JP4501070B2 - 画像処理装置および画像処理方法、並びに、プログラム - Google Patents

画像処理装置および画像処理方法、並びに、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、画像処理装置および画像処理方法、並びに、プログラムに関し、特に、カラー固体撮像素子を用いて得られたモザイク画像信号から、全画素に複数色を補間してカラー画像信号を獲得するデモザイク処理(色補間処理、または、同時化処理)が実行される場合に用いて好適な、画像処理装置および画像処理方法、並びに、プログラムに関する。
CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどの固体撮像素子は、通常、受光素子が格子状に配置され、各受光素子の光電変換によって生じた電荷量を順次読み出すことができるような構造を有している。通常、これらの受光素子は、単一の分光特性を有するので、固体撮像素子から得られる画像信号は、色に関して1チャネル(単色)である。したがって、1つの固体撮像素子でカラー画像(例えばRGBなどの3チャネル画像)を得たい場合、受光素子ごとに分光特性(色)の異なるフィルタをつけた固体撮像素子を用いるようになされている。このような1つのカラー固体撮像素子を用いた撮像装置は、一般に単板カラー撮像装置と称される。
カラー固体撮像素子から得られる画像信号は1チャネル画像なので、1画素ごとに得られるのは、対応する受光素子のフィルタの色の強度のみである。すなわち、カラー固体撮像素子から得られる画像信号は、色に関してモザイク状の画像となる。単板カラー撮像装置のカラー固体撮像素子の出力画像であるモザイク画像から、多チャネル画像を得るためには、適当な画像処理によって、モザイク画像の各画素の色情報を、その周囲の画素位置に補間することが必要である。このような画像処理は、一般に、色補間処理、デモザイク処理、または、同時化処理などと称される。このように、デモザイク処理は、カラー固体撮像素子を使った単板カラー撮像装置には必須の処理であり、従来からさまざまな技術が開発されてきた。
このデモザイク処理において問題となるのが、高周波の画像信号の再現特性である。固体撮像素子においては、2次元格子状に配置された受光素子に、それぞれ異なるオンチップカラーフィルタが貼られているために、同じ色、すなわち、同じ分光感度を持つ画素は、本来の受光素子の配列ピッチよりも大きいピッチでしか配列されていない。そのため、カラー固体撮像素子は、オンチップカラーフィルタがない白黒の固体撮像素子と比較すると、撮像した画像にエイリアシングが発生しやすい。画像の輝度成分にエイリアシングが発生した場合、それは、しばしば被写体輪郭部におけるジャギネスとして観察される。デモザイク処理においては、ジャギネスをいかに抑制するかということが重要な課題である。
現在最も広く用いられている色配列である原色系ベイヤー(Bayer)配列を図1に示す。ベイヤー配列では、R,G,Bの3つの原色系色フィルタを用い、Gを市松状に、RとBを線順次に配置するようになされている(以降、原色系ベイヤー配列を単にベイヤー配列と称する)。ベイヤー配列においては、Gは市松状に配置されるため、G信号は、水平、垂直の全位相において存在するが、RおよびBは線順次であるために、それぞれに対応する信号は、水平、垂直にそれぞれ1ラインおきにしか存在しない。
ベイヤー配列では、RGBのうち、人の視感度特性に最も近い分光特性を持つGが一番密に存在するので、従来用いられている技術によれば、もっぱらGの画素情報から輝度成分を作り出す方法が主流である。この方法の場合、再現される輝度成分の限界周波数はベイヤー配列のGのサンプリング周波数で決まり、水平および垂直方向には、0.5cycle/pixel、斜め45度方向には、1/(2×sqrt(2))cycle/pixelとなる。理論的には水平または垂直に最も限界が高いが、実際には水平・垂直方向には1画素おきにしかGが存在しないので、0.5cycle/pixelの水平または垂直の波を再現するには、水平または垂直それぞれの波に、最適な補間フィルタを適用する必要がある。この問題に対し、水平方向および垂直方向それぞれの波に最適な補間フィルタを準備し、画像上の各局所領域での波の方向を判別し、判別した結果に応じて水平方向の補間フィルタの結果と垂直方向の補間フィルタの結果を合成した値を補間値とする技術がある(例えば、特許文献1および非特許文献1)。これらの技術を用いることによって、ベイヤー配列のGの画素情報を用いて、水平および垂直方向に、理論的限界である0.5cycle/pixelに近い高周波の再現が可能となる。
特開平7−236147
村田、森、前中、岡田および千原、"PS−CCDにおける相関判別色分離方式"、映像情報メディア学会誌、Vol.55,No.1,pp.120−132,2001
一方、カラー固体撮像素子に用いられるオンチップカラーフィルタの分光特性を人の視覚の等色関数に一致させることが原理的に不可能であることから、例えば、ベイヤー配列の3原色に対して、更に1色追加した4色の強度を得るようにした撮像素子を用い、更に、このような撮像素子により取得された4色の強度値にリニアマトリックスを適用することによって、3原色の強度値を得て、撮像装置の色再現を向上させる方法がある。例えば、4色の強度を得るために従来の3原色に黄色のオンチップフィルタを追加した4色配列を持つカラー固体撮像素子を用いて、色再現性を向上させることができる技術がある(例えば、特許文献2)。
特開2002−271804
しかしながら、4色配列のカラーフィルタを用いた従来技術においては、どのようなデモザイク処理を実行することによって、4色配列から各画素に同時化された4色強度を得ることができるかについては具体的に示されていなかった。
補色系(シアン、マゼンタ、イエロー、グリーン)の4色配列は、従来からビデオカメラ等の撮像素子に用いられているが、これと同様に、原色系4色の色配列を有するカラーフィルタも実用化されている。従来の原色系4色の色配列では、ベイヤー配列のように全画素の半分をGに割り当てることができないため、市松状のG配列を利用して輝度成分の高周波を再現する従来技術は利用できなくなる。そのため、従来の原色系4色配列を用いると、色再現は向上するが、輝度の高周波成分を再現されずにジャギネスが顕著に現れるか、または平滑化されたような精彩のない画像になってしまう問題があった。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、原色系の4色以上の色で構成されている配列を用いる単板カラー撮像装置において、輝度の高域成分の再現を向上させ、ジャギネスを低減させるとともに、解像度感の向上を可能とするものである。
本発明の画像処理装置は、分光感度が異なる少なくとも4種類のフィルタを有し、複数種類のフィルタのうちのいずれかが画素ごとに用いられている画像センサによってモザイク画像を取得する画像取得手段と、画像取得手段により取得されたモザイク画像から、フィルタの分光感度により決まる複数の色に対応する画素位置毎の強度情報が全画素でそろうようなカラー画像を生成する画像処理手段とを備え、画像取得手段の画像センサの色フィルタ配列は、全画素の半分に市松状に配置されている画素が持つフィルタが、輝度の分光特性(例えば比視感度曲線)に強い相関を有する分光特性を持つものであって、画像処理手段は、市松状に配置されている画素が持つ色の強度推定値を各画素で算出し、それらの強度推定値に基づいて各画素の輝度値を算出することを特徴とする。
画像取得手段の画像センサの色フィルタ配列は、複数種類のフィルタうちの輝度の分光特性(例えば比視感度曲線)に強い相関を有する分光特性を持つ第1の色に対応する第1のフィルタが、水平および垂直に1ラインおきに配置され、第1の色とは異なる輝度の分光特性(例えば比視感度曲線)に強い相関を有する分光特性を持つ第2の色に対応する第2のフィルタが、水平および垂直に1ラインおき、かつ、第1のフィルタとは異なるラインに配置され、画像処理手段は、モザイク画像のうちの注目画素位置における第1の色の強度推定値である第1の強度推定値を算出する第1の算出手段と、注目画素位置における第2の色の強度推定値である第2の強度推定値を算出する第2の算出手段と、第1の算出手段により算出された第1の強度推定値と、第2の算出手段により算出された第2の強度推定値とを合成する合成手段とを備えるものとすることができる。
第1の算出手段には、注目画素位置におけるすでに得られている既知色に対応する強度値と、注目画素近傍の画素より算出される既知色と推定したい目標色の間の相関関係とに基づいて、注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出する第3の算出手段を含み、注目画素が第1の色でなかった場合、注目画素位置におけるフィルタの色を既知色とし、第1の色を目標色として、第3の算出手段により第1の強度推定値を算出させるようにすることができる。
第3の算出手段には、注目画素近傍における、既知色に対応する画素の画素強度と目標色に対応する画素の画素強度との組を複数生成する生成手段と、生成手段により生成された既知色に対応する画素の画素強度と目標色に対応する画素の画素強度の複数の組から、既知色と目標色間の色分布の重心および傾きを算出する第4の算出手段と、第4の算出手段により算出された色分布の重心および傾きと、注目画素位置における既知色に対応する強度値とに基づいて、注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出する第5の算出手段とを備えさせるようにすることができる。
第5の算出手段には、回帰演算を用いて注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出させるようにすることができる。
第2の算出手段には、注目画素位置におけるすでに得られている既知色に対応する強度値と、注目画素近傍の画素より算出される既知色と推定したい目標色の間の相関関係とに基づいて、注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出する第3の算出手段を含ませるようにすることができ、注目画素が第2の色でなかった場合、注目画素位置におけるフィルタの色を既知色とし、第2の色を目標色として、第3の算出手段により第2の強度推定値を算出させるようにすることができる。
第3の算出手段には、注目画素近傍における、既知色に対応する画素の画素強度と目標色に対応する画素の画素強度との組を複数生成する生成手段と、生成手段により生成された既知色に対応する画素の画素強度と目標色に対応する画素の画素強度の複数の組から、既知色と目標色間の色分布の重心および傾きを算出する第4の算出手段と、第4の算出手段により算出された色分布の重心および傾きと、注目画素位置における既知色に対応する強度値とに基づいて、注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出する第5の算出手段とを備えさせるようにすることができる。
第5の算出手段には、回帰演算を用いて注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出させるようにすることができる。
第1の算出手段には、注目画素位置におけるすでに得られている既知色に対応する強度値と、注目画素近傍の画素より算出される既知色と推定したい目標色の間の相関関係とに基づいて、注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出する第3の算出手段を2以上含ませるようにすることができ、注目画素が第1の色でなかった場合、第1の第3の算出手段には、注目画素位置におけるフィルタの色を既知色とし、第2の色を目標色として、注目画素位置における第2の色に対応する強度値を算出させるようにすることができ、第2の第3の算出手段には、第2の色を既知色とし、第1の色を目標色として、第1の強度推定値を算出させるようにすることができる。
第3の算出手段には、既知色に対応する画素の画素強度と目標色に対応する画素の画素強度との組を複数生成する生成手段と、生成手段により生成された既知色に対応する画素の画素強度と目標色に対応する画素の画素強度の複数の組から、既知色と目標色間の色分布の重心および傾きを算出する第4の算出手段と、第4の算出手段により算出された色分布の重心および傾きと、注目画素位置における既知色に対応する強度値とに基づいて、注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出する第5の算出手段とを備えさせるようにすることができる。
第5の算出手段には、回帰演算を用いて注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出させるようにすることができる。
第2の算出手段には、注目画素位置におけるすでに得られている既知色に対応する強度値と、注目画素近傍の画素より算出される既知色と推定したい目標色の間の相関関係とに基づいて、注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出する第3の算出手段を2以上含ませるようにすることができ、注目画素が第2の色でなかった場合、第1の第3の算出手段には、注目画素位置におけるフィルタの色を既知色とし、第1の色を目標色として、注目画素位置における第1の色に対応する強度値を算出させるようにすることができ、第2の第3の算出手段には、第1の色を既知色とし、第2の色を目標色として、第2の強度推定値を算出させるようにすることができる。
第3の算出手段には、既知色に対応する画素の画素強度と目標色に対応する画素の画素強度との組を複数生成する生成手段と、生成手段により生成された既知色に対応する画素の画素強度と目標色に対応する画素の画素強度の複数の組から、既知色と目標色間の色分布の重心および傾きを算出する第4の算出手段と、第4の算出手段により算出された色分布の重心および傾きと、注目画素位置における既知色に対応する強度値とに基づいて、注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出する第5の算出手段とを備えさせるようにすることができる。
第5の算出手段には、回帰演算を用いて注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出させるようにすることができる。
第1の算出手段には、第1の強度推定値の第1の推定値を算出する第1の強度推定手段と、第1の強度推定値の第2の推定値を算出する第2の強度推定手段と、注目画素近傍におけるテクスチャ方向を判別する判別手段と、判別手段による判別結果に基づいて、第1の強度推定手段により推定された第1の推定値と、第2の強度推定手段により推定された第2の推定値のうち、適した推定値を選択する選択手段とを備えさせるようにすることができ、第1の強度推定手段には、注目画素位置におけるすでに得られている既知色に対応する強度値と、注目画素近傍の画素より算出される既知色と推定したい目標色の間の相関関係とに基づいて、注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出する第3の算出手段を含ませるようにすることができ、注目画素が第1の色でなかった場合、注目画素位置におけるフィルタの色を既知色とし、第1の色を目標色として、第3の算出手段により第1の強度推定値の第1の推定値を算出させるようにすることができ、第2の強度推定手段には、2以上の第3の算出手段を含ませるようにすることができ、注目画素が第1の色でなかった場合、第1の第3の算出手段には、注目画素位置におけるフィルタの色を既知色とし、第2の色を目標色として、注目画素位置における第2の色に対応する強度値を算出させるようにすることができ、第2の第3の算出手段には、第2の色を既知色とし、第1の色を目標色として、第1の強度推定値の第2の推定値を算出させるようにすることができ、選択手段には、判別手段による判別結果、および、注目画素位置に対して、第1の色に対応するフィルタが、水平方向に位置しているか、垂直方向に位置しているかに基づいて、第1の強度推定手段により推定された第1の推定値と、第2の強度推定手段により推定された第2の推定値のうち、適した推定値を選択させるようにすることができる。
第2の算出手段には、第2の強度推定値の第1の推定値を算出する第1の強度推定手段と、第2の強度推定値の第2の推定値を算出する第2の強度推定手段と、注目画素近傍におけるテクスチャ方向を判別する判別手段と、判別手段による判別結果に基づいて、第1の強度推定手段により推定された第1の推定値と、第2の強度推定手段により推定された第2の推定値のうち、適した推定値を選択する選択手段とを備えさせるようにすることができ、第1の強度推定手段には、注目画素位置におけるすでに得られている既知色に対応する強度値と、注目画素近傍の画素より算出される既知色と推定したい目標色の間の相関関係とに基づいて、注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出する第3の算出手段を含ませるようにすることができ、注目画素が第2の色でなかった場合、注目画素位置におけるフィルタの色を既知色とし、第2の色を目標色として、第3の算出手段により第2の強度推定値の第1の推定値を算出させるようにすることができ、第2の強度推定手段には、2以上の第3の算出手段を含ませるようにすることができ、注目画素が第2の色でなかった場合、第1の第3の算出手段には、注目画素位置におけるフィルタの色を既知色とし、第1の色を目標色として、注目画素位置における第1の色に対応する強度値を算出させるようにすることができ、第2の第3の算出手段には、第1の色を既知色とし、第2の色を目標色として、第2の強度推定値の第2の推定値を算出させるようにすることができ、選択手段には、判別手段による判別結果、および、注目画素位置に対して、第2の色に対応するフィルタが、水平方向に位置しているか、垂直方向に位置しているかに基づいて、第1の強度推定手段により推定された第1の推定値と、第2の強度推定手段により推定された第2の推定値のうち、適した推定値を選択させるようにすることができる。
画像取得手段の画像センサの複数種類のフィルタのフィルタ配列は、フィルタのうちの第1の色および第2の色とのうちのいずれとも異なる第3の色のフィルタが、水平および垂直に1ラインおき、かつ、第1のフィルタとは異なる水平ラインに配置され、フィルタのうちの第1の色、第2の色、および、第3の色とのうちのいずれとも異なる第4の色のフィルタが、水平および垂直に1ラインおき、かつ、第2のフィルタとは異なる水平ラインに配置されるものとすることができる。
画像取得手段の画像センサの複数種類のフィルタのフィルタ配列は、フィルタのうちの第1の色および第2の色とのうちのいずれとも異なる第3の色および第4の色のフィルタが、水平および垂直に1ラインおき、かつ、第1のフィルタとは異なる水平ラインに交互に配置されものとすることができ、フィルタのうちの第1の色、第2の色、第3の色、および、第4の色とのうちのいずれとも異なる第5の色および第6の色のフィルタが、水平および垂直に1ラインおき、かつ、第2のフィルタとは異なる水平ラインに交互に配置されものとすることができる。
第3の色および第4の色は、互いに高い相関を有する分光特性を持つものとすることができ、第5の色および第6の色は、互いに高い相関を有する分光特性を持つものとすることができる。
第3の色および第4の色は、同一の色であるものとすることができる。
第5の色および第6の色は、同一の色であるものとすることができる。
画像取得手段の画像センサの色フィルタ配列は、複数種類のフィルタうちの輝度の分光特性(例えば比視感度曲線)に強い相関を有する分光特性を持つ第1の色に対応する第1のフィルタが、市松状に配置されるものとすることができ、画像処理手段には、モザイク画像のうちの注目画素位置におけるすでに得られている既知色に対応する強度値と、注目画素近傍の画素より算出される既知色と推定したい目標色の間の相関関係とに基づいて、注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出する第1の算出手段を含ませるようにすることができ、注目画素位置におけるフィルタの色を既知色とし、第1の色を目標色として、第1の算出手段により第1の強度推定値を算出させるようにすることができる。
第1の算出手段には、既知色に対応する画素の画素強度と目標色に対応する画素の画素強度との組を複数生成する生成手段と、生成手段により生成された既知色に対応する画素の画素強度と目標色に対応する画素の画素強度の複数の組から、既知色と目標色間の色分布の重心および傾きを算出する第2の算出手段と、第2の算出手段により算出された色分布の重心および傾きと、注目画素位置における既知色に対応する強度値とに基づいて、注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出する第3の算出手段とを含ませるようにすることができる。
第2の算出手段には、回帰演算を用いて注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出させるようにすることができる。
画像取得手段の画像センサの複数種類のフィルタのフィルタ配列は、フィルタのうちの第1の色とは異なる第2の色のフィルタが、水平および垂直に1ラインおきに配置されるものとすることができ、フィルタのうちの第1の色および第2の色のフィルタが配置されていないフィルタ位置には、フィルタのうちの第1の色および第2の色とのうちのいずれとも異なる第3の色と第4の色のフィルタが、斜め方向に1画素おきの斜め格子状となるように配置されるものとすることができる。
第2の色は、第1の色より長波長側に感度を持つような分光特性のフィルタ色であるものとすることができ、第3の色および第2の色のうちの少なくとも一方は、第1の色より短波長側に感度を持つような分光特性のフィルタ色であるものとすることができる。
画像取得手段の画像センサの複数種類のフィルタのフィルタ配列は、フィルタのうちの第1の色とは異なる第2の色、第3の色、第4の色、第5の色、のフィルタが、水平および垂直に2ラインおき、かつ、斜め方向に1画素おきの斜め格子状となり、第2の色および第3の色と、第4の色および第5の色とは、互いに異なる水平および垂直のライン上に位置するように配置されるようにすることができる。
第2の色および第3の色は、互いに高い相関を有する分光特性を持つものとすることができ、第4の色および第5の色は、互いに高い相関を有する分光特性を持つものとすることができる。
第2の色および第3の色は、同一の色であるものとすることができる。
第4の色および第5の色は、同一の色であるものとすることができる。
本発明の画像処理方法は、分光感度が異なる少なくとも4種類のフィルタを有し、複数種類のフィルタのうちのいずれかが画素ごとに用いられている画像センサによってモザイク画像を取得する取得ステップと、取得ステップの処理により取得されたモザイク画像から、フィルタの分光感度により決まる複数の色に対応する画素位置毎の強度情報が全画素でそろうようなカラー画像を生成する画像処理ステップとを含み、取得ステップの処理では、全画素の半分に市松状に配置されている画素が持つフィルタが、輝度の分光特性(例えば比視感度曲線)に強い相関を有する分光特性を持つような色配列をもつモザイク画像が取得され、画像処理ステップは、市松状に配置されている画素が持つ色の強度推定値を各画素で算出し、それらの強度推定値に基づいて各画素の輝度値を算出する算出ステップを含むことを特徴とする。
本発明のプログラムは、分光感度が異なる少なくとも4種類のフィルタを有し、複数種類のフィルタのうちのいずれかが画素ごとに用いられている画像センサによってモザイク画像を取得する取得ステップと、取得ステップの処理により取得されたモザイク画像から、フィルタの分光感度により決まる複数の色に対応する画素位置毎の強度情報が全画素でそろうようなカラー画像を生成する画像処理ステップとを含み、取得ステップの処理では、全画素の半分に市松状に配置されている画素が持つフィルタが、輝度の分光特性(例えば比視感度曲線)に強い相関を有する分光特性を持つような色配列をもつモザイク画像が取得され、画像処理ステップは、市松状に配置されている画素が持つ色の強度推定値を各画素で算出し、それらの強度推定値に基づいて各画素の輝度値を算出する算出ステップを含むことを特徴とする処理をコンピュータに実行させる。
本発明の画像処理装置および画像処理方法、並びにプログラムにおいては、分光感度が異なる少なくとも4種類のフィルタを有し、複数種類のフィルタのうちのいずれかが画素ごとに用いられている画像センサによってモザイク画像が取得され、取得されたモザイク画像から、モザイク画像のうちの市松状に配置された輝度の分光特性(例えば、比視感度曲線)に強い相関を有するフィルタの色に対応する強度推定値が算出され、算出された強度推定値を基に、輝度値が算出され、更に、輝度値に基づいた演算により、フィルタの分光感度により決まる複数の色に対応する画素位置毎の強度情報が全画素でそろうようなカラー画像が生成される。
本発明によれば、モザイク画像が取得されて、モザイク画像が処理されて、カラー画像が生成される。特に、取得されたモザイク画像から、モザイク画像のうちの市松状に配置された輝度の分光特性(例えば、比視感度曲線)に強い相関を有するフィルタの色に対応する強度推定値が算出され、算出された強度推定値を基に輝度値が算出され、更に輝度値に基づいた演算によって、フィルタの分光感度により決まる複数の色に対応する画素位置毎の強度情報が全画素でそろうようなカラー画像が生成されるので、原色系の4色以上の色で構成されている配列を用いる単板カラー撮像装置において、輝度の高域成分の再現を向上させ、ジャギネスを低減させるとともに、解像度感の向上を可能とすることができる。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本明細書に記載の発明と、発明の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本明細書に記載されている発明をサポートする実施の形態が、本明細書に記載されていることを確認するためのものである。したがって、発明の実施の形態中には記載されているが、発明に対応するものとして、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その発明に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が発明に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その発明以外の発明には対応しないものであることを意味するものでもない。
更に、この記載は、本明細書に記載されている発明の全てを意味するものでもない。換言すれば、この記載は、本明細書に記載されている発明であって、この出願では請求されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により出現、追加される発明の存在を否定するものではない。
本発明によれば、画像処理装置を提供することができる。この画像処理装置(例えば、図2のデジタルスチルカメラ201)は、分光感度が異なる少なくとも4種類のフィルタ(例えば、RGBEの各色に対応するカラーフィルタ)を有し、複数種類のフィルタのうちのいずれかが画素ごとに用いられている画像センサによってモザイク画像を取得する画像取得手段(例えば、図2のCCDイメージセンサ213)と、画像取得手段により取得されたモザイク画像から、フィルタの分光感度により決まる複数の色に対応する画素位置毎の強度情報が全画素でそろうようなカラー画像を生成する画像処理手段(例えば、図5のデモザイク処理部253)とを含み、画像取得手段の画像センサの色フィルタ配列は、全画素の半分に市松状に配置されている画素が持つフィルタが、輝度の分光特性(例えば比視感度曲線)に強い相関を有する分光特性を持つものであって、画像処理手段は、市松状に配置されている画素が持つ色の強度推定値を各画素で算出し、それらの強度推定値に基づいて各画素の輝度値を算出し、その輝度情報を用いて、フィルタの分光感度により決まる複数の色に対応する画素位置毎の強度情報が全画素でそろうようなカラー画像を生成することができる。
画像取得手段の画像センサの色フィルタ配列は、複数種類のフィルタうちの輝度の分光特性に強い相関を有する分光特性(例えば、比視感度曲線)を持つ第1の色(例えば、G)に対応する第1のフィルタが、水平および垂直に1ラインおきに配置され、第1の色とは異なる、輝度の分光特性に強い相関を有する分光特性(例えば、比視感度曲線)を持つ第2の色(例えば、E)に対応する第2のフィルタが、水平および垂直に1ラインおき、かつ、第1のフィルタとは異なるラインに配置され、画像処理手段は、モザイク画像のうちの注目画素位置における第1の色の強度推定値である第1の強度推定値を算出する第1の算出手段(例えば、図7のG強度推定部291)と、注目画素位置における第2の色の強度推定値である第2の強度推定値を算出する第2の算出手段(例えば、図7のE強度推定部292)と、第1の算出手段により算出された第1の強度推定値と、第2の算出手段により算出された第2の強度推定値とを合成する合成手段(例えば、図7の加算処理部293)とを備えることができる。
第1の算出手段は、注目画素位置におけるすでに得られている既知色に対応する強度値と、注目画素近傍の画素より算出される既知色と推定したい目標色の間の相関関係とに基づいて、注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出する第3の算出手段(例えば、図8の第1の強度推定部311、第2の強度推定部321、第3の強度推定部322)を含むことができ、注目画素が第1の色でなかった場合、注目画素位置におけるフィルタの色を既知色とし、第1の色を目標色として、第3の算出手段により第1の強度推定値を算出させることができる。
第3の算出手段は、注目画素近傍における、既知色に対応する画素の画素強度と目標色に対応する画素の画素強度との組を複数生成する生成手段(例えば、図10の粗補間処理部341)と、生成手段により生成された既知色に対応する画素の画素強度と目標色に対応する画素の画素強度の複数の組から、既知色と目標色間の色分布の重心および傾きを算出する第4の算出手段(例えば、図10の統計量算出部342および図16の傾き算出部381)と、第4の算出手段により算出された色分布の重心および傾きと、注目画素位置における既知色に対応する強度値とに基づいて、注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出する第5の算出手段(例えば、図16の画素強度推定部382)とを備えることができる。
第5の算出手段は、回帰演算(例えば、式(10)、式(11)、または、式(12)による演算)を用いて注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出することができる。
第2の算出手段は、注目画素位置におけるすでに得られている既知色に対応する強度値と、注目画素近傍の画素より算出される既知色と推定したい目標色の間の相関関係とに基づいて、注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出する第3の算出手段(例えば、第1の強度推定部311、図8の第2の強度推定部321、第3の強度推定部322)を含み、注目画素が第2の色でなかった場合、注目画素位置におけるフィルタの色を既知色とし、第2の色を目標色として、第3の算出手段により第2の強度推定値を算出することができる。
第3の算出手段は、注目画素近傍における、既知色に対応する画素の画素強度と目標色に対応する画素の画素強度との組を複数生成する生成手段(例えば、図10の粗補間処理部341)と、生成手段により生成された既知色に対応する画素の画素強度と目標色に対応する画素の画素強度の複数の組から、既知色と目標色間の色分布の重心および傾きを算出する第4の算出手段(例えば、図10の統計量算出部342および図16の傾き算出部381)と、第4の算出手段により算出された色分布の重心および傾きと、注目画素位置における既知色に対応する強度値とに基づいて、注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出する第5の算出手段(例えば、図16の画素強度推定部382)とを備えることができる。
第5の算出手段は、回帰演算(例えば、式(10)、式(11)、または、式(12)による演算)を用いて注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出することができる。
第1の算出手段は、注目画素位置におけるすでに得られている既知色に対応する強度値と、注目画素近傍の画素より算出される既知色と推定したい目標色の間の相関関係とに基づいて、注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出する第3の算出手段を2以上含み、注目画素が第1の色でなかった場合、第1の第3の算出手段(例えば、図8の第2の強度推定部321、第3の強度推定部322)は、注目画素位置におけるフィルタの色を既知色とし、第2の色を目標色として、注目画素位置における第2の色に対応する強度値を算出し、第2の第3の算出手段(例えば、図8の第4の強度推定部323)は、第2の色を既知色とし、第1の色を目標色として、第1の強度推定値を算出することができる。
第3の算出手段は、既知色に対応する画素の画素強度と目標色に対応する画素の画素強度との組を複数生成する生成手段(例えば、図10の粗補間処理部341)と、生成手段により生成された既知色に対応する画素の画素強度と目標色に対応する画素の画素強度の複数の組から、既知色と目標色間の色分布の重心および傾きを算出する第4の算出手段(例えば、図10の統計量算出部342および図16の傾き算出部381)と、第4の算出手段により算出された色分布の重心および傾きと、注目画素位置における既知色に対応する強度値とに基づいて、注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出する第5の算出手段(例えば、図16の画素強度推定部382)とを備えることができる。
第5の算出手段は、回帰演算(例えば、式(10)、式(11)、または、式(12)による演算)を用いて注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出することができる。
第2の算出手段は、注目画素位置におけるすでに得られている既知色に対応する強度値と、注目画素近傍の画素より算出される既知色と推定したい目標色の間の相関関係とに基づいて、注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出する第3の算出手段を2以上含み、注目画素が第2の色でなかった場合、第1の第3の算出手段(例えば、図8の第2の強度推定部321、第3の強度推定部322)は、注目画素位置におけるフィルタの色を既知色とし、第1の色を目標色として、注目画素位置における第1の色に対応する強度値を算出し、第2の第3の算出手段(例えば、図8の第4の強度推定部323)は、第1の色を既知色とし、第2の色を目標色として、第2の強度推定値を算出することができる。
第3の算出手段は、前記既知色に対応する画素の画素強度と前記目標色に対応する画素の画素強度との組を複数生成する生成手段(例えば、図10の粗補間処理部341)と、前記生成手段により生成された前記既知色に対応する画素の画素強度と前記目標色に対応する画素の画素強度の複数の組から、前記既知色と前記目標色間の色分布の重心および傾きを算出する第4の算出手段(例えば、図10の統計量算出部342および図16の傾き算出部381)と、前記第4の算出手段により算出された前記色分布の重心および傾きと、前記注目画素位置における前記既知色に対応する強度値とに基づいて、前記注目画素位置における前記目標色に対応する強度推定値を算出する第5の算出手段(例えば、図16の画素強度推定部382)とを備えることができる。
第5の算出手段は、回帰演算(例えば、式(10)、式(11)、または、式(12)による演算)を用いて注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出することができる。
第1の算出手段は、第1の強度推定値の第1の推定値を算出する第1の強度推定手段(例えば、図8の第2の処理ブロック303における第2の強度推定部321、または、第3の処理ブロック304における第3の強度推定部322)と、第1の強度推定値の第2の推定値を算出する第2の強度推定手段(例えば、図8の第2の処理ブロック303における第3の強度推定部322および第4の強度推定部323、または、第3の処理ブロック304における第2の強度推定部321および第4の強度推定部323)と、注目画素近傍におけるテクスチャ方向を判別する判別手段(例えば、図8のテクスチャ方向判定部305)と、判別手段による判別結果に基づいて、第1の強度推定手段により推定された第1の推定値と、第2の強度推定手段により推定された第2の推定値のうち、適した推定値を選択する選択手段(例えば、図8のスイッチ324)とを備えることができ、第1の強度推定手段は、注目画素位置におけるすでに得られている既知色に対応する強度値と、注目画素近傍の画素より算出される既知色と推定したい目標色の間の相関関係とに基づいて、注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出する第3の算出手段(例えば、図8の第2の強度推定部321、第3の強度推定部322)を含むことができ、注目画素が第1の色でなかった場合、注目画素位置におけるフィルタの色を既知色とし、第1の色を目標色として、第3の算出手段により第1の強度推定値の第1の推定値を算出し、第2の強度推定手段は、2以上の第3の算出手段を含み、注目画素が第1の色でなかった場合、第1の第3の算出手段(例えば、図8の第2の強度推定部321、第3の強度推定部322)は、注目画素位置におけるフィルタの色を既知色とし、第2の色を目標色として、注目画素位置における第2の色に対応する強度値を算出し、第2の第3の算出手段(例えば、図8の第4の強度推定部323)は、第2の色を既知色とし、第1の色を目標色として、第1の強度推定値の第2の推定値を算出し、選択手段は、判別手段による判別結果、および、注目画素位置に対して、第1の色に対応するフィルタが、水平方向に位置しているか、垂直方向に位置しているかに基づいて、第1の強度推定手段により推定された第1の推定値と、第2の強度推定手段により推定された第2の推定値のうち、適した推定値を選択することができる。
第2の算出手段は、第2の強度推定値の第1の推定値を算出する第1の強度推定手段(例えば、図8の第2の処理ブロック303における第2の強度推定部321、または、第3の処理ブロック304における第3の強度推定部322)と、第2の強度推定値の第2の推定値を算出する第2の強度推定手段(例えば、図8の第2の処理ブロック303における第3の強度推定部322および第4の強度推定部323、または、第3の処理ブロック304における第2の強度推定部321および第4の強度推定部323)と、注目画素近傍におけるテクスチャ方向を判別する判別手段(例えば、図8のテクスチャ方向判定部305)と、判別手段による判別結果に基づいて、第1の強度推定手段により推定された第1の推定値と、第2の強度推定手段により推定された第2の推定値のうち、適した推定値を選択する選択手段(例えば、図8のスイッチ324)とを備えることができ、第1の強度推定手段は、注目画素位置におけるすでに得られている既知色に対応する強度値と、注目画素近傍の画素より算出される既知色と推定したい目標色の間の相関関係とに基づいて、注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出する第3の算出手段(例えば、図8の第2の強度推定部321、第3の強度推定部322)を含むことができ、注目画素が第2の色でなかった場合、注目画素位置におけるフィルタの色を既知色とし、第2の色を目標色として、第3の算出手段により第2の強度推定値の第1の推定値を算出し、第2の強度推定手段は、2以上の前記第3の算出手段を含み、注目画素が第2の色でなかった場合、第1の第3の算出手段(例えば、図8の第2の強度推定部321、第3の強度推定部322)は、注目画素位置におけるフィルタの色を既知色とし、第1の色を目標色として、注目画素位置における第1の色に対応する強度値を算出し、第2の第3の算出手段(例えば、図8の第4の強度推定部323)は、第1の色を既知色とし、第2の色を目標色として、第2の強度推定値の第2の推定値を算出し、選択手段は、判別手段による判別結果、および、注目画素位置に対して、第2の色に対応するフィルタが、水平方向に位置しているか、垂直方向に位置しているかに基づいて、第1の強度推定手段により推定された第1の推定値と、第2の強度推定手段により推定された第2の推定値のうち、適した推定値を選択することができる。
画像取得手段の画像センサの複数種類のフィルタのフィルタ配列は、フィルタのうちの第1の色および第2の色とのうちのいずれとも異なる第3の色(例えば、R)のフィルタが、水平および垂直に1ラインおき、かつ、第1のフィルタとは異なる水平ラインに配置され、フィルタのうちの第1の色、第2の色、および、第3の色とのうちのいずれとも異なる第4の色(例えば、B)のフィルタが、水平および垂直に1ラインおき、かつ、第2のフィルタとは異なる水平ラインに配置されることができる。
画像取得手段の画像センサの複数種類のフィルタのフィルタ配列は、フィルタのうちの第1の色および第2の色とのうちのいずれとも異なる第3の色(例えば、図53のR1)および第4の色(例えば、図53のR2)のフィルタが、水平および垂直に1ラインおき、かつ、第1のフィルタとは異なる水平ラインに交互に配置され、フィルタのうちの第1の色、第2の色、第3の色、および、第4の色とのうちのいずれとも異なる第5の色(例えば、図53のB1)および第6の色(例えば、図53のB2)のフィルタが、水平および垂直に1ラインおき、かつ、第2のフィルタとは異なる水平ラインに交互に配置されることができる。
第3の色および第4の色は、互いに高い相関を有する分光特性を持つことができ、第5の色および第6の色は、互いに高い相関を有する分光特性を持つことができる。
第3の色および第4の色は、同一の色であるようにすることができる。
第5の色および第6の色は、同一の色であるようにすることができる。
画像取得手段の画像センサの色フィルタ配列は、複数種類のフィルタうちの輝度の分光特性(例えば、比視感度曲線)に強い相関を有する分光特性を持つ第1の色(例えば、G)に対応する第1のフィルタが、市松状に配置され、画像処理手段には、モザイク画像のうちの注目画素位置におけるすでに得られている既知色に対応する強度値と、注目画素近傍の画素より算出される既知色と推定したい目標色の間の相関関係とに基づいて、注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出する第1の算出手段(例えば、図56の第1の強度推定部621、第3の強度推定部622)を含み、注目画素位置におけるフィルタの色を既知色とし、第1の色を目標色として、第1の算出手段により第1の強度推定値を算出させるようにすることができる。
第1の算出手段には、既知色に対応する画素の画素強度と目標色に対応する画素の画素強度との組を複数生成する生成手段(例えば、図57の粗補間処理部631)と、生成手段により生成された既知色に対応する画素の画素強度と目標色に対応する画素の画素強度の複数の組から、既知色と目標色間の色分布の重心および傾きを算出する第2の算出手段(例えば、図57の統計量算出部342および図57の回帰演算処理部343内の図16の傾き算出部381)と、第2の算出手段により算出された色分布の重心および傾きと、注目画素位置における既知色に対応する強度値とに基づいて、注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出する第3の算出手段(例えば、図57の回帰演算処理部343内の図16の画素強度推定部382)とを備えさせることができる。
第2の算出手段は、回帰演算(例えば、式(10)、式(11)、または、式(12)による演算)を用いて注目画素位置における目標色に対応する強度推定値を算出することができる。
画像取得手段の画像センサの複数種類のフィルタのフィルタ配列は、フィルタのうちの第1の色とは異なる第2の色(例えば、R)のフィルタが、水平および垂直に1ラインおきに配置され、フィルタのうちの第1の色および第2の色のフィルタが配置されていないフィルタ位置には、フィルタのうちの第1の色および第2の色とのうちのいずれとも異なる第3の色(例えば、B)と第4の色(例えば、E)のフィルタが、斜め方向に1画素おきの斜め格子状となるように配置されるものとすることができる。
第2の色は、第1の色より長波長側に感度を持つような分光特性のフィルタ色であり、第3の色および第4の色のうちの少なくとも一方は、第1の色より短波長側に感度を持つような分光特性のフィルタ色であるものとすることができる。
画像取得手段の画像センサの複数種類のフィルタのフィルタ配列は、フィルタのうちの第1の色とは異なる第2の色(例えば、図68のR1)、第3の色(例えば、図68のR2)、第4の色(例えば、図68のB1)、第5の色(例えば、図68のB2)、のフィルタが、それぞれ、水平および垂直に2ラインおき、かつ、斜め方向に1画素おきの斜め格子状となり、第2の色および第3の色と、第4の色および第5の色とは、互いに異なる水平および垂直のライン上に位置するように配置されるものとすることができる。
第2の色および第3の色は、互いに高い相関を有する分光特性を持つものとすることができ、第4の色および第5の色は、互いに高い相関を有する分光特性を持つものとすることができる。
第2の色および第3の色は、同一の色であるものとすることができる。
第4の色および第5の色は、同一の色であるものとすることができる。
また、本発明によれば、画像処理方法が提供される。この画像処理方法は、分光感度が異なる少なくとも4種類のフィルタ(例えば、RGBEの各色に対応するカラーフィルタ)を有し、複数種類のフィルタのうちのいずれかが画素ごとに用いられている画像センサによってモザイク画像を取得する取得ステップ(例えば、図23のステップS1の処理)と、取得ステップの処理により取得されたモザイク画像から、フィルタの分光感度により決まる複数の色に対応する画素位置毎の強度情報が全画素でそろうようなカラー画像を生成する画像処理ステップ(例えば、図23のステップS4の処理)とを含み、取得ステップの処理では、全画素の半分に市松状に配置されている画素が持つフィルタが、輝度の分光特性(例えば、比視感度曲線)に強い相関を有する分光特性を持つような色配列をもつモザイク画像が取得され、画像処理ステップは、前記市松状に配置されている画素が持つ色の強度推定値を各画素で算出し、それらの強度推定値に基づいて各画素の輝度値を算出する算出ステップ(例えば、図24のステップS23、または、図62のステップS453の処理)を含む。
また、本発明によれば、プログラムが提供される。このプログラムは、分光感度が異なる少なくとも4種類のフィルタ(例えば、RGBEの各色に対応するカラーフィルタ)を有し、複数種類のフィルタのうちのいずれかが画素ごとに用いられている画像センサによってモザイク画像を取得する取得ステップ(例えば、図23のステップS1の処理)と、取得ステップの処理により取得されたモザイク画像から、フィルタの分光感度により決まる複数の色に対応する画素位置毎の強度情報が全画素でそろうようなカラー画像を生成する画像処理ステップ(例えば、図23のステップS4の処理)とを含み、取得ステップの処理では、全画素の半分に市松状に配置されている画素が持つフィルタが、輝度の分光特性(例えば、比視感度曲線)に強い相関を有する分光特性を持つような色配列をもつモザイク画像が取得され、画像処理ステップは、前記市松状に配置されている画素が持つ色の強度推定値を各画素で算出し、それらの強度推定値に基づいて各画素の輝度値を算出する算出ステップ(例えば、図24のステップS23、または、図62のステップS453の処理)を含むことを特徴とする処理をコンピュータに実行させる。
以下、図を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図2は、本発明を適用した演算処理を実行するデジタルスチルカメラ201の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、デジタルスチルカメラ201は、レンズ211、絞り212、CCD(Charge Coupled Devices)イメージセンサ213、相関2重サンプリング(CDS:Correlated Double Sampling)回路214、A/Dコンバータ215、DSP(Digital Signal Processor)ブロック216、タイミングジェネレータ217、D/Aコンバータ218、ビデオエンコーダ219、表示部220、コーデック(CODEC:COmpression/DECompression)処理部221、メモリ222、CPU223、および、操作入力部224から構成される。
CCDとは、光情報を電気信号に変換する(光電変換)半導体素子であり、CCDイメージセンサ213は、光を電気に変換する受光素子(画素)を複数個並べ、光の変化を画素ごとに独立して電気信号に変換するものである。相関2重サンプリング回路214は、CCDイメージセンサ213の出力信号に含まれるノイズのうちの主な成分であるリセットノイズを、出力の各画素信号のうち、映像信号期間をサンプリングしたものと、基準期間をサンプリングしたものとを引き算することにより除去する回路である。A/Dコンバータ215は、供給されたノイズ除去後のアナログ信号をデジタル信号に変換する。
DSPブロック216は、信号処理用プロセッサと画像用RAMを持つブロックで、信号処理用プロセッサが画像用RAMに格納された画像データに対して、予めプログラムされた画像処理、または、ハードウェアによる演算処理として構成された画像処理を行うものである。タイミングジェネレータ217は、CCDを駆動するために必要な、水平および垂直の各種駆動パルス、並びに、アナログフロント処理で用いるパルスを、基準クロックに同期して発生させるロジック回路である。また、タイミングジェネレータ217により発生されるタイミングクロックは、バス225を介して、コーデック処理部221、メモリ222、および、CPU223にも供給されている。
D/Aコンバータ218は、供給されたデジタル信号をアナログ信号に変換して出力する。ビデオエンコーダ219は、供給されたアナログ信号を、表示部220において表示可能な形式のビデオデータにエンコードする。表示部220は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)などで構成され、ビデオエンコーダ219から供給されたビデオ信号を表示する。
コーデック処理部221は、例えば、JPEG(Joint Picture Experts Group)などの、デジタル画像データの圧縮または伸張アルゴリズムによる処理を実行する。メモリ222は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク、光磁気ディスク、または、光ディスクなどにより構成され、CPU223の制御に基づいて、供給されたデータを記憶したり、または、記憶しているデータを出力する。なお、メモリ222は、デジタルスチルカメラ201に対して着脱可能なようになされていても良い。
CPU223は、バス225を介して、操作入力部224から供給されたユーザの操作入力を基に、デジタルスチルカメラ201の各部を制御する。操作入力部224は、録画を指令する場合のボタンをはじめとして、例えば、ジョグダイヤル、キー、レバー、ボタン、またはタッチパネルなどにより構成され、ユーザによる操作入力を受ける。
レンズ211および絞り212を介して入力された光は、CCDイメージセンサ213に入射され、受光素子での光電変換によって電気信号に変換され、相関2重サンプリング回路214に供給される。相関2重サンプリング回路214は、CCDイメージセンサ213の出力の各画素信号のうち、映像信号期間をサンプリングしたものと、基準期間をサンプリングしたものとを引き算することによりノイズを除去し、A/Dコンバータ215に供給する。A/Dコンバータ215は、供給されたノイズ除去後のアナログ信号をデジタル信号に変換し、DSPブロック216の画像用RAMに一時格納する。
タイミングジェネレータ217は、撮像中の状態において、一定のフレームレートによる画像取り込みを維持するように、CCDイメージセンサ213、相関2重サンプリング回路214、A/Dコンバータ215、および、DSPブロック216を制御する。
DSPブロック216は、一定のレートで画素のストリームデータの供給を受け、画像用RAMに一時格納し、信号処理用プロセッサにおいて、一時格納された画像データに対して、後述する画像処理を実行する。DSPブロック216は、画像処理の終了後、CPU223の制御に基づいて、その画像データを表示部220に表示させる場合は、D/Aコンバータ218に、メモリ222に記憶させる場合は、コーデック処理部221に画像データを供給する。
D/Aコンバータ218は、DSPブロック216から供給されたデジタルの画像データをアナログ信号に変換し、ビデオエンコーダ219に供給する。ビデオエンコーダ219は、供給されたアナログの画像信号を、ビデオ信号に変換し、表示部220に出力して表示させる。すなわち、表示部220は、デジタルスチルカメラ201において、カメラのファインダの役割を担っている。コーデック処理部221は、DSPブロック216から供給された画像データに対して、所定の方式の符号化を施し、符号化された画像データをメモリ222に供給して記憶させる。
また、コーデック処理部221は、操作入力部224からユーザの操作入力を受けたCPU223の制御に基づいて、メモリ222に記憶されているデータのうち、ユーザに指定されたデータを読み取り、所定の復号方法で復号し、復号した信号をDSPブロック216に出力する。これにより、復号された信号が、DSPブロック216を介してD/Aコンバータ218に供給され、アナログ変換された後、ビデオエンコーダ219によりエンコードされて、表示部220に表示される。
ところで、図2のCCDイメージセンサ213のオンチップカラーフィルタには、通常、3種類または4種類の色が用いられており、これらのオンチップカラーフィルタは、受光素子ごとに、交互に異なる色になるようモザイク状に配列されている。例えば、RGB(Red,Green,Blue:赤、緑、青)の3色に対して、第4の色(以下、Eと称する)を加えた原色4色の配列の例を、図3に示す。
図3に示される配列においては、ベイヤー配列のうちの、緑色(G)の光のみを透過するGのフィルタのうちの一方をEの光のみを透過するフィルタとし、赤(R)の光のみを透過するRのフィルタが1個、青(B)の光のみを透過するBのフィルタが1個の、合計4個を最小単位として構成されている。RGBのうち、Gは、人の視感度特性に最も近い分光特性を有している。図3に示される配列のGとEとは、輝度の分光特性(例えば、比視感度曲線)に強い相関を有する分光特性を有する。
ここで、CCDイメージセンサ213のオンチップカラーフィルタの4色配列について更に説明する。CCDイメージセンサ213のオンチップカラーフィルタによって得られるモザイク画像の各画素の強度は、対応するオンチップフィルタの分光特性と入射光の分光特性の積に比例する。図3に示される原色系4色配列の各色の分光特性の1例を図4に示す。フィルタの分光特性は、センサ自体の分光特性およびノイズ特性、後述するリニアマトリックスの係数、フィルタに用いる材質の物理的制約等を考慮しながら注意深く設計する必要がある。本発明を適用する場合、これらのフィルタの分光感度特性に、効果が特に左右されることはないので、上述した色再現性とノイズの特性に配慮して、分光感度を設計するようにすればよい。例えば、図4では、第4の色Eの分光特性を、Gよりも短波長側にピークを持つような例を示したが、Eは、Gよりも長波長側にピークを持つ(少し黄色よりの色に見える)ような分光特性であってもかまわない。
このように、CCDイメージセンサ213のオンチップカラーフィルタに、図3に示される色配列のカラーフィルタが用いられている場合、DSPブロック216の画像用RAMに一時格納されている画像は、各画素とも、R,G,B,Eのうちのいずれか1つの色しか持たない。そこで、DSPブロック216の信号処理用プロセッサは、予め組み込まれた画像処理プログラムまたはハードウェアによって、この画像を処理し、全画素において全色のデータを有する画像データを生成する。
図5は、図2のDSPブロック216の更に詳細な構成を示すブロック図である。
DSPブロック216は、上述したように、画像用RAM241および信号処理用プロセッサ242で構成され、信号処理用プロセッサ242は、ホワイトバランス調整部251、ガンマ補正部252、デモザイク処理部253、ガンマ逆補正部254、マトリックス処理部255、ガンマ補正部256、および、YC変換部257で構成される。
A/Dコンバータ215によってデジタル信号に変換されたモザイク画像は、画像用RAM241に一時保存される。モザイク画像は、各画素にR、G、B、または、Eのいずれかの色に対応する強度信号、すなわち、CCDイメージセンサ213に用いられているカラーフィルタにより定められる配列(例えば、図3を用いて説明した原色4色配列)の周期的なパターンの強度信号により構成されている。
ホワイトバランス調整部251は、モザイク画像に対して、無彩色の被写体領域の色バランスが無彩色になるように、各画素強度の持つ色に応じて適切な係数をかける処理(ホワイトバランスの調整処理)を実行する。ガンマ補正部252は、ホワイトバランスが調整されたモザイク画像の各画素強度に対して、ガンマ補正を行う。画像の階調の応答特性を表すために「ガンマ(γ)」という数値が使われる。ガンマ補正とは、表示部220に表示される画像の明るさや色の彩度を正しく表示するための補正処理のことである。表示部220に出力される信号は、画素ごとに特定の電圧を加えることで、画像の明るさや色が再現されるようになされている。しかしながら、実際に表示される画像の明るさや色は、表示部220が有する特性(ガンマ値)により、入力電圧を倍にしてもブラウン管の明るさが倍になるわけではない(非線形性を有する)ため、ガンマ補正部252において、表示部220に表示される画像の明るさや色の彩度が正しく表示されるように補正する処理が施される。
デモザイク処理部253は、色分布形状を統計的に算出することにより、ガンマ補正がなされたモザイク画像の各画素位置にR,G,B,Eの全ての強度(強度情報)を揃えるデモザイク処理を実行する。したがって、デモザイク処理部253からの出力信号は、R,G,B,Eの4つの色に対応する4つの画像信号となる。ガンマ逆補正部254は、後段のマトリックス処理部255においてマトリックス処理を施すために、デモザイク後の4チャネル画像に適用したガンマ特性の逆を適用して、リニア特性に直す処理を行う。
マトリックス処理部255は、予め設定された係数による3行4列のリニアマトリックスを、供給された各画素[R,G,B,E]に適用することにより、3原色の強度値[Rm,Gm,Bm]に変換する。このマトリックス処理は、リニア特性の画像強度に対して適用する必要がある。リニアマトリックスの係数は、最適な色再現を発揮するために重要な設計項目であるが、マトリックス処理はデモザイク処理後に適用されるので、リニアマトリックス係数の具体値は、デモザイク処理とは関係なく設計することができる。マトリックス処理部255の出力は、色補正されたRm,Gm,Bmの3つの色に対応する3つの画像となる。
マトリックス処理後、ガンマ補正部256は、色補正された3チャネル画像に対して再度ガンマ補正を行う。YC変換部257はR,G,Bの3チャネル画像に、マトリックス処理およびクロマ成分に対する帯域制限を行うことで、Y画像およびC画像(YCbCr画像信号)を生成し、出力する。
DSPブロック216の信号処理用プロセッサ242においては、デモザイク処理部253によるデモザイク処理の前に、ガンマ補正部252によりガンマ補正を行うものとしている。これは、ガンマ補正された非線形な画素強度空間においてデモザイク演算を実行することにより、デモザイク処理部253のデモザイク処理の信頼性をより高めることができるためである。
例えば、入力される画像が高コントラストな輪郭領域である場合、その色分布は、非常に明るい強度域と非常に暗い強度域に渡ってしまう。物理的に、物体反射光は、物体表面のばらつきに照明からの入射光強度が乗じられたものになることから、カメラへの入射光強度に比例する線形な画素強度空間においては、明るい強度域にある物体色の分布はスパースに(まばらに)広がり、暗い画素強度域にある物体色の分布はあまり広がらずにコンパクトに縮まる傾向にある。
デモザイク処理部253においては、色分布形状を統計的に算出することにより、デモザイク処理を実行する。しかしながら、高コントラストな輪郭領域では、明るい領域での画素強度のちらばりと暗い領域での画素強度のちらばりが大きく異なり、統計的な線形回帰が適用しにくくなる。したがって、入力されたデータに対して、デモザイク処理部253におけるデモザイク処理に先立って、ガンマ補正のような非線形の画素強度変換を施して、暗い画素強度域を持ち上げて(明るい画素強度領域に近づけて)、画素強度の分散をある程度抑制するようにすることにより、デモザイク処理部253において実行される線形回帰処理の信頼性を向上させることができる。
このような目的で適用する非線形変換は、ガンマ補正のように1より小さい指数によるべき乗変換が望ましいが、通常カラープロファイル等で用いられているsRGBガンマのように、べき乗部と線形部を組み合わせたような変換であっても、略べき乗関数と同じとみなせるようなものであれば、いずれの非線形変換であってもよい。また、非線形変換を省略するようにしても、デモザイク処理の後に、ガンマ補正などの非線形変換処理を行うようにしてもよいことは言うまでもない。
また、デモザイク処理前に適用するガンマ補正部252のガンマ特性と、YC変換前に適用するガンマ補正部256のガンマ特性は同じである必要はない。また、もちろん、本発明を適用する上で、デモザイク処理前のガンマ補正が必須というわけではない。
次に、図6は、全画素位置でRGBEの全ての色が存在するように、画素位置ごとに順次、そこにない色の強度を補間または推定していく処理であるデモザイク処理を実行する、図5のデモザイク処理部253の更に詳細な構成を示すブロック図である。
デモザイク処理部253は、局所領域抽出部281、G+E強度推定処理部282、R強度推定部283−1、G強度推定部283−2、B強度推定部283−3、および、E強度推定部283−4で構成される。
局所領域抽出部281は、ガンマ補正されたモザイク画像から、注目画素位置周囲の決まった大きさの局所領域の画素を切り出す。ここでは、切り出す局所領域を、注目画素位置を中心とした9×9画素の矩形領域とする。G+E強度推定処理部282は、局所領域内に存在する画素を用いて、注目画素位置におけるG+E強度を算出する。R強度推定部283−1、G強度推定部283−2、B強度推定部283−3、および、E強度推定部283−4は、局所領域内に存在する画素と、G+E強度推定処理部282が算出した注目画素位置のG+E強度とを用いて、RGBEのそれぞれの強度の推定値を演算する。R強度推定部283−1、G強度推定部283−2、B強度推定部283−3、および、E強度推定部283−4は、基本的に同様の構成を有しているので、以下、R強度推定部283−1、G強度推定部283−2、B強度推定部283−3、および、E強度推定部283−4を個別に区別する必要のない場合、R(G,B,またはE)強度推定部283と称するか、または、R強度推定部283−1、G強度推定部283−2、B強度推定部283−3、および、E強度推定部283−4の全てを、RGBE強度推定部283と称するものとする。
図7は、図6のG+E強度推定処理部282の構成を示すブロック図である。
G+E強度推定処理部282は、G強度推定部291、E強度推定部292、および、加算処理部293により構成される。
G強度推定部291は局所領域の画素を用いて注目画素位置のG強度の推定値を算出する。E強度推定部292は局所領域の画素を用いて注目画素位置のE強度の推定値を算出する。加算処理部293は算出されたG強度推定値とE強度推定値を加算することによって、注目画素位置の(G+E)強度推定値を算出する。図3を用いて説明した原色4色配列のカラーフィルタによって得られるモザイク画像においては、GとEとはどちらも1画素おきの間隔でしか信号が存在しないので、GのみまたはEのみの補間処理だけでは高周波の画像信号を再現できずにジャギネスやジッパーノイズを発生させやすい。しかしながら、互いに水平および垂直に1画素ずれた位置に配置されていることを利用し、GとEの信号を加算したような信号をすべての画素位置に再現することによって、それぞれの限界よりも高い高域の画像信号を再現することが可能になり、出力画像でジャギネスやノイズが発生するのを抑えることができる。
図8は、G強度推定部291およびE強度推定部292の構成を示すブロック図である。まず、G強度推定部291とE強度推定部292との共通点について説明し、その後、G強度推定部291とE強度推定部292との差異について説明する。
G強度推定部291およびE強度推定部292は、それぞれ、注目画素選択部301、第1の処理ブロック302、第2の処理ブロック303、第3の処理ブロック304、テクスチャ方向判定部305、および、スイッチ306で構成されている。また、第1の処理ブロック302は、第1の強度推定部311で構成され、第2の処理ブロック303および第3の処理ブロック304は、第2の強度推定部321、第3の強度推定部322、第4の強度推定部323、スイッチ324で構成される。
注目画素選択部301は9×9画素の局所領域から注目画素位置すなわち中心の画素を選んでその画素強度を出力する。テクスチャ方向判定部305は、局所領域における画像のテクスチャを調べ、それが主に縦縞か横縞かを判定した結果を出力する。第1の強度推定部311、第2の強度推定部321、第3の強度推定部322、第4の強度推定部323は、局所領域の画素と注目画素位置における所定の色の強度推定値に基づいて推定すべき色の強度を算出するものである。ここで、推定すべき色とは、G強度推定部291であればG、E強度推定部292であればEをさす。強度推定部が4種類存在するのは、与えられた注目画素位置の色強度が何色であるかということと、局所領域の色の配置によって処理の種類が4種類あるという理由による。スイッチ324は、テクスチャ方向判定部305が出力するテクスチャ方向の判定結果に基づき、入力された2つの強度推定値のどちらを使用するべきかを選択して出力する。スイッチ306は、本来のモザイク画像において注目画素位置の色が何色であるかに基づき、入力された4つの強度推定値のどれを使用するべきかを選択して出力する。スイッチ306の出力がG強度推定部291およびE強度推定部292の出力となる。
前述のように、G強度推定部291およびE強度推定部292の動作は、注目画素位置の色が本来何色であるかによって切り替わらなければならない。図8に示される構成では、注目画素の色に基づいた4種類の動作について、選択された注目画素をそのまま出力するか、または、第1の処理ブロック302、第2の処理ブロック303、第3の処理ブロック304において推定値を算出し、最後にスイッチ306によって、いずれの値を出力するかが選択されて出力されるようになされている。
4種類の動作について説明する。第1に、モザイク画像の注目画素位置が補間すべき色そのものであれば、特別な推定処理は必要なく、注目画素選択部301によって選択されたモザイク画像の注目画素の強度がそのまま出力されればよいので、注目画素選択部301の出力がスイッチ306から出力される(図中の入力aが出力される)ようになされる。第2に、モザイク画像の注目画素位置がGもしくはEであるが補間すべき色ではない場合は、第1の処理ブロック302の第1の強度推定部311によって、局所領域のGとEの画素情報に基づいて算出された強度推定値が、スイッチ306のから出力される(図中の入力bが出力される)ようになされる。
第3に、モザイク画像の注目画素位置が補間すべき色の画素と水平に1画素ずれた状態である場合、すなわち、補間すべき色がGならば注目画素位置がBで、補間すべき色がEならば注目画素位置がRであるときである場合、第2の処理ブロック303の第2の強度推定部321、第3の強度推定部322、第4の強度推定部323、および、スイッチ324の処理により算出された強度推定値が、スイッチ306から出力される(図中の入力cが出力される)ようになされる。第4に、モザイク画像の注目画素位置が補間すべき色の画素と垂直に1画素ずれた状態であるとき、すなわち、補間すべき色がGならば注目画素位置がRで、補間すべき色がEならば注目画素位置がBであるときである場合、第3の処理ブロック304の第3の強度推定部322、第2の強度推定部321、第4の強度推定部323、およびスイッチ324により算出された強度推定値が、スイッチ306から出力される(図中の入力dが出力される)ようになされる。
ここで第2の処理ブロック303の動作について説明する。第2の強度推定部321は注目画素位置の色強度と局所領域の画素情報を用いて補間すべき色の強度推定値を算出する。第3の強度推定部322は注目画素位置の色強度と局所領域の画素情報を用いてGもしくはEのうち補間すべき色とは反対の色の強度推定値を算出する。そして、第3の強度推定部322による強度推定値に基づいて、第4の強度推定部323が補間すべき色の強度推定値を算出するようになっている。このようにして2つの強度推定値が算出されているが、それらはスイッチ324において、テクスチャ方向判定部305が判定したテクスチャ方向に基づき、いずれか一方が選択されて出力される。
上述したように、第2の処理ブロック303の出力がスイッチ306で選択されるのは、モザイク画像の注目画素位置が補間すべき色の画素と水平に1画素ずれた状態である場合である。この時、画像が横縞のような水平方向に相関が高いようなテクスチャを持っているならば、注目画素位置の色は補間すべき色と強い相関を持っていることが期待できる。一方、画像が縦縞のような垂直方向に相関が高いようなテクスチャを持っているならば、注目画素位置の色は補間すべき色と強い相関を持っていることを期待することはできない。そこで、テクスチャが横縞に近い場合は、第2の強度推定部321によって注目画素位置の色から直接補間すべき色の強度を推定するようにし、逆に、テクスチャが縦縞に近い場合は、第3の強度推定部322によって注目画素位置の色から補間すべき色とは異なる色(Gに対するEまたはEに対するG)の強度を推定し、その後第4の強度推定部323によって算出された、補間すべき色の強度推定値が選択されるようになされている。
次に、第3の処理ブロック304の動作について説明する。第3の強度推定部322は注目画素位置の色強度と局所領域の画素情報を用いて補間すべき色の強度推定値を算出する。第2の強度推定部321は注目画素位置の色強度と局所領域の画素情報を用いてGもしくはEのうち補間すべき色とは反対の色の強度推定値を算出する。そして、第2の強度推定部321による強度推定値に基づいて、第4の強度推定部323が補間すべき色の強度推定値を算出するようになっている。このようにして2つの強度推定値が算出されているが、それらはスイッチ324において、テクスチャ方向判定部305が判定したテクスチャ方向に基づき、いずれか一方が選択されて出力される。
上述したように、第3の処理ブロック304の出力がスイッチ306で選択されるのは、モザイク画像の注目画素位置が補間すべき色の画素と垂直に1画素ずれた状態である場合である。この時、画像がたて縞のような垂直方向に相関が高いようなテクスチャを持っているならば、注目画素位置の色は補間すべき色と強い相関を持っていることが期待できる。一方、画像が横縞のような水平方向に相関が高いようなテクスチャを持っているならば、注目画素位置の色は補間すべき色と強い相関を持っていることを期待することはできない。そこで、テクスチャがたて縞に近い場合は、第3の強度推定部322によって注目画素位置の色から直接補間すべき色の強度を推定するようにし、逆に、テクスチャが横縞に近い場合は、第2の強度推定部321によって注目画素位置の色から補間すべき色とは異なる色(Gに対するEまたはEに対するG)の強度を推定し、その後第4の強度推定部323によって算出された、補間すべき色の強度推定値が選択されるようになされている。
このようにすることによって、細かい縞模様のように高周波成分が大きい画像信号に対する再現性を向上させることができる。
以上、G強度推定部291およびE強度推定部292の動作の共通部分について説明したが、G強度推定部291とE強度推定部292との違いは、補間すべき色がGかEか、また、それによって、水平に隣接する色および垂直に隣接する色がRかBかの違いであって、それによってスイッチ306の振る舞いが異なる、という点のみである。図9を用いて、注目画素の色に対して、G強度推定部291とE強度推定部292のそれぞれのスイッチ306の出力について説明する。
図9に示されるように、G強度推定部291のスイッチ306は、注目画素がRのとき、第3の処理ブロック304で算出された強度推定値を、スイッチ306から出力(図中の入力dを出力)し、注目画素がGのとき、注目画素選択部301の出力をスイッチ306から出力(図中の入力aを出力)し、注目画素がBのとき、第2の処理ブロック303で算出された強度推定値を、スイッチ306から出力(図中の入力cを出力)し、注目画素がEのとき、第1の処理ブロック302で算出された強度推定値を、スイッチ306のから出力(図中の入力bを出力)する。また、図9に示されるように、E強度推定部292のスイッチ306は、注目画素がRのとき、第2の処理ブロック303で算出された強度推定値を、スイッチ306から出力(図中の入力cを出力)し、注目画素がGのとき、第1の処理ブロック302で算出された強度推定値を、スイッチ306のから出力(図中の入力bを出力)し、注目画素がBのとき、第3の処理ブロック304で算出された強度推定値を、スイッチ306から出力(図中の入力dを出力)し、注目画素がEのとき、注目画素選択部301の出力をスイッチ306から出力(図中の入力aを出力)する。
図10は、図8の第1の強度推定部311、第2の強度推定部321、第3の強度推定部322、または、第4の強度推定部323の構成を示すブロック図である。図8の第1の強度推定部311、第2の強度推定部321、第3の強度推定部322、および、第4の強度推定部323は、粗補間処理部341において粗補間を実行する場合に取得される第2の色の選択方法が異なる以外は、基本的に同様の構成を有するものである。
粗補間処理部341は、所定の画素位置とその周辺の8画素を用いて、局所領域内の複数の画素位置において第1の色Crと第2の色Ceとの強度の組が作れるよう、簡単な演算によって、第1の色と第2の色との画素強度の推定値(以下、ラフな推定値と称する)を、後述する補間方法を用いて算出する。本発明においては色分布形状を推定するために、2次の統計量、または、それに相当する値を計算することが必要であり、そのために、同一画素位置における各色の強度が組となって得られている必要がある。この強度の組を生成するために、粗補間処理部341は、局所領域内の複数の画素(ここでは、n×n画素の局所領域に対して、注目画素を中心とした(n−2)×(n−2)画素)における第1の色と第2の色とのラフな推定値を算出する。
統計量算出部342は、粗補間処理部341により算出された局所領域内の各画素における第1の色と第2の色との強度の組を用いて、2色間の統計量を算出する。具体的には、統計量算出部342は、第1の色の平均値、第2の色の平均値、第1の色の分散値、および、第1の色と第2の色の共分散値を演算して出力する。
回帰演算処理部343は、注目画素の画素強度と、統計量算出部342が算出した統計量とに基づいて、色分布形状の線形回帰計算を行い、注目画素位置における強度推定値を算出する。
図8の第1の強度推定部311、第2の強度推定部321、第3の強度推定部322、および、第4の強度推定部323は、以上説明したように、2つの色の統計的関係に基づいて、第1の色の強度推定値から第2の色の強度推定値を算出するものである。4種類の強度推定部の違いは、この2つの色をどのように選ぶかの違いであって、それは粗補間処理部341が第1の色Crと第2の色Ceとして2つの色を選択する方法の差であり、統計量算出部342および回帰演算処理部343の処理は共通である。第1の強度推定部311、第2の強度推定部321、第3の強度推定部322、および、第4の強度推定部323のそれぞれの粗補間処理部341の処理について、図11乃至図14を用いて説明する。
第1の強度推定部311の粗補間処理部341は、2つの色として、注目画素位置にある色とその斜めに隣接する色を選択する。図11に注目画素がEである場合の局所領域を示す。注目画素がEである場合、斜めに存在するのはGなので、第1の強度推定部311の粗補間処理部341は、GとEの補間値の対を求める。
第2の強度推定部321の粗補間処理部341は、2つの色として注目画素位置にある色とその左右に隣接する色を選択する。図12に注目画素がBである場合の局所領域を示す。注目画素がBである場合、左右に存在するのはGなので、第2の強度推定部321の粗補間処理部341は、GとBの補間値の対を求める。
第3の強度推定部322の粗補間処理部341は、2つの色として注目画素位置にある色とその上下に隣接する色を選択する。図13に注目画素がRである場合の局所領域を示す。注目画素がRである場合、上下に存在するのはGなので、第3の強度推定部322の粗補間処理部341は、GとRの補間値の対を求める。
第4の強度推定部323の粗補間処理部341は、2つの色として注目画素位置の左右に隣接する色と上下に隣接する色の2つを選択する。図14に注目画素がRである場合の局所領域を示す。注目画素がRである場合は左右および上下に存在するのはEとGなので、第4の強度推定部323の粗補間処理部341は、GとEの補間値の対を求める。
図15は、図10の統計量算出部342の構成を示すブロック図である。
統計量算出部342は、平均値算出部361、平均値算出部363、分散算出部362、および、共分散算出部364によって構成されている。平均値算出部361は粗補間処理部341が算出した、局所領域におけるラフな2色の補間値のうちの第1の色の値の平均値を算出する。同様に、平均値算出部363は、粗補間処理部284が算出した、局所領域におけるラフな2色の補間値のうちの第2の平均値を算出する。分散算出部362は、平均値算出部361が算出した第1の色の平均値と、局所領域における第1の色のラフな補間値から、第1の色の分散値を算出する。共分散算出部364は、平均値算出部361が算出した第1の色の平均値と第1の色のラフな補間値、および、平均値算出部363が算出した第2の色の平均値と第2の色のラフな補間値から、第1の色と第2の色との共分散値を算出する。
平均値算出部361および平均値算出部363は、例えば、次の式(1)を用いて、平均値Mcを計算する。
Figure 0004501070
・・・(1)
式(1)において、Croughiは、供給された色C(R,G,B、または、E)のラフな強度補間値のi(i=1乃至N)番目のデータである。色Cは、平均値算出部361においてはGであり、平均値算出部363においてはRである。また、wiは、i番目のデータに対する重み値(重み付け係数)である。
重み値wiは、i番目のデータの位置から注目画素位置への距離などを指標として、予め設定されている値である。重み値wiは、注目画素位置に近いほど重み値が大きくなるように設定されるほうが好適である。
分散算出部362は、例えば次の式(2)に示される計算式によって第1の色強度の分散値VC1C1を計算する。
Figure 0004501070
・・・(2)
この式において、C1roughiは、色C1のラフな強度補間値のi番目のデータ、MC1は色C1の平均値、wiはi番目のデータに対する重み値である。重み値wiは、平均値算出部361および平均値算出部363が用いたものと同じものを用いればよい。
共分散算出部364は、例えば次の式(3)に示される計算式によって、第1の信号(ここではG)と、第2の信号(ここではR)の共分散値VC1C2を計算する。
この式において、C2roughiは色C2(ここでは、R)のラフな強度補間値のi番目のデータ、MC2は色C2の平均値である。
Figure 0004501070
・・・(3)
式(2)を用いて説明した分散値の計算、および、式(3)を用いて説明した共分散の計算が実行された場合、定義どおりの正確な統計量が得られる。しかしながら、式(2)および式(3)の計算が実行された場合、積算が多く出現するために計算時間が長くなり、この演算をハードウェアで実現したときの回路規模が増加してしまう。そこで、より簡易な計算で、分散および共分散を算出するようにしてもよい。
例えば、共分散の演算に、次の式(4)を用いるようにしても良い。
Figure 0004501070
・・・(4)
ここで、関数sgn(a,b)は、2変数aとbの符号の一致を調べるものである。sgn(a,b)の出力は{1,0,-1}のうちのいずれかであるので、sgn{a,b}の演算は、実際には積算を必要としない。式(4)の計算は、式(3)の計算の各i番目のGとRとの偏差の積算を、GとRとの絶対偏差の和算に置き換えたものである。式(4)を用いて積算を和算に置き換えても、本発明の目的とする局所領域の色分布形状推定には充分な精度を有する近似値を算出することができる。
また、例えば、共分散の演算に、次の式(5)を用いるようにしても良い。
Figure 0004501070
・・・(5)
ここで、式(5)の計算は、式(3)の計算の各i番目のGとRとの偏差の積算を、GとRとの最小値の選択処理に置き換えたものである。なお、式(4)の計算より、式(5)の計算のほうが、式(3)における共分散演算への近似精度が良い。
式(4)または式(5)を用いて、式(3)に示される共分散の演算に対する近似演算が可能であることについて説明したが、式(2)を用いて説明した分散演算は、2つの入力が等しい場合の共分散と同等であるので、式(2)を用いて説明した分散演算も、式(4)または式(5)を用いて、同様にして近似演算することが可能であることは言うまでもない。具体的には、分散演算を近似した場合は、式(4)または式(5)のいずれを用いても、(C1roughi−MC12が(C1roughi−MC1)に近似される。
次に、図16は、回帰演算処理部343の構成を示すブロック図である。回帰演算処理部286は、次の式(6)に示される回帰直線を求めることにより、所定の画素強度を推定する。
Figure 0004501070
・・・(6)
回帰演算処理部343は、傾き算出部381、および、画素強度推定部382で構成されている。
傾き算出部381は、Rの平均値MRとGの平均値MGに基づいたG−R色分布の傾きKmを算出する。具体的には、回帰演算処理部286は、式(7)の数式に示されるように、2つの平均値の比率を計算する。ここでは、C1はG、C2はRである。
Figure 0004501070
・・・(7)
Mthresholdはゼロで除算することにより値が発散するのを回避するための定数であり、
十分に小さい正の値が予め設定されている。
または、傾き算出部381は、C1とC2の共分散値VC1,C2とC1の分散値VC1,C1に基づいたC1−C2の色分布の傾きKsを算出する。ここで、C1はG、C2はRである。具体的には、傾き算出部381は、式(8)に示されるように、分散、共分散値の比率を計算する。
Figure 0004501070
・・・(8)
Vthresholdは、ゼロで除算することによって値が発散するのを回避するための定数であり、十分に小さい正の値が予め設定される。式(8)におけるVthresholdを用いて、分母のC1の分散をクリップすることにより、ゼロによる除算を回避することができるが、Vthresholdを用いたクリッピングは、更に、画像の平坦部分におけるノイズを低減するために活用することができる。
すなわち、分母であるC1の分散は、その局所領域の輝度のばらつきを反映した値であり、その値が小さいことは、その局所領域が平坦であることと同義である。固体撮像素子のノイズは、画像が平坦であるほど良く目立つため、画像の平坦な部分に限ってノイズ低減処理を施すようにすると、全体の画像の品質を下げることなく、目立つノイズを効果的に低減させることができ、好適である。また、色分布の傾きKsの分母をクリップし、それ以上分母が小さくならないようにすることによって、Ksの絶対値が元の値より小さい値となるように抑制することができる。傾きKsの絶対値が小さく抑制されることによって、C1に対するC2の変化率が小さくなり、結果的に、その局所領域でのC2の振幅を抑制することができるという効果が生じる。
以上のように、傾きKsの分母に対するクリッピング処理により、画像が平坦かどうかの判定と出力振幅の抑制との両方の処理を実行した場合と同様に、ノイズ低減の作用がある。このように、本発明の色推定方法を用いれば、別途ノイズ低減処理を追加しなくても画像の平坦な部分で目立つノイズを抑制することができる。
すなわち、傾き算出部381は、KsまたはKmのいずれか一方を、回帰直線の傾きKとして、画素強度推定部382に供給する。ここで、KsよりもKmのほうが計算が簡易な反面、第1の色と第2の色との間に強い相関をあまり期待できない場合、Ksを用いたほうがより正しい推定値が得られる。逆に、第1の色と第2の色との間に強い相関を期待してよい場合、Kmを用いても十分な推定値を得ることができる。すなわち、図4を用いて説明したように、GとEとの分光特性に強い相関がある場合には、得られるGとEの画像信号にも強い相関を期待してよいので、GとEを第1の色と第2の色として用いる第1の強度推定部311および第4の強度推定部323では、傾きKにKmを用いてより簡易な計算で強度推定を行うことが可能である。逆にRもしくはBのどちらを必ず用いる第2の強度推定部321および第3の強度推定部322では、傾きKにKsを用いたほうがよい。
図17は、図16のR強度推定部283−1乃至E強度推定部283−4の構成を示すブロック図である。図17においては、信頼度算出部471、粗補間処理部472、および、合成処理部473をそれぞれ1つずつ図示し、RGBE強度推定部283として図示しているが、R強度推定部283−1乃至E強度推定部283−4のそれぞれに、信頼度算出部471、粗補間処理部472、および、合成処理部473を設けるようにしてもよいことは言うまでもない。
信頼度算出部471は、局所領域抽出部281により抽出されたn×n(例えば、9×9)画素の矩形局所領域の画素と、G+E強度推定処理部282が算出した注目画素位置のG+E強度とを用いて、注目画素位置における色分布形状推定の信頼度を算出する。本発明を適用したデモザイク処理における色分布形状推定では、抽出された局所領域内に、2種類の異なる色の領域があることを想定している。通常の物体輪郭領域に関しては、この仮定が当てはまることが多いので、この仮定で、充分正確な輪郭の色再現が可能である。しかしながら、画像の中にはその仮定が当てはまらず、局所領域内に異なる3色が存在するような場合もあり得る。典型的には、細い縞模様状のテクスチャにおける場合であり、このようなテクスチャにおいて、局所領域内に多くの色が含まれ易い。そこで、信頼度算出部471は、このような細い縞模様状のテクスチャを検出し、そのテクスチャの強度に基づいて、この局所領域における色分布形状の推定の正確さを予想する値である信頼度値を出力する。信頼度をどのように算出するかについては後述する。
粗補間処理部472は、局所領域内の複数の画素位置においてR,G,B,E各色の強度の組が作れるよう、簡単な演算によって、R,G,B,Eの画素強度の推定値(以下、ラフな推定値と称する)を、後述する補間方法を用いて算出する。本発明においては色分布形状を推定するために、2次の統計量、または、それに相当する値を計算することが必要であり、そのために、同一画素位置における各色の強度が組となって得られている必要がある。この強度の組を生成するために、粗補間処理部742は、局所領域内の複数の画素(ここでは、n×n画素の局所領域に対して、注目画素を中心とした(n−2)×(n−2)画素)におけるR,G,B,Eのラフな推定値を算出する。
合成処理部473は、粗補間処理部472により算出されたR,G,B,Eのラフな推定値のうち、GとEのラフな推定値を合成し、GEの合成されたラフな推定値を算出する。
統計量算出部342−1乃至統計量算出部342−4は、図15を用いて説明した統計量算出部342と基本的に同様の構成を有している。統計量算出部342−1は、合成処理部473から供給されたGEの合成されたラフな推定値と、粗補間処理部472により算出されたRのラフな推定値を基に、統計量を算出し、回帰演算処理部474−1に供給する。統計量算出部342−2は、合成処理部473から供給されたGEの合成されたラフな推定値と、粗補間処理部472により算出されたGのラフな推定値を基に、統計量を算出し、回帰演算処理部474−2に供給する。統計量算出部342−3は、合成処理部473から供給されたGEの合成されたラフな推定値と、粗補間処理部472により算出されたBのラフな推定値を基に、統計量を算出し、回帰演算処理部474−3に供給する。統計量算出部342−4は、合成処理部473から供給されたGEの合成されたラフな推定値と、粗補間処理部472により算出されたEのラフな推定値を基に、統計量を算出し、回帰演算処理部474−4に供給する。
回帰演算処理部474−1乃至474−4は、G+E強度推定処理部282が算出した注目画素位置のG+E強度、信頼度算出部471が算出した信頼度情報、および、統計量算出部342−1乃至統計量算出部342−4のうちのいずれか対応するものが算出した統計量を基に、回帰演算を行い、回帰演算処理部474−1はRの推定値を、回帰演算処理部474−2はGの推定値を、回帰演算処理部474−3はBの推定値を、回帰演算処理部474−4はEの推定値をそれぞれ算出して出力する。
図18は、信頼度算出部471の構成を示すブロック図である。信頼度算出部471は、具体的には、細い縞模様状のテクスチャを検出するために、注目画素位置周囲の(G+E)強度に対する方向別の低周波フィルタを算出して、注目画素位置の(G+E)強度との差分演算処理を実行することにより、高周波抽出を行って、注目画素位置周囲において「明−暗−明」または「暗−明−暗」といった輝度変化がある場合、これを方向別に検出し、方向別の検出結果を統合することによって信頼度を算出する。信頼度算出部471は、高周波抽出部481−1乃至481−6、加算処理部482、および、クリップ処理部483で構成される。6つの高周波抽出部481−1乃至481−6は、注目画素を中心として、それぞれ異なる6つの方向の高周波抽出を行い、その強度を出力する。
信頼度算出部471の周波抽出部481−1乃至481−6による方向別高周波抽出の具体例について、図19を用いて説明する。図19は、局所領域抽出部281により抽出された、9×9画素の局所領域を示したものである。説明のため、図中、画素の行および列に1乃至9の番号が割り当てられている。図19Aは、注目画素(図中、5行5列目の位置にある画素)がEである場合、図19Bは、注目画素がRである場合を示す。なお、信頼度の算出に関してはGおよびEの画素のみを用いるので、注目画素がGである場合はEである場合と同様の処理が実行されて、注目画素がBである場合はRである場合と同様の処理が実行される。
まず、画素から水平および垂直にちょうど1/2だけずれた(すなわち、4つの画素に囲まれる)位置であって、注目画素に近い位置から12箇所の位置(図中、丸印で示される位置)の(G+E)強度が算出される。具体的には、図19に示した12箇所の位置の全てにおいて、斜めにGの画素とEの画素とが隣接しているので、その2つの画素の強度の平均値を用いて、12箇所それぞれの(G+E)強度とする。ここで、注目画素がGまたはEである場合と、注目画素がRまたはBである場合とでは、隣接するGの方向が異なるが、いずれの場合においても、それぞれの位置でGおよびEが存在する方向は、注目画素がGもしくはEであるか、または、RもしくはBのいずれかであるかを基に判別することができる。
このようにして、12箇所において(G+E)強度が算出された後、それらを用いて6方向の低周波フィルタを計算する。図20を用いてフィルタの方向について説明する。図20においては、局所領域中、特に、注目画素付近の5×5画素のみが図示されている。
12箇所の(G+E)強度の算出位置は、注目画素位置(図20における図中の3行3列目)を中心に点対称の配置となっていて、互いに対称の位置にある(G+E)強度の対が、図中、Aで示される(G+E)強度の組、Dで示される(G+E)強度の組、VAで示される(G+E)強度の組、VDで示される(G+E)強度の組、HAで示される(G+E)強度の組、および、HDで示される(G+E)強度の組の、合計6つできる。これらの6つの(G+E)強度の対において、それぞれ平均値を算出するようなフィルタを用いれば、6方向の低周波フィルタが算出される。更に、それら低周波フィルタの出力と注目画素位置の(G+E)強度の差分をとれば、方向別の高周波抽出ができる。
そして、加算処理部482は、6つの高周波抽出結果を適当なバランスで加算した値を出力する。クリップ処理部483は、加算処理部482による加算処理結果にクリッピング処理を施し、クリップされた高周波抽出の加算値を信頼度値として出力する。
算出される信頼度値は、細い縞模様状のテクスチャの強度が大きいほど信頼度値が大きくなるので、信頼度値が小さいほうが統計量による色分布形状の推定が確かである可能性が高いということになる。
次に、粗補間処理部284は、局所領域内の複数の位置においてR,G,B,E各色の強度の組が作れるよう、複雑な計算方法でない方法で、R,G,B,Eの推定値(ラフな推定値)を、補間によって算出する。図21を用いて、粗補間処理部284による粗補間処理について説明する。
図21は、局所領域抽出部281により抽出された、9×9画素の局所領域の画素を示したものである。粗補間処理部284は、この9×9の画素領域のうち、2行目乃至8行目および2列目乃至8列目の7×7の画素位置上に、ラフな補間を用いてR,G,B,E強度を揃えるようにする。例えば、Eに注目すると、図中2行2列目の画素に示されるように、周囲斜め4方向の画素からGの補間値を計算することができ、2行4列目の画素に示されるように、上下2画素からRの補間値を計算することができ、また、2行6列目の画素に示されるように、左右2画素からBの補間値を計算することができる。カラーフィルタの色配列がベイヤー配列である場合、このような斜め4画素、上下2画素、左右2画素からの補間はどの画素位置でも可能であり、自分自身の画素値を含めると、それぞれR,G,B,Eのいずれかの補間値となる。すなわち、各画素位置の信号の色(補正前の色)を含めると、各画素で必ずRの補間値が1つ、Gの補間値が1つ、Bの補間値が1つ、Eの補間値が1つ得られる。このようにして、粗補間処理部284は、R,G,B,Eのラフな推定値を各画素位置で算出することができる。
ここで、粗補間処理部284で得られるR,G,B,Eの推定値は、同じ位置におけるR,G,B,Eの推定値の組が得られればよいのであって、必ずしも本来のセンサの画素位置上でなくてもかまわない。
次に、図22は、回帰演算処理部474の構成を示すブロック図である。図22においては、Rに関する回帰演算処理部474(すなわち、回帰演算処理部474−1)を示しているが、G,BおよびEに関する動作は、RをG,BまたはEに置き換えればよいだけであり、基本的に同一の処理が実行される。
回帰演算処理部474は、傾き算出部501、傾き算出部502、傾き合成部503、および、画素強度推定部504で構成されている。
傾き算出部501は、Rの平均値MRとGの平均値MGに基づいたG−R色分布の傾きKmを算出する。具体的には、回帰演算処理部474は、上述した式(7)を用いて、2つの平均値の比率を計算する。ここでは、C1はG、C2はRである。
Mthresholdはゼロで除算することにより値が発散するのを回避するための定数であり、十分に小さい正の値が予め設定されている。
傾き算出部502は、C1とC2の共分散値VC1,C2とC1の分散値VC1,C1に基づいたC1−C2の色分布の傾きKsを算出する。ここで、C1はG、C2はRである。具体的には、傾き算出部502は、上述した式(8)を用いて、分散、共分散値の比率を計算する。
Vthresholdは、ゼロで除算することによって値が発散するのを回避するための定数であり、十分に小さい正の値が予め設定される。式(8)におけるVthresholdを用いて、分母のC1の分散をクリップすることにより、ゼロによる除算を回避することができるが、Vthresholdを用いたクリッピングは、更に、画像の平坦部分におけるノイズを低減するために活用することができる。
すなわち、分母であるC1の分散は、その局所領域の輝度のばらつきを反映した値であり、その値が小さいことは、その局所領域が平坦であることと同義である。固体撮像素子のノイズは、画像が平坦であるほど良く目立つため、画像の平坦な部分に限ってノイズ低減処理を施すようにすると、全体の画像の品質を下げることなく、目立つノイズを効果的に低減させることができ、好適である。また、色分布の傾きKsの分母をクリップし、それ以上分母が小さくならないようにすることによって、Ksの絶対値が元の値より小さい値となるように抑制することができる。傾きKsの絶対値が小さく抑制されることによって、C1に対するC2の変化率が小さくなり、結果的に、その局所領域でのC2の振幅を抑制することができるという効果が生じる。
以上のように、傾きKsの分母に対するクリッピング処理により、画像が平坦かどうかの判定と出力振幅の抑制との両方の処理を実行した場合と同様に、ノイズ低減の作用がある。このように、本発明の色推定方法を用いれば、別途ノイズ低減処理を追加しなくても画像の平坦な部分で目立つノイズを抑制することができる。
傾き合成部503は、2つの傾き推定値KmとKsとを、信頼度hに基づいて合成し、傾き推定値Kを算出する。上述したとおり、分散、共分散に基づく傾き推定値Ksは、細い縞模様状のテクスチャがある領域では正しい推定ができるとは限らない。そこで、傾き合成部503は、細い縞模様状のテクスチャの強度を反映した信頼度hを用いて、例えば式(9)を用いて、平均値に基づく傾き推定値Kmと合成して、傾き推定値Kを算出するようにする。
Figure 0004501070
・・・(9)
そして、画素強度推定手段354は、得られた傾き推定値K、2つの平均値MGおよびMR、並びに、注目画素位置のG強度を、次の式(10)の線形回帰式に当てはめることによって、注目画素位置のR強度の推定値を算出する。
Figure 0004501070
・・・(10)
ここで、C1center、および、C2centerは、それぞれ、注目画素位置の第1の信号に対応する色C1(すなわちG)の強度、および、注目画素位置の第2の信号に対応する色C2(すなわちR)の強度推定値である。
また、画素強度推定手段504は、式(10)とは異なる回帰式を用いて、強度推定値を算出するようにしてもよい。例えば式(11)に示されるように、適当な定数uを傾き推定値Kに乗算させて、線形回帰計算を行うようにしてもよい。
Figure 0004501070
・・・(11)
式(11)において、第1項は第2の信号に対応する色C2(すなわち、R)強度の高周波成分、第2項は低周波成分と考えることができる。そして、式(11)においては、その高周波成分を適当な定数uで少し増強することにより、Rに対する適切な高域補正を実行した場合と同様の効果を得ることができる。このようにすることにより、別途高域補正処理を追加しなくても高域が補正された画像を得ることができる。
以上においては、統計量算出部342において算出される、平均値、分散値、および共分散値を基に、回帰演算処理部474において、回帰直線の傾きKが算出される場合について説明したが、回帰直線の傾きは、これ以外の方法を用いて算出するようにしてもよい。
例えば、標準偏差および相関係数を用いて回帰直線の傾きを計算する定義式は以下の式(12)に表される。
Figure 0004501070
・・・(12)
標準偏差Sx,Syは、データ値が平均の周囲にどれだけの幅で分布しているのかを表す統計量であり、2変数のxy方向の変分を表すdx、dyに近い値であると考えられる。回帰直線は、この式(12)を用いて求めるようにしてもよい。
また、特に、正の傾きの直線上にデータが分布し、Rxyが1になる場合、Sx,Syはdx、dyと等価になる。つまり、計算の複雑な標準偏差を用いる代わりに、データ分布幅を表し、演算がより簡単な他の統計量があれば、Sx,Syを、データ分布幅を表す他の統計量に置き換えても、回帰直線の傾きは、近い振る舞いを示すことが期待できる。
そこで、データ分布幅を表す他の統計量として、標準偏差と並んでデータの分布幅を表すために用いられる平均偏差を代替に用いる。xの平均偏差Axの定義は、次の式(13)で示される。
Figure 0004501070
・・・(13)
同様にして、yの平均偏差Ayも、次の式(14)で示される。
Figure 0004501070
・・・(14)
平均偏差AxおよびAyを用いて、Rxyを書き改めると、次の式(15)が得られる。
Figure 0004501070
・・・(15)
標準偏差を用いた演算に平方根や乗算が必要であることと比較して、平均偏差は少ない計算量で算出することができる。そして、更に、Vxyの算出に用いられる乗算や、Ax,Ayの乗算を近似演算することで、Rxyの近似を高速に算出することができる。
このように、統計量算出部342において算出される、平均値、分散値、および共分散値を基に、回帰演算処理部474において、回帰直線の傾きKを算出する処理に代わって、標準偏差および相関関数を用いて、2系統のデータの2次元分布における回帰直線の傾きを計算したり、または、偏差と相関に関してそれぞれ近似演算した後、2系統のデータの2次元分布における回帰直線の傾きを計算するようにしてもよい。
次に、図23のフローチャートを参照して、図5のDSPブロック216の処理について説明する。
ステップS1において、画像用RAM241は、CCDイメージセンサ213に用いられているカラーフィルタにより定められる配列(例えば、図3を用いて説明した4色配列)の周期的なパターンの強度信号により構成されるモザイク画像を取得して、一時保存する。
ステップS2において、信号処理用プロセッサ242のホワイトバランス調整部251は、モザイク画像に対して、無彩色の被写体領域の色バランスが無彩色になるように、各画素強度の持つ色に応じて適切な係数をかける処理であるホワイトバランス調整処理を行う。
ステップS3において、ガンマ補正部252は、ホワイトバランスがとられたモザイク画像の各画素強度に対し、表示部220に表示される画像の明るさや色の彩度が正しく表示されるように、第1のガンマ補正を行う。
ステップS4において、デモザイク処理部253により、図24を用いて後述するデモザイク処理が実行される。
ステップS5において、ガンマ逆補正部254は、デモザイク処理部253からの出力であるRγ,Gγ,Bγ,Eγの4チャネル画像に適用したガンマ特性の逆を適用してガンマ逆補正処理を施し、ガンマ特性をリニア特性に直す処理を行う。
ステップS6において、マトリックス処理部255は、係数が予め設定された3行4列のリニアマトリックスを、ガンマ逆補正部254から供給されたR,G,B,Eの4チャネル画像に適用し、3原色の強度値[Rm,Gm,Bm]に変換する。このマトリックス処理は、リニア特性の画像強度に対して適用する必要があるので、その処理の前段において、ガンマ逆補正部254によりガンマ逆補正が施される必要がある。リニアマトリックスの係数は、最適な色再現を発揮するために重要な設計項目であり、マトリックス処理はデモザイク処理後に適用されるので、マトリックス処理部255により用いられるリニアマトリックス係数は、適宜設計される値であってよい。マトリックス処理部255の出力は、色補正されたRm,Gm,Bmの3つの色に対応する3つの画像となる。
ステップS7において、ガンマ補正部256は、色補正された3チャネル画像に対して第2のガンマ補正を行う。
YC変換部257は、ステップS8において、ガンマ補正部256から供給される、R,G,Bの3チャネル画像に、YCマトリックス処理およびクロマ成分に対する帯域制限を行とで、YC変換を行い、Y画像およびC画像を生成し、ステップS9において、生成したY画像およびC画像を出力し、処理が終了される。
このような処理により、DSPブロック216は、供給されたモザイク画像信号に対して、各種処理を施して、Y画像およびC画像を生成し、CPU223の制御に基づいて、その画像データを表示部220に表示させる場合は、D/Aコンバータ218に、メモリ222に記憶させる場合は、コーデック処理部221に供給する。
次に、図24のフローチャートを参照して、図23のステップS4において実行されるデモザイク処理1について説明する。
局所領域抽出部281は、ステップS21において、未処理の画素のうちのいずれかを注目画素とし、ステップS22において、注目画素位置の周辺の所定数(n×n)の画素を、局所領域として抽出し、G+E強度推定処理部282、および、RGBE強度推定部283に供給する。
ステップS23において、図25のフローチャートを用いて後述するG+E強度推定処理が実行される。
ステップS24において、図50のフローチャートを用いて後述する、色強度推定処理1が、図6のRGBE強度推定部283のそれぞれにおいて並行して実行される。
ステップS25において、局所領域抽出部281は、全ての画素において処理が終了したか否かを判断する。ステップS25において、全ての画素において処理が終了していないと判断された場合、処理は、ステップS21に戻り、それ以降の処理が繰り返される。ステップS27において、全ての画素において処理が終了したと判断された場合、処理は、図23のステップS5に進む。
換言すれば、デモザイク処理部253を構成する各部は、ある注目画素位置が決定されたときにその注目画素位置においてそれぞれの処理を実行し、全画素において、ステップS21乃至ステップS26の処理が終了された場合、処理が終了される。
このような処理により、CCDイメージセンサ213が有するカラーフィルタの配列に基づいて得られるモザイク画像をデモザイク(色補間、または、同時化)して、各画素において、カラーフィルタを構成する各色が補間された画像データを得ることができる。
次に、図25のフローチャートを参照して、図24のステップS23において実行されるG+E強度推定処理について説明する。
ステップS41において、G強度推定部291は、図26を用いて後述する、注目画素位置のG強度推定値算出処理を実行する。
ステップS42において、E強度推定部292は、図26を用いて後述する、注目画素位置のE強度推定値算出処理を実行する。
加算処理部293は、ステップS43において、ステップS41において算出されたG強度推定値と、ステップS42において算出されたE強度推定値とを加算して、G+E強度推定値を算出し、ステップS44において、G+E強度推定値を出力して、処理は、図24のステップS24に戻る。
このような処理により、市松状に配置されたGとEとからなる新たな強度推定値であるG+E強度推定値を算出することができるので、後述するRGBEの各色の強度の推定演算に用いることが可能となる。
なお、ステップS41の処理とステップS42の処理とは、並行して実行されても、その処理の順番を逆にしてもよい。
次に、図26のフローチャートを参照して、図25のG+E強度推定処理のステップS41およびステップS42において実行される注目画素位置のG強度推定値算出処理および注目画素位置のE強度推定値算出処理について説明する。
すなわち、G強度推定部291が実行する注目画素位置のG強度推定値算出処理と、E強度推定部292が実行する注目画素位置のE強度推定値算出処理とは、補間するべき色がGであるかEであるかが異なるだけで、基本的に同様の処理が実行される。
また、図8のG強度推定部291またはE強度推定部292のブロック図の説明においては、注目画素位置が何色であるかに基づいて異なる4種類の動作全てについて推定値を予め算出し、最後にスイッチ306によってどれを出力するかを選択するようにした。しかし同様の処理をソフトウェアで実現する場合では、まず注目画素が何色かを判別し、それにしたがって実行すべき動作を選択するような動作順序のほうが効率がよい。
ステップS61において、G強度推定部291またはE強度推定部292は、注目画素の色が補間するべき色(G強度推定部291の処理においてはG、E強度推定部292の処理においてはE)であるか否かを判断する。
ステップS61において、注目画素の色が補間するべき色であると判断された場合、ステップS62において、G強度推定部291またはE強度推定部292は、注目画素位置の画素強度を出力して、処理は、図25のステップS42またはステップS43に進む。
ステップS61において、注目画素の色が補間するべき色ではないと判断された場合、ステップS63において、G強度推定部291またはE強度推定部292は、注目画素の色が補間するべき色ではないGまたはEのいずれか(G強度推定部291の処理においてはE、E強度推定部292の処理においてはG)であるか否かを判断する。
ステップS63において、注目画素の色が補間するべき色ではないGまたはEのいずれかであると判断された場合、ステップS64において、G強度推定部291またはE強度推定部292は、第1の処理ブロック302により補間すべき強度推定値を算出し、出力して、処理は、図25のステップS42またはステップS43に進む。
ステップS63において、注目画素の色が補間するべき色ではないGまたはEのいずれかではないと判断された場合、ステップS65において、G強度推定部291またはE強度推定部292は、注目画素の色が補間するべき色の左右に配置された色(例えば、図3の4色配列がカラーフィルタとして用いられていた場合、G強度推定部291の処理においてはB、E強度推定部292の処理においてはR)であるか否かを判断する。
ステップS65において、注目画素の色が補間するべき色の左右に配置された色であると判断された場合、ステップS66において、G強度推定部291またはE強度推定部292は、第2の処理ブロック303により補間すべき強度推定値を算出し、出力して、処理は、図25のステップS42またはステップS43に進む。
ステップS65において、注目画素の色が補間するべき色の左右に配置された色であると判断された場合、ステップS67において、G強度推定部291またはE強度推定部292は、第3の処理ブロック304により補間すべき強度推定値を算出し、出力して、処理は、図25のステップS42またはステップS43に進む。
このような処理により、G強度推定部291またはE強度推定部292は、注目画素位置におけるGまたはEの強度を推定することができる。
図26のステップS64、ステップS66、または、ステップS67の処理、すなわち、第1の処理ブロック302乃至第3の処理ブロック304がそれぞれ実行する処理においては、図10を用いて説明した第1の強度推定部311、第2の強度推定部321、第3の強度推定部322、または、第4の強度推定部323において、粗補間処理部341による粗補間処理1、統計量算出部342による2色分布形状の統計量算出処理、および、回帰演算処理部343による補間画素推定処理1が実行される。
図27乃至図34を用いて、粗補間処理部341による粗補間処理1、統計量算出部342による2色分布形状の統計量算出処理、および、回帰演算処理部343による補間画素推定処理1について説明する。
まず、図27のフローチャートを参照して、粗補間処理1について説明する。
ここで、第1の強度推定部311の粗補間処理部341は、注目画素位置にある色を第1の色とし、その斜めに隣接する色を第2の色として選択するものとする。また、第2の強度推定部321の粗補間処理部341は、注目画素位置にある色を第1の色とし、その左右に隣接する色を第2の色として選択するものとする。第3の強度推定部322の粗補間処理部341は、注目画素位置にある色を第1の色とし、その上下に隣接する色を第2の色として選択するものとする。第4の強度推定部323の粗補間処理部341は、注目画素位置の左右に隣接する色と上下に隣接する色の2つを第1の色および第2の色として選択する。
粗補間処理部341は、ステップS71において、供給された局所領域の画素のうち、処理を実行する画素位置を示す第1のレジスタの値sを初期化して、s=2とし、ステップS72において、供給された局所領域の画素のうち、処理を実行する画素位置を示す第2のレジスタの値tを初期化して、t=2とする。
ステップS73において、粗補間処理部341は、画素(s、t)と、その周辺8画素から、第1の色の画素値を抽出し、その平均値を第1の画素の補間値として算出する。
ステップS74において、粗補間処理部341は、画素(s、t)と、その周辺8画素から、第2の色の画素値を抽出し、その平均値を第2の画素の補間値として算出する。
ステップS75において、粗補間処理部341は、第2のレジスタの値tを参照し、t=n−1であるか否かを判断する。
ステップS75において、t=n−1ではないと判断された場合、ステップS76において、粗補間処理部341は、第2のレジスタの値tをt=t+1とし、処理は、ステップS73に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS75において、t=n−1であると判断された場合、ステップS77において、粗補間処理部341は、第1のレジスタの値sを参照し、s=n−1であるか否かを判断する。
ステップS77において、s=n−1ではないと判断された場合、ステップS78において、粗補間処理部341は、第1のレジスタの値sをs=s+1とし、処理は、ステップS72に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS77において、s=n−1ではあると判断された場合、ステップS79において、粗補間処理部341は、注目画素付近の(n−2)×(n−2)画素の第1の色および第2の色の補間値の組を出力して処理が終了される。
このような処理により、粗補間処理部341は、注目画素付近の画素から、第1の色のラフな補間値と第2の色のラフな補間値を算出することができる。
次に、図28のフローチャートを参照して、統計量算出部342において実行される、2色分布形状の統計量算出処理について説明する。
ステップS91において、統計量算出部342の平均値算出部361は、粗補間値処理部284から供給された粗補間値のうちの、第1の信号を取得する。
ステップS92において、平均値算出部361は、図29または図30のフローチャートを用いて後述する平均値計算処理を実行する。
ステップS93において、平均値算出部363は、粗補間値処理部284から供給された粗補間値のうちの、第2の信号を取得する。
ステップS94において、平均値算出部363は、図29または図30のフローチャートを用いて後述する平均値計算処理を実行する。
ステップS95において、分散算出部362は、図35または図36のフローチャートを用いて後述する、分散計算処理を実行する。
ステップS96において、共分散算出部364は、図37のフローチャートを用いて後述する、共分散近似計算処理を実行する。
次に、図29のフローチャートを参照して、図28のステップS92またはステップS94において実行される平均値計算処理1について説明する。
ステップS111において、平均値算出部361または平均値算出部363は、演算結果である平均値Mx(平均値Mxの添え字xは、第1の色Crの平均値が算出される場合Crに、第2の色Ceの平均値が算出される場合Ceに、それぞれ置き換えられる)を初期化する。
ステップS112において、平均値算出部361または平均値算出部363は、取得した補間値(ここでは、(n−2)の2乗個の補間値)を合計する。
ステップS113において、平均値算出部361または平均値算出部363は、ステップS112において算出された合計値を、取得した値の数(ここでは、(n−2)の2乗個)で除算する。
ステップS114において、平均値算出部361または平均値算出部363は、ステップS113の処理により算出された除算結果を出力する。
また、平均値を求める場合、粗補間された第1の色および第2の色のそれぞれの強度に、注目画素からの距離により、重み付けを施して、重み付けが施されたRGB強度を基に、平均値を求めるようにしても良い。
図30のフローチャートを参照して、図28のステップS92またはステップS94において実行される平均値計算処理2について説明する。
ステップS121において、平均値算出部361または平均値算出部363は、演算結果である平均値Mx(平均値Mxの添え字xは、第1の色Crの平均値が算出される場合Crに、第2の色Ceの平均値が算出される場合Ceに、それぞれ置き換えられる)を初期化する。
ステップS122において、平均値算出部361または平均値算出部363は、取得した補間値(ここでは、(n−2)の2乗個の補間値)に、例えば、図31乃至図34に示されるような重み付けを施し、重み付けられた値を合計する。
重み値wiは、i番目のデータの位置から注目画素位置への距離などを指標に予め設定され、また、第1の強度推定部311、第2の強度推定部321、第3の強度推定部322、および、第4の強度推定部323のそれぞれで異なる重み値が設定されるようにしてもよい。図31乃至図34に、第1の強度推定部311、第2の強度推定部321、第3の強度推定部322、および、第4の強度推定部323のそれぞれで用いられる重み値の例を示す。図中の四角形は9×9の局所領域における画素位置を示し、四角形内の数字が、該当する位置のデータの重み値を示す。
ステップS123において、平均値算出部361または平均値算出部363は、重み付けの総和を演算する。
ステップS124において、平均値算出部361または平均値算出部363は、上述した式(1)を演算する。すなわち、ステップS124において、平均値算出部361または平均値算出部363は、ステップS122において算出された合計値を、取得した値の数(ここでは、(n−2)の2乗個)と、ステップS123において算出された重み付けの総和との積で除算する。
ステップS125において、平均値算出部361または平均値算出部363は、ステップS124の処理により算出された除算結果を出力する。
このような処理により、式(1)を用いて説明した重み付け平均の演算が実行される。
次に、図35のフローチャートを参照して、図28のステップS95において実行される分散計算処理1について説明する。
ステップS141において、統計量算出部342の分散算出部362は、演算結果であるとして出力する分散値Vxx(ここでは、第1の色Crの分散値であるのでVCrCrに置き換えられる。以下、省略する)を初期化する。
ステップS142において、分散算出部362は、平均値算出部361により算出された第1の信号の平均値Mx(ここでは、Mxの添え字xは、Crに置き換えられる。以下、省略する)を取得する。
分散算出部362は、ステップS143において、局所領域のうちの一部(注目画素を中心とした、(n−2)×(n−2)の範囲)の画素の粗補間値の供給を受け、そのうち、処理を実行する画素位置を示す第1のレジスタの値s'を初期化して、s'=2とし、ステップS144において、局所領域のうちの一部(注目画素を中心とした、(n−2)×(n−2)の範囲)の画素の粗補間値のうち、処理を実行する画素位置を示す第2のレジスタの値t'を初期化して、t'=2とする。
ステップS145において、分散算出部362は、画素(s’,t’)の強度X(すなわち、Crroughi、以下、省略する)から、ステップS142において取得された平均値MCrを減算し、減算結果を2乗して、現在の分散値VCrCrに加えた値を、分散値VCrCrとして更新する。すなわち、分散算出部362は、VCrCr=VCrCr+(|画素(s’,t’)の強度X−平均値MCr|)2を演算する。分散算出部362は、この演算において、画素(s’,t’)の強度Xに対して、例えば、図11または図12を用いて説明したような重み付けを施すようにしても良い。
ステップS146において、分散算出部362は、処理を実行する画素位置を示す第2のレジスタの値t'を参照し、t'=n−1であるか否かを判断する。
ステップS146において、t'=n−1ではないと判断された場合、ステップS147において、分散算出部362は、第2のレジスタの値t'を、t'=t'+1に更新して、処理は、ステップS145に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS146において、t'=n−1であると判断された場合、ステップS148において、分散算出部362は、処理を実行する画素位置を示す第1のレジスタの値s'を参照し、s'=n−1であるか否かを判断する。
ステップS148において、s'=n−1ではないと判断された場合、ステップS149において、分散算出部362は、第1のレジスタの値s'を、s'=s'+1に更新して、処理は、ステップS144に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS148において、s'=n−1であると判断された場合、ステップS150において、分散算出部362は、局所領域のうちの一部(注目画素を中心とした、(n−2)×(n−2)の範囲)の粗補間値の分散値VCrCrを出力し、処理は、図28のステップS96に戻る。
分散値の算出は、定義上では、(|画素(s’,t’)の強度X−平均値MCr|)2を分散値の演算に用いた画素の数で除算する必要があるが、分散値の算出結果は、後述する処理により、共分散値の算出結果の除算に用いられるため、共分散値の算出においても同数で除算される場合は、除算処理を、分散値の演算および共分散値の演算の両方にて省略することが可能である。
なお、分散値の算出において、重み付けが施された場合、式(2)を用いて説明した分散値の定義に示されるように、(|画素(s’,t’)の強度X−平均値MCr|)2を重み係数の総和で除算することにより、分散値を算出することができる。しかしながら、分散値の算出結果は、後述する処理により、共分散値の算出結果の除算に用いられるため、共分散値の算出においても重み付けが施されているときは、重み係数の総和での除算処理を、分散値の演算および共分散値の演算の両方にて省略することが可能である。
また、図35を用いて説明した分散計算処理1においては、2乗の計算があるため、演算処理に時間がかかったり、ハードウェアの規模が大きくなるという問題が発生する。そこで、近似計算により2乗の計算を省略するようにしても良い。
次に、図36のフローチャートを参照して、近似計算により2乗の計算を省略する場合に、図28のステップS95において実行される分散計算処理2について説明する。
ステップS171乃至ステップS174においては、図35を用いて説明したステップS141乃至ステップS144と同様の処理が実行される。
ステップS175において、分散算出部362は、画素(s’,t’)の強度Xから、ステップS142において取得された平均値MCrを減算し、減算結果を2乗して、現在の分散値VCrCrに加えた値を、分散値VCrCrとして更新する。すなわち、分散算出部362は、VCrCr=VCrCr+(|画素(s’,t’)の強度X−平均値MCr|)を演算する。分散算出部362は、この演算において、画素(s’,t’)の強度Xに対して、例えば、図31乃至図34に示されるように、平均値の演算と同様の重み付けを施すようにしても良い。
値|p|が正規化され、0≦|P|<1が成り立っているとき、p2は|p|で近似することが可能である。これは、式(4)または式(5)を用いて、式(3)に示される共分散の演算に対する近似演算が可能であることと同様である。
そして、ステップS176乃至ステップS180においては、図35を用いて説明したステップS146乃至ステップS150と同様の処理が実行され、処理は、図28のステップS96に戻る。
このように、式(4)または式(5)を用いて、式(3)に示される共分散の演算に対する近似演算を行う場合と同様の近似演算処理により、分散値の演算に必要な2乗の計算を省略した近似演算により、分散値の近似値を求めることが可能となる。
次に、図37のフローチャートを参照して、図28のステップS96において実行される、共分散計算処理について説明する。
ステップS201において、共分散算出部364は、出力される値である共分散値Vxy(ここでは、第1の色Crと第2の色Crとの共分散値であるのでVCrCeに置き換えられる。以下、省略する)を初期化する。
ステップS202において、共分散算出部364は、平均値算出部361による図28のステップS92の処理により算出された第1の信号の平均値MCr、および、平均値算出部363による図28のステップS94の処理により算出された第2の平均値MCeを取得する。
ステップS203において、共分散算出部364は、局所領域のうちの一部(注目画素を中心とした、(n−2)×(n−2)の範囲)の画素の粗補間値の供給を受け、そのうち、処理を実行する画素位置を示す第1のレジスタの値s'を初期化して、s’=2とする。
ステップS204において、共分散算出部364は、局所領域のうちの一部(注目画素を中心とした、(n−2)×(n−2)の範囲)の画素の粗補間値のうち、処理を実行する画素位置を示す第2のレジスタの値t'を初期化して、t’=2とする。
ステップS205において、図39または図40を用いて後述する積算処理が実行される。
ステップS206において、共分散算出部364は、処理を実行する画素位置を示す第2のレジスタの値t'を参照し、t’=n−1であるか否かを判断する。
ステップS206において、t'=n−1ではないと判断された場合、ステップS207において、共分散算出部364は、第2のレジスタの値t'を、t'=t'+1に更新して、処理は、ステップS205に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS206において、t'=n−1であると判断された場合、ステップS208において、共分散算出部364は、処理を実行する画素位置を示す第1のレジスタの値s'を参照し、s'=n−1であるか否かを判断する。
ステップS208において、s'=n−1ではないと判断された場合、ステップS209において、共分散算出部364は、第1のレジスタの値s'を、s'=s'+1に更新して、処理は、ステップS204に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS208において、s'=n−1であると判断された場合、ステップS209において、共分散算出部364は、共分散値VCrCeを出力して、処理は、終了される。
共分散値の算出は、定義上では、(|画素(s’,t’)の強度X−平均値MCr|)(|画素(s’,t’)の強度y−平均値MCe|)を、共分散値の演算に用いた画素の数で除算する必要があるが、共分散値の算出結果は、後述する処理により、分散値の算出結果で除算されるため、分散値の算出においても同数で除算される場合は、除算処理を、分散値の演算および共分散値の演算の両方にて省略することが可能である。
なお、共分散値の算出において、重み付けが施された場合、式(3)を用いて説明した分散値の定義に示されるように、(|画素(s’,t’)の強度X−平均値MCr|)(|画素(s’,t’)の強度y−平均値MCe|)を重み係数の総和で除算することにより、共分散値を算出することができる。しかしながら、共分散値の算出結果は、後述する処理により、分散値の算出結果で除算されるため、分散値の算出においても重み付けが施されているときは、重み係数の総和での除算処理を、分散値の演算および共分散値の演算の両方にて省略することが可能である。
上述した図37の共分散計算処理のステップS205において実行される積算処理には、上述した式(3)を用いて、定義どおり、共分散値が算出される場合に実行される積算処理1と、近似演算を用いて共分散値が算出される場合に実行される積算処理2との、2種類の処理がある。
次に、図38のフローチャートを参照して、図37のステップS205において実行される積算処理1について説明する。積算処理1は、上述した式(3)を用いて、定義どおり、共分散値が算出される場合に実行される処理である。
ステップS221において、共分散算出部364は、(第1の信号の画素(s’,t’)の強度X−第1の信号の平均値MCr)と、(第2の信号の画素(s’,t’)の強度Y(すなわち、Ceroughi。以下、省略する)−第2の信号の平均値MCe)の積を演算する。
ステップS222において、共分散算出部364は、VCrCe=VCrCe+wi(積算結果)とし、処理は、図37のステップS206に進む。ここで、wiは、画素(s’,t’)における重み付けの値である。
このような積算処理が実行されることにより、上述した式(3)を用いて、定義どおり、共分散値が算出される。積算処理1が実行された場合、定義どおりの演算であるので、その演算結果は、非常に精度の高いものであるが、そのかわり、演算に時間がかかったり、ハードウェア実装におけるゲート数の増加を招いてしまう。
次に、図39のフローチャートを参照して、図37のステップS205において実行される積算処理2について説明する。積算処理2は、上述した式(4)または式(5)を用いて、近似された共分散値が算出される場合に実行される処理である。
ステップS241において、共分散算出部364は、{第1の信号の画素(s’,t’)の強度X−第1の信号の平均値MCr}をpとする。
ステップS242において、共分散算出部364は、{第2の信号の画素(s’,t’)の強度Y−第2の信号の平均値MCe}をqとする。
ステップS243において、図40、または、図41を用いて後述する積算近似処理が実行される。
ステップS244において、共分散算出部364は、VCrCe=VCrCe+(pqの近似値)とし、処理は、処理は、図37のステップS206に進む。
次に、図40のフローチャートを参照して、図39のステップS243において実行される積算近似処理1について説明する。積算近似処理1は、上述した式(4)を用いて、近似された共分散値が算出される場合に実行される処理である。
ステップS261において、共分散算出部364は、図39のステップS241およびステップS242において置き換えられた値pおよびqを用いて、|p|≧|q|であるか否かを判断する。
ステップS261において、|p|≧|q|であると判断された場合、ステップS262において、共分散算出部364は、p≧0であるか否かを判断する。
ステップS262において、p≧0であると判断された場合、ステップS263において、共分散算出部364は、pqの近似値=+qとし、処理は、図39のステップS244に戻る。
ステップS262において、p≧0ではないと判断された場合、ステップS264において、共分散算出部364は、pqの近似値=−qとし、処理は、図39のステップS244に戻る。
ステップS261において、|p|≧|q|ではないと判断された場合、ステップS265において、共分散算出部364は、q≧0であるか否かを判断する。
ステップS265において、q≧0であると判断された場合、ステップS266において、共分散算出部364は、pqの近似値=+pとし、処理は、図39のステップS244に戻る。
ステップS265において、q≧0ではないと判断された場合、ステップS267において、共分散算出部364は、pqの近似値=−pとし、処理は、図39のステップS244に戻る。
この処理において、qまたはpが0である場合、pqの近似値は必ず0となる。具体的には、qが0であるとき、|p|≧|q|は必ず成り立つので、pの値に関わらず、pqの近似値は0となる。また、pが0であるとき、|p|≧|q|は必ず成り立たないので、qの値に関わらず、pqの近似値は0となる。
図40を用いて説明した処理により、上述した式(4)を用いて、共分散値を近似することが可能である。
次に、図41のフローチャートを参照して、図39のステップS243において実行される積算近似処理2について説明する。積算近似処理2は、上述した式(5)を用いて、近似された共分散値が算出される場合に実行される処理である。
ステップS281において、共分散算出部364は、図39のステップS241およびステップS242において置き換えられた値pおよびqを用いて、pまたはqが0であるか否かを判断する。
ステップS281において、pまたはqが0であると判断された場合、ステップS281において、共分散算出部364は、pqの近似値を0とし、処理は、図39のステップS244に戻る。
ステップS281において、pおよびqはいずれも0ではないと判断された場合、ステップS283において、共分散算出部364は、pおよびqの関係は、p>0かつq>0、または、p<0かつq<0のうちのいずれか一方であるか否かを判断する。
ステップS283において、pおよびqの関係は、p>0かつq>0、または、p<0かつq<0のうちのいずれか一方であると判断された場合、ステップS284において、共分散算出部364は、pqの近似値を(|p|+|q|)/2とし、処理は、図39のステップS244に戻る。
テップS283において、pおよびqの関係は、p>0かつq>0、または、p<0かつq<0のうちのいずれでもないと判断された場合、ステップS285において、共分散算出部364は、pqの近似値を、(−|p|−|q|)/2とし、処理は、図39のステップS244に戻る。
なお、図39のステップS241およびステップS242において置き換えられた値pまたはqが、0の値を取ることは、信号の種類によってはまれな場合がある。そこで、ステップS281およびステップS282の処理を省略するようにしてもよい。このようにすることにより、演算処理速度を高速化したり、ハードウェアの実装規模を縮小するようにすることが可能である。
図41を用いて説明した処理により、上述した式(5)を用いて、共分散値を近似することが可能である。
図39乃至図41を用いて説明した積算処理が実行されることにより、上述した式(4)または式(5)を用いて、共分散値を近似することが可能である。このようにした場合、式(3)に示される定義どおりの共分散値の演算が実行された場合と比較して、計算速度が高速化されたり、計算のために実装されるハードウェアのゲート数を少なくすることができるなどの利点が発生する。
次に、図42のフローチャートを参照して、図16の回帰演算処理部343において実行される、補間画素推定処理1について説明する。
ステップS291において、傾き算出部381は、上述した式(7)または式(8)を用いて、分散値および共分散値に基づく傾きKを算出する。
ここで、傾き算出部381は、上述した式(8)に示されるように、傾きKをKsによって求める場合Ksの分母に対するクリッピング処理を行う。このクリッピング処理は、画像が平坦かどうかの判定と出力振幅の抑制との両方の処理を実行した場合と同様に、ノイズ低減の作用がある。この処理が実行されることにより、別途ノイズ低減処理を追加しなくても画像の平坦な部分で目立つノイズを抑制することができる。
ステップS292において、画素強度推定部382は、ステップS291において算出された傾きK、2つの平均値MCrおよびMCe、並びに、注目画素の画素強度とを基に、上述した式(6)の線形回帰式を用いて、注目画素位置の強度推定値を算出し、処理が終了される。
このような処理により、注目画素位置の各色の推定強度を算出することができる。特に、推定強度を算出する場合の線形回帰式に、上述した式(11)と同様にして、傾きKに、1より大きな適当な定数uを乗算することにより、その高周波成分を少し増強して、適切な高域補正を実行した場合と同様の効果を得ることができる。このようにすることにより、別途高域補正処理を追加しなくても高域が補正された画像を得ることができる。
次に、図43のフローチャートを参照して、図8のテクスチャ方向判定部305が実行するテクスチャ方向判定処理について説明する。
ステップS301において、テクスチャ方向判定部305は、次の式(16)を用いて注目画素(j,k)における横方向のグラディエント値dHを算出するとともに、式(17)を用いて縦方向のグラディエント値dVを算出する。すなわち、テクスチャ強度算出処理部334は、注目画素(j’,k’)から左右(水平方向)に2つ離れた画素位置のモザイク画像信号Mと注目画素のモザイク画像信号Mの差の絶対値の平均に、注目画素の左右(水平方向)に1つ離れた画素位置のモザイク画像信号M同士の差の絶対値を加算したものをdHとして算出するとともに、注目画素の上下(垂直方向)に2つ離れた画素位置のモザイク画像信号Mと注目画素のモザイク画像信号Mの差の絶対値の平均に、注目画素の上下(垂直方向)に1つ離れた画素位置のモザイク画像信号M同士の差の絶対値を加算したものをdVとして算出する。
dH={(|M(j'−2,k')−M(j',k')|+|M(j'+2,k')−M(j',k')|)/2+|M(j'−1,k')−M(j'+1,k')|}/2
・・・(16)
dV={(|M(j',k'−2)−M(j',k')|+|M(j',k'+2)−M(j',k')|)/2+|M(j',k'−1)−M(j',k'+1)|}/2
・・・(17)
ステップS302において、テクスチャ方向判定部305は、テクスチャ強度dH>テクスチャ強度dVであるか否かを判定し、dH>dVであると判定された場合、ステップS203においてテクスチャ強度算出処理部334は、注目画素(j’,k’)のテクスチャ強度THを0とし、注目画素(j’,k’)のテクスチャ強度TVを1とする。
ステップS302において、dH>dVでないと判定された場合、ステップS204において、テクスチャ方向判定部305は、注目画素Cのテクスチャ強度THを1とし、注目画素(j’,k’)のテクスチャ強度TVを0とする。
ステップS303またはステップS304の処理の後、ステップS305において、テクスチャ方向判定部305は、注目画素のテクスチャ強度TH,TVの組からテクスチャ方向を判定して出力し、処理が終了される。
このような処理により、注目画素位置におけるテクスチャが、横縞に近いものであるか、縦縞に近いものであるかの判定結果が得られて、スイッチ324に供給される。
次に、図44のフローチャートを参照して、図8の第2の処理ブロック303の処理について説明する。
ステップS311において、第2の処理ブロック303の第2の強度推定部321は、注目画素とその左右にある画素を用いて注目画素の強度推定を行い、第1の推定値を算出する。
ステップS312において、第2の処理ブロック303の第3の強度推定部322は、注目画素とその上下にある画素を用いて注目画素の強度推定を行う。
ステップS313において、第2の処理ブロック303の第4の強度推定部323は、ステップS312において算出された注目画素とその上下にある画素を用いた注目画素の強度推定結果と、注目画素の上下左右の画素を用いて強度推定を行い、第2の推定値を算出する。
ステップS314において、第2の処理ブロック303のスイッチ324は、テクスチャ方向反転部305から供給されるテクスチャ方向の情報を取得する。
ステップS315において、第2の処理ブロック303のスイッチ324は、テクスチャ方向は、横方向に近いか否かを判断する。
ステップS315において、テクスチャ方向は、横方向に近いと判断された場合、ステップS316において、第2の処理ブロック303のスイッチ324は、注目画素とその左右にある画素を用いた注目画素の強度推定結果である第1の推定値を出力し、処理が終了される。
ステップS315において、テクスチャ方向は、横方向に近くない、すなわち、たて方向に近いと判断された場合、ステップS316において、第2の処理ブロック303のスイッチ324は、注目画素の上下左右の画素を用いた注目画素の強度推定結果である第2の推定値を出力して、処理が終了される。
このような処理により、テクスチャ方向に対応して信頼度が高い推定値が選択されて、スイッチ306に供給される。
次に、図45のフローチャートを参照して、図8の第3の処理ブロック304の処理について説明する。
ステップS331において、第3の処理ブロック303の第3の強度推定部322は、注目画素とその上下にある画素を用いて注目画素の強度推定を行い、第1の推定値を算出する。
ステップS332において、第3の処理ブロック303の第2の強度推定部321は、注目画素とその左右にある画素を用いて注目画素の強度推定を行う。
ステップS333において、第3の処理ブロック303の第4の強度推定部323は、ステップS331において算出された注目画素とその左右にある画素を用いた注目画素の強度推定結果と、注目画素の上下左右の画素を用いて強度推定を行い、第2の推定値を算出する。
ステップS334において、第3の処理ブロック303のスイッチ324は、テクスチャ方向反転部305から供給されるテクスチャ方向の情報を取得する。
ステップS335において、第3の処理ブロック303のスイッチ324は、テクスチャ方向は、たて方向に近いか否かを判断する。
ステップS335において、テクスチャ方向は、たて方向に近いと判断された場合、ステップS336において、第3の処理ブロック303のスイッチ324は、注目画素とその上下にある画素を用いた注目画素の強度推定結果である第1の推定値を出力し、処理が終了される。
ステップS335において、テクスチャ方向は、たて方向に近くない、すなわち、横方向に近いと判断された場合、ステップS336において、第3の処理ブロック303のスイッチ324は、注目画素の上下左右の画素を用いた注目画素の強度推定結果である第2の推定値を出力して、処理が終了される。
このような処理により、テクスチャ方向に対応して信頼度が高い推定値が選択されて、スイッチ306に供給される。
図7を用いて説明したG+E強度推定部282の構成は、図8を用いて説明したように、G強度推定部291とE強度推定部292がそれぞれに注目画素位置のG強度とE強度を推定するものであった。更に、図8を用いて説明したように、G強度推定部291とE強度推定部292は同一の構成を有するものであった。ここで、図9をに示されたスイッチ306の動作と、図8を用いて説明したG強度推定部291とE強度推定部292の構成とより、G強度推定部291とE強度推定部292で構成を共有できる部分がある。すなわち、注目画素位置の色がGまたはEである場合には、G強度推定291とE強度推定部292のスイッチ306の出力はaまたはbであり、RまたはBである場合にはスイッチ306の出力はcまたはdである。そして、G強度推定部401とE強度推定部402の出力は加算器によって加算されるので、注目画素位置の色がGまたはEである場合には(a+b)を、RまたはBである場合には(c+d)を出力するようにすれば、G強度推定部291とE強度推定部292の共通部分をまとめてシンプルな構成とすることができる。
そのように構成を変更したG+E強度推定部551の構成を示すブロック図を図46に示す。注目画素選択部301、第1の強度推定部311、第2の強度推定部321、第3の強度推定部322、第4の強度推定部323、およびスイッチ324の構成は、図8を用いて説明したG強度推定部291とE強度推定部292の構成と同一である。
そして、注目画素選択部301により選択された注目画素と第1の強度推定部311により推定された強度推定値が、加算処理部561−1により加算処理されて、入力(a+b)としてスイッチ562に供給される。そして、第2の強度推定部321および第4の強度推定部323の処理により、テクスチャ方向が横方向に近い場合に信頼度が高い2つの推定値が加算処理部561−2により加算処理され、そして、第3の強度推定部321および第4の強度推定部323の処理により、テクスチャ方向がたて方向に近い場合に信頼度が高い2つの推定値が加算処理部561−3により加算処理され、テクスチャ方向判定部305によるテクスチャ方向の判定結果に基づいて、スイッチ324により選択された推定値の和が、入力(c+d)としてスイッチ562に供給される。
この時のスイッチ562の動作は図47のようになる。すなわち、注目画素の色がRであるとき、スイッチ562の出力は(c+d)であり、注目画素の色がGであるとき、スイッチ562の出力は(a+b)であり、注目画素の色がBであるとき、スイッチ562の出力は(c+d)であり、注目画素の色がEであるとき、スイッチ562の出力は(a+b)である。
また、第1の強度推定部311、第2の強度推定部321、第3の強度推定部322、および、第4の強度推定部323は、いずれも、その内部に図10を用いて説明した粗補間処理部341、統計量算出部342、および、回帰演算処理部242を有している。したがって、図46を用いて説明したG+E強度推定部551に対して、粗補間処理部341、統計量算出部342、および、回帰演算処理部242の処理が共通する部分をまとめることにより、図48に示されるG+E強度推定部571を構成することが可能となる。G+E強度推定部571は、もちろん、G+E強度推定部551と同様の処理を実行することが可能なものである。
すなわち、G+E強度推定部551における第1の強度推定部311と第4の強度推定部323との統計量の計算は共通のものであるので、G+E強度推定部571においては、統計量算出部342−1として、1つの統計量算出部により実行されるような構成となされている。また、G+E強度推定部551における第2の強度推定部321と第3の強度推定部322の出力は、注目画素の色がRまたはBのときに用いられるものであるので、G+E強度推定部571においては、スイッチ581が、粗補間処理部427から供給されたRのラフな補間値とBのラフな補間値のうち、注目画素と一致する色の補間値を選択して、統計量算出部342−2および統計量算出部342−3に供給するようになされている。
粗補間処理部427は、図49のフローチャートを用いて後述する処理により、RGBE4色のラフな補間値を算出する。また、スイッチ562の動作は、図47を用いて説明した場合と同様である。
次に、図49のフローチャートを参照して、図48の粗補間処理部472において実行される粗補間処理(この処理は、図17を用いて説明した粗補間処理部472においても、後述する図50のステップS371で実行される)について説明する。
粗補間処理部472は、ステップS351において、供給された局所領域の画素のうち、処理を実行する画素位置を示す第1のレジスタの値sを初期化して、s=2とし、ステップS352において、供給された局所領域の画素のうち、処理を実行する画素位置を示す第2のレジスタの値tを初期化して、t=2とする。
ステップS353において、粗補間処理部472は、画素(s、t)の画素強度を補間値α1とする。
ステップS354において、粗補間処理部472は、画素(s、t)の隣の画素である画素(s−1、t)と、画素(s、t)に対して画素(s−1、t)と逆方向の隣の画素である画素(s+1、t)との平均強度を補間値α2とする。
ステップS355において、粗補間処理部472は、画素(s、t)に対して、画素(s−1、t)および画素(s+1、t)の方向と垂直な方向の隣の画素である画素(s、t−1)と、画素(s、t)に対して画素(s、t−1)と逆方向の隣の画素である画素(s、t+1)との平均強度を補間値α3とする。
例えば、画素(s、t)が、図8における画素(2,2)である場合、その画素はG強度を示し、画素(s−1、t)と画素(s+1、t)とはR強度を示し、画素(s、t−1)と画素(s、t+1)とはB強度を示す。
ステップS356において、粗補間処理部472は、注目画素に対して、右斜め上、右斜め下、左斜め上、および、左斜め下方向である画素(s−1、t−1)、画素(s−1、t+1)、画素(s+1、t−1)、および、画素(s+1、t+1)の平均強度を補間値α4とする。
例えば、画素(s、t)が、図8における画素(2,2)である場合、その画素はG強度を示し、画素(s−1、t−1)、画素(s−1、t+1)、画素(s+1、t−1)、および、画素(s+1、t+1)も、それぞれG強度を示す。また、画素(s、t)が、図8における画素(2,3)である場合、その画素はB強度を示し、画素(s−1、t−1)、画素(s−1、t+1)、画素(s+1、t−1)、および、画素(s+1、t+1)は、それぞれ、R強度を示す。そして、画素(s、t)が、図8における画素(3,2)である場合、その画素はR強度を示し、画素(s−1、t−1)、画素(s−1、t+1)、画素(s+1、t−1)、および、画素(s+1、t+1)は、それぞれ、B強度を示す。
ステップS357において、粗補間処理部472は、ステップS353乃至ステップS356の処理により算出された補間値α1乃至α4が、それぞれ、RGBEのいずれに対応するかを判定する。
カラーフィルタの配列が、図3を用いて説明したような配列であった場合、画素(s、t)がGの画素であるとき、補間値α1はGに対する補間値であり、補間値α2はBに対する補間値であり、補間値α3はRに対する補間値であり、補間値α4はEに対する補間値である。また、画素(s、t)がRの画素であるとき、補間値α1はRに対する補間値であり、補間値α2はEに対する補間値であり、補間値α3はGに対する補間値であり、補間値α4はBに対する補間値となる。また、(s、t)がBの画素であるとき、補間値α1はBに対する補間値であり、補間値α2はGに対する補間値であり、補間値α3はEに対する補間値であり、補間値α4はRに対する補間値となる。そして、(s、t)がEの画素であるとき、補間値α1はEに対する補間値であり、補間値α2はRに対する補間値であり、補間値α3はBに対する補間値であり、補間値α4はGに対する補間値となる。
ステップS358において、粗補間処理部472は、Gに対応する2つの補間値の平均値を、画素(s、t)のG補間値とする。
ステップS359において、粗補間処理部472は、Rに対応する補間値を、画素(s、t)のR補間値とする。
ステップS360において、粗補間処理部472は、Bに対応する補間値を、画素(s、t)のB補間値とする。
ステップS361において、粗補間処理部472は、Eに対応する補間値を、画素(s、t)のE補間値とする。
ステップS362において、粗補間処理部472は、処理を実行する画素位置を示す第2のレジスタの値tを参照し、t=n−1であるか否かを判断する。
ステップS362において、t=n−1ではないと判断された場合、ステップS363において、粗補間処理部472は、処理を実行する画素位置を示す第2のレジスタの値tを、t=t+1とし、処理は、ステップS353に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS364において、粗補間処理部472は、処理を実行する画素位置を示す第1のレジスタの値sを参照し、s=n−1であるか否かを判断する。
ステップS364において、s=n−1ではないと判断された場合、ステップS365において、粗補間処理部472は、処理を実行する画素位置を示す第1のレジスタの値sを、s=s+1とし、処理は、ステップS352に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS364において、s=n−1ではあると判断された場合、ステップS366において、粗補間処理部472は、注目画素付近の(n−2)の2乗個の画素のRGBの補間値の組を出力し、処理が終了される。
このような処理により、局所領域として抽出されたn×nの画素に対して、注目画素を中心とした(n−2)×(n−2)個所の画素位置のそれぞれにおけるRGBEの補間値が算出される。
ただし、図49を用いて説明した粗補間処理において、ステップS353乃至ステップS356の処理は相互に順序を入れ替えてもかまわなく、更にステップS358乃至ステップS361の処理も、相互に順序を入れ替えてもかまわない。
図46を用いて説明したG+E強度推定部551およびG+E強度推定部571が、図6のG+E強度推定部282と置き換えられた場合においても、その後段の、R(GBまたはE)強度推定部283(またはRGBE強度推定部283)が実行する処理は同一である。
次に、図50のフローチャートを参照して、図17を用いて説明したRGBE強度推定部283が図24のステップS24において実行する色強度推定処理1について説明する。
ステップS371において、粗補間処理部472は、図49を用いて説明した粗補間処理2を実行する。
ステップS372において、信頼度算出部471は、G+E強度推定処理部282において算出されたG+E強度を取得する。
ステップS373において、信頼度算出部471は、図51のフローチャートを用いて後述する信頼度算出処理を実行する。
ステップS374において、統計量算出部432−1乃至432−4は、図28を用いて説明した2色分布形状の統計量算出処理を実行する。
ステップS375において、回帰演算処理部474−1乃至474−4は、図52を用いて説明する補間画素推定処理2を実行し、処理は、図24のステップS25に進む。
次に、図51のフローチャートを参照して、図50のステップS373において実行される信頼度算出処理について説明する。
ステップS401において、信頼度算出部471の高周波抽出部481−1乃至481−6は、図19を用いて説明した、注目画素付近の所定の12の位置のG補間値のうち、自分自身が抽出する高周波を求めるために必要な画素位置のG+E補間値、すなわち、斜めに接しているGとEとの画素値の平均値を算出する。
ステップS402において、高周波抽出部481−1乃至481−6は、ステップS401の処理において算出されたG補間値を基に、注目画素を中心とした、6方向の高周波成分を、それぞれ抽出し、加算処理部482に供給する。
ステップS403において、加算処理部482は、高周波抽出部481−1乃至481−6から供給された、6つの高周波成分を加算して、クリッピング処理部483に出力する。
ステップS404において、クリッピング処理部483は、加算処理部482から供給された加算結果をクリッピングし、その値を信頼度値として、回帰演算処理部286−1乃至286−3に出力し、処理は、図50のステップS374に進む。
このような処理により、注目画素近辺に高周波成分が存在するか否かを示す信頼度値が算出されて、回帰演算処理部474−1乃至474−4に出力される。算出される信頼度値は、細い縞模様状のテクスチャの強度が大きいほど信頼度値が大きくなるので、信頼度値が小さいほうが統計量による色分布形状の推定が確かである可能性が高い。
次に、図52のフローチャートを参照して、図50のステップS375において実行される補間画素推定処理2について説明する。
ステップS421において、傾き算出部501は、上述した式(7)を用いて、平均値に基づく傾き推定値Kmを算出し、傾き合成部503に出力する。
ステップS422において、傾き算出部502は、上述した式(8)を用いて、分散値および共分散値に基づく傾き推定値Ksを算出し、傾き合成部503に出力する。
ここで、傾き算出部502は、上述した式(8)に示されるように、傾きKsの分母に対するクリッピング処理を行う。このクリッピング処理は、画像が平坦かどうかの判定と出力振幅の抑制との両方の処理を実行した場合と同様に、ノイズ低減の作用がある。この処理が実行されることにより、別途ノイズ低減処理を追加しなくても画像の平坦な部分で目立つノイズを抑制することができる。
ステップS423において、傾き合成部503は、ステップS421において算出された傾き推定値Kmと、ステップS422において算出された傾き推定値Ksとを、上述した式(9)を用いて、信頼度hに基づいて合成し、傾き推定値Kを算出し、画素強度推定部504に出力する。
ステップS424において、素強度推定部504は、ステップS423において算出された傾き推定値K、2つの平均値MGおよびMR(またはMB)、並びに、注目画素位置のG強度とを基に、上述した式(10)または式(11)の線形回帰式を用いて、注目画素位置のR強度(またはB強度)の推定値を算出し、処理が終了される。
このような処理により、注目画素位置の各色の推定強度を算出することができる。特に、推定強度を算出する場合の線形回帰式に、上述した式(11)を用いて、傾きKに、1より大きな適当な定数uを乗算することにより、その高周波成分を少し増強して、Rに対する適切な高域補正を実行した場合と同様の効果を得ることができる。このようにすることにより、別途高域補正処理を追加しなくても高域が補正された画像を得ることができる。
上述した処理は、カラーフィルタに用いられるモザイクパターンが、図53に示されるよう名6色配列である場合にも適用可能である。図53に示される6色配列は、図3の4色配列のRおよびBの画素のうちの半分をそれぞれ、RとBから若干分光特性が異なるものに置換した配列となっている(換言すれば、R1とR2,B1とB2の分光特性は、高い相関を有している)。すなわち、図53に示されるカラーフィルタは、輝度値の推定に用いられるGとEとが、それぞれ水平方向および垂直方向に同一のラインとならないように市松状に並べられ、このGとEとは異なる色R1とR2が、Eと同一ライン(すなわち、Gとは異なるライン)に位置し、G,E,R1、R2とは異なる色B1とB2が、Gと同一のライン(すなわち、Eとは異なるライン)に位置するようになされているカラーフィルタである。
この6色配列において、GとEの配列は、図3の4色配列と同じであるので、G+E強度の推定値を用いた輝度成分の算出方法をそのまま適用することができるのは明らかである。また、図53に示した6色配列はRとBの両方を2つの分光特性の近い色に分割したが、どちらか一方だけが分割された5色配列を構成しても、本発明は変わりなく適用可能であることは言うまでもない。このような6色配列を有するカラーフィルタを用いることにより、マルチスペクトル撮像によってより色再現に有利な画像信号を得ることが可能になる。更に、デモザイク処理は相関の高いGとEを用いてG+Eを全画素に補間するので、輝度の高域成分まで正確に算出できる。
図6乃至図53を用いて説明したデモザイク処理部253の処理においては、図3を用いて説明した4色のカラーフィルタ、または、図53に示される6色のカラーフィルタを用いて得られたモザイク画像に対して、G+E強度推定手段282、G+E強度推定手段401、または、G+E強度推定手段431において、G+E強度を推定し、これを基に、RGBEの4色の画像を得るようになされていた。これに対して、ある色が市松状に配置されているカラーフィルタが用いられている場合、G+E強度に代わって、市松状に配置されている色の情報を用いて注目画素の輝度値を推定し、これを基に、RGBEの4色の画像を得るようにしてもよい。
G+E強度に代わって、注目画素の輝度値を推定する場合、図5を用いて説明したDSPブロック216のデモザイク処理部253に代わって、図54に示されるデモザイク処理部601が用いられる。
図54のデモザイク処理部601は、G+E強度推定手段282に代わって、輝度推定処理部611が備えられ、R強度推定部283−1乃至E強度推定部283−4に代わって、R強度推定部612−1乃至E強度推定部612−4が備えられている以外は、図6を用いて説明したデモザイク処理部253と同様の構成を有するものである。
図54のデモザイク処理部601は、図1に示されるベイヤー配列のみならず、例えば、図55に示されるように、図1に示されるベイヤー配列のBの半分をEに置き換え、Eの配置が、縦方向、横方向とも、1列おきに配置されるようになされている4色のカラーフィルタが用いられている場合に、好適なデモザイク処理を行うことができる。
輝度推定処理部611は、局所領域抽出部281が抽出した、n×n(例えば9×9など)の局所領域の画素の矩形領域の画素を用いて、注目画素位置の輝度推定値を算出する処理を行う。
R強度推定部612−1乃至E強度推定部612−4は、輝度推定処理部611が算出した輝度の推定値と、局所領域抽出部281が抽出した矩形領域の画素を用いて、RGBEのそれぞれの強度の推定値を演算する。R強度推定部612−1、G強度推定部612−2、B強度推定部612−3、および、E強度推定部612−4は、基本的に同様の構成を有しているので、以下、R強度推定部612−1、G強度推定部612−2、B強度推定部612−3、および、E強度推定部612−4を個別に区別する必要のない場合、R(G,B,またはE)強度推定部612と称するか、または、R強度推定部612−1、G強度推定部612−2、B強度推定部612−3、および、E強度推定部612−4の全てを、RGBE強度推定部612と称するものとする。
図56は、輝度推定処理部611の構成を示すブロック図である。
輝度推定処理部611は、注目画素選択部301、テクスチャ方向判定部305、第1の強度推定部621、第2の強度推定部622、スイッチ623、および、スイッチ624で構成されている。注目画素選択部301およびテクスチャ方向判定部305は、それぞれ、図8を用いて説明した場合度同様の機能を有するものである。第1の強度推定部621および第2の強度推定部622は、局所領域の画素と注目画素位置にある色の強度推定値に基づいて、推定すべき色の強度を算出するものである。ここで推定すべき色とは、図55を用いて説明したカラーフィルタにおいて市松状に配置されているGである。輝度推定処理部611は、Gが市松状に存在することを利用し、G強度を輝度成分として算出する。すなわち、輝度推定処理部611が実行する輝度推定処理は、G強度を推定するものであるが、デモザイク手段の出力結果としてのG強度は、これとは別に算出されるので、それとは区別して、輝度推定処理部611が推定するG強度を輝度と称するものとする。第1の強度推定部621は、注目画素の左右の画素の画素値を用いて輝度を算出し、第2の強度推定部622は、注目画素の上下の画素の画素値を用いて輝度を算出する。
スイッチ623は、テクスチャ方向判定部305が出力するテクスチャ方向の判定結果に基づき、入力された2つの強度推定値のどちらを使用するべきかを選択する。もしテクスチャの方向がより横縞に近いと判定された場合、第1の強度推定部621により算出された強度推定値が、スイッチ623から出力され、縦縞に近いと判定された場合、第2の強度推定部622により算出された強度推定値が、スイッチ623から出力されるようになされている。スイッチ624は、本来のモザイク画像において注目画素位置の色が何色であるかに基づき、入力された2つの強度推定値のどちらを使用するべきかを選択する。モザイク画像の注目画素位置がGそのものであれば、特別な推定処理の必要なくそのままモザイク画像の注目画素の強度を出力すればよいので、注目画素選択部301の出力が、スイッチ624の出力となるように、モザイク画像の注目画素位置がGではない場合は、スイッチ623の出力がスイッチ624の出力になるように、スイッチ624からの出力信号が選択される。
図57は、図5の第1の強度推定部621または第2の強度推定部622の構成を示すブロック図である。粗補間処理部631は、モザイク画像を基に、第1の色と第2の色とのラフな補間値を求める処理を実行する。粗補間処理部631の詳細な処理については、図64および図65のフローチャートを参照して後述する。統計量算出部342、および、回帰演算処理部343は、図10を用いて説明した場合と同様の機能を有するものである。
第1の強度推定部621と第2の強度推定部622との差異は、粗補間処理部631が実行する粗補間処理における第1の色と第2の色との選択の方法である。それらの違いについて、図58および図59を用いて説明する。図58および図59においては、注目画素がRである場合について説明するが、注目画素がBやEである場合も同様である。
第1の強度推定部621は、図58に示されるように、第1の色Crとして注目画素位置にある色(図58においてはR)、第2の色CeとしてCrの左右に隣接する色、すなわちGを選択する。図中、ハッチがかけられている部分の画素であるRとGの画素が、第1の強度推定部621の粗補間処理部631で使用される画素である。一方、第2の強度推定部622は、図59に示されるように、第1の色Crとして注目画素位置にある色(図58においてはR)、第2の色CeとしてCrの上下に隣接する色、すなわちGを選択する。図中、ハッチがかけられている部分の画素であるRとGの画素が、第2の強度推定部622の粗補間処理部631で使用される画素である。
また、統計量算出部342において実行される平均値、分散値、共分散値の算出は、上述した場合と同様であり、例えば、その重み付け係数としては、図60に示されるように、注目画素位置において最も重み付け係数が高く、注目画素位置から遠くになるにしたがって、重み付け係数が小さくなるように定められているものが用いられる。
図61は、図54のR強度推定部612−1乃至E強度推定部612−4の構成を示すブロック図である。図60においては、信頼度算出部471および粗補間処理部641をそれぞれ1つずつ図示し、RGBE強度推定部612として図示しているが、R強度推定部612−1乃至E強度推定部612−4のそれぞれに、信頼度算出部471および粗補間処理部641を設けるようにしてもよいことは言うまでもない。なお、図17を用いて説明したRGBE強度推定部283と対応する部分には同一の符号を付してある。すなわち、図60のRGBE強度推定部612は、合成処理部473が省略され、粗補間処理部472に代わって粗補間処理部641が設けられている以外は、図17のRGBE強度推定部283と基本的に同様の構成を有するものである。
粗補間処理部641は、n×n画素の局所領域内にある画素を用いて、同一位置における異なる2つの色(第1の色をCr、第2の色をCeとする)のラフな補間値の組を複数個生成する。粗補間処理部641が実行する処理の詳細は、図67のフローチャートを用いて後述する。
次に、図62のフローチャートを参照して、図23のステップS4において、図54のデモザイク処理部601が実行するデモザイク処理2について説明する。
局所領域抽出部281は、ステップS451において、未処理の画素のうちのいずれかを注目画素とし、ステップS452において、注目画素位置の周辺の所定数(n×n)の画素を、局所領域として抽出し、輝度推定処理部611、および、R(G,B,またはE)強度推定部612に供給する。
ステップS453において、図62のフローチャートを用いて後述する輝度推定処理が実行される。
ステップS454において、図63のフローチャートを用いて後述する、色強度推定処理が、図61のR(G,B,またはE)強度推定部612のそれぞれにおいて並行して実行される。
ステップS455において、局所領域抽出部281は、全ての画素において処理が終了したか否かを判断する。ステップS457において、全ての画素において処理が終了していないと判断された場合、処理は、ステップS451に戻り、それ以降の処理が繰り返される。ステップS455において、全ての画素において処理が終了したと判断された場合、処理は、図23のステップS5に進む。
換言すれば、デモザイク処理部253を構成する各部は、ある注目画素位置が決定されたときにその注目画素位置においてそれぞれの処理を実行し、全画素において、ステップS451乃至ステップS456の処理が終了された場合、処理が終了される。
このような処理により、CCDイメージセンサ213が有するカラーフィルタの配列に基づいて得られるモザイク画像をデモザイク(色補間、または、同時化)して、各画素において、カラーフィルタを構成する各色が補間された画像データを得ることができる。
次に、図63のフローチャートを参照して、図61のステップS453において実行される輝度推定処理について説明する。
なお、図56を用いて説明した処理では、注目画素の色がGであるか否か、および、テクスチャの方向に基づいて、3つの推定値を予め求め、スイッチ623及ぶスイッチ624により、注目画素の色とテクスチャ方向に対応する輝度値の推定値を算出するものとして説明したが、ソフトウェアにより同様の処理が実行される場合は、注目画素の色がGであるか否か、および、テクスチャの方向を検出してから、適した強度推定値の算出方法を用いるようにしたほうが好適である。
ステップS471において、スイッチ624は、注目画素の色がGであるか否かを判断する。
ステップS471において、注目画素の色がGであると判断された場合、ステップS472において、スイッチ624は、衆目画素選択部301によって選択された注目画素位置の画素強度を出力して、処理は、図62のステップS454に進む。
ステップS471において、注目画素の色がGではないと判断された場合、ステップS473において、スイッチ623は、局所領域のテクスチャ方向は、横縞に近いか否かを判断する。
ステップS473において、局所領域のテクスチャ方向は、横縞に近いと判断された場合、ステップS474において、スイッチ623は、第1の強度推定部621により補間すべき強度推定値を算出し、出力して、処理は、図62のステップS454に進む。
ステップS473において、局所領域のテクスチャ方向は、横縞に近くない、すなわち、縦縞に近いと判断された場合、ステップS475において、スイッチ623は、第2の強度推定部622により補間すべき強度推定値を算出し、出力して、処理は、図62のステップS454に進む。
このような処理により、注目画素の色がGであるか否か、および、テクスチャの方向に対応した輝度値の推定値が算出されて出力される。
次に、図64のフローチャートを参照して、図57の第1の強度推定部621の粗補間処理部631が実行する粗補間処理3について説明する。
粗補間処理部631は、ステップS481において、供給された局所領域の画素のうち、処理を実行する画素位置を示す第1のレジスタの値sを初期化して、s=2とし、ステップS482において、供給された局所領域の画素のうち、処理を実行する画素位置を示す第2のレジスタの値tを初期化して、t=2とする。
ステップS483において、粗補間処理部631は、画素(s、t)は、注目画素と同一の色であるか否かを判断する。ステップS483において、画素(s、t)は、注目画素と同一の色ではないと判断された場合、処理は、ステップS486に進む。
ステップS483において、画素(s、t)は、注目画素と同一の色であると判断された場合、ステップS484において、粗補間処理部631は、第1の色である画素(s、t)と、画素(s、t)の左側に位置する第2の色である画素の強度の組を作成する。
ステップS485において、粗補間処理部631は、第1の色である画素(s、t)と、画素(s、t)の右側に位置する第2の色である画素の強度の組を作成する。
ステップS486において、粗補間処理部631は、第2のレジスタの値tを参照し、t=n−1であるか否かを判断する。
ステップS486において、t=n−1ではないと判断された場合、ステップS487において、粗補間処理部631は、第2のレジスタの値tをt=t+1とし、処理は、ステップS483に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS486において、t=n−1であると判断された場合、ステップS488において、粗補間処理部631は、第1のレジスタの値sを参照し、s=n−1であるか否かを判断する。
ステップS488において、s=n−1ではないと判断された場合、ステップS489において、粗補間処理部631は、第1のレジスタの値sをs=s+1とし、処理は、ステップS482に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS488において、s=n−1ではあると判断された場合、ステップS490において、粗補間処理部631は、第1の色および第2の色の組を出力して処理が終了される。
このような処理により、横方向のテクスチャにおいて信頼度の高い輝度推定値が算出される。
次に、図65のフローチャートを参照して、図57の第2の強度推定部622の粗補間処理部631が実行する粗補間処理4について説明する。
粗補間処理部631は、ステップS491において、供給された局所領域の画素のうち、処理を実行する画素位置を示す第1のレジスタの値sを初期化して、s=2とし、ステップS492において、供給された局所領域の画素のうち、処理を実行する画素位置を示す第2のレジスタの値tを初期化して、t=2とする。
ステップS493において、粗補間処理部631は、画素(s、t)は、注目画素と同一の色であるか否かを判断する。ステップS493において、画素(s、t)は、注目画素と同一の色ではないと判断された場合、処理は、ステップS496に進む。
ステップS493において、画素(s、t)は、注目画素と同一の色であると判断された場合、ステップS494において、粗補間処理部631は、第1の色である画素(s、t)と、画素(s、t)の上側に位置する第2の色である画素の強度の組を作成する。
ステップS495において、粗補間処理部631は、第1の色である画素(s、t)と、画素(s、t)の下側に位置する第2の色である画素の強度の組を作成する。
ステップS496において、粗補間処理部631は、第2のレジスタの値tを参照し、t=n−1であるか否かを判断する。
ステップS496において、t=n−1ではないと判断された場合、ステップS497において、粗補間処理部631は、第2のレジスタの値tをt=t+1とし、処理は、ステップS493に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS496において、t=n−1であると判断された場合、ステップS498において、粗補間処理部631は、第1のレジスタの値sを参照し、s=n−1であるか否かを判断する。
ステップS498において、s=n−1ではないと判断された場合、ステップS499において、粗補間処理部631は、第1のレジスタの値sをs=s+1とし、処理は、ステップS492に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS498において、s=n−1ではあると判断された場合、ステップS490において、粗補間処理部631は、第1の色および第2の色の組を出力して処理が終了される。
このような処理により、縦方向のテクスチャにおいて信頼度の高い輝度推定値が算出される。
次に、図66のフローチャートを参照して、図60を用いて説明したRGBE強度推定部283が図61のステップS454において実行する色強度推定処理2について説明する。
ステップS501において、粗補間処理部472は、図67を用いて後述する粗補間処理5を実行する。
ステップS502において、信頼度算出部471は、輝度推定処理部611において算出された輝度の推定値を取得する。
ステップS503において、信頼度算出部471は、図51のフローチャートを用いて説明した信頼度算出処理を実行する。
ステップS504において、統計量算出部432−1乃至432−4は、図28を用いて説明した2色分布形状の統計量算出処理を実行する。
ステップS505において、回帰演算処理部474−1乃至474−4は、図52を用いて説明した補間画素推定処理2を実行し、処理は、図61のステップS455に進む。
次に、図67のフローチャートを参照して、図61の粗補間処理部641が図66のステップS511において実行する粗補間処理5について説明する。
ステップS531において、粗補間処理部641は、供給された局所領域のうちの注目画素を中心とした(n−2)×(n−2)の領域のうち、所定の画素位置の画素の色がGであるか否かを判断する。
ステップS531において、所定の画素位置の画素の色がGであると判断された場合、ステップS532において、粗補間処理部641は、注目画素の強度Ceと注目画素の強度Ceとの組(Ce,Ce)を作る。
ステップS533において、粗補間処理部641は、(Ce,Ce)を、LgとGの組として追加して、処理は、図62のステップS455に進む。
ステップS531において、所定の画素位置の画素の色がGではないと判断された場合、ステップS534において、粗補間処理部641は、所定の画素の4近傍、すなわち、その画素の上下左右の画素からG強度の値を2つ抽出する。
ステップS535において、粗補間処理部641は、抽出したG強度をL1およびL2
とし、所定の画素の強度Ceとの組(L1,Ce)および(L2,Ce)を作る。
ステップS536において、粗補間処理部641は、所定の画素の色がRであるか否か
を判断する。
ステップS536において、所定の画素の色がRであると判断された場合、ステップS537において、粗補間処理部641は、(L1,Ce)および(L2,Ce)を、LrとRの組として追加し、処理は、図62のステップS455に進む。
ステップS536において、所定の画素の色がRではないと判断された場合、ステップS538において、粗補間処理部641は、所定の画素の色がBであるか否かを判断する。
ステップS538において、所定の画素の色がBであると判断された場合、ステップS539において、粗補間処理部641は、(L1,Ce)および(L2,Ce)を、LbとBの組として追加し、処理は、図62のステップS455に進む。
ステップS538において、所定の画素の色がBではない、すなわち、Eであると判断された場合、ステップS540において、粗補間処理部641は、(L1,Ce)および(L2,Ce)を、LeとEの組として追加し、処理は、図62のステップS455に進む。
粗補間処理部641は、このような処理によりラフな補間値の組を、局所領域のうちの注目画素を中心とした(n−2)×(n−2)の領域において全て算出し、(n−2)×(n−2)の領域において算出されたすべてのラフな補間値の組を、統計量算出部342−1乃至341−4に出力する。
図67の処理においては、ステップS534において、粗補間処理部641は、所定の画素の4近傍、すなわち、その画素の上下左右の画素からG強度の値を2つ抽出するようになされているが、2つのG強度を選択する方法としては、異なる方法を用いるようにしてもよい、例えば、具体的には、上下のG強度と左右のG強度のそれぞれで差分値を算出し、上下かもしくは左右の2つのうち差分値が小さいほうを選択する。このようにすることによって、所定の画素の画素位置が、物体輪郭上など色変化が大きいところにあるときに、なるべく変化が小さい方向のGを選択することができる。また、同様にして、なるべく色変化が小さい方向を選択するための第2の方法として、上下左右のG強度のうち最大値、最小値を除いた2つを選択する方法もある。第3の方法としては、輝度推定処理部51中のテクスチャ方向判定部305によるテクスチャ方向の判定結果を流用し、横縞ならば左右のG強度、縦縞ならば上下のG強度を選択するようにしてもよい。また、所定の画素位置として、局所領域全てのn×nの画素を選択するようにした場合、画素位置が局所領域の角であるときには、隣接するGは2つしかないのでそれを選択するようにすればよい。
また、図54のデモザイク処理部601は、図1に示されるベイヤー配列や図55に示される原色4色のカラーフィルタの配列のみならず、例えば、図68に示されるような、5色のカラーフィルタが用いられている場合にも、好適なデモザイク処理を行うことができる。この5色配列は、3色のベイヤー配列のRおよびBの画素位置の半分をそれぞれ若干分光特性が異なるものに置換した配列となっている(換言すれば、R1とR2,B1とB2の分光特性は、高い相関を有している)。この5色配列において、Gの配列は図55の4色配列と同じであるので、図54のデモザイク処理部601によるGを用いた輝度成分の算出方法を、そのまま適用することができる。
なお、図68に示されるカラーフィルタ配列に対して、例えば、3色のベイヤー配列のR画素位置の半分をそれぞれ若干分光特性が異なるものに置換した4色配列や、3色のベイヤー配列のB画素位置の半分をそれぞれ若干分光特性が異なるものに置換した4色配列においても、本発明は適用可能であることはいうまでもない。
このように、本発明は、4色以上の色配列に対しても適用され、同様に、ジャギネスの低減および解像度感の向上を可能とする。
以上では、デジタルスチルカメラ201における画像処理について説明したが、動画像を撮像することが可能なデジタルビデオカメラについても、本発明は適用可能である。デジタルビデオカメラに本発明が適用される場合、コーデック処理部221は、例えば、MPEG(Moving Picture Coding Experts Group/Moving Picture Experts Group)やMotionJPEGなどの、デジタル動画像データの圧縮または伸張アルゴリズムによる処理を実行する。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。
この場合、ソフトウェアをDSPブロック216が実行することにより、上述した機能が実現される。また、例えば、デジタルスチルカメラ201の処理の一部は、図69に示されるようなパーソナルコンピュータ701により実行することが可能となる。
図69において、CPU(Central Processing Unit)711は、ROM(Read Only Memory)712に記憶されているプログラム、または記憶部718からRAM(Random Access Memory)713にロードされたプログラムに従って、各種の処理を実行する。RAM713にはまた、CPU711が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
CPU711、ROM712、およびRAM713は、バス714を介して相互に接続されている。このバス714にはまた、入出力インタフェース715も接続されている。
入出力インタフェース715には、キーボード、マウスなどよりなる入力部716、ディスプレイやスピーカなどよりなる出力部717、ハードディスクなどより構成される記憶部718、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部719が接続されている。通信部719は、インターネットを含むネットワークを介しての通信処理を行う。
入出力インタフェース715にはまた、必要に応じてドライブ720が接続され、磁気ディスク731、光ディスク732、光磁気ディスク733、もしくは、半導体メモリ734などが適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部718にインストールされる。
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェア(例えば、DSPブロック216や、その中に含まれている、デモザイク処理部253またはデモザイク処理部601)に組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、図69に示されるように、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを供給するために配布される、プログラムが記憶されている磁気ディスク731(フロッピディスクを含む)、光ディスク732(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク733(MD(Mini-Disk)(商標)を含む)、もしくは半導体メモリ734などよりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに供給される、プログラムが記憶されているROM712や、記憶部718に含まれるハードディスクなどで構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記憶されるプログラムを記述するステップは、含む順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的もしくは個別に実行される処理をも含むものである。
ベイヤー配列について説明するための図である。 本発明を適用したデジタルスチルカメラの構成を示すブロック図である。 図2のCCDイメージセンサに用いられているカラーフィルタについて説明するための図である。 図3のカラーフィルタの分光特性の例を示す図である。 図1のDSPブロックの構成を示すブロック図である。 図5のデモザイク処理部の構成を示すブロック図である。 図5のG+E強度推定処理部の構成を示すブロック図である。 図7のG強度推定部およびE強度推定部の構成を示すブロック図である。 図8のスイッチの処理について説明するための図である。 図8の第1乃至第4の強度推定部の構成を示すブロック図である。 図10の粗補間処理部が選択する第1の色および第2の色について説明するための図である。 図10の粗補間処理部が選択する第1の色および第2の色について説明するための図である。 図10の粗補間処理部が選択する第1の色および第2の色について説明するための図である。 図10の粗補間処理部が選択する第1の色および第2の色について説明するための図である。 図10の統計量算出部の構成を示すブロック図である。 図10の回帰演算処理部の構成を示すブロック図である。 図6のRGBE強度推定部の構成を示すブロック図である。 図17の信頼度算出部の構成を示すブロック図である。 信頼度算出部における画素強度の抽出位置について説明するための図である。 信頼度算出部において高周波成分を抽出するための画素強度の組について説明するための図である。 図17の粗補間処理部の処理について説明するための図である。 図17の回帰演算処理部の構成を示すブロック図である。 図5のDSPブロックが実行する画像処理についてについて説明するためのフローチャートである。 デモザイク処理1について説明するためのフローチャートである。 G+E強度推定処理について説明するためのフローチャートである。 注目画素位置のG(E)強度推定値算出処理について説明するためのフローチャートである。 粗補間処理1について説明するためのフローチャートである。 2色分布形状の統計量算出処理について説明するためのフローチャートである。 平均値計算処理1について説明するためのフローチャートである。 平均値計算処理2について説明するためのフローチャートである。 重み付け値について説明するための図である。 重み付け値について説明するための図である。 重み付け値について説明するための図である。 重み付け値について説明するための図である。 分散計算処理1について説明するためのフローチャートである。 分散計算処理2について説明するためのフローチャートである。 共分散計算処理について説明するためのフローチャートである。 積算処理1について説明するためのフローチャートである。 積算処理2について説明するためのフローチャートである。 積算近似処理1について説明するためのフローチャートである。 積算近似処理2について説明するためのフローチャートである。 補間画素推定処理1について説明するためのフローチャートである。 テクスチャ方向判定処理について説明するためのフローチャートである。 第2の処理ブロックの処理について説明するためのフローチャートである。 第3の処理ブロックの処理について説明するためのフローチャートである。 G+E強度推定処理部の異なる構成を示すブロック図である。 図46のスイッチの処理について説明するための図である。 G+E強度推定処理部の異なる構成を示すブロック図である。 粗補間処理2について説明するためのフローチャートである。 色強度推定処理1について説明するためのフローチャートである。 信頼度算出処理について説明するためのフローチャートである。 補間画素推定処理2について説明するためのフローチャートである。 図2のCCDイメージセンサに用いられているカラーフィルタの異なる例について説明するための図である。 図5のデモザイク処理部の異なる構成例を示すブロック図である。 図54のデモザイク処理部を用いた場合に図2のCCDイメージセンサに用いられるカラーフィルタの例について説明するための図である。 図54の輝度推定処理部の構成を示すブロック図である。 図54の第1および第2の強度推定部の構成を示すブロック図である。 図57の粗補間処理部が選択する第1の色および第2の色について説明するための図である。 図57の粗補間処理部が選択する第1の色および第2の色について説明するための図である。 重み付け値について説明するための図である。 図54のRGBE強度推定部の構成を示すブロック図である。 デモザイク処理2について説明するためのフローチャートである。 輝度推定処理について説明するためのフローチャートである。 粗補間処理3について説明するためのフローチャートである。 粗補間処理4について説明するためのフローチャートである。 色強度推定処理2について説明するためのフローチャートである。 粗補間処理5について説明するためのフローチャートである。 図54のデモザイク処理部を用いた場合に図2のCCDイメージセンサに用いられるカラーフィルタの異なる例について説明するための図である。 パーソナルコンピュータの構成を示すブロック図である。
符号の説明
201 デジタルスチルカメラ, 216 DSPブロック, 242 信号処理用プロセッサ, 253 デモザイク処理部, 281 局所領域抽出部, 282 G+E強度推定処理部, 283 RGBE強度推定部, 291 G強度推定部, 292 E強度推定部, 293 加算処理部, 301 注目画素選択部, ,305 テクスチャ強度判定部 306 スイッチ, 311 第1の強度推定部, 321 第2の強度推定部, 322 第3の強度推定部, 323 第4の強度推定部, 324 スイッチ, 341 粗補間処理部, 342 統計量算出部, 343 回帰演算処理部, 361 平均値算出部, 362 分散値算出部, 363 平均値算出部, 364 共分散算出部, 381 傾き算出部, 382 画素強度推定部, 471 信頼度算出部, 472 粗補間処理部, 473 回帰演算処理部, 481 高周波抽出部, 482 加算処理部, 483 クリップ処理部, 501,502 傾き算出部, 503 傾き合成部, 504 画素強度推定部, 551 G+E強度推定処理部, 562 スイッチ, 571 G+E強度推定処理部, 581 スイッチ, 601 デモザイク処理部, 611 輝度推定処理部, 612 RGBE強度推定部, 621 第1の強度推定部, 622 第2の強度推定部, 623 スイッチ, 624 スイッチ, 631 粗補間処理部, 641 粗補間処理部

Claims (32)

  1. 画像を撮像して処理する画像処理装置において、
    分光感度が異なる少なくとも4種類のフィルタを有し、複数種類の前記フィルタのうちのいずれかが画素ごとに用いられている画像センサによってモザイク画像を取得する画像取得手段と、
    前記画像取得手段により取得された前記モザイク画像から、前記フィルタの前記分光感度により決まる複数の色に対応する前記画素位置毎の強度情報が全画素でそろうようなカラー画像を生成する画像処理手段と
    を備え、
    前記画像取得手段の前記画像センサの色フィルタ配列は、全画素の半分に市松状に配置されている画素が持つフィルタが、輝度の分光特性に強い相関を有する分光特性を持つものであり、
    前記画像処理手段は、
    前記市松状に配置されている画素が持つ色の強度推定値を各画素で算出し、それらの前記強度推定値に基づいて各画素の輝度値を算出する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記画像取得手段の前記画像センサの色フィルタ配列は、
    複数種類の前記フィルタうちの輝度の分光特性に強い相関を有する分光特性を持つ第1の色に対応する第1のフィルタが、水平および垂直に1ラインおきに配置され、
    前記第1の色とは異なる、輝度の分光特性に強い相関を有する分光特性を持つ第2の色に対応する第2のフィルタが、水平および垂直に1ラインおき、かつ、前記第1のフィルタとは異なるラインに配置され、
    前記画像処理手段は、
    前記モザイク画像のうちの注目画素位置における前記第1の色の強度推定値である第1の強度推定値を算出する第1の算出手段と、
    前記注目画素位置における前記第2の色の強度推定値である第2の強度推定値を算出する第2の算出手段と、
    前記第1の算出手段により算出された前記第1の強度推定値と、前記第2の算出手段により算出された前記第2の強度推定値とを合成する合成手段と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記第1の算出手段は、
    前記注目画素位置におけるすでに得られている既知色に対応する強度値と、前記注目画素近傍の画素より算出される前記既知色と推定したい目標色の間の相関関係と
    に基づいて、前記注目画素位置における前記目標色に対応する強度推定値を算出する第3の算出手段
    を含み、
    前記注目画素が前記第1の色でなかった場合、前記注目画素位置におけるフィルタの色を前記既知色とし、前記第1の色を前記目標色として、前記第3の算出手段により前記第1の強度推定値を算出する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記第3の算出手段は、
    前記注目画素近傍における、前記既知色に対応する画素の画素強度と前記目標色に対応する画素の画素強度との組を複数生成する生成手段と、
    前記生成手段により生成された前記既知色に対応する画素の画素強度と前記目標色に対応する画素の画素強度の複数の組から、前記既知色と前記目標色間の色分布の重心および傾きを算出する第4の算出手段と、
    前記第4の算出手段により算出された前記色分布の重心および傾きと、前記注目画素位置における前記既知色に対応する強度値とに基づいて、前記注目画素位置における前記目標色に対応する強度推定値を算出する第5の算出手段と
    を備えることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記第5の算出手段は、回帰演算を用いて前記注目画素位置における前記目標色に対応する強度推定値を算出する
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記第2の算出手段は、
    前記注目画素位置におけるすでに得られている既知色に対応する強度値と、
    前記注目画素近傍の画素より算出される前記既知色と推定したい目標色の間の相関関係と
    に基づいて、前記注目画素位置における前記目標色に対応する強度推定値を算出する第3の算出手段
    を含み、
    前記注目画素が前記第2の色でなかった場合、
    前記注目画素位置におけるフィルタの色を前記既知色とし、前記第2の色を前記目標色として、前記第3の算出手段により前記第2の強度推定値を算出する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  7. 前記第3の算出手段は、
    前記注目画素近傍における、前記既知色に対応する画素の画素強度と前記目標色に対応する画素の画素強度との組を複数生成する生成手段と、
    前記生成手段により生成された前記既知色に対応する画素の画素強度と前記目標色に対応する画素の画素強度の複数の組から、前記既知色と前記目標色間の色分布の重心および傾きを算出する第4の算出手段と、
    前記第4の算出手段により算出された前記色分布の重心および傾きと、前記注目画素位置における前記既知色に対応する強度値とに基づいて、前記注目画素位置における前記目標色に対応する強度推定値を算出する第5の算出手段と
    を備えることを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 前記第5の算出手段は、回帰演算を用いて前記注目画素位置における前記目標色に対応する強度推定値を算出する
    ことを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 前記第1の算出手段は、
    前記注目画素位置におけるすでに得られている既知色に対応する強度値と、
    前記注目画素近傍の画素より算出される前記既知色と推定したい目標色の間の相関関係と
    に基づいて、前記注目画素位置における前記目標色に対応する強度推定値を算出する第3の算出手段
    を2以上含み、
    前記注目画素が前記第1の色でなかった場合、
    第1の前記第3の算出手段は、
    前記注目画素位置におけるフィルタの色を前記既知色とし、前記第2の色を前記目標色として、前記注目画素位置における前記第2の色に対応する強度値を算出し、
    第2の前記第3の算出手段は、
    前記第2の色を前記既知色とし、前記第1の色を前記目標色として、前記第1の強度推定値を算出する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  10. 前記第3の算出手段は、
    前記既知色に対応する画素の画素強度と前記目標色に対応する画素の画素強度との組を複数生成する生成手段と、
    前記生成手段により生成された前記既知色に対応する画素の画素強度と前記目標色に対応する画素の画素強度の複数の組から、前記既知色と前記目標色間の色分布の重心および傾きを算出する第4の算出手段と、
    前記第4の算出手段により算出された前記色分布の重心および傾きと、前記注目画素位置における前記既知色に対応する強度値とに基づいて、前記注目画素位置における前記目標色に対応する強度推定値を算出する第5の算出手段と
    を備えることを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
  11. 前記第5の算出手段は、回帰演算を用いて前記注目画素位置における前記目標色に対応する強度推定値を算出する
    ことを特徴とする請求項10に記載の画像処理装置。
  12. 前記第2の算出手段は、
    前記注目画素位置におけるすでに得られている既知色に対応する強度値と、
    前記注目画素近傍の画素より算出される前記既知色と推定したい目標色の間の相関関係と
    に基づいて、前記注目画素位置における前記目標色に対応する強度推定値を算出する第3の算出手段
    を2以上含み、
    前記注目画素が前記第2の色でなかった場合、
    第1の前記第3の算出手段は、
    前記注目画素位置におけるフィルタの色を前記既知色とし、前記第1の色を前記目標色として、前記注目画素位置における前記第1の色に対応する強度値を算出し、
    第2の前記第3の算出手段は、
    前記第1の色を前記既知色とし、前記第2の色を前記目標色として、前記第2の強度推定値を算出する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  13. 前記第3の算出手段は、
    前記既知色に対応する画素の画素強度と前記目標色に対応する画素の画素強度との組を複数生成する生成手段と、
    前記生成手段により生成された前記既知色に対応する画素の画素強度と前記目標色に対応する画素の画素強度の複数の組から、前記既知色と前記目標色間の色分布の重心および傾きを算出する第4の算出手段と、
    前記第4の算出手段により算出された前記色分布の重心および傾きと、前記注目画素位置における前記既知色に対応する強度値とに基づいて、前記注目画素位置における前記目標色に対応する強度推定値を算出する第5の算出手段と
    を備えることを特徴とする請求項12に記載の画像処理装置。
  14. 前記第5の算出手段は、回帰演算を用いて前記注目画素位置における前記目標色に対応する強度推定値を算出する
    ことを特徴とする請求項13に記載の画像処理装置。
  15. 前記第1の算出手段は、
    前記第1の強度推定値の第1の推定値を算出する第1の強度推定手段と、
    前記第1の強度推定値の第2の推定値を算出する第2の強度推定手段と、
    前記注目画素近傍におけるテクスチャ方向を判別する判別手段と、
    前記判別手段による判別結果に基づいて、前記第1の強度推定手段により推定された前記第1の推定値と、前記第2の強度推定手段により推定された前記第2の推定値のうち、適した推定値を選択する選択手段と
    を備え、
    前記第1の強度推定手段は、
    前記注目画素位置におけるすでに得られている既知色に対応する強度値と、
    前記注目画素近傍の画素より算出される前記既知色と推定したい目標色の間の相関関係と
    に基づいて、前記注目画素位置における前記目標色に対応する強度推定値を算出する第3の算出手段
    を含み、
    前記注目画素が前記第1の色でなかった場合、前記注目画素位置におけるフィルタの色を前記既知色とし、前記第1の色を前記目標色として、前記第3の算出手段により前記第1の強度推定値の前記第1の推定値を算出し、
    前記第2の強度推定手段は、
    2以上の前記第3の算出手段を含み、
    前記注目画素が前記第1の色でなかった場合、
    第1の前記第3の算出手段は、前記注目画素位置におけるフィルタの色を前記既知色とし、前記第2の色を前記目標色として、前記注目画素位置における前記第2の色に対応する強度値を算出し、
    第2の前記第3の算出手段は、前記第2の色を前記既知色とし、前記第1の色を前記目標色として、前記第1の強度推定値の前記第2の推定値を算出し、
    前記選択手段は、前記判別手段による判別結果、および、前記注目画素位置に対して、前記第1の色に対応するフィルタが、水平方向に位置しているか、垂直方向に位置しているかに基づいて、前記第1の強度推定手段により推定された前記第1の推定値と、前記第2の強度推定手段により推定された前記第2の推定値のうち、適した推定値を選択する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  16. 前記第2の算出手段は、
    前記第2の強度推定値の第1の推定値を算出する第1の強度推定手段と、
    前記第2の強度推定値の第2の推定値を算出する第2の強度推定手段と、
    前記注目画素近傍におけるテクスチャ方向を判別する判別手段と、
    前記判別手段による判別結果に基づいて、前記第1の強度推定手段により推定された前記第1の推定値と、前記第2の強度推定手段により推定された前記第2の推定値のうち、適した推定値を選択する選択手段と
    を備え、
    前記第1の強度推定手段は、
    前記注目画素位置におけるすでに得られている既知色に対応する強度値と、
    前記注目画素近傍の画素より算出される前記既知色と推定したい目標色の間の相関関係と
    に基づいて、前記注目画素位置における前記目標色に対応する強度推定値を算出する第3の算出手段
    を含み、
    前記注目画素が前記第2の色でなかった場合、前記注目画素位置におけるフィルタの色を前記既知色とし、前記第2の色を前記目標色として、前記第3の算出手段により前記第2の強度推定値の前記第1の推定値を算出し、
    前記第2の強度推定手段は、
    2以上の前記第3の算出手段を含み、
    前記注目画素が前記第2の色でなかった場合、
    第1の前記第3の算出手段は、前記注目画素位置におけるフィルタの色を前記既知色とし、前記第1の色を前記目標色として、前記注目画素位置における前記第1の色に対応する強度値を算出し、
    第2の前記第3の算出手段は、前記第1の色を前記既知色とし、前記第2の色を前記目標色として、前記第2の強度推定値の前記第2の推定値を算出し、
    前記選択手段は、前記判別手段による判別結果、および、前記注目画素位置に対して、前記第2の色に対応するフィルタが、水平方向に位置しているか、垂直方向に位置しているかに基づいて、前記第1の強度推定手段により推定された前記第1の推定値と、前記第2の強度推定手段により推定された前記第2の推定値のうち、適した推定値を選択する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  17. 前記画像取得手段の前記画像センサの複数種類の前記フィルタのフィルタ配列は、
    前記フィルタのうちの前記第1の色および前記第2の色とのうちのいずれとも異なる第3の色のフィルタが、水平および垂直に1ラインおき、かつ、前記第1のフィルタとは異なる水平ラインに配置され、
    前記フィルタのうちの前記第1の色、前記第2の色、および、前記第3の色とのうちのいずれとも異なる第4の色のフィルタが、水平および垂直に1ラインおき、かつ、前記第2のフィルタとは異なる水平ラインに配置される
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  18. 前記画像取得手段の前記画像センサの複数種類の前記フィルタのフィルタ配列は、
    前記フィルタのうちの前記第1の色および前記第2の色とのうちのいずれとも異なる第3の色および第4の色のフィルタが、水平および垂直に1ラインおき、かつ、前記第1のフィルタとは異なる水平ラインに交互に配置され、
    前記フィルタのうちの前記第1の色、前記第2の色、前記第3の色、および、第4の色とのうちのいずれとも異なる第5の色および第6の色のフィルタが、水平および垂直に1ラインおき、かつ、前記第2のフィルタとは異なる水平ラインに交互に配置される
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  19. 前記第3の色および前記第4の色は、互いに高い相関を有する分光特性を持ち、
    前記第5の色および前記第6の色は、互いに高い相関を有する分光特性を持つ
    ことを特徴とする請求項18に記載の画像処理装置。
  20. 前記第3の色および前記第4の色は、同一の色である
    ことを特徴とする請求項18に記載の画像処理装置
  21. 前記第5の色および前記第6の色は、同一の色である
    ことを特徴とする請求項18に記載の画像処理装置
  22. 前記画像取得手段の前記画像センサの色フィルタ配列は、
    複数種類の前記フィルタうちの輝度の分光特性に強い相関を有する分光特性を持つ第1の色に対応する第1のフィルタが、市松状に配置され、
    前記画像処理手段は、
    前記モザイク画像のうちの注目画素位置におけるすでに得られている既知色に対応する強度値と、前記注目画素近傍の画素より算出される前記既知色と推定したい目標色の間の相関関係と
    に基づいて、前記注目画素位置における前記目標色に対応する強度推定値を算出する第1の算出手段
    を含み、
    前記注目画素位置におけるフィルタの色を前記既知色とし、前記第1の色を前記目標色として、前記第1の算出手段により前記第1の強度推定値を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  23. 前記第1の算出手段は、
    前記既知色に対応する画素の画素強度と前記目標色に対応する画素の画素強度との組を複数生成する生成手段と、
    前記生成手段により生成された前記既知色に対応する画素の画素強度と前記目標色に対応する画素の画素強度の複数の組から、前記既知色と前記目標色間の色分布の重心および傾きを算出する第2の算出手段と、
    前記第2の算出手段により算出された前記色分布の重心および傾きと、前記注目画素位置における前記既知色に対応する強度値とに基づいて、前記注目画素位置における前記目標色に対応する強度推定値を算出する第3の算出手段と
    を備えることを特徴とする請求項22に記載の画像処理装置。
  24. 前記第2の算出手段は、回帰演算を用いて前記注目画素位置における前記目標色に対応する強度推定値を算出する
    ことを特徴とする請求項23に記載の画像処理装置。
  25. 前記画像取得手段の前記画像センサの複数種類の前記フィルタのフィルタ配列は、
    前記フィルタのうちの前記第1の色とは異なる第2の色のフィルタが、水平および垂直に1ラインおきに配置され、
    前記フィルタのうちの前記第1の色および第2の色のフィルタが配置されていないフィルタ位置には、前記フィルタのうちの前記第1の色および前記第2の色とのうちのいずれとも異なる第3の色と第4の色のフィルタが、斜め方向に1画素おきの斜め格子状となるように配置される
    ことを特徴とする請求項22に記載の画像処理装置。
  26. 前記第2の色は、前記第1の色より長波長側に感度を持つような分光特性のフィルタ色であり、
    前記第3の色および前記第2の色のうちの少なくとも一方は、前記第1の色より短波長側に感度を持つような分光特性のフィルタ色である
    ことを特徴とする請求項25に記載の画像処理装置。
  27. 前記画像取得手段の前記画像センサの複数種類の前記フィルタのフィルタ配列は、
    前記フィルタのうちの前記第1の色とは異なる第2の色、第3の色、第4の色、第5の色、のフィルタが、水平および垂直に2ラインおき、かつ、斜め方向に1画素おきの斜め格子状となり、第2の色および第3の色と、第4の色および第5の色とは、互いに異なる水平および垂直のライン上に位置するように配置される
    を備えることを特徴とする請求項22に記載の画像処理装置。
  28. 前記第2の色および前記第3の色は、互いに高い相関を有する分光特性を持ち、
    前記第4の色および前記第5の色は、互いに高い相関を有する分光特性を持つ
    ことを特徴とする請求項27に記載の画像処理装置。
  29. 前記第2の色および前記第3の色は、同一の色である
    ことを特徴とする請求項27に記載の画像処理装置。
  30. 前記第4の色および前記第5の色は、同一の色である
    ことを特徴とする請求項27に記載の画像処理装置。
  31. 画像を撮像して処理する画像処理装置の画像処理方法において、
    分光感度が異なる少なくとも4種類のフィルタを有し、複数種類の前記フィルタのうちのいずれかが画素ごとに用いられている画像センサによってモザイク画像を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップの処理により取得された前記モザイク画像から、前記フィルタの前記分光感度により決まる複数の色に対応する前記画素位置毎の強度情報が全画素でそろうようなカラー画像を生成する画像処理ステップと
    を含み、
    前記取得ステップの処理では、
    全画素の半分に市松状に配置されている画素が持つフィルタが、輝度の分光特性に強い相関を有する分光特性を持つような色配列をもつモザイク画像が取得され、
    前記画像処理ステップは、
    前記市松状に配置されている画素が持つ色の強度推定値を各画素で算出し、それらの強度推定値に基づいて各画素の輝度値を算出する算出ステップ
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  32. 画像を撮像し、撮像した画像の処理を実行する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    分光感度が異なる少なくとも4種類のフィルタを有し、複数種類の前記フィルタのうちのいずれかが画素ごとに用いられている画像センサによってモザイク画像を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップの処理により取得された前記モザイク画像から、前記フィルタの前記分光感度により決まる複数の色に対応する前記画素位置毎の強度情報が全画素でそろうようなカラー画像を生成する画像処理ステップと
    を含み、
    前記取得ステップの処理では、
    全画素の半分に市松状に配置されている画素が持つフィルタが、輝度の分光特性に強い相関を有する分光特性を持つような色配列をもつモザイク画像が取得され、
    前記画像処理ステップは、
    前記市松状に配置されている画素が持つ色の強度推定値を各画素で算出し、それらの強度推定値に基づいて各画素の輝度値を算出する算出ステップ
    を含むことを特徴とする処理をコンピュータに実行させるプログラム。
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