合、あるいはスクリーン線数が300線になった場合に、画像形成装置100は用紙とスクリーンの組み合わせでジョブ中目標値を生成する。また、1ページに複数種のスクリーンが使用されるケース(例えば200線と300線のスクリーン線数を使用するようなケース)では、画像形成装置100はジョブ中目標値を200線と300線のスクリーン線数でそれぞれ作成し、次に使用されるスクリーンが切り換わった場合(例えば用紙の種類は変わらないがスクリーン線数が200線と150線になった場合)には、新たに使用されるスクリーンについてのジョブ中目標値を作成する。このとき、画像形成装置100はスクリーン線数が200線のジョブ中目標値はそのまま使用し、スクリーン線数が150線のジョブ中目標値のみを新たに作成する。なお、ジョブ中目標値を生成するために用紙に形成するパッチ画像が少ないケースでは、画像形成装置100は1ページ内に200線と300線のパッチ画像を同時に作成したり、200線用と300線用のパッチ画像を複数ページを分けて出力してもよい。
また、画像形成装置100は、画像形成ジョブで使用されるスクリーンや用紙に対応するために行う補正とは別に、感光体又は中間転写体又は用紙搬送ベルト等の像担持体にパッチ画像を形成し、このパッチ画像に基づいてキャリブレーションを行ってもよい。このようにすれば、スクリーンや用紙の種類に依存せずに画像濃度を補正する手段を備えることになるので、用紙を用いたジョブ中キャリブレーションは用紙の種類に応じて発生する画像濃度のみを補正する事が可能となる。
なお、画像形成装置100は、中間転写ベルト2を用いるタンデム構成の画像形成装置であったが、中間転写ベルト以外の中間転写体を用いるものであってもよい。さらに、中間転写方式に限定されず、用紙搬送ベルトに担持された記録媒体、あるいはロールで搬送される記録媒体に直接転写する方式であってもよい。
また、上述した実施形態では、画像形成ジョブによって通常の画像が形成された用紙と、ジョブ中キャリブレーションによってパッチ画像が形成された用紙とを別々の排出トレイ8に排出することで混在を防止していたが、排出トレイ8が1つしかないケースや、上記の2種類の用紙をやむを得ず同じ排出トレイ8に出力しなければならないケースも想定される。このようなケースでは、これら2種類の用紙を1つの排出トレイ8に対しオフセット排出させて、これらが混在するのを防止するようにしてもよい。
また、上述の説明においては、画像を形成する記録媒体の一例として記録紙を挙げて説明したが、これ以外にも、例えばOHPフィルム等のプラスティック、金属、木材、布などの種々の材料を記録媒体として用いることが可能である。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。 同画像形成装置が備える画像形成ユニットの構成を示す図である。 同画像形成装置の制御系の構成を示すブロック図である。 同実施形態の実施例1における色再現性の変動を示す図である。 同実施例においてジョブ中キャリブレーションに関する設定を行うための画面例を示す図である。 同実施例における画像形成装置の制御部の動作を示すフローチャートである。 同実施形態の実施例2において、ジョブ中キャリブレーションが行われるタイミングを示す図である。 同実施形態の実施例2において、ジョブ中キャリブレーションが行われるタイミングを示す図である。 同実施形態の実施例2において、ジョブ中キャリブレーションが行われるタイミングを示す図である。 従来の画像形成ジョブ中における色再現性の変動を示す図である。
符号の説明
1Y,1M,1C,1K・・・画像形成ユニット、2・・・中間転写ベルト、4a,4b,4c,4d・・・収容トレイ、6・・・転写装置、7・・・定着装置、8a,8b,8c・・・排出トレイ、9・・・センサ、11K・・・感光体、12K・・・帯電装置、13K・・・露光装置、14K・・・現像装置、15K・・・1次転写ロール、100・・・画像形成装置、102・・・表示部(補正タイミング設定手段、補正可否設定手段)、102・・・操作部(補正タイミング設定手段、補正可否設定手段)、110・・・制御部(ジョブ中補正手段、判断手段、目標濃度記憶手段、条件補正手段、ジョブ間補正手段、補正手段)、120・・・記憶部(条件記憶手段、目標濃度記憶手段、記憶手段)、P・・・用紙(記録媒体)。

Claims (9)

  1. 画像を形成する処理が連続して行われる画像形成ジョブの途中において、該画像を形成するための画像形成条件を補正するジョブ中補正手段を備えており、
    該ジョブ中補正手段は、
    記録媒体の種類が変更された場合又は画像を形成するために用いるスクリーンの種類が変更された場合に、所定のパッチ画像を前記記録媒体に形成し、形成したパッチ画像の濃度または色彩値を検出し、検出した濃度または色彩値を前記画像形成ジョブにおいて用いるべき目標値として記憶する目標値記憶手段と、
    前記目標値が記憶された時から前記画像形成ジョブが終了する時までの期間においては、あるタイミングで前記記録媒体に前記パッチ画像を形成し、形成したパッチ画像の濃度または色彩値を検出し、検出した濃度または色彩値前記目標値記憶手段によって記憶されている目標値近づくように前記画像形成条件を補正する条件補正手段と
    を備える画像形成装置。
  2. 前記記録媒体の種類又は前記スクリーンの種類は、画像形成ジョブの途中に変更されるか、又は、画像形成ジョブと画像形成ジョブとの間に変更される請求項記載の画像形成装置。
  3. 画像形成ジョブの途中で前記画像形成条件を補正するか否かを設定する補正可否設定手段を備え、
    前記目標値記憶手段は、前回行われた画像形成ジョブにおいて前記画像形成条件を補正しないように前記補正可否設定手段により設定されており、かつ、今回行う画像形成ジョブにおいて前記画像形成条件を補正するように前記補正可否設定手段により設定されている場合に前記パッチ画像を記録媒体に形成し、形成したパッチ画像の濃度または色彩値を検出して前記目標値として記憶する請求項1記載の画像形成装置。
  4. 前記目標値記憶手段は、前記目標値記憶手段によって目標値が記憶された時からの画像形成装置自身の使用頻度を示す値がある閾値を超えた場合に前記パッチ画像を前記記録媒体に形成し、形成したパッチ画像の濃度または色彩値を検出して前記目標値として記憶する請求項1記載の画像形成装置。
  5. 前記閾値は、画像形成装置において画像が形成された前記記録媒体の累積量、画像形成装置において画像を形成する処理を行った累積処理時間、画像形成装置において現像を行う現像装置が駆動した累積駆動時間、又は、画像形成装置において前記記録媒体に形成された画像の累積密度量のうちの少なくともいずれか1について予め定められた値である請求項記載の画像形成装置。
  6. 前記条件補正手段によって前記画像形成条件が補正されるタイミングを設定する補正タイミング設定手段を備え、
    該補正タイミング設定手段は、各々の画像形成ジョブ毎、記録媒体の種類毎、記録媒体を収容している収容トレイ毎、又は画像を形成するために用いるスクリーンの種類毎の少なくともいずれか1について前記タイミングを設定し、
    前記条件補正手段は、前記補正タイミング設定手段によって設定されたタイミングで、前記記録媒体に前記パッチ画像を形成し、形成したパッチ画像の濃度または色彩値を検出し、検出した濃度または色彩値と前記記憶手段によって記憶されている目標値とが近づくように前記画像形成条件を補正する請求項1記載の画像形成装置。
  7. 画像形成ジョブと画像形成ジョブとの間に前記画像形成条件を補正するジョブ間補正手段を備え、
    該ジョブ間補正手段によって補正された画像形成条件の補正量と、前記ジョブ中補正手段によって補正された画像形成条件の補正量とを別々の記憶領域に記憶する記憶手段を備える請求項1記載の画像形成装置。
  8. 画像形成装置が備える像担持体上に所定のパッチ画像を形成し、形成したパッチ画像の濃度を検出し、検出した濃度とその目標値とが近づくように前記画像形成条件を補正する補正手段をさらに備える請求項1記載の画像形成装置。
  9. 前記ジョブ中補正手段によってパッチ画像が形成された記録媒体と、該ジョブ中補正手段以外の手段によって画像が形成された記録媒体とをそれぞれ異なる排出方法で排出する排出手段を備えた請求項1記載の画像形成装置。
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