JP2003236347A - 中空糸膜組立体及びその製造方法 - Google Patents

中空糸膜組立体及びその製造方法

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JP2003236347A JP2002041797A JP2002041797A JP2003236347A JP 2003236347 A JP2003236347 A JP 2003236347A JP 2002041797 A JP2002041797 A JP 2002041797A JP 2002041797 A JP2002041797 A JP 2002041797A JP 2003236347 A JP2003236347 A JP 2003236347A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中空糸膜の配列に乱れがなくかつポッティン
グ材の強度も高められた中空糸膜組立体を得る。 【解決手段】 中空糸膜組立体2Aが、流体の選択透過
性を有する複数の中空糸膜束14と、複数の支持孔20
内に上記中空糸膜束14の端部を挿入することによって
これらの中空糸膜束14を整列状態に支持する多孔状の
支持体15と、上記支持体15に支持された複数の中空
糸膜束14の端部に、上記支持体15を内蔵するように
固着されたポッティング材16とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体の選択透過性
を有する高分子製中空糸膜で形成された中空糸膜組立体
及びその製造方法に関するものであり、更に詳しくは、
除湿器や加湿器、濃縮器、分離器、フィルタ−、燃料電
池等に使用する中空糸膜組立体とその製造方法とに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】この種の高分子製中空糸膜は、その機能
によって逆浸透膜、限外濾過膜、精密濾過膜、気体分離
膜、透析膜等に分けることができ、処理装置のハウジン
グ内に組み込まれて各種の流体処理に使用されるが、上
記ハウジングに組み込むに当たってはモジュ−ル化する
必要がある。
【0003】上記中空糸膜をモジュ−ル化する具体例と
して、例えば特開昭62−74434号公報には、ガス
分離用の中空糸膜を複数本束ねて形成した糸束の両端部
を、熱硬化性のエポキシ樹脂で遠心成形した樹脂板内に
一体に埋設、固着することにより糸束エレメントを形成
し、この糸束エレメントを上記樹脂板によりハウジング
内に内蔵するようにしたものが開示されている。
【0004】ところが、このような従来の糸束エレメン
トは、複数の中空糸膜をフリーの状態にしたままそれら
の端部にポッティング材である樹脂板を固着しているた
め、各中空糸膜の配列が乱れた状態になり易く、中空糸
膜内外の流路の圧力損失がばらついたり、中空糸膜束に
対する流体の偏流が発生して性能を十分発揮することが
できなくなるという欠点がある。特に、上記樹脂板の成
形時に、遠心力の作用によって中空糸膜の配列が乱れ易
く、極端な場合には左右に大きく二分されてしまうこと
もある。そして、このように中空糸膜が偏った状態で樹
脂板に取り付けられると、この中空糸膜の膨潤や収縮に
よる力が樹脂板に局部的に作用してこの樹脂板の端面が
隆起や陥没等の変形を生じ易くなり、それがクラックの
発生や剥離等へと進行して最終的にシールが不完全とな
り、リークにつながり易い。このような問題は、処理装
置が大形化するほど顕著になるため、中空糸膜を均等に
配列したり、ポッティング材の強度を高めるといったこ
とは、安定した動作特性と耐久性とを備えた処理装置を
得る上で非常に重要な要素である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、中空
糸膜の配列に乱れがなくかつポッティング材の強度が高
められた中空糸膜組立体を得ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明によれば、流体の選択透過性を有する中空糸
膜を複数本ずつ束ねた状態の複数の中空糸膜束、複数の
支持孔を有し、これらの支持孔内に上記中空糸膜束の端
部をそれぞれ挿入することによって複数の中空糸膜束を
整列状態に支持する多孔状の支持体、上記支持体に支持
された中空糸膜束の端部に、この支持体を内蔵した状態
で固着されたポッティング材、を含むことを特徴とする
中空糸膜組立体が提供される。
【0007】このような中空糸膜組立体は、複数の中空
糸膜束が、それらの端部を支持体の各支持孔内に挿入さ
れることによって整列状態に支持されているから、端部
にポッティング材を固着してもそれらの配列に乱れを生
じることがなく、複数の中空糸膜束を均一に分散させた
状態で上記ポッティング材により固結することができ
る。この結果、中空糸膜の湿潤収縮挙動によって生じる
力がポッティング材の端面に均一にかかるため、安定し
たポッティング端面を得ることができる。また、支持体
の埋設によってポッティング材の強度も増大するため、
その変形防止に非常に有効である。
【0008】上記ポッティング材の外周には、環状のポ
ッティングリングを装着することができ、これにより、
このポッティングリングを介して中空糸膜組立体を流体
処理装置のケーシングに取り付けることができる。
【0009】また、本発明によれば、複数の支持孔を有
する多孔状の支持体の上記支持孔内に、流体の選択透過
性を有する中空糸膜を複数本束ねた状態の中空糸膜束の
端部をそれぞれ挿入することにより、複数の中空糸膜束
をこの支持体によって整列状態に支持させ、その状態で
これら中空糸膜束の端部を上記支持体と共に液状の熱硬
化性樹脂内に埋入させたあと、この樹脂を熱処理して硬
化させることにより、上記中空糸膜束の端部に上記支持
体を内蔵した状態でポッティング材を固着することを特
徴とする中空糸膜組立体の製造方法が提供される。
【0010】このような本発明の方法によれば、複数の
中空糸膜束を支持体により整列状態に支持した状態でポ
ッティング材を固着するようにしているため、その固着
に遠心成形法を用いる場合でも、遠心力によって上記中
空糸膜束の配列に乱れを生じることがなく、複数の中空
糸膜束を均一かつ整然と配列した状態でその端部にポッ
ティング材を固着することができる。
【0011】本発明においては、上記支持体を環状のポ
ッティングリングの内部に収容し、このポッティングリ
ングの内部において中空糸膜束の端部に上記ポッティン
グ材を固着することにより、このポッティング材の固着
と同時にこのポッティング材の外周に上記ポッティング
リングを装着することができる。
【0012】また、本発明によれば、環状のポッティン
グリングの内部と、このポッティングリングの端部に分
離自在に連設された凹形のダミーキャップの内部に、複
数の支持孔を備えた支持体をそれぞれ収容すると共に、
これらの各支持体の支持孔内に、流体の選択透過性を有
する複数の中空糸膜を束ねた状態の中空糸膜束の端部を
それぞれ挿入することにより、複数の中空糸膜束をこれ
らの支持体によって整列状態に支持させる工程、上記ポ
ッティングリング及びダミーキャップの内部に液状の熱
硬化性樹脂を充填し、熱処理して硬化させることによ
り、上記中空糸膜束の端部に上記複数の支持体を内蔵し
た状態でポッティング材を固着する工程、上記ダミーキ
ャップを取り外し、上記ポッティングリングから露出す
るポッティング材の端部をポッティングリングに合わせ
て切除する工程、を有することを特徴とする中空糸膜組
立体の製造方法が提供される。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明の中空糸膜組立体を
用いた流体処理装置を示すもので、この流体加湿装置は
加湿装置として構成されている。この流体処理装置は、
円筒形をしたハウジング1の内部に上記中空糸膜組立体
2Aを組み込むことにより構成されている。
【0014】上記ハウジング1は、円筒形をした金属製
の外筒5と、この外筒5の軸方向両端部にそれぞれ螺着
等の手段で取り付けられたヘッドキャップ6,7とによ
り構成されている。一方のヘッドキャップ6には、例え
ば水素ガスなどの被加湿用流体8を供給するための第1
供給口10aが設けられ、他方のヘッドキャップ7に
は、加湿された被加湿用流体8を取り出すための第1排
出口10bが設けられており、また、上記外筒5には、
例えば水蒸気などの加湿用流体9を供給するための第2
供給口11aと、該加湿用流体9を取り出すための第2
排出口11bとが設けられている。
【0015】上記中空糸膜組立体2Aは、図2からもわ
かるように、流体の選択透過性を有する中空糸膜14a
を複数本束ねた状態の複数の中空糸膜束14を、それら
の両端部において多孔状の支持体15により整列状態に
支持させ、その状態でこれら中空糸膜14aの両端部
に、短円柱状をした樹脂製のポッティング材16を、上
記支持体15を内蔵するように固着したもので、このポ
ッティング材16を環状のポッティングリング17内に
密に嵌合して保持させると共に、このポッティングリン
グ17を上記外筒5の端部に密嵌させて固定することに
より、上記ハウジング1内に収容されている。上記ポッ
ティングリング17は、上記ポッティング材16をでき
るだけ小径化して樹脂使用量を減らす目的と、中空糸膜
組立体2Aと金属製の外筒5との接着性を高める目的の
ために、この外筒5の内周面と上記ポッティング材16
の外周面との間に介設されるものである。
【0016】上記支持体15は、合成樹脂や金属等の硬
質又は半硬質の素材によって、平面的なネット状や穿孔
プレート状あるいは立体的なスケルトン状などに形成さ
れたもので、円形や多角形あるいはその他の適宜形状を
した複数の支持孔20を有している。そして、図2に示
すように、各支持孔20内にそれぞれ複数の中空糸膜1
4aの端部を挿入することにより、これらの中空糸膜1
4aを複数の中空糸膜束14に区分した状態で、整列状
態に保持している。
【0017】また、上記中空糸膜は、ガスや水蒸気ある
いは液体等の流体を選択的に透過させ得るものであれば
どのような素材からなるものであっても良く、その素材
としては、例えばポリプロピレン、ポリアクリロニトリ
ル、芳香族ポリアミド、芳香族ポリイミド、フッ素系の
イオン交換性樹脂等の高分子材料が使用される。その中
でも特に、含フッ素系イオン交換樹脂製の中空糸膜束
は、水蒸気選択透過性に非常に富んでいるため、加湿又
は除湿用途に好適に使用することができる。このような
中空糸膜14aが複数本束ねられて一つの中空糸膜束1
4が構成されているが、これらの中空糸膜14aは、接
着材や線条等で互いに結束されている訳ではなく、相互
に分離した状態で単に集合しているだけである。しか
し、必要であればそれらを結束することもできる。
【0018】上記構成を有する流体処理装置において、
第1供給口10aから被加湿用流体8を供給すると共
に、第2供給口11aから加湿用流体9を供給すると、
上記被加湿用流体8は、各中空糸膜束14における各中
空糸膜内を流れて第1排出口10bから排出され、一方
の加湿用流体9は、上記各中空糸膜の間を流れて第2排
出口11bから排出されるが、このとき該加湿用流体9
の一部が中空糸膜を透過して被加湿用流体8中に混合す
るため、加湿された被加湿用流体8が第1排出口10b
から取り出される。なお、上記被加湿用流体8と加湿用
流体9とが中空糸膜を介して向流的に接触するように、
上記第2供給口11aが第1排出口10b側に設けら
れ、第2排出口11bは第1供給口10a側に設けられ
ている。
【0019】ここで、上記中空糸膜14aの端部、換言
すれば中空糸膜束14の端部に、上記ポッティング材1
6を固着する方法としては、各種の方法がある。その第
1の方法は、上記中空糸膜束14の端部の支持体15で
支持された部分を凹状の型内に収容し、この型を回転さ
せて膜束の端部方向に遠心力を作用させながら、該型内
に液状の熱硬化性樹脂を流入させて60〜100℃の温
度に加熱し、硬化させることにより、上記中空糸膜束1
4の端部に短円柱状をした上記ポッティング材16を固
着したあと、上記型から取り出す方法である。しかし、
このように遠心力を作用させることなく、中空糸膜束1
4の端部を挿入した型内に液状の熱硬化性樹脂を充填し
て熱硬化させることにより、上記ポッティング材16を
固着することもできる。
【0020】また、第2の方法として、上記ポッテング
リング17を型として使用し、その外側の開口端17a
をダミーキャップで覆った状態で、このポッテングリン
グ17の内部に上記支持体15を配設すると共に、この
支持体15に上記中空糸膜束14の端部を支持させ、必
要に応じてその端部方向に遠心力を作用させながら、こ
のポッテングリング17内に液状の熱硬化性樹脂を流入
させてそれを熱硬化させたあと、上記ダミーキャップを
取り除く方法がある。この方法によれば、ポッティング
材16の回りに、その成形と同時に上記ポッテングリン
グ17を一体に装着することができる。
【0021】この場合、ポッテングリング17内に上記
支持体15を予め収容し、係止させたあと、この支持体
15の各支持孔20内に中空糸膜束14を挿入するよう
にしても、中空糸膜束14を予め支持した状態の支持体
15をポッテングリング17内に収容させて係止させる
ようにしても良い。また、上記ポッテングリング17内
に支持体15を係止させる方法は、接着剤による方法
や、ポッテングリング17の内周に設けた凹部に支持体
15の外周を係止させる方法、ポッテングリング17を
2分割し、それらの間に支持体15の外周を挟持した状
態で相互に連結する方法等がある。さらに、上記支持体
15と中空糸膜束14とを、成形時にそれらがずれ動か
ないように、必要に応じて接着剤等で仮止めすることも
できる。また、上記ポッテングリング17の内面の少な
くとも一部にねじ溝のような凹部を形成しておくことに
より、このポッテングリング17に対するポッティング
材16の接合性が非常に強固になる。
【0022】上記第2の方法は、その変形例として、図
1に示すように、上記ポッテングリング17を予め流体
処理装置の外筒5内に組み込んだ状態で、第2供給口1
1aあるいは第2排出口11bから外筒5の内部を通じ
て液状の熱硬化性樹脂を供給し、加熱処理することによ
り行うこともでき、これにより、ポッティング材16の
固着と同時に中空糸膜組立体2Aを外筒5の内部に組み
込むことができる。この場合、上記外筒5をその軸線と
直交する軸線の回りに回転させることにより、中空糸膜
の両端部方向に遠心力を作用させながら上記成形処理を
行うことが望ましい。また、熱硬化性樹脂を上記第2供
給口11a又は第2排出口11bから供給する代わり
に、上記ダミーキャップに供給口を設けてこの供給口か
ら供給することもできる。そして、成形が終わって上記
ダミーキャップを取り外した後、ヘッドキャップ6,7
が取り付けられる。
【0023】なお、上記第2の方法の変形例において、
外筒5内に中空糸膜束14と支持体15とをセットする
好ましい方法として、例えば、外筒5の一端側だけにポ
ッテングリング17とダミーキャップとを取り付けた状
態で、支持体15で両端を支持された中空糸膜束14の
一端を、外筒5の開放する他端側から挿入し、上記支持
体15をポッテングリング17に係止させたあと、外筒
5の他端側にポッテングリング17とダミーキャップと
を取り付ける方法がある。
【0024】図3及び図4には、ポッティング材16を
固着するための第3の方法が示されている。この方法
は、上記第2の方法の変形例と同様に、ポッテングリン
グ17を型として使用するもので、このポッテングリン
グ17を予め流体処理装置の外筒5内に組み込んだ状態
で使用する場合が示されている。この方法においては、
図3に示すように、装置の外筒5の端部に、ヘッドキャ
ップ6,7の代わりに凹形のダミーキャップ21が、ポ
ッテングリング17の開放端17aを覆うようにそれぞ
れ分離自在に取り付けられる。そして、これらのポッテ
ィングリング17の内部とダミーキャップ21の内部と
に、複数の支持孔20を備えた支持体15,15aがそ
れぞれ収容されると共に、これらの支持体15,15a
によって上記中空糸膜束14の両端部がそれぞれ支持さ
れる。換言すれば、複数の中空糸膜束14の両端部を軸
線方向の異なる位置で支持する複数の支持体15,15
aのうち、内側の支持体15がポッティングリング17
の内部に収容されると共に、外側の支持体15aがダミ
ーキャップ21の内部に収容される。
【0025】上記内側の支持体15と外側の支持体15
aとは、それらの取り扱いを容易にするため、切断可能
な細い複数の連結線で相互に連結された状態に形成して
おいても良い。また、ポッテングリング17及びダミー
キャップ21の内部に上記支持体15,15aを収容し
たあと、これらの支持体15,15aに中空糸膜束14
を支持させるようにしても、中空糸膜束14を支持させ
た状態で支持体15,15aをポッテングリング17及
びダミーキャップ21の内部に収容するようにしても良
いことなどは、前述した通りである。
【0026】次に、上記外筒5をその軸線と直交する軸
線の回りに回転させることにより中空糸膜束14の両端
部方向に遠心力を作用させながら、液状の熱硬化性樹脂
を、第2供給口11a又は第2排出口11bからこの外
筒5の内部を通じて上記ポッティングリング17及びダ
ミーキャップ21の内部に充填するか、あるいはこのダ
ミーキャップ21に設けた図示しない供給口から充填
し、それを熱処理して硬化させることにより、上記中空
糸膜束14の両端部にそれぞれ上記複数の支持体15,
15aを内蔵した状態でポッティング材16を固着す
る。
【0027】続いて、図4に示すように、上記ダミーキ
ャップ21を取り外し、上記ポッティングリング17か
ら露出するポッティング材16の端部を、ポッティング
リング17の端面に合わせて切断線Lの位置で切除す
る。これにより、ポッティング材16の内部には、ポッ
ティングリング17内の支持体15だけが残り、上記ポ
ッティング材16の切断面には、各中空糸膜14aの端
部が開口する。なお、内外の支持体15,15aが連結
線で相互に連結されている場合は、この連結線も同時に
切断される。そして、図1に示すように外筒5の両端部
に上記ヘッドキャップ6,7を取り付けることにより、
中空糸膜組立体2Aの形成と同時に、この中空糸膜組立
体2Aを内蔵した流体処理装置が得られる。
【0028】上記第3の方法として、図示した例では、
ポッテングリング17を予め流体処理装置の外筒5内に
組み込んだ状態で行う方法が示されているが、このポッ
テングリング17を外筒5に組み込むことなく、他の場
所において上記工程を行うことによりポッティングリン
グ17と一体となった中空糸膜組立体2Aを得、それを
外筒5内に組み込むようにすることもできる。
【0029】図5は本発明の中空糸膜組立体の第2実施
例を示すもので、この中空糸膜組立体2Bは、図1に示
す中空糸膜組立体2Aとは、支持体による中空糸膜端部
の支持構造が異なっている。即ち、図1に示す中空糸膜
組立体2Aでは、中空糸膜束14の両端部がそれぞれ平
面プレート状に形成された支持体15で支持されている
のに対し、この中空糸膜組立体2Aでは、スケルトン状
に形成された立体構造を持つ支持体15によって、中空
糸膜束14の端部が支持されている。この支持体15
は、図6及び図7から分かるように、矩形の支持孔20
を有する短円柱状の二つの支持部材24,24を、結合
線27で一体に結合することによって形成したもので、
このような三次元的な立体構造を持つ支持体15を使用
して中空糸膜束14の端部を複数点で支持させることに
より、その支持がより確実かつ安定的なものとなる。
【0030】上述した中空糸膜組立体2A,2Bを備え
た流体処理装置は、例えば固体高分子型燃料電池本体
や、固体高分子型燃料電池用加湿器等に好適に使用する
ことができる。この固体高分子型燃料電池は、プロトン
伝導性の固体高分子電解質膜を用いており、この固体高
分子電解質膜は、プロトン伝導性を維持するための水分
を外部より補給する必要があるため、燃料電池用の加湿
器が用いられる。また、その運転条件が、100℃以下
の温度で水蒸気に曝されるといったような過酷なもので
あり、前記加湿器に使用される中空糸膜は湿潤収縮性を
有しているため、両端のポッティング部分は安定したも
のでなければならないが、上記中空糸膜組立体2Aは、
複数の中空糸膜束14の端部を支持体15で均一に分散
させた状態に支持してポッティング材16により固結し
ているため、ポッティング部分が非常に安定しており、
安定した燃料電池用加湿器を得ることができる。しか
し、上記中空糸膜組立体は、その他の除湿器や加湿器、
濃縮器、分離器、フィルタ−等にも使用できるものであ
る。
【0031】また、上記実施例では、中空糸膜の両端に
それぞれポッティング材を固着しているが、中空糸膜組
立体の用途によっては、中空糸膜の何れか一端だけにポ
ッティング材16を固着することもある。
【0032】
【発明の効果】このように本発明によれば、複数の中空
糸膜束の端部を多孔状の支持体に整列状態に支持させた
状態で、これらの中空糸膜束の端部に上記支持体を内蔵
するようにポッティング材を固着したので、上記中空糸
膜の配列に乱れがなく、かつポッティング材の強度も高
められた、安定した動作特性と耐久性とを兼ね備えた中
空糸膜組立体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る中空糸膜組立体を備えた流体処理
装置の一つの例を示す断面図である。
【図2】図1の中空糸膜組立体を支持体の位置で断面に
した要部拡大断面図である。
【図3】中空糸膜組立体を製造する方法の一つの工程を
説明する断面図である。
【図4】中空糸膜組立体を製造する方法の他の工程を説
明する断面図である。
【図5】本発明に係る中空糸膜組立体を用いた流体処理
装置の他の例を示す断面図である。
【図6】図5の中空糸膜組立体の要部拡大図である。
【図7】図6のA−A線での断面図である。
【符号の説明】
2A,2B 中空糸膜組立体 14 中空糸膜束 15,15a 支持体 16 ポッティング材 17 ポッティングリング 20 支持孔 21 ダミーキャップ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流体の選択透過性を有する中空糸膜を複数
    本ずつ束ねた状態の複数の中空糸膜束、 複数の支持孔を有し、これらの支持孔内に上記中空糸膜
    束の端部をそれぞれ挿入することによって複数の中空糸
    膜束を整列状態に支持する多孔状の支持体、 上記支持体に支持された中空糸膜束の端部に、この支持
    体を内蔵するように固着されたポッティング材、を含む
    ことを特徴とする中空糸膜組立体。
  2. 【請求項2】上記ポッティング材の外周に、環状のポッ
    ティングリングが装着されていることを特徴とする請求
    項1に記載の中空糸膜組立体。
  3. 【請求項3】複数の支持孔を有する多孔状の支持体の上
    記支持孔内に、流体の選択透過性を有する中空糸膜を複
    数本束ねた状態の中空糸膜束の端部をそれぞれ挿入する
    ことにより、複数の中空糸膜束をこの支持体によって整
    列状態に支持させ、その状態でこれら中空糸膜束の端部
    を上記支持体と共に液状の熱硬化性樹脂内に埋入させた
    あと、この樹脂を熱処理して硬化させることにより、上
    記中空糸膜束の端部に上記支持体を内蔵した状態でポッ
    ティング材を固着することを特徴とする中空糸膜組立体
    の製造方法。
  4. 【請求項4】上記支持体を環状のポッティングリングの
    内部に収容し、このポッティングリングの内部において
    中空糸膜束の端部にポッティング材を固着することによ
    り、このポッティング材の固着と同時にこのポッティン
    グ材の外周に上記ポッティングリングを装着することを
    特徴とする請求項3に記載の中空糸膜組立体の製造方
    法。
  5. 【請求項5】環状のポッティングリングの内部と、この
    ポッティングリングの端部に分離自在に連設された凹形
    のダミーキャップの内部とに、複数の支持孔を備えた支
    持体をそれぞれ収容すると共に、これらの各支持体の支
    持孔内に、流体の選択透過性を有する複数の中空糸膜を
    束ねた状態の中空糸膜束の端部をそれぞれ挿入すること
    により、複数の中空糸膜束をこれらの支持体によって整
    列状態に支持させる工程、 上記ポッティングリング及びダミーキャップの内部に液
    状の熱硬化性樹脂を充填し、熱処理して硬化させること
    により、上記中空糸膜束の端部に上記複数の支持体を内
    蔵した状態でポッティング材を固着する工程、 上記ダミーキャップを取り外し、上記ポッティングリン
    グから露出するポッティング材の端部をポッティングリ
    ングに合わせて切除する工程、を有することを特徴とす
    る中空糸膜組立体の製造方法。
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