JP4499711B2 - 液体貨物運搬船の倉内フロート式計測装備配置構造 - Google Patents
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Description
図6に示すように、貨物倉10は、底板11(図4参照)を床面とし上甲板13(図4参照)を天井面として、船首側および船尾側の横置隔壁15、15と中央隔壁17と舷側の船側隔壁19とに囲繞され、横置隔壁15、15および中央隔壁17の3つの面は、弾性限度内で変位する柔軟構造であるコルゲート構造が採用されている。また、船側隔壁19は、舷側にスティフナー(骨)を有するスティフナー構造となっている。同様に、上甲板(アッパーデッキ)13は、上甲板13上に骨(ガーダおよびロンジ)が配設され、また、底板11(タンクトップ)の床下には、骨(ガーダおよびロンジ)が配設され、貨物倉10内は、コルゲート構造の隔壁の凹凸はあるものの、滑らかな壁面を有している。ところが、貨物倉10内に液体貨物を積載すると、横置隔壁15、15および中央隔壁17のコルゲート構造の隔壁は、柔軟構造であるため、図6の点線で示すように数十mmの範囲で変位することが知られている。
この計測装備について、図4および図5を基に概説する。なお、図4は、本願出願人の発明に係る従来の計測装備の側面全体図であり、図5は、本願出願人の発明に係る従来の計測装備の詳細図である。
ガイド用鋼管41は外径が34mm程度の細径のステンレス鋼管であり、貨物倉の深さが16m〜18mとなるような深い場合は、上甲板13に設置されるハッチ23のフランジ裏面から底板11近傍まで吊設されている。そして、ガイド用鋼管41内には液面を計測するためのリードスイッチが略20mm間隔で配列されるとともに、ガイド用鋼管41内の上部、下部および中間部に液体貨物の温度を計測するためのセンサーであるサーミスタが配置されている。
(1)側面および/または平面から見て、支持金具の中間部の少なくとも1箇所が略直角に曲折しているため、この曲折部でコルゲート構造の横置隔壁および中央隔壁の変位を吸収することができ、取付部材である支持金具や計測装備本体の亀裂および破壊を避けることができる。
(2)また、支持金具を帯状の平鋼で構成した場合には、ガイドステーおよびスタンドが曲折部を有するとともに、それぞれの幅方向が相互に直交するように構成されているので、垂直方向にも水平方向にも撓みやすくなっている。このため、曲折部でコルゲート構造の横置隔壁および中央隔壁の変位を吸収することができるばかりでなく、吸収しきれない横置隔壁および中央隔壁の変位が生じても支持金具の撓みで吸収することができる。
(3)そして、支持金具を丸棒鋼または細径の鋼管で構成した場合には、側面および/または平面から見て2箇所が略直角に曲折したクランク状を呈しているので、2箇所の曲折部および丸棒鋼または細径の鋼管の撓みでコルゲート構造の横置隔壁および中央隔壁の変位を吸収することができる。
なお、従来例について図5ないし図6で説明した要素と同一の要素については、図1ないし図3においても同一の符号を付し、その説明を省略することとする。
この実施例1に係る倉内計測装備31は、ガイド用鋼管41、補助柱43、フロート45、複数の連結平板47、47、・・・および複数の支持金具51、51、・・・から構成されている。
また、液体貨物の温度はガイド用鋼管41内に配置されたサーミスタにより計測され、温度計の表示盤(図示外)に表示される。
ガイドステー61は、平鋼の幅方向を垂直にしてその基端部を直角に折り曲げ、先端部に矩形の平板が固着され、折り曲げられた基端部の面と補助柱43の他方の辺とを重ねて固着し、補助柱43から横置隔壁15に向けて突設されている。
一方、スタンド63は、平鋼の幅方向を水平にしてその基端部を矩形のパッド65を介して横置隔壁15から突設され、その先端部は直角に垂直方向に折り曲げられて、折り曲げられた面とガイドステー61の先端部の矩形の平板の面とを螺着させて、ガイドステー61およびスタンド63は連結されている。
この実施例2に係る倉内計測装備32の主体となるガイド用鋼管41、補助柱43、およびフロート45は、倉内計測装備31と同様であるので、その説明を省略する。
なお、支持金具52の丸棒鋼を平面から見て2箇所で略直角に曲折したクランク状としても同様の効果を得ることができ、さらには、丸棒鋼に代えて細径の鋼管としても良い。
この実施例3に係る倉内計測装備33の主体となるガイド用鋼管41、補助柱43、およびフロート45は、倉内計測装備31と同様であるので、その説明を省略する。
ガイドステー61は、平鋼の幅方向を垂直にしてL字形に折り曲げて、一方の面を補助柱43の他方の面に固着され、L字形の他方の面にさらにL字形に折り曲げた平鋼をその先端を横置隔壁15に向けて突設されている。
一方、スタンド63は、平鋼の幅方向をガイドステー61と同様に垂直にして基端部を矩形のパッド65を介して横置隔壁15に固着されて突設され、その先端部はガイドステー61の先端部に面と面とを螺着されて、ガイドステー61およびスタンド63は連結されている。
13 上甲板
15 横置隔壁
17 中央隔壁
19 船側隔壁
23 ハッチ
31 実施例1に係る倉内計測装備
32 実施例2に係る倉内計測装備
33 実施例3に係る倉内計測装備
41 ガイド用鋼管
43 補助柱
47 フロート
51 実施例1に係る支持金具
52 実施例2に係る支持金具
53 実施例3に係る支持金具
61 ガイドステー
63 スタンド
Claims (1)
- 船舶の底板、上甲板、コルゲート構造の横置隔壁および中央隔壁、ならびに舷側の船側隔壁に囲繞される液体輸送船の貨物倉内の液体貨物の液面および温度を測る液体貨物運搬船の倉内フロート式計測装備配置構造において、
前記液体貨物運搬船の倉内フロート式計測装備は、リードスイッチと温度計を構成する温度センサーが内蔵される細径のガイド用鋼管と、該ガイド用鋼管の周囲を昇降しながら該リードスイッチをON/OFFする平面が馬蹄形をしたフロートと、該ガイド用鋼管に並設される山形鋼の補助柱とからなり、
前記補助柱は、山形鋼の一方の辺の向きを前記ガイド用鋼管に向けて前記貨物倉の深さ方向の上部、中間部及び下部の3箇所の所定個所で連結平板を介して連結され、他方の辺を前記横置隔壁または前記中央隔壁に平行にして該ガイド用鋼管とともに前記上甲板に設置されるハッチのフランジ裏面から前記底板近傍まで吊設され、前記貨物倉の深さ方向の複数箇所に所定間隔で設置される支持金具および平板を介して前記貨物倉の前記横置隔壁または前記中央隔壁に支持され、
前記支持金具は、それぞれ帯状の平鋼であって前記補助柱から突設されるガイドステーと前記横置隔壁または前記中央隔壁から突設されるスタンドからなり、該ガイドステーはその幅方向を垂直にして該横置隔壁または該中央隔壁方向に向けて突設され、該スタンドはその幅方向を水平にして前記ガイド用鋼管方向に向けて突設されてその先端が略直角に曲折し、該ガイドステーの先端部と該スタンドの先端部とが連結され、前記支持金具の側面および平面から見て中間部の少なくとも1箇所が略直角に曲折している、ことを特徴とする液体貨物運搬船の倉内フロート式計測装備配置構造。
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