JP4497010B2 - 電動パワーステアリング制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電動パワーステアリング制御装置に関し、特にその電流検出精度の改善に関する。
下記の特許文献1などに提案されている電動パワーステアリング(EPS)制御装置では、トルクセンサにより検出した操舵トルクに応じて操舵アシストモータへの通電すべき電流指令値を設定するとともに操舵アシストモータの電流を検出し、電流検出値と電流指令値との偏差に応じて操舵アシストモータ制御のための駆動回路置のパワースイッチング素子のPWMデューティ比をフィードバック制御することにより、電流指令値に対応する操舵アシストトルクを発生する制御を行っている。
この駆動回路としては、上アームのパワースイッチング素子(上アーム素子)と下アームのパワースイッチング素子(下アーム素子)とを直列接続してなるハーフブリッジを必要数用いたブリッジ回路を用いるのが通常である。たとえば、一対のハーフブリッジからなるいわゆるHブリッジが用いられる。このHブリッジでは、各ハーフブリッジの出力端がモータの一対の端子に個別に接続され、一つの上アーム素子と一つの下アーム素子との導通によりモータ通電方向が決定される。このブリッジ回路の各パワースイッチング素子のPWM制御として、時間的に重複してオンされる上アーム素子と下アーム素子とのペアの通電に際して、上アーム素子のデューティ(オン・デューティ比を言う)を下アーム素子のデューティの所定定数倍する通電方式(上アーム素子定数倍オン方式とも称するものとする)が知られている。この上アーム素子定数倍オン方式によれば、一つの上アーム素子と一つの下アーム素子とが同時オンされ、下アーム素子がオフされ、その後、上アーム素子は、そのオン時点から下アーム素子のオン時間の所定定数倍の時間経過が経過した後、オフされる。この上アーム素子定数倍オン方式によれば、モータのインダクタンスに起因するフライホイル電流の回生を効率よく行うことができることが知られている。また、モータ通電方向にかかわらず、モータ電流を検出するためにバッテリからブリッジ回路に通電される電流を検出する方式が一般的となっている。
特開2003−259686号公報
上記したPWMフィードバック電流制御回路における電流検出は、バッテリからブリッジ回路に通電される電流がパルス状態となるため、小電流領域では電流検出が簡単ではなかった。この問題を解決するために、小電流領域ではブリッジ回路のパワースイッチング素子のデューティを定値Dminに固定して電流検出を容易とすることも考えられるが、この場合には、フィードバック制御における電流指令値と異なる電流が検出されることとなり、フィードバック制御を円滑に行えず滑らかなアシスト通電が困難であった。
本発明は上記問題に鑑みなされたものであり、小電流範囲でも正確な電流検出を可能としつつ円滑なフィードバック制御を実現した電動パワーステアリング制御装置を提供することをその目的としている。
上記課題を解決する本発明の電動パワーステアリング制御装置は、操舵トルクを検出する操舵トルク検出回路8と、ステアリング動作をアシストするための操舵アシストトルクを発生するモータの電流を検出する電流検出回路3と、上アーム素子と下アーム素子とを直列接続してなるハーフブリッジを所定数有して前記モータの電流を制御する駆動回路7と、検出された操舵トルクに基づいて演算した前記モータに通電するべき電流である電流指令値と前記電流検出回路3の電流検出値との差を解消するように前記上アーム素子及び下アーム素子をPWM制御する制御回路2とを備え、前記制御回路2は、時間的に重複してオンされる前記上アーム素子及び前記下アーム素子のどちらか一方のデューティを他方のデューティの所定定数倍に設定する電動パワーステアリング制御装置において、前記制御回路は、前記上アーム素子及び下アーム素子のデューティを前記駆動回路をオフする場合を除いて所定の最小デューティ以上に設定するとともに、時間的に重複してオンされる前記上アーム素子及び前記下アーム素子のうちデューティが小さい方の素子のオフ時点又はその直前にて前記電流検出回路の検出した前記モータの電流をサンプリングして前記電流検出値とし、前記時間的に重複してオンされる前記上アーム素子及び前記下アーム素子のデューティを前記最小デューティに設定した状態にて前記サンプリングした電流検出値を0にセットするとともに、前記時間的に重複してオンされる前記上アーム素子及び前記下アーム素子のうちデューティが小さい方の素子のデューティが前記最小デューティに固定され、かつ、大きい方の素子のデューティを前記最小デューティより大きく設定する動作範囲にて前記大きい方の素子のデューティに所定の関数関係をもつ所定の補正電流値を前記電流検出値として用いることを特徴としている。
以下、上アーム素子のデューティを下アーム素子のデューティより大きく設定する場合を例として説明する。この発明によれば、小デューティ領域にて上アーム素子及び下アーム素子のデューティを所定の定値Dminに設定し、下アーム素子のターンオフ時点にて又はその直前にて電流検出回路の検出したモータの電流をサンプリングして電流検出値とする。これにより、小電流状態でも最も好適なタイミングにて電流を正確に検出することができる。
また、下アーム素子のデューティ指令値Ddを定値Dminにセットする小電流領域にて不正確となる電流検出値の代わりに、下アーム素子のデューティ指令値Ddが定値Dminであるにもかかわらず上アーム素子のデューティ指令値Duが定値Dminより大きくなる領域において、演算された上アーム素子のデューティ指令値Duに基づいて近似的に電流検出値を創成し、この擬似的な電流検出値を用いて電流フィードバック制御を行うため、下アーム素子のデューティ指令値Ddが定値Dminであるにもかかわらず上アーム素子のデューティ指令値Duが定値Dminより大きくなる領域においてほぼ正確に電流フィードバック制御を維持することができ、この小電流領域(小操舵領域)にて円滑なトルクアシスト制御を実現することができ、操舵輪の切り始め段階での滑らかな操舵が可能となる。
好適な態様において、前記上アーム素子のデューティは、前記下アーム素子のデューティ以上に設定される。これにより、電流スイッチングを素早く行うことができる。
好適な態様において、時間的に重複してオンされる前記上アーム素子及び下アーム素子は、同時にオンされる。これにより、スイッチング制御を簡素化することができる。
以下、本発明の車両用モータ制御装置をEPS制御装置に適用した実施態様を図面を参照して具体的に説明する。図1はEPS制御装置(以下、EPSコントローラとも言う)を拡大図示したブロック図である。
(回路構成)
EPSコントローラ1は、マイクロコンピュータ2、電流センサ3、周辺IC4、モータリレー5、電源リレー6及びHブリッジ回路(モータ駆動回路)7を有し、これら回路は回路基板10に実装されている。8は車両の操舵軸に装備されてその操舵トルクを検出するトルクセンサ、9は車速センサ、11はIG電圧検出回路、12はバッテリー、13は操舵アシストトルクを発生するための操舵アシストモータである。周辺IC4はパワー増幅用のバイポーラICである。周辺IC4には、トルクセンサ8からの操舵トルク信号Stを増幅してマイクロコンピュータ2に出力するアンプ41、マイクロコンピュータ2が出力する電源リレー駆動信号Srを増幅して電源リレーのコイル通電を制御するドライバ42、電流センサ3の出力信号を増幅してマイクロコンピュータ2に出力するアンプ43、マイクロコンピュータ2が出力するモータ駆動信号(PWM信号)を増幅してHブリッジ回路7の各パワースイッチング素子に出力するゲートドライバ44、モータリレー5のコイル通電を制御するドライバ45が集積されている。
マイクロコンピュータ2には、電源リレー6を通じてバッテリー12から電源電力が給電されている。マイクロコンピュータ2には必要数のA/Dコンバータが内蔵されており、これらA/Dコンバータは、バッテリ電圧Sva、操舵アシストトルクに対応するモータ電流の演算に必要な車速センサ9からの車速Sve、アンプ41からの操舵トルクSt、IG電圧検出回路が検出したIG電圧Sig、及び、アンプ43が検出したHブリッジ回路7を通じてモータ13に流れる電流をデジタル信号に変換してマイクロコンピュータ2のCPUに出力する。これらのデジタル信号を読み込んだマイクロコンピュータ2のCPUは、後述する演算を行うことにより、操舵トルクStに対応するアシスト電流指令値を決定し、このアシスト電流指令値と検出した電流との偏差が0となるようにHブリッジ回路7のパワースイッチング素子に出力するPWM信号のデューティ比を調節するPWMフィードバック制御を実行する。ゲートドライバ44は、決定されたデューテイ比のPWM信号を創成し、それをパワー増幅してHブリッジ回路7のパワースイッチング素子に出力する。Hブリッジ回路7は電流指令値に相当する電流を操舵アシストモータ13に通電する。なお、操舵アシストモータ13及びそれを駆動制御する駆動回路には適宜選択可能な多くの形式があるが、この選択は本発明とは関係がないため、操舵アシストモータ13及びその駆動回路についての説明は省略する。
これにより、Hブリッジ回路7はマイクロコンピュータ2により指示された電流を操舵アシストモータ13に出力し、操舵アシストモータ13は操舵トルクStに対応する操舵アシストトルクを発生する。上記EPS装置及びEPSコントローラの回路構成及び動作、及び、EPSコントローラ1の回路構造は広く実用されており周知であるため、これ以上の説明は省略する。
(マイクロコンピュータ2のPWM制御)
次に、マイクロコンピュータ2のPWM制御フローを図2に示すブロック図を参照して説明する。ただし、図2に示すマイクロコンピュータ2の内部の各演算ブロックは、実際にはマイクロコンピュータ2により順次処理される演算ルーチンを示している。
まず、トルクセンサ8から出力された操舵トルクStは、操舵トルク演算器20によりたとえば所定定数を掛け算されて実際の操舵トルクの物理値に変換された後、位相補償演算器21により位相遅れが補正される。位相補償演算器21はマイクロコンピュータ2等による制御遅れを補償するサブルーチンである。位相補正された操舵トルクは、電流指令値演算器22により操舵トルクに対応するアシスト電流指令値(電流指令値ともいう)isに変換されて電流制御演算器23に入力される。電流指令値演算器22は、内蔵するマップに基づいて入力される操舵トルクStに対応するアシスト電流指令値(電流指令値)isを求めるサブルーチンである。電流制御演算器23はデューティ演算器24に電流制御演算出力値Sを出力する。
電流センサ3により検出されたモータ電流imに相当する信号電圧は増幅器43により増幅され、図示しないA/Dコンバータによりデジタル信号に変換された後、0A補正演算器25により0A補正され、電圧ー電流変換器26により電流指令値と対応する大きさ(物理値)の0A補正済みモータ電流検出値id1に変換され、検出電流補正演算器27に入力される。検出電流補正演算器27は、入力された0A補正済み電流検出値id1に後述の補正を加えて補正済電流検出値idを求め、補正済電流検出値idを電流制御演算器23に出力する。
電流制御演算器23は、入力された電流指令値isと補正済電流検出値idとの偏差を0とするべくこの偏差をPI演算し、得られた電流制御演算出力値Sをデューティ演算器24に出力するサブルーチンである。デューティ演算器24は、入力された上記偏差のPI演算値に対応する下アーム素子のデューティ指令値Ddを演算し、更に入力された上記偏差のPI演算値に対応する上アーム素子のデューティ指令値Duを演算するサブルーチンである。
演算されたデューティ指令値Dd、デューティ指令値Duはゲートドライバ44に出力され、ゲートドライバ44は、デューティ指令値Duに基づいてHブリッジ回路7の上アーム素子の制御電極に出力する上アームPWM信号Su(又は上アームPWM信号Su’)を形成し、同様にデューティ指令値Ddに基づいてHブリッジ回路7の下アーム素子の制御電極に出力する下アームPWM信号Sd(又は下アームPWM信号Sd’)を形成し、それらをHブリッジ回路7の上アーム素子及び下アーム素子の制御電極に個別に出力する。なお、上アームPWM信号Su及び下アームPWM信号Sdは等しいキャリヤ周波数をもち、デューティだけが独立に設定される。ゲートドライバ44の更なる詳細については後述される。
デューティ演算器24から出力された上アーム素子のデューティ指令値Duは、デューティ補正演算器28により上アーム素子のデューティ指令値Duに対応する検出電流補正値id2に変換される。得られた検出電流補正値id2は検出電流補正演算器27に入力されて、0A補正済電流検出値id1と加算されて補正済電流検出値idとして電流制御演算器23に出力される。
上記した電動パワーステアリング制御装置の電流フィードバック制御は従来の電動パワーステアリング制御装置と同じであるため、これ以上の説明は省略する。
(Hブリッジ回路7の説明)
次に、Hブリッジ回路7を図3を参照して説明する。Hブリッジ回路7は一対のハーフブリッジからなり、一方のハーフブリッジは上アーム素子としてのパワーMOSトランジスタ71と下アーム素子としてのパワーMOSトランジスタ72とを直列接続してなり、他方のハーフブリッジは上アーム素子としてのパワーMOSトランジスタ73と下アーム素子としてのパワーMOSトランジスタ74とを直列接続してなる。各ハーフブリッジには車載バッテリから直流電源電圧が印加されている。dは各パワーMOSトランジスタの寄生ダイオードである。操舵アシストモータ13の両端は、両ハーフブリッジの接続点からなる出力端に接続されている。操舵アシストモータ13を順方向に駆動する場合には上アーム素子71及び下アーム素子74が互いに時間的に重複してオンされ、逆方向に駆動する場合には下アーム素子72及び上アーム素子73が互いに時間的に重複してオンされる。以下、上アーム素子71及び下アーム素子74を時間的に重複してオンする場合を図4を参照して説明する。既述したように、上アーム素子71及び下アーム素子74のゲート電極にはそれぞれ所定のキャリヤ周波数によりPWM変調された信号電圧である上アームPWM信号Suと下アームPWM信号Sdとが個別に入力される。操舵アシストモータ13を逆方向に駆動する場合も本質的に上記と同じである。ただし、逆方向に駆動する場合には上アーム素子73には上アームPWM信号Su’と下アームPWM信号Sd’とがHブリッジ回路7に出力される。
(ゲートドライバ44の説明)
上アームPWM信号Su及び下アームPWM信号Sdは、入力された上アーム素子のデューティ指令値Du及び下アーム素子のデューティ指令値Ddに基づいてゲートドライバ44にて合成される。すなわち、ゲートドライバ44はPWM変調器を兼ねている。また、ゲートドライバ44には電流指令値などから求めたモータ通電方向に基づいて上アームPWM信号Su及び下アームPWM信号Sdのペアを選択するか、上アームPWM信号Su’及び下アームPWM信号Sdのペアを選択するかを決定する。
(デューティ演算器24の説明)
デューティ演算器24は、電流制御演算器23から出力される電流制御演算出力値Sに基づいて図5に示すマップに基づいて下アーム素子のデューティ指令値Ddと上アーム素子のデューティ指令値Duとを決定する。なお、上アーム素子のデューティ指令値Duは下アーム素子のデューティ指令値Ddの所定の定数(K)倍に設定されている。ただし、上アームPWM信号Suのパルスの立ち上がりエッジと下アームPWM信号Sdのパルスの立ち下がりエッジとは、図4に示すように同時点(たとえばt0)とされている。時点t1にて下アーム素子74をオフすると、モータインダクタンスに蓄積された磁気エネルギーの放出のために、まだオンしている上アーム素子71、モータ13、上アーム素子73の寄生ダイオードdを通じたフライホイル回路にフライホイル電流が流れ、磁気エネルギーが消耗し、サージ電圧を抑止することができる。蓄積エネルギーの大きさは、通電時間すなわち下アーム素子74のオン時間に正相関をもつため、下アーム素子74のオフ後の上アーム素子71のオン時間Tuは上記のように下アーム素子のオン時間Tdの定数k倍とすることが好適である。
ただし、デューティ演算器24は、演算したデューティ指令値Du、Ddが所定の小さい定値Dmin以下の場合にデューティ指令値Du、Ddを定値Dminに固定する処理を行う。これにより、モータには小電流通電が確保され、小電流の検出を確実に行うことができる。図6に、下アーム素子のデューティ指令値Ddが定値Dminに固定されている状態におけるマイクロコンピュータ2による電流サンプリングタイミングを示す。下アーム素子のデューティ指令値Ddを定値Dminに固定した状態では、モータ電流imは図6に示す波形となり、下アーム素子がオフする時点ty又はその直前(この実施例では、下アーム素子の最小オン時間Tyの80〜100%の範囲を言うものとする)にて最も変化が少ない状態となる。したがって、モータ電流imをマイクロコンピュータ2にサンプリングして読み込むには、下アーム素子がオフする時点ty又はその直前の時間帯にて行うのが最もよいことがわかる。ただこの場合、図5からわかるように、下アーム素子のデューティ指令値Ddが定値Dmin未満で、かつ、上アーム素子のデューティ指令値Duが定値Dmin以上の範囲(電流制御演算出力値SがS1〜S2の範囲)ではデューティ指令値Duとデューティ指令値Ddとの比率は、上記定数(K)倍より小さい可変値となる。
(0A補正演算器25)
しかし、定値Dmin未満の上記したデューティ指令値Du、Ddを定値Dminに固定する制御を行うと、図5に示すデューティ指令値Ddが定値Dmin未満である範囲において、図2に示す電流センサ3が検出した電流値は電流指令値演算器22が通電するべきとして出力した電流指令値isからずれてしまい、フィードバック制御が揺らいでしまう。そこで、この実施例では、0A補正演算器25は、定値Dminの場合に検出電流値を0に固定する。なお、この固定のためには、0A補正演算器25は、デューティ演算器24が定値Dminで作動していることを示す信号を受信してもよくあるいは電流センサ3からの検出電流の大きさにより判断してもよい。
(デューティ補正演算器28)
しかし、下アーム素子のデューティ指令値Ddが定値Dmin未満である場合に上記した0A補正演算器25により検出電流値を0に固定する制御を行うと、図5に示す電流制御演算出力値SがS1〜S2の範囲にてモータ電流が正確に検出されない結果として、デューティ演算器24は上アーム素子のデューティ指令値Duを演算することができない。
そこで、この実施例では、デューティ補正演算器28に上アーム素子のデューティ指令値Duを読み込み、読み込んだデューティ指令値Duが定値Dmin〜所定値Duxの範囲にて図7に示すマップを用いて擬似的な検出電流補正値id2を創成する。この検出電流補正値id2は、上記0A補正を行わない場合のモータ電流に擬似的に近似する。得られた検出電流補正値id2は検出電流補正演算器27により0A補正済電流検出値id1と加算されて補正済電流検出値idとして電流制御演算器23に出力される。
これにより、0A補正演算器25により0A補正を行うにもかかわらず、電流制御演算器23は良好にそのPI演算を行って、上アーム素子のデューティ指令値Duが定値Dmin〜所定値Duxの範囲の電流制御演算出力値S1〜S2をデューティ演算器24に出力することができ、デューティ演算器24は入力された電流制御演算出力値S1〜S2に基づいて上アーム素子のデューティ指令値Duが定値Dmin〜所定値Duxを演算することができる。
所定値Duxは、図7に示すように、下アーム素子のデューティ指令値Ddが定値Dminから外れる境界の上アーム素子のデューティ指令値Duであり、Knはこの境界におけるデューティ指令値Duのデューティ指令値Ddに対する倍率である。なお、この実施例では、Knは所定倍率Kに等しく設定されている。
上記補正制御の結果として得られる各信号の時間変化を図8のタイミングチャートに示す。図8から、上記説明した補正演算により、操舵中立点からの微小操舵範囲において、0A補正による小電流域での正確な電流検出を行うにもかかわらず滑らかなフィードバック制御を実前することができることがわかる。
実施例のEPS制御装置の構成を示すブロック図である。 EPS制御装置のマイクロコンピュータの制御フローを示すブロック図である。 Hブリッジ回路の回路図である。 Hブリッジ回路の下アーム素子と下アーム素子の作動タイミングを示すタイミングチャートである。 デューティ演算器に用いられるデューティ指令値と電流制御演算出力値との関係を示すマップである。 下アーム素子のデューティ指令値が定値Dminに固定されている状態におけるマイクロコンピュータ2による電流サンプリングタイミングを示すタイミングチャートである。 デューティ補正演算器にて用いる上アーム素子のデューティ指令値と検出電流補正値との関係を示すマップである。 各部の信号の時間変化を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1 コントローラ
2 マイクロコンピュータ
3 電流センサ
5 モータリレー
6 電源リレー
7 駆動回路
8 トルクセンサ
9 車速センサ
10 回路基板
12 バッテリー
13 操舵アシストモータ
20 操舵トルク演算器
21 位相補償演算器
22 電流指令値演算器
23 電流制御演算器
24 デューティ演算器
25 補正演算器
26 電圧ー電流変換器
27 検出電流補正演算器
28 デューティ補正演算器
41 アンプ
42 ドライバ
43 アンプ
44 ゲートドライバ
45 ドライバ
71 上アーム素子
72 下アーム素子
73 上アーム素子
74 下アーム素子

Claims (3)

  1. 操舵トルクを検出する操舵トルク検出回路8と、ステアリング動作をアシストするための操舵アシストトルクを発生するモータの電流を検出する電流検出回路3と、上アーム素子と下アーム素子とを直列接続してなるハーフブリッジを所定数有して前記モータの電流を制御する駆動回路7と、検出された操舵トルクに基づいて演算した前記モータに通電するべき電流である電流指令値と前記電流検出回路3の電流検出値との差を解消するように前記上アーム素子及び下アーム素子をPWM制御する制御回路2とを備え、前記制御回路2は、時間的に重複してオンされる前記上アーム素子及び前記下アーム素子のどちらか一方のデューティを他方のデューティの所定定数倍に設定する電動パワーステアリング制御装置において、
    前記制御回路は、前記上アーム素子及び下アーム素子のデューティを前記駆動回路をオフする場合を除いて所定の最小デューティ以上に設定するとともに、時間的に重複してオンされる前記上アーム素子及び前記下アーム素子のうちデューティが小さい方の素子のオフ時点又はその直前にて前記電流検出回路の検出した前記モータの電流をサンプリングして前記電流検出値とし、前記時間的に重複してオンされる前記上アーム素子及び前記下アーム素子のデューティを前記最小デューティに設定した状態にて前記サンプリングした電流検出値を0にセットするとともに、前記時間的に重複してオンされる前記上アーム素子及び前記下アーム素子のうちデューティが小さい方の素子のデューティが前記最小デューティに固定され、かつ、大きい方の素子のデューティを前記最小デューティより大きく設定する動作範囲にて前記大きい方の素子のデューティに所定の関数関係をもつ所定の補正電流値を前記電流検出値として用いることを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
  2. 請求項1記載の電動パワーステアリング制御装置において、
    前記上アーム素子のデューティは、前記下アーム素子のデューティ以上に設定されることを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
  3. 請求項2記載の電動パワーステアリング制御装置において、
    時間的に重複してオンされる前記上アーム素子及び下アーム素子は、同時にオンされることを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
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