JP4506811B2 - 符号化処理装置、および方法、並びにコンピュータ・プログラム - Google Patents

符号化処理装置、および方法、並びにコンピュータ・プログラム Download PDF

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Description

本発明は、符号化処理装置、および方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。さらに詳細には、画像信号の符号化処理における圧縮率向上、および符号化データの復号後の画質の向上を実現する符号化処理装置、および方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
画像信号は、例えば記録媒体への記録処理、データ転送処理等の際に情報量の削減を目的とした符号化処理が行なわれることが多い。デジタル画像信号の高能率符号化処理の1つとして、ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)が知られている。
ADRCは、例えば特開昭61−144989号に開示されているように、画像領域をブロック分割し、分割したブロック内に含まれる複数の画素の持つ画素値としての最大値(MAX)および最小値(MIN)の差分によって規定されるダイナミックレンジ(DR)を算出し、算出したダイナミックレンジ(DR)に適応した符号化処理を行なうものであり、ダイナミックレンジ適応型の圧縮手法である。
ADRCによる画像符号化処理について、図を参照して説明する。図20は、画像データのADRCによる符号化処理におけるブロック分割およびダイナミックレンジの算出処理を説明する図である。例えば動画像データの1フレームの画像信号を、複数画素領域のブロックに分割し、各ブロックに含まれる画素の信号レベルの最大値と最小値とを検出する。
なお、画素の信号レベルとは、例えば画像信号が白黒であれば輝度信号レベルが適用され、例えば0〜255の256階調の輝度レベルデータが適用される。また、カラー画像信号でYUV信号、すなわち輝度に関する輝度信号Y、色に関する2つの色信号U,Vが用いられる場合は、Y,U,Vそれぞれについて最大値と最小値とを検出し、それぞれの信号毎の量子化、すなわち符号化処理を行う。また、RGB等の色信号を適用する場合は、RGBそれぞれについて最大値と最小値とを検出し、それぞれの信号毎の量子化処理を行うことになる。
小領域に区分けされたブロック内の画素の信号レベルは、画像の持つ相関性により、近い値を持つことが多い。従って、各ブロック内の信号レベルの最大値と最小値との差を各ブロックにおけるダイナミックレンジとして定義することで、信号レベル方向の冗長度、すなわちブロック内最大信号レベル値より大きいレベルと、ブロック内最小信号レベル値より小さいレベルを取り除くことができ、各ブロック内の限定されたダイナミックレンジ内で効率のよい量子化が可能となる。
例えば図20に示すように画像データ801を複数ブロックに分割する。次に、各ブロックに含まれる画素の持つ信号レベルを検出し、ブロック内の信号レベルデータを取得する。例えばブロック802に含まれる画素の持つ信号レベルは、信号レベルデータ803として取得される。次に、ブロック内に含まれる画素の信号レベルの最大値(MAX)、最小値(MIN)を選択し、その差分をダイナミックレンジ(DR)とする。
このダイナミックレンジ(DR)に基づいて、ブロック内の画素の値を量子化する。量子化処理について図21を参照して説明する。量子化ビット数をnとした場合、ブロック内の各画素値から最小値(MIN)が減算され、その減算値をDR/2で除算し、除算値に対応するコードを量子化コード(Qコード)として設定する。
図21の例では、ブロックAとブロックBの2つのブロックについて、n=1、すなわち1ビット量子化した場合の例を示している。各ブロックには8画素含まれ、各画素の信号レベルが図に示すように分布していたとする。ブロックAのダイナミックレンジ(DR)は、ブロックAに含まれる画素の最大値と最小値によって決定し、ブロックBのダイナミックレンジ(DR)は、ブロックBに含まれる画素の最大値と最小値によって決定する。
1ビット量子化する場合は、ダイナミックレンジを2分割し、例えば上部を[1]、下部を[0]として各画素の信号レベルに応じて量子化する。この結果、ブロックAの量子化コードは、[11111001]として構成され、ブロックBの量子化コード(Qコード)は、[00001111]により構成される。例えば2ビット量子化の場合は、各画素について、[00]、[01]、[10]、[11]の4値が設定可能となり、ダイナミックレンジが2=4分割されて、各画素にいずれかの量子化コード(Qコード)が割り当てられることになる。3ビット量子化の場合は、2=8分割されることになる。
図22は、ADRC符号化処理を行なった場合の各ブロックのブロック情報の構成を示す図である。ブロック情報には、各ブロックに含まれる画素の信号レベルの最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)、及び、上述した処理で算出した量子化コード(Qコード)が含まれる。例えば信号レベルが0〜255である場合、最小値(MIN)を8ビット、ダイナミックレンジ(DR)を8ビット、量子化コード(Qコード)をk×nビットとして構成することができる。ただし、nは量子化ビット数、kはブロック内の画素数である。
ADRCによる符号化(エンコード)処理および復号(デコード)処理の手順を図23に示す。
ADRC符号化処理では、ステップS801において画像データをブロック分割し、ステップS802において、ブロック内の最大値(MAX)、最小値(MIN)を検出する。次にステップS803で、各分割ブロック内のダイナミックレンジ(DR)を求め、ステップS804で、各ブロックの画素値−最小値(MIN)を算出し、ステップS805において、予め定められた量子化ビット数=nに基づいて、各画素値の量子化を実行し、ステップS806で、最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)、量子化コード(Qコード)からなるブロック情報(図22参照)を生成する。
具体的なADRC処理による量子化コード(Qコード)の生成は、下式に従って実行される。
上記式において、DR:ダイナミックレンジ、MAX:最大値、MIN:最小値、Q:量子化コード(Qコード)、x:画素値、Δ:量子化ステップ幅、n:量子化ビット数である。DR<2の場合の量子化コード:Qの算出においては、Δ:量子化ステップ幅による除算を行なうことなく、各ブロックの画素値−最小値(x−MIN)そのものを量子化コードとして適用する。(x−MIN)の値そのものがnビット以下のコードとして表現可能となるからである。また、DR=MAX−MIN+1における[+1]は、MAX=MINの場合において、DR=1と設定するための処理である。
一方、ADRCによる符号化(エンコード)によって生成されたブロック情報に基づく復号(デコード)処理の手順について図23を参照して説明する。復号処理では、ステップS811において、最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)、量子化コード(Qコード)からなるブロック情報を取得する。
ステップS812において、ブロック情報に基づく復号(デコード)処理を実行する。デコード処理の具体的処理を、復元画素値をx'とすると、以下の、x'算出式として示される。
上記式において、x':復元画素値、MIN:最小値、Q:量子化コード(Qコード)、Δ:量子化ステップ幅、n:量子化ビット数である。
ステップS813において、上記式において算出された画素値x'に基づいて各画素値を決定して画像再生を実行する。
なお、前述したように、画素値は、例えば画像信号が白黒であれば、輝度信号レベル値が適用され、カラーの画像信号では、例えばYUVなどの、輝度に関する輝度信号Y、並びに色に関する2つの色信号U,Vが画素値として用いられ、Y,U,Vそれぞれの値についての符号化処理、復号処理が実行されることになる。
上述したADRCによる量子化(符号化)処理、復号処理は、各ブロック内の画素値に適用する符号化ビット数を同一とした例である。例えば量子化ビット数:n=1として設定した場合であれば、すべてのブロックにおいて1ビットの量子化処理を行ない、量子化ビット数:n=2として設定した場合であれば、すべてのブロックにおいて2ビットの量子化処理を行なう構成例である。
しかし、量子化ビット数をすべてのブロックにおいて共通化すると、ダイナミックレンジ(DR)の大きいブロックにおいても、また、小さいブロックにおいても、同一のビット数の量子化が行われることになり、ダイナミックレンジの大きいブロックにおける量子化ステップ幅が大きくなり、復号処理の際に元の画素値と復元画素値との差が大きくなる場合がある。
そこで、ダイナミックレンジ(DR)の大きいブロックにおける量子化ビット数と、ダイナミックレンジ(DR)の小さいブロックにおける量子化ビット数を異ならせて、符号化処理を行なう可変長ADRCが考案された。
可変長ADRCの基本的考え方は、ダイナミックレンジ(DR)の大きいブロックにおける量子化ビット数を大きくし、ダイナミックレンジ(DR)の小さいブロックにおける量子化ビット数を小さくするものであり、例えば特開昭62−128621号にその基本構成が示されている。
具体的には、例えばダイナミックレンジ(DR)の大きいブロックにおける量子化ビット数を3ビットとして、ダイナミックレンジ(DR)の小さいブロックにおける量子化ビット数を1ビットとするなどの処理が行なわれる。このような処理を行なうことで、ダイナミックレンジ(DR)の小さいブロックにおいては、DR/2として、ダイナミックレンジを2つに区分した量子化ステップ幅:Δを設定した量子化がなされ、ダイナミックレンジ(DR)の大きいブロックでは、DR/2として8つに区分した量子化ステップ幅:Δ設定による量子化が実行可能となり、ダイナミックレンジ(DR)の大きいブロックにおいても、より細かい量子化ステップ幅:Δの設定が可能となるので元の画素値と復号処理後の画素値との誤差を小さくすることが可能となる。
可変長ADRCによる符号化(エンコード)処理および復号(デコード)処理の手順を図24に示す。
可変長ADRC符号化処理では、ステップS821において画像データをブロック分割し、ステップS822において、ブロック内の最大値(MAX)、最小値(MIN)を検出する。次にステップS823で、各分割ブロック内のダイナミックレンジ(DR)を求め、ステップS824で、求めたダイナミックレンジ(DR)に基づいて、量子化ビット数を決定する。
量子化ビット数は、例えば、予め定められた下記の量子化ビット数設定条件式に基づいて決定される。
0≦DR<th1 →0ビット
th1≦DR<th2 →1ビット
th2≦DR<th3 →2ビット

thn≦DR≦thn+1 →nビット
上記条件式において、DRは、各ブロックのダイナミックレンジであり、th1〜thnは、予め定められた閾値である。すなわち、ダイナミックレンジ(DR)の大きいブロックほど多くのビット数が量子化ビット数として割り当てられ、ダイナミックレンジ(DR)の大きいブロックにおける量子化ステップ幅:Δが過大になることを防止している。
各ブロックのダイナミックレンジ(DR)に基づく量子化ビット数が決定されると、次に、ステップS825で、各ブロックの画素値−最小値(MIN)を算出し、ステップS826において、ステップS824で決定した量子化ビット数=0〜nに基づいて、各画素値の量子化を実行し、ステップS827で、最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)、量子化コード(Qコード)からなるブロック情報(図22参照)を生成する。
一方、可変ADRCによる符号化(エンコード)によって生成されたブロック情報に基づく復号(デコード)処理の手順について図24を参照して説明する。復号処理では、ステップS831において、最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)、量子化コード(Qコード)からなるブロック情報を取得する。
ステップS832では、ブロック情報から取得した各ブロックのダイナミックレンジ(DR)に基づいて量子化ビット数を算出する。復号側においても、上述の量子化ビット数設定条件式を保有、あるいは、データ符号化装置から取得し、量子化ビット数設定条件式に基づいて量子化ビット数を算出する。
次に、ステップS833において、ブロック情報に基づく復号(デコード)処理を実行し、ステップS834において、デコードにより算出された画素値x'に基づいて各画素値を決定して画像再生を実行する。
なお、上述した可変長ADRCでは、各ブロックのダイナミックレンジにより量子化ビット数を設定する構成であるので、この処理の結果、画像データの圧縮率が異なることになり、符号化データ量が画像によって大きく異なってしまう場合がある。このような可変長ADRCによる符号化データ量の変動を制御するため、画像のダイナミックレンジの度数分布を作成し、度数分布に基づいて符号化データ量を制御する構成が例えば特開昭63−111781号に記載されている。
上述したADRCによる符号化処理において、分割ブロック内の画素値の最大値、最小値とに基づいてダイナミックレンジ(DR)が規定され、量子化が実行されることになるが、ブロック内に含まれる複数の画素の分布状況、例えば偏り等については、考慮されていないのが現状である。ブロック内の画素値の分布状況によっては、復号後の画素値と、元の画素値との差が大きくなってしまう場合がある。
図25を参照して、ブロック内の画素値の分布と、ADRC符号化による符号化データの復号画素値と元の画素値との差との関係について説明する。図25(a)は、1ビット符号化を行なう場合の1ブロックに含まれる元の画素値分布を示した例である。各画素値は、最大値(MAX)と最小値(MIN)の範囲に分布し、[0]または[1]の量子化コード(Qコード)が割り当てられる。
この場合、復号処理において、量子化コード[0]については、最小値(MIN)に相当する信号レベルの画素値を設定し、量子化コード[1]については、最大値(MAX)に相当する信号レベルの画素値を設定する処理を行なうとすると、図25(a)に示す各画素中、P1,P6については、誤差のない復号が可能となるが、P2〜P5,P7については、図中の矢印に相当する信号レベルが量子化誤差として発生、すなわち元の画素の画素値xと、復号後の画素値x'との差分x'−x=δが発生することになる。
また、図25(b)は、2ビット符号化を行なう場合の1ブロックに含まれる元の画素値分布を示した例である。各画素値は、最大値(MAX)と最小値(MIN)の範囲に分布し、[00]〜[11]の量子化コード(Qコード)が割り当てられる。
この場合も、上述したと同様に、P12〜P15,P17については、図中の矢印に相当する信号レベルが量子化誤差として発生、すなわち元の画素の画素値xと、復号後の画素値x'との差分x'−x=δが発生することになる。
このように、ブロック内の画素値分布を考慮せずにADRC符号化処理を行なうと、復号後の画素値が元の画素値と乖離してしまうという欠点がある。
また、ADRCによる符号化におけるブロック内の画素値分布を考慮しないことによる問題点として、ブロック内に離れて存在する画素値の影響がある。図26を参照して、この問題点について説明する。
図26は、2ビット量子化を行なうブロック領域の画素値分布を示している。図26のブロックでは、最大値(MAX)に相当する画素が1つ存在するため、その1つの画素の存在により、ダイナミックレンジが決定され、それぞれ領域DR−a1にある画素は[00]、DR−a2にある画素は[01]、DR−a3にある画素は[10]、DR−a4にある画素は[11]の量子化がなされることになる。しかし、実際には、領域DR−a2、DR−a3には画素は存在せず、量子化コードを設定する意味がないことになる。
このような、画素分布においては、領域DR−a1にある多数画素を対象として細かい量子化幅を設定した量子化を行なえば、復号後の画素値と元画素の画素値との差分を小さくでき、ADRC処理の改善が達成される。
本発明は、上述のようなADRC処理における問題点に鑑みてなされたものであり、領域分割したブロック内の画素値の分布状況を考慮して、符号化処理態様を変更することにより、復号後の画素値と元の画素値との差分を小さくし、また符号化効率を高めることを可能とした符号化処理装置、復号処理装置、および方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供するものである。
本発明の第1の側面は、
ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)を用いて画像データの符号化処理を実行する符号化処理装置であり、
画像を構成する分割領域として設定するブロック単位での画素値分布データを取得し、ブロック内画素の画素値について画素値順のソート処理を行い、ソートデータにおける隣接画素値の差分と予め定めた画素値差分閾値[Vth]とを比較し、前記ソートデータ中の隣接画素値の差分が前記画素値差分閾値[Vth]以上のデータを含む場合に、前記差分が前記画素値差分閾値[Vth]以上となる第1の隣接画素値と第1の隣接画素値よりも小さい第2の隣接画素値と前記画素値分布データを用いて、前記ブロック内画素を前記第1の隣接画素値以上の集合と前記第2の隣接画素値以下の集合に分離設定して、設定集合単位で符号化処理態様を決定する態様決定処理手段と、
前記態様決定処理手段の決定した符号化処理態様に応じて前記画像データの符号化処理を行うことで、ブロック単位での符号化データとしてのブロック情報を生成する符号化処理手段とを有する構成であることを特徴とする符号化処理装置にある。
さらに、本発明の符号化処理装置の一実施態様において、前記態様決定処理手段は、前記集合内に含まれる画素数と、予め定めた画素数閾値[P]とを比較し、前記集合内に含まれる画素数が、前記画素数閾値[P]未満である場合において、該集合内の画素値データを符号化データとして用いる符号化処理態様を決定する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の符号化処理装置の一実施態様において、前記符号化処理手段の適用する符号化処理は、ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)に基づく処理であり、設定された集合が無い場合は前記ブロックに含まれる画素値に対応する最小値(MIN)、およびダイナミックレンジ(DR)を適用し、設定された集合がある場合は、集合に含まれる画素値に対応する最小値(MIN)、およびダイナミックレンジ(DR)を適用して、量子化コード(Qコード)を算出する処理を実行する構成であることを特徴とする。
さらに、本発明の第2の側面は、ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)を用いて画像データの符号化処理を実行する符号化処理方法であり、
画像を構成する分割領域として設定するブロック単位での画素値分布データを取得し、ブロック内画素の画素値について画素値順のソート処理を行い、ソートデータにおける隣接画素値の差分と予め定めた画素値差分閾値[Vth]とを比較し、前記ソートデータ中の隣接画素値の差分が前記画素値差分閾値[Vth]以上のデータを含む場合に、前記差分が前記画素値差分閾値[Vth]以上となる第1の隣接画素値と第1の隣接画素値よりも小さい第2の隣接画素値と前記画素値分布データを用いて、前記ブロック内画素を前記第1の隣接画素値以上の集合と前記第2の隣接画素値以下の集合に分離設定して、設定集合単位で符号化処理態様を決定する態様決定処理ステップと、
前記態様決定処理手段の決定した符号化処理態様に応じて前記画像データの符号化処理を行うことで、ブロック単位での符号化データとしてのブロック情報を生成する符号化処理ステップとを有することを特徴とする符号化処理方法にある。
さらに、本発明の第3の側面は、
ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)を用いて画像データの符号化処理の実行プログラムとしてのコンピュータ・プログラムであって、
コンピュータに、
画像を構成する分割領域として設定するブロック単位での画素値分布データを取得し、ブロック内画素の画素値について画素値順のソート処理を行い、ソートデータにおける隣接画素値の差分と予め定めた画素値差分閾値[Vth]とを比較し、前記ソートデータ中の隣接画素値の差分が前記画素値差分閾値[Vth]以上のデータを含む場合に、前記差分が前記画素値差分閾値[Vth]以上となる第1の隣接画素値と第1の隣接画素値よりも小さい第2の隣接画素値と前記画素値分布データを用いて、前記ブロック内画素を前記第1の隣接画素値以上の集合と前記第2の隣接画素値以下の集合に分離設定して、設定集合単位で符号化処理態様を決定する態様決定処理ステップと、
前記態様決定処理手段の決定した符号化処理態様に応じて前記画像データの符号化処理を行うことで、ブロック単位での符号化データとしてのブロック情報を生成する符号化処理ステップと
を実行させることを特徴とするコンピュータ・プログラムにある。
さらに、本発明の第4の側面は、
ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)を用いて画像データの符号化処理の実行コンピュータ・プログラムを格納したプログラム記録媒体であって、前記コンピュータ・プログラムは、
コンピュータに、
画像を構成する分割領域として設定するブロック単位での画素値分布データを取得し、ブロック内画素の画素値について画素値順のソート処理を行い、ソートデータにおける隣接画素値の差分と予め定めた画素値差分閾値[Vth]とを比較し、前記ソートデータ中の隣接画素値の差分が前記画素値差分閾値[Vth]以上のデータを含む場合に、前記差分が前記画素値差分閾値[Vth]以上となる第1の隣接画素値と第1の隣接画素値よりも小さい第2の隣接画素値と前記画素値分布データを用いて、前記ブロック内画素を前記第1の隣接画素値以上の集合と前記第2の隣接画素値以下の集合に分離設定して、設定集合単位で符号化処理態様を決定する態様決定処理ステップと、
前記態様決定処理手段の決定した符号化処理態様に応じて前記画像データの符号化処理を行うことで、ブロック単位での符号化データとしてのブロック情報を生成する符号化処理ステップとを実行させることを特徴とするプログラム記録媒体にある。
なお、本発明のコンピュータ・プログラムは、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能なコンピュータ・システムに対して、コンピュータ可読な形式で提供する記憶媒体、通信媒体、例えば、CDやFD、MOなどの記録媒体、あるいは、ネットワークなどの通信媒体によって提供可能なコンピュータ・プログラムである。このようなプログラムをコンピュータ可読な形式で提供することにより、コンピュータ・システム上でプログラムに応じた処理が実現される。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
以下、本発明の符号化処理装置、復号処理装置、および方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。
[最適DR、最適最小値(MIN)設定によるADRC]
まず、ブロック内の画素値の分布状況に基づいて、復号後の画素値と元の画素値との差分を小さくすることを可能とした符号化処理について説明する。
図1および図2を参照して、本実施例に係るADRCによる符号化処理態様を説明する。本実施例の符号化処理では、ブロック内に存在する画素の画素値分布に従って、最適なダイナミックレンジ(DR)と、最適な最小値(MIN)を設定して量子化処理を実行する。最適なダイナミックレンジ(DR)と、最適な最小値(MIN)とは、復号後の画素値と元の画素値との差分を最小とするための各設定値である。
図1は、1ビット符号化を行なう場合の1ブロックに含まれる元の画素値分布例におけるダイナミックレンジ(DR)と、最小値(MIN)設定例であり、(a)は、先に図25(a)を参照して説明したと同様の設定例である。先に説明したように、図1(a)に示す各画素中、P1,P6については、誤差のない復号が可能となるが、P2〜P5,P7については、図中の矢印に相当する信号レベルが量子化誤差として発生、すなわち元の画素の画素値xと、復号後の画素値x'との差分x'−x=δが発生することになる。
本発明の構成では、図1(b)に示すように、ブロックにおいて設定するダイナミックレンジ(DR)と、最小値(MIN)を、ブロック内の最小値を持つ画素値の存在に拘束されることなく、復号後の画素値と元の画素値との差分を最小とするために最適なダイナミックレンジ(DR)と、最小値(MIN)を設定して量子化処理を行なう。図1(b)に示すダイナミックレンジ(DR)と、最小値(MIN)の設定態様においては、画素P1は、元の画素の画素値xと、復号後の画素値x'との差分x'−x=δ'が発生するが、その他の画素P2〜P7では、元の画素の画素値xと、復号後の画素値x'との差分x'−x=0となり、誤差のない復号が可能となる。
さらに、図2は、2ビット符号化を行なう場合の1ブロックに含まれる元の画素値分布例におけるダイナミックレンジ(DR)と、最小値(MIN)設定例であり、(a)は、先に図25(b)を参照して説明したと同様の設定例である。先に説明したように、図2(a)に示す各画素中、P1,P6については、誤差のない復号が可能となるが、P2〜P5,P7については、図中の矢印に相当する信号レベルが量子化誤差として発生、すなわち元の画素の画素値xと、復号後の画素値x'との差分x'−x=δが発生することになる。
本発明の構成では、図2(b)に示すように、復号後の画素値と元の画素値との差分を最小とするために最適なダイナミックレンジ(DR)と、最小値(MIN)を設定して量子化処理を行なう。図2(b)に示すダイナミックレンジ(DR)と、最小値(MIN)の設定態様においては、画素P2〜P5,P7は、元の画素の画素値xと、復号後の画素値x'との差分x'−x=δ'が発生するが、その差分は、図2(a)に比較すると、大きく減少しており、ブロック全体の画素の誤差は大幅に減少することになる。
このように、本発明のADRCを適用した符号化処理装置では、ブロック内の画素値の分布に応じて、復号後の画素値と元の画素値との差分を最小とするために最適なダイナミックレンジ(DR)と、最小値(MIN)を設定して量子化処理を行なうものである。
図3に本実施例に係る符号化処理装置のブロック図を示す。図3に示す構成について説明する。符号化処理対象となる画像データは、まず、ブロック分割部101に入力され、各フレーム画像について例えばl×m=k画素からなるブロック領域に分割される。
さらに、ブロック内画素値取得部102では、ブロック分割部101で分割されたl×m=k画素からなるブロック領域に含まれるl×m=k画素の画素値を取得する。画素値とは、例えば画像信号が白黒であれば輝度信号レベルが適用され、例えば0〜255の256階調の輝度レベルデータである。また、カラー画像信号でYUV信号、すなわち輝度に関する輝度信号Y、色に関する2つの色信号U,Vが用いられる場合は、Y,U,Vそれぞれについての信号レベルである。RGB等の色信号を適用する場合は、RGBそれぞれについての信号レベルである。量子化処理は、各信号について実行されることになるが、その処理態様は同様のものであるので、以下では、0〜255の256階調の輝度レベル信号についての処理を行なうものとして説明する。
ブロック内画素値取得部102では、ブロック分割部101で分割されたl×m=k画素からなるブロック領域に含まれるl×m=k画素の各画素値(0〜255の輝度レベル)を取得する。次に、クリッピング処理部103は、ブロック内画素値取得部102において取得した画素値に基づいてクリッピング処理を実行する。クリッピング処理は、ブロックにおける最小値(MIN)と、ダイナミックレンジ(DR)を、順次変更して設定する処理として実行される。
クリッピング処理部103は、まず、初期値として、最小値(MIN)=0、ダイナミックレンジ(DR)=0として設定し、その設定に基づいて、量子化(符号化)処理部104が、量子化処理を実行する。
クリッピング処理部103は、さらに、順次、最小値(MIN)を1つインクリメントして、最小値の値を更新し、その設定に基づいて、量子化(符号化)処理部104が、量子化処理を実行する。クリッピング処理部103は、画素値の最大値、例えば画素値として、0〜255の輝度レベル信号を適用している場合は、最小値(MIN)=255まで、順次インクリメントし、量子化(符号化)処理部104は、各設定に基づく量子化処理を実行する。
さらに、クリッピング処理部103は、順次、ダイナミックレンジ(DR)を1インクリメントして、ダイナミックレンジ(DR)の値を更新し、その設定に基づいて、量子化(符号化)処理部104が、量子化処理を実行する。クリッピング処理部103は、ダイナミックレンジ(DR)の最大値、例えば画素値として、0〜255の輝度レベル信号を適用している場合は、ダイナミックレンジ(DR)=255まで、順次インクリメントし、量子化(符号化)処理部104は、各設定に基づく量子化処理を実行する。
量子化処理部104において実行する量子化処理は、ブロックに設定されたダイナミックレンジ(DR)にかかわらず量子化ビット数を固定とした固定長ADRC、または、ブロックに設定されたダイナミックレンジ(DR)に応じて量子化ビット数を変更する可変長ADRCのいずれかの処理として実行する。固定長ADRCの場合は、あらかじめ定められた量子化ビット数に応じた量子化処理により、各画素の量子化コード(Qコード)が設定される。
また、可変長ADRCの場合は、クリッピング処理部103の設定したダイナミックレンジ(DR)に対応して設定された量子化ビット数に応じた量子化処理により、各画素の量子化コード(Qコード)が設定されることになる。可変長ADRCの場合の量子化ビット数は、例えば、予め定められた下記の量子化ビット数設定条件式に基づいて決定される。
0≦DR<th1 →0ビット
th1≦DR<th2 →1ビット
th2≦DR<th3 →2ビット

thn≦DR≦thn+1 →nビット
上記条件式において、DRは、各ブロックのダイナミックレンジであり、本実施例の場合は、クリッピング処理部103の設定したダイナミックレンジ(DR)である。th1〜thnは、予め定められた閾値である。
量子化処理部104において実行する量子化コード(Qコード)の生成は、下式に従って実行される。
上記式において、x:画素値、Δ:量子化ステップ幅、n:量子化ビット数である。DRは、クリッピング処理部103の設定したダイナミックレンジ(DR)であり、MINは、クリッピング処理部103の設定した最小値(MIN)である。
量子化処理部104の生成した量子化データ、すなわち、符号化データとしてのブロック情報は、復号処理部105に入力される。符号化データとしてのブロック情報には、クリッピング処理部103の設定した最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)、及び、量子化処理部104において、上述した処理に従って算出した量子化コード(Qコード)が含まれる。
復号処理部105では、ブロック情報に基づく復号(デコード)処理が実行される。復号(デコード)処理は、復元画素値をx'として、下式に従ってx'を算出する処理として実行する。
上記式において、x':復元画素値、MIN:最小値、Q:量子化コード(Qコード)、Δ:量子化ステップ幅、n:量子化ビット数、DR:ダイナミックレンジであり、DR、およびMINは、クリッピング処理部103の設定したダイナミックレンジ(DR)および最小値(MIN)である。
復号処理部105が上記処理によってブロック内の画素についての復元画素値x'(P=1〜k)を求めると、復元画素値データを残差(err)算出部106に出力する。残差(err)算出部106は、復号処理部105からの復元画素値x'(P=1〜k)を入力するとともに、ブロック内画素値取得部102から、量子化(符号化)処理前の元の画素値x(P=1〜k)を入力し、下式に従って元画素値と、復元画素値との差分を残差データ(err)として算出する。
上記式は、ブロックに含まれる全画素についての量子化処理以前の元画素値と、量子化後の復号処理によって取得した復号画素値との差分の積算値の大小を示す指標値とされる。最適DR,最小値(MIN)算出部107は、この残差データ(err)が最小となるダイナミックレンジ(DR)、最小値(MIN)の組合わせを求め、その組み合わせに基づいて、量子化(符号化)処理部104が量子化して生成したブロック情報(符号化データ)を出力データとする。
このように、本実施例の符号化処理装置では、分割されたブロック内に含まれる画素についての符号化処理において、元画素値と、復号画素値との差分:残差データ(err)が最小となるダイナミックレンジ(DR)、最小値(MIN)の組合わせに基づいて生成される量子化データを出力する構成であり、本構成により生成された量子化コードに基づく復号処理を行なうことで復号画素値が元の画素値に近い値、すなわち誤差を低減することが可能となり、符号化復号処理の実行による画質劣化が抑制されて高品質のデータ提供が可能となる。
図4に復号処理装置のブロック図を示す。図4に示す構成について説明する。復号処理対象となるブロック情報には、図3に示す符号化装置のクリッピング処理部103の設定した最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)、及び、量子化処理部104において、前述した処理に従って算出した量子化コード(Qコード)が含まれる。
復号処理装置の最小値取得部201は、ブロック情報から最小値を取得し、DR取得部202は、ブロック情報からダイナミックレンジ(DR)を取得し、復号(逆量子化)処理部203は、ブロック情報から取得する量子化コード(Qコード)と、最小値取得部201の取得した最小値(MIN)、DR取得部202の取得したダイナミックレンジ(DR)とに基づいて、復号処理を実行する。復号処理は、先に符号化装置の復号処理部105の処理説明中に示した(数式a2)に従って復元画素値x'を求める処理として実行される。
なお、復号処理においても、ブロックに設定されたダイナミックレンジ(DR)にかかわらず量子化ビット数を固定とした固定長ADRC、または、ブロックに設定されたダイナミックレンジ(DR)に応じて量子化ビット数を変更する可変長ADRCのいずれかの符号化処理に対応して復号処理が実行されることになり、固定長ADRCの場合は、あらかじめ定められた量子化ビット数に応じて逆量子化処理が実行されて、各画素の量子化コード(Qコード)から復元画素値x'が算出される。
また、可変長ADRCの場合は、符号化装置の最適DR,最小値(MIN)算出部107が設定し、ブロック情報に格納されたダイナミックレンジ(DR)に対応して設定された量子化ビット数に応じて逆量子化処理が実行されて各画素の量子化コード(Qコード)から復元画素値x'が算出される。可変長ADRCの場合の量子化ビット数は、符号化処理装置と同様の量子化ビット数設定条件式、例えば下式に基づいて決定される。
0≦DR<th1 →0ビット
th1≦DR<th2 →1ビット
th2≦DR<th3 →2ビット

thn≦DR≦thn+1 →nビット
上記式において、DRは、各ブロックのダイナミックレンジであり、本実施例の場合は、符号化処理装置の符号化装置の最適DR,最小値(MIN)算出部107が設定し、ブロック情報に格納されたダイナミックレンジ(DR)である。
次に、図5および図6に示すフローチャートを参照して、本実施例に係る符号化処理装置、および復号処理装置の処理手順について説明する。
まず、図3の符号化処理装置の構成を参照しながら、図5の各ステップにおける処理について説明する。符号化処理対象となる画像データは、まず、ステップS101において、図3に示す符号化装置のブロック分割部101において、例えばl×m=k画素からなるブロック領域に分割される。
次に、ステップS102において、ブロック内画素値取得部102が、ブロック分割部101で分割したブロック領域に含まれるk画素の画素値X0〜Xkを取得する。
次にステップS103において、クリッピング処理部103が、ブロックにおける最小値(MIN)を設定する。まず、初期値として、最小値(MIN)=0を設定する。さらに、ステップS104において、ブロックにおけるダイナミックレンジ(DR)を設定する。初期値として、ダイナミックレンジ(DR)=0を設定する。
ステップS105では、符号化処理を固定長ADRCとして実行するか、可変長ADRCとして実行するかを判定し、可変長ADRC処理の場合は、ステップS106で、ダイナミックレンジ(DR)に対応して設定された量子化ビット数を取得し、ステップS107に進む。
ステップS107では、量子化(符号化)処理部104が、量子化処理を実行する。固定長ADRCの場合は、あらかじめ定められた量子化ビット数に応じた量子化処理により、各画素の量子化コード(Qコード)が設定される。可変長ADRCの場合は、クリッピング処理部103の設定したダイナミックレンジ(DR)に対応して設定された量子化ビット数に応じた量子化処理により、各画素の量子化コード(Qコード)が算出される。
次に、ステップS108において、量子化処理部104の生成した量子化データ、すなわち、符号化データとしてのブロック情報が復号処理部105に入力され、ブロック情報に基づく復号(デコード)処理が実行される。復号(デコード)処理は、復元画素値をx'を前述の(数式a2)に従って算出する処理として実行される。
次に、ステップS109において、残差(err)算出部106が残差データ(err)の算出処理を実行する。残差データ(err)の算出は、元画素値と、復元画素値との差分を前述した(数式a3)に従って求める処理である。
ステップS110は、設定した最小値(MIN)が最大値に達しているか否かを判定するステップであり、最大値に達していない場合は、順次、最小値(MIN)を1インクリメントして、最小値の値を更新し、その設定に基づいて、再度ステップS103以下の処理を実行する。
ステップS111は、設定したダイナミックレンジ(DR)が最大値に達しているか否かを判定するステップであり、最大値に達していない場合は、順次、ダイナミックレンジ(DR)を1インクリメントして、ダイナミックレンジ(DR)の値を更新し、その設定に基づいて、再度ステップS104以下の処理を実行する。
最小値(MIN)とダイナミックレンジ(DR)との値の全ての組合わせについての量子化処理、復号処理、残差テータ算出処理が実行されると、ステップS112において、最適DR,最小値(MIN)算出部107が、残差データ(err)が最小となるダイナミックレンジ(DR)、最小値(MIN)の組合わせを選択し、ステップS113において、選択した組み合わせに基づくブロック情報(符号化データ)を出力する。
次に、図6を参照して、復号処理装置の処理手順について説明する。ステップS201において、復号処理対象となるブロック情報を入力する。ブロック情報には、最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)、及び、量子化コード(Qコード)が含まれる。
ステップS202では、復号処理を固定長ADRCとして実行するか、可変長ADRCとして実行するかを判定する。これらは符号化処理装置で実行された態様に従って、同様の処理に決定することになる。可変長ADRC処理の場合は、ステップS203で、ダイナミックレンジ(DR)に対応して設定された量子化ビット数を取得し、ステップS204に進む。
次にステップS205では、図4に示す復号(逆量子化)処理部203が、ブロック情報から取得する量子化コード(Qコード)と、最小値取得部201の取得した最小値(MIN)、DR取得部202の取得したダイナミックレンジ(DR)とに基づいて、復号処理を実行し、復元画素値x'0〜x'kを求め、ステップS205において、復元画素値x'0〜x'kをブロック内画素値として出力する。
本発明の構成は、上述したように、復号後の画素値と元の画素値との差分を最小とする最適なダイナミックレンジ(DR)と、最小値(MIN)を設定し、その設定値に基づいて量子化処理を行なう。従って、復号時に出力される画素値の誤差は小さくなり、復号画像が元画像との差異の小さい画像再生が可能となる。
上述した実施例構成に従った量子化を実行し、復号処理を実行した画像データの画素値の変遷を図7を参照して説明する。
図7(a)は、1ビット量子化処理を行なった場合の例であり、3×3=9画素のブロックデータ(a1)について、上段が従来のブロック内の画素値に基づく最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)の設定を行なった上での量子化データ(a2)と、復号後の復元画素値(a3)を示しており、下段が本発明を適用した最適最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)の設定を行なった量子化データ(a4)と、復号後の復元画素値(a5)を示している。
元の画素値データは、(a1)に示すように、31〜39の範囲にあり、従来型のADRCを行なうと、最小値(MIN)=31、ダイナミックレンジ(DR)=8として設定され、量子化値は、(a2)に示すように、0または1のコード値として設定され、この量子化コードを復号すると、(a3)に示すように、復元画素値は31または、39のいずれかとして出力される。この場合の元の画素値とのブロック全体の差分は、画素値の差異=4の画素が7つあり、4×7=28となる。
一方、本発明を適用した最適最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)の設定を行なった場合、最小値(MIN)=35、ダイナミックレンジ(DR)=4として設定され、量子化値は、(a4)に示すように、0または1のコード値として設定され、この量子化コードを復号すると、(a5)に示すように、復元画素値は35または、39のいずれかとして出力される。この場合の元の画素値とのブロック全体の差分は、画素値の差異=4の画素が1つあり、4×1=4となる。
このように、本発明を適用した最適最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)の設定を行なった場合、元の画素値とのブロック全体の差分は、従来型のADRCを行なった場合の差分に比較して大幅に減少させることが可能となる。
また、図7(b)は、2ビット量子化処理を行なった場合の例であり、3×3=9画素のブロックデータ(b1)について、上段が従来のブロック内の画素値に基づく最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)の設定を行なった上での量子化データ(b2)と、復号後の復元画素値(b3)を示しており、下段が本発明を適用した最適最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)の設定を行なった量子化データ(b4)と、復号後の復元画素値(b5)を示している。
元の画素値データは、(b1)に示すように、31〜39の範囲にあり、従来型のADRCを行なうと、最小値(MIN)=31、ダイナミックレンジ(DR)=8として設定され、量子化値は、(b2)に示すように、00〜11のコード値として設定され、この量子化コードを復号すると、(b3)に示すように、復元画素値は31,36,39のいずれかとして出力される。この場合の元の画素値とのブロック全体の差分は、画素値の差異=1の画素が7つあり、1×7=7となる。
一方、本発明を適用した最適最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)の設定を行なった場合、最小値(MIN)=27、ダイナミックレンジ(DR)=12として設定され、量子化値は、(b4)に示すように、00〜11のコード値として設定され、この量子化コードを復号すると、(b5)に示すように、復元画素値は31,35,39のいずれかとして出力される。この場合の元の画素値とのブロック全体の差分は0となる。
このように、本発明を適用した最適最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)の設定を行なった場合、元の画素値とのブロック全体の差分は、従来型のADRCを行なった場合の差分に比較して大幅に減少させることが可能となる。
[ダイナミックレンジ(DR)情報量削減構成]
次に、ADRC処理による符号化において生成するブロック情報中のダイナミックレンジ(DR)情報削減処理構成について説明する。
ADRC処理による符号化処理装置は、前述した説明から明らかなように、各ブロックの符号化情報として、図8(a)に示すように、最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)、及び、量子化コード(Qコード)を含むブロック情報を生成する。例えば信号レベルが0〜255である場合、最小値(MIN)を8ビット、ダイナミックレンジ(DR)を8ビット、量子化コード(Qコード)をk×nビットとして構成することができる。ただし、nは量子化ビット数、kはブロック内の画素数である。
本実施例の構成では、各分割ブロックにおいて設定されるダイナミックレンジ(DR)に応じて、ブロック情報中のダイナミックレンジ(DR)の格納領域ビット数を可変とした。
ダイナミックレンジ(DR)の格納領域ビット数は、図8(b)に示すように、最小値(MIN)に基づいて設定する。図8(b)は、画素値に対応する信号レベルが0〜255として設定されている場合の、最小値(MIN)に基づいて設定されるブロック情報中のダイナミックレンジ格納領域ビット数を示すものである。最小値(MIN)が128未満である場合、ダイナミックレンジは、127より大となり8ビット表現が必要となり、ブロック情報中のダイナミックレンジ格納領域に8ビットが割り当てられる。
しかし、最小値(MIN)が128以上、192未満である場合、ダイナミックレンジは、127以下となり7ビット表現が可能となり、ブロック情報中のダイナミックレンジ格納領域には7ビットのみが割り当てられる。以下、最小値の値に応じて必要となるダイナミックレンジ表現ビット数に応じて、ブロック情報中のダイナミックレンジ格納領域に0〜8ビットが割り当てられる。
このように、ブロック情報中のダイナミックレンジのビット数を可変とすることにより、符号化データの情報量の削減が達成される。例えば画素値を信号レベルが0〜255の輝度データとして取得して符号化を行なう場合、最小値が大であるほど、すなわち輝度信号レベルが全体に高い画像ほどダイナミックレンジが小さくなり、ブロック情報中のダイナミックレンジ格納領域に割り当てるビット数を削減することが可能となる。
一方、輝度信号レベルが全体に低い画像では、ダイナミックレンジが大きくなり、本実施例の処理の効果は減少するが、この場合には、画素値の反転処理を実行することにより、全体的に暗い画像データを明るい画像に変換して、その後、上述のダイナミックレンジ格納領域の割り当てビット数設定処理を行なうことで、効果的にブロック情報中のダイナミックレンジ領域ビット数を削減することが可能となる。ただし、この場合には、このような反転処理を実行したか否かを示す識別フラグ用のビットを、ブロック単位、あるいは画像フレーム単位、または処理画像単位等、必要な処理単位で1ビット付加し、復号側でフラグに応じた処理を適用することが必要となる。
なお、上記処理例は、256の階調を持つ輝度信号レベルデータの画素値データの符号化処理例を説明したものであるが、YBP、RGB、YUV等の複数の信号レベルデータによって構成されるカラー画像信号の符号化処理においても、各信号レベルのプレーン毎に、上述した処理と同様のダイナミックレンジに応じた割り当てビット数の設定処理が可能であり、このようなカラー画像データにおいても、ADRC符号化処理で生成するブロック情報の情報量の削減が可能である。
図9に本実施例に係る符号化処理装置のブロック図を示す。図9に示す構成について説明する。符号化処理対象となる画像データは、まず、ブロック分割部301に入力され、各フレーム画像について例えばl×m=k画素からなるブロック領域に分割される。
さらに、ブロック内画素値取得部302では、ブロック分割部301で分割されたl×m=k画素からなるブロック領域に含まれるl×m=k画素の画素値を取得する。画素値とは、例えば画像信号が白黒であれば輝度信号レベルが適用され、例えば0〜255の256階調の輝度レベルデータである。また、カラー画像信号でYUV信号、すなわち輝度に関する輝度信号Y、色に関する2つの色信号U,Vが用いられる場合は、Y,U,Vそれぞれについての信号レベルである。RGB等の色信号を適用する場合は、RGBそれぞれについての信号レベルである。量子化処理は、各信号について実行されることになるが、その処理態様は同様のものであるので、以下では、0〜255の256階調の輝度レベル信号についての処理を行なうものとして説明する。
ブロック内画素値取得部302では、ブロック分割部301で分割されたl×m=k画素からなるブロック領域に含まれるl×m=k画素の各画素値(0〜255の輝度レベル)を取得し、これを量子化(符号化)処理部303、およびDR値格納領域設定ビット数決定部304に出力する。
DR値格納領域設定ビット数決定部304では、ブロック内画素値取得部302の取得した各画素値に基づいて、先に図8を参照して説明したように、最小値(MIN)に基づいてブロック情報中に格納するダイナミックレンジのビット数を決定する。各画素値が、0〜255の輝度レベルである場合、最小値(MIN)に応じて0〜8ビットのビット数がダイナミックレンジのビット数として決定される。
量子化(符号化)処理部303はADRCに従った量子化処理を実行し、量子化コード(Qコード)を生成する。量子化コード生成は、下式に従って実行する。
上記式において、DR:ダイナミックレンジ、MAX:最大値、MIN:最小値、Q:量子化コード(Qコード)、x:画素値、Δ:量子化ステップ幅、n:量子化ビット数である。DR<2の場合の量子化コード:Qの算出においては、Δ:量子化ステップ幅による除算を行なうことなく、各ブロックの画素値−最小値(x−MIN)そのものを量子化コードとして適用する。(x−MIN)の値そのものがnビット以下のコードとして表現可能となるからである。また、DR=MAX−MIN+1における[+1]は、MAX=MINの場合において、DR=1と設定するための処理である。
なお、量子化(符号化)処理部303は、固定長ADRC、または、ブロックに設定されたダイナミックレンジ(DR)に応じて量子化ビット数を変更する可変長ADRCのいずれかの処理を実行する。固定長ADRCの場合は、あらかじめ定められた量子化ビット数に応じた量子化処理により、各画素の量子化コード(Qコード)が設定される。また、可変長ADRCの場合は、各ブロックのダイナミックレンジ(DR)に対応して設定された量子化ビット数に応じた量子化処理により、各画素の量子化コード(Qコード)が設定される。
量子化(符号化)処理部303はADRCに従った量子化処理を実行し、量子化コード(Qコード)を生成して、最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)、量子化コード(Qコード)を格納したブロック情報を符号化データとして出力する。このブロック情報に格納するダイナミックレンジ(DR)の格納領域は、DR値格納領域設定ビット数決定部304が、最小値(MIN)に応じて決定した0〜8ビットのビット数となる。
図10に本実施例に係る復号処理装置のブロック図を示す。図10に示す構成について説明する。復号処理対象となるブロック情報には、最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)、及び、量子化コード(Qコード)が含まれる。
復号処理装置の最小値取得部401は、ブロック情報から最小値を取得し、DR取得部402は、ブロック情報からダイナミックレンジ(DR)を取得する。最小値取得部401の取得した最小値(MIN)、DR取得部402の取得したダイナミックレンジ(DR)情報は、DRビット数調整部403に出力され、DRビット数調整部403は、最小値(MIN)に基づいて、ブロック情報中のDR設定ビット数の調整に必要なビット数を計算する。すなわち、各画素値が、例えば0〜255の輝度レベルであり、デフォルトのDRビット数が8ビットとして設定されている場合、処理対象のDR格納ビット数が8ビット未満であるか否かを判定し、8ビット未満である場合には、ブロック情報のダイナミックレンジ(DR)格納領域が8ビットとなるようにブロック情報のダイナミックレンジ(DR)格納領域の上位ビットとして[0]を付加する処理を実行する。
この調整処理が行なわれた後、ダイナミックレンジ(DR)データが、復号(逆量子化)処理部404に送られ、復号(逆量子化)処理部404は、ブロック情報から取得する量子化コード(Qコード)と、最小値取得部401の取得した最小値(MIN)、DR取得部402の取得し、DRビット数調整部403の調整したダイナミックレンジ(DR)データとに基づいて、復号処理を実行する。復号処理は、前述した(数式a2)に従って復元画素値x'を求める処理として実行される。
なお、復号処理においても、ブロックに設定されたダイナミックレンジ(DR)にかかわらず量子化ビット数を固定とした固定長ADRC、または、ブロックに設定されたダイナミックレンジ(DR)に応じて量子化ビット数を変更する可変長ADRCのいずれかの符号化処理に対応して復号処理が実行されることになり、固定長ADRCの場合は、あらかじめ定められた量子化ビット数に応じて逆量子化処理が実行されて、各画素の量子化コード(Qコード)から復元画素値x'が算出される。
また、可変長ADRCの場合は、ブロック情報に格納されたダイナミックレンジ(DR)に対応して設定された量子化ビット数に応じて逆量子化処理が実行されて各画素の量子化コード(Qコード)から復元画素値x'が算出される。
次に、図11および図12に示すフローチャートを参照して、本実施例に係る符号化処理装置、および復号処理装置の処理手順について説明する。
まず、図9の符号化処理装置の構成を参照しながら、図11の各ステップにおける処理について説明する。符号化処理対象となる画像データは、まず、ステップS311において、図9に示す符号化装置のブロック分割部301において、例えばl×m=k画素からなるブロック領域に分割される。
次に、ステップS312において、ブロック内画素値取得部302が、ブロック分割部301で分割したブロック領域に含まれるk画素の画素値X0〜Xkを取得する。
次にステップS313において、ブロック内画素値取得部302が、ブロックにおける最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)を算出する。
ステップS314では、量子化(符号化)処理部303が、量子化処理を実行する。固定長ADRCの場合は、あらかじめ定められた量子化ビット数に応じた量子化処理により、各画素の量子化コード(Qコード)が設定される。可変長ADRCの場合は、ダイナミックレンジ(DR)に対応して設定された量子化ビット数に応じた量子化処理により、各画素の量子化コード(Qコード)が算出される。なお、フローでは省略してあるが、符号化処理を固定長ADRCとして実行するか、可変長ADRCとして実行するかを判定し、可変長ADRC処理の場合は、ダイナミックレンジ(DR)に対応して設定された量子化ビット数を取得する処理をステップS314の量子化処理の以前に実行する。
次に、ステップS315において、ブロックにおける最小値(MIN)に基づいて、符号化データとしてのブロック情報に格納するダイナミックレンジ(DR)データのビット数を決定する。この決定処理は、先に図8を参照して説明したように、ブロックにおける最小値(MIN)に基づいて、0〜8ビットのいずれかの値が決定される。
次に、ステップS316において、最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)、量子化コード(Qコード)を格納したブロック情報を符号化データとして出力する。このブロック情報に格納するダイナミックレンジ(DR)の格納領域は、DR値格納領域設定ビット数決定部304が、最小値(MIN)に応じて決定した0〜8ビットのビット数となる。
次に、図12を参照して、復号処理装置の処理手順について説明する。ステップS321において、復号処理対象となるブロック情報を入力する。ブロック情報には、最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)、及び、量子化コード(Qコード)が含まれる。
ステップS322では、ブロック情報から最小値(MIN)を取得し、ステップS323において、DRビット数を判定する。判定処理は、前述の図8(b)に示すテータブルの対応に基づいて実行される。次に、ステップS324において、判定DRビット数に基づいて、ブロック情報のダイナミックレンジ(DR)のブランク上位ビットに[0]を格納する処理を実行する。例えばデフォルトのDRビット数が8ビットとして設定されている場合には、ブロック情報のダイナミックレンジ(DR)格納領域が8ビットとなるようにブランク上位ビットに[0]を付加する処理を実行する。
この調整処理が行なわれた後、ステップS325において、復号(逆量子化)処理部404がブロック情報に基づく復号処理を実行し、ステップS326において復号結果として得られた画素値からなる画像データを出力する。
なお、復号処理においても、ブロックに設定されたダイナミックレンジ(DR)にかかわらず量子化ビット数を固定とした固定長ADRC、または、ブロックに設定されたダイナミックレンジ(DR)に応じて量子化ビット数を変更する可変長ADRCのいずれかの符号化処理に対応して復号処理が実行されることになり、固定長ADRCの場合は、あらかじめ定められた量子化ビット数に応じて逆量子化処理が実行されて、各画素の量子化コード(Qコード)から復元画素値x'が算出され、可変長ADRCの場合は、ブロック情報に格納されたダイナミックレンジ(DR)に対応して設定された量子化ビット数に応じて逆量子化処理が実行されて各画素の量子化コード(Qコード)から復元画素値x'が算出される。
本実施例の構成によれば、ブロック情報中のダイナミックレンジの格納領域に割り当てるビット数を可変とすることにより、符号化データの情報量の削減が達成され、例えば、画素値を信号レベルが0〜255の輝度データとして取得して符号化を行なう場合、最小値が大であるほど、すなわち輝度信号レベルが全体に高い画像ほどダイナミックレンジが小さくなり、ブロック情報中のダイナミックレンジ格納領域に割り当てるビット数を削減することが可能となり、圧縮率を向上させることが可能となる。
[可変長ADRCにおける閾値設定]
次に、ブロックのダイナミックレンジ(DR)に応じて量子化ビット数を設定する可変長ADRCにおいて、量子化ビット数の切り換え位置となる閾値を、符号化対象画像データに応じて変更して符号化データの情報量を削減、すなわち圧縮率を高める構成について説明する。
先に説明したように、可変長ADRCの場合は、ブロックのダイナミックレンジ(DR)に対応して設定された量子化ビット数に応じて量子化処理が実行されて各画素の量子化コード(Qコード)を生成する。可変長ADRCの場合の量子化ビット数は、量子化ビット数設定条件式、例えば下式に基づいて決定される。
0≦DR<th1 →0ビット
th1≦DR<th2 →1ビット
th2≦DR<th3 →2ビット

thn≦DR≦thn+1 →nビット
従来の符号化処理では、上記の量子化ビット数設定条件式における閾値th1〜thnの値は予め決定した固定値が用いられるが、本実施例の符号化処理装置では、これらの閾値th1〜thnを符号化対象画像データに応じて変更して可変長ADRCを適用した量子化処理を実行する。
本実施例の符号化処理における閾値の決定処理について、以下説明する。可変長ADRCによる符号化処理は、前述したように画像を複数ブロックに分割し、各分割ブロック内のダイナミックレンジに応じて量子化ビット数を決定して符号化処理を行なう構成である。例えば、l画素×m画素=k画素のブロックを生成して、ある画像を1〜nビットの量子化ビット数で可変長ADRC符号化処理を実行した場合に生成されるブロック情報の総ビット数:Beは、下式によって示される。
Be=(8[MIN]+8[DR]+k×1[Qコード])×H1
+(8[MIN]+8[DR]+k×2[Qコード])×H2

+(8[MIN]+8[DR]+k×n[Qコード])×Hn
……(数式b1)
上記式において、H1〜Hnは、それぞれ量子化ビット数1〜nに対応する処理を実行するブロック数である。H1は、量子化ビット数1での量子化処理を実行するブロック数である。
例えば、符号化処理対象画像が1画素を8ビットデータとして構成された画像データである場合、元の画像データの総ビット数:Boは、下式によって示される。
Bo=(k×Hall)×8
……(数式b2)
上記式においてHallは、画像全体のブロック数、すなわち、Hall=H1+H2+…+Hnである。
可変長ADRCを適用した符号化による目標圧縮率をPとすると、符号化処理によって生成するブロック情報の総ビット数:Beと、元画像の総ビット数:Boとの間において、下式、
Be≦Bo×(P/100) ……(数式b3)
を満足することが必要となる。
本実施例の符号化処理装置では、上記(数式b3)を満足させ、かつ、元の画像の画素値と、量子化後、復号した復元画素値との差異を少なくする最適な閾値設定処理を行なって可変長ADRCを実行する。本実施例の閾値設定処理例を示すフロー図を図13に示す。
図13に示す処理フローは、2つの閾値(閾値1,2)をDR値0〜255の範囲に設定する例を示している。DR値のスケールにおいて、閾値1<閾値2とした設定であり、例えば、
0≦DR<閾値1では、1ビット量子化処理、
閾値1≦DR<閾値2では、2ビット量子化処理、
閾値2≦DR≦MAXでは、3ビット量子化処理、
を行なう処理例を示している。
まず、ステップS501において、閾値1および閾値2の初期設定を行なう。初期設定は、閾値1=0、閾値2=255として設定する。次にステップS502において、設定した閾値条件での全ブロック情報のビット数総計を算出する。ビット数総計は、上記(数式b1)を用いて[Be]を算出する処理として実行する。
次に、ステップS503で、ステップS502で求めたビット数に基づいて決定される圧縮率が予め定めた目標圧縮率以下となるか否かを判定する。これは、上述の(数式b3)に対応する処理であり、目標圧縮率をPとして、符号化処理によって生成するブロック情報の総ビット数:Beと、元画像の総ビット数:Boとの間において、Be≦Bo×(P/100)が満足するか否かを判定する処理として実行される。
ステップS503の判定がNoである場合は、ステップS504に進み、閾値1を+1する閾値1の更新処理を実行する。この処理は、閾値1を閾値2にDR値レベルとして[1]近づける処理である。さらに、ステップS502の設定閾値におけるブロック情報総ビット数算出、およびS503の実圧縮率と、目標圧縮率との比較処理を繰り返す。
ステップS503の判定がYes、すなわち、設定閾値における圧縮率が目標圧縮率以下となった場合は、ステップS505に進む。
ステップS505では、|目標圧縮率−実圧縮率|が、予め定めた許容差分設定閾値[ε]を超えないか、すなわち、|目標圧縮率−実圧縮率|<ε、あるいは(閾値1)+1=閾値2のいずれかを満足するか否かを判定する。ここで、許容差分設定閾値[ε]は、十分小さな正数である。
実圧縮率≦目標圧縮率を満足し、かつ、|目標圧縮率−実圧縮率|<εを満足することにより、目標値により近く、かつ、S/N比も許容レベルを保つエンコードが可能とみなす。(閾値1)+1=閾値2は、閾値1と閾値2がDR値レベルで隣接する状態を示し、これ以上の閾値変更が不可能なポイントを示している。
ステップS505の|目標圧縮率−実圧縮率|<ε、あるいは(閾値1)+1=閾値2のいずれかをも満足しない(No)場合は、ステップS506に進み、(閾値2)−1の閾値2の更新処理を実行する。この処理は、閾値2を閾値1にDR値レベルとして[1]近づける処理である。さらに、ステップS502の設定閾値におけるブロック情報総ビット数算出処理以下を繰り返す。
これらの処理により、実圧縮率≦目標圧縮率を満足し、かつ、|目標圧縮率−実圧縮率|<εを満足する場合、または、実圧縮率≦目標圧縮率を満足し、かつ、(閾値1)+1=閾値2を満足する場合のいずれかの場合において、ステップS507に進み、その時点で設定された閾値1,2を2つの閾値として決定する。
上述した処理に従って設定された閾値1,2を適用して、各ブロックのダイナミックレンジ(DR)に基づいて、
0≦DR<閾値1では、1ビット量子化処理、
閾値1≦DR<閾値2では、2ビット量子化処理、
閾値2≦DR≦MAXでは、3ビット量子化処理、
を実行することで、目標値により近く、かつ、S/N比も許容レベルを保つ可変長ADRC処理が実行可能となる。
本実施例の構成に従えば、可変長ADRCにおいて、量子化ビット数の切り換え位置となる閾値を、目標圧縮率と比較しながら、符号化対象画像データに応じて変更して設定する構成としたので、閾値変更による符号化データの情報量の削減、すなわち圧縮率を高めることが可能となる。
[画素値分布を考慮した処理]
次に、先に図26を参照して説明したブロック内に離れて存在する画素値等、領域分割したブロック内の画素値の分布状況を考慮して、符号化処理態様を変更することにより、復号後の画素値と元の画素値との差分を小さくし、また符号化効率を高めた処理構成について説明する。
先に図26を参照して説明したように、分割ブロック内に様々な画素値が分布している状況において、最小値(MIN)と最大値(MAX)によって規定されるダイナミックレンジ(DR)領域において、極少数あるいは画素数=0の画素レベル領域が存在する場合、このような領域に対して量子化コードを設定することは意味がない、あるいは少ないということになる。一方、画素がある程度集中している画素レベル領域には、細かい量子化幅を設定した量子化を行なえば、復号後の画素値と元画素の画素値との差分を小さくでき、ADRC処理の改善が達成される。
本実施例では、ブロック内の画素値の分布状況を考慮して、符号化処理態様を変更することにより、復号後の画素値と元の画素値との差分を小さくし、また符号化効率を高めた符号化処理構成例を説明する。
(符号化処理)
図14に本実施例に係る符号化処理装置のブロック図を示す。図14に示す構成について説明する。符号化処理対象となる画像データは、まず、ブロック分割部501に入力され、各フレーム画像について例えばl×m=k画素からなるブロック領域に分割される。
さらに、ブロック内画素値取得部502では、ブロック分割部501で分割されたl×m=k画素からなるブロック領域に含まれるl×m=k画素の画素値を取得する。画素値とは、例えば画像信号が白黒であれば輝度信号レベルが適用され、例えば0〜255の256階調の輝度レベルデータである。また、カラー画像信号でYUV信号、すなわち輝度に関する輝度信号Y、色に関する2つの色信号U,Vが用いられる場合は、Y,U,Vそれぞれについての信号レベルである。RGB等の色信号を適用する場合は、RGBそれぞれについての信号レベルである。量子化処理は、各信号について実行されることになるが、その処理態様は同様のものであるので、以下では、0〜255の256階調の輝度レベル信号についての処理を行なうものとして説明する。
ブロック内画素値取得部502では、ブロック分割部501で分割されたl×m=k画素からなるブロック領域に含まれるl×m=k画素の各画素値(0〜255の輝度レベル)を取得する。次に、量子化態様決定処理部503は、ブロック内画素値取得部502において取得した画素値に基づいて、量子化態様を決定する。すなわち、ブロック内の画素値の分布状況を考慮して、実行する量子化処理態様(符号化処理態様)を決定する。
量子化態様決定処理部503の実行する量子化態様決定処理について説明する。量子化態様決定処理部は、ブロック内画素値取得部502において取得した複数の画素に対応する画素値について、画素値順のソート処理を実行し、ソートデータに基づいて、隣接画素値の差分を算出し、隣接画素の差分が予め定めた画素値差分閾値[Vth]以上である場合に、各画素値集合を分割する。
図15を参照して、ブロック内の画素値に基づく分割処理例を説明する。図15には、あるブロック内の画素値分布を示している。各画素値において、ある画素Paと画素Pbの画素値の差分が予め定めた画素値差分閾値[Vth]以上であったとすると、画素Paから画素値=MAXまでの集合領域1と、画素Pbから画素値=MINまでの集合領域2の2領域に分割する。
さらに分割された集合に含まれる画素数が、あらかじめ定めた画素数閾値[P]未満であるときは、符号化データとして、元の画素値(例えば8ビットデータ)をそのまま使用する符号化処理態様とする。また、分割された集合に含まれる画素数が、あらかじめ定めた画素数閾値[P]以上であるときは、符号化データとして、新たな領域におけるダイナミックレンジ(DR)を適用して最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)、量子化コード(Qコード)からなるデータを生成する符号化処理態様とする。量子化コード(Qコード)の生成は、量子化ビット数を固定とした固定長ADRC、または、ダイナミックレンジ(DR)に応じて量子化ビット数を変更する可変長ADRCのいずれかの符号化処理が適用可能である。
図14に示す量子化態様決定処理部503が、ブロック内画素値分布に基づいて決定した各種の符号化処理態様に従って、量子化(符号化)処理部504は、符号化データ生成処理を実行する。
量子化処理部504において実行する量子化処理は、分割された集合に含まれる画素数が、あらかじめ定めた画素数閾値[P]以上であるときは、新たな領域に含まれる画素値によって定義されるダイナミックレンジ(DR)、最小値(MIN)に基づくADRC処理により生成される量子化コードを含むデータ、すなわち、最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)、量子化コード(Qコード)からなるデータとなる。
一方、分割された集合に含まれる画素数が、あらかじめ定めた画素数閾値[P]未満であるときは、符号化データとして、元の画素値(例えば8ビットデータ)をそのまま使用したデータとなる。
量子化(符号化)処理部504は、このような様々な形式のデータを出力することになるので、復号時にデータ形式を判別するための判別データ、あるいは、画素位置を示すデータ等を付加して出力する。
量子化(符号化)処理部504の出力するデータ構成を図16に示す。(a)は、ブロック内の分割領域が、あらかじめ定めた画素数閾値[P]未満である集合領域と、あらかじめ定めた画素数閾値[P]以上である集合領域が混在する場合の符号化データとしてのブロック情報構成例である。
(a)のデータ構成において、処理態様識別フラグは、ブロック情報としての通常の最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)、量子化コード(Qコード)からなるブロック情報であるか否かを判定し、データ構成を識別するための情報として付加される。
さらに、画素値格納画素個数データは、量子化コードではなく、画素値そのものを格納した画素数データを格納する。図15の例では、集合1に含まれる画素数となる。画素値は、画素値データ(例えば8ビット)そのもののデータであり、図15の例では、集合1に含まれる画素各々の画素値となる。画素位置は、画素値を格納した画素のブロック内における位置データである。その後に続く、最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)、量子化コード(Qコード)は、図15の例では、集合2に含まれる画素を対象としてADRC処理を実行した結果取得される最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)、量子化コード(Qコード)の各値である。
(b)の例は、ブロック内の集合領域が2つで、その2つの集合領域に含まれる画素数が、双方ともあらかじめ定めた画素数閾値[P]以上である場合の符号化データとしてのブロック情報構成例である。
(b)のデータ構成において、識別フラグはデータ構成を識別するための情報であり、集合所属識別データは、ブロック内の各画素の含まれる集合がどの集合であるかを各画素毎に判別するためのデータである。量子化コードは、ブロック内の画素の量子化コード(Qコード)が格納され、その後に続く、最小値(MIN−1)、ダイナミックレンジ(DR−1)、最小値(MIN−2)、ダイナミックレンジ(DR−2)の各データは、集合1,2におけるそれぞれの最小値(MIN)、およびダイナミックレンジ(DR)データである。
(c)のデータ構成は、ブロック内の画素分布に基づく分割によって複数の集合を形成しなかった場合のデータ構成であり、識別フラグはデータ構成を識別するための情報であり、さらに、従来のブロック情報と同様の最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)、量子化コード(Qコード)を持つデータ構成となる。
(a)、(b)、(c)の各データ構成における総ビット数を計算すると、以下のようになる。ブロックには、l×m=k(画素)の画素数を含み、量子化処理は、1〜3ビットの量子化処理が実行されるものとする。さらに、(a)における画素値記録画素数をpとし、(b)における集合数を2とする。
データ構成(a)
処理態様識別フラグ:2ビット
画素値格納画素個数データ:2ビット
画素値データ:p×8ビット
最小値(MIN):8ビット
ダイナミックレンジ(DR):8ビット
量子化コード(Qコード):(1or2or3)×(k−p)ビット
データ構成(b)
処理態様識別フラグ:2ビット
集合所属識別データ:k×1ビット
量子化コード(Qコード):(1or2or3)×kビット
最小値−1(MIN−1):8ビット
ダイナミックレンジ−1(DR−1):8ビット
最小値−2(MIN−2):8ビット
ダイナミックレンジ−2(DR−2):8ビット
データ構成(c)
最小値(MIN):8ビット
ダイナミックレンジ(DR):8ビット
量子化コード(Qコード):(1or2or3)×kビット
上記(a)〜(c)に対して、具体的数値を設定して各データ態様における総ビット数を算出する。集合に分割しない場合のブロック全体に対応するダイナミックレンジに設定される量子化ビット数=3とし、ブロック内を分割して生成される集合に対応するダイナミックレンジに設定される量子化ビット数=1とした場合を想定し、ブロック内画素数を64、(a)における画素値格納画素数=3、(b)の集合を2として、各集合に含まれる画素数=32と仮定する。
データ構成(a)
処理態様識別フラグ:2ビット
画素値格納画素個数データ:2ビット
画素値データ:3×8=24ビット
画素位置データ:3×log64=18ビット
最小値(MIN):8ビット
ダイナミックレンジ(DR):8ビット
量子化コード(Qコード):1×(64−3)=61ビット
となり、総ビット数は、123ビットとなる。
データ構成(b)
処理態様識別フラグ:2ビット
集合所属識別データ:64×1=64ビット
量子化コード(Qコード):1×64=64ビット
最小値−1(MIN−1):8ビット
ダイナミックレンジ−1(DR−1):8ビット
最小値−2(MIN−2):8ビット
ダイナミックレンジ−2(DR−2):8ビット
となり、総ビット数は、162ビットとなる。
データ構成(c)
処理態様識別フラグ:2ビット
最小値(MIN):8ビット
ダイナミックレンジ(DR):8ビット
量子化コード(Qコード):3×64=192ビット
となり、総ビット数は、210ビットとなる。
このように、(a)〜(c)の各場合の総ビット数は、
(a)<(c)
(b)<(c)
である。このように、ブロック内の画素値分布に従って分割した集合に基づいて、画素値格納、あるいは、集合毎のADRC符号化を実行した場合の総ビット数が通常のブロック全体におけるADRC処理を実行した場合の総ビット数に比較して小となり、圧縮率を高めた符号化データの生成が可能となる。
次に、図17に示すフローチャートを参照して、本実施例における符号化処理装置の符号化処理手順について説明する。
まず、ステップS601において、入力画像のブロック分割処理を実行する。これは予め定められたl×mの画素領域毎にブロックを設定する処理である。次に、ステップS602において、ブロック毎に最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)を算出する。
次に、ステップS603において、ブロック毎に画素値に基づくソート処理を実行し、ステップS604において、ソートした画素値配列における隣接画素値と、あらかじめ設定した画素値差分閾値[Vth]を比較し、ステップS605において、隣接画素値≧画素値差分閾値[Vth]に相当するデータの有無を判定する。
隣接画素値≧画素値差分閾値[Vth]に相当するデータが無いと判定した場合は、ステップS606に進み、ブロック単位での量子化処理を実行して、ブロック情報、すなわち、ブロック内の最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)、ブロック内画素の量子化コード(Qコード)を有するブロック情報(図16(c)参照)を生成する。
ステップS605において、隣接画素値≧画素値差分閾値[Vth]に相当するデータが有ると判定した場合は、ステップS607に進み、隣接画素値≧画素値差分閾値[Vth]に相当するデータに基づいて、分割領域としての集合設定処理を実行する。
さらに、ステップS608では、各集合中の画素数算出処理を実行し、ステップS609において、集合内画素数と、予め設定した画素数閾値[P]との比較処理を実行し、集合内画素数<画素数閾値[P]となる集合の有無を判定する。集合内画素数<画素数閾値[P]となる集合が無いと判定した場合は、ステップS610において、各集合単位でのADRC処理を実行し、集合単位の最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)、ブロック内画素の量子化コード(Qコード)を有するブロック情報(図16(b)参照)を生成する。
ステップS609において、集合内画素数<画素数閾値[P]となる集合が有ると判定した場合は、ステップS611において、集合内画素数<画素数閾値[P]となる集合については、画素値をブロック情報に格納し、それ以外の集合については、集合単位でのADRC処理を実行し、画素値データと、集合単位の最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)、ブロック内画素の量子化コード(Qコード)を有するブロック情報(図16(a)参照)を生成する。
ステップS612において、全てのブロックについての符号化処理が終了したか否かを判定し、処理対象の残ブロックがある場合は、ステップS602以下の処理を残りブロックについて実行する。全てのブロックについての符号化処理が終了すると、処理終了となる。この符号化処理によって、先に図16を用いて説明した(a)、(b)、(c)の3種類のブロック情報が生成される。
上述したように、本実施例の符号化処理では、画像データを領域分割したブロック単位で、画素値分布を考慮して、ブロック内の集合分割を実行し、集合単位での符号化データまたは画素値を直接格納したブロック情報を生成する構成としたので、圧縮率が向上し、また、ブロック内で生成する集合は、ブロックに比較してダイナミックレンジ(DR)を小さく設定できることになり、符号化、復号処理による画素値の誤差が減少する。また画素値を直接ブロック情報に格納する場合は、符号化、復号処理による画素値の誤差の発生は皆無となり、いずれにおいても本実施例における符号化処理構成により符号化前の画素値データと、符号化、復号処理による画素値との差分が少なくなり、S/N比改善が実現される。
(復号処理)
次に、本実施例における復号処理について説明する。図18に本実施例における復号処理装置構成のブロック図を示す。
図18に示す構成について説明する。復号処理対象となるブロック情報には、先に、図16を参照して説明したように、(a)、(b)、(c)のいずれかの態様である。
復号処理装置の符号化データ解析部601は、まず、入力ブロック情報の識別フラグに基づいて、ブロック情報の態様、すなわち(a)、(b)、(c)のいずれの形式を持つブロック情報であるかを判定する。さらに(a)の態様であれば、ブロック情報中に含まれる画素値データ、画素位置データを画素値データ取得部605に出力し、集合単位の最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)をそれぞれ最小値(MIN)取得部603、DR取得部602に出力し、また、量子化データ(Qコード)を復号(逆量子化)処理部604に出力する。
入力ブロック情報が(b)の態様であれば、ブロック情報中に含まれる2以上の集合単位の最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)をそれぞれ最小値(MIN)取得部603、DR取得部602に順次、出力し、また、各集合に属する量子化データ(Qコード)を、集合所属識別データに基づいて判別して復号(逆量子化)処理部604に出力する。
入力ブロック情報が(c)の態様であれば、ブロック情報中に含まれるブロック単位の最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)をそれぞれ最小値(MIN)取得部603、DR取得部602に出力し、また、ブロックに対応する量子化データ(Qコード)を復号(逆量子化)処理部604に出力する。
復号(逆量子化)処理部604は、ブロック情報から取得する量子化コード(Qコード)と、最小値取得部603の取得した最小値(MIN)、DR取得部602の取得したダイナミックレンジ(DR)とに基づいて、復号処理を実行する。復号処理は、先に説明した(数式a2)に従って復元画素値x'を求める処理として実行される。
なお、復号処理は、ブロックに設定されたダイナミックレンジ(DR)にかかわらず量子化ビット数を固定とした固定長ADRC、または、ブロックに設定されたダイナミックレンジ(DR)に応じて量子化ビット数を変更する可変長ADRCのいずれかの符号化処理に対応して復号処理が実行されることになり、固定長ADRCの場合は、あらかじめ定められた量子化ビット数に応じて逆量子化処理が実行されて、各画素の量子化コード(Qコード)から復元画素値x'が算出される。
また、可変長ADRCの場合は、ダイナミックレンジ(DR)に対応して設定された量子化ビット数に応じて逆量子化処理が実行されて各画素の量子化コード(Qコード)から復元画素値x'が算出される。
復号(逆量子化)処理部604の復号した画素値、および、画素値データ取得部605がブロック情報(データ構成(a)の場合)から直接取得した画素値情報および画素位置情報は、画素位置調整処理部606に入力され、ブロック内の画素位置が特定されて配列された後、ブロック単位の画像データとして出力される。
図19のフローチャートを参照して、本実施例に係る復号処理装置の処理手順を説明する。
まず、ステップS701において、復号処理対象となるブロック情報を入力し、ステップS702において、入力ブロック情報が、先に、図16を参照して説明した(a)、(b)、(c)のいずれかの態様であるかを判別する。判別処理は、復号処理装置の符号化データ解析部601が、入力ブロック情報の識別フラグに基づいて実行する。
(a)のデータ構成を持つブロック情報である場合は、ステップS711に進み、ブロック情報中に含まれる画素値データを取得した後、ステップS712、S713において、ブロック情報に含まれる全ての集合単位の最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)、量子化データ(Qコード)に基づいて、集合単位の復号(逆量子化)処理を実行する。
入力ブロック情報が(b)の態様である場合は、ステップS721、S722において、ブロック情報に含まれる全ての集合単位の最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)、量子化データ(Qコード)に基づいて集合単位の復号(逆量子化)処理を実行する。
入力ブロック情報が(c)の態様である場合は、ステップS731に進み、ブロック情報中に含まれるブロック単位の最小値(MIN)、ダイナミックレンジ(DR)、量子化データ(Qコード)に基づいてブロック単位の復号(逆量子化)処理を実行する。
復号処理が終了すると、ステップS751に進み、先に図18を参照して説明したように画素位置調整処理部604における画素位置調整処理を実行する。ステップS752において、全てのブロックについての復号処理が終了したか否かを判定し、処理対象の残ブロックがある場合は、ステップS701以下の処理を残りブロックについて実行する。全てのブロックについての復号処理が終了すると、ステップS753で画像データを出力して処理終了となる。
上述したように、本実施例の符号化処理では、画像データを領域分割したブロック単位で、画素値分布を考慮して、ブロック内の集合分割を実行し、集合単位での符号化データまたは画素値を直接格納したブロック情報を生成し、圧縮率向上、S/N比改善を実現している。また、復号処理においても、符号化処理における各種ブロック情報の形式を識別フラグに応じて判別して、判別後の処理手順を選択して実行する構成としたので、異なる形式のブロック情報の復号処理を確実に高効率に実行可能となる。
以上、特定の実施例を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
なお、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。
例えば、プログラムは記録媒体としてのハードディスクやROM(Read Only Memory)に予め記録しておくことができる。あるいは、プログラムはフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送し、コンピュータでは、そのようにして転送されてくるプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。
なお、明細書に記載された各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。
以上説明してきたように、本発明の符号化処理装置、復号処理装置、および方法によれば、本実施例の符号化処理装置では、分割されたブロック内に含まれる画素についての符号化処理において、元画素値と、復号画素値との差分:残差データ(err)が最小となるダイナミックレンジ(DR)、最小値(MIN)の組合わせに基づいて生成される量子化データを出力する構成であり、本構成により生成された量子化コードに基づく復号処理を行なうことで復号画素値が元の画素値に近い値、すなわち誤差を低減することが可能となり、符号化復号処理の実行による画質劣化が抑制されて高品質のデータ提供が可能となる。
さらに、本発明の符号化処理装置、復号処理装置、および方法によれば、ブロック情報中のダイナミックレンジのビット数を可変とすることにより、符号化データの情報量の削減が達成され、例えば、画素値を信号レベルが0〜255の輝度データとして取得して符号化を行なう場合、最小値が大であるほど、すなわち輝度信号レベルが全体に高い画像ほどダイナミックレンジが小さくなり、ブロック情報中のダイナミックレンジ格納領域に割り当てるビット数を削減することが可能となり、圧縮率を向上させることが可能となる。
さらに、本発明の符号化処理装置、復号処理装置、および方法によれば、可変長ADRCにおいて、量子化ビット数の切り換え位置となる閾値を、目標圧縮率と比較しながら、符号化対象画像データに応じて変更して設定する構成としたので、閾値変更による符号化データの情報量の削減、すなわち圧縮率を高めることが可能となる。
さらに、本発明の符号化処理装置、復号処理装置、および方法によれば、画像データを領域分割したブロック単位で、画素値分布を考慮してブロック内の集合分割を実行し、集合単位での符号化データまたは画素値を直接格納した符号化データとしてのブロック情報を生成する構成としたので、圧縮率が向上し、また、ブロック内で生成する集合は、ブロックに比較してダイナミックレンジ(DR)が小さく設定できることになり、符号化、復号処理による画素値の誤差が減少する。また、画素値を直接ブロック情報に格納する場合は、符号化、復号処理による画素値の誤差の発生は皆無となり、いずれにおいても本実施例における符号化処理構成により符号化前の画素値データと、符号化、復号処理による画素値との差分が少なくなり、S/N比改善が実現される。
量子化誤差の発生について説明する図である。 量子化誤差の発生を抑制するための構成について説明する図である。 本発明の符号化処理装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の復号処理装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の符号化処理装置における処理手順を説明するフローを示す図である。 本発明の復号処理装置における処理手順を説明するフローを示す図である。 本発明の符号化処理装置、復号処理装置によって処理されるデータの画素値差分について説明する図である。 ダイナミックレンジデータのビット数の削減処理構成を説明する図である。 ダイナミックレンジデータのビット数の削減処理構成を実現する符号化処理装置の構成例を示すブロック図である。 ダイナミックレンジデータのビット数削減ブロック情報に基づく復号を実行する復号処理装置の構成例を示すブロック図である。 ダイナミックレンジデータのビット数の削減処理構成を実現する符号化処理装置の処理フローを示す図である。 ダイナミックレンジデータのビット数削減ブロック情報に基づく復号を実行する復号処理装置の処理フローを示す図である。 可変長ADRCにおける閾値設定処理フローを示す図である。 画素値分布に基づいて異なるブロック情報生成処理を実行する符号化処理装置の構成例を示すブロック図である。 画素値分布に基づいて、異なるブロック情報を生成する際の画素分布例、ブロック情報生成例について説明する図である。 画素値分布に基づいて生成される異なるブロック情報のデータ構成を示す図である。 画素値分布に基づいて異なるブロック情報生成処理を実行する符号化処理装置の処理フローを示す図である。 画素値分布に基づいて生成される異なるブロック情報を受領して復号処理を実行する復号処理装置構成を示すブロック図である。 画素値分布に基づいて生成される異なるブロック情報を受領して復号処理を実行する復号処理装置の処理フローを示す図である。 ADRC処理の概要を説明する図である。 ADRC処理における量子化処理の概要を説明する図である。 ADRC処理において生成するブロック情報の構成を説明する図である。 固定長ADRC処理の手順を説明するフロー図である。 可変長ADRC処理の概要を説明する図である。 可変長ADRC処理の手順を説明するフロー図である。 画素値分布の偏りに基づくADRC処理の欠点を説明する図である。
符号の説明
101 ブロック分割部
102 ブロック内画素値取得部
103 クリッピング処理部
104 量子化(符号化)処理部
105 復号処理部
106 残差(err)算出部
107 最適DR,最小値(MIN)算出部
201 最小値(MIN)取得部
202 DR取得部
203 復号(逆量子化)部
301 ブロック分割部
302 ブロック内画素値取得部
303 量子化(符号化)処理部
304 DR値格納領域設定ビット数決定部
401 最小値(MIN)取得部
402 DR取得部
403 DRビット数調整部
404 復号(逆量子化)部
501 ブロック分割部
502 ブロック内画素値取得部
503 量子化態様決定処理部
504 量子化(符号化)処理部
601 符号化データ解析部
602 DR取得部
603 最小値(MIN)取得部
604 復号(逆量子化)部
605 画素値データ取得部
606 画素位置調整処理部
801 画像データ
802 ブロック
803 信号レベルデータ

Claims (6)

  1. ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)を用いて画像データの符号化処理を実行する符号化処理装置であり、
    画像を構成する分割領域として設定するブロック単位での画素値分布データを取得し、ブロック内画素の画素値について画素値順のソート処理を行い、ソートデータにおける隣接画素値の差分と予め定めた画素値差分閾値[Vth]とを比較し、前記ソートデータ中の隣接画素値の差分が前記画素値差分閾値[Vth]以上のデータを含む場合に、前記差分が前記画素値差分閾値[Vth]以上となる第1の隣接画素値と第1の隣接画素値よりも小さい第2の隣接画素値と前記画素値分布データを用いて、前記ブロック内画素を前記第1の隣接画素値以上の集合と前記第2の隣接画素値以下の集合に分離設定して、設定集合単位で符号化処理態様を決定する態様決定処理手段と、
    前記態様決定処理手段の決定した符号化処理態様に応じて前記画像データの符号化処理を行うことで、ブロック単位での符号化データとしてのブロック情報を生成する符号化処理手段とを有する構成であることを特徴とする符号化処理装置。
  2. 前記態様決定処理手段は、
    前記集合内に含まれる画素数と、予め定めた画素数閾値[P]とを比較し、前記集合内に含まれる画素数が、前記画素数閾値[P]未満である場合において、該集合内の画素値データを符号化データとして用いる符号化処理態様を決定する構成であることを特徴とする請求項1に記載の符号化処理装置。
  3. 設定された集合が無い場合は前記ブロックに含まれる画素値に対応する最小値(MIN)、およびダイナミックレンジ(DR)を適用し、設定された集合がある場合は、集合に含まれる画素値に対応する最小値(MIN)、およびダイナミックレンジ(DR)を適用して、量子化コード(Qコード)を算出する処理を実行する構成であることを特徴とする請求項1に記載の符号化処理装置。
  4. ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)を用いて画像データの符号化処理を実行する符号化処理方法であり、
    画像を構成する分割領域として設定するブロック単位での画素値分布データを取得し、ブロック内画素の画素値について画素値順のソート処理を行い、ソートデータにおける隣接画素値の差分と予め定めた画素値差分閾値[Vth]とを比較し、前記ソートデータ中の隣接画素値の差分が前記画素値差分閾値[Vth]以上のデータを含む場合に、前記差分が前記画素値差分閾値[Vth]以上となる第1の隣接画素値と第1の隣接画素値よりも小さい第2の隣接画素値と前記画素値分布データを用いて、前記ブロック内画素を前記第1の隣接画素値以上の集合と前記第2の隣接画素値以下の集合に分離設定して、設定集合単位で符号化処理態様を決定する態様決定処理ステップと、
    前記態様決定処理手段の決定した符号化処理態様に応じて前記画像データの符号化処理を行うことで、ブロック単位での符号化データとしてのブロック情報を生成する符号化処理ステップとを有する
    ことを特徴とする符号化処理方法。
  5. ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)を用いて画像データの符号化処理の実行プログラムとしてのコンピュータ・プログラムであって、
    コンピュータに、
    画像を構成する分割領域として設定するブロック単位での画素値分布データを取得し、ブロック内画素の画素値について画素値順のソート処理を行い、ソートデータにおける隣接画素値の差分と予め定めた画素値差分閾値[Vth]とを比較し、前記ソートデータ中の隣接画素値の差分が前記画素値差分閾値[Vth]以上のデータを含む場合に、前記差分が前記画素値差分閾値[Vth]以上となる第1の隣接画素値と第1の隣接画素値よりも小さい第2の隣接画素値と前記画素値分布データを用いて、前記ブロック内画素を前記第1の隣接画素値以上の集合と前記第2の隣接画素値以下の集合に分離設定して、設定集合単位で符号化処理態様を決定する態様決定処理ステップと、
    前記態様決定処理手段の決定した符号化処理態様に応じて前記画像データの符号化処理を行うことで、ブロック単位での符号化データとしてのブロック情報を生成する符号化処理ステップと
    を実行させることを特徴とするコンピュータ・プログラム。
  6. ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)を用いて画像データの符号化処理の実行コンピュータ・プログラムを格納したプログラム記録媒体であって、前記コンピュータ・プログラムは、
    コンピュータに、
    画像を構成する分割領域として設定するブロック単位での画素値分布データを取得し、ブロック内画素の画素値について画素値順のソート処理を行い、ソートデータにおける隣接画素値の差分と予め定めた画素値差分閾値[Vth]とを比較し、前記ソートデータ中の隣接画素値の差分が前記画素値差分閾値[Vth]以上のデータを含む場合に、前記差分が前記画素値差分閾値[Vth]以上となる第1の隣接画素値と第1の隣接画素値よりも小さい第2の隣接画素値と前記画素値分布データを用いて、前記ブロック内画素を前記第1の隣接画素値以上の集合と前記第2の隣接画素値以下の集合に分離設定して、設定集合単位で符号化処理態様を決定する態様決定処理ステップと、
    前記態様決定処理手段の決定した符号化処理態様に応じて前記画像データの符号化処理を行うことで、ブロック単位での符号化データとしてのブロック情報を生成する符号化処理ステップとを実行させることを特徴とするプログラム記録媒体。
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