JP4502411B2 - 基板処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体基板や液晶表示器製造用ガラス基板などの基板にRTP、CVD、熱処理などの処理を施す基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
基板に所定の処理を施す基板処理装置の中には、処理中の雰囲気を適正に維持するため、基板を一旦格納室に搬入し、この格納室内部を所定の雰囲気にしてから基板を処理室に搬送するものがある。図9はこのような基板処理装置101の一例を示す側面図である。この基板処理装置101では、格納室102と搬送室103とは開閉自在なゲート弁151を介して接続されており、搬送室103と処理室104もゲート弁152を介して接続されている。
【0003】
基板Wは、まず、カセットCに複数枚セットされた状態で格納室102に搬入される。次に、搬送室103内に設けられた搬送ロボット(図示省略)が基板Wを1枚ずつ矢印M1およびM2に示すように処理室104へと搬送し、処理が完了すると基板Wを格納室102に戻す。そして、全ての基板Wについて処理が完了するとカセットCにセットされた状態のままで装置外部へと搬出されるようになっている。
【0004】
また、このような基板処理装置では格納室102や搬送室103を処理室104内部と同様の圧力の雰囲気に維持する必要があり、このために格納室102や搬送室103にはガス供給管161、171や排気管162、172が接続されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
また、基板処理装置101では、格納室102には基板Wの搬出入の際に直接外気が侵入するため、酸素などの活性ガスの処理室への拡散を防止するために格納室102内部の活性ガスの除去を行う必要がある。
【0006】
しかし、格納室内部の基板はカセット等により複数の基板が基板の大きさに比較して小さなピッチ(基板の代表寸法の1/30程度)で多段に積み重ねて配置されているため基板に対して不活性なガス(所定のガス)を導入してもガスの置換が十分に行われず、活性なガス濃度を所定濃度以上に出来なかったり、非常に長い時間を要することになり、処理済基板に悪影響(主に酸化)を与えたり、スループットの低下を招く。これらを防止する手段として、活性ガスの除去のために格納室102を一度真空にしてから不活性ガスを常圧となるまで充填するようにする方法もあるが、格納室102は真空に耐え得る構造としなければならず、また、排気管162も真空発生装置に接続する必要がある。
【0007】
そこで、この発明は、上記課題に鑑みなされたもので、格納室102内部を短時間に活性ガスを所定濃度以下にし、処理済基板への悪影響やスループットの低下を抑え、又、格納室102を真空にすることなく格納室102内部の適切なガス置換を行うことにより、格納室102を真空に耐えうる構造にする必要がなく、また、真空発生装置も不要とし、その結果、コスト削減を図ることができる基板処理装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、基板に所定の処理を施す基板処理装置であって、外部と前記基板の受渡を行う受渡し部と、前記受渡し部に接続された本体部と、前記受渡し部に所定のガスを供給するガス供給手段と、前記受渡し部内のガスを排気する排気手段とを備え、前記受渡し部が、外部より受け入れた前記基板を格納する格納室と、前記格納室と前記本体部との間に介在する開閉自在なゲート弁とを有し、前記受渡し部への前記所定のガスの供給と前記受渡し部内のガスの排気とにより前記格納室内部に生じる気流の向きが、前記格納室に格納される前記基板の主面にほぼ平行であり、前記気流は、前記格納室内の前記ゲート弁に対向する壁面から前記所定のガスが一様に噴出されて生じ、前記壁面から前記ゲート弁へ向かう方向に発生する
請求項2の発明は、基板に所定の処理を施す基板処理装置であって、外部と前記基板の受渡を行う受渡し部と、前記受渡し部に接続された本体部と、前記受渡し部に所定のガスを供給するガス供給手段と、前記受渡し部内のガスを排気する排気手段とを備え、前記受渡し部が、外部より受け入れた前記基板を格納する格納室と、前記格納室と前記本体部との間に介在する開閉自在なゲート弁とを有し、前記受渡し部への前記所定のガスの供給と前記受渡し部内のガスの排気とにより前記格納室内部に生じる気流の向きが、前記格納室に格納される前記基板の主面にほぼ平行であり、前記格納室は、前記ゲート弁に対向するように配置された開閉自在な扉をさらに備え、前記気流は、前記格納室内の前記扉から前記所定のガスが一様に噴出されて生じ、前記扉から前記ゲート弁へ向かう方向に発生する。
請求項3の発明は、請求項2記載の基板処理装置であって、前記扉は、前記ガス供給手段に接続されている。
【0009】
請求項の発明は、請求項1ないしのいずれかに記載の基板処理装置であって、前記本体部が、前記格納室に前記ゲート弁を介して接続されると共に、前記基板の搬送を行う搬送手段を内部に有する搬送室と、前記搬送室に接続され、前記基板に前記所定の処理を施す処理室とを備えている。
【0011】
請求項5の発明は、請求項2または3に記載の基板処理装置であって、前記に複数の細孔を分布形成した細孔板が取り付けられており、前記所定のガスが前記細孔板の前記複数の細孔から噴出される。
【0012】
請求項の発明は、請求項1ないしのいずれかに記載の基板処理装置であって、前記排気手段が前記ゲート弁の弁箱に接続されている。
【0013】
請求項の発明は、請求項1ないしのいずれかに記載の基板処理装置であって、前記排気手段が、前記受渡し部に接続された第1排気管と、前記第1排気管に取り付けられた開閉自在な弁と、前記本体部に接続された第2排気管と、前記第1排気管と前記第2排気管とに接続された主排気管と、前記主排気管内部のガスを排気する手段とを有し、前記主排気管に外気を流入させる外気吸込部が設けられている。
【0014】
【発明の実施の形態】
<1. 第1の実施の形態>
図1はこの発明の第1の実施の形態である基板処理装置1の構造の概略を示す平面図である。
【0015】
この基板処理装置1は基板Wが搬送される搬送室2の周囲に基板Wを一時的に格納しておく搬入出用格納室3、4、および、基板Wに所定の処理を施す処理室5がそれぞれ開閉自在なゲート弁53、54、55を介して接続されており、さらに、ガス供給系6および排気系7が所定位置に接続される構成となっている。
【0016】
また、図2は搬入出用格納室3やゲート弁53を示す斜視図であり、図3は搬入出用格納室3やゲート弁53の縦断面図である。
【0017】
搬入出用格納室3は扉31を介して装置外部から搬出入される基板Wを一時的に格納しておく格納室であり、このとき、基板Wは図3に示すようにカセットCに複数枚セットされた状態で装置外部から搬入される。なお、搬入出用格納室4も同様の構造となっている。
【0018】
搬送室2内部には図1に示すように基板Wを搬送する搬送ロボット21が設けられており、搬入出用格納室3、4、および、処理室5相互間において基板Wを搬送するようになっている。
【0019】
また、ゲート弁53は図3に示すように弁箱531内部に弁体532を有しており、弁体532が軸533を介してシリンダ534に連結されている。これにより、シリンダ534が軸533を矢印S1に示すように上下に移動させると弁体532が搬送室2の開口23を開閉して、搬送室2内部と搬入出用格納室3内部とを接続したり隔離したりするようになっている。なお、図3においては弁体532を搬送室2側に押さえつける機構を省略して図示している。また、他のゲート弁54や55も同様の構造となっている。
【0020】
ガス供給系6は図1に示すように、流量調整可能なガス供給装置61およびこれに接続された供給管62、63、64を有しており、供給管62、63、64はそれぞれ搬送室2、搬入出用格納室3の扉31、および、搬入出用格納室4の扉41に接続されている。これらの供給管62ないし64を用いて搬送室2、搬入出用格納室3、4には窒素ガスなどの不活性ガスが供給されるようになっている。また、供給管62ないし64にはそれぞれ開閉自在な弁76が取り付けられている。
【0021】
排気系7は排気装置71、排気管72、73、74、外気吸込管77、これらに接続された主排気管78、および、圧力計79から構成されており、排気管72、73、74はそれぞれ搬送室2、ゲート弁53、および、ゲート弁54に接続されて搬送室2、搬入出用格納室3、および、搬入出用格納室4を排気するようになっている。また、排気管73、74には弁76が取り付けられており、さらに、排気装置71の直前では外気吸込管77から調整ダンパで調整し、外気が主排気管78に流れ込むようにされているとともに、外気と合流直前の主排気管78の圧力が圧力計79を用いて計測されるようになっている。
【0022】
ガス供給系6および排気系7の接続形態を一般的に換言するならば、搬入出用格納部3、4やゲート弁53、54からなる受渡し部と、搬送室2や処理室5などのその他の部分である本体部とのそれぞれにガス供給系6および排気系7が接続されている形態となっている。
【0023】
以上がこの基板処理装置1の構成であるが、次に、この基板処理装置1の動作の概略について説明する。
【0024】
まず、ゲート弁53が閉じた状態で搬入出用格納室3へのガスの供給および排気を停止し、扉31を開ける。そして、基板Wを複数枚カセットCにセットした状態で装置外部より搬入出用格納室3に搬入し、扉31を閉じる。この状態を示した図が図2および図3である。
【0025】
次に、供給管63および排気管73の弁76を開け、不活性ガスを扉31を介して供給し、搬入出用格納室3内部のガスをゲート弁53に取り付けられた排気管73から排気する。これにより搬入出用格納室3内部が不活性ガスに置換される。なお、この置換動作の詳細については後述する。
【0026】
搬入出用格納室3内部のガス置換が完了すると図3に示すようにシリンダ534を用いて弁体532を下降させてゲート弁53を開く。そして、開口23を介して図1に示す搬送ロボット21が基板Wを1枚だけ搬送室2へと取り出す。さらに、ゲート弁55を開いて搬送ロボット21が基板Wを処理室5へと搬送し、ゲート弁55を閉じて基板Wに所定の処理が施される。
【0027】
基板Wへの処理が完了すると、ゲート弁55を開け、搬送室2に設けられた図示しないクーリングユニットで所定温度になるまで基板を冷却してから搬送ロボット21が基板Wを搬入出用格納室3へと搬送する。このような処理を繰り返し、格納室のすべての基板の処理が終了するとゲート弁53を閉じ、さらに搬入出用格納室3へのガスの供給および排気を停止して扉31を開けて基板WをカセットCにセットした状態で装置外部へと取り出す。なお、基板Wの装置外部への搬出が完了すると新たな基板を入れたカセットをセットし扉31を閉じて、内部のガス置換が行われ、不活性ガスが充填される。
【0028】
以上が、この基板処理装置1の動作の概略であるが、次に、この基板処理装置1の搬入出用格納室3、4にて行われるガス置換動作について搬入出用格納室3を例に詳説する。
【0029】
図4は搬入出用格納室3の扉31を示す斜視図であり、搬入出用格納室3内部側から見たものとなっている。
【0030】
扉31が閉じた状態では、Oリング312を介して搬入出用格納室3を密閉するようになっているが、Oリング312で囲まれる領域には多数の細孔を均一に分布形成させたフィルタプレート311が取り付けられており、フィルタプレート311の裏側(装置外部側)には空間313が形成されている。この空間313には供給管63が接続されており、不活性ガスが供給されるようになっている。空間313に不活性ガスが供給されるとフィルタプレート311の多数の細孔から不活性ガスが噴き出すこととなるが、この噴き出した不活性ガスの気流は図3の矢印G1に示すようにフィルタプレート311の面にほぼ垂直に(すなわち、ほぼ水平方向に)一様に生じることとなる。
【0031】
一方、ゲート弁53の弁箱531には排気管73が取り付けられており、ここから搬入出用格納室3内部のガスを排気している。したがって、フィルタプレート311から水平に一様に生じる不活性ガスの気流は、複数の基板Wの隙間を通り抜けて弁体532に向かって流れ、その後、矢印G2およびG3に示すように弁箱531内部を下降して排気管73から排気されることとなる。なお、カセットCは矢印G1の気流を乱さないように扉31側および弁体53側が開口しており、また、このようなカセットCの形状および載置姿勢は一般的なものでもある。
【0032】
以上のように、搬入出用格納室3の扉31に供給管63を接続し、フィルタプレート311を介して不活性ガスを搬入出用格納室3内部に供給し、また、ゲート弁53の弁箱531に排気管73を接続して排気を行うことにより、搬入出用格納室3内部ではほぼ水平方向に層状の気流が発生し、複数の基板Wの隙間までガス置換を行うことができる。さらに、図3に示すように排気管73を弁箱531の下部に接続することにより弁箱531の内部も余すところなくガス置換が行われる。これにより、搬入出用格納室3および弁箱531内部を真空とすることなく適切なガス置換が実現される。その結果、搬入出用格納室3を真空に耐えうる構造とする必要がなく、また、高価な真空発生装置なども不要となり、コストの削減を図ることができる。また、短時間に活性ガス濃度を所定濃度以下にできる。
【0033】
この基板処理装置1では、さらに、排気系7においても簡易な構成にて排気処理を実現している。次に、この排気系7の構成について詳説する。
【0034】
上述の通り、この基板処理装置1では高価な真空発生装置を必要とせず、通常の排気設備71を用いて排気を実現しているが、さらに、簡易な構造にて搬送室2の排気と搬入出用格納室3および4の排気とを1つの排気設備71を用いて行っている。
【0035】
図1に示すように搬送室2、搬入出用格納室3、4はそれぞれ排気管72、73、74に接続されているが、これらの排気管は途中で1つの主排気管78となって排気設備71と接続されている。主排気管78にはさらに吸入量を可変できる手段をもった外気吸込管77が接続されており、所定の流量の外気が流れ込むようになっている。そして、外気が流れ込む直前の主排気管78の圧力が圧力計79において計測されて管理されるようになっている。
【0036】
以上の構成により、排気管73や74に設けられた弁76を開閉しても排気設備71が排気すべきガスの量は大きな変化を生じない。その結果、主排気管78内部の圧力の変動が抑えられることとなる。すなわち、搬入出用格納室3や搬入出用格納室4における基板Wの搬出入の際に排気管73や74の弁76が閉じられることとなるが、その際に主排気管78の圧力は大きな変化をすることはなく、搬送室2に接続された排気管72から急激にガスが排気されるということはない。
【0037】
以上のように、主排気管78に外気吸込管77を設けることにより、簡単な構造にて搬送室2、搬入出用格納室3、および、搬入出用格納室4の排気を1つの排気設備71にて実現することができ、搬送室、搬入出用格納室を同じ圧力に保つことが可能でゲート弁53、54開閉時の急激なガスの移動をなくし、パーティクルの巻き上げによるウエハへの付着を抑制できる。
【0038】
<2. 第2の実施の形態>
図5はこの発明の第2の実施の形態である基板処理装置の搬入出用格納室3およびゲート弁53を示す断面図であり、搬入出用格納室3の構造が第1の実施の形態と異なる点を除いてはほぼ第1の実施の形態と同様であり、同様の符号を付している。
【0039】
この基板処理装置の搬入出用格納室3では、カセットCが昇降台32上に載置されるようになっており、昇降軸33が矢印S2に示すように昇降することによりカセットCが昇降するようになっている。したがって、搬入出用格納室3は第1の実施の形態に比べて上下方向に大きくなっている。そこで、この基板処理装置では、扉31の上方の搬入出用格納室3内部壁面に扉31と同様の構造を設けて不活性ガスを供給するようになっている。
【0040】
すなわち、扉31の上方の搬入出用格納室3内部壁面にフィルタプレート311aを取り付け、フィルタプレート311aの背後に空間313aを形成している。そして、扉31と同様にこの空間313aに供給管63aを接続して不活性ガスを供給するようにしている。
【0041】
このように、扉31の上方にてフィルタプレート311aを介して不活性ガスを供給することにより、搬入出用格納室3の扉31側の壁面全面から水平を向く一様な気流が矢印G4およびG5に示すように発生する。したがって、第1の実施の形態と同様、搬入出用格納室3内部を真空とすることなく適切なガス置換が可能となり、コスト削減を図ることができ、さらに短時間で活性ガス濃度を所定濃度以下にできる。
【0042】
なお、この基板処理装置では、さらに、搬入出用格納室3下部の昇降軸33近傍に供給管63bを接続し、昇降軸33のガイドなどに滞留するガスも置換されるようになっている。これにより、さらに適切なガス置換を実現している。また、以上の構造は搬入出用格納室4においても同様のものとすることができる。
【0043】
<3. 変形例>
以上、この発明の実施の形態について説明してきたが、この発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
【0044】
上記実施の形態では扉31にフィルタプレート311を設け、フィルタプレート311を介して不活性ガスを供給するようにしているが、基板Wの主面に平行に一様に不活性ガスが供給されるのであるならばどのような形態であってもよい。
【0045】
例えば、図6に示すように、フィルタプレート311に代えて複数の細孔314aを設けた管314を扉31に張り巡らし、同様の効果を得るようにしてもよいし、図7に示すようフィルタプレートをフィルタプレート311bおよび311cのように2つ設け、これらの背後の空間を接続管315を介して接続することにより両フィルタプレート311b、311cから水平方向を向く一様な不活性ガスの気流を発生するようにしてもよい。これにより、両フィルタプレート311b、311cの間に覗窓Eを設けることができるようになる。
【0046】
また、ゲート弁53に取り付けられる排気管73も弁箱531の下部であればどこに取り付けてもよい。図8はその一例を示す図であり、搬送室2側からゲート弁53を見た図である。図示するようにこの例では排気管73をシリンダ534の側方に位置させ、弁箱531の最下部に接続している。これにより、弁箱531内のガスをより適切に排気するようにしている。
【0047】
なお、以上の例は搬入出用格納室4についてももちろん同様のことがいえる。
【0048】
また、上記実施の形態では、扉側からガスを供給してゲート弁側からガスを排気しているが、基板Wの主面に平行に気流を発生するのであるならば(搬入出用)格納室の他の壁面からガスを供給し排気するようにしてもよいし、格納室内部にガスの供給口および排気口を別途設けるようにしてもよい。
【0049】
また、上記実施の形態では、各格納室にて複数の基板Wを格納するようにしているが、単数の基板であってもよい。
【0050】
また、上記実施の形態では搬送室2を有する基板処理装置であるがこれは一例に過ぎず、処理室と格納室のみを有する基板処理装置であっても格納室において同様の構造とすることにより同様の効果を得ることができる。
【0051】
また、上記実施の形態でのガスの供給においてガスの供給を断続的に行う回分パージ操作をするようにしてもよい。これにより、各格納室や弁箱に滞留するガスをさらに効率よく排気することができる。
【0052】
また、上記実施の形態における格納室の扉をシリンダを用いた自動扉としてもよい。
【0053】
さらに、上記実施の形態における処理室は常圧の雰囲気であるものに限定されるわけではなく、減圧や真空の雰囲気であっても格納室が常圧で問題が生じない装置であれば上記実施の形態と同様の格納室を用いることができる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1からまでに記載の発明では、格納室内部において基板の主面にほぼ平行に気流を生じさせるので、小さなピッチで多段に積み重ねて配置された基板間や基板とカセットとそれを設置する格納室の台の間も効率よくガスの入れ替えが可能となり、短時間で存在ガスの濃度を十分に低くする事ができ、又、ガスの乱れが少なく格納室底面にあるパーティクルを巻き上げ難い。
【0055】
特に、請求項記載の発明では、格納室の扉から一様に所定のガスを噴出させるので、さらに効率的なガスの置換が格納室において可能となる。
【0056】
特に、請求項記載の発明では、格納室の扉に細孔板を設け、細孔板より所定のガスを噴出させるので、細孔板全面より一様に格納室内部へとガスを供給することができる。これにより効率的なガスの置換が格納室において可能となる。
【0057】
特に、請求項記載の発明では、排気手段がゲート弁の弁箱に接続されているので、弁箱内部のガスの置換も効率的に行うことができる。
【0058】
特に、請求項記載の発明では、本体部と受渡し部とを排気手段に接続し、主排気管に外気吸込部を設けているので、受渡し部と外部との基板の受渡の際に受渡し部の排気を停止しても本体部の排気流量が大きく変動することはない。これにより、本体部と受渡し部とを1つの排気手段により排気することが可能となり、効率のよいガスの入替えが可能となり、さらに短時間でガスの濃度を所定濃度以下にでき、コスト削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態の基板処理装置の構造を示す平面図である。
【図2】搬入出用格納室およびゲート弁を示す斜視図である。
【図3】搬入出用格納室およびゲート弁を示す縦断面図である。
【図4】搬入出用格納室の扉を示す斜視図である。
【図5】この発明の第2の実施の形態の基板処理装置の搬入出用格納室およびゲート弁を示す縦断面図である。
【図6】扉の他の形態を示す斜視図である。
【図7】扉の他の形態を示す斜視図である。
【図8】ゲート弁の他の形態を示す斜視図である。
【図9】従来の基板処理装置を示す側面図である。
【符号の説明】
1 基板処理装置
2 搬送室
3、4 搬入出用格納室
5 処理室
6 ガス供給系
7 排気系
21 搬送ロボット
53、54 ゲート弁
61 ガス供給装置
63、63a、64 供給管
71 排気装置
72、73、74 排気管
76 弁
77 外気吸込管
78 主排気管
311、311a、311b、311c フィルタプレート
314 管
314a 細孔
531 弁箱
G1〜G5 矢印
W 基板

Claims (7)

  1. 基板に所定の処理を施す基板処理装置であって、
    外部と前記基板の受渡を行う受渡し部と、
    前記受渡し部に接続された本体部と、
    前記受渡し部に所定のガスを供給するガス供給手段と、
    前記受渡し部内のガスを排気する排気手段と、
    を備え、
    前記受渡し部が、
    外部より受け入れた前記基板を格納する格納室と、
    前記格納室と前記本体部との間に介在する開閉自在なゲート弁と、
    を有し、
    前記受渡し部への前記所定のガスの供給と前記受渡し部内のガスの排気とにより前記格納室内部に生じる気流の向きが、前記格納室に格納される前記基板の主面にほぼ平行であり、
    前記気流は、前記格納室内の前記ゲート弁に対向する壁面から前記所定のガスが一様に噴出されて生じ、前記壁面から前記ゲート弁へ向かう方向に発生することを特徴とする基板処理装置。
  2. 基板に所定の処理を施す基板処理装置であって、
    外部と前記基板の受渡を行う受渡し部と、
    前記受渡し部に接続された本体部と、
    前記受渡し部に所定のガスを供給するガス供給手段と、
    前記受渡し部内のガスを排気する排気手段と、
    を備え、
    前記受渡し部が、
    外部より受け入れた前記基板を格納する格納室と、
    前記格納室と前記本体部との間に介在する開閉自在なゲート弁と、
    を有し、
    前記受渡し部への前記所定のガスの供給と前記受渡し部内のガスの排気とにより前記格納室内部に生じる気流の向きが、前記格納室に格納される前記基板の主面にほぼ平行であり、
    前記格納室は、前記ゲート弁に対向するように配置された開閉自在な扉をさらに備え、
    前記気流は、前記格納室内の前記扉から前記所定のガスが一様に噴出されて生じ、前記扉から前記ゲート弁へ向かう方向に発生することを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項2記載の基板処理装置であって、
    前記扉は、前記ガス供給手段に接続されていることを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記本体部が、
    前記格納室に前記ゲート弁を介して接続されると共に、前記基板の搬送を行う搬送手段を内部に有する搬送室と、
    前記搬送室に接続され、前記基板に前記所定の処理を施す処理室と、
    を備えていることを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項2または3に記載の基板処理装置であって、
    前記に複数の細孔を分布形成した細孔板が取り付けられており、
    前記所定のガスが前記細孔板の前記複数の細孔から噴出されることを特徴とする基板処理装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記排気手段が前記ゲート弁の弁箱に接続されていることを特徴とする基板処理装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記排気手段が、
    前記受渡し部に接続された第1排気管と、
    前記第1排気管に取り付けられた開閉自在な弁と、
    前記本体部に接続された第2排気管と、
    前記第1排気管と前記第2排気管とに接続された主排気管と、
    前記主排気管内部のガスを排気する手段と、
    を有し、
    前記主排気管に外気を流入させる外気吸込部が設けられていることを特徴とする基板処理装置。
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