JP4506054B2 - パワートレインの制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載されるパワートレインの制御装置に関し、特に、フューエルカット中にロックアップクラッチをスリップ制御する際に、車両振動を抑制する制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両に搭載されるパワートレインは、エンジン、自動変速機、エンジンと自動変速機との間に設けられたトルクコンバータ、トルクコンバータ内に組み込まれ、エンジンと自動変速機とを直結可能なロックアップクラッチなどから構成されている。エンジンには、エンジンへ供給される燃料の量を調整するための燃料噴射弁と、エンジンへ供給される空気の量を調整するためのスロットル弁とが設けられる。車両の減速時などのアクセル全閉時には、燃費向上のために、燃料供給を停止するフューエルカットが行なわれる。
【0003】
特開平11−278103号公報は、このフューエルカット時において、エンジンブレーキ力の急増により発生するトルクショックを緩和するための制御装置を開示する。
【0004】
この制御装置は、アクセルの開度が全閉であって、エンジン回転数が所定の回転数領域または車両の車速が所定の速度領域であると、フューエルカットを行うエンジンと、このエンジンに連結され、流体継手を有する自動変速機と、エンジンと自動変速機との間をスリップ制御が可能なロックアップクラッチとを備えたパワートレインの制御装置である。制御装置は、アクセルの開度を検出するアクセル開度検出回路と、スロットル弁を駆動可能なスロットル駆動用電動アクチュエータと、アクセル開度検出回路により検出されたアクセルの開度が全閉かつフューエルカット時に、ロックアップクラッチを所定のスリップ状態に制御するとともに、スロットル弁がエンジンブレーキ力に略比例する演算設定開度に開くようにスロットル駆動用電動アクチュエータを制御する制御回路とを含む。
【0005】
アクセル開度検出回路は、アクセル開度を検出し、制御回路は、検出されたアクセル開度が全閉かつフューエルカット時に、ロックアップクラッチを所定のスリップ状態に制御して、スロットル弁を演算設定開度に開くようにスロットル駆動用電動アクチュエータを制御する。この演算設定開度は、エンジンブレーキ力に略比例するような開度である。車両の減速時において、アクセルが全閉の状態では、燃費向上のために、フューエルカット制御が実行される。このとき、エンジンブレーキが効くようにロックアップクラッチを半締結状態にするスリップ制御が実行される。ロックアップクラッチが非締結状態からスリップ状態に切換えられると、エンジンブレーキ力が急増して、トルクショックが発生しやすい。エンジンが動いている限り、ピストンが空気を吸入しようとするが、スロットル弁を閉まり側にすると、空気の吸入が抵抗になりエンジンブレーキが発生する。そのため、スロットル弁を閉じていると大きなエンジンブレーキが発生する。
【0006】
この制御装置によると、制御回路によりスロットル駆動用電動アクチュエータを制御して、スロットル弁を演算設定開度に開いて、エンジンブレーキ力を減少させる。このため、エンジンブレーキ力の急増をなくし、スリップ制御開始時(ロックアップクラッチが非締結状態からスリップ状態へ移行)のトルクショックの発生を防止することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
一般的に、ディーゼルエンジンにおいては、スロットル弁が開いた状態、かつ被駆動状態であって、エンジン回転数がある回転数以下では、ガス圧発生により、被駆動トルク変動が大きくなる。図3に示すように、この傾向は、ガソリンエンジンよりもディーゼルエンジンの方が顕著である。
【0008】
したがって、スロットル弁が開いた状態、かつエンジン回転数がある回転数以下の領域においては、ロックアップクラッチをスリップ制御しても、あるスリップ量以下になると、エンジンで発生したトルク変動を吸収できない。このため、その領域では、エンジンのトルク変動が大きく、自動変速機に入力されるトルク変動も大きくなり、車両振動系を介して伝達される振動により、こもり音が車両内に発生する。上述の公報に開示された制御装置を用いてフューエルカット制御を行なうと、エンジンが低速で回転する領域においても、スロットル弁が開いているので、このような振動が発生するという問題点を解決できない。
【0009】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、フューエルカット時において、振動の発生を抑制する、パワートレインの制御装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る制御装置は、エンジンと、変速装置と、エンジンと変速装置との間に設けられたロックアップクラッチとを含むパワートレインを制御する。この制御装置は、エンジンの回転数を検知するための検知手段と、エンジンの吸入空気量を調整する吸気弁と、エンジンのフューエルカット時に、吸気弁の開度が所定の開度になるように吸気弁を制御するとともに、ロックアップクラッチにおけるスリップ量が所定のスリップ量になるようにロックアップクラッチを制御するための制御手段とを備え、制御手段は、フューエルカット時において、検知手段により検知された回転数が予め定められた回転数以下になると、吸気弁を全閉するための手段を含む。
【0011】
第1の発明によると、制御手段により、吸気弁の開度が所定の開度になるように制御され、ロックアップクラッチにおけるスリップ量が所定のスリップ量になるように制御されて、フューエルカットが行なわれる。このようなフューエルカットが行なわれている場合に、エンジンの回転数が予め定められた回転数以下になると、吸気弁が全閉される。これにより、ある回転数以下になって、エンジンでトルク変動が発生する領域では、吸気弁を閉じるためガス圧が発生せずに、被駆動トルク変動を抑えることができる。その結果、フューエルカット時において、車両振動系を介して伝達される振動によるこもり音を抑制できる、パワートレインの制御装置を提供することができる。
【0012】
第2の発明に係る制御装置は、エンジンと、変速装置と、エンジンと変速装置との間に設けられたロックアップクラッチとを含むパワートレインを制御する。この制御装置は、ロックアップクラッチのスリップ量を検知するための検知手段と、エンジンの吸入空気量を調整する吸気弁と、エンジンのフューエルカット時に、吸気弁の開度が所定の開度になるように吸気弁を制御するとともに、ロックアップクラッチにおけるスリップ量が所定のスリップ量になるようにロックアップクラッチを制御するための制御手段とを備え、制御手段は、フューエルカット時において、検知手段により検知されたスリップ量が予め定められたスリップ量以下になると、吸気弁を全閉するための手段を含む。
【0013】
第2の発明によると、制御手段により、吸気弁の開度が所定の開度になるように制御され、ロックアップクラッチにおけるスリップ量が所定のスリップ量になるように制御されて、フューエルカットが行なわれる。このようなフューエルカットが行なわれている場合に、ロックアップクラッチのスリップ量が予め定められたスリップ量以下になると、吸気弁が全閉される。これにより、あるスリップ量以下になって、エンジンで発生したトルク変動を吸収できなくなっても、吸気弁を閉じるためガス圧が発生せずに、被駆動トルク変動を抑えることができる。その結果、フューエルカット時において、車両振動系を介して伝達されるこもり音を抑制できる、パワートレインの制御装置を提供することができる。
【0014】
第3の発明に係る制御装置は、エンジンと、変速装置と、エンジンと変速装置との間に設けられたロックアップクラッチとを含むパワートレインを制御する。この制御装置は、エンジンの回転数を検知するための第1の検知手段と、ロックアップクラッチのスリップ量を検知するための第2の検知手段と、エンジンの吸入空気量を調整する吸気弁と、エンジンのフューエルカット時に、吸気弁の開度が所定の開度になるように吸気弁を制御するとともに、ロックアップクラッチにおけるスリップ量が所定のスリップ量になるようにロックアップクラッチを制御するための制御手段とを備え、制御手段は、フューエルカット時において、第1の検知手段により検知された回転数が予め定められた回転数以下かつ第2の検知手段により検知されたスリップ量が予め定められたスリップ量以下になると、吸気弁を全閉するための手段を含む。
【0015】
第3の発明によると、制御手段により、吸気弁の開度が所定の開度になるように制御され、ロックアップクラッチにおけるスリップ量が所定のスリップ量になるように制御されて、フューエルカットが行なわれる。このようなフューエルカットが行なわれている場合に、エンジンの回転数が予め定められた回転数以下になり、かつロックアップクラッチのスリップ量が予め定められたスリップ量以下になると、吸気弁が全閉される。これにより、ある回転数以下になってエンジンでトルク変動が発生する領域であって、あるスリップ量以下になってエンジンで発生したトルク変動を吸収できない領域では、吸気弁を閉じるためガス圧が発生せずに、被駆動トルク変動を抑えることができる。その結果、フューエルカット時において、車両振動系を介して伝達される振動によるこもり音を抑制できる、パワートレインの制御装置を提供することができる。
【0016】
第4の発明に係る制御装置は、第1〜第3の発明に係る発明の構成に加えて、ディーゼルエンジンに搭載されるパワートレインの制御装置である。
【0017】
第4の発明によると、特に、低回転域における被駆動トルク変動が顕著なディーゼルエンジンにおいて、フューエルカット時において、車両振動系を介して伝達される振動によるこもり音を抑制できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0019】
図1を参照して、本実施の形態に係るパワートレインの制御ブロックについて説明する。図1に示すように、パワートレインは、エンジン100と、トルクコンバータ200と、自動変速機300とを含む。トルクコンバータ200は、エンジン100と自動変速機300とを直結できるロックアップクラッチ210を含む。ロックアップクラッチ210は、後述するスリップ制御回路により、スリップ制御を行ない、エンジン100と自動変速機300とをスリップ状態で結合させることができる。
【0020】
エンジン100には、エンジン100へ供給される空気の量を調整するスロットル弁110と、エンジン100へ供給される燃料の量を調整する燃料噴射弁120と、スロットル弁110に接続され、スロットル弁の開度を調整するためのアクチュエータ112とが設けられている。また、エンジン100は、エンジンの回転数を検知するエンジン回転数検知回路150が接続される。トルクコンバータ200には、ロックアップクラッチのスリップ量を検知するスリップ量検知回路250が接続される。
【0021】
こうしたパワートレインを制御する制御回路400は、スロットル弁を制御するためのスロットル弁制御回路160と、予め定められた運転条件を満足するとエンジン100への燃料供給を停止しフューエルカットを行なうフューエルカット制御回路170と、トルクコンバータ200のロックアップクラッチ210のスリップ量が目標値になるようにフィードバック制御およびフィードフォワード制御を行なうスリップ制御回路260とを含む。また制御回路400には、各種設定値を記憶したメモリを含む。
【0022】
スロットル弁制御回路160は、エンジン回転数検知回路150と、スリップ量検知回路250とに接続され、それぞれの検知回路により検知されたエンジン回転数およびスリップ量に基づいて、アクチュエータ112を介して、フューエルカット時におけるスロットル弁110の開度を制御する。また、このスロットル弁制御回路160は、このような機能に加えて、通常の運転動作において、スロットル弁110を制御する機能を有する。
【0023】
フューエルカット制御回路170は、予め定められたアクセル開度および車速などを含む運転条件を満足すると、燃料噴射弁120を全閉にし、エンジン100への燃料供給を停止する。また、このフューエルカット制御回路170は、このような機能の他に、通常の運転状態において、燃料噴射弁120を制御する機能を有する。
【0024】
スリップ制御回路260は、スリップ量検知回路250に接続され、ロックアップクラッチ210におけるスリップ量が、所定のスリップ量になるように、ロックアップクラッチ210に接続された油圧回路を制御する。
【0025】
なお、制御回路400は、スロットル弁制御回路160、フューエルカット制御回路170およびスリップ制御回路260を含むものとして説明するが、これに限定されるものではなく、これ以外の制御回路を含んでもよいし、スロットル弁制御回路160とフューエルカット制御回路170とスリップ制御回路260とを併せ持つ1つの制御回路であってもよい。
【0026】
図2を参照して、本実施の形態に係る制御回路400において実行されるプログラムは、以下のような制御構造を有する。
【0027】
ステップ(以下、ステップをSと略す。)100にて、制御回路400は、フューエルカット実行条件およびスロットル弁の全閉条件(エンジン回転数およびスリップ量)をメモリから読込む。S110にて、制御回路400は、アクセルの開度、車両の速度などを検知する。この検知は、アクセルに設けられた開度センサ、車軸に設けられた車速センサなどを用いて行なわれる。S120にて、制御回路400は、フューエルカット実行条件を満足するか否かを判断する。この判断は、検知したアクセル開度および車速などに基づいて行なわれる。フューエルカット実行条件を満足すると(S120にてYES)、処理はS130へ移される。もしそうでないと(S120にてNO)、処理はS230へ移される。
【0028】
S130にて、制御回路400は、フューエルカットを実行する。具体的にはフューエルカット制御回路170が、燃料噴射弁120を全閉にする。このとき、スロットル弁制御回路160が、アクチュエータ112を介して、スロットル弁110を所定の開度に開く。フューエルカットが実行されるとエンジンブレーキ力の急増によりトルクショックが発生する。このため、ストットル弁制御回路160は、エンジンブレーキ力の急増を抑え、トルクショックを緩和することのできる開度となるようにスロットル弁110を開弁制御する。
【0029】
S140にて、制御回路140は、エンジン回転数検知回路150を介して、エンジン100の回転数を検知する。S150にて、制御回路400は、スリップ量検知回路250を介して、ロックアップクラッチ210のスリップ量を検知する。
【0030】
S160にて、制御回路400は、S140にて検知したエンジン回転数が、S100にて読込んだスロットル弁の全閉条件を満足するか否かを判断する。エンジン回転数が、読込んだスロットル弁の全閉条件を満足するとは、エンジン回転数が、予め定められたエンジン回転数以下になったことを意味する。このとき、読込んだスロットル弁の全閉条件であるエンジン回転数は、発生するトルク変動の大きさに基づいて予め設定され、たとえば、エアコンの動作有無などにより異なる。エンジン回転数が、読込んだスロットル弁の全閉条件を満足すると(S160にてYES)、処理はS170へ移される。もしそうでないと(S160にてNO)、処理はS200へ移される。
【0031】
S170にて、制御回路400は、S150にて検知したスリップ量が、S100にて読込んだスロットル弁の全閉条件を満足するか否かを判断する。スリップ量が、読込んだスロットル弁の全閉条件を満足するとは、スリップ量が予め定められたスリップ量以下になったことを意味する。このとき、読込んだスロットル弁の全閉条件であるスリップ量は、発生するトルク変動の大きさに基づいて予め設定される。スリップ量が、読込んだスロットル弁の全閉条件を満足すると(S170にてYES)、処理はS180へ移される。もしそうでないと(S170にてNO)、処理はS210へ移される。
【0032】
S180にて、制御回路400は、フラグをセットする。このフラグは、後述するように、スロットル弁の全閉条件を一旦満足した後に満足しなくなった場合の制御(スロットル弁の全閉を解除するための制御)に用いられる。S190にて、制御回路400は、スロットル弁110を全閉にする。具体的には、スロットル弁制御回路160が、アクチュエータ112を介して、スロットル弁110を全閉にする。
【0033】
S200にて、制御回路400は、フラグがセットされているか否かを判断する。フラグがセットされている場合には(S200にてYES)、処理はS220へ移される。もしそうでないと(S200にてNO)、処理はS100へ戻される。
【0034】
S210にて、制御回路400は、フラグがセットされているか否かを判断する。フラグがセットされている場合には(S210にてYES)、処理はS220へ移される。もしそうでないと(S210にてNO)、処理はS100へ移される。
【0035】
S220にて、制御回路400は、スロットル弁の全閉を解除して、フラグをリセットする。具体的には、スロットル弁制御回路160がアクチュエータ112を介してスロットル弁110の全閉を解除する。S220による処理が行なわれる場合は、エンジン回転数が予め定められたエンジン回転数よりも高くなった場合、またはスリップ量が予め定められたスリップ量よりも高くなった場合である。
【0036】
S230にて、制御回路400は、フューエルカットを解除する。このフューエルカットの解除により、燃料噴射弁120からエンジンへの燃料供給が再開される。
【0037】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る制御装置の動作について説明する。
【0038】
まず、フューエルカット実行条件およびスロットル弁の全閉条件がメモリから読込まれる(S100)。次いで、アクセル開度、車速などが検知される(S110)。検知したアクセル開度および車速などからフューエルカット実行条件を満足する場合には(S120にてYES)、フューエルカットが実行される(S130)。たとえば、フューエルカットが実行される運転状況は、車両が緩い下り坂を走行している場合であって、運転者が、アクセルを踏み込んでいない場合である。このとき、エンジン回転数およびスリップ量がスロットル弁の全閉条件を満足していなければ、スロットル弁110は所定の開度になるように制御され、ロックアップクラッチ210は、所定のスリップ量になるように制御される。
【0039】
このようなフューエルカットが行なわれている場合に、エンジン回転数が検知され(S140)、スリップ量が検知される(S150)。エンジン回転数が、予め読込んだスロットル弁の全閉条件を満足すると(予め定められたエンジン回転数以下になると)(S160にてYES)、スリップ量について、全閉条件が成立するか否かが判断される。スリップ量が、予め読込んだスロットル弁の全閉条件を満足すると(予め定められたスリップ量以下であると)(S170にてYES)、フラグがセットされ(S180)、スロットル弁が全閉される(S190)。
【0040】
一旦スロットル弁が全閉され(S190)、フューエルカットが実行されている場合において、エンジン回転数が、スロットル弁の全閉条件を満足しなくなると(予め定められたエンジン回転数よりも高くなると)(S160にてNO)、フラグがセットされているため(S200にてYES)、スロットル弁の全閉を解除するとともに、フラグがリセットされる(S220)。また、一旦スロットル弁が全閉されて(S190)、フューエルカットが実行されている場合において、スリップ量が、スロットル弁の全閉条件を満足しなくなると(予め定められたスリップ量よりも高くなると)(S170にてNO)、フラグがセットされているため(S210にてYES)、スロットル弁の全閉が解除されるとともに、フラグがリセットされる(S220)。
【0041】
このような、スロットル弁を全閉にする制御が、フューエルカットが行なわれている間、エンジン回転数とスリップ量とに基づいて行なわれる。車両の運転者によりアクセルが踏まれたり車速が変化して、フューエルカットの実行条件を満足しなくなると(S120にてNO)、フューエルカットは解除される(S230)。
【0042】
以上のようにして、本実施の形態に係るパワートレインの制御装置によると、制御回路により、スロットル弁の開度が所定の開度になるように制御され、ロックアップクラッチにおけるスリップ量が所定のスリップ量になるように制御されてフューエルカットが行なわれる。このようなフューエルカットが行なわれている場合に、エンジンの回転数が予め定められた回転数以下であって、スリップ量が予め定められたスリップ量以下になると、スロットル弁が全閉される。これにより、ある回転数以下のトルク変動が発生する領域であって、あるスリップ量以下であって発生したトルク変動をロックアップクラッチで吸収できない領域では、スロットル弁が閉じるためガス圧が発生せずに、被駆動トルク変動を抑えることができる。その結果、フューエルカット時において、車両振動系に伝達される振動によるこもり音を抑制できる。
【0043】
なお、本実施の形態に係る制御装置においては、エンジン回転数およびスリップ量が、予め定められたスロットル弁の全閉条件を満足する場合にのみ、スロットル弁を全閉するとしたが、これに限定されるものではない。たとえば、エンジン回転数のみによってスロットル弁の全閉条件を満足したか否かを判断しスロットル弁を全閉にしてもよいし、スリップ量のみに基づいて、スロットル弁の全閉条件を満足しているか否かを判断しスロットル弁を全閉にするように制御してもよい。
【0044】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態に係る制御装置を含むパワートレインの制御ブロック図である。
【図2】 本実施の形態に係る制御装置で実行される処理の手順を示すフローチャートである。
【図3】 エンジン回転数とトルク変動率との関係を示す図である。
【符号の説明】
100 エンジン、110 スロットル弁、120 燃料噴射弁、112 アクチュエータ、150 エンジン回転数検知回路、160 スロットル弁制御回路、170 フューエルカット制御回路、200 トルクコンバータ、210 ロックアップクラッチ、250 スリップ量検知回路、260 スリップ制御回路、300 自動変速機、400 制御回路。
Claims (3)
- エンジンと、変速装置と、前記エンジンと前記変速装置との間に設けられたロックアップクラッチとを含むパワートレインを制御する制御装置であって、
前記エンジンの回転数を検知するための検知手段と、
前記エンジンの吸入空気量を調整する吸気弁と、
前記エンジンのフューエルカット時に、前記吸気弁を制御するとともに、前記ロックアップクラッチがスリップ状態になるように前記ロックアップクラッチを制御するための制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記フューエルカット時において、前記検知手段により検知された回転数が予め定められた回転数以下になるという条件を満足するか否かを判断し、前記条件を満足しない場合は前記吸気弁を全閉よりも開いた状態にし、前記条件を満足する場合は前記吸気弁を全閉にするための手段を含む、パワートレインの制御装置。 - エンジンと、変速装置と、前記エンジンと前記変速装置との間に設けられたロックアップクラッチとを含むパワートレインを制御する制御装置であって、
前記エンジンの回転数を検知するための第1の検知手段と、
前記ロックアップクラッチのスリップ量を検知するための第2の検知手段と、
前記エンジンの吸入空気量を調整する吸気弁と、
前記エンジンのフューエルカット時に、前記吸気弁を制御するとともに、前記ロックアップクラッチがスリップ状態になるように前記ロックアップクラッチを制御するための制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記フューエルカット時において、前記第1の検知手段により検知された回転数が予め定められた回転数以下かつ前記第2の検知手段により検知されたスリップ量が予め定められたスリップ量以下になるという条件を満足するか否かを判断し、前記条件を満足しない場合は前記吸気弁を全閉よりも開いた状態にし、前記条件を満足する場合は前記吸気弁を全閉するための手段を含む、パワートレインの制御装置。 - 前記エンジンは、ディーゼルエンジンである、請求項1または2に記載のパワートレインの制御装置。
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