JP4512960B2 - 積層シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属調表面を有する積層シート、特に自動車関連部材、建材部材、家電品等の外装塗装不要のシートとして有用な成型用積層シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、成型部材は一般に射出成型などで成型された後、意匠性、表面保護の観点からスプレー塗装が施され、焼き付けにより架橋させる方法で塗装がなされている。しかしながら、揮発性有機溶剤の排出に対する作業環境保護、外部環境保護の観点から粉体塗料の使用等の無溶剤化が図られている。同時に、着色シートを成型性樹脂を積層させて一体として成型する方法が紹介されている。
【0003】
特に金属調の意匠性を有するシートとして、アルミ蒸着したポリエチレンテレフタレートフィルムやポリプロピレンフィルム等をドライラミネートした積層シートや、鱗片状でかつ表面が平面なアルミニウム粒子を含有するアクリレート系エマルジョン層を有する積層シート(特許第2679485号)等が知られている。しかしながら、これらのシートは、平面として金属調表面を有しているものの、蒸着面に展延性が十分にないことや、インキ層を表面層としていることのため、真空成型またはインモールド成型等の成型加工を施した場合に、成型後に光沢のムラを生ずる等、金属調層の意匠性が不十分であった。又、特に自動車外装関連部材等の場合、展延性に関係する意匠性のみならず、同時に表面の耐傷つき性にも耐え得る素材が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、金属調の意匠性を有する積層シート、特に、成型時に必要な展延性を有し、自動車関連部材等に求められる、表面の耐傷つき性良好な成型用積層シートを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、検討の結果、フッ素樹脂を含有するフィルムを表面層とし、蒸着金属膜から得られる金属細片を樹脂ワニス中に分散したインキを有する積層シートを用いることにより上記課題を解決し本発明に至った。
【0006】
すなわち、本発明の第一の構成は、
1.透明又は半透明である第一のフィルム層(A)上に、蒸着金属膜から得られる金属細片を樹脂ワニス中に分散したインキを1層以上設けたインキ層(B)を有し、該フィルム層を表面層とする成型用積層シートであって、該フィルム層がフッ素樹脂を含有することを特徴とする成型用積層シートである。
【0007】
更に、本発明の構成は、
2.第一のフィルム層(A)がアクリル樹脂を含有する前記1記載の成型用積層シート、
3.第一のフィルム層(A)がフッ素樹脂を主成分とする上層とアクリル樹脂を主成分とする下層からなる積層フィルム層である前記1又は2に記載の成型用積層シート、
4.インキ層(B)側に更に、透明、半透明又は着色剤含有の第二のフィルム層(C)を有する前記3に記載の成型用積層シート、
5.第二のフィルム層(C)が熱可塑性樹脂層である前記4に記載の成型用積層シート、
6.(A)(B)層間及び又は(B)(C)層間に接着剤層(D)を有する前記4又は5に記載の成型用積層シート、
7.樹脂ワニスを構成する樹脂の軟化点が、(A)及び又は(C)を構成する熱可塑性樹脂の軟化点よりも低いものである前記1〜6の何れかに記載の成型用積層シート、
8.インキ層(B)がフッ素樹脂を含有する前記1〜7の何れかに記載の成型用積層シート、
9.「200%展延時」に於ける(A)側の表面光沢値の変化率が20%以下である前記1〜8の何れかに記載の成型用積層シートを含む。
【0008】
本発明の第二の構成は、透明又は半透明である第一のフィルム層(A)上に、セルロース誘導体で表面処理した蒸着金属膜細片を樹脂ワニス中に分散したインキを1層以上設けたインキ層(B)を有する積層シートであって、該フィルム層がフッ素樹脂を含有することを特徴とする積層シートである。
【0009】
尚、表面光沢値の変化率の定義は以下の通りとする。積層シートを構成する材料の軟化点よりも高い温度で展延加工を行った後、積層シートの厚さを測定し、展延加工前と同じ厚さを有する部分(非展延部)及び、展延加工前の1/2の厚さを有する部分(200%展延部)についての表面光沢を、光沢計:micro−TRI−gloss(BYK Gardner製)を用い、(A)側から、60゜/60゜の条件で測定する。表面光沢値の変化率=(非展延部の光沢値−200%展延部の光沢値)÷(非展延部の光沢値)×100(%)と定義する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に係る成型用積層シートの形態は、第一に、透明又は半透明である第一のフィルム層(A)上に、蒸着金属膜から得られる金属細片を樹脂ワニス中に分散したインキを1層以上設けたインキ層(B)を有する構造の成型用積層シートであって、該フィルム層がフッ素樹脂を含有することを特徴とする成型用積層シートである。更に付加された形態として、インキ層(B)側に更に、透明、半透明又は着色剤含有の第二のフィルム層(C)を有する構造の成型用積層シートである。又、(A)(B)層間及び又は(B)(C)層間に接着剤層(D)を有していても良い。本発明の別の形態は、透明又は半透明である第一のフィルム層(A)上に、セルロース誘導体で表面処理した蒸着金属膜細片を樹脂ワニス中に分散したインキを1層以上設けたインキ層(B)を有する積層シートであって、該フィルム層がフッ素樹脂を含有することを特徴とする積層シートである。以下、各構成要素について詳述する。
【0011】
本発明に用いる第一のフィルム層(A)は少なくともフィルム層(A)の最表層にフッ素樹脂を含有する、透明、半透明又は着色クリアの単層又は多層フィルムである。第一のフィルム(A)の最表層に含有されるフッ素樹脂は、二フッ化エチレン、四フッ化エチレン、六フッ化エチレン等のホモポリマー及び又はコポリマー等が好ましく用いられる。
【0012】
第一のフィルム層(A)のフッ素樹脂以外の樹脂成分としては、熱可塑性樹脂が好ましく、例を挙げれば、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリウレタン、ナイロン、ポリビニリデンクロライド等の熱可塑性樹脂が好ましく用いられる。更に、樹脂の相溶性、表面の耐傷付き性等の観点からアクリル樹脂が特に好ましく用いられる。
【0013】
第一のフィルム層(A)のフッ素樹脂含有量は、表面の耐傷付き性を害さない限り任意であるが、50〜90%が好ましく用いられる。
【0014】
第一のフィルム層(A)が多層フィルムの場合、最表層を除く層の樹脂成分はフィルムの展延性を害しない限り任意であるが、フッ素樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂とアクリル樹脂のブレンドタイプが好ましく用いられる。
【0015】
本発明のインキ層(B)に用いるインキは、蒸着金属膜から得られる金属細片を樹脂ワニス中に分散した高輝度インキであり、特にグラビアインキが好ましい。ワニス用樹脂は、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ウレア樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル樹脂(塩ビ、酢ビ共重合樹脂)、フッ素樹脂(二フッ化エチレン、四フッ化エチレン、六フッ化エチレン等のホモポリマー及び又はコポリマー等)、エチレン−ビニルアセテート樹脂、ポリオレフィン樹脂、塩素化オレフィン樹脂、エチレン−アクリル樹脂、石油系樹脂、セルロース誘導体樹脂等の熱可塑性樹脂が好ましく用いられる。特に、第一層のフィルム層(A)のインキ塗工面にフッ素樹脂が多い場合は、接着性の観点からフッ素樹脂を含有することが好ましい。
【0016】
更に、成型工程が必要な場合、インキ層が十分に展延するために、第一のフィルム層(A)、第二のフィルム層(C)を構成する樹脂の軟化点より低い軟化点を有する樹脂が好ましい。その差が20℃以上有ることが好ましい。
【0017】
また、高輝度グラビアインキの溶剤は、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、シクロヘキサン、ノルマルヘキサン等の脂肪族または脂環式炭化水素、酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル類、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、エチレングリコールモノエチルエーテル等のアルキレングリコールアルキルエーテル等が好ましく用いられる。
【0018】
なお、意匠性、展延性を阻害しない限り、インキ中に消泡、沈降防止、顔料分散、流動性改質、ブロッキング防止、帯電防止、酸化防止、光安定性、紫外線吸収、内部架橋等を目的とする各種添加剤を加えても構わない。
【0019】
本発明に用いるインキに使用される、蒸着金属膜から得られる金属細片は、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、真鍮(Cu−Zn)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、ニッケルクローム(Ni−Cr)、ステンレス(SUS)等が好ましく用いられる。これらの金属細片は、分散性、酸化防止・インキ層の強度アップ等のためにニトロセルロース等、セルロース誘導体で表面処理を行っても良い。
【0020】
インキ層(B)は高輝度の意匠性を持つために、全体として、0.5〜50μmの膜厚が好ましい。高輝度を得るために、最終膜厚が同一であっても、インキ層(B)の第一層の乾燥膜厚が0.05〜3μmであることが好ましい。複数のインキ層の間に透明又は半透明の熱可塑性ニスを積層することも出来る。
【0021】
高輝度インキ層の下に更に第二のインキ層として、着色剤含有インキを積層することも出来る。この場合、高輝度グラビアインキの層を第一のインキ層と称する。用いられる樹脂ワニスは、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ウレア樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル樹脂(塩ビ、酢ビ共重合樹脂)、フッ素樹脂(二フッ化エチレン、四フッ化エチレン、六フッ化エチレン等のホモポリマー及び又はコポリマー等)、エチレン−ビニルアセテート樹脂、ポリオレフィン樹脂、塩素化オレフィン樹脂、エチレン−アクリル樹脂、石油系樹脂、セルロース誘導体樹脂等の熱可塑性樹脂が好ましく用いられる。更に、成型工程が必要な場合、インキ層が十分に展延するために、第一のフィルム層(A)、第二のフィルム層(C)を構成する樹脂の軟化点より低い軟化点を有する樹脂が好ましい。
【0022】
第二のインキ層の膜厚は0.05〜100μm程度が好ましい。着色剤含有の第二のインキ層を有する場合、表面層からは、第一のインキ層を透して着色剤の金属調の意匠性を得ることが出来る。この場合の第一のインキ層の膜厚は、透過性の観点から0.5μm以下程度であることが好ましい。
【0023】
また、第二のインキ層を第一のインキ層と同色系のインキにすることで、第二層により隠蔽性を付与することができる。
【0024】
本発明で、インキ層(B)側に更に設けることの出来る、第二のフィルム層(C)は、透明、半透明又は着色剤含有の単層又は多層フィルム層であって、延伸性を有するフィルムが用いられるが、真空成型等の熱による成型工程が必要な場合には、熱可塑性樹脂を主体とするフィルムが好ましく、例を挙げれば、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリウレタン、ナイロン、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール、ポリビニルクロライド、ポリビニリデンクロライド、二フッ化エチレン、フッ素樹脂(四フッ化エチレン、六フッ化エチレン等のホモポリマー及び又はコポリマー等)の熱可塑性樹脂が好ましく用いられる。
【0025】
インキ層(B)と第二のフィルム層(C)の間に、第一のフィルム層と同様のフィルム層(A’)と、(B)層と同様のインキ層(B’)を積層させた層を挿入することも出来る。この場合接着剤を介しても介さなくても良い。(A)と(A’)又(B)と(B’)は同一でも異なっていても良い。更に、(A)(B)(A)(B)(A)(B)(C)の如く、(A)(B)の積層単位を3単位以上繰り返し積層しても良い。
【0026】
本発明に係る積層シートでは、(A)(B)層間及び又は(B)(C)層間に接着剤層(D)を設けることが出来る。接着剤層(D)としては、ドライラミネート接着剤、ウェットラミネート接着剤、ヒートシール接着剤、ホットメルト接着剤等が好ましく用いられる。各層に接着性樹脂を用いた場合、特別の接着剤層を用いない熱ラミネートでも良い。
【0027】
本発明に係る積層シートでは、(B)側、又は(C)側に、更に粘着剤層(E)を設けることが出来る。粘着剤としては、アクリル系、ゴム系、ポリアルキルシリコン系、ウレタン系、ポリエステル系等が好ましく用いられる。
【0028】
本発明に関わる積層シートでは、(A)表面層側に、意匠性、耐摩擦性、耐擦傷性、耐候性、耐汚染性、耐水性、耐薬品性及び耐熱性等の性能を付与するために、透明、半透明若しくは着色クリアトップコート層を1層以上設けることができる。トップコート剤としては積層シートの展延性を阻害しない限り、ラッカータイプ、イソシアネート又はエポキシ等による架橋タイプ、UV架橋タイプ又はEB架橋タイプが好ましく用いられる。
【0029】
本発明に関わる積層シートでは、第一のフィルム層(A)には、意匠性を付与するために、(A)の表面層又は(A)と第一のインキ層(B)の間に、透明若しくは半透明の着色インキ層を設けることができる。
【0030】
本発明に関わるインキ層及び接着剤層の塗工方式は、グラビアコーター、グラビアリバースコーター、マイクログラビアコーター、フレキソコーター、ブランケットコーター、ロールコーター、ナイフコーター、エアナイフコーター、キスタッチコーター及びコンマコーター等を用いることが出来る。
【0031】
本発明に係る成型用積層シートは各種成型法の表面層として用いることが出来る。例を挙げると、第一のフィルム層(A)を表面側に配置し、反対面に金属板を積層しプレス接着成型法で成型することが出来る。又、第一のフィルム層(A)を表面側に配置し、熱成型により三次元形状を有する予備成型体とした後、射出成型金型内にインサートし、射出樹脂と一体化するインサート射出成型法で成型することが出来る。更には、射出成型金型にシート状で挿入し、金型内で射出樹脂と一体化するインモールド射出成型法で成型することが出来る。積層シートの優れた展延性により、展延度合いの大きい箇所も意匠性、即ち高い光沢を保つことが出来る。
【0032】
本発明に係る成型用積層シートの展延性は、200%展延時に於ける(A)側の表面光沢値の変化率が目安となるが、20%以下であることが好ましい。特に10%以下が好ましい。
【0033】
【実施例】
以下に、実施例をもって、本発明を具体的に説明するが、これらに何ら制限されるものではない。
【0034】
(インキ調製例B−1)
ニトロセルロースで表面処理を施した、アルミ蒸着膜細粉30部(10%スラリー品)、ウレタン樹脂(バーノックEZL−676:大日本インキ化学工業製)18部、酢酸エチル26部、イソプロパノール26部を配合し、撹拌・分散し、アルミ蒸着細粉を用いたグラビアインキB−1を得た。
【0035】
(インキ調製例B−2)
ニトロセルロースで表面処理を施した、アルミ蒸着膜細粉30部(10%スラリー品)、四フッ化エチレン/二フッ化エチレン共重合樹脂(ディフェンサTR−250:大日本インキ化学工業製)7部、アクリル樹脂(パラロイド B44(ロームアンドハース社製)40%溶液)7部、酢酸エチル56部を配合し、撹拌・分散し、アルミ蒸着細粉を用いたグラビアインキB−2を得た。
【0036】
(接着剤調製例D−1)
主剤として、芳香族ポリエーテルウレタン樹脂(ディックドライAS−106A:大日本インキ化学工業社製)100部及び硬化剤として、エポキシ(LR−100:大日本インキ化学工業社製)10部からなる2液型接着剤D−1を得た。
【0037】
(接着剤調製例D−2)
四フッ化エチレン/二フッ化エチレン共重合樹脂(ディフェンサTR−250:大日本インキ化学工業製)25部、アクリル樹脂(パラロイド B44(ロームアンドハース社製)40%溶液)25部、酢酸エチル50部を配合し、撹拌・分散し、接着剤D−2を得た。
【0038】
第一のフィルム層(A)を構成するフィルムとして、
フィルム層(A−1):40μmのPVDF/アクリルアロイ単層フィルム(電気化学製 DX−10S)、
フィルム層(A−2):50μmのPVDF/アクリルアロイ二層フィルム(電気化学製 DX−14S)、
及びフィルム層(A−3):100μmのゴム変性PMMAフィルム)、
第二のフィルム層(C)を構成するフィルムとして、透明で厚さ300μmのABSフィルム(フィルムC)を用いた。
【0039】
(実施例1)
層構成を、フィルム(A−1)/インキB−1/接着剤D−1/フィルムCとし、インキB−1はグラビアコーターにて、乾燥膜厚1.0μmに1回塗工、接着剤D−1はグラビアコーターにて、塗布量5.0g/m2に塗工した。得られた積層シートを40℃で3日間エージングし、その後、真空成型法にてシートを展延加工した。
【0040】
(実施例2)
層構成を、フィルム(A−2)/インキB−1/接着剤D−1/フィルムCとし、インキB−1はグラビアコーターにて、乾燥膜厚1.0μmを1回塗工、接着剤D−1はグラビアコーターにて、乾燥塗布量5.0g/m2に塗工した。実施例1と同様の展延加工を施した。
【0041】
(実施例3)
層構成を、フィルム(A−1)/インキB−2/接着剤D−2/フィルムCとし、インキB−1はグラビアコーターにて、乾燥膜厚1.0μmを1回塗工、接着剤D−2はグラビアコーターにて、乾燥塗布量2.0g/m2に塗工した。得られた積層シートを130℃、1秒、1Kg/cm2でヒートシールし、その後、真空成型法にてシートを展延加工した。
【0042】
(比較例1)
層構成を、フィルム(A−3)/インキB−1/接着剤D−1/フィルムCとし、接着剤D−1はグラビアコーターにて、乾燥塗布量5.0g/m2に塗工した。実施例1と同様の展延加工を施した。
【0043】
尚、展延加工は、金型温度155℃の条件にて真空成型法で行った。展延加工後、加工前の積層シートの厚さと同じ厚さを有する部分(非展延部)及び、加工前の厚さの1/2の厚さを有する部分(200%展延部)についての表面光沢を、光沢計:micro−TRI−gloss(BYK Gardner製)を用い、60゜/60゜の条件で測定した。更に、耐傷付き試験として、フィルムAの表面層をスチールウールにて加重0.5Kg/cm2で100回擦った後の表面光沢を、上記と同様の方法にて測定した。結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、金属調の意匠性を有し、かつ成型時に必要な展延性及び表面の耐傷付き性を有し、光沢の変化の少ない優れた成型用積層シートが得られる。
Claims (10)
- 透明又は半透明である第一のフィルム層(A)上に、蒸着金属膜から得られる金属細片を樹脂ワニス中に分散したインキを1層以上設けたインキ層(B)を有し、該フィルム層を表面層とする成型用積層シートであって、該フィルム層がフッ素樹脂を含有し、該樹脂ワニスを構成する樹脂の軟化点が、第一のフィルム層(A)を構成する熱可塑性樹脂の軟化点よりも低いものであることを特徴とする成型用積層シート。
- 第一のフィルム層(A)がアクリル樹脂を含有する請求項1に記載の成型用積層シート。
- 第一のフィルム層(A)がフッ素樹脂を主成分とする上層とアクリル樹脂を主成分とする下層からなる積層フィルム層である請求項1又は2に記載の成型用積層シート。
- インキ層(B)側に更に、透明、半透明又は着色剤含有の第二のフィルム層(C)を有する請求項1〜3の何れかに記載の成型用積層シート。
- 第二のフィルム層(C)が熱可塑性樹脂層である請求項4に記載の成型用積層シート。
- (A)(B)層間及び又は(B)(C)層間に接着剤層(D)を有する請求項4又は5に記載の成型用積層シート。
- 樹脂ワニスを構成する樹脂の軟化点が、(C)を構成する熱可塑性樹脂の軟化点よりも低いものである請求項4〜6の何れかに記載の成型用積層シート。
- インキ層(B)がフッ素樹脂を含有する請求項1〜7の何れかに記載の成型用積層シート。
- 200%展延時に於ける(A)側の表面光沢値の変化率が20%以下である請求項1〜8の何れかに記載の成型用積層シート。
- 透明又は半透明である第一のフィルム層(A)上に、セルロース誘導体で表面処理した蒸着金属膜細片を樹脂ワニス中に分散したインキを1層以上設けたインキ層(B)を有する積層シートであって、該フィルム層がフッ素樹脂を含有することを特徴とする積層シート。
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