(参考例)
以下、本参考例の照明器具について図5〜図15を参照しながら説明する。
本参考例の照明器具は、ダウンライトであって、図5〜図7に示すように、LEDチップ10(図10〜図13参照)を用いた複数の発光装置1がベース基板200の一表面側(図5(a)の下面側)に配置されたLEDモジュール2と、ベース基板200の上記一表面側において各発光装置1を囲み且つ各発光装置1に対向する各部位それぞれに発光装置1から放射された光の配向を制御するレンズ301が設けられたカバー部材3と、LEDモジュール2とカバー部材3とを具備した光源ユニットAが収納配置される金属(例えば、Al,Cuなどの熱伝導率の高い金属)製の灯具本体100とを備えている。
灯具本体100は、下面に円形状の開口窓102を有した箱状(つまり、一面開口した箱状)に形成されるとともに、下端部から外方へ外鍔部103が延設されており、造営材である天井材に貫設した取付孔に挿入され外鍔部103が取付孔の周部下面に当接する形で天井材に取り付けられる。なお、灯具本体100の底壁の中央部には光源ユニットAへの給電用の電線96,96を挿通する電線挿通孔104が貫設されている。ここで、各電線96,96における光源ユニットAの回路基板400に接続される一端側とは反対の他端側には、別置の電源ユニット(図示せず)の出力用の第1のコネクタに着脱自在に接続される第2のコネクタ97が設けられている。一方、回路基板400の中央部には、上記電線96,96を挿通する電線挿通孔401が形成されている。なお、灯具本体100の外側には、当該灯具本体100を天井材に取り付けるための板ばねからなる一対の取付ばね145を一体に設けたコ字状の保持部材140が取り付けられている。
灯具本体100は、内底面100aから離れるほど開口面積が徐々に大きくなっており、光源ユニットAにおけるベース基板200の他表面(図5(a)の上面)が内底面100aに当接する形で光源ユニットAが収納配置されている。ここにおいて、本参考例の照明器具では、光源ユニットAの厚み寸法が灯具本体100の深さ寸法よりも小さくなっており、光源ユニットAが灯具本体100の開口窓102から後退する形で灯具本体100内に収納配置されている。
LEDモジュール2のベース基板200は、円板状の形状であり、熱伝導性材料(例えば、Al,Cuなどの熱伝導率の高い金属など)により形成されている。これに対して、LEDモジュール2の各発光装置1は、LEDチップ10と、LEDチップ10への給電用の一対のリードパターン23,23(図10参照)が設けられLEDチップ10が実装された実装基板20とを備えている。
また、LEDモジュール2は、上述のベース基板200および各発光装置1の他に、各発光装置1の接続関係を規定する導体パターン(図示せず)が形成された円板状のガラスエポキシ(FR4)基板からなる回路基板400を備え、当該回路基板400には、各発光装置1それぞれに対応する部位に各発光装置1の一部を通す窓孔403(図5(b),図8,図10参照)が形成されている。なお、回路基板400の絶縁性基材の材料は、FR4のようなガラスエポキシ樹脂に限らず、例えば、ポリイミド系樹脂、フェノール樹脂などでもよい。
各発光装置1は、例えば、シリカやアルミナなどのフィラーからなる充填材を含有し加熱時に低粘度化する樹脂シート(例えば、溶融シリカを高充填したエポキシ樹脂シートのような有機グリーンシート)のような熱伝導性が高く加熱時の流動性が高い可塑性シート90をベース基板200の上記一表面との間に介在させた後で当該可塑性シート90を加熱して塑性変形させることによりベース基板200に固着されている。したがって、発光装置1とベース基板200との間にサーコン(登録商標)のようなゴムシート状の放熱シートなどを挟む場合や発光装置1とベース基板200とを単に接触させているだけの場合に比べて、各LEDチップ10からベース基板200までの熱抵抗を低減するとともに発光装置1ごとのLEDチップ10からベース基板200までの熱抵抗のばらつきを低減することができて放熱性が向上し、各LEDチップ10のジャンクション温度の温度上昇を抑制できるから、各LEDチップ10への入力電力を大きくできて光出力の高出力化を図れる。
回路基板400は、各発光装置1それぞれに対応する部位に上述の窓孔403が形成されており、窓孔403の周部が実装基板20におけるLEDチップ10の実装面側における周部に重なる形でベース基板200の上記一表面から離間して配置される。なお、窓孔403の開口サイズは、後述の色変換部材70の外径よりも大きく且つ上述のレンズ301の一部を挿入可能となるように設定してある。
回路基板400における上記導体パターンは、複数の発光装置1の接続関係が直列接続の関係となるようにパターン設計されており、灯具本体100の電線挿通孔104およびベース基板200の中央部に形成された電線挿通孔204に挿通された給電用の一対の電線(図示せず)が電気的に接続されるようになっている。なお、回路基板400は、ベース基板200との対向面側に上記導体パターンが形成されており、他表面側には、金属層もしくは白色のレジスト層からなる光反射層(図示せず)が形成されている。
なお、本参考例では、複数の発光装置1を直列接続しているが、複数の発光装置1の接続関係は特に限定するものではなく、例えば、並列接続するようにしてもよいし、直列接続と並列接続とを組み合わせてもよい。
発光装置1は、図10〜図12に示すように、上述のLEDチップ10および実装基板20の他に、LEDチップ10から放射された光の配光を制御するドーム状の光学部材であって実装基板20との間にLEDチップ10を収納する形で実装基板20の一表面側(図11(b)における上面側)に固着された透光性材料からなる光学部材60と、光学部材60と実装基板20とで囲まれた空間でLEDチップ10および当該LEDチップ10に電気的に接続されたボンディングワイヤ14,14を封止した封止樹脂からなり透光性および弾性を有する封止部50と、LEDチップ10から放射され封止部50および光学部材60を透過した光によって励起されてLEDチップ10の発光色とは異なる色の光を放射する蛍光体および透光性材料により形成され実装基板20の上記一表面側で光学部材60の光出射面60bとの間に空隙80が形成される形で配設されるドーム状の色変換部材70とを備えている。
実装基板20は、熱伝導性材料からなりLEDチップ10が熱応力緩和用のサブマウント部材30を介して搭載される矩形板状の伝熱板21と、伝熱板21の一面側(図11(b)における上面側)に積層される配線基板22とで構成されている。上述の熱伝導性材料としては、Cuを採用しているが、Cuに限らず、例えば、Alなどを採用してもよい。
配線基板22は、伝熱板21側とは反対の一表面側にLEDチップ10への給電用の一対のリードパターン23,23が形成されるとともにサブマウント部材30に対応する部位に厚み方向に貫通する矩形状の窓孔24が形成されたガラスエポキシ(FR4)基板により構成されており、LEDチップ10で発生した熱が配線基板22を介さずにサブマウント部材30および伝熱板21に伝熱できるようになっている。なお、配線基板22の絶縁性基材の材料は、FR4のようなガラスエポキシ樹脂に限らず、例えば、ポリイミド系樹脂、フェノール樹脂などでもよい。
配線基板22の各リードパターン23,23は、上記ガラスエポキシ基板の上記一表面側に形成されたCu膜とNi膜とAu膜との積層膜により構成されている。なお、配線基板22の他表面側には反り防止用金属膜(図示せず)が形成されており、伝熱板21と配線基板22とは、シート状の接着フィルム28(図11および図12参照)を用いて固着されている。また、上記反り防止用金属膜は、Cu膜により構成されている。
また、配線基板22は、図13における左右両側縁それぞれの中央部から側方に突出する突出片22b,22bが延設されており、一方の突出片22bに、LEDチップ10へ過電圧が印加されるのを防止する過電圧防止用の表面実装型のツェナダイオード131(図10参照)を接続可能とするための一対のダイオード接続用ランド124,124が形成され、他方の突出片22bに、表面実装型のコンデンサ132(図10参照)を接続可能とするための一対のコンデンサ接続用ランド126,126が形成されている。ここにおいて、各ダイオード接続用ランド124,124および各コンデンサ接続用ランド126,126は、配線基板22においてリードパターン23,23と同一面上に形成されており、配線基板22には、ダイオード接続用ランド124,124とリードパターン23,23とを接続する第1の配線用導体パターン123,123(図13参照)が形成されるとともに、コンデンサ接続用ランド126,126とリードパターン23,23とを接続する第2の配線用導体パターン125,125(図13参照)が形成されている。
また、配線基板22は、伝熱板21側とは反対の表面側に白色系の樹脂からなるレジスト層26が積層されており、レジスト層26は、各リードパターン23,23のインナーリード部23a,23aおよびアウターリード部23b,23b、各ダイオード接続用ランド124,124、各コンデンサ接続用ランド126,126それぞれが露出するように形成されている。ここで、回路基板400には、ツェナダイオード131に対応する部位にツェナダイオード131を挿通させる矩形状の窓孔408(図10参照)が設けられるとともに、コンデンサ132に対応する部位にコンデンサ132を挿通させる矩形状の窓孔409(図10参照)が設けられており、発光装置1としてLEDチップ10の静電破壊を防止するためのツェナダイオード131およびコンデンサ132を配線基板22に実装した構造を採用しながらも、ベース基板200と回路基板400との間の距離が長くなるのを防止でき、光源ユニットAの薄型化を図れる。
LEDチップ10は、青色光を放射するGaN系青色LEDチップであり、結晶成長用基板としてサファイア基板に比べて格子定数や結晶構造がGaNに近く且つ導電性を有するn形のSiC基板からなる導電性基板11(図12参照)を用いており、導電性基板11の主表面側にGaN系化合物半導体材料により形成されて例えばダブルへテロ構造を有する積層構造部からなる発光部12(図12参照)がエピタキシャル成長法(例えば、MOVPE法など)により成長され、導電性基板11の裏面に図示しないカソード側の電極であるカソード電極(n電極)が形成され、発光部12の表面(導電性基板11の主表面側の最表面)に図示しないアノード側の電極であるアノード電極(p電極)が形成されている。要するに、LEDチップ10は、一表面側にアノード電極が形成されるとともに他表面側にカソード電極が形成されている。上記カソード電極および上記アノード電極は、Ni膜とAu膜との積層膜により構成してあるが、上記カソード電極および上記アノード電極の材料は特に限定するものではなく、良好なオーミック特性が得られる材料であればよく、例えば、Alなどを採用してもよい。
なお、本参考例では、LEDチップ10の発光部12が導電性基板11よりも伝熱板21から離れた側となるように伝熱板21に搭載されているが、LEDチップ10の発光部12が導電性基板11よりも伝熱板21に近い側となるように伝熱板21に搭載するようにしてもよい。光取り出し効率を考えた場合には、発光部12を伝熱板21から離れた側に配置することが望ましいが、本参考例では導電性基板11と発光部12とが同程度の屈折率を有しているので、発光部12を伝熱板21に近い側に配置しても光の取り出し損失が大きくなりすぎることはない。
また、LEDチップ10は、LEDチップ10のチップサイズよりも大きなサイズの矩形板状に形成されLEDチップ10と伝熱板21との線膨張率の差に起因してLEDチップ10に働く応力を緩和する上述のサブマウント部材30を介して伝熱板21に搭載されている。
サブマウント部材30は、上記応力を緩和する機能だけでなく、LEDチップ10で発生した熱を伝熱板21においてLEDチップ10のチップサイズよりも広い範囲に伝熱させる熱伝導機能を有している。本参考例では、サブマウント部材30の材料として熱伝導率が比較的高く且つ絶縁性を有するAlNを採用しており、LEDチップ10は、上記カソード電極がサブマウント部材30におけるLEDチップ10側の表面に設けられ上記カソード電極と接続される導体パターン31(図14参照)および金属細線(例えば、金細線、アルミニウム細線など)からなるボンディングワイヤ14を介して一方のリードパターン23と電気的に接続され、上記アノード電極がボンディングワイヤ14を介して他方のリードパターン23と電気的に接続されている。なお、LEDチップ10とサブマウント部材30とは、例えば、SnPb、AuSn、SnAgCuなどの半田や、銀ペーストなどを用いて接合すればよいが、AuSn、SnAgCuなどの鉛フリー半田を用いて接合することが好ましい。
また、サブマウント部材30は、図14に示すように、導体パターン31の周囲に、LEDチップ10から放射された光を反射する反射膜32が形成されている。サブマウント部材30の厚み寸法は、反射膜32の表面が配線基板22の上記一表面(レジスト層26の表面)よりも伝熱板21から離れるように設定してある。したがって、LEDチップ10の側面から放射された光がサブマウント部材30や配線基板22に吸収されるのを防止することができて外部への光取り出し効率の向上による光出力の向上を図れる。なお、反射膜32は、Ni膜とAg膜との積層膜により構成してある。また、反射膜32には、両ボンディングワイヤ14、14が接触したときにLEDチップ10の両電極間が反射膜32を介して短絡されるのを防止するために反射膜32を2つの領域に絶縁分離するスリット33,33が形成されている。
ここにおいて、LEDチップ10およびサブマウント部材30は、それぞれ平面形状が矩形状(本参考例では、正方形状)であり、LEDチップ10は、平面視における各辺それぞれがサブマント部材30の一対の対角線のいずれか一方の対角線に交差する形でサブマウント部材30の中央部に配置されているので、LEDチップ10の各側面それぞれからサブマウント部材30側へ放射された光を反射膜32により効率良く反射することができ、外部への光取り出し効率の向上による光出力の向上を図れる。なお、本参考例では、LEDチップ10とサブマント部材30とを厚み方向に沿った中心軸が略一致し、且つ、LEDチップ10の平面視における各辺それぞれがサブマウント部材30の上記一方の対角線と略45度の角度をなすように配置してある。
サブマウント部材30の材料はAlNに限らず、線膨張率が導電性基板11の材料である6H−SiCに比較的近く且つ熱伝導率が比較的高い材料であればよく、例えば、複合SiC、Siなどを採用してもよい。本参考例では、LEDチップ10がサブマウント部材30を介して伝熱板21に搭載されているので、LEDチップ10で発生した熱をサブマウント部材30および伝熱板21を介して効率良く放熱させることができるとともに、LEDチップ10と伝熱板21との線膨張率差に起因してLEDチップ10に働く応力を緩和することができる。
上述の封止部50の材料である封止樹脂としては、シリコーン樹脂を用いているが、シリコーン樹脂に限らず、例えばアクリル樹脂などを用いてもよい。
光学部材60は、透光性材料(例えば、シリコーン樹脂など)の成形品であってドーム状に形成されている。ここで、本参考例では、光学部材60をシリコーン樹脂の成形品により構成しているので、光学部材60と封止部50との屈折率差および線膨張率差を小さくすることができる。なお、封止部50の材料がアクリル樹脂の場合には、光学部材60もアクリル樹脂により形成することが好ましい。
ところで、光学部材60は、光出射面60bが、光入射面60aから入射した光を光出射面60bと上述の空隙80との境界で全反射させない凸曲面状に形成されている。ここで、光学部材60は、光出射面60bが球面の一部により形成されており、当該球面の中心がLEDチップ10の厚み方向に沿った発光部12の中心線上に位置するように配置されている。言い換えれば、光学部材60は、当該光学部材60の光軸がLEDチップ10の厚み方向に沿った発光部12の中心線上に位置するように配置されている。したがって、LEDチップ10から放射され光学部材60の光入射面60aに入射された光が光出射面60bと空隙80との境界で全反射されることなく色変換部材70まで到達しやすくなり、全光束を高めることができる。なお、LEDチップ10の側面から放射された光は封止部50および光学部材60および空隙80を伝搬して色変換部材70まで到達し色変換部材70の蛍光体を励起したり蛍光体には衝突せずに色変換部材70を透過したりする。また、光学部材60は、位置によらず法線方向に沿って肉厚が一様となるように形成されており、上述の封止部50は、半球状の形状に形成されている。
色変換部材70は、シリコーン樹脂のような透光性材料とLEDチップ10から放射された青色光によって励起されてブロードな黄色系の光を放射する粒子状の黄色蛍光体とを混合した混合物の成形品により構成されている(つまり、色変換部材70は、透光性材料および蛍光体により形成されている)。したがって、本参考例における発光装置1は、LEDチップ10から放射された青色光と黄色蛍光体から放射された光とが色変換部材70の外面70bを通して放射されることとなり、白色光を得ることができる。なお、色変換部材70の材料として用いる透光性材料は、シリコーン樹脂に限らず、例えば、アクリル樹脂、ガラス、有機成分と無機成分とがnmレベルもしくは分子レベルで混合、結合した有機・無機ハイブリッド材料などを採用してもよい。また、色変換部材70の材料として用いる透光性材料に混合する蛍光体も黄色蛍光体に限らず、例えば、赤色蛍光体と緑色蛍光体とを混合しても白色光を得ることができる。
ここで、色変換部材70は、当該色変換部材70の内面70aの曲率半径を光学部材60の光出射面60bの曲率半径よりもやや大きく設定してあり、色変換部材70の頂部と光学部材60の光出射面60bとが近接し、当該頂部から離れるにつれて光学部材60の光出射面60bとの間の距離が徐々に大きくなっている。なお、色変換部材70の頂部と光学部材60の光出射面60bとが近接とは、色変換部材70の頂部と光学部材60の光出射面60bとが接している場合、色変換部材70の頂部と光学部材60の光出射面60bとを接しない程度に近づけてある場合の両方を含む概念であり、図示例では、前者の場合を示してある。また、色変換部材70は、位置によらず法線方向に沿った肉厚が一様となるように成形されている。
ところで、色変換部材70は、図15に示すような形状であって、実装基板20側の端縁から実装基板20側へ突出し先端部に外方へ突出した係止爪71aを有する複数(本参考例では、4つ)の取付脚71が上記端縁の周方向に離間して設けられ、実装基板20は、上記一表面側に各取付脚71それぞれが挿入される複数の凹所であってそれぞれ係止爪71aが係止される係止面を有する複数の凹所27が形成されている。要するに、発光装置1は、色変換部材70における実装基板20側の端縁から実装基板20側へ突出した複数の取付脚71の先端部に設けられた係止爪71aが、実装基板20の上記一表面に形成された凹所27の上記係止面に係止されている。ここで、凹所27は、配線基板22において窓孔24の周囲で厚み方向に貫設された矩形状の貫通孔27aと、伝熱板21の上記一面側に形成されて貫通孔27aに連通し且つ貫通孔27aよりも開口面積が大きな円形状の凹溝27bとで構成され、配線基板22において凹溝27bに臨む面が上記係止面を構成している。したがって、本参考例の発光装置1では、実装基板20における凹所27を容易に形成することが可能である。
なお、本参考例における発光装置1では、サブマウント部材30の厚み寸法を、上述のように反射膜32の表面が配線基板22の上記一表面(レジスト層26の表面)よりも伝熱板21から離れるように設定してあるが、当該厚み寸法を、反射膜32の表面が色変換部材70における実装基板20側の端縁よりも伝熱板21から離れて位置するように設定することにより、色変換部材70の端縁と実装基板20の上記一表面との間に隙間が形成されている場合でもLEDチップ10から側方に放射された光が色変換部材70と実装基板20との隙間を通して出射されるのを防止することができる(つまり、LEDチップ10から放射された青色光が色変換部材70を通らずに外部へ出射されるのを防止することができる)。
上述の発光装置1では、色変換部材70が実装基板20の上記一表面側において光学部材60の光出射面60bとの間に空隙80が形成される形で配設されているので、色変換部材70に外力が作用したときに色変換部材70に発生した応力がLEDチップ10やボンディングワイヤ14,14に伝達されるのを抑制でき、LEDチップ10の発光特性の変動や各ボンディングワイヤ14,14の断線が起こりにくくなるから信頼性が高くなり、また、色変換部材70の頂部が光学部材60の光出射面60bに接しており、色変換部材70における実装基板20側の端縁から実装基板20側へ突出した複数の取付脚71の先端部に設けられた係止爪71aが実装基板20の上記一表面に形成された凹所27の上記係止面に係止されているので、LEDチップ10などの発熱に起因してゲル状の封止部50が軟化しても光学部材60および色変換部材70が落下するのを防止することができ、信頼性が高くなる。
ところで、回路基板400の窓孔403は、上述の発光装置1の色変換部材70を挿通可能な開口サイズの円形状に形成されており、回路基板400は、各窓孔403の周部において、当該回路基板400の上記導体パターンと発光装置1の各アウターリード部23bとを電気的に接続するためのスルーホール配線407(図10参照)が形成されている。なお、各スルーホール配線407は、回路基板400の厚み方向に貫通したスルーホールの内面と回路基板400の両面における当該スルーホールの周部とに跨って形成されており、回路基板400の上記一表面側において上記導体パターンと接続されている。
ここで、回路基板400において各窓孔403それぞれの周部に形成された各一対のスルーホール配線407の形成位置は、実装基板20のアウターリード部23bの投影領域からずらしてある。具体的には、各一対のスルーホール配線407の形成位置は、発光装置1の配線基板22の四隅のうちの2箇所に重なるように設計してある。
また、本参考例における発光装置1は、実装基板20と回路基板400との間に配置されリードパターン23,23と上記導体パターンとの間の電路となる配線パターン151,151が形成された一対のフレキシブルプリント配線板150,150を備えている。
各フレキシブルプリント配線板150,150の配線パターン151,151には、アウターリード部23b,23bに重なる部位にU字状の第1の接合用パターン部151aが形成され、スルーホール配線407に重なる部位に円形状の第2の接合用パターン部151bが形成されており、アウターリード部23bと第1の接合用パターン部151aとが半田からなる第1の接合部(図示せず)を介して接合されて電気的に接続され、スルーホール配線407と第2の接合用パターン部151bとが半田からなる第2の接合部(図示せず)を介して接合されて電気的に接続されている。なお、各フレキシブルプリント配線板150,150の平面形状は、湾曲した形状に形成されている。
本参考例におけるLEDモジュール2では、各フレキシブルプリント配線板150,150が、ベース基板200と回路基板400との線膨張率差に起因してリードパターン23と上記導体パターンとの間の接合部に働く応力を緩和する応力緩和手段として機能するので、各発光装置1と回路基板400との間の接続信頼性を高めることができる。
また、上述のカバー部材3は、透光性材料(例えば、アクリル樹脂、ガラスなど)の成形品により構成されており、ベース基板200の上記一表面側においてベース基板200から離間して配置される前板部3aと、前板部3aの周縁からベース基板200の上記一表面側へ連続一体に突出した円環状の側板部3bとを備えている。ここにおいて、ベース基板200には、カバー部材3を固定するための固定ねじ119を挿通する2つのねじ挿通孔217が形成されており、カバー部材3には、ベース基板200の上記他面側からベース基板200のねじ挿通孔217に挿通された固定ねじ119の先端部が螺合するねじ孔3dを有する2つのボス部3cが連続一体に形成されている。なお、カバー部材3は、上述の前板部3aに各レンズ301が連続一体に形成されており、各レンズ301が各発光装置1の光軸に一致する形でベース基板200の上記一表面側に配置される。
上述のカバー部材3における各レンズ301は、発光装置1に向かって凸となる形状に形成されるとともに先端部に発光装置1の少なくとも一部(本参考例では、色変換部材70)を収納する凹所302が形成されており、凹所302の内底面302aから入射した光を当該レンズ301の光出射面301bに直接導く機能と、凹所302の内側面302bから入射した光を当該レンズ301の外側面301cで反射して当該レンズ301の光出射面301bに導く機能とを有するように設計してあり、カバー部材3の前板部3aにおけるベース基板200との対向面を含む平面からベース基板200に近づくにつれて外径が徐々に小さくなる形状となっている。また、各レンズ301の光出射面301bは、中央部が凸曲面状に形成され周部が平面状に形成されている。なお、発光装置1の構造によっては、レンズ301の凹所302に発光装置1の全部を収納するようにしてもよい。
ところで、本参考例における光源ユニットAは、隣り合うレンズ301の一方のレンズ301の外側面301cから漏れた光が他方のレンズ301へ到達するのを阻止し上記一方のレンズ301側へ反射する白色の反射用構造体5がLEDモジュール2の回路基板400とカバー部材3とで囲まれた空間内に設けられている(なお、図5(b)中の破線は隣り合うレンズ301の一方のレンズ301の外側面301cから漏れた光の伝搬経路を示している)。
反射用構造体5は、例えば、テフロン(登録商標)のようなフッ素樹脂を材料とした成形品であって、円板状に形成されており、ベース基板200側に突出する4つの柱状の脚部500aが周方向に略等間隔で離間して形成されるとともに、カバー部材3の各レンズ301それぞれが挿入される複数の円形状の開口部501が設けられ、当該開口部501の内側面がレンズ301の外側面301cから漏れた光を反射する光反射面を構成している。なお、反射用構造体5の周部においてカバー部材3の各ボス部3cそれぞれに対応する部位には、切欠部503(図8参照)が形成されている。また、光源ユニットAのベース基板200には灯具本体100の底壁に挿通された2本の取付ねじ(図示せず)それぞれが螺合する2つのねじ孔215(図8参照)を設けてあり、反射用構造体5の周部においてベース基板200の各ねじ孔215それぞれに対応する部位には、切欠部504が形成されている。また、反射用構造体5の中央部には、貫通孔502が形成されている。また、回路基板400において反射用構造体5の各脚部500aそれぞれに対応する部位には、切欠部405(図5(a)および図8参照)が形成されている。
以上説明した本参考例の照明器具では、光源ユニットAに、隣り合うレンズ301の一方のレンズ301の外側面301cから漏れた光が他方のレンズ301へ到達するのを阻止し上記一方のレンズ301側へ反射する反射用構造体5が設けられているので、隣り合うレンズ301の一方のレンズ301の外側面301cから漏れた光が他方のレンズ301へ入射して灯具本体100の内側面に照射されるのを抑制することができ(図5(b)中の破線は一方のレンズ301の外側面301cから漏れた光の伝搬経路を示している)、しかも一方のレンズ201側へ戻すことができ、その結果、点灯状態での美観を高めることができ、且つ、灯具本体100からの光取り出し効率を高めることができる。
ここにおいて、図16に示すように、反射用構造体5の開口部501の内側面からなる光反射面を、レンズ301の外側面301cに沿った形状に形成すれば、灯具本体100からの光取り出し効率をより高めることができる。また、反射用構造体5の材料としてフッ素樹脂のような耐熱性および電気絶縁性に優れた絶縁材料を用いているので、信頼性を高めることができる。なお、本参考例では、1つの反射用構造体5で各レンズ301それぞれの外側面301cから漏れた光を反射することができるが、各レンズ301ごとに枠状の反射用構造体5を設け、当該枠状の反射用構造体5の内側面を光反射面としてもよい。また、本参考例では、反射用構造体5の材料としてフッ素樹脂を用いているが、反射用構造体5の材料はフッ素樹脂以外の材料でもよい。
(実施形態)
以下、本実施形態の照明器具について、図1〜図4を参照しながら説明するが、参考例と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
本実施形態の照明器具は、シーリングライトであり、ベース基板200およびカバー部材3の形状が参考例とは相違し、LEDモジュール2のベース基板200とカバー部材3とを複数本(本実施形態では、4本)の固定ねじ119により結合することによって、天井材のような造営材180に直付けされる器具本体(灯具本体)を構成している。
ここにおいて、ベース基板200は、各発光装置1が配置される一表面側(図1(b)における下面側)とは反対側の他表面(図1(b)における上面)の中央部に、造営材180に形成された円形状の取付孔181に挿入される円柱状の埋込部203が突設されており、回路基板400への給電用の電線96,96を器具本体内へ導入するための電線挿通孔204(図1(b)参照)が、埋込部203の上端面とベース基板200の上記一表面との間に貫設されている。
また、ベース基板200には、固定ねじ119を挿通するねじ挿通孔217が4箇所に形成されており、カバー部材3には、ベース基板200の上記他表面側からベース基板200のねじ挿通孔217に挿通された固定ねじ119の先端部が螺合するねじ孔3d(図4参照)が4箇所に形成されている。また、ベース基板200には、器具本体を造営材180に直付けするための複数本(本実施形態では、2本)の取付ねじ185(図1(c)参照)それぞれを挿通するねじ挿通孔205が形成されており、カバー部材3には、当該カバー部材3とベース基板200とが結合された状態において取付ねじ185をドライバにより操作可能とするための操作孔303が形成されている。
カバー部材3は、円盤状に形成され、厚み方向の一面(図1(b)における上面)にベース基板200が収納される凹所311が形成され、さらに凹所311の内底面に、回路基板400および反射用構造体5を収納する収納凹所312が形成されている。ここにおいて、本実施形態では、ベース基板200の外周形状が円形状であるのに対して、反射用構造体5および回路基板400それぞれの外周形状が矩形状であり、凹所311はベース基板200の外周形状に対応した円形状に開口され、収納凹所312は反射用構造体5の外周形状に対応した矩形状に開口されている。また、カバー部材3における凹所311の内底面には、複数(本実施形態では、2つ)の位置決め凸部313が突設されており、ベース基板200には位置決め凸部313が嵌合される位置決め凹部213が形成されている。なお、カバー部材3の周部は、当該カバー部材3の外周縁に近づくにつれて厚みが薄くなっており、器具本体を造営材180に取り付けた状態において、カバー部材3の周部と造営材180との間に隙間190(図1(b)参照)が形成されるので、放熱性を高めることができる。
ところで、参考例にて説明した照明器具はダウンライトであったが、本実施形態の照明器具のように造営材180に器具本体を直付けして用いるシーリングライトでは、造営材180側からの放熱性が低くなるので、各発光装置1で発生した熱をカバー部材3側からも放熱させることで各発光装置1の温度上昇を抑制することが考えられる。しかしながら、参考例の照明器具のようにカバー部材3と各レンズ301とが各レンズ301の材料(例えば、アクリル樹脂、ガラスなど)により一体成形されている場合には、カバー部材3の熱伝導率が低いので、カバー部材3側からの放熱をほとんど期待できない。また、参考例の照明器具のように、カバー部材3と各レンズ301とが一体成形されている場合、レンズ301のレンズ形状として複雑なレンズ形状に対応するのが難しく寸法精度が低くなる懸念がある。また、成形用の金型が高価になるとともに、レンズ301の数やカバー部材3の形状が異なる製品ごとに高価な金型が必要となってしまう。
そこで、本実施形態では、カバー部材3と各レンズ301とを別部品として、カバー部材3を金属により形成し、各レンズ301を透光性材料(例えば、アクリル樹脂、ガラスなど)により形成してある。
しかして、本実施形態の照明器具では、各発光装置1で発生した熱を、各レンズ301の材料に比べて熱伝導率の高い金属により形成されたカバー部材3を通して放熱させることができて放熱面積が大きくなるので、放熱性が向上し、各発光装置1の温度上昇を抑制できるから、各発光装置1への入力電力を大きくできて光出力の高出力化を図れるという利点があり、しかも、カバー部材3と各レンズ301とが別部品なので、各レンズ301の成形が容易になって、各レンズ301の寸法精度を高めることが可能になるとともに、より複雑なレンズ形状にも対応可能になって光取り出し効率の向上を図れる。また、レンズ301の数やカバー部材3の形状が異なる製品でレンズ301を共通部品として流用することができるので、部品の共通化による低コスト化を図れるという利点や金型を安くできるという利点もある。
また、反射用構造体5は、各レンズ301それぞれにおける発光装置1側の端部が挿入(嵌挿)される複数の円形状の開口部501を有する矩形板状に形成され、外周縁から全周に亘ってベース基板200側へ突出片503が突設されており、突出片503の先端縁がベース基板200の上記一表面に当接しベース基板200の上記一表面側において回路基板400を覆う形で配設されている。
したがって、本実施形態の照明器具では、カバー部材3の材料として放熱性の高い金属を採用しながらもカバー部材3と回路基板400とをフッ素樹脂などの絶縁材料により形成された反射用構造体5によって電気的に絶縁することができ、照明器具全体の薄型化を図れる。ここにおいて、本実施形態では、器具本体の薄型化を図るために、カバー部材3の上記一面にベース基板200を収納する凹所311を形成するとともに、当該凹所311の内底面に、回路基板400および反射用構造体5を収納する収納凹所312を形成し、反射用構造体5の外周縁よりも外側でカバー部材3とベース基板200とを結合してある。また、反射用構造体5における回路基板400側の表面には、発光装置1の実装基板20や回路基板400に実装されている電子部品(例えば、参考例にて説明したツェナダイオード131やコンデンサ132など)それぞれに対応する位置に凹部504(図4参照)が形成されており、反射用構造体5と回路基板400とを厚み方向において当接させることで器具本体の薄型化を図りながらも、電子部品に外力がかからないようにしてある。なお、反射用構造体5において、突出片503の代わりに、参考例と同様に複数の脚部500a(図5(a)参照)を設けてもよい。
ところで、本実施形態におけるカバー部材3は、各レンズ301それぞれが上記一面側から挿入され各レンズ301の光出射面301bを露出させる複数の円形状の窓孔(以下、レンズ用窓孔と称する)314が形成されている。
一方、レンズ301は、外側面301cを囲む枠状であって反射用構造体5側の端縁が反射用構造体5に当接する枠状部303が連続一体に形成されており(枠状部303は、反射用構造体5側とは反対側の端部がレンズ301の外側面301cに連続一体に連結されている)、枠状部303の反射用構造体5側の端部には反射用構造体5に当接する鍔片304が全周に亘って外方へ突設されている。一方、カバー部材3の上記一面側の収納凹所312の内底面においてレンズ用窓孔314の周部には鍔片304が当接する凹部315が形成されており、レンズ301は、カバー部材3におけるレンズ用窓孔314の周部(凹部315の内底面)と反射用構造体5との間に鍔片304が挟持されている。要するに、各レンズ301は、カバー部材3と反射用構造体5とで挟持されている。また、反射用構造体5は、カバー部材3側の表面における開口部501の周部から全周に亘って反射用突起502が突設されており、当該反射用突起502がレンズ301の外側面301cと枠状部303との間の隙間に挿入されている。ここで、反射用構造体5は、開口部501の内側面と反射用突起502の内側面とが滑らかに連続し、各内側面がレンズ301の外側面301cに沿った形状に形成されており、各内側面が、レンズ301の外側面301cから漏れた光を反射する光反射面を構成している。
以上説明した本実施形態の照明器具の組立時には、カバー部材3の上記一面側から各レンズ用窓孔314それぞれにレンズ301を挿入してから、反射用構造体5を収納凹所312に収納し、その後、LEDモジュール2をカバー部材3に重ね合わせてLEDモジュール2のベース基板200とカバー部材3とを複数本の固定ねじ119により結合すれば、レンズ301に連続一体に形成された枠状部303の鍔片304がカバー部材3と反射用構造体5との間に挟持されることとなる。しかして、本実施形態の照明器具では、各レンズ301がカバー部材3と反射用構造体5とで挟持されるので、各レンズ301を個別にカバー部材3や反射用構造体5に接着したり溶着したりして固定する必要がなく、組み立てが容易になる。
ところで、上述の参考例では、照明器具としてダウンライトを例示し、実施形態では、照明器具としてシーリングライトを例示したが、本発明の技術思想はダウンライトやシーリングライトに限らず、他の照明器具にも適用できる。
また、上述の参考例および実施形態では、LEDチップ10として、発光色が青色の青色LEDチップを採用しており、導電性基板11としてSiC基板を採用しているが、SiC基板の代わりにGaN基板を用いてもよく、SiC基板やGaN基板を用いた場合には結晶成長用基板として絶縁体であるサファイア基板を用いている場合に比べて、結晶成長用基板の熱伝導率が高く結晶成長用基板の熱抵抗を小さくできる。また、LEDチップ10の発光色は青色に限らず、例えば、赤色、緑色などでもよい。すなわち、LEDチップ10の発光部12の材料はGaN系化合物半導体材料に限らず、LEDチップ10の発光色に応じて、GaAs系化合物半導体材料やGaP系化合物半導体材料などを採用してもよい。また、導電性基板11もSiC基板に限らず、発光部12の材料に応じて、例えば、GaAs基板、GsP基板などから適宜選択すればよい。また、LEDチップ10と実装基板20との線膨張率の差が比較的小さい場合にはサブマウント部材30は必ずしも設ける必要はない。また、LEDチップ10単体で白色光が得られる場合には、蛍光体および透光性材料により形成された色変換部材70の代わりに、透光性材料により形成されたドーム状の保護部材を採用すればよい。
また、上述の発光装置1では、LEDチップ10としてチップサイズが1mm□のものを用いサブマウント部材30上に1個のLEDチップ10を配置しているが、LEDチップ10のチップサイズや数は特に限定するものではなく、例えば、LEDチップ10としてチップサイズが0.3mm□のものを採用するようにして、1個のサブマウント部材30上に複数個(図示例では、8個)のLEDチップ10を配置し、これら複数個のLEDチップ10を導体パターン31および図示しないボンディングワイヤを介して直列接続するようにしてもよい。
また、上述の参考例および実施形態では、発光装置1が一対のフレキシブルプリント配線板150,150を備えているが、一対のフレキシブルプリント配線板150,150を設けずに、端子板などを用いて回路基板400と電気的に接続するようにしてもよい。また、ツェナダイオード131やコンデンサ132を実装基板20ではなく、回路基板400に実装するようにしてもよい。