JP4507289B2 - ラベル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のプラスチックフィルム層を有するラベルに関し、被接着材の表面に貼付されて使用されるものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境問題に対する意識の高まりが世界的な広がりを見せている。中でも、焼却時のダイオキシン排出に対する危機感は深刻で、これを回避するための脱塩素系素材、特にポリ塩化ビニル(PVC)代替品の開発と安定した供給が大きな課題である。
【0003】
一方、特に屋外に使用されるラベルには耐候性が要求され、使用中はきれいに見え、用済み後の廃棄については被接着材の表面からきれいに剥離出来る事が要求される。そして、従来のポリ塩化ビニルフィルムを使用したラベルでは、屋内外で長期間にわたって紫外線、太陽光、蛍光灯等に曝されても、内容物の外観等を著しく損なわない様に、紫外線吸収剤を粘着材に混合する等して対応してきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような粘着材をポリエチレン、ポリプロピレン、PET等の透明な基材を用いると、屋内外で長期間にわたって紫外線、太陽光、蛍光灯等に曝された場合、ラベル等を被接着材の表面に貼付けた後、長期間暴露された場合には、被接着材に貼り付けたラベルが剥がれるなど、経時的に粘接着力が低下するという欠点を有していた。又、ポリ塩化ビニルフィルムに比較してポリエチレン、ポリプロピレン、PET等のフィルムは、紫外線による劣化が起きやすく、ラベルを被接着材より剥離する時にラベル基材の破壊が起こって、きれいに剥離できず、ラベルの刷新作業に支障を来している。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上記の問題点に鑑み、ポリ塩化ビニルの代替品となるプラスチックフィルムを用いる場合でも、高い耐候性を有するラベルが形成でき、しかも用済み後にラベルがきれいに剥離できるラベルを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく、紫外線の透過を抑制する材料やフィルムの積層構造について鋭意研究したところ、複数のプラスチックフィルム層の少なくとも一方の接着側面に無機材料蒸着層を形成することにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明のラベルは、易接着樹脂層(A)、内部に微細な空隙を有してなるポリエステル系フィルムであるプラスチックフィルム層(B)、無機材料蒸着層(C)、接着樹脂層(D)、及びポリエステル系フィルムであるプラスチックフィルム層(E)、並びに粘着層をこの順に積層し、前記プラスチックフィルム層が、いずれも塩素系成分を含まないことを特徴とする。
【0008】
本発明によると、実施例の結果が示すように、ポリ塩化ビニルの代替品となるプラスチックフィルムを用いる場合でも、高い耐候性を有するラベルが形成でき、しかも用済み後にラベルがきれいに剥離できるラベル用複合フィルムを提供する。つまり、プラスチックフィルム層の接着側面に無機材料蒸着層を形成したことにより、基材フィルムや粘着層の耐久性が向上し、粘着性が長期間維持できると共に、ラベルを使用後に被接着材より剥離する際に、ラベル基材が破壊されて被接着材表面に残らないようにすることができる。
【0009】
このような複合フィルムの積層構造としては、易接着樹脂層(A)、プラスチックフィルム層(B)、無機材料蒸着層(C)、接着樹脂層(D)、及びプラスチックフィルム層(E)をこの順に積層したものであり、この積層形態により、上記の効果が好適に得られ、更に被接着材の表面に接着等し易くなる。
【0010】
た、前記プラスチックフィルム層が、いずれも塩素系成分を含まないものであるため、この構成により、ポリ塩化ビニルの代替品として好適に使用できる。
【0011】
また、前記易接着樹脂層(A)が、帯電防止剤を含有すると共に、樹脂成分として、共重合ポリエステル樹脂、及び/又はブロック型イソシアネート基を有する架橋成分を含有し、かつその表面と水との接触角が45度以上であることが好ましい。この構成により、ラベル用複合フィルムが帯電しにくくなると共に、透明で、特にポリエステル系基材フィルムとの接着性を高めることができる。
【0012】
その際、前記帯電防止剤がカチオン系帯電防止剤であることが好ましく、特に、前記カチオン系帯電防止剤が、第4級アンモニウムカチオンのエトサルフェート塩であることが好ましい。この構成により、帯電防止能に優れ、樹脂への分散性も良好になる。
【0013】
前記プラスチックフィルム層(B)及び/又は前記プラスチックフィルム層(E)が、ポリエステル系フィルムであることが好ましい。ポリエステル系フィルムは、ラベルのフィルム基材として、適切な強度、耐久性、透明性等を有するためである。
【0014】
その際、特に前記ポリエステル系フィルムが、ポリエステルと該ポリエステルに対して非相溶の熱可塑性樹脂を1種以上含み、少なくとも1軸方向に延伸される事により内部に微細な空隙を有してなり、該ポリエステル系フィルムの見掛け比重が0.8〜1.3であることが好ましい。
【0015】
また、前記無機材料蒸着層(C)が、金属よりなることが好ましい。この構成により、優れたUV遮蔽性を付与することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、ラベル用複合フィルムの全体構造を述べた後、各層について順に説明する。
【0017】
本発明のラベル用複合フィルムは、接着樹脂層を介して接着された複数のプラスチックフィルム層を有するものであるが、2層のプラスチックフィルム層の間に接着樹脂層が介在する構造を有するものであれば、更にプラスチックフィルム層を積層したり、他の種類の層を2層の外側に積層し又は中間に介在させた積層構造であってもよい。また、2層のプラスチックフィルム層の少なくとも一方の接着側面に無機材料蒸着層を形成していればよく、両方のプラスチックフィルム層の接着側面に無機材料蒸着層を形成したり、或いは非接着側面にも更に無機材料蒸着層を形成した積層構造であってもよい。
【0018】
本発明の易接着樹脂層(A)としては、プラスチックフィルム層(B)の接着性を向上できるものであれば、いずれの樹脂材料等を使用してもよい。但し、前述の理由より、易接着樹脂層(A)が帯電防止剤を含有すると共に、樹脂成分として、共重合ポリエステル樹脂、及び/又はブロック型イソシアネート基を有する架橋成分を含有するものが好ましい。その際、易接着樹脂層(A)中の帯電防止剤の添加量は、1重量%〜20重量%が好ましく、更に好ましくは5重量%〜10重量%の範囲である。帯電防止剤の割合が1重量%未満では帯電防止性が十分得られず、帯電防止剤の割合が20重量%を超えるとオフセット印刷性が悪くなり、又、塗布液の調合性、経時安定性を低下させる傾向がある。帯電防止剤としては、カチオン系帯電防止剤が好ましく、特に、第4級アンモニウムカチオンのエトサルフェート塩が好ましい。
【0019】
上記の共重合ポリエステル樹脂としては、水溶性あるいは、水分散性でスルホン酸基又はその塩等を有するものが好ましい。また、上記のブロック型イソシアネート基を有する架橋成分としては、例えば末端イソシアネート基を親水性基で封鎖した、熱反応型水溶性ウレタン樹脂が好ましい。
【0020】
プラスチックフィルム層(B)の表面に、易接着樹脂層(A)を形成するには、帯電防止剤、共重合ポリエステル樹脂、ブロック型イソシアネート基を含有する架橋成分、必要により溶剤などを予め所定量混合して樹脂組成物を調整し、グラビアコータ、リバースキスコータ、リバースロールコータ、多層カーテンコータ、バーコータ、或いは、エアドクタコータ、スプレイコータ等の通常のコート用装置を用いて該樹脂組成物を塗布すれば良く、その後、加熱、乾燥、硬化反応等により該樹脂組成物を固化させればよい。なお、当該樹脂組成物には、更に必要に応じて有機フィラ、無機フィラ、酸化防止剤、界面活性剤、及び潤滑剤等の種々の添加物を混合してもよい。
【0021】
上記の樹脂組成物を塗布した後に、プラスチックフィルム層(B)と共に延伸してもよく、例えば一軸方向に延伸されたプラスチックフィルム層(B)の少なくとも片面に塗布液を塗布し、更に先の一軸延伸方向と直角方向に延伸する方法により製造してもよいが、製造方法はこれに限定されない。
【0022】
本発明における易接着樹脂層(A)の厚さは0.005〜20μmが好ましく、更に好ましくは0.01〜1μmの範囲である。厚さが0.005μm未満では、プラスチックフィルム層(B)との密着性が十分得られず、一方、厚さが20μmを越えると、塗布液の流動性、乾燥性、設備的な問題から均一に塗布しにくい傾向がある。
【0023】
なお、本発明では易接着樹脂層(A)を形成する代わりに、プラスチックフィルム層(B)を表面改質して接着性を高めてもよい。
【0024】
本発明におけるプラスチックフィルム層(B)としては、塩素系成分を含まないものが好ましい以外は特に制限がなく、例えばポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメタクリレート等からなる種々のプラスチックフィルムを使用出来る。これらの中でも特に好ましいのは、ポリエステル系フィルムである。これらのフィルムの厚みも特に制限はないが、蒸着用としての一般的な強度特性を確保する意味から、好ましくは1〜5000μm、より好ましくは5〜500μmの範囲のものが推奨される。
【0025】
プラスチックフィルム層(B)として好適に使用されるポリエステルとは、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、若しくはこれらの樹脂の構成ポリマー成分を主成分とする共重合体が用いられる。中でもポリエチレンテレフタレートが特に好適である。
【0026】
共重合体を用いる場合、そのジカルボン酸成分としてはアジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、及び2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、トリメリット酸及びピロメリット酸等の多官能カルボン酸等が用いられる。また、グリコール成分としてはエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコール及びネオペンチルグリコール等の脂肪酸グリコール;p−キシレングリコール等の芳香族グリコール;1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール;平均分子量が150〜20000のポリエチレングリコール等が用いられる。
【0027】
好ましい共重合体成分の含有比率は20%未満である。20%以上ではフィルム強度、透明性、耐熱性がが劣る場合がある。
【0028】
更に、該ポリエステル系フィルムを選択使用するに当たっては、フィルム素材としてポリエステルと共に、該ポリエステルに対して非相溶の熱可塑性樹脂を1種以上配合した素材を使用し、フィルム化後に少なくとも一軸延伸処理を施し、好ましくは、縦・横若しくは横・縦の二軸延伸をする事によって、フィルム内部に多数の微細空洞を形成せしめ、見掛け比重を0.8〜1.3にしたものが好適に使用できる。
【0029】
また、上記ポリエステル系樹脂には、各種の添加剤が含有されていても良い。
添加剤として例えば、帯電防止剤、UV吸収剤、安定剤等が挙げられる。
【0030】
また、ポリエステル系基材フィルム用の樹脂ペレットの固有粘度は、0.45から0.70の範囲が好ましい。固有粘度が0.45よりも低いと、耐引き裂き性向上効果が悪化し、一方、0.70より大きいと濾圧上昇が大きくなり高精度濾過が困難となる傾向がある。
【0031】
本発明の無機材料蒸着層(C)は、UV遮断性を有する無機材料からなり、その蒸着源としては、蒸着フィルムの製造に通常用いられている金属、金属酸化物、無機物、及び無機酸化物の無機材料を使用することができる。具体的には、金属では例えばAl、Ti,Cr,Mo,W,Al,Ag,Niなど、金属酸化物では例えばZnO,TiO2 ,SnO2 、Al23 等、無機酸化物ではケイ素酸化物(SiOx 、x=1〜2)、酸窒化ケイ素(SiOx Ny 、x=0.6〜0.8、y=0.7〜0.9)などが例示され、UV遮断性能の観点からは金属、金属酸化物が好ましい。
【0032】
無機材料蒸着層(C)の厚みは、所望のUV遮断性を得る為に任意に定めることができるが、通常、10〜500nm、好ましくは10〜300nm、より好ましくは10〜100nmである。蒸着層の厚みが薄すぎると、UV遮断性が低下し、また、プラスチックフィルム基材層から剥れ易くなり、厚すぎると、取り扱い性が悪くなる傾向がある。
【0033】
無機材料蒸着層(C)を蒸着により形成するには、物理的蒸着法である真空蒸着法を用いて蒸着を行うことが好ましい。例えば、プラスチックフィルム層(B)となるフィルムを真空蒸着装置内に設置し、蒸着装置内を真空にして、アルミニウムやタングステンなどの蒸着源を加熱蒸発させ、フィルム上に連続的に蒸着層を形成させる方法が好ましい。
【0034】
本発明の接着樹脂層(D)としては、無機材料蒸着層(C)とプラスチックフィルム層(E)との接着を可能にする層であれば特に限定されず、各種の接着剤や粘着剤よりなる層、又はそれらを基材等に塗布又は含浸した層などが使用できる。接着剤としては一般に各種フィルムのドライラミネート等に使用されているウレタン系、アクリル系、ポリエステル系などの各種接着剤を挙げることができる。
【0035】
本発明のプラスチックフィルム層(E)は、特に限定されないが非塩ビ系の各種プラスチックフィルムを用いる事が好ましく、厚みとしては9μm以上のものが挙げられる。具体的には、前述のプラスチックフィルム層(B)と同様のフィルムを用いる事が出来る。但し、好適には空洞を含有しない方が、ラベルを使用後の剥離を実施する時に剥離をさせ易いが、これは被接着剤表面と粘着剤の強度により決まるので、粘着剤の種類を選択する事により空洞を含有させても使用できる。
【0036】
本発明のラベル用複合フィルムの各層(A)〜(E)には、所望により、酸化防止剤、滑剤、紫外線吸収剤、顔料、充填剤、帯電防止剤などの各種添加剤を添加することができる。
【0037】
【実施例】
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。なお、実施例等における評価方法は、次の通りである。
【0038】
(評価方法)
(1)耐候性試験
スガ試験機(株)製のカーボンアーク式サンシャインウェザーメーター(SUNSHINESUPERLONG−LIFEWEATHERMETERWEL−SUN−HCH B・BR型)を用いて、ブラックパネル温度63℃、2時間中18分の降雨条件のサイクル、1000時間で耐候性試験を行った。各フィルムについて、照射前、照射500時間及び1000時間における破断強度を下記の方法にて測定し、耐候性を評価した。破断強度は照射前のフィルムの破断強度を100として相対値で表す。
【0039】
(2)破断強度
JIS C−2318の測定法に従い幅15mm、長さ240mmの試験片を、取り試験機のつかみの間隔を100mmとし、試験片をこのつかみに取り付け、1分間に200mmの速さで引張り、切断した時の引張加重を測定した。
【0040】
(実施例1)
(1)塗布液の調製
第4級アンモニウム・カチオンのエトサルフェート塩タイプの帯電防止剤(F)として「カチオーゲンES−L」(第一工業製薬(株)製)を0.3重量%、共重合ポリエステル(G)として「バイロナールMD−1200」(東洋紡績(株)製)を2.5重量%、これを水:イソプロピルアルコール=70:30の溶剤に十分混合し、塗布用樹脂組成物を調整した(以下塗布液A’と略記する。)。
【0041】
(2)易接着フィルムの製膜
原料として固有粘度が0.62dl/gのポリエチレンテレフタレート樹脂の粒子を含有しないペレットを135℃で6時間減圧乾燥(1Torr)した後、押し出し機に供給し、約280℃でシート状に溶融押し出して、表面温度20℃に保った金属ロール上で急冷固化し、厚さ350μmのキャストフィルムを得た。この時、溶融樹脂の異物除去用濾材として濾過粒子サイズ(初期濾過効率95%)20μmのステンレス製焼結濾材を用いた。
【0042】
次にこのキャストフィルムを加熱されたロール群及び赤外線ヒーターで100℃に加熱し、その後周速差のあるロール群で長手方向に3.5倍延伸して一軸配向PETフィルムを得た。
【0043】
その後、前記の塗布液A’をリバースロール法で片面に塗布、乾燥した。この時のコート量は0.1g/m2 であった。塗布後引き続いて、フィルムの端部をクリップで把持して130℃に加熱された熱風ゾーンに導き、乾燥後幅方向に4.0倍に延伸し厚さ25μmのフィルムを得た。このフィルムは、プラスチックフィルム層(B)の表面に易接着樹脂層(A)が形成された易接着フィルムである(以下フィルムABと略記する)。
【0044】
(3)無機材料蒸着層の形成
前記にて得たフィルムABの片面(非塗布面)に、半連続式蒸着機を用いて、抵抗加熱方式でアルミニウムの蒸着を行い、厚さ40nmの金属蒸着層を形成した。このフィルムは、フィルムABのプラスチックフィルム層(B)の表面に無機材料蒸着層(C)が形成されたフィルムである(以下フィルムABCと略記する。)。
【0045】
(4)接着樹脂層によるプラスチックフィルムの複合
酢酸エチルを溶媒とした二液混合性のウレタン系樹脂接着剤(東洋モートン(株)製:主剤ポリエステル系「AD−590」、硬化剤イソシアネート系「CAT−56」;AD−590/CAT−56=100/16)を混合した接着剤組成物溶液を調製した。前記のフィルムABCの蒸着面上に、この接着剤組成物溶液をスムージングロールを併用したグラビア方式で塗工し、110℃で乾燥を行った。その際、コーティング層の厚さは3μmとした。得られたフィルムに二軸延伸ポリエステルフィルム(東洋紡(株)製,E5100,25μm)のコロナ面を貼合せた。このフィルムは、フィルムABCの無機材料蒸着層(C)の表面に、接着樹脂層(D)、及びプラスチックフィルム層(E)が形成されたフィルムである(以下フィルムABCDEと略記する。)。
【0046】
(5)粘着層の形成
前記のフィルムABCDEの片面に、アクリル酸2−エチルヘキシル系共重合体を主成分とする厚さ30μm のアクリル系粘着層をコンマコータ法で塗布した。これを被接着材の表面に張り付けて前述の如き評価を行った。また、耐候試験後に剥離した後のラベルの残骸の有無を調べた。
【0047】
(実施例2)
原料として固有粘度が0.62dl/gのポリエチレンテレフタレート樹脂80重量%と、一般用ポリスチレン(三井東圧化学社製「T575−57U」)15重量%及び平均粒径0.35μmのアナターゼ型二酸化チタン(富士チタン社製「TA−300」)5重量%を原料とし、二軸スクリュー押出機へ投入して均一に混合しつつ、約280℃でシート状に溶融押し出して、表面温度20℃に保った金属ロール上で急冷固化し、厚さ300μmのキャストフィルムを得た。
【0048】
次にこのキャストフィルムを加熱されたロール群及び赤外線ヒーターで80℃に加熱し、その後周速差のあるロール群で長手方向に3.7倍延伸して後、実倍率が3.2倍となる様に緩和処理を施し、一軸配向PETフィルムを得た。
その後、前記の塗布液A’を、スプレイコート法で片面に塗布、乾燥した。この時のコート量は0.1g/m2 であった。塗布後引き続いて、フィルムの端部をクリップで把持して125℃に加熱された熱風ゾーンに導き、乾燥後幅方向に3.0倍に延伸した後、更にテンタにより220℃で1.5倍横延伸した。その後、235℃で4%緩和させながら熱処理してから冷却する事により、内部に多数の空洞を有する厚さ25μmのフィルムを得た(以下フィルムAB’と略記する)。引き続き、実施例1と同様にして粘着層まで形成をした。
【0049】
(比較例1)
実施例1において無機材料蒸着層(C)の形成をしない以外は、実施例1と同様にして粘着層まで形成をした。
【0050】
(比較例2)
実施例2において無機材料蒸着層(C)の形成をしない以外は、実施例2と同様にして粘着層まで形成をした。
【0051】
実施例1から2、及び比較例1から2について評価結果を表1に示す。
【0052】
【表1】
Figure 0004507289
表1の結果が示すように、本発明の実施例のラベル用複合フィルムは、優れた耐候性を有し、耐候試験後のラベルをきれいに剥離することができた。これに対して、無機材料蒸着層(C)の形成をしない比較例1,2では、耐候試験後の基材フィルム層の強度低下が著しく、耐候試験後にラベルを剥離すると残骸が残った。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、ポリ塩化ビニルの代替品となるプラスチックフィルムを用いる場合でも、高い耐候性を有するラベルが形成でき、しかも用済み後にラベルがきれいに剥離できるラベル用複合フィルムを提供することができる。

Claims (6)

  1. 易接着樹脂層(A)、内部に微細な空隙を有してなるポリエステル系フィルムであるプラスチックフィルム層(B)、無機材料蒸着層(C)、接着樹脂層(D)、及びポリエステル系フィルムであるプラスチックフィルム層(E)、並びに粘着層をこの順に積層し、前記プラスチックフィルム層が、いずれも塩素系成分を含まない事を特徴とするラベル
  2. 前記易接着樹脂層(A)が、帯電防止剤を含有すると共に、樹脂成分として、共重合ポリエステル樹脂、及び/又はブロック型イソシアネート基を有する架橋成分を含有し、かつその表面と水との接触角が45度以上である請求項1記載のラベル。
  3. 前記帯電防止剤がカチオン系帯電防止剤である請求項2記載のラベル。
  4. 前記カチオン系帯電防止剤が、第4級アンモニウムカチオンのエトサルフェート塩である請求項3記載のラベル。
  5. 前記ポリエステル系フィルムが、ポリエステルと該ポリエステルに対して非相溶の熱可塑性樹脂を1種以上含み、少なくとも1軸方向に延伸される事により内部に微細な空隙を有してなり、該ポリエステル系フィルムの見掛け比重が0.8〜1.3である請求項1〜4いずれかに記載のラベル。
  6. 前記無機材料蒸着層(C)が、金属よりなる請求項1〜5いずれかに記載のラベル。
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