JP4498507B2 - 差動増幅回路および高温用増幅回路 - Google Patents

差動増幅回路および高温用増幅回路 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、漏れ電流補償技術を用いた差動増幅回路および高温用増幅回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、特定の分野において使用される信号処理回路およびマイクロプロセッサは、150°C以上の高温下で安定した作業を行う能力が要求されている。例えば自動車に使用する場合には、エンジン近くに配置される信号処理回路は、200°C以上まで動作可能であることが要求される。また、宇宙あるいは原子力関連に用いる場合の電子システムは、250°C近辺の温度でも信頼できる動作をすることが要求される。
【0003】
このような状況において、従来のシリコンLSIでは、接合漏れ電流の増加とデバイス特性の変化によって安定した作業が行い得ない可能性がある。SiCやC(ダイヤモンド)のように禁制帯(バンドギャップ)の幅が広い素材は、シリコンと比較した場合、高温下での抵抗が大きい。しかしながら、これらの素材を使用することには、コスト面およびデバイス製造面で、多くの問題が残る。
【0004】
コスト面からみると、高温下で使用可能なLSIにはSOI (Silicon On Insulator) および回路が適している。このことから、高温下で使用可能なSOI技術を応用した集積回路が知られている。アナログ集積回路の特性(例えば、オフセットドリフト,開ループ電圧利得)は、温度変化の影響を大きく受ける。しかし、演算増幅器は、通常強い負帰還を伴って用いられるので、開ループ利得の温度ドリフトは、多くの場合無視することができる範疇にとどまる。
【0005】
一方、増幅器のオフセットドリフトは負帰還によっても低減されない。このため、広い温度範囲にわたる精密な信号処理は困難である。そこで、キャパシタ(容量素子)のアナログメモリ機能を用いた自動零点補償型チョッパ技術が、オフセット補償を行う演算増幅器の設計にしばしば用いられる。しかしながら、温度の上昇に伴ってMOSスイッチの接合漏れ電流が大きく増加することから、このような技術を高温用回路に適用することは困難である。しかも、補償されたオフセットは、補償キャパシタからの漏れ電流によって移動し、この問題は、SOI−MOSFETを使用したとしても無視することができない。
【0006】
図1は、通常の自動零点補償型チョッパ演算増幅器の動作を示している。増幅器のオフセット電圧は、補償期間中、補償キャパシタCにストアされる。この増幅器のオフセットは、増幅期間中にキャパシタ電圧によってキャンセルされる。図示の構成では、スイッチを介してキャパシタCに電荷を蓄積させることにより、オフセット補償の精度に直接影響がある。この影響はCMOSスイッチにおけるnMOSとpMOSの相対サイズを最適化することにより低減できる。
【0007】
しかし、その低減効果にも一定の限界がある。そこで、チャージインジェクションの影響を低減するために、インバータ型CMOSコンパレータを縦続接続することが提案されている(電子情報通信学会論文誌C-II Vol.J77-C-II No.11 pp.516-524 1994年11月)。このコンパレータでは、2つ以上のCMOSインバータが縦続接続され、各段のオフセットが各キャパシタにストアされる。そして、2番目の段の補償期間が終了する前に最初の段の補償が終了し、最初の段におけるチャージインジェクションが2番目のキャパシタにおいて吸収される。チャージインジェクションの総合的な影響は、最初の段のインバータの電圧利得によって低減される。
【0008】
より具体的な従来技術の説明
一般に、シリコン集積回路の動作保証温度は125℃程度までであり、数百度程度の高温下になるとpn接合リーク電流が増大する。これは、温度上昇と共に増加する真性キャリア密度が原因である。この問題を解決する手段として、近年SOI基板を用いた回路の耐高温性の向上が多くの研究機関で試みられている。SOI基板は、SIMOX法(イオン注入法)やSDB法(直接接合法)により形成され、集積回路やセンサの研究に用いられている。
【0009】
SOI−CMOSの断面構造を示したものが図2であり、MOSFETを形成するSiアイランドが完全に分離されている。構造上の特徴は、図2から明らかなようにMOSFETの能動部分が、すべて絶縁物上のシリコン膜に存在しているというところにある。SOI−MOSFET単体としては、ソース・ドレインの接合容量、配線容量が小さい、基板バイアス効果が少ない、構造上短チャネル効果がバルクシリコンMOSFETに比べて小さい等の特徴がある。またSOI型集積回路としては、高速化・高集積化、低消費電力化が可能、高温環境(300℃程度)で動作可能、放射線による誤動作に対する耐性が大きい等の特徴が挙げられる。
【0010】
このSOI基板を用いた集積回路により、300℃程度までかなり良好に動作する回路が報告されている。
【0011】
しかし、増幅器、比較器等の零点温度ドリフトは300℃までの温度範囲ではかなり大きく、高精度を要する用途への適用が困難であった。ワイドバンドギャップ半導体を用いた高温用の半導体素子も研究されているが、現時点では解決すべき問題が多く残されており、また室温での動作特性も悪い。
【0012】
正確な演算動作を行うために、または微小電圧を正確に取り扱うためには、増幅器の入力オフセット電圧が信号電圧に対して相対的に無視できる程度に小さいことが必要である。mVオーダー以下の微小な入力オフセット電圧を要求される回路では、一般的な増幅回路を採用するに限り、技術的には一定の限界がある。そこで、入力オフセット電圧を自動的にキャンセルする回路技法がいろいろと開発されている。それらのうち最も多く用いられる方法が、自動零点補償増幅回路である。
【0013】
この自動零点補償増幅回路はダイナミックアナログ技術を利用して、入力オフセット電圧を自動的に補償する回路であり、高精度な計測用途によく利用される。この回路は補償期間と増幅期間があり、補償期間では入力オフセット電圧を補償容量に記憶し、増幅期間ではそれをキャンセルする。この動作を交互に繰り返し、常時零点を保つことができる増幅回路である。しかし、この技術は容量からのリーク電流による電圧の変動に非常に敏感である。高温時においては接合リーク電流の増大により、この様な増幅回路は実現が難しい。
【0014】
次に、一般的な自動零点補償演算増幅回路の動作原理と特徴について説明する。
【0015】
自動零点補償増幅回路は、ダイナミックアナログ技術を適用した増幅回路である。ダイナミックアナログ技術は、▲1▼演算増幅器において、補償容量を用いることで自動的にオフセット電圧をキャンセルする。▲2▼デバイスや電源回路で発生する低周波ノイズを減衰する。▲3▼低消費なCMOS反転増幅器、敏感かつ正確な比較器、高精密なカレントミラー等を作製できるという利点をもつ。
【0016】
従来用いられている自動零点補償演算増幅回路を図3に示す。この自動零点補償演算増幅回路は、補償期間には信号が入力されず、利得1倍の構成となる。この時、入力オフセット電圧Vcを補償容量Cに記憶する。増幅期間ではVcはCに保たれ、オフセット誤差ΔVからVcを差し引いた分が入力として加えられる。よって、ほぼ入力オフセット電圧はキャンセルされながら増幅を行う。この演算増幅回路は増幅期間が半周期であるが、別の1組の回路を用い半周期ずらして動作させることで、連続信号を得ることができる。
【0017】
一般的に、このような補償期間と増幅期間とをスイッチで交互に切り替えて、動作点を常に安定させる回路を自動零点補償演算増幅回路という。しかし、図3の回路構成では、補償容量が1つしかないために出力信号はCに発生する誤差の影響をそのまま受ける。高温下で適用する場合には、容量からのリーク電流の増大により、補償した零点が時間と共に変動するという問題が生じる。
【0018】
以下に、高温下での自動零点補償演算増幅回路で生じる問題点について述べる。
【0019】
まず、雑音電荷の影響について説明する。
【0020】
アナログ信号を、電圧・電流条件になんの影響もなく、そのままの状態でON・OFF制御することのできるスイッチをアナログスイッチという。アナログスイッチはFETで構成されることが多く、図4のようなMOS系のFETもよく使われる。図4はpMOSとnMOSを組み合わせた、いわゆるCMOSアナログスイッチの構成である。このようなスイッチを用いることで、補償容量を充電する。pMOSとnMOSを並列に接続し、ゲート入力電圧Ecを図のようにして加えると、Ecが“1”のときスイッチON、“0”のときスイッチOFFとなる。このようなFETの組み合わせ回路を、トランスミッションゲートと呼ぶ。
【0021】
CMOSアナログスイッチ用いる時、スイッチの切り替え時に寄生容量Cgs,Cgdからの電荷が補償容量へ流入(または流出)し、増幅期間において容量両端の電圧が変化する。この現象をチャージインジェクション(charge injection) という。この原因としては、MOSFETのゲート・ドレイン間とゲート・ソース間のオーバーラップ容量がある。(図5参照)チャージインジェクションの影響を抑えるためには、流入(または流出)する電荷の影響を低減するため、スイッチのチャネル幅を小さくする、もしくは補償容量Cを大きくすることが有効である。またCMOS構成の場合は、nMOS側で注入された雑音電荷をpMOS側で抽出できるため、その影響を低減することが可能である。しかしながら、いずれの場合も完全に雑音電荷の影響を除去できるわけではなく、その高精度化には限界がある。
【0022】
次に、pn接合リーク電流によるドループ現象とオフセット電圧への影響について説明する。
【0023】
ドループ現象とは、補償容量からのリーク電流が原因で、時間の経過と共に増幅期間での電圧が補正値からずれることである。これは回路の増幅期間に、補償容量に充電された電荷がスイッチのpn接合へ漏れるために生じる。よって、補償容量のサイズを大きくすることで、接合リーク電流の影響を無視できるほどに小さくすることができる。ただし、250℃付近以上の領域では、接合リーク電流によるドループ現象を無視することができなくなってくる。
【0024】
補償容量のサイズをC、接合リーク電流をI、電圧ドループをVとすると、以下のような関係式で表せる。
【0025】
【数1】
dQ=Idt
dV=dQ/C=dt ・・・(1)
dV/dt=I/C
次に、このドループ現象の原因である接合リーク電流について述べる。
【0026】
接合リーク電流Issは基板接合部飽和電流Isと基板接合部飽和電流/ソースおよびドレインの面積AS、および基板接合部飽和周辺電流/ソースおよびドレインの周辺長PSによって決定され、その関係式は、
【0027】
【数2】
Iss =JS・AS+JSSW・PS ・・・(2)
で表される。ここで、JSはソースおよびドレイン領域の単位面積当たりのリーク電流、JSSWは単位周辺長当たりのリーク電流である。
接合リーク電流はMOSのチャネル幅にほぼ比例する。これは、チャネル幅を大きくするとソースおよびドレイン面積が増えるからである。よって、チャネル幅を可能な限り小さくすれば,接合リーク電流が低減できる。しかし、チャネル幅を小さしすぎると電流が流れにくくなるため、回路の応答速度が低下する。
【0028】
接合リーク電流が補償容量に流れ込む経路は、図6に示すように考えられる。pMOSからの接合リーク電流はVddの方向へ、nMOSからの接合リーク電流はVssの方向へ流れる。pMOSとnMOSの中間に容量がある場合は、pMOSとnMOS両方の接合リーク電流値が等しければ、容量に流れ込む接合リーク電流はキャンセルされゼロとなる。しかし、実際の素子においてそれを実現することは極めて困難である。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】
上述した通り、従来の技術としては、
(イ)一般的な自動零点補償技術(オートゼロ回路):
(ロ)2段のチョッパ型回路を縦続接続し、補償終了時期をずらせることで、最も電荷漏れの影響が強い初段の誤差の影響を低減させるようにした、CMOSインバータ型の電圧コンパレータ:
(ハ)一般的な反転増幅器:
が知られているだけであって、2段接続による電荷漏れ低減技術を差動演算増幅器に適用することは、想起し得ないところである。換言すると、従来技術では、全く同じタイプのコンパレータを縦続接続する構成が知られているものの、本来コンパレータであることから、差動入力信号には対応し得ず、また、このコンパレータを差動増幅器として転用することも不可能である。
【0030】
よって本発明の第1の目的は、上述の点に鑑み、増幅回路内の各増幅段ごとに自動零点補償技術を適用することで、零点補償をより高い精度で行うよう構成した差動増幅回路を提供することにある。
【0031】
また、従来の反転増幅器を如何に転用したとしても、接合漏れ電流の補償による、高精度な高温用自動零点補償増幅回路を実現することは不可能である。
【0032】
よって本発明の第2の目的は、高温状態における自動補償回路の特性の安定化を図った高温用増幅回路を提供することにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】
上記の第1の目的を達成するために、本発明に係る差動増幅回路は、初段の差動増幅回路と、後段の単入力単出力増幅回路を備えている。本発明では、各段毎に自動零点補償を行う。重要な点は、クロックのタイミングにある。初段の補償を後段と比べて先に終了することで、スイッチからの電荷漏れの影響は、初段に生じる。しかし、後段は未だに補償期問中であるので、後段の補償用容量素子にこの変動分が吸収される。その後、後段の補償期間も終了し、この時は後段の容量素子に電荷漏れの影響が生じる。しかし、この影響は入力端子から見た場合は無視することができる。その理由は、初段の回路は十分に高い電圧利得を持っており、後段の容量に生じた電荷誤差の影響は、入力端では利得分の一に低減されるからである。
【0034】
なお、上記の如くタイミングをずらして零点補償をするという考え方自体は公知であるが、本発明では、一つの演算増幅器に2段の増幅回路を含ませ、初段の差動増幅回路と後段の単入力増幅回路とにより、この補償技術を適用可能とした点に特徴がある。
【0035】
本発明によれば、従来と同じ技術で電荷漏れの影響を低減させた場合、本発明による回路構成を採るだけで、誤差を数十分の一程度に低減可能である。逆に、同程度の誤差を許容した場合、製造工程に対する加工精度の要求が大きく緩和される。
【0036】
また、上記の第2の目的を達成するために、本発明に係る高温用増幅回路では、出力に与える漏れ電流の効果が相反する回路を縦続接続し、互いの影響をうち消し合うことで接合漏れ電流の影響を極めて小さくする構成を採っている。
【0037】
本発明によれば、高温下においても自動零点補償回路が使用可能となり、高温において動作する増幅回路の零点誤差、またはその変動を極めて小さく抑えることが可能となる。
【0038】
以上のことから、請求項1に係る本発明は、差動信号入力端を有と、該差動信号入力端の一方と出力端との間に位置する第1のスイッチと、該第1のスイッチがクローズ時に充電される第1の補償キャパシタとを備えた差動増幅手段であって、第1の制御信号に応答して該第1のスイッチがクローズして該第1の補償キャパシタを充電する第1の自動零点補償を行う差動増幅手段と、前記差動増幅手段の後段に接続され、入力端と出力端の間に位置する第2のスイッチと、該第2のスイッチがクローズ時に充電される第2の補償キャパシタとを備えた単入力単出力増幅手段であって、第2の制御信号に応答して該第2のスイッチがクローズして該第2の補償キャパシタを充電する第2の自動零点補償を行う単入力単出力増幅手段とを備え、前記差動増幅手段および前記単入力単出力増幅手段がそれぞれCMOSにより形成され、前記第1の制御信号と前記第2の制御信号として、デューティ比が異なる2つのクロック信号を用い、前記第1の制御信号と前記第2の制御信号によって、前記第1のスイッチと前記第2のスイッチとがともにクローズされる第1の補償期間、前記第1のスイッチがオープンされ前記第2のスイッチがクローズされる第2の補償期間、及び前記第1のスイッチと前記第2のスイッチとがともにオープンされる増幅期間を順に推移する差動増幅回路を具備した演算増幅器である。
【0039】
請求項2に係る本発明は、請求項1に記載の演算増幅器の反転入力端に入力抵抗を接続し、前記演算増幅器の反転入力端と出力端との間に帰還抵抗を接続した反転増幅器である。
【0040】
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の演算増幅器の反転入力端と出力端の間を短絡し、前記演算増幅器の非反転入力端に入力信号を印加したことを特徴とする電圧フォロアである。
【0041】
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の電圧フォロアと、前記電圧フォロアの後段に接続された、請求項2に記載の反転増幅器とを具備したことを特徴とする高温用増幅回路である。
【0042】
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の回路をSOI基板上に形成したことを特徴とする半導体装置である。
【0046】
【発明の実施の形態】
実施の形態1
本発明の一実施の形態として、高温下での使用が可能な自動零点補償型チョッパ増幅器について説明する。この増幅器は、チャージインジェクションエラーを低減するよう構成した2段チョッパ演算増幅器によるものである。高温下での電荷漏れによるエラーは、以下に詳述する回路構成によって補償される。本回路はSOI−MOSFETモデルとSPICEプログラムを用いて設計した。その結果、チャージインジェクションの影響は、2段チョッパ演算増幅器によって大幅に低減された。さらに、高温下での漏れ電流の影響は、当該増幅器の電圧利得によっても低減された。高温下での使用が可能な増幅器の精度は、この構成を用いることにより、広い温度幅にわたって大きく向上する。
【0047】
以下、図面を参照して、本実施の形態を詳細に説明する。
図7は、本実施の形態による2段自動零点補償型チョッパ演算増幅器の構成および動作クロックを示す。本図に示す演算増幅器は、最初の差動増幅段20と、2番目の単入力増幅段22を用い、それぞれの段ごとに自動零点補償を施している。
【0048】
最初の補償期間中(図7(B)参照)、スイッチSW1,SW2,SW3およびSW4はクローズしており、スイッチSW5とSW6はオープンしている。このことにより、各段の出力端および入力端は、この期間中に短絡される。各補償キャパシタC1,C2は充電され、次の増幅期間中このバイアスポイントを保つための電圧が記憶される。
【0049】
図7(B)に示すAのタイミングで最初の段20の入力端および出力端に接続されたスイッチSW1のみがオープンする。このことにより、最初の段20の補償は、2番目の段22の補償の前に終了する。スイッチング電荷はスイッチSW1を介してキャパシタC1に注入され、最初の段20の出力はキャパシタC1の電圧変化に対応して変動する。しかしながら、その電圧の変化は、最初の段20と2番目の段22を接続しているキャパシタC2に吸収され、本増幅回路の出力は、補償期間が終了するまで影響を受けない(図7(B)のタイミングBに示す通り)。
【0050】
タイミングBの後、スイッチSW2,SW3およびSW4がオープンし、SW5およびSW6がクローズして入力信号を入力する。その後、本演算増幅器は、増幅期間に入る。タイミングBでのチャージインジェクションは、キャパシタC2の端子間電圧に影響を与えるので、出力電圧が当初の点から移動する。しかし、キャパシタC2の等価インジェクションエラーは、その高電圧利得のため、前段20の入力端でかなり低減される。かくして、この電荷に起因する等価入力オフセットエラーは、図1に示した従来のチョッパ演算増幅器と比べてかなり低減される。また、本実施例の形態による2段チョッパ演算増幅器の精度は、臨界バランスなしでも、かなり向上する。
【0051】
図8(A)および(B)は、図7(A)に示した2段チョッパ演算増幅器の詳細な回路構成、および、その増幅器シンボルをそれぞれ示す。図8(A)に示す回路については、SPICEプログラムおよびSOI−MOSFETモデルを用いてシミュレーションを行った結果、本演算増幅器の室温でのオフセット電圧は、入力ペアにおけるサイズ不整合を50%とした場合でも、300マイクロボルト以下に補償された。また、本演算増幅器のオープンループゲインは、70デシベルを上回った。
【0052】
図9(A)は、図8(A),(B)に示した演算増幅器を用いた反転増幅回路である。すなわち図9(A)において、斜め斜線を付した演算増幅器が、図8(A),(B)に示した演算増幅器に相当する。
【0053】
また、図9(B)は、290°Cにおける本反転増幅回路の出力シミュレーション(G=−500kΩ/20kΩ=25)を示す。このシミュレーションでは、敢えて高温下での漏れ電流の影響を拡大させるために、クロック周波数は低い値に設定した(1kHz)。入力信号のレベルは、図9(B)に示すように、−4mVから4mVまでの範囲で変化させた。室温でのシミュレーション結果では、増幅期間での出力は、図9(B)に示す理想的零オフセットラインにほぼ一致した。図9(B)に示した290°Cでのシミュレーション結果において、出力トレース全体は、理想的ゼロオフセットライン以下にシフトされた。
【0054】
増幅期間中においては、強い電圧ドリフトがはっきりと見られた。これらのドリフトは、高温環境において、2段チョッパ演算増幅器内の補償キャパシタC1から開いているスイッチへ流れる接合漏れ電流に起因したものである。
【0055】
このように、本反転増幅回路のオフセット電圧は、周囲温度に依存して変化する。キャパシタC2からの漏れ電流による影響は、最初の段の電圧ゲインにより比較的少ないので、キャパシタC1からの漏れ電流が、高温下でのオフセットシフトの主たる原因となる。
【0056】
次に、本実施の形態に係る漏れ電流補償について説明する。
【0057】
本演算増幅器を高温下で使用可能にするためには、高温での接合漏れ電流による電圧ドリフトを補償する必要がある。そこで、本実施の形態では、図10に示すように、二つの2段チョッパ演算増幅器30,40を用いて、漏れ電流の影響を低減させている。すなわち、図10に示す回路は、図9(A)に示した反転増幅回路40の前段に、電圧フォロア30を縦続接続したものである。したがって、図10に示した回路全体の電圧利得は、−R2/R1により定義される。
【0058】
なお、この図10においても、斜線を付した各演算増幅器30,40は、図9(A)の場合と同じく、図8(A)に示した回路構成を有している。
【0059】
図10において、電圧フォロア30と反転増幅回路40は、縦続に接続されているので、オフセットシフトの影響は、後段の回路40の最終出力(P2点)に加えられる。いま、両チョッパ演算増幅器30,40における各キャパシタC1からの漏れ電流が平衡してiLになったとすると、増幅期間ToにおけるキャパシタC1の電圧変化は、次の式(3)で表わされる。
【0060】
【数3】
Figure 0004498507
【0061】
ここで、上式のキャパシタC1は、非反転入力端に接続されているので(図8(A)参照)、図10に示す反転増幅回路40は、電圧変化ΔVC1に対して非反転増幅器として機能する。このΔVC1は、後段の回路40を非反転増幅器とみなすとき、次式に示すように増幅される。
【数4】
Figure 0004498507
一方、前段の電圧フォロア30は、電圧利得が1であるので、ΔVC1は前段の出力端P1に直接現れる。このP1での電圧変化は、後段の反転増幅回路40に供給され、次式に従って増幅される。
【0062】
【数5】
Figure 0004498507
【0063】
従って、反転増幅回路40の出力端P2でのオフセットシフトは、式(4)および式(5)の総和となるので、増幅期間中の等価入力オフセット電圧は、次式の通りとなる。
【0064】
【数6】
Figure 0004498507
【0065】
上式(6)中、Gは、−R1/R2であり、反転増幅回路40の電圧利得を示す。
【0066】
この式(6)から明らかなように、二つのチョッパ演算増幅器30,40内の漏れ電流がP2での最終出力電圧に対して互いに逆方向に作用するので、ΔVC1は、1/Gに低減される。
【0067】
また、式(4)〜(6)から判る通り、増幅期間におけるオフセット電圧の合計シフトは、上記のToおよびiLに比例し、C1に反比例する。このため、C1およびGはできるだけ大きく、ToおよびiLはできるだけ小さく設定することが望ましい。すなわち、これらの値は、安定的な特性を有する高温用増幅器を設計するうえで重要な要素となる。
【0068】
次に、高温用増幅器の設計例について述べる。
【0069】
ここでは、SPICEおよびCADENCE EDAツール(Analog Artist ver.4.3.4)を用いて、図10の回路を解析・設計した。このシミュレーションでは、8μmのSOI−CMOSを用いることとした。チョッパ演算増幅器におけるキャパシタC1およびC2の値は、それぞれ50pFおよび5pFであった。キャパシタC1の値は、出力のセトリングタイムと、キャパシタC1による占有エリアとの関係から、最大値を選択した。CMOSスイッチにおけるMOSFETのサイズは、pMOSFETについてW/L=60μm/8μm、nMOSFETについて50μm/8μmであった。チャージインジェクションエラーを最小限にするには、この組み合わせが最良の比であった。2段チョッパ演算増幅器を使用する場合でも、チャージインジェクションは最小限にすべきである。
【0070】
図11は、290°Cでシミュレートした図10の出力を示す。図9(B)でみられた増幅期間でのオフセットシフトは、この回路構成で十分補償されることが判る。この出力特性は、図9(B)に示した理想的零オフセットラインにほぼ一致している。この結果から、漏れ電流の影響は、式(6)からも明らかなように、1/25(すなわち、1/G)まで低減されたことが確認された。この増幅回路の特性を、次の表1に要約する。
【表1】
Figure 0004498507
【0071】
等価入力オフセットは、27°Cから290°Cまでの範囲で約50マイクロボルト移動した。クロック周波数を1キロヘルツより高く設定するか、あるいは増幅器の電圧ゲインを現在の値(25)より大きい値に設定する場合、高温下での漏れ電流の影響は、より低減される。これは、上述した本増幅器の設計例に変更を加えなくても可能である。
【0072】
(まとめ)
本実施の形態では、高温下にも適用可能な自動零点補償型チョッパ増幅器について述べてきた。この増幅器は、チャージインジェクションエラーを低減するために構成した2段チョッパ演算増幅器に基づいている。高温下での使用のため、二つの2段チョッパ演算増幅器は、高温時の漏れ電流によるエラーを補償するのに好適である。本実施の形態によれば、チャージインジェクションの影響は、2段チョッパ演算増幅器により大幅に低減される。漏れ電流補償の効果は、シミュレーションした結果から確認された。精度の高い高温用増幅器は、SOI-CMOS技術と、本実施の形態による回路構成との組み合わせで実現することができる。この場合、パラメータの幾つかを最適化することにより、回路の精度を更に向上させることが可能である。
【0073】
実施の形態2
図12は、雑音電荷の影響を低減するための自動零点補償演算増幅回路である。この回路は2つの補償容量を用いて、各増幅器毎に自動零点補償を実行している。また、2相のスイッチを用い各段の補償動作タイミングを最適化することにより、入力オフセット電圧を低減する方式である。
【0074】
図13は各段の補償動作タイミング、図14(A),(B),(C)はブロック図で示した回路動作である。まず図14(A)では、差動増幅器の入力はゼロで入力と出力は短絡されるので、補償容量C1には入力オフセット電圧分の電荷が記憶される。また、C2には出力増幅器の動作点と初段増幅器の動作点の差分の電荷が記憶される(補償期間)。次に、スイッチφ’のみをOFFにする(図14(B))。この時スイッチφ’からは雑音電荷q1が生じるが、このq1がC1に与える影響を後段の補償容量C2に吸収させ、外部には出力させないようにする。
【0075】
図14(C)では、入力電圧が増幅器に印加され、C1およびC2に記憶した入力オフセット電圧を保ち続けたまま増幅を行う(増幅期間)。図14(B)から(C)へ移る場合に、C2にも雑音電荷q2が混入するが、その入力に対する影響は初段増幅器の利得分の一となる。
【0076】
このように2相のスイッチを用いて、その動作タイミングを最適化することにより、初段の補償容量への雑音電荷の影響を後段の補償容量で吸収することができ、高精度なオフセット補償が可能となる。またこの構成の場合、電源電圧に近い値の入力オフセット電圧まで補償することが原理的に可能である。
【0077】
次に、接合リーク電流の影響の低減について説明する。
【0078】
高温時における演算増幅回路を用いて接合リーク電流の影響を低減するために、上述の演算増幅回路を用いて新たな回路構成を提案する。反転増幅器と非反転増幅器をそれぞれ構成し、その出力を切り替えて交互に各増幅器の出力を取り出し、出力信号を連続化する。このような回路を図15に示す。
【0079】
図15において、入力信号Vinに対して、Amp.Aは非反転増幅器であり、Amp.Bは反転増幅器である。補償クロックに同期させ、φのときAmp.Aの出力を取り出し、φバーのときにAmp.Bの出力を取り出す。A,B点における増幅期間時の出力電圧は次式でそれぞれ表される。
【0080】
【数7】
Figure 0004498507
【0081】
【数8】
Figure 0004498507
【0082】
一方、接合リーク電流による補償容量の電圧ドループ成分をVdp(入力換算値)とする。補償容量C1は演算増幅器の+端子に接続されており、このVdpに対して演算増幅器A、Bはともに非反転増幅器としてはたらく。この影響による出力電圧変化は、それぞれ次式で表される。
【数9】
Figure 0004498507
【数10】
Figure 0004498507
【0083】
よって、演算増幅器A,Bの出力信号は図16に示すように、OUT1は正(R2/R1×Vin)、OUT2は負(−R2/R1×Vin)となる。また両演算増幅器内部の補償容量C1の接合リーク電流による電圧ドループ誤差成分は同じ極性の変化となっている。
【0084】
これらの出力信号OUT1,OUT2を交互に極性を変えて出力させることで、増幅された信号を連続化できる。OUT1−OUT2に対応する演算を行うことで、正の信号はそのまま、負の信号は正に反転され、図17のような波形を得ることができる。これを信号成分と電圧ドループ誤差成分とに分離して考えたものが、図18である。電圧ドループ成分は傾斜の方向がAとBで逆方向となるので、その平均をとる意味でローパスフィルタ等に通して電圧ドループ成分の影響を除去することができる。
【0085】
図17に示した出力波形を、周波数領域で表したものが図19である。ローパスフィルタにより、高周波における電圧ドループ誤差成分を除去できる。この時、式(7),式(85)に示した成分には、利得1だけの差が生じているので、この差の成分が入力オフセットドリフトとして出力に現れる。増幅器全体の利得をR2/R1とすると、電圧ドループ誤差成分の影響はR1/R2になっている。そのため、演算増幅器を十分高い利得で使えば、無視することが可能である。
【0086】
次に、自動零点補償演算増幅回路のシミュレーション結果について述べる。
【0087】
今回提案した自動零点補償増幅回路をCadenceを用いて設計を行い、27℃と300℃で動作させたときのシミュレーション結果を図20に示す。本図は、入力端子の一方を接地、もう一方を−10mVから10mVまで40msの時間で変化させた非反転増幅器の入・出力波形である。入力電圧に対して、出力電圧は27℃,300℃どちらにおいても、十分な高利得で増幅されていることがわかる。理想的な増幅器の入力オフセット電圧は、入力電圧が零のときに出力電圧が零である。
【0088】
図20では、20msで入力電圧が零となる。1周期(1ms)あたりの電圧変化は500μVで、1周期の半分である増幅期間には250μV増加する。したがって、入力オフセット電圧は27℃、300℃どちらにおいても、250μV以内におさまっていることがわかる。300℃においては、入力オフセット電圧は一見大きいようにみえるが、これは高温時に生じる電圧ドループ誤差のためである。回路の利得が高いために電圧ドループ誤差が大きくなり、出力電圧がみえなくなっている。
【0089】
本回路は一般的な自動零点補償演算増幅回路よりも、高精度な入力オフセット電圧補償が実行できている。よって、高温時におけるドループの影響を除去できれば、高温でも利用可能な高精度増幅演算回路となる。
【0090】
最後に、接合リーク電流の影響を低減するための回路のシミュレーション結果について述べる。
【0091】
反転増幅器と非反転増幅器を組み合わせて接合リーク電流の影響を低減する回路の設計をCadenceを用いて行った。27℃と300℃で動作させたときのシミュレーション結果を図21に示す。それぞれのフィードバックにはR1=1kΩ,R2=50kΩを用いて、利得50倍の増幅器とした。
【0092】
非反転増幅器と反転増幅器のそれぞれの出力を交互に極性を変えることで、入力電圧に対して出力電圧は非反転増幅器の出力となっている。27℃における方形波成分は、二つの増幅器の間の差から生じている。一方、300℃においては電圧ドループ誤差成分ははっきりとみられるが、入力電圧は利得50倍で増幅されている。しかし、電圧ドループ誤差成分は正方向と負方向に交互に現れており、高周波に変調されている。よって、ローパスフィルタ等で除去することが可能である。したがって、接合リーク電流の影響を大幅に低減することができ、高精度な信号増幅が実行できているといえる。
【0093】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、増幅回路内の各増幅段ごとに自動零点補償技術を適用することで、零点補償をより高い精度で行うよう構成した差動増幅回路を実現することができる。
【0094】
また、その他の本発明によれば、高温状態における自動補償回路の特性の安定化を図った高温用増幅回路を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来から知られているチョッパ型演算増幅器を示す図である。
【図2】SOI−CMOSの断面構造を示す図である。
【図3】一般的な自動零点補償演算回路を示す図である。
【図4】CMOSアナログスイッチを示す図である。
【図5】MOSFETの寄生容量とオーバーラップ容量を示す図である。
【図6】pMOS−FETのリーク電流の経路を示す図である。
【図7】本発明を適用した2段チョッパ演算増幅器を示す図である。
【図8】図7に示した2段チョッパ演算増幅器の詳細な回路構成を示す図である。
【図9】図7に示した2段チョッパ演算増幅器を用いた反転増幅回路およびシミュレーション出力を示す図である。
【図10】図7に示した2段チョッパ演算増幅器を用いた高温用増幅回路を示す図である。
【図11】図10に示した回路のシミュレーション結果(290°Cの出力電圧)を示す図である。
【図12】本発明を適用した他の回路構成を示す図である。
【図13】雑音電荷の影響を低減する回路の動作タイミング図である。
【図14】ブロック図で示した自動零点補償演算増幅回路の回路動作を示す図である。
【図15】接合リーク電流を低減するための回路構成図である。
【図16】図15に示したOUT1,OUT2の各出力波形図である。
【図17】図15に示したOUT1,OUT2をクロック周波数で同期検波した波形図である。
【図18】同期検波させた後の出力信号と電圧ドループ成分を示す図である。
【図19】図17に示した出力信号の周波数スペクトルを示す図である。
【図20】自動零点補償演算増幅回路のシミュレーション結果を示す図である。
【図21】接合リーク電流の影響を低減する回路のシミュレーション結果を示す図である。
【符号の説明】
10 従来から知られている演算増幅器
20 差動入力増幅段
22 単入力単出力の増幅段
30 電圧フォロア
40 反転増幅回路

Claims (5)

  1. 差動信号入力端と、該差動信号入力端の一方と出力端との間に位置する第1のスイッチと、該第1のスイッチがクローズ時に充電される第1の補償キャパシタとを備えた差動増幅手段であって、第1の制御信号に応答して該第1のスイッチがクローズして該第1の補償キャパシタを充電する第1の自動零点補償を行う差動増幅手段と、
    前記差動増幅手段の後段に接続され、入力端と出力端の間に位置する第2のスイッチと、該第2のスイッチがクローズ時に充電される第2の補償キャパシタとを備えた単入力単出力増幅手段であって、第2の制御信号に応答して該第2のスイッチがクローズして該第2の補償キャパシタを充電する第2の自動零点補償を行う単入力単出力増幅手段とを備え、
    前記差動増幅手段および前記単入力単出力増幅手段がそれぞれCMOSにより形成され、
    前記第1の制御信号と前記第2の制御信号として、デューティ比が異なる2つのクロック信号を用い、
    前記第1の制御信号と前記第2の制御信号によって、前記第1のスイッチと前記第2のスイッチとがともにクローズされる第1の補償期間、前記第1のスイッチがオープンされ前記第2のスイッチがクローズされる第2の補償期間、及び前記第1のスイッチと前記第2のスイッチとがともにオープンされる増幅期間を順に推移する差動増幅回路を具備したことを特徴とする演算増幅器。
  2. 請求項1に記載の演算増幅器の反転入力端に入力抵抗を接続し、前記演算増幅器の反転入力端と出力端との間に帰還抵抗を接続したことを特徴とする反転増幅器。
  3. 請求項1に記載の演算増幅器の反転入力端と出力端の間を短絡し、前記演算増幅器の非反転入力端に入力信号を印加したことを特徴とする電圧フォロア。
  4. 請求項3に記載の電圧フォロアと、前記電圧フォロアの後段に接続された、請求項2に記載の反転増幅器とを具備したことを特徴とする高温用増幅回路。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の回路をSOI基板上に形成したことを特徴とする半導体装置。
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