JP4509123B2 - 水蒸気移動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、特殊な膜体とその配列で水蒸気の移動方向を制御することによって、主に、除湿装置として利用される水蒸気移動制御装置に関し、特に、この水蒸気移動制御装置内に浸入した水の排水技術に関する。
水蒸気移動制御装置は、外筒ケーシングの内部に、複数のスペーサ円筒体が直接に嵌合されると共に、前記複数のスペーサ円筒体の間に通気性及び透湿性を有する膜体が挟持されて、この膜体によって区画された小室が形成されている構造になっている(特許文献 特開平5−322060号公報参照)。
この水蒸気移動制御装置は、外筒ケーシングの一方を外気に開放し、他方を箱体等(箱体、容器等)の内部に開放する状態にして使用されるもので、前記各膜体の通気度及び透湿度を使用して、外気と箱体等の温度変動速度により、箱体等の内部の水蒸気の移動を制御するものである。
このような水蒸気移動制御装置の特徴は、水蒸気の移動量が大きい膜体を使用することで、電気箱や容器などの電気機器を収容する箱体等のシールに異常が発生した場合でも、可及的に水蒸気の排出を促進し、機器を収容する箱体等の内部の湿度調整を行うことができることである。
しかしながら、この水蒸気移動制御装置では、水蒸気の処理能力を超える水が、湿度調整の対象となる空間内に浸入した場合には、排水ができず、水が滞る結果を招いてしまうことがあるという問題があった。
水蒸気の処理のためには、湿度調整の対象となる空間が、環境温度変化に伴って、外部環境空気との間で呼吸現象を生じるようにする必要がある。
従来、この呼吸現象を調整する目的で、アキュムレータを併用したり圧力安全弁を併用したり、または、小室壁を伸縮可能な部材で構成したりして、湿度調整の能力を調整する態様はすでに明らかである。
しかしながら、ひとたび水蒸気の処理能力を超える水が、湿度調整の対象となる空間内に浸入した場合に、どのように排水路を確保するかという課題が残されていた。
すなわち、湿度調整の対象となる空間の湿度調整を受ける機器を保護する場合、従来の装置では、水蒸気の移動量が大きな膜体を使用することで、各シール部へのストレスを低減する工夫が行われていた。
一方、箱体等のシール性(気密性確保の各種手段による気密性)の寿命が、環境温度変化を伴った外部環境空気との呼吸現象によって、直接的に水蒸気移動制御装置などの機能性の発揮に影響することになり、大きなシール性の破損や破壊、事故による水の浸入が発生してしまった場合などや、または外部環境空気との呼吸性が失われた条件下では、排水が困難であるという問題があった。
また、前記特許文献では、毛細管現象を活用した排水機構を備えてもよいとの記載があるが、具体的な対策手段は記載されていないし、従来、このような水蒸気移動制御装置において、非常用の排水構造を備えたものは見当らない。
本発明は、かかる従来の問題を解決するためになされたもので、水蒸気の処理能力を超える水が浸入した場合等に対処すべく、非常用の排水構造を備えた水蒸気移動制御装置を提供することを課題としている。
又、スペーサ円筒体と膜体とをインナ円筒体の内部に組み込んだ小室ユニットを形成することで、水蒸気移動制御装置の組み立てが簡単にできるようにする。
上記の課題を解決するために、本発明(請求項1)の水蒸気移動制御装置は、
複数のスペーサ円筒体がインナ円筒体の内部に嵌合されると共に、前記スペーサ円筒体の間に通気性及び透湿性を有する膜体が気密シール性を持って圧迫状態に挟持されて、この膜体によって区画された小室が内部に形成されている小室ユニットが形成され、
上端に形成した上側雄ネジ部を箱体や容器の底壁に形成した取り付け穴に挿入させ、この上側雄ネジ部に箱体や容器の内部から取付ナットを螺合させることで箱体や容器に外筒ケーシングが取り付けられ、
この外筒ケーシングの内部に前記小室ユニットが排水路間隙を保持して嵌合され、
前記箱体や容器の内部に溜まった水が、前記取付ナットの端面に形成した切欠部から上側雄ネジ部に形成したスリットを通して外筒ケーシングの内部に流入し、前記排水路間隙を通して外部に排水するように形成され、
前記排水路間隙が水溶性シール物質によって常時は閉塞され、水の浸入時には水溶性シール物質が溶解して排水路間隙が外部に開通するように形成されている構成とした。
又、本発明(請求項2)の水蒸気移動制御装置は、請求項1記載の水蒸気移動制御装置において、前記取付ナットの上下両端面に切欠部が形成され、前記取付ナットの螺合状態で下端側の切欠部が上側雄ネジ部に形成したスリットに連通するように形成することで、前記取付ナットを上下反転使用できるように形成した構成とした。
又、本発明(請求項3)の水蒸気移動制御装置は、請求項1又は2記載の水蒸気移動制御装置において、前記切欠部の奥部が円弧状に形成されている構成とした。
又、本発明(請求項4)の水蒸気移動制御装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の水蒸気移動制御装置において、箱体や容器の底壁と取付ナットの間に緩み止め座金が装着され、この緩み止め座金は、その内周に複数個の係止爪が等間隔で突設され、この係止爪は取付ナットの緩み方向に対向する辺(上向辺)を上に向け、取付ナットの緩み方向の辺(下向辺)を下に向けるように傾斜して形成されると共に、前記取付ナットの締め付けに対して傾斜状態に復帰する方向に弾性を持たせて前記上向辺が取付ナットの底面に係止し、前記下向辺が箱体や容器の底壁上面に係止するように形成され、
かつ前記係止爪を、前記取付ナットに等間隔で形成した複数個の切欠部の数と異なる数で形成させることで、取付ナットの締め付けにより前記緩み止め座金が波形状に変形した状態で箱体や容器の底壁と取付ナットの間に装着されるように形成した構成とした。
又、本発明(請求項5)の水蒸気移動制御装置は、請求項1〜4のいずれかに記載の水蒸気移動制御装置において、外筒ケーシングの上部内面に形成した段部と、小室ユニットの上端との間に排水路間隙の上端部が形成され、この上端部に吸水性に優れた多孔質リング体が装着され、この多孔質リング体の透水空隙に水溶性シール物質が充填されている構成とした。
又、本発明(請求項6)の水蒸気移動制御装置は、請求項5記載の水蒸気移動制御装置において、前記多孔質リング体が、オブラート、セルロース、寒天、たんぱく質、ゼラチン、でんぷんなどの水溶性物質を低いpHを有するタンニンを用いて一旦一部凝固させたエマルジョンを生成して、これを強く攪拌した不完全なゲル体に対して炭酸水素ナトリウムを用いてほぼ中性にさせて得た水和物の混合物を多孔質リング体の基材であるシール体に吸着させて乾燥させることにより形成されている構成とした。
又、本発明(請求項7)の水蒸気移動制御装置は、請求項5又は6記載の水蒸気移動制御装置において、多孔質リング体の表面に、硬化により皮膜を形成しやすい水溶性基剤をコーティングして形成した皮膜が形成されている構成とした。
又、本発明(請求項8)の水蒸気移動制御装置は、請求項1から7のいずれかに記載の水蒸気移動制御装置において、前記排水路間隙の上端部に装着された多孔質リング体と、小室ユニットの間にスクイーズパッキンが装着されている構成とした。
又、本発明(請求項9)の水蒸気移動制御装置は、請求項1から8のいずれかに記載の水蒸気移動制御装置において、前記導電性多孔体は、内角がそれぞれ120度に形成された六角形であって対向する2辺の長さが他の辺の長さの2倍に形成されることで、2本の長辺部と4本の短辺部で形成された扁平六角形のメッシュ部を備え、隣り合うメッシュ部の長辺によって正三角形を形成させるように、前記メッシュ部を単位パターンとして繰り返し連結させることにより形成されている構成とした。
図1は本発明の水蒸気移動制御装置の実施例を示す縦断面図である。図2は外筒ケーシングの分解断面図である。図3は小室ユニットの分解断面図である。図4は本発明の参考例を示す図である。図5は本発明の参考例を示す図である。図6は本発明の参考例を示す図である。図7は緩み止め座金の平面図である。図8は緩み止め座金の装着構造を示す分解断面図である。図9は緩み止め座金の装着構造を示す正面図である。図10は水蒸気移動制御装置の底面図である。図11は多孔質リング体の装着状態を示す部分断面図である。図12は多孔質リング体の平面図である。図13は吸湿性繊維を使用した多孔質リング体の断面図である。図14は非吸湿性繊維を使用した多孔質リング体の断面図である。図15は吸湿性繊維と非吸湿性繊維の吸水による硬度変化を示すグラフである。図16は本発明の参考例を示す図である。図17はスクイーズパッキンを装着する際の問題点を説明するための説明図である。図18はスクイーズパッキンの装着状態を示す部分断面図である。図19は本実施例のメッシュプレートを示す拡大部分平面図である。図20はこのメッシュプレートのメッシュパターンを線で示した説明図である。図21は過渡インピーダンス低減化配線構造の説明図である。図22は直交クロスメッシュの熱伝導路を示す説明図である。図23は本実施例のメッシュプレートの基本的な熱伝導路を示す説明図である。
図1は本発明の水蒸気移動制御装置の実施例を示す縦断面図、図2は外筒ケーシングの分解断面図、図3は小室ユニットの分解断面図である。
この水蒸気移動制御装置1は、小室ユニット2が外筒ケーシング3の内部に嵌合されたもので、下端の通気口38を外気に開放し、上端の通気口39を、例えば箱体等(箱体、容器等)4の内部に開放する状態にして使用される。
前記小室ユニット2は、複数のスペーサ円筒体20がインナ円筒体21の内部に嵌合されると共に、前記スペーサ円筒体20の間に通気性及び透湿性を有する膜体22及び導電性多孔体としての銅製のメッシュプレート23が気密シール性を持つように圧迫状態に挟持されて、内部に膜体22によって区画された小室24が形成されている。
実施例では、4個のスペーサ円筒体20と、3枚の膜体22とによって2個の小室24が区画形成されている。
また、小室ユニット2の下端には空間部20aが形成され、この空間部20aは、その下方を通過する空気流に乱流を生じさせて外気側の膜体22の温度分布幅を小さくさせる目的で形成している。
なお、前記各膜体22は、通気性及び透湿性を有する膜体で、プレスによる打ち抜き加工等で所定直径の円形膜に形成され、その通気度及び透湿度を使用して、外気と箱体等4内の温度変動速度により、箱体等4の内部を除湿するように水蒸気の移動を制御するものである。
導電性多孔体としてのメッシュプレート23は、膜体22に近接又は接触して配置され、表面温度による影響を利用して通過する水蒸気の温度勾配及び湿度勾配を調整するためと、膜体22を補強する膜体支持部材として機能する。
又、箱体等4側の呼吸現象に伴なって、膜体22の伸長等により、膜体22とメッシュプレート23は接触することがある。
水蒸気移動制御装置では、平面状の膜体22を用いて水蒸気の移動速度の調整を行うもので、この膜体22を通過する水蒸気は通過する膜体22の温度によって透過速度が変化する。
熱設計を容易にさせ、かつ動作を安定化させるためには、できるだけ膜体22の表面温度を均質にして温度分布幅を小さくする必要がある。
もしも膜体22内において、ある部分の温度が高く、それ以外の部分が低くなると、その温度分布の平面が接触する空間で熱交換を行うメッシュプレート23(導電性多孔体)と空気との熱交換の結果、対流が発生し、水蒸気の移動速度にむらが発生してしまい、水蒸気移動の方向性の秩序が乱されてしまうことが考えられる。
そこで、本発明では、メッシュプレート23の熱分布の分散を最小限にさせて、水蒸気の移動境界面の温度変化に同一の平面が均質な温度に早く変化することができるようにしたメッシュパターンを備えた構造を採用した。
図19はメッシュプレート23を示す拡大部分平面図、図20はこのメッシュプレート23のメッシュパターンを線で示した説明図である。
このメッシュプレート23の構造は、図20に示すように、内角がそれぞれ120度に形成された六角形であって対向する2辺の長さが他の辺の長さの2倍に形成されることで、2本の長辺部M1と4本の短辺部M2で形成された扁平六角形のメッシュ部Mを備えている。
そして、このメッシュ部Mを単位パターンとして繰り返し連結させることにより、前記メッシュプレート23が形成されるもので、この場合、図20において斜線部で示すように、3個の隣り合うメッシュ部M,M,Mの長辺部M1,M1,M1によって正三角形Nを形成させるように、各メッシュ部Mを連結させている。
なお、このメッシュプレート23において、隣り合うメッシュ部Mの短辺部M2によって囲まれる部分に正六形孔Q(星形孔に形成してもよい)が形成される。
上記のように形成したメッシュプレート23の構造(メッシュパターン)は、本出願人において電気的接地の研究過程で見出し、既に出願し、特許された過渡インピーダンス低減化配線構造(特開平7−131932号公報)の理論を熱伝導に適用したものである。
即ち、電気理論の研究過程で発明し、特許を得た過渡インピーダンス低減化配線構造をメッシュ構造として適用し、熱伝播の拡散速度のむらを低減するという効果を得るための熱拡散を効率的に行う工夫を採用した。
伝熱理論は,拡散方程式を活用しており、エネルギー伝播の基礎理論は電導性に近似した考え方を採るもので、熱の場合には,熱伝導率が物質によって異なり、電気の場合には電気抵抗が類似する。また伝播速度は、電気では一定速度とみなすが、熱の場合には伝導率により影響を受ける。
なお、金属の熱伝導率に関し、純金属及び合金の一般的性質として、電気の良導体ほど熱伝導率が大きく、電気伝導度と熱伝導度はほぼ比例関係にあるとするローレンツの法則がある。
前記過渡インピーダンス低減化配線構造を簡単に説明する(詳細は特開平7−131932号公報参照)。
図21に示すように、サージの流入点(o)を有し、該サージの反流入点側に分岐点(a)を有する第一電流路Xと、サージによる反射波が生起される点を両終端(d),(e)とすると共に該両終端(d),(e)から距離(d2)ずつの位置に接続点(b),(c)を有する第二電流路Yと、前記分岐点(a)と両接続点(b),(c)をそれぞれ接続する略同一長さの分岐電流路Zと、を備えている。
即ち、第一電流路X(入力側)におけるサージの反流入点側に二方向に対称に分岐した略同一長さの分岐電流路Z,Zを設け、第一電流路Xの下流側であって、サージによる反射波が生起される点(d),(e)を終端(開放端)とする二点間を第二電流路Yとし、該第二電流路Yに前記分岐電流路Z,Zをそれぞれ一方ずつの終端から略同一距離位置に接続させ、かつ接続点(b),(c)間の距離(d1)が距離(d2)の2倍である構成とした。
その作用は、点(o)から入ったサージは点(a)で分流し、およそ1/2の過渡インピーダンスが点(o)に現れる。さらに、点(a)から点(b)に到点したサージは(d)方向へ流れ、終端で反射され点(o)に戻ってくるまでに約1/2の過渡インピーダンスとなる。同様に、点(a)から点(c)に到点したサージは(e)方向へ流れ、終端で反射され点(o)に戻ってくるまでに約1/2の過渡インピーダンスとなり、過渡インピーダンスが低減される。
そこで、前記過渡インピーダンス低減化配線構造を熱伝導率に置き替えて考察すると、図22で示した直交クロスメッシュのように、第一熱伝導路xと第二熱伝導路yが分流せず直交する場合と、図23のように分流比率を考慮して、d2:d1=1:2になるように構成した場合とでは熱の拡散速度の効率が異なる。
つまり、図22の場合の交点04は終端の03,03,00からみて同一の距離にあるが、図23の場合では同一の三角状平面03−03−00内での導体の表面積は増加することになり、結果的に熱交換面積が増加する。
また,分流比率を考慮した図23では、印加点(熱の射入点)00からのエネルギーの角度分布は、分流伝導路z,zにより01、02を通過して03に到達し、00から分流点01までの第一熱伝導路xは、03−03の第二熱伝導路yに対して直角であり、平面への熱拡散を考慮する場合、拡散方向が制限され、不都合な形状となる。
そこで、この分流点02,02,01を60度ごとに配置し,かつ図23を180度反転して重ねた六角形状(図23の仮想線で示す)の構成とすることで、可及的にメッシュプレート23が占める容積に対してメッシュプレート23の表面積を増大させ、かつ熱分流を効率的に行う比率として、図20に示したように、M1:M2=2:1とする構成としたものである。
なお、基本的に素材の強度が許せば,この比率を保って、前記メッシュ部Mを3×n角形で構成することが可能である。
同一物質で構成される熱伝導路において、前記ローレンツの法則により熱伝導速度は同様な拡散理論として考察することができる。
前記した過渡インピーダンス低減化配線構造では、電圧印加点と線分との角度については論じていないが、熱移動を平面的に効率的に分散させるためには、360度方向に分流することが望ましく、構造強度上の要求や,製作の簡素化を目的として、本発明では、長辺部M1と短辺部M2が熱分岐点となる連結点Pにおいて120度分流を採用している。
水蒸気移動制御装置の熱移動を制御するための補助的素材としてメッシュプレート23(導電性多孔体)は重要であり、上記のようなメッシュパターンに形成したメッシュプレート23では、このメッシュプレート23の熱分布が効率的に拡散することができ、水蒸気の移動境界面の温度変化に同一の平面が均質な温度に早く変化することができる。
この結果、水蒸気の移動境界である透湿膜の表面温度を均質化することができ、また、2つ以上の透湿膜から構成される小室空間の温度分布が発生しても境界面として透湿膜の表面温度を均質化し、水蒸気移動制御装置の機能を安定化させることができる。
又、設計のための構成が容易であり、また銅などの制菌性の高い金属製物質の表面積が増加し、金属素材自体の遊離端の面積が増加することで強度の強化を得やすいとともに、表面積が増加し、強度維持とともに熱交換性を高めることができる。
又、導電性多孔体の占める空間容積に対して表面積を高めることができ、かつ気孔性を確保することが容易であり、熱交換性を高めることができる。
前記スペーサ円筒体20は、膜体22及びメッシュプレート23を圧迫状態に挟持する側の外周端部は面取り加工され、気密シール性を持たせるための光硬化樹脂25が確実に充填できるようにしている。
なお、前記光硬化樹脂25は、インナ円筒体21に形成した注入穴(図示省略)に注射器(図示省略)をセットし、その状態でインナ円筒体21を固定させながら内部のスペーサ円筒体20及び膜体22及びメッシュプレート23を回転させて、注射器によりシール剤として光硬化樹脂25(紫外線硬化性シリコンや紫外線硬化性アクリル(変性アクリル)等、その他、水溶性硬化樹脂等)を注入させることで充填される。
前記インナ円筒体21は、透明合成樹脂により形成され、内部に組み込んだスペーサ円筒体20及び膜体22及びメッシュプレート23及び光硬化樹脂25の充填状態を目視で確認できるようにしている。
又、インナ円筒体21及びスペーサ円筒体20の材質は、光硬化樹脂25との化学的接合又は機械的嵌合を考慮して選択することができる。例えば、インナ円筒体21には透明アクリルを用いる。スペーサ円筒体20は光硬化反応のための光線の透過を考慮すると共に、完成した水蒸気移動制御装置1の性能に影響する各小室24の温度傾斜を配慮して選択することができる。又、接合を促進するプライマー等の表面処理を行なってもよい。
この接合部を緊密な接合を確保しない場合、図4の参考例で示すように、膜体22の通過方向に直角方向(矢印Q方向)の横漏れを生じるが、この横漏れを排水路7aとしてもよい。この場合、インナ円筒体21内のスペーサ円筒体20との間に繊維等を通気方向に縦列させて、例えば、スペーサ円筒体20を和紙などの繊維7で巻いて不完全に合着して排水路7aとすることもできる。
また、図5の参考例で示すように、小室24に横漏れの空気と共に、矢印Pで示すように、排水路7aが確保されるようにしてもよい。この場合には、図6の参考例で示すように、小室ユニット2内に配置した膜体22の外周部分にパッキン22aを接着剤によって取り付ける際に、その接着剤として水溶性接着剤22bを使用して、著しい水が浸入した場合には、この水溶性接着剤22bを溶解させて膜体22の保持部を破壊させるようにする。
この場合には、膜体22の構成物質に依存した吸湿性に差違が生じるので、水溶性接着剤22bの含浸性(しみ込み方)が異なり、また、膜体22とパッキン22aの固定が不完全になりやすい傾向がある。
前記外筒ケーシング3は、本体円筒部30と、この本体円筒部30の上端面に形成した上側雄ネジ部31に螺合させる取付ナット32と、前記本体円筒部30の下端に形成した下側雄ネジ部33に螺合させる組立ナット34を備えている。
そして、前記本体円筒部30の内部に、前記小室ユニット2を嵌合することで、水蒸気移動制御装置1が組み立てられるもので、この場合、本体円筒部30の下端から後述する多孔質リング体51及び上端メッシュプレート52を本体円筒部30の内部に挿入し、次に、小室ユニット2を挿入したのち、組立ナット34を下側雄ネジ部33に螺合させて、この組立ナット34に一体成形したリングプレート34aによって小室ユニット2を下から締め付けて本体円筒部30の内部に収容保持させるものである。
上記のようにして、本体円筒部30の内部に小室ユニット2を嵌合した水蒸気移動制御装置1は、これを箱体等4に取り付けて、前記各膜体22の通気度及び透湿度を使用して、両通気口38、39間での水蒸気の移動を制御することで、外気と箱体等4の温度変動速度により、箱体等4の内部を除湿するように水蒸気の移動を制御する。
この場合、箱体等4の底壁41に形成した取り付け穴40に、外筒ケーシング3の本体円筒部30に形成した上側雄ネジ部31を、Oリング(パッキン)35を介して挿入させ、上側雄ネジ部31に箱体等4の内部から前記取付ナット32を螺合させることで水蒸気移動制御装置1を箱体等4に取り付けるようにしている。
従来、水蒸気移動制御装置の組み立てに際しては、外筒ケーシングの内部に、直接にスペーサ円筒体と膜体を嵌め込んでいくもので、その組み立て作業に手間がかかるという問題があったが、本実施例のように、小室ユニット2を形成して、これを外筒ケーシング3の内部に嵌合させるようにすると、組み立て作業が簡単になる。
本実施例の水蒸気移動制御装置1では、箱体等4に穴が明いたりして、不測に箱体等4の内部に水が浸入した場合、その水を箱体等4の外部に排水するための排水構造が設けられている。
水蒸気移動制御装置の理想的な機能発揮のためには、外部環境の温度変化に伴う湿度調整空間の内部と外気側との呼吸現象が必要であり、シール性は少なくとも水蒸気移動制御装置が調整することが可能な20〜30%RHの除湿に相当する水蒸気圧に室温近辺でほぼ等しい10cm水柱圧程度の気密性に耐える微弱なシール性が必要である。しかし、ひとたび大きなシール性の破損や破壊、事故による水の浸入が発生してしまった場合等や、呼吸性が失われた条件下では排水が困難である。
そこで、水の浸入が発生するまでは、湿度調整の対象となる空間の気密性を確実に確保すると共に、湿度調整機能を十分に発揮させる。
一方、シールなどの箱体等4側の不測の破損などが原因で水が浸入した場合には、湿度調整による水蒸気移動量を超える状況にあり、この状態が自然に復旧することは、電気機器などを収容する容器または箱体では考えにくい。そこで、水の浸入が発生した場合には、排水構造によって排水を確保することとした。この段階では、呼吸性よりも排水経路の確保が重要であり、湿度調整の能力は望めない。
その排水構造は、外筒ケーシング3の本体円筒部30に形成した上側雄ネジ部31にスリット36を形成し、この上側雄ネジ部31に螺合させる取付ナット32に切欠部37a、37bを形成して、水蒸気移動制御装置1を箱体等4に取り付けた状態で、スリット36と切欠部37aが連通するように形成されている。
前記取付ナット32は、図8に示すように、その上下両端面に切欠部37a、37bが形成され、前記取付ナット32の螺合状態で下端側の切欠部37aが上側雄ネジ部31に形成したスリット36に連通するように形成することで、前記取付ナット32を上下反転使用できるように形成されている。
なお、前記スリット36は、複数個(実施例では3個)が等間隔(120度間隔)で配設されており、上側雄ネジ部31の上端から切り込み形成されている。
例えば、切欠部を取付ナット32の片方の端面だけに形成した場合、切欠部を形成していない端面を下向きにしてしまうという装着方向を誤ると、取付ナットの端面に切欠部がないため、排水経路を遮断してしまうという問題がある。
これに対し、取付ナット32の上下両端面に切欠部37a,37bを形成すると、どちらの面を下向きにしても下端側に位置した切欠部37aによって排水経路を確保することができるもので、取り付け間違いに対するフェイルセーフ機能となる。
なお、この実施例では、前記取付ナット32の外形は8角形に形成され、切欠部37aは8角形の各辺部中央に形成され、切欠部37bは8角形の各角部に形成されて、共に8個づつの切欠部37aと切欠部37bが平面から見て重ならないように配置されている。
又、前記切欠部37a,37bの奥部37cは円弧状に形成されている。
切欠部の奥部を角形状にすると、水漏れ事故などにあった電気箱の底部に溜まった水が温度下降により凍結してしまった場合、凍結膨張によって取付ナット32に応力変形が生じやすく、経年劣化にともなって取付ナット32への亀裂形成などの原因にもなる。
そこで、切欠部37a,37bの奥部を円弧状に形成することで、凍結膨張による取付ナット32への応力集中による取付ナット32の破損や緩みなどを予防することができる。
又、前記小室ユニット2が排水路間隙6を保持して外筒ケーシング3の内部に嵌合されると共に、前記リングプレート34aに、図10の水蒸気移動制御装置の底面図に示すように排水路間隙6に連通する貫通孔34bが形成されている。
箱体等4に損傷が発生し、箱体等4内へ外部の水が流入したような場合には、箱体等4の内部に水が貯留してしまう。
このように箱体等4の底面に水が溜まったとしても、その水は取付ナット32の切欠部37aから上側雄ネジ部31のスリット36を通して水蒸気移動制御装置1の内部に流入し、前記排水路間隙6及びリングプレート34aの貫通孔34bを通して外部に排水することが可能になる。
そして、図11に示すように、前記排水路間隙6の上端部において、外筒ケーシング3の上部内面に形成した段部60と、小室ユニット2の上端との間に吸水性に優れた多孔質リング体51を装着させ、この多孔質リング体51の透水空隙Sに水溶性シール物質を充填させることで、常時は透水空隙Sを閉塞させて排水路間隙6を閉塞させ、水の浸入時には水溶性シール物質が溶解して排水路間隙6が外部に開通するように形成されている。
なお、多孔質リング体51を使用せずに、水溶性シール物質自体で直接に排水路間隙6やその上端部を閉塞させるようにしてもよい。
なお、この実施例では、前記排水路間隙6の上端部に装着された多孔質リング体51と、小室ユニット2の上端の間に、図1に示すようにスクイーズパッキン61が装着されている。この場合、スクイーズパッキン61によって、排水路間隙6を閉鎖してしまわないようにする。
スクイーズパッキン61は、排水路間隙6が外部からの吹き込み等によって湿潤したような場合、少々の湿潤では排水路間隙6が開通しないようにする作用、および熱膨張や収縮減少を緩和する作用を有している。また、多孔質リング体51の膨潤によって排水路間隙6の上端部の間隔が変化してしまったり、外筒ケーシング3の熱膨張により、箱体等4側が乾燥状態にあるにもかかわらず、排水路間隙6が開通してしまったりしないように、スクイーズパッキン61によって多孔質リング体51を弾性的に圧迫させている。
なお、前記スクイーズパッキン61は、多孔質リング体51と、小室ユニット2の上端の間に装着されるが、このとき、図17(a)、(b)のように小室ユニット2の上端面にスクイーズパッキン61をそのまま載置させると、このスクイーズパッキン61が多孔質リング体51の底面に食い込む状態になるため、きっ水が上昇し、多孔質リング体51を通過する水の流動を阻止する状態の排水障害が生じてしまう。
そこで、図18に示すように、小室ユニット2の外周上端に段差部2aを形成して、この段差部2aにスクイーズパッキン61を納めるようにすることで、上記のような排水障害が生じるのを防止している。
また、箱体等の底壁41と取付ナット32の間に緩み止め座金9が装着されている。
この緩み止め座金9は、耐震動性能の向上を目的として、震動性のある電気箱に装着された場合に、水蒸気移動制御装置1の脱落を防止するため、取付ナット32の緩みを防止するためのものである。
従来、ナットが震動で緩むのを防ぐには、ロックナットやナイロンナットなどを用いるのが知られている。
水蒸気移動制御装置は、箱体等への接続のためのネジ部分は合成樹脂で形成されており、ロックナットや、ナイロンナットなどを用いると、スリット36の変形や、上側雄ネジ部31の損傷が容易に生じてしまうという問題があった。
また、取付ナット32に切欠部37a,37bを形成するものにあっては、同様に上側雄ネジ部31の損傷をまねくおそれが高く、自然脱落のおそれが考えられる。
箱体等4への接続に使うOリング35の弾性力が得られる圧縮力の幅を上昇させても、外筒ケーシング3と取付ナット32の間に挟まれた箱体等4の底壁41の震動は、取付ナット32への応力を発生させ、結果的に取付ナット32の緩みを発生させてしまう場合がある。
さらに、Oリング35を箱体等4の内側に装着した場合には、箱底部に溜まった水がスリット部36に至る排水経路を遮断することになり、又、Oリング35の付け忘れや損傷などにあっても、箱体等4の底壁41の内面と取付ナット32の摩擦力を上昇させると共に排水経路を確保する方法が必要とされ、そこで箱体等4の底壁41と取付ナット32の間に緩み止め座金9を装着するように形成した。
前記緩み止め座金9は、図7に示すように、内周に複数個(実施例では12個)の係止爪90が等間隔(30度間隔)で突設され、この係止爪90は取付ナット32の緩み方向(矢印A方向)に対向する辺(上向辺)91を上に向け、取付ナット32の緩み方向の辺(下向辺)92を下に向けるように傾斜して形成されている。
この場合、係止爪90は、外筒ケーシング3の上側雄ネジ部31に対して接触するが、ネジ溝に嵌まりにくい角度に傾斜している。従って、取付ナット32を上側雄ネジ部31に対して締め付ける際に、この緩み止め座金9が締め付けの妨げになることはない。
又、前記取付ナット32の締め付けに対して傾斜状態に復帰する方向に弾性を持たせて前記上向辺91が取付ナット32の底面に係止し、前記下向辺92が箱体等4の底壁41の上面に係止するように形成されている。
又、前記係止爪9を、前記取付ナット32に形成した複数個の切欠部の数(実施例では8個)と異なる数(実施例では12個)で形成させることで、図9に示すように、取付ナット32の締め付けにより前記緩み止め座金9が波形状に変形した状態で箱体等4の底壁41と取付ナット32の間に装着されるように形成されている。
この緩み止め座金9を設けたことにより、取付ナット32が震動で緩むのを防止することができる。
即ち、上向辺91が取付ナット32の底面に係止し、前記下向辺92が箱体等4の底壁41の上面に係止するように形成されているので、取付ナット32の緩みに対して強固な突っ張り棒の働きで緩みを防止することができる。
取付ナット32の締め付けによって前記緩み止め座金9が波形状に変形するため、緩み止め座金9と取付ナット32の間、及び緩み止め座金9と箱体等4の底壁41との間に隙間が生じ、この隙間に毛細管現象を活用して水を流入させることができるので、取付ナット32の端面に形成した切欠部37aから上側雄ネジ部31に形成したスリット36を通して外筒ケーシング3の内部に流入する排水経路を確保することができる。
なお、この緩み止め座金9に上下は無く、反転して取り付けても前記効果を達成することができる。
前述したように、多孔質リング体51の透水空隙Sには、乾燥状態で固形で、かつ気密性を有する水溶性シール物質を充填(含浸させて乾燥)させている。
水が浸入すると、上端メッシュプレート52によって、多孔質リング体51の側に積極的に排水される。この結果、一定量を超える水が浸入した場合には、多孔質リング体51内に吸収される水によって、多孔質リング体51は膨潤して固形形態を維持できなくなり、かつ、多孔質リング体51の透水空隙Sに固形で存在していた水溶性シール物質が水中に溶出して、排水路間隙6が開通し、この排水路間隙6を通して外部に排水することができるようになる。
この際問題になるのは、外気側からのしめり空気による多孔質リング体51のシール性の維持である。
多孔質リング体51の湿り具合は、浸潤した水の量、すなわち、該多孔質リング体51に接触する水の量に依存する他、外気側からのしめり空気の逆行性の浸入によっても影響を受ける。このような二律背反による悪作用を解決するための解決手段としては、前記多孔質リング体51の基材を、たとえばフェルト状の多孔質繊維により形成し、これに、水溶性シール物質を含浸させたフェルト材を活用する。
この結果、フェルト材に含まれる水溶性シール物質は、直下の上端メッシュプレート52以下の膜体22にも影響し、表面汚損を生じるので、湿度調整能力は低下するが、この段階では、すでに外気との交通路が確保されている状況であり、呼吸現象に必要な気密性は破壊しており、もはや小室ユニット2の空間では空気の呼吸現象は発生しないか、もしくは低下する。
また、外気との通気路となる排水経路に、フェルト材等の多孔体がエアーフィルタリングを行い、箱や容器内の呼吸現象に伴う外気中の塵埃等の箱内侵入を予防するという効果が得られる。
又、排水路間隙6は、熱伝導速度が遅い物質、例えば合成樹脂などで囲まれた結露しにくい熱量的な設計が行われ、又、外気側のリングプレート34aの貫通孔34bにより、可及的に乾燥し易い条件が維持される。貫通孔34bの設計は、この条件で任意に行うことができる。
ところが、従来行われてきたように、外部への排水孔を箱体等の底部に設ける手段に比較すると、箱体等4の内部は、フェルト材によってフィルタリングされるので、何らかの原因によって不完全な呼吸現象が発生した場合でも、湿度調整機能は維持されやすい状態を保持する。
また、前記多孔質リング体51の圧迫度合いによっては、毛細管現象による排水能力の調整が可能である。
なお、多孔質リング体51の圧迫性の調整は、外筒ケーシング3の内部に収容される小室ユニット2に対する組立ナット34による締め付け力の調整によって可能であるが、固定式として、圧迫性が装着時に調整できないようにすることもできる。
この締め付け力が強ければ、水溶性シール物質の有効断面積の排水路は小さくなり、緩ければ、緩慢な気密性となる。
又、排水路間隙6は、小室ユニット2と外筒ケーシング3の間に設けられた空間を兼用しており、排水路として作用していない状況下では、保温腔としても作用し、湿度調整機能の維持に作用する。そのために、リングプレート34aに設ける貫通孔34bの有効断面積を調整し、保温性を調整することができる。
又、多孔質リング体51の素材として実施例ではフェルト材を示したが、このほか圧縮性を有した多孔性の繊維性素材を使用することができる。
また、水溶性シール物質の耐熱性は重要であって、屋外電気箱では65℃を超える場合も認められる。そこで、通常の乾燥状態で固形であって、気密性を有するオブラート、セルロース、寒天、たんぱく質、澱粉などが水溶性シール物質としては有用である。
前記した多孔質リング体51への水溶性シール物質8の充填部位は、図12の斜線部で示すように、多孔質リング体51の外周側部分とし、水溶性シール物質8が膜体22から離隔するように配置している。
このように、水溶性シール物質8を膜体22から離隔して位置させると、膜体22の劣化を予防できるし、また、箱体等4の空間を守るシール性の限界まで内部空間の湿度調整を行うことができると共に、限界に達した箱や容器のシール性の破壊に伴う直接的な不測の水の浸入による排水経路を確実に確保することができ、フェイルセーフであって、有用な構造である。
又、吸水性の物質を、箱体等4の湿度調整を行う空間の気密性確保に使用するにあたっては、自然界に存在する細菌や黴などによって分解されることが考えられるので、前記水溶性シール物質8には、防黴剤や抗菌剤を混合使用するとよい。
これらの抗菌素材で最も有用であると考えられる物質は、銅や銀粉末やその他の化合物が有用であって、排水路間隙6にこのようなオリゴジナミー効果を有する物質を配置してもよい。膜体に使用したオリゴジナミー効果を排水路系の安全確保時にも併用することで、廃棄物化した場合等も処理方法が限定され、経済的である。
又、水溶性シール物質8に虫避け剤等を混合してもよい。
多孔質リング体51の素材に使用した繊維が、図13に示すように吸湿性繊維51aの場合、水溶性シール物質8と同時又は低い湿度(65%PH)でも繊維に吸湿が生じることがあるのに対し、図14に示すように繊維が非吸湿性繊維51bの場合には、繊維に吸湿が生じ難いため、水が水溶性シール物質8に直接接触するまでは、図15のグラフに示すように、硬さ(気密性)を維持し易いという利点がある。又、多孔質リング体51は環状であるため、箱の底面のどの方向から水がきても排水が早期に開始しやすい。
なお、図13及び図14は多孔質リング体51の外周側部分に水溶性シール物質8(斜線部で示す)を充填した状態の断面図であり、又、図15は吸湿性繊維51aと非吸湿性繊維51bの吸水による硬度変化を示すグラフである。
前記多孔質リング体51の水溶性シール物質に関し、通常の乾燥状態で固形であって、気密性を確保することができるオブラート、セルロース、寒天、たんぱく質、ゼラチン、でんぷんなど、水溶性シール物質のみで構成した場合、虫等による食害を防止するため防虫剤を混合することが考えられるが、このような防虫剤として使用されるタンニンは、酸性度がpH3〜4と高いという問題がある。
また、多孔質リング体51に含浸させた物質が、固形溶解物質のみであれば、吸水膨張による変形の後の崩壊現象の発生は遅く、また水の経路の生成に長時間(3mm厚さの多孔質リング体での試験結果では24時間以上)を要する。
このような問題点に対して、排水機能をより確実にし俊敏な反応が得られ、かつ耐力の高い排水構造が要求される。
そこで、前記防虫剤として使用されるタンニンは、酸性度がpH3〜4と高いものであるが、タンニンの混合後にpH調整を行い、ほぼ中性に調整する目的で炭酸水素ナトリウムを配合する。
たとえば、柱上に懸垂される電気箱などでは、事故により電気箱に貯留した水が下方へ落下することが考えられる。このような場合、落下する水のpHは中性であることが望ましい。また、防腐剤は、天然素材で構成されることが望ましい。
タンニンは、いわゆる柿渋から抽出された防腐性物質で、収斂作用が認められるので高濃度を使用すると危険である。
しかし、pHを中性に調整しても、なおかつ錯塩や酸で飽埋された状態であれば、タンニンの有効成分は不完全ゲル体の水和物中の水溶性成分として増量させやすいので、防腐効果を得やすいことが考えられる。
この他、ゲル体の粘性調整には、塩析を活用する方法を用いてもよい。
この場合にはゲル体の中に含まれる架橋ゲル構造分子を構成するカルボキシル基などによって構成される親水性コロイドの凝集を活用するが、このとき、電解質を添加すると親水コロイドは凝析する。
タンパク質に対する塩析効果の強いイオンから弱いイオンへの序列は、アニオンについては、SO4 >F>Cl>Br>NO3 >I>SCN、一価カチオンについては、Li+>Na+>K+>Rb+>Cs+、二価カチオンについては、Mg2+>Ca2+>Sr2+>Ba2+などが知られており(物性物理学:製剤学へのアプローチ:大島広行、半田哲郎:株式会社南江堂:2003年7月20日発行:p.125)、これらの物質を活用して、コロイドの粘性を調整してもよい。
ただし、これらの中で、金属腐食性の高い物質として、Cl、Iなどのアニオンが知られており、使用しないほうが望ましい。
NaやKなどやCaなどは大気中の水蒸気にも多く含まれるので、使用上乾燥状況でも、経年劣化に伴う物性変化など、多孔質リング体51の呼吸現象が少ないことが予測され、安全である。
水和性を向上させる目的で、薬剤の崩壊と溶解を促進させるためには、一般には、ぬれを向上させ、崩壊を促進するためには毛管現象による崩壊機構を用いて、崩壊剤が空隙を通じて吸水し、空隙を広げて粒子間結合力を低下させてマトリックスを崩壊させる方法が知られている(花野学、寺田勝英、伊藤敏智夫編集:p.59−62:薬剤学:改訂第6版:1984年9月15日第1版第1刷発行:2005年6月1日第6版第2刷発行:株式会社南江堂)。
ところで、水蒸気移動制御装置1の場合には、箱体等4の置かれた環境温度の変化に伴って発生する呼吸現象は、水蒸気移動制御装置1の排水構造に対してストレスを与える。
そこで水溶性シール剤に求められる特性としては、乾燥状態の固形性質を向上させ、湿潤した場合には直ちに溶解する性質が必要である。
そのためには、湿潤しやすい状況を排水構造に準備するとともに、乾燥状態の時にはシール剤としての特性を確保する必要がある。
そこで、吸水性の高いフェルト状の繊維を環状に形成し、これに、水和性の高い物質を吸着させ、かつ水の浸透を促進するために、水の経路となる空間に空気を残留させる必要がある。
このためには、オブラート、セルロース、寒天、たんぱく質、ゼラチン、でんぷんなどの水溶性物質を低いpHを有するタンニンを用いて一旦一部凝固させたエマルジョンを生成し、これを強く攪拌して得た不完全なゲル体に対して炭酸水素ナトリウムを用いてほぼ中性にする。
次に、このようにして得た水和物の混合物をフェルト質のシール体に吸着させ、これを乾燥させることで、図11に示すように、水が存在していたフェルト質は乾燥により空気によって占められる透水空隙Sになり、ゲル体が吸着した部分ではオブラート、セルロース、寒天、たんぱく質、ゼラチン、でんぷんなどが固形物として付着する理想的な吸水体となる。
これらの物質は、吸水して膨潤し、シール体としての多孔質リング体51を変形させつつ崩壊を促進し、短時間で排水することができる。
例えば、3mm厚さの多孔質リング体での試験結果では1分30秒から3分にて排水開始することが認められた。
もしも、膨潤する性質のみの固形溶解物質のみであれば、吸水膨張による変形の後の崩壊現象の発生は遅く、また水の経路の生成に長時間を要した。
例えば、3mm厚さの多孔質リング体での試験結果では24時間以上を要した。
即ち、不完全なゲル体のエマルジョンの水で占められていた空隙が乾燥して不定形の透水空隙Sが形成される。
この透水空隙Sは繊維に支持され、繊維に付着し、又は繊維間を連絡する乾燥した固形物によるスケルトン構造となる。
又、崩壊する固形物ののべ経路距離が短くなるので、崩壊が水に接触したときから早く発生する。
一方、完全ゲル体の乾燥物または乾燥固形物では、空隙は得られにくく、乾燥した固形物の塊になりやすい。
また、崩壊する固形物ののべ経路距離が非常に長くなるので、水に接触したときから非常に長い時間を経過して緩慢に崩壊が発生することになる。
多孔質リング体51の内部の溶解性を向上させる要素として、上記のような、膨潤性の物質を用いると崩壊を促進することができるが、溶解に影響する因子としては、
a)結晶多形(同一の化合物であるにもかかわらず結晶中における分子の三次元的な配列の仕方の異なるもの)では形態によりことなる溶解性を示すことが知られており、
b)非晶質(固体中の三次元における分子配列に一定の規則性をもたないもの)では結晶よりも高い溶解性を示す。
c)水和物(結晶中に水分子を一定の化学量論比で含むもの)は無水物よりも溶解度が低いがエネルギー的には安定しているものといわれている。
d)コソルベンシーcosolvency(水に難溶性の物質に水に可溶性の有機溶媒としてエタノールやプロピレングリコール、グリセリン、マグロコール400などを混合したとき、それぞれ単独の場合に比べて著しく溶解度を増大させる現象)である。
e)塩および共沈物は水に溶解しやすい、などが知られている。
(花野学、寺田勝英、伊藤敏智夫編集:p.68−71:薬剤学改訂第6版:1984年9月15日第1版第1刷発行:2005年6月1日第6版第2刷発行:株式会社南江堂)。
このような溶解性を向上させる手段として、前記a)、b)のような結晶多形、非晶質であり、かつ水和物である前述のオブラート、セルロース、寒天、たんぱく質、ゼラチン、でんぷんなどは酸性にてゲル化しやすい。
また、一般塩のなかでもNaClは金属腐食性物質として知られているが、グルタミン酸は単純なカルボキシル基を有し、吸水性を持つが腐食性は低く生体への害は低い。
また、食物にも用いられるので安全である。
また、エマルジョンのゲル体と非ゲル体の混合物へのタンニンの混合率を上昇させるためには、エタノールやプロピレングリコール、グリセリン、マグロコール400などを用いて、コソルベンシー効果を活用し、溶解度調整を行うと良い。
この中で、エタノールは乾燥を促進する効果が得られ、排水機構の製造過程の時間短縮に好適である。また、プロピレングリコールは防黴特性に優れ頭髪洗剤などにも頻用されているので安全である。一方、グリセリンは膜汚損を生じるおそれが高い。
ところで、多孔質リング体51自体の吸水性や吸湿性が高い場合、外気からの水蒸気の吸着が生じ、大きなエアーリークの原因となることが考えられる。
この対策としては、多孔質リング体51の繊維を吸水性の高い繊維、例えばナイロンやポリエステルなどで構成すると、吸水性を維持しやすいのでこれらの繊維を活用し、また、吸湿しても弾性を維持しやすいようにする工夫が必要となる。
そこで、前述のオブラート、セルロース、寒天、たんぱく質、ゼラチン、でんぷんなどの水溶性物質を低いpHを有するタンニンを用いて一旦一部凝固させたエマルジョンを生成して、これを強く攪拌した不完全なゲル体に対して炭酸水素ナトリウムを用いてほぼ中性にさせて得た水和物の混合物をフェルト質のシール体に吸着させ、これを乾燥させるものである。
これにより、ゲル体が吸着した部分ではオブラート、セルロース、寒天、たんぱく質などの固形物が、スポンジ状の多孔状に硬化し、スケルトン構造(骨髄組織様)になり、固さが高くなり、適度な弾性も発生して都合がよい。
また、外気側の水蒸気の吸湿を抑制するためには、外気との接触空間の空気の流れを抑制すると共に、図11に示すように、多孔質リング体51の表面に、例えばアラビア糊等を用いて強固な皮膜51aを形成するのが有効である。
なお、図11において、実線矢印は排水経路を示し、破線矢印は外気からの水蒸気の流入を示している。
又、前記皮膜51aは、多孔質リング体51の内周面、外周面、及び底面に形成されるもので、この場合、溶解しにくいアラビア糊の皮膜51aの内側に、アラビア糊の不完全乾燥部である飽和域51b、アラビア糊がフェルト質に含浸した拡散域51cが形成される。
なお、硬化により表面に皮膜51aを形成しやすい水溶性基剤としては、アラビア糊の他、ゼラチンなどを含有する日本薬局方のカプセル基剤などを用いることができるもので、これを多孔質リング体51の表面にコーティングするとよい。
次に、図16は本発明の参考例を示している。
この参考例は、インナ円筒体21の肉厚内に、軸方向に貫通させて排水管70を設け、この排水管70を本発明においての排水路間隙6の代わりに形成したもので、この排水管70の上端部分をやや大径部71に形成し、この大径部71から段部60にかけて水溶性シール物質8を充填した構造になっている。
この排水管70による方法では、排水管70に水が到達したときに排水が開始されるが、箱や容器の水の漏洩部が小さいときなどは、排水管70が水で満たされて大気と開通するまでの毛細管圧が必要になり、排水能力に制限が生じやすいという短所がある。
本発明の水蒸気移動制御装置(請求項1)は、スペーサ円筒体と膜体とをインナ円筒体の内部に組み込んだ小室ユニットに形成したので、この小室ユニットを外筒ケーシングの内部に嵌合するだけの組み立て作業になり、その組み立て作業が簡単にできる。
又、小室ユニットと外筒ケーシングの間に形成した排水路間隙を、常時は水溶性シール物質によって閉塞させているので、ここから水蒸気や空気が浸入することは無く、正常な水蒸気移動制御を行なうことができる。
そして、水蒸気の処理能力を超える水が不測に浸入した場合、水溶性シール物質が溶解して排水路間隙が開通するため、この排水路間隙を通して水を外部に排水することができる。
又、排水路間隙は結露しにくい熱量的設計が行なわれ、例えば、合成樹脂により構成されるので、外気側から逆行性に水溶性シール物質が溶解してしまうことを予防することができる。
このような排水構造は、電気業界において水蒸気移動制御装置の普及を確実にするために必要な技術であると考えられる。
又、取付ナットの上下両端面に切欠部を形成すると(請求項2)、どちらの面を下向きにしても切欠部によって排水経路を確保することができるもので、取り付け間違いに対するフェイルセーフ機能となる。
又、取付ナットに形成した切欠部の奥部を円弧状に形成すると(請求項3)、凍結膨張による取付ナットへの応力集中による取付ナットの破損や緩みなどを予防することができる。
緩み止め座金を用いると(請求項4)、上向辺が取付ナットの底面に係止し、前記下向辺が箱体等の底壁上面に係止するように形成されているので、取付ナットが震動で緩むのを防止することができる。
又、取付ナットの締め付けによって前記緩み止め座金が波形状に変形するため、緩み止め座金と取付ナットの間、及び緩み止め座金と箱体等の底壁との間に隙間が生じ、この隙間に毛細管現象を活用して水を流入させることができるので、取付ナットの端面に形成した切欠部から上側雄ネジ部に形成したスリットを通して外筒ケーシングの内部に流入する排水経路を確保することができる。
又、排水路間隙の上端部に多孔質リング体を装着して、この多孔質リング体の透水空隙に水溶性シール物質を充填させると(請求項5)、この多孔質リング体によって、排水路間隙を常時は水溶性シール物質によって閉塞させて外気からの水蒸気や空気の浸入を防止できるし、水が不測に浸入した場合、水溶性シール物質の溶解によって排水路間隙が開通し、水を外部に排水することができる。
又、不完全なゲル体と、水和物の混合物を多孔質リング体の基材であるシール体に吸着させて乾燥させることにより多孔質リング体を形成させると(請求項6)、ゲル体が吸着した部分では固形物がスポンジ状の多孔状に硬化するので、固さが高くなり、適度な弾性も発生し理想的な吸水体となる。又、多孔質リング体の表面に皮膜を形成させると(請求項7)、外気からの水蒸気の吸湿を抑制するのに有効である。
また、多孔質リング体と、小室ユニットの間にスクイーズパッキンを装着させると(請求項8)、このスクイーズパッキンによって多孔質リング体を弾性的に圧迫させるので、多孔質リング体の膨潤によって排水路間隙の上端部の間隔が変化してしまったり、外筒ケーシングの熱膨張により箱体等側が乾燥状態にあるにもかかわらず排水路間隙が開通してしまったりするのを抑制できる。

Claims (9)

  1. 複数のスペーサ円筒体がインナ円筒体の内部に嵌合されると共に、前記スペーサ円筒体の間に通気性及び透湿性を有する膜体及び導電性多孔体が気密シール性を持って圧迫状態に挟持されて、この膜体によって区画された小室が内部に形成されている小室ユニットが形成され、上端に形成した上側雄ネジ部を箱体や容器の底壁に形成した取り付け穴に挿入させ、この上側雄ネジ部に箱体や容器の内部から取付ナットを螺合させることで箱体や容器に外筒ケーシングが取り付けられ、この外筒ケーシングの内部に前記小室ユニットが排水路間隙を保持して嵌合され、前記箱体や容器の内部に溜まった水が、前記取付ナットの端面に形成した切欠部から上側雄ネジ部に形成したスリットを通して外筒ケーシングの内部に流入し、前記排水路間隙を通して外部に排水するように形成され、前記排水路間隙が水溶性シール物質によって常時は閉塞され、水の浸入時には水溶性シール物質が溶解して排水路間隙が外部に開通するように形成されていることを特徴とした水蒸気移動制御装置。
  2. 請求項1記載の水蒸気移動制御装置において、前記取付ナットの上下両端面に切欠部が形成され、前記取付ナットの螺合状態で下端側の切欠部が上側雄ネジ部に形成したスリットに連通するように形成することで、前記取付ナットを上下反転使用できるように形成した水蒸気移動制御装置。
  3. 請求項1又は2記載の水蒸気移動制御装置において、前記切欠部の奥部が円弧状に形成されている水蒸気移動制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の水蒸気移動制御装置において、箱体や容器の底壁と取付ナットの間に緩み止め座金が装着され、この緩み止め座金は、その内周に複数個の係止爪が等間隔で突設され、この係止爪は取付ナットの緩み方向に対向する辺を上に向け、取付ナットの緩み方向の辺を下に向けるように傾斜して形成されると共に、前記取付ナットの締め付けに対して傾斜状態に復帰する方向に弾性を持たせて前記上向辺が取付ナットの底面に係止し、前記下向辺が箱体や容器の底壁上面に係止するように形成され、かつ前記係止爪を、前記取付ナットに等間隔で形成した複数個の切欠部の数と異なる数で形成させることで、取付ナットの締め付けにより前記緩み止め座金が波形状に変形した状態で箱体や容器の底壁と取付ナットの間に装着されるように形成した水蒸気移動制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の水蒸気移動制御装置において、外筒ケーシングの上部内面に形成した段部と、小室ユニットの上端との間に排水路間隙の上端部が形成され、この上端部に吸水性に優れた多孔質リング体が装着され、この多孔質リング体の透水空隙に水溶性シール物質が充填されている水蒸気移動制御装置。
  6. 請求項5記載の水蒸気移動制御装置において、前記多孔質リング体が、オブラート、セルロース、寒天、たんぱく質、ゼラチン、でんぷんなどの水溶性物質を低いpHを有するタンニンを用いて一旦一部凝固させたエマルジョンを生成して、これを強く攪拌した不完全なゲル体に対して炭酸水素ナトリウムを用いてほぼ中性にさせて得た水和物の混合物を多孔質リング体の基材であるシール体に吸着させて乾燥させることにより形成されている水蒸気移動制御装置。
  7. 請求項5又は6記載の水蒸気移動制御装置において、多孔質リング体の表面に、硬化により皮膜を形成しやすい水溶性基剤をコーティングして形成した皮膜が形成されている水蒸気移動制御装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の水蒸気移動制御装置において、前記排水路間隙の上端部に装着された多孔質リング体と、小室ユニットの間にスクイーズパッキンが装着されている水蒸気移動制御装置。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の水蒸気移動制御装置において、前記導電性多孔体は、内角がそれぞれ120度に形成された六角形であって対向する2辺の長さが他の辺の長さの2倍に形成されることで、2本の長辺部と4本の短辺部で形成された扁平六角形のメッシュ部を備え、隣り合うメッシュ部の長辺によって正三角形を形成させるように、前記メッシュ部を単位パターンとして繰り返し連結させることにより形成されている水蒸気移動制御装置。
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