JP4504477B2 - ホブ盤及び創成歯切り加工方法 - Google Patents

ホブ盤及び創成歯切り加工方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ホブにより歯車素材としてのワークに創成歯切り加工を行うようにしたホブ盤及び創成歯切り加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ホブ盤において、ワークの歯切り加工を開始する際には、ホブの外径をホブ盤の機外に設置した計測器等により計測した後、ホブをホブ盤のホブ軸に装着している。そして、このホブの外径計測結果に応じて、ワークに対するホブの切込み量を設定し、この状態でホブ及びワークを一定の対応関係で回転運動させるとともに、ホブをワークに対して送り移動させて、ワークの外周に歯切り加工を行うようになっている。
【0003】
また、最初のワークを歯切り加工した後、あるいは複数のワークの歯切り加工を行う毎に、加工済みのワークをホブ盤の加工軸から取り外した状態で、そのワークの歯厚を計測器等により計測している。そして、この歯厚計測結果に基づいて、ワークに対するホブの切込み量を補正している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来のホブ盤においては、ホブをホブ軸に装着する前に、そのホブの外径を計測しているため、その外径の計測作業が面倒であるとともに、ホブの外径をホブ軸に支持された実際の加工状態で正確に計測することができなかった。また、計測値をボブ盤へセットまたは入力するのも面倒な作業であった。このため、ワークに対するホブの切込み量を正確に設定することができないという問題と、オペレータがホブ盤についていなければならないという問題とがあった。
【0005】
また、従来のホブ盤においては、加工済みのワークを加工軸から取り外した状態で、ワークの歯厚を計測しているため、その歯厚の計測作業が面倒であるとともに、ワークの歯厚を加工軸上に支持された実際の加工状態で正確に計測することができなかった。特に、複数のワークを連続して歯切り加工していると、ワークを支持する加工軸やその周辺機構等が加熱して熱歪みを生じ、ワークの支持位置に狂いが発生する。このため、従来のホブ盤及び創成歯切り加工方法では、この加工軸等の熱歪みを加味して、ワークに対するホブの切込み量を正確に補正することができず、ワークの歯切り加工精度を一定に維持することができないという問題があった。
【0006】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その主たる目的は、ホブがホブ軸に支持された実際の加工状態で、ホブの外径を容易かつ正確に計測することができ、そのホブの外径計測結果に基づいて、ワークに対するホブの切込み量を正確に設定することができて、ワークの歯切り加工精度を向上させることができるホブ盤及び創成歯切り加工方法を提供することにある。
【0007】
この発明のその上の目的は、初品のワーク加工から装置のオペレータが不要で、しかも、加工済みのワークが加工軸上に支持された実際の加工状態で、ワークの歯厚を容易かつ正確に計測することができ、そのワークの歯厚計測結果に基づいて、機械の熱歪みを加味してワークに対するホブの切込み量を正確に補正することができて、ワークの歯切り加工精度を一定に維持することができるホブ盤及び創成歯切り加工方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、加工軸上に支持された状態のワークの歯厚を計測するため、当該ワークに噛合するマスタギヤを有する歯厚計測装置を、計測位置とそこから退避する位置との間を取付台上で移動可能に設けるとともに、計測位置に移動したときに前記歯厚計測装置に設けられた係合ローラが、ワークを支持する治具としての加工軸の外周面に係合して前記歯厚計測装置を前記計測位置に位置決めすることを特徴としたものである。
【0009】
従って、係合ローラは、ワークを支持する加工軸の外周面に接触され、これに基づいて計測装置外の取付台を支持するサポート等の熱変形をキャンセルし、高精度の計測を行い得るようになっている。
また、例えば、ワークの歯切り加工時や、ホブ径計測装置による計測時には、歯厚計測装置が計測位置から退避位置に移動配置されて、ホブやホブ径計測装置が、歯厚計測装置に干渉することなく歯切り加工や計測を行うことができる。
【0010】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のホブ盤において、ホブ軸に支持された状態のホブの外径を計測するためのホブの外周面に接触する接触子を有したホブ径計測装置を、計測位置とそこから退避する位置との間を移動可能に設けたことを特徴とするものである。
【0011】
従って、接触子の接触面をホブの外周形状に添わせて確実に接触させることができて、ホブの外径を正確に計測することができる。
また、ワークの歯切り加工時には、ホブ径計測装置が計測位置から退避位置に移動配置されて、そのホブ径計測装置に干渉することなく歯切り加工を行うことができる。
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載のホブ盤において、前記ホブ径計測装置の接触子のホブに対する接触面は、燐青銅によりホブの外周形状に添うよう円弧状に形成され、計測時にはワーク加工時と逆の方向にホブを回転させて計測するものである。
【0012】
従って、燐青銅は柔らかいために、ホブの外周面に接触子が接触する際に、ホブがチッピング等により傷付くおそれを防止することができる。
さらに、ホブをワーク加工時と逆の方向に回転させるため、接触子の接触面を傷つけないようになっている。
【0013】
請求項4に記載の発明では、請求項2又は請求項3に記載のホブ盤による歯車素材としてのワークの創成歯切り加工方法であって、加工開始時において、前記ホブ径計測装置によりホブの径を計測し、それに従って切り込み量をまず設定する工程と、その後歯厚計測装置の計測結果に従って前記切り込み量の補正を継続する工程とを備えたことを特徴とするものである。
【0014】
従って、最初のワークを歯切り加工した後、または複数のワークの歯切り加工を行う毎に、加工済みのワークが加工軸上に支持された実際の加工状態で、歯厚計測装置により、ワークの歯厚を容易かつ正確に計測することができる。よって、このワークの歯厚計測結果に基づいて、加工軸等の熱歪みを加味してワークに対するホブの切込み量を正確に補正することができて、ワークの歯切り加工を高精度に維持して行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明を立て形ホブ盤に具体化した一実施形態を、図面に基づいて説明する。
【0016】
図1及び図2に示すように、ベッド11上にはコラム12がX方向へ移動可能に立設配置され、このコラム12の側面にはホブヘッド13がZ方向へ送り移動可能及び回転可能に支持されている。ホブヘッド13の側面にはホブ軸14が回転可能及びY方向へシフト移動可能に支持され、このホブ軸14にはホブ15が着脱可能に支持されている。ベッド11上には加工軸16が回転可能に配設され、この加工軸16上には歯車素材としてのワーク17が着脱可能に支持されている。
【0017】
そして、ホブヘッド13の回転により、ホブ15が水平位置または所定の傾斜位置に配置される。これとともに、切込み量設定用モータ18により歯車伝達機構19を介してボールネジ20が回転され、コラム12が加工軸16側に接近移動されて、ホブ15がワーク17に対する所定の切込み位置に配置される。この状態で、ホブ15及びワーク17が一定の関係を保って回転運動されるとともに、ホブ15がZ方向に送り移動される。これにより、ワーク17の外周に創成歯切り加工が施されるようになっている。
【0018】
図1に示すように、前記ホブ15の上部にはホブ径計測装置21が、ホブ15に対応する下方の計測位置と、そこから上方に退避した退避位置との間で移動可能に配設されている。そして、ワーク17の歯切り加工の開始時に、このホブ径計測装置21が計測位置に移動配置されて、ホブ軸14に支持された状態のホブ15の外径が計測される。さらに、このホブ15の外径計測結果に基づいて、切込み量設定用モータ18の回転が制御されて、ワーク17に対するホブ15の切込み量が設定されるようになっている。
【0019】
前記ワーク17の側部には歯厚計測装置22が、ワーク17に対応する計測位置と、そこから側方に退避した退避位置との間で移動可能に配設されている。そして、最初のワーク17の歯切り加工が行われた後、及び所定個数のワーク17の歯切り加工が連続して行われる毎に、この歯厚計測装置22が計測位置に移動配置されて、加工軸16上に支持された状態の加工済みのワーク17の歯厚が計測される。さらに、このワーク17の歯厚計測結果に基づいて、切込み量設定用モータ18の回転が制御されて、ワーク17に対するホブ15の切込み量が補正されるようになっている。
【0020】
そこで、前記ホブ径計測装置21の構成について詳細に説明する。図3及び図4に示すように、コラム12には移動用シリンダ25がブラケット26を介して取り付けられている。移動用シリンダ25の側面には支持板27がガイドレール28を介して上下動可能に支持され、その上端が移動用シリンダ25のピストンロッド25aに連結されている。そして、この移動用シリンダ25の没入及び突出動作により、支持板27に支持されたホブ径計測装置21のほぼ全体が、図3及び図4に鎖線で示すようにホブ15に接近した下方の計測位置P1と、同図に実線で示すようにホブから離間した上方の退避位置P2とに移動されるようになっている。
【0021】
前記支持板27の側面には支持ブロック29が固定されている。支持ブロック29にはディジタルスケール等の計測器30が嵌着支持され、その計測子30aが支持ブロック29の下方に突出されている。支持ブロック29の下部には作動体31が一対のガイドピン32,33を介して上下方向へ相対移動可能に支持され、その一側には計測器30の計測子30aに当接可能な作動部31aが突設されている。
【0022】
前記支持ブロック29に螺合された調節ネジ34と一方のガイドピン32との間にはバネ35が介装され、このバネ35により、作動体31が支持ブロック29に対し、下方に向かって相対的に移動付勢されている。コラム12には四角筒状のガイド筒36が取り付けられ、このガイド筒36により作動体31の上下動が案内されるようになっている。
【0023】
前記作動体31の下端には接触子37が着脱可能に取り付けられ、その下端の接触面37aがホブ15の外周形状に添うように、ホブ15の外径とほぼ同一径の円弧状に形成されている。また、この接触子37の接触面37aは燐青銅により構成され、ホブ15に対する接触時に、そのホブの外周面をチッピング等が生じるのを防止して、傷付けないようになっている。この場合、燐青銅は少なくとも接触面37aにあればよい。従って、燐青銅を接触子の下面に張り付けてもよいが、接触子37全体が燐青銅であってもよい。
【0024】
そして、図3及び図4に鎖線で示すように、ホブ15がホブ軸14に支持された状態で加工位置から計測位置にシフト移動されるとともに、ホブ径計測装置21が計測位置P1に移動されたとき、この接触子37の接触面37aがホブ15の外周面に接触されて、作動体31の下方移動が規制される。この状態で、支持ブロック29及びそれに支持された計測器30が作動体31に対して下方へさらに相対移動され、作動体31の作動部31aにより計測器30の計測子30aが押圧移動される。これにより、計測子30aの移動量に応じて、計測器30からホブ15の外径計測信号が出力されるようになっている。
【0025】
次に、前記歯厚計測装置22の構成について詳細に説明する。図5及び図6に示すように、ベッド11上には取付板39が取付台40を介して配設され、その上面には支持板41がガイドレール42を介して移動可能に支持されている。取付板39の下部には移動用シリンダ43が取り付けられ、この移動用シリンダ43の突出及び没入動作により、支持板41が緩衝器44を介して移動される。これにより、支持板41に支持された歯厚計測装置22のほぼ全体が、図5に鎖線で示すように加工済みのワーク17側に接近した計測位置P3と、同図に実線で示すようにワーク17から離間した退避位置P4とに移動されるようになっている。
【0026】
前記支持板41の端部には支持アーム45が突設され、この支持アーム45には係合ローラ46が回転可能に支持されている。そして、移動用シリンダ43の突出動作により支持板41がワーク17側に接近移動されたとき、この係合ローラ46がワーク17を支持する冶具としての加工軸16に係合して、歯厚計測装置22が所定の計測位置P3に位置決めされるようになっている。すなわち、係合ローラ46は、ワーク17を支持する加工軸16の外周面に接触され、これに基づいて計測装置22外の取付台40を支持するサポート等の熱変形をキャンセルし、高精度の計測を行い得るようになっている。
【0027】
前記支持板41上には移動板47がガイドレール48を介して相対移動可能に支持され、その端部上面には支持ブロック49が取り付けられている。支持ブロック49には支持軸50がベアリング51を介して回転可能に支持され、その上端にはマスタギヤ52が着脱可能に取り付けられている。このマスタギヤ52は歯切り加工するワーク17の設計寸法と同一のモジュールを有し、歯厚計測装置22が計測位置P3に移動されたとき、図6に示すように加工軸16上に支持された加工済みのワーク17に噛合されるようになっている。
【0028】
前記支持板41上にはディジタルスケール等の計測器53が取付ブロック54を介して取り付けられ、その計測子53aが側方に突出されて、支持ブロック49上の作動体55に当接されている。支持ブロック49にはピン56が突設され、その先端が取付ブロック54の収容孔54aに摺動可能に嵌挿されている。取付ブロック54の収容孔54a内において、取付ブロック54に螺合された調節ボルト57とピン56との間にはバネ58が介装され、このバネ58により、支持ブロック49が取付ブロック54に対し、ワーク17側に向かって相対的に移動付勢されている。
【0029】
そして、加工軸16上に支持された加工済みのワーク17の歯厚を計測する際には、図5及び図6に示すように、歯厚計測装置22が計測位置P3に移動されて、マスタギヤ52が加工軸16上の加工済みのワーク17に噛合される。この状態で、ワーク17が加工軸16により回転されて、マスタギヤ52が従動回転される。このとき、加工済みのワーク17の歯厚とマスタギヤ52の歯厚との間に差がある場合には、マスタギヤ52がバネ58の付勢力に従いまたは付勢力に抗して、ワーク17に対し接近または離間する方向に移動される。これにより、作動体55を介して計測器53の計測子53aが出没移動されて、その計測子53aの移動量に応じて、計測器53からワーク17の歯厚計測信号が出力されるようになっている。
【0030】
次に、前記のように構成されたホブ盤の動作を説明する。
さて、このホブ盤において、ワーク17の歯切り加工を開始する際には、ホブ15がホブ軸14に支持され状態で、ホブ径計測装置21が図3及び図4に鎖線で示す計測位置P1に移動配置されて、そのホブ径計測装置21により、ホブ15の外径が計測される。この場合、接触子37の接触面37aを傷つけないように、ホブ15をワーク加工時と逆の方向に回転させる。そして、このホブ15の外径計測結果に基づいて、切込み量設定用モータ18の回転が制御されて、ワーク17に対するホブ15の切込み量が設定される。
【0031】
その後、ホブ径計測装置21が図3及び図4に実線で示す退避位置P2に移動配置される。この状態で、ホブ15及びワーク17が一定の関係を保って回転運動されるとともに、ホブ15がワーク17に対して送り移動されて、最初のワーク17の外周に創成歯切り加工が施される。
【0032】
この最初のワーク17の歯切り加工が終了すると、そのワーク17が加工軸16上に支持されたままの状態で、歯厚計測装置22が図5に鎖線で示す計測位置P3に移動配置されて、その歯厚計測装置22により、加工済みのワーク17の歯厚が計測される。そして、この最初のワーク17の歯厚計測結果に基づいて、切込み量設定用モータ18の回転が制御されて、ワーク17に対するホブ15の切込み量が補正される。
【0033】
その後は、歯厚計測装置22が図5に実線で示す退避位置P4に移動配置された状態で、所定個数のワーク17の歯切り加工が連続して行われる。そして、このワーク17の連続歯切り加工が終了する毎に、前記と同様に歯厚計測装置22により加工済みのワーク17の歯厚が計測されて、その歯厚計測結果に基づいて、ワーク17に対するホブ15の切込み量が補正される。
【0034】
前記の実施形態によって期待できる効果について、以下に記載する。
・ この実施形態のホブ盤においては、ホブ軸14に支持された状態のホブ15の外径を計測するためのホブ径計測装置21が、計測位置P1とそこから退避する位置P2との間を移動可能に配設されている。
【0035】
このため、ワーク17の歯切り加工の開始時には、ホブ15がホブ軸14に支持された実際の加工状態で、ホブ径計測装置21により、ホブ15の外径を容易かつ正確に計測することができる。よって、このホブ15の外径計測結果に基づいて、ワーク17に対するホブ15の切込み量を正確に設定することができて、ワーク17を高精度に歯切り加工することができる。また、ワーク17の歯切り加工時には、ホブ径計測装置21が計測位置P1から退避位置P2に移動配置されて、そのホブ径計測装置21に干渉することなく歯切り加工を行うことができる。
【0036】
・ この実施形態のホブ盤においては、ホブ径計測装置21がホブ15の外周面に接触する接触子37を備えている。そして、この接触子37のホブ15に対する接触面37aが、ホブ15の外周形状に添うように円弧状に形成されている。このため、接触子37の接触面37aをホブ15の外周形状に添った状態で確実に接触させることができて、ホブ15の外径を一層正確に計測することができる。
【0037】
・ この実施形態のホブ盤においては、接触子37の接触面37aが燐青銅により構成されている。このため、ホブ15がたとえ超硬製のように損傷しやすいものであっても、ホブ15の外周面に接触子37が接触する際に、ホブ15が傷付くおそれを防止することができる。
【0038】
・ この実施形態のホブ盤においては、加工軸16上に支持された状態のワーク17の歯厚を計測するための歯厚計測装置22が、計測位置P3とそこから退避する位置P4との間を移動可能に配設されている。
【0039】
このため、最初のワーク17の歯切り加工を行った後、及び複数のワーク17の歯切り加工を行う毎に、加工済みのワーク17が加工軸16上に支持された実際の加工状態で、歯厚計測装置22により、ワーク17の歯厚を容易かつ正確に計測することができる。よって、このワーク17の歯厚計測結果に基づいて、加工軸16等の熱歪みを加味してワーク17に対するホブ15の切込み量を正確に補正することができて、ワーク17の歯切り加工を高精度に維持して行うことができる。そして、実施形態のように、所定数のワーク17の加工が終了するごとに計測を行い、その計測結果に応じてホブ15の切り込み量を補正すれば、常に高精度加工を継続できる。しかも、歯厚計測装置22とホブ径計測装置21とを組み合わせることにより、より一層の高精度加工が可能になる。例えば、実施形態にように、加工開始時において、ホブ径計測装置21によりホブ15の径を計測し、それに従って切り込み量をまず設定し、その後歯厚計測装置22の計測結果に従って補正を継続して行けば、加工開始から加工終了まで、高精度を均一に維持できる。
また、ワーク17の歯切り加工時には、歯厚計測装置22が計測位置P3から退避位置P4に移動配置されて、その歯厚計測装置22に干渉することなく歯切り加工を行うことができる。
【0040】
・ この実施形態のホブ盤においては、歯厚計測装置22がワーク17に噛合するマスタギヤ52を備えている。このため、マスタギヤ52を加工済みのワーク17に噛合させるという簡単な構成で、加工済みのワーク17の歯厚を容易かつ正確に計測することができる。
【0041】
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記実施形態において、ホブ15の外径を計測するためのホブ径計測装置21の構成を適宜に変更すること。
【0042】
・ 前記実施形態において、加工済みのワーク17の歯厚を計測するための歯厚計測装置21の構成を適宜に変更すること。
・ 接触子37の全体あるいは接触面37aの材質を、燐青銅以外のものに変更すること。例えば、鉄や銅あるいは銅合金、アルミニウム等を用いてもよく、特に、ホブ15が高速度鋼製の場合は、他種類の材質に対応できる。
【0043】
(他の技術的思想)
前述した実施形態から把握できる技術的思想であって、請求項に未記載のものは以下の通りである。
【0044】
加工軸上に支持された状態のワークの歯厚を計測するための歯厚計測装置を、計測位置とそこから退避する位置との間を移動可能に設けたホブ盤。
従って、前記と同様に、ワークの歯厚計測結果に基づいて、加工軸等の熱歪みを加味してワークに対するホブの切込み量を正確に補正することができて、ワークの歯切り加工を高精度に維持して行うことができる。また、ワークの歯切り加工時には、歯厚計測装置が計測位置から退避位置に移動配置されて、その歯厚計測装置に干渉することなく歯切り加工を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明のホブ盤の一実施形態を示す正面図。
【図2】 図1のホブ盤の側面図。
【図3】 ホブ径計測装置の構成を拡大して示す要部破断正面図。
【図4】 図3のホブ径計測装置の要部破断側面図。
【図5】 歯厚計測装置の構成を拡大して示す要部側断面図。
【図6】 図5の歯厚計測装置の要部平面図。
【符号の説明】
12…コラム、14…ホブ軸、15…ホブ、16…加工軸、17…ワーク、18…切込み量設定用モータ、20…ホールネジ、21…ホブ径計測装置、22…歯厚計測装置、25…移動用シリンダ、29…支持ブロック、30…計測器、30a…計測子、31…作動体、31a…作動部、35…バネ、37…接触子、37a…接触面、41…支持板、43…移動用シリンダ、46…係合ローラ、47…移動板、49…支持ブロック、50…支持軸、52…マスタギヤ、53…計測器、53a…計測子、54…取付ブロック、55……作動体、58…バネ、P1…ホブ径計測装置の計測位置、P2…ホブ径計測装置の退避位置、P3…歯厚計測装置の計測位置、P4…歯厚計測装置の退避位置。

Claims (4)

  1. 加工軸上に支持された状態のワークの歯厚を計測するため、当該ワークに噛合するマスタギヤを有する歯厚計測装置を、計測位置とそこから退避する位置との間を取付台上で移動可能に設けるとともに、
    計測位置に移動したときに前記歯厚計測装置に設けられた係合ローラが、ワークを支持する治具としての加工軸の外周面に係合して前記歯厚計測装置を前記計測位置に位置決めすることを特徴としたホブ盤。
  2. ホブ軸に支持された状態のホブの外径を計測するためのホブの外周面に接触する接触子を有したホブ径計測装置を、計測位置とそこから退避する位置との間を移動可能に設けた請求項1に記載のホブ盤。
  3. 前記ホブ径計測装置の接触子のホブに対する接触面は、燐青銅によりホブの外周形状に添うよう円弧状に形成され、計測時にはワーク加工時と逆の方向にホブを回転させて計測する請求項2に記載のホブ盤。
  4. 請求項2又は請求項3に記載のホブ盤による歯車素材としてのワークの創成歯切り加工方法であって、
    加工開始時において、前記ホブ径計測装置によりホブの径を計測し、それに従って切り込み量をまず設定する工程と、
    その後歯厚計測装置の計測結果に従って前記切り込み量の補正を継続する工程と
    を備えた創成歯切り加工方法。
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