WO2022254998A1

WO2022254998A1 - 制御方法、サーバ装置、プログラム及びデータ配信システム

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Publication number: WO2022254998A1
Application number: PCT/JP2022/018591
Authority: WO
Inventors: 雅裕田口
Original assignee: パナソニックインテレクチュアルプロパティコーポレーションオブアメリカ
Priority date: 2021-06-03
Filing date: 2022-04-22
Publication date: 2022-12-08
Also published as: US20240096216A1; CN117413540A; JPWO2022254998A1

Abstract

コンピュータが、互いに近距離無線通信可能な複数の移動体の移動予定を示すスケジュール情報を取得し、前記複数の移動体のうち第一の移動体から自身の現在の状態を示す状態情報が受信できないことを検知した場合に、前記スケジュール情報に基づいて、前記第一の移動体が滞在している第一エリアに移動予定の第二の移動体を検索し、前記第一の移動体への配信データを前記第二の移動体に送信する、制御方法。

Description

制御方法、サーバ装置、プログラム及びデータ配信システム

　本開示は、複数の移動体にデータを配信する技術に関するものである。

　従来から、複数の移動体を共用するシェアリングサービスにおいて、複数の移動体とサーバ装置との間で無線通信を行うことが知られている。例えば、各移動体の現在の状態を示す情報をサーバ装置に送信し、サーバ装置において各移動体の状態を管理することが知られている。しかし、移動体が電波状況の悪い場所に移動した場合等、移動体とサーバ装置との間で無線通信が行えなくなる場合がある。

　このため、特許文献１では、車両がサーバとの通信圏外にある場合に、車車間通信によって、自身の現在の状態を示す車両情報を近傍の他の車両に送信し、また、当該他の車両から当該他の車両の車両情報を受信することが提案されている。そして、サーバとの通信圏内に車両が移動したときに、自身の車両情報及び通信圏外で受信した他の車両の車両情報を、サーバに送信することが提案されている。

　しかし、特許文献１の技術では、サーバとの通信圏外にいる他の車両に対し、当該他の車両への配信データを配信できないという問題があった。

特開２０１３－３７６７６号公報

　本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、無線通信が行えない状態の移動体に当該移動体への配信データを配信可能な制御方法、サーバ装置、プログラム及びデータ配信システムを提示することを目的とする。

　本開示の一態様に係る制御方法は、コンピュータが、互いに近距離無線通信可能な複数の移動体の移動予定を示すスケジュール情報を取得し、前記複数の移動体のうち第一の移動体から自身の現在の状態を示す状態情報が受信できないことを検知した場合に、前記スケジュール情報に基づいて、前記第一の移動体が滞在している第一エリアに移動予定の第二の移動体を検索し、前記第一の移動体への配信データを前記第二の移動体に送信する。

データ配信システムの全体構成の一例を示す図である。第一移動体及び第二移動体の公開鍵のデータをサーバ装置に登録するときのデータ配信システムの処理の一例を示すシーケンス図である。ユーザがサーバ装置と通信可能な状態にある第一移動体を利用するときのデータ配信システムの処理の一例を示すシーケンス図である。通信圏外の第二移動体への配信データを第一移動体に代理で送信するときのデータ配信システムの処理の一例を示すシーケンス図である。第一移動体が第二移動体への配信データを第二移動体に転送するときのデータ配信システムの処理の一例を示すシーケンス図である。第一移動体が配信データの受信の完了を示す情報をサーバ装置に転送するときのデータ配信システムの処理の一例を示すシーケンス図である。三台の移動体それぞれの移動予定を示す図である。通信圏外の第二移動体への配信データを第一移動体に代理で送信するときのデータ配信システムの処理の他の一例を示すシーケンス図である。第一移動体が第二移動体への配信データを第二移動体に転送するときのデータ配信システムの処理の他の一例を示すシーケンス図である。

　（本開示に至る経緯）
　上述のように、従来から、複数の移動体を共用するシェアリングサービスにおいて、複数の移動体とサーバ装置との間で無線通信を行うことが知られている。例えば、特許文献１に記載のように、各車両の状態を示す車両情報をサーバ装置に送信し、サーバ装置において各車両の状態を管理することが知られている。一方、ユーザによる各移動体の利用に関する情報及びファームウェア等の各移動体に固有の情報を含んだ配信データを、サーバ装置から各移動体に送信することが知られている。

　しかし、移動体が電波状況の悪い場所に移動した場合等、移動体とサーバ装置との間で無線通信が行えなくなる場合がある。このため、上述のように、特許文献１では、サーバとの通信圏外にいる他の車両の車両情報をサーバへ送信する方法が提案されている。しかし、この方法では、通信圏外の他の車両に対し、当該他の車両に固有の情報を含んだ配信データを配信できないという問題がある。

　そこで、本発明者は、無線通信が行えない状態の移動体に対して、当該移動体への配信データを配信する技術について鋭意検討し、以下に示す本開示の各態様に相当するに至った。

　本構成によれば、スケジュール情報に基づいて、状態情報が受信できない状態にある第一の移動体への配信データの送信先として、第一の移動体が滞在している第一エリアに移動予定の第二の移動体が検索される。そして、当該第二の移動体に前記配信データが送信される。このため、第二の移動体は、第一エリアに移動したときに、第一の移動体への配信データを近距離無線通信によって第一の移動体に配信することができる。

　上記制御方法において、前記スケジュール情報は、前記複数の移動体が出発する予定のエリア及び日時を示す情報と、前記複数の移動体が到着する予定のエリア及び日時を示す情報と、を含んでもよい。

　本構成によれば、前記スケジュール情報を参照して、第一の移動体が最も直近の過去の日時に到着したエリアを、第一の移動体が滞在している第一エリアとして把握することができる。また、前記スケジュール情報を参照して、第一の移動体が第一エリアに到着した日時以降であって、且つ、第一の移動体が最も直近に出発する予定の日時よりも前の日時に第一エリアに到着する予定の移動体を、第一エリアに移動予定の第二の移動体として適切に検索することができる。

　上記制御方法において、前記配信データは、前記第一の移動体を最新の状態にするデータであり、前記配信データの送信では、前記第一の移動体から直近に受信した前記状態情報が、前記第一の移動体の最新の状態を示していないことを検知した場合に、前記第二の移動体に前記配信データを送信してもよい。

　本構成によれば、第一の移動体が最新の状態ではない場合に、第一の移動体を最新の状態にする配信データを、第二の移動体を介して第一の移動体に送信することができる。

　上記制御方法において、前記配信データの送信では、更に、前記配信データを前記第一の移動体に転送することを要求する情報を、前記第二の移動体に送信してもよい。

　本構成によれば、人手を介さずに、第二の移動体に、第一の移動体への配信データを第一の移動体に転送させることができる。

　上記制御方法において、前記配信データの送信では、更に、前記スケジュール情報に基づいて、前記第一の移動体が前記第一エリアに所定時間以上滞在することを検知した場合、前記配信データの受信の完了を示す情報を前記第一の移動体から受信して前記コンピュータに転送することを要求する情報を、前記第二の移動体に更に送信してもよい。

　本構成によれば、人手を介さずに、第二の移動体に、第一の移動体への配信データを第一の移動体に転送させることができる。また、第一の移動体が所定時間以上通信困難な状態であっても、第二の移動体に、配信データの受信の完了を示す情報を第一の移動体から受信してコンピュータに転送させることができる。このため、コンピュータは、第一の移動体との通信が困難な状態であっても、第一の移動体に配信データが配信されたことを把握することができる。

　上記制御方法において、前記第二の移動体の検索では、前記近距離無線通信による前記第一の移動体との通信速度と前記配信データのデータ量とに基づいて、前記第一の移動体への前記配信データの転送を完了するのに要する所要時間を算出し、前記スケジュール情報に基づいて、前記第一エリアの滞在時間が前記所要時間よりも長い一以上の移動体を、前記第二の移動体として検索してもよい。

　本構成では、近距離無線通信によって第一の移動体への配信データの転送を完了するのに要する所要時間よりも長い時間、第一エリアに滞在する予定の一以上の移動体が第二の移動体として検索される。このため、当該第二の移動体は、第一エリアに滞在している間に、第一の移動体への配信データを近距離無線通信によって第一の移動体に送信することができる。

　上記制御方法において、前記第二の移動体の検索では、前記スケジュール情報に基づいて、前記第一エリアの滞在時間が前記所要時間よりも長い二以上の移動体を検知した場合、前記スケジュール情報に基づいて、前記二以上の移動体のうち前記第一エリアから前記第一エリアとは別の第二エリアへ最初に移動する移動体を、前記第二の移動体として検索してもよい。

　本構成では、近距離無線通信によって第一の移動体への配信データの転送を完了するのに要する所要時間よりも長い時間、第一エリアに滞在する予定の二以上の移動体のうち、最も早く第一エリアから離れる移動体が第二の移動体として検索される。

　このため、例えば、当該第二の移動体は、第一の移動体に前記配信データを送信した後、第一の移動体から前記配信データの受信の完了を示す情報を受信したときに、当該受信の完了を示す情報を早急にコンピュータに送信することができる。この場合、コンピュータは、第一の移動体が前記配信データを受信した状態であることを早急に把握することができる。

　上記制御方法において、前記第二の移動体の検索では、前記近距離無線通信による前記第一の移動体との通信速度と前記配信データのデータ量とに基づいて、前記第一の移動体への前記配信データの転送を完了するのに要する所要時間を算出し、前記スケジュール情報に基づいて、前記第一エリアの滞在時間が前記所要時間よりも短い二以上の移動体を、前記第二の移動体として検索し、前記配信データの送信では、前記配信データを前記第二の移動体の総数以下の複数個のデータに分割し、前記第二の移動体に含まれる前記総数以下の移動体に、前記複数個のデータを重複しないように送信してもよい。

　本構成によれば、近距離無線通信によって第一の移動体への配信データの転送を完了するのに要する所要時間よりも短い時間、第一エリアに滞在する予定の二以上の移動体が、第二の移動体として検索される。また、配信データが当該第二の移動体に含まれる移動体の総数以下の複数のデータに分割され、第二の移動体に含まれる前記総数以下の移動体に対し、前記複数のデータが重複しないように送信される。

　このため、前記総数以下の移動体は、前記複数のデータのそれぞれを近距離無線通信によって第一の移動体に送信することができる。これにより、第一の移動体は、前記総数以下の移動体から受信した前記複数のデータを結合することで前記配信データを取得することができる。

　本開示の別の一態様に係るサーバ装置は、互いに近距離無線通信可能な複数の移動体の移動予定を示すスケジュール情報を取得する取得部と、前記複数の移動体のうち第一の移動体から自身の現在の状態を示す状態情報が受信できないことを検知した場合に、前記スケジュール情報に基づいて、前記第一の移動体が滞在している第一エリアに移動予定の第二の移動体を検索する処理部と、前記第一の移動体への配信データを前記第二の移動体に送信する送信部と、を備える。

　本構成によれば、上記制御方法と同様の作用効果が得られる。

　本開示の別の一態様に係るプログラムは、コンピュータを、互いに近距離無線通信可能な複数の移動体の移動予定を示すスケジュール情報を取得する取得部と、前記複数の移動体のうち第一の移動体から自身の現在の状態を示す状態情報が受信できないことを検知した場合に、前記スケジュール情報に基づいて、前記第一の移動体が滞在している第一エリアに移動予定の第二の移動体を検索する処理部と、前記第一の移動体への配信データを前記第二の移動体に送信する送信部、として機能させる。

　本構成によれば、上記制御方法と同様の作用効果が得られる。本開示は、このようなコンピュータプログラムを、ＣＤ－ＲＯＭ等のコンピュータ読取可能な非一時的な記録媒体あるいはインターネット等の通信ネットワークを介して流通させることができるのは、言うまでもない。

　本開示の別の一態様に係るデータ配信システムは、サーバ装置から複数の移動体へデータを送信するデータ配信システムであって、前記複数の移動体は、それぞれ、自身の現在の状態を示す状態情報を前記サーバ装置に送信する状態通知部と、他の移動体と互いに近距離無線通信する近距離無線通信部と、を備え、前記サーバ装置は、前記複数の移動体の移動予定を示すスケジュール情報を取得する取得部と、前記複数の移動体のうち第一の移動体から前記状態情報が受信できないことを検知した場合に、前記スケジュール情報に基づいて、前記第一の移動体が滞在している第一エリアに移動予定の第二の移動体を検索する処理部と、前記第一の移動体への配信データを前記第二の移動体に送信する送信部と、を備える。

　本構成によれば、サーバ装置では、第一の移動体から状態情報を受信できない場合、スケジュール情報に基づいて、第一の移動体への配信データの送信先として、第一の移動体が滞在している第一エリアに移動予定の第二の移動体が検索される。そして、当該第二の移動体に前記配信データが送信される。このため、第二の移動体は、第一エリアに移動したときに、第一の移動体への配信データを近距離無線通信部によって第一の移動体に配信することができる。

　尚、以下で説明する実施の形態は、何れも本開示の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、構成要素、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また全ての実施の形態において、各々の内容を組み合わせることもできる。

　以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。

　（実施の形態）
　図１は、データ配信システム１００の全体構成の一例を示す図である。本開示の実施の形態に係るデータ配信システム１００は、互いにＢｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）等の近距離無線通信が可能な複数の移動体２と、当該複数の移動体２を共用するシェアリングサービスの提供元が当該サービスを提供するためのサーバ装置１と、シェアリングサービスのユーザが使用するユーザ端末３と、シェアリングサービスの管理者が使用する管理者端末４を備える。

　移動体２、ユーザ端末３及び管理者端末４は、ネットワーク９を介してサーバ装置１と通信可能に接続されている。ネットワーク９は、例えば、インターネット及び携帯電話通信網等を含むＷＡＮ（Ｗｉｄｅ　Ａｒｅａ　Ｎｅｔｗｏｒｋ）で構成される。

　移動体２には、例えば、自動車、バイク、原動機付自転車及び電動自転車等のユーザの運転によって移動可能な車両が採用される。ユーザ端末３及び管理者端末４には、スマートフォン、タブレット端末及びパソコン等のネットワーク９を介して外部装置と通信可能な情報処理装置が採用される。サーバ装置１には、ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ　ＰｒｏｃｅＳ１ｉｎｇ　Ｕｎｉｔ）等のプロセッサ、メモリ及びネットワーク９を介して外部装置と通信する通信回路を備えた一以上のコンピュータからなるクラウドサーバが採用される。

　データ配信システム１００は、サーバ装置１がネットワーク９を介してユーザ端末３及び管理者端末４から取得した情報及びデータに基づいて生成した各移動体２への配信データを、サーバ装置１からネットワーク９を介して各移動体２に配信する。また、データ配信システム１００は、サーバ装置１との無線通信ができない状態にある移動体２への配信データを、他の代理の移動体２を介して当該無線通信ができない状態にある移動体２に配信する。

　以下、移動体２及びサーバ装置１のそれぞれについて詳細な構成を説明する。

　移動体２は、メモリ２０、無線通信回路２１、近距離無線通信回路２２及びプロセッサ２３を含む。移動体２は、更に、移動体２を駆動させるためのバッテリー、現在位置を検知するＧＰＳ（Ｇｌｏｂａｌ　Ｐｏｓｉｔｉｏｎｉｎｇ　Ｓｙｓｔｅｍ）センサー、移動体２を利用するためにユーザに各種の操作を行わせるための操作装置、及び、各種の情報を表示するディスプレイを備える。

　メモリ２０は、例えばフラッシュメモリ等の不揮発性の書き換え可能な半導体メモリで構成されている。メモリ２０には、ファームウェア等のプロセッサ２３が実行するプログラム並びに移動体２の秘密鍵及び公開鍵のデータが記憶されている。また、メモリ２０は、移動体２の移動予定を示すスケジュール情報を記憶する。

　具体的には、スケジュール情報には、当該スケジュール情報を生成した日時を示す情報（以降、生成日時情報）、移動体２の識別情報、移動体２を利用するユーザに関する情報（以降、ユーザ情報）が含まれる。スケジュール情報には、移動体２が出発する予定のエリア及び日時を示す情報及び移動体２が到着する予定のエリア及び日時を示す情報が含まれる。エリアとは、シェアリングサービスのサービス提供拠点である。エリアにおいて、シェアリングサービスで共用可能な所定数の移動体２が提供及び返却される。ユーザ情報には、ユーザの識別情報、ユーザの氏名及び連絡先を示す情報、ユーザが利用する移動体２のロックを解除するための認証コード等が含まれる。

　無線通信回路２１は、サーバ装置１とネットワーク９を介して無線通信を行う。近距離無線通信回路２２は、他の移動体２との間で近距離無線通信を行う。

　プロセッサ２３は、ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ　ＰｒｏｃｅＳ１ｉｎｇ　Ｕｎｉｔ）で構成されている。プロセッサ２３は、送信部２３１（状態通知部、近距離無線通信部）、処理部２３２及び取得部２３３を含む。これらのブロックは、専用のハードウェア回路で構成されていてもよい。

　送信部２３１は、無線通信回路２１を用いてサーバ装置１に各種の情報及びデータを送信する。具体的には、送信部２３１は、メモリ２０に記憶されている公開鍵のデータをサーバ装置１に送信する。また、送信部２３１は、移動体２の現在の状態を示す状態情報を定期的（例えば３０秒毎）にサーバ装置１に送信する。

　状態情報には、現在日時を示す情報（以降、現在日時情報）、移動体２の識別情報、移動体２の種類を示す情報、及び、移動体２の現在位置を示す情報が含まれる。移動体２の種類を示す情報には、移動体２が自動車、バイク、原動機付自転車及び電動自転車の何れであるかを示す情報、及び、移動体２のモデル番号（型番）を示す情報が含まれる。状態情報には、更に、スケジュール情報がメモリ２０に記憶された日時を示す情報（以降、スケジュール更新日時情報）及びメモリ２０に記憶されているファームウェアのバージョンを示す情報（以降、バージョン情報）が含まれる。

　送信部２３１は、近距離無線通信回路２２を用いて所定距離内に存在する他の移動体２に各種の情報及びデータを送信する。具体的には、送信部２３１は、取得部２３３が取得した他の移動体２への配信データを、近距離無線通信回路２２を用いて当該他の移動体２へ送信する。

　処理部２３２は、取得部２３３が取得した各種の情報及びデータ並びにメモリ２０に記憶されている各種の情報及びデータを用いて所定の処理を行う。例えば、処理部２３２は、取得部２３３が自身への配信データを取得した場合、メモリ２０に記憶されている秘密鍵のデータを用いて当該配信データを復号化する。処理部２３２は、復号化した配信データに含まれるスケジュール情報及び／又はファームウェアをメモリ２０に記憶する。

　取得部２３３は、無線通信回路２１がサーバ装置１から受信した各種の情報及びデータを取得する。具体的には、取得部２３３は、無線通信回路２１がサーバ装置１から受信した自身又は他の移動体２への配信データを取得する。

　取得部２３３は、近距離無線通信回路２２が他の移動体２から受信した各種の情報及びデータを取得する。具体的には、取得部２３３は、近距離無線通信回路２２が他の移動体２から受信した配信データを取得する。

　サーバ装置１は、メモリ１０、通信回路１１及びプロセッサ１３を含む。

　メモリ１０は、例えば、フラッシュメモリ等の不揮発性の書き換え可能な半導体メモリ又はＨＤＤ（Ｈａｒｄ　Ｄｉｓｋ　Ｄｒｉｖｅ）等で構成されている。メモリ１０には、プロセッサ１３が実行するプログラムが記憶されている。また、メモリ１０は、スケジュール情報記憶部１１１、状態情報記憶部１１２、公開鍵記憶部１１３及びファームウェア記憶部１１４を含む。

　スケジュール情報記憶部１１１は、複数の移動体２の移動予定を示すスケジュール情報を記憶する。

　状態情報記憶部１１２は、複数の移動体２に関する情報（以降、移動体情報）及び複数の移動体２の状態を示す状態情報を記憶する。移動体情報には、移動体２の識別情報、移動体２の通信用の宛先情報、移動体２のモデル番号（型番）、及び移動体２の移動速度を示す情報等が含まれる。

　公開鍵記憶部１１３は、複数の移動体２の公開鍵のデータを記憶する。

　ファームウェア記憶部１１４は、複数の移動体２が利用可能なファームウェア及び当該ファームウェアに関する情報（以降、ファームウェア情報）を記憶する。ファームウェア情報には、ファームウェアのバージョンを示す情報（以降、バージョン情報）、ファームウェアを利用可能な移動体２の種類を示す情報等が含まれる。

　通信回路１１は、ユーザ端末３、管理者端末４及び複数の移動体２との間でネットワーク９を介して通信を行う。

　プロセッサ１３は、ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ　Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ　Ｕｎｉｔ）で構成されている。プロセッサ１３は、メモリ１０に記憶されているプログラムを実行することにより、取得部１３３、処理部１３２及び送信部１３１として動作する。

　取得部１３３は、通信回路１１が複数の移動体２、ユーザ端末３及び管理者端末４から受信した各種の情報及びデータを取得する。

　具体的には、取得部１３３は、通信回路１１が各移動体２から受信した各移動体２の公開鍵のデータを取得する。取得部１３３は、通信回路１１が各移動体２から受信した各移動体２の現在の状態を示す状態情報を取得する。

　取得部１３３は、通信回路１１がユーザ端末３から受信したサービス利用情報を取得する。サービス利用情報は、ユーザによる移動体２の利用内容を示す情報である。サービス利用情報には、ユーザが当該サービス利用情報を入力した日時を示す情報、ユーザ情報、ユーザが利用する移動体２の識別情報、当該移動体２の利用を開始するエリア及び日時を示す情報（以降、貸出情報）並びに当該移動体２を返却するエリア及び日時を示す情報（以降、返却情報）が含まれる。

　取得部１３３は、通信回路１１が管理者端末４から受信した移動体情報を取得する。取得部１３３は、通信回路１１が管理者端末４から受信したファームウェア及びファームウェア情報を取得する。

　処理部１３２は、取得部１３３が取得した各種の情報及びデータ並びにメモリ１０に記憶されている各種の情報及びデータを用いて所定の処理を行う。

　具体的には、処理部１３２は、取得部１３３が取得したサービス利用情報に基づき、各移動体２のスケジュール情報を生成し、生成した各移動体２のスケジュール情報をスケジュール情報記憶部１１１に記憶する。

　詳しくは、処理部１３２は、サービス利用情報に含まれる、ユーザが当該サービス利用情報を入力した日時を示す情報によって、スケジュール情報に含まれる生成日時情報を生成する。処理部１３２は、サービス利用情報に含まれる移動体２の識別情報及びユーザ情報によって、スケジュール情報に含まれる移動体２の識別情報及びユーザ情報を生成する。処理部１３２は、サービス利用情報に含まれる貸出情報によって、スケジュール情報に含まれる移動体２が出発する予定のエリア及び日時を示す情報を生成する。処理部１３２は、サービス利用情報に含まれる返却情報によって、スケジュール情報に含まれる移動体２が返却する予定のエリア及び日時を示す情報を生成する。

　処理部１３２は、取得部１３３が取得した各移動体２に関する移動体情報を状態情報記憶部１１２に記憶する。これにより、各移動体２が、シェアリングサービスで共用する対象の移動体２として登録される。処理部１３２は、取得部１３３が各移動体２の状態情報を取得する度に、当該状態情報を状態情報記憶部１１２に記憶する。これにより、処理部１３２は、状態情報記憶部１１２に最も直近に記憶した各移動体２の状態情報によって、各移動体２の現在の状態を示す状態情報を更新する。

　処理部１３２は、取得部１３３が取得した各移動体２の公開鍵のデータを公開鍵記憶部１１３に記憶する。処理部１３２は、取得部１３３が取得したファームウェア及びファームウェア情報を対応付けてファームウェア記憶部１１４に記憶する。

　処理部１３２は、状態情報記憶部１１２に記憶されている各移動体２の現在の状態を示す状態情報及びスケジュール情報記憶部１１１に記憶されている各移動体２のスケジュール情報に基づいて、各移動体２が最新の状態であるか否かを判定する。各移動体２が最新の状態であるとは、各移動体２が、各移動体２を最新の状態にする配信データの受信を完了している状態であることを示す。処理部１３２は、各移動体２が最新の状態ではないと判定した場合、各移動体２を最新の状態にする配信データを取得する。当該配信データには、各移動体２に配信する最新バージョンのファームウェア及び各移動体２の移動予定を示すスケジュール情報が含まれる。

　具体的には、処理部１３２は、状態情報記憶部１１２に最も直近に記憶された各移動体２の状態情報を、各移動体２の現在の状態を示す状態情報として参照する。当該状態情報に含まれる各移動体２の種類を示す情報と当該状態情報に含まれるバージョン情報よりも新しいバージョンを示すバージョン情報を含むファームウェア情報がファームウェア記憶部１１４に記憶されているとする。この場合、処理部１３２は、各移動体２が最新の状態ではないと判定する。そして、処理部１３２は、ファームウェア記憶部１１４から、当該ファームウェア情報に対応付けられているファームウェアを、各移動体２を最新の状態にする配信データとして取得する。

　また、処理部１３２は、スケジュール情報記憶部１１１に記憶されている各移動体２のスケジュール情報のうち、上記の参照した状態情報に含まれるスケジュール更新日時情報よりも新しい日時を示す生成日時情報を含むスケジュール情報が存在する場合、各移動体２が最新の状態ではないと判定する。この場合、処理部１３２は、スケジュール情報記憶部１１１から、当該新しい日時を示す生成日時情報を含むスケジュール情報を、各移動体２を最新の状態にする配信データとして取得する。

　処理部１３２は、取得した各移動体２への配信データを、公開鍵記憶部１１３に記憶されている各移動体２の公開鍵のデータを用いて暗号化する。

　処理部１３２は、サーバ装置１との通信が困難な状態にある移動体２を検知した場合に、スケジュール情報記憶部１１１に記憶されている複数の移動体２のスケジュール情報に基づいて、当該移動体２への配信データを当該移動体２に転送することができる代理の移動体２を検索する。

　送信部１３１は、通信回路１１を用いて複数の移動体２に各種の情報及びデータを送信する。具体的には、送信部１３１は、処理部１３２が暗号化した各移動体２への配信データを各移動体２に送信する。また、送信部１３１は、処理部１３２によって代理の移動体２が検索された場合、処理部１３２が暗号化した配信データを代理の移動体２に送信する。

　次に、データ配信システム１００の処理について図２乃至図７を用いて説明する。

　（各移動体２の公開鍵のデータを登録する処理）
　まず、図２を用いて、第一移動体２ａ及び第二移動体２ｂの公開鍵のデータをサーバ装置１に登録するときのデータ配信システム１００の処理について説明する。図２は、第一移動体２ａ及び第二移動体２ｂの公開鍵のデータをサーバ装置１に登録するときのデータ配信システム１００の処理の一例を示すシーケンス図である。

　第一移動体２ａがシェアリングサービスで共用する対象として登録された後、図２に示すように、第一移動体２ａの送信部２３１は、メモリ２０に記憶されている第一移動体２ａの公開鍵のデータをサーバ装置１に送信する（ステップＳ２１１）。

　サーバ装置１では、処理部１３２は、取得部１３３が取得した第一移動体２ａの公開鍵のデータを、公開鍵記憶部１１３に記憶する（ステップＳ１１１）。これにより、第一移動体２ａの公開鍵がサーバ装置１に登録される。

　同様にして、第二移動体２ｂの公開鍵のデータがサーバ装置１に登録される。その結果、サーバ装置１において、第一移動体２ａ及び第二移動体２ｂのそれぞれに配信するデータを、第一移動体２ａ及び第二移動体２ｂの公開鍵のデータを用いて暗号化し、送信することが可能となる。

　（第一移動体２ａを利用する処理）
　次に、図３を用いて、ユーザがサーバ装置１と通信可能な状態にある第一移動体２ａを利用するときのデータ配信システム１００の処理について説明する。図３は、ユーザがサーバ装置１と通信可能な状態にある第一移動体２ａを利用するときのデータ配信システム１００の処理の一例を示すシーケンス図である。

　図３に示すように、第一移動体２ａの送信部２３１は、定期的に、第一移動体２ａの現在の状態を示す状態情報をサーバ装置１に送信する（ステップＳ２２１）。

　サーバ装置１では、処理部１３２は、取得部１３３が第一移動体２ａの状態情報を取得する度に、当該状態情報を状態情報記憶部１１２に記憶する。これにより、第一移動体２ａの現在の状態を示す状態情報が、状態情報記憶部１１２に最も直近に記憶した第一移動体２ａの状態情報に更新される（ステップＳ１２１）。

　一方、ユーザ端末３は、ユーザによる、第一移動体２ａを利用するためのサービス利用情報の入力操作を受け付けると、当該サービス利用情報をサーバ装置１に送信する（ステップＳ３２１）。

　サーバ装置１では、処理部１３２は、取得部１３３が取得した第一移動体２ａを利用するためのサービス利用情報を用いて第一移動体２ａのスケジュール情報を生成し、生成したスケジュール情報をスケジュール情報記憶部１１１に記憶する。これにより、第一移動体２ａのスケジュール情報が更新される（ステップＳ１２２）。

　また、管理者端末４は、管理者による、第一移動体２ａと同じ種類の移動体２で利用可能な最新バージョンのファームウェア及び当該ファームウェアに関するファームウェア情報の入力操作を受け付けると、当該ファームウェア及び当該ファームウェア情報をサーバ装置１に送信する（ステップＳ４２１）。

　サーバ装置１では、処理部１３２は、取得部１３３が取得した最新バージョンのファームウェア及び当該ファームウェアに関するファームウェア情報を対応付けてファームウェア記憶部１１４に記憶する（ステップＳ１２３）。

　その後、ユーザによる第一移動体２ａの利用が開始されると、第一移動体２ａの送信部２３１は、定期的に、第一移動体２ａの現在の状態を示す状態情報をサーバ装置１に送信する（ステップＳ２２１）。

　サーバ装置１では、処理部１３２は、取得部１３３が取得した状態情報を状態情報記憶部１１２に記憶する。これによって、第一移動体２ａの現在の状態を示す状態情報が更新される（ステップＳ１２１）。

　次に、処理部１３２は、状態情報記憶部１１２に記憶されている第一移動体２ａの現在の状態を示す状態情報及びスケジュール情報記憶部１１１に記憶されている第一移動体２ａのスケジュール情報に基づいて、第一移動体２ａが最新の状態であるか否かを判定する（ステップＳ１２４）。

　処理部１３２は、第一移動体２ａが最新の状態ではないと判定した場合、第一移動体２ａへの配信データを取得する（ステップＳ１２５）。送信部１３１は、第一移動体２ａに対し、配信データをダウンロードすることを要求する情報を送信する（ステップＳ１２６）。

　第一移動体２ａの取得部２３３が、配信データをダウンロードすることを要求する情報を取得すると、送信部２３１は、配信データの送信を要求する情報を、サーバ装置１に送信する（ステップＳ２２２）。

　サーバ装置１の取得部１３３が、配信データの送信を要求する情報を取得すると、処理部１３２は、当該配信データを公開鍵記憶部１１３に記憶されている第一移動体２ａの公開鍵のデータを用いて暗号化する。送信部１３１は、暗号化された第一移動体２ａへの配信データを第一移動体２ａに送信する（ステップＳ１２７）。

　第一移動体２ａでは、取得部２３３が配信データを取得すると、処理部２３２は、メモリ２０に記憶されている第一移動体２ａの秘密鍵のデータを用いて、当該配信データを復号化する（ステップＳ２２３）。処理部２３２は、復号化後の配信データをメモリ２０に反映する（ステップＳ２２４）。

　具体的には、ステップＳ２２４において、処理部２３２は、復号化後の配信データに第一移動体２ａのスケジュール情報が含まれている場合、当該スケジュール情報によって、メモリ２０に記憶されているスケジュール情報を更新する。送信部２３１は、サーバ装置１に送信する状態情報に含めるスケジュール更新日時情報を、ステップＳ２２４でスケジュール情報が更新された日時を示す情報に更新する。

　また、ステップＳ２２４において、処理部２３２は、復号化後の配信データにファームウェアが含まれている場合、当該ファームウェアによって、メモリ２０に記憶されているファームウェアを更新する。送信部２３１は、サーバ装置１に送信する状態情報に含めるバージョン情報を、当該ファームウェアのバージョンを示す情報に更新する。

　（第二移動体２ｂへの配信データを第一移動体２ａに代理で送信する処理）
　次に、第一移動体２ａがサーバ装置１と通信可能な状態にあるが、第二移動体２ｂがサーバ装置１と通信不可能な状態にある場合を例にして、第二移動体２ｂへの配信データを第一移動体２ａに代理で送信するときのデータ配信システム１００の処理について説明する。図４は、通信圏外の第二移動体２ｂへの配信データを第一移動体２ａに代理で送信するときのデータ配信システム１００の処理の一例を示すシーケンス図である。

　図４に示すように、第一移動体２ａの送信部２３１は、定期的に、第一移動体２ａの現在の状態を示す状態情報をサーバ装置１に送信する（ステップＳ２２１）。サーバ装置１では、処理部１３２は、取得部１３３が取得した第一移動体２ａの状態情報を状態情報記憶部１１２に記憶する。これにより、第一移動体２ａの現在の状態を示す状態情報が更新される（ステップＳ１２１）。一方、取得部１３３は、第二移動体２ｂの送信部２３１が送信する状態情報を取得できない状態となる。このため、第二移動体２ｂの現在の状態を示す状態情報が更新されなくなる。

　一方、処理部１３２は、定期的に、状態情報記憶部１１２に記憶されている複数の移動体２の状態情報を参照する。処理部１３２は、現在日時情報が、現在日時より所定期間以上前の日時を示す状態情報が存在する場合、当該状態情報に対応する移動体２はサーバ装置１との通信が困難な状態にあり、当該移動体２（第一の移動体）から状態情報が受信できないことを検知する（ステップＳ１３１）。本例では、ステップＳ１３１において、第二移動体２ｂから状態情報が受信できないことが検知されるものとする。

　処理部１３２は、第二移動体２ｂから状態情報が受信できないことを検知すると、状態情報記憶部１１２に記憶されている第二移動体２ｂの現在の状態を示す状態情報及びスケジュール情報記憶部１１１に記憶されている第二移動体２ｂのスケジュール情報に基づいて、第二移動体２ｂが最新の状態であるか否かを判定する（ステップＳ１３２）。

　処理部１３２は、第二移動体２ｂが最新の状態ではないと判定した場合、第二移動体２ｂへの配信データを取得する（ステップＳ１３３）。次に、処理部１３２は、スケジュール情報記憶部１１１に記憶されている複数の移動体２のスケジュール情報に基づいて、第二移動体２ｂへの配信データを第二移動体２ｂに転送することができる代理の移動体２を検索する（ステップＳ１３４）。

　具体的には、ステップＳ１３４において、処理部１３２は、スケジュール情報記憶部１１１に記憶されている複数の移動体２のスケジュール情報に基づいて、第二移動体２ｂが現在滞在しているエリア（第一エリア）に移動予定の移動体２を代理の移動体２（第二の移動体）として検索する。

　詳しくは、処理部１３２は、スケジュール情報記憶部１１１に記憶されている第二移動体２ｂのスケジュール情報を参照し、第二移動体２ｂが最も直近の過去の日時に到着したエリアを、第二移動体２ｂが現在滞在しているエリア（以降、通信不可能エリア）として把握する。

　処理部１３２は、第二移動体２ｂが通信不可能エリアに到着した日時以降であって、且、第二移動体２ｂが最も直近に出発する予定の日時よりも前の日時に、通信不可能エリアに到着する予定の日時を示す情報を含むスケジュール情報に対応する移動体２を、通信不可能エリアに移動予定の移動体２として把握する。スケジュール情報に対応する移動体２とは、当該スケジュール情報に含まれる移動体２の識別情報によって識別される移動体２である。

　尚、第二移動体２ｂが現在日時以降に出発することを示すスケジュール情報が存在しないとする。この場合、処理部１３２は、第二移動体２ｂが通信不可能エリアに到着した日時以降に、通信不可能エリアに到着する予定の日時を示す情報を含むスケジュール情報に対応する移動体２を、通信不可能エリアに移動予定の移動体２として把握する。

　また、処理部１３２は、通信不可能エリアに移動予定の移動体２が複数存在する場合、当該複数の移動体２の中からランダムに選択した移動体２を代理の移動体２として検索する。又は、後述する方法で、処理部１３２は、当該複数の移動体２の中から代理の移動体２を決定してもよい。本例では、ステップＳ１３４において、第一移動体２ａが代理の移動体２として検索されたものとする。

　ステップＳ１３４の後、サーバ装置１では、取得部１３３が第一移動体２ａの状態情報を取得すると、処理部１３２は、第一移動体２ａの現在の状態を示す状態情報を更新する（ステップＳ１２１）。次に、処理部１３２は、第二移動体２ｂへの配信データを、第一移動体２ａに代理で配信可能であるか否かを判定する（ステップＳ１３５）。

　具体的には、ステップＳ１３５において、処理部１３２は、取得部１３３が取得した第一移動体２ａの状態情報に含まれる、第一移動体２ａの種類を示す情報及び第一移動体２ａの現在位置を示す情報を参照する。また、処理部１３２は、状態情報記憶部１１２に記憶されている第一移動体２ａの移動体情報に含まれる、第一移動体２ａの移動速度を参照する。処理部１３２は、参照した種類の移動体２が参照した移動速度で、参照した現在位置からステップＳ１３４で把握した通信不可能エリアまで移動するのに要する時間（以降、移動時間）を算出する。

　また、処理部１３２は、所定の暗号化速度でステップＳ１３３で取得された配信データを暗号化するのに要する時間と、所定の通信速度で、暗号化した配信データを第一移動体２ａに送信してから第一移動体２ａが受信を完了するまでに要する時間と、の合計時間を算出する。

　処理部１３２は、算出した移動時間が、算出した合計時間よりも長い場合、第二移動体２ｂへの配信データを第一移動体２ａに代理で配信可能であると判定する。

　処理部１３２は、ステップＳ１３５において、第二移動体２ｂへの配信データを代理で第一移動体２ａに配信可能ではないと判定した場合、ステップＳ１３４を行う。これにより、代理の移動体２を検索し直すことができる。

　ステップＳ１３５において、第二移動体２ｂへの配信データを代理で第一移動体２ａに配信可能であると判定された場合、送信部１３１は、第一移動体２ａに対し、第二移動体２ｂへの配信データを第二移動体２ｂに転送することを要求する情報（以降、代理ダウンロード要求情報）を送信する（ステップＳ１３６）。

　第一移動体２ａの取得部２３３が代理ダウンロード要求情報を取得すると、第一移動体２ａの送信部２３１は、第二移動体２ｂへの配信データの送信を要求する情報をサーバ装置１に送信する（ステップＳ２３１）。

　サーバ装置１の取得部１３３が、第二移動体２ｂへの配信データの送信を要求する情報を取得すると、処理部１３２は、公開鍵記憶部１１３に記憶されている第二移動体２ｂの公開鍵のデータを用いて、ステップＳ１３３で取得した第二移動体２ｂへの配信データを暗号化する（ステップＳ１３７）。送信部１３１は、ステップＳ１３７で暗号化された第二移動体２ｂへの配信データを第一移動体２ａに送信する（ステップＳ１３８）。これにより、第一移動体２ａの取得部２３３は、第二移動体２ｂへの配信データを取得する。以降、図３に示す処理と同様の処理が行われる。

　（第二移動体２ｂへの配信データを第二移動体２ｂに転送する処理）
　次に、図５を用いて、第一移動体２ａが第二移動体２ｂが現在滞在しているエリアに移動し、第二移動体２ｂへの配信データを第二移動体２ｂに転送するときのデータ配信システム１００の処理について説明する。図５は、第一移動体２ａが第二移動体２ｂへの配信データを第二移動体２ｂに転送するときのデータ配信システムの処理の一例を示すシーケンス図である。

　第二移動体２ｂへの配信データを取得した第一移動体２ａが、第二移動体２ｂが現在滞在しているエリアに到着したとする。このとき、図５に示すように、第一移動体２ａの送信部２３１は、近距離無線通信回路２２を用いて、第二移動体２ｂと近距離通信可能であるか否かを検知する（ステップＳ２４１）。第一移動体２ａの送信部２３１は、第二移動体２ｂと近距離通信可能であることを検知すると、第二移動体２ｂへの配信データを第二移動体２ｂに転送する（ステップＳ２４２）。

　第二移動体２ｂでは、取得部２３３が第二移動体２ｂへの配信データを取得すると、処理部２３２は、メモリ２０に記憶されている第二移動体２ｂの秘密鍵のデータを用いて、当該配信データを復号化する（ステップＳ２４３）。そして、ステップＳ２２４（図３）と同様に、処理部２３２は、復号化後の配信データを第二移動体２ｂのメモリ２０に反映する（ステップＳ２４４）。

　次に、処理部２３２は、第二移動体２ｂのメモリに記憶されている第二移動体２ｂのスケジュール情報に基づいて、第二移動体２ｂの直近の移動予定があるか否かを確認する（ステップＳ２４５）。

　具体的には、ステップＳ２４５において、処理部２３２は、現在滞在しているエリアから出発する予定の日時が現在日時以降であることを示すスケジュール情報が存在する場合、現在日時から、当該出発する予定の日時までの期間を、現在滞在しているエリアにおける残りの滞在期間として把握する。処理部２３２は、当該残りの滞在期間が所定の基準滞在期間（所定時間）以上である場合、第二移動体２ｂの直近の移動予定はないと判断する。また、処理部２３２は、現在滞在しているエリアから出発する予定を示すスケジュール情報が存在しない場合、第二移動体２ｂの直近の移動予定はないと判断する。

　処理部２３２は、第二移動体２ｂの直近の移動予定がないと判断した場合、配信データの受信の完了を示す情報（以降、受信完了情報）を生成する。受信完了情報には、配信データの受信の完了を示すメッセージと、配信データが反映された後の第二移動体２ｂの状態を示す状態情報と、が含まれる。処理部２３２は、生成した受信完了情報をメモリ２０に記憶されている第二移動体２ｂの秘密鍵のデータで暗号化することによって、電子署名付きの受信完了情報を生成する（ステップＳ２４６）。

　尚、処理部２３２は、ステップＳ２４５において第二移動体２ｂの直近の移動予定があると判断した場合、ステップＳ２４６を行わない。しかし、第二移動体２ｂは基準滞在期間が経過しない間に他のエリアへ移動する予定である。このため、第二移動体２ｂがサーバ装置１と無線通信可能となった場合に、第二移動体２ｂの送信部２３１は、配信データが反映された後の第二移動体２ｂの状態を示す状態情報を、サーバ装置１に送信できる。

　電子署名付きの受信完了情報が生成されると、送信部２３１は、近距離無線通信回路２２を用いて、当該受信完了情報及び当該受信完了情報を代理でサーバ装置１に転送することを要求する情報（以降、代理通知要求情報）を、第一移動体２ａに送信する（ステップＳ２４７）。これにより、第一移動体２ａの取得部２３３は、第二移動体２ｂから受信完了情報及び代理通知要求情報を取得する。

　（配信データの受信の完了を示す情報をサーバ装置１に転送する処理）
　次に、図６を用いて、第一移動体２ａが第二移動体２ｂが現在滞在しているエリアから他のエリアへ向けて出発し、第一移動体２ａが配信データの受信の完了を示す情報をサーバ装置１に転送するときのデータ配信システム１００の処理について説明する。図６は、第一移動体２ａが配信データの受信の完了を示す情報をサーバ装置１に転送するときのデータ配信システムの処理の一例を示すシーケンス図である。

　電子署名付きの受信完了情報及び代理通知要求情報を取得した第一移動体２ａが、第二移動体２ｂが現在滞在しているエリアから他のエリアに向けて出発したとする。このとき、図６に示すように、第一移動体２ａの送信部２３１は、無線通信回路２１を用いて、サーバ装置１と無線通信可能であるか否かを検知する（ステップＳ２５１）。

　送信部２３１は、サーバ装置１と無線通信可能であることを検知すると、取得部２３３が取得した電子署名付きの受信完了情報を、サーバ装置１に送信する（ステップＳ２５２）。

　サーバ装置１では、取得部１３３が第二移動体２ｂで生成された電子署名付きの受信完了情報を受信すると、処理部１３２は、当該受信完了情報に付された電子署名が、第二移動体２ｂによる電子署名であるか否かを確認する（ステップＳ１５１）。具体的には、ステップＳ１５１において、処理部１３２は、第一移動体２ａから受信した受信完了情報を公開鍵記憶部１１３に記憶されている第二移動体２ｂの公開鍵のデータを用いて復号化できた場合、当該受信完了情報に付された電子署名が、第二移動体２ｂによる電子署名であると判断する。

　処理部１３２は、受信完了情報に付与された電子署名が第二移動体２ｂによる電子署名であることを確認した場合、第二移動体２ｂの現在の状態を示す状態情報を更新する（ステップＳ１５２）。具体的には、ステップＳ１５２において、処理部１３２は、ステップＳ１５１で復号化した受信完了情報に含まれる状態情報を、状態情報記憶部１１２に記憶する。これにより、第二移動体２ｂの現在の状態を示す状態情報が、状態情報記憶部１１２に最も直近に記憶した第二移動体２ｂの状態情報に更新される。

　（代理の移動体２の決定方法）
　次に、ステップＳ１３４（図４）において、通信不可能エリアに移動予定の移動体２が複数存在する場合に、当該複数の移動体２の中から代理の移動体２を決定する方法について図７を用いて説明する。以下の説明では、第二移動体２ｂが現在滞在している通信不可能エリアに移動予定の移動体２として、第一移動体２ａと第三移動体の二台の移動体２が存在する場合を例にして説明する。

　図７は、第一移動体２ａ、第二移動体２ｂ及び第三移動体の三台の移動体２それぞれの移動予定を示す図である。図７において、横軸は日時を示している。グラフＴ１は、第一移動体２ａが、サーバ装置１との間で通信可能なエリアＡ１を日時ｔ１に出発し、第二移動体２ｂが滞在しているサーバ装置１との間で通信不可能なエリアＡ２に日時ｔ３に到着する予定であることを示している。また、グラフＴ１は、第一移動体２ａがエリアＡ２を日時ｔ６に出発し、エリアＡ１に日時ｔ７に到着する予定であることを示している。

　グラフＴ３は、第三移動体がエリアＡ１を日時ｔ２に出発し、エリアＡ２に日時ｔ４に到着する予定であることを示している。また、グラフＴ３は、第三移動体がエリアＡ２を日時ｔ５に出発し、エリアＡ２に日時ｔ６に到着する予定であることを示している。

　グラフＴ２は、第二移動体２ｂが日時ｔ１よりも前の日時にエリアＡ２に到着する予定であることを示している。また、グラフＴ２は、日時ｔ７以降の時刻にエリアＡ２を出発する予定がないことを示している。

　この場合、処理部１３２は、第一移動体２ａの近距離無線通信回路２２による第二移動体２ｂの近距離無線通信回路２２との通信速度（以降、第一通信速度）と、第二移動体２ｂへの配信データのデータ量とに基づいて、第一移動体２ａが、第二移動体２ｂへの配信データの転送を完了するのに要する所要時間（以降、第一所要時間）を算出する。

　具体的には、処理部１３２は、第二移動体２ｂへの配信データのデータ量を第一通信速度で除算した結果を第一所要時間として算出する。そして、処理部１３２は、第一移動体２ａがエリアＡ２に滞在する日時ｔ３から日時ｔ６までの滞在時間（以降、第一滞在時間）が、第一所要時間よりも長い場合、第一移動体２ａを代理の移動体２として決定する。

　同様にして、処理部１３２は、第三移動体が、第二移動体２ｂへの配信データの転送を完了するのに要する所要時間（以降、第三所要時間）を算出する。そして、処理部１３２は、第三移動体がエリアＡ２に滞在する日時ｔ４から日時ｔ５までの滞在時間（以降、第三滞在時間）が、第三所要時間よりも長い場合、第三移動体を代理の移動体２として決定する。

　しかし、第一滞在時間が第一所要時間よりも長く、第三滞在時間も第三所要時間よりも長い場合があり得る。この場合、処理部１３２は、複数の移動体２のスケジュール情報に基づいて、エリアＡ２の滞在時間が、第二移動体２ｂへの配信データの転送を完了するのに要する所要時間よりも長い二以上の移動体２を検知する。この場合、処理部１３２は、当該二以上の移動体２のうち、エリアＡ２から、エリアＡ２とは別のエリアＡ１へ最初に移動する移動体２を、代理の移動体２として決定する。

　例えば、図７の例において、第一滞在時間が第一所要時間よりも長く、且つ、第三滞在時間が第三所要時間よりも長いとする。この場合、処理部１３２は、第一移動体２ａ及び第三移動体のうち、エリアＡ２から、エリアＡ２とは別のエリアＡ１へ最初に移動する第三移動体を、代理の移動体２として決定する。

　また、第一滞在時間が第一所要時間より短く、第三滞在時間も第三所要時間より短い場合があり得る。この場合、処理部１３２は、複数の移動体２のスケジュール情報に基づいて、エリアＡ２の滞在時間が、第二移動体２ｂへの配信データの転送を完了するのに要する所要時間よりも短い二以上の移動体２を検知する。

　この場合、処理部１３２が、当該二以上の移動体２を共に代理の移動体２として決定するようにしてもよい。この場合、処理部１３２は、ステップＳ１３７（図４）において、第二移動体２ｂへの配信データを、二以上の代理の移動体２の総数以下の複数個のデータに分割し、分割した複数個のデータのそれぞれを暗号化すればよい。そして、送信部１３１は、当該二以上の代理の移動体２に含まれる、前記総数以下の移動体２に、暗号化した前記複数個のデータを重複しないように送信すればよい。

　この場合、ステップＳ１５２（図６）では、ステップＳ１５１（図６）において、当該二以上の代理の移動体２のそれぞれから受信した受信完了情報に付与された電子署名の全てが、第二移動体２ｂによる電子署名であると判断した場合に、第二移動体２ｂの現在の状態を示す状態情報を更新すればよい。

　本開示は、以下の変形例が採用できる。

　（１）上記実施の形態では、ステップＳ２４５（図５）において、第二移動体２ｂの処理部２３２が第二移動体２ｂの直近の移動予定がないと判断した場合に、ステップＳ２４７（図５）において、受信完了情報とともに、代理通知要求情報を第一移動体２ａに送信する例について説明した。

　しかし、これに代えて、図８に示すように、サーバ装置１におけるステップＳ１３５において、第二移動体２ｂへの配信データを第一移動体２ａに代理で配信可能であると判定された場合に、処理部１３２が、ステップＳ２４５（図５）と同様にして、第二移動体２ｂの直近の移動予定があるか否かを確認するようにしてもよい（ステップＳ１４１）。

　この場合、ステップＳ１４１において第二移動体２ｂの直近の移動予定がないと判断されると、送信部１３１は、第一移動体２ａに対し、代理ダウンロード要求情報とともに代理通知要求情報（配信データの受信の完了を示す情報を第一の移動体から受信してコンピュータに転送することを要求する情報）を送信する（ステップＳ１３６ａ）。一方、ステップＳ１４１において第二移動体２ｂの直近の移動予定があると判断されると、送信部１３１は、第一移動体２ａに対し代理ダウンロード要求情報を送信する（ステップＳ１３６）。

　そして、図９に示すように、第一移動体２ａでは、取得部２３３が代理通知要求情報を取得していない場合、送信部２３１は、第二移動体２ｂと近距離通信可能であることを検知すると（ステップＳ２４１）、第二移動体２ｂへの配信データを第二移動体２ｂに転送する（ステップＳ２４２）。一方、第一移動体２ａの取得部２３３が代理通知要求情報を取得していた場合、第一移動体２ａの送信部２３１は、第二移動体２ｂと近距離通信可能であることを検知すると（ステップＳ２４１）、第二移動体２ｂへの配信データとともに、受信完了情報の送信を要求する情報を第二移動体２ｂに送信する（ステップＳ２４２ａ）。

　第二移動体２ｂでは、取得部２３３が受信完了情報の送信を要求する情報を取得しなかった場合、ステップＳ２４６及びステップＳ２４７を行わない。この場合、第一移動体２ａでは、第二移動体２ｂが現在滞在しているエリアから他のエリアへ向けて出発した後、図６に示すステップＳ２５２を行わない。サーバ装置１では、ステップＳ１５１及びステップＳ１５２を行わない。一方、第二移動体２ｂでは、取得部２３３が受信完了情報の送信を要求する情報を取得した場合、ステップＳ２４４の後、ステップＳ２４６及びステップＳ２４７を行う。

　（２）上記実施の形態及び上記変形例（１）におけるステップＳ１３４（図４、図８）において、通信不可能エリアに移動予定の移動体２が複数存在する場合に、当該複数の移動体２を代理の移動体２として決定し、以降の処理を行うようにしてもよい。

　この場合、第二移動体２ｂの送信部２３１は、既に何れかの代理の移動体２から配信データを受信完了しているときは、ステップＳ２４１（図５、図９）の直後に、配信データの転送が不要であることを示す情報を代理の移動体２に返信する。配信データの転送が不要であることを示す情報を取得した代理の移動体２では、ステップＳ２４２（図５、図９）以降の処理を行わない。

　（３）上記実施の形態におけるステップＳ１４６及びステップＳ１４７（図５）を省略してもよい。また、上記変形例におけるステップＳ１４１（図８）及びステップＳ１３６ａ（図８）を省略してもよい。これらにより、代理の移動体２が、第二移動体２ｂの代わりに、受信完了情報をサーバ装置１に送信しないようにしてもよい。

　（４）上記実施の形態及び上記変形例におけるステップＳ１３５（図４、図８）において、第二移動体２ｂへの配信データを代理で第一移動体２ａに配信可能であると判定された場合に、ステップＳ１３７（図４、図８）以降の処理を行うようにしてもよい。これにより、第一移動体２ａが、第二移動体２ｂへの配信データを自動的に第二移動体２ｂへ転送しないようにしてもよい。

　この場合、例えば、ステップＳ１３７（図４、図８）の後、送信部１３１が、第一移動体２ａのユーザが利用するユーザ端末３又は管理者端末４に対して、第一移動体２ａが移動先に到着した後に配信データを転送する操作を行うよう要求するメッセージを送信するようにしてもよい。これにより、ユーザ又は管理者による第一移動体２ａの操作によって、図５及び図９に示す第一移動体２ａの処理が行われるようにしてもよい。

　（５）上記実施の形態及び上記変形例におけるステップＳ１３２（図４、図８）を省略してもよい。これにより、ステップＳ１３１（図４、図８）の後、第二移動体２ｂが最新の状態であるか否かによらずに、ステップＳ１３３（図４、図８）において第二移動体２ｂへの配信データを取得するようにしてもよい。

　本開示によれば、無線通信が行えない状態の移動体に当該移動体への配信データを配信可能であるため、複数の移動体を共用するシェアリングサービスを提供するうえで有用である。

Claims

　コンピュータが、
　互いに近距離無線通信可能な複数の移動体の移動予定を示すスケジュール情報を取得し、
　前記複数の移動体のうち第一の移動体から自身の現在の状態を示す状態情報が受信できないことを検知した場合に、前記スケジュール情報に基づいて、前記第一の移動体が滞在している第一エリアに移動予定の第二の移動体を検索し、
　前記第一の移動体への配信データを前記第二の移動体に送信する、
制御方法。
　前記スケジュール情報は、前記複数の移動体が出発する予定のエリア及び日時を示す情報と、前記複数の移動体が到着する予定のエリア及び日時を示す情報と、を含む、
請求項１に記載の制御方法。
　前記配信データは、前記第一の移動体を最新の状態にするデータであり、
　前記配信データの送信では、
　前記第一の移動体から直近に受信した前記状態情報が、前記第一の移動体の最新の状態を示していないことを検知した場合に、前記第二の移動体に前記配信データを送信する、
請求項１又は２に記載の制御方法。
　前記配信データの送信では、
　更に、前記配信データを前記第一の移動体に転送することを要求する情報を、前記第二の移動体に送信する、
請求項１に記載の制御方法。
　前記配信データの送信では、
　更に、前記スケジュール情報に基づいて、前記第一の移動体が前記第一エリアに所定時間以上滞在することを検知した場合、前記配信データの受信の完了を示す情報を前記第一の移動体から受信して前記コンピュータに転送することを要求する情報を、前記第二の移動体に更に送信する、
請求項４に記載の制御方法。
　前記第二の移動体の検索では、
　前記近距離無線通信による前記第一の移動体との通信速度と前記配信データのデータ量とに基づいて、前記第一の移動体への前記配信データの転送を完了するのに要する所要時間を算出し、
　前記スケジュール情報に基づいて、前記第一エリアの滞在時間が前記所要時間よりも長い一以上の移動体を、前記第二の移動体として検索する、
請求項１に記載の制御方法。
　前記第二の移動体の検索では、
　前記スケジュール情報に基づいて、前記第一エリアの滞在時間が前記所要時間よりも長い二以上の移動体を検知した場合、前記スケジュール情報に基づいて、前記二以上の移動体のうち前記第一エリアから前記第一エリアとは別の第二エリアへ最初に移動する移動体を、前記第二の移動体として検索する、
請求項６に記載の制御方法。
　前記第二の移動体の検索では、
　前記近距離無線通信による前記第一の移動体との通信速度と前記配信データのデータ量とに基づいて、前記第一の移動体への前記配信データの転送を完了するのに要する所要時間を算出し、
　前記スケジュール情報に基づいて、前記第一エリアの滞在時間が前記所要時間よりも短い二以上の移動体を、前記第二の移動体として検索し、
　前記配信データの送信では、
　前記配信データを前記第二の移動体の総数以下の複数個のデータに分割し、前記第二の移動体に含まれる前記総数以下の移動体に、前記複数個のデータを重複しないように送信する、
請求項１に記載の制御方法。
　互いに近距離無線通信可能な複数の移動体の移動予定を示すスケジュール情報を取得する取得部と、
　前記複数の移動体のうち第一の移動体から自身の現在の状態を示す状態情報が受信できないことを検知した場合に、前記スケジュール情報に基づいて、前記第一の移動体が滞在している第一エリアに移動予定の第二の移動体を検索する処理部と、
　前記第一の移動体への配信データを前記第二の移動体に送信する送信部と、
を備えるサーバ装置。
　コンピュータを、
　互いに近距離無線通信可能な複数の移動体の移動予定を示すスケジュール情報を取得する取得部と、
　前記複数の移動体のうち第一の移動体から自身の現在の状態を示す状態情報が受信できないことを検知した場合に、前記スケジュール情報に基づいて、前記第一の移動体が滞在している第一エリアに移動予定の第二の移動体を検索する処理部と、
　前記第一の移動体への配信データを前記第二の移動体に送信する送信部、
として機能させるプログラム。
　サーバ装置から複数の移動体へデータを送信するデータ配信システムであって、
　前記複数の移動体は、それぞれ、
　自身の現在の状態を示す状態情報を前記サーバ装置に送信する状態通知部と、
　他の移動体と互いに近距離無線通信する近距離無線通信部と、
を備え、
　前記サーバ装置は、
　前記複数の移動体の移動予定を示すスケジュール情報を取得する取得部と、
　前記複数の移動体のうち第一の移動体から前記状態情報が受信できないことを検知した場合に、前記スケジュール情報に基づいて、前記第一の移動体が滞在している第一エリアに移動予定の第二の移動体を検索する処理部と、
　前記第一の移動体への配信データを前記第二の移動体に送信する送信部と、
を備える、
データ配信システム。