JP4500623B2 - 移動体通信システム及び移動通信端末 - Google Patents

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Description

本発明は、移動体通信システム及び移動通信端末に係り、特に、移動体通信システムを構成する移動通信端末により通信データを中継する技術に関する。
従来から、移動体通信においては、所定範囲の無線通信エリアを形成する複数の基地局を、これらの無線通信エリアが互いに隣接するように配置し、かつ、基地局間を多重回線で接続したり、あるいは、移動端末の通信データを中継する専用の中継機器を配置する等して、実質的な無線通信エリアの拡大が図られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−30000号公報
しかしながら、基地局間を専用回線で接続する構成にあっては、無線通信エリアを拡大すべき地域に多数の基地局を随所に配置する必要があり、更に、基地局間通信のために多重化装置を別途必要とすることから、システム全体のコストが高くなるといった問題があった。
また、専用の中継機器を配置する構成にあっては、この中継機器と移動端末との間の通信制御や、中継機器と基地局との間の通信制御などの手順が複雑であるといった問題があった。
そこで、本発明の目的は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、専用の中継機器を必要とせず、システム全体のコストを低減することが可能で、中継処理を確実に行わせることにより無駄な中継処理をなくし、中継処理時間の抑制を図ることが可能な移動体通信システム及び移動通信端末を提供することにある。
上記課題を解決するために、複数の移動通信端末を備え、各々の移動通信端末が互いに無線により通信する移動体通信システムにおいて、送信元の移動通信端末は、送信元の移動通信端末の無線通信エリア内に過去において在圏し、実際の中継処理を行う時点では在圏しない最終宛先の移動通信端末を通信相手に指定して、現在在圏する一の移動通信端末に通信データを送信し、一の移動通信端末は、自己の無線通信エリア内に、通信相手の移動通信端末が在圏するか否かを判別し、前記通信相手の移動通信端末が在圏しない場合には、送信元からの通信データに含まれる通信相手の移動通信端末の位置情報を参照し、自己の無線通信エリア内に在圏している移動通信端末のうち、実際の中継処理を行う時点で前記自己の無線通信エリア内に在圏すると推定される、通信相手の移動通信端末に最も近い他の移動通信端末を特定し、他の移動通信端末に前記通信データを送信し前記通信データの中継を行わせことを特徴としている。
上記構成によれば、送信元の移動通信端末は、送信元の移動通信端末の無線通信エリア内に過去において在圏し、実際の中継処理を行う時点では在圏しない最終宛先の移動通信端末を通信相手に指定して、現在在圏する一の移動通信端末に通信データを送信する。一の移動通信端末は、自己の無線通信エリア内に、通信相手の移動通信端末が在圏するか否かを判別し、前記通信相手の移動通信端末が在圏しない場合には、送信元からの通信データに含まれる通信相手の移動通信端末の位置情報を参照し、自己の無線通信エリア内に在圏している移動通信端末のうち、実際の中継処理を行う時点で前記自己の無線通信エリア内に在圏すると推定される、通信相手の移動通信端末に最も近い他の移動通信端末を特定し、他の移動通信端末に前記通信データを送信し前記通信データの中継を行わせる。
この場合において、前記一の移動通信端末は、現在、前記自己の無線通信エリア内に在圏す移動通信端末のそれぞれに対応する移動速度及び移動方位に基づいて実際の中継処理を行う時点で前記自己の無線通信エリア内に在圏すると推定される他の移動通信端末を特定するようにしてもよい。
また、前記一の移動通信端末は、実際の中継処理を行う時点で前記自己の無線通信エリア内に在圏すると推定され移動通信端末のうち、前記通信相手の移動通信端末の最も近くに存在する移動通信端末に通信データを中継させるようにしてもよい。
さらに、前記各々の移動通信端末は、自己の位置情報を取得する位置取得部を備え、
通信データを送信する場合に、自己に割り当てられた識別情報および前記位置情報を含めて送信するとともに、通信データを受信した場合には、受信した通信データに含まれている識別情報および前記位置情報並びに前回受信した位置情報に基づいて、移動速度情報および移動方位情報を算出し、識別情報、位置情報、移動速度情報及び移動方位情報を組にして、直接無線通信可能な移動通信端末の情報として記憶するようにしてもよい。
さらにまた、前記各々の移動通信端末は、自己の位置情報を取得する位置取得部を備え、通信データを送信する場合に、自己に割り当てられた識別情報および前記位置情報を含めて送信するとともに、通信データを受信した場合には、受信した通信データに含まれている識別情報および前記位置情報並びに前回受信した位置情報に基づいて、移動速度情報および移動方位情報を算出し、識別情報、位置情報、移動速度情報及び移動方位情報を組にして、直接無線通信可能な端末の情報として記憶し、前記一の移動通信端末は、当該移動端末の自己の無線通信エリア内に在圏す移動通信端末のうち、実際の中継処理を行う時点で前記自己の無線通信エリア内に在圏すると推定される他の移動通信端末であって、前記通信相手の移動通信端末の最も近くに存在する移動通信端末を、記憶した位置情報、前記移動速度情報および移動方位情報に基づいて特定し選択し、選択した他の移動通信端末に通信データを中継させるようにしてもよい。
また、前記各々の移動通信端末は、通信データを受信するごとに、今回受信した通信データに含まれている識別情報を既に記憶している場合には、該当する識別情報と対応付けられた位置情報、移動速度情報および移動方位情報を、今回受信した通信データに対応する位置情報、移動速度情報および移動方位情報に更新するようにしてもよい。
さらに、前記各々の移動通信端末は、前記識別情報、前記位置情報、前記移動速度情報および前記移動方位情報を記憶した時刻、あるいは、更新した時刻を、当該識別情報、前記位置情報、前記移動速度情報および前記移動方位情報を組にして記憶するとともに、
記憶している前記時刻が現在時刻より所定時間以上前である場合には、当該時刻に対応する識別情報、前記位置情報、前記移動速度情報および前記移動方位情報を消去するようにしてもよい。
さらにまた、前記一の移動通信端末は、前記通信相手の移動通信端末の識別情報が記憶されているか否かに基づいて、前記自己の無線通信エリア内に、前記通信相手の移動通信端末が在圏するか否かを判断するようにしてもよい。
また、前記各々の移動通信端末は、通信データを送信する場合に、前記通信データの送信先となる移動通信端末の識別情報および位置情報が格納された宛先フィールドと、前記通信データの送信元となる自身の端末の識別情報および位置情報が格納された送信元フィールドと、前記通信データの最終宛先となる移動通信端末の識別情報および位置情報が格納された最終宛先フィールドとを少なくとも有する無線フレームを用いるようにしてもよい。
さらに、前記一の移動通信端末は、前記自己の無線通信エリア内に、通信相手の移動通信端末が在圏する場合、この通信相手の移動端末の識別情報及び位置情報を前記宛先フィールド及び前記最終宛先フィールドに格納して送信するとともに、前記通信相手の移動通信端末が在圏していない場合には、通信データを中継させる前記他の移動通信端末の識別情報及び位置情報を前記宛先フィールドに格納するとともに、前記通信相手の移動通信端末の識別情報及び位置情報を前記最終宛先フィールドに格納して送信するようにしてもよい。
さらにまた、前記各々の移動通信端末は、前記無線フレームの通信データを受信した場合、前記送信先フィールドに自身の端末の識別情報が格納され、なおかつ、前記最終宛先フィールドに自身の端末の識別情報が格納されていなければ、前記送信元フィールドに自身の識別情報及び位置情報を格納するとともに、前最終宛先フィールドの識別情報に対応する移動通信端末が自身の無線通信エリアに在圏するときは、前記送信先フィールドに前記最終宛先フィールドの識別情報及び位置情報を格納して送信するとともに、前最終宛先フィールドの識別情報に対応する移動通信端末が自身の無線通信エリアに在圏しないときには、前記通信データを中継させるべき前記他の移動通信端末の識別情報及び位置情報を前記送信先フィールドに格納して送信するようにしてもよい。
ことを特徴とする移動体通信システム。
また、前記各々の移動通信端末は、自己の位置情報を、GPSを用いた測位装置から取得するようにしてもよい。
本発明によれば、専用の中継機器を必要とせず、システム全体のコストを低減しつつ、無駄に中継処理が費やされることなく中継処理時間の抑制を図ることが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本実施の形態に係る移動体通信システムとしての車々間通信システムSの構成を模式的に示す図である。
車々間通信システムSは、複数台の車両1の各々に搭載された移動通信端末である無線通信機器11(図2参照)を備えるとともに、無線通信機器11の各々が、無線通信可能な所定範囲(無線通信エリア)を有し、無線通信エリア内にあっては、無線通信機器11同士が互いに無線により車々間通信を行う。
図2は、車両に搭載される車載システムの概略的構成を示すブロック図である。
図2に示すように、車両1に搭載される車載システムSaは、車両制御機器12と、無線通信機器11と、無線通信機器11に接続されるアンテナ13と、を備えている。
車両制御機器12は、例えば、GPS(Global Positioning System)を利用した図示せぬカーナビゲーションシステムから得られる車両の位置情報に対応する位置情報データを取得し、一時的に記憶して管理するとともに、取得した位置情報データを上記無線通信機器11に出力する。また、車両制御機器12は、位置情報の他に、図示せぬ車速計から得られる車両速度情報や、図示せぬブレーキペダルセンサから得られるブレーキ情報等の各種の車両情報も取得可能に構成されている。
図3は、無線通信機器11の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、無線通信機器11は、CPU101と、メモリ102と、データリンク部103と、変復調部104と、RF部105とを有している。
CPU101は、無線通信機器11の全体の制御を行うものであり、例えば、受信データのメモリ102への格納、送信データのメモリ102からの呼び出し、無線通信における搬送波検出の判断等を行う。またCPU101は、車両制御機器12から車両の位置情報等の各種データを図示せぬインターフェースを介して取得し、メモリ102に格納する処理も実行する。
メモリ102は、CPU101にて実行される制御プログラムや各種のデータ、変数データ等を記憶する。メモリ102に記憶されるデータには、さらに無線通信にて受信したデータや、車両制御機器12からの位置情報データといったものが含まれ、メモリ102は、これらのデータを一時的に記憶するバッファとしても機能する。
データリンク部103は、車々間通信プロトコルに準拠した無線フレームの生成や制御を実行する。
変復調部104は、送信データ信号の変調又は受信データ信号の復調を行う。
RF(高周波)部105は、データ信号の送受信を行う。例えば、PLL(Phase Locked Loop)回路、AGC(Auto Gain Control)回路、増幅回路等から構成される。
なお、変復調部104及びRF部105は、本実施の形態の車々間通信システムSに適用される無線通信方式(例えば、スペクトラム拡散通信方式など)に応じて、それに適合するように構成される。
上記構成の無線通信機器11は、他車両の無線通信機器に通信データを送信し、また、他の無線通信機器から通信データを受信するといった双方向通信を行う。
ところで、無線通信機器11は、上述のように、無線通信エリアを形成しており、その無線通信エリア内に在圏する他の無線通信機器とは直接通信可能であるが、何ら対策を施さなければ、無線通信エリア外の無線通信機器とは通信不可能となってしまう。
そこで、本実施形態の車々間通信システムSにおいては、無線通信機器11が直接無線通信可能でない第1の無線通信機器に通信データを送信しようとする場合、直接無線通信可能であり、かつ、第1の無線通信機器と直接無線通信可能な第2の無線通信機器に通信データを送信し、第2の無線通信機器に通信データを中継させる構成としている。
ここで、第2の無線通信機器に通信データを中継させる場合の問題点について説明する。
図4は、通信データ中継時の動作説明図である。
図4においては、ある時刻において、無線通信機器Aの無線通信エリア300内に、無線通信機器B、H、Kの3つの無線通信機器が在圏し、また、無線通信エリア300の外に無線通信機器Cが存在する場合を示す。また、図4中に示す、点(・)は、本実施の形態の車々間通信システムSで用いられる距離の最小単位を示す。
この図4においては、無線通信機器Aの無線通信エリア300内に無線通信機器B,H,Kが在圏するため、この無線通信機器Aが有する図8に示す周辺端末テーブル210には、これら3つの無線通信機器B,H,Kの識別情報及び位置情報が格納されることになる。
このとき、例えば、無線通信機器Kから送信された無線フレーム200を無線通信機器Aが受信し、その無線フレーム200の最終宛先フィールド200cに無線通信機器Cが指定されていた場合、無線通信機器Aの周辺端末テーブル210には、無線通信機器Cが登録されていないため、その無線フレーム200を他の無線通信機器に中継させることとなる。
そこで、無線通信機器Aは、周辺端末テーブル210に登録されている無線通信機器B,H,Kのうち、最終宛先である無線通信機器Cと最も距離が短い無線通信機器を、例えば、三平方の定理を用いることにより求め、該当する中継用の無線通信機器が無線通信機器Bであることを特定する。そして無線通信機器Aは、特定した無線通信機器Bに無線フレーム200を送信する。この結果、無線フレーム200は、無線通信機器Bによって中継され、無線通信機器Cに到達することとなる。
この動作例においては、無線通信機器Kが、直接通信可能でない無線通信機器Cを最終宛先とした無線フレーム200を送信するが、この最終宛先となる無線通信機器Cの情報は、予め、無線通信機器Kのメモリ102に格納されている。
ところで、中継処理を行わせるべく、無線通信機器を選択したとしても、無線中継の実際の処理実行時に選択された無線通信機器が中継処理を行えなくなってしまう場合が生じえる。
具体的には、上述の例の場合、無線通信機器Bが無線通信機器Aの無線通信エリア300内に存在しなくなってしまった場合であり、例えば無線通信機器Bが、位置B’の位置に移動してしまった場合等が考えられる。
また、無線通信機器Bの移動に伴い無線通信機器Bの無線通信エリア内に無線通信機器Cが存在しなくなってしまった場合、例えば、無線通信機器Bが無線通信機器Aの無線通信エリア300を4つのブロックB1〜B4に分けた場合のブロックB1からブロックB4内の位置B”に移動してしまった場合等が考えられる。
このような場合には、無線通信機器Bは、無線通信機器Aからの通信を受信できない、若しくは受信できても無線通信機器Cとの直接通信が行えないため、他の無線通信機器に中継処理を行わせる必要が生じ、それまでの手順が全て無駄になることとなる。
そこで、本実施形態では、このような無線中継時の無線通信機器選択の誤りや無駄な中継処理の発生を抑制すべく、効率よく無線中継経路を選択すべく構成している。
すなわち、移動通信端末である無線通信機器は、自己の無線通信エリア内に、通信相手の移動通信端末が在圏するか否かを判別し、判別の結果、通信相手の無線通信機器が在圏しない場合には、実際の中継処理を行う時点で自己の無線通信エリア内に在圏すると推定される他の無線通信機器を特定し、選択する。そして選択された他の移動通信端末に通信データを送信し、中継を行わせるようにしているのである。
以下、上記構成の具体例について詳述する。
図5は、本実施の形態の車々間通信システムSにおいて用いられる無線フレームの構成を模式的に示す図である。なお、この図には、無線フレームのうち、通信データの中継に関する部分のみを図示している。
図5に示すように、無線フレーム200は、宛先フィールド200aと、送信元フィールド200bと、最終宛先フィールド200cと、発信元フィールド200dの4つのフィールドを有している。
宛先フィールド200aは、通信データの送信先の無線通信機器を一意に特定する識別情報および当該送信先の無線通信機器の現在の位置情報が格納されるフィールドである。
送信元フィールド200bは、通信データの送信者を一意に特定する識別情報および当該送信元の無線通信機器の現在の位置情報が格納されるフィールドである。
最終宛先フィールド200cは、通信データの最終到達先の無線通信機器を一意に特定する識別情報および最終到達先の無線通信機器の現在の位置情報が格納されるフィールドである。
発信元フィールド200dは、当該通信データを最初に発信した発信元の無線通信機器を一意に特定する識別情報および当該発信元の無線通信機器の位置情報が格納されるフィールドである。
すなわち、ある無線通信機器11aが直接無線通信可能でない無線通信機器11cに通信データを送信するに際し、直接無線通信可能な無線通信機器11bに通信データを中継させる場合、図6に示すように、宛先フィールド200aには、通信データの送信先である無線通信機器11bの識別情報と位置情報とが格納され、送信元フィールド200bには、通信データの送信元である無線通信機器11aの識別情報と位置情報とが格納される。
また、最終宛先フィールド200cには、通信データの最終到達先である無線通信機器11cの識別情報と位置情報とが格納され、発信元フィールド200dには、通信データを最初に発信した発信元である無線通信機器11aの識別情報と位置情報とが格納される。
この無線フレーム200を送信先の無線通信機器11bが受信した場合、最終宛先フィールド200cに格納された識別情報に基づいて、当該無線フレーム200が自器11b宛のものか、あるいは、他の無線通信機器に送信すべきものであるかを判断する。
具体的には、この無線フレーム200では、最終宛先フィールド200cに、他の無線通信機器11cの識別情報が格納されていることから、この無線フレーム200を最終宛先フィールド200cで指定されている無線通信機器11cに送信し、この結果、通信データが無線通信機器11cに到達することとなる。
また、この無線通信機器11cへの通信データの送信に際し、無線通信機器11bは、図7に示すように、宛先フィールド200a及び最終宛先フィールド200cの各々に無線通信機器11cの識別情報及び位置情報を格納するとともに、送信元フィールド200bに自器11bの識別情報及び位置情報を格納する。
この無線フレーム200を、送信先の無線通信機器11cが受信した場合には、当該無線通信機器11cは、最終宛先フィールド200cに自己である無線通信機器11cが指定されていることから、他の無線通信機器に当該無線フレーム200を中継する必要がない事が判断できる。
なお、最終宛先フィールド200cに格納された情報に基づいて無線通信機器11が通信データの中継の要否を判断する構成ではなく、中継の要否を示す情報を格納するための専用のフィールドを無線フレーム200に設ける構成としても良い。
このように、本実施の形態では、無線フレーム200に送信先や最終宛先となる無線通信機器の識別情報及び位置情報を格納する構成としているため、無線通信機器11がこれらの情報を取得している必要がある。
そこで、本実施形態では、無線通信機器11は、直接無線通信可能な無線通信機器の識別情報及び位置情報が登録された周辺端末テーブル210をメモリ102に予め格納し、通信データを送信する際には、この周辺端末テーブル210を参照して、上記無線フレーム200の各フィールド200a〜200dに情報を格納する。
図8は、上記周辺端末テーブル210の構成を模式的に示す図である。
図8に示すように、周辺端末テーブル210の1つのレコードブロックには、レコード番号データ210aと、識別情報データ210bと、位置情報データ210cと、時刻データ210dと、移動速度データ210eと、移動方位データ210fと、が含まれている。
レコード番号データ210aは、各レコードブロックを識別するためのデータ(情報)であり、例えば各レコードブロックを参照する際に使用される。
識別情報データ210bは、直接無線通信可能な無線通信機器を一意に特定する情報であり、この情報は、上記無線フレーム200の各フィールド200a〜200dに格納される識別情報に相当する。この識別情報データ210bとしては、通信機器に予め割り当てられている例えばMAC(Media Access Control)アドレス等を用いることができる。
位置情報データ210cは、直接無線通信可能な無線通信機器の現在の位置を示す情報である。この位置情報データ210cとしては、例えば緯度・経度情報や住所、あるいは、無線通信機器11の位置を特定するためのシステム固有の情報等を用いることができる。本実施の形態では、上述のように、車両制御機器12が例えばGPS(Global Positioning System)を利用した図示せぬカーナビゲーションシステムから自車両1の位置情報データを取得するように構成され、無線通信機器11は、その位置情報データを用いる構成としている。
時刻データ210dは、レコードブロックを構成する各データを登録した時刻あるいは更新した時刻を示す情報である。この時刻データ210dとしては、無線通信機器11に内蔵された図示せぬタイマ回路や計時回路あるいは他の機器から得られる時間情報等を用いることができる。
移動速度データ210eは、前回のレコードブロックへの登録時(あるいは更新時)における直接無線通信可能な各無線通信機器の位置および時刻並びに各無線通信機器の今回のレコード登録時(あるいは更新時)における位置および時刻に基づいて算出された各無線通信機器の移動速度を示す情報である。
移動方位データ210fは、前回のレコードブロックへの登録時(あるいは更新時)における直接無線通信可能な各無線通信機器の位置および各無線通信機器の今回のレコード登録時(あるいは更新時)における位置に基づいて算出された各無線通信機器の移動方位(移動方向)を示す情報である。
このような周辺端末テーブル210へのレコードブロックの登録あるいは更新は、上記無線フレーム200を受信することで行われる。具体的には、無線通信機器11は、自己宛ての無線フレーム200に限らず、受信可能な無線フレーム200を逐次受信している。この無線フレーム200の送信元の無線通信機器とは直接通信可能であるため、無線通信機器11は、その無線フレーム200を受信するごとに、次に示す周辺端末テーブル処理を実行して、当該無線フレーム200の送信元フィールド200bに格納されている情報に基づいて、直接通信可能な無線通信機器について周辺端末テーブル210に登録あるいは更新を行う。
図9は、かかる周辺端末テーブル処理を示すフローチャートである。
図9に示すように、無線フレーム200が受信されると、無線通信機器11のCPU101は、送信元である無線通信機器の識別情報および位置情報といった送信元情報を、今回受信した無線フレーム200の送信元フィールド200bから読み取る(ステップS101)。
次いでCPU101は、この送信元の識別情報を検索キーとして周辺端末テーブル210の各レコードブロックを検索し、該当する識別情報が既に存在するか否かを判別する(ステップS102)。
この判別の結果、送信元の識別情報が周辺端末テーブル210に未だ登録されていなければ(ステップS102:いいえ)、CPU101は、周辺端末テーブル210内の未使用のレコードブロックに対応するレコード番号データ210aを取得しそのレコード番号データ210aに対応するレコード番号が付されたレコードブロックの領域を初期化し(ステップS103)、当該レコードブロックに送信元の識別情報、位置情報および時刻情報を格納し、このレコードブロックを周辺端末テーブル210に登録する(ステップS104)。これにより、直接通信可能な無線通信機器のレコードが新規に生成され周辺端末テーブル210で利用可能となる。
一方、ステップS102の判別の結果、送信元の識別情報が周辺端末テーブル210に既に登録されている場合には(ステップS102:はい)、CPU101は、該当するレコードブロックに含まれた位置情報データ210c、時刻データ210d、移動速度データ210e、移動方位データ210f等を、今回受信した無線フレーム200に含まれた情報に基づいて更新するために、そのレコードブロックに対応するレコード番号データ210aを取得する(ステップS105)。
次いでCPU101は、レコード番号データ210aに対応するレコードブロックから位置情報データ210cおよび時刻データ210dを読み出す(ステップS106)
そして、CPU101は、今回受信した無線フレーム200の送信元フィールド200bから、送信元の無線通信機器の位置情報および時刻情報を読み取り、送信元の無線通信機器の位置情報および時刻情報並びにステップS106で読み出した位置情報データ210cに対応する前回の位置情報および時刻データ210dに対応する前回の時刻情報に基づいて送信元の無線通信機器の移動速度および移動方位を算出する(ステップS107)。
この場合において、送信元の識別情報が周辺端末テーブル210に登録されていなかった場合には、前回の位置情報および時刻情報は、今回の位置情報および時刻情報と同一であるので、移動速度0、移動方位なしとなる。
続いて、CPU101は、送信元の位置情報、時刻、移動速度情報、移動方位情報を、ステップS104にて登録したレコードブロック、あるいは、ステップS105にて取得したレコード番号データ210aに該当するレコードブロックに格納して更新する(ステップS108)。
以上の周辺端末テーブル処理により、無線通信機器11の無線通信サービルエリア内に在圏し、直接無線通信可能な無線通信機器が周辺端末テーブル210に順次登録、あるいは、更新されることとなる。
ところで、上記周辺端末テーブル処理にあっては、受信した無線フレーム200に含まれた情報に基づいて周辺端末テーブル210の各レコードの情報を更新するため、既に無線通信エリア外に遠ざかった無線通信機器がある場合であっても、そのまま周辺端末テーブル210に登録され続けることとなる。そこで、本実施の形態の無線通信機器11は、次に示す周辺端末テーブル更新処理を間欠的(例えば5秒ごと)に実行することで、無線通信エリア外に遠ざかってしまったと判断される無線通信機器に関するレコードを、周辺端末テーブル210から削除している。
図10は、周辺端末テーブル更新処理を示すフローチャートである。
図10に示すように、無線通信機器11のCPU101は、周辺端末テーブル210から1件のレコードブロックを読み出し(ステップS201)、そのレコードブロックに含まれる時刻データ210d(図7参照)に対応する時刻に基づいて、レコードブロックを新規に登録した時刻あるいは更新した時刻から所定時間(例えば5秒)が経過しているかを判別して、そのレコードの情報が古いものであるかを判断する(ステップS202)。
情報が古ければ(ステップS202:はい)、当該レコードブロックに登録された情報の信頼性が低く、そのレコードブロックに登録されている無線通信機器が無線通信エリアから既に遠ざかっている可能性が高いので、既に当該無線通信機器は自己の無線通信エリアに存在しないとみなし、CPU101は、そのレコードを周辺端末テーブル210から削除する(ステップS203)。
そして、CPU101は、周辺端末テーブル210に登録されている全てのレコードブロックについて判別が完了しているか否かを判別し(ステップS204)、未だ全てのレコードブロックについて判別が完了していなければ(ステップS204:いいえ)、残りのレコードブロックについても判別を判断すべく、処理手順をステップS201に移行する。
また、ステップS202の判別の結果、周辺端末テーブル210に登録されている全てのレコードブロックについて判別が完了した場合には(ステップS204;はい)、CPU101は、処理を終了する。
この周辺端末テーブル更新処理により、周辺端末テーブル210から既に無線通信エリア外に遠ざかったとみなされる無線通信機器の情報が削除され、周辺端末テーブル210には、直接通信可能な無線通信機器のみが登録されることとなる。
次いで、上記無線フレーム200及び周辺端末テーブル210を用いて無線通信機器11が通信データを送信する場合の動作について具体的に説明する。無線通信機器11は、通信データを送信するに際し、以下に示す無線ルート選択処理を実行することで、通信データを受信すべき(すなわち、最終宛先となる)無線通信機器が直接通信可能でない場合には、この通信データを中継させるべき無線通信機器を直接通信可能な無線通信機器の中から選択し、その無線通信機器に通信データを送信する。
図11は、無線ルート選択処理を示すフローチャートである。
図11に示すように、無線通信機器11のCPU101は、通信データを送信するに際し、最終宛先である無線通信機器が直接通信可能であるかを判断すべく、その無線通信機器の識別情報を検索キーとして、自器11のメモリ102に格納された周辺端末テーブル210を検索する(ステップS301)。なお、本実施の形態では、無線通信機器11が、通信相手(最終宛先)となり得る無線通信機器の識別情報及び位置情報を予めメモリ102に記憶している構成とするが、この構成の詳細については後述する。
この検索の結果、最終宛先となる無線通信機器が周辺端末テーブル210に登録されている場合には(ステップS302:テーブルに有る)、この無線通信機器と直接通信可能であり、他の無線通信機器に通信データを中継させる必要がない。したがって、CPU101は、この無線通信機器の識別情報及び位置情報を周辺端末テーブル210から読み出して、無線フレーム200の宛先フィールド200a及び最終宛先フィールド200cに格納するとともに、自己である無線通信機器11の識別情報および位置情報を送信元フィールド200bに格納して無線フレーム200を生成し(ステップS303)、送信する。
一方、ステップS303の検索の結果、最終宛先となる無線通信機器が周辺端末テーブル210に登録されていなければ(ステップS302:テーブルに無い)、この最終宛先の無線通信機器とは直接通信可能ではないので、他の無線通信機器の中継を必要とすることなる。したがって、無線通信機器11のCPU101は、通信データを中継させるに適当な無線通信機器を周辺端末テーブル210に登録されている無線通信機器の中から特定し、選択するための処理を実行する。
本実施形態では、直接通信可能な無線通信機器に通信データを中継させる場合、実際の中継処理を行う時点で自己である無線通信機器11の無線通信エリア内に在圏すると推定される他の無線通信機器を特定し、それらのうちから最終宛先となる無線通信機器と直線距離にして最も近い無線通信機器が選択される構成としている。
具体的に説明すると、無線通信機器11のCPU101は、周辺端末テーブル210に登録されている各無線通信機器の移動速度と移動方位から現在の位置を推定する(ステップS304)。すなわち、移動速度データ210eで特定される移動速度および移動方位データ210fで特定される移動方位で、各無線通信機器が時刻データ210dに対応する時刻から現在時刻までの時間の間、各無線通信機器が移動しつづけていると仮定した場合における各無線通信機器の現在位置を推定し、無線通信機器11の無線通信エリア内に存在するか否かを判定する。
そして、無線通信機器11のCPU101は、周辺端末テーブル210に登録されている各無線通信機器のうち、現在時刻における無線通信機器の位置が無線通信機器11の無線通信エリア外(例えば、現在位置が図4におけるB’の位置と推定された無線通信機器)の無線通信機器を中継をさせるには不適当である無線通信機器として、無線通信機器の選択判定を行う対象外とする(ステップS305)。
続いて無線通信機器11のCPU101は、現在時刻における無線通信機器の位置が無線通信機器11の無線通信エリア内(例えば、図4におけるHの位置と推定された無線通信機器)の無線通信機器について、最終宛先の無線通信機器との直線距離を位置情報に基づいて順次求める(ステップS306)。
次いで、CPU101は、このように求めた直線距離に基づいて、最終宛先の無線通信機器との距離が最も短い無線通信機器を求め(ステップS307)、この無線通信機器に通信データを中継させるべく、この無線通信機器の識別情報及び位置情報を宛先フィールド200aに格納するとともに、最終宛先フィールド200cに通信データを最終的に受信すべき無線通信機器の識別情報及び位置情報を格納し、さらに、送信元フィールド200bに自機11の識別情報及び位置情報を格納した無線フレーム200を生成して(ステップS308)、送信する。尚、発信元フィールド200dは、この通信データを最初に発信した(あるいは発信する)発信元の無線通信機器の接続情報および位置情報が格納される。
この無線ルート選択処理により、無線通信機器11が通信データを送信する場合に、最終宛先の無線通信機器が直接通信可能であれば、その無線通信機器に通信データを直接送信し、また、直接通信可能でなければ、直接通信可能な無線通信機器のうち、実際の中継処理を行う時点で自己である無線通信機器11の無線通信エリア内に在圏すると推定される無線通信機器を特定し、それらのうちから最終宛先の無線通信機器と最も距離の短い無線通信機器を選択し、その無線通信機器に通信データを中継させることとなる。
ここで、中継処理について再び図4を参照してより詳細に説明する。
図4においては、無線通信機器Aの無線通信エリア300内に無線通信機器B,H,Kが在圏するため、この無線通信機器Aが有する周辺端末テーブル210には、これら3つの無線通信機器B,H,Kの識別情報及び位置情報が格納されることになる。
このとき、例えば、無線通信機器Kから送信された無線フレーム200を無線通信機器Aが受信し、その無線フレーム200の最終宛先フィールド200cに無線通信機器Cが指定されていた場合、無線通信機器Aの周辺端末テーブル210には、無線通信機器Cが登録されていないため、その無線フレーム200を他の無線通信機器に中継させることとなる。
そこで、無線通信機器Aは、周辺端末テーブル210に登録されている無線通信機器B,H,Kのうち、周辺端末テーブル210に登録されている各無線通信機器B,H,Kの移動速度と移動方位から現在の位置を推定し、各無線通信機器の現在位置が無線通信機器11の無線通信エリア内に存在するか否かを判定する。
そして、無線通信機器Aは、周辺端末テーブル210に登録されている各無線通信機器のうち、現在時刻における無線通信機器の位置が無線通信機器11の無線通信エリア外(例えば、図4におけるB’の位置と推定された無線通信機器B)の無線通信機器を中継をさせるには不適当である無線通信機器として、無線通信機器の選択判定を行う対象外とする。
続いて無線通信機器Aは、現在時刻における無線通信機器の位置が無線通信機器11の無線通信エリア内の無線通信機器Hについて、最終宛先の無線通信機器Cとの直線距離を三平方の定理を用いる等して求める。例えば、図4の場合、無線通信機器Cと無線通信機器Hとの直線距離は、5{=√(32+42)}となる。
同様にして、無線通信機器Aは、現在時刻における無線通信機器の位置が無線通信機器11の無線通信エリア内の他の無線通信機器が存在する場合には当該無線通信機器についても最終宛先の無線通信機器Cとの直線距離を求める。
この場合には、現在時刻における無線通信機器の位置が無線通信機器11の無線通信エリア内である無線通信機器は、無線通信機器Hしか存在しないので、最終宛先である無線通信機器Cと最も距離が短い無線通信機器として無線通信機器Hを選択し、この無線通信機器Hに無線フレーム200を送信する。この結果、無線フレーム200は、無線通信機器Hによって中継され、無線通信機器Cに到達することとなる。
従って、現在時刻において、無線通信機器Aの通信エリア外にいる可能性がある無線通信機器B(推定現在位置B’)は、中継を行うべき無線通信機器として選択されることはないので、実際には中継を行うことができない無線通信機器を選択すること起因して中継処理が無駄になることを防止し、より迅速、かつ、より確実に中継処理を行うことが可能となる。
以上の説明においては、無線通信機器Kが、直接通信可能でない無線通信機器Cを最終宛先とした無線フレーム200を送信するが、この最終宛先となる無線通信機器Cの情報は、予め、無線通信機器Kのメモリ102に格納されている。
具体的には、無線通信機器11の各々は、通信データの最終宛先となり得る無線通信機器の識別情報及び位置情報をリスト化し、端末リスト(図示せず)として予めメモリ102に格納する構成としている。この端末リストは、ユーザが無線通信機器11に設けられた図示せぬ入力装置(例えばキーボード)を操作する等して、設定、登録及び削除等を実行可能に構成される。なお、この端末リストを車両制御装置12に格納し、無線通信機器11が車両制御装置12を介して端末リストのデータを参照する構成とし、車両制御装置12に入力装置を設ける構成としても良い。
この端末リストには、ユーザが無線通信機器の識別を容易にするための無線通信機器名称、上記識別情報及び位置情報等が含まれ、これらの情報が初期登録される。このうち、位置情報は、該当する無線通信機器からの無線データ受信時に登録・更新等されるようになっている。
例えば、複数人のユーザが複数の車両1に分乗して移動等する場合には、それらの車両1に搭載された無線通信機器の呼称及び識別情報を、各自の無線通信機器11の端末リストに予め登録する。そして、各自が一度集合場所に集まったときに、各無線通信機器が直接通信可能となるため、各々の無線通信機器が周辺端末テーブル210に、直接無線通信可能な無線通信機器として、これらの無線通信機器を登録する。このとき、各無線通信機器は、周辺端末テーブル210に登録した無線通信機器が上記端末リストにも登録されている場合、その無線通信機器について端末リストの位置情報も登録・更新する。これにより、端末リストに登録されている無線通信機器の情報が最新の情報に常に更新され、各無線通信機器11は、無線通信時の最終宛先情報として利用可能となる。
なお、本実施の形態では、車両1に搭載された無線通信機器11のみが互いに通信する場合について例示したが、これに限らず、無線通信機器11が、例えばユーザの自宅に設置された無線端末等と通信する構成としても良い。この構成においては、自宅付近においてユーザが端末リストに自宅の無線端末を登録すると、車両1に搭載された無線通信機器11が起動されたときに、無線通信機器11は、その無線端末を直接無線通信可能な端末として周辺端末テーブル210に登録するとともに、その無線端末の位置情報を端末リストに登録・更新する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、無線通信機器11が、自己の無線通信エリア内に、通信相手の無線通信機器が在圏するか否かを判断し、通信相手すなわち最終宛先となる無線通信機器が在圏しない場合には、実際の中継処理を行う時点で自己の無線通信エリア内に在圏すると推定される他の無線通信機器に通信データを送信し当該通信データの中継を行わせる構成としたため、専用の中継機器を用いる必要がなく、システム全体のコストを低減することが可能となる。
また、本実施の形態によれば、無線通信機器11が、直接通信可能な無線通信機器を登録した周辺端末テーブル210を有し、通常の通信データ受信により、この周辺端末テーブル210を更新し、そして、この周辺端末テーブル210に登録されている無線通信機の中から、中継させるに最適な無線通信機器として、実際の中継処理を行う時点で自己の無線通信エリア内に在圏すると推定される他の無線通信機器を選択する構成としたため、通信データの中継に関する無駄な通信が不要となり、無線通信システムへの負荷を低減させることができる。
特に、本実施形態によれば、移動通信端末たる無線通信機器11の各々が、直接通信可能な無線通信機器の情報を逐次登録及び更新する機能と、通信データの送信に際し、確実に中継が行える、最適な中継ルートを選択する機能とを備える構成としているため、通信量の増大を防止し、さらに、中継機能を有した移動体通信システムを簡易に構成することが可能となる。
なお、上述した実施の形態は、本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形及び応用可能であることは勿論である。
例えば、上述した実施の形態では、車両1に搭載された無線通信機器11に本発明を適用した場合について例示したが、これに限らず、例えば携帯電話機等の移動通信端末同士の通信にも、本発明を適用することが可能である。
本発明の実施の形態にかかる車々間通信システムの構成を概略的に示す図である。 車両に搭載される車載システムの概略的構成を示すブロック図である。 無線通信機器の機能的構成を示すブロック図である。 通信データ中継時の動作説明図である。 車々間通信システムに用いられる無線フレームの構成を模式的に示す図である。 車々間通信システムに用いられる無線フレームの構成を模式的に示す図である。 車々間通信システムに用いられる無線フレームの構成を模式的に示す図である。 周辺端末テーブルの構成を模式的に示す図である。 周辺端末テーブル処理のフローチャートである。 周辺端末テーブル更新処理のフローチャートである。 無線ルート選択処理のフローチャートである。
符号の説明
1 車両
2 路側機器
11、11a〜11c、A〜C、H、K 無線通信機器
12 車両制御機器
101 CPU(在圏判別部、端末選択部)
102 メモリ
103 データリンク部(通信制御部)
104 変復調部(通信制御部)
105 RF部(通信制御部)
200 無線フレーム
200a 宛先フィールド
200b 送信元フィールド
200c 最終宛先フィールド
200d 発信元フィールド
210 周辺端末テーブル
210b 識別情報データ
210c 位置情報データ
210d 時刻データ
210e 移動速度データ
210f 移動方位データ
S 車々間通信システム

Claims (12)

  1. 複数の移動通信端末を備え、各々の移動通信端末が互いに無線により通信する移動体通信システムにおいて、
    送信元の移動通信端末は、
    送信元の移動通信端末の無線通信エリア内に過去において在圏し、実際の中継処理を行う時点では在圏しない最終宛先の移動通信端末を通信相手に指定して、現在在圏する一の移動通信端末に通信データを送信し、
    一の移動通信端末は、
    自己の無線通信エリア内に、通信相手の移動通信端末が在圏するか否かを判別し、前記通信相手の移動通信端末が在圏しない場合には、送信元からの通信データに含まれる通信相手の移動通信端末の位置情報を参照し、自己の無線通信エリア内に在圏している移動通信端末のうち、実際の中継処理を行う時点で前記自己の無線通信エリア内に在圏すると推定される、通信相手の移動通信端末に最も近い他の移動通信端末を特定し、他の移動通信端末に前記通信データを送信し前記通信データの中継を行わせことを特徴とする移動体通信システム。
  2. 請求項1記載の移動体通信システムにおいて、
    前記一の移動通信端末は、現在、前記自己の無線通信エリア内に在圏す移動通信端末のそれぞれに対応する移動速度及び移動方位に基づいて実際の中継処理を行う時点で前記自己の無線通信エリア内に在圏すると推定される他の移動通信端末を特定することを特徴とする移動体通信システム。
  3. 請求項1または請求項2記載の移動体通信システムにおいて、
    前記一の移動通信端末は、実際の中継処理を行う時点で前記自己の無線通信エリア内に在圏すると推定され移動通信端末のうち、前記通信相手の移動通信端末の最も近くに存在する移動通信端末に通信データを中継させる
    ことを特徴とする移動体通信システム。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の移動体通信システムにおいて、
    前記各々の移動通信端末は、
    自己の位置情報を取得する位置取得部を備え、
    通信データを送信する場合に、自己に割り当てられた識別情報および前記位置情報を含めて送信するとともに、
    通信データを受信した場合には、受信した通信データに含まれている識別情報および前記位置情報並びに前回受信した位置情報に基づいて、移動速度情報および移動方位情報を算出し、識別情報、位置情報、移動速度情報及び移動方位情報を組にして、直接無線通信可能な移動通信端末の情報として記憶する
    ことを特徴とする移動体通信システム。
  5. 請求項1記載の移動体通信システムにおいて、
    前記各々の移動通信端末は、
    自己の位置情報を取得する位置取得部を備え、
    通信データを送信する場合に、自己に割り当てられた識別情報および前記位置情報を含めて送信するとともに、
    通信データを受信した場合には、受信した通信データに含まれている識別情報および前記位置情報並びに前回受信した位置情報に基づいて、移動速度情報および移動方位情報を算出し、識別情報、位置情報、移動速度情報及び移動方位情報を組にして、直接無線通信可能な端末の情報として記憶し、
    前記一の移動通信端末は、当該移動端末の自己の無線通信エリア内に在圏す移動通信端末のうち、実際の中継処理を行う時点で前記自己の無線通信エリア内に在圏すると推定される他の移動通信端末であって、前記通信相手の移動通信端末の最も近くに存在する移動通信端末を、記憶した位置情報、前記移動速度情報および移動方位情報に基づいて特定し選択し、選択した他の移動通信端末に通信データを中継させる
    ことを特徴とする移動体通信システム。
  6. 請求項4または請求項5に記載の移動体通信システムにおいて、
    前記各々の移動通信端末は、
    通信データを受信するごとに、今回受信した通信データに含まれている識別情報を既に記憶している場合には、該当する識別情報と対応付けられた位置情報、移動速度情報および移動方位情報を、今回受信した通信データに対応する位置情報、移動速度情報および移動方位情報に更新する、
    ことを特徴とする移動体通信システム。
  7. 請求項6に記載の移動体通信システムにおいて、
    前記各々の移動通信端末は、
    前記識別情報、前記位置情報、前記移動速度情報および前記移動方位情報を記憶した時刻、あるいは、更新した時刻を、当該識別情報、前記位置情報、前記移動速度情報および前記移動方位情報を組にして記憶するとともに、
    記憶している前記時刻が現在時刻より所定時間以上前である場合には、当該時刻に対応する識別情報、前記位置情報、前記移動速度情報および前記移動方位情報を消去する、
    ことを特徴とする移動体通信システム。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の移動体通信システムにおいて、
    前記一の移動通信端末は、前記通信相手の移動通信端末の識別情報が記憶されているか否かに基づいて、前記自己の無線通信エリア内に、前記通信相手の移動通信端末が在圏するか否かを判断する
    ことを特徴とする移動体通信システム。
  9. 請求項3ないし請求項8のいずれかに記載の移動体通信システムにおいて、
    前記各々の移動通信端末は、通信データを送信する場合に、
    前記通信データの送信先となる移動通信端末の識別情報および位置情報が格納された宛先フィールドと、
    前記通信データの送信元となる自身の端末の識別情報および位置情報が格納された送信元フィールドと、
    前記通信データの最終宛先となる移動通信端末の識別情報および位置情報が格納された最終宛先フィールドとを少なくとも有する無線フレームを用いる、
    ことを特徴とする移動体通信システム。
  10. 請求項9記載の移動体通信システムにおいて、
    前記一の移動通信端末は、
    前記自己の無線通信エリア内に、通信相手の移動通信端末が在圏する場合、この通信相手の移動端末の識別情報及び位置情報を前記宛先フィールド及び前記最終宛先フィールドに格納して送信するとともに、
    前記通信相手の移動通信端末が在圏していない場合には、通信データを中継させる前記他の移動通信端末の識別情報及び位置情報を前記宛先フィールドに格納するとともに、前記通信相手の移動通信端末の識別情報及び位置情報を前記最終宛先フィールドに格納して送信する、
    ことを特徴とする移動体通信システム。
  11. 請求項10記載の移動体通信システムにおいて、
    前記各々の移動通信端末は、
    前記無線フレームの通信データを受信した場合、
    前記送信先フィールドに自身の端末の識別情報が格納され、なおかつ、前記最終宛先フィールドに自身の端末の識別情報が格納されていなければ、
    前記送信元フィールドに自身の識別情報及び位置情報を格納するとともに、
    最終宛先フィールドの識別情報に対応する移動通信端末が自身の無線通信エリアに在圏するときは、前記送信先フィールドに前記最終宛先フィールドの識別情報及び位置情報を格納して送信するとともに、
    最終宛先フィールドの識別情報に対応する移動通信端末が自身の無線通信エリアに在圏しないときには、前記通信データを中継させるべき前記他の移動通信端末の識別情報及び位置情報を前記送信先フィールドに格納して送信する
    ことを特徴とする移動体通信システム。
  12. 請求項4ないし請求項11のいずれかに記載の移動体通信システムにおいて、
    前記各々の移動通信端末は、自己の位置情報を、GPSを用いた測位装置から取得することを特徴とする移動体通信システム。
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