JP2005319424A - 液滴吐出装置、電気光学装置、および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】基体上にバンクでマトリクス形状に区画された被吐出部に均一な膜厚の薄膜を形成することが可能な液滴吐出装置、電気光学装置、および電子機器を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の液滴吐出装置は、バンクでマトリクス状に区画された被吐出部が形成されている基体を保持するステージと、1または複数のヘッドからなり、前記ステージに対してY軸方向に相対移動して前記基体の被吐出部に液滴を吐出するヘッド群と、を備え、前記ヘッドは、1または複数のノズル列がX軸方向に沿って形成されており、前記ヘッド群のノズルピッチの誤差を、前記ステージに保持される基体のX軸方向のバンク幅Lの1/2以内としたものである。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の液滴吐出装置は、バンクでマトリクス状に区画された被吐出部が形成されている基体を保持するステージと、1または複数のヘッドからなり、前記ステージに対してY軸方向に相対移動して前記基体の被吐出部に液滴を吐出するヘッド群と、を備え、前記ヘッドは、1または複数のノズル列がX軸方向に沿って形成されており、前記ヘッド群のノズルピッチの誤差を、前記ステージに保持される基体のX軸方向のバンク幅Lの1/2以内としたものである。
【選択図】 図1
Description
本発明は、液滴吐出装置、電気光学装置、および電子機器に関し、詳細には、カラーフィルタ基板や、マトリクス型表示装置などにおいて周期的に配置された領域に液状の材料を塗布するのに好適な液滴吐出装置、電気光学装置、および電子機器に関する。
薄膜の形成には、例えば、薄膜塗布方法の1つであるスピンコート法が一般的に用いられている。このスピンコート法は、液状体を基板上に滴化した後に、基板を回転させて遠心力により基板全面に塗布を行って薄膜を形成する方法であり、回転数、回転保持時間および液状体の粘度などにより膜厚を制御するものである。
しかしながら、スピンコート法では、供給された液状体の大部分が飛散してしまうため、多くの液状体を供給する必要があるとともに無駄が多く、生産コストが高くなるという問題がある。また、基板を回転させるため、遠心力により液状体が内側から外側へと流動し、外周領域の膜厚が内側よりも厚くなる傾向があるため、膜厚が不均一になるという問題がある。
かかる背景から、近時、インクジェット法などの液滴吐出法が提案され、この塗布法を実施するためのものとして、インクジェット装置が提案されている。このインクジェット装置は、所定量の液状体を所望する位置に配することができることから主に薄膜を形成するのに好適に用いられている。例えば、インクジェット装置を用いてカラーフィルタ基板のフィルタエレメントや、マトリクス型表示装置においてマトリクス状に配置された発光部を形成することが知られている(例えば特許文献1)。
近時、カラー表示装置等の高画素化に伴い、カラーフィルタ基板のフィルタエレメント等においては、材料が塗布されるべき複数の被吐出部も高密度に形成する必要がある。ここで、被吐出部とは、例えばフィルタエレメントが設けられるべき部位である。このため、インクジェット装置のインクジェットヘッドも高密度化が要求されている。
通常のインクジェットヘッドに設けられたノズル数は多くても200程度であるため、大きな基体に対して描画する場合には、基体を走査方向に移動させてその一部を描画した後、描画幅分インクジェットヘッドを副走査方向に移動し、同様に基体を走査方向に移動させながら描画を行い、基体の全塗布面を描画するまで同じ動作を繰り返すことが必要となる。
インクジェットヘッドの複数のノズルを精度良く形成することは非常に難しく、実際には、各ノズルのノズル間距離(以下「ノズルピッチ」と称する)は、実際に製造されたインクジェットヘッドのノズルピッチは、目標値に対して誤差を有している。基体上に複数のバンクで区画された複数の被吐出部に液滴を吐出する場合に、インクジェットヘッドのノズルピッチに誤差があると、目標とする被吐出部に液滴が着弾されずに、隣の被吐出部に着弾してしまう場合がある。各被吐出部に着弾する液滴の量を一定にできないと、各被吐出部に均一な膜厚の薄膜を形成することができない。例えば、各被吐出部の薄膜の膜厚が不均一であると、表示装置の場合には色度ムラが生じてしまうという問題がある。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、基体上にバンクでマトリクス形状に区画された各被吐出部に均一な膜厚の薄膜を形成することが可能な液滴吐出装置、電気光学装置、および電子機器を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、バンクでマトリクス状に区画された被吐出部が形成されている基体を保持するためのステージと、1または複数のヘッドからなり、前記ステージに対してY軸方向に相対移動して前記基体の被吐出部に液滴を吐出するヘッド群と、を備え、前記ヘッドは、所定のノズルピッチで配置された1または複数のノズル列がX軸方向に沿って形成されており、前記ヘッド群のノズルピッチの誤差を、前記ステージに保持される基体のX軸方向のバンク幅Lの1/2以内としたことを特徴とする。
これにより、ヘッド群のノズルで所望の被吐出部に液滴を吐出する場合に、当該吐出部にX軸方向に隣接するバンクの中心位置から内側に着弾させることができ、当該吐出部に液滴が転がり込んで配されるため、所望の被吐出部に液滴を配することが可能となり、各被吐出部吐出部に形成する薄膜の膜厚を均一にすることができる。この結果、基体上にバンクでマトリクス形状に区画された各被吐出部に均一な膜厚の薄膜を形成することが可能な液滴吐出装置を提供することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記被吐出部の表面は、親液化処理が施されており、前記バンクの表面は、撥液化処理が施されていることが望ましい。基体上に着弾した液滴が、バンクで弾かれ、かつ、被吐出部で塗れやすくなり、被吐出部に均一に液滴を配することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記被吐出部の平面像は、長辺と短辺で定まる略矩形形状を呈し、前記ステージは、前記長辺の方向が前記X軸に平行になるとともに、前記短辺方向が前記Y軸に平行になるように、前記基板を保持することが望ましい。これにより、ヘッド群のノズル列の配列方向に対して、被吐出部の長辺方向を配置することができ、高精度に被吐出部に対して液滴を配することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記塗布領域は、親液化処理が施されていることが望ましい。これにより、第1の液状体が塗布領域に塗れやすくなり、塗布領域に均一に第1の液状態を塗布することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、電気光学装置を本発明の液滴吐出装置を用いて製造することが望ましい。これにより、各画素領域で均一な膜厚の薄膜を形成でき、高品位な表示特性を得ることが可能な電気光学装置を提供することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、電子機器に本発明の電気光学装置を搭載することが望ましい。これにより、高品位な表示特性を有する電気光学装置を搭載した電子機器を提供することができる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるものまたは実質的に同一のものが含まれる。
本発明に係る液滴吐出装置、電気光学装置、および電子機器の好適な実施例を、[液滴吐出装置]、[電気光学装置の製造]、[電子機器への適用]の順に詳細に説明する。
[液滴吐出装置]
本発明の実施例に係る液滴吐出装置を(液滴吐出装置の全体構成)、(キャリッジ)、(ヘッド)、(ヘッド群)、(制御部)、(吐出方法)、(ヘッド群の選択)の順に詳細に説明する。
本発明の実施例に係る液滴吐出装置を(液滴吐出装置の全体構成)、(キャリッジ)、(ヘッド)、(ヘッド群)、(制御部)、(吐出方法)、(ヘッド群の選択)の順に詳細に説明する。
(液滴吐出装置の全体構成)
図1に示すように、液滴吐出装置100は、液状の材料111を保持するタンク101と、チューブ110と、チューブ110を介してタンク101から液状の材料111が供給される吐出走査部102と、を備える。吐出走査部102は、複数のヘッド114(図2)を保持するキャリッジ103と、キャリッジ103の位置を制御する第1位置制御装置104と、後述する基体300を保持するステージ106と、ステージ106の位置を制御する第2位置制御装置108と、制御部112と、を備えている。タンク101と、キャリッジ103における複数のヘッド114と、はチューブ110で連結されており、タンク101から複数のヘッド114のそれぞれに液状の材料111が圧縮空気によって供給される。
図1に示すように、液滴吐出装置100は、液状の材料111を保持するタンク101と、チューブ110と、チューブ110を介してタンク101から液状の材料111が供給される吐出走査部102と、を備える。吐出走査部102は、複数のヘッド114(図2)を保持するキャリッジ103と、キャリッジ103の位置を制御する第1位置制御装置104と、後述する基体300を保持するステージ106と、ステージ106の位置を制御する第2位置制御装置108と、制御部112と、を備えている。タンク101と、キャリッジ103における複数のヘッド114と、はチューブ110で連結されており、タンク101から複数のヘッド114のそれぞれに液状の材料111が圧縮空気によって供給される。
第1位置制御装置104は、制御部112からの信号に応じて、キャリッジ103をX軸方向、およびX軸方向に直交するZ軸方向に沿って移動させる。さらに、第1位置制御装置104は、Z軸に平行な軸の回りでキャリッジ103を回転させる機能も有する。本実施例では、Z軸方向は、鉛直方向(つまり重力加速度の方向)に平行な方向である。第2位置制御装置108は、制御部112からの信号に応じて、X軸方向およびZ軸方向の双方に直交するY軸方向に沿ってステージ106を移動させる。さらに、第2位置制御装置108は、Z軸に平行な軸の回りでステージ106を回転させる機能も有する。なお、本明細書では、第1位置制御装置104および第2位置制御装置108を、「走査部」と表記することもある。
ステージ106は、X軸方向とY軸方向との双方に平行な平面を有する。また、ステージ106は、所定の材料を塗布すべき被吐出部を有する基体をその平面上に固定、または保持できるように構成されている。なお、本明細書では、被吐出部を有する基体を「受容基板」と表記することもある。
本明細書におけるX軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向は、キャリッジ103およびステージ106のどちらか一方が他方に対して相対移動する方向に一致している。また、X軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向を規定するXYZ座標系の仮想的な原点は、液滴吐出装置100の基準部分に固定されている。本明細書において、X座標、Y座標、およびZ座標とは、このようなXYZ座標系における座標である。なお、上記の仮想的な原点は、ステージ106に固定されていてもよいし、キャリッジ103に固定されていてもよい。
上述のように、キャリッジ103は第1位置制御装置104によってX軸方向に移動させられる。一方、ステージ106は第2位置制御手段108によってY軸方向に移動させられる。つまり、第1位置制御装置104および第2位置制御装置108によって、ステージ106に対するヘッド114の相対位置が変わる。より具体的には、これらの動作によって、キャリッジ103、ヘッド群114G(図2)、ヘッド114、またはノズル118(図3)は、ステージ106上で位置決めされた被吐出部に対して、Z軸方向に所定の距離を保ちながら、X軸方向およびY軸方向に相対的に移動、すなわち相対的に走査する。ここで、静止した被吐出部に対してキャリッジ103がY軸方向に移動してもよい。
そしてキャリッジ103がY軸方向に沿って所定の2点間を移動する期間内に、静止した被吐出部に対してノズル118から材料111を吐出してもよい。「相対移動」または「相対走査」とは、液状の材料111を吐出する側と、そこからの吐出物が着弾する側(被吐出部側)の少なくとも一方を他方に対して移動することを含む。
そしてキャリッジ103がY軸方向に沿って所定の2点間を移動する期間内に、静止した被吐出部に対してノズル118から材料111を吐出してもよい。「相対移動」または「相対走査」とは、液状の材料111を吐出する側と、そこからの吐出物が着弾する側(被吐出部側)の少なくとも一方を他方に対して移動することを含む。
さらに、キャリッジ103、ヘッド群114G(図2)、ヘッド114、またはノズル118(図3)が相対移動するとは、ステージ、基体、または被吐出部に対するこれらの相対位置が変わることである。このため、本明細書では、キャリッジ103、ヘッド群114G、ヘッド114、またはノズル118が液滴吐出装置100に対して静止して、ステージ106のみが移動する場合であっても、キャリッジ103、ヘッド群114G、ヘッド114、またはノズル118が、ステージ106、基体、または被吐出部に対して相対移動すると表記する。また、相対走査または相対移動と、材料の吐出と、の組合せを指して「塗布走査」と表記することもある。
キャリッジ103およびステージ106は上記以外の平行移動および回転の自由度をさらに有している。ただし、本実施例では、上記自由度以外の自由度に関する記載は説明を平易にする目的で省略されている。
制御部112は、液状の材料111を吐出すべき相対位置を表す吐出データを外部情報処理装置から受け取るように構成されている。制御部112の詳細な構成および機能は、後述する。
(キャリッジ)
図2は、キャリッジ103をステージ106側から観察した図であり、図2の紙面に垂直な方向がZ軸方向である。また、図2の紙面の左右方向がX軸方向であり、紙面の上下方向がY軸方向である。
図2は、キャリッジ103をステージ106側から観察した図であり、図2の紙面に垂直な方向がZ軸方向である。また、図2の紙面の左右方向がX軸方向であり、紙面の上下方向がY軸方向である。
図2に示すように、キャリッジ103は、それぞれほぼ同じ構造を有する複数のヘッド114を保持している。本実施例では、キャリッジ103に保持されるヘッド114の数は24個である。それぞれのヘッド114は、後述する複数のノズル118が設けられた底面を有している。それぞれのヘッド114のこの底面の形状は、2つの長辺と2つの短辺とを有する多角形である。図2に示すように、キャリッジ103に保持されたヘッド114の底面はステージ106側を向いており、さらに、ヘッド114の長辺方向と短辺方向とは、それぞれX軸方向とY軸方向とに平行である。なお、ヘッド114同士の相対位置関係の詳細は、後述する。ここでは、ヘッド群114Gが4つのヘッド114を有する構成であるが、ヘッド群114Gが有するヘッドの数は限定されるものではなく、また、ヘッドは1つでも良い。本明細書において、ヘッド群とは、1つまたは複数のヘッドの纏まりをいう。
本明細書では、Y軸方向に隣接する4つのヘッド114を「ヘッド群114G」と表記することもある。この表記によれば、図2のキャリッジ103は、6つのヘッド群114Gを保持していると表現し得る。
(ヘッド)
図3は、ヘッド114の底面を示す。ヘッド114は、X軸方向に並んだ複数のノズル118を有する。これら複数のノズル118は、ヘッド114のX軸方向のノズルピッチHXPが約70μmとなるように配置されている。ここで、「ヘッド114のX軸方向のノズルピッチHXP」は、ヘッド114におけるノズル118のすべてをY軸方向に沿ってX軸上に射像して得られた複数のノズル像間のピッチに相当する。
図3は、ヘッド114の底面を示す。ヘッド114は、X軸方向に並んだ複数のノズル118を有する。これら複数のノズル118は、ヘッド114のX軸方向のノズルピッチHXPが約70μmとなるように配置されている。ここで、「ヘッド114のX軸方向のノズルピッチHXP」は、ヘッド114におけるノズル118のすべてをY軸方向に沿ってX軸上に射像して得られた複数のノズル像間のピッチに相当する。
本実施例では、ヘッド114における複数のノズル118は、ともにX軸方向に延びるノズル列116Aと、ノズル列116Bと、をなす。ノズル列116Aと、ノズル列116Bとは、Y軸方向に並んでいる。そして、ノズル列116Aおよびノズル列116Bのそれぞれにおいて、90個のノズル118が一定間隔でX軸方向に一列に並んでいる。本実施例では、この一定間隔は約140μmである。つまり、ノズル列116AのノズルピッチLNPおよびノズル列116BのノズルピッチLNPは、ともに約140μmである。
ノズル列116Bの位置は、ノズル列116Aの位置に対して、ノズルピッチLNPの半分の長さ(約70μm)だけX軸方向の正の方向(図3の右方向)にずれている。このため、ヘッド114のX軸方向のノズルピッチHXPは、ノズル列116A(またはノズル列116B)のノズルピッチLNPの半分の長さ(約70μm)である。
したがって、ヘッド114のX軸方向のノズル線密度は、ノズル列116A(またはノズル列116B)のノズル線密度の2倍である。なお、本明細書において「X軸方向のノズル線密度」とは、複数のノズルをY軸方向に沿ってX軸上に射像して得られた複数のノズル像の単位長さ当たりの数に相当する。
もちろん、ヘッド114が含むノズル列の数は、2つだけに限定されない。ヘッド114はM個のノズル列を含んでもよい。ここで、Mは1以上の自然数である。この場合には、M個のノズル列のそれぞれにおいて複数のノズル118は、ノズルピッチHXPのM倍の長さのピッチで並ぶ。さらに、Mが2以上の自然数の場合には、M個のノズル列のうちの一つに対して、他の(M−1)個のノズル列は、ノズルピッチHXPのi倍の長さだけ重複無くX軸方向にずれている。ここで、iは1から(M−1)までの自然数である。
さて、ノズル列116Aおよびノズル列116Bのそれぞれが90個のノズルからなるため、1つのヘッド114は180個のノズルを有する。ただし、ノズル列116Aの両端のそれぞれ5ノズルは「休止ノズル」として設定されている。同様に、ノズル列116Bの両端のそれぞれ5ノズルも「休止ノズル」として設定されている。そして、これら20個の「休止ノズル」からは液状の材料111が吐出されない。このため、ヘッド114における180個のノズル118のうち、160個のノズル118が液状の材料111を吐出するノズルとして機能する。本明細書では、これら160個のノズル118を「吐出ノズル」と表記することもある。
本明細書では、ヘッド114同士の相対位置関係を説明する目的で、ノズル列116Aに含まれる90個のノズル118のうち、左から6番目のノズル118をヘッド114の「基準ノズル118R」と表記する。つまり、ノズル列116Aにおける80個の吐出ノズルのうち、最も左側の吐出ノズルがヘッド114の「基準ノズル118R」である。なお、すべてのヘッド114に対して、「基準ノズル118R」の指定の仕方が同じであればよいので、「基準ノズル118R」の位置は、上記位置でなくてもよい。
図4−1および図4−2に示すように、それぞれのヘッド114は、インクジェットヘッドである。より具体的には、それぞれのヘッド114は、振動板126と、ノズルプレート128と、を備えている。振動板126と、ノズルプレート126と、の間には、タンク101から孔131を介して供給される液状の材料111が常に充填される液たまり129が位置している。
また、振動板126と、ノズルプレート128と、の間には、複数の隔壁122が位置している。そして、振動板126と、ノズルプレート128と、1対の隔壁122と、によって囲まれた部分がキャビティ120である。キャビティ120はノズル118に対応して設けられているため、キャビティ120の数とノズル118の数とは同じである。キャビティ120には、1対の隔壁122間に位置する供給口130を介して、液たまり129から液状の材料111が供給される。
振動板126上には、それぞれのキャビティ120に対応して、振動子124が位置する。振動子124は、ピエゾ素子124Cと、ピエゾ素子124Cを挟む1対の電極124A、124Bと、を含む。この1対の電極124A、124Bとの間に駆動電圧を与えることで、対応するノズル118から液状の材料111が吐出される。なお、ノズル118からZ軸方向に液状の材料が吐出されるように、ノズル118の形状が調整されている。
ここで、本明細書において「液状の材料」とは、ノズルから吐出可能な粘度を有する材料をいう。この場合、材料が水性であると油性であるとを問わない。ノズルから吐出可能な流動性(粘度)を備えていれば十分で、固体物質が混入していても全体として流動体であればよい。
制御部112(図1)は、複数の振動子124のそれぞれに互いに独立に信号を与えるように構成されていてもよい。つまり、ノズル118から吐出される材料111の体積が、制御部112からの信号に応じてノズル118毎に制御されてもよい。そのような場合には、ノズル118のそれぞれから吐出される材料111の体積は、0pl〜42pl(ピコリットル)の間で可変である。また、制御部112は、後述するように、塗布走査の間に吐出動作を行うノズル118と、吐出動作を行わないノズル118と、を設定することでもできる。
本明細書では、1つのノズル118と、ノズル118に対応するキャビティ120と、キャビティ120に対応する振動子124と、を含んだ部分を「吐出部127」と表記することもある。この表記によれば、1つのヘッド114は、ノズル118の数と同じ数の吐出部127を有する。吐出部127は、ピエゾ素子の代わりに電気熱変換素子を有してもよい。つまり、吐出部127は、電気熱変換素子による材料の熱膨張を利用して材料を吐出する構成を有していてもよい。
(ヘッド群)
次に、ヘッド群114Gにおける4つのヘッド114の相対位置関係を説明する。図5には、図2のキャリッジ103においてY軸方向に隣接する2つのヘッド群114Gが示されている。
次に、ヘッド群114Gにおける4つのヘッド114の相対位置関係を説明する。図5には、図2のキャリッジ103においてY軸方向に隣接する2つのヘッド群114Gが示されている。
図5に示すように、それぞれのヘッド群114Gは、4つのヘッド114からなる。そして、ヘッド群114GのX軸方向のノズルピッチGXPが、ヘッド114のX軸方向のノズルピッチHXPの1/4倍の長さとなるように、ヘッド群114において4つのヘッド114が配置されている。より具体的には、1つのヘッド114の基準ノズル118RのX座標に対して、他のヘッド114の基準ノズル118RのX座標が、ノズルピッチHXPのj/4倍の長さだけ、X軸方向に重複無くずれて位置している。ここで、jは1から3までの自然数である。このため、ヘッド群114GのX軸方向のノズルピッチGXPは、ノズルピッチHXPの1/4倍である。
本実施例では、ヘッド114のX軸方向のノズルピッチHXPは約70μmだから、ヘッド群114GのX軸方向のノズルピッチGXPは、その1/4倍の約17.5μmである。ここで、「ヘッド群114GのX軸方向のノズルピッチGXP」は、ヘッド群114Gにおけるノズル118のすべてを、Y軸方向に沿ってX軸上に射像して得られた複数のノズル像間のピッチに相当する。
もちろん、ヘッド群114Gが含むヘッド114の数は、4つだけに限定されない。ヘッド群114GはN個のヘッド114からなってもよい。ここで、Nは2以上の自然数である。この場合には、ノズルピッチGXPがノズルピッチHXPの1/N倍の長さになるように、ヘッド群114GにおいてN個のヘッド114が配置されればよい。あるいは、N個のヘッド114の一つにおける基準ノズル118RのX座標に対して、他の(N−1)個のヘッド114における基準ノズル118のX座標が、ノズルピッチHXPのj/N倍の長さだけ重複無くずれていればよい。なお、この場合には、jは1から(N−1)までの自然数である。
以下では、本実施例のヘッド114の相対位置関係をより具体的に説明する。
まず、説明を平易にする目的で、図5の左上のヘッド群114Gに含まれる4つのヘッド114を、上からそれぞれヘッド1141、ヘッド1142、ヘッド1143、ヘッド1144と表記する。同様に、図5の右下のヘッド群114Gに含まれる4つのヘッド114を、上からそれぞれヘッド1145、ヘッド1146、ヘッド1147、ヘッド1148と表記する。
そして、ヘッド1141におけるノズル列116A、116Bをノズル列1A、1Bと表記し、ヘッド1142におけるノズル列116A、116Bをノズル列2A、2Bと表記し、ヘッド1143におけるノズル列116A、116Bをノズル列3A、3Bと表記し、ヘッド1144におけるノズル列116A、116Bをノズル列4A、4Bと表記する。同様に、ヘッド1145におけるノズル列116A、116Bをノズル列5A、5Bと表記し、ヘッド1146におけるノズル列116A、116Bをノズル列6A、6Bと表記し、ヘッド1147におけるノズル列116A、116Bをノズル列7A、7Bと表記し、ヘッド1148におけるノズル列116A、116Bをノズル列8A、8Bと表記する。
これらノズル列1A〜8Bのそれぞれは、実際には90個のノズル118からなる。そして、上述したように、ノズル列1A〜8Bのそれぞれにおいて、これら90個のノズルは、X軸方向に並んでいる。ただし、図5では説明の便宜上、ノズル列1A〜8Bのそれぞれが、4つの吐出ノズル(ノズル118)からなるように描かれている。さらに、図5では、ノズル列1Aの最も左のノズル118がヘッド1141の基準ノズル118Rであり、ノズル列2Aの最も左のノズル118がヘッド1142の基準ノズル118Rであり、ノズル列3Aの最も左のノズル118がヘッド1143の基準ノズル118Rであり、ノズル列4Aの最も左のノズル118がヘッド1144の基準ノズル118Rであり、ノズル列5Aの最も左のノズル118がヘッド1145の基準ノズル118Rである。
ヘッド1141の基準ノズル118RのX座標と、ヘッド1142の基準ノズル118RのX座標との差の絶対値は、ノズルピッチLNPの1/4倍の長さ、すなわちノズルピッチHXPの1/2倍の長さ、である。図5の例では、ヘッド1141の基準ノズル118Rの位置は、ヘッド1142の基準ノズル118Rの基準ノズル118Rの位置に対して、ノズルピッチLNPの1/4倍の長さだけX軸方向の負の方向(図5の左方向)にずれている。ただし、ヘッド1141がヘッド1142に対してずれる方向は、X軸方向の正の方向(図5の右方向)であってもよい。
ヘッド1143の基準ノズル118RのX座標と、ヘッド1144の基準ノズル118RのX座標との差の絶対値は、ノズルピッチLNPの1/4倍の長さ、すなわちノズルピッチHXPの1/2倍の長さ、である。図5の例では、ヘッド1143の基準ノズル118Rの位置は、ヘッド1144の基準ノズル118Rの基準ノズル118Rの位置に対して、ノズルピッチLNPの1/4倍の長さだけX軸方向の負の方向(図5の左方向)にずれている。ただし、ヘッド1143がヘッド1144に対してずれる方向は、X軸方向の正の方向(図5の右方向)であってもよい。
ヘッド1142の基準ノズル118RのX座標と、ヘッド113の基準ノズル118RのX座標との差の絶対値は、ノズルピッチLNPの1/8倍または3/8倍の長さ、すなわちノズルピッチHXPの1/4倍または3/4倍の長さ、である。図5の例では、ヘッド1142の基準ノズル118Rの位置は、ヘッド1143の基準ノズル118Rの位置に対して、ノズルピッチLNPの1/8、すなわち17.5μmだけX軸方向の正の方向(図5の右方向)にずれている。ただし、ヘッド1142がヘッド1143に対してずれる方向は、X軸方向の負の方向(図5の左方向)であってもよい。
本実施例では、Y軸方向の負の方向(図面の下方向)に向かって、ヘッド1141、1142、1143、1144が、この順番でならんでいる。しかしながら、Y軸方向にならんだこれら4つのヘッド114の順番は、本実施例の順番でなくてもよい。具体的には、ヘッド1141とヘッド1142とが、Y軸方向に互いに隣接するとともに、ヘッド1143とヘッド1144とがY軸方向に互いに隣接していればよい。
上記配置によって、ノズル列1Aの最も左のノズル118のX座標とノズル列1Bの最も左のノズル118のX座標との間に、ノズル列2Aの最も左のノズル118のX座標と、ノズル列3Aの最も左のノズル118のX座標と、ノズル列4Aの最も左のノズル118のX座標と、が収まる。同様に、ノズル列1Bの最も左のノズル118のX座標とノズル列1Aの左から2番目のノズル118のX座標との間に、ノズル列2Bの最も左のノズル118のX座標と、ノズル列3Bの最も左のノズル118のX座標と、ノズル列4Bの最も左のノズル118のX座標と、が収まる。ノズル列1Aの他のノズル118のX座標と、ノズル列1Bの他のノズル118のX座標と、の間にも、同様にノズル列2A(または2B)のノズル118のX座標、ノズル列3A(または3B)のノズル118のX座標、ノズル列4A(または4B)のノズル118のX座標が収まる。
より具体的には、上記のヘッドの配置によって、ノズル列1Bの最も左のノズル118のX座標は、ノズル列1Aの最も左のノズル118のX座標と、ノズル列1Aの左から2番目のノズル118のX座標と、の中間にほぼ一致する。そして、ノズル列2Aの最も左のノズル118のX座標は、ノズル列1Aの最も左のノズル118のX座標と、ノズル列1Bの最も左のノズル118のX座標と、の中間にほぼ一致する。ノズル列2Bの最も左のノズル118のX座標は、ノズル列1Aの左から2番目のノズル118のX座標と、ノズル列1Bの最も左のノズル118のX座標と、の中間にほぼ一致する。ノズル列3Aの最も左のノズル118のX座標は、ノズル列1Aの最も左のノズル118のX座標と、ノズル列2Aの最も左のノズル118のX座標と、の中間にほぼ一致する。ノズル列3Bの最も左のノズル118のX座標は、ノズル列1Bの最も左のノズル118のX座標と、ノズル列2Bの最も左のノズル118のX座標と、の中間にほぼ一致する。ノズル列4Aの最も左のノズル118のX座標は、ノズル列1Bの最も左のノズル118のX座標と、ノズル列2Aの最も左のノズル118のX座標と、の中間にほぼ一致する。ノズル列4Bの最も左のノズル118のX座標は、ノズル列1Aの左から2番目のノズル118のX座標と、ノズル列2Bの最も左のノズル118のX座標と、の中間にほぼ一致する。
図5の右下のヘッド群114Gにおけるヘッド1145、1146、1147、1148の配置、つまりコンフィギュレーションも、ヘッド1141、1142、1143、1144の配置と同様である。
次に、X軸方向に互いに隣接する2つのヘッド群114Gの間の相対位置関係を、ヘッド1145とヘッド1141との間の相対位置関係に基づいて説明する。
ヘッド1145の基準ノズル118Rの位置は、ヘッド1141の基準ノズル118Rの位置から、ヘッド114のX軸方向のノズルピッチHXPと、ヘッド114における吐出ノズルの数と、の積の長さだけX軸方向の正の方向にずれている。本実施例では、ノズルピッチHXPは約70μmであるとともに、1つのヘッド114における吐出ノズルの数は160個なので、ヘッド1145の基準ノズル118Rの位置は、ヘッド1141の基準ノズル118Rの位置から11.2mm(70μm×160)だけX軸方向の正の方向にずれている。ただし、図5では、説明の便宜上、ヘッド1141における吐出ノズルの数は8個なので、ヘッド1145の基準ノズル118Rの位置が、ヘッド1141の基準ノズル1141の位置から560μm(70μm×8)だけずれているように描かれている。
ヘッド1141とヘッド1145とが上述のように配置されているので、ノズル列1Aの最も右の吐出ノズルのX座標と、ノズル列5Aの最も左の吐出ノズルのX座標とは、ノズルピッチLNPだけずれている。このため、2つのヘッド114G全体のX軸方向のノズルピッチは、ヘッド114のX軸方向のノズルピッチHXPの1/4倍である。
また、キャリッジ103全体としてのX軸方向のノズルピッチも、17.5μm、すなわち、ヘッド114のX軸方向のノズルピッチHXPの1/4倍の長さになるように、6つのヘッド群114Gが配置されている。
(制御部)
次に、制御部112の構成を説明する。図6に示すように、制御部112は、入力バッファメモリ200と、記憶手段202と、処理部204と、走査駆動部206と、ヘッド駆動部208と、を備えている。バッファメモリ202と処理部204とは相互に通信可能に接続されている。処理部204と記憶手段202とは、相互に通信可能に接続されている。処理部204と走査駆動部206とは相互に通信可能に接続されている。処理部204とヘッド駆動部20とは相互に通信可能に接続されている。また、走査駆動部206は、第1位置制御手段104および第2位置制御手段108と相互に通信可能に接続されている。同様にヘッド駆動部208は、複数のヘッド114のそれぞれと相互に通信可能に接続されている。
次に、制御部112の構成を説明する。図6に示すように、制御部112は、入力バッファメモリ200と、記憶手段202と、処理部204と、走査駆動部206と、ヘッド駆動部208と、を備えている。バッファメモリ202と処理部204とは相互に通信可能に接続されている。処理部204と記憶手段202とは、相互に通信可能に接続されている。処理部204と走査駆動部206とは相互に通信可能に接続されている。処理部204とヘッド駆動部20とは相互に通信可能に接続されている。また、走査駆動部206は、第1位置制御手段104および第2位置制御手段108と相互に通信可能に接続されている。同様にヘッド駆動部208は、複数のヘッド114のそれぞれと相互に通信可能に接続されている。
入力バッファメモリ200は、外部情報処理装置から液状の材料111の液滴の吐出を行うための吐出データを受け取る。吐出データは、基体上のすべての被吐出部の相対位置を表すデータと、すべての被吐出部に液状の材料111を所望の厚さにまで塗布するのに必要となる相対走査の回数を示すデータと、オンノズル118Aとして機能するノズル118を指定するデータと、オフノズル118Bとして機能するノズル118を指定するデータと、を含む。オンノズル118Aおよびオフノズル118Bの説明は後述する。入力バッファメモリ200は、吐出データを処理部204に供給し、処理部204は吐出データを記憶手段202に格納する。図6では、記憶手段202はRAMである。
処理部204は、記憶手段202内の吐出データに基づいて、被吐出部に対するノズル118の相対位置を示すデータを走査駆動部206に与える。走査駆動部206はこのデータと、後述する吐出周期EP(図7)と、に応じた駆動信号を第1位置制御手段104および第2位置制御手段108に与える。この結果、被吐出部に対してヘッド114が相対走査する。一方、処理部204は、記憶手段202に記憶された吐出データと、吐出周期EPと、に基づいて、吐出タイミング毎のノズル118のオン・オフを指定する選択信号SCをヘッド駆動部208へ与える。ヘッド駆動部208は、選択信号SCに基づいて、液状の材料111の吐出に必要な吐出信号ESをヘッド114に与える。この結果、ヘッド114における対応するノズル118から、液状の材料111が液滴として吐出される。
制御部112は、CPU、ROM、RAMを含んだコンピュータであってもよい。この場合には、制御部112の上記機能は、コンピュータによって実行されるソフトウェアプログラムによって実現される。もちろん、制御部112は、専用の回路(ハードウェア)によって実現されてもよい。
次に制御部112におけるヘッド駆動部208の構成と機能を説明する。
図7−1に示すように、ヘッド駆動部208は、1つの駆動信号生成部203と、複数のアナログスイッチASと、を有する。図7−2に示すように、駆動信号生成部203は駆動信号DSを生成する。駆動信号DSの電位は、基準電位Lに対して時間的に変化する。具体的には、駆動信号DSは、吐出周期EPで繰り返される複数の吐出波形Pを含む。ここで、吐出波形Pは、ノズル118から1つの液滴を吐出するために、対応する振動子124の一対の電極間に印加されるべき駆動電圧波形に対応する。
駆動信号DSは、アナログスイッチASのそれぞれの入力端子に供給される。アナログスイッチASのそれぞれは、吐出部127のそれぞれに対応して設けられている。つまり、アナログスイッチASの数と吐出部127の数(つまりノズル118の数)とは同じである。
処理部204は、ノズル118のオン・オフを表す選択信号SCを、アナログスイッチASのそれぞれに与える。ここで、選択信号SCは、アナログスイッチAS毎に独立にハイレベルおよびローレベルのどちらかの状態を取り得る。一方、アナログスイッチASは、駆動信号DSと選択信号SCとに応じて、振動子124の電極124Aに吐出信号ESを供給する。具体的には、選択信号SCがハイレベルの場合には、アナログスイッチASは電極124Aに吐出信号ESとして駆動信号DSを伝播する。一方、選択信号SCがローレベルの場合には、アナログスイッチASが出力する吐出信号ESの電位は基準電位Lとなる。振動子124の電極124Aに駆動信号DSが与えられると、その振動子124に対応するノズル118から液状の材料111が吐出される。なお、それぞれの振動子124の電極124Bには基準電位Lが与えられている。
図7−2に示す例では、2つの吐出信号ESのそれぞれにおいて、吐出周期EPの2倍の周期2EPで吐出波形Pが現れるように、2つの選択信号SCのそれぞれにおいてハイレベルの期間とローレベルの期間とが設定されている。これによって、対応する2つのノズル118のそれぞれから、周期2EPで液状の材料111が吐出される。また、これら2つのノズル118に対応する振動子124のそれぞれには、共通の駆動信号生成部203からの共通の駆動信号DSが与えられている。このため、2つのノズル118からほぼ同じタイミングで液状の材料111が吐出される。
以上の構成によって、液滴吐出装置100は、制御部112に与えられた吐出データに応じて、液状の材料111の塗布走査を行う。
(塗布方法)
図8を参照して、液滴吐出装置100の塗布方法の一例を説明する。図8は、液滴吐出装置100の塗布方法の一例を説明するための説明図である。図8において、ステージ106には基体300が保持されている。基体300は、バンク301で区画される被吐出部302がマトリクス状に形成されている。この被吐出部302は、画素等が形成される領域である。被吐出部302の平面像は、長辺と短辺で定まる略矩形形状を呈している。バンク301は、X軸方向のバンク幅がLμmとなっている。ステージ106は、基板300の被吐出部302の長辺方向がX軸方向に平行に、かつ、その短辺方向がY軸方向に平行になるように、基板300を保持している。
図8を参照して、液滴吐出装置100の塗布方法の一例を説明する。図8は、液滴吐出装置100の塗布方法の一例を説明するための説明図である。図8において、ステージ106には基体300が保持されている。基体300は、バンク301で区画される被吐出部302がマトリクス状に形成されている。この被吐出部302は、画素等が形成される領域である。被吐出部302の平面像は、長辺と短辺で定まる略矩形形状を呈している。バンク301は、X軸方向のバンク幅がLμmとなっている。ステージ106は、基板300の被吐出部302の長辺方向がX軸方向に平行に、かつ、その短辺方向がY軸方向に平行になるように、基板300を保持している。
図8において、まず、キャリッジ103をステージ106に対してY軸方向に相対移動させながら、Y軸方向に沿ってヘッド群114Gで基体300の被吐出部302に液状の材料111の液滴を吐出する。つぎに、キャリッジ103をステージ106に対してX軸方向に、ヘッド群114Gの描画幅(有効走査幅)だけ相対移動させた後、同様にY軸方向に相対移動させながら基体300の被吐出部302に対して液状の材料111の液滴を吐出する。同様の動作を基体200の全塗布面が終了するまで実行する。
(ヘッド群の選択)
図9は、ヘッド114のノズル間誤差(=ノズルピッチ誤差)距離分布の一例を示す図である。図9には、LotAの製造ラインで製造されたヘッド114と、LotBの製造ラインで製造されたヘッド114のノズルピッチの誤差分布が示されている。同図において、横軸はヘッド114のノズルピッチの誤差、縦軸はヘッドの数を示している。ここで、ノズルピッチ誤差とは、ノズルピッチの目標値に対する誤差をいう。同図に示すように、各Lotでヘッド114のノズルピッチの誤差の傾向が異なっている。
図9は、ヘッド114のノズル間誤差(=ノズルピッチ誤差)距離分布の一例を示す図である。図9には、LotAの製造ラインで製造されたヘッド114と、LotBの製造ラインで製造されたヘッド114のノズルピッチの誤差分布が示されている。同図において、横軸はヘッド114のノズルピッチの誤差、縦軸はヘッドの数を示している。ここで、ノズルピッチ誤差とは、ノズルピッチの目標値に対する誤差をいう。同図に示すように、各Lotでヘッド114のノズルピッチの誤差の傾向が異なっている。
図10および図11は、ヘッド114のノズル118から基体300に吐出された液滴の挙動を説明するための図である。図10に示すように、基体300上には、無機または有機材料からなるバンク301で区画される被吐出部302が形成されている。バンク301のX軸方向のバンク幅はLμm(例えば、L=20μm)、そのZ軸方向の長さ(高さ)はL2μm(例えば、L2=2μm)となっている。被吐出部302のX軸方向の幅はL1μm(例えば、L1=50μm)となっている。液滴111の自己組織滴なパターニング現象を引き起こすために、バンク301の表面に撥液化処理を施しており、被吐出部302の表面に親液化処理を施している。この基体300上に、ヘッド114から直径L3μm(例えば、L3=25μm)の液滴111を吐出した場合の液滴の挙動を図11を参照して説明する。
図11−1に示すように、ヘッド114のノズル118から液滴111が吐出されると、図11−2に示すように、基板300に着弾し、図11−3に示すように、その衝突で変形する。液滴111は、図11−4に示すように、撥液化処理が施されているバンク301では弾かれ、親液化処理が施されている被吐出部302に引っ張られて、被吐出部302内に転がり込んだ後、エネルギー的に安定すると、図11−5に示すように、自己の都合の良い形状となる。このように、基体300に着弾した液滴111では、自己組織的なパターニング現象が発生して、被吐出部302に液滴111を配することができる。
ここで、バンク301上に着弾した液滴111の挙動を図11−6を参照して説明する。上述した自己組織的なパターニング現象により、液滴111が着弾した位置が、バンク302の中心位置L/2から内側の場合には、液滴111は第1の被吐出部302Aに転がり込み、外側の場合には、第2の被吐出部302Bに転がり込むことになる。このため、ヘッド群104Gのノズルピッチ誤差が基体200のX軸方向のバンク幅Lの1/2以上である場合には、所望の被吐出部301に液滴111を配することができず、隣の被吐出部302に液滴111が配されてしまう。
隣の被吐出部302に液滴111が転がり込んでしまうと、液滴111を配すべき被吐出部302の液滴111の量が少なくなる一方、隣の被吐出部302の液滴111の量が多くなってしまう。このように、被吐出部302に目標量の液滴111を配することができなくなると、各吐出部302で均一な膜厚の薄膜を形成することができなくなるため、色度ムラ等が生じてしまうことになる。そこで、本実施例では、所望位置の被吐出部30に液滴111を配するために、上述したヘッド群114Gのノズルピッチの誤差がノズル基体300のX軸方向のバンク幅Lの1/2以内となるようにヘッド114を選択している。ここで、ヘッド群114Gのノズルピッチの誤差とは、ヘッド群114Gが、上記図2に示すように、4つのヘッド114で構成される場合には、4つのヘッド114でのノズルピッチの誤差をいい、ヘッド群114が、1つのヘッド114で構成される場合には、1つのヘッド114でのノズルピッチの誤差をいう。ヘッドを製造する場合に端部を基準にノズルを形成するとノズル間距離の誤差が積算されるため、中央を基準にノズルを形成するのが望ましい。
以上説明したように、本実施例の液滴吐出装置100は、バンク301でマトリクス状に区画された被吐出部302が形成されている基体300を保持するためのステージ106と、1または複数のヘッド114からなり、ステージ106に対してY軸方向に相対移動して基体300の被吐出部302に液滴を吐出するヘッド群114Gと、を備え、ヘッドは、1または複数のノズル列がX軸方向に沿って形成されており、ヘッド群114Gのノズルピッチの誤差を、ステージ106に保持される基体300のX軸方向のバンク幅Lの1/2以内としたので、ヘッド群のノズルで所望の被吐出部に液滴を吐出する場合に、当該被吐出部にX軸方向に隣接するバンクの中心位置L/2から内側に着弾させることができ、当該被吐出部に液滴が転がり込んで配されるため、所望の被吐出部に液滴を配することが可能となり、各被吐出部に形成する薄膜の膜厚を均一にすることができる。この結果、基体上にバンクでマトリクス形状に区画された各被吐出部に均一な膜厚の薄膜を形成することが可能な液滴吐出装置を提供することができる。
[電気光学装置の製造]
次に、本実施例の液滴吐出装置100を用いて製造される電気光学装置(フラットパネルディスプレイ)として、カラーフィルタ、液晶表示装置、有機EL装置、PDP装置、電子放出装置(FED装置、SED装置)等を例に、これらの構造およびその製造方法について説明する。
次に、本実施例の液滴吐出装置100を用いて製造される電気光学装置(フラットパネルディスプレイ)として、カラーフィルタ、液晶表示装置、有機EL装置、PDP装置、電子放出装置(FED装置、SED装置)等を例に、これらの構造およびその製造方法について説明する。
先ず、液晶表示装置や有機EL装置等に組み込まれるカラーフィルタの製造方法について説明する。図12は、カラーフィルタの製造工程を示すフローチャート、図13は、製造工程順に示した本実施例のカラーフィルタ500(フィルタ基体500A)の模式断面図である。
まず、ブラックマトリクス形成工程(S1)では、図13−1に示すように、基板(W)501上にブラックマトリクス502を形成する。ブラックマトリクス502は、金属クロム、金属クロムと酸化クロムの積層体、または樹脂ブラック等により形成される。金属薄膜からなるブラックマトリクス502を形成するには、スパッタ法や蒸着法等を用いることができる。また、樹脂薄膜からなるブラックマトリクス502を形成する場合には、グラビア印刷法、フォトレジスト法、熱転写法等を用いることができる。
続いて、バンク形成工程(S2)において、ブラックマトリクス502上に重畳する状態でバンク503を形成する。即ち、まず図13−2に示すように、基板501及びブラックマトリクス502を覆うようにネガ型の透明な感光性樹脂からなるレジスト層504を形成する。そして、その上面をマトリクスパターン形状に形成されたマスクフィルム505で被覆した状態で露光処理を行う。さらに、図13−3に示すように、レジスト層504の未露光部分をエッチング処理することによりレジスト層504をパターニングして、バンク503を形成する。なお、樹脂ブラックによりブラックマトリクスを形成する場合は、ブラックマトリクスとバンクとを兼用することが可能となる。このバンク503とその下のブラックマトリクス502は、各画素領域507aを区画する区画壁部507bとなり、後の着色層形成工程においてヘッド114により着色層(成膜部)508R、508G、508Bを形成する際に機能液滴の着弾領域を規定する。
以上のブラックマトリクス形成工程及びバンク形成工程を経ることにより、上記フィルタ基体500Aが得られる。なお、本実施例においては、バンク503の材料として、塗膜表面が疎液(疎水)性となる樹脂材料を用いている。そして、基板(ガラス基板)501の表面が親液(親水)性であるので、後述する着色層形成工程においてバンク503(区画壁部507b)に囲まれた各画素領域507a内への液滴の着弾位置精度が向上する。
次に、着色層形成工程(S3)では、図13−4に示すように、ヘッド114によって機能液滴を吐出して区画壁部507bで囲まれた各画素領域507a内に着弾させる。この場合、ヘッド114を用いて、R・G・Bの3色の機能液(フィルタ材料)を導入して、機能液滴の吐出を行う。なお、R・G・Bの3色の配列パターンとしては、ストライブ配列、モザイク配列およびデルタ配列等がある。
その後、乾燥処理(加熱等の処理)を経て機能液を定着させ、3色の着色層508R、508G、508Bを形成する。着色層508R、508G、508Bを形成したならば、保護膜形成工程(S4)に移り、図13−5に示すように、基板501、区画壁部507b、および着色層508R、508G、508Bの上面を覆うように保護膜509を形成する。即ち、基板501の着色層508R、508G、508Bが形成されている面全体に保護膜用塗布液が吐出された後、乾燥処理を経て保護膜509が形成される。
そして、保護膜509を形成した後、基板501を個々の有効画素領域毎に切断することによって、カラーフィルタ500が得られる。
そして、保護膜509を形成した後、基板501を個々の有効画素領域毎に切断することによって、カラーフィルタ500が得られる。
図14は、上記のカラーフィルタ500を用いた液晶表示装置の一例としてのパッシブマトリックス型液晶装置(液晶装置)の概略構成を示す要部断面図である。この液晶装置520に、液晶駆動用IC、バックライト、支持体などの付帯要素を装着することによって、最終製品としての透過型液晶表示装置が得られる。なお、カラーフィルタ500は図13に示したものと同一であるので、対応する部位には同一の符号を付し、その説明は省略する。
この液晶装置520は、カラーフィルタ500、ガラス基板等からなる対向基板521、及び、これらの間に挟持されたSTN(Super Twisted Nematic)液晶組成物からなる液晶層522により概略構成されており、カラーフィルタ500を図中上側(観測者側)に配置している。なお、図示していないが、対向基板521およびカラーフィルタ500の外面(液晶層522側とは反対側の面)には偏光板がそれぞれ配設され、また対向基板521側に位置する偏光板の外側には、バックライトが配設されている。
カラーフィルタ500の保護膜509上(液晶層側)には、図14において左右方向に長尺な短冊状の第1電極523が所定の間隔で複数形成されており、この第1電極523のカラーフィルタ500側とは反対側の面を覆うように第1配向膜524が形成されている。一方、対向基板521におけるカラーフィルタ500と対向する面には、カラーフィルタ500の第1電極523と直交する方向に長尺な短冊状の第2電極526が所定の間隔で複数形成され、この第2電極526の液晶層522側の面を覆うように第2配向膜527が形成されている。これらの第1電極523および第2電極526は、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電材料により形成されている。
液晶層522内に設けられたスペーサ528は、液晶層522の厚さ(セルギャップ)を一定に保持するための部材である。また、シール材529は液晶層522内の液晶組成物が外部へ漏出するのを防止するための部材である。なお、第1電極523の一端部は引き回し配線523aとしてシール材529の外側まで延在している。そして、第1電極523と第2電極526とが交差する部分が画素であり、この画素となる部分に、カラーフィルタ500の着色層508R、508G、508Bが位置するように構成されている。
通常の製造工程では、カラーフィルタ500に、第1電極523のパターニングおよび第1配向膜524の塗布を行ってカラーフィルタ500側の部分を作成すると共に、これとは別に対向基板521に、第2電極526のパターニングおよび第2配向膜527の塗布を行って対向基板521側の部分を作成する。その後、対向基板521側の部分にスペーサ528およびシール材529を作り込み、この状態でカラーフィルタ500側の部分を貼り合わせる。次いで、シール材529の注入口から液晶層522を構成する液晶を注入し、注入口を閉止する。その後、両偏光板およびバックライトを積層する。
本実施例の液滴吐出装置100は、例えば上記のセルギャップを構成するスペーサ材料(機能液)を塗布すると共に、対向基板521側の部分にカラーフィルタ500側の部分を貼り合わせる前に、シール材529で囲んだ領域に液晶を均一に塗布することが可能である。また、上記のシール材529の印刷を、ヘッド114で行うことも可能である。さらに、第1・第2両配向膜524,527の塗布をヘッド114で行うことも可能である。
図15は、本実施例において製造したカラーフィルタ500を用いた液晶装置の第2の例の概略構成を示す要部断面図である。この液晶装置530が上記液晶装置520と大きく異なる点は、カラーフィルタ500を図中下側(観測者側とは反対側)に配置した点である。この液晶装置530は、カラーフィルタ500とガラス基板等からなる対向基板531との間にSTN液晶からなる液晶層532が挟持されて概略構成されている。なお、図示していないが、対向基板531およびカラーフィルタ500の外面には偏光板等がそれぞれ配設されている。
カラーフィルタ500の保護膜509上(液晶層532側)には、図中奥行き方向に長尺な短冊状の第1電極533が所定の間隔で複数形成されており、この第1電極533の液晶層532側の面を覆うように第1配向膜534が形成されている。対向基板531のカラーフィルタ500と対向する面上には、カラーフィルタ500側の第1電極533と直交する方向に延在する複数の短冊状の第2電極536が所定の間隔で形成され、この第2電極536の液晶層532側の面を覆うように第2配向膜537が形成されている。
液晶層532には、この液晶層532の厚さを一定に保持するためのスペーサ538と、液晶層532内の液晶組成物が外部へ漏出するのを防止するためのシール材539が設けられている。そして、上記した液晶装置520と同様に、第1電極533と第2電極536との交差する部分が画素であり、この画素となる部位に、カラーフィルタ500の着色層508R、508G、508Bが位置するように構成されている。
図16は、本発明を適用したカラーフィルタ500を用いて液晶装置を構成した第3の例を示したもので、透過型のTFT(Thin Film Transistor)型液晶装置の概略構成を示す分解斜視図である。この液晶装置550は、カラーフィルタ500を図中上側(観測者側)に配置したものである。
この液晶装置550は、カラーフィルタ500と、これに対向するように配置された対向基板551と、これらの間に挟持された図示しない液晶層と、カラーフィルタ500の上面側(観測者側)に配置された偏光板555と、対向基板551の下面側に配設された偏光板(図示せず)とにより概略構成されている。カラーフィルタ500の保護膜509の表面(対向基板551側の面)には液晶駆動用の電極556が形成されている。この電極556は、ITO等の透明導電材料からなり、後述の画素電極560が形成される領域全体を覆う全面電極となっている。また、この電極556の画素電極560とは反対側の面を覆った状態で配向膜557が設けられている。
対向基板551のカラーフィルタ500と対向する面には絶縁層558が形成されており、この絶縁層558上には、走査線561及び信号線562が互いに直交する状態で形成されている。そして、これらの走査線561と信号線562とに囲まれた領域内には画素電極560が形成されている。なお、実際の液晶装置では、画素電極560上に配向膜が設けられるが、図示を省略している。
また、画素電極560の切欠部と走査線561と信号線562とに囲まれた部分には、ソース電極、ドレイン電極、半導体、およびゲート電極とを具備する薄膜トランジスタ563が組み込まれて構成されている。そして、走査線561と信号線562に対する信号の印加によって薄膜トランジスタ563をオン・オフして画素電極560への通電制御を行うことができるように構成されている。
なお、上記の各例の液晶装置520,530,550は、透過型の構成としたが、反射層あるいは半透過反射層を設けて、反射型の液晶装置あるいは半透過反射型の液晶装置とすることもできる。
次に、図17は、有機EL装置の表示領域(以下、単に表示装置600と称する)の要部断面図である。
この表示装置600は、基板(W)601上に、回路素子部602、発光素子部603及び陰極604が積層された状態で概略構成されている。この表示装置600においては、発光素子部603から基板601側に発した光が、回路素子部602及び基板601を透過して観測者側に出射されるとともに、発光素子部603から基板601の反対側に発した光が陰極604により反射された後、回路素子部602及び基板601を透過して観測者側に出射されるようになっている。
回路素子部602と基板601との間にはシリコン酸化膜からなる下地保護膜606が形成され、この下地保護膜606上(発光素子部603側)に多結晶シリコンからなる島状の半導体膜607が形成されている。この半導体膜607の左右の領域には、ソース領域607a及びドレイン領域607bが高濃度陽イオン打ち込みによりそれぞれ形成されている。そして陽イオンが打ち込まれない中央部がチャネル領域607cとなっている。
また、回路素子部602には、下地保護膜606及び半導体膜607を覆う透明なゲート絶縁膜608が形成され、このゲート絶縁膜608上の半導体膜607のチャネル領域607cに対応する位置には、例えばAl、Mo、Ta、Ti、W等から構成されるゲート電極609が形成されている。このゲート電極609及びゲート絶縁膜608上には、透明な第1層間絶縁膜611aと第2層間絶縁膜611bが形成されている。また、第1、第2層間絶縁膜611a、611bを貫通して、半導体膜607のソース領域607a、ドレイン領域607bにそれぞれ連通するコンタクトホール612a,612bが形成されている。
そして、第2層間絶縁膜611b上には、ITO等からなる透明な画素電極613が所定の形状にパターニングされて形成され、この画素電極613は、コンタクトホール612aを通じてソース領域607aに接続されている。また、第1層間絶縁膜611a上には電源線614が配設されており、この電源線614は、コンタクトホール612bを通じてドレイン領域607bに接続されている。
このように、回路素子部602には、各画素電極613に接続された駆動用の薄膜トランジスタ615がそれぞれ形成されている。
上記発光素子部603は、複数の画素電極613上の各々に積層された機能層617と、各画素電極613及び機能層617の間に備えられて各機能層617を区画するバンク部618とにより概略構成されている。これら画素電極613、機能層617、及び、機能層617上に配設された陰極604によって発光素子が構成されている。なお、画素電極613は、平面視略矩形状にパターニングされて形成されており、各画素電極613の間にバンク部618が形成されている。
バンク部618は、例えばSiO、SiO2、TiO2等の無機材料により形成される無機物バンク層618a(第1バンク層)と、この無機物バンク層618a上に積層され、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等の耐熱性、耐溶媒性に優れたレジストにより形成される断面台形状の有機物バンク層618b(第2バンク層)とにより構成されている。このバンク部618の一部は、画素電極613の周縁部上に乗上げた状態で形成されている。そして、各バンク部618の間には、画素電極613に対して上方に向けて次第に拡開した開口部619が形成されている。
上記機能層617は、開口部619内において画素電極613上に積層状態で形成された正孔注入/輸送層617aと、この正孔注入/輸送層617a上に形成された発光層617bとにより構成されている。なお、この発光層617bに隣接してその他の機能を有する他の機能層を更に形成しても良い。例えば、電子輸送層を形成する事も可能である。
正孔注入/輸送層617aは、画素電極613側から正孔を輸送して発光層617bに注入する機能を有する。この正孔注入/輸送層617aは、正孔注入/輸送層形成材料を含む第1組成物(機能液)を吐出することで形成される。正孔注入/輸送層形成材料としては、例えば、ポリエチレンジオキシチオフェン等のポリチオフェン誘導体とポリスチレンスルホン酸等の混合物を用いる。
正孔注入/輸送層617aは、画素電極613側から正孔を輸送して発光層617bに注入する機能を有する。この正孔注入/輸送層617aは、正孔注入/輸送層形成材料を含む第1組成物(機能液)を吐出することで形成される。正孔注入/輸送層形成材料としては、例えば、ポリエチレンジオキシチオフェン等のポリチオフェン誘導体とポリスチレンスルホン酸等の混合物を用いる。
発光層617bは、赤色(R)、緑色(G)、又は青色(B)の何れかに発光するもので、発光層形成材料(発光材料)を含む第2組成物(機能液)を吐出することで形成される。また、第2組成物の溶媒(非極性溶媒)としては、正孔注入/輸送層120aに対して不溶なものが好ましく、例えば、シクロヘキシルベンゼン、ジハイドロベンゾフラン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン等を用いることができる。このような非極性溶媒を発光層617bの第2組成物に用いることにより、正孔注入/輸送層617aを再溶解させることなく発光層617bを形成することができる。
そして、発光層617bでは、正孔注入/輸送層617aから注入された正孔と、陰極604から注入される電子が発光層で再結合して発光するように構成されている。
陰極604は、発光素子部603の全面を覆う状態で形成されており、画素電極613と対になって機能層617に電流を流す役割を果たす。なお、この陰極604の上部には図示しない封止部材が配置される。
次に、上記の表示装置600の製造工程を図18〜図26を参照して説明する。
この表示装置600は、図18に示すように、バンク部形成工程(S21)、表面処理工程(S22)、正孔注入/輸送層形成工程(S23)、発光層形成工程(S24)、及び対向電極形成工程(S25)を経て製造される。なお、製造工程は例示するものに限られるものではなく必要に応じてその他の工程が除かれる場合、また追加される場合もある。
この表示装置600は、図18に示すように、バンク部形成工程(S21)、表面処理工程(S22)、正孔注入/輸送層形成工程(S23)、発光層形成工程(S24)、及び対向電極形成工程(S25)を経て製造される。なお、製造工程は例示するものに限られるものではなく必要に応じてその他の工程が除かれる場合、また追加される場合もある。
まず、バンク部形成工程(S21)では、図19に示すように、第2層間絶縁膜611b上に無機物バンク層618aを形成する。この無機物バンク層618aは、形成位置に無機物膜を形成した後、この無機物膜をフォトリソグラフィ技術等によりパターニングすることにより形成される。このとき、無機物バンク層618aの一部は画素電極613の周縁部と重なるように形成される。無機物バンク層618aを形成したならば、図20に示すように、無機物バンク層618a上に有機物バンク層618bを形成する。この有機物バンク層618bも無機物バンク層618aと同様にフォトリソグラフィ技術等によりパターニングして形成される。このようにしてバンク部618が形成される。また、これに伴い、各バンク部618間には、画素電極613に対して上方に開口した開口部619が形成される。この開口部619は、画素領域を規定する。
表面処理工程(S22)では、親液化処理及び撥液化処理が行われる。親液化処理を施す領域は、無機物バンク層618aの第1積層部618aa及び画素電極613の電極面613aであり、これらの領域は、例えば酸素を処理ガスとするプラズマ処理によって親液性に表面処理される。このプラズマ処理は、画素電極613であるITOの洗浄等も兼ねている。また、撥液化処理は、有機物バンク層618bの壁面618s及び有機物バンク層618bの上面618tに施され、例えば4フッ化メタンを処理ガスとするプラズマ処理によって表面がフッ化処理(撥液性に処理)される。この表面処理工程を行うことにより、ヘッド114を用いて機能層617を形成する際に、機能液滴を画素領域に、より確実に着弾させることができ、また、画素領域に着弾した機能液滴が開口部619から溢れ出るのを防止することが可能となる。
そして、以上の工程を経ることにより、表示装置基体600Aが得られる。この表示装置基体600Aは、図1に示した液滴吐出装置100のX軸テーブル25に載置され、以下の正孔注入/輸送層形成工程(S23)及び発光層形成工程(S24)が行われる。
図21に示すように、正孔注入/輸送層形成工程(S23)では、ヘッド114から正孔注入/輸送層形成材料を含む第1組成物を画素領域である各開口部619内に吐出する。その後、図22に示すように、乾燥処理及び熱処理を行い、第1組成物に含まれる極性溶媒を蒸発させ、画素電極(電極面613a)613上に正孔注入/輸送層617aを形成する。
次に発光層形成工程(S24)について説明する。この発光層形成工程では、上述したように、正孔注入/輸送層617aの再溶解を防止するために、発光層形成の際に用いる第2組成物の溶媒として、正孔注入/輸送層617aに対して不溶な非極性溶媒を用いる。しかしその一方で、正孔注入/輸送層617aは、非極性溶媒に対する親和性が低いため、非極性溶媒を含む第2組成物を正孔注入/輸送層617a上に吐出しても、正孔注入/輸送層617aと発光層617bとを密着させることができなくなるか、あるいは発光層617bを均一に塗布できない虞がある。そこで、非極性溶媒ならびに発光層形成材料に対する正孔注入/輸送層617aの表面の親和性を高めるために、発光層形成の前に表面処理(表面改質処理)を行うことが好ましい。この表面処理は、発光層形成の際に用いる第2組成物の非極性溶媒と同一溶媒またはこれに類する溶媒である表面改質材を、正孔注入/輸送層617a上に塗布し、これを乾燥させることにより行う。このような処理を施すことで、正孔注入/輸送層617aの表面が非極性溶媒になじみやすくなり、この後の工程で、発光層形成材料を含む第2組成物を正孔注入/輸送層617aに均一に塗布することができる。
そして次に、図23に示すように、各色のうちの何れか(図23の例では青色(B))に対応する発光層形成材料を含有する第2組成物を機能液滴として画素領域(開口部619)内に所定量打ち込む。画素領域内に打ち込まれた第2組成物は、正孔注入/輸送層617a上に広がって開口部619内に満たされる。なお、万一、第2組成物が画素領域から外れてバンク部618の上面618t上に着弾した場合でも、この上面618tは、上述したように撥液処理が施されているので、第2組成物が開口部619内に転がり込み易くなっている。
その後、乾燥工程等を行う事により、吐出後の第2組成物を乾燥処理し、第2組成物に含まれる非極性溶媒を蒸発させ、図24に示すように、正孔注入/輸送層617a上に発光層617bが形成される。この図の場合、青色(B)に対応する発光層617bが形成されている。
同様に、ヘッド114を用い、図25に示すように、上記した青色(B)に対応する発光層617bの場合と同様の工程を順次行い、他の色(赤色(R)及び緑色(G))に対応する発光層617bを形成する。なお、発光層617bの形成順序は、例示した順序に限られるものではなく、どのような順番で形成しても良い。例えば、発光層形成材料に応じて形成する順番を決める事も可能である。また、R・G・Bの3色の配列パターンとしては、ストライブ配列、モザイク配列およびデルタ配列等がある。
以上のようにして、画素電極613上に機能層617、即ち、正孔注入/輸送層617a及び発光層617bが形成される。そして、対向電極形成工程(S25)に移行する。
対向電極形成工程(S25)では、図26に示すように、発光層617b及び有機物バンク層618bの全面に陰極604(対向電極)を、例えば蒸着法、スパッタ法、CVD法等によって形成する。この陰極604は、本実施例においては、例えば、カルシウム層とアルミニウム層とが積層されて構成されている。この陰極604の上部には、電極としてのAl膜、Ag膜や、その酸化防止のためのSiO2、SiN等の保護層が適宜設けられる。
このようにして陰極604を形成した後、この陰極604の上部を封止部材により封止する封止処理や配線処理等のその他処理等を施すことにより、表示装置600が得られる。
次に、図27は、プラズマ型表示装置(PDP装置:以下、単に表示装置700と称する)の要部分解斜視図である。なお、同図では表示装置700を、その一部を切り欠いた状態で示してある。この表示装置700は、互いに対向して配置された第1基板701、第2基板702、及びこれらの間に形成される放電表示部703を含んで概略構成される。放電表示部703は、複数の放電室705により構成されている。これらの複数の放電室705のうち、赤色放電室705R、緑色放電室705G、青色放電室705Bの3つの放電室705が組になって1つの画素を構成するように配置されている。
第1基板701の上面には所定の間隔で縞状にアドレス電極706が形成され、このアドレス電極706と第1基板701の上面とを覆うように誘電体層707が形成されている。誘電体層707上には、各アドレス電極706の間に位置し、且つ各アドレス電極706に沿うように隔壁708が立設されている。この隔壁708は、図示するようにアドレス電極706の幅方向両側に延在するものと、アドレス電極706と直交する方向に延設された図示しないものを含む。そして、この隔壁708によって仕切られた領域が放電室705となっている。
放電室705内には蛍光体709が配置されている。蛍光体709は、赤(R)、緑(G)、青(B)の何れかの色の蛍光を発光するもので、赤色放電室705Rの底部には赤色蛍光体709Rが、緑色放電室705Gの底部には緑色蛍光体709Gが、青色放電室705Bの底部には青色蛍光体709Bが各々配置されている。
第2基板702の図中下側の面には、上記アドレス電極706と直交する方向に複数の表示電極711が所定の間隔で縞状に形成されている。そして、これらを覆うように誘電体層712、及びMgOなどからなる保護膜713が形成されている。第1基板701と第2基板702とは、アドレス電極706と表示電極711が互いに直交する状態で対向させて貼り合わされている。なお、上記アドレス電極706と表示電極711は図示しない交流電源に接続されている。そして、各電極706,711に通電することにより、放電表示部703において蛍光体709が励起発光し、カラー表示が可能となる。
本実施例においては、上記アドレス電極706、表示電極711、及び蛍光体709を、図1に示した液滴吐出装置100を用いて形成することができる。以下、第1基板701におけるアドレス電極706の形成工程を例示する。この場合、第1基板701を液滴吐出装置100のX軸テーブル25に載置された状態で以下の工程が行われる。まず、ヘッド114により、導電膜配線形成用材料を含有する液体材料(機能液)を機能液滴としてアドレス電極形成領域に着弾させる。この液体材料は、導電膜配線形成用材料として、金属等の導電性微粒子を分散媒に分散したものである。この導電性微粒子としては、金、銀、銅、パラジウム、又はニッケル等を含有する金属微粒子や、導電性ポリマー等が用いられる。
補充対象となる全てのアドレス電極形成領域について液体材料の補充が終了したならば、吐出後の液体材料を乾燥処理し、液体材料に含まれる分散媒を蒸発させることによりアドレス電極706が形成される。
ところで、上記においてはアドレス電極706の形成を例示したが、上記表示電極711及び蛍光体709についても上記各工程を経ることにより形成することができる。
表示電極711の形成の場合、アドレス電極706の場合と同様に、導電膜配線形成用材料を含有する液体材料(機能液)を機能液滴として表示電極形成領域に着弾させる。
また、蛍光体709の形成の場合には、各色(R,G,B)に対応する蛍光材料を含んだ液体材料(機能液)をヘッド114から液滴として吐出し、対応する色の放電室705内に着弾させる。
表示電極711の形成の場合、アドレス電極706の場合と同様に、導電膜配線形成用材料を含有する液体材料(機能液)を機能液滴として表示電極形成領域に着弾させる。
また、蛍光体709の形成の場合には、各色(R,G,B)に対応する蛍光材料を含んだ液体材料(機能液)をヘッド114から液滴として吐出し、対応する色の放電室705内に着弾させる。
次に、図28は、電子放出装置(FED装置:以下、単に表示装置800と称する)の要部断面斜視図である。なお、同図では表示装置800を、その一部を断面として示してある。この表示装置800は、互いに対向して配置された第1基板801、第2基板802、及びこれらの間に形成される電界放出表示部803を含んで概略構成される。電界放出表示部803は、マトリクス状に配置した複数の電子放出部805により構成されている。
第1基板801の上面には、カソード電極806を構成する第1素子電極806aおよび第2素子電極806bが相互に直交するように形成されている。また、第1素子電極806aおよび第2素子電極806bで仕切られた部分には、ギャップ808を形成した素子膜807が形成されている。すなわち、第1素子電極806a、第2素子電極806bおよび素子膜807により複数の電子放出部805が構成されている。素子膜807は、例えば酸化パラジウム(PdO)等で構成され、またギャップ808は、素子膜807を成膜した後、フォーミング等で形成される。
第2基板802の下面には、カソード電極806に対峙するアノード電極809が形成されている。アノード電極809の下面には、格子状のバンク部811が形成され、このバンク部811で囲まれた下向きの各開口部812に、電子放出部805に対応するように蛍光体813が配置されている。蛍光体813は、赤(R)、緑(G)、青(B)の何れかの色の蛍光を発光するもので、各開口部812には、赤色蛍光体813R、緑色蛍光体813Gおよび青色蛍光体813Bが、所定のパターンで配置されている。
そして、このように構成した第1基板801と第2基板802とは、微小な間隙を存して貼り合わされている。この表示装置800では、素子膜(ギャップ808)807を介して、陰極である第1素子電極806aまたは第2素子電極806bから飛び出す電子を、陽極であるアノード電極809に形成した蛍光体813に当てて励起発光し、カラー表示が可能となる。
この場合も、他の実施例と同様に、第1素子電極806a、第2素子電極806bおよびアノード電極809を、液滴吐出装置100を用いて形成することができると共に、各色の蛍光体813R,813G,813Bを、液滴吐出装置100を用いて形成することができる。
また、他の電気光学装置としては、金属配線形成、レンズ形成、レジスト形成および光拡散体形成等の他、プレパラート形成を包含する装置が考えられる。上記した液滴吐出装置100を各種の電気光学装置(デバイス)の製造に用いることにより、各種の電気光学装置を効率的に製造することが可能である。
[電子機器への適用]
次に、本発明に係る電気光学装置を適用可能な電子機器の具体例について図29を参照して説明する。図29−1は、本発明に係る電気光学装置を可搬型のパーソナルコンピュータ(いわゆるノート型パソコン)900の表示部に適用した例を示す斜視図である。同図に示すように、パーソナルコンピュータ900は、キーボード901を備えた本体部902と、本発明に係る電気光学装置を適用した表示部903とを備えている。図29−2は、本発明に係る電気光学装置を携帯電話機950の表示部に適用した例を示す斜視図である。同図に示すように、携帯電話機950は、複数の操作ボタン951のほか、受話口952、送話口953とともに、本発明に係る電気光学装置を適用した表示部954を備えている。
次に、本発明に係る電気光学装置を適用可能な電子機器の具体例について図29を参照して説明する。図29−1は、本発明に係る電気光学装置を可搬型のパーソナルコンピュータ(いわゆるノート型パソコン)900の表示部に適用した例を示す斜視図である。同図に示すように、パーソナルコンピュータ900は、キーボード901を備えた本体部902と、本発明に係る電気光学装置を適用した表示部903とを備えている。図29−2は、本発明に係る電気光学装置を携帯電話機950の表示部に適用した例を示す斜視図である。同図に示すように、携帯電話機950は、複数の操作ボタン951のほか、受話口952、送話口953とともに、本発明に係る電気光学装置を適用した表示部954を備えている。
本発明に係る電気光学装置は、上述した携帯電話機やノートパソコン以外にも、PDA(Personal Digital Assistants)と呼ばれる携帯型情報機器、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、デジタルスチルカメラ、車載用モニタ、デジタルビデオカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話機、およびPOS端末機などの電子機器に広く適用することができる。
本発明の液滴吐出装置は、本発明に係る液滴吐出装置は、工業上の各種分野の成膜に広く利用することができる。本発明に係る電気光学装置は、有機ELエレクトロルミネッセンス、液晶表示装置、有機TFT表示装置、プラズマディスプレイ装置、電気泳動表示装置、電子放出表示装置(Field Emission DisplayおよびSurface-Conduction Electoron-Emitter Display等)、LED(ライトエミッティングダイオード)表示装置、エレクトロミック調光ガラス装置、および電子ペーパー装置の電気光学装置に広く利用可能である。また、本発明に係る電子機器は、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistants)と呼ばれる携帯型情報機器、携帯型パーソナルコンピュータ、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、デジタルスチルカメラ、車載用モニタ、デジタルビデオカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話機、およびPOS端末機などの電子機器に広く利用することができる。
100 液滴吐出装置、102 吐出走査部、103 キャリッジ、104 第1位置制御装置、106 ステージ、108 第2位置制御装置、111 液状の材料、112 制御部、114 ヘッド、114G ヘッド群、116A,116B ノズル列、118 ノズル、118R 基準ノズル、124 振動子、124A,124B 電極、124C ピエゾ素子、127 吐出部、203 駆動信号生成部、208 ヘッド駆動部
Claims (5)
- バンクでマトリクス状に区画された被吐出部が形成されている基体を保持するステージと、
1または複数のヘッドからなり、前記ステージに対してY軸方向に相対移動して前記基体の被吐出部に液滴を吐出するヘッド群と、を備え、
前記ヘッドは、1または複数のノズル列がX軸方向に沿って形成されており、
前記ヘッド群のノズルピッチの誤差を、前記ステージに保持される基体のX軸方向のバンク幅Lの1/2以内としたことを特徴とする液滴吐出装置。 - 前記被吐出部の表面は、親液化処理が施されており、前記バンクの表面は、撥液化処理が施されていることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置。
- 前記被吐出部の平面像は、長辺と短辺で定まる略矩形形状を呈し、
前記ステージは、前記長辺の方向が前記X軸に平行になるとともに、前記短辺の方向が前記Y軸に平行になるように、前記基体を保持することを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の液滴吐出装置を用いて製造されたことを特徴とする電気光学装置。
- 請求項4に記載の電気光学装置を搭載したことを特徴とする電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004141107A JP2005319424A (ja) | 2004-05-11 | 2004-05-11 | 液滴吐出装置、電気光学装置、および電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004141107A JP2005319424A (ja) | 2004-05-11 | 2004-05-11 | 液滴吐出装置、電気光学装置、および電子機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005319424A true JP2005319424A (ja) | 2005-11-17 |
Family
ID=35467098
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004141107A Withdrawn JP2005319424A (ja) | 2004-05-11 | 2004-05-11 | 液滴吐出装置、電気光学装置、および電子機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005319424A (ja) |
-
2004
- 2004-05-11 JP JP2004141107A patent/JP2005319424A/ja not_active Withdrawn
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