JP4501792B2 - 成膜方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液滴吐出法を用いた成膜方法、およびパターン形成された機能性膜、並びに電気光学装置、電子機器に関する。
近年、微細な導電配線や機能性素子などを、いわゆる液滴吐出法を用いて形成する技術が注目されている。この技術は、機能性材料(導電性材料など)を含む液状体(機能液)を液滴化して基板上に配置し、その後基板上の機能液を固形化させて機能性膜を形成するものである。機能液の配置は、より具体的には、図14(a)に示すようなドットマトリクスパターン(以下、点描パターンとする)に基づいて行われる。
ところが、上述の点描パターンに基づいて配置される液滴は、初期的には個々が独立したものであっても、隣接する液滴間の相互作用によってやがて個体性を失い、いわゆる再パターン化と呼ばれる現象を引き起こすことがある。例えば、線状のパターンや複雑な形状のパターンで機能液を配置すると、表面張力の作用によって機能液が流動し、力学的に安定する円形状のパターンを再形成することがあり、このため、機能液を思いどおりにパターニングすることが困難であった。
そこで、上述の課題に鑑みて、点描パターンを複数のグループに分割し、分割された各グループのパターン(以下、分割パターンとする)ごとに機能液の配置、固形化の工程を繰り返して機能性膜を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。各グループの分割パターンは、液滴の一体化が起こらないように適度に分散されたドット配列で、且つ、それぞれが相補的に点描パターンを構成するようになっており、かくして、再パターン化が確実に防止され、精度のよいパターニングが可能となっている。
分割パターンは、具体的には、図14(b)に示すような、m×nのマトリクス周期で配列されたマスクパターン(図中、同一の番号が付されているマトリクスが一のグループを構成する)を用いて、点描パターンのマスク処理により生成される。この方法により、任意の点描パターンに対して一様な処理で、ドットが好適に分散された分割パターンを生成することが可能である。
特開平2004−306015号公報
上述のような機能液の配置、固形化を分割して行う方法においては、マスクパターンの配列周期を大きくすることで再パターン化の防止を確実なものとすることができる反面、工程時間を大幅に長大化させてしまうことにもなる。しかしながら、工程時間の短縮を図るために安易にマスクパターンの配列周期を小さくしてしまうと、分割パターンにおけるドットの分散性が悪化して、再パターン化を招いてしまうことになる。このように、特許文献1に係る方法では、パターニングの精度と工程時間のバランスを好適に図ることができなかった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、工程時間の短縮を図りながらも高精度なパターニングが可能な成膜方法、およびこのような成膜方法により形成された機能性膜、並びに当該機能性膜を備える電気光学装置、電子機器を提供することを目的としている。
本発明は、液滴吐出法により、任意のドットマトリクスパターンに基づいて基板上に機能液を配置し、配置した当該機能液を固形化して機能性膜をパターン形成する成膜方法であって、前記ドットマトリクスパターンをグループ分割して、複数の分割パターンを生成する分割パターン生成工程と、各グループの前記分割パターン毎に、前記機能液の配置および固形化を行う定着工程と、を有し、各グループの前記分割パターンは、それぞれ、実質的にm×n(m,nは2以上の自然数)のマトリクス周期で分散された周期成分を含み、少なくとも一のグループの前記分割パターンは、前記周期成分を補完する補完成分を含むことを特徴とする。
この発明の成膜方法によれば、ドットマトリクスパターンをグループ分割してなる複数の分割パターンにより、グループ単位で機能液の配置、固形化が行われ、分割パターンは、m×nのマトリクス周期で好適に分散されたドットである周期成分と、周期成分を補完するドットである補完成分を含んでいる。かくして、分割パターンにおけるドットの分散性が、グループ数(分割数)に直接的に拘束されないので、工程時間の短縮を図りながらも高精度なパターニングを行うことができる。
また好ましくは、前記成膜方法において、各グループの前記分割パターンが、それぞれ前記補完成分を含んでいることを特徴とする。
この発明の成膜方法によれば、補完成分が各グループの分割パターンに含まれるようになっているので、特定のグループの分割パターンに補完成分が集中することがなく、好適にドットが分散された分割パターンを生成することができる。
また好ましくは、前記成膜方法において、前記補完成分の平均的な配列密度が、各グループについて実質的に等しいことを特徴とする。
この発明の成膜方法によれば、補完成分の平均的な配列密度が各グループについて実質的に等しくなっているので、特定のグループの分割パターンに補完成分が集中することがなく、好適にドットが分散された分割パターンを生成することができる。
本発明は、所定のドットマトリクスパターンがグループ分割されてなる分割パターン毎に、液滴吐出法により基板上に機能液が配置され、配置された当該機能液が固形化されてパターン形成された機能性膜であって、各グループの前記分割パターンは、それぞれ、実質的にm×n(m,nは2以上の自然数)のマトリクス周期で分散された周期成分を含み、少なくとも一のグループの前記マスクパターンは、前記周期成分を補完する補完成分を含むことを特徴とする。
この発明の機能性膜は、周期成分および補完成分を含む分割パターンにより、グループ単位で機能液の配置、固形化が行われて形成され、分割パターンは、m×nのマトリクス周期で好適に分散されたドットである周期成分と、周期成分を補完するドットである補完成分を含んでいる。かくして、分割パターンにおけるドットの分散性が、グループ数(分割数)に直接的に拘束されないので、この機能性膜は、比較的短い工程時間で且つ高精度にパターニングされており、低コスト且つ高品質である。
本発明の電気光学装置は、前記機能性膜を備えることを特徴とする。
この発明の電気光学装置は、前記機能性膜を備えているので、低コスト且つ高品質である。
本発明の電気機器は、前記機能性膜ないし前記電気光学装置を備えることを特徴とする。
この発明の電気光学装置は、前記機能性膜ないし前記電気光学装置を備えているので、低コスト且つ高品質である。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
(液滴吐出装置)
まずは、図1を参照して、液滴吐出法に用いる液滴吐出装置について説明する。図1は、液滴吐出装置の構成の一例を示す構成図である。
図1において、液滴吐出装置200は、一面に複数のノズル212を配した吐出ヘッド201と、吐出ヘッド201と対向する位置に基板202を載置するための載置台203とを備えている。また、吐出ヘッド201を基板202との距離を保ったまま縦横に移動(走査)させる走査手段204と、吐出ヘッド201に機能液を供給する機能液供給手段205と、吐出ヘッド201の吐出制御を行う吐出制御手段206と、装置全体の統括制御を行う制御用コンピュータ220と、を備えている。
吐出ヘッド201には、複数に枝分かれした微細な流路が形成されており、当該流路の端部は、圧力室(キャビティ)211、ノズル212となっている。圧力室211の外郭の一面は、圧電素子210によって変形可能となっており、吐出制御手段206からの駆動信号によって圧力室211内に圧力を発生させることで、ノズル212から液滴213が吐出される。尚、吐出技術としては、この例のような電気機械方式の他に、電気信号を熱に変換して圧力を発生させるいわゆるサーマル方式などもある。
制御用コンピュータ220は、装置全体の統括制御のほか、作業者とのインターフェースとしての役割も果たしており、キーボード、マウス等の入力装置221と、モニタ222とを備えている。作業者は、装置の動作条件に係る情報を入力装置221によって入力し、また入力情報や装置ステータスをモニタ222によって確認することができる。
上述の構成において、吐出ヘッド201の走査制御と同期したノズル212毎の吐出制御を行うことにより、基板202上に所望のパターンで機能液を配置することができる。尚、この液滴吐出装置200は、一走査中において複数種の機能液を吐出可能なように構成することもできる。
(成膜方法)
次に、図1〜図6を参照して、本発明に係る成膜方法について、導電配線の形成を例に説明する。図2は、導電配線の形成に係るフローを示すフローチャートである。図3は、導電配線に対応する点描パターンを一部拡大して示す図である。図4は、マスクパターンの一例を示す図である。図5(a)〜(f)は、それぞれ第1〜第6グループの分割パターンを一部拡大して示す図である。図6は、基板上に形成された導電配線を一部拡大して示す平面図である。
まず、機能性膜としての導電配線の形成に先立って、導電性材料を微粒子化して液体に分散させた機能液としての導電分散液が用意される。導電性材料としては、例えば、金、銀、銅、パラジウム等の金属や、これらの合金、あるいは金属化合物、導電性ポリマーなどが用いられる。微粒子化された導電性材料は、分散性を向上させるためさらにその表面に有機物(クエン酸など)をコーティングして用いることもできる。
導電性材料を分散させるための液体(分散媒)は、上述の微粒子を分散できるもので、凝集を起こさないものであれば特に限定されない。具体的には、水の他に、メタノール、エタノールなどのアルコール類、n−ヘプタン、トルエンなどの炭化水素系化合物、またエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル系化合物、更にプロピレンカーボネート、N−メチル−2−ピロリドンなどの極性化合物などを挙げることができる。これらは、単独でも、あるいは2種以上の混合物としても使用することができる。
また、導電分散液は、液滴吐出装置200での吐出特性やメンテナンス性、さらには保存安定性、基板上における動力学的特性や乾燥速度などに鑑みて、分散媒の蒸気圧や固形分濃度、表面張力、粘度、比重などについて適切な調整がされている。このため、導電分散液には、界面活性剤や保湿剤、粘度調整剤などを添加することができる。また、成膜後の定着性を良くするために、バインダーを添加することもできる。
次に、導電配線を形成するための基板202が用意され、洗浄や表面の改質処理など(前処理)がなされる(図2の工程S1)。基板としては、例えば、ガラス、石英、シリコン、金属等の薄板や、プラスチックフィルムなどを用いることができ、また、あらかじめこれらの表面に半導体、金属、絶縁体、樹脂等で形成された機能性素子(トランジスタ等)や構造体が形成されたものを用いることもできる。
改質処理とは、基板202の表面の濡れ性を改変させる処理のことを指しており、例えば、プラズマ処理法や、親液性/撥液性の官能基を有する直鎖分子を基板表面層に直接結合(自己組織化)させる方法などが挙げられる。この処理により、基板上における導電分散液の挙動(静的な広がりや動的特性など)を制御することができる。例えば、本実施形態では、ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロデシルトリエトキシシランの分子を自己組織化させて、基板202の表面が適度に撥液化されるようにしている。これにより、吐出ヘッド201から吐出される導電分散液は、基板202上で濡れ広がることなく点状に配置される。
次に、作業者は、入力装置221により、モニタ222上に表される線図で導電配線のパターンデータを入力する(図2の工程S2)。そして、制御用コンピュータ220は、入力されたパターンデータに中間データ処理を施して、点描パターン(図3)のデータを生成する(図2の工程S3)。
点描パターン(図3)は、マトリクス平面上のセルにドット(図面では網掛けで表現)を配したいわゆるドットマトリクスパターンである。これは、基板202上に形成する導電配線のパターン領域を、吐出ヘッド201の走査方向に対応するマトリクス平面上にドットの配列で再現したものである。
次に、制御用コンピュータ220は、生成された点描パターンをグループ分割して、第1〜第6グループの分割パターン(図5)のデータを生成する(図2の分割パターン生成工程S4)。より具体的には、分割パターン(図5)は、点描パターン(図3)を所定のマスクパターン(図4)でマスク処理することで生成される。この分割パターンは、液滴吐出装置200によって基板202上に導電分散液を配置する際の直接の設計図となるものである。
次に、液滴吐出装置200を用いて、第1グループの分割パターン(図5(a))に基づいて基板202上に導電分散液を配置し、さらに基板202ごと中間乾燥処理を施す(図2の定着工程S5)。これにより、配置された導電分散液に含まれる導電性材料が、基板202上に定着される。
中間乾燥処理は、基板202上の導電分散液を乾燥させて固形化する処理のことであり、例えば、ホットプレート、電気炉等による熱処理、赤外線ランプ等による光処理、真空装置による減圧処理などで行うことができる。また、これらの処理は、窒素などの不活性ガス中で行うこともできる。尚、この段階では、分散媒の全てを除去する必要はなく、導電分散液が流動性を失う程度に固形化されていれば十分である。
この後、第2〜第6グループの分割パターン(図5(b)〜(f))それぞれについて、定着工程S5と同様の方法で導電分散液の配置および中間乾燥処理を行い(図2の定着工程S6〜S10)、図6に示すようなパターニングされた導電配線1が形成される。
最後に、導電配線1における導電性材料の微粒子間の電気的接触を向上させるため、基板202全体を焼成して、導電配線1に残留する分散媒等を完全に除去する(図2の工程S11)。尚、この工程S11の焼成は、定着工程S10の中間乾燥処理と共通化させて行うことも可能である。
(分割パターン生成工程についての詳細)
図4に示すマスクパターンは、マトリクス平面を6つのグループに分割したものであって、図では、対応するグループの番号をセル内に付して表している。例えば、図中網掛けで表しているのは第1グループに対応するマスクパターンであり、このマスクパターンで点描パターン(図3)をマスク処理したものが第1グループの分割パターン(図5(a))となる。各グループに対応するマスクパターンは、3×3のマトリクス周期で配列された周期マスク(通常の番号で表示)と、周期マスクを補完する補完マスク(下線付きの番号で表示)とを有している。
周期マスクは、その周期性により、分割パターンのドットを好適に分散させる役割を果たすものである。周期マスクは、実質的にm×nのマトリクス周期(m,nは2以上の自然数)の配列となっていればよく、例えば、局所的にごく一部の配列が欠けていても、問題はない。
周期マスクは3×3のマトリクス周期の配列で構成されていることから、この実施形態のように6グループでマトリクス平面の分割を行う場合には、周期マスクだけではマトリクス平面全体の3分の2のセルしかカバーできないことになる。補完マスクは、このような周期マスクではカバーできないセルを補完して、点描パターン(図3)のドットを漏れなく分割するための役割を果たすものである。
マスクパターンにおける周期マスクの配列密度は、各グループについて2セル/18セル(1セル/9セル)であり、これに対して補完マスクは、その配列密度が各グループについて1セル/18セルとなるように規則的に配列されている。すなわち、周期マスクでカバーできない3分の1のセル(6セル/18セル)が、補完マスクとして各グループに均等に割り当てられているわけである。これにより、特定のグループの分割パターンにドットが集中するのを防ぎ、ドットの好適な分散を図っている。
かくして、上述のマスクパターン(図4)を用いたマスク処理により、点描パターン(図3)から、周期マスクに対応する周期成分としてのドット10と、補完マスクに対応する補完成分としてのドット11とをそれぞれ含んだ第1〜第6のグループの分割パターン(図5(a)〜(f))が生成される。尚、図5(a)〜(f)において仮想線で示される円は、分割パターンを基板202上に実スケールで再現した場合において、対応する導電分散液の配置状態がどのようになるかを表している。
図5(a)〜(f)において、周期成分としてのドット10は、互いに十分な距離を保って分散されている。このため、この分割パターンに基づいて導電分散液を配置するにあたり、ドット10に対応する導電分散液同士が互いに重なり合うことはない。一方、補完成分としてのドット11については、他のドットとの距離が必ずしも確保されているわけではなく、導電分散液の一体化を生じる程度に他のドットと近接する場合がある。とはいえ、定着工程S5〜S10のそれぞれにおいて生じるこのような導電分散液の一体化はごく局所的なものであり、著しい再パターン化を招くものではないため、全体としては十分なパターニング精度が確保されることになる。
(比較例)
図7は、上述の実施形態の効果を説明するための参照図であって、従来技術におけるマスクパターンの一例を示す図である。図8は、上述の実施形態の効果を説明するための参照図であって、従来技術における分割パターンを示す図である。
従来技術では、点描パターン(図3)を6グループにグループ分割する場合、図7に示すような2×3のマトリクス周期で配列されたマスクパターンを用いることになる。例えば、図7において網掛けで表しているのは第1のグループに対応するマスクパターンであり、このマスクパターンで点描パターン(図3)をマスク処理すると、図8に示す第1グループの分割パターンが得られる。
第1グループの分割パターン(図8)に基づいて導電分散液の配置を行う場合、ドット12a〜12e…に対応する基板202上の箇所では、導電分散液が連続的に一体化し、線状に延びたパターンを形成することになる。そして、このように広範囲にわたって一体化され、基板面内において著しく異方的(非円形的と言い換えてもよい)な形状となった導電分散液は、力学的に非常に不安定なため、いわゆる再パターン化により、分割パターンとは著しく異なったパターンで固形化されることになる。このことは、第2〜第6グループの分割パターンについても同様である。
このように、m×nのマトリクス配列のみからなるマスクパターンを用いた場合には、グループ数(分割数)が分割パターンにおけるドットの分散性に直接的に影響するため、分割数を減らすと再パターン化によりパターニングの精度を悪化させてしまうという問題があった。これに引き換え、先に説明した実施形態では、分割パターンを周期成分と補完成分とで構成するようにしたため、周期成分の分散性が分割数に直接的に拘束されることはない。これにより、工程時間の短縮を図りながらも高精度なパターニングが可能となっている。
(電気光学装置)
図9は本発明に係る電気光学装置の一例としてのプラズマ型表示装置の分解斜視図である。
プラズマ型表示装置500は、互いに対向して配置された基板501、502、及びこれらの間に形成される放電表示部510を含んで構成される。放電表示部510は、複数の放電室516が集合されたものである。
基板501の上面には所定の間隔でストライプ状にアドレス配線511が形成され、アドレス配線511と基板501の上面とを覆うように誘電体層519が形成されている。誘電体層519上には、アドレス配線511、511間に位置し、且つ各アドレス配線511に沿うように隔壁515が形成されている。隔壁515は、アドレス配線511の幅方向左右両側に隣接する隔壁と、アドレス配線511と直交する方向に延設された隔壁とを含む。
隔壁515で仕切られた複数の放電室516のうち、赤色放電室516(R)、緑色放電室516(G)、青色放電室516(B)の3つの放電室516が対になって1つの画素を構成している。放電室516には蛍光体517が配置されている。蛍光体517は、赤、緑、青の何れかの蛍光を発光するもので、赤色放電室516(R)の底部には赤色蛍光体517(R)が、緑色放電室516(G)の底部には緑色蛍光体517(G)が、青色放電室516(B)の底部には青色蛍光体517(B)が各々配置されている。
基板502には、先のアドレス配線511と直交する方向に複数の表示配線512がストライプ状に所定の間隔で形成されている。さらに、これらを覆うように誘電体層513、及びMgOなどからなる保護膜514が形成されている。
基板501と基板502とは、アドレス配線511…と表示配線512…を互いに直交させるように対向させて相互に貼り合わされている。アドレス配線511と表示配線512とは、図示しない駆動回路に接続されており、両配線511,512に電気信号を適切なタイミングで印加することにより、放電表示部510において蛍光体517が励起発光し、カラー表示が可能となる。
このプラズマ型表示装置500は、アドレス配線511、表示配線512などが上述した成膜方法により形成されているため、低コスト且つ高品質である。
(電子機器)
次に、図10を参照して、電子機器の具体例を説明する。図10は、電子機器の一例を示す概略斜視図である。
図10に示す電子機器としての携帯型情報処理装置700は、キーボード701と、本体部703と、表示部702と、を備えている。このような携帯型情報処理装置700のより具体的な例は、ワープロ、パソコンである。この携帯型情報処理装置700は、上述した成膜方法により形成された導電配線を有する制御回路基板を備え、また、表示部702として上述のプラズマ型表示装置500を備えているため、低コスト且つ高品質である。
(変形例1)
次に、図11、図12を参照して、本発明に係る成膜方法の変形例1について説明する。図11は、変形例1に係るマスクパターンを示す図である。図12は、変形例1に係る第1グループの分割パターンを一部拡大して示す図である。尚、以下では、先の実施形態と重複する内容については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
この変形例1では、分割パターン生成工程(図2のS4)において、図11に示すマスクパターンを用いて点描パターン(図3)のグループ分割を行う。ここで、図11において網掛けで示すのは、第1および第4グループに対応するマスクパターンである。この図が示すように、第1グループのマスクパターンは、3×3のマトリクス周期で配列された補完マスク(下線付きの番号で表現)を有し、第4グループのマスクパターンは、補完成分を全く有しない構成となっている。
図12において、第1グループの分割パターンは、周期成分としてのドット13と補完成分としてのドット14とがそれぞれ3×3のマトリクス周期で分散され、互いに対をなすように近接した構成となっている。この分割パターンで定着工程S5(図2参照)を行う場合であっても、導電分散液の一体化が局所的に生じるものの、著しい再パターン化を引き起こすことはない。
このように、分割パターンにおける補完成分は、周期成分のようなマトリクス周期での分散性を有していてもよいし、また、全くランダムな疎密を有していてもよい。著しい再パターン化を引き起こすような広範囲でのドットの密集が生じない限り、補完成分の分散性(マスクパターンにおける補完マスクの配列)は自由に選ぶことができる。また、補完成分は、全てのグループの分割パターンに含まれていなければならないという制約もなく、この変形例1の第4グループのように、全く補完成分を含まない分割パターンとすることも可能である。
(変形例2)
次に、図13を参照して、本発明に係る成膜方法の変形例2について説明する。図13は、変形例2に係るマスクパターンを示す図である。尚、以下では、先の実施形態と重複する内容については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
この変形例2では、分割パターン生成工程(図2のS4)において、2×2のマトリクス周期で配列された周期マスクを有するマスクパターン(図13)を用いて、第1〜第3グループの分割パターンを生成する。このように、分割パターンの生成における分割数や周期マスク(周期成分)の周期は、点描パターンにおける解像度や、導電分散液の1液滴あたりの吐出量、濡れ性、表面張力などに応じて適宜変更することが可能である。
本発明は上述の実施形態に限定されない。
例えば、本発明に係る成膜方法を適用可能な機能性膜の例として、上述の導電配線の他、電気回路素子を構成する抵抗膜や誘電体膜、カラーフィルタの着色膜、有機EL表示装置における発光膜、プラズマディスプレイ装置における蛍光膜、基板の表面に形成するバンク、レジスト膜などを挙げることができる。
また、本発明に係る電気光学装置の例として、上述のプラズマ型表示装置の他、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、電界放出型表示装置(表面電界型を含む)、などを挙げることができる。これらの電気光学装置においては、画素駆動用配線やTFT素子などを上述の成膜方法を用いて形成することができる。
また、各実施形態の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省略したり、図示しない他の構成と組み合わせたりすることができる。
液滴吐出装置の構成の一例を示す構成図。 導電配線の形成に係るフローを示すフローチャート。 導電配線に対応する点描パターンを一部拡大して示す図。 マスクパターンの一例を示す図。 (a)は、第1グループの分割パターンを一部拡大して示す図。(b)は、第2グループの分割パターンを一部拡大して示す図。(c)は、第3グループの分割パターンを一部拡大して示す図。(d)は、第4グループの分割パターンを一部拡大して示す図。(e)は、第5グループの分割パターンを一部拡大して示す図。(f)は、第6グループの分割パターンを一部拡大して示す図。 基板上に形成された導電配線を一部拡大して示す平面図。 実施形態の効果を説明するための参照図。 実施形態の効果を説明するための参照図。 プラズマ型表示装置の分解斜視図。 電子機器の一例を示す概略斜視図。 変形例1に係るマスクパターンを示す図。 変形例1に係る第1グループの分割パターンを一部拡大して示す図。 変形例2に係るマスクパターンを示す図。 (a)は、点描パターンの従来例を示す参照図。(b)は、マスクパターンの従来例を示す参照図。
符号の説明
1…機能性膜としての導電配線、10…周期成分としてのドット、11…補完成分としてのドット、13…周期成分としてのドット、14…補完成分としてのドット、500…電気光学装置としてのプラズマ型表示装置、511…本発明に係る成膜方法で形成されたアドレス配線、512…本発明に係る成膜方法で形成された表示配線、700…電子機器としての携帯型情報処理装置。

Claims (2)

  1. ットマトリクスパターンに基づいて基板上に機能液を配置し、配置した当該機能液を固形化して機能性膜をパターン形成する成膜方法であって、
    前記ドットマトリクスパターンを複数に分割して、複数の分割パターンを生成する分割パターン生成工程と、
    記分割パターン毎に、前記機能液の配置および固形化を行う定着工程と、を有し、
    _前記分割パターンは、マスクパターンでマスク処理することで生成され、
    前記マスクパターンは、m×n(m,nは2以上の自然数)のマトリクス周期で分散された配列となっている周期マスクと、補完マスクとを有し
    _前記補完マスクが前記周期マスクの間に配置されるように、前記マスクパターンが形成されており、
    分割パターンは、前記周期マスクによって生成されるドットと、前記補完マスクによって生成されるドットと有することを特徴とする成膜方法。
  2. 前記補完マスクによって生成されるドットの配列密度が、前記分割パターンについて等しいことを特徴とする請求項に記載の成膜方法。
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