JP4501023B2 - Composition with reduced bitterness and odor of cysteines - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、システイン類の苦味及び臭気が軽減された組成物に関する。さらに本発明はシステイン類の苦味及び臭気を軽減する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
システイン類は、栄養素の代謝作用、エネルギーの発生及び代謝作用、解毒作用、抗アレルギー作用、皮膚の代謝作用、色素沈着防止作用、皮膚の老化防止作用等の作用を有することが知られている。このため、システイン類は、各種の外用又は経口投与用組成物の有効成分として使用されている。ところが、システイン類は不快な苦味や異臭等を有しており、これはシステイン類分子中のSH基によるものと考えられている。また、システイン類は酸化されやすく、酸化されると主として2量体であるシスチンに変化する。シスチンは前記の作用がない又は弱いため、有効成分としてはシステイン類に劣る。システイン類を配合した内服薬としては糖衣錠が一般的であるが、その他の剤型、例えば顆粒剤、細粒剤等ではシステイン類の不快な苦味及び異臭並びに酸化を軽減することが不十分であっため、糖衣錠以外の内服薬の開発は進んでいなかった。さらに、液剤では、システイン類の不快な苦味、臭気が顕著に現れるため、固形剤よりもマスキングが困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような現状において、本発明の目的は、システイン類の不快な苦味及び臭気を軽減する方法を確立し、当該方法並びにシステイン類の不快な苦味及び臭気を軽減した経口投与可能な組成物を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記従来技術の問題点に鑑み鋭意検討を重ねた結果、システイン類に酸味剤または甘味剤のいずれか少なくとも一方を配合することにより、システイン類の不快な苦味及び臭気を軽減できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち、本発明は、下記のシステイン類の苦味及び臭気が軽減された組成物及びシステイン類の苦味及び臭気を軽減する方法に係るものである。
【0006】
項1.システイン類と、酸味剤及び甘味剤からなる群から選択される1種又は2種とを含有することを特徴とするシステイン類の苦味及び臭気が軽減された組成物。
【0007】
項2.酸味剤が、有機酸及びその誘導体、並びにそれらの塩からなる群から選択される1種又は2種以上を含有するものである項1に記載の組成物。
【0008】
項3.酸味剤が、アスコルビン酸及びその誘導体、並びにそれらの塩からなる群から選択される1種又は2種以上を含有するものである項2に記載の組成物。
【0009】
項4.甘味剤が、アスパルテーム、サッカリン、エリスリトール、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、ラクチトール、白糖、乳糖、果糖、ブドウ糖、オリゴ糖、マルトース、トレハロース及びステビアからなる群から選択される1種又は2種以上を含有するものである項1〜3のいずれかに記載の組成物。
【0010】
項5.甘味剤が、アスパルテーム及びステビアからなる群から選択される1種又は2種を含有するものである項1〜3のいずれかに記載の組成物。
【0011】
項6.甘味剤が、アスパルテーム及びステビアからなる群から選択される1種又は2種と、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、トレハロース及びマンニトールからなる群から選択される1種又は2種以上とを含有するものである項1〜3のいずれかに記載の組成物。
【0012】
項7.甘味剤が、アスパルテーム及びステビアからなる群から選択される1種又は2種と、白糖、乳糖、ラクチトール及びマルチトールからなる群から選択される1種又は2種以上とを含有するものである項1〜3のいずれかに記載の組成物。
【0013】
項8.甘味剤が、アスパルテーム及びステビアの1種又は2種と、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、トレハロース及びマンニトールからなる群から選択される1種又は2種以上と、白糖、乳糖、ラクチトール及びマルチトールからなる群から選択される1種又は2種以上とを含有するものである項1〜3のいずれかに記載の組成物。
【0014】
項9.甘味剤が、アスパルテームと、エリスリトール、マンニトール及びトレハロースからなる群から選択される1種又は2種以上と、白糖とを含有するものである項1〜3のいずれかに記載の組成物。
【0015】
項10.固体であることを特徴とする項1〜9のいずれかに記載の組成物。
【0016】
項11.顆粒剤状、細粒剤状又は散剤状を有するものであることを特徴とする項10に記載の組成物。
【0017】
項12.酸味剤及び甘味剤からなる群から選択される1種又は2種、システイン類並びに結合剤を含有することを特徴とするシステイン類の苦味及び臭気が軽減された組成物。
【0018】
項13.液体であることを特徴とする項1〜9のいずれかに記載の組成物。
【0019】
項14.システイン類に、酸味剤及び甘味剤からなる群から選択される1種又は2種を配合することを特徴とするシステイン類の苦味及び臭気を軽減する方法。
【0020】
項15.酸味剤として、有機酸及びその誘導体、並びにそれらの塩からなる群から選択される1種又は2種以上を用いることを特徴とする項14に記載の方法。
【0021】
項16.酸味剤として、アスコルビン酸及びその誘導体、並びにそれらの塩からなる群から選択される1種又は2種以上を用いることを特徴とする項15に記載の方法。
【0022】
項17.甘味剤として、アスパルテーム、サッカリン、エリスリトール、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、ラクチトール、白糖、乳糖、果糖、ブドウ糖、オリゴ糖、マルトース、トレハロース及びステビアからなる群から選択される1種又は2種以上を用いることを特徴とする項14〜16のいずれかに記載の方法。
【0023】
項18.甘味剤として、アスパルテーム及びステビアからなる群から選択される1種又は2種を用いることを特徴とする項14〜16のいずれかに記載の方法。
【0024】
項19.甘味剤として、アスパルテーム及びステビアからなる群から選択される1種又は2種と、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、トレハロース及びマンニトールからなる群から選択される1種又は2種以上とを用いることを特徴とする項14〜16のいずれかに記載の方法。
【0025】
項20.甘味剤として、アスパルテーム及びステビアからなる群から選択される1種又は2種と、白糖、乳糖、ラクチトール及びマルチトールからなる群から選択される1種又は2種以上とを用いることを特徴とする項14〜16のいずれかに記載の方法。
【0026】
項21.甘味剤として、アスパルテーム及びステビアからなる群から選択される1種又は2種と、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、トレハロース及びマンニトールからなる群から選択される1種又は2種以上と、白糖、乳糖、ラクチトール及びマルチトールからなる群から選択される1種又は2種以上とを用いることを特徴とする項14〜16のいずれかに記載の方法。
【0027】
項22.甘味剤として、アスパルテームと、エリスリトール、マンニトール及びトレハロースからなる群から選択される1種又は2種以上と、白糖とを用いることを特徴とする項14〜16のいずれかに記載の方法。
【0028】
項23.システイン類に、酸味剤及び甘味剤からなる群から選択される1種又は2種、並びに結合剤を配合することを特徴とする項14〜22のいずれかに記載の方法。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の組成物は、システイン類と、酸味剤及び甘味剤のいずれか少なくとも一方を含有することを特徴とする。システイン類に、酸味剤及び甘味剤のいずれか少なくとも一方を配合することにより、システイン類特有の不快な苦味及び臭気が軽減される。なお、本明細書において、不快な苦味及び臭気の軽減を、単にマスキングと称することがある。
【0030】
また、本発明のシステイン類の苦味及び臭気を軽減する方法は、システイン類に、酸味剤及び甘味剤のいずれか少なくとも一方を配合することを特徴とする。
なお、本発明の方法において使用する成分、その量、組み合わせ等は本発明の組成物と同様である。
【0031】
本発明の組成物は、システイン類の不快な苦味及び臭気の軽減が達成されているため、特に経口摂取又は口内利用などの口腔の用途に有用な組成物であり、例えば、食品、食品添加物、医薬品、医薬部外品、サプリメント、健康食品等として利用可能である。
【0032】
また、本発明の組成物は、液体から固体の形態であれば良い。例えば、液体、半固体、ゲル状、固体等でも良い。好ましいのは、錠剤、糖衣剤、丸剤、顆粒剤、散剤、細粒剤等の固体である。さらに好ましくは、顆粒剤、細粒剤又は散剤である。
【0033】
顆粒剤、細粒剤又は散剤は、製剤が口中で溶解するため、糖衣錠等と比較すると、システイン類の不快な苦味及び臭気が広がりやすい。このため、顆粒剤、細粒剤又は散剤では、システイン類のマスキングがより一層重要なものとなる。本発明の顆粒剤、細粒剤又は散剤では、より好適には酸味剤及び性質の異なる2種以上の甘味剤を組み合わせて配合することによって、システイン類の不快な苦味及び臭気を経口投与可能な程度にまでマスキングし、上記問題の解消を図っている。
【0034】
本発明において甘味剤を用いる場合、甘味剤として、口中で時間が経過してから甘味を示す性質を備えた甘味剤(以下、甘味剤Aと称することがある)を使用することが好ましく、これにより本発明の組成物のマスキング効果が向上する。また、甘味剤として、甘味剤Aに加えて、口中で速やかに甘味を示す性質を備えた甘味剤(以下、甘味剤Bと称することがある)及び/又は口中で甘味が持続する性質を備えた甘味剤(以下、甘味剤Cと称することがある)を使用すると、本発明の組成物のマスキング効果がより一層向上する。
【0035】
本発明において酸味剤を用いる場合、さらに結合剤を配合することが好ましい。本発明の組成物中に、システイン類と酸味剤とが結合剤で実質的に被覆されてなる形態で含まれることにより、より高いマスキング効果を得ることができる。かかる組成物は、(a)単にシステイン類、酸味剤及び結合剤を混合する方法、(b)システイン類及び酸味剤を混合して調製される組成物を核としてその表面を結合剤で被覆する方法によって調製することができる。好ましくは、(b)システイン類及び酸味剤を混合して調製される組成物を核としてその表面を結合剤で被覆する方法である。
【0036】
また、システイン類と酸味剤とが結合剤で実質的に被覆されてなるこれらの組成物は、その表面がさらに甘味剤Aを含有する組成物で被覆されていてもよく、こうすることでより一層マスキング効果を向上させることができる。かかる組成物は、(a)上記システイン類、酸味剤及び結合剤を混合して調製された組成物を核として、この表面を甘味剤Aを含有する組成物で被覆する方法、(b) 上記表面が結合剤で被覆されてなるシステイン類及び酸味剤を含有する組成物の該被覆表面を、さらに甘味剤Aを含有する組成物で被覆する方法により調製することができる。好ましくは、上記(b)の表面が結合剤で被覆されてなるシステイン類及び酸味剤を含有する組成物の該被覆表面を、さらに甘味剤Aを含有する組成物で被覆する方法である。
【0037】
なお、本明細書において、被覆とは、被覆される物質の表面を100%覆うことだけでなく、被覆される物質の表面の一部を覆うことも包含する。
【0038】
さらに、本発明では、上記組成物の甘味剤Aを含有する組成物による被覆層の外側に香料によって被覆された層(香料層)を設けることが好ましい。香料層の形成によってシステイン類のマスキング効果を増強することができる。
【0039】
(1)システイン類
本発明において、システイン類には、システイン、システイン誘導体及びそれらの塩が包含される。システインとしては、L−システインが好ましい。システイン誘導体としては、システインメチルエステル、システインエチルエステル、メチルシステイン、L−エチルシステイン、N−アセチルシステイン等が例示される。塩としては、経口投与が許容される塩であれば特に限定されない。例えば、システインまたは上記システイン誘導体の塩酸塩、硝酸塩及び酢酸塩等の無機酸塩等の酸塩;システインまたは上記システイン誘導体のナトリウム塩やカリウム塩などのアルカリ金属塩、マグネシウム塩やカルシウム塩などのアルカリ土類金属塩などを挙げることができる。好ましくはシステインまたは上記システイン誘導体の塩酸塩であり、具体的には、塩酸システイン(特に、L−システイン塩酸塩)、塩酸メチルシステイン、塩酸L−エチルシステインを例示することができる。
【0040】
システイン類として好ましいのは、L−システイン、塩酸システインであり、より好ましくはL−システインである。
【0041】
本発明の組成物中のシステイン類の配合量は特に制限されないが、0.01〜90重量%、好ましくは0.1〜50重量%、更に好ましくは0.3〜10重量%である。
【0042】
(2)酸味剤
本発明において、酸味剤としては、酸味を有するものであれば特に制限されない。好ましくは有機酸、その誘導体及びそれらの塩を使用することができる。ここで有機酸としては、例えば、アスコルビン酸、クエン酸及びリンゴ酸(dl-リンゴ酸)等を挙げることができる。また有機酸の誘導体としては、L-アスコルビン酸ステアリン酸エステル等のアスコルビン酸誘導体;クエン酸トリエチル等のクエン酸誘導体が例示できる。また、有機酸またはその誘導体の塩としては、上記有機酸またはその誘導体のナトリウム塩(例えば、アスコルビン酸ナトリウム、L-アスコルビン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸二水素ナトリウム、クエン酸二ナトリウム、dl-リンゴ酸ナトリウム等)やカリウム塩などのアルカリ金属塩;上記有機酸またはその誘導体のカルシウム塩(例えば、アスコルビン酸カルシウムやクエン酸カルシウム等)等のアルカリ土類金属塩を挙げることができる。なお、これらは1種単独で使用しても2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。好ましくは、アスコルビン酸、アスコルビン酸カルシウム、及びアスコルビン酸ナトリウムであり、さらに好ましくは、アスコルビン酸である
本発明の組成物に酸味剤を用いる場合、その配合量は特に制限されないが、1〜90重量%、好ましくは10〜70重量%、更に好ましくは20〜50重量%である。
【0043】
(3)甘味剤
本発明の組成物において、甘味剤としては、甘みを有するものであれば広く使用可能であり、特に制限されないが、例えば、アスパルテームやサッカリンなどの合成甘味料;エリスリトール、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール及びラクチトールなどの糖アルコール;白糖、乳糖、果糖、ブドウ糖、オリゴ糖及びマルトースなどの糖類;トレハロースやステビアなどの天然甘味料等が挙げられる。これらの甘味剤は1種単独で使用しても、また2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。好ましくは、アスパルテーム、エリスリトール、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、白糖、乳糖、ラクチトール、マルチトール、トレハロース、及びステビアよりなる群から選択される1種又は2種以上の組み合わせである。
【0044】
本発明の組成物に甘味剤を用いる場合、本発明の効果を奏することを限度にその配合量は特に制限されない。甘味剤が賦型剤としても利用されるため上限を定めることは困難であるが、通常、0.0001〜90重量%、好ましくは10〜80重量%、更に好ましくは30〜70重量%の範囲を例示することができる。
【0045】
本発明の組成物では、上記の甘味剤のうち、後述する口中で時間が経過してから甘味を示す性質を備えた甘味剤(甘味剤A)、口中で速やかに甘味を示す性質を備えた甘味剤(甘味剤B)、甘味が口中で持続する性質を備えた甘味剤(甘味剤C)を好ましく使用できる。これらの中でも、システイン類の不快な苦味を効果的にマスキングできる甘味剤Aが最も好ましい。さらに、甘味剤Aに、甘味剤B及び/又は甘味剤Cを組み合わせると、甘味剤Aのマスキング効果がより一層増強されるため、より好ましい。
【0046】
(4)甘味剤A
甘味剤Aは、口中で時間が経過してから甘味を示す性質を備えた甘味剤である。そして、甘味が強いものが多い。このような甘味剤としては、アスパルテーム及びステビアが例示される。これらはいずれか一方を用いても2つを組み合わせて用いてもよい。好ましくはアスパルテームである。
【0047】
本発明の組成物中の甘味剤Aの配合量は特に制限されないが、0.0001〜50重量%、好ましくは0.001〜20重量%、より好ましくは0.001〜10重量%である。
【0048】
(5)甘味剤B
甘味剤Bは、口中で速やかに甘味を示す性質を備えた甘味剤である。そして、清涼感、冷涼感のある甘みを有するものが多い。このような甘味剤としては、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール及びマンニトールといった糖アルコール、並びにトレハロースが例示される。これらは1種単独でもまた2種以上を組み合わせて使用することも使用できる。好ましくはソルビトール、エリスリトール、マンニトール及びトレハロースであり、より好ましくはエリスリトール、マンニトール及びトレハロースである。
【0049】
本発明の組成物中の甘味剤Bの配合量は特に制限されないが、通常1〜90重量%、好ましくは3〜80重量%、より好ましくは5〜70重量%である。
【0050】
(6)甘味剤C
甘味剤Cは、甘味が口中で持続する性質を備えた甘味剤である。そして、まろやかな甘味を有するものが多い。このような甘味剤としては、ラクチトールやマルチトールといった糖アルコール、並びに白糖、乳糖、果糖、ブドウ糖、オリゴ糖及びマルトース等の糖類が例示される。これらは1種単独でもまた2種以上を組み合わせて使用することもできる。好ましくは、白糖、乳糖及び果糖である。
【0051】
本発明の組成物中の甘味剤Cの配合量は特に制限されないが、通常1〜90重量%、好ましくは3〜80重量%、より好ましくは5〜70重量%である。
【0052】
(7)結合剤
前述するように、本発明において酸味剤を用いる場合、さらに結合剤を配合することが好ましい。また、本発明の組成物を、固体、特に経口投与に適した固体の形態とする場合には、システイン類、酸味剤及び/又は甘味剤に加えて結合剤を配合して所望の形態に調製することが好ましい。
【0053】
ここで結合剤としては、薬学的または食品衛生上許容される経口摂取可能なものであれば特に制限されず、例えば、医薬品分野、医薬部外品分野及び食品分野等において、例えば固形製剤等の調製に使用される結合剤が広く使用できる。具体的には、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、メタアクリル酸コポリマー、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、カゼイン、結晶セルロース、カルボキシビニルポリマー、カルメロース、カルメロースナトリウム、ゼラチン、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エタノール、澱粉、ポリビニルアルコール、アラビアゴム、ゼラチン、トラガント等が挙げられる。好ましくは、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロースであり、さらに好ましくは、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロースである。なお、これらは1種単独でもまた2種以上を組み合わせて使用することもできる。
【0054】
本発明の組成物に結合剤を用いる場合、その配合量は特に制限されないが、通常0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜30重量%、より好ましくは0.1〜20重量%である。
(8)香料
本発明の組成物は更に香料を含有することが好ましい。本発明の組成物中、香料が存在する場所は特に制限されないが、本発明の組成物が固体である場合には、当該固体の表面に存在させることが好ましい。具体的な存在場所としては、酸味剤及び甘味剤の少なくとも1種、システイン類及び結合剤を含有する固形組成物の表面、または当該固形組成物の表面を甘味剤Aを含有する組成物で被覆したその被覆層中またはその表面を例示することができる。香料の配合方法としては、例えば前述する結合剤やエタノール等の適当な溶媒中に香料を混合し、これを上記固形組成物に噴霧する方法が例示される。
【0055】
香料としては、特に制限されないが、甘味香気を示す香料が好ましい。甘味香気を示す香料としては、4-ヒドロキシ-2,5-ジメチル-3(2H)-フラノーン、マルトール、またはエチルマルトールなどを含有する香料、並びにバニラ、シュガーシロップ、ハチミツ、ジャム、砂糖、カラメル、ピーチまたはオレンジ様等の香気を示す香料等が例示される。
【0056】
本発明の組成物中の香料の配合量は特に制限されないが、通常0.00001〜10重量%、好ましくは0.0001〜5重量%、より好ましくは0.0001〜1重量%である。
【0057】
(9)その他の成分
さらに、本発明の組成物には、必要に応じて、他の有効成分、ビタミン類、賦形剤、滑沢剤、着色剤、酸化防止剤(抗酸化剤)、崩壊剤、増量剤、清涼化剤、基剤、吸着剤、芳香剤、崩壊補助剤、コーティング剤、湿潤剤、消泡剤、光沢化剤、矯味剤、懸濁剤、防湿剤、防腐剤、保存剤、溶剤、溶解剤、共力剤、誘引剤、可溶剤、軟化剤、乳化剤、粘着剤、粘稠剤、発泡剤、分散剤、糖衣剤、pH調節剤、安定剤、界面活性剤、可塑剤及び緩衝剤等の担体や添加剤など、他の成分を加えることが可能である。これらの成分の添加量は、本発明のマスキング効果が発揮される範囲であれば特に制限されない。
【0058】
賦形剤としては、例えば、白糖、乳糖、マンニトール、糖アルコール、澱粉等が挙げられる。
【0059】
崩壊剤としては、例えば、澱粉、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム等が挙げられる。滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、精製タルク、ステアリン酸、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。
【0060】
本発明の組成物は、例えば固体の場合、その製造法は特に制限されない。例えば、各成分の粉末を混合し、結合剤等を使用して固形としてもよいし、各成分の粉末を加圧して固形としてもよいし、通常の固形製剤の製造方法により製造しても良い。好ましい製造法は、造粒である。
【0061】
造粒の方法としては、固形製剤の造粒の方法を使用することが可能であり、例えば湿式造粒、乾式造粒などが使用できる。湿式造粒としては、押出し、流動、転動、解砕、噴霧、撹拌などの方式を使用できる。また、乾式造粒としては、溶融のほか、ローラーや打錠機で成形した後、各種の破砕機で粒状に成型・調粒する方式などが使用できる。いずれの方法による場合も、造粒した後、粒子経範囲を一定にするため、軽く粉砕したり、ふるい分け(整粒、調粒)を行うことができる。好ましい造粒法は湿式造粒である。
【0062】
一方、液体の場合であれば、製剤分野で公知の液剤の製造法に準じて製造することができる。
【0063】
本発明の組成物が固体の場合に好ましい形態は、顆粒剤状、細粒剤状又は散剤状である。
【0064】
本発明の組成物の摂取に当たっては、1日当たりのシステイン類の摂取量が0.1〜3000mgの範囲にあることが好ましい。さらに好ましくは10〜200mgである。
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、システイン類に酸味剤または甘味剤のいずれか少なくとも一種を配合することによって、システイン類特有の不快な苦味及び臭気をマスキングすることができる。特に、甘味剤として、口中で時間が経過してから甘味を示す性質を備えた甘味剤(甘味剤A)を配合することによって、効果的にマスキングすることができる。
【0066】
特に、本発明によればシステイン類の苦味及び臭気のマスキングが難しい顆粒剤、細粒剤または散剤とした場合であっても、経口投与可能な程度にまでマスキングを達成できる。また、本発明によれば、液剤においてもシステイン類のマスキング効果を得ることができる。
【0067】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0068】
実施例1〜10及び比較例1
L−システイン粉末、酸味剤(アスコルビン酸)、甘味剤(アスパルテーム:甘味剤A、エリスリトール;甘味剤B、白糖:甘味剤C)を賦形剤(コンスターチ:無味無臭)と共に、表1に記載の量(重量%)で混合した粉末状の混合物を、8人の被験者に経口投与し、苦味及び臭気を評価した。L−システイン粉末のみ(比較例1)の苦味、臭気を10に設定し、各混合物(実施例1〜10)の苦味、臭気を被験者各々に1〜10の10段階で評価してもらい、8人の評価の合計をとった。結果を表1に併せて示す。
【0069】
【表1】
【0070】
この結果から、酸味剤及び甘味剤は、それぞれ単独でシステインの苦味と臭気に対してマスキング効果を発揮することがわかる。また両者を組み合わせることによってその効果が向上することもわかった。中でも、口中で時間が経過してから甘味を示す性質を備えた甘味剤Aは、単独で且つ少量で、システインの苦味と臭気に対して優れたマスキング効果を発揮し、その効果は他の甘味剤及び酸味剤と組み合わせることによって一段と向上することがわかった。
【0071】
実施例11
L−システイン粉末を、結合剤とエリスリトールを含有する水溶液を結合液として用いて造粒し、システイン造粒物を調製した。次いで、得られたシステイン造粒物をアスコルビン酸粉末、白糖、及びエリスリトールと混合した。この混合物を、湿式造粒機に投入し、流動湿式造粒にて、上記結合液を用いて同様に造粒した。さらに同じ流動湿式造粒を行って、上記結合剤とアスパルテーム及びエリスリトールを含有する水溶液を結合液として用いて造粒し、細粒剤を製造した。
得られた細粒剤に含まれる各成分の含有量を以下に示す。
L−システイン 3.4重量%
アスコルビン酸 32.0重量%
アスパルテーム 0.1重量%
エリスリトール 20.0重量%
白 糖 43.0重量%
結合剤 1.5重量%
なお、上記結合剤としては、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メチルセルロースまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースを好適に使用することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a composition with reduced bitterness and odor of cysteines. The present invention further relates to a method for reducing the bitter taste and odor of cysteines.
[0002]
[Prior art]
Cysteines are known to have effects such as nutrient metabolism, energy generation and metabolism, detoxification, anti-allergy, skin metabolism, pigmentation prevention, and skin aging prevention. For this reason, cysteines are used as active ingredients in various compositions for external or oral administration. However, cysteines have an unpleasant bitterness, a strange odor, and the like, which are considered to be due to SH groups in the cysteine molecules. In addition, cysteines are easily oxidized, and when oxidized, the cysteines are mainly converted into dimer cystine. Since cystine has no or weak effect, it is inferior to cysteine as an active ingredient. Dragee tablets are common as internal medicines containing cysteines, but other dosage forms such as granules, fine granules, etc., were insufficient to reduce the unpleasant bitterness and off-flavor and oxidation of cysteines. However, the development of internal medicines other than sugar-coated tablets has not progressed. Furthermore, in the liquid agent, the unpleasant bitterness and odor of cysteines appear remarkably, so masking is more difficult than in the solid agent.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
Under such circumstances, the object of the present invention is to establish a method for reducing unpleasant bitterness and odor of cysteines, and to provide an orally administrable composition that reduces the unpleasant bitterness and odor of cysteines. It is to be.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies in view of the above-mentioned problems of the prior art, the present inventor can reduce unpleasant bitterness and odor of cysteines by blending at least one of a sour agent or a sweetener with cysteines. As a result, the present invention has been completed.
[0005]
That is, the present invention relates to the following composition for reducing the bitterness and odor of cysteines and the method for reducing the bitterness and odor of cysteines.
[0006]
Item 1. A composition with reduced bitterness and odor of cysteine, comprising cysteines and one or two selected from the group consisting of sour and sweeteners.
[0007]
Item 2. Item 2. The composition according to item 1, wherein the sour agent contains one or more selected from the group consisting of organic acids and derivatives thereof, and salts thereof.
[0008]
Item 3. Item 3. The composition according to Item 2, wherein the sour agent contains one or more selected from the group consisting of ascorbic acid and derivatives thereof, and salts thereof.
[0009]
Item 4. The sweetener is one or more selected from the group consisting of aspartame, saccharin, erythritol, mannitol, sorbitol, xylitol, maltitol, lactitol, sucrose, lactose, fructose, glucose, oligosaccharides, maltose, trehalose and stevia Item 4. The composition according to any one of Items 1 to 3, which contains
[0010]
Item 5. Item 4. The composition according to any one of Items 1 to 3, wherein the sweetening agent contains one or two selected from the group consisting of aspartame and stevia.
[0011]
Item 6. The sweetener contains one or two selected from the group consisting of aspartame and stevia, and one or more selected from the group consisting of erythritol, sorbitol, xylitol, trehalose and mannitol. Item 4. The composition according to any one of Items 1 to 3.
[0012]
Item 7. The term in which the sweetener contains one or two selected from the group consisting of aspartame and stevia and one or more selected from the group consisting of sucrose, lactose, lactitol and maltitol The composition in any one of 1-3.
[0013]
Item 8. The sweetener is one or more of aspartame and stevia, one or more selected from the group consisting of erythritol, sorbitol, xylitol, trehalose and mannitol, and a group consisting of sucrose, lactose, lactitol and maltitol Item 4. The composition according to any one of Items 1 to 3, which comprises one or more selected from the group consisting of:
[0014]
Item 9. Item 4. The composition according to any one of Items 1 to 3, wherein the sweetener comprises aspartame, one or more selected from the group consisting of erythritol, mannitol and trehalose, and sucrose.
[0015]
Item 10. Item 10. The composition according to any one of Items 1 to 9, which is a solid.
[0016]
Item 11. Item 11. The composition according to Item 10, which has a granular form, a fine granular form or a powder form.
[0017]
Item 12. A composition having reduced bitterness and odor of cysteine, comprising one or two kinds selected from the group consisting of a sour agent and a sweetener, cysteines, and a binder.
[0018]
Item 13. Item 10. The composition according to any one of Items 1 to 9, which is a liquid.
[0019]
Item 14. A method for reducing the bitter taste and odor of cysteines, which comprises blending cysteines with one or two selected from the group consisting of sour and sweeteners.
[0020]
Item 15. Item 15. The method according to Item 14, wherein one or more selected from the group consisting of organic acids and derivatives thereof, and salts thereof are used as sour agents.
[0021]
Item 16. Item 16. The method according to Item 15, wherein one or more selected from the group consisting of ascorbic acid and derivatives thereof, and salts thereof are used as the sour agent.
[0022]
Item 17. As a sweetener, one or more selected from the group consisting of aspartame, saccharin, erythritol, mannitol, sorbitol, xylitol, maltitol, lactitol, sucrose, lactose, fructose, glucose, oligosaccharides, maltose, trehalose and stevia Item 17. The method according to any one of Items 14 to 16, wherein:
[0023]
Item 18. Item 17. The method according to any one of Items 14 to 16, wherein the sweetener is one or two selected from the group consisting of aspartame and stevia.
[0024]
Item 19. As the sweetener, one or two selected from the group consisting of aspartame and stevia and one or more selected from the group consisting of erythritol, sorbitol, xylitol, trehalose and mannitol are used. Item 17. The method according to any one of Items 14 to 16.
[0025]
Item 20. As the sweetener, one or two selected from the group consisting of aspartame and stevia and one or more selected from the group consisting of sucrose, lactose, lactitol and maltitol are used. Item 17. The method according to any one of Items 14 to 16.
[0026]
Item 21. As sweeteners, one or two selected from the group consisting of aspartame and stevia, one or more selected from the group consisting of erythritol, sorbitol, xylitol, trehalose and mannitol, sucrose, lactose and lactitol And one or more selected from the group consisting of maltitol and the method according to any one of Items 14 to 16.
[0027]
Item 22. Item 17. The method according to any one of Items 14 to 16, wherein as the sweetener, aspartame, one or more selected from the group consisting of erythritol, mannitol and trehalose, and sucrose are used.
[0028]
Item 23. Item 23. The method according to any one of Items 14 to 22, wherein the cysteine is mixed with one or two selected from the group consisting of a sour agent and a sweetener, and a binder.
[0029]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The composition of the present invention contains cysteines and at least one of a sour agent and a sweetener. By adding at least one of a sour agent and a sweetener to cysteines, unpleasant bitterness and odor peculiar to cysteines are reduced. In the present specification, reduction of unpleasant bitterness and odor may be simply referred to as masking.
[0030]
Moreover, the method for reducing the bitterness and odor of cysteines according to the present invention is characterized in that at least one of a sour agent and a sweetener is added to the cysteines.
In addition, the component used in the method of this invention, its quantity, a combination, etc. are the same as that of the composition of this invention.
[0031]
The composition of the present invention achieves an unpleasant bitter taste and odor reduction of cysteines, and is particularly useful for oral use such as oral ingestion or oral use. For example, foods, food additives It can be used as pharmaceuticals, quasi drugs, supplements, health foods, and the like.
[0032]
Moreover, the composition of this invention should just be a liquid to solid form. For example, it may be liquid, semi-solid, gel, solid or the like. Preferred are solids such as tablets, dragees, pills, granules, powders, fine granules and the like. More preferred are granules, fine granules or powders.
[0033]
Since granules, fine granules or powders dissolve in the mouth, unpleasant bitterness and odor of cysteines are likely to spread as compared with sugar-coated tablets. For this reason, in the case of granules, fine granules or powders, masking of cysteines becomes even more important. In the granule, fine granule, or powder of the present invention, the unpleasant bitterness and odor of cysteines can be orally administered by combining preferably a sour agent and two or more sweeteners having different properties. The problem is masked to the extent to solve the above problem.
[0034]
When a sweetener is used in the present invention, it is preferable to use a sweetener having the property of showing sweetness after a lapse of time in the mouth (hereinafter sometimes referred to as sweetener A) as the sweetener. This improves the masking effect of the composition of the present invention. In addition to the sweetener A, the sweetener having the property of quickly showing sweetness in the mouth (hereinafter sometimes referred to as sweetener B) and / or the property of maintaining the sweetness in the mouth as the sweetener When a sweetener (hereinafter sometimes referred to as sweetener C) is used, the masking effect of the composition of the present invention is further improved.
[0035]
When using a sour agent in this invention, it is preferable to mix | blend a binder further. In the composition of the present invention, a higher masking effect can be obtained by including cysteines and a sour agent in a form substantially covered with a binder. Such a composition consists of (a) a method of simply mixing cysteines, sour agents and binders, and (b) coating the surface of the composition prepared by mixing cysteines and sour agents with a binder. It can be prepared by a method. Preferably, (b) a method of coating the surface with a binder using a composition prepared by mixing cysteines and a sour agent as a core.
[0036]
In addition, these compositions in which cysteines and acidulants are substantially coated with a binder may have their surfaces further coated with a composition containing sweetener A. The masking effect can be further improved. Such a composition comprises: (a) a method of coating the surface with a composition containing sweetener A, with the composition prepared by mixing the cysteines, acidulant and binder as the core; and (b) the above It can be prepared by a method in which the coated surface of a composition containing a cysteine and a sour agent whose surface is coated with a binder is further coated with a composition containing a sweetener A. Preferably, the surface of (b) is a method of coating the coated surface of a composition containing cysteines and a sour agent, wherein the surface is coated with a binder, and further containing a sweetener A.
[0037]
In this specification, the term “coating” includes not only covering 100% of the surface of the substance to be coated but also covering part of the surface of the substance to be coated.
[0038]
Furthermore, in this invention, it is preferable to provide the layer (fragrance | flavor layer) coat | covered with the fragrance | flavor on the outer side of the coating layer by the composition containing the sweetener A of the said composition. By forming the perfume layer, the masking effect of cysteines can be enhanced.
[0039]
(1) Cysteine
In the present invention, cysteines include cysteine, cysteine derivatives and salts thereof. As cysteine, L-cysteine is preferable. Examples of cysteine derivatives include cysteine methyl ester, cysteine ethyl ester, methyl cysteine, L-ethyl cysteine, N-acetyl cysteine and the like. The salt is not particularly limited as long as it is a salt acceptable for oral administration. For example, acid salts such as cysteine or inorganic acid salts such as hydrochlorides, nitrates and acetates of the above cysteine derivatives; alkali metal salts such as sodium salts and potassium salts of cysteine or the above cysteine derivatives, alkalis such as magnesium salts and calcium salts Examples include earth metal salts. Preferably, it is cysteine or hydrochloride of the above cysteine derivative, and specific examples include cysteine hydrochloride (particularly L-cysteine hydrochloride), methylcysteine hydrochloride, and L-ethylcysteine hydrochloride.
[0040]
Preferable cysteines are L-cysteine and cysteine hydrochloride, and more preferably L-cysteine.
[0041]
The compounding amount of cysteines in the composition of the present invention is not particularly limited, but is 0.01 to 90% by weight, preferably 0.1 to 50% by weight, and more preferably 0.3 to 10% by weight.
[0042]
(2) Sour agent
In the present invention, the acidulant is not particularly limited as long as it has acidity. Preferably, organic acids, derivatives thereof and salts thereof can be used. Examples of the organic acid include ascorbic acid, citric acid, malic acid (dl-malic acid), and the like. Examples of the organic acid derivative include ascorbic acid derivatives such as L-ascorbic acid stearate; citric acid derivatives such as triethyl citrate. Examples of the salt of the organic acid or its derivative include the sodium salt of the above organic acid or its derivative (for example, sodium ascorbate, sodium L-ascorbate, sodium citrate, sodium dihydrogen citrate, disodium citrate, -Alkaline metal salts such as sodium malate) and potassium salts; alkaline earth metal salts such as calcium salts of the above organic acids or derivatives thereof (for example, calcium ascorbate and calcium citrate). In addition, even if these are used individually by 1 type, they can also be used in combination of 2 or more types arbitrarily. Preferred are ascorbic acid, calcium ascorbate, and sodium ascorbate, and more preferred is ascorbic acid.
When using a sour agent for the composition of this invention, the compounding quantity in particular is although it does not restrict | limit, It is 1 to 90 weight%, Preferably it is 10 to 70 weight%, More preferably, it is 20 to 50 weight%.
[0043]
(3) Sweetener
In the composition of the present invention, the sweetener can be widely used as long as it has sweetness, and is not particularly limited. For example, synthetic sweeteners such as aspartame or saccharin; erythritol, mannitol, sorbitol, xylitol, Sugar alcohols such as tall and lactitol; sugars such as sucrose, lactose, fructose, glucose, oligosaccharides and maltose; natural sweeteners such as trehalose and stevia. These sweeteners may be used alone or in any combination of two or more. Preferably, it is one or a combination of two or more selected from the group consisting of aspartame, erythritol, mannitol, sorbitol, xylitol, sucrose, lactose, lactitol, maltitol, trehalose, and stevia.
[0044]
When a sweetener is used in the composition of the present invention, the blending amount is not particularly limited as long as the effects of the present invention are exhibited. It is difficult to set an upper limit because a sweetener is also used as an excipient, but it is usually in the range of 0.0001 to 90% by weight, preferably 10 to 80% by weight, more preferably 30 to 70% by weight. Can be illustrated.
[0045]
In the composition of the present invention, among the above-mentioned sweeteners, a sweetener (sweetener A) having a property of showing sweetness after the passage of time in the mouth, which will be described later, has a property of showing sweetness quickly in the mouth. A sweetener (sweetener B) and a sweetener (sweetener C) having the property that sweetness persists in the mouth can be preferably used. Among these, sweetener A that can effectively mask the unpleasant bitterness of cysteines is most preferable. Furthermore, it is more preferable to combine sweetener B and / or sweetener C with sweetener A because the masking effect of sweetener A is further enhanced.
[0046]
(4) Sweetener A
The sweetener A is a sweetener having a property of showing sweetness after a lapse of time in the mouth. And there are many things with strong sweetness. Examples of such sweeteners include aspartame and stevia. One of these may be used, or two may be used in combination. Aspartame is preferred.
[0047]
The blending amount of sweetener A in the composition of the present invention is not particularly limited, but is 0.0001 to 50% by weight, preferably 0.001 to 20% by weight, more preferably 0.001 to 10% by weight.
[0048]
(5) Sweetener B
The sweetener B is a sweetener having a property of showing sweetness quickly in the mouth. And there are many things which have sweetness with a cool feeling and a cool feeling. Examples of such sweeteners include sugar alcohols such as erythritol, sorbitol, xylitol and mannitol, and trehalose. These can be used alone or in combination of two or more. Preferred are sorbitol, erythritol, mannitol and trehalose, and more preferred are erythritol, mannitol and trehalose.
[0049]
The blending amount of sweetener B in the composition of the present invention is not particularly limited, but is usually 1 to 90% by weight, preferably 3 to 80% by weight, more preferably 5 to 70% by weight.
[0050]
(6) Sweetener C
Sweetener C is a sweetener having the property that sweetness persists in the mouth. And many have a mild sweetness. Examples of such sweeteners include sugar alcohols such as lactitol and maltitol, and saccharides such as sucrose, lactose, fructose, glucose, oligosaccharides and maltose. These can be used alone or in combination of two or more. Sucrose, lactose and fructose are preferable.
[0051]
The blending amount of sweetener C in the composition of the present invention is not particularly limited, but is usually 1 to 90% by weight, preferably 3 to 80% by weight, and more preferably 5 to 70% by weight.
[0052]
(7) Binder
As mentioned above, when using a sour agent in this invention, it is preferable to mix | blend a binder further. When the composition of the present invention is a solid, particularly a solid form suitable for oral administration, it is prepared in a desired form by blending a binder in addition to cysteines, acidulants and / or sweeteners. It is preferable to do.
[0053]
Here, the binder is not particularly limited as long as it is pharmaceutically or food hygienically acceptable and can be taken orally. For example, in the pharmaceutical field, the quasi-drug field, the food field, etc. The binder used for the preparation can be widely used. Specifically, ethyl cellulose, hydroxypropyl cellulose, hydroxypropyl methylcellulose, polyvinylpyrrolidone, methylcellulose, carboxymethylethylcellulose, methacrylic acid copolymer, hydroxypropylmethylcellulose phthalate, casein, crystalline cellulose, carboxyvinyl polymer, carmellose, carmellose sodium, gelatin , Hydroxyethyl methylcellulose, hydroxyethylcellulose, ethanol, starch, polyvinyl alcohol, gum arabic, gelatin, tragacanth and the like. Preferred are ethyl cellulose, hydroxypropyl cellulose, polyvinyl pyrrolidone, and hydroxypropyl methyl cellulose, and more preferred are hydroxypropyl cellulose, polyvinyl pyrrolidone, and hydroxypropyl methyl cellulose. In addition, these can also be used individually by 1 type or in combination of 2 or more types.
[0054]
When a binder is used in the composition of the present invention, the amount is not particularly limited, but is usually 0.01 to 50% by weight, preferably 0.1 to 30% by weight, more preferably 0.1 to 20% by weight. It is.
(8) Fragrance
It is preferable that the composition of this invention contains a fragrance | flavor further. Although the place in which a fragrance | flavor exists in the composition of this invention is not restrict | limited in particular, when the composition of this invention is solid, it is preferable to make it exist on the surface of the said solid. As a specific location, at least one of a sour agent and a sweetener, a surface of a solid composition containing cysteines and a binder, or a surface of the solid composition is coated with a composition containing a sweetener A The coating layer or the surface thereof can be exemplified. Examples of the method of blending the fragrance include a method in which the fragrance is mixed in an appropriate solvent such as the binder and ethanol described above and sprayed onto the solid composition.
[0055]
Although it does not restrict | limit especially as a fragrance | flavor, The fragrance | flavor which shows a sweet flavor is preferable. As a fragrance showing a sweet fragrance, a fragrance containing 4-hydroxy-2,5-dimethyl-3 (2H) -furanone, maltol, or ethyl maltol, etc., as well as vanilla, sugar syrup, honey, jam, sugar, caramel, The fragrance | flavor etc. which show fragrances, such as peach or orange, are illustrated.
[0056]
Although the compounding quantity of the fragrance | flavor in the composition of this invention is not restrict | limited in particular, Usually, it is 0.00001 to 10 weight%, Preferably it is 0.0001 to 5 weight%, More preferably, it is 0.0001 to 1 weight%.
[0057]
(9) Other ingredients
Furthermore, the composition of the present invention may contain other active ingredients, vitamins, excipients, lubricants, colorants, antioxidants (antioxidants), disintegrants, extenders, refreshing agents as necessary. Agent, base, adsorbent, fragrance, disintegration aid, coating agent, wetting agent, antifoaming agent, brightener, corrigent, suspending agent, moisture-proofing agent, preservative, preservative, solvent, solubilizer , Synergists, attractants, solubilizers, softeners, emulsifiers, adhesives, thickeners, foaming agents, dispersants, sugar coatings, pH regulators, stabilizers, surfactants, plasticizers, buffering agents, etc. Other ingredients such as carriers and additives can be added. The addition amount of these components is not particularly limited as long as the masking effect of the present invention is exhibited.
[0058]
Examples of the excipient include sucrose, lactose, mannitol, sugar alcohol, starch and the like.
[0059]
Examples of the disintegrant include starch, carmellose calcium, carmellose sodium, carboxymethyl starch sodium and the like. Examples of the lubricant include magnesium stearate, purified talc, stearic acid, sucrose fatty acid ester and the like.
[0060]
When the composition of the present invention is, for example, a solid, its production method is not particularly limited. For example, the powder of each component may be mixed and solidified using a binder, etc., the powder of each component may be pressed to be solid, or may be produced by a normal method for producing a solid preparation. . A preferred production method is granulation.
[0061]
As a granulation method, a granulation method of a solid preparation can be used. For example, wet granulation, dry granulation and the like can be used. As the wet granulation, methods such as extrusion, flow, rolling, crushing, spraying, and stirring can be used. As dry granulation, in addition to melting, a method of forming with a roller or a tableting machine and then forming and adjusting into a granule with various crushers can be used. In any case, after granulation, in order to make the particle diameter range constant, it can be lightly pulverized or screened (sized, sized). A preferred granulation method is wet granulation.
[0062]
On the other hand, in the case of a liquid, it can be produced according to a method for producing a liquid known in the pharmaceutical field.
[0063]
When the composition of the present invention is solid, a preferable form is a granule form, a fine granule form or a powder form.
[0064]
In intake of the composition of the present invention, the daily intake of cysteines is preferably in the range of 0.1 to 3000 mg. More preferably, it is 10-200 mg.
[0065]
【The invention's effect】
According to the present invention, unpleasant bitterness and odor peculiar to cysteines can be masked by adding at least one of a sour agent and a sweetener to cysteines. In particular, masking can be effectively performed by adding a sweetener (sweetener A) having a property of showing sweetness as time passes in the mouth as a sweetener.
[0066]
In particular, according to the present invention, masking can be achieved to the extent that it can be administered orally even when it is a granule, fine granule, or powder that is difficult to mask the bitter taste and odor of cysteines. Further, according to the present invention, a masking effect of cysteines can be obtained even in a liquid agent.
[0067]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although this invention is demonstrated in detail using an Example, this invention is not limited to these Examples.
[0068]
Examples 1 to 10 and Comparative Example 1
The L-cysteine powder, acidulant (ascorbic acid), sweetener (aspartame: sweetener A, erythritol; sweetener B, sucrose: sweetener C), together with excipients (Constarch: tasteless and odorless), listed in Table 1 The powdery mixture mixed in an amount (% by weight) was orally administered to 8 subjects, and the bitterness and odor were evaluated. The bitterness and odor of only L-cysteine powder (Comparative Example 1) was set to 10, and the bitterness and odor of each mixture (Examples 1 to 10) were evaluated by each subject in 10 stages of 1 to 10, 8 The sum of people's evaluation was taken. The results are also shown in Table 1.
[0069]
[Table 1]
[0070]
From this result, it can be seen that the sour agent and the sweetener each independently exert a masking effect on the bitter taste and odor of cysteine. Moreover, it turned out that the effect improves by combining both. Among them, the sweetener A having the property of showing sweetness after the passage of time in the mouth, alone and in a small amount, exhibits an excellent masking effect on the bitter taste and odor of cysteine. It has been found that the combination with the agent and the sour agent further improves.
[0071]
Example 11
L-cysteine powder was granulated using an aqueous solution containing a binder and erythritol as a binding solution to prepare a cysteine granulated product. The resulting cysteine granulate was then mixed with ascorbic acid powder, sucrose, and erythritol. This mixture was put into a wet granulator and granulated in the same manner by fluid wet granulation using the above binding solution. Further, the same fluid wet granulation was performed, and granulation was performed using the above-mentioned binder, an aqueous solution containing aspartame and erythritol as a binder, and a fine granule was produced.
Content of each component contained in the obtained fine granule is shown below.
L-cysteine 3.4% by weight
Ascorbic acid 32.0% by weight
Aspartame 0.1% by weight
Erythritol 20.0% by weight
White sugar 43.0% by weight
Binder 1.5% by weight
As the binder, ethyl cellulose, hydroxypropyl cellulose, polyvinyl pyrrolidone, methyl cellulose or hydroxypropyl methyl cellulose can be preferably used.
Claims (5)
酸味剤が、アスコルビン酸及びL−アスコルビン酸ステアリン酸エステル、並びにそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種を含有し、かつ
甘味剤が、アスパルテーム及びエリスリトールを含有する
ことを特徴とする組成物。Cysteine, cysteine methyl ester, cysteine ethyl ester, methyl cysteine, L-ethyl cysteine, and N-acetyl cysteine, and at least one cysteine selected from the group consisting of salts thereof, a sour agent and a sweetener An oral composition comprising:
Characterized sour agent, ascorbic acid and L- ascorbyl stearate, and contains at least one selected from the group consisting of salts and sweetening agents, that contain aspartame及beauty et Risurito Le And a composition.
甘味剤が、アスパルテーム及びエリスリトールを含有する
ことを特徴とする方法。Cysteine, cysteine methyl ester, cysteine ethyl ester, methyl cysteine, L-ethyl cysteine, and N-acetyl cysteine, and cysteines that are at least one selected from the group thereof, sour and sweeteners A method for reducing the bitterness and odor of cysteines to be compounded, wherein the sour agent contains at least one selected from the group consisting of ascorbic acid and L-ascorbic acid stearate , and salts thereof,
Wherein the sweetening agent comprises aspartame及beauty et Risurito Le.
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