JP4510062B2 - 家庭用薄葉紙収納容器 - Google Patents
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Description
そして、長さ方向に一定間隔をおいてミシン目が施されている家庭用薄葉紙を家庭用薄葉紙収納容器から取り出すための開口として、ミシン目を切断分離せずに家庭用薄葉紙を容器から引き出して、その容器から引き出した家庭用薄葉紙のミシン目を切断分離せしめることを可能にする取出口が形成されている容器が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
一方で、取出口を大きくするだけでは、家庭用薄葉紙の1枚目の端部を通しやすくなって家庭用薄葉紙の詰め替えをし易くなるものの、容器から引き出した家庭用薄葉紙に付与される抵抗力が低下してしまうため、その引き出した家庭用薄葉紙をミシン目で切り離し難くなってしまい、家庭用薄葉紙を取り出しにくくなることがあるという問題があった。
前記スリット部の周囲の強度を高める剛性部と、
を備え、
前記剛性部は、前記スリット部を挟んで対向する長辺部分において、前記容器本体から外部に向けて立設された一対の立設部を有し、
前記一対の立設部における、一方の立設部は他方の立設部より高く形成されていることを特徴とする。
そして、スリット部の周囲に設けられた剛性部は、引き出される家庭用薄葉紙からの作用によってスリット部の周囲が変形してしまうことを抑え、そのスリット部を通じて引き出される家庭用薄葉紙に摩擦力を付与することができるので、スリット部から引き出し中の家庭用薄葉紙と次の家庭用薄葉紙とが、その摩擦力の作用で薄葉紙の継ぎ目のミシン目に沿って切り離されることによって、家庭用薄葉紙収納容器から必要以上の家庭用薄葉紙が引き出されてしまわないようになっており、所定の長さ(サイズ)の家庭用薄葉紙を容易に取り出すことが可能になっている。
従って、この家庭用薄葉紙収納容器は、家庭用薄葉紙の詰め替えを行い易く、家庭用薄葉紙の取り出しが容易な家庭用薄葉紙収納容器として使用することができる。
図1は、本発明を適用した好適な実施形態1として例示する家庭用薄葉紙収納容器100を正面上方から見た斜視図であり、図2は、実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100における取出部110を示す斜視図であり、図3は、図2におけるA−A断面を含む容器本体101上部の横断面図であり、図4、図5及び図6は、実施形態1における取出部110から家庭用薄葉紙Pを取り出す際の取り出し動作を示す説明図である。
この家庭用薄葉紙収納容器100に収納するロール状に巻かれた家庭用薄葉紙Pには、長さ方向に一定間隔をおいてミシン目P1が施されており、そのミシン目に沿って切り離したサイズの家庭用薄葉紙Pを、ユーザが使用するようになっている。
なお、以下の説明では、家庭用薄葉紙収納容器100の前後方向をX軸方向として、小蓋120が容器本体101(蓋103)に支持されている側を後側とし、その反対側を手前側とする。さらに、正面視にて左右方向(幅方向)をY軸方向とし、上下方向をZ軸方向とする。
本実施形態におけるボトル102は、例えば、PE(ポリエチレン)やPP(ポリプロピレン)、或いはPET、ABS樹脂等から形成されている。
本実施形態における蓋103は、例えば、PE(ポリエチレン)やPP(ポリプロピレン)等、可撓性を有する樹脂から形成されている。
なお、取出部110は、小蓋120より前後方向(X軸方向)手前側に設けられている。つまり、小蓋120は、蓋103の天面部103aにおいて、取出部110の後方に回動可能に取り付けられており、その小蓋120は、取出部110に後方から覆い被さるようになっている。
この取出部110は、その周囲に形成された、円筒環状の突起部105を有している。
特に、一対の立設部112、114は、取出部110の突起部105環内における後方半分側の領域に設けられており、一対の立設部112、114に挟まれたスリット部111も取出部110(突起部105)における後方にずれた位置に設けられている。
つまり、スリット部111は、取出部110の突起部105内における中央から外側(具体的には、X軸方向後方)にずれた位置に設けられており、そのスリット部111は、取出部110(突起部105)の中央側に向けて凸となるように略円弧形状を呈している。
また、換言すれば、スリット部111は、容器本体101の蓋103に設けられている小蓋120から離間する方向に向けて凸となるように略円弧形状を呈している。
第二立設部114は、凹部104から略真上に立ち上がる壁面部114aと、その壁面部114aからスリット部111側へ張り出す張出部114bとを有している。そして、第二立設部114は、スリット部111側の端面(張出部114bの端面)が凹状の円弧形状をなしており、第二立設部114の張出部114bの端面側に、スリット部111に沿い容器本体101の内部に向けて延在する第二縁部115が形成されている。
つまり、第一立設部112と第二立設部114は、スリット部111の周囲の変形を低減するように強度を高めることができるので、第一立設部112と第二立設部114を、スリット部111の周囲の強度を高める剛性部とすることができる。
具体的には、小蓋120側に位置する第一立設部112の方が、突起部105内の中央側に位置する第二立設部114よりも高く形成されており、突起部105内における手前側の第二立設部114の方が、その後方の第一立設部112よりも低くなっている。
この小蓋120は、閉蓋状態(図4参照)と開蓋状態(図5参照)のそれぞれの配置において、それぞれ安定した状態に配されるように、例えば、可動範囲内における所定の回動角度(例えば、図3参照)よりも取出部110に接近された際には閉蓋状態となるように付勢され、また、上記所定の回動角度よりも取出部110から離間された際には開蓋状態となるように付勢されている。
この嵌合部121は、小蓋120の下面から円筒環状に突設されており、取出部110を小蓋120で閉蓋する際に、取出部110の突起部105の外周が、その嵌合部121の内周と密接するように内挿されるようになっている。
そして、1枚目の家庭用薄葉紙Pとなるロールペーパーの一端部を、蓋103の内側から外側に向かうように取出部110のスリット部111に挿入して通す。
その際、家庭用薄葉紙Pの一端部となるシート状部分を挿通させるスリット部111が左右方向に長尺な開口として形成されていることにより、家庭用薄葉紙Pの一端部をスリット部111に通しやすくなっている。また、取出部110におけるスリット部111を挟んだ第一立設部112と第二立設部114の間には段差があるため、スリット部111には前後方向の隙間に加えて上下方向にも隙間があるので、家庭用薄葉紙Pの一端部をより通しやすくなっている。特に、第一立設部112の平面部112bを、ユーザが指で上方外側に撓ませるようにして、一時的にスリット部111の開口(隙間)を広げるようにすれば、家庭用薄葉紙Pをより一層通しやすくなる。なお、第一立設部112の平面部112bは可撓性を有する樹脂(例えば、PEやPP等)からなるので、一時的に隙間が広げられたスリット部111の開口を元の形状、大きさに戻すように復元するようになっている。
そして、取出部110のスリット部111に家庭用薄葉紙Pを挿通させた蓋103をボトル102に取り付けて(図5参照)、取出部110を小蓋120で閉じることで(図4参照)、家庭用薄葉紙Pの詰め替えが完了する。
この開蓋された家庭用薄葉紙収納容器100において、図5に示すように、家庭用薄葉紙Pの端部が、取出部110のスリット部111から上方に僅かに突出した状態で保持されている。特に、取出部110のスリット部111を挟む一対の立設部112、114における、手前側の第二立設部114の方が後側の第一立設部112よりも低くなっているために、スリット部111から突出した家庭用薄葉紙Pの端部は、低い第二立設部114側に向かって倒れやすく、図5に示すように、家庭用薄葉紙収納容器100の前方である手前側に向かって傾いた状態で保持されている。
そして、そのスリット部111から突出している家庭用薄葉紙Pを、ユーザが摘んで容器本体101内から引き上げると、図6に示すように、家庭用薄葉紙Pが長尺のスリット部111にならって広げられた状態で家庭用薄葉紙収納容器100から引き出される。
つまり、ユーザが、家庭用薄葉紙Pを容器の手前側に引き上げるように引き出しやすくなっている。
特に、スリット部111は、家庭用薄葉紙Pの取り出し方向となる容器の前方の手前側に向かって凸となるように円弧形状を呈しているので、家庭用薄葉紙Pはスリット部111から好適に広がった状態で引き出されやすくなっている。
そして、ミシン目P1で切り離された次の家庭用薄葉紙Pの上端部がスリット部111に保持される。ここでも、家庭用薄葉紙Pの端部は低い第二立設部114側に向かって倒れやすく、図5に示すように、家庭用薄葉紙収納容器100の前方である手前側に向かって傾いた状態で保持されている。
そして、図4に示すように、取出部110を小蓋120で閉じることで、家庭用薄葉紙収納容器100内に収納される家庭用薄葉紙Pであるウェットタイプのロールペーパーが乾燥してしまうことを防ぐことができる。
これに対し、図7に示す、従来の家庭用薄葉紙収納容器200の取出部210の材質はポリエチレン製であって、その取出部210の開口220は、直径2.5mmの細孔220aと、前後方向と左右方向にそれぞれ沿った長さ9.0mm、幅0.3mmの2本のスリット220bとからなる。
なお、この試験で用いた家庭用薄葉紙Pは、スパンレース不織布(繊維組成:レーヨン/PET/PE・PP=60/20/20、大和紡績株式会社製)であって、1枚あたり長さ(ミシン目ピッチ)200mm×幅140mmのサイズを有するものである。
次いで、スリット部111又は開口220から家庭用薄葉紙Pを20mm引き出して、その家庭用薄葉紙Pの端部を試験機の上チャック部に挟持させる。
次いで、上チャック部を上昇させるようにして、速度1000mm/minで、長さ200mmの家庭用薄葉紙Pを容器の内部から引き出して取り出す。この家庭用薄葉紙Pを引き出す際の荷重変化を測定する。
なお、この試験において、家庭用薄葉紙Pを容器の内部から容器の手前側斜め上方向に引き出すようにして、荷重変化を測定した。
図8のグラフに示すように、従来の家庭用薄葉紙収納容器200の場合、引き出し長さ10mmにおいて8.55(N)、50mmにおいて7.35(N)、100mmにおいて6.5(N)、150mmにおいて5.44(N)、180mmにおいて4.14(N)の荷重が測定された。
それに対し、実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100の場合、引き出し長さ10mmにおいて4.58(N)、50mmにおいて4.18(N)、100mmにおいて4.16(N)、150mmにおいて4.38(N)、180mmにおいて3.6(N)の荷重が測定された。
このように、実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100の方が、従来の家庭用薄葉紙収納容器200より軽い力で家庭用薄葉紙Pを容器の内部から引き出すことができ、取り出しやすくなっている。
そして、一対の立設部112、114は、スリット部111の周囲の強度を高める剛性部として機能し、スリット部111を通じて引き出される家庭用薄葉紙Pに摩擦力を付与することができるので、スリット部111から引き出し中の家庭用薄葉紙Pと、次の家庭用薄葉紙Pとが、その摩擦力の作用で薄葉紙の継ぎ目のミシン目P1に沿って切り離されることによって、家庭用薄葉紙収納容器100から必要以上の家庭用薄葉紙Pが引き出されてしまわないようになっており、所定の長さ(サイズ)の家庭用薄葉紙Pを容易に取り出すことが可能になっている。
このように、取出部110を備える実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100は、家庭用薄葉紙Pの詰め替えを行い易く、家庭用薄葉紙Pの取り出しが容易な家庭用薄葉紙収納容器として使用することができる。
特に、取出部110のスリット部111から突出した家庭用薄葉紙Pの端部は、低い第二立設部114側に向かって倒れ、手前側に向かって傾いた状態で取出部110に保持されているので、ユーザが、その家庭用薄葉紙Pの端部を容器の手前側に引き出しやすくなっている。更に、容器の前方に向かって凸となるように円弧形状を呈しているスリット部111の形状に誘導されるように、ユーザが、その家庭用薄葉紙Pの端部を容器の手前側に引き出しやすくなっている。
このように、この家庭用薄葉紙収納容器100は、家庭用薄葉紙Pを取出部110から好適に取り出しやすい方向である、容器の手前側に引き出しやすくなっている。
次に、本発明に係る家庭用薄葉紙収納容器の実施形態2について説明する。なお、実施形態1と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
つまり、スリット部131は、取出部130の突起部105内における中央から外側にずれた位置に設けられており、そのスリット部131は、取出部130(突起部105)の中央側に向けて凸となるように略円弧形状を呈している。
また、換言すれば、スリット部131は、容器本体101の蓋103に設けられている小蓋120から離間する方向に向けて凸となるように略円弧形状を呈している。
第二立設部134は、凹部104から略真上に立ち上がる壁面部134aと、その壁面部134aからスリット部131側へ張り出す張出部134bとを有している。そして、第二立設部134は、スリット部131側の端面(張出部134bの端面)が凹状の円弧形状をなしている。
つまり、第一立設部132と第二立設部134は、スリット部131の周囲の変形を低減するように強度を高めることができるので、第一立設部132と第二立設部134を、スリット部131の周囲の強度を高める剛性部とすることができる。
また、一対の立設部132、134間のスリット部131から引き出し中の家庭用薄葉紙Pと、次の家庭用薄葉紙Pとが、その継ぎ目のミシン目P1に沿って摩擦力の作用で切り離されることによって、所定の長さ(サイズ)の家庭用薄葉紙Pを容易に取り出すことが可能になっている。
このように、取出部130を備える実施形態2の家庭用薄葉紙収納容器100は、家庭用薄葉紙Pの詰め替えを行い易く、家庭用薄葉紙Pの取り出しが容易な家庭用薄葉紙収納容器として使用することができる。
次に、本発明に係る家庭用薄葉紙収納容器の実施形態3について説明する。なお、実施形態1と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
つまり、スリット部151は、取出部150の突起部105内における中央から外側にずれた位置に設けられており、そのスリット部151は、取出部150(突起部105)の中央側に向けて凸となるように略円弧形状を呈している。
また、換言すれば、スリット部151は、容器本体101の蓋103に設けられている小蓋120から離間する方向に向けて凸となるように略円弧形状を呈している。
一対の立設部152、154は、突起部105側に近い配置であって小蓋120側に位置する第一立設部152と、突起部105内の中央側に位置する第二立設部154とが対をなすように形成されている。
第二立設部154は、凹部104から斜め上方に立ち上がる形状を有している。この第二立設部154は、スリット部151側の端面が凹状の円弧形状をなしている。
なお、スリット部151は、凹部104から斜め上方に後方に傾斜して立ち上がっている前傾斜面部156に形成されており、第一立設部152の縁部153と、第二立設部154とは、前傾斜面部156の一部を構成するようになっている。
つまり、第一立設部152と第二立設部154は、スリット部151の周囲の変形を低減するように強度を高めることができるので、第一立設部152と第二立設部154を、スリット部151の周囲の強度を高める剛性部とすることができる。
また、一対の立設部152、154間のスリット部151から引き出し中の家庭用薄葉紙Pと、次の家庭用薄葉紙Pとが、その継ぎ目のミシン目P1に沿って摩擦力の作用で切り離されることによって、所定の長さ(サイズ)の家庭用薄葉紙Pを容易に取り出すことが可能になっている。
このように、取出部150を備える実施形態3の家庭用薄葉紙収納容器100は、家庭用薄葉紙Pの詰め替えを行い易く、家庭用薄葉紙Pの取り出しが容易な家庭用薄葉紙収納容器として使用することができる。
101 容器本体
102 ボトル
103 蓋
105 突起部
110 取出部
111 スリット部
112 第一立設部(立設部、剛性部)
113 第一縁部(縁部)
114 第二立設部(立設部、剛性部)
115 第二縁部(縁部)
120 小蓋(蓋体)
130 取出部
131 スリット部
132 第一立設部(立設部、剛性部)
133 縁部
134 第二立設部(立設部、剛性部)
150 取出部
151 スリット部
152 第一立設部(立設部、剛性部)
153 縁部
154 第二立設部(立設部、剛性部)
155 立設台部
P 家庭用薄葉紙
P1 ミシン目
Claims (1)
- 内側に家庭用薄葉紙を収納するとともに、収納された前記家庭用薄葉紙を外側に取り出す取出部を具備する容器本体を備える家庭用薄葉紙収納容器であって、
前記取出部は、
前記容器本体の内部と連通するように開口し、前記家庭用薄葉紙の取り出し方向と交差する方向に長尺なスリット部と、
前記スリット部の周囲の強度を高める剛性部と、
を備え、
前記剛性部は、前記スリット部を挟んで対向する長辺部分において、前記容器本体から外部に向けて立設された一対の立設部を有し、
前記一対の立設部における、一方の立設部は他方の立設部より高く形成されていることを特徴とする家庭用薄葉紙収納容器。
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