JP4497914B2 - シリコン薄膜太陽電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シリコン薄膜太陽電池における結晶性シリコン薄膜の製造方法に関する。
一般に、シリコン薄膜太陽電池には、ガラスなどの透光性絶縁基板上にSnO2やITOなどの透明導電膜が形成され、その上にアモルファス半導体のp層、i層、n層またはn層、i層、p層がこの順に積層されて光電変換活性層とし、その上に金属薄膜の裏面電極が積層されてなるものがある。
また、別の種類としては、金属基板電極の上にアモルファス半導体のn層、i層、p層またはp層、i層、n層がこの順に積層されて光電変換活性層とし、その上に透明導電膜が積層されてなるものがある。これらのうち、前者の透光性絶縁基板上に積層する方法は、透光性絶縁基板が太陽電池表面のカバーガラスを兼ねることができる点、またSnO2などの耐プラズマ性透明導電膜が開発されて、この上にアモルファス半導体の光電変換活性層をプラズマCVD法で積層することが可能になった点、などから多用されるようになり、現在の主流となっている。
しかし、上記の透光性絶縁基板(ガラス)/透明導電膜/p層−アモルファスi層−n層の各半導体層/裏面電極構造を持つアモルファス太陽電池は、これまでの精力的な研究開発にも拘わらず、変換効率が低く、10cm角の素子で10%〜12%というレベルに留まっている。このため、たとえば、アモルファス太陽電池のp層またはn層を結晶性シリコンで構成するなど、これまで太陽電池に主に用いられてきたアモルファス材料の代わりに結晶性材料を用い、変換効率の向上を図る試みがなされている(特許文献1参照)。
アモルファス半導体の薄膜形成は、原料ガスのグロー放電分解によるプラズマCVD法または光CVD法による気相成長により形成され、これらの方法は大面積の薄膜形成が可能であるという利点を有する。さらに、アモルファス材料を形成するプラズマCVD法において、パウダ(シリコンの重合した粉状のもの)の生成を減少させるために、パルス放電が近年用いられるようになっている(特許文献2参照)。
一方、薄膜形成に利用されるグロー放電分解によるプラズマの周波数は、13.56MHzのRF(無線周波数)が主流であり、ついで2.45GHzのマイクロ波プラズマが研究されている。工業用に割当てられている高周波が、RFとマイクロ波だけであることから、RFとマイクロ波以外の高周波帯における周波数効果については、ほとんど研究が行なわれなかった。しかし、近年、RFとマイクロ波との間に位置する高高周波を用いたアモルファス膜および結晶性薄膜が検討されている。たとえば太陽電池素子のi層での結晶性薄膜を70MHzで成膜した例が知られている(非特許文献1参照)。さらに、パルス放電による結晶性シリコン薄膜の形成についても知られているが、パルス変調の変調条件に関してはほとんど技術的に開示されていない(特許文献3参照)。
また、結晶性のi層を用いたシリコン系薄膜太陽電池の製造方法において、i層の形成初期にその堆積速度を下げることにより、下地のドーピング層からのi層へのドーパントの拡散を防ぐ方法が知られており、反応ガス流量とRFパワーを下げる方法が紹介されているが、パルス放電を行なった場合に関しては全く開示されていない(特許文献4参照)。
特開昭57−187971号公報 特公平7−47823号公報 特開平10−313125号公報 特開2000−243992号公報 A. Shah "INTRINSIC MICROCRYSTALLINE SILICON (μc-Si:H) - APROMISING NEW THIN FILM SOLAR CELL MATERIAL" First WCPEC, Hawaii 1994 Des. 5-9
シリコン薄膜太陽電池のi層として、微結晶または多結晶の結晶性薄膜を用いた場合、アモルファス薄膜に比較して長波長の光の吸収量が増大し、出力電流が向上するが、プラズマCVD法で結晶性薄膜を形成するためには、アモルファス薄膜を形成する場合に比較して、原料ガス流量に対する高周波電力を増大させる必要がある。
ところが、原料ガス流量に対する高周波電力を増大させると、下地ドーピング層にダメージを与えやすく、また原料ガスが薄膜形成空間内に均一に拡散する前に分解されるようになる。そのため、大面積の基板上に結晶性薄膜を均一に形成しようとしても、原料ガスの供給と分解状態が基板上で不均一になりやすく、基板上に形成される結晶性薄膜の膜厚と結晶性が不均一になりやすいという問題がある。
かかる問題は、高周波電力にパルス変調を行なうことにより解消する場合があるが、パルス変調の変調条件により効果が大きく異なり、条件によっては薄膜太陽電池の性能が低下する場合もある。
本発明が解決しようとする課題は、結晶性シリコンからなるi層を用いたシリコン薄膜太陽電池の製造において、パルス変調を適切な条件に選定し、特にそのON状態時間比率を、i層形成の初期において適切に選定することによって、大面積の基板上に均一な結晶性i層を形成し、高出力の太陽電池を提供することにある。
本発明のシリコン薄膜太陽電池の製造方法は、p層とn層の間にi層を挟んだ構造を有するシリコン薄膜を高周波プラズマCVD法により基板上に形成する太陽電池の製造方法であって、
i層は、微結晶または多結晶の結晶性シリコンからなり、
i層は、パルス変調した高周波電力によるプラズマにより形成し、
パルス変調の1周期は、高周波電力が出力されるON状態と出力されないOFF状態からなり、ON状態時間/(ON状態時間+OFF状態時間)をON状態時間比率とするとき、i層形成の初期工程におけるON状態時間比率が、i層形成の初期工程より後の工程におけるON状態時間比率に比べて、小さいことを特徴とする。
具体的には、i層形成の初期工程における1周期内のON状態時間が、i層形成の初期工程より後の工程における1周期内のON状態時間に比べて、短い態様、または、i層形成の初期工程における1周期内のOFF状態時間が、i層形成の初期工程より後の工程における1周期内のOFF状態時間に比べて、長い態様が好ましい。また、i層形成の初期工程における1周期内のON状態時間が、i層形成の初期工程より後の工程における1周期内のON状態時間に比べて、短く、かつ、i層形成の初期工程における1周期内のOFF状態時間が、i層形成の初期工程より後の工程における1周期内のOFF状態時間に比べて、長い態様が好ましい。
1周期内のON状態時間は、1マイクロ秒〜100マイクロ秒が望ましく、1周期内のOFF状態時間は、5マイクロ秒以上が望ましい。また、ON状態時間比率は、i層形成の初期工程において1%〜50%であり、i層形成の初期工程より後の工程において10%〜95%である態様が好適である。ここに、i層形成の初期工程は、i層の形成開始後、厚さ50nmのi層を形成するまでの工程である場合が好適である。
本発明によれば、i型結晶性シリコン層を含む薄膜を大面積の基板上に均一に形成することができ、高出力の太陽電池を製造することができる。
本発明のシリコン薄膜太陽電池の製造方法は、高周波プラズマCVD法により基板上に、少なくともp(またはn)型シリコン層と、i型結晶性シリコン層と、n(またはp)型シリコン層とを形成する太陽電池の製造方法において、i層は、微結晶または多結晶からなり、i層は、パルス変調した高周波電力によるプラズマにより形成し、パルス変調の1周期は、高周波電力が出力されるON状態と出力されないOFF状態とからなり、パルス変調のON状態時間比率を、i層形成の初期工程に比べて、その後の工程で大きくする。
シリコン薄膜太陽電池のi層として、結晶性薄膜を用いると、アモルファス薄膜に比較して、長波長の光の吸収量が増大し、高出力の太陽電池を製造することができる。しかし、高周波プラズマCVD法で、結晶性シリコンからなるi層を形成する場合は、高い高周波電力を投入する必要があり、高い高周波電力を連続的に投入すると、電離ガスのイオン衝撃によって膜および下地ドーピング層にダメージを与え、良好な太陽電池特性が得られなくなる危険性がある。
本発明では、高周波電力にパルス変調を行なうことにより、ON状態の高電力で原料ガスを十分に励起して、良好な結晶性シリコン薄膜を大面積に均一に形成する。そして、パルス変調のON状態時間/(ON状態時間+OFF状態時間)であるON状態時間比率を、i層形成の初期工程より後の工程に比べて、初期工程で小さくすることにより、i層の下地のドーピング層へのプラズマダメージを低減し、良好な太陽電池特性が得られる。一方、i層形成の初期工程より後の工程では、既に形成されたi層により、下地ドーピング層へのダメージが薄らぐため、ON状態時間比率を大きくし、i層の堆積速度が高めることができる。
i層形成の初期工程におけるON状態時間比率を、i層形成の初期工程より後の工程におけるON状態時間比率に比べて、小さくする態様としては、たとえば、つぎのものがある。
(1)初期工程における1周期内のON状態時間を、初期工程より後の工程における1周期内のON状態時間より短くする。
(2)初期工程における1周期内のOFF状態時間を、初期工程より後の工程における1周期内のOFF状態時間より長くする。
(3)初期工程における1周期内のON状態時間を、初期工程より後の工程における1周期内のON状態時間より短くし、かつ、初期工程における1周期内のOFF状態時間を、初期工程より後の工程における1周期内のOFF状態時間より長くする。
また、パルス変調の1周期内のON状態時間は、好ましくは1マイクロ秒以上、より好ましくは2マイクロ秒以上、さらに好ましくは5マイクロ秒以上である。かかる態様により、高周波電力の出力の立上りおよび立下りなどの過渡状態の影響を殆ど受けることなく、安定した高密度プラズマで成膜することができるようになる。また、1周期のON状態時間は、好ましくは100マイクロ秒以下、より好ましくは50マイクロ秒以下、さらに好ましくは30マイクロ秒以下である。かかる態様により、高密度プラズマの中でもガスの気相反応によるパウダの発生が抑制され、欠陥のない高品質の結晶性シリコン膜が得られるようになる。
一方、パルス変調の1周期内のOFF状態時間は、好ましくは5マイクロ秒以上、より好ましくは10マイクロ秒以上、さらに好ましくは20マイクロ秒以上である。かかる態様により、高周波電力が印加されないOFF時間が、励起ラジカルの寿命より長くなり、原料ガスが励起ラジカルによって分解されずに拡散され、基板上に形成される結晶性薄膜の膜厚および結晶性が均一化される。また、パルス変調によるプラズマエネルギの低下を抑制し、連続放電時と同様の結晶性および堆積速度を得る点で、高周波電力のOFF時間は、500マイクロ秒以下が好ましく、100マイクロ秒以下がより好ましい。
パルス変調のON状態時間比率は、ON状態時間とOFF状態時間の組合せによって決まるが、i層形成の初期工程では、i層の堆積速度を確保し、結晶性薄膜を大面積に均一に堆積する点で、ON状態時間比率は、1%以上が好ましく、10%以上がより好ましい。また、下地ドーピング層へのダメージを低減する点で、ON状態時間比率は、50%以下が好ましく、40%以下がより好ましい。
一方、i層形成の初期工程より後の工程では、i層の全体としての堆積速度を高める点で、ON状態時間比率は、10%以上が好ましく、20%以上がより好ましい。また、既に堆積した層により、i層の下地ドーピング層へのダメージが抑制されるため、ON状態時間比率を高めることができるが、パルス変調効果を維持する点で、ON状態時間比率は、95%以下が好ましく、90%以下がより好ましい。
i層形成の初期とは、結晶性i層の堆積時に、下地ドーピング層へのプラズマによるダメージが生じやすい期間を指し、本発明者らが実験的に確認した結果、層の堆積条件にもよるが、一般的には、i層の形成開始後、厚さ30nm〜70nmのi層を形成するまでの期間であり、特に、厚さ約50nmのi層を形成するまでの期間であることが多い。
本発明のシリコン薄膜太陽電池の製造方法を、図1に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の太陽電池の製造方法を実施する典型的な装置を例示する概略図であり、シリコン薄膜を高周波プラズマCVD法により基板上に形成する。図1に示すように、反応室11の内部には、対向する電極12と電極13があり、電極13上には基板14が配置され、基板14はヒータ15により加熱される。電極12および電極13には、整合回路16を介して高周波電源17が接続され、高周波電力が投入される。高周波電源17にはパルス発振回路18が接続され、高周波出力にパルス変調が加えられる。また、反応容器11には、ガス供給系(図示していない。)に接続されたガス導入管19が接続され、ガス導入管19から供給された原料ガスは、電極12の微細なガス導入孔からシャワ状に導入され、排気系(図示していない。)に接続された排気管20から排気される。
図2は、本発明のパルス変調された出力波形の一例を示す図である。図2(a)は、i層形成の初期工程におけるパルス変調波形を示し、図2(b)は、その後のi層のパルス変調波形を示す。図中、横軸は時間を示し、縦軸は高周波電力の出力を示す。本発明のシリコン薄膜太陽電池の製造方法においては、結晶性シリコンからなるi層を、パルス変調した高周波電力によるプラズマによって形成し、パルス変調の1周期は、所定の時間ほぼ一定の出力の高周波電力が投入されるON状態と、高周波電力が所定の時間実質的に投入されないOFF状態からなり、図2に示すように、出力波形がほぼ矩形となるように変調される。ほぼ矩形を呈するようにパルス変調することにより、高周波電力が実質的に投入されないOFF状態で、結晶性の低いi層の形成を抑える。また、ほぼ一定の高周波電力が投入されるON状態では、均一なi層を形成することができる。さらに、パルス変調のON状態時間比率=ON状態時間/(ON状態時間+OFF状態時間)が、i層形成の初期工程において、その後の工程に比べて小さくなるように調整する。
図3〜図5に、本発明のパルス変調の出力波形の他の例を示す。図3に示すパルス変調の例では、図3(a)に示すi層形成の初期工程と、図3(b)に示す初期工程より後の工程とで、1周期内のOFF状態時間は変化していないが、i層形成の初期工程における1周期内のON状態時間が、その後の工程における1周期内のON状態時間に比べて、短い。また、図4に示すパルス変調の例では、図4(a)に示すi層形成の初期工程と、図4(b)に示す初期工程より後の工程とで、1周期内でのON状態時間は変化していないが、i層形成の初期工程における1周期内のOFF状態時間が、その後の工程における1周期内のOFF状態時間に比べて、長い。一方、図5に示すパルス変調の例では、図5(a)に示すi層形成の初期工程における1周期内のON状態時間が、図5(b)に示すi層形成の初期工程より後の工程における1周期内のON状態時間より短く、かつ、i層形成の初期工程における1周期内のOFF状態時間が、i層形成の初期工程より後の工程における1周期内のOFF状態時間より長い。
図6および図7は、ON状態時間比率とi層形成時間との関係を示す。図6は、i層形成の初期工程の後、ON状態時間比率がステップ状に変化する場合を示す。また、図7は、連続的に変化する場合を示す。高周波電力の周波数は、27MHz以上が好ましい。本発明では、パルス変調した高周波電力によるプラズマCVDにより、結晶性シリコンの成膜を行なうため、短い高周波電力投入時間内に、高密度で高エネルギのプラズマを生成する必要がある。プラズマCVDで最も一般的に用いられている周波数は、工業用周波数RF13.56MHzであるが、高周波放電のエネルギは、周波数が高いほど高くなるから、本発明では、より周波数の高い27MHz以上のVHF周波数を使用することにより、パルス変調を行なった際に高エネルギプラズマが得られやすくなり、より結晶性の高いシリコン膜を形成することができるようになる。
図8に、本発明の方法によって製造されるシリコン薄膜太陽電池の典型的な一例を示す。図8に示すように、透光性絶縁基板81上に透明導電層82が形成し、つぎに、p(またはn)型シリコン層83、i型結晶性シリコン層84、n(またはp)型シリコン層85および裏面電極層86を積層する。シリコン層は、pinの順でもnipの順でも同様である。透光性絶縁基板81としては、ガラス基板などが使用され、透明導電膜82としては、SnO2膜またはZnO膜を使用することができる。また、i型結晶性シリコン層84は、微結晶シリコンまたは多結晶(ポリ)シリコンにより形成され、形成初期領域84aと、その後の領域84bとからなる。i層形成初期領域84aは、パルス変調のON状態時間比率が低くなるようにして形成される。
n層およびp層には、アモルファスシリコン、微結晶シリコンあるいは多結晶(ポリ)シリコンが形成されるが、p層とn層は、i層と同様に結晶性シリコン層とする態様が好ましい。本発明は、基板上に、少なくともp(またはn)型シリコン層、i型結晶性シリコン層、n(またはp)型シリコン層を積層してなるシリコン薄膜太陽電池の製造方法に関するものであるが、p層とi層とn層がいずれも結晶性シリコンからなるシングル素子構造の太陽電池とすることにより、導電率を増大させ、高効率のシリコン薄膜太陽電池を提供できる。裏面電極層86としては、銀、アルミニウムなどの金属膜、またはZnO膜と金属膜との積層膜が挙げられ、基板として、アルミニウム、ステンレス、カーボンなどの不透明材料を用い、基板と反対の面に透明導電層を設けるように構成することもできる。
実施例1
図1に示した製造装置の反応室11を3室準備し、ゲートバルブを介して3室をライン状に接続した(図示していない。)。これら3つの反応室において、シリコン薄膜のp層、i層、n層をそれぞれ基板上に高周波プラズマCVD法により形成し、シリコン薄膜太陽電池を製造した。
基板には、表面に透明導電膜を形成した1000mm×500mmサイズの大面積ガラス基板を用いた。この基板を、第1の反応室内で200℃に加熱した後、原料ガスとしてSiH4、H2、B26の混合ガスを導入し、電極に連続波の高周波電力を投入して、基板上にp型微結晶シリコン層を形成した。つぎに、基板を第2の反応室に移動し、原料ガスとしてSiH4、H2の混合ガスを導入し、パルス変調を行なった高周波電力を電極に投入し、発生するプラズマにより基板上にi型微結晶シリコン層を形成した。
パルス変調は、高周波電力を投入するON状態と、高周波電力を投入しないOFF状態からなる矩形波状の出力変調とした。パルス変調の1周期内のON状態時間は、i層形成の初期工程である厚さ30nmまでは10マイクロ秒し、初期工程の後は20マイクロ秒とした。一方、OFF状態時間は、i層形成中は20マイクロ秒で一定とした。また、高周波電力の発振周波数は27.12MHzであった。
つぎに、基板を第3の反応室に移動させ、原料ガスとしてSiH4、H2、PH3の混合ガスを導入し、電極に連続波の高周波電力を投入して、基板上にn型微結晶シリコン層を形成した。つぎに、基板を冷却し、製造装置から取り出し、公知のDCマグネトロンスパッタリング法により、ZnO透明導電層と銀電極層を積層して、図8に示すようなシングル素子構造のシリコン薄膜太陽電池を製造した。
太陽電池製造後、特性評価のため、基板を50mm×50mmサイズで200個に分割し、50mm×50mmの基板の中央に、10mm×10mmサイズの素子をパターニング形成し、変換効率の分布を調べた。その結果、200個の素子の平均変換効率は、i層形成の初期工程でON状態時間を短くしないで製造した素子の約1.2倍と良好であり、また変換効率のバラツキは±3%以内と良好であった。
実施例2
i層形成時のパルス変調について、1周期内のOFF状態時間を、i層形成の初期工程である厚さ30nmまでは20マイクロ秒とし、初期工程より後の工程では10マイクロ秒とし、またON状態時間は、i層形成中は30マイクロ秒で一定とした以外は実施例1と同様にしてシングル素子構造のシリコン薄膜太陽電池を製造した。
太陽電池製造後、特性評価のため、基板を50mm×50mmサイズで200個に分割し、50mm×50mmの基板の中央に、10mm×10mmサイズの素子をパターニング形成し、変換効率の分布を調べた。その結果、200個の素子の平均変換効率は、i層形成の初期工程でOFF状態時間を長くしないで製造した素子の約1.2倍と良好であり、また変換効率のバラツキは±3%以内と良好であった。
実施例3
i層形成時のパルス変調について、1周期内のON状態時間を、i層形成の初期工程である厚さ50nmまでは10マイクロ秒とし、初期工程より後の工程では20マイクロ秒とした。また、OFF状態時間は、i層形成の初期工程では30マイクロ秒とし、初期工程より後の工程では10マイクロ秒とした以外は実施例1と同様にしてシングル素子構造のシリコン薄膜太陽電池を製造した。
太陽電池製造後、特性評価のため、基板を50mm×50mmサイズで200個に分割し、50mm×50mmの基板の中央に、10mm×10mmサイズの素子をパターニング形成して、変換効率の分布を調べた。その結果、200個の素子の平均変換効率は、i層形成の初期工程でOFF状態時間を長くしないで製造した素子の約1.3倍と良好であり、また変換効率のバラツキは±4%以内と良好であった。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の製造方法を実施する製造装置を示す概略図である。 本発明のパルス変調された高周波電力の出力波形を示す図である。 本発明のパルス変調された高周波電力の出力波形を示す図である。 本発明のパルス変調された高周波電力の出力波形を示す図である。 本発明のパルス変調された高周波電力の出力波形を示す図である。 本発明のON状態時間比率とi層形成時間との関係を示す図である。 本発明のON状態時間比率とi層形成時間との関係を示す図である。 本発明の方法により製造されるシングル素子構造のシリコン薄膜太陽電池を示す概略図である。
符号の説明
11 反応室、12,13 電極、14 基板、15 ヒータ、16 整合回路、17
高周波電源、18 パルス発振回路、19 ガス導入管、20 排気管、81 透光性絶縁基板、82 透明導電層、83 p(またはn)型シリコン層、84 i型結晶性シリコン層、84a i型結晶性シリコン層形成初期領域、85 n(またはp)型シリコン層、86 裏面電極層。

Claims (6)

  1. p層とn層の間にi層を挟んだ構造を有するシリコン薄膜を高周波プラズマCVD法により基板上に形成する太陽電池の製造方法であって、
    前記i層は、微結晶または多結晶の結晶性シリコンからなり、
    前記i層は、パルス変調した高周波電力によるプラズマにより形成し、
    前記パルス変調の1周期は、高周波電力が出力されるON状態と出力されないOFF状態からなり、ON状態時間/(ON状態時間+OFF状態時間)をON状態時間比率とするとき、i層形成の初期工程におけるON状態時間比率が、i層形成の初期工程より後の工程におけるON状態時間比率に比べて、小さく、
    1周期内のON状態時間は、1マイクロ秒〜100マイクロ秒であり、1周期内のOFF状態時間は、5マイクロ秒以上であることを特徴とするシリコン薄膜太陽電池の製造方法。
  2. i層形成の初期工程における1周期内のON状態時間が、i層形成の初期工程より後の工程における1周期内のON状態時間に比べて、短いことを特徴とする請求項1に記載のシリコン薄膜太陽電池の製造方法。
  3. i層形成の初期工程における1周期内のOFF状態時間が、i層形成の初期工程より後の工程における1周期内のOFF状態時間に比べて、長いことを特徴とする請求項1に記載のシリコン薄膜太陽電池の製造方法。
  4. i層形成の初期工程における1周期内のON状態時間が、i層形成の初期工程より後の工程における1周期内のON状態時間に比べて、短く、
    かつ、i層形成の初期工程における1周期内のOFF状態時間が、i層形成の初期工程より後の工程における1周期内のOFF状態時間に比べて、長いことを特徴とする請求項1に記載のシリコン薄膜太陽電池の製造方法。
  5. ON状態時間比率は、i層形成の初期工程において1%〜50%であり、i層形成の初期工程より後の工程において10%〜95%であることを特徴とする請求項1に記載のシリコン薄膜太陽電池の製造方法。
  6. i層形成の初期工程は、i層の形成開始後、厚さ50nmのi層を形成するまでの工程であることを特徴とする請求項1に記載のシリコン薄膜太陽電池の製造方法。
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