JP4503497B2 - 照明装置及び表示装置 - Google Patents
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Description
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、より光指向性が高く、設計自由度の大きい照明装置及び表示装置を提供することを目的とする。
このような構成においては、光透過部の位置を変えることによってレンズ構造体から出射される光の出射方向を変えることができる。従って、この所定の方向に光を揃え、より指向性の高い照明装置を実現することができる。さらに、光透過開口部の位置を変えるだけで、出射光の出射方向を容易に制御することができるので、設計自由度を向上させることができる。
このような構成においては、光透過部の位置を変えることによってレンズ構造体から出射される光の出射方向を変えることができる。従って、この所定の方向に光を揃え、より指向性の高い照明装置を実現することができる。さらに、光透過開口部の位置を変えるだけで、出射光の出射方向を容易に制御することができるので、設計自由度を向上させることができる。
発明の実施の形態1.
まず、図1を用いて、本発明にかかる照明装置の全体構成について説明する。図1(a)は、本発明に係る照明装置の一例を示す概略模式図である。図1(a)に示すように、本発明に係る照明装置1は、光源11、ハウジング12、光学シート13を有する。
光源11は、当該照明装置1の光を供給する装置であり、例えば蛍光管、LED(Light Emitting Device)等である。
反射体131は、反射効果を有する反射部材から構成され、この反射部材として、例えば、可視光を平均80%以上の高い反射率で反射する反射部材を用いることができる。反射体131は、光学シート13の光線が入射される側(光線入射側)に設けられている。すなわち、反射体131は光学シート13の光源11側、つまりハウジング12の内側に配設されている。換言すれば、この反射体131は、光学シート13の背面(光入射面側の表面)に固着されている。
レンズ構造体133は、光学特性を有する構造体(光学構造体)の一例であり、特にレンズ効果を有する構造体である。レンズ構造体133は、複数のレンズ部135から構成され、これら複数のレンズ部135同士が互いに直接接触した状態で連結されている。図1(b)に示すように、レンズ部135は断面略かまぼこ状の形状を有する長寸のレンチキュラーレンズとすることができる。これらレンチキュラーレンズであるレンズ部135はそれぞれ、短手方向(紙面左右方向)に配列され、レンズ部135間の谷部が鋭く切れ込んだように連結されている。以下、長寸のレンズ部135の長手方向をレンズ長手方向と略し、これに対してレンズ部135の短手方向をレンズ短手方向と略すことがある。
光源11から照射された光は、光学シート13の開口部132を通してレンズ構造体133に入射される。これに対して、開口部132以外の部分に照射された光は、反射面を構成するハウジング12の内表面、あるいは光学シート13の反射体131の間で反射される。この反射は何回か繰り返され、その後、この反射された光は、開口部132に到達する。開口部132に到達した光は、この開口部132を介してレンズ構造体133に入射される。
発明の実施の形態2においては、本発明にかかる光学シートの他の形態について説明する。具体的には、本実施形態2の光学シートは、レンズ構造体の形状が実施形態1のレンズ構造体の形状と異なる構成を有し、各レンズ部の間隔が広げられた光学シートである。
図2を用いて、本実施形態2における光学シートの構成について具体的に説明する。図2の側面模式図に、本発明に係る光学シートの他の一例が示されている。
ここで、非レンズ部は、レンズ効果が全くない部位のみならず、レンズ効果が小さい部位を含み、無視できる程度にしか光を出射しない部位を含む。従って、平坦部236は、レンズ効果の小さい面、レンズ効果の全くない平面や平面に近い面でもよく、レンズ効果が多少あるとしても一般的に平面と考えることができる面も含む。
ここで、光学シート13の端部間距離とは、レンズ部135端部から反射部134端部までの距離のことであり、レンズ部135のレンズ端部から反射部134と開口部132との境界部分までの距離を示す。また、光学シート23の端部間距離もまた、光学シート13と同様に、レンズ部235端部から反射部234端部までの距離を示す。
例えば、実施形態1の光学シート13で、レンズ部135の形状を変えることによって、レンズ部135間のレンズピッチを大きくすることができる。これによって、隣接したレンズ部135に所定のレンズ部135に入射する光が入射するのを防ぐことが可能である。レンズ形状がある程度以上大きい場合には、このようにレンズピッチを広げて反射部234の間隔を離すことによって。上記課題を解消できる。しかし、レンズ形状が小さい場合には、端部間距離を離すことは製造上の観点から難しくなる。
具体的には、図1に示すように、各レンズ部135が互いに接した状態で端部間距離に対してレンズピッチを大きくすると、レンズ部135同士が接触する部分におけるレンズ部135同士がなす角度が鋭角に切れ込まれた形状となる。このようなレンズ部135を機械加工によって作製する場合には、ある程度以上に尖った鋭角部分は簡単に変形する。そのために、レンズ形状が小さい場合には、作製が困難となる。また、レーザー等の光線を用いて作製する場合にも同様であり、鋭角部分を作製することが難しい。
発明の実施の形態3においては、本発明にかかる光学シートの他の形態について説明する。具体的には、本実施形態3の光学シートは、実施形態2の光学シート23における開口部232の形状が異なる構成を有する。
図3を用いて、本実施形態3における光学シートの構成について具体的に説明する。図3の側面模式図に、本発明に係る光学シートの他の一例が示されている。
実施形態1〜3における光学シート13,23,33では、各開口部が平面視ストライプ状の形状を有していたが、これに限らず、開口部の形状を他の形状とすることができる。以下、図4〜8を用いて、光学シートの開口部の形状について具体的に説明する。
図4に、本実施形態にける光学シートの他の一例が示されている。この図4において、(a)はA−A'断面図、(b)は平面図である。なお、図4においては、光学シート23のレンズ構造体233が用いられているが、これに限らず、光学シート13のレンズ構造体133を用いても同様である。
図5に示すように、光学シート42の開口部421は、レンズ短手方向に波型状に曲がった形状を有する。換言すれば、この開口部421は、レンズ長手方向に沿って繰り返し鎖状に連結されたS字状の形状を有する。詳細には、開口部421は、レンズ部135の光軸からレンズ短手方向側に交互にずれた位置に配設されたような形状を有する。従って、レンズ部135の光軸に配設された開口部421のレンズ長手方向にそれぞれ、この光軸からずれた位置に開口部421の他の部分が配設されている。
図6に示す光学シート43の開口部431は、上記光学シート42の開口部421が滑らかな波状の形状を有するのに対して、角張った波状の形状を有する。すなわち、開口部431は、レンズ短手方向に階段状に凹凸した形状を有する。詳細には、開口部431は、レンズ部235の光軸に沿ってストライプ状に配設された開口部分に、レンズ長手方向に沿って交互に配列され、レンズ短手方向に突出した突出部分が連結された形状を有する。具体的には、開口部431は、レンズ部235の光軸に沿って配設された開口部分の両脇に、レンズ長手方向に沿って交互に矩形状の開口部分が連結された形状を有する。従って、レンズ部235の光軸に沿って配設された開口部431のレンズ長手方向にそれぞれ、この光軸からずれた位置に開口部431の他の部分が配設されている。
このように、開口部431の平面視形状を変えることによって、出射光の輝度を容易に変えることができる。また、出射光の全体における輝度特性は、この階段状の輝度特性をレンズ長手方向に足し合わせた輝度特性となるので、全体として、照明装置1の正面方向に対して左右に所定の角度だけ開いた方向の輝度を容易に高めることができる。これによって、図5に示された光学シート41による効果と同様の効果を得ることができる。
図7に示す光学シート44の開口部441は、上記光学シート43の開口部431からレンズ部235の光軸に開口された開口部を取り除いた形状を有する。詳細には、開口部441は、レンズ部235の光軸を挟んで、千鳥足状に複数配置されている。具体的には、開口部441は矩形状の形状を有し、これら開口部441は、レンズ長手方向に沿って交互に両側に配列された形状を有する。従って、レンズ部235の光軸に沿って配設された開口部431のレンズ長手方向にそれぞれ、この光軸からずれた位置に開口部431の他の部分が配設されている。
実施形態1〜4におけるレンズ部は長寸のレンチキュラーレンズであるが、本発明は、マイクロレンズにも適用することができる。発明の実施の形態4では、実施形態1における光学シート13のレンズ部135をマイクロレンズにした場合について説明する。
図8に、本実施形態5の光学シートにおけるレンズ構造体513の一構成例が示されている。図8(a)は、その斜視模式図、図8(b)は、その上面模式図、図8(c)は、その側面模式図である。図8に示すように、光学シート51のレンズ構造体513は、マトリクス状に配列された複数のレンズ部515を有する。すなわち、光学シート51は、複数のレンズ部515がマイクロレンズアレイから構成されたマイクロレンズアレイシートである。複数のレンズ部515同士は、互いに直接接触した状態で連結され、各レンズ部515間の谷部が鋭く切れ込んだように連結されている。
このように、マイクロレンズアレイシートである光学シート51の背面に開口部512、反射体511を形成することができる。この場合であっても、実施形態1と同様の効果を得ることができる。
実施形態5では、実施形態1における光学シート13のレンズ部135をマイクロレンズにした場合について説明したが、発明の実施の形態5では、実施形態2における光学シート23のレンズ部235をマイクロレンズにした場合について説明する。
図10に、本実施形態6の光学シート52におけるレンズ構造体523の一構成例が示されている。図10は、このレンズ構造体523の三面図である。図10に示すように、光学シート52のレンズ構造体523は、複数のレンズ部525に加え、実施形態2と同様に、非レンズ部の一例である複数の平坦部526を有する。これら複数の平坦部526は、各レンズ部525の間に配設され、複数のレンズ部525を連結している。
このように、各レンズ部525間に平坦部526が形成されたマイクロレンズアレイシートである光学シート52背面に開口部522、反射体521を形成することができる。この場合であっても、実施形態2と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態6は、実施形態2に限らず、実施形態3,4に適応することができ、この場合にも実施形態2と同様の効果を得ることができる。
以下、本発明に係る照明装置の実施例について詳細に説明する。また以下においては、実施例1〜3について説明した後、これら実施例1〜3の比較対照となる比較例について説明する。
本実施例1で作製した光学シートは実施形態3の一実施例である。具体的には、まず、ホットエンボス法によって、図6に示す構造のレンチキュラーレンズシートを光学シート33として作製した。成形材料として屈折率1.5のアクリルを用いて、レンチキュラーレンズ(レンズ部335)の曲率半径を45μm、レンズ頂点位置からシート裏面までの厚さを120μmとした。隣接するレンチキュラーレンズ(レンズ部335)の間に平坦な部分(平坦部336)を設け、この平坦面の幅を変えた数種類の試料を作製した。
図13に示すように、実施例1の光学シート13と比較例の従来の光学シートと比べると、実施例1の正面(角度0°)輝度が非常に狭い角度範囲で急激に強くなっていることが分かる。従って、本発明に係る光学シート13を用いることによって、正面方向の指向性を高めることができた。
本実施例2においては、図4に示された光学シート33を作製した。具体的には、実施例1におけるレンチキュラーレンズシートを作製し、これに2本並設された直線線分状の開口部411,412を設けた。このとき、出射光が光学シート面に対して約15°傾いた方向に出射するような位置に開口部411,412を形成した。この光学シート33をハウジング12の光出射口120に取付けて照明装置1を作製し、その輝度特性を測定した。
図14に示すように、開口部411,412の位置をレンズ部135の光軸からずらすことによって、集光される角度が変化することが分かる。具体的には、正面から±15°ずれた位置の輝度が高くなっていることが分かる。このように、開口部132の位置を変えることにより、集光する角度範囲を任意に制御することが可能であることが分かる。
本実施例3で作製した光学シートは実施形態3の一実施例である。具体的には、まず、ホットエンボス法によって、図5に示す構造のレンチキュラーレンズシートを光学シート42として作製した。成型材料としては屈折率1.5のアクリルを用いて、レンチキュラーレンズ(レンズ部423)の曲率半径を50μm、レンズ頂点位置からシート裏面までの厚さを120μmとした。隣接するレンチキュラーレンズ(レンズ部423)の間に平坦な部分(平坦部236)を設け、この平坦面の幅を変えた数種類の試料を作製した。
図15に示すように、開口部411,412の位置をレンズ部423の光軸からずらすことによって、集光される角度が変化することが分かる。具体的には、正面方向に加え、正面から±15°ずれた位置の輝度が高くなっていることが分かる。このように、開口部421の位置を変えることにより、集光する角度範囲を任意に制御することが可能であることが分かる。
本実施例4で作製した光学シートは実施形態6の一実施例である。具体的には、まず、ホットエンボス法によって、図11に示す構造のマイクロレンズアレイシートを光学シート52として作製した。成型材料としては屈折率1.5のアクリルを用いて、レンズ構造体523のマイクロレンズ(レンズ部525)の曲率半径を50μm、レンズ頂点位置からシート裏面までの厚さを120μmとした。
図16に示すように、開口部522の位置をレンズ部525の光軸からずらすことによって、集光される角度が変化することが分かる。具体的には、正面から±15°ずれた位置の輝度が高くなっていることが分かる。このように、開口部522の位置を変えることにより、集光する角度範囲を任意に制御することが可能であることが分かる。
まず、ホットエンボス法によって、図12に示す構造の三角柱プリズムシート93を作製した。成形材料として屈折率1.5のアクリルを用いて、プリズム頂点位置からシート裏面までの厚さを120μmとした。三角柱プリズム931の頂角は90°、レンズピッチは50μmとした。この光学シートをハウジングの出射口に取付けて従来の照明装置を作製し、その輝度特性を測定した。
この従来の照明装置の輝度の視野角依存性は、実施例1〜4の測定結果を示す図13〜16に示されている。上記の実施例1〜4のように、光学シートの輝度角度分布を開口部の形状によって様々なパターンに制御することができることがわかる。
120…光出射口、131…反射体、132…開口部、133…レンズ構造体、
134…反射部、135…レンズ部
23…光学シート、231…反射体、232…開口部、233…レンズ構造体、
234…反射部、235…レンズ部
33…光学シート、331…反射体、332,342,352…開口部、
333…レンズ構造体、335,345,355…反射部
41,42,43,44…光学シート、
411,412,421,431,441…開口部、
51,52,53…光学シート、511,521,531…反射体、
512,522,532…開口部、513,523…レンズ構造体、
515,525…レンズ部
93…三角柱プリズムシート、931…三角柱プリズム
Claims (11)
- 光を出射する光源と、
当該光源を収納し、前記光源からの光を出射する出射口が設けられたハウジングと、
前記出射口に配設された光学シートとを有する照明装置であって、
前記光学シートは、
前記光の出射側に配設され、前記光源から入射された光を互いに平行に揃えるレンズ構造体と、
前記光の入射側に配設され、前記光源から出射された光を反射する反射体と、
当該反射体に開口され、前記光源から入射された光を透過する複数の光透過開口部とを有し、
当該光透過開口部は、前記レンズ構造体の光軸からずれた位置に配設されており、
前記光源から入射された光は、前記複数のレンズ部のうち、少なくともその一つに対して前記複数の光透過開口部を通して入射される照明装置。 - 前記レンズ構造体は、複数のレンズ部を有し、
前記光透過開口部は、前記レンズ構造体の光軸から前記複数のレンズ部間の距離よりも小さな幅だけずれた位置に形成されることを特徴とする請求項1記載の照明装置。 - 前記レンズ部は、前記光軸が直線状に延在した長寸のレンチキュラーレンズであり、
前記光透過開口部は、前記レンチキュラーレンズの長手方向に沿って延在したストライプ状に形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の照明装置。 - 前記レンズ部は、前記光軸が直線状に延在した長寸のレンチキュラーレンズであり、
前記光透過開口部は、前記レンチキュラーレンズの光軸を中心線として波状に開口されることを特徴とする請求項1又は2に記載の照明装置。 - 前記レンズ部は、前記光軸が直線状に延在した長寸のレンチキュラーレンズであり、
前記光透過開口部は、前記レンチキュラーレンズの光軸に沿って直線状に並設された複数の開口部分を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の照明装置。 - 前記レンズ部は、マイクロレンズアレイであり、
前記光透過開口部は、点在した状態で前記反射体に形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の照明装置。 - 前記光軸からずれた位置に配設された光透過開口部は、第1の光透過開口部であって、
前記光学シートは、前記第1の光透過開口部と異なって、前記レンズ構造体の光軸上に形成された第2の光透過開口部を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の照明装置。 - 前記レンズ構造体は、前記複数のレンズ部の間に配設され、前記レンズ部によるレンズ効果よりも小さなレンズ効果を有する複数の非レンズ部を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の照明装置。
- 前記非レンズ部は、前記光学シートのシート面に平行な平坦面であり、
前記複数のレンズ部は、複数の前記平坦面を介して連結されることを特徴とする請求項8記載の照明装置。 - 請求項1乃至9のいずれかに記載の照明装置を備えた表示装置。
- 前記照明装置がバックライトとして用いられた液晶表示装置であることを特徴とする請求項10記載の表示装置。
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