JP4496589B2 - パチンコ遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、パチンコ遊技機は、長方形状の遊技盤の表面に外レールと内レールとによりほぼ円形状の遊技領域を形成し、遊技領域内に入賞口や表示装置などの各種遊技機器を配置したものとなっている。また、パチンコ遊技機は、遊技場でのパチンコ遊技機の台交換の際の便宜等のため、全体の高さ及び幅は製造者の相違にかかわらず、ほぼ一定となっている。かかる現状においては、開閉扉枠等のパチンコ遊技機特有の構造からして、パチンコ遊技機の遊技領域も、製造者の相違にかかわらず、直径380mm程度の円形に固定されていた。
【0003】
そして、近年のパチンコ遊技機の遊技内容の複雑化に伴い、製造者側では、上記のように直径380mm程度の円形となる限られた遊技領域内でいかにして遊技の興趣を高めつつ各種遊技機器や釘等を配置するかが関心事となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、限られた遊技領域内での各種遊技機器等の配置には自ずと限界があ
【0005】
本発明は、以上例示した事情に鑑みてなされたものであり、遊技領域の大きさに関してこれまでの固定観念を覆し、より興味深い遊技を実現することが可能となるパチンコ遊技機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的等を解決するべく、本発明は、開閉枠に遊技盤を取り付けたパチンコ遊技機において、
内レール及び外レールを遊技盤面の前方に配置し、
前記内レール及び外レールによって囲まれた領域によって遊技領域を構成し、かつ前記内レール及び外レールが並行する部分によって発射装置から発射された遊技球を遊技領域の上部へ誘導する誘導レールを構成し、
前記内レールには、その下端部を前記遊技盤の下端縁よりも下方に突出させて突出部を形成し、
少なくとも前記突出部によって、前記遊技領域の下端部に至った遊技球を遊技領域から排出するアウト口を形成し、前記突出部のうち、遊技球を受ける部位に補強手段を設けたことを特徴とする。
また、前記補強手段は、複数のリブであることとしてもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】
1.外枠に対し前枠を開閉自在に取り付け、前枠の後側には遊技盤を取り付け、前枠の前面側にはガラス扉枠を開閉自在に取り付けたパチンコ遊技機において、遊技領域の一部が遊技盤表面からはみ出た状態に形成したことを特徴とするパチンコ遊技機。
【0008】
手段1によれば、遊技領域の一部が遊技盤表面からはみ出すようにして形成されているので、従来のように遊技盤面の面積に左右されることなく、遊技領域を画定することが可能となって、遊技領域の拡大を図ることができる。
【0009】
2.外枠に対し前枠を開閉自在に取り付け、前枠の後側には遊技盤を取り付け、前枠の前面側にはガラス扉枠を開閉自在に取り付けたパチンコ遊技機において、遊技領域を、遊技盤表面と前枠とによって構成したことを特徴とするパチンコ遊技機。
【0010】
手段2によれば、遊技領域の一部が遊技盤表面から欠落する程度に大きく形成されていても、その欠落部分を前枠によって補うことにより遊技領域を構成できるので、従来のように遊技盤面の大きさに左右されることなく遊技領域を画定することが可能となって、遊技領域の拡大を図ることができる。
【0011】
3.外枠に対し前枠を開閉自在に取り付け、前枠の後側には遊技盤を取り付け、前枠の前面側にはガラス扉枠を開閉自在に取り付けたパチンコ遊技機において、前枠を合成樹脂によって形成し、前枠の窓孔によって遊技領域の外延を画定し、前枠には更に発射された遊技球を遊技領域の主要領域へ誘導する誘導レールを設けたことを特徴とするパチンコ遊技機。
【0012】
手段3によれば、誘導レール部分が遊技盤に直接形成されるものではなく、前枠に形成されているので、誘導レール部分が遊技盤面から逸脱した位置に配置されていても遊技領域を構成できるので、従来のように遊技盤面の大きさに左右されることなく遊技領域を画定することが可能となって、遊技領域の拡大を図ることができる。
【0013】
4.遊技盤の前面側に所定の遊技領域を形成し、該遊技領域内に1又は複数の遊技機器を有するパチンコ遊技機において、遊技領域を外れた箇所にアウト口を設けたことを特徴とするパチンコ遊技機。
【0014】
手段4によれば、アウト口を遊技領域から外れた箇所に設けたことにより、遊技領域がアウト口の分だけ狭くなるという従来の不都合を解消し、遊技領域を広く使用することが可能となる。なお、かかる手段4と上記手段1乃至手段3のいずれかとを組み合わせて構成することも可能である。
【0015】
5.遊技盤の前面側に所定の遊技領域を形成し、該遊技領域内に1又は複数の遊技機器を有するパチンコ遊技機において、遊技領域を略円形状に形成し、遊技領域の最下縁を含む遊技領域外にアウト口を設けたことを特徴とするパチンコ遊技機。
【0016】
手段5によれば、アウト口を略円形状の遊技領域から外れた下方位置に設けたことにより、遊技領域がアウト口の分だけ狭くなるという従来の不都合を解消し、遊技領域を広く使用することが可能となる。なお、かかる手段5と上記手段1乃至手段3のいずれかとを組み合わせて構成することも可能である。
【0017】
6.前枠に遊技盤を取り付け、遊技盤の前面側に所定の遊技領域を形成し、該遊技領域内に1又は複数の遊技機器を有するパチンコ遊技機において、遊技領域を遊技盤の下端位置まで延長し、遊技盤の下方にアウト口を設けて遊技領域の下部とアウト口とを連通させたことを特徴とするパチンコ遊技機。
【0018】
手段6によれば、アウト口を遊技領域から外れた箇所に設けたことにより、遊技領域がアウト口の分だけ狭くなるという従来の不都合を解消し、遊技領域を広く使用することが可能となる。また、アウト口は遊技盤にルータ加工を施すことなく形成できるので、パチンコ遊技機の製造上の利点が大きい。なお、かかる手段6と上記手段1乃至手段3のいずれかとを組み合わせて構成することも可能である。
【0019】
7.前枠に遊技盤を取り付け、遊技盤の前面側に所定の遊技領域を形成し、該遊技領域内に1又は複数の遊技機器を有するパチンコ遊技機において、前記前枠が遊技盤の前面側に遊技領域を画定する仕切を構成し、該仕切の下部が下方に開口されており、該開口をアウト口に連通させたことを特徴とするパチンコ遊技機。
【0020】
手段7によれば、アウト口を直接遊技盤にルータ加工を施して貫通孔を形成することで制作するのではなく、遊技領域を画定する仕切の下部を下方に開口させてその開口をアウト口に連通させる構成としているので、アウト口の設計上の自由度が高まり、遊技領域拡大の際に無理が生じにくくなる。なお、かかる手段7と上記手段1乃至手段3のいずれかとを組み合わせて構成することも可能である。
【0021】
8.前枠に遊技盤を取り付け、遊技盤の前面側に所定の遊技領域を形成し、該遊技領域内に1又は複数の遊技機器を有するパチンコ遊技機において、前記前枠が遊技盤の前面側に遊技領域を画定する仕切を有し、該仕切の下部が下方に開口されており、該開口を下方より覆う被覆片によって囲まれた領域をアウト口としたことを特徴とするパチンコ遊技機。
【0022】
手段8によれば、アウト口を直接遊技盤にルータ加工を施して貫通孔を形成することで制作するのではなく、遊技領域を画定する仕切の下部を下方に開口させてその開口を下方より被覆片で覆ってアウト口とする構成としているので、アウト口の設計上の自由度が高まり、遊技領域拡大の際に無理が生じにくくなる。なお、かかる手段8と上記手段1乃至手段3のいずれかとを組み合わせて構成することも可能である。
【0023】
9.前記被覆片は前記仕切と一体形成されたものであることを特徴とする手段8記載のパチンコ遊技機。
【0024】
手段9によれば、仕切と被覆片とが一体形成されることから、これらを前枠の制作時に一括して形成することができ、製造上の利点が高まる。
【0025】
10.前記被覆片の下面は手前側から奥側へ向けて傾斜しており、前記開口より落下する遊技球を奥側へ案内することを特徴とする手段8又は9記載のパチンコ遊技機。
【0026】
手段10によれば、アウト口を構成する被覆片が上面で遊技球を受けた後、同遊技球を円滑にアウト口から排出することができ、球詰まりを確実に防止することができる利点がある。
【0027】
11.遊技領域を遊技盤の下端位置まで延長し、遊技盤の下方にアウト口が配置されるように、前記開口が形成されていることを特徴とする手段7乃至10のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
【0028】
手段11によれば、遊技領域を遊技盤の下端位置まで延長することで遊技領域の拡大を図ると同時に、アウト口は遊技盤面より下方に配置されることとなることからアウト口のためのルータ加工を遊技盤に施す必要がなくなる。
【0029】
12.外枠に対し前枠を開閉自在に取り付け、前枠の後側には遊技盤を取り付け、前枠の前面側にはガラス扉枠を開閉自在に取り付けたパチンコ遊技機において、遊技盤の表面側には遊技領域が形成されており、該遊技領域は当該遊技領域の主要部に発射された遊技球を誘導する誘導レールを有し、該誘導レールは外レール及び内レールから構成し、更に、前記ガラス扉枠のうち縦の部分を、遊技機正面からみて前記誘導レールに重複する程度に形成したことを特徴とするパチンコ遊技機。
【0030】
手段12によれば、誘導レールと重複する程度にまでガラス扉枠の縦の部分を配置するようにしたことで、たとえ遊技領域が拡大されてもガラス扉枠の縦の部分を十分な太さに形成することができ、非常に重いガラスを支持するに十分な強度をガラス扉枠に持たせることができる。また、誘導レールの側方部分は遊技球を遊技領域の主要部へ導くための案内に過ぎないので、たとえガラス扉枠と重複していても遊技に支障はない。なお、かかる手段12と上記手段1乃至手段11のいずれかとを組み合わせて構成することも可能である。
【0031】
13.前記ガラス扉枠のうち縦の部分を、遊技機正面からみて前記誘導レールの内レールに差し掛かる程度まで重複するように形成したことを特徴とする手段12記載のパチンコ遊技機。
【0032】
手段13によれば、内レールにまで差し掛かる程度にガラス扉枠の縦の部分が重複するように構成することで、遊技領域拡大とガラス扉枠の強度確保という相反する目的を同時に達成することができる。
【0033】
14.前記ガラス扉枠を合成樹脂により形成したことを特徴とする手段12又は13記載のパチンコ遊技機。
【0034】
手段14によれば、ガラス扉枠を合成樹脂によって構成することで、ガラス扉枠の形状の自由度が高まり、例えばガラス扉枠にランプ等の表示手段を設けたり、ガラス扉枠に上皿を一体に設けるといった斬新な構成を採用することが可能となる。
【0035】
15.外枠に対し前枠を開閉自在に取り付け、前枠の後側には遊技盤を取り付け、前枠の前面側にはガラス扉枠を開閉自在に取り付けたパチンコ遊技機において、前記ガラス扉枠に取り付けられるガラスは、遊技機正面からみて前記遊技領域外延より内側に配置される部分が存在する程度に小さく形成されていることを特徴とするパチンコ遊技機。
【0036】
手段15によれば、ガラスの大きさを遊技領域外延より内側に配置される部分が存在する程度に小さく形成することで、ガラス扉枠にかかる重量を低減することができる。また、遊技領域の周縁部分は例えば誘導レール等が存在するものであるから、その部分にガラスが存在せず誘導レール等を見ることができなくても遊技には支障がない。なお、かかる手段15と上記手段1乃至手段14のいずれかとを組み合わせて構成することも可能である。
【0037】
16.外枠に対し前枠を開閉自在に取り付け、前枠の後側には遊技盤を取り付け、前枠の前面側にはガラス扉枠を開閉自在に取り付けたパチンコ遊技機において、前記ガラス扉枠に取り付けられるガラスは、発射された遊技球を遊技領域へ誘導する誘導レールの前面側を一部のみ被覆し、被覆されていない箇所は別のカバー部材によって誘導レールからの遊技球の脱落を防止したことを特徴とするパチンコ遊技機。
【0038】
手段16によれば、ガラスが誘導レールの全部を被覆するものではないことからガラスを小さくすることができてその重量を低減でき、ガラス扉枠の強度上の問題、特に遊技領域拡大により縦の部分が細くなることに伴う強度低下の問題を解消し得る。また、誘導レールを通過する遊技球を遊技者が見ることができなくても遊技には支障がないが、上記のとおり誘導レールの少なくとも一部にガラスが存在しないことでそこから遊技球が脱落するおそれがある。しかし、本手段16ではカバー部材が設けられているので、誘導レールからの遊技球の脱落を防止することができる。なお、かかる手段16と上記手段1乃至手段14のいずれかとを組み合わせて構成することも可能である。
【0039】
17.前記カバー部材はガラス扉枠に設けられ、ガラス扉枠の閉鎖状態時において遊技球の脱落防止機能を果たすことを特徴とする手段16記載のパチンコ遊技機。
【0040】
手段17によれば、ガラス扉枠にカバー部材が設けられていることから、ガラス扉枠の開放時にはカバー部材も追従するため、誘導レール手前側がカバー部材に邪魔されることなく開放され、誘導レールの清掃等の邪魔にはならない。
【0041】
18.前記カバー部材は、ガラス扉枠に固定され且つガラス周縁を支持するガラス支持用枠部に付設されていることを特徴とする手段17記載のパチンコ遊技機。
【0042】
手段18によれば、ガラス扉枠のガラス支持用枠部にカバー部材を付設することで、ガラス支持用枠部の製作に付随してカバー部材を製作することができる。しかも、ガラスの周縁部にカバー部材を容易に配置できる位置関係となるので、誘導レールのカバーに適している。
【0043】
19.外枠に対し前枠を開閉自在に取り付け、前枠の後側には遊技盤を取り付け、前枠の前面側にはガラス扉枠を開閉自在に取り付けたパチンコ遊技機において、前記ガラス扉枠には遊技球を球発射装置へ導く前に一旦貯留される球受皿を一体に取り付けたことを特徴とするパチンコ遊技機。
【0044】
手段19によれば、遊技領域拡大に伴ってガラス扉枠の強度が低下するおそれがあるが、これと一体に球受皿を設けたことにより、かかる球受皿の部分によってガラス扉枠の下側の強度を高めることができる。なお、従来のようにガラス扉枠と球受皿とを分離した構成とした場合にはそれぞれの強度維持のために横方向に補強フレームを設ける必要等によって遊技領域の拡大が困難である。以上により、遊技領域拡大を図りつつガラス扉枠に十分な強度をもたせることができる利点がある。
【0045】
20.外枠に対し前枠を開閉自在に取り付け、前枠の後側には遊技盤を取り付け、前枠の前面側にはガラス扉枠を開閉自在に取り付けたパチンコ遊技機において、遊技球を球発射装置へ導く前に一旦貯留される球受皿を遊技機の前面下部に設け、該球受皿の球受面が遊技機下端より270mm以下となる範囲に配置されるように構成したことを特徴とするパチンコ遊技機。
【0046】
手段20によれば、球受皿を、その球受面が遊技機下端より270mm以下となる位置に配置したことから、従来のように球受面が下端より300mm程度も高い位置に配置されていた場合に比べて遊技領域を拡大し易くなる利点がある。なお、かかる手段20は、手段19と組合せることにより一層容易に達成することができる。
【0047】
21.前記球受皿の球受面が遊技機下端より260mm以下、250mm以下、240mm、230mm、220mm、210mm又は200mm以下となる範囲に配置されるように構成したことを特徴とする手段20記載のパチンコ遊技機。手段21によれば、球受面の遊技機下端からの距離が以上のように小さくなる程、上記手段20の効果が一層顕著となる。なお、200mm未満とする場合には前記球受皿の下方に別の球受皿(所謂下皿)を設けることが困難となるため、所謂下皿を設ける場合には下限値は200mmとなる。勿論、所謂下皿を省略して構成すれば200mm以下の設定が可能である。
【0048】
22.外枠に対し前枠を開閉自在に取り付け、前枠の後側には遊技盤を取り付け、前枠の前面側にはガラス扉枠を開閉自在に取り付けたパチンコ遊技機において、遊技球を球発射装置へ導く前に一旦貯留される球受皿を遊技機の前面下部に設け、該球受皿に遊技球が払い出される球払出通路を、前記遊技盤の下方に設けたことを特徴とするパチンコ遊技機。
【0049】
手段22によれば、遊技盤の下方に球払出通路を設けることで、遊技盤に球払出通路のための貫通孔や切欠をルータ加工により形成する必要がなくなり、その加工の手間がなくなるばかりか、遊技盤面の下部領域を遊技領域のために用いることが可能となって遊技領域拡大に寄与する。
【0050】
23.前記球払出通路は、前枠に形成された第1通路と、ガラス扉枠に形成されて第1通路から遊技球を球受皿へ導く第2通路とから構成したことを特徴とする手段22記載のパチンコ遊技機。
【0051】
手段23によれば、球払出通路を前枠側の第1通路とガラス扉枠側の第2通路とから構成したことで、通路設計が容易になる。
【0052】
24.前記ガラス扉枠の下方位置には前記球受皿とは別に下球受皿を設け、前記ガラス扉枠の開放時には第1通路と第2通路との連通状態が解除されて第1通路から前記下球受皿へ遊技球が導かれるように構成したことを特徴とする手段23記載のパチンコ遊技機。
【0053】
手段24によれば、ガラス扉枠を開放して第1通路と第2通路との連通状態が解除されると球受皿に遊技球が払い出されることがないが、第1通路を流通する遊技球は当該第1通路から直接下球受皿へ導かれるので、ガラス扉枠の開閉にかかわらず遊技球の払出が円滑に行われる。従って、ガラス扉枠に球受皿を一体に設けたことによる払出球の取扱上の難点を簡易な構成によって解消することができる。その結果、遊技領域を容易に拡大することができる。
【0054】
25.前記ガラス扉枠の下方位置には前記球受皿とは別に下球受皿を設け、前記第1通路は下球受皿に連通する通路であり、第1通路にはガラス扉枠の閉鎖時に前記第2通路が入り込むための開口を設けたことを特徴とする手段23記載のパチンコ遊技機。
【0055】
手段25によれば、ガラス扉枠を開放した状態では遊技球は第1通路から直接下球受皿に払い出される一方、ガラス扉枠を閉鎖した状態では遊技球は第1通路から第2通路を介して球受皿へ払い出される。従って、ガラス扉枠に球受皿を一体に設けたことによる払出球の取扱上の難点を簡易な構成によって解消することができる。その結果、遊技領域を容易に拡大することができる。
【0056】
なお、以上の手段19乃至手段25の各手段を、手段1乃至手段18のいずれかの手段と組合せることで、遊技領域拡大に一層寄与することとなる。
【0057】
26.遊技領域の幅を少なくとも400mm以上としたことを特徴とする手段1乃至25のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
【0058】
手段26によれば、遊技領域の幅が従来のパチンコ遊技機よりも広い400mm以上とされていることから、遊技領域に配置される遊技機器の設置上の自由度が高まるとともに比較的大きな遊技機器や多数の遊技機器の配置も容易に行うことができる。
【0059】
27.前記幅を410mm以上、420mm以上、430mm以上、440mm以上、450mm以上、460mm以上、470mm以上、480mm以上、又は490mm以上としたことを特徴とする手段26記載のパチンコ遊技機。手段27によれば、最低値が大きくなる程、手段26の効果が一層顕著なものとなる。
【0060】
28.遊技領域の高さを少なくとも400mm以上としたことを特徴とする手段1乃至27のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
【0061】
手段28によれば、遊技領域の高さが従来のパチンコ遊技機よりも広い400mm以上とされていることから、遊技領域に配置される遊技機器の設置上の自由度が高まるとともに比較的大きな遊技機器や多数の遊技機器の配置も容易に行うことができる。
【0062】
29.前記高さを410mm以上、420mm以上、430mm以上、440mm以上、450mm以上、460mm以上、470mm以上、480mm以上、又は490mm以上としたことを特徴とする手段28記載のパチンコ遊技機。手段29によれば、最低値が大きくなる程、手段28の効果が一層顕著なものとなる。
【0063】
30.遊技領域の幅及び高さを少なくとも400mm以上としたことを特徴とする手段1乃至25のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
【0064】
手段30によれば、遊技領域の幅及び高さが従来のパチンコ遊技機よりも広い400mm以上とされていることから、遊技領域に配される遊技機器の設置上の自由度が高まるとともに比較的大きな遊技機器や多数の遊技機器の配置も容易に行うことができる。特に、幅及び高さの両方について従来の固定観念を覆して広くしていることで、ダイナミックな遊技形態を提供することが可能となる。
【0065】
31.前記幅及び高さを410mm以上、420mm以上、430mm以上、440mm以上、450mm以上、460mm以上、470mm以上、480mm以上、490mm以上としたことを特徴とする手段30記載のパチンコ遊技機。手段31によれば、幅及び高さの最低値が大きくなる程、上記効果が一層顕著なものとなる。
【0066】
32.遊技領域を略円形状に形成し、遊技領域の直径を少なくとも400mm以上としたことを特徴とする手段1乃至25のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
【0067】
手段32によれば、略円形状となる遊技領域の直径が従来のパチンコ遊技機よりも広い400mm以上とされていることから、遊技領域に配される遊技機器の設置上の自由度が高まるとともに比較的大きな遊技機器や多数の遊技機器の配置も容易に行うことができる。特に、遊技領域を構成する略円形領域については上下左右のすべての方向について従来の固定観念を覆して広くしていることで、ダイナミックな遊技形態を提供することが可能となる。
【0068】
33.前記直径を410mm以上、420mm以上、430mm以上、440mm以上、450mm以上、460mm以上、470mm以上、480mm以上又は490mm以上としたことを特徴とする手段32記載のパチンコ遊技機。手段33によれば、最低値が大きくなる程、手段32の効果が一層顕著なものとなる。
【0069】
34.前記遊技盤の表面積に対する遊技領域の面積を60パーセント以上としたことを特徴とする手段1乃至33のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
【0070】
手段34によれば、遊技盤との対比において遊技領域が60パーセント以上という広い占有面積を有することで、例えば遊技盤として既存のものを利用した場合であっても、十分に大きな遊技領域を確保することができる。これによりダイナミックな遊技形態を提供することが可能となる。ちなみに、従来は上記した比率はおよそ50パーセント程度に過ぎず、遊技盤面の有効利用は十分に図られておらず、遊技領域もその分小さくならざるをえなかった。
【0071】
35.前記遊技盤の表面積に対する遊技領域の面積を65パーセント以上、70パーセント以上、75パーセント以上又は80パーセント以上としたことを特徴とする手段34記載のパチンコ遊技機。手段35によれば、比率の最低値が大きくなる程、手段34の効果が一層顕著なものとなる。
【0072】
36.前記遊技領域の一部は遊技盤面を越えて形成されており、遊技盤の表面積に対する遊技領域の面積を60パーセント以上としたことを特徴とする手段1乃至33のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
【0073】
手段36によれば、遊技盤との対比において遊技領域が60パーセント以上という広い占有面積を有することで、例えば遊技盤として既存のものを利用した場合であっても、十分に大きな遊技領域を確保することができる。これによりダイナミックな遊技形態を提供することが可能となる。特に、遊技領域の十分な大きさを確保すべく遊技領域の一部が遊技盤面を越えて形成されており、これにより上記した比率の実現に寄与することとなっている。ちなみに、従来は上記した比率はおよそ50パーセント程度に過ぎず、遊技盤面の有効利用は十分に図られておらず、遊技領域もその分小さくならざるをえなかった。
【0074】
37.前記遊技盤の表面積に対する遊技領域の面積を65パーセント以上、70パーセント以上、75パーセント以上又は80パーセント以上としたことを特徴とする手段36記載のパチンコ遊技機。手段37によれば、比率の最低値が大きくなる程、手段36の効果が一層顕著なものとなる。
【0075】
38.パチンコ遊技機全体の正面側の面積に対する遊技領域の面積を35パーセント以上としたことを特徴とする手段1乃至37のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
【0076】
手段38によれば、パチンコ遊技機全体の正面側の面積との対比において遊技領域の面積が35パーセント以上という広い占有面積を有することで、例えば遊技盤として既存のものを利用した場合であっても、十分に大きな遊技領域を確保することができる。これによりダイナミックな遊技形態を提供することが可能となる。ちなみに、従来は上記した比率はおよそ28パーセント程度に過ぎず、遊技盤面の有効利用は十分に図られておらず、遊技領域もその分小さくならざるをえなかった。
【0077】
39.前記パチンコ遊技機の正面側の面積に対する遊技領域の面積を40パーセント以上、45パーセント以上、又は50パーセント以上としたことを特徴とする手段38記載のパチンコ遊技機。手段39によれば、比率の最低値が大きくなる程、手段38の効果が一層顕著なものとなる。
【0078】
40.遊技領域の上端位置と外枠上端位置との高さ方向の距離を80mm以下としたことを特徴とする手段1乃至39のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
【0079】
手段40によれば、遊技領域の上端位置と外枠上端位置との間の距離を80mm以下としているので、遊技領域を十分に上部にまで広げることができる。これにより、遊技領域の大きさを従来よりも大きくした場合において、天釘位置を従来の位置よりも上方に配置することができ、結果としてその下方に設けられる可変表示装置等の遊技機器を遊技者に違和感のないように配置することが可能となる。また、遊技領域を拡大した場合に上記のように遊技領域の上端位置と外枠上端位置との高さ方向の距離を80mm以下と比較的小さく設定することによって、遊技領域が異常に下方に配置されることを防止できる。
【0080】
41.前記距離を70mm以下、60mm以下、又は50mm以下としたことを特徴とする手段40記載のパチンコ遊技機。手段41によれば、距離の最低値が小さくなる程、前記手段40の効果が一層顕著なものとなる。
【0081】
42.遊技領域の左端位置と外枠左端位置との幅方向の距離を50mm以下としたことを特徴とする手段1乃至41のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
【0082】
手段42によれば、遊技領域の左端位置と外枠左端位置との間の距離を50mm以下としているので、遊技領域を十分に上部にまで広げることができる。
【0083】
43.前記距離を40mm以下、30mm以下、又は20mm以下としたことを特徴とする手段42記載のパチンコ遊技機。手段43によれば、距離の最低値が小さくなる程、前記手段42の効果が一層顕著なものとなる。
【0084】
44.遊技領域の右端位置と外枠右端位置との幅方向の距離を50mm以下としたことを特徴とするパチンコ遊技機。
【0085】
手段44によれば、遊技領域の右端位置と外枠右端位置との間の距離を50mm以下としているので、遊技領域を十分に上部にまで広げることができる。
【0086】
45.前記距離を40mm以下、30mm以下、又は20mm以下としたことを特徴とする手段44記載のパチンコ遊技機。手段44によれば、距離の最低値が小さくなる程、前記手段37の効果が一層顕著なものとなる。
【0087】
46.前記遊技領域は、外枠の内周側範囲内に遊技領域全体が入り込み得る大きさを限界値としたことを特徴とする手段1乃至45のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
【0088】
手段46によれば、外枠によってパチンコ遊技機の外形の大きさが画定される。従って、以上の各手段において説明した数値の上限に関しては、前記遊技領域の幅の最大値は外枠の内側幅以内とすることを要し、また、前記遊技領域の高さの最大値は外枠の内側高さ以内とすることを要し、さらに、前記遊技領域の半径の最大値は外枠の内側幅又は内側高さのうち短い方の長さ以内とすることを要する。即ち、遊技領域の大きさを特定する場合、その限界として外枠の内周側範囲内に遊技領域が入り込み得る大きさとなっている必要がある。なお、人間工学的見地からは、以上の各手段において説明した数値の上限に関しては、遊技領域の幅の最大値は、700mm以内が望ましく、650mm以内がより望ましく、600mm以内がさらに望ましい。また、550mm以下でもよい。さらに、遊技領域の高さは650mm以内が望ましく、600mm以内がより望ましい。また、550mm以内としてもよい。
【0089】
47.前記前枠は合成樹脂により一体形成されており、該前枠に直接遊技盤が取り付けられていることを特徴とする手段46記載のパチンコ遊技機。
【0090】
手段47によれば、従来一般に木製であった前枠を合成樹脂によって構成したことで、前枠の形状の自由度が増し、中枠を利用することなく直接前枠に遊技機を取り付けることができる。
【0091】
48.前記前枠には窓孔が形成され、該窓孔によって遊技盤の露出された領域の全部又は一部を遊技領域としたことを特徴とする手段46又は47記載のパチンコ遊技機。
【0092】
手段48によれば、例えば従来のように遊技盤面に内外の誘導レールをプレスして遊技領域を構成する必要がなくなり、遊技盤だけを交換するということも容易に実現でき、枠側の構成の再利用が促進される。特に、手段47のように前枠を合成樹脂とすることで、形状の自由度の高さによって、手段48の実現が容易になる利点がある。
【0093】
49.前記前枠を閉状態に維持するロック機構を内蔵し、かつ、ロック解除のための解除キーを遊技領域の最大幅となる位置を避けて配置したことを特徴とする手段1乃至48のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
【0094】
手段49によれば、ロック機構や、解除キーをパチンコ遊技機に配置する際に、解除キーを遊技領域の最大幅となる位置を避けて配置したので、解除キーの存在により遊技領域の拡大が阻害されることを防止することができる。
【0095】
50.前記前枠より前にはガラス扉枠を開閉自在に取り付け、該ガラス扉枠を閉状態に維持するロック機構を内蔵し、ロック解除のための解除キーを前記前枠のための解除キーと兼用したことを特徴とする手段49記載のパチンコ遊技機。
【0096】
手段50によれば、前枠用の解除キーとガラス扉枠用の解除キーとが兼用されているので、両機能を兼ねた解除キーを遊技領域の最大幅となる位置を避けて配置することで、容易に遊技領域の拡大を促進することができる。
【0097】
51.前記解除キーを前枠(又はガラス扉枠)の略上角部又は略下角部に配置したことを特徴とする手段49又は50記載のパチンコ遊技機。
【0098】
手段51によれば、遊技領域が例えば略円形といった一般的な形状をなしている場合においては、ガラス扉枠等の略上角部及び略下角部には比較的余裕があるため、ここに解除キーを配置することで、解除キーを無理なく配置しつつ遊技領域を拡大することができる。なお、この場合、略上角部には遊技の興趣を高めたり所定の報知を行うためのランプ等が配置されることが多いこと、及び解除キーを上部に配置することは外観上好ましくないこと等を考慮すると、略下角部に解除キーを配置することが最も好ましい。
【0099】
52.遊技領域内に有する遊技機器の一つとして可変表示装置を設けたことを特徴とする手段1乃至51のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
【0100】
手段52によれば、可変表示装置を設けることで、遊技球の挙動のみに頼った遊技とならず表示の変化も楽しませることができるため、遊技に変化を与えることができる。
【0101】
53.前記可変表示装置は遊技領域の中間位置に配置され、遊技領域には可変表示装置の全周囲に遊技球が通過し得る領域が残されていることを特徴とする手段52記載のパチンコ遊技機。
【0102】
手段53によれば、遊技領域拡大によって、比較的大きな可変表示装置を遊技領域の中間位置に配置した場合においても、その可変表示装置によって遊技球の通過領域がなくなってしまうことがなく、無理に可変表示装置の上部から下部へ導く通路を当該可変表示装置に設ける必要がなくなる。
【0103】
54.前記遊技領域内における可変表示装置の左右両側又は左右一方は、遊技球の移動経路(落下経路)が一義的に規制されることなく所定の遊びをもって通過可能な幅を有することを特徴とする手段53記載のパチンコ遊技機。
【0104】
手段54によれば、遊技領域拡大によって、比較的大きな可変表示装置を遊技領域の中間位置に配置した場合においても、その可変表示装置の側方での遊技球の移動(落下)に関して自由な挙動が発生し、遊技球を用いたパチンコ遊技機の本来の面白みをなくしてしまうおそれがない。また、無理に可変表示装置の上部から下部へ導く通路を当該可変表示装置に設ける必要もなくなる。
【0105】
55.前記遊技領域内における可変表示装置の左右両側又は左右一方には、1又は複数の役物(入賞口や通過口や風車や可動部材や表示装置等)が配置されている手段52乃至54のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
【0106】
手段55によれば、遊技領域拡大によって、比較的大きな可変表示装置が配置されていても、可変表示装置の側方に役物を配置することができ、大画面を用いたダイナミックな表示演出を実現しつつ、遊技球の挙動についても可変表示装置の下方での挙動の制限されず全体として大きな変化を与えることができる。
【0107】
56.前記遊技領域内における可変表示装置の左右両側又は左右一方には、1又は複数の役物(例えば入賞口や通過口や役物風車や可動部材や表示装置等)及び遊技球を誘導する誘導部材(三角釘や誘導釘や誘導通路や誘導風車等)がそれぞれ配置されている手段52乃至54のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
【0108】
手段56によれば、遊技領域拡大によって、比較的大きな可変表示装置が配置されていても、可変表示装置の側方に役物及び誘導部材を配置することができ、大画面を用いたダイナミックな表示演出を実現しつつ、遊技球の挙動についても可変表示装置の下方での挙動の制限されず全体として大きな変化を与えることができる。
【0109】
57.前記誘導部材は一側方につき複数設けられている手段48又は49記載のパチンコ遊技機。
【0110】
58.前記誘導部材は、釘を複数配置することで形成され、かつ、それら釘が正面三角形状に配置構成されているものからなっている手段50記載のパチンコ遊技機。なお、ここでいう釘は、金属製のものに限られず例えば樹脂よりなっていてもよい。
【0111】
59.前記役物は一側方につき複数設けられている手段55又は56記載のパチンコ遊技機。
【0112】
かかる手段52によれば、遊技領域拡大によって、比較的大きな可変表示装置が配置されていても、可変表示装置の側方に複数の役物を配置することができ、大画面を用いたダイナミックな表示演出を実現しつつ遊技球の挙動にも大きな変化を与えることができる。なお、複数の役物は単一の取付基板に設けられていてもよい。
【0113】
60.前記可変表示装置は8インチ以上又はより好ましくは10インチ以上の表示画面を有することを特徴とする手段52乃至59のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
【0114】
手段60によれば、遊技球の挙動を十分に確保するには従来の遊技領域の大きさではせいぜい7インチ画面の可変表示装置が限界であって、それ以上の大きさの可変表示装置を用いた場合には遊技球の挙動が非常に限られたものとなっていたため殆ど採用されていなかったが、遊技領域拡大に伴って8インチ以上の画面を有するものであれば余裕をもって遊技球の挙動に変化を与えるゲージ構成を実現でき、10インチ以上の画面であっても十分に対応できる利点がある。
【0115】
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0116】
図1,2に示すように、パチンコ機1は、外枠2と、該外枠2の前部に設けられ外枠2の一側部にて開閉可能に支持された前面枠3とを備えている。外枠2は、板材により全体として矩形状に構成されている。本実施の形態において、外枠2の上下方向の長さは808mm、左右方向の長さは520mmとなっている(従来と同等サイズ)。前面枠3はポリカーボネート樹脂により構成されている。尚、外枠2は、パチンコ機1のベースとなる枠であり、前面枠3は、外枠2に対し、開閉可能に設けられたものである。従って、外枠2は樹脂により構成されていてもよく、あたかも外枠2及び前面枠3が一体のように見えるものでもよい。また、その前面枠3の前面側には、ガラス扉枠4が開閉自在に設けられている。ガラス扉枠4の左右方向の長さは、前面枠3とほぼ同等であり、該ガラス扉枠4によって前面枠3の下部を除くほとんどの部分が覆われるようになっている。
【0117】
前記前面枠3の後側(ガラス扉枠4の奥、外枠2の内側)には、図3に示すような遊技盤5が着脱可能に装着されている。この遊技盤5の上下方向の長さは476mm、左右方向の長さは451mmとなっている(従来と同等サイズ)。遊技盤5は、矩形状の板材に対し、セル板と称されるCAB(セルロース−アセテート−ブチレート樹脂)樹脂製装飾プレートが貼着されることにより構成されている。なお、遊技盤5は合成樹脂によって構成されていてもよい。また、遊技盤5には、ルータ加工が施されることによって複数の開口部が形成されており、各開口部には、普通入賞チャッカー6、可変入賞装置7、作動チャッカー8、可変表示装置9、スルーチャッカー10等が配設されている。本実施の形態において、可変表示装置9は、10.4インチサイズの大型の液晶表示部と、液晶表示部の周囲に配設されたセンターフレームと、液晶表示部における表示制御を実行するための表示制御基板とを備えている。
【0118】
可変表示装置9の液晶表示部には例えば左図柄列、中図柄列及び右図柄列の3つの表示列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成されており、これら図柄が各図柄列毎にスクロールされて表示画面に表示されるようになっている。また、可変入賞装置7は、通常、遊技球Bが入賞できない状態又は入賞し難い状態になっている。より詳しくは、作動チャッカー8に対し遊技球Bが入賞することに基づいて、可変表示装置9の液晶表示部の図柄が変動する。そして、停止した図柄が特定の組み合わせであることを必要条件に、可変入賞装置7の大入賞口が所定時間、所定回数だけ開いて、遊技球Bが入賞しやすい状態(大当たり状態)になるよう構成されている。なお、周知のとおり、前記一般入賞口6、可変入賞装置7、作動口8に遊技球Bが入賞することに基づいて、後述する上受皿54(場合によっては下受皿53)に対し所定数の景品球が払い出されるようになっている。また、遊技盤5には、遊技球Bの落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
【0119】
図2に示すように、前記前面枠3は、外形が前記外枠2とほぼ同一形状をなす樹脂ベース11と、この樹脂ベース11の最内周側に位置し略円弧状をなすよう一体形成された内レール12と、主として図の左側の内レール12に対し所定間隔を隔てて前記樹脂ベース11に一体形成された外レール13とを備えている。これら内レール12及び外レール13は遊技球発射ハンドル52の回動操作に基づき発射装置から発射された遊技球を遊技盤5上部へ案内する発射路としての役割を主として果たすものである。なお、前記樹脂ベース11は、遊技盤5面と略平行な平面部としての板状部14と、板状部14を補強するべく板状部14の裏側(表側でもよい)に一体形成された格子状のリブ15とを備えている(図4参照)。このような構成は図2のF部分も同様である。従って、かかる前面枠3の樹脂ベース11の裏面側に広い面積で前記遊技盤5がほぼ当接した状態で取着されていること、及び、その樹脂ベース11がリブ15で補強されていることから、遊技盤5は比較的広い面積で前面枠3にしっかりと支持されることとなり、結果的に反り等が発生しにくく、形状安定性が保持されやすいものとなっている。
【0120】
前記内レール12の下端部は略U字状に突出しており、その突出部分は奥行き方向に開口している。この突出部分及びその近傍には、緩衝部材としての球受け部材17が取着されている。より詳しく説明すると、図5,6に示すように、球受け部材17はポリエチレン樹脂によって構成され、略U字状に形成された導出部18とその両側に延びる案内部19とを有している。一方、前記内レール12の突出部分及びその近傍には、複数の(例えば5個の)係止孔21が所定間隔毎に形成されている。また、これら係止孔21に対応するようにして前記球受け部材17の下部には正面略逆T字状の係止突起22が一体形成されている。そして、係止孔21に対し、係止突起22が嵌め込まれることにより、球受け部材17が固定されている。
【0121】
球受け部材17の両案内部19は、内レール12に則した円弧状をなし、その下面にはリブ23が所定間隔毎に形成されている。これらリブ23の存在によって、案内部19が補強されるのはもちろんのこと、内レール12及び案内部19間に若干の隙間が形成され、案内部19に所定の弾性が付与されることとなる。そのため、遊技球Bが案内部19に当たった場合でも、その弾性によって衝撃力が吸収されることとなり、結果として球受け部材17は損傷を受けにくい構成となっている。
【0122】
また、導出部18は、内レール12の前記突出部分に対応して配設されており、前記内レール12によって形成される円弧形状よりも下方に突出した状態で配置される。そして、遊技盤5の下部に落下した遊技球Bの多くは、案内部19から導出部18の方へと案内され、この導出部18を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。なお、導出部18にも複数の補強用のリブ24が一体形成されている。
【0123】
前記遊技盤5と、導出部18によって形成された開口部分と、さらにはガラス扉枠4の下部フレームとによっていわゆるアウト口25が形成されている。従って、遊技盤にルータ加工を施すことによりアウト口を形成するようにしていた従来技術とは異なり、本実施の形態では、アウト口25を形成するために遊技盤5に切削加工を施す必要がない。また、アウト口25は、ガラス扉枠4の下部フレームによって覆われ、通常遊技中は視認することが困難な位置に設けられることとなる。従って、アウト口25は、落下方向に開口されており、あたかも吸い込まれるかのように導出される。なお、突出部分及び導出部18の下面は手前側から奥側へ向けて傾斜しており、落下する遊技球Bを奥側へ案内するようになっている。これにより、球詰まりを確実に防止することができるようになっている。また、球受け部材17の前部は折り返し形状となっており、この折り返しの存在によって、ピン、針金等の先細り部材を用いた不正行為が抑制されるようになっている。
【0124】
一方、外レール13のうち、遊技球Bの最大飛翔部分に対応する位置(図2の右上部:ここが外レール13の先端部に相当する)には、返しゴム26が取着されている。従って、所定以上の勢いで発射された遊技球Bは、返しゴム26に当たって跳ね返されるようになっている。また、前記外レール13の内側面には、遊技球Bの飛翔をより滑らかなものとするため、長尺状をなすステンレス製の金属帯としての摺動プレート27が取着されている。すなわち、外レール13の基端部近傍(遊技球B発射部分近傍)には、端部係止溝28が形成されている。また、外レール13には、図7(a),(b)に示すように、その長手方向に沿って複数の係止突起31及び支持突起32が所定間隔を隔てて交互に形成されている。そして、摺動プレート27の基端部は前記端部係止溝28に嵌め込まれ、摺動プレート27の中間部分は、外レール13の内側面にほぼ当接するようにして支持突起32にて形成された溝部に嵌め込まれ、かつ、係止突起31にて係止されている。さらに、図2に示すように、摺動プレート27の先端部は、前記返しゴム26が外レール13に取着されるのに伴って、併せて固定されている。なお、上記例では係止突起31及び支持突起32を交互に形成する構成となっているが、これは前面枠3の成形に際し型抜きを円滑に行うためにこのような構成となっているだけであって、摺動プレート27が取着可能であれば、必ずしも交互に形成されていなくてもよい。従って、摺動プレートを接着テープや接着剤等を用いて取着するようにしてもよい。また、摺動プレート27の幅方向ほぼ中央部のみを遊技球Bが通るとするならば、その両側部に係止機構を設けてもよい。例えば、摺動プレートの幅方向両側に係止爪をプレス加工し、該係止爪を外レール13に形成された係止穴に係止させることによって、摺動プレート17を取着する構成としてもよい。
【0125】
このような構成の下、前面枠3の内周側の窓孔によって主として遊技領域の外延が確定されており、前面枠3に対し遊技盤5が装着された状態にあっては、内レール12及び外レール13が遊技盤3に当接又は近接した状態となる。このため、あたかも従来と同様の(遊技盤に対し内レール及び外レールが取付けられたかのような)外観態様を呈することとなる。また、これにより、遊技盤5が別のものに交換されたとしても、内レール12及び外レール13等に関しては共用できるため、無駄な廃棄を防止でき、リサイクル性に優れたものとなる。そして、遊技球発射装置Uにより発射された遊技球Bは、主として外レール13(摺動プレート27)によって遊技盤5の上部へと案内される。なお、内レール12の先端部分には、戻り球防止部材34が取着されている。これにより、一旦、内レール12の先端から遊技盤5の上部へと案内された遊技球Bが再度内レール12及び外レール13間の発射通路内に戻ってしまうといった事態が防止されるようになっている。
【0126】
次に、主要な特徴部分について説明する。すなわち、本実施の形態では、遊技盤5と前面枠3とによって形成された遊技領域が従来よりもはるかに大きく構成されている。本実施の形態では、外レール13の最上部地点からアウト口25上部(遊技盤5下部)までの間の距離は462mm(従来品よりも75mm長い)、外レール13の極左位置から内レール12の極右位置までの間の距離は449mm(従来品よりも65mm長い)となっている。なお、内レール12の極左位置から内レール12の極右位置までの間の距離は432mmとなっている。なお、この距離は少なくとも380mm以上あることが望ましい。より好ましくは390mm以上、400mm以上、410mm以上、420mm以上、430mm以上、440mm以上、450mm以上、さらに460mm以上であることが望ましい。もちろん、470mm以上であってもよい。
【0127】
なお、遊技領域の幅(左右幅)は、少なくとも400mm以上あることが望ましい。より好ましくは410mm以上、420mm以上、430mm以上、440mm以上450mm以上、さらに460mm以上であることがより望ましい。もちろん、470mm以上、480mm以上、490mm以上としてもよい。また、遊技領域の高さ(上下幅)も、少なくとも400mm以上あることが望ましい。より好ましくは410mm以上、420mm以上、430mm以上、440mm以上450mm以上、さらに460mm以上であることがより望ましい。もちろん、470mm以上、480mm以上、490mm以上としてもよい。なお、上記幅及び高さの組合せについては、上記数値を任意に組み合わせたものとしてもよい。これにより、遊技盤5面に対する遊技領域の面積比は約75%と、従来に比べ格段に面積比が大きいものとなっている。なお、遊技盤5面に対する遊技領域の面積比は、60%以上であることが望ましい。さらに好ましくは65%以上であり、より好ましくは70%以上である。また、上記例の如く75%以上であれば、一層望ましい。さらには、80%以上であってもよい。
【0128】
また、パチンコ機1全体の正面側の面積に対する遊技領域の面積の比率は約40%と、従来に比べ格段に面積比が大きいものとなっている。なお、パチンコ機1全体の正面側の面積に対する遊技領域の面積比は、35パーセント以上であるのが望ましい。もちろん、40パーセント以上としてもよいし、45パーセント以上、又は50パーセント以上としてもよい。
【0129】
但し、本実施の形態においては、上記のように遊技領域を大きくする都合上、外レール13の一部(極左部分を含む)が、遊技盤5よりも外にはみ出した格好となっている。換言すれば、発射される遊技球Bの発射路の一部が遊技盤5からはみ出た位置に存在している。さらには、発射路を遊技領域の一部として考慮する場合には、遊技領域の一部が遊技盤5からはみ出た位置に存在しているとも捉えることができる。かかる構成とすることで、遊技領域が左右方向に広く確保され、かつ、大きな可変表示装置9が設置された場合でも十分な遊技球落下領域を確保することが可能となる。なお、可変表示装置9の両側に位置するスルーチャッカー10は、該チャッカー10を通過した遊技球Bが中央の方へ寄せられるような案内機構を有している。これにより、遊技領域が左右方向に拡張されている場合であっても、遊技球を中央の作動チャッカー8や可変入賞装置7の方へと案内することができ、ひいては、遊技領域が拡張されることにより遊技球Bが入賞しにくくなることによる興趣の低下が抑制されるようになっている。さらには、遊技領域が左右方向に拡張されていることによって、風車、スルーチャッカー10、複数の釘(遊技球Bを中央に誘導するための三角釘等の誘導釘)、他の役物を種々配設することができ、可変表示装置7の左右両側の遊技領域での遊技球Bの挙動を一層面白くすることができるようになっている。
【0130】
また、上述したように、導出部18が内レール12によって形成される円弧形状よりも下方に突出した状態で配置されていることから、遊技領域が上下方向にも広く確保され、かつ、大きな可変表示装置9が設置された場合でも十分な遊技球落下領域を確保することが可能となる。従って、普通入賞チャッカー6、可変入賞装置7、作動チャッカー8及び可変表示装置9等を規制されることなく配設でき、しかも、釘、風車等についても規制されることなく配設することができる構成となっている。
【0131】
例えば、本実施の形態においては、可変入賞装置7(遊技機器の1つを構成する)は、アウト口25の直近上方、すなわち、遊技盤5のほぼ最下部に配設されている。これにより、可変入賞装置7のアタッカ(開閉板)の上方の領域が広くなる。そのため、可変入賞装置7と可変表示装置9との間隔を従来に比べ広くすることができる。従って、可変入賞装置7と可変表示装置9との間に、作動チャッカーが窮屈に配置されざるを得なかった従来の場合と比べて、作動チャッカー8を余裕をもって配置することができる。また、可変入賞装置7と可変表示装置9との間隔が広げられる分、別途の遊技機器をも配置することが可能となる。さらに、アタッカの上方に釘等を多く、かつフレキシブルに植設できることから、遊技球Bの衝撃を緩和させることができ、もって、可変入賞装置7や球受け部材17等の損傷を防止でき、遊技球Bの整流(例えば大当たり時に可変入賞装置7の方へ遊技球Bを導く等)を容易に行うことができる。また、アウト口25に導かれる遊技球Bがほとんど見えないこととも相まって、大当たり時にほとんどの球が可変入賞装置7の方へと案内されているかのような気分を味わうことができるようになっている。さらに、可変入賞装置7の取付基板の下部形状を、内レール12に沿った円弧状に形成することができる。このため、著しい外観品質の向上を図ることもできるようになっている。
【0132】
図8は、ガラス扉枠4の背面図である。同図に示すように、ガラス扉枠4には前記遊技領域のほとんどを外部から視認することができるよう略円形状の窓部41が形成されている。本実施の形態において、前記窓部41の上端(外レール13の最上部、遊技領域の上端)と、ガラス扉枠4の上端との間の距離(いわゆる上部フレーム部分の上下幅)は50mmとなっており、85mm〜95mm程度上部フレーム幅がある従来技術に比べ、著しく短くなっている。これにより、遊技領域の上部領域が確保されやすくなるとともに、大型の可変表示装置9も比較的上方に配置することができるようになっている。なお、上記距離は、80mm以下であることが望ましく、より望ましくは70mm以下であり、さらに望ましくは60mm以下である。もちろん、所定の強度が確保できるのであれば、50mm以下であっても差し支えない。
【0133】
また、窓部41の左端と、ガラス扉枠4の左端との間の距離(いわゆる左側部フレーム部分の左右幅:図では右側に表示されている)は、ガラス扉枠4自体の強度及び支持強度を高めるために比較的大きく設定されている。より詳しくは、図1及び図2を相互に比較すると明らかなように、ガラス扉枠4が閉じられた状態において、外レール13の左端部はもちろん、内側レール12の左端部も前記左側部フレーム部分によって覆い隠される。このように遊技球Bが一時的に視認困難となったとしても、それは、遊技球Bが遊技盤5上部の主たる遊技領域に案内される通過点に過ぎず、遊技者が主として遊技を楽しむ領域において遊技球Bが視認困難となるわけではない。そのため、実際の遊技に際しては何ら支障が生じない。また、このような支障が生じない一方で、ガラス扉枠4の十分な強度及び支持強度が確保可能となっている。ちなみに、遊技領域の左端位置(外レール13の左端位置)と外枠2左端位置との左右方向の距離は21mm、遊技領域の右端位置(外レール13の右端位置)と外枠2右端位置との左右方向の距離は44mmとなっている。
【0134】
なお、一般に、人の視界は(視線及び頭を移すことのない場合)、鉛直方向には眼の水平線よりも上方に25度、下方に35度程度とされている。また、水平方向には両眼間を中心に左右40度ずつ、つまり、80度以内とされている。そして、遊技者及び遊技盤5間の距離を例えば550mm程度とすると、遊技領域の適切な大きさとしては、左右幅が700mm以内が望ましく、650mm以内がより望ましく、600mm以内がさらに望ましい。また、550mm以下でもよい。さらに、上下幅(高さ)が650mm以内が望ましく、600mm以内がより望ましい。また、550mm以内としてもよい。
【0135】
さらに、図8,9に示すように、ガラス扉枠4の裏側には、ガラス支持金枠42が設けられており、該ガラス支持金枠42に一対の矩形状のガラス43,44が前後に所定間隔を隔てて取着されている。本実施の形態では、広い遊技領域に対応するべく、ガラス扉枠4の窓部41も広く形成されているため、ガラス43,44の面積も従来よりも大きいものとなっている。このため、ガラス43.44が取着された状態におけるガラス扉枠4全体の重みは相当大きく、ガラス扉枠4のフレーム、特に前記左側部フレーム部分にかかる負担は大きいものとなる。かかる観点から、本実施の形態では、ガラス43,44の面積を最小限に抑えるべく、前記ガラス支持金枠42の左側部フレーム部分に対応する部分が、前記窓部41近傍に位置している。これにより、ガラス43,44の総重量が多少なりとも抑えられ、ガラス扉枠4のフレーム、特に前記左側部フレーム部分にかかる負担軽減が図られている。
【0136】
一方、上記のような構成とすることにより、ガラス扉枠4が閉じられた状態にあっては、外レール13及び内レール12によって構成されている遊技球Bの発射路の極左部分及びその近傍は、奥側のガラス44で覆われない部分が存在する。つまり、ガラス扉枠4が閉じられた状態にあってはガラス44で覆われない部分は隙間となる。そして、該隙間部分が一切覆われていないと、例えば、発射された遊技球Bが戻り球防止部材34まで至らず戻ってきた場合に、該遊技球Bが前記隙間から手前側にこぼれて(飛び出して)しまうおそれがある。このような事態を防止するべく、本実施の形態では、前記ガラス支持金枠42のうち、前記極左部分及びその近傍に対応する部分は、ガラス44を支持するためではなく、ガラス44の代わりに隙間を覆うために反対側に折り返されている。そして、この折り返し部分によってカバー部(カバー部材)45が構成されている。従って、遊技球Bが戻ってきたとしても、カバー部45の存在により、遊技球Bが手前側にこぼれてしまうといった不具合が回避される、つまり、遊技球Bの脱落防止機能が、換言すれば、確実な発射路の形成機能が果たされるようになっている。
【0137】
併せて、図2に示すように、ガラス扉枠4の存在していない前面枠3下部は、例えばABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂よりなる下受皿ユニット51となっている。下受皿ユニット51の右下部からは、遊技球発射用ハンドル52が手前側に延設されている。また、下受皿ユニット51のほぼ中央部には景品球払出用の下受皿53が設けられている。
【0138】
これに対し、上受皿54はガラス扉枠4の下部フレームに一体的に設けられている。ここで、上受皿54は、遊技球Bを遊技球発射装置の方へ導く前に一旦遊技球Bを貯留するための受皿をいう。すなわち、従来ではガラス扉枠の下方に前面枠に対し開閉可能な前飾り枠が設けられ、該前飾り枠に上受皿が設けられていたのであるが、本実施の形態では、前飾り枠が省略され、前面枠3に対し直接的に上受皿54が設けられている。
【0139】
これは、パチンコ機1自体の大きさが従前通りであるのに対し、遊技領域が上下方向に広げられていることに起因する。すなわち、従来と同様に前飾り枠を設けたのでは、ガラス扉枠の下部フレームの上下幅を小さくせざるを得ず、ひいてはガラス扉枠の強度が低下してしまう。このような不具合をなくすべく、本実施の形態では、前面枠3に対し上受皿54が設けられ、これにより、遊技領域の拡大を図りつつ、ガラス扉枠4の下部フレームの十分な上下幅を確保することができ、もって、ガラス扉枠4の十分な強度が確保されている。
【0140】
また、本実施の形態では、上受皿54の球受面は、パチンコ機1の下端より245mmの高さに位置している。従って、球受け面が前記下端より300mm程度も高い位置に配置されていた従来の場合と比べて、遊技領域よ拡大しやすくなっている。なお、上受皿54の球受面がパチンコ機1下端より260mm以下であるのが望ましく、250mm以下であるのがより望ましい。さらに、240mm、230mm、220mm、210mm、又は200mm以下となる範囲に配置されるように構成してもよい。なお、200mm未満とする場合には上受皿54の下方に下受皿53を設けることが困難となるため、下受皿53を設ける場合には下限値は200mmとなる。勿論、所謂下受皿を省略して構成すれば200mm以下の設定が可能である。
【0141】
さらに、図2,8に示すように、本実施の形態では上受皿54に遊技球Bが払い出される球払出通路90が遊技盤5の下方に設けられている。球払出通路91は、前面枠3に形成された第1通路91と、ガラス扉枠4に形成されて第1通路91から遊技球Bを上受皿54へ導く第2通路92とから構成されている。このため、ガラス扉枠4の開放時には、第1通路91と第2通路92との連通状態が解除されて第1通路91から下受皿53へ遊技球Bが導かれる。一方、第1通路91にはガラス扉枠4の閉鎖時に、第2通路92が入り込むための開口93が設けられている。
【0142】
このように、遊技盤5の下方に球払出通路90を設けることで、遊技盤5に球払出通路のための貫通孔や切欠をルータ加工により形成する必要がなくなり、その加工の手間がなくなるばかりか、遊技盤5面の下部領域を遊技領域のために用いることが可能となって遊技領域拡大に寄与することが可能となる。また、ガラス扉枠4を開放して第1通路91と第2通路92との連通状態が解除されると、上受皿54に遊技球Bが払い出されることがないが、遊技球Bは第1通路91から直接下受皿53へ導かれるので、ガラス扉枠4の開閉にかかわらず遊技球Bの払出が円滑に行われる。従って、ガラス扉枠4に上受皿54を一体に設けたことによる払出球の取扱上の難点を簡易な構成によって解消することができる。その結果、遊技領域を容易に拡大することができるようになっている。
【0143】
なお、本実施の形態においては、ガラス扉枠4の遊技領域周囲(例えばコーナー部分)に、各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時、所定のリーチ時等に点灯、点滅制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすようになっている。もちろん、これらランプ等の発光手段を、遊技盤5に設ける構成(コーナー飾りと称される電飾部材を遊技盤5のコーナー部等に配設する)としてもよいし、場合によっては前面枠3に設ける構成としてもよい。さらには、前後一対のガラス43,44間に配設する構成としてもよい。
【0144】
また、周知のとおり、前面枠3が外枠2に対し閉じられると自動的にロックがかかるようになっており、所定のキー操作が行われることによりロックが解除されるようになっている。同様に、ガラス扉枠4が前面枠3に対し閉じられると自動的にロックがかかり、別途のキー操作が行われることによりロックが解除されるようになっている。このようにロック及びロック解除を行うためのロック機構が前面枠3の右下部に設けられている。ロック機構には、鍵穴を有するキーシリンダ(解除キー)55、前面枠3及び外枠2間でのロック及び解除を行うための第1ロック機構、並びに、ガラス扉枠4及び前面枠3間でのロック及び解除を行うための第2ロック機構が含まれる。本実施の形態では、最も幅狭で、遊技領域の拡張を阻害する前面枠3の右中央部ではなく、比較的スペース的にもゆとりのある前面枠3の右下部に、キーシリンダ55をはじめとする上記ロック機構(特にキーシリンダ55)が配設されている。換言すれば、キーシリンダ55は、遊技領域の最大幅となる位置を避けて配置されている。
【0145】
このような構成により、遊技領域の拡張をより容易かつ確実に図ることができる。また、通常、キーシリンダを配設するための切り欠き又は穴をガラス扉枠4等に設ける必要があるのであるが、上記のような構成によれば、比較的強度の高い幅広な部分(右下部)にキーシリンダ用の切り欠き又は穴を設けるため、ガラス扉枠4等の右側部の強度低下を抑制することができる。
【0146】
もちろん、最も幅狭な部分以外であれば、上記以外の部位に設けてもよく、例えば、前面枠3の右上部に設けるような構成としてもよい。また、上記例では、第1ロック機構及び第2ロック機構をキーシリンダ55でともにロック状態を解除可能としたが、それぞれの解除のためのキーシリンダを別体で設けることとしてもよい。
【0147】
以上詳述したように、本実施の形態によれば、遊技領域の一部が遊技盤5表面からはみ出た状態に形成した。このため、従来のように遊技盤面の面積に左右されることなく、遊技領域を画定することが可能となって、遊技領域の拡大を図ることができる。その結果、遊技領域の大きさに関してこれまでの固定観念を覆し、より興味深い遊技を実現することができる。
【0148】
また、遊技領域を、遊技盤5表面と前面枠3とによって構成したため、遊技領域の一部が遊技盤5表面から欠落する程度に大きく形成されていても、その欠落部分を前面枠3によって補うことにより遊技領域を構成できるので、従来のように遊技盤面の大きさに左右されることなく遊技領域を画定することが可能となって、遊技領域の拡大を図ることができる。そのため、上記作用効果をより確実なものとすることができる。
【0149】
さらに、本実施の形態では前面枠3を合成樹脂によって形成し、前面枠3の窓孔によって遊技領域の外延を画定し、前面枠3には更に発射された遊技球Bを遊技領域の主要領域へ誘導する誘導レール(内レール12及び外レール13)を設けた。このため、誘導レール部分が遊技盤に直接形成されるものではなく、前面枠3に形成されているので、誘導レール部分が遊技盤5面から逸脱した位置に配置されていても遊技領域を構成できるので、従来のように遊技盤面の大きさに左右されることなく遊技領域を画定することが可能となって、遊技領域の拡大を図ることができる。その結果、さらに一層上記作用効果が確実に奏される。
【0150】
併せて、本実施の形態では遊技領域を外れた箇所にアウト口25を設けたことにより、遊技領域がアウト口の分だけ狭くなるという従来の不都合を解消し、遊技領域を広く使用することが可能となる。特に、本実施の形態では、遊技領域を略円形状に形成し、遊技領域の最下縁を含む遊技領域(内レール12下端部の円弧状部)外にアウト口25を設けたことにより、上記効果がより確実となる。
【0151】
さらにまた、本実施の形態では遊技領域を遊技盤5の下端位置まで延長し、遊技盤5の下方にアウト口25を設けて遊技領域の下部とアウト口25とを連通させた。このため、さらに確実に上記効果が奏される。また、アウト口25は遊技盤5にルータ加工を施すことなく形成できるので、パチンコ機1の製造上の利点が大きい。併せて、アウト口を直接遊技盤にルータ加工を施して貫通孔を形成することで制作するのではなく、遊技領域を画定する仕切の下部を下方に開口させてその開口をアウト口25に連通させる構成としているので、アウト口25の設計上の自由度が高まり、遊技領域拡大の際に無理が生じにくくなる。なお、かかる設計変更例については後述する。
【0152】
加えて、前面枠3が遊技盤5の前面側に遊技領域を画定する仕切を有し、該仕切(内レール12)の下部が下方に開口されており、該開口を下方より覆う被覆片(突出部分)によって囲まれた領域をアウト口25とした。このため、アウト口を直接遊技盤にルータ加工を施して貫通孔を形成することで制作するのではなく、上記効果が確実に奏され、遊技領域拡大の際に無理が生じにくくなる。
【0153】
特に、記突出部分は内レール12と一体形成されたものであるため、これらを前面枠3の制作時に一括して形成することができ、製造上の利点を高めることができる。さらに、本実施の形態では遊技領域を遊技盤5の下端位置まで延長し、遊技盤5の下方にアウト口25が配置されるようにした。このため、遊技領域を遊技盤5の下端位置まで延長することで遊技領域の拡大を図ると同時に、アウト口25は遊技盤5面より下方に配置されることとなることからアウト口25のためのルータ加工を遊技盤5に施す必要がなくなる。
【0154】
また、ガラス扉枠4のうち縦の部分(支持部分)を、パチンコ機1正面からみて内レール12に重複する程度に形成した。このため、たとえ遊技領域が拡大されてもガラス扉枠4の縦の部分を十分な太さに形成することができ、非常に重いガラス43,44を支持するに十分な強度をガラス扉枠4に持たせることができる。また、誘導レール(内レール12及び外レール13)の側方部分は遊技球Bを遊技領域の主要部へ導くための案内に過ぎないので、たとえガラス扉枠4と重複していても遊技に支障はない。
【0155】
さらに、ガラス扉枠4を合成樹脂により形成したことで、ガラス扉枠4の形状の自由度が高まり、例えばガラス扉枠にランプ等の表示手段を設けたり、ガラス扉枠に上皿を一体に設けるといった斬新な構成を採用することが可能となる。
【0156】
併せて、本実施の形態において、ガラス44は、発射された遊技球Bを遊技領域へ誘導する外レール13の前面側を一部のみ被覆し、被覆されていない箇所は別のカバー部45によって遊技球Bの脱落を防止した。このため、ガラス44が外レール13の全部を被覆するものではないことからガラス43,44を小さくすることができてその重量を低減でき、ガラス扉枠4の強度上の問題、特に遊技領域拡大により縦の部分が細くなることに伴う強度低下の問題を解消し得る。また、上述したように誘導レールを通過する遊技球Bを遊技者が見ることができなくても遊技には支障がないが、上記のとおり誘導レールの少なくとも一部にガラスが存在しないことでそこから遊技球が脱落するおそれがある。しかし、本実施の形態ではカバー部45がガラス支持金枠44に設けられているので、誘導レールからの遊技球Bの脱落を防止することができる。
【0157】
さらに、カバー部45はガラス扉枠4側に設けられていることから、ガラス扉枠4の開放時にはカバー部45も追従するため、誘導レール手前側がカバー部45に邪魔されることなく開放され、誘導レールの清掃等の邪魔にはならない。さらに、ガラス支持金枠42にガラス扉枠4のカバー部材45を付設することで、別途カバー部材を用意する必要がない。しかも、ガラス43,44の周縁部にカバー部45を容易に配置できる位置関係となるので、誘導レールのカバーに適している。
【0158】
また、遊技領域の幅(左右幅)が従来のパチンコ遊技機よりも広い400mm以上、さらには410mm以上、420mm以上、430mm以上、440mm以上(450mm以上、460mm以上、470mm以上、480mm以上、490mm以上でもよい)とされていることから、遊技領域に配される普通入賞チャッカー6、可変入賞装置7、作動チャッカー8、可変表示装置9、スルーチャッカー10、各種釘、風車等の各種役物の設置上の自由度が高められる。また、これとともに比較的大きな役物や多数の役物の配置も容易に行うことができる。その結果、遊技領域の大きさに関してこれまでの固定観念を覆し、より興味深い遊技を実現することができる。
【0159】
また、遊技領域の高さも従来のパチンコ遊技機よりも広い400mm以上、さらには410mm以上、420mm以上、430mm以上、440mm以上、450mm以上、460mm以上(470mm以上、480mm以上、490mm以上でもよい)とされていることから、上記の作用効果がより一層顕著なものとなる。なお、本実施の形態では、遊技領域が略円形状に形成されているため、上記事項を勘案すると、遊技領域の直径が少なくとも400mm以上とし、410mm以上、420mm以上、430mm以上、440mm以上(450mm以上、460mm以上、470mm以上、480mm以上、490mm以上でもよい)とされているといえる。このように、本実施の形態では、幅及び高さの両方、あるいは遊技領域の直径について従来の固定観念を覆して広くしていることで、ダイナミックな遊技形態を提供することが可能となる。
【0160】
さらに、本実施の形態では、遊技盤5の表面積に対する遊技領域の面積を60パーセント以上、65パーセント以上、70パーセント以上、75パーセント以上(80パーセント以上でもよい)とした。このように遊技盤5との対比において遊技領域が60パーセント以上という広い占有面積を有することで、例えば遊技盤5として既存のものを利用した場合であっても、十分に大きな遊技領域を確保することができる。これにより著しくダイナミックな遊技形態を提供することが可能となる。ちなみに、従来は上記した比率はおよそ50パーセント程度に過ぎず、遊技盤面の有効利用は十分に図られておらず、遊技領域もその分小さくならざるをえなかった。
【0161】
特に、本実施の形態では、遊技領域の一部は遊技盤5面を越えて(はみ出して)形成されており、これにより上記した比率の実現に寄与することとなっている。このため、遊技領域の拡張を容易かつ確実に行うことができる。
【0162】
さらに、遊技領域の上端位置と外枠上端位置との高さ方向の距離を80mm以下(実際には50mm)とした。このため、遊技領域を十分に上部にまで広げることができる。これにより、遊技領域の大きさを従来よりも大きくした場合において、天釘位置を従来の位置よりも上方に配置することができ、結果としてその下方に設けられる可変表示装置7等の役物を遊技者に違和感のないように配置することが可能となる。また、遊技領域を拡大した場合に上記のように遊技領域の上端位置と外枠上端位置との高さ方向の距離を80mm以下と比較的小さく設定することによって、遊技領域が異常に下方に配置されることを防止できる。
【0163】
同様に、遊技領域の左端位置と外枠左端位置との左右方向の距離を33mm以下(実際には21mm)とし、遊技領域の右端位置と外枠右端位置との左右方向の距離を50mm以下(実際には44mm)とした。このため、遊技領域を十分に左右方向に広げることができる。
【0164】
さらに、本実施の形態では、前面枠3は合成樹脂により一体形成されており、該前面枠3に直接遊技盤5が取り付けられているため、一般に前面枠が木製であ従来技術に対し、前面枠3の形状の自由度が増し、中枠を利用することなく直接前面枠3に遊技盤5を取り付けることができる。
【0165】
併せて、前面枠3に窓孔を形成し、該窓孔によって遊技盤5の露出された領域の全部又は一部を遊技領域とした。このため、従来のように遊技盤面に内外の誘導レールをプレスして遊技領域を構成する必要がなくなり、遊技盤5だけを交換するということも容易に実現でき、枠側の構成(例えば内レール12、外レール13等)の再利用が促進される。特に、上述したように前面枠3を合成樹脂とすることで、形状の自由度の高さによって、上記作用効果の実現が容易になる利点がある。
【0166】
加えて、本実施の形態では、ロック機構、特にキーシリンダ55を遊技領域の最大幅となる位置を避けて配置した。このため、キーシリンダ55等の存在により遊技領域の拡大が阻害されることを確実に防止することができる。特に、本実施の形態では、前面枠3のロック解除用のキーシリンダ55とガラス扉枠4のロック解除用のキーシリンダ55とが兼用されているので、両機能を兼ねたキーシリンダ55を遊技領域の最大幅となる位置を避けて配置することで、容易に遊技領域の拡大を促進することができる。特に、本実施の形態では、ガラス扉枠4等の略下角部(右下部)に設けることとした。該右下部は比較的余裕があるため、ここにキーシリンダ55を配置することで、キーシリンダ55を無理なく配置しつつ遊技領域を拡大することができる。なお、この場合、略右上部には遊技の興趣を高めたり所定の報知を行うためのランプ等が配置されることが多いこと、及びキーシリンダを上部に配置することは外観上好ましくないこと等を考慮すると、外観品質上も好ましいといえる。
【0167】
さらにまた、本実施の形態において、可変表示装置9が遊技領域の中間位置に配置され、遊技領域には可変表示装置9の全周囲に遊技球Bが通過し得る領域が残されている。このため、遊技領域拡大によって、比較的大きな可変表示装置9を遊技領域の中間位置に配置した場合においても、その可変表示装置9によって遊技球の通過領域が阻害されてしまうことがなく、無理に可変表示装置9の上部から下部へ導く通路を設けたりする必要がない。特に、可変表示装置9の左右両側は、遊技球の移動経路(落下経路)が一義的に規制されることなく所定の遊びをもって通過可能な幅を有する。このため、遊技領域拡大によって、比較的大きな可変表示装置9を遊技領域の中間位置に配置した場合においても、その可変表示装置9の側方での遊技球の移動(落下)に関して自由な挙動が発生し、遊技球を用いたパチンコ遊技機の本来の面白みをなくしてしまうおそれがない。
【0168】
また、該部分には各種役物(入賞口や通過口や風車や可動部材や表示装置等)を配置することができる。従って、大画面を用いたダイナミックな表示演出を実現しつつ、遊技球Bを中央方向へ無理なく寄せたり、遊技球Bの挙動についても全体として大きな変化を与えることができる。興趣の向上を図ることができる。さらに、各種役物や遊技球Bを誘導する誘導部材(誘導釘や誘導通路等)がそれぞれ配置されているため、上記作用効果がより確実に図られる。
【0169】
特にまた、前記可変表示装置9は、10インチ以上の表示画面を有する。ここで、一般には遊技球の挙動を十分に確保するには従来の遊技領域の大きさではせいぜい7インチ画面の可変表示装置が限界であって、それ以上の大きさの可変表示装置を用いた場合には遊技球の挙動が非常に限られたものとなっていたため殆ど採用されていなかったが、上記のように遊技領域を拡大させることによって、余裕をもって遊技球Bの挙動に変化を与えるゲージ構成等を実現でき、10インチ以上の画面であっても十分に対応できる利点がある。
【0170】
尚、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
【0171】
(a)上記実施の形態では、内レール12下部の突出部分及び球受け部材17の導出部18の形状を略U字状とした。これに対し、図10に示すように、突出部分の左側下部をテーパ形状とし、導出部61もこれと同様の形状となっている球受け部材62を採用してもよい。このような構成とすることで、発射された直後の遊技球の発射路が突出部分等によって阻害されることがなく、より安定した発射を確保することができる。また、テーパ形状とすることで、遊技球を右側下部へと案内しやすくなり、アウト口25に入った遊技球を円滑に排出させることができる。また、図11に示すように、突出部分の両側下部をテーパ形状とし、導出部63もこれと同様の形状となっている球受け部材64を採用してもよい。このような構成とすることで、上記と同様の作用効果が奏されるとともに、左右対称形状となることから見栄えがよくなり、外観品質の向上をも図ることができる。
【0172】
(b)また、図12に示すように、突出部分の底面を段差形状とし、導出部65もこれと同様の形状となっている球受け部材66を採用してもよい。このような構成とすることで、遊技球を複数列で奥側へと案内しやすくなり、アウト口25に入った遊技球をより一層円滑に排出させることができる。さらに、図13に示すように、突出部分の左右幅を、例えば可変入賞装置7のアタッカよりも大きく構成し、導出部67もこれと同様の形状となっている球受け部材68を採用してもよい。このような構成とすることで、可変入賞装置7(アタッカ)を遊技盤5の最下限位置に配設することが可能(アタッカが開いても、その両側部から遊技球を導出部67へと導くことが可能)となり、遊技領域のさらなる拡張を図ることができる。なお、この場合、同図に示すように、導出部67に案内された遊技球を整流させて円滑な導出を図るべく、後壁69を設けてアウト口25の左右幅を導出部67の左右幅よりも小さい構成とすることが望ましい。
【0173】
(c)さらに、上記実施の形態では、可変入賞装置7はその取付基板7aを介して遊技盤5に取着される構成となっており、同様に普通入賞チャッカー6等についても取付基板を介して遊技盤5に取着される構成となっていた。これに対し、図14に示すように、可変入賞装置7、普通入賞チャッカー6、スルーチャッカー10等の各種装置を1つの取付基板71で連結する構成とし、これを(1)遊技盤5に取着する、又は(2)前面枠3(内レール12)に一体的に設ける、といった構成としてもよい。このような構成とすることで、部品点数の著しい低減を図ることができ、また、外観品質の向上をも図ることができる。さらに、上記(2)の場合には、遊技盤5が別のものに変更される場合であっても、各種可変入賞装置7、普通入賞チャッカー6、スルーチャッカー10等を共用でき、廃棄する必要がない。このため、無駄な廃棄を抑制でき、リサイクル性に優れるといった効果も期待できる。
【0174】
(d)上記実施の形態では、可変表示装置9の両側に、遊技球Bが中央の方へ寄せられるような案内機構を有するスルーチャッカー10を設けることとした。これに対し、図15に示すような遊技装置72を設けることとしてもよい。この遊技装置72は、入口73、出口74及びワープルート75を備えている。そして、入口73に入った遊技球はワープルート75を通過して出口74から導出される。そして、導出された遊技球は、中央部の方へと案内される。なお、この場合、(1)同図に示すように、スルーチャッカー10を別の部位(例えば作動チャッカー8の両側部)に設けることとしてもよいし、又は(2)ワープルート75の途中に検出スイッチ(図示略)を配設し、該ワープルート75がスルーチャッカーを兼用するような構成としてもよい。
【0175】
また、図16に示すような遊技装置76を設けてもよい。この遊技装置76は、遊技球が中央の方へ寄せられるような案内機構を有するスルーチャッカー77及び普通入賞チャッカー78を備えている。
【0176】
さらには、図17に示すような遊技装置79を設けてもよい。この遊技装置79は、奥側に上下2つの入口81,82のある風車役物83と、上下二段の出口84,85と、入口81及び出口84間、入口82及び出口85間を連通する連通路とを備えている。そして、上部の入口81に入った遊技球は連通路を通って上方の出口84から導出される。また、下部の入口81に入った遊技球は連通路を通って下方の出口85から導出される。そして、導出された遊技球は、中央部の方へとそれぞれ案内される。上記のような構成とすることで、遊技球を中央の方へと案内できるとともに、遊技球の挙動を堪能することができ、さらなる興趣の向上を図ることができる。もちろん、1つの入口に入った遊技球が、分岐路で分岐されて、2つの出口のうち一方から導出されるような構成を具備する遊技装置を設けてもよい。
【0177】
但し、上記各遊技装置72,76,79の下部は、上部よりも中央側に配設されていないこと、特に、各遊技装置72,76,79は鉛直方向に縦長に配置されることが望ましい。これにより、可変表示装置9の両側において各遊技装置72,76,79に案内されることなく下方へ落下する遊技球の流れが阻まれてしまうといった事態を回避しやすいものとなる。この場合、「可変表示装置(中央装置)の側部の遊技盤に遊技装置を設けるとともに、(1)該遊技装置の下部は、上部よりも中央側に位置していないこと、(2)該遊技装置は略鉛直方向に配置されること、さらには、これらにおいて、該遊技装置は、遊技球を中央へ案内するための案内機構を有していること」が特徴点となる。
【0178】
(e)上記実施の形態では、透明板として、ガラス43,44を採用したが、所定の透明性を有していれば、ガラスに代えて樹脂板を採用してもよい。
【0179】
(f)本発明は、上記実施の形態とは異なるタイプのパチンコ機にも適用できる。従って、可変表示装置9等のないパチンコ機や、他の役物を備えたパチンコ機、また、アレパチと称されるアレンジパチンコ機、雀球と称されるパチンコ遊技機にも応用できる。
【0180】
【発明の効果】
発明によれば、遊技領域の大きさに関してこれまでの固定観念を覆し、より興味深い遊技を実現することが可能となる
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。
【図2】ガラス扉枠を開放した状態における前面枠等を示す正面図である。
【図3】遊技盤を示す正面図である。但し、内レール、外レール等については前面枠側に設けられているものである。
【図4】前面枠の裏面側から見た状態を示す部分斜視図である。
【図5】球受け部材を示す正面図である。
【図6】内レールのうち、球受け部材の取付けられる部分を主として示す部分正面図である。
【図7】(a),(b)は前面枠の外レールに対する摺動プレートの取着態様を説明する部分断面図である。
【図8】ガラス扉枠の背面図である。
【図9】ガラス扉枠に取着されたガラス支持金枠等を示す拡大平面図である。
【図10】別の実施の形態における球受け部材等を示す部分正面図である。
【図11】別の実施の形態における球受け部材等を示す部分正面図である。
【図12】別の実施の形態における球受け部材等を示す部分正面図である。
【図13】別の実施の形態における球受け部材等を示す部分正面図である。
【図14】別の実施の形態における遊技盤等を示す正面図である。
【図15】別の実施の形態における遊技装置等を示す部分正面図である。
【図16】別の実施の形態における遊技装置等を示す部分正面図である。
【図17】別の実施の形態における遊技装置等を示す部分正面図である。
【符号の説明】
1…パチンコ遊技機、2…外枠、3…前面枠、4…ガラス扉枠、5…遊技盤、7…可変入賞装置、9…可変表示装置、11…樹脂ベース、12…内レール、113…外レール、14…板状部、15…リブ、17,62,64,66,68…球受け部材、25…アウト口、27…摺動プレート、41…窓部、42…ガラス支持金枠、43,44…ガラス、45…カバー部、53…下受皿、54…上受皿、55…キーシリンダ。

Claims (2)

  1. 開閉枠に遊技盤を取り付けたパチンコ遊技機において、
    内レール及び外レールを遊技盤面の前方に配置し、
    前記内レール及び外レールによって囲まれた領域によって遊技領域を構成し、かつ前記内レール及び外レールが並行する部分によって発射装置から発射された遊技球を遊技領域の上部へ誘導する誘導レールを構成し、
    前記内レールには、その下端部を前記遊技盤の下端縁よりも下方に突出させて突出部を形成し、
    少なくとも前記突出部によって、前記遊技領域の下端部に至った遊技球を遊技領域から排出するアウト口を形成し、前記突出部のうち、遊技球を受ける部位に補強手段を設けたことを特徴とするパチンコ遊技機。
  2. 前記補強手段は、複数のリブであることを特徴とする請求項1に記載のパチンコ遊技機。
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