JP4498547B2 - 眼科装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検眼と装置本体とを所定の位置関係に整合させる必要がある眼科装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
眼科装置には、被検眼の前眼部を観察するための前眼部観察光学系を設け、モニタや接眼レンズ等の観察手段により被検眼の前眼部を観察可能にしたものが知られている。
【0003】
この観察手段により前眼部を見ながら、光学系を含む架台を三次元方向に動かして被検眼とのアライメント調整を行う。ところで、こうしたアライメント調整の場合には、被検眼に架台先端の測定ヘッド部が接近しすぎないよう、アライメント開始時には測定へッド部が適正な作動距離よりも少し離間した位置にあるように架台を移動させておき、この位置から徐々に架台を被検眼に向って移動させて適正作動距離へと位置合わせを開始するようにするのが一般的である。
【0004】
しかしながら、こうした操作をする場合、アライメント調整の開始時には、被検眼のピントがずれているので、操作に不慣れなものにとっては、どの方向に測定ヘッドを動かしてよいのかが判らないものであった。
【0005】
そこで、特開平2−283352号公報に開示されているように、架台の位置を検出し、その検出結果に基づいて前眼部観察光学系の合焦レンズを制御し、これにより焦点距離を変化(可動焦点)させることができるようにしたものが提案されている。すなわち、被検眼と架台とが離反した状態のときには、その離反した状態のままで被検眼に対する前眼部観察光学系のピントがあうように合焦レンズの位置を制御する一方、被検眼と架台とが適性作動距離に近い位置関係にまで接近した場合には、ピント位置がその適性作動距離付近となるように合焦レンズの位置を制御する。これにより、熟練者でなくとも比較的簡単に位置合わせを行うことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平2−283352号公報に開示のものは、操作に不慣れな初心者には操作し易いものであったが、熟練者にとっては却ってアライメントを完了させるのに時間がかかってしまうものであった。
【0007】
すなわち、操作に熟練した検者は、前眼部観察光学系が固定焦点のものであっても、適正な作動距離へ素早く測定へッドをもっていくことができる。しかし、特開平2−283352号公報のように焦点位置が切り換わると、判断の基準が変わってしまうことになるので、却って混乱し、時間がかかってしまうことになる。また、混乱しないにしても、合焦レンズの移動が完了するまで待たねばならず、却ってアライメントの完了に時間を要することとなる.
また、片方の眼、例えば、左眼の測定を終えた後、右眼の測定を行うためには、架台を右方向に移動させる必要があるが、この際、被検者の鼻に装置が衡突することを防ぐため、鼻の高さ以上に架台を後方に退避させてから右方向に架台を動かすという動作をする必要がある。
【0008】
こうした退避動作をすると、特開平2−283352号公報のものでは.合焦レンズが退避位置に応じた位置へと移動することになることから、上述した合焦レンズが元の位置に戻るような制御がされる。検者は、このレンズの移動の完了を待って操作を再開しなければならないので、固定焦点の場合に比ベアライメントの完了に時間がかかるようになるという不都合がある。
【0009】
本発明は、初心者、熟練者いずれにとっても使い易く、操作性を向上させることのできる眼科装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
その目的を達成するため、請求項1に記載の眼科装置は、被検眼に対して接近及び離反可能な架台と、被検眼前眼部を観察するために前記架台内に設けられた前眼部観察光学系と、前記前眼部観察光学系の合焦位置を変更するための合焦位置変更手段と、前記架台の被検眼方向に関する位置を検出するための架台位置検出手段と、前記架台位置検出手段からの出力に基づき前記合焦位置変更手段を制御する合焦位置変更制御手段と、前記合焦位置変更手段の動作を禁止する禁止手段とを備えた眼科装置としたことを要旨とする。
【0011】
このような請求項1に記載の眼科装置によれば、禁止手段により合焦位置変更手段の制御が許容される場合と禁止される場合とで切り換えることができる。
【0012】
請求項2に記載の眼科装置は、前記禁止手段は、装置本体の振動による前記合焦位置変更手段のずれを補正するように作動することを要旨とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図11において、眼科装置Sは、被検者の頭部を支持する受台1を有する基台2と、基台2の上方に配置される左右前後方向に移動可能な下部架台3と、下部架台3に対して上下左右前後方向に変位可能な上部架台4とを備えている。
【0015】
下部架台3の検者側上面には手動用撮影スイッチ5aを有するジョイスティック5と、各種操作スイッチ群6が設けられている。また、下部架台3には、モニタ3aが設けられている。
【0016】
上部架台4の前面には、被検眼Eと対向するノズル部7が設けられている。また上部架台4内には、図1及び図2に示すように、被検眼Eの前眼部を観察するための前眼部観察光学系10、XY方向のアライメント検出および角膜変形検出のための指標光を被検眼Eの角膜Cに正面から投影するXYアライメント指標投影光学系20、被検眼Eに固視標を提示する固視標投影光学系30、XYアライメント指標光の角膜Cによる反射光束を受光して眼科装置Sと角膜CのXY方向の位置関係を検出するXYアライメント検出光学系40、XYアライメント指標光の角膜Cによる反射光束を受光し角膜Cの変形量を検出する角膜変形検出光学系50、角膜Cに斜めからZ方向(合焦方向)のアライメント用指標光を投影するZアライメント指標投影光学系60、Zアライメント指標光の角膜Cによる反射光束を前眼部観察光学系10の光軸に対して対称な方向から受光し眼科装置Sと角膜CのZ方向の位置関係を検出するZアライメント検出光学系70等の装置光学系が設けられている。
【0017】
なお、下部架台3の上下左右前後方向の移動は、ジョイスティック5の回転(上下移動用)、左右傾動(左右移動用)、前後傾動(前後移動用)の各操作による手動アライメント時に移動するものとし、上部架台4の上下左右前後方向の移動は自動アライメント時に移動するものであるが、その何れか一方の架台3,4のみを移動可能として全て手動アライメント(本実施の形態)で行う構成としも良い。また、上下架台3,4は手動アライメント式装置の場合には一つの筐体状の架台としても良い。
【0018】
また、架台3,4の移動は、図10に示すマイクロスイッチ8によって検出される。
【0019】
すなわち、下部架台3がある位置よりも前に移動すると、基台2の凸部2aによりマイクロスイッチ8がONされ、これにより前後方向の下部架台3の位置が検出される。この検出結果は後述する対物レンズ16の制御に使用される。
【0020】
前眼部観察光学系10は、被検眼Eの左右に位置して前眼部をダイレクトに照明する複数個の前眼部照明光源11、気流吹き付けノズル12、前眼部窓ガラス13、チャンバー窓ガラス14、ハーフミラー15、対物レンズ16、ハーフミラー17,18、CCDカメラ19を備え、O1はその光軸である。
【0021】
前眼部照明光源11によって照明された被検眼Eの前眼部像は、気流吹き付けノズル12の内外を通り、前眼部窓ガラス13、チャンバー窓ガラス14、ハーフミラー15を透過し、対物レンズ16により集束されつつハーフミラー17,18を透過してCCDカメラ19上に形成される。ノズル部7は気流吹き付けノズル12と同一でも良いし、気流吹き付けノズル12と連通したノズル若しくは気流吹き付けノズル12を覆うカバーとしても良い。
【0022】
対物レンズ16は、図7(A)に示すように、レンズ保持ユニット90に保持されると共に、モータユニット100のモータ101によって対物レンズ16が光軸O1に沿って二位置間で移動される。尚、レンズ保持ユニット90とモータ101とは合焦位置変更手段を構成し、装置本体の操作部(図示せず)でのモード選択操作に応じてモータ101が駆動する。
【0023】
レンズ保持ユニット90は、架台3に固定されると共に光軸O1と同軸な保持筒部91aを有するベース91と、保持筒部91a内で光軸O1に沿って移動自在なレンズセル92と、このレンズセル92と共同して対物レンズ16を挟持する環状の押え部材93とを備えている。また、保持筒部91aには軸線方向に沿って延びる長孔91bが形成され、この長孔91bにはレンズセル92から突出されたピン92aが臨んでいる。
【0024】
ピン92aは、被検眼Eと架台3とが離隔している場合には、図7(B)に示すように、長孔91bのCCDカメラ19側の端部に当接される。また、被検眼Eと架台3とが近接している場合には、図7(A)に示すように、長孔91bのノズル12側の端部に当接される。
【0025】
モータユニット100は、図8(A),(B)に示すように、正逆転可能なモータ101と、モータ101の出力軸101aに固定のブラケット102と、ブラケット102の一面側に位置して出力軸101aが貫通するアーム部材103と、アーム部材103の環状ベース部103aをブラケット102の一面側と共同して挟持する押座金104並びに複数の板バネ等のクラッチ部材105と、出力軸101aの先端ねじ部と螺合して押座金104をベース部103aに向けて付勢させるナット106とを備えている。
【0026】
アーム部材103の先端にはアーム部材103の延在方向に沿って延びる凹部103bが設けられ、この凹部103bにはピン92aが変位可能に係合している。
【0027】
モータ101が駆動すると、出力軸101aと一体にブラケット102が回転すると同時に、クラッチ部材105の付勢力によってアーム部材103が一体に回転する。
【0028】
このアーム部材103の回転は、凹部103bの内で延在方向にズレつつピン92aを長孔91b内で変位させ、これにより対物レンズ16を移動させる。そして、ピン92aが長孔91bの端部に当接(図9(A),(B))すると、それ以上の変位が停止されて対物レンズ16を適正な位置に位置決めすると同時にクラッチ部材105の付勢に抗してスリップ(空回り)する。
【0029】
この際のモータ101は、所定時間経過後の駆動停止やクラッチ部材105のスリップに伴う負荷検出で駆動停止によって、焼付が防止されると共に対物レンズ16の確実な位置決めを実現することができる。
【0030】
XYアライメント指標投影光学系20は、赤外光を出射するXYアライメント用光源21、集光レンズ22、開口絞り23、ピンホール板24、ダイクロイックミラー25、ピンホール板24に焦点を一致させるように光路上に配置された投影レンズ26、ハーフミラー15、チャンバー窓ガラス14、気流吹き付けノズル12を有する。
【0031】
XYアライメント用光源21から出射された赤外光は、集光レンズ22により集束されつつ開口絞り23を通過し、ピンホール板24に導かれる。そして、ピンホール板24を通過した光束は、ダイクロイックミラー25で反射され、投影レンズ26によって平行光束となってハーフミラー15で反射された後に、チャンバー窓ガラス14を透過して気流吹き付けノズル12の内部を通過し、図3に示すようにXYアライメント指標光Kを形成する。図3においてXYアライメント指標光Kは、角膜Cの頂点Pと角膜Cの曲率中心との中間位置に輝点像Rを形成するようにして角膜表面Tで反射される。なお、開口絞り23は投影レンズ26に関して角膜頂点Pと共役な位置に設けられている。
【0032】
固視標光学系30は、可視光を出射する固視標用光源31、ピンホール板32、ダイクロイックミラー25、投影レンズ26、ハーフミラー15、チャンバー窓ガラス14、気流吹き付けノズル12を有する。
【0033】
固視標用光源31から出射された固視標光は、ピンホール板32、ダイクロイックミラー25を経て、投影レンズ26により平行光とされハーフミラー15で反射された後に、チャンバー窓ガラス14を透過し、気流吹き付けノズル12の内部を通過して被検眼Eに導かれる。被検者はその固視標を固視目標として注視することにより視線が固定される。
【0034】
XYアライメント検出光学系40は、気流吹き付けノズル12、チャンバー窓ガラス14、ハーフミラー15、対物レンズ16、ハーフミラー17,18、センサ41、XYアライメント検出回路42を有する。
【0035】
XYアライメント指標投影光学系20により角膜Cに投影され、角膜表面Tで反射された反射光束は、ノズル12の内部を通りチャンバー窓ガラス14、ハーフミラー15を透過し、対物レンズ16により集束されつつハーフミラー17でその一部が透過し、ハーフミラー18でその一部が反射される。
【0036】
ハーフミラー18で反射された光束は、センサ41上に輝点像R’1を形成する。センサ41はPSDのような位置検出可能な受光センサである。XYアライメント検出回路42は、センサ41の出力を基にして、眼科装置Sと角膜Cの位置関係(XY方向)を公知の手段によって演算し、その演算結果をZアライメント検出補正回路74および制御回路80に出力する。
【0037】
一方、ハーフミラー18を透過した角膜Cによる反射光束は、CCDカメラ19上に輝点像R’2を形成する。CCDカメラ19はモニタ3aに画像信号を出力し、図4に示すように、被検眼Eの前眼部像E’、XYアライメント指標光の輝点像R’2がモニタ3aに表示される。なお、Hは図示しない画像生成手段によって生成されたアライメント補助マークである。
【0038】
さらに、ハーフミラー17によって反射された一部の光束は、角膜変形検出光学系50に導かれ、ピンホール板51を通過してセンサ52に導かれる。センサ52はフォトダイオードのような光量検出の可能な受光センサである。
【0039】
Zアライメント指標投影光学系60は、赤外光を出射するZアライメント用光源61、集光レンズ62、開口絞り63、ピンホール板64、ピンホール板64に焦点を一致させるように光路上に配置された投影レンズ65を有し、O2はその光軸である。
【0040】
Zアライメント光源61を出射した赤外光は、集光レンズ62により集光されつつ開口絞り63を通過してピンホール板64に導かれる。ピンホール板64を通過した光束は、投影レンズ65によって平行光とされ角膜Cに導かれ、図5に示すように、輝点像Qを形成するようにして角膜表面Tにおいて反射される。なお、開口絞り63は投影レンズ65に関して角膜頂点Pと共役な位置に設けられている。
【0041】
Zアライメント検出光学系70は、結像レンズ71、Y方向にパワーを持ったシリンドリカルレンズ72、センサ73、Zアライメント検出補正回路74を有し、O3はその光軸である。
【0042】
Zアライメント指標投影光学系60によって投影された指標光の角膜表面Tにおける反射光束は、結像レンズ71によって集束されつつシリンドリカルレンズ72を介してセンサ73上に輝点像Q’を形成する。センサ73はラインセンサやPSDのような位置検出可能な受光センサである。センサ73からの情報はZアライメント検出補正回路74に導かれる。
【0043】
なおXZ平面内においては、輝点像Qとセンサ73は結像レンズ71に関して共役な位置関係にあり、YZ平面内においては、角膜頂点Pとセンサ73が結像レンズ71、シリンドリカルレンズ72に関して共役な位置関係にある。つまりセンサ73は開口絞り63と共役関係にあり(このときの倍率は、開口絞り63の像がセンサ73の大きさより小さくなるように選んである)、Y方向に角膜Cがずれたとしても角膜表面Tにおける反射光束は効率良くセンサ73に入射するようになる。また、Y方向に長いスリット光を投影することによっても効率は落ちるが同様な効果を得ることができる。
【0044】
ところで、本実施の形態では、図1に示したようにZ方向のアライメントを検出するための投影系と受光系は、Zアライメント指標投影光学系60およびZアライメント検出光学系70であり、それぞれ一つずつ設けられている。このような構成において、XY方向のアライメントずれの影響を受けずにZ方向のアライメント検出を正確に行うために、XYアライメント検出回路42からのXYアライメント情報をZアライメント検出補正回路74に入力するようにしている。
【0045】
即ち、図6(a)に示すように、角膜Cの位置がZ方向にΔZずれた場合、センサ73上で輝点像Q’の位置がΔZ×sinθ×mだけ移動する。ここで、θは軸O1と軸O2および軸O1と軸O3のなす角度、mはZアライメント光学系70の結像倍率である。角膜CがZ方向にずれただけであればセンサ73上での輝点像Q’の移動量から、角膜Cのずれ量は容易に算出できる。
【0046】
しかし、図6(b)に示すように、角膜Cの位置がX方向にΔXずれた場合もセンサ73上で輝点像Q’の位置がΔX×cosθ×mだけ移動する。そこで、Z方向およびX方向にずれた場合は、Zアライメント検出補正回路74は、センサ73上での輝点像Q’の基準位置からのずれ量ΔQ’とXYアライメント検出回路42からのずれ量ΔXから、眼科装置Sと角膜CのZ方向の位置関係(ずれ量ΔZ)を次の式(1)に基づいて演算し、その演算結果を制御回路80に出力する。
【0047】
ΔZ=(ΔQ’−ΔX×cosθ×m)/(sinθ×m) ・・・(1)
次に、このような構成において、アライメント操作に不慣れな検者の場合の操作例を説明する。
【0048】
検者はスイッチ群6に設けられた切替スイッチ6a(図12参照)にてアライメント位置変更モードを選択し、架台3を被検眼Eから離れた安全な位置に動かす。この時、マイクロスイッチ8によって架台3の現在位置を検出する。
【0049】
切替スイッチ6aによってアライメント位置変更モードが選択されているときに被検眼Eに対して架台3が所定距離以上に離隔していることをマイクロスイッチ8で検出すると、図12に示すように、制御手段80によってモータユニット100のモータ101が駆動され、レンズ保持ユニット90を介して対物レンズ16が変位されると共に、ピン92aが長孔91bのCCDカメラ19側の端部に当接した位置(図7(B),図9(b)の位置)で対物レンズ16の変位が停止される。
【0050】
この状態で被検眼Eの前眼部がCCDカメラ19上でピントが合うようにXY方向に付いて概略アライメントを行う。この概略アライメントが完了した後、架台3を被検者側へさらに押し出すと、その押し出しがマイクロスイッチ8により検出される。
【0051】
そのマイクロスイッチ8での検出によって制御手段80は、作動距離が適正な作動距離に近付いたことを認識し、再び、モータユニット100を作動させてピン92aが長孔91bのノズル12側の端部に当接した位置(図7(A),図9(A)の位置)で停止するまで対物レンズ16を変位させる。
【0052】
これにより、概略アライメント完了から、再び前眼部像がピンぼけした状態となるため、そのピントが合うように、今度は架台3が被検眼Eに近接した状態での詳細アライメントを行う。
【0053】
そして、センサ41,73の出力情報から詳細アライメントが合ったことを制御回路80が判断すると、気流吹き付けノズル12から気流が吹き出されて公知の手段により眼圧測定が開始される。
【0054】
次に装置の操作に熟練している検者の場合を示す。
【0055】
検者が眼科装置Sの操作に熟練すると、多くの場合、モニタ3aに表示された前眼部像が全くのピントずれ状熊になっていても、経験により概略のアライメント動作を完了させることができるようになる。
【0056】
こうした検者にとっては、被検眼Eから架台3が離隔した位置と近接した位置との間で対物レンズ16の位置が逐一変わるような前述のモードは、全体の操作時間が長くなり、却って不便である。
【0057】
検者がこの対物レンズ16の位置の自動切替えが不要と考える場合には、切替スイッチ6aを押し、アライメント位置変更停止モードに変更する。
【0058】
アライメント位置変更停止モードでは、架台3が被検眼Eに近接した位置にあってマイクロスイッチ8がONになっている場合だけでなく、架台3が被検眼Eから離隔してマイクロスイッチ8がOFFになっている場合においても、対物レンズ16はCCD19側に向けて移動されずにノズル12側に位置される。
【0059】
従って、対物レンズ16を移動させることによる煩わしさが解消され、より早く最終アライメントを完了させることができる。
【0060】
また、アライメント位置変更停止モードの場合、制御手段80は測定のある区切りのとき、例えば、電源をオンしたとき、左右眼の切り換えが検知された時、測定データのプリント出力やデータクリアーの操作がされたとき、マイクロスイッチ8の作動が検出されたとき等にモータユニット100を作動させ、ピン92aが長孔91bのノズル12側の端部に当接する位置(図7(A),図9(A)の位置)にまで移動させる。
【0061】
これにより、架台3が振動して、ピン92aが長孔91bのノズル12側の端部に当接する位置(図7(A),図9(A)の位置)から僅かにずれた場合に、再び、ピン92aを長孔91bのノズル12側の端部に当接させるという位置再設定をすることとなり、常に対物レンズ16が同一位置にある状態で詳細アライメント操作を行うことができる。
【0062】
尚、アライメント位置変更停止モードとしたときには、モニタ3aにその旨の警告表示を出し、検者に報知することで、操作ミスを防止する。
【0063】
このように、検者が操作に不慣れな初心者の場合には、架台3の位置に応じて対物レンズ16の位置を制御した可動焦点とすることによって、被検眼Eと架台3とが隔離した状態のときには、その離反した状態のままで被検眼Eに対してピントが合うようにし、その上で架台3を被検眼Eに接近させて被検眼Eと架台3とが近接した場合には、その近接した状態で被検眼Eにピントが合うように対物レンズ16の位置が制御され、比較的簡単な位置合わせを行うことができる。
【0064】
また、検者が熟練者の場合には、対物レンズ16が被検眼Eと架台3とが近接したときにピントが合う位置の固定された固定焦点とすることによって、すばやく位置合わせを行うことができる。
【0065】
さらに、モード切換え、アライメント位置変更手段によりピント位置を固定とした状態のときに、電源ON時や、クリアー、プリントアウト、左右眼切換え、架台3の前後移動時等には、対物レンズ16を所定位置に設定し直すことで、対物レンズ16が基準の位置からずれた状態のまま観察(又は撮影)のための操作をすることがなく、常にアライメントが支障なく行なえる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の眼科装置によれば、被検眼に対して接近及び離反可能な架台と、被検眼前眼部を観察するために前記架台内に設けられた前眼部観察光学系と、前記前眼部観察光学系の合焦位置を変更するための合焦位置変更手段と、前記架台の被検眼方向に関する位置を検出するための架台位置検出手段と、前記架台位置検出手段からの出力に基づき前記合焦位置変更手段を制御する合焦位置変更制御手段と、前記合焦位置変更手段の動作を禁止する禁止手段とを備えた眼科装置としたことにより、禁止手段により合焦位置変更手段の制御が許容される場合と禁止される場合とで切り換えることができ、初心者・熟練者の何れに対しても操作性を向上することができる。
【0067】
請求項2に記載の眼科装置によれば、前記禁止手段は、装置本体の振動による前記合焦位置変更手段のずれを補正するように作動することにより、常に合焦位置変更手段がずれの無い状態でアライメント操作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る眼科装置の光学系の要部の平面配置図である。
【図2】本発明に係る眼科装置の光学系の要部の側面配置図である。
【図3】角膜に正面から照射されたアライメント光束の反射の説明図である。
【図4】モニタに表示された前眼部像を示す図である。
【図5】角膜に斜め方向から照射されたアライメント光束の反射の説明図である。
【図6】角膜の位置がずれた場合の光束の入反射関係を示す図であって、(a)は角膜がZ方向にずれた場合の説明図、(b)は角膜がX方向にずれた場合の説明図である。
【図7】レンズ保持ユニットを示す図であって、(A)は被検眼と架台とが近接しているときのレンズ保持ユニットの断面図、(B)は被検眼と架台とが離隔しているときのレンズ保持ユニットの断面図である。
【図8】モータユニットを示す図であって、(A)はモータユニットの平面図、(B)はモータユニットの側面図である。
【図9】ピンと長孔とアーム部材との関係を示す図であって、(A)は被検眼と架台とが近接しているときの要部の平面図、(B)は被検眼と架台とが離隔しているときの要部の平面図である。
【図10】マイクロスイッチを示す図であって、要部の説明図である。
【図11】眼科装置の外観を示す図であって、(A)は眼科装置の正面図、(B)は眼科装置の側面図である。
【図12】本発明の主要部に関わるブロック回路図である。
【符号の説明】
E…被検眼
3…下部架台(架台)
4…上部架台(架台)
6…スイッチ群
6a…切替スイッチ(禁止手段)
8…マイクロスイッチ(架台位置検出手段)
10…前眼部観察光学系
80…制御回路(合焦位置変更制御手段・禁止手段を兼用)
90…レンズ保持ユニット(合焦位置変更手段)
100…モータユニット(合焦位置変更手段)
Claims (2)
- 被検眼に対して接近及び離反可能な架台と、被検眼の前眼部を観察するために前記架台内に設けられた前眼部観察光学系と、該前眼部観察光学系の合焦位置を変更するための合焦位置変更手段と、前記架台の被検眼に対する位置を検出するための架台位置検出手段と、該架台位置検出手段からの出力に基づき前記合焦位置変更手段を制御する合焦位置変更制御手段と、前記合焦位置変更手段による合焦位置を変更する動作を禁止する禁止手段とを備えていることを特徴とする眼科装置。
- 前記禁止手段は、装置本体の振動による前記合焦位置変更手段のずれを補正するように作動することを特徴とする請求項1に記載の眼科装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000176269A JP4498547B2 (ja) | 2000-06-13 | 2000-06-13 | 眼科装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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