JP4510485B2 - 流下樋および該流下樋を流下する遊技球の供給構造 - Google Patents

流下樋および該流下樋を流下する遊技球の供給構造 Download PDF

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Description

本発明は、底面を側面側に向けて下方傾斜させることで、該側面に沿って球流路内を遊技球が流下するようにした流下樋および該流下樋を流下する遊技球の供給構造に関するものである。
例えば、代表的な遊技機であるパチンコ機は、遊技店に設けられた遊技機設置島に、所定間隔毎に横並び状に設置される。そして、前記遊技機設置島の内側には、パチンコ機より下方位置に、遊技盤に発射されたパチンコ球(遊技球)を回収する下部タンクが配設されると共に、パチンコ機より上方位置に、該下部タンクに回収したパチンコ球が揚送装置を介して送られる上部タンクが設けられている。また、前記上部タンクには、図10に示すように、長手方向に延在する所要長の底面61と、該底面61の長手方向に沿って沿設されて対向する一対の側面62,62とから、パチンコ球Sの球流路60aが画成された流下樋60が連通接続されており、該上部タンクに送られたパチンコ球Sが球流路60a内を流下するようになっている。また、前記流下樋60には、側面62,62の複数箇所に球供給口64,64が開設されると共に、各球供給口64,64と対応する位置に、前記パチンコ機毎に対応する分配シュート66,66が配設されており、該分配シュート66,66を介して球流路60a内を流下するパチンコ球Sを、各パチンコ機に分配供給し得るよう構成されている。すなわち、遊技に供されて回収されたパチンコ球Sを、前記流下樋60および分配シュート66を介して各パチンコ機に賞球や貸球として循環させるようになっている。
ところで、前記流下樋60には、球流路60a内を流下するパチンコ球Sを前記分配シュート66に効率的に流入させ得るよう種々の工夫がなされている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に開示された流下樋60は、流下樋60における底面61の中央を隆起させることで、該底面61を側面62,62に向けて所要角度θ1で傾斜するよう湾曲形成し(図11参照)、前記球流路60a内を側面62,62に沿ってパチンコ球Sが流下するよう構成されている。このように、流下樋60の側面62,62に沿ってパチンコ球Sを流下させることで、該側面62,62に配設した前記分配シュート66に対して効率的に流入させることが可能である。従って、大当りが発生した際のように、パチンコ機から多量のパチンコ球Sが払い出される場合にも、前記流下樋60を流下するパチンコ球Sを、該パチンコ機に効率的に補給することができる。
特開平5−168763号公報
ところで、前記特許文献1に開示されるように、流下樋60の底面61を側面62に向けて下方傾斜するよう形成した場合には、図11に示すように、パチンコ球Sは常には底面61と側面62とに接触した状態で球流路内を流下する。すなわち、前記球流路60a内を流下するパチンコ球Sの回転軸Rは、水平面Hから所要角度θ2だけ傾斜する状態となる。前述したように、大当りが発生すると、流下樋60からパチンコ機に多量のパチンコ球Sが供給されるため、前記分配シュート66の近傍においては一時的にパチンコ球Sの密度が低下し、パチンコ球S同士の間に空間が生ずる。この状態で、前記流下樋60の球流路60a内を流下するパチンコ球Sが、該球流路60a内を流下する別のパチンコ球Sに衝突すると、衝突したパチンコ球Sには、ベクトル分解すると底面に対して垂直な方向と、底面に対して平行かつ中央に向かう方向とに力が作用するため、当該パチンコ球Sは側面62から大きく離間する(すなわち対向する他方の側面62に向かう)よう弾かれる。前述のように、前記流下樋60の底面61を側面62に向けて傾斜するよう形成してあるから、弾かれたパチンコ球Sは何れ元の側面62まで戻り、再び側面62に沿って流下する。
しかし、パチンコ球Sが弾かれた際に、前記球供給口64を飛び越えてしまい、この球供給口64に対応する前記分配シュート66にパチンコ球Sが流入しなくなる現象が発生する問題を内在している。この場合には、対応のパチンコ機にパチンコ球Sが効率的に補給されなくなる畏れがあり、大当りの発生時にはパチンコ球Sの払い出しが滞ることもあった。なお、流下樋60の底面61における前記側面62,62側への傾斜角度θ1を大きくする、すなわち急傾斜にすれば、前記問題を解決することは可能である。しかしながら、この場合には、底面61と側面62との間にパチンコ球Sが挟まる畏れがあり、このときには、球流路60a内をパチンコ球Sがスムーズに流下しないと云う問題が生ずる。
そこで、本発明は、遊技球が衝突した際に遊技球に対し底面と平行な方向に作用する力を低減して、弾かれる距離を短くし得る流下樋および該流下樋を流下する遊技球の供給構造を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本発明に係る流下樋は、
遊技機(11)を設置した遊技機設置島(10)の内側に配設されると共に、長手方向に所要角度で傾斜するよう形成された所要長の底面(23)と、該底面(23)の長手方向に沿って沿設されて対向する一対の側面(24,25)とから、遊技球(S)の球流路(22a)が画成され、前記底面(23)を少なくとも何れか一方の側面(24,25)に向けて下方傾斜させることで、該側面(24,25)に沿って前記球流路(22a)内を流下する遊技球(S)を前記遊技機(11)に供給し得るよう構成される流下樋において、
前記遊技球(S)の中心点(C)を通る水平面(H)より下方の部位で該遊技球(S)に接触し得る突条部(30)を前記球流路(22a)内に長手方向に沿って設けて、該突条部(30)と前記遊技球(S)との接触点(T)から前記水平面(H)までの鉛直方向の離間寸法が3.5〜4.5mmの範囲となるよう構成すると共に、該球流路(22a)内における前記突条部(30)と遊技球(S)との接触点(T)より上方に、球流路内に突出する規制部(31)を形成し、
前記底面(23)および突条部(30)に接触した遊技球が、前記規制部(31)から離間して前記球流路(22a)内を流下し、該球流路(22a)を流下する遊技球(S)が底面(23)から離れた際に、遊技球(S)が規制部(31)に接触して突条部(30)に乗り上げるのを防止するよう構成したことを特徴とする。
また、前記底面(23)の側面(24,25)側への傾斜角度(θ 1 )を、5°以下に設定するようにしてもよい。
更に、前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の別の発明に係る流下樋を流下する遊技球の供給構造は、
請求項1または2記載の流下樋(22)の側面(24,25)に対応して分配シュート(33)が配設されて、該流下樋(22)の球流路(22a)内を流下する遊技球(S)を、該分配シュート(33)を介して遊技機に供給するよう構成された流下樋を流下する遊技球の供給構造であって、
前記分配シュート(33)は、前記流下樋(22)の球供給口(27)に臨み、流下樋(22)を流下する遊技球(S)を取込む球流入口(36)と、該球流入口(36)から取込んだ遊技球(S)が流下する球通路(37)と、該球通路(37)を流下した遊技球(S)を遊技機に排出する球排出口(38)と、前記流下樋(22)の球供給口(27)に臨む遮蔽板(45)に形成されて球供給口(27)を介して流下樋(22)の内側に臨み、流下樋(22)の上流側から下流側に向かうにつれて球通路の内側に向かうよう傾斜する案内壁部(46)とを備え、該案内壁部(46)の下流端側に前記球流入口(36)が開口するよう構成されて、
前記球流路(22a)を前記底面(23)および突条部(30)に接触した状態で流下する前記遊技球(S)を、前記球供給口(27)に臨む前記分配シュート(33)の案内壁部(45)に沿って球流入口(36)へ案内するよう構成したことを特徴とする。
そして、前記遮蔽板(45)における案内壁部(46)の上部には、上方に向かうにつれて外側に傾斜する傾斜面(46a)を形成することも可能である。
本発明の請求項1に係る流下樋によれば、遊技球の中心点を通る水平面より下方の部位で遊技球に接触し得る突条部を設けることで、当該遊技球の回転軸を、中心点を通る水平面に近づけることができる。従って、遊技球に対し底面と平行な方向に作用する力が低減され、衝突時に遊技球が側面から離間する距離を短くすることが可能となる。また、前記突条部を、前記遊技球との接触点から前記水平面までの鉛直方向の離間寸法が3.5〜4.5mmの範囲となる位置に形成することで、遊技球に対し底面と平行な方向に作用する力を好適に低減させ得る。すなわち、接触点から水平面までの離間寸法が3.5mmより小さい場合には、遊技球に対して底面と平行な方向に作用する力を効果的に低減することができず、一方離間寸法が4.5mmより大きい場合には、遊技球が突条部に乗り上げる可能性が高くなる。更に、遊技球が突条部に乗り上げるのを防止し得るから、常には遊技球を底面と突条部とに接触させることができる。
そして、請求項に係る流下樋によれば、底面の側面側への傾斜角度を5°以下に設定することで、遊技球が必要以上に突条部に押し付けられることなく、かつ遊技球を底面と突条部の2点で確実に支持し得るため、スムーズに流路内を転動させることができると共に、遊技球が突条部に乗り上げるのを抑制し得る。
次に、本発明に係る流下樋および該流下樋を流下する遊技球の供給構造につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら、以下詳細に説明する。なお実施例では、遊技球としてパチンコ球を使用する一般的なパチンコ機を例にして説明する。また、以下の説明において前・後および左・右とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機11を設置する遊技機設置島10を正面側から見た場合において指称するものとする。
(パチンコ機について)
先ず、実施例に係るパチンコ機11の概略構成について、図1を参照して説明する。パチンコ機11は、外郭をなし、遊技店等に設けられた遊技機設置島10の所要高さ位置に開設した図示しない開口部に固定される外枠12と、該外枠12に対して着脱および開閉自在に枢支された中枠13と、該中枠13に着脱交換可能に取付けられて所要の遊技領域を構成した図示しない遊技盤と、中枠13の前面側に着脱および開閉自在に枢支されて、遊技盤を透視保護する前枠14と、パチンコ球Sを貯留する上球皿15や下球皿16等から構成されている。また、前記中枠13の背面には、球貯留部や球払出処理部等を備えた機構セット盤(何れも図示せず)が配設されており、所定の球貸操作や賞球払出条件(例えば大当りの発生)の成立等に基づいて球払出処理部が動作し、球貯留部に貯留したパチンコ球Sを前記上球皿15や下球皿16に払い出すようになっている。なお、前記遊技機設置島10には、前記開口部が所定間隔毎に開設されており、各開口部にパチンコ機11が夫々設置されると共に、該遊技機設置島10の裏側にも同様に開設した開口部にパチンコ機11が配置される。すなわち、各パチンコ機11の背面が遊技機設置島10の内側で対向している。
図1に示すように、前記遊技機設置島10の内側における各パチンコ機11の下方位置には、前記遊技盤の遊技領域に発射されたパチンコ球Sを回収する長尺な回収樋18,18が、長手方向に所要角度で傾斜した状態で配置されており、両回収樋18の下流端側に設置した下部タンク19にパチンコ球Sを送るよう構成されている。また、前記遊技機設置島10の内側における各パチンコ機11の上方位置には上部タンク21が配置されており、前記下部タンク19に連通接続した揚送装置20を介して、該下部タンク19のパチンコ球Sを上部タンク21に送るよう構成される。更に、前記上部タンク21には、該上部タンク21から離間するにつれて下方傾斜する長尺な流下樋22,22が連通接続され、上部タンク21に送られたパチンコ球Sが、各流下樋22の球流路22a内を流下するようになっている。更にまた、前記各流下樋22には、前記遊技機設置島10に設置した各パチンコ機11に対応するよう分配シュート33が取付けられて、前記球流路22a内を流下するパチンコ球Sを、該分配シュート33を介して対応のパチンコ機11の球貯留部に供給するよう構成される。すなわち、前記回収樋18、下部タンク19、揚送装置20、上部タンク21、流下樋22および分配シュート33を介してパチンコ球Sが循環するよう構成されている。なお、前記パチンコ機11の上方位置に配置される前記上部タンク21、流下樋22および分配シュート33の夫々は、前記遊技機設置島10に開閉可能に設けられた図示しない上部パネルにより覆われ、常には外部から見えないようになっている。
(流下樋について)
図2は、図1における1点鎖線で囲った部位の横断平面部であり、図3は、図2におけるA−A線断面図である。図2または図3に示すように、前記流下樋22は、長手方向(左右方向)に延在する所要長の底面23と、該底面23の長手方向に沿う前端部に沿設されて上方に延出する前側面(第2側面)24と、該底面23の長手方向に沿う後端部に沿設されて上方に延出する後側面(第1側面)25と、両側面24,25の上端部に取付けられる天面26(図3参照)とから形成されており、これら各面23,24,25,26によりパチンコ球Sが流下する前記球流路22aが画成される。また、前記流下樋22の底面23は、その短手方向(前後方向)の略中央位置が隆起して、該底面23の中央から両側面24,25に向けて一定の傾斜角度θ1で下方傾斜するように形成される。すなわち、前記底面23は前記両側面24,25に向かうにつれて所要角度θ1で下方傾斜し(図4参照)、パチンコ球Sが常には前後の側面24,25に沿って球流路22a内を流下するようになっている。
ここで、実施例では、前記底面23の各側面24,25側への傾斜角度θ1が、水平面Hに対し5°以下となるよう設定してある。すなわち、前記水平面Hに対する底面23の各側面24,25側への傾斜角度θ1を5°より大きくすると、前記球流路22a内を流下するパチンコ球Sを側面24,25側に移動させる力(押し付ける力)が強く働くことになり、パチンコ球Sが後述する突条部30に乗り上げる可能性が生ずる。なお、実施例では、流下樋22の底面23および天面26は、熱伝導率の低いアルミ板で形成されると共に、該流下樋22の両側面24,25は、耐摩耗性に優れ、帯電防止加工が容易な塩化ビニル(合成樹脂材料)により透明に形成されている。
また、前記両側面24,25には、前記流下樋22の長手方向に離間する複数箇所に球供給口27(図2または図3参照)が夫々開設されており、該球供給口27を介して前記球流路22a内を流下するパチンコ球Sを排出するよう構成される。なお、前記両側面24,25における球供給口27の下方位置には、前記分配シュート33の球流入口36(後述)を球供給口27に臨ませた状態で、該分配シュート33を取付け可能な取付け溝28を形成してある。すなわち、前記流下樋22の球流路22aを流下するパチンコ球Sを、前記球供給口27を介して対応の分配シュート33に分配供給するようになっている。
ここで、前記両側面24,25には、図4に示すように、前記底面23との境界近傍に、パチンコ球Sの中心点Cを通る水平面Hより下方の部位で該パチンコ球Sに接触する突条部30が、前記球流路22a内に長手方向に沿って夫々突出形成してある(但し、前記球供給口27の開設位置を除く)。なお、前記突条部30の突出寸法は、底面23と突条部30とにパチンコ球Sが接触した状態で、該パチンコ球Sが各側面24,25に接触しないよう設定される。すなわち、図4に示すように、パチンコ球Sは、常には前記流下樋22の底面23および前記突条部30の夫々に接触した状態で、前記球流路22a内を流下するようになっている。また、前記両側面24,25における各突条部30の上方位置、すなわち突条部30とパチンコ球Sとの接触点Tより上方位置には、前記球流路22a内に突出する規制部31が夫々形成してある。なお、前記規制部31は、パチンコ球Sが底面23および突条部30に接触している状態では該パチンコ球Sに接触することはなく、該底面23からパチンコ球Sが離れた際にパチンコ球Sに接触するよう構成され、突条部30にパチンコ球Sが乗り上げるのを規制するようになっている。
ところで、実施例では、前記突条部30は、前記パチンコ球Sの中心点Cを通る水平面Hから、パチンコ球Sが突条部30に接触する接触点Tまでの鉛直方向の離間寸法が、略3.5〜4.5mmの範囲となる位置に形成されている。なお、前記パチンコ球Sの直径寸法は、略11mmに設定してある。すなわち、前記水平面Hから接触点Tまでの鉛直方向の距離が、遊技球の直径寸法の略1/3.1〜1/2.4となるよう前記突条部30が形成される。ここで、前記水平面Hから接触点Tまでの鉛直方向の離間寸法が、3.5mm(パチンコ球Sの直径寸法の略1/3.1)より小さい場合には、水平面Hに対するパチンコ球Sの回転軸Rの傾斜角度θ2が大きくなり、パチンコ球Sの回転軸Rが底面23に対する垂直方向に近づく。このため、前記球流路22a内を流下するパチンコ球Sが、該球流路22a内を流下する他のパチンコ球Sに衝突すると、衝突したパチンコ球Sには、ベクトル分解すると底面23に対して垂直な方向と、底面23に対して平行かつ中央に向かう方向とに力が作用するため、当該パチンコ球Sが側面24,25から大きく離間する(すなわち対向する他方の側面25,24に向かう)よう弾かれ、この間に前記球供給口27を越える可能性が高くなる。一方、前記水平面Hから接触点Tまでの鉛直方向の離間寸法が、4.5mm(パチンコ球Sの直径寸法の略1/2.4)より大きい場合には、底面23を流下するパチンコ球Sが該突条部30に乗り上げる可能性が高まる。
(分配シュートについて)
次に、前記分配シュート33について説明する。なお、分配シュート33の説明においては、図6を正面図として前・後および左・右を指称する。前記分配シュート33は、図5または図6に示すように、前後に対向する一対の第1および第2側壁部34,35と、該第1および第2側壁部34,35に開設されてパチンコ球Sを取込む球流入口36と、該第1および第2側壁部34,35の対向面側(すなわち内側)に画成され、球流入口36から取込んだパチンコ球Sが流下する球通路37と、該球通路37を流下したパチンコ球Sを排出する球排出口38とを備えている。ここで、前記第1側壁部34および第2側壁部35の構成は、図2におけるi−i線を基準として略対称な構造のため、第1側壁部34について説明し、第2側壁部35に関しては同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
前記第1側壁部34は、左右両端縁から後方(第2側壁部35では前方)に所定長さ延出する左右の壁部39,40と、下端縁から後方(第2側壁部35では前方)に延出し右方向に下方傾斜する下壁部41と、前記流下樋22の後側面25(第2側壁部35では前側面24)に当接する当接面部42と、該当接面部42の上端部に左右方向の略全長に亘って形成されて、前方(第2側壁部35では後方)に突出する台部43と、該台部43の上面43a側に形成されて、左端部(球流下方向の上流端部)から左右方向の略中央位置まで延在する遮蔽板45とから基本的に構成される。更に、前記第1および第2側壁部34,35における前記当接面部42,42の対向面側には、左方向に向かうにつれて下方傾斜する突出片44,44が突設されている。なお、前記第1側壁部34と第2側壁部35とを組付けた際に、両側壁部34,35(当接面部42,42)の間は、パチンコ球Sの直径より僅かに離間するよう設定されて、該パチンコ球Sが前記突出片44,44および下壁部41,41上を流下するようになっている。
すなわち、前記球通路37は、前記第1および第2側壁部34,35と突出片44,44および下壁部41,41とにより画成されて、上方に開口した状態で前記突出片44,44に沿って左方向に下方傾斜した後に、下壁部41,41に沿って右方向に下方傾斜する蛇行状に形成されている。また、前記球流入口36は、前記右壁部40と遮蔽板45との間に画成されて、前記球通路37に連通するよう構成されている。そして、第1および第2側壁部34,35の右下端部には、両部材34,35を組付けた状態で、前記球通路37に連通する筒状部33aが下方に延在するよう形成され、該筒状部33aが前記球排出口38として機能するよう構成されている。なお、前記筒状部33aには、図1に示すように蛇腹管55が接続されて、前記球排出口38から排出されるパチンコ球Sを対応するパチンコ機11の球貯留部に案内するようになっている。
また、前記台部43の前端部(第2側壁部35では後端部)には、左右方向に離間する3箇所に下方に向けて延出する取付用突部43bが夫々形成されており、各取付用突部43bを前記流下樋22の側面24,25に形成した取付け溝28に嵌合挿入することで、該側面24,25に分配シュート33が着脱自在に取付けられる。なお、前記各下壁部41の左端部には、下方に向けて延出する支持片41aが夫々形成されると共に、該支持片41aには前後に開口する通孔41bが開設されている。更に、前記下壁部41,41の対向部おける前記支持片41a,41aの右方位置には、第1および第2側壁部34,35を組付けた状態で、前記球通路37に貫通する孔部41cが形成される。
図2,図3,図5または図6に示すように、前記第1および第2側壁部34,35における前記右壁部40と遮蔽板45との間には、該球流入口36へのパチンコ球Sの流入を阻止する略矩形板状の球流入口カバー50が取外し可能に接続されている。なお、前記右壁部40および遮蔽板45と、前記各球流入口カバー50との接続部52,52は、これら各部材40,50と比較して前後方向の厚み寸法が薄く形成されて、該接続部52,52を切り離すことにより、球流入口カバー50を容易に取外し得るようになっている。すなわち、前記分配シュート33の第1側壁部34から球流入口カバー50を取外すことにより、該第1側壁部34の当接面部42を前記流下樋22の後側面25に当接するよう配設した際に、球流入口36が前記球供給口27に臨み、前記第2側壁部35から球流入口カバー50を取外すことにより、第2側壁部35の当接面部42を流下樋22の前側面24に当接するよう配設した際に、球流入口36が前記球供給口27に臨むようになっている。
なお、図2または図5に示すように、前記球流入口カバー50には、前記右壁部40および遮蔽板45に接続した状態の右側部側に、分配シュート33の内側に向けて突出する突出部50aが形成されている。また、前記球流入口カバー50における前記右壁部40および遮蔽板45に接続した状態の左側部側には、左方向に延在して弾性変形可能な変形部51a,51aと、該変形部51a,51aの左端部に形成されて、前記下壁部41,41に形成した支持片41a,41aの通孔41b,41bに挿入可能な軸体51b,51bとからなる取付部51が形成されている(図7参照)。すなわち、前記流入口カバー50は、前記第1側壁部34または第2側壁部35から取外すことにより、前記各変形部51aを弾性変形させて前記支持片41aの通孔41bに軸体51bを回転自在に嵌込み得るよう構成されている。なお、前記突出部50aは、前記支持片41a,41aに枢支した前記球流入口カバー50を回転した際に前記孔部41cに嵌合挿入されて前記球通路37内に臨み、該球通路37内をパチンコ球Sが流下するのを規制するようになっている。
また、前記台部43は、前記分配シュート33を流下樋22の各側面24,25に取付けた際に、その上面43aが該流下樋22の底面23と略同一面上に位置するよう形成されており、該流下樋22の球流路22aを流下するパチンコ球Sを前記球流入口36に流入させ得るよう構成してある。更に、前記分配シュート33(第1および第2側壁部34,35)の左右方向の長さ寸法は、前記球供給口27の左右方向の開口寸法と略整合するよう設定されて、分配シュート33の遮蔽板45および球流入口36が前記球流路22a内に臨むようになっている。なお、前記分配シュート33は、前記遮蔽板45の下流側に前記球流入口36が位置するよう前記流下樋22に取付けられる。
図2または図5に示すように、前記遮蔽板45には、左端部から右端部に向けて内側(球通路37側)に傾斜する案内壁部46が形成されている。換言すると、前記案内壁部46は、前記分配シュート33を前記流下樋22の側面24,25に取付けた状態において、該流下樋22(球流路22a)の上流側から下流側に向かうにつれて内側に向かうよう傾斜し、該案内壁部46の下流端側に前記球流入口36が開口するようになっている。すなわち、前記流下樋22を流下するパチンコ球Sは、前記案内壁部46に沿って転動して前記球流入口36に案内される。また、前記案内壁部46の傾斜角度は、図2および図3に示すように、該案内壁部46の下流端までパチンコ球Sが到来した際に、該パチンコ球Sの略半分が、分配シュート33(台部43の前面)の内側に位置するよう設定してある。すなわち、前述のように、前記案内壁部46(遮蔽板45)を、前記分配シュート33の左右方向の略中央位置(すなわち略半分)まで延在させてあるから、該案内壁部46は適度な傾斜角度に形成されて、前記球流路22aを流下するパチンコ球Sをスムーズに球流入口36に案内し得るようになっている。
また、前記案内壁部46を転動するパチンコ球Sに別のパチンコ球Sが衝突した場合に、衝突されたパチンコ球Sは、案内壁部46の延長線上に位置する前記右壁部40に当接する。ここで、前記案内壁部46を、前記分配シュート33の左右方向の略半分まで延在し、かつパチンコ球Sの略半分が分配シュート33(台部43の前面)の内側に位置するよう形成してあるから、パチンコ球Sが前記右壁部40に当接した際には、該パチンコ球Sの略全体が分配シュート33(台部43の前面)の内側に位置し、該パチンコ球Sが確実に球通路37に流入するようになっている。なお、前記案内壁部46の上下方向の寸法は、前記パチンコ球Sの直径寸法と略同一に形成され、該案内壁部46に沿ってパチンコ球Sが1列で転動するよう構成される。
また、前記案内壁部46には、その右端部から左方向(すなわち下流端から上流側)に所定長さで延在するスリット47,47が上下に離間して形成されおり、両スリット47,47の間に位置する板部材(弾性部)48が、案内壁部46に沿って転動するパチンコ球Sが当接した際の圧力によって内外方向に弾性変形し得るようになっている。なお、前記各スリット47,47は、前記案内壁部46に沿って転動するパチンコ球Sが前記板部材48に当接する位置に形成され、該パチンコ球Sが板部材48に当接することで、パチンコ球Sのエネルギーを吸収し得るよう構成される。更に、前記遮蔽板45における前記案内壁部46の上部には、上方に向かうにつれて外側(球流路22a側)に傾斜する傾斜面46aが形成されており、上下に重なって案内壁部46を転動してしまったパチンコ球Sを、球流路22a内に押し戻すようになっている。なお、図2,図3または図5に示すように、前記第1および第2側壁部34,35における遮蔽板45,45には、球ならし部材53が夫々揺動自在に枢支されており、前記球流入口36を介して前記球通路37に流入したパチンコ球Sを整流して、パチンコ球Sが球通路37内を一列で流下するように構成してある。
〔実施例の作用〕
次に、前述した実施例に係る流下樋および該流下樋を流下する遊技球の供給構造の作用につき説明する。前記遊技盤の遊技領域に打出されたパチンコ球Sは、遊技機設置島10に設けられた回収樋18を介して下部タンク19に集められると共に、該下部タンク19に接続した前記揚送装置20を介して上部タンク21に送られる。そして、前記上部タンク21に送られたパチンコ球Sは、該上部タンク21に連通接続された流下樋22の球流路22a内を流下すると共に、該流下樋22の側面に開設した球供給口27を介して前記分配シュート33に流入し、各分配シュート33に対応するパチンコ機11に分配供給される。ここで、前記流下樋22の底面23の中央を隆起させて、該底面23の中央から両側面24,25に向かうにつれて一定の傾斜角度θ1で下方傾斜するようにしてあるから、パチンコ球Sは各側面24,25に沿って流下し、各側面24,25に開設した球供給口27から対応の分配シュート33にパチンコ球Sが効率的に供給される。
ところで、前記流下樋22の底面23を側面24,25に向けて単に下方傾斜させると、パチンコ球Sは流下樋22に対して該底面23とは別の点(すなわち側面24,25)にも接触するため、流下樋22を流下するパチンコ球Sの回転軸Rが底面23に対する垂直方向に近づく(図11参照)。このように、前記流下樋22を流下するパチンコ球Sの回転軸Rが垂直方向に近づくほど、他のパチンコ球Sに衝突した際に、底面23に対して平行かつ中央に向かう方向に強く力が作用することになる。従って、衝突したパチンコ球Sは、側面24,25から大きく離間するよう弾かれる。ここで、前述したように、前記流下樋22の底面23が側面24,25に向けて下方傾斜するため、弾かれたパチンコ球Sは次第に何れかの側面24,25まで到来し、再び側面24,25に沿って流下する(図8に2点鎖線で示す従来のパチンコ球の軌跡参照)。
しかし、前記球供給口27の近傍でパチンコ球Sが弾かれると、前記球供給口27を飛び越えることがあり、この場合には該球供給口27に対応する分配シュート33にはパチンコ球Sが流入しなくなるから、パチンコ機11にパチンコ球Sが効率的に補給されなくなる可能性がある。なお、一般的に、通常は流下樋22の球流路22a内には十分なパチンコ球Sが滞留していることから、このような問題が生ずる可能性は低いが、例えばパチンコ機11に大当りが発生した場合には多量のパチンコ球Sが払い出されるため、前述の問題が顕在化する畏れがある。更に、前記流下樋22には、遊技機設置島10に設置した複数のパチンコ機11に対応するよう分配シュート33が取付けられているため、一度に複数台のパチンコ機11に大当りが発生した場合には前記問題がより顕在化し、パチンコ球Sの払い出しが滞ることもある。
これに対して、実施例の流下樋22では、該流下樋22の両側面24,25に、パチンコ球Sの中心点Cを通る水平面Hより下方の部位で該パチンコ球Sに接触する突条部30を設けたから、図4に示すように、当該パチンコ球Sの回転軸Rを水平方向に近づけることができる。すなわち、衝突したパチンコ球Sに対して流下樋22の底面23と平行な方向に作用する力を低減し得るから、該パチンコ球Sが弾かれて側面24,25から離間する距離を短くすることができる(図8に実線で示す実施例のパチンコ球Sの軌跡参照)。すなわち、図8に示すように、パチンコ球Sが弾かれた際に、該パチンコ球が突条部30から離れている距離を短くし得るから、当該パチンコ球Sが前記球供給口27を飛び越えるのを抑制し、この球供給口27に対応する分配シュート33にパチンコ球Sを効率的に流入させ得る。従って、一度に複数台のパチンコ機11に大当りが発生して多量のパチンコ球Sを必要とする場合であっても、各パチンコ機11に対して十分なパチンコ球Sを供給することができる。
ここで、前記水平面Hから、パチンコ球Sと突条部30との接触点Tまでの鉛直方向の離間寸法を3.5mmより小さくすると、パチンコ球Sの回転軸Rがあまり水平方向に近づかないため、該パチンコ球Sに対し底面23と平行かつ中央に向かう方向に作用する力を低減する効果が低下する畏れがある。一方、この離間寸法を4.5mmより大きくすると、底面23を流下するパチンコ球Sが該突条部30に乗り上げて、該突条部30と前記規制部31とに接触した状態で流下する可能性がある。この場合には、パチンコ球Sの回転軸Rが垂直方向に近づくため、前述と同様の問題が生ずる。そこで、実施例のように、前記水平面Hから、パチンコ球Sと突条部30との接触点Tまでの鉛直方向の離間寸法が3.5〜4.5mmの範囲となるよう形成することが好適である。これにより、パチンコ球Sの回転軸Rを確実に水平方向に近づけて、パチンコ球Sに対し底面23と平行な方向に作用する力を好適に低減させ得る。
また、前記流下樋22における底面23の側面24,25への傾斜角度θ1を大きくすると、前記突条部30にパチンコ球Sが乗り上げる可能性が高くなるが、実施例のように該傾斜角度θ1を5°以下にすることで、パチンコ球Sが突条部30に乗り上げるのを確実に防止して、常には底面23と突条部30とに接触した状態でパチンコ球Sを流下させ得る。更に、前記傾斜角度θ1を5°以下にすることで、前記流下樋22における球流路22a内の容積が小さくなるのを防止して、該球流路22a内をより多くのパチンコ球Sが流下するようにし得る利点もある。また、実施例の流下樋22のように、該流下樋22の側面に規制部31を形成することにより、パチンコ球Sが突条部30に乗り上げるのを確実に防止することができる。
なお、前記流下樋22の底面23および天面26を、熱伝導率の低いアルミ板で形成したことにより、該流下樋22に結露が生ずるのを抑制して、パチンコ球Sが濡れたり、錆びるのを防止し得る。また、前記流下樋22の両側面24,25を合成樹脂材料(塩化ビニル)により形成することで軽量化を図り得る。なお、前記側面24,25には、前記突条部30,30を形成してあるから、側面24,25を合成樹脂材料で形成した場合であっても、該側面24,25に所要の強度が保持される。更に、前記両側面24,25を、耐摩耗性に優れ、かつ帯電防止加工が容易な塩化ビニルで形成するようにしたから、経時的に突条部30が摩耗するのを抑制して、パチンコ球Sの回転軸Rを水平方向に近づけた状態で保持し得ると共に、パチンコ球Sの衝突により生ずる静電気を流下樋22の外部に逃すことが可能になる。
また、前記分配シュート33における前記球供給口27を介して球流路22a内に臨む第1および第2側壁部34,35に、前記流下樋22の上流側から下流側に向かうにつれて分配シュート33の内側に傾斜する案内壁部46を設け、その下流端側に球流入口36が開口するようにしてある。従って、前記球流路22a内を流下するパチンコ球Sを、前記案内壁部46に沿って前記球流入口36に好適に案内することができる。なお、前述したように、前記パチンコ球Sは流下樋22の底面23を側面24,25(突条部30)に沿って流下するようにしてあるから、前記球流路22aを流下するパチンコ球Sは常には前記案内壁部46に当接することになり、正確に球流入口36に案内し得る。
また、前記案内壁部46を分配シュート33の内側(球通路37側)に傾斜させると共に、該案内壁部46の下流端側に球流入口36を開口させたことにより、該案内壁部46に沿って転動するパチンコ球Sに後続のパチンコ球Sが衝突した際に、この衝突されたパチンコ球Sは、図9に示すように、該案内壁部46に沿って球流入口36に案内される。ここで、この衝突されたパチンコ球Sは、該案内壁部46の延長線上に位置する前記右壁部40に当接して、前記球通路37に流入する。すなわち、前記案内壁部46は、前記分配シュート33の左右方向の略中央位置まで形成され、かつパチンコ球Sの略半分が分配シュート33(台部43の前面)の内側に位置するよう形成されているため、パチンコ球Sが前記右壁部40に当接した際には、該パチンコ球Sの略全体が分配シュート33(台部43の前面)の内側に位置する。このため、この衝突されたパチンコ球Sは、前記分配シュート33の外側(球流路22a側)に飛び出すことなく、該パチンコ球Sを前記球流入口36(球通路37)に確実に流入させ得る。一方、衝突したパチンコ球Sは、弾かれる始点(案内壁部46と球流入口36との位置)が従来より内側に位置することから、この衝突したパチンコ球Sは球流入口36を飛び越え難くなる(図9参照)。すなわち、衝突して弾かれたパチンコ球Sが、前記球流入口36を飛び越す割合が低減され、該パチンコ球Sを球流入口36に効率的に流入させ得る利点がある。なお、前記案内壁部46に沿って転動するパチンコ球Sを、その直径の略半分まで前記分配シュート33の内側に変位するよう構成してあるから、弾かれたパチンコ球Sが前記球流入口36を飛び越えるのをより一層低減し得る。
更に、前記案内壁部46には、パチンコ球Sが当接した際の圧力によって弾性変形可能な板部材48を形成してあるから、該板部材48に衝突した部位によってパチンコ球Sが弾かれる方向を分散させ得る。ここで、前記案内壁部46に沿って案内されたパチンコ球Sが、前記球流入口36の所定位置(球流入口36の上流側)からのみ流入すると、この位置にパチンコ球Sが集中して該球流入口36に入り難くなったり、球詰まりを生ずることがある。そこで、前記案内壁部46に弾性変形する板部材48を設け、パチンコ球Sが弾かれる方向を分散させるよう構成することにより、前記球流入口36の開口領域の全体からパチンコ球Sを流入させ得るから、パチンコ球Sが所定位置に集中して球詰まりが生ずるのを効果的に抑制することができる。更に、前記板部材48が弾性変形することで案内壁部46に衝突したパチンコ球Sのエネルギーが吸収されるから、案内壁部46から弾かれたパチンコ球Sが該案内壁部46から離間する距離を短くでき、該パチンコ球Sが球流入口36を飛び越す割合をより低減させ得る。また、前記案内壁部46には、その上端縁部に沿って上方に傾斜する傾斜面46aを形成してあるから、パチンコ球Sが重なった状態で案内壁部46に沿って転動して球流入口36に流入するのは防止され、分配シュート33に球詰まりが生ずることはない。
また、前記分配シュート33を、基本的に前後対称に形成してあるから、前記第1側壁部34および第2側壁部35の夫々に設けた球流入口カバー50の一方を取外すことにより、流下樋22の前後の側面24,25に対して取付け得る。すなわち、流下樋22の何れの側面24,25に取付ける場合であっても、同一の分配シュート33を使用でき、コストの低減を図り得る。更に、取外した球流入口カバー50を、分配シュート33の球通路37をパチンコ球Sが流下するのを規制する球止め部材として使用し得るようにしたから、コストや廃棄物の低減に寄与し得る。なお、球流入口カバー50の突出部51を分配シュート33の孔部41cに挿入するだけで、球通路37内をパチンコ球Sが流下するのは規制されるから、パチンコ機11を交換する場合等、パチンコ球Sの供給を停止する必要がある場合でも容易にパチンコ球Sの供給を停止することができる。
〔変更例〕
なお、本発明に係る流下樋としては、前述した実施例のものに限られるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、分配シュートの形状・大きさに関しては、実施例のものに限らず、流下樋に開設される球供給口の開口寸法に対応して形成することができる。すなわち、分配シュートは、遊技球を取込む球流入口と、該球流入口から取込んだ遊技球を流下させる球通路と、該球通路を流下した遊技球の球排出口とを有し、球流入口を開設した側壁部に、球供給口を介して流下樋の内側に臨む案内壁部が形成されると共に、該案内壁部の下流端側に球流入口を設けたものであればよい。また、実施例では、分配シュートにおける一対の側壁部の両方に、前記案内壁部を形成するようにしたが、何れか一方の側壁部にのみ形成することも可能である。なお、この場合には、流下樋の傾斜方向等に応じて前記案内壁部を形成する必要がある。また、実施例では、前記案内壁部の下流端まで遊技球が転動した際に、該遊技球の略半分が分配シュートの内側に変位するようにしたが、遊技球全体が分配シュートの内側に変位したもとで球流入口に流入するようにしてもよい。
また、前記分配シュートを取付ける流下樋の構成に関しても実施例のものに限られるものではない。すなわち、実施例では、流下樋の底面を隆起させて、該底面の中央から側面に向けて一定角度で下方傾斜するようしたが、当該底面を中央から側面に向けて下方傾斜する円弧状に形成しても、遊技球を側面に沿って球流路内を流下させることができ、実施例と同様の作用効果が得られる。そして、実施例では、流下樋の底面を両側面側に下方傾斜するようにしたが、何れか一方の側面に向けて下方傾斜するようにすればよい。なお、この場合には、底面の傾斜下端部に連接する側面のみに、前記突条部を形成すれば足りる。
更に、実施例では、前記流下樋の側面に突条部を形成したが、該突条部を底面側に形成するようにしてもよく、遊技球の中心点を通る水平面より下方の部位で該遊技球に接触し得るよう形成すればよい。また、前記突条部の断面形状としても、実施例のような略矩形状に限らず、多角形や円形等任意の形状に形成することができ、常には遊技球と点で接触し得る形状に形成することが好ましい。また、前記突条部を側面や底面に着脱交換可能に配設することも可能であり、この場合には、突条部が摩耗や損傷しても交換することで、遊技球を底面および突条部のみに接触した状態で流下樋を流下させ得る。更に、実施例では前記突条部を塩化ビニルで形成するようにしたが、これに限られず、耐摩耗性に優れ、帯電防止加工が容易な合成樹脂材料を用いて形成するようにしてもよい。具体的には、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)やPP(ポリプロピレン)等を好適に採用し得る。更に、前記流下樋の側面を合成樹脂で形成することで、該側面を透明若しくは半透明に形性することもでき、この場合には、流下樋内の遊技球の流れを外部から目視し得るから、球詰まり等の不具合が生じた場合であっても容易にその位置を確認して簡単に対処し得るようになる。
また、突条部および規制部の夫々を形成するようにしたが、該突条部のみを形成するようにしても、前記案内壁部に沿って転動する遊技球を球流入口に好適に案内し得ると共に、案内壁部に沿って転動する遊技球が弾かれた際に、該案内壁部から離間する距離を短くして球流入口を飛び越す割合を低減し得る効果が得られる。なお、前記規制部の形成位置に関しても、実施例のように側面に形成するものに限られず、球流路を流下する遊技球が流下樋の側面側に移動した際に、遊技球と接触して遊技球が前記突条部に乗り上げるのを防止し得る位置に設けるようにすれば、球流路内の任意の位置に形成することができる。また、実施例では、遊技機としてのパチンコ機を採用し、分配シュートを介して流下樋を流下するパチンコ球を各パチンコ機に供給するようにしたが、これに限られず、アレンジボール機等のように遊技媒体として遊技球を用いる遊技機に対して遊技球を供給するようにしてもよい。
〔付記〕
なお、本発明に係る流下樋の具体的構成としては、以下のような限定が可能である。
(1) 請求項1〜4の何れかに記載の流下樋に関し、前記側面(24,25)は、合成樹脂材料で形成されている。
このように、側面を合成樹脂材料により形成することで軽量化を図り得ると共に、突条部により所要の強度を保持し得る。
(2) 請求項1〜4および前記(1)の何れかに記載の流下樋に関し、前記遊技機(11)は、その背面を対向させた状態で前記遊技機設置島(10)に設置されると共に、前記底面(23)は、その短手方向の中央から前記両側面(24,25)に向けて下方傾斜するよう形成されて、両側面(24,25)に沿って前記球流路(22a)内を遊技球(S)が流下するよう構成されている。
このように、底面を両側面に向けて下方傾斜するよう形成させることで、球流路内を両側面に沿って遊技球を流下させることができ、遊技機設置島に背面を対向させた状態で設置した遊技機に対して遊技球を効率的に供給し得るようになる。
本発明の実施例に係るパチンコ機を遊技機設置台に横並び状で設置した状態を示す正面図である。 実施例に係る流下樋に分配シュートを取付けた状態を示す横断平面図である。 図2におけるA−A線断面図である。 実施例に係る流下樋の球流路内をパチンコ球が流下する状態を示す断面図である。 実施例に係る分配シュートを示す斜視図である。 実施例に係る分配シュートを示す正面図である。 実施例に係る球流入口カバーと支持片との関係を示す斜視図である。 実施例に係る流下樋の球流路内を流下するパチンコ球が、該球流路内を流下する別のパチンコ球に衝突した際に、衝突したパチンコ球の軌跡を従来と比較して示す説明図である。 実施例に係る分配シュートの案内壁部に沿って流下するパチンコ球が、該案内壁部に沿って流下する別のパチンコ球に衝突した際に、該衝突したパチンコ球および衝突されたパチンコ球の軌跡を示す説明図である。 従来技術に係る流下樋に分配シュートを取付けた状態を示す横断平面図である。 従来技術に係る流下樋の球流路内をパチンコ球が流下する状態を示す断面図である。
符号の説明
10 遊技機設置島
11 パチンコ機(遊技機)
22 流下樋
22a 球流路
23 底面
24 前側面(第2側面)
25 後側面(第1側面)
27 球供給口
30 突条部
31 規制部
33 分配シュート
36 球流入口
37 球通路
38 球排出口
45 遮蔽板
46 案内壁部
46a 傾斜面
C 遊技球の中心点
H 水平面
S パチンコ球(遊技球)
T 突条部とパチンコ球(遊技球)との接触点
θ1 底面の側面側への傾斜角度

Claims (4)

  1. 遊技機を設置した遊技機設置島の内側に配設されると共に、長手方向に所要角度で傾斜するよう形成された所要長の底面と、該底面の長手方向に沿って沿設されて対向する一対の側面とから、遊技球の球流路が画成され、前記底面を少なくとも何れか一方の側面に向けて下方傾斜させることで、該側面に沿って前記球流路内を流下する遊技球を前記遊技機に供給し得るよう構成される流下樋において、
    前記遊技球の中心点を通る水平面より下方の部位で該遊技球に接触し得る突条部を前記球流路内に長手方向に沿って設けて、該水平面から突条部と遊技球との接触点までの鉛直方向の離間距離寸法が3.5〜4.5mmの範囲となるよう構成すると共に、該球流路内における突条部と遊技球との接触点より上方に、球流路内に突出する規制部を形成し、
    前記底面および突条部に接触した遊技球は、前記規制部から離間した状態で前記球流路内を流下し、該球流路を流下する遊技球が前記底面から離れた際に、遊技球が規制部に接触して突条部に乗り上げるのを防止するよう構成した
    ことを特徴とする流下樋。
  2. 前記底面の側面側への傾斜角度は、5°以下に設定される請求項1記載の流下樋。
  3. 請求項1または2記載の流下樋の側面に開設された球供給口に対応して分配シュートが配設されて、該流下樋の球流路内を流下する遊技球を、該分配シュートを介して遊技機に供給するよう構成された流下樋を流下する遊技球の供給構造であって、
    前記分配シュートは、前記流下樋の球供給口に臨み、流下樋を流下する遊技球を取込む球流入口と、該球流入口から取込んだ遊技球が流下する球通路と、該球通路を流下した遊技球を遊技機に排出する球排出口と、前記流下樋の球供給口に臨む遮蔽板に形成されて球供給口を介して流下樋の内側に臨み、流下樋の上流側から下流側に向かうにつれて球通路の内側に向かうよう傾斜する案内壁部とを備え、該案内壁部の下流端側に前記球流入口が開口するよう構成されて、
    前記球流路を前記底面および突条部に接触した状態で流下する前記遊技球を、前記球供給口に臨む前記分配シュートの案内壁部に沿って球流入口へ案内するよう構成した
    ことを特徴とする流下樋を流下する遊技球の供給構造。
  4. 前記遮蔽板における案内壁部の上部には、上方に向かうにつれて外側に傾斜する傾斜面が形成されている請求項3記載の流下樋を流下する遊技球の供給構造。
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