JP4498247B2 - 配電系統の電圧制御方法、装置並びにプログラム - Google Patents

配電系統の電圧制御方法、装置並びにプログラム Download PDF

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Description

本発明は、配電系統の電圧制御方法、装置並びにプログラムに関する。さらに詳述すると、本発明は、複数の分散型電源が連系している配電系統の電圧制御方法、装置並びにプログラムに関する。
わが国では、商用電力系統への分散型電源の連系が進められている。それに伴い、分散型電源が配電系統に大量導入された場合の分散型電源からの逆潮流による電圧上昇が懸念されている。場合によっては、電気事業法で定められている適正範囲の上限である107[V]を超えてしまう可能性もある。
分散型電源を系統連系する場合、分散型電源系統連系技術指針に従って対策をとることになっている(非特許文献1)。
分散型電源系統連系技術指針による従来の配電系統の電圧上昇を抑制する対策は、まず進相無効電力の制御を行い、それによっては十分な抑制効果が得られない場合は出力有効電力を低減させるものである。
日本電気協会:分散型電源系統連系技術指針(JEAG9701−2001), 2001年.
しかしながら、複数の分散型電源が同一の配電系統に導入される際には、配電系統の線路インピーダンス等の影響により一部の地点の電圧が上昇しやすい場合がある。このような場合には、分散型電源系統連系技術指針による対策では、条件によっては一部の地点の分散型電源のみが電圧上昇抑制を行うこととなり、これら一部の分散型電源の出力有効電力の低減を招くことになる。
このため、配電系統内の分散型電源間で出力有効電力の不均等を招き、分散型電源設置地点による設備利用率の格差や、余剰電力を売電しているような場合には収入格差を招くという問題がある。更に、この結果、配電系統内の電源全体としてのエネルギー利用効率が低下してしまうという問題がある。
そこで、本発明は、配電系統内の分散型電源間の設備利用率や売電収入の格差を抑制すると共に配電系統内の電源全体としてのエネルギー利用効率の低下を抑制することができる配電系統の電圧制御方法、装置並びにプログラムを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、請求項1記載の配電系統の電圧制御方法は、配電線に複数の分散型電源が連系している配電系統において、配電線と分散型電源Bとの連系点における有効電力の変化分と電圧の変化分とから有効電力変化分に対する電圧感度を算出し、有効電力変化分に対する電圧感度が無効電力出力による助成を行うか否かを判定するための閾値以下の場合に他の分散型電源Aが電圧上昇抑制制御に移行したと判断して分散型電源Bが無効電力出力による助成を開始するようにしている。
また、請求項5記載の配電系統の電圧制御装置は、配電線と分散型電源との連系点における有効電力の変化分と電圧の変化分とから有効電力変化分に対する電圧感度を算出する手段と、有効電力変化分に対する電圧感度が無効電力出力による助成を行うか否かを判定するための閾値以下の場合に分散型電源に無効電力出力による助成を開始させる内容の制御指令を出力する手段とを含む制御装置を有するようにしている。
更にまた、請求項9記載の配電系統の電圧制御プログラムは、コンピュータを、少なくとも、配電線と分散型電源との連系点における有効電力の変化分と電圧の変化分とから有効電力変化分に対する電圧感度を算出する手段、有効電力変化分に対する電圧感度が無効電力出力による助成を行うか否かを判定するための閾値以下の場合に分散型電源に無効電力出力による助成を開始させる内容の制御指令を出力する手段として機能させるようにしている。
ここで、複数の分散型電源が連系している配電系統において、配電系統の電圧が適正範囲の上限に達してある分散型電源が一定力率の通常運転から電圧上昇抑制制御に移行することは、その分散型電源が定電力源から定電圧源に切り替わることと概略等価であり、同一配電線に連系している他の分散型電源からみた系統インピーダンスが低下し、特に有効電力の出力変化中の分散型電源では有効電力変化分に対する電圧感度(電圧の変化分を有効電力の変化分で除したもの)が低下することとなる。したがって、この配電系統の電圧制御方法、装置並びにプログラムによると、配電線と分散型電源Bとの連系点における有効電力変化分に対する電圧感度が低下したときに、同一配電線に連系している他の分散型電源Aが電圧上昇抑制制御に移行したものと判断して分散型電源Bによる無効電力出力による助成が開始される。また、配電線と分散型電源との連系点における有効電力と電圧を監視することにより配電系統に連系している分散型電源が単独で自律的に機能して配電系統全体の電圧制御を行う。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の配電系統の電圧制御方法において、分散型電源Bが出力可能な最大出力での無効電力出力による助成を開始するようにしている。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の配電系統の電圧制御装置において、無効電力出力による助成を開始させる内容の制御指令を出力する手段が、分散型電源に出力可能な最大出力での無効電力出力による助成を開始させる内容の制御指令を出力するようにしている。
請求項10記載の発明は、請求項9記載の配電系統の電圧制御プログラムにおいて、コンピュータを、分散型電源に出力可能な最大出力での無効電力出力による助成を開始させる内容の制御指令を出力する手段として機能させるようにしている。
この場合には、分散型電源が出力可能な最大出力での無効電力出力による助成を開始し、配電系統の電圧の適正範囲の超過が助成開始当初から早急に解消され得る。
また、請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の配電系統の電圧制御方法において、分散型電源Bが無効電力出力による助成を開始した後に、配電線と分散型電源Bとの連系点における無効電力の変化分と電圧の変化分とから無効電力変化分に対する電圧感度を算出し、無効電力変化分に対する電圧感度が助成のための無効電力出力の低下を停止するか否かを判定するための閾値よりも大きい場合には分散型電源Bが助成のための無効電力出力を段階的に低下し、無効電力変化分に対する電圧感度が助成のための無効電力出力の低下を停止するか否かを判定するための閾値以下の場合には分散型電源Aが電圧一定制御に移行したと判断して分散型電源Bが助成のための無効電力出力の低下を停止するようにしている。
請求項7記載の発明は、請求項5または6記載の配電系統の電圧制御装置において、制御装置が、連系点における無効電力の変化分と電圧の変化分とから無効電力変化分に対する電圧感度を算出する手段と、無効電力変化分に対する電圧感度が助成のための無効電力出力の低下を停止するか否かを判定するための閾値よりも大きい場合には分散型電源に助成のための無効電力出力を段階的に低下させる内容の制御指令を出力する手段と、無効電力変化分に対する電圧感度が助成のための無効電力出力の低下を停止するか否かを判定するための閾値以下の場合には分散型電源に助成のための無効電力出力の低下を停止させる内容の制御指令を出力する手段とを含むようにしている。
請求項11記載の発明は、請求項9または10記載の配電系統の電圧制御プログラムにおいて、コンピュータを、連系点における無効電力の変化分と電圧の変化分とから無効電力変化分に対する電圧感度を算出する手段、無効電力変化分に対する電圧感度が助成のための無効電力出力の低下を停止するか否かを判定するための閾値よりも大きい場合には分散型電源に助成のための無効電力出力を段階的に低下させる内容の制御指令を出力する手段、無効電力変化分に対する電圧感度が助成のための無効電力出力の低下を停止するか否かを判定するための閾値以下の場合には分散型電源に助成のための無効電力出力の低下を停止させる内容の制御指令を出力する手段として機能させるようにしている。
ここで、ある分散型電源が電圧上昇抑制制御から電圧一定制御に移行すると、電圧上昇方向に加えて電圧下降方向に対しても電圧制御を行うこととなり、電圧上昇時に加えて電圧下降時にも同一配電線に連系している他の分散型電源からみた系統インピーダンスは低下することとなる。したがって、この配電系統の電圧制御方法、装置並びにプログラムの場合には、配電線と分散型電源Bとの連系点における無効電力変化分に対する電圧感度(電圧の変化分を無効電力の変化分で除したもの)が低下して他の分散型電源Aが電圧一定制御に移行したと判断されるまで分散型電源Bが助成のための無効電力出力を低下させて無効電力出力が調整される。
更に、請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか1つに記載の配電系統の電圧制御方法において、分散型電源Bが無効電力出力による助成を開始した後に、又は分散型電源Bが助成のための無効電力出力の低下を停止した後に、連系点における無効電力の変動分と電圧の変化分とから無効電力変動分に対する電圧感度を算出し、無効電力変動分に対する電圧感度が助成のための無効電力出力を停止するか否かを判定するための閾値よりも大きい場合に分散型電源Aが電圧上昇抑制制御又は電圧上昇抑制制御後に移行した電圧一定制御を解除したと判断して分散型電源Bが助成のための無効電力出力を停止するようにしている。
請求項8記載の発明は、請求項5から7のいずれか1つに記載の配電系統の電圧制御装置において、制御装置が、連系点における無効電力の変動分と電圧の変化分とから無効電力変動分に対する電圧感度を算出する手段と、無効電力変動分に対する電圧感度が助成のための無効電力出力を停止するか否かを判定するための閾値よりも大きい場合に分散型電源に助成のための無効電力出力を停止させる内容の制御指令を出力する手段とを含むようにしている。
請求項12記載の発明は、請求項9から11のいずれか1つに記載の配電系統の電圧制御プログラムにおいて、コンピュータを、連系点における無効電力の変動分と電圧の変化分とから無効電力変動分に対する電圧感度を算出する手段、無効電力変動分に対する電圧感度が助成のための無効電力出力を停止するか否かを判定するための閾値よりも大きい場合に分散型電源に助成のための無効電力出力を停止させる内容の制御指令を出力する手段として機能させるようにしている。
ここで、ある分散型電源が電圧一定制御を解除することは、その分散型電源が再び定電力源に切り替わることと等価であり、同一配電線に連系している他の分散型電源からみた系統インピーダンスが元に戻ることとなる。したがって、この配電系統の電圧制御方法、装置並びにプログラムの場合には、配電線と分散型電源Bとの連系点における無効電力変動分に対する電圧感度が大きくなったときに、同一配電線に連系している他の分散型電源Aが電圧一定制御を解除したものと判断して分散型電源Bによる助成のための無効電力出力が停止される。
以上説明したように、請求項1、5並びに9記載の配電系統の電圧制御方法、装置並びにプログラムによれば、電圧上昇抑制制御を行う分散型電源の有効電力の出力低下が抑制されるので、配電系統内の分散型電源間で生じる出力有効電力の不均等を抑制することができ、分散型電源設置地点による設備利用率の格差や余剰電力を売電している場合の収入格差を抑制することが可能である。
また、請求項2、6並びに10記載の配電系統の電圧制御方法、装置並びにプログラムによれば、最大出力の無効電力の供給により配電系統の電圧の適正範囲の超過を助成開始当初から早急に解消し得るので、配電系統の電圧制御を迅速に行うことが可能である。
また、請求項3、7並びに11記載の配電系統の電圧制御方法、装置並びにプログラムによれば、分散型電源が助成のための無効電力出力を低下させて無効電力出力が調整されるので、配電系統の電圧制御に必要とされる無効電力出力を適正化して分散型電源による助成のための無効電力出力の負担を最小限に抑えることができ、配電系統内の電源全体としてのエネルギー利用効率の低下をより適切に制御して配電系統が有する電力供給能力をより適切に活用することが可能となる。
更に、請求項4、8並びに12記載の配電系統の電圧制御方法、装置並びにプログラムによれば、一定の条件の場合に分散型電源による助成のための無効電力出力が停止されるので、配電系統の電圧制御に必要とされる無効電力出力による助成の運用を適正化し、分散型電源による不要な助成を回避することができる。
更にまた、本発明によれば、配電系統に連系している分散型電源が単独で自律的に機能して配電系統全体の電圧制御を行うことができるので、配電系統全体の電圧制御のための機構を簡便に構築することが可能である。
以下、本発明の構成を図面に示す最良の形態に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2に、本発明の配電系統の電圧制御方法並びに装置の実施形態の一例を示す。なお、本実施形態では、複数の分散型電源が連系した配電系統として、図2に示すように、変電所2に接続していると共に線路インピーダンス4を有する配電線3に分散型電源A及びBが連系点5a及び5bにおいて連系している配電系統1を例に挙げている。
本発明の電圧制御装置は、第一の電圧感度算出手段と、第一の電圧感度比較手段と、第二の電圧感度算出手段と、第二の電圧感度比較手段と、第三の電圧感度比較手段と、制御指令出力手段とから構成されている。第一の電圧感度算出手段は、配電線と分散型電源との連系点における有効電力の変化分と電圧の変化分とから有効電力変化分に対する電圧感度の算出を行う。第一の電圧感度比較手段は、配電線と分散型電源との連系点における有効電力変化分に対する電圧感度と無効電力出力による助成を行うか否かを判定するための閾値とを比較して分散型電源が無効電力出力による助成を開始すべきか否かの判断を行う。
更に、第二の電圧感度算出手段は、配電線と分散型電源との連系点における無効電力の変化分と電圧の変化分とから無効電力変化分に対する電圧感度の算出を行う。第二の電圧感度比較手段は、配電線と分散型電源との連系点における無効電力変化分に対する電圧感度と助成のための無効電力出力の低下を停止するか否かを判定するための閾値とを比較して分散型電源が助成のための無効電力出力を段階的に低下すべきか否かの判断を行う。
また更に、第三の電圧感度比較手段は、配電線と分散型電源との連系点における無効電力の変動分と電圧の変化分とから無効電力変動分に対する電圧感度の算出を行うと共にこの電圧感度と助成のための無効電力出力を停止するか否かを判定するための閾値とを比較して分散型電源が助成のための無効電力出力を停止すべきか否かの判断を行う。そして、制御指令出力手段は、第一の電圧感度比較手段等の判断結果に基づいて分散型電源に対して制御指令の出力を行う。
ここで、本発明は、配電系統に連系している分散型電源のそれぞれを自律的に制御して配電系統の電圧を制御するものであり、本実施形態で言えば、分散型電源Aが無効電力出力による助成を行う場合と助成を受ける場合の両方が考えられ、分散型電源Bについても無効電力出力による助成を行う場合と助成を受ける場合の両方が考えられる。本実施形態では、分散型電源Aが無効電力出力による助成を受け、分散型電源Bが無効電力出力による助成を行う場合を例に挙げて説明する。
上記前提の場合の分散型電源AとBの関わり並びにそれぞれの動作の流れを図4を用いて説明する。分散型電源Aは一定力率の通常運転を行っている(F1)。また、分散型電源Bは有効電力の出力開始若しくは出力変化を行うと共に有効電力変化分に対する電圧感度の監視を行っている(F2)。具体的には、電圧制御装置の第一の電圧感度算出手段が配電線3と分散型電源Bとの連系点5bにおける有効電力の変化分と電圧の変化分とから有効電力変化分に対する電圧感度の算出を行う。そして、分散型電源Aと配電線3との連系点5aにおける電圧が上昇して連系点5aの電圧が配電系統1の規格値の上限に達すると(F3)、分散型電源Aが無効電力出力による電圧上昇抑制制御を開始する(F4)。このとき、同一配電線3に連系している分散型電源Bには、連系点5bにおける有効電力変化分に対する電圧感度が低下して検出される。この電圧感度の低下が予め定めた閾値以下になった場合(F5)に分散型電源Bは分散型電源Aが電圧上昇抑制制御に移行したものと判断して自ら助成のための無効電力出力を開始する(F6)。具体的には、第一の電圧感度比較手段が連系点5bにおける有効電力変化分に対する電圧感度と無効電力出力による助成を行うか否かを判定するための閾値とを比較する。そして、電圧感度が閾値以下になった場合(F5)に、第一の電圧感度比較手段の判断結果に基づいて制御指令出力手段が分散型電源Bに対して助成のための無効電力出力を開始する内容の制御指令を出力する(F6)。この際、助成のための無効電力の出力は最大出力で行うことが好ましい。
更に、分散型電源Bは自らの無効電力変化分に対する電圧感度の監視を開始する(F7)。具体的には、電圧制御装置の第二の電圧感度算出手段が配電線3と分散型電源Bとの連系点5bにおける無効電力の変化分と電圧の変化分とから無効電力変化分に対する電圧感度の算出を行う。続いて、分散型電源Bは助成のための無効電力出力の段階的低下を開始する(F8)。そして、分散型電源Bの無効電力出力の低下に伴い分散型電源Aの無効電力出力が増加して無効電力出力上限値に達した場合(F9)に分散型電源Aは電圧一定制御を開始する(F10)。このとき、連系点5bにおける無効電力変化分に対する電圧感度が低下して予め定めた閾値以下になった場合(F11)に分散型電源Bは助成のための無効電力出力の段階的低下を停止する(F12)。具体的には、第二の電圧感度比較手段が連系点5bにおける無効電力変化分に対する電圧感度と助成のための無効電力出力の低下を停止するか否かを判定するための閾値とを比較する。そして、電圧感度が閾値以下になった場合(F11)に、第二の電圧感度比較手段の判断結果に基づいて制御指令出力手段が分散型電源Bに対して助成のための無効電力出力の段階的低下を停止する内容の制御指令を出力する(F12)。
続いて、配電系統1の電圧が低下して連系点5aの電圧が配電系統1の規格値の上限を下回った場合(F13)に分散型電源Aは電圧一定制御を解除する(F14)。このとき、連系点5bにおける無効電力変化分に対する電圧感度が上昇して予め定めた閾値より大きくなった場合(F15)に分散型電源Bは助成のための無効電力出力を停止する(F16)。具体的には、電圧制御装置の第三の電圧感度比較手段が配電線3と分散型電源Bとの連系点5bにおける無効電力の変動分と電圧の変化分とから無効電力変動分に対する電圧感度の算出を行うと共にこの電圧感度と助成のための無効電力出力を停止するか否かを判定するための閾値とを比較する。そして、電圧感度が閾値より大きくなった場合(F15)に、第三の電圧感度比較手段の判断結果に基づいて制御指令出力手段が分散型電源Bに対して助成のための無効電力出力を停止する内容の制御指令を出力する(F16)。
より具体的には、本発明の配電系統の電圧制御方法は、図1のフロー図に示すように、まず、無効電力出力による助成を開始する工程として、分散型電源Aの制御については、配電線3と分散型電源Aとの連系点5aにおける通常運転状態の電圧vsa及び電流Isaを電圧・電流検出装置6により検出する工程(S1)と、電圧vsaが配電系統1の規格値の上限を超えている場合(S2;Yes)に分散型電源Aが無効電力出力による電圧上昇抑制制御を開始する工程(S1−3)とを有するようにしている。また、分散型電源Bの制御については、配電線3と分散型電源Bとの連系点5bにおける通常運転状態の電圧vsb及び電流Isbを電圧・電流検出装置6により検出する工程(S1)と、電圧vsbが配電系統1の規格値の上限を超えていない場合(S2;No)に電圧vsb及び電流Isbを基に通常運転状態の有効電力Psの算出を行う工程(S2−3)と、分散型電源Bの有効電力の出力を変化させた場合(S2−4)の連系点5bにおける電圧vc及び電流Icを電圧・電流検出装置6により検出して電圧vc及び電流Icを基に有効電力の出力を変化させた状態の有効電力Pcの算出を行う工程(S2−5)と、電圧vsbと電圧vcとから電圧の変化分Δv1を算出すると共に有効電力Psと有効電力Pcとから有効電力の変化分ΔPを算出する工程(S2−6)と、電圧の変化分Δv1と有効電力の変化分ΔPとから有効電力変化分に対する電圧感度Spを算出する工程(S2−7)と、電圧感度Spと無効電力出力による助成を行うか否かを判定するための閾値Spsとの比較を行う工程(S2−8)と、電圧感度Spが閾値Spsよりも大きい場合(S2−8;No)には分散型電源Bが無効電力出力による助成を行わず通常運転を継続する工程(S2−9)と、電圧感度Spが閾値Sps以下の場合(S2−8;Yes)には分散型電源Bが無効電力出力による助成を開始する工程(S2−10)とを有するようにしている。
更に、無効電力助成量を調整する工程として、分散型電源Aの制御については、分散型電源Aが無効電力出力による電圧上昇抑制制御を開始した後(S1−4)、分散型電源Bの無効電力出力の段階的低下(S2−12)に伴って分散型電源Aの無効電力出力が増加して無効電力出力の上限値に達したとき(S1−5;Yes)に分散型電源Aが電圧上昇抑制に加えて電圧下降抑制も行う電圧一定制御に移行する工程(S1−6)と、分散型電源Aが電圧一定制御に移行した後に無効電力出力が無効電力出力閾値よりも低下したとき(S1−7;Yes)に分散型電源が電圧一定制御を解除する工程(S1−8)とを有するようにしている。また、分散型電源Bの制御については、分散型電源Bが無効電力出力による助成を開始した(S2−10)後に、連系点5bにおける電圧vm及び電流Imを電圧・電流検出装置6により検出して電圧vm及び電流Imを基に無効電力出力を開始した状態の無効電力Qmの算出を行う工程(S2−11)と、分散型電源Bによる助成のための無効電力出力を段階的に低下させる工程(S2−12)と、i回目(i=1,2,3,…)の助成のための無効電力出力の段階的低下をした状態の連系点5bにおける電圧vi及び電流Iiを電圧・電流検出装置6により検出して電圧vi及び電流Iiを基に助成のための無効電力出力を低下させた状態の無効電力Qiの算出を行う工程(S2−13)と、電圧viについて電圧の変化分Δv2iを算出すると共に無効電力Qiについて無効電力の変化分ΔQiを算出する工程(S2−14)と、電圧の変化分Δv2iと無効電力の変化分ΔQiとから無効電力変化分に対する電圧感度Sqiを算出する工程(S2−15)と、電圧感度Sqiと助成のための無効電力出力の低下を停止するか否かを判定するための閾値Sqsとの比較を行う工程(S2−16)と、電圧感度Sqiが閾値Sqsよりも大きい場合には分散型電源Bによる助成のための無効電力出力を段階的に低下させる工程(S2−12)に戻る工程(S2−16;No)と、電圧感度Sqiが閾値Sqs以下の場合(S2−16;Yes)には分散型電源Bが助成のための無効電力出力の低下を停止する工程(S2−17)と、分散型電源Bが助成のための無効電力出力の低下を停止した(S2−17)後に無効電力変動分に対する電圧感度Sqfが助成のための無効電力出力を停止するか否かを判定するための閾値Sqs’よりも大きい場合(S2−18;Yes)には分散型電源Bが助成のための無効電力出力を停止する工程(S2−19)とを有するようにしている。
まず、本発明の電圧制御方法適用の初期状態として、配電系統1に連系している分散型電源AとBは一定力率の通常運転を行い配電系統1に電力を供給している(S0)。
そして、分散型電源Aの制御については配電線3と分散型電源Aとの連系点5aにおける通常運転状態の電圧vsa及び電流Isaを電圧・電流検出装置6により検出し、分散型電源Bの制御については配電線3と分散型電源Bとの連系点5bにおける通常運転状態の電圧vsb及び電流Isbを電圧・電流検出装置6により検出する(S1)。
電圧vsa及び電流Isa並びに電圧vsb及び電流Isbの検出は電圧・電流検出装置6を用い、予め定めた所定の時間間隔で行う。検出の時間間隔として例えば1秒間隔が考えられるが、これに限られるものではなく、これより短い時間間隔でも又はこれより長い時間間隔でも良い。
次に、S1で検出した電圧vsa、vsbと配電系統1の規格値の上限との比較を行う(S2)。なお、配電系統1の規格値の上限は、現在は107[V]である。
本実施形態では、前記の前提に則り、電圧vsaが配電系統1の規格値の上限を超えており、電圧vsbが配電系統1の規格値の上限を超えていない場合について説明する。
電圧vsaが配電系統1の規格値の上限を超えている(S2;Yes)ので、分散型電源Aの制御については、無効電力出力による連系点5aにおける電圧上昇抑制制御を開始する(S1−3)。
一方、電圧vsbが配電系統1の規格値の上限を超えていない(S2;No)ので、分散型電源Bの制御については、S1で検出した電圧vsb及び電流Isbを基に通常運転状態の有効電力Psの算出を行う(S2−3)。
有効電力Psは、例えば、電圧vsbと電流Isbの位相差をθsとして(式1)により算出することができるが、有効電力Psの算出方法はこれに限られるものではなく他の方法であっても構わない。
Ps=vsb・Isb・cos(θs) …(式1)
ここに、Ps:有効電力[W]、vsb:電圧[V]、Isb:電流[A]、θs:電圧vsbと電流Isbの位相差[deg]。
次に、分散型電源Bの有効電力の出力を変化させる(S2−4)。
分散型電源Bの有効電力の出力の変化は、例えば、分散型電源Bの起動時の出力の増加や、電力供給能力をより活用するための出力の増加、又は本発明の電圧制御を行うための意図的な出力の周期的な変化など、いずれの理由であっても構わない。
分散型電源Bの有効電力の出力の変化に合わせて、連系点5bにおける電圧vc及び電流Icを検出し、電圧vc及び電流Icを基に有効電力の出力を変化させた状態の有効電力Pcの算出を行う(S2−5)。なお、有効電力Pcの算出は(式1)等により行う。
そして、S1で検出した電圧vsbとS2−5で検出した電圧vcとから(式2)により電圧の変化分Δv1を算出すると共に、S2−3で算出した有効電力PsとS2−5で算出した有効電力Pcとから(式3)により有効電力の変化分ΔPを算出する(S2−6)。
Δv1=vc−vsb …(式2)
ここに、Δv1:電圧の変化分、vc:有効電力の出力を変化させた状態の電圧、vsb:通常運転状態の電圧。単位は全て[V]。
ΔP=Pc−Ps …(式3)
ここに、ΔP:有効電力の変化分、Pc:有効電力の出力を変化させた状態の有効電力、Ps:通常運転状態の有効電力。単位は全て[W]。
更に、S2−6で算出した電圧の変化分Δv1と有効電力の変化分ΔPとから(式4)により有効電力変化分に対する電圧感度Spを算出する(S2−7)。
Sp=Δv1/ΔP …(式4)
ここに、Sp:有効電力変化分に対する電圧感度[V/W]、Δv1:電圧の変化分[V]、ΔP:有効電力の変化分[W]。
次に、S2−7で算出した電圧感度Spと無効電力出力による助成を行うか否かを判定するための閾値Spsとの比較を行う(S2−8)。
閾値Spsの大きさは、例えば、通常運転状態の電圧vsbや有効電力Ps、並びに電圧の変化分Δv1の大きさ等を考慮して作業者が適当な値を設定する。例えば、0.05〜0.1程度の範囲で閾値Spsを設定することが考えられるが、閾値Spsの値はこれに限られるものではなく、これより大きい値でも又はこれより小さい値でも良い。
そして、電圧感度Spが閾値Spsよりも大きい(Sp>Sps)場合(S2−8;No)には、分散型電源Bは無効電力出力による助成を行わず通常運転を継続する(S2−9)。
一方、電圧感度Spが閾値Sps以下(Sp≦Sps)の場合(S2−8;Yes)には、分散型電源Bが無効電力出力による助成を開始する(S2−10)。
上記は、配電系統の電圧上昇に伴って配電系統の電圧が適正範囲の上限に達し、分散型電源Aが一定力率の通常運転から電圧上昇抑制制御に移行することは分散型電源Aが定電力源から定電圧源に切り替わることと概略等価であり、同一配電線3に連系している分散型電源Bからみた系統インピーダンスが低下し、特に有効電力の出力変化中の分散型電源Bでは有効電力変化分に対する電圧感度Spが低下するとの考え方に基づくものである。言い換えれば、有効電力変化分に対する電圧感度Spが低下した場合には、同一配電線に連系している分散型電源Aが電圧上昇抑制制御に移行したものと判断し、分散型電源Bは無効電力出力による助成を開始するものである。
分散型電源Bによる助成のための無効電力出力は、出力開始から一定時間経過後に自動的に停止するようにしても良いし、又は、後述する本実施形態のように分散型電源Aの運転状態を判断してその運転状態に基づいて停止するようにしても良い。ここで、無効電力出力を自動的に停止する一定時間としては例えば一時間程度が考えられるが、これに限られるものではなく、これより短い時間でも又はこれより長い時間でも良い。なお、一定時間経過後に無効電力出力を自動的に停止した場合には、分散型電源Bの制御としてはS0の状態に戻ってS1以降の処理をあらためて行い、必要な場合には再度無効電力出力による助成を開始する。
ここで、分散型電源Bが無効電力出力による助成を開始する際には、分散型電源Bが出力可能な最大出力の無効電力即ち最大助成量での助成を開始することが好ましい。なお、分散型電源Bが出力可能な最大出力での助成を開始しない場合には、例えば最大出力の80%程度の出力で助成を開始するようにすることが考えられる。
続いて、連系点5bにおける電圧vm及び電流Imを電圧・電流検出装置6により検出し、電圧vm及び電流Imを基に無効電力出力を開始した状態の無効電力Qmの算出を行う(S2−11)。
無効電力Qmは、例えば、電圧vmと電流Imの位相差をθmとして(式5)により算出することができるが、無効電力Qmの算出方法はこれに限られるものではなく他の方法であっても構わない。
Qm=vm・Im・sin(θm) …(式5)
ここに、Qm:無効電力[Var]、vm:電圧[V]、Im:電流[A]、θm:電圧vmと電流Imの位相差[deg]。
次に、分散型電源Bによる助成のための無効電力出力を段階的に低下させる(S2−12)。
助成のための無効電力出力を段階的に低下させる際の一回あたりの低下の幅には特に制限はなく、例えば助成を開始した時点の無効電力の十分の一ずつ低下させること等が考えられる。しかしながら、一回あたりの低下の幅はこれに限られるものではなく、これより大きい幅でも又はこれより小さい幅でも良い。なお、段階的に低下させる際の各回の低下の幅は同じ幅でも又は異なる幅でも良い。例えば、段階的低下の初期の段階では低下の幅を比較的大きくして徐々に低下の幅を小さくするようにしても良い。
分散型電源Bによる助成のための無効電力出力の段階的な低下に合わせて、i回目(i=1,2,3,…)の段階的低下をした状態の連系点5bにおける電圧v及び電流Iを電圧・電流検出装置6により検出し、電圧v及び電流Iを基に助成のための無効電力出力を低下させた状態の無効電力Qの算出を行う(S2−13)。なお、無効電力Qの算出は(式5)等により行う。
そして、S2−13で検出した電圧vについて(式6)で表される電圧の変化分Δv2を算出すると共に、S2−13で算出した無効電力Qについて(式7)で表される無効電力の変化分ΔQを算出する(S2−14)。
Δv2=v−vi−1 …(式6)
ここに、Δv2:電圧の変化分[V]、v:電圧[V]、添字i:無効電力出力の段階的低下の回数(i=1,2,3,…)。なお、段階的低下の1回目(i=1)ではvi−1はvとなるが、vはS2−11で計測したvmに等しい。
ΔQ=Q−Qi−1 …(式7)
ここに、ΔQ:無効電力の変化分[Var]、Q:無効電力[Var]、添字i:無効電力出力の段階的低下の回数(i=1,2,3,…)。なお、段階的低下の1回目(i=1)ではQi−1はQとなるが、QはS2−11で算出したQmに等しい。
更に、S2−14で算出した電圧の変化分Δv2と無効電力の変化分ΔQとから(式8)により無効電力変化分に対する電圧感度Sqを算出する(S2−15)。
Sq=Δv2/ΔQ …(式8)
ここに、Sq:無効電力変化分に対する電圧感度[V/Var]、Δv2:電圧の変化分[V]、ΔQ:無効電力の変化分[Var]、添字i:無効電力出力の段階的低下の回数(i=1,2,3,…)。
次に、S2−15で算出した電圧感度Sqと助成のための無効電力出力の低下を停止するか否かを判定するための閾値Sqsとの比較を行う(S2−16)。
閾値Sqsの大きさは、例えば、無効電力出力を開始した状態の電圧vmや無効電力Qm、並びに電圧の変化分Δv2の大きさ等を考慮して作業者が適当な値を設定する。例えば、0.05〜0.1程度の範囲で閾値Sqsを設定することが考えられるが、閾値Sqsの値はこれに限られるものではなく、これより大きい値でも又はこれより小さい値でも良い。
そして、電圧感度Sqが閾値Sqsよりも大きい(Sq>Sqs)場合(S2−16;No)には、分散型電源Bによる助成のための無効電力出力を段階的に低下させる工程(S2−12)に戻る。
一方、電圧感度Sqが閾値Sqs以下(Sq≦Sqs)の場合(S2−16;Yes)には、分散型電源Bは助成のための無効電力出力の低下を停止する(S2−17)。
上記は、分散型電源Aが電圧上昇抑制制御から電圧一定制御に移行すると電圧上昇方向に加えて電圧下降方向に対しても電圧制御を行うこととなり、電圧上昇時に加えて電圧下降時にも同一配電線3に連系している分散型電源Bからみた系統インピーダンスは低下するとの考え方に基づくものである。言い換えれば、無効電力変化分に対する電圧感度Sqが低下した場合には、分散型電源Aが電圧一定制御に移行したものと判断し、分散型電源Bは助成のための無効電力出力の低下を停止するものである。
ここで、分散型電源Aについて、分散型電源Bが助成のための無効電力出力を段階的に低下させる(S2−12)と、それに伴い、無効電力出力による電圧上昇抑制制御を開始した(S1−3)分散型電源Aの進相無効電力出力が無効電力出力の上限値に達するまで増加する(S1−4、S1−5;No)。
そして、分散型電源Aの無効電力出力が上限値に達したとき(S1−5;Yes)に分散型電源Aは連系点5aにおける電圧下降の抑制も行う電圧一定制御に移行する(S1−6)。
以上の処理により、無効電力の分担化が完了する。
更に、助成のための無効電力出力を停止するための処理として、分散型電源Bの制御については、分散型電源Bが助成のための無効電力出力の低下を停止した(S2−17)後、無効電力出力を周期的に変動させる。そして、無効電力出力を周期的に変動させた場合の無効電力変動分に対する電圧感度Sqfと助成のための無効電力出力を停止するか否かを判定するための閾値Sqs’を比較する(S2−18)。
無効電力の変動の大きさは、配電系統1の電圧の増減に影響を与えない程度の大きさであれば良く、例えば連系点5bにおける電圧の大きさ等を考慮して作業者が適当な大きさを設定する。具体的には例えば連系点5bで検出される電圧の0.1%程度の幅で変動させることが考えられる。
閾値Sqs’の大きさは、本実施形態では、S2−16で用いた助成のための無効電力出力の低下を停止するか否かを判定するための閾値Sqsと同じとする。しかしながら、閾値Sqs’の値はこれに限られるものではなく、閾値Sqsと同じで値でも又は異なる値でも良く、更に、閾値Sqsよりも大きい値でも又は小さい値でも良い。
無効電力変動分に対する電圧感度Sqfの算出は前述の無効電力変化分に対する電圧感度Sqの算出と同様であるので詳細については省略するが、無効電力の変動前後の電圧及び電流を電圧・電流検出装置6により検出し、検出した電圧及び電流から(式5)により無効電力を算出し、算出した無効電力から(式7)により無効電力の変動分を算出し、更に検出した電圧から(式6)により電圧の変動分を算出し、そして算出した電圧の変動分と無効電力の変動分とから(式8)により無効電力変動分に対する電圧感度Sqfを算出する。
そして、電圧感度Sqfが閾値Sqs’よりも大きい場合(S2−18;Yes)には、分散型電源Bは助成のための無効電力出力を停止する(S2−19)。
一方、電圧感度Sqfが閾値Sqs’以下の場合(S2−18;No)には、無効電力出力を周期的に変動させ、無効電力変動分に対する電圧感度Sqfを算出して閾値Sqs’と比較する工程(S2−18)に戻る。
なお、好ましくはS2−10の処理の後に上記のS2−11からS2−17までの処理を行うようにすることであるが、S2−10の処理の後にS2−18の処理を行うようにしても良い。
上記は、分散型電源Aが電圧一定制御を解除することにより再び定電力源に切り替わることとなり、同一配電線3に連系している分散型電源Bからみた系統インピーダンスが元に戻るとの考え方に基づくものである。言い換えれば、無効電力変動分に対する電圧感度Sqfが大きくなった場合には同一配電線に連系している分散型電源Aが電圧一定制御を解除したものと判断し、分散型電源Bは助成のための無効電力出力を停止するものである。
また、分散型電源Aの制御については、分散型電源Aが電圧一定制御に移行した(S1−6)後、無効電力出力と無効電力出力閾値との比較を行う(S1−7)。そして、無効電力出力が無効電力出力閾値よりも低下したとき(S1−7;Yes)には、分散型電源Aは電圧一定制御を解除する(S1−8)。
一方、無効電力出力が無効電力出力閾値以上のとき(S1−7;No)には、無効電力出力と無効電力出力閾値とを比較する工程(S1−7)に戻る。
無効電力出力閾値は、例えば最大無効電力出力の10%程度にすることが考えられるが、これに限られるものではなく、これより大きくても又はこれより小さくても良い。
なお、電圧一定制御を解除した分散型電源Aも助成のための無効電力出力を停止した分散型電源Bも通常運転を行ってS0の状態に戻り、必要な場合にはあらためて無効電力出力による助成を受けたり無効電力出力による助成を行ったりする。
上述の配電系統の電圧制御方法並びに装置は電圧制御プログラム13をコンピュータ上で実行することによっても実現される。この実施の一例を以下に示す。
電圧制御プログラム13を実行するための電圧制御装置7の全体構成を図3に示す。電圧制御装置7は、制御部8、記憶部9、入力部10、表示部11及びメモリ12を備え相互にバス等の信号回線により接続されている。また、電圧制御装置7には電圧・電流検出装置6及び分散型電源A又はBが通信回線等により接続されており、その通信回線等を介して相互にデータや制御指令等の信号の送受信(出入力)が行われる。なお、電圧制御装置7は単独で自律的に一つの分散型電源を制御するものであり、分散型電源AとBの各々に電圧制御装置7が一台ずつ接続されている。
制御部8は記憶部9に記憶されている電圧制御プログラム13により電圧制御装置7全体の制御並びに配電系統1の電圧制御に係る演算を行うものであり、例えばCPUである。記憶部9は少なくともデータやプログラムを記憶可能な装置であり、例えばハードディスクである。入力部10は少なくとも作業者の命令をCPUに与えるためのインターフェイスであり、例えばキーボードである。表示部11は制御部8の制御により文字や図形等の表示を行うものであり、例えばディスプレイである。メモリ12は制御部8が各種制御を実行する際に作業領域となるメモリ空間となる。
電圧制御装置7の制御部8は、電圧制御プログラム13を実行することにより、電圧と配電系統の規格値の上限との比較を行う電圧比較部8a、通常運転状態及び有効電力の出力を変化させた状態の有効電力の算出を行う有効電力算出部8b、無効電力出力と無効電力出力の上限値との比較を行う第一の無効電力出力比較部8c、無効電力出力と無効電力出力閾値との比較を行う第二の無効電力出力比較部8d、電圧の変化分と有効電力の変化分を算出する第一の変化分算出部8e、有効電力変化分に対する電圧感度を算出する第一の電圧感度算出部8f、電圧感度と無効電力出力による助成を行うか否かを判定するための閾値との比較を行う第一の電圧感度比較部8g、無効電力出力を開始した状態及び無効電力出力を低下させた状態の無効電力の算出を行う無効電力算出部8h、電圧の変化分と無効電力の変化分を算出する第二の変化分算出部8i、無効電力変化分に対する電圧感度を算出する第二の電圧感度算出部8j、電圧感度と無効電力出力の低下を停止するか否かを判定するための閾値との比較を行う第二の電圧感度比較部8k、電圧感度と無効電力出力を停止するか否かを判定するための閾値との比較を行う第三の電圧感度比較部8m、分散型電源に対して制御指令を出力する制御指令出力部8nが構成される。
電圧制御プログラム13は、プログラム上に予め規定された時間間隔で、分散型電源Aの制御については通常運転状態の電圧vsa及び電流Isaを、また、分散型電源Bの制御については通常運転状態の電圧vsb及び電流Isbを電圧・電流検出装置6から通信回線等を介して入力して記憶部9又はメモリ12に記憶する(S1)。
次に、制御部8の電圧比較部8aは、S1で記憶部9又はメモリ12に記憶した電圧vsa、vsbを読み込む。また、配電系統1の規格値の上限の値を読み込む。そして、電圧vsa、vsbと配電系統1の規格値の上限との比較を行う(S2)。ここで、規格値の上限の値は、例えば、予め入力部10により入力して記憶部9に記憶した値を読み込むようにする。
本実施形態では、前述の前提に則り、電圧vsaが配電系統1の規格値の上限を超えている(S2;Yes)ので、制御部8の電圧比較部8aの比較結果に基づき、制御指令出力部8nは分散型電源Aに対して無効電力出力による電圧上昇抑制制御を開始する内容の制御指令を出力する(S1−3)。また、必要に応じて、この制御指令の内容を記憶部9又はメモリ12に記憶する。
一方、電圧vsbが配電系統1の規格値の上限を超えていない(S2;No)ので、分散型電源Bの制御については、制御部8の有効電力算出部8bは、S1で記憶部9又はメモリ12に記憶した電圧vsb及び電流Isbを読み込む。そして、(式1)により通常運転状態の有効電力Psを算出する(S2−3)。更に、算出した有効電力Psを記憶部9又はメモリ12に記憶する。
次に、分散型電源Bの有効電力の出力の変化(S2−4)について、本発明の電圧制御を行うために意図的に出力を周期的に変化させる場合には、制御部8の制御指令出力部8nは分散型電源Bに対して出力を変化させる内容の制御指令を出力する。
次に、制御部8の有効電力算出部8bは、電圧vc及び電流Icの値を電圧・電流検出装置6から通信回線等を介して入力し、(式1)により有効電力の出力を変化させた状態の有効電力Pcを算出する(S2−5)。そして、入力した電圧vc及び電流Ic、並びに算出した有効電力Pcを記憶部9又はメモリ12に記憶する。
次に、制御部8の第一の変化分算出部8eは電圧の変化分Δv1と有効電力の変化分ΔPを算出する(S2−6)。制御部8の第一の変化分算出部8eは、まず、S1で記憶部9又はメモリ12に記憶した電圧vsb、並びにS2−5で記憶部9又はメモリ12に記憶した電圧vcを読み込む。そして、(式2)により電圧の変化分Δv1を算出する。続いて、制御部8の第一の変化分算出部8eは、S2−3で記憶部9又はメモリ12に記憶した有効電力Ps、並びにS2−5で記憶部9又はメモリ12に記憶した有効電力Pcを読み込む。そして、(式3)により有効電力の変化分ΔPを算出する。そして、算出した電圧の変化分Δv1及び有効電力の変化分ΔPを記憶部9又はメモリ12に記憶する。
次に、制御部8の第一の電圧感度算出部8fは、S2−6で記憶部9又はメモリ12に記憶した電圧の変化分Δv1及び有効電力の変化分ΔPを読み込み、(式4)により有効電力変化分に対する電圧感度Spを算出する(S2−7)。そして、算出した有効電力変化分に対する電圧感度Spを記憶部9又はメモリ12に記憶する。
次に、制御部8の第一の電圧感度比較部8gは電圧感度Spと無効電力出力による助成を行うか否かを判定するための閾値Spsとの比較を行う(S2−8)。制御部8の第一の電圧感度比較部8gは、まず、S2−7で記憶部9又はメモリ12に記憶した有効電力変化分に対する電圧感度Spを読み込む。また、無効電力出力による助成を行うか否かを判定するための閾値Spsを読み込む。ここで、閾値Spsの値は、例えば、予め入力部10により入力して記憶部9に記憶した値を読み込むようにする。
そして、電圧感度Spが閾値Spsよりも大きい(Sp>Sps)場合(S2−8;No)には、制御部8の第一の電圧感度比較部8gの比較結果に基づき、制御指令出力部8nは分散型電源Bに対して無効電力出力による助成を行わず通常運転を継続する内容の制御指令を出力する(S2−9)。また、必要に応じて、この制御指令の内容を記憶部9又はメモリ12に記憶する。
一方、電圧感度Spが閾値Sps以下(Sp≦Sps)の場合(S2−8;Yes)には、制御部8の第一の電圧感度比較部8gの比較結果に基づき、制御指令出力部8nは分散型電源Bに対して無効電力出力による助成を開始する内容の制御指令を出力する(S2−10)。また、必要に応じて、この制御指令の内容を記憶部9又はメモリ12に記憶する。ここで、制御指令出力部8nは分散型電源Bに対して出力可能な最大出力の無効電力出力による助成を開始する内容の制御指令を出力することが好ましい。更に、分散型電源Bによる助成のための無効電力出力を出力開始から一定時間経過後に自動的に停止するようにする場合には、制御部8の制御指令出力部8nは、電圧制御プログラム13上に予め規定された一定時間経過後に分散型電源Bに対して助成のための無効電力出力を停止する内容の制御指令を出力する。
次に、制御部8の無効電力算出部8hは、電圧vm及び電流Imの値を電圧・電流検出装置6から通信回線等を介して入力し、(式5)により無効電力出力を開始した状態の無効電力Qmを算出する(S2−11)。そして、入力した電圧vm及び電流Im、並びに算出した無効電力Qmを記憶部9又はメモリ12に記憶する。
次に、制御部8の制御指令出力部8nは分散型電源Bに対して助成のための無効電力出力を段階的に低下させる内容の制御指令を出力する(S2−12)。ここで、無効電力出力を段階的に低下させる際の低下の幅は、例えば、予め入力部10により入力して記憶部9に記憶した値を読み込むようにする。
次に、制御部8の無効電力算出部8hは、電圧v及び電流Iの値を電圧・電流検出装置6から通信回線等を介して入力し、(式5)により助成のための無効電力出力を低下させた状態の無効電力Qを算出する(S2−13)。そして、入力した電圧v及び電流I、並びに算出した無効電力Qを記憶部9又はメモリ12に記憶する。なお、添字iは分散型電源Bの無効電力の段階的出力低下の回数(i=1,2,3,…)であり、記憶部9又はメモリ12には回数毎の値を記憶する。なお、以降では、分散型電源Bの無効電力の段階的出力低下の回数がi回目の場合について説明する。
次に、制御部8の第二の変化分算出部8iは電圧vについて電圧の変化分Δv2と無効電力Qについて無効電力の変化分ΔQを算出する(S2−14)。制御部8の第二の変化分算出部8iは、まず、S2−13で記憶部9又はメモリ12に記憶した電圧vとvi−1を読み込む。なお、無効電力出力の段階的低下の1回目(i=1)についての算出をする場合のvについては、S2−11で記憶部9又はメモリ12に記憶したvmを読み込む。そして、(式6)により電圧の変化分Δv2を算出する。続いて、制御部8の第二の変化分算出部8iは、S2−13で記憶部9又はメモリ12に記憶した無効電力QとQi−1を読み込む。なお、無効電力出力の段階的低下の1回目(i=1)についての算出をする場合のQについては、S2−11で記憶部9又はメモリ12に記憶したQmを読み込む。そして、(式7)により無効電力の変化分ΔQを算出する。そして、算出した電圧の変化分Δv2及び無効電力の変化分ΔQを記憶部9又はメモリ12に記憶する。
次に、制御部8の第二の電圧感度算出部8jは、S2−14で記憶部9又はメモリ12に記憶した電圧の変化分Δv2及び無効電力の変化分ΔQを読み込む。そして、(式8)により無効電力変化分に対する電圧感度Sqを算出する(S2−15)。そして、算出した無効電力変化分に対する電圧感度Sqを記憶部9又はメモリ12に記憶する。
次に、制御部8の第二の電圧感度比較部8kは電圧感度Sqと助成のための無効電力出力の低下を停止するか否かを判定するための閾値Sqsとの比較を行う(S2−16)。制御部8の第二の電圧感度比較部8kは、まず、S2−15で記憶部9又はメモリ12に記憶した無効電力変化分に対する電圧感度Sqを読み込む。また、助成のための無効電力出力の低下を停止するか否かを判定するための閾値Sqsを読み込む。ここで、閾値Sqsの値は、例えば、予め入力部10により入力して記憶部9に記憶した値を読み込むようにする。
そして、電圧感度Sqが閾値Sqsよりも大きい(Sq>Sqs)場合(S2−16;No)には、制御部8の第二の電圧感度比較部8kの比較結果に基づいてS2−12のステップに戻り、制御部8の制御指令出力部8nは分散型電源Bに対して無効電力出力を更に低下する内容の制御指令を出力する。また、必要に応じて、この制御指令の内容を記憶部9又はメモリ12に記憶する。
一方、電圧感度Sqが閾値Sqs以下(Sq≦Sqs)の場合(S2−16;Yes)には、制御部8の第二の電圧感度比較部8kの比較結果に基づき、制御指令出力部8nは分散型電源Bに対して助成のための無効電力出力の低下を停止する内容の制御指令を出力する(S2−17)。また、必要に応じて、この制御指令の内容を記憶部9又はメモリ12に記憶する。
ここで、分散型電源Aの制御について、分散型電源Aが無効電力出力による電圧上昇抑制制御を開始した(S1−3)後に制御部8の第一の無効電力出力比較部8cは無効電力出力の上限値を読み込むと共に分散型電源Aから無効電力出力の大きさを通信回線等を介して入力する。そして、無効電力出力と無効電力出力の上限値との比較を行う(S1−5)。ここで、無効電力出力の上限値は、例えば、予め入力部10により入力して記憶部9に記憶した値を読み込むようにする。
そして、分散型電源Aの無効電力出力が無効電力出力の上限値に達した場合(S1−5;Yes)には、制御部8の制御指令出力部8nは分散型電源Aに対して電圧下降抑制も行う電圧一定制御に移行する内容の制御指令を出力する(S1−6)。
一方、分散型電源Aの無効電力出力が無効電力出力の上限値に達していない場合(S1−5;No)には、制御部8の第一の無効電力出力比較部8cが分散型電源Aから通信回線等を介して入力した無効電力出力と無効電力出力の上限値との比較を行う工程(S1−5)に戻る。
以上の処理により、電圧制御プログラム13は無効電力の分担化の処理を完了する。
更に、助成のための無効電力出力を停止するための処理として、分散型電源Bの制御については、分散型電源Bが助成のための無効電力出力の低下を停止した(S2−17)後、制御部8の制御指令出力部8nは分散型電源Bに対して無効電力を周期的に変動させる内容の制御指令を出力する。そして、無効電力出力を周期的に変動させた場合の無効電力変動分に対する電圧感度Sqfと助成のための無効電力出力を停止するか否かを判定するための閾値Sqs’とを比較する(S2−18)。
まず、制御部8の第三の電圧感度比較部8mは、無効電力変動分に対する電圧感度Sqfを算出する。電圧感度Sqfの算出は前述の無効電力変化分に対する電圧感度Sqの算出と同様であるので詳細についてはここでは省略する。また、助成のための無効電力出力を停止するか否かを判定するための閾値Sqs’を読み込む。ここで、閾値Sqs’の値は、例えば、予め入力部10により入力して記憶部9に記憶した値を読み込むようにする。
そして、電圧感度Sqfが閾値Sqs’よりも大きい場合(S2−18;Yes)には、制御部8の第三の電圧感度比較部8mの比較結果に基づき、制御指令出力部8nは分散型電源Bに対して助成のための無効電力出力を停止する内容の制御指令を出力する(S2−19)。
一方、電圧感度Sqfが閾値Sqs’以下の場合(S2−18;No)には、制御部8の制御指令出力部8nが分散型電源Bに対して無効電力を周期的に変動させる内容の制御指令を出力すると共に、第三の電圧感度比較部8mが電圧感度Sqfを算出して電圧感度Sqfと閾値Sqs’との比較を行う工程(S2−18)に戻る。
また、分散型電源Aの制御について、分散型電源Aが電圧一定制御に移行した(S1−6)後、制御部8の第二の無効電力出力比較部8dは分散型電源Aから無効電力出力の大きさを通信回線等を介して入力する。また、無効電力出力閾値を読み込む。ここで、無効電力出力閾値は、例えば、予め入力部10により入力して記憶部9に記憶した値を読み込むようにする。
そして、分散型電源Aの無効電力出力が無効電力出力閾値よりも低下した場合(S1−7;Yes)には、制御部8の制御指令出力部8nは分散型電源Aに対して電圧一定制御を解除する内容の制御指令を出力する(S1−8)。
一方、分散型電源Aの無効電力出力が無効電力出力閾値以上の場合(S1−7;No)には、制御部8の第二の無効電力出力比較部8dが分散型電源Aから通信回線等を介して入力した無効電力出力と無効電力出力閾値との比較を行う工程(S1−7)に戻る。
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
本発明の配電系統の電圧制御方法、装置並びにプログラムの実施形態の一例を示すフローチャートである。 実施形態の配電系統を説明する図である。 本実施形態の配電系統の電圧制御方法をプログラムを用いて実施する場合の電圧制御装置の機能ブロック図である。 同一の配電系統に連系している二つの分散型電源の関わりとそれぞれの動作の流れを説明する図である。
符号の説明
1 配電系統
3 配電線
5a、5b 連系点
6 電圧・電流検出装置
7 電圧制御装置
8 制御部
9 記憶部
10 入力部
11 表示部
12 メモリ
13 電圧制御プログラム
A、B 分散型電源

Claims (12)

  1. 配電線に複数の分散型電源が連系している配電系統において、前記配電線と前記分散型電源Bとの連系点における有効電力の変化分と電圧の変化分とから有効電力変化分に対する電圧感度を算出し、前記有効電力変化分に対する電圧感度が無効電力出力による助成を行うか否かを判定するための閾値以下の場合に他の分散型電源Aが電圧上昇抑制制御に移行したと判断して前記分散型電源Bが無効電力出力による助成を開始することを特徴とする配電系統の電圧制御方法。
  2. 前記分散型電源Bが出力可能な最大出力での前記無効電力出力による助成を開始することを特徴とする請求項1記載の配電系統の電圧制御方法。
  3. 前記分散型電源Bが無効電力出力による助成を開始した後に、前記連系点における無効電力の変化分と電圧の変化分とから無効電力変化分に対する電圧感度を算出し、前記無効電力変化分に対する電圧感度が助成のための無効電力出力の低下を停止するか否かを判定するための閾値よりも大きい場合には前記分散型電源Bが助成のための無効電力出力を段階的に低下し、前記無効電力変化分に対する電圧感度が前記助成のための無効電力出力の低下を停止するか否かを判定するための閾値以下の場合には前記分散型電源Aが電圧一定制御に移行したと判断して前記分散型電源Bが助成のための無効電力出力の低下を停止することを特徴とする請求項1または2記載の配電系統の電圧制御方法。
  4. 前記分散型電源Bが無効電力出力による助成を開始した後に、又は前記分散型電源Bが助成のための無効電力出力の低下を停止した後に、前記連系点における無効電力の変動分と電圧の変化分とから無効電力変動分に対する電圧感度を算出し、前記無効電力変動分に対する電圧感度が助成のための無効電力出力を停止するか否かを判定するための閾値よりも大きい場合に前記分散型電源Aが電圧上昇抑制制御又は前記電圧上昇抑制制御後に移行した電圧一定制御を解除したと判断して前記分散型電源Bが助成のための無効電力出力を停止することを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の配電系統の電圧制御方法。
  5. 配電線と分散型電源との連系点における有効電力の変化分と電圧の変化分とから有効電力変化分に対する電圧感度を算出する手段と、前記有効電力変化分に対する電圧感度が無効電力出力による助成を行うか否かを判定するための閾値以下の場合に前記分散型電源に無効電力出力による助成を開始させる内容の制御指令を出力する手段とを含む制御装置を有することを特徴とする配電系統の電圧制御装置。
  6. 前記無効電力出力による助成を開始させる内容の制御指令を出力する手段が、前記分散型電源に出力可能な最大出力での無効電力出力による助成を開始させる内容の制御指令を出力することを特徴とする請求項5記載の配電系統の電圧制御装置。
  7. 前記制御装置が、前記連系点における無効電力の変化分と電圧の変化分とから無効電力変化分に対する電圧感度を算出する手段と、前記無効電力変化分に対する電圧感度が助成のための無効電力出力の低下を停止するか否かを判定するための閾値よりも大きい場合には前記分散型電源に助成のための無効電力出力を段階的に低下させる内容の制御指令を出力する手段と、前記無効電力変化分に対する電圧感度が前記助成のための無効電力出力の低下を停止するか否かを判定するための閾値以下の場合には前記分散型電源に助成のための無効電力出力の低下を停止させる内容の制御指令を出力する手段とを含むことを特徴とする請求項5または6記載の配電系統の電圧制御装置。
  8. 前記制御装置が、前記連系点における無効電力の変動分と電圧の変化分とから無効電力変動分に対する電圧感度を算出する手段と、前記無効電力変動分に対する電圧感度が助成のための無効電力出力を停止するか否かを判定するための閾値よりも大きい場合に前記分散型電源に助成のための無効電力出力を停止させる内容の制御指令を出力する手段とを含むことを特徴とする請求項5から7のいずれか1つに記載の配電系統の電圧制御装置。
  9. コンピュータを、少なくとも、配電線と分散型電源との連系点における有効電力の変化分と電圧の変化分とから有効電力変化分に対する電圧感度を算出する手段、前記有効電力変化分に対する電圧感度が無効電力出力による助成を行うか否かを判定するための閾値以下の場合に前記分散型電源に無効電力出力による助成を開始させる内容の制御指令を出力する手段として機能させるための配電系統の電圧制御プログラム。
  10. 前記コンピュータを、前記分散型電源に出力可能な最大出力での無効電力出力による助成を開始させる内容の制御指令を出力する手段として機能させるための請求項9記載の配電系統の電圧制御プログラム。
  11. 前記コンピュータを、前記連系点における無効電力の変化分と電圧の変化分とから無効電力変化分に対する電圧感度を算出する手段、前記無効電力変化分に対する電圧感度が助成のための無効電力出力の低下を停止するか否かを判定するための閾値よりも大きい場合には前記分散型電源に助成のための無効電力出力を段階的に低下させる内容の制御指令を出力する手段、前記無効電力変化分に対する電圧感度が前記助成のための無効電力出力の低下を停止するか否かを判定するための閾値以下の場合には前記分散型電源に助成のための無効電力出力の低下を停止させる内容の制御指令を出力する手段として機能させるための請求項9または10記載の配電系統の電圧制御プログラム。
  12. 前記コンピュータを、前記連系点における無効電力の変動分と電圧の変化分とから無効電力変動分に対する電圧感度を算出する手段、前記無効電力変動分に対する電圧感度が助成のための無効電力出力を停止するか否かを判定するための閾値よりも大きい場合に前記分散型電源に助成のための無効電力出力を停止させる内容の制御指令を出力する手段として機能させるための請求項9から11のいずれか1つに記載の配電系統の電圧制御プログラム。

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