JP4498008B2 - モータリング装置 - Google Patents

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本発明は、クランクシャフトにマニュアルトランスミッション(MT)用クラッチが取り付けられたマニュアルトランスミッション用のエンジンと、クランクシャフトにオートマチックトランスミッション(AT)用ドライブプレートが取り付けられたオートマチックトランスミッション用のエンジンのモータリング運転を行うモータリング装置に関する。
従来より、エンジンの生産過程では、出荷品質を確保するために、生産したエンジンの評価試験が行われており、例えば、モータリング装置によりエンジンを一定の回転速度でモータリング運転し、インテークマニホールド内の圧力を測定して、吸気系に異常があるか否かを判定するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、自動車に使用されるエンジンの場合、形状等が同一であっても、マニュアルトランスミッションが取り付けられるマニュアルトランスミッション用と、オートマチックトランスミッションが取り付けられるオートマチックトランスミッション用の2種類のエンジンが存在する。
マニュアルトランスミッション用のエンジンの場合、エンジン組み立て工程においてクランクシャフトにマニュアルトランスミッション用クラッチが取り付けられる。マニュアルトランスミッション用クラッチは、フライホイール、クラッチカバー、クラッチディスクにより構成され、フライホイールとクラッチカバーがクランクシャフトと一体に回転可能に取り付けられ、クラッチディスクは、クラッチカバー内で回転可能に収容されると共に通常ではクラッチカバーと一体に回転可能に結合された状態とされ、その軸中心位置にボス部を有しており、マニュアルトランスミッションの入力軸を挿入することによって嵌合可能なボス穴が開口形成されている。
モータリング装置は、モータリング装置の回転軸を、マニュアルトランスミッションの入力軸の代わりにクラッチディスクのボス穴に挿入して嵌合し、回転させることによってモータリング運転を行っていた。
一方、オートマチックトランスミッション用のエンジンの場合、エンジン組み立て工程においてクランクシャフトにドライブプレートが取り付けられているが、ドライブプレートにはボス穴が存在しない。したがって、従来は、ボス穴を有したダミークラッチを別個に用意し、オートマチックトランスミッション用エンジンの評価試験前にダミークラッチをドライブプレートに取り付けて、ダミークラッチのボス穴にモータリング装置の回転軸を挿入して嵌合し、回転させることによってモータリング運転を行っていた。
特開2002−5793号公報
しかしながら、上記従来のオートマチックトランスミッション用のエンジンの場合、評価試験を行う前にダミークラッチをエンジンに取り付ける工程と、評価試験後にダミークラッチをエンジンから取り外す工程が必要となる。したがって、工数が多く、生産能力の向上を図ることができず、製品価格の低廉化が困難である。また、ダミークラッチの部品精度や、取付精度のバラツキがエンジンの測定精度に影響を与えるという問題がある。
本発明は、これらの問題に鑑み、従来技術の課題を解決すべくなされたものであり、その目的は、ダミークラッチを用いることなく、オートマチックトランスミッション用エンジンをモータリング運転することができ、また、部品の取り替え作業等を行うことなくマニュアルトランスミッション用のエンジンをモータリング運転することができるモータリング装置を提供することにある。
上記課題を解決する請求項1に記載の発明によるモータリング装置は、マニュアルトランスミッションの入力軸を係入可能なボス穴を有するマニュアルトランスミッション用クラッチがクランクシャフトに取り付けられているマニュアルトランスミッション用のエンジンと、複数のトルクコンバータ取付穴が回転中心位置から径方向に所定距離だけ離間して周方向に所定間隔をおいて穿設されたオートマチックトランスミッション用ドライブプレートがクランクシャフトに取り付けられているオートマチックトランスミッション用のエンジンとのモータリング運転を行うモータリング装置において、前記マニュアルトランスミッション用のエンジンと前記オートマチックトランスミッション用のエンジンのいずれか一方を保持可能なエンジン保持部と、該エンジン保持部に保持されたエンジンのクランクシャフトの回転中心に沿って前記エンジンのマニュアルトランスミッション用クラッチ若しくはオートマチックトランスミッション用ドライブプレートに接近する前進方向及び離間する後退方向に往復移動する移動部と、前記移動部に回転自在に支持されて前記エンジンのクランクシャフトの回転中心と同軸上に延在する駆動軸及び、該駆動軸を回転させる駆動モータを有するエンジン回転駆動部と、該駆動軸に一体に回転可能に設けられ、前記移動部の前進移動により前記マニュアルトランスミッション用クラッチのボス穴に係入可能なドライブ軸部を有するマニュアルトランスミッション用ドライブ部と、前記駆動軸に一体に回転可能でかつ軸方向に沿って突出位置と待避位置との間に往復移動可能に設けられたスライド部及び、該スライド部を突出位置に配置して前記移動部を前進移動させることによって前記トルクコンバータ取付穴に係入可能なドライブピンを有するオートマチックトランスミッション用ドライブ部と、前記マニュアルトランスミッション用ドライブ部、前記駆動軸、及び、前記オートマチックトランスミッション用ドライブ部に形成され、前記マニュアルトランスミッション用ドライブ部が前記マニュアルトランスミッション用クラッチのボス部穴に係入されると連通するセンサ光路と、前記センサ光路が確保されたか否かにより前記マニュアルトランスミッション用ドライブ部の嵌合状態を示す検知信号を出力するドライブ部嵌合検知センサと、を備えることを特徴とする。
請求項2に記載のモータリング装置は、請求項1に記載のモータリング装置において、エンジン回転駆動部は、駆動軸と駆動モータに各々取り付けられた一対のベルトプーリの間に回転ベルトを架け渡して駆動軸と駆動モータを連結したことを特徴とする。
請求項3に記載のモータリング装置は、請求項1又は2に記載のモータリング装置において、移動部は、前進方向に移動することによってエンジンのトランスミッションケース接合部に接合するエンジン固定盤と、エンジン固定盤に回転自在に支持されかつ、トランスミッションケース接合部に設けられている接合用ねじ穴に螺入可能なエンジン固定ボルトと、エンジン固定ボルトを回転させて接合用ねじ穴に螺入し、エンジンをエンジン固定盤に固定する固定ボルト回転手段とを有し、エンジン保持部によって保持されているエンジンを保持位置に固定するエンジン固定手段を備えたことを特徴とする。
請求項4に記載のモータリング装置は、請求項1〜3のいずれかに記載のモータリング装置において、マニュアルトランスミッション用ドライブ部は、ドライブ軸部が駆動軸に対して軸方向に移動可能に支持されかつ、付勢手段によって前進方向に向かって付勢されており、ドライブ軸部のボス穴への係入は、移動部の前進移動によりドライブ軸部をボス穴に押接し、付勢手段による付勢力に抗して後退方向に移動させた状態で駆動軸を駆動モータにより比較的低回転速度で回転させることによって行われることを特徴とする。
請求項5に記載のモータリング装置は、請求項1〜4のいずれかに記載のモータリング装置において、オートマチックトランスミッション用ドライブ部は、ドライブピンがスライド部に対して軸方向に移動可能に支持されかつ、付勢手段によって前進方向に向かって付勢されており、ドライブピンのトルクコンバータ取付穴への係入は、スライド部を突出位置に配置した後に移動部を前進移動させて、ドライブピンをドライブプレートに押接し、付勢手段による付勢力に抗して後退方向に移動させた状態で駆動軸を駆動モータにより比較的低回転速度で回転させることによって行われることを特徴とする。
請求項1の発明によると、エンジン保持部に保持したエンジンがマニュアルトランスミッション用のエンジンである場合には、オートマチックトランスミッション用ドライブ部のスライド部を待避位置に配置してドライブピンとマニュアルトランスミッション用クラッチとの干渉を回避した状態で、移動部を前進移動させることによって、マニュアルトランスミッション用ドライブ部のドライブ軸部をマニュアルトランスミッション用クラッチのボス穴に係入することができる。
このマニュアルトランスミッション用ドライブ部のドライブ軸部がマニュアルトランスミッション用クラッチのボス穴に係入すると、マニュアルトランスミッション用ドライブ部、駆動軸、及びオートマチックトランスミッション用ドライブ部に形成されたセンサ光路が連通してセンサ光路が確保され、ドライブ部嵌合検知センサからマニュアルトランスミッション用ドライブ部の嵌合状態を示す検知信号を出力される。
そして、エンジン回転駆動部の駆動モータによる駆動軸の回転により、駆動軸に一体に回転可能に設けられているドライブ軸部を回転させて、ドライブ軸部がボス穴に係入されているマニュアルトランスミッション用クラッチを回転させることができる。
したがって、マニュアルトランスミッション用クラッチが取り付けられているクランクシャフトを回転させることができ、マニュアルトランスミッション用のエンジンのモータリング運転を行うことができる。
一方、エンジン保持部に保持したエンジンがオートマチックトランスミッション用のエンジンの場合には、オートマチックトランスミッション用ドライブ部のスライド部を突出位置に配置して、移動部を前進移動させることによって、オートマチックトランスミッション用ドライブ部のドライブピンをオートマチックトランスミッション用ドライブプレートのトルクコンバータ取付穴に係入することができる。
そして、エンジン回転駆動部の駆動モータによる駆動軸の回転により、駆動軸に一体に回転可能に設けられているスライド部を回転させて、オートマチックトランスミッション用ドライブプレートを回転させることができる。
したがって、オートマチックトランスミッション用ドライブプレートが取り付けられているクランクシャフトを回転させることができ、オートマチックトランスミッション用のエンジンのモータリング運転を行うことができる。
これにより、従来のようにダミークラッチを使用することなく、オートマチックトランスミッション用エンジンのモータリング運転を行うことができ、また、部品交換等を行うことなく、マニュアルトランスミッション用エンジンのモータリング運転も行うことができる。
よって、工数削減による生産能力の向上を図ることができる。また、ダミークラッチを使用することなく、オートマチックトランスミッション用ドライブプレートを直接回転させることができるので、高精度の測定結果を得ることができ、評価試験等において適切な評価を行うことができる。
請求項2の発明によると、一対のベルトプーリの間に回転ベルトを架け渡して駆動軸と駆動モータを連結したので、モータリング運転によってエンジンのクランクシャフトに生ずる回転変動を回転ベルトによって吸収することができる。したがって、回転変動に起因した振動がエンジン回転駆動部を介して装置全体に伝達されるのを防止し、計測装置の計測精度等に悪影響を与えるのを防ぐことができる。
特に、オートマチックトランスミッション用エンジンの場合、オートマチックトランスミッション用ドライブプレートにはマニュアルトランスミッション用クラッチのように回転方向の振動を吸収するトーションスプリングが存在しない。
したがって、従来は、ダミークラッチにトーションスプリングを設けて回転変動に起因した回転方向の振動を吸収させていたが、本発明では、回転ベルトによって回転変動を吸収することができ、駆動軸から駆動モータへの振動の伝達を防ぐことができる。
請求項3の発明によると、エンジンを移動部に固定することができるので、エンジン回転駆動部とクランクシャフトとを一体に回転させることができる。したがって、モータリング運転時におけるマニュアルトランスミッション用ドライブ部とマニュアルトランスミッション用クラッチとの係合部分、或いはオートマチックトランスミッション用ドライブ部とオートマチックトランスミッション用ドライブプレートとの係合部分のがたつきを抑制することができ、エンジンを滑らかに回転させることができる。
請求項4に記載の発明によると、ドライブ軸部とボス穴との位相が不一致の場合でも、移動部を前進移動させて、ドライブ軸部の先端をボス穴の端部に押接し、付勢手段の付勢力に抗してドライブ軸部を待避方向に移動させた状態で、駆動軸を駆動モータにより比較的低回転速度で回転させ、ドライブ軸部をボス穴に対して相対的に回転させることにより両者の位相を一致させて、付勢手段の付勢力によってボス穴に係入することができる。
請求項5に記載の発明によると、ドライブピンとトルクコンバータ取付穴との位置が不一致の場合でも、移動部を前進移動させて、ドライブピンの先端をオートマチックトランスミッション用ドライブプレートに押接し、付勢手段の付勢力に抗してドライブピンを待避方向に移動させた状態で、駆動軸を駆動モータにより比較的低回転速度で回転させ、ドライブピンをオートマチックトランスミッション用ドライブプレートに対して相対的に回転させることにより位置を一致させて、付勢手段の付勢力によってトルクコンバータ取付穴に係入することができる。
次に、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
図1は、本実施の形態に係わるモータリング装置1の正面図、図2は、平面図、図3は、側面図、図4は、図1のA部を一部断面により示す図、図5は、マニュアルトランスミッション用クラッチ102との係合状態を説明する断面図、図6は、オートマチックトランスミッション用ドライブプレート112との係合状態を説明する断面図、図7は、図6のB方向矢示図である。
モータリング装置1は、エンジン生産過程で組み立てたエンジン100の評価試験を行うために、エンジン100をトランスミッション側から回転駆動するものである。本実施の形態では、自動車用の水平対向型エンジン100を生産するエンジン工場において、マニュアルトランスミッション用とオートマチックトランスミッション用のエンジン100の混流生産が行われるエンジン生産ラインのライン途中位置で、エンジン組み立てステージよりも下流側に位置する評価試験ステージに設けられている。
この評価試験ステージには、上流側のエンジン組み立てステージにおける組み立て作業によりマニュアルトランスミッション用クラッチ102が取り付けられたマニュアルトランスミッション用のエンジン100とオートマチックトランスミッション用ドライブプレート112が取り付けられたオートマチックトランスミッション用のエンジン100がランダムに流れてくる。
マニュアルトランスミッション用クラッチ102は、いわゆるダイヤフラム型の乾式クラッチであり、例えば図5に示すように、エンジン100のクランクシャフト(回転中心線のみを示す)Lに連結されるフライホイール103と、フライホイール103に一体に回転可能に結合されたクラッチカバー104と、クラッチカバー104内でダイヤフラム式スプリング105の付勢力によるプレッシャプレート106の押圧によりフライホイール103及びクラッチカバー104と一体に回転可能に収容されたクラッチディスク107を備えている。そして、クラッチディスク107の中心位置には、図示していないマニュアルトランスミッションの入力軸を係入可能なスプライン穴(ボス穴)108aを有するボス部108が取り付けられており、クラッチディスク107とボス部108との間にはトーションスプリング109が介在されている。
オートマチックトランスミッション用ドライブプレート112は、皿状の円盤部材によって構成されており、例えば図6に示すように、その中心部分がエンジン100のクランクシャフトLに連結されており、周端部近傍位置にはトルクコンバータ(図示せず)を取り付けるためのトルクコンバータ取付穴113が周方向に所定間隔をおいて複数開口形成されている。
マニュアルトランスミッション用とオートマチックトランスミッション用のエンジン100は、図1に示すラインコンベアVによりエンジン組み立てステージから搬出されて評価試験ステージに搬入され、クランクシャフトLが水平でかつ搬送方向に直交する方向に延在し、トランスミッションケース接合部101がラインコンベアVの側方(図1では左側)に向かって配置される姿勢状態で、図示していない停止手段により所定位置に停止配置される。
モータリング装置1は、図1〜図4に示すように、エンジン保持部2、移動部3、エンジン回転駆動部4、マニュアルトランスミッション用ドライブ部5、オートマチックトランスミッション用ドライブ部6、吸気圧測定部7を備えている。
エンジン保持部2は、図1に示すように、ラインコンベアVの側方位置で上下方向に移動するエンジンリフタ10を有している。エンジンリフタ10は、上昇移動によってエンジン100をラインコンベアVから持ち上げて所定高さ位置でクランクシャフトLが水平でかつラインコンベアVの横幅方向に延在し、ラインコンベアVを間に介してエンジン保持部2と対向する移動部3側(図1では左側)にトランスミッションケース接合部101が位置する姿勢状態で保持するように構成されている。
移動部3は、図1〜図3に示すように、ラインコンベアVを間に介してエンジン保持部2と対向する位置に設けられており、基台8上でラインコンベアVの搬送方向に直交する方向に水平に移動して、エンジンリフタ10により所定高さ位置に保持されているエンジン100に対してクランクシャフトLの回転中心に沿ってエンジン100に接近する前進方向及び離間する後退方向に移動する第1移動テーブル11と、第1移動テーブル11を間に介してその左右位置で第1移動テーブル11の移動方向に沿って往復移動する一対の第2移動テーブル12を有しており、エンジン保持部2によって所定高さ位置に保持されているエンジン100に接合してエンジン100を固定するためのエンジン固定手段13が設けられている。
エンジン固定手段13は、エンジン固定盤14と、エンジン固定ボルト15と、固定ボルト回転手段16を有している。
エンジン固定盤14は、エンジンリフタ10によって所定高さ位置に保持されたエンジン100のトランスミッションケース接合部101に対向するように第1移動テーブル11の前端部に設けられており、第1移動テーブル11を前進移動させることによってトランスミッションケース接合部101に接面する接合面14aを有している。
また、エンジン固定盤14の中央には、マニュアルトランスミッション用ドライブ部5とオートマチックトランスミッション用ドライブ部6が挿通される円筒状の開口部14bが形成されており、その開口部14bの外周囲近傍位置には、エンジン100をエンジン固定盤14に固定するための4本のエンジン固定ボルト15が取付支持されている(図7を参照)。
エンジン固定ボルト15は、第1移動テーブル11の移動方向に沿って延在し、エンジン固定盤14の接合面14aをエンジン100のトランスミッションケース接合部101に接合させた状態でトランスミッションケース接合部101に予め形成されている接合用ねじ穴(図示せず)に螺合することができるようにエンジン固定盤14に回転可能でかつその軸方向に移動可能に支持されている。
エンジン固定ボルト15は、エンジン固定盤14内に設けられている付勢手段(図示せず)によって後退方向に向かって付勢されており、ボルトヘッドがエンジン固定盤14から後方に向かって突出し、ボルト先端が接合面14aよりもエンジン固定盤14内に収容された待機位置に配置されている。
尚、図7で符号17は、ロケートピンである。ロケートピン17は、接合面14aをトランスミッションケース接合部101に接合する際に、トランスミッションケース接合部101に予め形成されているロケート穴(図示せず)に係入してエンジン100の芯出し位置決めを行うようにエンジン固定盤14に設けられている。
固定ボルト回転手段16は、図3に示すように、各第2移動テーブル12の上にそれぞれ2個ずつ設けられており、第2移動テーブル12の移動方向に直交する方向に沿って互いに接近及び離間するように移動可能に取り付けられている。そして、第1移動テーブル11を間に介して互いに接近する方向に移動することにより、エンジン固定ボルト15の後方に同軸上に配置され、かかる状態で、第2移動テーブル12を前進移動させることによって、エンジン固定ボルト15のボルトヘッドに嵌合し、エンジン固定ボルト15を前方に向かって押圧することができるように構成されている。
したがって、エンジン固定ボルト15を前方に向かって押圧しながら締め付け方向に回転することによって、トランスミッションケース接合部101の接合用ねじ穴にエンジン固定ボルト15を螺合させ、エンジン100をエンジン固定盤14に固定することができる。
そしてまた、エンジン固定ボルト15を緩める方向に回転することによって、トランスミッションケース接合部101の接合用ねじ穴からエンジン固定ボルト15を取り外してエンジン100のエンジン固定盤14への固定を解除することができ、更に第2移動テーブルを後退移動させてエンジン固定ボルト15から切り離し、互いに離間する方向に移動してオートマチックトランスミッション用ドライブ部6との干渉を回避する位置まで移動することができる。
エンジン回転駆動部4は、第1移動テーブル11上の支持台20に回転自在に支持された駆動軸21と、その駆動軸21を回転駆動する駆動モータ22を有している。
駆動軸21は、図4に示すように、エンジン固定盤14に固定されているエンジン100のクランクシャフトLと同軸上に延在し、軸方向中央部とその後方側の2カ所で支持されており、後端部には支持台20から後方に突出してベルトプーリ23が取り付けられている。
駆動モータ22は、駆動軸21の上方位置でその回転軸22aが後方に向かって突出するように支持台20の上部に取り付けられている。駆動モータ22の回転軸22aにはベルトプーリ24が取り付けられており、ベルトプーリ23、24の間に回転ベルト25が掛け渡されて、駆動モータ22の回転駆動により駆動軸21を回転させることができるように連結されている。
この駆動モータ22は、回転速度を任意に変更して、設定した回転速度で回転することができるものであり、本実施の形態では、インバータモータが用いられている。
マニュアルトランスミッション用ドライブ部5は、図5に示すように、駆動軸21の先端部から前方に向かって同軸上に突出するように設けられたドライブ軸部31と、そのドライブ軸部31を前方に向かって付勢するスプリング33を有している。ドライブ軸部31は、駆動軸21の先端部に同軸上に凹設された断面略矩形状の軸穴21a内に嵌入可能な角スプライン状の基端部31aを有しており、駆動軸21と一体に回転可能でかつ軸方向に所定長さだけ移動可能に支持されている。そして、先端部31bには、ボス部108のスプライン穴108aに係入可能なスプライン32が形成されている。
オートマチックトランスミッション用ドライブ部6は、図6に示すように、駆動軸21の軸方向に沿って移動するスライド部41と、そのスライド部41に設けられて突出位置でオートマチックトランスミッション用ドライブプレート112に係合する係合手段45を有している。
スライド部41は、駆動軸21と一体に回転可能でかつ駆動軸21の軸方向に沿って移動可能に駆動軸21に外嵌されたスライダ42と、スライダ42に外嵌されてスライダ42を回転自在に支持する支持部43と、支持部43にシリンダロッド44aが連結され、シリンダ本体44bが第1移動テーブル11に固定されたスライドシリンダ44を備えており、スライドシリンダ44の伸縮により、スライダ42を突出位置及び待避位置に選択的に配置移動させるように構成されている。
スライダ42は、駆動軸21に外嵌される内径を有した円筒状の小径部42aと、その小径部42aから段差を介して前方に突出する大径部42bと、大径部42bの前端部分で径方向外側に向かって折曲されて円盤状に延在してオートマチックトランスミッション用ドライブプレート112に対向するフランジ部42cとを有している。
係合手段45は、スライダ42のフランジ部42cから前方に向かって突出するドライブピン46と、ドライブピン46を前方に向かって付勢する付勢手段としてのスプリング47を有している。ドライブピン46は、オートマチックトランスミッション用ドライブプレート112のトルクコンバータ取付穴113に対応する位置で、駆動軸21の軸方向に沿って移動可能にフランジ部42cに支持されており、スライダ42を突出位置に配置移動させた状態で第1移動テーブル11を前進移動させることによって各トルクコンバータ取付穴113にそれぞれ挿入することができるように構成されている。
吸気圧測定部7は、エンジン100の吸気ポートに接続してエンジン100のモータリング運転時におけるエンジン100の吸気圧力を測定し、その吸気圧力の圧力変動に基づいてエンジン100の可変動弁機構が確実に動作しているか否かを判定するためのものであり、図1に示すように、支持台20に支持されて、エンジン固定手段13のエンジン固定盤14に固定されたエンジン100の上方位置に配置されている。尚、吸気圧測定部7は、本発明では直接事項ではないため、その構成の詳細な説明は省略する。
また、上記構成を有するモータリング装置1の近傍位置には制御盤が設置されており(図示せず)、その制御盤内には、シーケンスプログラムコンピュータやリレー回路などによって構成された制御部が収容されている。制御部は、エンジンの在席検知や各動作部分の状態を検知する各種センサ類等が入力側に接続され、出力側にはエンジンリフタ10や第1移動テーブル11、第2移動テーブル12作動用の電磁弁や固定ボルト回転手段16、駆動モータ22などが接続されている。そして、シーケンスプログラムコンピュータには、モータリング装置1に以下の動作を行わせるためのシーケンスプログラムが読み出し実行可能な状態で格納されている。
次に、上記構成を有するモータリング装置1の動作について以下に説明する。まず、モータリング装置1が所定の待機状態で、エンジン100がラインコンベアVによってエンジン組み立てステージから搬送されると、モータリング装置1内の所定の停止位置に停止され、そのエンジン100に関する種々の情報の読み取りが行われる。
エンジン情報の読み取りは、例えばエンジン100に付されているバーコードをバーコードリーダ(いずれも図示せず)で読み取る等によって行われ、エンジン型式、ID番号、マニュアルトランスミッション用とオートマチックトランスミッション用のいずれのエンジンであるかなどの種々の情報が制御部のメモリ内に記憶される。
そして、上記エンジン情報の読み取りにより、マニュアルトランスミッション用のエンジン100であると認識された場合は、図5に示すように、スライドシリンダ44のシリンダロッド44aを収縮させてスライダ42を待避位置に配置し、オートマチックトランスミッション用ドライブ部6のドライブピン46をマニュアルトランスミッション用ドライブ部5のドライブ軸部31よりも後方の位置であって、第1移動テーブル11を前進移動させた際にマニュアルトランスミッション用クラッチ102との干渉を回避することができる位置に配置する。
一方、上記エンジン情報の読み取りにより、オートマチックトランスミッション用のエンジン100であると認識された場合は、図6に示すように、スライドシリンダ44のシリンダロッド44aを突出させて、スライダ42を突出位置に配置し、オートマチックトランスミッション用ドライブ部6のドライブピン46をマニュアルトランスミッション用ドライブ部5のドライブ軸部31とほぼ同じ位置まで突出する位置に配置する。
それから、エンジンリフタ10を上昇移動させ、エンジン100をラインコンベアVから上方に持ち上げて、所定の高さ位置に配置保持する。これにより、エンジン100は、クランクシャフトLが水平でかつラインコンベアVの流れ方向に直交する方向に沿って延在し、トランスミッションケース接合部101がエンジン固定盤14の接合面14aに対向する高さ位置に保持される。
エンジン100が所定高さ位置に配置保持されると、エンジン固定手段13によるエンジン100の固定と、マニュアルトランスミッション用クラッチ102或いはオートマチックトランスミッション用ドライブプレート112への係合が行われる。
まず最初にエンジン100の移動部3への固定について説明すると、第1移動テーブル11を前進移動させ、エンジン固定盤14の接合面14aをエンジン100のトランスミッションケース接合部101に接面させる。その際、ロケートピン17がトランスミッションケース接合部101のロケート穴に係入してエンジン100のエンジン固定盤14に対する芯出し位置決めが行われる。それから、第2移動テーブル12の移動制御により、固定ボルト回転手段16をエンジン固定盤14に接近させ、エンジン固定盤14の背面部から突出するエンジン固定ボルト15に嵌合させ、締め付け方向に回転させてトランスミッションケース接合部101の接合用ねじ穴に螺合し、エンジン100をエンジン固定盤14に固定する。エンジン100をエンジン固定盤14に固定すると、第2移動テーブル12の移動制御により固定ボルト回転手段16のエンジン固定ボルト15への嵌合を解除し、側方に待避した位置に配置する。エンジンリフタ10は、エンジン固定手段13によるエンジン100の固定が行われると、下降移動されてエンジン100から完全に離間した位置に配置される。
次に、マニュアルトランスミッション用クラッチ102或いはオートマチックトランスミッション用ドライブプレート112への係合について説明する。まず、マニュアルトランスミッション用のエンジン100の場合、第1移動テーブル11を前進移動させ、エンジン100のトランスミッションケース接合部101にエンジン固定盤14の接合面14aを接面させると、ドライブ軸部31のスプライン32がボス部108のスプライン穴108aに係入可能な位置に配置される。
ここで、ドライブ軸部31のスプライン32とボス部108のスプライン穴108aとの位相が不一致のときは、ドライブ軸部31のスプライン32はボス部108のスプライン穴108aに係入せず、ドライブ軸部31の先端がボス部108の端面に当接した状態となり、ドライブ軸部31はそのストローク分だけスプリング33の付勢力に抗して後退方向に押圧されて移動される。ドライブ軸部31が駆動軸21に対して相対的に後退方向に向かって移動されると、図5に示すドライブ軸部31、駆動軸21、大径部42bを径方向に貫通して形成されているセンサ光路X1がドライブ軸部31の移動によって遮光され、ドライブ軸部嵌合検知センサ51が未嵌合状態であることを示す検知信号を出力する。
制御部は、嵌合検知センサ51からの未嵌合状態を示す検知信号を入力すると、比較的低回転速度、例えば評価試験用に設定されている基準回転速度よりも低い回転速度で駆動モータ22を回転させて、ドライブ軸部31をボス部108に対して相対的に回転させる。そして、ドライブ軸部31とボス部108との位相が一致すると、ドライブ軸部31は、スプリング33の付勢力によってボス部108のスプライン穴108aに係入し、センサ光路X1が確保される。制御部は、嵌合検知センサ51から嵌合状態であることを示す検知信号を入力することによってドライブ軸部31のボス部108への係入を認識でき、次の試験評価処理に移行することができる。
また、ドライブ軸31のスプライン32とボス部108のスプライン穴108aとの位相が一致しているときは、そのままドライブ軸部31のスプライン32がボス部108のスプライン穴108aに係入される。ドライブ軸部31がスプライン穴108aに係入されると、センサ光路X1が確保され、嵌合検知センサ51から嵌合検知信号が制御部に出力される。したがって、制御部は、ドライブ軸部31のスプライン32とボス部108のスプライン穴108aとが嵌合状態であると判断し、次の試験評価処理に移行することができる。
一方、オートマチックトランスミッション用のエンジン100の場合、エンジン固定盤14にエンジン100を固定させるべく、第1移動テーブル11を前進移動させてエンジンリフタ10により保持されているエンジン100に接近させ、エンジン100のトランスミッションケース接合部101にエンジン固定盤14の接合面14aを接面させると、ドライブピン46の先端がオートマチックトランスミッション用ドライブプレート112のトルクコンバータ取付穴113に係入可能な位置に配置される。
ここで、ドライブピン46とトルクコンバータ取付穴113との位置が不一致のときは、ドライブピン46はトルクコンバータ取付穴113に係入せず、ドライブピン46の先端がオートマチックトランスミッション用ドライブプレート112の端面に押接された状態となり、付勢手段の付勢力に抗して相対的に後退方向に移動される。ドライブピン46が後退方向に移動されると、図6及び図7に示すドライブピン46の後端部によってセンサ光路X2が遮光され、ドライブピン嵌合検知センサ52が未嵌合状態であることを示す検知信号を出力する。
制御部は、ドライブピン嵌合検知センサ52からドライブピン46の未嵌合を検知する信号を入力すると、評価試験用に設定されている基準回転速度よりも低い回転速度で駆動モータ22を回転させて、駆動軸21及びスライダ42をオートマチックトランスミッション用ドライブプレート112に対して相対的に回転させる。そして、スライダ42とオートマチックトランスミッション用ドライブプレート112との位相位置が一致すると、ドライブピン46は、スプリング(付勢手段)47の付勢力によってオートマチックトランスミッション用ドライブプレート112のトルクコンバータ取付穴113に係入し、センサ光路X2が確保される。制御部は、嵌合検知センサ52から嵌合検知信号を入力することによって、ドライブピン46のトルクコンバータ取付穴113への係入を認識でき、次の試験評価処理に移行することができる。
また、スライダ42とオートマチックトランスミッション用ドライブプレート112との位相位置が一致しているときは、そのままドライブピン46がトルクコンバータ取付穴113に係入され、センサ光路X2が確保される。したがって、制御部は、ドライブピン46とトルクコンバータ取付穴113とが嵌合状態であると判断し、次の試験評価処理に移行することができる。
試験評価処理では、予め設定されたプログラムにしたがって駆動モータ22の制御が行われ、エンジン100が所定回転数で回転される。その際、クランクシャフトLに回転振動が発生し、その回転振動がマニュアルトランスミッション用クラッチ102又はオートマチックトランスミッション用ドライブプレート112を介して駆動軸21に伝達されるが、駆動軸21と駆動モータ22は、ベルトプーリ23、24間に捲回された回転ベルト25によって連結されているので、駆動軸21に伝達された回転振動が駆動モータ22から吸気圧測定部7等に伝達するのを防ぐことができる。したがって、特にオートマチックトランスミッション用のエンジン100の場合、トーションスプリングを有したダミークラッチを用いる必要がなく、高精度の測定結果を得ることができる。
そして、試験評価処理が終了すると、エンジン100の搬出処理が行われる。まず、駆動モータ22の駆動停止により、駆動軸21の回転が停止すると、エンジンリフタ10を上昇させて、エンジン100を下方から保持する。それから、第2移動テーブル12の移動制御により、固定ボルト回転手段16をエンジン固定盤14に接近させて、エンジン固定ボルト15に嵌合させ、緩める方向に回転させてトランスミッションケース接合部101の接合用ねじ穴から取り外す。これにより、エンジン100のエンジン固定盤14への固定が解除され、エンジン100は、エンジンリフタ10によって保持された状態となる。そして、固定ボルト回転手段16は、第2移動テーブル12の移動制御によりエンジン固定ボルト15への嵌合が解除され、待避した位置に移動される。
エンジン100のエンジン固定盤14への固定が解除されると、第1移動テーブル11が後退位置まで移動され、エンジン固定盤14の接合面14aとエンジン100のトランスミッションケース接合部101との接合が解除され、エンジン100とエンジン固定手段13とが完全に切り離される。
エンジン100とエンジン固定手段13との切り離しが完了すると、エンジンリフタ10を下降移動させ、ラインコンベアVにエンジン100を載置する。ラインコンベアVに載置されたエンジン100は、ラインコンベアV上を下流側に向かって搬送され、試験評価ステージから搬出される。
上記構成を有するモータリング装置1によれば、マニュアルトランスミッション用のエンジン100の場合には、オートマチックトランスミッション用ドライブ部6を後退させることによってオートマチックトランスミッション用ドライブ部6とマニュアルトランスミッション用クラッチ102との干渉を回避した状態で、第1移動テーブル11をエンジン100に接近する方向に向かって移動させ、マニュアルトランスミッション用ドライブ部5のドライブ軸部31をマニュアルトランスミッション用クラッチ102のスプライン穴108aに係入し、エンジン回転駆動部4による駆動軸21の回転駆動によりマニュアルトランスミッション用クラッチ102を回転させることができる。
一方、オートマチックトランスミッション用のエンジン100の場合には、オートマチックトランスミッション用ドライブ部6を前進位置に配置し、第1移動テーブル11をエンジン100に接近する方向に向かって移動させ、オートマチックトランスミッション用ドライブ部6のドライブピン46をオートマチックトランスミッション用ドライブプレート112のトルクコンバータ取付穴113に係入し、エンジン回転駆動部4による駆動軸21の回転駆動により、オートマチックトランスミッション用ドライブプレート112を回転させることができる。
したがって、オートマチックトランスミッション用ドライブプレート112が取り付けられているクランクシャフトLを、従来のようにダミークラッチを使用することなく回転させることができ、オートマチックトランスミッション用のエンジン100のモータリング運転を行うことができる。また、部品交換等を行うことなく、マニュアルトランスミッション用のエンジン100のモータリング運転も行うことができる。
したがって、エンジン生産工程において工数を削減することができ、生産能力を向上させることができる。また、オートマチックトランスミッション用ドライブプレート112を直接回転させることができるので、高精度の測定結果を得ることができ、評価試験等において適切な評価を行うことができる。
また、駆動モータ22と駆動軸21にベルトプーリ23、24を設けて両者間に回転ベルト25を掛け渡して連結し、駆動モータ22の回転に応じて駆動軸21を回転させることとしたので、モータリング運転によってエンジン100のクランクシャフトLに生ずる回転変動を回転ベルト25によって吸収することができる。したがって、回転変動に起因した振動が駆動モータ22から支持台20を介して吸気圧測定部7に伝達されて、測定精度に悪影響を与えるのを防ぐことができる。
そして、エンジン100をエンジン固定手段13によりエンジン固定盤14に固定することによって、エンジン回転駆動部4とクランクシャフトLとを一体に回転させ、モータリング運転時におけるマニュアルトランスミッション用ドライブ部5とマニュアルトランスミッション用クラッチ102との係合部分、或いはオートマチックトランスミッション用ドライブ部6とオートマチックトランスミッション用ドライブプレート112との係合部分のがたつきを抑制し、エンジン100の滑らかな回転を確保することができる。したがって、評価試験への影響を排除することができ、高精度の評価試験を行うことができる。
尚、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上述の実施の形態では、駆動モータ22の例としてインバータモータを使用した場合を説明したが、ステップモータであってもよい。また、シリンダ機構の駆動源として圧縮空気を用いた場合を例に説明したが、オイルなどの他の流動体を用いてもよく、更には、これらのシリンダ機構の代わりにボール送りねじなどの機械的な移動機構を用いてもよい。
本実施の形態に係わるモータリング装置の正面図である。 モータリング装置の平面図である。 モータリング装置の側面図である。 図1のA部を一部断面により示す図である。 マニュアルトランスミッション用クラッチとの係合状態を説明する断面図である。 オートマチックトランスミッション用ドライブプレートとの係合状態を説明する断面図である。 図6のB方向矢示図である。
符号の説明
1 モータリング装置
2 エンジン保持部
3 移動部
4 エンジン回転駆動部
5 マニュアルトランスミッション用ドライブ部
6 オートマチックトランスミッション用ドライブ部
7 吸気圧測定部
10 エンジンリフタ
11 第1移動テーブル
12 第2移動テーブル
13 エンジン固定手段
14 エンジン固定盤
14a 接合面
20 支持台
21 駆動軸
22 駆動モータ
31 ドライブ軸部
32 スプライン
33 スプリング(付勢手段)
41 スライド部
42 スライダ
44 スライドシリンダ
45 係合手段
46 ドライブピン
47 スプリング(付勢手段)
100 エンジン
101 トランスミッションケース接合部
102 マニュアルトランスミッション用クラッチ
108 ボス部
108a スプライン穴(ボス穴)
112 オートマチックトランスミッション用ドライブプレート
113 トルクコンバータ取付穴
L クランクシャフト
V ラインコンベア

Claims (5)

  1. マニュアルトランスミッションの入力軸を係入可能なボス穴を有するマニュアルトランスミッション用クラッチがクランクシャフトに取り付けられているマニュアルトランスミッション用のエンジンと、複数のトルクコンバータ取付穴が回転中心位置から径方向に所定距離だけ離間して周方向に所定間隔をおいて穿設されたオートマチックトランスミッション用ドライブプレートがクランクシャフトに取り付けられているオートマチックトランスミッション用のエンジンとのモータリング運転を行うモータリング装置において、
    前記マニュアルトランスミッション用のエンジンと前記オートマチックトランスミッション用のエンジンのいずれか一方を保持可能なエンジン保持部と、
    該エンジン保持部に保持されたエンジンのクランクシャフトの回転中心に沿って前記エンジンのマニュアルトランスミッション用クラッチ若しくはオートマチックトランスミッション用ドライブプレートに接近する前進方向及び離間する後退方向に往復移動する移動部と、
    前記移動部に回転自在に支持されて前記エンジンのクランクシャフトの回転中心と同軸上に延在する駆動軸及び、該駆動軸を回転させる駆動モータを有するエンジン回転駆動部と、
    該駆動軸に一体に回転可能に設けられ、前記移動部の前進移動により前記マニュアルトランスミッション用クラッチのボス穴に係入可能なドライブ軸部を有するマニュアルトランスミッション用ドライブ部と、
    前記駆動軸に一体に回転可能でかつ軸方向に沿って突出位置と待避位置との間に往復移動可能に設けられたスライド部及び、該スライド部を突出位置に配置して前記移動部を前進移動させることによって前記トルクコンバータ取付穴に係入可能なドライブピンを有するオートマチックトランスミッション用ドライブ部と、
    前記マニュアルトランスミッション用ドライブ部、前記駆動軸、及び、前記オートマチックトランスミッション用ドライブ部に形成され、前記マニュアルトランスミッション用ドライブ部が前記マニュアルトランスミッション用クラッチのボス部穴に係入されると連通するセンサ光路と、
    前記センサ光路が確保されたか否かにより前記マニュアルトランスミッション用ドライブ部の嵌合状態を示す検知信号を出力するマニュアルトランスミッション用ドライブ部嵌合検知センサと、
    を備えることを特徴とするモータリング装置。
  2. 前記エンジン回転駆動部は、
    前記駆動軸と前記駆動モータに各々取り付けられた一対のベルトプーリの間に回転ベルトを架け渡して前記駆動軸と前記駆動モータを連結したことを特徴とする請求項1に記載のモータリング装置。
  3. 前記移動部は、
    前記前進方向に移動することによって前記エンジンのトランスミッションケース接合部に接合するエンジン固定盤と、
    該エンジン固定盤に回転自在に支持されかつ、前記トランスミッションケース接合部に設けられている接合用ねじ穴に螺入可能なエンジン固定ボルトと、
    該エンジン固定ボルトを回転させて前記接合用ねじ穴に螺入し、前記エンジンを前記エンジン固定盤に固定する固定ボルト回転手段とを有し、
    前記エンジン保持部によって保持されているエンジンを該保持位置に固定するエンジン固定手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のモータリング装置。
  4. 前記マニュアルトランスミッション用ドライブ部は、前記ドライブ軸部が前記駆動軸に対して軸方向に移動可能に支持されかつ、付勢手段によって前進方向に向かって付勢されており、
    前記ドライブ軸部の前記ボス穴への係入は、前記移動部の前進移動により前記ドライブ軸部を前記ボス穴に押接し、付勢手段による付勢力に抗して後退方向に移動させた状態で前記駆動軸を前記駆動モータにより比較的低回転速度で回転させることによって行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のモータリング装置。
  5. 前記オートマチックトランスミッション用ドライブ部は、前記ドライブピンが前記スライド部に対して軸方向に移動可能に支持されかつ、付勢手段によって前進方向に向かって付勢されており、
    前記ドライブピンの前記トルクコンバータ取付穴への係入は、前記スライド部を突出位置に配置した後に前記移動部を前進移動させて、前記ドライブピンを前記ドライブプレートに押接し、付勢手段による付勢力に抗して後退方向に移動させた状態で前記駆動軸を前記駆動モータにより比較的低回転速度で回転させることによって行われることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータリング装置。
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