JP4501809B2 - リザーブタンク - Google Patents

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Description

本発明は、リザーブタンクに関し、例えば水冷式内燃機関を有する車両に搭載されるラジエータ用のリザーブタンクに好適なものである。
従来、水冷式内燃機関を有する車両では、ラジエータより溢れ出た冷却液を貯留するための完全密閉式リザーブタンクが設けられている(特許文献1参照)。この種のリザーブタンクでは、重要な機能として、冷却液系のエア分離、エア混入抑制がある。特に、リザーブタンクの入口パイプよりタンク内に流入する液がタンク内に貯留の液に衝突すると、液内に気抱が発生し易く、この入口パイプは、エア巻き込みに注意して設定する必要がある。
特許文献1の開示する技術では、タンク形状を円筒とし、その円筒状のタンク側壁の接線方向に沿って入口パイプを設定している。この技術では、入口パイプよりタンク内に流入する液を、円筒状側壁に沿わせるように、螺旋状に流れ込ませことで、気抱発生の低減を図ろうとしている。
特開2002−250230号公報
しかしながら、従来技術では、入口パイプのタンクへの取り付け位置を、タンク側壁の接線方向のみに限定するため、例えば車両等の限られた搭載空間にリザーブタンクを搭載する場合など、タンク搭載上の制約によりそのような入口パイプの取付条件が成立し難い場合がある。
また、タンク内部に耐圧性を確保するためには、タンク形状が円筒状や球状であっても、補強リブをタンク側壁内に設ける必要がある。そのため、タンク内に流入する液をタンク側壁内に沿って例え螺旋状に流すようにしようとしても、実際には、液が補強リブに当たってタンク内に飛散し、気抱を発生させてしまうおそれがある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、タンク搭載上の条件緩和が図れるとともに、入口パイプよりタンク内に流入した液によるエア巻き込みの防止が可能なリザーブタンクを提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を備える。
請求項1乃至9に記載の発明では、流体を貯留するタンク本体(6)と、タンク本体(6)に設けられ、タンク本体(6)内に流体を流入させる入口パイプ(21)とを備え、流体が溢れ出る流体供給源(3)より入口パイプ(21)に向けて流れ込む流体によりタンク本体(6)内に、流体が溜められている貯液部と、貯液部に接する気相部が形成されるリザーブタンク(4)において、
タンク本体(6)の内部には、タンク本体(6)の側壁(6h)に設けられ、入口パイプ(21)の開口部(21a)に対向する隔壁(62)と、
入口パイプ(21)の開口部(21a)と隔壁(62)との間に内部空間を形成する小容積空間部(R)と、を備え、
小容積空間部(R)の内周を形成する隔壁の内周面(62r)は、入口パイプ(21)の開口部(21a)の軸線に対して傾斜するとともに、隔壁(62)は、入口パイプ(21)の開口部(21a)より流出する流体の流れを下方向に向かって導くことを特徴とする。
入口パイプ(21)の開口部(21a)の近傍において、開口部(21a)より流出する流体の流れを隔壁(62)によって下方向に向かって導くことにより開口部(21a)より流出する流体がタンク本体(6)内に飛散することを防止でき、従って飛散要因による気抱の発生を抑制できる。小容積空間部(R)の内周を形成する隔壁の内周面(62r)が入口パイプ(21)の開口部(21a)の軸線に対して傾斜することにより、開口部(21a)より流出する冷却水を、隔壁の内周面(62r)の傾斜する方向に沿うような流れに形成できる。従って、小容積空間部内に流入する冷却水の流れが衝突により飛散することを防止できる。
さらに、開口部(21a)よりタンク本体(6)内に流入する流体の流れを隔壁(62)に沿わせて飛散防止を図るため、入口パイプ(21)の取り付け位置を側壁(6h)接線方向に限定する必要はなく、タンク本体(6)搭載上の条件緩和が図れる。
特に、請求項2に記載の発明では、タンク本体(6)の側壁(6h)内面には、タンク本体(6)の耐圧性向上のための複数の補強リブ(61)が設けられており、開口部(21a)は、補強リブ(61)の間に配置されていることを特徴とする。
これにより、開口部(21a)は、補強リブ(61)の間に配置されているので、開口部(21a)より流出する流体の流れと、タンク本体(6)内に設けられた耐圧性向上用補強リブ(61)との干渉が回避可能である。したがって、流体飛散による気抱発生が抑制される。
また、請求項3に記載の発明では、小容積空間部(R)は、隔壁(62)と、複数の補強リブ(61)のうち少なくとも一つの補強リブ(61ak)とによって区画された空間部であることを特徴とする。
タンク本体の必要な耐圧性能を得るために、隔壁(62)からなる小容積空間部(R)と、補強リブ(61)の間隔の大きさがほぼ等しくなる場合がある。このような場合には、請求項3に記載の発明のように、小容積空間部(R)は、隔壁(62)と、複数の補強リブ(61)のうち少なくとも一つの補強リブ(61ak)で区画されていることが好ましい。これにより、隔壁(62)と補強リブ(61ak)により小部屋(R)を区画形成することができるので、タンク本体の必要な耐圧性能の確保と、小部屋(R)の形成による気泡発生の抑制が両立できる。
また、請求項4に記載の発明では、隔壁(62)には、開口部(21a)よりも上方向の部位に設けられた貫通穴(63)が設けられていることを特徴とする。
入口パイプ(21)を介してタンク本体内(6)に流入する流体中にエアを含まれる場合、隔壁(62)によって区画された空間内にエアが滞留し、流体のエア混入状態が継続する可能性がある。これに対し、請求項4に記載の発明では、隔壁(62)には、開口部(21a)より上方向の部位に設けられた貫通穴(63)が設けられているので、貫通穴(63)を用いてエア抜きすることができる。
また、請求項5に記載の発明では、小容積空間部(R)を区画形成する補強リブ(61ak)には、開口部(21a)よりも上方向の部位に設けられた貫通穴(63)が設けられていることを特徴とする。
このような構成であっても、補強リブ(61ak)に設けられた貫通穴を用いてエア抜きすることができる。
また、請求項6に記載の発明では、貫通穴(63)と入口パイプ(21)の開口部(21a)は、貫通穴(63)の軸線と開口部(21a)の軸線が交差するように配置されていることを特徴とする。
これにより、入口パイプ(21)の開口部(21a)より流入する流体が、貫通穴(63)より直接流出してしまうのを防止できる。
また、請求項7に記載の発明では、入口パイプ(21)は、気相部に臨むタンク本体(6)の側壁(6h)に設けられていることを特徴とする。
これにより、例えば入口パイプ(21)の取り付け位置を、タンク本体(6)の上部側に配置することが可能であり、従って、タンク本体(6)搭載上の条件緩和を効果的に図ることができる。
また、請求項8に記載の発明では、タンク本体(6)は、略球形状であることを特徴とする。
これにより、上下方向の長さを大きくすることなく、入口パイプ(21)近傍に隔壁(62)を形成することができ、対向配置される入口パイプ(21)の開口部(21a)と隔壁(62)との間に形成される空間を小さくすることができる。そのため、入口パイプ(21)から流入した流体を隔壁(62)に沿わせてより確実に下方向に導くことができる
また、請求項9に記載の発明では、流体供給源は、車両用ラジエータ(3)であることを特徴とする。
これにより、車両用ラジエータ(3)に用いるリザーブタンク(4)のタンク本体(6)として、タンク本体(6)搭載上の条件緩和を効果的に図ることができる。
なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明のリザーブタンクを、具体化した実施形態を図面に従って説明する。図1は、実施形態のリザーブタンクを適用した車両用内燃機関の冷却装置を示す模式図である。図2は、図1中のリザーブタンクを示す部分的断面図である。図3は、図2を上方からみた部分的断面図である。なお、図2に示される入口パイプ周りの断面は、図3中のII−IIからみた断面を示している。
また、図4および図5は、本実施例と比較のため比較例を示す図であって、図4は比較例1のリザーブタンク内に流入する流体の流れを説明する模式的断面図、図5は比較例2のリザーブタンク内に流入する流体の流れを説明する模式的断面図である。
まず、本実施形態のリザーブタンクを適用する車両用内燃機関の冷却装置を図1に基づいて説明する。図1に示すように、リザーブタンク4は、水冷式内燃機関(以下、エンジンと呼ぶ)1を適正な温度に冷却するための車両用エンジン冷却装置に搭載されている。この車両用エンジン冷却装置は、エンジン1およびウォータポンプ2を、ラジエータ3等を環状に接続し、冷却水循環回路を構成している。ラジエータ3のアッパタンク(上側タンク)3aに完全密閉型リザーブタンク(以下、リザーブタンク)4が接続され、ロアタンク(下側タンク)3bにはサーモスタット5が液密的に接続されている。なお、10はサーモスタット5とウォータポンプ2の入口部とを連通するサクションパイプである。そして、11は、エンジン1の冷却水が所定温度以下の低温時にラジエータ3から冷却水を迂回させるバイパスパイプである。
車両用エンジン冷却装置内の系統圧は、リザーブタンク4のタンク本体6の上端部に取り付けられている圧力調整栓としての加圧キャップ7により所定値(例えば108kPa)に設定されている。そして、8はリザーブタンク4とウォータポンプ2の入口部とを連通し、加圧キャップ7によりエンジン1の各部に均一な系統圧を加える加圧回路(連絡管)である。9は、ラジエータ3のアッパタンク3aとリザーブタンク4を連通し、空気抜きを行なうためのエア抜き回路(連絡管)である。
次に、リザーブタンク6は、図2に示すように、冷却水を貯留するためのタンク本体6と、タンク本体6の上端部に形成されたネックフィラ(図示せず)に捩じ込まれて上端を塞ぐように装着される、例えばナイロン樹脂製のプレッシャ型の加圧キャップ7とを含んで構成されている。なお、加圧キャップ7は、周知構造の圧力調整栓であるので、詳細説明は省略する。
タンク本体6は、ポリプロピレン等の樹脂材料で形成される略中空容器であり、射出成形等の樹脂成形によって形成されている。タンク本体6の略中空容器の形状は、略球形状のもの(図2および図3参照)に限らず、楕円等の略円筒状のものであってもよい。
なお、以下の本実施形態の説明では、タンク本体6の形状は略球状のものとする。
また、略球形状のタンク本体6の成形方法としては、タンク本体6は、図2に示すように、上下に分割される樹脂容器構造で形成されている。このタンク本体6は、タンク本体6を二分割する分割タンク6a、6bを有している。図2中において、分割ラインaは、二分割される分割タンク(以下、第1分割タンク)6aと分割タンク(以下、第2分割タンク)6aとの合わせ部(合わせ面)を示している。
第1分割タンク6aと第2分割タンク6bをそれぞれ形成した後、両分割タンク6a、6bを相互に溶着接合して一体に成形されている。
なお、以下の説明において、補強リブ61に付す添え字のa、またはbは、例えば61aが、第1分割タンク6aに形成された第1分割補強リブであることを表している。
タンク本体6は、上述のラジエータ3のアッパタンク3aに連通するエア抜き回路(連結管)9に液密的に接続するための円管形状の入口パイプ21と、上述のウォータポンプ2の入口部に連通する加圧回路(連結管)8に液密的に接続するための円管形状の出口パイプ22とを備えている。
出口パイプ22は、略球状のタンク本体6の底部側の側壁6hに設けられ、側壁6hに一体成形されている。入口パイプ21は、タンク本体6の側方部側の側壁6hに設けられ、側壁6hに一体成形されている。なお、出口パイプ22は、底部側の側壁6hに鉛直下方に延びるように接続されているもの(図2参照)に限らず、底部側の側壁6hに斜め下方向、あるいはほぼ水平方向に延びるように接続されているものであってもよい。
入口パイプ21は、図2および図3に示すように、タンク本体6の側方部側の、球面状の側壁6hに対して傾斜するように接続されている。
具体的には、入口パイプ21の側壁6hへの取り付け位置は、図2のタンク本体6の縦断面に示されるように、タンク本体6内に貯留される冷却水の液面(図中の冷却水量の低レベルラインL1および高レベルラインL2参照)に対してほぼ平行に設定されている。この入口パイプ21の中心軸線(以下、軸線)は、高レベルラインL2より上方の位置に設定されている。なお、入口パイプ21の軸線と、リザーブタンク4の最頂部(詳しくは、加圧キャップ7の上端面)との高さは、H1である。
また、入口パイプ21の側壁6hへの取り付け位置は、図3のタンク本体6の横断面に示されるように、球面状の側壁6hに対して入口パイプ21の軸線が斜めに交差するように設定されている。このように入口パイプ21の軸線を側壁6hに対して傾斜するように配置することで、入口パイプ21の開口部21aよりタンク本体6内へ冷却水が流入する際に、その冷却水の流れを、開口部21a近傍の側壁6h内周に沿わせることが可能である(図3参照)。
この様な入口パイプ21の側壁6hへの取り付け方法により、入口パイプ21の軸線が側壁6hの接線方向に限定されるようなことはない。これにより、入口パイプ21の取り付け位置を側壁6h接線方向に限定する必要はなく、タンク本体6搭載上の制約条件の緩和が図れる。
さらに、本実施形態では、図2に示すように、入口パイプ21の開口部21aに対向する隔壁62が設けられており、隔壁62は側壁6hに一体成形されている。
なお、ここで、この隔壁62は、開口部21aに対向している内周面62rが開口部21aを囲うように配置されていることが好ましい。これにより、開口部21aと隔壁62との間に、内部空間を有する小容積空間部R(図2および図3参照)を形成することができる。これにより、後述の小容積空間部R内周に沿って開口部21aより流出した冷却水の流れを、図2中の下方向に向かって導くことが可能である(図2および図3の矢印参照)。
なお、本実施形態では、小容積空間部Rの内周を、隔壁62の内周面62rと、側壁6h内周に設けられている複数(本実施例では、16個)の補強リブ61のうちの、開口部21aを直接その間に挟み込む第1分割補強リブ(以下、小容積空間部形成用補強リブ)61akとで区画形成するように構成している。
これにより、開口部21aの近傍に小容積空間部Rを形成するのに、タンク本体6の耐圧性向上のための補強リブ61を利用するので、追加構成部材となる隔壁62で全て形成する必要がなく、隔壁61の追加によるタンク本体6のコストアップを抑えることができる。
また、小容積空間部Rの大きさに対して、補強リブ61の間隔の大きさが小容積空間部Rのものとほぼ等しくなるか、あるいは僅かに小さくなる場合がある。上述のように隔壁62と小容積空間部形成用補強リブ61akで小容積空間部Rを区画形成することができるので、タンク本体6の必要な耐圧性能の確保と、気抱発生の抑制のための小容積空間部Rの形成を、共に実現できる。
なお、補強リブ61は、以下のように形成されている。タンク本体6内を周方向に区分けするように複数個配置されている。補強リブ61は側壁6hより内部に向かって延びるように突出している(図3参照)。補強リブ61は、側壁6h内の外周側に円弧部(図2参照)を形成するように構成されている。
小容積空間部Rは、図2および図3に示すように、開口部21aの近傍に、比較的小さな空間容積を有するように形成されている。これにより、開口部21aより流出する流体の流れをその小容積空間部R内周に沿わせて流体の飛散を抑制でき、かつその流れを下方向に導くことができる。
また、小容積空間部Rの内周を形成すれる隔壁62の内周面62rおよび小容積空間部形成用補強リブ61akの内周面は、いずれも、入口パイプ21の開口部21aの軸線に対して直交していないように配置されている。言い換えると、小容積空間部Rの内周を形成する隔壁62の内周面62rおよび小容積空間部形成用補強リブ61akの内周面は、いずれも、入口パイプ21の開口部21aの軸線に対して傾斜している。
このように構成されているので、開口部21aより流出する冷却水の流れが小容積空間部Rの内周62rに衝突するのではなく、傾斜している方向に沿って内周62rを沿わせる流れを形成できる。したがって、小容積空間部R内に流入する冷却水の流れが、衝突による飛散するのを防止することができる。
また、本実施形態では、図2に示すように、隔壁62には、開口部21aより上方向の部位に貫通穴63が設けられている。なお、貫通穴63と開口部21aの軸間距離がh(図2参照)ある。
一般に、開口部21aより流体が流入する小容積空間部R内に、空気などのエアを含む冷却水が流入する場合があると、エア抜きされずに小容積空間部R内に滞留し、流体のエア混入状態が継続するおそれがある。これに対して本実施形態では、隔壁62に設けられた貫通穴63を用いて、小容積空間部R内に溜まったエアを、エア抜きすることができる。
さらに、貫通穴63と入口パイプ21の開口部21aとの関係は、貫通穴63の軸線と開口部21aの軸線が交差するように配置されている(図3参照)ことが好ましい。これにより、開口部21aより小容積空間部R内に流入する冷却水が、小容積空間部R内周を下方向に流れずに、貫通穴63より直接流出してしまうのを防止することができる。
なお、ここで、本実施形態と比較するための比較例を、図4および図5に従って説明する。比較例1および比較例2は、図4および図5に示すように、タンク本体506、606内の開口部521a、621aの近傍に、比較的小さな空間容積を有する小容積空間部を設けていない。また、タンク本体506、606内には、開口部521a、621aより流入した冷却水が溜められている貯液部と、これに接する気相部が形成されている。
図4に示す比較例1は、入口パイプ521の側壁への取り付け位置は、開口部521aが気相部に臨む位置にある。この場合、入口パイプ521から加圧キャップ7の上端面までの高さH1を比較的小さくすることができるが、入口パイプ521からの冷却水の流れを確実に側壁506h内周に沿わせることが不可能であるため、その流れは液面へ飛び込み、冷却水の落下(滴下)や飛散によるエアの巻き込みを生じる。入口パイプ521の開口部521aの軸線を側壁506h接線方向に限定したとしても、タンク本体506内に耐圧性向上のための補強リブを設けている場合には、その補強リブに冷却水の流れが当たってしまうため、飛散による気抱発生を抑制することはできない。
一方、図5に示す比較例2は、開口部621aより流出した冷却水が飛散するのを防止できるが、入口パイプ621の取り付け位置を、開口部621aが貯液部に臨む位置まで、タンク本体606の下部側に設定する必要があり、入口パイプ621から加圧キャップ7の上端面までの高さH2(H2>H1)が増大してしまうため、タンク本体606搭載時の搭載スペースがかなり大きい車両でないと成立しないおそれがある。したがって、タンク本体6搭載上の制約条件は緩和することはない。
次に、本実施形態の作用効果を説明すると、本実施形態では、タンク本体6の内部には、タンク本体6の側壁6hに設けられ、入口パイプ21の開口部21aに対向する隔壁62を備えており、隔壁62は、その開口部21aより流出する冷却水の流れを下方向に向かって導く小容積空間部Rを備えている。
これにより、入口パイプ21の開口部21aの近傍に、開口部21aより流出する冷却水の流れを下方向に向かって導く小容積空間部Rを設けることが可能であるので、開口部21aより流出する冷却水がタンク本体6内に飛散することを防止でき、従って飛散要因による気抱の発生を抑制できる。
さらに、開口部21aよりタンク本体6内に流入する冷却水の流れを隔壁62からなる小容積空間部R内周62rに沿わせて飛散防止を図るため、入口パイプ21の取り付け位置を側壁6h接線方向に限定する必要はなく、タンク本体6搭載上の条件緩和が図れる。
また、本実施形態では、タンク本体6が略球形状であるので、入口パイプ21の取り付け位置を、その側壁6hの球面に沿って頂部近傍、最大径側いずれにも設定可能であり、従って、対向配置される入口パイプ21の開口部21aと隔壁62との間に、比較的小さな空間容積を有する小容積空間部Rを形成することができる。したがって、開口部21aより流出する冷却水の流れをその小容積空間部R内周に沿わせて冷却水の飛散を抑制でき、かつその流れを下方向に導くことができる。
また、本実施形態では、比較例1と同様に開口部21aを気相部に臨む位置に設定するが、本実施形態では、上述する小容積空間部Rを有するので、開口部21aより流出する冷却水がタンク本体6内に飛散することを防止でき、かつ、入口パイプ21から加圧キャップ7の上端面までの高さH1を比較的小さくできるため、タンク本体6搭載上の制約条件を効果的に緩和することができる。
さらにまた、タンク本体6の側壁6h内には、タンク本体6の耐圧性向上のための複数の補強リブ61が設けられており、開口部21aは、補強リブ61の間に配置されているようにする。
これにより、開口部21aは、補強リブ61の間に配置されているので、開口部21aより流出する冷却水の流れと、タンク本体6内に設けられた耐圧性向上用補強リブ61との干渉が回避可能である。したがって、流体飛散による気抱発生が抑制される。
さらに、本実施形態では、小容積空間部Rは、隔壁62と、複数の補強リブ61のうち、少なくとも一つの補強リブ61akで区画されていることが好ましい。これにより、隔壁62と補強リブ61akにより小容積空間部Rを区画形成することができるので、タンク本体の必要な耐圧性能の確保と、小容積空間部Rの形成による気抱発生の抑制が両立できる。
また、本実施形態では、車両用内燃機関の冷却装置に用いられるラジエータ3を、溢れ出た冷却水を入口パイプ21に供給する冷却水供給源とするので、入口パイプ21から加圧キャップ7の上端面までの高さH1を比較的小さくことで車両搭載スペースを小さくすることができ、従ってタンク本体6搭載上の制約条件を効果的に緩和することができる。
(その他の実施形態)
以上説明した本実施形態では、リザーブタンク4のタンク本体6内に冷却水を貯留するもので説明したが、冷却水に限らず、熱交換可能な媒体であれば、いずれの流体であってもよい。
以上説明した本実施形態では、タンク本体6の形状を略球形状として説明したが、略球形状に限らず、略円筒形状であってもよい。
以上説明した本実施形態において、小容積空間部R内のエア抜き方法として、隔壁62に貫通穴63を設ける構成とした。隔壁62に貫通穴63を設けるものに限らず、小容積空間部R内周に設けるものでよく、小容積空間部R内周を区画形成する小容積空間部形成用補強リブ61akに貫通穴を設ける構成であってもよい。
本発明の実施形態のリザーブタンクを適用した車両用内燃機関の冷却装置を示す模式図である。 図1中のリザーブタンクを示す部分的断面図である。 図2を上方からみた部分的断面図である。 比較例1のリザーブタンク内に流入する流体の流れを説明する模式的断面図である。 比較例2のリザーブタンク内に流入する流体の流れを説明する模式的断面図である。
符号の説明
3 ラジエータ(流体供給源)
4 リザーブタンク
6 タンク本体
6h 側壁
61 補強リブ
61a 第1分割補強リブ
61ak 小容積空間部形成用補強リブ(第1分割補強リブ)
62 隔壁
62r 内周面
63 貫通穴(エア抜き穴)
21 入口パイプ(流体流入口)
21a 開口部
22 出口パイプ(流体流出口)
7 加圧キャップ(キャップ)
R 小容積空間部

Claims (9)

  1. 流体を貯留するタンク本体(6)と、前記タンク本体(6)に設けられ、前記タンク本体(6)内に前記流体を流入させる入口パイプ(21)とを備え、
    前記流体が溢れ出る流体供給源(3)より前記入口パイプ(21)に向けて流れ込む前記流体により前記タンク本体(6)内に、前記流体が溜められている貯液部と、前記貯液部に接する気相部が形成されるリザーブタンク(4)において、
    前記タンク本体(6)の内部には、前記タンク本体(6)の側壁(6h)に設けられ、前記入口パイプ(21)の開口部(21a)に対向する隔壁(62)と、
    前記入口パイプ(21)の前記開口部(21a)と前記隔壁(62)との間に内部空間を形成する小容積空間部(R)と、を備え、
    前記小容積空間部(R)の内周を形成する前記隔壁の内周面(62r)は、前記入口パイプ(21)の前記開口部(21a)の軸線に対して傾斜するとともに、
    前記隔壁(62)は、前記入口パイプ(21)の前記開口部(21a)より流出する前記流体の流れを下方向に向かって導くことを特徴とするリザーブタンク。
  2. 前記タンク本体(6)の前記側壁(6h)内面には、前記タンク本体(6)の耐圧性向上のための複数の補強リブ(61)が設けられており、
    前記開口部(21a)は、前記補強リブ(61)の間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のリザーブタンク。
  3. 前記小容積空間部(R)は、前記隔壁(62)と、前記複数の補強リブ(61)のうち少なくとも一つの補強リブ(61ak)とによって区画された空間部であることを特徴とする請求項に記載のリザーブタンク。
  4. 前記隔壁(62)には、前記開口部(21a)よりも上方向の部位に設けられた貫通穴(63)が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のリザーブタンク。
  5. 前記小容積空間部(R)を区画形成する前記補強リブ(61ak)には、前記開口部(21a)よりも上方向の部位に設けられた貫通穴(63)が設けられていることを特徴とする請求項に記載のリザーブタンク。
  6. 前記貫通穴(63)と前記入口パイプ(21)の前記開口部(21a)は、前記貫通穴(63)の軸線と前記開口部(21a)の軸線が交差するように配置されていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のリザーブタンク。
  7. 前記入口パイプ(21)は、前記気相部に臨む前記タンク本体(6)の前記側壁(6h)に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のリザーブタンク。
  8. 前記タンク本体(6)は、略球形状であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のリザーブタンク。
  9. 前記流体供給源は、車両用ラジエータ(3)であることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のリザーブタンク。
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