JP4510526B2 - 赤外線体温計 - Google Patents
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Description
(1)急激な温度変化やあぶられの影響を直接的に受けないように、センサーを金属フレームで覆う。
(2)急激な温度変化やあぶられの影響を緩和するために、センサーと測定対象との距離を保ち、可能な限り細い金属管をセンサーの前に取り付ける。
(3)センサーのリード線をできるだけ細くまたは薄くすることによってリード線の熱伝導がセンサーに影響を与えないようにする。
(1)温度変化に対する安定度を増すために、センサーパッケージ全体を加熱する。
(2)センサーのパッケージに熱伝導性の良い材料を用いる。
(3)加熱ヒーターの熱がパッケージ全体に均一に行き渡ることができる構造にする。
http://www.healthcare.omron.co.jp/medical/pdf/thermometer_2001_01.pdf
この測定方式は、センサーを外耳道に長時間挿入し、鼓膜温度を連続的に計測する。マイクロコントローラはサーモパイル回路のAD変換回路を動作させて赤外線センサー出力を連続的に計測する。この測定される赤外線センサー出力をもとに加熱制御回路のタイマー出力のデューティ比を可変し、サーモパイル出力が常にゼロになるように制御する。一方、サーミスタ回路のAD変換回路を動作させて赤外線センサー内のサーミスタ温度を計測する。サーモパイル出力がゼロの状態になったとき、センサーと測定対象の間の温度差が無くなってサーミスタ温度が安定状態に達することにより、測定対象温度として読み取ることができる。測定したサーミスタ温度は表示器に表示されるかまたは外部出力データとして出力される。
この測定方式は、赤外線体温計の電源をONした後、測定ボタンによる計測により測定した値を保持するタイプのもの、または、体温計の電源ON後、自動的に測定した温度を保持するタイプものに適用される。電源をON時、マイクロコントローラはサーミスタ回路のAD変換回路を動作させて赤外線センサー自身の温度計測を開始する。サーミスタ温度が想定される測定対象温度より極端に低い場合はただちにセンサーの予備加熱を開始し、たとえば測定対象温度とセンサー内温度の差が10℃以内になるようにセンサーを加熱する。
本発明の赤外線体温計は、測定対象温度に近づくセンサー前面からのあぶられに対して背面から加熱することにより対応している。プローブ前面に取り付けられたセンサーは前面からのあぶられによりサーミスタ温度が測定対象温度に近づく。このとき、センサーを背面から加熱することにより、サーミスタ温度は更に測定対象温度に近づくことになる。その結果、サーミスタの温度計測範囲は狭い範囲に限られ、サーミスタによる測定誤差要因を減らすことができる。
環境温度の影響による示度変化を少なくし、かつ、環境温度変化による誤差の少ない高精度な体温測定赤外線体温計を実現するために、本発明の赤外線体温計は、前面からのあぶられに対してセンサーを背面から加熱することにより、センサー温度が測定対象温度に近づき、環境温度の影響や環境温度変化の影響を激減することができる。
サーモパイル出力とサーミスタ出力を監視し、サーモパイルが前面より受けているあぶられ(赤外線と熱伝導による加熱)を計測する。サーモパイルセンサーの背面に取り付けられた加熱素子に電流を流して加熱する。加熱の目安は測定対象とサーミスタ温度の差(相対温度)が10℃以内となるようにするのが好ましい。サーミスターの温度変化を一定値内(サーモパイルが大きな誤差を生じない範囲)に保ち(安定状態)、安定状態におけるサーミスタ温度とサーモパイル出力から測定対象の温度(体温)を求める。これにより、前面からのあぶられに対してセンサーを背面から加熱することにより、前面からの影響を背面から打ち消すことになり、あぶられに対する影響を大幅に減らすことが可能となる。サーミスタ温度を安定状態に保つ代わりに、サーモパイル出力がゼロになるまで加熱し、そのときのサーミスター温度から測定対象温度を求めることもできる。
図5はサーミスタ温度測定AD変換回路40の動作を説明するための図である。アナログスイッチ41を接点P4(第1基準抵抗R7)に接続する一方、スイッチングトランジスタQ2をONにしてコンデンサC2を放電する。コンデンサC2の放電によって点Aにおける電圧VAは上昇し、マイクロコントローラ60のポートの高レベル入力電圧以上となり、最終的にほぼ電源電圧Vccまで上昇する。コンデンサC2の放電完了時に、スイッチングトランジスタQ2をOFFにすると同時に、マイクロコントローラ60内のタイマーをスタートさせる。第1基準抵抗R7によりコンデンサC2が充電されるとともにVAは下降し、マイクロコントローラ60のポートの高レベル入力電圧以下となる。マイクロコントローラ入力ポートのスレッショルドレベルに達したとき、マイクロコントローラ60のタイマーを自動的に停止させる。マイクロコントローラ60のタイマー停止によりマイクロコントローラ60に割り込みをかけ、タイマーの計数値を読み取り、その値を計数値1とする。
次に、アナログスイッチをP6の位置にする。スイッチングトランジスタQ2をONにしてコンデンサC2を放電する。スイッチングトランジスタQ2をOFFにすると同時にマイクロコントローラ60内のタイマーをスタートさせる。コンデンサC2が充電されるとともにA点の電圧は下降し、マイクロコントローラ60のポートのスレッショルドレベルに達してマイクロコントローラ60のタイマーを自動的に停止させる。マイクロコントローラ60のタイマー停止によりマイクロコントローラ60に割り込みをかけ、タイマーの計数値を読み取る。その値を計数値3とする。これにより、第1および第2基準抵抗R7およびR8の抵抗値並びにコンデンサC2の容量は既知であるから、計数値1、計数値2、計数値3の値からセンサー10内のサーミスタR1の抵抗値を求めることができる。ここにおいて、サーミスタの抵抗値はサーミスタ温度を意味することに留意されたい。
図6はサーモパイル出力測定AD変換回路の動作を説明するための図である。アナログスイッチ31を接点P1に接続すると、接点P1の電圧はオペアンプOP1により増幅され、コンパレータCMP1の比較対象電圧/被測定電圧(VC)となる。スイッチングトランジスタQ1をONにしてコンデンサC1を放電すると、コンパレータCMP1の他方の入力電圧VBは0Vとなる。コンデンサC1の放電完了時に、スイッチングトランジスタQ1をOFFにすると同時に、マイクロコントローラ60内のタイマーをスタートさせる。コンデンサC1が充電されるとともに電圧VBは上昇してコンパレータCMP1のもう一方の入力電圧レベルVCに達し、コンパレータ出力を反転させる。マイクロコントローラのポート入力の反転によりマイクロコントローラのタイマーを自動的に停止させる。マイクロコントローラのタイマー停止によりマイクロコントローラに割り込みをかけ、タイマーの計数値を読み取って、その値を計数値4とする。
アナログスイッチ31を接点P3の位置にし、スイッチングトランジスタQ1をONにしてコンデンサC1を放電する。スイッチングトランジスタQ1をOFFにすると同時にマイクロコントローラ内のタイマーをスタートさせる。コンデンサC1が充電されるとともに電圧VBは上昇してコンパレータCMP1のもう一方の入力電圧レベルVCに達し、コンパレータ出力を反転させる。マイクロコントローラ60のポート入力の反転によりマイクロコントローラのタイマーを自動的に停止させる。マイクロコントローラ60のタイマー停止によりマイクロコントローラに割り込みをかけてタイマーの計数値を読み取り、その値を計数値6とする。このとき、接点P2とP3に加えられる電圧V1とV2の値は、基準電圧Vrefを基準抵抗R3、R4、R5によって分圧された正確で安定なものあるから、計数値1、計数値2、計数値3の値からオペアンプOP1の出力を求めることができ、オペアンプOP1の出力からセンサー10のサーモパイル出力を求めることができる。センサーのサーモパイル出力はマイクロコントローラ内部で温度に換算する。
30 サーモパイル出力測定AD変換回路
40 サーミスタ温度測定AD変換回路
50 加熱制御回路 60 マイクロコントローラ
70 表示器または外部接続機器
TH1 サーモパイル R1 サーミスタ
Claims (1)
- サーモパイルと該サーモパイルの冷接点の温度を測定するためのサーミスタとから構成されるセンサーと、前記センサー背面を加熱するためのヒータと、前記センサーのサーモパイルからのアナログ出力信号をデジタル信号に変換するためのサーモパイル出力測定AD変換回路と、前記センサーのサーミスタ温度を測定するとともに当該サーミスタ温度を示すアナログ信号をデジタル信号に変換するためのサーミスタ温度測定AD変換回路と、前記ヒータによる加熱を制御するための加熱制御回路と、前記各回路の作動を制御するとともにサーミスタ温度測定AD変換回路からのデジタル信号に基づいて測定対象温度を表示および/または出力するためのマイクロコントローラとから構成され、
前記サーミスタ温度測定AD変換回路はマイクロコントローラにより制御されるアナログスイッチと、CR時定数回路と、前記CR時定数回路のコンデンサの充放電を制御するためのスイッチングトランジスタとから構成され、前記アナログスイッチの共通接点はCR時定数回路のコンデンサに接続され、前記アナログスイッチの各接点はCR時定数回路のための抵抗をそれぞれ構成するセンサーのサーミスタと該サーミスタの抵抗値よりも小さな抵抗値を有する第1基準抵抗とサーミスタの抵抗値よりも大きな抵抗値を有する第2基準抵抗とにそれぞれ接続され、
前記サーモパイル出力測定AD変換回路はマイクロコントローラにより制御されるアナログスイッチと、CR時定数回路と、一方の入力端子をアナログスイッチの共通接点に接続されるとともに他方の入力端子をCR時定数回路に接続されたコンパレータと、前記CR時定数回路のコンデンサの充放電を制御するためのスイッチングトランジスタとから構成され、前記アナログスイッチの各接点にはセンサーのサーモパイル出力とサーモパイル出力0時の電圧とサーモパイル出力最大時の電圧とがそれぞれ加えられ、
前記マイクロコントローラは、前記サーミスタ温度測定AD変換回路のアナログスイッチを各接点に順次に接続させる一方、各接続時にスイッチングトランジスタをオンオフしてコンデンサの放電時間を計時し、該計時した各計測値に基づいてサーミスタの抵抗値を算出し、前記サーモパイル出力測定AD変換回路のアナログスイッチを各接点に順次に接続させる一方、各接続時にスイッチングトランジスタをオンオフしてコンデンサの充電時間を計時し、該計時した各計測値に基づいてサーモパイル出力値を算出することにより測定対象温度を側定し、
前記マイクロコントローラは、サーモパイル出力測定AD変換回路を動作させて赤外線センサー出力を連続的に計測し、この測定される赤外線センサー出力をもとに加熱制御回路のタイマー出力のデューティ比を可変することによりサーモパイル出力が常にゼロになるように制御する一方、サーミスタ温度測定AD変換回路を動作させて赤外線センサー内のサーミスタ温度を計測し、サーモパイル出力がゼロの状態になったときのサーミスタ温度を読み取る連続測定方式と、電源ON時にサーミスタ温度測定AD変換回路を動作させて赤外線センサー自身の温度計測を開始し、サーミスタ温度が想定される測定対象温度より極端に低い場合はただちにセンサーの温度が所定の温度となるように予備加熱し、サーミスタ温度の変動がなくなったとき、サーモパイル出力測定AD変換回路のCR時定数回路のコンデンサを充電し、その電圧が被測定電圧に達するまでの時間を計測して温度を測定する短時間測定方式とを必要に応じて切り替える、
赤外線体温計。
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