以下、本発明の実施形態を図面により説明する。なお、ここでは、競艇を例に説明するが、競馬や競輪などの他の公営競技であってもよい。
図1は本発明による自動発払機の一実施形態を示す外観斜視図であって、1はこの実施形態の自動発払機、2はパネル部、3は精算ボタン、4は券挿入・返却エリア、5は発券エリア、6は入金・返却エリア、7a,7bは境界溝、8は投票カード/投票券返却口、9は投票券挿入口、10は投票カード挿入口、11は投票券発券口、12は紙幣挿入口、13は紙幣返却口、14は硬貨投入口、15は硬貨返却口、16はICカード挿入/返却口、17はテーブル部、18は顧客用表示画面、8a,9a,10a,11a,12a,14aはフリッカーランプである。
同図において、自動発払機1の筐体の前面部には、正面を向いたパネル部2とその下部の前方に突出したテーブル部17とが設けられ、このテーブル部17に上向きにタッチパネルを備えた顧客用表示画面18が設けられている。
パネル部2には、その中心部にランプ付きの精算ボタン3が設けられており、この精算ボタン3を通る水平な境界溝7aによってこのパネル部3が上下2つのエリアに区分され、これらの下側のエリアが料金の支払いや払戻しのための入金・返却エリアをなしている。また、境界溝7aによって区分される上側のエリアは、さらに、精算ボタン3で終端する垂直な境界溝7bによって左右の2つのエリアに区分され、右側のエリアが投票カード(マークカード)やレースで的中した投票券(的中投票券)を出し入れする券挿入・返却エリアをなし、左側のエリアが投票券(競艇では、勝船投票券)を発券する発券エリアをなしている。
券挿入・返却エリア4には、投票券を購入するために投票カードを差し込むための投票カード挿入口10と、払戻し金を受け取るために的中投票券を差し込むための投票券挿入口9と、払い戻しのない投票券や正しく読み取ることができなかった投票券・投票カードを返却するための投票カード/投票券返却口8とが設けられている。投票カード挿入口10には、複数枚の投票カードをまとめて挿入することができるし、投票券挿入口9でも、同様に、投票券を複数枚まとめて挿入することができる(なお、1枚ずつ続けて挿入するようにしてもよい)。的中投票券と思って投票券挿入した投票券が的中投票券でない場合には、この投票券が投票カード/投票券返却口8から返却される。また、正しく記入されていないで複数箇所エラーがある投票カードもこの投票カード/投票券返却口8から返却される。さらに、後述するように、顧客用表示画面18で返却が指示された投票券カードも、この投票カード/投票券返却口8から返却される。
なお、投票カード/投票券返却口8,投票券挿入口9及び投票カード挿入口10には夫々、それら毎に近接してフリッカーランプ8a,9a,10aが設けられている。これらフリッカーランプ8a,9a,10aは顧客への案内のために設けられているものであって、フリッカーランプ8aは顧客に投票カード/投票券返却口8から返却される投票カードあるいは投票券を受け取らせるために点滅し、フリッカーランプ9aは投票券挿入口9から的中投票券を挿入することを顧客に指示するために点滅し、フリッカーランプ10aは投票カード挿入口10から投票カードを挿入することを顧客に指示するために点滅する。なお、精算ボタン3はランプを備えており、顧客にこの精算ボタンの押下を指示する際には、上記のフリッカーランプと同時に点滅する。
入金・返却エリア6には、投票券を購入するために紙幣を挿入するための紙幣挿入口12と硬貨を挿入するための硬貨投入口14、釣銭や的中投票券の払戻金を現金で受け取るための紙幣返却口13と硬貨返却口15が設けられており、また、ICカードでも投票券の購入ができるようにするために、ICカード挿入/返却口16が設けられている。さらに、的中投票券を投票券挿入口9に挿入して払戻金を受け取るときには、ICカードをICカード挿入/返却口16に挿入することにより、このICカードでこの払戻金を受け取ることもできる。
なお、紙幣挿入口12と紙幣返却口13とが近接して設けられ、これらに近接してフリッカーランプ12aが設けられている。また、硬貨投入口14と硬貨返却口15とが近接して設けられ、これらに近接してフリッカーランプ14aが設けられている。さらにまた、ICカード挿入/返却口16に近接してフリッカーランプ16aが設けられている。フリッカーランプ12aは、紙幣挿入口12から紙幣を挿入する必要があることを顧客に知らせるときに点滅し、フリッカーランプ13aは、釣銭や的中投票券の払戻金が紙幣返却口13から返却されることを顧客に知らせるときに、点滅し、紙幣が挿入されるとともに、あるいは釣銭や払戻金として排出された紙幣が顧客に受け取られたことを検出すると、点滅を停止する。なお、紙幣挿入口12及び紙幣返却口13の夫々の近傍にフリッカーランプを設けるようにしてもよい。また、フリッカーランプ14aは、硬貨投入口14から硬貨を挿入する必要があることを顧客に知らせるとき、あるいは、釣銭や払戻金が硬貨返却口15から返却されることを顧客に知らせるときに、点滅し、硬貨が挿入されるとともに、あるいは釣銭や払戻金が硬貨で排出されると、一定時間経過後に点滅を停止する。さらに、フリッカーランプ16aは、ICカード挿入/返却口16にICカードの挿入を促すとき、及び受け取りを促すとき、点滅する。
発券エリア5には、投票券発券口11のみが設けられている。入金・返却エリアの紙幣挿入口12や貨幣投入口14で現金を挿入し、券挿入・返却エリアの投票カード挿入口10から投票カードを挿入すると、あるいはICカード挿入/返却口16にICカードを挿入すると、後述するように、顧客用表示画面18で挿入された投票カードの内容の確認画面が表示され、この確認画面で内容を確認すると、あるいは修正などして確認すると、投票券発券口11から各投票カード毎の投票券が投票券発券口11から発券される。
なお、投票券発券口11の近傍にフリッカーランプ11aが設けられている。フリッカーランプ11aは、投票券発券口11から投票券が排出されたとき点滅し、この投票券が顧客によって受け取られるとともに点滅を停止する。
なお、以上の投票カード/投票券返却口8、投票券挿入口9、投票カード挿入口10、投票券発券口11、紙幣挿入口12、紙幣返却口13、硬貨投入口14、硬貨返却口15、ICカード挿入/返却口16を総称して、以下、取り扱い口という。
投票カード挿入口10から挿入した投票カードで購入する投票券の金額(以下、投票券の購入金額という)に等しい金額が入金・返却エリア6で投入されているときには、顧客用表示画面18での投票カードの確認後、投票券発券口11から投票券が自動的に排出される。
しかし、入金・返却エリア6からの投入金額が投票券の購入金額よりも多い場合には、精算ボタン3をプッシュ操作することにより、投票券発券口11から投票券が排出されるし、入金・返却エリア6で釣銭を現金で、あるいはICカードで取得することができる。これは、入金・返却エリア6からの投入金額が投票券の購入金額よりも多い場合には、これらの差額を用いてさらに投票券の追加の購入を可能とするためである。即ち、顧客用表示画面18(図1)の操作画面で確認後精算ボタン3を操作しなければ、例えば、挿入し忘れた投票カードを投票カード口10から挿入し、また、必要に応じて追加の金額を紙幣挿入口12や硬貨投入口14から現金を挿入することにより、投票券の購入を追加することができる。
また、ICカード挿入/返却口16からICカードを挿入して投票券を購入する場合、ICカードの残金が投票券の購入金額に満たないときには、紙幣挿入口12や硬貨投入口14から現金を投入することにより、その不足分を補うことができる。
なお、パネル部2の上方、例えば、右側に、係員呼出しボタン19が設けられている。また、図示しないが、自動発払機1の前面部には、投票券の購入や的中投票券の払戻しを行なう顧客を検知する顧客センサが設けられ、背面部には、障害が生じたときのアラーム,警報ランプ,背面部の扉の開閉を検知する扉センサなども設けられている。
図2は上記のパネル部2での各挿入口,返却口などの配置を概略的に示す図であって、フリッカーランプ8a,9a,10a,11a,12a,14aは省略している。また、図1に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
同図において、パネル部2の垂直方向の中心線Yと水平方向の中心線Xとの交点(パネル部2のほぼ中心部)に精算ボタン3が配置されている。そして、この水平方向の中心線Xに沿って境界溝7aが、垂直方向の中心線Yに沿って境界溝7bが夫々設けられ、これら境界溝7a,7bによってパネル部2が券挿入・返却エリア4,投票券発券エリア5,入金・返却エリア6に区分されている。
券挿入・返却エリア4では、投票カードや的中投票券の挿入/返却口がまとめて配置されており、この券挿入・返却エリア4を投票券購入のための投票カードの挿入や払戻し金の払い戻しのための的中投票券の挿入ができるようにした投票カードや的中投票券の受け付け窓口としている。発券エリア5では、投票券発券口11だけが設けられており、この発券エリア5を投票券を受け取る窓口としている。入金・返却エリア6では、投票券の購入金額の投入口や払戻金の受り取り口がまとめて配置されており、この入金・返却エリア6だけでかかる購入金額の投入や払戻金の受り取りができるようにしている。また、この入金・返却エリア6では、垂直方向の中心線Yに関して、例えば、右側に紙幣挿入口12と紙幣返却口13とが設けられて購入金額支払の窓口をなし、左側に貨幣投入口14と硬貨返却口15とが設けられて釣銭や払戻金の受け取りの窓口をなしている。
このように、パネル部2には、数多くの取扱口8〜16が設けられるが、顧客が同じ様な作業をするための取扱口を同じエリアにまとめ、しかも、全てのエリア4〜6がパネル部2で唯一の操作手段である精算ボタン3の周りに配置されるようにして、全ての取扱口8〜16が精算ボタン3を囲むようにまとめて配置されている。このように精算ボタン3に関して取扱口8〜16を配置し、かつ各エリア4〜6を境界溝7a,7bで明確にしたことにより、顧客は、パネル部3全体を見渡すことなく、狭い範囲の該当するエリアを見るだけで所望とする取扱口を容易に探し出すことができ、しかも、投票券の購入手順としても、券挿入・返却エリア4で投票カードの挿入を行ない、入金・返却エリア6で購入料金を投入し、発券エリア5で投票券を受け取るといったように、パネル部2を見るのも局所的であって、その見る場所の順序も決まったものとなり、パネル部2全体をあちこち見ながら必要な取扱口を探し周るというようなことがなくなる。
また、上記の取扱口に比べて目立ちにくい精算ボタン3が、パネル部2のほぼ中央部に配置されることにより、非常に目立ったものとなり、最終的な精算作業をするにも、顧客はそのための精算ボタン3を直ちに探し出すことができ、しかも、この精算ボタン3に近接して金銭取り扱いのための入金・返却エリア6が配置されるので、精算作業も迅速かつ的確に行なわれることになる。
従って、投票券の購入や払戻金の受け取りなどの操作が容易となり、しかも、かかる操作を円滑に行なうことができるようになって、使い勝手,操作性が向上する。
図3は図1に示す自動発払機1を用いた競艇システムの一具体例を示すシステム図である。
同図において、情報センタ20は各レースに関する情報(選手名や艇番号など)や売上金額などの各種の情報が格納されるものであって、ネットワーク21やゲートウェイ22を介して競艇場や各所の場外船券売場の投票/運用サーバ23に接続されている。そして、夫々の投票/運用サーバ23は、競艇場や場外船券売場に夫々複数台設置されている図1に示す自動発払機1や自動発売機24,その他のシステム構成機器(例えば、オッズなどの画面を表示する映像設備,場内放送設備,出走表プリンタ,オッズプリンタなど)25に接続されている。
投票/運用サーバ23は情報センタ20から各レースの出走選手や艇番号,レースの結果などのレースに関する情報を取得し、映像設備で出走表やオッズを表示させ、また、それらのプリントを作成させる。顧客は、これらを参考にして、投票カード(マークカード)を完成させることができる。
顧客が、紙幣挿入口12や硬貨挿入口14(図1)から料金を投入し、完成した投票カードを投票券カード挿入口10(図1)から自動発払機1に差し込むと、この自動発払機1はその投票カードの内容(レース名や賭式など)を読み取り、投票/運用サーバ23に格納されているレースに関する情報と照合して確認して、投票券発券口11(図1)から投票券の発券を行なう(この場合、投入金額が投票券の購入金額を上回っているときには、精算ボタン3を操作することにより、投票券の発券と紙幣返却口13や硬貨返却口15(図1)からの釣銭の排出が行なわれる)。これとともに、自動発払機1はかかる投票カードの読取情報や売上(購入)金額情報を投票/運用サーバ23を送り、投票/運用サーバ23はこれら情報を情報センタ20に送信する。情報センタ20では、これら情報を受け取ると、各レースのオッズの修正や売上金の集計を行なうとともに、修正されたオッズを各投票/運用サーバ23に送る。このオッズが競艇場や場外船券売場で表示されることになり、顧客は最新のオッズを見ることができるようにしている。
なお、ICカードを用いた場合には(ICカードをICカード挿入/返却口16(図1)から挿入した場合には)、その現在の収納金額全部が自動発払機1に入金されることになり、また、上記のように精算ボタン3をタッチ操作することによってなされる釣銭は、ICカードに戻される。ICカードは、投票券発券口(図1)からの投票券の発券とともに、ICカード挿入/返却口16から返却される。
また、レースで当った的中投票券を投票券挿入口9(図1)から自動発払機1に差し込むと、自動発払機1はこの的中投票券の内容を読み取り、投票/運用サーバ23を介して情報センタ20に送る。情報センタ20は、取り込んだこの的中投票券の内容を該当するレースの結果と照合し、その内容が的中している場合には、払戻し金を計算して支払命令とともに自動発払機1に送る。自動発払機1は、この命令を受けると、情報センタ20から知らされた払戻し金を紙幣返却口13や硬貨返却口15(図1)から現金で支払う。ICカードがICカード挿入/返却口16(図1)から挿入されているときには、払戻し金はこのICカードに入金される。
図4は図1における自動発払機1の内部回路構成の一具体例を示すブロック図である。
同図において、制御部55では、CPU(中央処理ユニット)30が、各部の制御のための処理を行なうとともに、LAN(Local Area Network)などの上位回線の制御部36を介して投票/運用サーバ23(図3)との間で通信を行なう。
自動発払機1内には、HDD(ハード・ディスク・ドライブ)37やCD−R/W(書き込み,読み出し可能なコンパクトディスク)38が装着されており、夫々ファイル制御部31の制御のもとに動作する。HDD37には、CPU30を動作させるソフトウェアや顧客用表示画面18に表示する操作画面の基本画面などのファイル,自動発払機1の背面に設けられた係員用表示画面に表示する操作画面の基本画面などのファイルや発券した投票券に関するログファイルなどが格納されている。また、CD−R/W38は、オフラインでデータの移動を行なう場合に用いられるものであって、例えば、HDD37の操作画面などの操作ログをこれに記録して自動発払機1外に持ち出す場合や保守に伴って新しいソフトウェアや情報をインストールする場合などに用いられる。
現金処理部39は硬貨投入口14から投入された硬貨を検出して硬貨による入金額を計算し、また、釣銭や払戻金のうちの硬貨で返却する金額を計算し、これを硬貨返却口15から排出する処理を行なう。また、現金処理部40は紙幣挿入口12から投入された紙幣を検出して紙幣による入金額を計算し、また、釣銭や払戻金のうちの紙幣で返却する金額を計算し、これを紙幣返却口13から排出する処理を行なう。さらに、ICカード部41は、ICカード挿入/返却口16からICカードが挿入されると、これを検出するとともに、その収納残高も検出し、この全額を顧客が支払う料金として入金処理する。また、釣銭や払戻金がある場合には、これをICカードに戻し、ICカード挿入/返却口16からICカードを返却する処理を行なう。ここで、現金処理部39,40やICカード部41での処理で得られた入金額の情報は、回線制御部32を介してCPU30に取り込まれる。
発券プリンタ部42は、投票券をプリントして投票券発券口11から発券する処理を行なうものである。また、投票券/マークカード読取部43は投票券挿入口9から挿入された的中投票券を検出し、また、投票カード挿入口10から挿入された投票カード(マークカード)を検出し、これら的中投票券と投票カードとを判別してそれらの内容を読み取るものである。投票券挿入口9から複数枚の的中投票券がまとめて挿入された場合には、また、投票カード挿入口10から複数枚の投票カードがまとめて挿入された場合には、夫々毎に同様の処理が行なわれる。
読み取られた投票カードの内容の情報は回線制御部32からCPU30に取り込まれる。CPU30では、投票カードから読み取られた内容を投票/運用サーバ23(図3)での該当するレースに関する情報と照合して確認し、全ての投票カードの内容に誤りがなければ、発券プリンタ部42を動作させて投票券のプリントを行なわせるとともに、挿入された投票カードに対する投票券の全購入金額が計算され、現金処理部39,40あるいはICカード部41から取り込んだ入金額と比較する。そして、この全購入金額とこの入金額とが等しいときには、CPU30を回線制御部32に指令を送り、投票券発券口11から全ての投票券を排出させる。この場合には、CPU30はこの入金額の情報を上位回線制御部36を介して投票/運用サーバ23に、さらに、情報センタ20(図3)に送る。
また、この入金額が全購入金額を越える場合には、CPU30は待機状態となるとともに、IOデバイス制御部33に指令を送って、精算ボタン部48により、精算ボタン3(図1)のランプを点灯(もしくは点滅)させる。これに応じて、顧客がこの精算ボタン3を操作すると、これを精算ボタン部48が検出し、この検出結果をIOデバイス制御部33を介してCPU30に送る。CPU30は、精算ボタン部48の検出結果を取り込むと、回線制御部32に指令を送り、発券プリンタ部42を動作させて、上記のように、投票券発券口11から投票券を発券させるとともに、現金処理部39,40を動作させて釣銭を紙幣返却口13や硬貨返却口15から排出させ、あるいはICカード部41を動作させて釣銭をICカード内に入力する。この場合にも、CPU30はこの入金額から釣銭を除いた金額、即ち、全購入金額の情報を上位回線制御部36を介して投票/運用サーバ23に、さらに、情報センタ20に送る。
投票券/マークカード読取部43で的中投票券が検出され、その内容が読み取られると、この読み取られた内容は回路制御部32を介してCPU30に供給される。CPU30は、この内容を上位回線制御部36を介して投票/運用サーバ23に、さらに、情報センタ20に送る。情報センタ20はこの内容から的中投票券であるか否かを確認し、間違いなければ、上記のように、払戻しの指令情報と払戻し金額の情報とをCPU30に返す。これにより、CPU30は回線制御部32を制御し、払戻し金額分で新たな投票券を購入可能とし、または、精算ボタン3が押下された場合には、現金処理部39,40またはICカード部41を動作させて紙幣返却口13や硬貨返却口15から払戻金を現金で排出させ、あるいはICカードに入力させる。
ここで、的中投票券を投票券挿入口9から挿入した後に、投票カードを投票カード挿入口10から挿入すると、投票券/マークカード読取部43が夫々を判別するとともに、それらの内容を検出し、回線制御部32を介してCPU30に送る。CPU30は的中投票券から読み取った内容について上記の処理を行ない、投票カードから読み取った内容について上記の処理を行なう。そして、CPU30は、この的中投票券に対する払戻金をこの投票カードに対する投票券の購入費用に振り替える処理を行なう。これにより、投票券発券口11から新たな投票券を取得することができるし、このときに釣銭があれば、顧客は紙幣返却口13や硬貨返却口15からこれを受け取ることができるし、このとき、ICカード挿入/返却口16にICカードを挿入してあれば、ICカードでこれを受け取ることができる。的中投票券の払戻金だけでは購入金額に対して不足していれば、この不足金額以上を紙幣挿入口12や硬貨投入口14から現金を追加すればよい。
係員カードリーダ部44は、自動発払機1の背面の扉内に設けられており、係員のカードで情報の読み取り、書き込みを行なうものである。また、ジャーナルプリンタ部45も、この扉内に設けられており、HDD37での操作ログなどをプリントアウトする。
タッチパネル部46は、顧客用表示画面18(図1)でのタッチパネルの顧客によるタッチ操作を検出するものである。CPU30は、投票券/マークカード読取部43の読み取り結果に基づき、あるいはタッチパネル部46からの顧客によるタッチパネルの操作結果に基づき、該当する基本画面をHDD37から読み取って加工して所定の操作画面を作成し、これを顧客用画面制御部34の制御のもとに顧客用表示画面18で表示させる。これにより、投票カード挿入口10から投票カードを挿入すると、あるいは投票券挿入口9から的中投票券を挿入すると、これに該当する操作画面が顧客用表示画面18に表示され、その操作画面でタッチパネルをタッチ操作すると、このタッチ操作に応じた操作画面に表示が切り替わることになる。
取扱い表示部47は、図1では図示していないが、自動発払機1の前面部に設けられ、この自動発払機1により、投票券を購入可能であるか、払い戻しが可能であるか、あるいは使用できない中止状態にあるのか現在の運用状態を表す情報を表示する表示部である。この表示は、例えば、「発売中」,「払戻中」,「取扱い停止中」のように表わされ、「発売中」,「払戻中」のいずれもが表示されているときには、購入と払い戻しの両方の処理をすることができる。
精算ボタン部48は、上記のように、精算ボタン3のランプを点灯(点滅)させたり、精算ボタン3の操作を検出したりするものである。
顧客センサ49は、自動発払機1の前面に向かい合って顧客が居ることを検知するものであって、顧客センサ49が顧客を検知すると、CPU30はその検知出力をIOデバイス制御部33を介して受け取り、HDD37から初期画面(後述する待受画面)を読み取って顧客用表示画面18に表示させる。
フリッカランプ部50は、パネル部2(図2)に設けられた上記のフリッカランプ8a,9a,10a,12a,14a,16aを点灯もしくは点滅させるためのものである。
障害アラーム部51は、自動発払機1に障害が生じた場合に、これを係員に知らせるために、アラームを発生させるものである。図示しない障害検出手段で障害が検出されると、あるいは自動発払機1の前面部に設けられた係員呼出しボタン19が顧客によって操作されると、この障害アラーム部51を動作させてアラームを発生させ、係員に通報する。このとき、自動発払機1の背面部に設けられた警報ランプ52も点滅させる。扉センサ53は、自動発払機1の、例えば、裏側に設けられた扉の開閉状態を検知するものであって、この扉が開いているときには、CPU30は、この検知結果をもとに、障害アラーム部51や警報ランプ52に送って通報させる。
顧客用画面制御部34は、CPU30で加工された顧客用の操作画面を顧客用表示画面18に表示させる。また、自動発払機1(図1)の背面には、係員が操作する操作画面の係員用表示画面54が設けられており、係員用画面制御部35は、CPU30によるかかる操作画面をこの係員用表示画面54に表示させるものである。
次に、この実施形態の動作を顧客用表示画面18(図1)に表示される操作画面とともに説明する。なお、かかる動作において、フリッカーランプ8a〜12a,14a,16aが適宜点灯もしくは点滅するが、その説明は省略する。
図5はこの実施形態の全体の動作の一具体例を示すフローチャートであって、前出図面を参照して説明する。
同図において、顧客が自動発払機1の前面に立ち、これを顧客センサ49(図4)で検知されると、顧客用画面制御部34(図4)が作動して顧客用表示画面18(図1)に図18に示す待受画面300が表示される(ステップ100)。
この待受画面300では、現金またはICカードの挿入を案内するメッセージ画面301や的中カードの挿入を案内するメッセージ画面302,各競艇開催場でのレースの進行状況とその状況での取扱いを示すレース進行状況表示画面303、それに、金額表示画面304が設けられている。このレース進行状況表示画面303では、既に終了したレースや現在行なわれているレースといった投票券が購入できないレースの番号は、ハッチングが付されるなどして、投票券を購入できるレースの番号とは異なる形態で表示される。ここでは、開催場A,B,Cは6レース以降のレースが、開催場Dは7レース以降のレースが夫々投票券の購入が可能である状況を示している。また、この待受画面300を含む後述する画面では、紙幣挿入口12,硬貨投入口14から投入された現金、もしくはICカード挿入/返却口16から挿入されたICカードの収納金額が入金額として表示される入金額欄305、投票券挿入口9から挿入された的中投票券による払戻し金額が表示される払戻し金額欄306,投票カード挿入口10から挿入された投票カードによる投票券の購入金額が表示される購入金額欄307,自動発払機1内に残っている残金(=入金+払戻金−購入金額)が表示される残金欄308を表わす金額表示画面304も設けられている。最初に表示される待受画面300では、金額表示画面304の全ての金額欄305〜308で金額が0である。
以下では、まず、レースの投票券を購入する場合について説明する。
この待受画面300の指示に従って、紙幣挿入口12,硬貨投入口14(図1)から現金を、あるいは、ICカード挿入/返却口16(図1)からICカードを挿入すると(図5のステップ101)、この現金やICカードの収納金額が現金処理部39,40あるいはICカード部41(図4)で計数され、図19に示す投票カード投入画面310が顧客用表示画面18に表示される(図5のステップ102)。
この投票カード投入画面310では、投票カードの挿入を顧客に促すメッセージ312と自動発払機1のパネル部2の画像313とからなる案内画面311が表示されるが、パネル部2(図1)での投票カードの投入場所を案内するために、このパネル部画像313の投票カードの挿入を行なうためのエリア、即ち、投票カード挿入口10を含む券挿入・返却エリア4(図1)に対応する部分313aを、特定の色で表示したり、点滅させるなどして、明示する。
なお、上記のように、現金やICカードが投入されて計数されたので、その結果が入金として入金額欄305に表示され、また、残金欄308にこの入金額と等しい金額が残金として表示される。ここでは、5万円入金されたものとし、従って、残金も5万円となる。
投票カードが挿入されるまで、図19に示すこの投票カード投入画面310が表示した状態で待機し、顧客がこの投票カード投入画面310での案内画面311の表示に従ってパネル部2の券挿入・返却エリア4の投票カード挿入口10を見付け出し、これに投票カードを挿入すると(図5のステップ103)、投票券/マークカード読取部43(図4)がその内容を読み取り、その内容の確認を行なう(図5のステップ104)。
なお、図19に示す投票カード投入画面310の表示状態で精算ボタン3(図1)を操作すると、図7に示す処理に移って、金額表示画面304の残金欄308での残金に等しい金額の現金の計数が行なわれ、図20に示すような現金返却画面315が表示されるとともに、その現金がパネル部2の紙幣返却口13や硬貨返却口15から放出される(図7のステップ130)。あるいは、ICカード挿入/返却口6にICカードが挿入されていれば、このICカードに入力される。この現金返却画面315では、図19に示す投票カード投入画面310と同様の型式をなしているが、案内画面316では、メッセージ317が顧客に残金が返却されたことを通知するものであり、パネル部2の画像318は返却口を含むエリアCに対応する部分318aが特定の色で表示したり、点滅させるなどして、この返却を顧客がより確実に認識するようにする。
顧客が現金を受け取ると、あるいはICカードを抜き取ると(図7のステップ131)、処理は終了し、図18に示す待受画面300の表示状態に戻る(図5のステップ100)。
図5のステップ104での投票カードの内容の確認の結果、読み取った内容が正常であって、この投票カードで購入する投票券の購入金額に対して残金欄308の残金が不足していなければ(残高不足なし)、この購入金額が、上記のように、投票/運用サーバ23(図3)に送られ(図5のステップ105)、次の投票カードがある場合には(図5のステップ105a)、その投票カードについて、同様の内容の判定を行なうが(図5ステップ104)、
(1)読み取った内容が正常であるが、残金欄308の残金が不足している場合には、図8に示すフローチャートに進み、
(2)残金欄308の残金が不足していないが、読み取った内容にエラーが1箇所ある場合には、図9に示すフローチャートに進み、
(3)残金欄308の残金が不足していないが、読み取った内容にエラーが複数箇所ある場合には、図15に示すフローチャートに進み、
(4)以上以外の場合には、図16に示すフローチャートに進む。
これらのフローチャートについては、後に説明する。
投票/運用サーバ23は、読み取った投票カードの内容や購入金額の情報が登録できるか否かを判定し(図5のステップ105)、登録できない場合には、図16に示すフローチャートに進むが、登録できる場合には、これら情報を情報センタ20(図3)に送って登録させる。また、投票/運用サーバ23は、自動発払機1に投票券の発券指示を送る。
そこで、CPU30は顧客用表示画面18に購入賭式画面を表示させる(図5のステップ106)。図21に示すように、この購入賭式画面320では、投票カードに対する投票券の情報を示す投票券情報画面321が下辺部から現れて、白抜き矢印で示すように、上方にスクロールし、図22に示すように、全体が表示される状態になると、停止した状態で表示される。この投票券情報画面321は賭式が1つ指定されたものとしており、レースの開催場321aとレース番号321b,式別321c,指定艇番321d,この賭式での購入金額321eとこの投票券での合計購入金額321fが表示される。ここでは、合計購入金額321fは3千円とする。そして、図23に示すように、金額移動マーク322によって金額表示画面304の残金欄308から投票券情報画面321に残金のうちの投票券情報画面321の合計購入金額f分が移動したことが示され、これにより、残金欄308の残金(=5万円)が4万7千円(=5万円−3千円)に更新される。続いて、図24に示すように、以上の処理を終えた投票券情報画面321は、ハッチングや色変更などがなされて処理完了であることが示され、購入金額欄307に購入した投票券の合成枚数(この場合、1枚)と合計購入金額(この場合、3千円)とが表示される。
ここで、上記のように、複数の投票カードがまとめて投票カード挿入口10(図1)から挿入されたものとすると、上記の1枚目の投票券の処理に続いて、図25に示すように、2枚目の投票カードに対する投票券情報画面323が投票券情報画面321の下から現れ、これらが白抜き矢印で示すように上方にスクロールする。そして、投票券情報画面321と同様にして、投票券情報画面323での処理が終了すると、図26に示すように、そこでの合計購入金額分(=6千円)だけ残金欄308の残金が差し引かれ、この投票券情報画面323に処理済みのハッチングなどがかけられる。また、このとき、3枚目の投票カードに対する投票券情報画面324が表示される。
ここで、図25や図26から明らかなように、投票券情報画面では、投票カードで指定された個数の賭式が表示される。この場合、賭式などの内容を示す文字の表示サイズは、賭式の指定数にかかわらず、等しく見易い大きさとしており、このため、投票券情報画面は賭式の指定数に応じてサイズが異ならせており、顧客にとって賭式の確認が容易に行なえるようにしている。また、指定数の少ない投票カードのサイズ(スクロール方向の幅)を小さくすることにより、スクロール速度遅くすることができ、この点でも、顧客にとっての内容の確認を容易にすることができる。
図27は5枚目の投票券カードに対する投票券情報画面325の処理が終了し、6枚目の投票カードに対する投票券情報画面326が表示されたときの購入賭式画面320を示すものであり、このときには、購入金額欄307では、購入枚数が5枚と表示され、また、合計購入金額が、例えば、22,800円と表示されている。残金欄308での残金は、上記のように、入金+払戻し金額−購入金額であるから、現状では、50000円−22800円=27200円となる。
図28は流しの投票カードに対する投票券情報画面327が処理されるときの状態を示し、図29はボックスの投票カードに対する投票券情報画面328が処理されるときの状態を示す。夫々毎に購入金額欄307での購入枚数と合計購入金額、残金欄308での残金が異なる。
なお、以上のように表示される投票券情報画面では、各艇番号が互いに異なる色で表示される。
このようにして、複数枚の投票カードが投票カード挿入口10(図1)が挿入された場合には、そのうちの有効な投票カードに対し、購入賭式画面320において、投票券情報画面が、スクロールされることにより、順に表示されることになり、顧客は実際に購入できる投票券を順番に確認することができる。
一方、CPU30(図4)は、常時顧客用表示画面18に表示されている操作画面での残金欄308の残金も監視しており(図5のステップ107)、投票カード挿入口10から挿入された投票カードに対する投票券情報画面の処理が全て終わり、このとき、残金欄308に残金が残っている場合には、顧客用表示画面18に図30に示す投票カード読取完了画面330が表示される(図5のステップ108)。この投票カード読取完了画面330では、投票券情報画面は表示されず、例えば、レースが行なわれているようなアニメーション画像331が表示され、また、入金額欄305に入金額が、購入金額欄307に購入枚数と合計購入金額とが、残金欄308に残金がそのまま表示されている。
そして、精算ボタン3(図1)のランプが点滅しており(図5のステップ109)、押下を促す画面が表示される。これによって顧客がこの精算ボタン3を操作すると(図5のステップ110)、上記の残金が釣銭として紙幣返却口13や硬貨返却口15(図1)から現金が排出され、あるいはICカード挿入/返却口8内のICカードに入力される。これとともに、投票券発券口11(図1)から投票券が排出される。これを受け取り、また、紙幣返却口13から紙幣を受け取り、あるいはICカードをICカード挿入返却口16から受け取ると(図5のステップ111)、全ての処理が終了し、ステップ100に戻って待受画面300(図18)の表示状態となる。ここで、一定時間接近センサ検知がなければ、待受画面300の表示は消える。
また、ステップ100において、新たな投票カードを投票カード挿入口10から挿入すると、この新たに挿入された投票カードに対して内容の読み取りが行なわれ、図5のステップ104からの上記の動作が行なわれる。
さらに、図30に示す投票カード読取完了画面330で残金が0になった場合、即ち、全ての投票カードの処理が終わって、入金額欄305での入金額と購入金額欄307での合計購入金額とが等しく、残金欄308での残金が0のときには(図5のステップ107)、直ちに投票券発券口11から投票券が排出され、これを顧客が受け取ると(図5のステップ111)、処理が終了して図5のステップ100に戻る。
さらに、はじめにまとめて挿入した投票カードの読み取り後、精算ボタン3の押下前に、投票カード挿入口10から新たな投票カードが挿入されると(図5のステップ107)、新たに挿入された投票券カードの読み取りが行なわれ、図5のステップ104からの処理に戻る。この場合、図5のステップ106から再び投票券情報画面の処理が始まるが、先に既に処理済みの投票券情報画面に対しては投票券情報画面の処理は行なわれない。
さらに、精算ボタン3の押下前に紙幣挿入口12や硬貨挿入口14から現金を投入したり、投票券挿入口9から的中投票券を挿入すると(図5のステップ107)、後述する図8に示すフローチャートに進む。
以上は、図5のステップ101で現金もしくはICカードで入金してから投票券を購入するまでの動作であったが、次に、図5のステップ101で投票挿入口9から的中投票券を挿入した場合の動作の一具体例を図6により説明する。
図18に示す待受画面300の表示状態で(図5のステップ100)、的中投票券を投票券挿入口9から挿入すると(図5のステップ101)、図6に示すフローチャートに進む。
図6において、挿入された的中投票券は、上記のように、投票券/マークカード読取部43(図4)でこれが判別され、その内容の読み取りが行なわれるが(ステップ120)、読み取りができない場合には、後述する図16に示すフローチャートに進む。読み取りが可能であれば、この読み取り内容が投票/運用サーバ23を介して情報センタ20(図3)に送られ、正しい的中投票券であるか否かの確認や的中投票券であれば、払戻金の計算が行なわれる(ステップ121)。そして、的中投票券(当り券)であれば、情報センタ20からの情報により、顧客用表示画面18(図1)に図31に示す的中賭式画面340が表示される。この的中賭式画面340では、この的中投票券の内容(的中や返還,特払,その他の賭式など)341aと払戻し金額341bとを表わす的中投票券情報画面341が表示され、この払戻し金額341bが金額移動マーク342によって残金欄308に残金として移される。ここでは、残金欄308の残金が、例えば、6770円となるとともに、払戻し金額欄306では、図示しないが、払戻しの的中投票券が1枚で払戻金が6770円に更新される。
複数枚の的中投票券が挿入された場合には、以上の払戻しの処理が的中投票券毎に行なわれ(図6のステップ126)、全ての的中投票券の以上の処理が終わると、図5のステップ102に移り、図19に示す投票カード投入画面310と同様の精算ボタン押下画面が表示された状態となる(図5のステップ102)。この状態は、図5のステップ101で現金あるいはICカードの残金が投入された場合とほぼ同じ状態であり、的中投票券の払戻金の合計金額が残金欄308に残金として表示される。
また、図6において、投票券挿入口9(図1)から挿入された投票券が的中投票券でなく、外れ券である場合には(ステップ121)、図32に示す外れ券返却画面350が表示され、これとともに、この投票券が投票カード/投票券返却口8(図1)から排出される。この外れ券返却画面350では、この投票券を受け取るように顧客に促すメッセージ352aを表わすメッセージ画面352が下側から投票券情報画面351を押し上げるように現われ、このときには、払戻金がないので、残金欄308の残金に変更がない。
このメッセージ画面352の指示に従ってこの投票券を顧客が受け取ると(図6のステップ124)、図33に示す外れ券抜取完了画面360に表示が移る(図6のステップ125)。この外れ券抜取完了画面360では、白抜き矢印で示すように、メッセージ画面352が左方向にスクロールし、これがなくなると、次の的中投票券の処理に移る(図6のステップ126)。
また、上記の的中券の払戻しの処理を行なった場合、顧客はこの払戻金は次の投票券の購入に用いることもできるが、そのまま現金として受け取ることもできる。この場合には、図19に示す投票カード投入画面310の表示状態において(図5のステップ102)、パネル部2(図1)での精算ボタン3を操作すればよい(図5のステップ103)。この場合には、図7に示すフローチャートの処理に移る。
図7において、精算ボタン3が操作されると、図19に示す投票カード投入画面310の残金欄に表示される残金に等しい現金を計数し、これを紙幣返却口13や硬貨返却口15から排出するとともに、図20で説明した現金返却画面315が表示される(図7のステップ130)。この現金を顧客が受け取ると(図7のステップ131)、処理は終了し、図5でのステップ100に戻って図18に示す待受画面300の表示状態となる。
上記のように、図5において、投票カード挿入口10から投票カードが投入されると(ステップ103)、その投票カードの内容が読み取られ、その読み取った内容が正常であるか否か、残金欄308の残金がこの投票カードで購入する投票券の購入金額以上であるか否か判定されるが(ステップ104)、以下では、少なくともそのいずれかが不備である場合のこの実施形態の動作について説明する。
図8はステップ104で投票カードの内容は正常であるが、残金欄308での残金が不足している場合の動作の一具体例を示すフローチャートである。
このような残金不足の場合には、図5におけるステップ104から図8に示すフローチャートへ進む。
図8において、まず、投票券購入に残金が不足する投票カードに対して、顧客用表示画面18(図1)に図34に示す残金不足画面370が表示される(ステップ140)。この残金不足画面370には、投票券の購入残金が不足する投票カードに対する投票券の購入金額370aやその投票カードの内容371bなどが記載された残金不足投票券情報画面371,残金が不足していることを顧客に知らせるメッセージ372及び投票カードを取り消すためのカード取消ボタン373aと不足金額373bとが示された選択画面373が表示される。
選択画面373でカード取消ボタン373aがタッチ選択されると(図8のステップ141)、残金不足投票券情報画面371が不活性表示に代わり、これに対する投票カードが投票カード/投票券返却口8(図1)から返却され、次の内容を読み取った投票カードに対して図5のステップ104の判定処理に移る(図5のステップ105a)。
また、この残金不足画面370の表示に伴って(図8のステップ140)、その不足金額分を現金で紙幣挿入口12,硬貨投入口14から挿入すると(図8のステップ141)、その現金が計数されて上記の選択画面373での不足金額373bと比較され、挿入された現金の金額がこの不足金額以上であるときには(図8のステップ142)、投票カードの内容についてのデータが情報センタ20(図3)に登録される図5のステップ105の処理に進み、次の内容を読み取った投票カードに対して図5のステップ104の判定処理に移る(図5のステップ105a)。
さらに、残金不足画面370の表示に伴って(図8のステップ140)、投票券挿入口9(図1)から的中投票券を挿入し、その不足金額分をこの的中券の払戻金で補う場合には(図8のステップ141)、図8のステップ143に進む。このステップ143は、図18で示す待受画面300が表示されている状態で(図5のステップ100)、的中投票券を投票券挿入口9(図1)から挿入した場合(図5のステップ101)の図6に示す動作と同じであり、図6に示すフローチャートと同様である。このため、このステップ143を図6のフローチャートと同じステップで表わし、その説明を省略する。
ステップ143の処理の結果、有効な的中投票券の払戻金の総額が図34に示した残金不足画面370の選択画面373での不足額373b以上のときには(図8のステップ142)、この投票券購入のための金額が不足した投票カードの内容についてのデータが情報センタ20(図3)に登録される図5のステップ105の処理に進むが、有効な的中投票券の払戻金の総額がこの不足額373bに満たない場合には(図8のステップ142)、図8のステップ140に戻って再び残金不足画面370が表示される。なお、以上の残金不足の場合の不足金額の補充は、1投票カード毎に行なわれることになるが、残金不足の投票カードが検出されると、この投票カードを含む未処理の有効投票カードについての不足金額の総額を求めて、これを選択画面373に不足額として表示するようにしてもよい。
図9は、図5のステップ104の判定の結果、残金欄308での残金は不足していないが、投票カードの内容に1箇所エラーがある場合の動作の一具体例を示すフローチャートである。このような投票カードは修正可能であって、この修正処理が図9に示すフローチャートで行なわれる。
図9において、まず、図35(a)に示すように、確認済みの投票カードがある場合には、その投票カードに対する確認済み投票券情報画面381を押し上げるように、このエラーが1箇所の投票カードに対するエラー判定画面382が下側から上方にスクロールしながら現れる修正是非画面380が表示される(図9のステップ150)。そして、この修正是非画面380は、最終的には、図35(b)に示すように、エラー判定画面382だけが表示されたものとなる。確認済み投票券情報画面381は、例えば、ハッチングなどがなされることにより、確認済みの投票カードであることを明確にしている。
かかるエラー判定画面382は、内容にエラーが1つ確認された投票カードの内容を表わすエラー投票券情報画面383と、エラーの内容を具体的に示すメッセージ384と、この投票カードの処置を選択するための選択画面385とからなっている。そして、エラー投票券情報画面383では、エラー箇所を「?」マーク383aで示し、メッセージ384で示されるエラー箇所をさらに明確にしている。また、選択画面385には、修正ボタン385aとカード取消ボタン385bとが示されており、顧客がこれらのいずれかを選択できるようにしている。
ここで、この修正ボタン385aをタッチ操作すると(図9のステップ151)、修正する箇所を判定し(図9のステップ152)、
(1)艇番号の指定にエラーがある場合には、図10の処理に進み、
(2)式別の指定にエラーがある場合には、図11の処理に進み、
(3)レース番号の指定にエラーがある場合には、図12の処理に進み、
(4)開催場の指定にエラーがある場合には、図13の処理に進む。
以下、夫々の処理動作について説明する。
まず、(1)艇番号の指定にエラーがある場合、図10において、図36に示す艇番号修正画面390が表示される(ステップ160)。この艇番号修正画面390では、エラーがあった投票カードの内容とその要修正箇所を「?」マーク391aで指定した修正箇所指定画面391と、艇番号の指定を顧客に促すメッセージ392と、修正操作のための選択画面393とからなっている。この選択画面393では、各艇番号が選手名とともに互いに異なる色で表示される艇番選択欄393aと、式別修正ボタン393bと、戻るボタン393cとが設けられている。式別修正ボタン393bをタッチ操作すると(図10のステップ161)、図11に示す処理動作に進み、戻るボタン393cをタッチ操作すると(図10のステップ161)、図9のステップ150に戻り、図35(a),(b)に示す修正是非画面380の表示状態となる。
艇番号修正画面390の艇番号選択欄393aから所定の艇番号をタッチ操作すると(図10のステップ161)、修正箇所指定画面391での「?」マーク391aによる要修正箇所がこの選択された艇番号に修正され、図37に示す修正内容確認画面400が表示される(図10ステップ162)。この修正内容確認画面400では、修正投票券情報画面401と顧客にこの画面401の内容の確認を促すメッセージ402と選択画面403とが表示される。この修正投票券情報画面401では、修正された部分の内容が鮮明に表示され、その他の情報内容は、金額に関する情報を除いて、ぼかして表示される(なお、ここでは、開催場とレース番号とが鮮明に表示され、艇番号がぼかして表示されているが、これはこの図37に示す修正内容確認画面400を他の処理動作のときの内容確認にも兼用するものであるからであり、上記のように、艇番号を修正したときには、賭式の艇番号が鮮明に表示されることになる)。また、修正に関する他の画面においても、修正部分と金額以外の内容をぼかして表示することにより、修正箇所をより明確に表示することができる。
選択画面403では、確認ボタン403aとやり直しボタン403bとが設けられており、確認ボタン403aをタッチ操作すると(図10のステップ163)、図38に示すように、修正投票券情報画面401を除いて、修正内容確認画面400が、例えば、白抜き矢印で示すように、左方向にスクロールして除かれる修正完了画面410に移り(図10のステップ164)、この修正内容確認画面400が除かれると、図9でのステップ152で判定された艇番号の指定のエラーが修正されたことになる。
また、修正内容確認画面400の選択画面403でのやり直しボタン403bをタッチ操作すると(図10のステップ163)、図10のステップ160に戻って図36に示す艇番号修正画面390の表示状態となり、艇番号修正のやり直しをすることができる。
(2)図9のステップ152の判定の結果、購入する式別の指定にエラーがある場合には、あるいはまた、図36に示す艇番号修正画面390の選択画面393で式別修正ボタン393bをタッチ操作すると、図11において、式別修正画面が表示される(ステップ170)。この式別修正画面は、図36に示す艇番号修正画面390と同様の形式をなしているが、式別について、要修正箇所を「?」マークで示す修正箇所指定画面と、式別の指定を顧客に促すメッセージと、修正操作のための選択画面とからなり、この選択画面で各式別が互いに異なる色で表示される式別選択欄と、艇番号修正ボタンと、戻るボタンとが設けられている。そして、艇番号修正ボタンをタッチ操作すると(図11のステップ171)、図10に示す上記艇番号エラーの処理動作に進み、戻るボタンをタッチ操作すると(図11のステップ171)、図9のステップ150に戻り、図35(a),(b)に示す修正是非画面380の表示状態となる。
この式別修正画面の式別選択欄から所定の式別をタッチ操作すると(図11のステップ171)、図36で示した艇番号修正画面390の場合と同様、式別が修正され、図37に示す修正内容確認画面400が表示される(ステップ172)。そして、その選択画面403の確認ボタン403aをタッチ操作すると(図11のステップ173)、図38で説明したように、修正投票券情報画面401のみが表示された修正完了画面410に移り(図10のステップ174)、この修正内容確認画面400が除かれると、図9でのステップ152で判定された式別の指定のエラーが修正されたことになる。
また、修正内容確認画面400の選択画面403でのやり直しボタン403bをタッチ操作すると(図11のステップ173)、図11のステップ170に戻って図39に示す式別修正画面の表示状態となり、式別修正のやり直しをすることができる。
(3)図9のステップ152の判定の結果、購入するレース番号の指定にエラーがある場合には、図12において、図39に示すレース番号修正画面420が表示される(ステップ180)。このレース番号修正画面420も、図36に示す艇番号修正画面390と同様、要修正箇所を「?」マーク421aで示す修正箇所指定画面421と、レース番号の指定を顧客に促すメッセージ422と、修正操作のための選択画面423とからなり、選択画面423では、レース番号の一覧423aと、開催場修正ボタン423bと、戻るボタン423cとが設けられている。開催場修正ボタン423bをタッチ操作すると(図12のステップ181)、図13に示す開催場修正の処理動作に進み、戻るボタン423cをタッチ操作すると(図12のステップ181)、図9のステップ150に戻り、図35(a),(b)に示す修正是非画面380の表示状態となる。
レース番号修正画面420のレース番号一覧423aから所定のレース番号をタッチ操作すると(図12のステップ181)、図36で示した艇番号修正画面390の場合と同様、レース番号が修正され、図37に示すような修正内容確認画面400が表示される(ステップ182)。そして、その選択画面403の確認ボタン403aをタッチ操作すると(図12のステップ183)、図38で説明したように、修正投票券情報画面401のみが表示された修正完了画面410に移り(図12のステップ184)、この修正内容確認画面400が除かれると、図9でのステップ152で判定されたレース番号の指定のエラーが修正されたことになる。
また、修正内容確認画面400の選択画面403でのやり直しボタン403bをタッチ操作すると(図12のステップ183)、図12のステップ180に戻って図39に示すレース番号修正画面420の表示状態となり、レース番号修正のやり直しをすることができる。
(4)図9のステップ152の判定の結果、競艇の開催場の指定にエラーがある場合には、図13において、図示しないが、開催場修正画面が表示される(ステップ190)。この開催場修正画面も、図36に示す艇番号修正画面390と同様の形式をなしているが、開催場について、要修正箇所を「?」マークで示す修正箇所指定画面と、開催場の指定を顧客に促すメッセージと、修正操作のための選択画面とからなり、選択画面では、開催場の一覧と、レース番号修正ボタンと、戻るボタンとが設けられている。このレース番号修正ボタンをタッチ操作すると(図13のステップ191)、図12に示すレース番号修正の処理動作に進み、この戻るボタンをタッチ操作すると(図13のステップ191)、図9のステップ150に戻り、図35(a),(b)に示す修正是非画面380の表示状態となる。
この開催場修正画面の選択画面での開催場一覧から所定の開催場をタッチ操作して選択すると(図13のステップ191)、図36で示した艇番号修正画面390の場合と同様、開催場が修正され、図37に示すような修正内容確認画面400が表示される(ステップ192)。そして、その選択画面403の確認ボタン403aをタッチ操作すると(図13のステップ193)、図38で説明したように、修正投票券情報画面401のみが表示された修正完了画面410に移り(図13のステップ194)、この修正内容確認画面400が除かれると、図9でのステップ152で判定された開催場の指定のエラーが修正されたことになる。
また、この修正内容確認画面400の選択画面403でのやり直しボタン403bをタッチ操作すると(図13のステップ193)、図13のステップ190に戻って上記の開催場修正画面の表示状態となり、開催場修正のやり直しをすることができる。
以上のようにして、投票カードでの修正可能なエラーの修正をすることができる。
次に、図35(b)に示す修正是非画面380の表示状態で(図9のステップ150)、その選択画面385でのカードカード取消ボタン385bをタッチ操作すると(図9のステップ151)、図14の処理に進む。
図14においては、まず、この修正是非画面380で修正の是非を問われた投票カードの投票券/投票カード返却口8(図1)からの返却が行なわれるとともに、図40に示す投票カード返却画面430が表示される(図14のステップ200)。投票カード返却画面430では、確認済みの投票カードに対する投票券情報画面431,432とともに、修正箇所が複数あるために、修正画面での修正ができない投票カードについての画面(取消投票券カード情報画面)433が表示される。この取消投票券カード情報画面433では、これを受け取るように顧客に指示するためのメッセージ433aとこの取消する投票カードの画像433bとが表示される。この画像433bでは、この投票カードでの訂正を要する部分も示される。
この投票カード返却画面430の内容を確認して、顧客が投票券/投票カード返却口8(図1)から投票カードを抜き取ると(図14のステップ201)、このエラーの投票カードに対する処理が終って図9に戻る。
ところで、図5のステップ104で投票カードの内容にエラーが1箇所あると判定された場合には、上記のように、図35(b)に示す修正是非画面380で修正ボタン385aを選択することにより、そのエラーの修正ができる。このとき、1つの投票券カードに複数の賭式が顧客によって設定されているような場合であって、賭式のうちの1つにエラーがある場合には、エラーを含む賭式を削除する修正をすることにより、この投票カードを有効なものとすることができるようにしている。
このために、このようなエラーの投票カードに対して表示される修正是非画面は(図9のステップ150)、図35(b)に示すような修正是非画面380において、選択画面385に、さらに、行削除ボタン(図示せず)が設けられ、この行削除ボタンがタッチ操作されると(図9のステップ151)、エラーと判定された賭式が削除され、かかる賭式が除去された投票カードに対する修正投票券情報画面の図37に示すような修正内容確認画面400が表示される(図9のステップ153)。この修正内容確認画面400では、この場合も、上記と同様、その修正内容を確認することができるし、また、修正のやり直しもすることができる(図9のステップ154)。
以上の図9に示すフローチャートの動作は、図5において、残金は不足しないで投票券が購入可能であるが、エラーが1箇所で修正可能な内容の投票カードに対するものであった。次に、残金が不足しないで投票券が購入可能であるが、エラーが複数箇所あって、修正画面での修正が不能な内容の投票カードに対する処理動作について説明する。一人当りの端末の占有時間を短くするために、このような投票カードの修正は画面では行なわないようにしている。
図5のステップ104でこのように判定された投票カードに対しては、図15に示す処理動作が行なわれる。図15においては、まず、この投票カードが投票券/投票カード返却口8(図1)から排出されるとともに、図40で説明した投票カード返却画面430が表示される(図15のステップ210)。そして、この投票カード返却画面430の内容を確認して、顧客が投票券/投票カード返却口8(図1)から投票カードを抜き取ると(図15のステップ211)、このエラーの投票カードに対する処理が終る。
ところで、図19で示す投票カード投入画面310による投票カードの挿入指示に対し(図5のステップ102)、投票カード挿入口10(図1)から誤ってマーク付けが不完全な投票カードを挿入する場合もあるし、うっかりして投票券などの投票カード以外のカードを挿入する場合もある。投票カード投入画面310による投票カードの挿入指示に対して、このように、誤ったカードが投票カード挿入口10から挿入されると、その内容の読み取りが不能と判定され(図5のステップ104)、図16の処理に進む。
また、図5のステップ104で全て正常と判定された投票カードに対しても、あるいはまた、残金不足であったが、入金が追加された投票カード、内容が修正された投票カードに対しても、その登録されるべき内容などのデータが情報センタ20(図3)で登録不可と判定された場合には(図5のステップ105)、同様に、図16の処理に進む。
図16においては、まず、この誤ったカードもしくはデータ登録が不能な投票カードは投票カード/投票券返却口8(図1)から排出され、これとともに、顧客用表示画面18(図1)にNGカード返却画面が表示される(図16のステップ220)。このNGカード返却画面は、図示しないが、顧客に内容を読み取れないなどの返却の理由やそれを受け取ることを顧客に促すメッセージなどからなるものであって、かかるカードを顧客が抜き取ることにより(図16のステップ221)、このNGカード返却画面の表示が終わって処理が終了する。
図5のステップ104の以上の判定(即ち、投票カードの内容と残金とがともに正常、投票カードの内容で残金不足、残金正常で投票カードの内容に1箇所エラー(修正可能)、残金正常で投票カードの内容に複数箇所エラー(修正不能)、誤ったカードの挿入)に伴う上記の図8〜図16による処理動作は、夫々の投票カードからその内容が読み取られる毎に行なわれるものであって、有効に投票カード毎にこの処理動作の終了毎に、図5において、情報センタ20(図3)に登録されるステップ105の処理に進むものであるが、挿入された全ての投票カードのうちのエラーを有する投票カードについて上記の修正や返却,誤ったカードの返却が行なわれた後、有効な全投票カードの内容についてのデータが、図5において、情報センタ20(図3)に登録されるステップ105の処理に進む。
なお、図18で示す待受画面300の指示により(図5のステップ100)、投票券挿入口9(図1)から内容の読み取りが不能な投票券や投票券以外のカードなど誤ったカードが投入された場合でも(図5のステップ101)、図6に示す処理に進むが、この場合には、この誤ったカードに対して読み取り不能と判定され(図6のステップ120)、上記の図16に示す処理がなされてこのカードが返却され、図6のステップ126から図5の(ステップ)102に進むことになる。
また、図19に示す投票カード投入画面310の指示に従って投入した投票カードに対し、その内容は正常であるが、残金が不足との判定がなされた場合には(図5のステップ104)、図8に示す処理に進むが、このとき、図34に示す残金不足画面370による指示に従って(図8のステップ140)、投票券挿入口9から的中投票券としてカードを挿入したところ(図8のステップ141)、このカードの内容を読み取ることができない場合も(図8のステップ120)、上記の図16に示す処理がなされてこのカードが返却され、しかる後、図8のステップ126に進むことになる。
さらに、図21〜図29に示す購入賭式画面320の表示中に(図5のステップ106)、紙幣挿入口12や硬貨挿入口14(図1)からの現金による入金、もしくはICカード挿入/返却口16からのICカードによる入金を行なった場合には(図5のステップ107)、図17に示す処理に進む。この図17に示す処理は、ステップ230,231とからなるものであるが、このステップ230は図8でのステップ141に、ステップ231は同じくステップ143に夫々相当するものである。即ち、ステップ230で入金が現金によるものであるか、的中投票券によるものであるかが判定され、ステップ231で的中券として投入された投票券が実際に当り券であるか、外れ券であるかが判定され、現金もしくは当り券の場合に入金処理がなされるものである。この図17での処理後、図5のステップ107に戻る。
図41はICカードを使用した場合の上記各表示画面での金額表示画面304での他の表示方法を示す図であって、440はICカードのイメージ画像(以下、ICカード画像という)であり、前出図面に対応する部分には同一符号を付けている。
上記のように、例えば、図5のステップ100での待受画面300に対して、ICカードは現金の代わりに使用することができるし、また、図7の処理で払戻金の受け取りに用いることができる。
いま、例えば、図18に示す待受画面300の表示状態で、パネル部2のICカード挿入/返却口16からICカードが挿入されると(図5のステップ101)、図41(a)に示すように、金額表示画面304の残金欄308で輪郭だけが明示された透明なICカード画像440が、白抜き矢印で示すように、下側から上方にスクロールしていき、図41(b)に示すように、残金欄308と重なった状態となる。この状態になると、ICカードに蓄積されている金額から投票券購入のための入金がなされることになるが、このときには、図41(c)に示すように、ICカード画像440が点滅や変色などして、その表示状態が変化する。入金が終了すると、入金額欄305,残金欄308の金額がこの入金額分だけ更新され、また、ICカード画像440が透明となり、入力処理を終了する。購入または払い戻し後、精算ボタン3が押下されると、図41(d)に示すように、白抜き矢印の方向に降下して見えなくなり、ICカードが排出され、抜取可能であることを示す。
ICカードで投票券を購入する場合や的中投票券の払戻金を受け取る場合も同様であり、ICカード挿入/返却口16からICカードが挿入されるときには、図41(a)の表示状態であって、挿入された後、あるいはICカードが挿入されたままとなっている状態では、図41(a)の表示状態となる。投票券の購入処理や、払い戻しを受けるために、図19で示す投票カード投入画面310の指示に従って(図5のステップ102)、精算ボタン3(図1)をタッチ操作すると、投票券購入のためのICカードからの引き出し処理や払戻し金のICカードへの入金処理が行なわれて残金が更新され、このときには、図41(c)の表示状態となる。そして、かかる処理が終了してICカードが排出されると、図41(d)の表示状態となる。
このようにして、ICカードが実際に使用されているか否かを顧客は簡単に確認することができる。
ところで、ICカードを用いて投票券を購入する場合、ICカードの残金が投票券を購入するのに不足している場合には、図42(a)に示す残金不足通知画面450が表示される。この残金不足通知画面450は、図34に示した残金不足画面370とほぼ同様であって、この場合、ICカードが使用されているので、図41で説明したように、ICカード画像440が金額表示画面の残金欄308に重なって表示され、ICカードの残金が不足していることから、ICカードの残金が不足している旨のメッセージ452と選択画面453とが表示される。このとき、残金不足通知画面450では、ICカードでは購入できない投票カードに対する残金不足投票券画面451も表示されている。なお、ここでは、残金不足投票券画面451の投票券購入金額が5100円であるのに対し、2000円不足しており、このとき、ICカードの残金は0円であって、残金欄308で残金が3100であることを示している。
選択画面453では、不足金額(=2000円)453bとカード取消ボタン453bと購入する場合には現金を投入することを指示するメッセージ453cとが表示され、顧客が投票券の購入をキャンセルするか、現金を投入して購入するかを選択できるようにしている。
また、このように、ICカードの残金が不足している場合には、残金不足通知画面450の金額表示画面304のみを表わしている図42(b)に示すように、ICカード画像440が残金欄308に対して少し下がって表示され、これとともに、このICカード画像440は予め決められた色彩で表示され、ICカードの残金が0円であることが示される。
また、的中投票券による払戻金をICカードで受け取ることもできるが、この払戻金がICカードの入金限度額を越えると、図43に示す限度額通知画面460が表示される。この限度額通知画面460では、払い戻しをしている的中投票券の画面461とICカードが限度額となって残りは現金で払い戻す旨のメッセージ462が表示される。また、金額表示画面304では、残金欄308にICカードに入力できない残金が表示されるとともに、ICカード画像440が残金欄308に対して少し下がって表示され、これとともに、このICカード画像440は予め決められた色彩で表示され、ICカードが限度額の状態であることが示される。
また、投票券を購入するために、ICカードで投票券を購入する場合、このICカードが限度額いっぱいであるときには、図44(a)に示す購入賭式画面470が表示される。この購入賭式画面470は、図23で示した購入賭式画面320と同様であるが、金額表示画面304の残金欄308にICカード画像440が重ねて表示されており、かつこのICカード画像440が特定の色彩で表示されてICカードが限度額いっぱいであることが示される。
そして、このICカードの残金が入金されて残金欄308の残金が、例えば、47,000円となり、投票券画面471の投票券購入の処理がなされると、金額移動マーク472によって残金欄308から投票券画面471にその購入金額(例えば、3,000円)が移動するように示される。これにより、残金欄308での残金はICカードによる入金額から投票券購入金額を差し引いた金額(即ち、44,000円)となるが、この金額はICカードの限度額ではないので、ICカード画像440が、図44(b)に示すように、着色されない通常の使用中の表示状態となる。
また、的中投票券の払い戻しをICカードで受ける場合、ICカードに残金がない(即ち、残金=0円)ときには、図45(a)に示すような的中賭式画面480が表示される。この的中賭式画面480は、的中投票券に関する的中投票券情報画面481が表示され、金額移動マーク482により、的中投票券の払戻し金が金額表示画面304の残金欄308に移されるように表わされて、図31に示した的中賭式画面340と同様であるが、このとき、この払戻し金を受け取るICカードが残金0円の状態であると、ICカード画像440が残金欄308に対して少し下がり、かつ特定の決められた色彩で表示された状態にあって、ICカードの残金が0円であることが示される。
払戻し金のICカードへの入金が終わると、図45(b)に示すように、着色されない通常の使用中の表示状態となる。