JP4503534B2 - 回転角センサ及びその製造方法並びに回転角センサを備えたスロットル制御装置 - Google Patents
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Description
このようなスロットル制御装置に用いられる回転角センサには、回転体に回転軸線を間にして配置された一対の磁石の間に発生する磁界に基づいて該回転体の回転角を検出する磁気検出装置と、その磁気検出装置の各接続端子が電気的に接続されたプリント基板とを備えたものがある(例えば、特許文献2参照。)。
また、回転体に回転軸線を間にして配置された一対の磁石の間に発生する磁界に基づいて該回転体の回転角を検出する磁気検出装置と、外部コネクタの端子ピンを接続可能な各配線用ターミナル(本明細書でいうメインターミナルとサブターミナルとが一体に形成されたターミナルが相当する。)と磁気検出装置とを樹脂一体成形により一体化し、それにより磁気検出装置の各接続端子と各配線用ターミナルの磁気検出装置側の接続部とを接続するものがある(例えば、特許文献3参照。)。
また、特許文献3の回転角センサによると、磁気検出装置と各配線用ターミナルとを樹脂一体成形(1次成形)するための金型が必要であることから、設備費がかかることにより、コストアップを余儀なくされるという問題があった。
すなわち、第1の発明は、回転体に回転軸線を間にして配置された一対の磁石の間に発生する磁界に基づいて該回転体の回転角を検出する磁気検出装置と、前記磁気検出装置の各接続端子が接続される各メインターミナルと、前記磁気検出装置、及び、前記各メインターミナルの磁気検出装置側の接続部分を保持するホルダ部材とを備え、前記磁気検出装置と前記メインターミナルと前記ホルダ部材とをアッシー化してセンサアッセンブリとして構成し、前記ホルダ部材に、前記磁気検出装置、及び、該磁気検出装置の各接続端子と前記各メインターミナルとの接続部分を覆うポッティング材がポッティングされている回転角センサである。このように構成された第1の発明によると、回転体の回転角を検出する磁気検出装置の各接続端子が各メインターミナルに接続されている。したがって、従来必要とされた高価なプリント基板に比べて、安価なメインターミナルを用いることにより、コストを低減することができる。また、磁気検出装置、及び、各メインターミナルの磁気検出装置側の接続部分をホルダ部材に挿入するため、従来(特許文献3参照。)の磁気検出装置と各配線用ターミナルとを樹脂一体成形する金型を不要とすることができる。これにより、設備費を削減し、コストを低減することができる。また、磁気検出装置とメインターミナルとホルダ部材とをアッシー化したセンサアッセンブリを構成したことにより、磁気検出装置及びメインターミナルの取り扱いに有利である。また、プリント基板を用いる場合に比べて、構造が簡略化されるので、センサアッセンブリを小型化することができる。これにより、設備費を削減し、コストを低減することができる。
また、ホルダ部材に、磁気検出装置、及び、磁気検出装置の各接続端子と各メインターミナルとの接続部分を覆うポッティング材がポッティングされている。このため、電気的な導通部分に対する水気の侵入を防止することができ、短絡すなわちショート、マイグレーションの発生を防止あるいは低減することができる。さらに、ポッティング材が柔軟性を有する場合は、熱応力、振動等から磁気検出装置を保護することができる。さらに、ポッティング時に磁気検出装置に余分な圧力が加わらないので、その圧力による磁気検出装置の特性変化を回避することができる。このような理由により、回転角センサの信頼性を向上することができる。また、プリント基板を用いた場合には、そのプリント基板を覆うために多量のポッティング材が必要となるのに比べて、ホルダ部材で囲繞された空間内において磁気検出装置の各接続端子と各メインターミナルとの接続部分をポッティング材で覆うすなわちモールドすることにより、ポッティング材の使用量を少なくし、ポッティング材にかかる材料費を低減することができる。また、磁気検出装置と各配線用ターミナル(本明細書でいうメインターミナルとサブターミナルとが一体に形成されたターミナルが相当する。)とを樹脂一体成形(1次成形)する場合と異なり、樹脂成形のための金型にかかる設備費を削減し、コストを低減することができる。また、樹脂成形の成形圧による磁気検出装置及び各メインターミナルの位置ずれ、磁気検出装置の各接続端子及び各メインターミナルの変形等による成形不良を防止あるいは低減することができる。
[実施例1]
本発明の実施例1を説明する。なお、本実施例では、電子制御式のスロットル制御装置のスロットルバルブの回転角、詳しくはスロットルバルブが取り付けられたスロットルシャフトの回転角を検出するスロットルセンサとして用いられる回転角センサについて例示することにする。
また、スロットルシャフト6には、吸気通路4を回動によって開閉可能なスロットルバルブ12が、例えばリベット13により固定されている。スロットルバルブ12は、モータ20(後述する。)の駆動によって吸気通路4を開閉することにより、その吸気通路4を流れる吸入空気量を制御する。
また、前記スロットルシャフト6の右端部6bは、前記軸受部9を貫通している。そのスロットルシャフト6の右端部6bには、例えば樹脂製の扇形ギヤからなるスロットルギヤ16が回り止めされた状態で固定されている。
また、前記スロットルボデー1と前記スロットルギヤ16との間には、バックスプリング17が設けられている。バックスプリング17は、スロットルギヤ16を前記スロットルバルブ12の常に閉じる方向へ付勢している。
なお、図示しないが、スロットルボデー1とスロットルギヤ16との間には、スロットルバルブ12を所定の閉止位置にて停止させるためのストッパ手段が設けられている。
また、前記スロットルボデー1には、前記スロットルシャフト6の回転軸線Lに平行するカウンタシャフト27が設けられている。カウンタシャフト27には、例えば樹脂製のカウンタギヤ28が回転可能に支持されている。カウンタギヤ28は、ギヤ径の異なる大径側のギヤ部28aと小径側のギヤ部28bとを有している。大径側のギヤ部28aが前記モータピニオン26に噛み合わされ、また小径側のギヤ部28bが前記スロットルギヤ16に噛み合わされている。
なお、スロットルギヤ16とモータピニオン26とカウンタギヤ28とにより、減速ギヤ機構29が構成されている。
また、スロットルボデー1に対するカバー体30の接合面には、ピン部32が突出されている。また、カバー体30に対するスロットルボデー1の接合面には、ピン部32を係入可能な受入部33が形成されている。ピン部32が受入部33内に係合されることにより、スロットルボデー1とカバー体30とが所定位置に位置決めされている。
なお、カバー体30は、本明細書でいう「樹脂成形体」に相当する。
また、一対の磁石44,45は、両者間に発生する磁力線すなわち磁界が平行をなすように平行着磁されており、ヨーク43内の空間にほぼ平行な磁界を発生させる。なお、一対の磁石44,45を形成するフェライト磁石は、希土類磁石と比較して軟らかくて靭性が高いので円弧状に成形し易く、また材料も低コストであるので安価である。
また、センサターミナルアッセンブリ120は、図26に示すように、センサアッセンブリ100とセンサターミナルユニット110とにより構成されており、そのセンサターミナルユニット110から各タイバー115a,115b,115c,116a,116b,116c(後述する。)を除去することにより形成されている(図27参照。)。
また、センサアッセンブリ100は、図18〜図20に示すように、メインターミナルアッセンブリ70とホルダ部材90とにより構成されており、そのメインターミナルアッセンブリ70から各タイバー65,66,67,68(後述する。)を除去することにより形成されている(図22〜図24参照。)。
図13及び図14に示すように、メインターミナルアッセンブリ70は、2個のセンサIC50(1),50(2)と1個のメインターミナルユニット60と4個のコンデンサ81,82,83,84とにより構成されている(図21参照。)。
2個のセンサIC50(1),50(2)には、2個同一のセンサIC50が使用されている。図6及び図7に示すように、センサIC50は、感磁部51と、その感磁部51の後方(図6及び図7において右方)に並ぶ演算部52とを備えている。感磁部51はほぼ四角形板状をなし、また、演算部52はほぼ長四角形板状をなしている。感磁部51と演算部52とは、例えば6本の連結端子53(図7参照。)によって電気的に接続されている。感磁部51は、例えば樹脂製の外郭内に磁気抵抗素子を内蔵してなる。
また、感磁部51の外郭の左右の両側面には、金属製の位置決め片54が左右対称状(図7において上下対称状)に突出されている。この位置決め片54は、センサIC50の射出成形時における磁気抵抗素子の位置決め部材として成形型に保持されるものである。また、演算部52は、相互に平行状にかつ後方(図7において右方)へ突出する入力用接続端子55と接地用接続端子56と出力用接続端子57とを有している。
なお、センサIC50は、本明細書でいう「磁気検出装置」に相当する。
また、他方のセンサIC50は、図9に示すように、連結端子53の折り曲げを利用して、感磁部51が表面側(図9において下方)へほぼ90°傾倒されることにより、第2のセンサIC50(2)として形成されている。第2のセンサIC50(2)の各接続端子55,56,57は、裏面側(図9において上方)へほぼ90°折り曲げられている(図21参照。)。
メインターミナルユニット60は、導電性を有する1枚の素材、例えば銅合金板をプレス成形することにより形成されている。図12に示すように、メインターミナルユニット60は、信号入力(以下、Vcと略記する。)用のメインターミナル61と、信号出力(以下、V1と略記する。)用のメインターミナル62と、信号出力(以下、V2と略記する。)用のメインターミナル63と、接地(以下、GNDと略記する。)用のメインターミナル64とを有している。各メインターミナル61,62,63,64のターミナル接続部61a,62a,63a,64a(後述する。)の相互間が、ほぼ四角形枠状をなすタイバー65,66,67,68により連結されたものである。
そして、上側のタイバー65は、ほぼ逆U字状をなしており、右側中央部に位置するターミナル接続部61aと左側上部に位置するターミナル接続部63aとを連結している。また、下側のタイバー66は、ほぼU字状をなしており、右側中央部に位置するターミナル接続部61aと左側下部に位置するターミナル接続部62aとを連結している。また、左上側のタイバー67は、直線状をなしており、左側上部に位置するターミナル接続部63aと左側中央部に位置するターミナル接続部64aとを連結している。また、左下側のタイバー68は、左上側のタイバー67の下側に直列状に並ぶ直線状をなしており、左側下部に位置するターミナル接続部62aと左側中央部に位置するターミナル接続部64aとを連結している。
また、前記下側の各IC端子接続部61d,62c,64e(図12参照。)は、前記平面F1より少し後方(図11において右方)へずれた位置における同一平面F2上に形成されている。
また、前記上側の各IC端子接続部61c,63c,64c(図12参照。)は、前記平面F2よりさらに後方(図11において右方)へずれた位置における同一平面F3上に形成されている。
また、前記各ターミナル接続部61a,62a,63a,64a(図12参照。)の外端部及び各タイバー65,66,67,68は、前記平面F3よりさらに後方(図11において右方)へずれた位置における同一平面F4上に形成されている。
この状態で、第1のセンサIC50(1)の入力用接続端子55が、メインターミナルユニット60のVc用のメインターミナル61の下側のIC端子接続部61d上に対して、溶接(図14中の溶接部分に符号、71を付す。)により電気的に接続されている。
また、第1のセンサIC50(1)の接地用接続端子56が、メインターミナルユニット60のGND用のメインターミナル64の下側のIC端子接続部64e上に対して、溶接(図14中の溶接部分に符号、72を付す。)により電気的に接続されている。
また、第1のセンサIC50(1)の出力用接続端子57が、メインターミナルユニット60のV1用のメインターミナル62のIC端子接続部62c上に対して、溶接(図14中の溶接部分に符号、73を付す。)により電気的に接続されている。
また、第2のセンサIC50(2)の接地用接続端子56が、メインターミナルユニット60のGND用のメインターミナル64の上側のIC端子接続部64c上に対して、溶接(図14中の溶接部分に符号、75を付す。)により電気的に接続されている。
また、第2のセンサIC50(2)の出力用接続端子57が、メインターミナルユニット60のV2用のメインターミナル63のIC端子接続部63c上に対して、溶接(図14中の溶接部分に符号、76を付す。)により電気的に接続されている。
なお、前記各溶接部分71〜76の溶接には、例えばプロジェクション溶接を用いると良い。
また、前記V1用のメインターミナル62のコンデンサ接続部62bと前記GND用のメインターミナル64の下側のコンデンサ接続部64fとの間には、第3のコンデンサ83がはんだ付けにより電気的に接続されている。
また、前記V2用のメインターミナル63のコンデンサ接続部63bと前記GND用のメインターミナル64の上側のコンデンサ接続部64dとの間には、第4のコンデンサ84がはんだ付けにより電気的に接続されている。
なお、各コンデンサ81,82,83,84は、正電荷放電対策のためのものであり、前記各センサIC50(1),50(2)に静電気による高電圧がかからないように機能する。また、本実施例のコンデンサ81,82,83,84には、チップタイプのコンデンサ、いわゆるチップコンデンサが用いられている。
ホルダ部材90は、例えば樹脂製で、前面側を塞ぎかつ後面側を開放する有底四角筒状の中空筒部91を主体として形成されている(図16参照。)。中空筒部91の後面側(図16において右側)には、中間端板部92を介して開口を広くする膨大筒部93が連続的に形成されている。
詳しくは、図16において、ガイド溝94の奥端部(中空筒部91の奥端面91e側の端部)は、各センサIC50(1),50(2)における感磁部51(図13参照。)の左右の両側面に突出された位置決め片54(図7参照。)を位置決め状態で受入可能な溝幅(図16において上下幅)の位置決め溝部94aとして形成されている。
また、ガイド溝94の位置決め溝部94aから中空筒部91の開口端面に至る部分は、位置決め溝部94aから中空筒部91の開口端面に向かって次第に溝幅(図16において上下幅)を広げるテーパ状のテーパ溝部94bとして形成されている。
また、中空筒部91の左右の両側壁部91a,91b(図17参照。)の相互間の間隔は、前記各センサIC50(1),50(2)の感磁部51及び演算部52の幅(図7において上下方向の幅)より僅かに大きい程度に形成されている。
センサアッセンブリ100は、前記メインターミナルアッセンブリ70と前記ホルダ部材90とにより構成されている(図21参照。)。メインターミナルアッセンブリ70の各センサIC50(1),50(2)は、図18〜図20に示すように、前記ホルダ部材90の中空筒部91内に挿入されて収容される。このとき、第1のセンサIC50(1)の感磁部51の各位置決め片54が、ホルダ部材90の左右の各ガイド溝94のテーパ溝部94b内に嵌入されていくことにより、所定のセット位置へ向けて案内されていき、最終的に位置決め溝部94a(図16参照。)内に係入されることにより所定のセット位置に位置決めされる。これとともに、第1のセンサIC50(1)の感磁部51がホルダ部材90の中空筒部91の奥端面91eに面接触状に当接されるとともに、その演算部52がホルダ部材90の中空筒部91の下壁面91dに面接触状に当接される。
上記のようにして、各センサIC50(1),50(2)の感磁部51の中心が、ホルダ部材90の中空筒部91の軸心線上に整合される(図19参照。)。
また、ポッティング材102をホルダ部材90の中空筒部91内にポッティングすることにより、各センサIC50(1),50(2)の感磁部51の歪みの発生を回避し、その歪みの発生による検出精度の低下を防止することができる。例えば、インサート成形によると、その樹脂の注入圧力によって各センサIC50(1),50(2)の感磁部51に歪みが発生し、検出精度の低下を招く不具合があるが、ポッティング材102のポッティングによればそのような不具合を解消することができる。
上記のように構成されたセンサアッセンブリ100は、回転角センサ(符号、Seを付す。)の主体をなすものである。
なお、図22はメインターミナルユニットのメインターミナルユニットのタイバーがカットされたセンサアッセンブリ100を示す正面図、図23は図22のD−D線矢視断面図、図24は同センサアッセンブリ100の背面図である。
センサターミナルユニット110は、導電性を有する1枚の素材、例えば銅合金板をプレス成形することにより形成されている。センサターミナルユニット110は、Vc用のセンサターミナル111と、V1用のセンサターミナル112と、V2用のセンサターミナル113と、GND用のセンサターミナル114とを有している。そして、隣り合うセンサターミナル111,112,113,114の相互間が、各タイバー115a,115b,115c、116a,116b,116cにより連結されたものである。
詳しくは、図25において、センサターミナルユニット110のターミナル接続側となる右側の下部では、Vc用のセンサターミナル111と、そのセンサターミナル111の下方近くにV1用のセンサターミナル112が平行状に並んでいる。また、その右側上部では、GND用のセンサターミナル114と、そのセンサターミナル114の下方近くにV2用のセンサターミナル113が平行状に並んでいる。各タイバー115a,115b,115cは上下方向に直列状に並ぶ直線状をなしている。上側のタイバー115aは、GND用のセンサターミナル114とV2用のセンサターミナル113とを連結している。また、中央のタイバー115bは、V2用のセンサターミナル113とVc用のセンサターミナル111とを連結している。また、下側のタイバー115cは、V2用のセンサターミナル113とV1用のセンサターミナル112とを連結している。
また、V1用のセンサターミナル112は、その一端部すなわちターミナル接続側となる右端部に形成されたターミナル接続端部112aと、その他端部すなわち外部接続側となる左端部に形成された外部接続端部112bとを有している。ターミナル接続端部112aは、センサアッセンブリ100におけるホルダ部材90の下側部を取り巻くように延びており、センサアッセンブリ100におけるV1用のメインターミナル62のターミナル接続部62a(図22参照。)と接続可能に形成されている。また、外部接続端部112bは、図示しない外部コネクタの当該端子ピンと接続可能に形成されている。
また、V2用のセンサターミナル113は、その一端部すなわちターミナル接続側となる右端部に形成されたターミナル接続端部113aと、その他端部すなわち外部接続側となる左端部に形成された外部接続端部113bとを有している。ターミナル接続端部113aは、センサアッセンブリ100におけるホルダ部材90の上側部を取り巻くように延びており、センサアッセンブリ100におけるV2用のメインターミナル63のターミナル接続部63a(図22参照。)と接続可能に形成されている。また、外部接続端部113bは、図示しない外部コネクタの当該端子ピンと接続可能に形成されている。
また、GND用のセンサターミナル114は、その一端部すなわちターミナル接続側となる右端部に形成されたターミナル接続端部114aと、その他端部すなわち外部接続側となる左端部に形成された外部接続端部114bとを有している。ターミナル接続端部114aは、センサアッセンブリ100におけるホルダ部材90の上側部を取り巻くように延びており、センサアッセンブリ100におけるGND用のメインターミナル64のターミナル接続部64a(図22参照。)と接続可能に形成されている。また、外部接続端部114bは、図示しない外部コネクタの当該端子ピンと接続可能に形成されている。
センサターミナルアッセンブリ120は、前記センサアッセンブリ100(図22〜図24参照。)を前記センサターミナルユニット110(図25参照。)に実装したものである。
すなわち、センサターミナルユニット110のVc用のセンサターミナル111のターミナル接続端部111a上に、センサアッセンブリ100のVc用のメインターミナル61のターミナル接続部61aが溶接(溶接部分に符号、121を付す。)により電気的に接続されている。
また、センサターミナルユニット110のV1用のセンサターミナル112のターミナル接続端部112a上に、センサアッセンブリ100のV1用のメインターミナル62のターミナル接続部62aが溶接(溶接部分に符号、122を付す。)により電気的に接続されている。
また、センサターミナルユニット110のV2用のセンサターミナル113のターミナル接続端部113a上に、センサアッセンブリ100のV2用のメインターミナル63のターミナル接続部63aが溶接(溶接部分に符号、123を付す。)により電気的に接続されている。
また、センサターミナルユニット110のGND用のセンサターミナル114のターミナル接続端部114a上に、センサアッセンブリ100のGND用のメインターミナル64のターミナル接続部64aが溶接(溶接部分に符号、124を付す。)により電気的に接続されている。
なお、前記各溶接部分121,122,123,124の溶接には、例えばプロジェクション溶接を用いると良い。
また、カバー体30の樹脂成形時において、センサターミナルアッセンブリ120のホルダ部材90を取り巻くカバー体30の樹脂部は、ホルダ部材90の中空筒部91の中央部におけるばり止め面126においてばり止めされている。なお、「ばり止め」は、「ばり切り」とも呼ばれており、樹脂成形時において、樹脂部で埋設されない部分(本実施例では、ホルダ部材90の中空筒部91の底側半部(図3において左半部が相当する。))を露出するように、その露出部分を嵌合する側の金型によって、露出部分側への樹脂の流れを堰き止めることである。そして、前記露出部分を嵌合する側の金型によって形成されかつ露出部分を取り巻く樹脂部の端面を「ばり止め面」と称している。
また、各外部接続端部37b,38b,111b,112b,113b,114bは、図4において左右方向に列状に並んでいる。なお、本実施例の場合、図4において左から右へ順に、外部接続端部38b,37b,114b,113b,111b,112bが並んでいる。
また、各外部接続端部37b,38b,111b,112b,113b,114bには、前にも述べたように、コネクタ部40に接続される外部コネクタ(図示しない。)の各端子ピン(図示省略)が接続可能になっている。
上記のように、センサアッセンブリ100に、各センサターミナル111,112,113,114及びカバー体30並びに各中継コネクタ36、各プレートターミナル37,38を備えることにより、回転角センサSeが構成されている(図2参照。)。
また、回転角センサSeの各センサIC50(1),50(2)の感磁部51は、磁石44,45間においてほぼ同心状にかつその感磁部51の四角形面が前記スロットルシャフト6の回転軸線Lに直交するように配置されることにより、前記一対の磁石44,45の間に発生する磁界の方向を精度良く検出する。
また、センサIC50を2個使用することにより、精度の高い検出が行なえるとともに、仮にどちらか1個が故障したとしても残りの1個での磁界の方向を検出が行なえる。
また、各センサIC50(1),50(2)、及び、各メインターミナル61,62,63,64の各センサIC50(1),50(2)側の接続部分をホルダ部材90に保持するため、各センサIC50(1),50(2)と各配線用ターミナル(本明細書でいうメインターミナルとサブターミナル(センサターミナル)とが一体に形成されたターミナルが相当する。)とを樹脂一体成形する金型を不要とすることができる。これにより、設備費を削減し、コストを低減することができる。
詳しくは、ホルダ部材90のガイド溝94の開口側端部にテーパ溝部94b(図16参照。)を備えているので、テーパ溝部94bに対する位置決め片54の係合可能範囲を広くとることができる。このため、各センサIC50(1),50(2)の感磁部51の位置決め片54を位置決め溝部94aに容易に係合することができる。その後、位置決め片54がテーパ溝部94bにより位置決め溝部94aに向けて案内されていき、最終的に位置決め片54が位置決め溝部94aの所定位置において位置決めされる。このため、各センサIC50(1),50(2)をホルダ部材90内の所定のセット位置に容易にかつ精度良く組付けることができる(図19参照。)。これとともに、各センサIC50(1),50(2)の位置ずれを防止あるいは低減することができる。このため、各センサIC50(1),50(2)の組付性を向上するとともに、回転角センサSeの検出精度及び信頼性を向上することができる。
また、プリント基板を用いた場合には、そのプリント基板を覆うために多量のポッティング材102が必要となるのに比べて、ホルダ部材90で囲繞された空間内において各センサIC50(1),50(2)の各接続端子55,56,57と各メインターミナル61,62,63,64との接続部分をポッティング材102で覆うすなわちモールドすることにより、ポッティング材102の使用量を少なくし、ポッティング材102にかかる材料費を低減することができる。
また、各センサIC50(1),50(2)と各センサターミナル111,112,113,114とを樹脂一体成形(1次成形)する場合と異なり、樹脂成形のための金型にかかる設備費を削減し、コストを低減することができる。また、樹脂成形の成形圧による各センサIC50(1),50(2)及び各メインターミナル61,62,63,64の位置ずれ、各センサIC50(1),50(2)の各接続端子55,56,57及び各メインターミナル61,62,63,64の変形等による成形不良を防止あるいは低減することができる。
また、ポッティング材102としてのエポキシ樹脂は、シリコン系UV樹脂に比べて安価であるため、コストアップを抑えることができる。なお、ポッティング材102として、シリコン系UV樹脂を採用することができる。
また、センサアッセンブリ100の各メインターミナル61,62,63,64と各センサターミナル111,112,113,114とを接続する構成であるので、外部コネクタの接続位置及び接続方向(すなわち、コネクタ部40の形成位置及び向き)並びに各センサターミナル111,112,113,114の配線経路等が異なる形式のカバー体30に対してセンサアッセンブリ100を共通化することができる。
前記メインターミナルユニット60に前記各センサIC50(1),50(2)の各接続端子55,56,57を接続してメインターミナルアッセンブリ70を形成する工程と、
前記ホルダ部材90内に、前記メインターミナルアッセンブリ70の前記各センサIC50(1),50(2)及び前記各メインターミナル61,62,63,64の各センサIC50(1),50(2)側の接続部分を収容した状態に配置する工程と、
前記メインターミナルユニット60から前記各タイバー65,66,67,68を除去する工程と
を備えている。
したがって、この回転角センサSeの製造方法によると、1枚の素材のプレス成形によりメインターミナルユニット60を形成することにより、各メインターミナル61,62,63,64を精度良く形成することができる。
また、メインターミナルユニット60に各センサIC50(1),50(2)の各接続端子55,56,57を接続してメインターミナルアッセンブリ70を形成することにより、各メインターミナル61,62,63,64に各センサIC50(1),50(2)の各接続端子55,56,57を精度良く接続することができる。
また、ホルダ部材90内に、メインターミナルアッセンブリ70の各センサIC50(1),50(2)及び各メインターミナル61,62,63,64の各センサIC50(1),50(2)側の接続部分を収容した状態に配置することにより、各センサIC50(1),50(2)をメインターミナルアッセンブリ70に支持した状態でホルダ部材90内に所定位置に容易に配置することができる。
また、メインターミナルユニット60から各タイバー65,66,67,68を除去することにより、個々に独立した各メインターミナル61,62,63,64を容易に形成することができる。
したがって、回転角センサSeを合理的に製造することができる。
このため、各センサIC50(1),50(2)により磁界の方向を精度良く検出することができ、これによりスロットルバルブ12の開度の検出精度を向上することができる。このことは、スロットルボデー1が加工精度の悪い樹脂製の場合に、特に有利である。また、スロットルボデー1とカバー体30とが異なる材料の場合、例えばスロットルボデー1が金属製で、カバー体30が樹脂製である場合にも有利である。
本発明の実施例2を説明する。本実施例は、前記実施例1におけるメインターミナルアッセンブリ70(図13及び図14参照。)の変更例を説明するものであるから、重複する説明は省略し、変更部分について説明する。なお、図32はセンサアッセンブリ100を示す正面図、図33は図32のE−E線矢視断面図、図34はセンサアッセンブリ100を示す背面図である。
図32〜図34に示すように、本実施例のメインターミナルアッセンブリ70におけるメインターミナルユニット60には、各コンデンサ81,82,83,84が各センサIC50(1),50(2)の接続側と同一側すなわち表面側に装着されている。このため、メインターミナルユニット60の各メインターミナル61,62,63,64が、前記実施例1における各コンデンサ81,82,83,84の裏側の平面F5上に各コンデンサ接続部61b,62b,63b,64b,64d,64fを配置するように折り曲げ形成されている。
上記のように構成された実施例2によっても、前記実施例1と同様の作用・効果が得られる。
さらに、各コンデンサ81,82,83,84が、各メインターミナル61,62,63,64における各センサIC50(1),50(2)の接続側と同一側に配置されていることにより、各メインターミナル61,62,63,64に対して各センサIC50(1),50(2)と各コンデンサ81,82,83,84を容易に配置することができる。
本発明の実施例3を説明する。本実施例では、前記実施例1における回転角センサSeの変更例を説明するものであるから、重複する説明は省略し、変更部分について説明する。
図35に示すように、回転角センサSeが備えるカバー体(符号、230を付す。)は、前記実施例1と同様、スロットル制御装置TCのスロットルボデー1の側面に結合されるようになっている。なお、カバー体230は、本明細書でいう「樹脂成形体」に相当する。
また、センサターミナルアッセンブリ320は、図77に示すように、センサアッセンブリ300とセンサターミナルユニット310とにより構成されており、そのセンサターミナルユニット310から各タイバー315a,315b,315c,316a,316b,316c(後述する。)を除去することにより形成されている(図78参照。)。
また、センサアッセンブリ300は、図69及び図70に示すように、メインターミナルアッセンブリ270とホルダ部材290とにより構成されており、そのメインターミナルアッセンブリ270から各タイバー265,266,267,268(後述する。)を除去することにより形成されている(図73及び図74参照。)。
図59は図57のI−I線矢視断面図、図60は図57のJ−J線矢視断面図が示されている。
図57〜図60に示すように、メインターミナルアッセンブリ270は、2個のセンサIC250(1),250(2)と1個のメインターミナルユニット260と4個のコンデンサ281,282,283,284とにより構成されている(図68参照。)。
2個のセンサIC250(1),250(2)には、2個同一のセンサIC250が使用されている。図40〜図42に示すように、センサIC250は、前記実施例1(図6及び図7参照。)と同じもので、感磁部251と、その感磁部251の前方(図40〜図42において左方)に6本の連結端子253を介して並ぶ演算部252とを備えている。本実施例の感磁部251は、樹脂製の外郭内に磁気抵抗素子を内蔵しており、その外郭の左右の両側面に金属製の位置決め片254が左右対称状(図40において上下対称状)に突出されている。また、演算部252は、相互に平行状にかつ前方(図40〜図42において左方)へ突出する入力用接続端子255と接地用接続端子256と出力用接続端子257とを有している。なお、センサIC250は、本明細書でいう「磁気検出装置」に相当する。
また、他方のセンサIC250は、図45及び図46に示すように、連結端子253の折り曲げを利用して、感磁部251が裏面側(図46において下方)へほぼ90°傾倒されることにより、第2のセンサIC250(2)として形成されている。第2のセンサIC250(2)の両側に位置する各接続端子255,257の先端部は、第1のセンサIC250(1)と同様に、相互に平行をなすように側方へ拡開されており、中央に位置する接続端子256に対する間隔が拡大されている(図45参照。)。
一方のコンデンサ280(1)は、図53及び図54に示すように、左側のリード280bが左方へ斜めに傾倒されており、かつ両リード280b,280cの先端部が前方(図54において左方)へ平行状に折り曲げられている。
また、他方のコンデンサ280(2)は、図55及び図56に示すように、右側のリード280cが右方へ斜めに傾倒されており、かつ両リード280b,280cの先端部が前方(図54において左方)へ平行状に折り曲げられている。
メインターミナルユニット260は、導電性を有する1枚の素材、例えば銅合金板をプレス成形することにより形成されている。図48に示すように、メインターミナルユニット260は、信号入力(以下、Vcと略記する。)用のメインターミナル261と、信号出力(以下、V1と略記する。)用のメインターミナル262と、信号出力(以下、V2と略記する。)用のメインターミナル263と、接地(以下、GNDと略記する。)用のメインターミナル264とを有している。各メインターミナル261,262,263,264の外端に位置するターミナル接続部261a,262a,263a,264a(後述する。)の相互間が、ほぼ四角形枠状をなすタイバー265,266,267,268により連結されたものである。
そして、上側のタイバー265は、ほぼ逆U字状をなしており、左側上部に位置するターミナル接続部262aと右側中央部に位置するターミナル接続部264aとを連結している。また、下側のタイバー266は、ほぼU字状をなしており、左側下部に位置するターミナル接続部263aと右側中央部に位置するターミナル接続部264aとを連結している。また、左上側のタイバー267は、直線状をなしており、左側上部に位置するターミナル接続部262aと左側中央部に位置するターミナル接続部261aとを連結している。また、左下側のタイバー268は、左上側のタイバー267の下側に直列状に並ぶ直線状をなしており、左側中央部に位置するターミナル接続部261aと左側下部に位置するターミナル接続部263aとを連結している。
上側のIC端子接続部264cは、ターミナル接続部264aの左端部から上方へ延出されており、前記上側のIC端子接続部261cとIC端子接続部262cとの間に所定間隔を隔てて形成されている。また、下側のIC端子接続部264eは、上側のIC端子接続部264eに対して上下対称状に形成されている。すなわち、下側のIC端子接続部264eは、ターミナル接続部264aの左端部から下方へ延出されており、前記下側のIC端子接続部261dとIC端子接続部263cとの間に所定間隔を隔てて形成されている。
さらに、上側に位置するIC端子接続部261c,262c,264cの各先端部は、同一平面F11(図49及び図50参照。)上に形成されている。また、下側に位置するIC端子接続部261d,263c,264eの各先端部は、同一平面F12(図49及び図50参照。)上に形成されている。
なお、本実施例における各IC端子接続部261c,261d,262c,263c,264c,264eは、「コンデンサ接続部」を兼ねている。
また、各ターミナル接続部261a,262a,263a,264aの外端部と各IC端子接続部261c,261d,262c,263c,264c,264eの先端部との間の中間部位は、各IC端子接続部261c,261d,262c,263c,264c,264eの先端部より後方(図50において右方)へずれた位置における同一平面F14(図50及び図51参照。)上に形成されている。
また、第1のセンサIC250(1)の接地用接続端子256、及び、前記第2のコンデンサ282のリード280c、並びに、第4のコンデンサ284(コンデンサ280(2)が相当する。)のリード280bが、メインターミナルユニット260のGND用のメインターミナル264における下側のIC端子接続部264eの先端部の下面に対して、溶接(符号省略。)により電気的に接続されている。なお、接地用接続端子256の左側に第2のコンデンサ282のリード280cが並び、接地用接続端子256の右側に第4のコンデンサ284のリード280bが並んでいる(図59参照。)。
また、第1のセンサIC250(1)の入力用接続端子255、及び、前記第4のコンデンサ284のリード280cが、メインターミナルユニット260のV2用のメインターミナル263におけるIC端子接続部263cの先端部の下面に対して、溶接(符号省略。)により電気的に接続されている。なお、出力用接続端子257の右側に、第4のコンデンサ284のリード280cが並んでいる(図59参照。)。
また、第2のセンサIC250(2)の接地用接続端子256、及び、前記第1のコンデンサ281のリード280b、並びに、第3のコンデンサ283(コンデンサ280(1)が相当する。)のリード280cが、メインターミナルユニット260のGND用のメインターミナル264における上側のIC端子接続部264cの先端部の上面に対して、溶接(符号省略。)により電気的に接続されている。なお、接地用接続端子256の左側に第1のコンデンサ281のリード280bが並び、接地用接続端子256の右側に第3のコンデンサ283のリード280cが並んでいる(図60参照。)。
また、第2のセンサIC250(2)の入力用接続端子255、及び、前記第3のコンデンサ283のリード280bが、メインターミナルユニット260のV1用のメインターミナル262におけるIC端子接続部262cの先端部の上面に対して、溶接(符号省略。)により電気的に接続されている。なお、出力用接続端子257の右側に、第3のコンデンサ283のリード280bが並んでいる(図60参照。)。
上記したように、メインターミナルユニット260の各IC端子接続部261c,261d,262c,263c,264c,264e、及び、各センサIC250(1),250(2)の各接続端子255,256,257、並びに、各コンデンサ281,282,283,284のリード280b,280cの接続部が、上下2列の列状に配置されている。
ホルダ部材290は、例えば樹脂製で、後面側を塞ぎかつ前面側を開放する有底楕円筒状の中空筒部291を主体として形成されている(図66参照。)。中空筒部291の前面側(図66において左側)には、縦長四角形板状の中間端板部292を介して開口を広くする膨大筒部293が連続的に形成されている。中間端板部292は、中空筒部291の外側面より上下左右方向へ張り出している。また、中間端板部292の上下端部における隅角部には、略U字状に取り巻く溝状の抜け止め凹部295が上下対称状に形成されている(図68参照。)。
詳しくは、図66において、ガイド溝294の奥端部(中空筒部291の奥端面291e側の端部)は、前記実施例1と同様、各センサIC250(1),250(2)における感磁部251(図58参照。)の左右の両位置決め片254(図40〜図42参照。)を位置決め状態で受入可能な溝幅(図65において上下幅)の位置決め溝部294aとして形成されている。
また、ガイド溝294の位置決め溝部294aから中空筒部291の開口端面に至る部分は、位置決め溝部294aから中空筒部291の開口端面(図66において左方)に向かって次第に溝幅(図66において上下幅)を広げるテーパ状のテーパ溝部294bとして形成されている。
また、中空筒部291の左右の両側壁部291a,291b(図67参照。)の相互間の間隔は、前記各センサIC250(1),250(2)を受け入れ可能な間隔、すなわち感磁部251及び演算部252の幅(図40及び図42において上下方向の幅)より僅かに大きい程度の間隔で形成されている。
さらに、膨大筒部293の左側の側壁部293aの前端面には、上中下の計3つの係止溝293c,293d,293eが形成されている。上段の係止溝293cには、前記メインターミナルユニット260における平面F13(図50及び図51参照。)上に位置するV1用のメインターミナル262のターミナル接続部262a(図47参照。)の中間部が係止可能になっている。また、中段の係止溝293dには、前記メインターミナルユニット260における平面F13(図50及び図51参照。)上に位置するVc用のメインターミナル261のターミナル接続部261a(図47参照。)の中間部が係止可能になっている。また、下段の係止溝293eには、前記メインターミナルユニット260における平面F13(図50及び図51参照。)上に位置するV2用のメインターミナル263のターミナル接続部263a(図47参照。)の中間部が係止可能になっている。
また、膨大筒部293の右側の側壁部293bの前端面には、1つの係止溝293fが形成されている。係止溝293fには、前記メインターミナルユニット260における平面F13(図50及び図51参照。)上に位置するGND用のメインターミナル264のターミナル接続部264a(図47参照。)の中間部が係止可能になっている。
センサアッセンブリ300は、前記メインターミナルアッセンブリ270(図57〜図60参照。)と前記ホルダ部材290(図65及び図66参照。)とにより構成されている。メインターミナルアッセンブリ270の各センサIC250(1),250(2)は、図70に示すように、前記ホルダ部材290の中空筒部291内に挿入されて収容される。このとき、第1のセンサIC250(1)の感磁部251の各位置決め片254(図43及び図44参照。)が、ホルダ部材290の左右の各ガイド溝294のテーパ溝部294b内に嵌入されていくことにより、所定のセット位置へ向けて案内されていき、最終的に位置決め溝部294a(図66参照。)内に係入されることにより所定のセット位置に位置決めされる。これとともに、第1のセンサIC250(1)の演算部252がホルダ部材290の中空筒部291の下壁面291dに面接触状に当接される(図70参照。)。
これにより、ホルダ部材90に対して、センサアッセンブリ300が所定位置に位置決めされた状態に組込まれる(図69及び図70参照。)。
上記のようにして、各センサIC250(1),250(2)の感磁部251の中心が、ホルダ部材290の中空筒部291の軸心線上に整合される(図69及び図70参照。)。
また、ポッティング材302をホルダ部材290の中空筒部291内にポッティングすることにより、各センサIC250(1),250(2)の感磁部251の歪みの発生を回避し、その歪みの発生による検出精度の低下を防止することができる。例えば、インサート成形によると、その樹脂の注入圧力によって各センサIC250(1),250(2)の感磁部251に歪みが発生し、検出精度の低下を招く不具合があるが、ポッティング材302のポッティングによればそのような不具合を解消することができる。
上記のように構成されたセンサアッセンブリ300は、回転角センサ(符号、Seを付す。)の主体をなすものである。
なお、図73及び図74はメインターミナルユニットのメインターミナルユニットのタイバーがカットされたセンサアッセンブリ300を示すもので、(a)は正面図、(b)は(a)のB−B線矢視断面図である。
センサターミナルユニット310は、導電性を有する1枚の素材、例えば銅合金板をプレス成形することにより形成されている。図75に示すように、センサターミナルユニット310は、Vc用のセンサターミナル311と、V1用のセンサターミナル312と、V2用のセンサターミナル313と、GND用のセンサターミナル314とを有している。そして、隣り合うセンサターミナル311,312,313,314の相互間が、各タイバー315a,315b,315c,316a,316b,316cにより連結されたものである。
詳しくは、図75において、上から下へ順に、V1用のセンサターミナル312、Vc用のセンサターミナル311、V2用のセンサターミナル313、GND用のセンサターミナル314が平行状に並んでいる。センサターミナルユニット310のターミナル接続側となる右部における各タイバー315a,315b,315cは、上下方向に直列状に並ぶ直線状をなしている。上側のタイバー315aは、V1用のセンサターミナル312とVc用のセンサターミナル311とを連結している。また、中央のタイバー315bは、Vc用のセンサターミナル311とV2用のセンサターミナル313とを連結している。また、下側のタイバー315cは、V2用のセンサターミナル313とGND用のセンサターミナル314とを連結している。
また、V1用のセンサターミナル312は、その一端部すなわちターミナル接続側となる右端部に形成されたターミナル接続端部312aと、その他端部すなわち外部接続側となる左端部に形成された外部接続端部312bとを有している。ターミナル接続端部312aは、センサアッセンブリ300におけるV1用のメインターミナル262のターミナル接続部262a(図73参照。)と接続可能に形成されている。また、外部接続端部312bは、図示しない外部コネクタの当該端子ピンと接続可能に形成されている。
また、V2用のセンサターミナル313は、その一端部すなわちターミナル接続側となる右端部に形成されたターミナル接続端部313aと、その他端部すなわち外部接続側となる左端部に形成された外部接続端部313bとを有している。ターミナル接続端部313aは、センサアッセンブリ300におけるV2用のメインターミナル263のターミナル接続部263a(図73参照。)と接続可能に形成されている。また、外部接続端部313bは、図示しない外部コネクタの当該端子ピンと接続可能に形成されている。
また、GND用のセンサターミナル314は、その一端部すなわちターミナル接続側となる右端部に形成されたターミナル接続端部314aと、その他端部すなわち外部接続側となる左端部に形成された外部接続端部314bとを有している。ターミナル接続端部314aは、センサアッセンブリ300におけるホルダ部材90の下側部を取り巻くように延びており、センサアッセンブリ300におけるGND用のメインターミナル264のターミナル接続部264a(図73参照。)と接続可能に形成されている。また、外部接続端部314bは、図示しない外部コネクタの当該端子ピンと接続可能に形成されている。
センサターミナルアッセンブリ320は、前記センサアッセンブリ300(図73及び図74参照。)を前記センサターミナルユニット310(図76参照。)に実装したものである。
すなわち、図77に示すように、センサアッセンブリ300のVc用のメインターミナル261のターミナル接続部261a上に、センサターミナルユニット310のVc用のセンサターミナル311のターミナル接続端部311aが溶接(符号省略。)により電気的に接続されている。
また、センサアッセンブリ300のV1用のメインターミナル262のターミナル接続部262a上に、センサターミナルユニット310のV1用のセンサターミナル312のターミナル接続端部312a上が溶接(符号省略。)により電気的に接続されている。
また、センサアッセンブリ300のV2用のメインターミナル263のターミナル接続部263a上に、センサターミナルユニット310のV2用のセンサターミナル313のターミナル接続端部313aが溶接(溶接部分に符号、323を付す。)により電気的に接続されている。
また、センサアッセンブリ300のGND用のメインターミナル264のターミナル接続部264a上に、センサターミナルユニット310のGND用のセンサターミナル314のターミナル接続端部314aが溶接(符号省略。)により電気的に接続されている。
なお、前記メインターミナルとセンサターミナルとの溶接には、例えばプロジェクション溶接を用いると良い。
また、カバー体230の樹脂成形時において、センサターミナルアッセンブリ320のホルダ部材290を取り巻くカバー体230の樹脂部は、ホルダ部材90の中間端板部292の端面292a(図66参照。)と同一平面をなすばり止め面326(図39参照。)においてばり止めされている。なお、「ばり止め」は、前にも述べたように、「ばり切り」とも呼ばれており、樹脂成形時において、樹脂部で埋設されない部分(本実施例では、ホルダ部材290の中空筒部291及び中間端板部292の端面292aが相当する。)を露出するように、その露出部分を嵌合する側の金型330(図83参照。)によって、露出部分側への樹脂の流れを堰き止めることである。そして、前記露出部分を嵌合する側の金型330によって形成されかつ露出部分を取り巻く樹脂部の端面を「ばり止め面」(符号、326を付す。)と称している。また、図83において、カバー体30を成形するキャビティは、前記金型330と、その金型330に型合わせされる金型332によって形成される。
また、ホルダ部材90の中間端板部292の端面292aは、ホルダ部材290の軸線に交差しかつホルダ部材290の外側面に備えた「段差面」に相当する。
また、前記ホルダ部材90の中間端板部292の端面292aに設けられた抜け止め凹部295に、カバー体230の樹脂部が回り込むことにより、ホルダ部材290がカバー体230に抜け止めされる。
また、各外部接続端部237b,238b,311b,312b,313b,314bは、図37において左右方向に列状に並んでいる。なお、本実施例の場合、図37において左から右へ順に、外部接続端部238b,237b,314b,313b,311b,312bが並んでいる。
また、各外部接続端部237b,238b,311b,312b,313b,314bには、前にも述べたように、コネクタ部240に接続される外部コネクタ(図示しない。)の各端子ピン(図示省略)が接続可能になっている。
上記のように、センサアッセンブリ300に、各センサターミナル311,312,313,314及びカバー体230並びに各中継コネクタ236、各プレートターミナル237,238を備えることにより、回転角センサSeが構成されている(図38及び図39参照。)。
また、各コンデンサ281,282,283,284が、各メインターミナル261,262,263,264における各センサIC250(1),250(2)の接続側と同一側(図58において右側)に配置されていることにより、各メインターミナル261,262,263,264に対して各センサIC250(1),250(2)と各コンデンサ281,282,283,284を容易に配置することができる。
また、溶接によると、リフロー炉によるハンダ付けに比べて、高価なリフロー炉を使用しないで、簡単な溶接設備を用いることが可能となり、コストを低減することができる。また、ハンダ付けではハンダ量のばらつきによって接続不良をきたすことが懸念されるのに対し、溶接によると各コンデンサ281,282,283,284のリード280b,280cとメインターミナル261,262,263,264の各IC端子接続部261c,261d,262c,263c,264c,264eとを確実に接続することができる。
この点について詳述すると、例えば、ホルダ部材290の中空筒部291の外側面において、カバー体230の樹脂部をばり止めするには、その中空筒部291と、その中空筒部291を嵌合する金型との隙間を精度良く設定しないと、その隙間から樹脂が洩れることにより、ばりが発生する。これに対し、ホルダ部材290の中間端板部292の端面292aと同一面において、カバー体230の樹脂部をばり止めすることにより、中空筒部291と、その中空筒部291を嵌合する金型330(図83参照。)との間からの樹脂洩れを回避することができる。このため、カバー体230の樹脂成形用金型330(図83参照。)に対するホルダ部材290の高い寸法精度を必要とすることなく、バリの発生を抑制することができる。したがって、ホルダ部材290の寸法精度にかかるコストを低減することができる。
したがって、溶接設備の溶接ヘッド297の動作を単純化することができるので、簡単な溶接設備を用いることが可能となり、コストを低減することができる。
また、前記実施例では、ホルダ部材は、磁気検出装置、及び、前記各メインターミナルの磁気検出装置側の接続部分を収容するものとしたが、それらを保持することができるものであればよく、それらを収容しないホルダ部材であってもよい。例えば、ホルダ部材に磁気検出装置を樹脂注入成形により一体化するような場合には、柱状に形成されたホルダ部材に磁気検出装置を保持させることができる。
また、磁気検出装置の各接続端子と前記各メインターミナルとは、溶接に限らず、例えばハンダ付けにより接続することができる。また、ポッティング材は、樹脂モールドに代えても良い。また、コンデンサのリードとメインターミナルのコンデンサ接続部とは、溶接に限らず、例えばハンダ付けにより接続することができる。また、ホルダ部材の抜け止め凹部は、段差面とは異なる位置に設定することができる。
Claims (16)
- 回転体に回転軸線を間にして配置された一対の磁石の間に発生する磁界に基づいて該回転体の回転角を検出する磁気検出装置と、
前記磁気検出装置の各接続端子が接続される各メインターミナルと、
前記磁気検出装置、及び、前記各メインターミナルの磁気検出装置側の接続部分を保持するホルダ部材と
を備え、
前記磁気検出装置と前記メインターミナルと前記ホルダ部材とをアッシー化してセンサアッセンブリとして構成し、
前記ホルダ部材に、前記磁気検出装置、及び、該磁気検出装置の各接続端子と前記各メインターミナルとの接続部分を覆うポッティング材がポッティングされている
回転角センサ。 - 請求項1に記載の回転角センサであって、
前記磁気検出装置の各接続端子と前記各メインターミナルとが溶接により接続されている回転角センサ。 - 請求項1又は2に記載の回転角センサであって、
前記ホルダ部材に、前記磁気検出装置を所定のセット位置に案内するための案内部を設けた回転角センサ。 - 請求項1に記載の回転角センサであって、
正電荷放電対策のためのコンデンサを備え、
前記コンデンサが、前記各メインターミナルの相互間に接続されかつ前記ポッティング材により覆われている
回転角センサ。 - 請求項4に記載の回転角センサであって、
前記コンデンサが、前記各メインターミナルにおける前記磁気検出装置の接続側と同一側に配置されている回転角センサ。 - 請求項4又は5に記載の回転角センサであって、
前記各メインターミナルにおける前記磁気検出装置及び前記コンデンサを接続する収容側部分と、外部ターミナルを接続する露出側部分とを段違い状に形成し、
前記露出側部分を、前記ホルダ部材の外部に配置し、
前記収容側部分を、前記ホルダ部材内で前記露出側部分よりも底側寄りにおいて前記磁気検出装置及び前記コンデンサとともに収容する構成とした
回転角センサ。 - 請求項4〜6のいずれか1つに記載の回転角センサであって、
前記コンデンサを、リードを有するリードタイプのコンデンサとした回転角センサ。 - 請求項7に記載の回転角センサであって、
前記コンデンサのリードと前記メインターミナルのコンデンサ接続部とを溶接により接続した回転角センサ。 - 請求項1に記載の回転角センサであって、
前記ホルダ部材内に、前記磁気検出装置を収容し、
前記ホルダ部材内の底面部を、その底面部に面する前記磁気検出装置の外形形状に対して所定間隔を隔てて沿う形状に形成した回転角センサ。 - 請求項1〜9のいずれか1つに記載の回転角センサであって、
前記センサアッセンブリ、及び、前記各メインターミナルのターミナル接続部に接続されかつ外部コネクタの端子ピンを接続可能なサブターミナルをインサートして樹脂成形した樹脂成形体を備えた回転角センサ。 - 請求項10に記載の回転角センサであって、
前記ホルダ部材が有する側壁部に、前記樹脂成形体の樹脂成形時の成形圧による該側壁部の変形を抑制するための補強リブが設けられている回転角センサ。 - 請求項10又は11に記載の回転角センサであって、
前記ホルダ部材が、その外側面に軸線に交差する段差面を備え、
前記ホルダ部材を取り巻く前記樹脂成形体の樹脂部を、前記段差面と同一面においてばり止めした
回転角センサ。 - 請求項12に記載の回転角センサであって、
前記ホルダ部材の段差面に、前記樹脂成形体の樹脂部が回り込む抜け止め凹部が設けられている回転角センサ。 - 回転体に回転軸線を間にして配置された一対の磁石の間に発生する磁界に基づいて該回転体の回転角を検出する磁気検出装置と、
前記磁気検出装置の各接続端子が接続される各メインターミナルと、
前記磁気検出装置及び前記各メインターミナルの磁気検出装置側の接続部分を収容するホルダ部材と
を備えている回転角センサの製造方法であって、
導電性を有する1枚の素材をプレス成形することにより、前記各メインターミナルがタイバーを介して連結されたメインターミナルユニットを形成する工程と、
前記メインターミナルユニットに前記磁気検出装置の各接続端子を接続してメインターミナルアッセンブリを形成する工程と、
前記ホルダ部材に、前記メインターミナルアッセンブリの前記磁気検出装置及び前記各メインターミナルの磁気検出装置側の接続部分を収容した状態に配置する工程と、
前記ホルダ部材に、前記磁気検出装置及び前記各メインターミナルの磁気検出装置側の接続部分を覆うポッティング材をポッティングする工程と、
前記メインターミナルユニットから前記タイバーを除去する工程と
を備えている回転角センサの製造方法。 - 請求項14に記載の回転角センサの製造方法であって、
前記メインターミナルユニットと前記磁気検出装置の各接続端子との接続部を列状に配置しておき、
前記磁気検出装置の各接続端子と前記各メインターミナルとを前記接続部において溶接する溶接ヘッドを、前記列方向に順次移行させながら前記溶接を行なう
回転角センサの製造方法。 - スロットルボデーに設けられた吸気通路を回動によって開閉するスロットルバルブをモータにより駆動し、前記スロットルバルブの開閉により前記吸気通路を流れる吸入空気量を制御するスロットル制御装置であって、
請求項1〜13のいずれか1つに記載の回転角センサを備えて、前記スロットルバルブの開度を検出する構成としたスロットル制御装置。
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