JP4495894B2 - 長時間の電磁放射線を利用して医学的治療を行う装置 - Google Patents

長時間の電磁放射線を利用して医学的治療を行う装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の分野】
本発明は、電磁放射線を使用して医学的治療を行うための方法及び装置、より具体的には、比較的低ピークパワーにて比較的長時間、電磁放射線が治療領域に付与される、治療方法及びその装置に関する。
【0002】
【関連出願】
本出願は、2000年1月25付けで出願された特許出願第60/177,943号及び2000年9月27日付けで出願された特許出願第60/235,814号に関係する。
【0003】
【背景】
永年に亙って、レーザ、ランプ、マイクロ波及び無線周波数(RF)を含むその他の源からの電磁放射線(EMR)は、眼科、皮膚科、泌尿器科、耳鼻咽喉科及びその他の分野での多岐に亙る医学的状態を治療するために使用されてきた。例えば、皮膚科において、除毛、色々な色素沈着病変の治療、望ましくない血管の除去、皮膚表面の再生等がその現在の適用例である。これら治療法の全てに対し、自然に患者の体内に存在し又は体内に導入されるであろう発色団は、印加されたEMRの少なくとも幾分かの1つ又は複数の波長を吸収し、この吸収の結果加熱される。自然の発色団は、例えば、水、メラニン、ヘモグロビン、蛋白又は脂質とすることができる。人工の発色団は、例えば、染料、インキ、炭素粒子又は磁気粒子とすることができる。発色団の加熱の結果、通常、望ましくない毛嚢、色素沈着病変部、入れ墨、血管などが破壊されて、所望の治療が行われる。
【0004】
しかし、光学的皮膚科用の全ての既存の方法及び装置には問題がある。第一に、殆んどの場合、所望の皮膚科効果を達成するためには、治療中の皮膚要素に対し多量のエネルギを加えなければならない。従来、治療される要素に対し十分なエネルギを与えるためには、比較的高いピークパワーの光源を使用することが必要であり、例えば、長時間の除毛のためには、一般に1キロワット又はそれ以上のピークパワーが必要とされる。しかし、光放射線は治療領域に到達するためには患者の表皮を通って進まなければならず、また、除毛及び特定のその他の治療のために典型的に使用される波長における発色団であるメラニンを表皮が含むため、皮膚に加えられるかかる高パワーの結果、表皮が傷付く可能性がある。治療中、表皮を冷却する色々な技術が従来技術にて議論されており、また、これらの技術は熱的損傷が生じるときのエネルギ閾値を上昇させるが、これら技術は、例えば、低フィツパトリック(Fitzpatrick)皮膚型等級数を有する患者のような色の薄い患者には効果的であるが、これら技術は、例えば、フィツパトリック皮膚型III−VIを有するより黒い皮膚の患者、特に皮膚型V及びVIを有する黒い皮膚の人間又は褐色化した患者に対し十分な保護効果を提供しない。このことは、光学的皮膚科治療法の有利な点が従来、人口の相当な比率に対し利用可能ではなく、治療が最も多く望まれる部分である患者の身体の露出した部分及び多くの場合、褐色化した部分を治療する能力を制限していたことを意味する。
【0005】
第二に、高ピークパワーを発生させる必要性のため、大型で且つ比較的高価なレーザ及びその他の光源を使用することが必要であった。例えば、ダイオードレーザを使用して必須のピークパワーを発生させるためには、ある程度、波長に依存して、100個のダイオードバーのような多数のダイオードを有するレーザヘッドが必要とされる。ダイオードバー自体のコストに加えて、かかる多数のダイオードバーを使用することは重大な熱管理上の問題を生じさせ、設計を更に複雑にし且つ形成されるダイオードレーザ装置のコストを増すことになる。
【0006】
更に、比較的短時間、治療すべき皮膚要素にエネルギを印加する傾向の既存のシステムは、熱を吸収する発色団を爆発させ、これにより、例えば、醜い皮膚の紫斑のような望ましくない副作用を生じさせ、また、治療中の要素へのエネルギ及び(又は)熱の効果的な伝導を妨げる可能性がある水蒸気を発生させることになる。凝血性壊死を含む熱的損傷を生体の皮膚が受ける過程は、当該技術分野の当業者に既知の科学的文献に記載されており、本明細書では詳細には記載しない。発色団の高ピーク温度はまた、望まない化学物質を形成することになる化学反応をも生じさせる可能性がある。これら物質は悪臭があり、除毛にとって特に問題となり、又はこれら物質が身体に与える予測し得ない効果の結果、患者に害となる可能性がある。
【0007】
また、高ピークパワーレーザ又はその他のEMR源を使用する結果、またかかる装置を使用する皮膚科の治療法が危険となり、装置の不適切な操作の結果、患者の皮膚、目又は患者の身体のその他の部分に対し重大な損傷を生じさせる可能性があり、慎重に操作しなかったならば、装置を操作する人間に損傷を与える可能性もある。その結果、かかる装置の殆どは、皮膚科専門医又はその他の外科医或いは熟練した専門家が医者の監督の下に操作することが必要となる。装置の高コストは、熟練した専門家が治療を行わなければならないという条件と相俟って、光学的又はその他のEMR皮膚科の方法は比較的高額なものとなっている。このことは、殆どのEMR皮膚科の方法が健康保険の対象にならないということと相俟って、一般公衆へのかかる治療法の利用可能性を著しく制限している。このため、必要な装置のコストを顕著に削減し且つその治療法を高度に熟練した人間でなくとも行うことが可能な治療方法は、コストを著しく削減し且つ一般公衆への光学皮膚科の方法の利用可能性を向上させることになる。
【0008】
また、幾つかのEMR医学的方法を制御するためフィードバックを使用することも望ましいが、例えば、皮膚温度のような患者のパラメータを検出し且つEMRエネルギ、冷却及び(又は)その他の治療パラメータを制御するか又は適当であれば、治療を終了させることができる。しかし、フィードバック制御法は数ms以下のパルスにとって実際的ではなく、100ms又はそれ以上の程度の一層長いパルス持続時間の場合に最良に作用する。フィードバックは余り熟練していない人間が装置を安全に操作することを許容する別の技術である。
【0009】
更に、上述したEMR皮膚科の治療法の場合、放射線を吸収し且つ該放射線により加熱される発色団があり、また、一般に同一の領域に存在する破壊又はその他の治療のために作用すべき標的があり、発色団が治療の標的である。しかし、治療の標的が発色団でなく、治療する標的の近接する領域内に発色団が存在しないEMR皮膚科の応用分野がある。すなわち、換言すれば、標的領域内に不均一な吸収状態が存在する場合、標的領域の一部分は弱い吸収状態を示し又は全く吸収しない一方、その他の部分は顕著な吸収状態を示す。これらの場合、弱い吸収(非吸収部分)への損傷は、標的領域における非常な色素沈着部分で強力に吸収する部分からの熱拡散によってのみ行うことができ、かかる部分は、多くの場合以下に「ヒータ部分」又は単に「ヒータ」と称する。しかし、選択的な光熱合成法を含む、EMR放射線治療法を開発するために従来から使用される標準的な理論は、発色団及び破壊標的が実質的に同一の空間を占める場合にのみ適用可能であり、不均一な吸収の特徴を有する標的領域に対する治療手順を開発するため、特に、破壊標的が印加された波長にて殆ど又は全く吸収せず、任意のヒータ部分から隔てられていめ場合、信頼し得る治療方法を開発する基礎とならない。
【0010】
最後に、例えば、表皮の損傷のような望ましくない副作用を生じさせずに、所望の治療結果を実現すべく1回の治療中、十分なエネルギを標的に印加することはぶきないEMR治療法がある。しかし、標準的なEMR治療法の場合、発色団は一般に治療中に破壊され、このため、別の治療を行うのに十分な発色団が再生するまで数週間又は数ヶ月さえも待たなければならない。1回の治療期間の間、又は数週間又は数ヶ月ではなくて、少なくとも数日以内に2回又はそれ以上のEMR治療法を行うことができるならば、遥かに好ましいことであろう。
【0011】
皮膚科における上述した問題点の多くは、患者の表皮を保護し且つ不均一な吸収状態を有する標的を治療する必要性を含んで、その他のEMR医学的方法を行うときにも生ずる可能性がある。
【0012】
このため、上述した色々な問題点を解決し、特に、不均一な吸収領域及び黒い皮膚色/褐色化した患者の治療を容易にし、また、既存の方法よりも経済的で且つより安全であり、しかも、1回の期間又は間の短い期間の間に多数回の治療を許容しまた、治療のフィードバック制御を容易にする光学皮膚科及びその他のEMR医学的方法を行うための改良された方法及び装置が必要とされている。
【0013】
【発明の概要】
上記に従って、本発明は、例えば、除毛、血管病変部の治療又はしわの除去又はその他の目的のためのコラーゲンの再生等のような医学的方法を患者の身体の治療領域に行うための方法及び装置を提供するものである。この方法及び装置は、EMRのような源から適宜なヘッドを通じて治療領域まで適正な波長の電磁放射線(EMR)を付与することを含む。好ましい実施の形態の場合、EMRは、例えば、レーザからのコヒーレントな光放射線又はフラッシュランプ又はフィラメントランプ、LED又はその他の適宜な源からの非コヒーレントな光放射線のような光放射線である。本発明の重要な特徴は、印加された放射線に合ったパワープロフィールであること、また標的領域に放射線を印加する持続時間である。
【0014】
本発明の1つの特徴によれば、印加された放射線に合ったパワープロフィールは、印加持続時間に亙って所望の結果を具体化するのに十分な平均パワー(Pa)と、発色団又はヒータを破壊しないピークパワー(PP)とを有している。標的領域に対する放射線の照射持続時間は、標的領域の熱弛緩時間(TRT)よりも長く、その手順が十分なエネルギをパワープロフィールにて治療領域に付与するのに十分に長いようにする。この実施の形態の場合、放射線の付与持続時間は20秒まで又はそれ以上、特に、高熱治療法の場合、PPは500ワット以下であることが好ましい。本発明の幾つかの連続波の実施の形態の場合、付与持続時間に亙る放射線のPP、Paは略等しい。
【0015】
本発明の場合:
・色素沈着領域又はヒータの吸収係数と標的領域を取り巻く組織の係数との差を最大にし得るようにEMR波長を選ぶ必要がある。この必要条件は古典的な選択的光熱合成法の場合と同一である。
【0016】
・色素沈着したヒータ領域が破壊し又はその他の吸収能力を失うのを防止し得るようEMRパワーを制限する必要があるが、標的の損傷温度よりも高いヒータ温度を実現するのに十分でなければならない。
【0017】
・パルス幅は、標的の熱弛緩時間(TRT)よりも著しく長くすることのできる熱的損傷時間(TDT)よりも短く又は等しくしなければならない。TDTは周囲の組織を保存して標的を不可逆的に損傷されるのに必要な時間である。
【0018】
幾つかの実施の形態の場合、治療領域内の少なくとも1つの発色団を加熱すべく照射され、ピークパワーは、少なくとも1つの発色団を選ばれた温度までのみ加熱し得るように選ばれ、この温度は、それ以下では発色団が変化し、その結果、付与された1つ又は複数の波長にて吸収効果を顕著に失うことになる温度である。例えば、発色団を加熱する温度は、組織内での水の蒸発を回避し得るように約100乃至110℃以下とすることができる。幾つかの実施の形態の場合、この手順は除毛であり、発色団は毛嚢の毛幹内部のメラニンであり、放射線を付与する持続時間は、毛幹から嚢の外側毛根鞘まで伝達される熱がその場所にある幹の細胞を損傷されるのに十分である。発色団はまた、毛嚢内に配置されるか又はその内部に導入される別の発色団とし、その結果、パワープロフィール及び持続時間が嚢の外側毛根鞘の幹の細胞又は嚢及び(又は)その他の重要な嚢細胞に対する乳頭を破壊するのに十分となる。
【0019】
別の実施の形態の場合、この手順はしわの除去であり、発色団は真皮/表皮(DE)の接続部におけるメラニンであり、パワープロフィール及び照射持続時間は乳頭真皮内のコラーゲンを十分に加熱し、そのコラーゲンを再生させるのに十分である。更に、その他の実施の形態の場合、この手順は、血管の病変部の破壊であり、発色団は血管病変部内の血液の少なくともヘモグロビン又は水であり、照射持続時間はパワープロフィールにて血管の壁を加熱し且つ変質させるのに十分に長い。皮膚の若返り又はしわの除去のための治療方法を含む、色々なその他の治療法のため水を発色団とすることもできる。
【0020】
本発明の更に別の特徴によれば、源からのEMRの波長は真皮/表皮(DE)接続部を含む、患者の表皮内のメラニンによって吸収され、パワープロフィール及び照射持続時間は、表皮のメラニン内にEMRを吸収する結果として発生される熱が皮膚の表面まで移動し、照射と同時に除去され、これにより、照射中の表皮内の温度上昇を制御することができるようなものとする。本発明の更に別の特徴によれば、治療領域は熱的弛緩時間を有する標的領域を備え、照射持続時間はこの熱的弛緩時間よりも長い。特に、標的領域はEMR源の波長にて高度に吸収性であるヒータ部分又はその一部分を含み、EMR放射線は、標的領域の熱的弛緩時間よりも顕著に長い持続時間に亙って標的領域の少なくともかかるヒータ部分に付与される。標的領域はまた、付与されたパワープロフィールにて、標的領域の全体が熱的破壊温度に達するのに必要な時間である、熱的損傷時間(TDT)も有しており、光放射線の照射持続時間は該TDTに実質的に等しい。
【0021】
より具体的には、光放射線の照射持続時間(T)は(TDT−δ)に等しく、ここで、δは、熱の前面がヒータ部分からヒータが最も離れた標的のヒータ部分以外の部分まで略伝播する時間である。TDT及びTRTはTDT=TRT・r(x、Δ)となるように関係付けられ、ここでxは、幾何学的ファクタ、Δは温度ファクタである。より具体的には、x=d2/d1であり、ここで、d1=ヒータ部分の寸法、d2=全標的の寸法である。また、Δ=(T2−T0)/(T1−T0)であり、ここで、T0は、照射前の標的及びヒータの温度、T1はヒータ温度、T2は標的領域の不可逆的熱的損傷が一般に生じるときの温度である。標的が毛嚢である場合、ヒータは、色素沈着の毛幹又は嚢内の毛の基質であり、TDTは熱的破壊温度に達するための熱が嚢の外側鞘に達するのに必要な時間である。同様に、標的が血管であり、ヒータが血管内の血液を含む場合、TDTは、熱的破壊温度に達するための熱が標的領域内の血管壁に到達するのに必要な時間である。標的が乳頭真皮内のコラーゲンであり、ヒータがDE接続部のメラニンである場合、TDTは、コラーゲンが乳頭真皮内の所望の深さに達するため、熱的破壊温度にて加熱するのに必要な温度である。実質的に全ての適用例に対し、パワープロフィールは、TDTにおいて、全標的領域が少なくとも熱的破壊温度の温度であるが、標的領域外の実質的に如何なる組織も熱的損傷温度又はそれ以上にならないようなものでなければならない。
【0022】
患者の体内の標的に供給されるエネルギ又はパワーを最大にするため、少なくとも患者の表皮から熱を除去し得るように標的領域の上方領域の患者の皮膚を冷却することが一般に望ましい。かかる冷却は、例えば、冷却プレート、レンズ、導波管等を患者の皮膚と接触させ、極低温噴霧を患者の皮膚に付与する能動的冷却法、皮膚の表面を亙ってガス/液体を流す法又はその他の既知の接触又は非接触式能動的冷却技術又は皮膚の表面からの熱の拡散を利用する受動的冷却法とすることができる。
【0023】
本発明の別の特徴によれば、付与された放射線のパワープロフィールの結果、ヒータは、標的の少なくとも一部分を損傷させるための熱的破壊温度以上であるが、ヒータ部分が少なくとも1つの波長にて吸収効果を顕著に失うことになる変化を受ける崩壊温度以下の温度Tまで加熱される。標的領域のヒータ部分は、患者の体内の自然に生じる発色団とし又は標的領域に導入された人工の発色団とすることができる。医学的手順が除毛である場合、ヒータは、250℃内の崩壊温度を有する毛嚢内の毛幹又は毛の基質を含むことができ、この場合の放射線の照射持続時間は、約20秒以内とする。医学的手順が血管の病変部の除去又はコラーゲンの改質である場合、放射線の付与持続時間は、例えば、約20秒以内とすることもできる。
【0024】
本発明の更に別の特徴によれば、標的領域は、少なくとも1つの非常に吸収性のヒータ部分と、弱い吸収から吸収零までの少なくとも1つの非ヒータ部分とを有しており、該少なくとも1つの非ヒータ部分は少なくとも1つのヒータ部分から異なる程度に隔てられている。適宜な源からの電磁放射線は、標的領域の少なくともヒータ部分に付与され、この放射線は、ヒータ部分に顕著に吸収される少なくとも1つの波長と、ヒータ部分を損傷させるべき標的領域の部分に対する熱的損傷温度よりも高い温度であるが、ヒータ部分が変化してその結果、付与された少なくとも1つの波長にて吸収効果を顕著に損失するときの崩壊温度よりも低い温度Tまで加熱するパワープロフィールとを有しており、パワープロフィールがヒータ部分から標的領域の実質的に全ての部分を医学的手順を行うのに十分な温度まで加熱するのを許容するのに十分な持続時間、放射線が付与される。光放射線により照射される開口内に複数の標的領域が存在する場合、その領域の各々は、寸法d2であり、標的領域の中心は距離d3だけ隔てられており、標的外の損傷が生じる流束量FNSと、標的領域の全体を選択的に損傷させるときの流束量FSとの比は、FNS/FS=(d3/d2nであり、ここで、nは標的の形状に依存する。比FNS/FSはY=d3/d2<5の場合、顕著に減少することが分かっている。
【0025】
本発明の更に別の特徴によれば、利用される波長は、行われる医学的手順に適したものであることに加えて、DE接続部を含む患者の表皮内のメラニンによっても吸収される。この場合、EMRは、医学的手順を行うのに十分なパワープロフィール及び照射持続時間を有しており、このため、表皮メラニン内にEMRを吸収する結果として発生される熱は、皮膚の表面に移行し、また、照射と同時に除去されて、これにより照射中の表皮内の温度上昇を制御する。熱の除去を容易にし得るように皮膚の表面に能動的冷却作用を与えることができる。
【0026】
本発明の更に別の特徴によれば、パワープロフィールは、EMRを付与する持続時間の間、ヒータの温度が実質的に一定に保たれるようなものである。このパワープロフィールは、例えば、EMRの持続時間に対し実質的に指数関数的に減少する光学パワーとなる。
【0027】
本発明の上記及びその他の目的、特徴並びに有利な点は、添付図面に図示した本発明の好ましい実施の形態の以下のより具体的な説明から明らかになるであろう。
【0028】
【詳細な説明】
図1は、患者の皮膚10及び多岐に亙る医学的状態を治療するため患者の皮膚に対し電磁放射線(EMR)を付与する一例としてのシステム12の概略図である。皮膚10は、表皮16によって覆われた真皮14から成っており、これら2つの皮膚層の交差部分に真皮表皮(DE)接続部18が存在する。表皮16は、皮膚の表面から多分30乃至200マイクロメートルだけ伸びる、全体として比較的薄い厚さである一方、真皮14は、DE接続部から平均約2乃至5mmだけ伸びるより厚い厚さである。患者の皮膚の色、特に黒を決定する色素沈着部が主として表皮16内にメラニンの形態にて保持されており、このメラニンは、主としてDE接続部の表皮側に存在するが、より黒い皮膚の人間(褐色化の人間を含む)の場合、表皮の全体に亙っても存在する。患者の皮膚の黒さは、極めて白い皮膚の人間に対するIから極めて黒い皮膚の人間に対するVIまで範囲が設定されるフィツパトリックスケールに基づいて定量化されることが多い。
【0029】
EMR皮膚科法を行うことができる、多数の構成要素が皮膚の内部に存在する。これら要素は、毛嚢20、血管22、乳頭真皮内のコラーゲン24等を含む。毛嚢20は、例えば、女性の顔又は足の毛のような、望ましくない毛を除去するために照射することができ、また幾つかの場合、毛の成長を刺激するためにも照射することができる。刺激機構は、乳頭への血液の供給を刺激し得るよう嚢基質を軽く可逆的に損傷させることができる。患者が不快に感じるか又は外観上好ましくなく、それを除去することが望まれる足の静脈、クモの巣状静脈、静脈瘤静脈、又はその他の血管を含むことできる血管22又はその他の血管病変部を除去するために治療法を行うこともできる。コラーゲン24を非侵襲的に改質することができ、既存のコラーゲンをしわの除去及びその他の目的のため、新たなコラーゲンの再成長を促進し得るように破壊する。本発明のこれらの教示は、その他の皮膚科治療法及び脂肪の除去、にきび(脂肪質腺)治療、又は通常、適正な波長のEMRを選ばれた治療領域に選択的に付与することにより行われるその他の医学的方法のような、その他の皮膚科治療法及び特定の真皮下の治療法に使用することもできる。
【0030】
装置又はシステム12は、EMR放射線を患者の治療領域に付与するシステム又は装置の基本的な構成部品を概略図的な形態で示す。装置12は、EMR源28と、EMRを患者の皮膚に付与するためのアプリケータ30と、図示するように、アプリケータ30と協働して作用し患者の皮膚の表面から熱を除去する、すなわち換言すれば、患者の少なくとも表皮を冷却する機構32と、例えば、パワープロフィール及び(又は)源28からのEMRの持続時間を制御し、及び(又は)源28から付与されたEMRの所望のパワープロフィール、波長プロフィール及び(又は)持続時間を実現し得るように制御し、また、患者の皮膚の所望の冷却状態を実現し得るように必要に応じて構成部品32を制御する制御アプリケータ30とを備えている。
【0031】
EMR源28は、例えば、固体相レーザ及びダイオードレーザ、繊維レーザ、フラッシュランプ、フィラメントランプ及びその他の非コヒーレントな光放射線の源、マイクロ波源、RF源等を含む、現在又は以降、使用され又はEMR医学的方法のために開発されるであろう多岐に亙るEMR源の任意のものとすることができる。EMR源28が1つ又はより多数の波長の放射線又は広帯域幅放射線を発生させ、その双方が特定の治療のために望ましくない波長を含む場合、源28及び(又は)アプリケータ30は、望ましくない波長を解消し且つ(又は)望ましい波長を増進するフィルタ、波長シフター又はその他の適宜な構成部品を含むことができる。
【0032】
更なるEMR源28は、選ばれた持続時間、作動状態に止まるパルス源とし、迅速な順序にて一連のパルスを発生させる源とし、隣接するかかるパルス間の間隔を短くし、EMR信号に対する所望の持続時間に等しい持続時間だけかかる一連のパルスが発生され又は連続波(CW)信号とし、かかるCW信号は連続的に発生され又は隣接するパルス間の間隔が小さい上述した型式の一連の短いパルスとすることができる。電源はまた、標的の最大の加熱状態とし且つ表皮の過熱を最小限にする最適なパルス形状が得られるように、EMRのパワープロフィールを制御することもできる。CW源及び(又は)該源と共に使用されるアプリケータ30は、処理領域の上方を選ばれた速度にて動かし、標的領域の各々の上方に選ばれた滞在時間(dwell time)又はパルス持続時間(pulse duration)を提供することができる。このように、本明細書にて「パルス持続時間」又は「信号持続時間」という語が使用されるとき、その語は、選ばれた標的領域又はその一部分における上記のEMR信号の任意のものの全滞在時間を意味するものと解釈すべきである。
【0033】
源28からのEMRが適宜な導管36を通じてアプリケータ30に付与される。例えば、源28が光放射線源である場合、導管36は光ファイバ又は光ファイバの束とすることができる。これと代替的に、アプリケータ30は、EMR源28がその内部に物理的に取り付けられた放射線供給ヘッドとすることができる。源からアプリケータにEMR放射線を供給する当該技術分野にて既知のその他の装置を利用することもできる。
【0034】
アプリケータ30は、図1にて、患者の皮膚と接触した状態で図示されており、殆どの適用例の場合、アプリケータは患者の皮膚と接触していることが好ましいが、このことは、本発明を限定するものではなく、幾つかの適用例において、受動型冷却、極低温噴霧冷却能力等の何れかを備える非接触型アプリケータを使用することができ、利用される特定のアプリケータは用途に応じて相違する。例えば、アプリケータが皮膚表面からの熱を冷却し又は除去するために利用される場合、当然に、良好な熱接点が好まれる。接点はまた、放射線を患者の皮膚内に一層効率良く伝送することを許容し、また、放射線が後方に反射することも容易にすることができ、その反射分は、皮膚内部への散乱の結果として皮膚から去ってヘッドにより治療領域に向けて反射して戻される。付与される放射線の性質に依存して、アプリケータ30は、所定のEMRパルス又は信号の持続時間の間治療領域の上方に静止させることができ又は源28がCW放射線の源である場合、アプリケータ30は、治療領域の各部分の上方におけるアプリケータからの放射線の滞在時間がEMR信号の所望の持続時間に等しいような速度にて皮膚の上を移動することができる。アプリケータ30はまた、付与された放射線に対する開口の寸法を決定し又は制御することもできる。
【0035】
機構32は、患者の皮膚からの熱を冷却し又は除去するため当該技術分野で既知の多岐に亙る構成部品の任意のもとすることができる。例えば、アプリケータ32は、放射線が患者の皮膚に付与されるときに通る導波管、レンズ又はサファイア或いはその他の適宜な材料の板とすることができ、導波管/レンズ/板の材料は、良好な熱伝導の性質を有し、接触した熱電子装置32により又は、例えば、極低温流体、水、ガス等のような冷却流体を当該技術分野にて既知の方法にて周期的に又は連続的に導波管/レンズ/板上を通すことにより、冷却される。アプリケータ30はまた、放射線が患者の皮膚に付与されるときに通る開放した通路を有する優れた熱伝導性質を持つ金属又はその他の材料のブロックとすることもでき、このブロックは上述した技術の1つを利用して冷却させる。幾つかの実施の形態の場合、治療が行われる深さまで人間の皮膚を最初に加熱するために、構成部品32を利用することができ、次に、照射前に該構成部品を使用して表皮を冷却することができる(例えば、金属ブロックアプリケータ及び予熱/予冷却の特徴に関する更なる詳細な説明については、その内容を参考として引用し本明細書に含めた、1998年5月13日付けで出願された同時出願係属中の特許出願第09/078,055号を参照)。しかし、本発明の教示はかかる予冷却を不要にすることができる。
【0036】
制御装置34は手操作で作動させることができるが、好ましくは、本発明の教示に適合する付与された放射線に対するパワープロフィール及び時間を実現し得るように以下に説明する仕方にてEMR源28、アプリケータ30及び冷却構成部品32の作用を制御可能にプログラム化したマイクロプロセッサ又はその他の適宜なプロセッサを含むようにする。制御装置34は、源28、アプリケータ30、温度機構32及び(又は)色々なシステムの構成部品及び(又は)患者の皮膚の温度のような事項を表示するその他の構成部品からの選ばれた入力を受け取ることができる。
【0037】
上記に示したように、従来のEMR皮膚科治療法が効果的でない少なくとも2つの状況がある。これら状況は、(i)例えば、フィツパトリック皮膚型式V及びVIの患者のような患者が黒い皮膚を有する場合、(ii)治療領域が不均一な吸収性質を有し、付与されたEMRにて高吸収性を有する標的領域のヒータ部分がEMRからのエネルギを吸収し、これにより加熱され、ヒータ部分が付与された波長にてEMRを殆ど又は全く吸収しないが、熱的に破壊され又はさもなければ熱的に治療される標的の部分から隔てられる場合である。前者の状況において、本発明の教示に従い、EMRが長時間の間隔に亙って比較的低パワーにて付与されるとき、表皮内のメラニンによるEMRの吸収の結果として発生された熱は、皮膚の表面に移動する時間を有し、特に、皮膚表面が能動的に低温度とされたとき、除去され、標的領域へEMR照射する間、表皮をこのように並行して冷却することは、フィツパトリックのV及びVI皮膚を有する患者の場合でさえ、患者の表皮に損傷を与えずに治療を行うことを許容する。第二の場合、上述した並行に冷却する効果に加えて、比較的長い持続時間のEMR信号のため、熱が標的領域のヒータ部分から標的の非色素沈着部分まで拡散することを可能にし、かかる非色素沈着部分の所望の熱的破壊又はその他の治療を実現することができる。しかし、熱が所望の温度まで上昇し、非吸収性標的部分まで拡散するのに必要な時間の間、熱の拡散を許容し得るようヒータは完全な状態を保たなければならないため、ヒータに付与されたエネルギは、少なくとも必要なパルス持続時間の間、ヒータが相変化又は遷移を受ける閾値よりも少なくなければならず、その結果、例えば、ヒータにおける漂白、溶融、沸騰、泡の形成又はその他の破壊的過程の結果としてEMR波長にて吸収性が顕著に失われる。このように、以下により詳細に説明するように、本発明は上述した目的を実現し得るように比較的長い持続時間に亙って供給された比較的低ピークパワーのEMR信号を使用することを含む。かかる低ピークパワーで長い持続時間のEMR信号はまた、より低コストのEMR源を使用することも許容し、遥かにより低パワーのEMR源を利用することを許容することにより、遥かに安全に使用でき、また、幾つかの場合、熟練度が低く且つ経験が少なく、従ってより経済的な人間が治療を行うことにより、コストを更に削減することを許容する。発色団は完全な状態を保つから、治療が完了したときでさえ、1回の治療期間の間又は互いに数日の間多数回の治療を行い、より安全でより効果的な治療を可能にする。治療の時間間隔が長くなることはまた、フィードバック制御を容易にすることにもなる。
【0038】
以下の説明において、長い持続時間のEMR信号は、「パルス」と称される場合があるが、上述したように、本発明の教示による長い持続時間のEMR信号は少なくとも3つの異なる方法にて得ることができる。第一に、EMR信号は所望の持続時間の単一のパルスとして付与することができる。例えば、放射線を源からその持続時間の間、標的まで通すためシャッターを使用し、又は当該技術分野にて既知のその他の技術により、所定の持続時間、EMR源28を作動させることにより、かかるパルスを得ることができる。EMR源パルスが比較的高速度に作用するとき、EMR持続時間に隣接するパルス間の最大間隔は極めて短く、EMR信号の持続時間の間、パルス列の平均パワーが所望の治療を行うのに十分である限り、かかる源を使用することができる。高ピークパワー源を必要とせずに、必須のパワー及びエネルギを実現するためにこの後者の状態が必要である。EMR信号の持続時間を実現することのできる第三の方法は、連続波(CW)源を使用することであり、この源は、第二の選択に対して示した型式の高反復速度、高負荷サイクル源とすることができ、EMR信号は、例えば、1998年5月13日付けで出願された同時出願係属中の米国特許第09/078,055号に記載された方法にて治療領域の上方でこの源を通り、この場合の信号持続時間は、標的領域の上方におけるCW信号の滞在時間である。この実施の形態の場合、EMRエネルギを供給するヘッドは、本発明の教示が実施されない実施の形態よりも遥かに遅い速度で移動する。
【0039】
最初に、全ての患者をより安全に治療し得るようにするため、特に黒い皮膚の(褐色化した人間を含む)患者を安全に治療し得るようにするため、より有効な並行的な冷却法を実現するという目的を検討すれば、黒い皮膚の患者に伴う問題点は、全ての患者の場合、真皮/表皮(DE)接続部にて表皮内に相当なメラニンの集中部分が存在することに起因する。この領域内でメラニンが集中することは、より黒い皮膚の人間の場合、増大し、皮膚の色の黒さが増すに伴い、メラニンは表皮の全体に亙って益々顕著に現われる傾向となる。極めて黒い皮膚の患者、例えば、皮膚型式V及びVIの患者の場合、DE接続部にて顕著なメラニンの集中状態が存在し、表皮全体のメラニンの量は少なくなる。このように、例えば、毛幹、毛の基質及び嚢のその他の部分のメラニンが標的とされる、除毛治療の場合、メラニンによって優先的に吸収される放射線波長にて治療するためには、表皮メラニンは顕著に加熱され、黒い皮膚の人間に対しかかる治療を行うことを困難にする。このように、表皮内のメラニンの吸収による熱は、空気、皮膚表面の蒸発する極低温物質、皮膚の表面と接触した冷却した要素又はその他の適宜な手段により除去すべき皮膚表面に移行する可能性があり、その時間は、表皮の表面付近のメラニンの場合(皮膚の黒い人間の場合及び(又は)例外的に白い表皮を有する皮膚領域の場合、メラニンは表皮の表面付近にある)0.1ミリ秒であり、典型的に、DE接続部にてメラニンからの熱が皮膚表面に達するには少なくとも10msかかり、一般に、より顕著に長い時間かかる。放射線照射の間、皮膚の表面から逃げる熱の結果として生じる皮膚の冷却状態として本発明の目的のために定義された最適な並行状態の冷却法の場合、少なくとも50ms、好ましくは100ms以上の照射持続時間が必要とされる。
【0040】
特に、熱の前面がDE接続部から皮膚表面まで流れるのに必要な時間は平均約10msであるが、表皮は、また単位時間当たり熱を伝導する有限の能力を有している。このように、10msの照射持続時間にて並行な冷却機構を通じてDE接続部から一部分の熱は放散されるが、表皮は、この時間の間、DE接続部にてメラニン内に蓄積した熱の殆どを除去する能力はない。DE接続部の温度を低下した状態に保つためには、少なくとも100msの持続時間の間、低ピークパワーの照射が通常必要とされ、この持続時間は、表皮の熱除去能力が全体として、特にDE接続部にて表皮の過熱を防止することを保証し得るように十分な熱が皮膚表面に伝導されることを許容するのに十分であることが分かった。付与された照射の持続時間がより長く且つ(又は)皮膚表面を一層強力に能動的に冷却することは、表皮内の熱の上昇を更に軽減し又は解消することさえも可能にし、これにより、一般的なEMR医学的治療法、特に、光学皮膚科治療の場合の安全性及び患者の快適さの双方を向上させることができる。
【0041】
かかる長いパルス持続時間及びその長い治療時間により標的又は治療領域に所望のエネルギを供給するために利用可能であるより低ピークパワー源によれば、皮膚型式V及びVIを含むあらゆる型式の皮膚は、表皮の熱的損傷を生ずることなく安全に治療可能であることが分かった。
【0042】
更に、特に、100ms以上のパルス持続時間、場合によっては、例えば、20秒まで又はそれ以上のような数秒に亙る範囲の持続時間に対し必要とされるピークパワーが低いことは、100単位のワットの範囲、例えば、100乃至200ワットの範囲のピークパワー、更に、より少ないピークパワーの光源を利用することを許容し、例えば、より短いパルスに対する10乃至100のバーを有する場合と相違して、1乃至3つのレーザダイオードバーのみを有する800nmのレーザダイオードを利用することを可能にする。その他の波長にて同様の改良が実現可能である。幾つかの適用例において、このことは、EMR源を標準的な白熱電球又はその他の標準的な光源(例えば、太陽でさえも)とすることを許容し、かかる高スペクトル源が利用されるとき、適宜なろ過すなわち波長の調節が必要となり又は望ましい。以下により詳細に説明するように、低パワー源が利用される幾つかの適用例において、数分、又は場合によっては数時間の範囲の露出時間とすることが適している。この文節に説明した低ピークパワーで長パルス持続時間の治療方法は、より小型で、軽量、しかも著しく低廉な装置にて光学皮膚科方法を行うことを許容し、また、熱管理上の問題点を大幅に簡略化し、装置の寸法及びコストを更に軽減する。
【0043】
本発明の低ピークパワーで長パルス技術を利用することの別の顕著な有利な点は患者にとってより安全なことである。特に、従来技術のシステムは、適正に利用しないならば、患者の皮膚に損傷を与え又は例えば、しわ又は患者の顔の毛を処理するために使用されるとき、目の損傷又は患者の身体のその他の器官への損傷を生じる可能性がある一方、治療装置を不適切に使用する結果として患者に害を与える可能性は、低ピークパワーの光源が利用されるとき、顕著に減少する。操作者の損傷の可能性も顕著に減少する。更に、低ピークパワーで長い持続時間のパルスは、例えば、EMRパワー及び(又は)冷却のため、患者の皮膚又はその他の治療パラメータの状態を監視し且つ利用して、治療パラメータを制御するのに十分な時間を許容し、また、皮膚の損傷が生じる前に危険な状態が検出された場合に、治療を停止させることができる。かかるフィードバック制御及び保護は、現在利用されている短パルスでは実施できない。このように、現在の技術は、皮膚科専門医又はその他の外科医又は少なくとも高度に熟練した技術員が外科医の監督の下で治療を行うことを必要とするが、本発明の教示に従って利用可能な低ピークパワー装置は、それ程熟練しない人間、また多分、美容師、床屋等が除毛、皮膚表面の再生及びその他の皮膚科的方法を行うことを許容する。特に、例えば、永久的な除去ではなくて、長時間の剃刀として機能する「毛の管理」のみを実現し得るようパワーを低くするならば、家庭でも行うことが可能である。このことは顕著により低コストの装置の可能性と相俟って、かかる光学皮膚科治療のコストを大幅に削減し、より多くの一般の人が利用可能であるようにする。
【0044】
EMR皮膚科法を行う低パワーで長い持続時間のEMR信号を使用することに伴う上述した有利な点に加えて、標的領域が付与されたEMR信号の波長に対し不均一な放射線の吸収性を有する場合もかかる信号は有用である。人間の皮膚にとって一般的である、かかる不均一な吸収は、所定の標的領域内には、EMR源の1つ又はより多数の波長にて高度に吸収可能な部分があり、また、かかる放射線を僅かしか吸収せず又は完全に吸収不能である部分が標的領域内に存在することを意味する。皮膚科治療法は、かかる非吸収性又は僅かしか吸収しない部分を熱的に破壊することを必要とするが、かかる結果は、従来技術の高ピークパワーで短い持続時間EMR信号では不可能であり、非限定的に、除毛、血管の病変部の除去及びコラーゲンの改質を通じての皮膚表面の再生も含む、色々な皮膚科治療法に対し理想的でない結果を生じることが極めて多い。
【0045】
しかし、本発明の低パワーで長い持続時間の信号は、かかる治療法を行うことができる。より具体的には、標的及び発色団又はヒータが空間的に分離しており、又は標的の吸収がその容積に亙って不均一であり、標的の治療部分が僅かのみ又は全く吸収せず、標的の別の部分が顕著に吸収するとき、1つのパルス持続時間、τ<TRTを使用する方法は適用不可能となる。この場合、標的の僅かに吸収する部分は、強力に吸収するヒータ部分から熱の拡散、放射、対流又はその他の伝導メカニズムにより治療しなければならない。例えば、現在の知識による永久的な除毛のためには、外側毛根鞘の最外側層にて膨れ領域内に配置された接続性組織鞘又は幹細胞まで全ての嚢構造体を損傷させることが必要である。また、除毛するためには、嚢基質及び(又は)乳頭を損傷させ又は破壊することも望ましい。光を高度に吸収するヒータは、メラニンを含む毛幹及び基質の細胞である。しかし、損傷すべき標的は、幹細胞と、必要とされる発色団を有しない乳頭のようなその他の嚢構造体とを含む。これらの標的は、毛幹又は基質細胞から有用な発色団を含まないその周囲の嚢構造体への熱拡散により損傷させることができる。これを実現するためには、毛幹又はその他の発色団をパルス持続時間の全体に亙って吸収する状態を続け、損傷させ又は破壊すべき嚢の他の部分から熱的に隔離されないようにしなければならない。
【0046】
空間的に分離した標的及びヒータ/発色団の別の例は、末梢血管拡張症、すなわち足の静脈の治療である。血管を永久的に塞ぐためには、血管壁を凝固させることが多分必要であろう。この場合、ヘモグロビン及び(又は)水に対する吸収効果が高いため、ヒータは血液である。壁の凝固は血管から壁への熱の拡散を必要とする。
【0047】
適宜に制御されたとき、この治療方法は、光を吸収する発色団又はヒータを取り巻く所定の領域へ臨床的に有効な熱照射量を安全に供給して、発色団に対する吸収効果を劣化させる変化を回避しつつ、必要に応じて熱的病変部、すなわちある容積の変質し又は凝固した組織を生じさせることができる。このことは、使用される発色団(例えば、水、メラニン、ヘモグロビン)は取り巻く組織よりも熱的の損傷に対する閾値がより大きく、また、供給されるエネルギにより発色団が分解し又はその他の変化をして放射線を吸収するその能力が失われ又は劣化させることはない。
【0048】
熱照射量は当該技術分野の当業者に既知の公式に従って計算され、治療時間に亙って付与された温度のアレニウス整数である。治療容積外の治療しない健全な組織から治療済みの組織を区分する境界は、熱照射量のアレニウス性質のため、明確であり、このため、治療容積外の組織が治療容積内に位置するものよりも受け取る全熱照射量は少ない。この治療容積は、照射される領域を越えて伸びることができ、照射源の性質及び組織の性質に依存することを認識すべきである。更に、外部手段(例えば、並行冷却)又は内部手段(熱の拡散又は血液の灌流)により、冷却は最終的な治療結果に影響し、特に、例えば、表皮及び標的領域の上方の真皮組織のような治療容積又は標的領域外の加熱に影響を与える。
【0049】
かかる型式の標的の熱的損傷のためには、ヒータ内に十分なパワーを熱蓄積させ、また、ヒータから標的への優れた熱伝導があることを必要とする。熱蓄積は標的の吸収係数及び組織内のEMRのパワー密度に依存する。熱伝導は、標的とヒータとの間の距離及び組織の熱伝導係数に依存する。しかし、十分な高温度のとき、ヒータの吸収係数及びヒータからその他の標的の組織までの熱伝導係数は、相変化により及びヒータ並びにヒータに隣接する組織に対する漂白、溶融、沸騰及び泡の形成のような破壊的過程によって損なわれる可能性がある。こうした望ましくない効果を防止するため、ヒータのピーク温度は以下に「ヒータの崩壊温度」と称する所定の最大値T1maxによって制限しなければならない。これと同時に、標的全体の永久的な損傷を保証するため、温度は、標的の容積の上方の相当な所定の最小値すなわち「熱的損傷温度」T2を上廻る必要がある。後者の温度は、崩壊温度よりも低い。標的とヒータとの間の組織内の温度は、標的がヒータから熱的に隔離すること、及びその他の有害な効果を防止し得るように水の沸騰温度よりも低くなければならない。上記の温度制限に適合するためには、EMRのパワーを制御し、パルス幅は必要なエネルギを供給するのに十分に長くなければならない。標的の熱的損傷時間(TDT)は、取り巻く組織を損傷させずに、標的を不可逆的に損傷させるのに十分な持続時間、標的温度がT2を上廻る時間である。このように、TDTは、ヒータから標的への熱拡散により標的に温度T2を生じさせる時間である。温度勾配が急激でないため、熱の一部は標的から漏洩し、加熱面積が標的よりも大きくなる。しかし、TDTは、取り巻く組織を保存して標的の選択的な損傷を実現しつつ、標的全体のTRTの何倍もとすることができる。しかし、EMRパルスの最適なパルス幅τ0はTDTより僅かに短く又はそれに等しくする必要がある。
【0050】
熱拡散により標的を選択的に損傷させる機構が図2に図示されており、治療方法及び医学的治療に関係するこの機構は、電磁放射線を使用して、発色団を吸収する光から空間的に分離した標的を選択的に損傷させる。図2において、ヒータと標的との間の距離はdである。EMR源からの光子は、ヒータによって吸収される。EMRパワー密度パルス長さは、ヒータの温度T1が発色団の熱的損傷閾値T1max以下であるよう確立される。熱は熱拡散又は衝撃波又は衝撃流れのような別のメカニズムによりヒータから運ばれる。
【0051】
標的の温度がT2に達するが、組織を取り巻く外部がその温度以下のままであるとき、制限された標的の熱的損傷が実現される。この熱的損傷温度T2は加熱パルスの持続時間及び形状に依存する。蛋白の場合、T2は、滞在時間に依存して42乃至80℃の範囲にある(すなわち、アレニウス整数により決定される)。標的とヒータとの間の組織を損傷させずに標的を損傷させることは通常、不可能である。EMRパルスの終了後、標的の温度は、相当な時間後、最大値まで上昇を続ける。EMRパルスτの終了時と標的のピーク温度の瞬間との間の時間的遅れ、すなわちTDTは、δによって表示される(すなわち、τ=TDT−δ)。このように、パルス幅はTDTに等しく又はそれよりも短くなければならず、δは殆どの場合、TDTよりも著しく短い。このため、選択的な治療のためのパルス幅をTDTに等しいとみなすことができる(すなわち、τ=TDT)。
【0052】
第一の例として、直径d2の標的領域により取り巻かれた直径d1の非常に色素沈着した長い円筒体である標的(図4b)を考え、このモデルは、例えば、毛嚢又は血管を表わす。2つの加熱モードが考えられる。第一のモードは「矩形EMRパルス」(図5a)であり、第二のモードは「矩形温度パルス」(図5b)である。矩形のEMRパルスの場合、EMRパルスの間、ヒータの温度は上昇し、パルスの終了時T1に達する(図3b)。矩形の温度パルスの場合、EMRパルスの間、ヒータの温度は一定である(図3a)。双方の加熱モードの場合、ヒータの温度が崩壊温度T1max以下であり、このため、ヒータの吸収特性は変化しない。
【0053】
ヒータを加熱する間、熱プロフィールの順序は、第一の加熱モード及び第二の加熱モードについて図5a、図5bにそれぞれ図示されており、標的及びその周囲の組織内のこられのプロフィールは異なる時点のものである。これらのプロフィールに対する一例としてのパラメータは、d1=70μm、d2=210μm、崩壊温度T1max=100℃であり、水の沸騰温度に相応し、組織の損傷温度(T2)=70℃であり、10乃至1000msの範囲のパルス幅に対する蛋白の変性温度と関係している。双方の図面の下側の曲線は、標的の熱的弛緩時間に対する時間における温度プロフィールであり(すなわち、TRT=d2/16k)、ここで、kは組織の熱拡散率であり、一例としてのプロフィールの場合、k=0.1mm2/s、TRT=27.5msである。TRTにおいて、標的の境界における温度は熱的損傷温度よりも顕著に低い。その双方の図面の上側曲線は、標的温度が損傷温度T2に達するときのTDTの温度プロフィールである。この瞬間にて、標的は損傷されるが、その周囲の組織は損傷されない。一例としてのプロフィールの場合、矩形のEMRパルスの場合TDT=1600msであり、矩形の温度パルスの場合TDT=360msである。図5a、図5bから、(a)比TDT/TRTはそれぞれ58倍及び14倍であり、このため双方のモードに対し、パルス幅τ=TDTはTRTよりも著しく長い。(b)TDTの終了時、加熱面積は損傷された標的よりも著しく大きい。このように、非常な色素沈着領域及び標的領域が空間的に分離しているから、上記の技術は、標的がEMRの吸収による直接的な加熱ではなくて、ヒータから標的への熱拡散によって損傷される点で、古典的な選択的光熱合成の場合と相違する。図5cは、図5a、図5bのプロフィールと標的とされた毛嚢との関係を示す、毛幹を示す断面図である。図5cにおいて、参照番号26は毛幹であり、28は内側毛根鞘であり、30は外側毛根鞘であり、32は幹細胞の位置を示す(図1も参照)。
【0054】
熱拡散の程度は、ヒータ及び標的の幾何学的形態に依存する。3つの基本的な幾何学的形態の例、すなわち平面、円筒体及び球(図4a乃至図4c)は、これを示すために使用される。全ての場合、寸法d1のヒータが割り当てられて寸法d2の標的の中心に配置される。また、幾何学的係数値x=d2/d1も画成される。上述したように、T1は色素沈着領域の最高温度であり、T2は標的の損傷温度である(T1>T2)。標的の熱的損傷時間は、TDT=TRT×r(x、Δ)である。
ここで、r(x、Δ)は幾何学的係数及び温度係数Δの関数であり、ここで、Δ=(T2−T0)/(T1−T0)である。T0は、照射する前の標的及びヒータの温度である。通常、T0は体温である(37℃)。図6a乃至図6cには、2つの加熱モード、すなわち「矩形のEMRパルス」及び「矩形の温度パルス」に対する幾何学的係数xの関数として比r(x、Δ)=TDT/TRTが示されており、図6aは平面状標的に対するものであり(図4a)、図6bは円筒状標的(図4b)、図6cは球状標的(図4c)に対するものである。計算のパラメータはT1=100℃、T2=70℃、T0=36.6℃であり、その結果、Δ=0.52となる。比r(x、Δ)は標的の寸法又は組織の熱的性質に依存しないことが分かる。図6a乃至図6cからの幾つかの重要な結論は次の通りである。
【0055】
1)比TDT/TRTは、幾何学的係数xの増大に伴って増大する。
2)この比の値は、平面状、円筒状及び球状の標的に対して極めて相違する。平面状標的の場合、TDTはTRTよりも数倍だけ大きいが、同一の幾何学的係数xの場合、これは円筒状及び球状標的に対するTDTよりも数十倍大きい。
【0056】
3)同一のTDT/TRTの場合、損傷された面積の寸法は、球状標的の場合最小であり、円筒状標的の場合、次に大きく、平面状標的の場合、最大である。これらの結果は、平面状、円筒状及び球状標的からの熱拡散が一次元的、二次元的及び三次元的であるために予想される。温度プロフィールは、円筒状ヒータの場合よりも球状ヒータの場合がより急峻で且つ一層集中化され、また、円筒状ヒータの場合、平面状ヒータの場合よりもより急峻となる。古典的な選択的光熱合成の場合、EMRを吸収する場合と同一の面積内で熱的損傷が為されるから、標的の幾何学的形態は、重要でない。しかし、熱拡散の結果、EMRを吸収する領域と異なる領域にて熱的損傷が為されるから、上記の場合、重要である。
【0057】
4)比TDT/TRTは、加熱モードに極めて依存する。矩形のEMRパルスモード(図3a、図4b)はより漸進的な加熱モードを表わし、それはヒータの温度はパルスの終了時に最大値T1に達するからである(図4b)。このモードの場合、比TDT/TRTは最大となる。矩形の温度パルスモード(図3b、図4a)は、ヒータの最高温度はEMRパルスの全体の間に検出されるため、より強力な加熱モードであることを表わす。比TDT/TRTは、矩形の温度パルスモードの場合、最小である。このモードは、最初に、高ピークパワーのEMRパルスに対し特殊な形状を必要とし、ヒータから周囲の組織への熱拡散状態を保つため残りのパルス(図3c)に対して低下する。パルスパワーはヒータの温度をその崩壊温度T1max以下に保つため正確に調節しなければならない(図3d)。このパワーは、ヒータの吸収係数、その寸法、介入するその組織内のEMRの減衰程度に依存する。
【0058】
また、比TDT/TRTは、温度係数Δ=(T2−T0)/(T1−T0)にも依存する。円筒状標的に対するヒータの最高温度T1の影響を示す図7は、T1=100℃(Δ=0.53)及びT1=200℃(Δ=0.20)を有する2つの場合を比較する。TDT/TRTは、ヒータの温度が極めて高いとき(例えば、200℃)、互いに近接する。生物学的組織において、かかる高温度は、毛幹における炭素又はメラニンのような発色団について予想することができる。
【0059】
EMRパルスが四角であり、その振幅及び持続時間がヒータをT1よりも僅かに低く且つ標的をT2まで加熱し得るよう選ばれる場合、標的の3つの基本的な幾何学的形態が使用され、高吸収率の部品は標的の中央に配置され、d1はヒータの寸法であり、d2は標的の全体的寸法であり、ヒータを取り巻く標的の全ての組織は、T2以上に加熱することで損傷されると想定され、また、標的のTDT、入力パワー密度P及び矩形のEMRパルスに対する流束量Fは、熱拡散理論に従い、表1の等式により与えられる。
【0060】
【表1】
Figure 0004495894
関連する表記及び基本的パラメータは表2に記載されている。
【0061】
【表2】
Figure 0004495894
図6a乃至図6cには、TDTがxに依存する状態が図示されている。この図面の計算条件は次の通りである、すなわちT1=100℃(水の沸騰温度)、T2=70℃(滞在時間0.1乃至1秒の間の蛋白の変性温度)及びx=1乃至4である。
【0062】
TDTの値は、平面状標的の場合、TRTの4倍以上、円筒状標的の場合、120倍、球状標的の場合、500倍、長くすることができる。等式により与えられた毛嚢及びクモの巣状静脈の典型的な治療パラメータは、表3及び表4に掲げてある。
【0063】
【表3】
Figure 0004495894
【0064】
【表4】
Figure 0004495894
本発明の教示が特に適用可能とされた治療法は、しわの除去、除毛及び血管の病変部の除去を含む。
【0065】
しわの除去の場合、コラーゲンはその基本的な構造的一体性を有する真皮を提供するため、人間の皮膚内部のしわの除去は、真皮コラーゲンを再形成することにより実現可能であると一般に考えられている。コラーゲンの破壊、コラーゲンの形成の過程は、真皮のコラーゲンを保持する部分を加熱することにより行うことが可能であることが更に理解される。このコラーゲンの破壊及びコラーゲンの形成過程は、かなり広い温度範囲(すなわち、約45乃至70℃)に亙って行われる。また、乳頭表皮内のコラーゲン/繊維細胞を通常の体温以上の略致死温度まで加熱する結果として、コラーゲンの形成を増大させることもでき、このことは繊維細胞の代謝を可能にし且つ/増大させる。更に、この致死又は略致死の加熱は、真皮−表皮(D−E)接続部に最も近い真皮の部分である乳頭真皮内で主として行われることが望ましい。従って、この治療法は真皮の上面から約100ミクロン乃至約1mm下方にて真皮の上側部分を標的とし、特に、この領域の上側部分を標的とすることができる。上述したしわの除去過程は、通常「皮膚表面の再生」と称される真皮の除去を必要とせず、このため、外傷を与える程度が少なく、美容的手順としてより望ましいことを理解すべきである。しかし、皮膚表面の再生の場合でさえ、コラーゲンの再形成は、望ましいしわ無しの結果に至る基本的な過程であると考えられる。
【0066】
乳頭真皮を必要とされる温度範囲まで加熱するため、D−E接続部に配置されたメラニン層は、約400乃至1500nmの波長範囲内で光を吸収する発色団として機能することができる。メラニンは、通常、約500nm乃至1300nmの波長帯域内で最適に吸収されるが、この波長範囲は、極めて長いパルスにより表皮に付与される更なる皮膚の保護に起因して長くなる。
【0067】
好ましくは100ms以上の長い持続時間を有する光パルスを使用して、並行冷却法を通じて表皮を最大限保護することの有用性に関する上記の説明を使用すれば、このしわの除去技術は、100ms乃至1秒以上のパルス持続時間を必要とすることが好ましい。皮膚の型式及びその他のファクタに依存して、この範囲外の数倍の値を採用することもできる。真皮の長いパルス照射及び接触冷却効果を組み合わせることを通じて、コラーゲンの再構成、従ってしわの除去のため、乳頭真皮内で最適な温度プロフィールが形成される。図8には、冷却した表面(10℃)及び約150J/cm2にて1秒のレーザパルス持続時間に対する計算した温度分布状態が図示されている。この曲線によれば、コラーゲンの改変は、約200ミクロンだけ乳頭真皮内に伸び、このことは、しわの除去に十分である。上述した乳頭真皮の標的領域は、50乃至70℃の範囲となるように示してある。
【0068】
パルス持続時間が増大した図8及び図9の双方にて加熱曲線のピーク値が真皮内で平坦となる理由は、次の通りである。冷却しなければ、そのピーク値がD−E接続部(深さ約100ミクロン)にある温度分布状態が確立される。この分布状態は皮膚の表面に向けて上方に且つ真皮内に下方に伸びる。並行な冷却により、熱は皮膚の表面に優先的に伝達され、表面に最も近い熱分布曲線の部分を下降させる。真皮に向けた曲線の部分は、全くではないにしても、表面の冷却によって強力に制御されず、主として真皮内の脈管構造により緩和されるため、真皮内の加熱曲線の部分は、皮膚の表面に最も近い部分のように変化(低下)しない。図9には、除毛のような一部の適用例に適したものとすることができるより低パワー(すなわち、50J/cm2)にてこの効果が十分に適正であることが示してある。図8には、しわの除去のためにより適した範囲である3倍の流束量を使用する場合の効果が図示されている。この治療は、皮膚の損傷に対し更に保護するため相当なしわを含む領域内で集中させることができる。
【0069】
しわを除去するための本発明の教示を利用する1つの代替的な技術は、例えば、0.95マイクロメートル乃至1.9マイクロメートルの範囲及び2.1乃至2.4マイクロメートルの範囲の水によって優先的に吸収される波長帯域内で作用する源を利用し、その他の点では、上述したような照射及び冷却を行うものである。上述した波長帯域内で照射することは、水によって優先的に吸収される一方、強力には吸収されず、これら波長は、乳頭真皮内に少なくとも数ミリメートルも移行することができず、乳頭真皮の組織内の水をこの領域内のコラーゲンの温度を上昇させるのに十分に加熱し、その結果、上述したようにかかるコラーゲンが再形成される。
【0070】
除毛のため本発明の教示を利用することのできる多数の方法がある。特に、本発明の教示を実施するとき、毛幹内のメラニン、また、基質又はその内部並びに乳頭付近の嚢の下側部分のメラニンが発色団として機能することができる。毛嚢の各々は、幹細胞32を有しており、これら細胞は、図1及び図5cに図示するように、皮膚の表面から約0.5乃至1.5mmの深さの領域内で外側毛根鞘30の外側にある。これは、嚢の膨れ領域と称される場合がある。幹細胞は、一般に、発色団を含まないため、これら幹細胞は、通常、該細胞に隣接する発色団を加熱し且つかかる発色団からの熱を幹細胞まで伝達することを許容することによってのみ、加熱し且つ破壊することができる。幹細胞に隣接して自然に生じる最も便宜な発色団は、毛幹26自体内のメラニンである。幹細胞を破壊するため、毛幹からの熱を幹細胞に伝達するのに十分な時間、毛幹を照射しなければならない。現在の知識により毛嚢を永久的に損傷させるためには、外側毛根鞘と結合性組織鞘との境界部の膨れ領域内に配置された幹細胞を損傷させることが必要である。また、接続性組織と置換し、新たな毛球の成長を阻止することにより、真皮の位置にて毛嚢を不可逆的に損傷させることもできる。毛幹又は利用されるその他のヒータは、この期間の全体に亙って破壊されないこと(すなわち、毛幹又はその他のヒータ、すなわち基質内のメラニンが変性し且つ発色団として機能しなくなる程、高温にならないようにすること)が重要である。しかし、毛幹又はその他のヒータを焼焦がし又は炭素化することは、吸収性を低下させず、実際上、吸収性を増加させることができるから、許容可能である。更に、水蒸気は毛幹又はその他のヒータから幹細胞又はその他の標的への熱伝導を干渉する可能性があるため、組織の温度を約100乃至110℃以下の温度、すなわち、水蒸気が発生する温度以下に保つことが望ましい。このように、この適用例の場合、毛幹/ヒータに付与される光放射線のピークパワーは、十分に低く、毛幹/ヒータが治療の終了時まで約100℃以上に加熱されないようにしなければならず、また、毛幹/ヒータからの熱が幹細胞が配置された嚢の外側鞘及び(又は)その他の適宜な標的まで伝導されるのに十分な時間、加熱を続行しなければならない。以下に説明するように、この時間は毛幹及び嚢の寸法に従って多少変化する。印加された放射線が脂肪によって選択的に吸収される波長である場合、主として脂肪又は脂質を含むと共に、膨れ部分の深さに配置された皮脂腺は、本明細書に記載したその他の発色団に加え又はこれらに代えて、幹細胞に対する発色団として機能することもできる。適正な焦点合わせにより、上述した波長を使用して幹細胞内の水及び(又は)幹細胞を取り巻く組織及び(又は)その他の適宜な標的内部/取り巻く組織内の水を標的とすることも可能である。
【0071】
毛幹内(及び型式IV患者に対する幹細胞内)のメラニン、皮脂腺内の脂質及び毛幹を取り巻く組織内の水(及び幹細胞内の水)は、幹細胞に隣接し又は幹細胞内で自然に生じる唯一の発色団であるため、幹細胞を破壊する目的のため、この領域内に人工の発色団を導入することも可能である。このように、染料を毛幹に付与することができ、その染料は少なくとも膨れ部分の位置にて毛幹まで下方に移行し又は選ばれた光学的品質の炭素粒子又は磁気粒子のような人工の発色団を皮膚に付与して、嚢領域内に自然に移行するようにするか又は当該技術分野にて既知の色々な技術を使用して嚢領域内に強制的に入れることができる。また、嚢領域内へのその移行を容易にし得るように、発色団を施す前に、毛幹を抜毛することも可能である。これら技術の任意のものにより、光源は、依然として、利用される発色団に適した波長の比較的低ピークパワーの電源であり、幹細胞及び(又は)その他の適宜な細胞を損傷させ又は破壊するのに十分な温度まで発色団を加熱することを許容するのに少なくとも十分な持続時間、また熱を発色団から幹細胞まで伝導するのに十分な持続時間、作用させる。好ましくは、発色団は発色団の分解及び融除を防止する温度まで加熱し(例えば、発色団に依存して100℃乃至300℃)又は僅かなより高温度まで加熱し、熱が幹細胞まで移行するときの熱損傷を伴って、幹細胞が、依然としてその破壊のために必要とされる約65℃乃至70℃まで加熱されるようにする。また、著しい真皮の損傷を回避し得るように65℃乃至70℃以上の温度が幹細胞を遥かに越えて作用しないようにすることも好ましい。このことは、一般に低密度の毛の領域に対し問題とならないが、その間の真皮領域内の隣接する嚢からの熱が蓄積する可能性のある、高密度の毛の領域にとって問題となる可能性がある。
【0072】
より具体的には、熱束が標的から漏れ出るため、加熱領域は標的よりも大きくなる。このことは、標的を取り巻く組織を加熱する虞れ、従って非選択的に損傷を与える虞れを増大させることになる。極く簡単に説明すれば、非選択的な組織全体の損傷FNSを生じさせる流束量は、選択的な損傷FSを生じさせるのに必要な流束量の(d3/d2n倍であり、ここで、d2、d3は標的の寸法及び標的の中心間の距離であり、nは、平面状、円筒状及び球状の標的に対しそれぞれ1、2又は3である。第一の近似値として、FNS/FSは、標的の容積と組織の嵩体積との比に比例し、またパルス幅から独立しており、非選択的な損傷の虞れは、次の順序、すなわち球状、円筒状及び平面状の標的の順序で増大する。
【0073】
より正確には、間隔が等しい円筒状標的の理想的なモデル(図12)の場合、図13a、図13bには、矩形の温度パルスの場合、TDT、FS、FNSが密度係数y=d3/d2に依存することが示してある。図13a、図13bから理解し得るように、TDT、FSはy=5から開始してyだけ減少する。この効果は、隣接する標的からの熱束の影響により説明することができる。しかし、これと同時に、比FNS/FSはy=5にて減少し始める。従って、y<5の場合、安全な流束量範囲が極めて狭小となり、非選択的損傷の虞れが増大する。
【0074】
より具体的には、永久的な除毛を行うために毛嚢を加熱することは、通常、嚢基質及び(又は)人工的染料付近のメラニンである、毛幹のメラニンによって光を吸収することを通じて行われる。この染料は、毛幹及び(又は)嚢に付与し、又は毛幹を抜毛することにより形成された空間内に付与することができる。提案された方法の特徴は、特定の熱照射量又は温度に達するまでメラニン又は人工の染料の加熱が続行し、また、蛋白変性領域(すなわち、熱的病変部)が幹細胞が配置された外側鞘境界部及び(又は)別の適宜な標的まで伸びるのに必要な限り継続する。熱的経歴及び温度の空間的プロフィールは、主として2つの条件により規定される。第一に、メラニン又は人工の染料による光の吸収が、加熱と共に認識し得る程減少してはならないことである。このことは、毛幹又は人工の染料の溶融又は蒸発のような劇的変化又はメラニン又は人工の染料の光漂白が全く生じてはならないことを意味し、それは、このことは、嚢の加熱を停止させ又は作用不能にするからである。第二に、毛幹又は人工の染料及び外側毛根鞘は、例えば、組織の水の沸騰により形成された水蒸気によって互いに断熱されてはならないことである。毛幹の温度が次の1つ、すなわち(a)220乃至250℃、(b)人工の染料の光漂白温度、(c)染料の蒸発温度の1つを上廻らない場合に第一の条件が満たされる。この後者の温度は、染料の型式に依存する。毛幹又は人工の染料温度が、約100乃至110℃である組織の沸騰温度を上廻らない場合、第二の条件が満足される。このように、この方法は、発色団(メラニン又は人工の染料)の温度が毛嚢の光加熱の間、その漂白を防止するのに十分に低いことを必要とする。この温度は水の沸騰温度以下であることが好ましい(すなわち、Tc又はTmax=100乃至110℃)。発色団の温度をTmax又はそれ以下に保つためには、発色団に熱を加えつつ、熱を発色団から取り巻く組織(内側毛根鞘及び外側毛根鞘)まで運ぶことが必要である。上述した熱の発生を保証するのに必要なパワーP(t)は毛幹の直径に依存する。P(t)を決定する等式が矩形のパルスについて表1に掲げてある。τ0が毛幹直径に依存する程度は図10a乃至図10cに実証されている。広く隔てられた毛を有する領域の場合、この依存状態はτ0が15ms乃至5sの略範囲内にある状態で等式(3)によって説明される(図10a)。濃い毛の場合、毛によって熱が累積的に発生されるため、τ0は400ms以下である(図10c参照)。毛幹の上記の加熱方法は、毛の成長段階と関係なく、幹細胞を完全に破壊することを保証する。毛が成長段階にあり、吸収のためメラニンが使用される場合、幹細胞の損傷には、基質細胞の損失が伴い、それは、基質内のメラニン濃度及びその吸収率が毛幹のものよりも大きいからである。この場合、基質温度はTmax以上となる。より長いパルス持続時間を通じて、このようにして毛嚢の構造体が損傷される。これらファクタの全ては、毛の成長の妨害、従って毛嚢を永久的に損傷させる可能性が増大し、従って永久的に除毛することにつながる。
【0075】
別の重要な効果は、外側毛根鞘の細胞が熱的に損傷されるとき、毛幹と真皮との間の物理的な接合を破断させることである。治療中の毛幹の温度を制限するため、毛幹は完全な状態に止まり、容易に除去することができる。このように、維持された毛幹は毛嚢を破壊する客観的な判断基準を提供する。この基準は、毛幹を軽く引き抜くことにより毛幹を物理的に除去することから成っている。毛幹は、幹細胞を含む嚢構造体の全て又は一部と共に除去することができる。このことは、永久的な除毛の追加的な機構とすることができる。毛幹は、毛幹と内側毛根鞘との間の空隙内に生物学的はんだ支持体を注入し又は注入せずに内側毛根鞘に溶接することができる。
【0076】
この方法の光治療法のパラメータを画成する手順は次のようになろう。
1.典型的な毛幹に対する直径d及び吸収率μaを求める。d及びμaの双方は、標準的な方法を使用して求めることができる。例えば、幾つかの毛(統計学的目的のため)を物理的に除去し、直径dは分割器によって測定し、当該波長(複数の波長)における吸収率μaを分光計を使用して測定する。上記の波長は除毛のために付与される光源の波長である。その双方のパラメータはCCDカメラを具備する接触顕微鏡を使用して画成することができる。人工の染料が使用されるならば、μaはその濃度に基づいて画成される。
【0077】
2.T1maxを設定し且つ表1の等式に従って入力光束を計算する。
3.等式(3)に従って最適なパルス持続時間を画成する。濃い毛の場合、図10cに従って600ms以下の持続時間が選ばれる。
【0078】
4.例えば、異なる波長に対し皮膚の反射率を測定することにより標準的な方法に従って皮膚の型式を選ぶ。
5.許容される最大光束及び流束量を求めるため、皮膚の型式及び選ばれた波長のパルス持続時間を使用する(図11参照)。
【0079】
6.(a)表皮を完全な状態に保つ条件に基づいて画成された光束(図9参照)
(b)毛を温度T1maxまで加熱する光束(等式1参照)の最小値として治療のための光束を選ぶ。
【0080】
局部的に又は空間的及び時間的温度プロフィール並びに熱照射量マップを実現し得るよう並行冷却法により又は並行冷却法を行わずに、光放射線を1つのパターンにて付与することにより、上記の手順を行うことができ、この手順は、中断し拍動的照射の複合的な順序又は半連続的な照射方法を使用し、これにより光源の位置を治療すべき領域に亙って走査し又はパターン化することを含むことができる。
【0081】
1つの代替的な手順は、治療前に、試験標本を選ぶことである。毛を剃ることなく、毛の残りの長さがその除毛に十分である限り、物理的にカットすることも可能である。
【0082】
一度び最小光束及びパルス持続時間が選ばれ、試験標本に対し治療が行われたならば、最小の力にて毛抜きすることが可能であるか、また、表皮損傷が全く生じないかを点検することができる。毛抜されず、表皮が完全な状態に止まるならば、パルス持続時間を例えば、50乃至100msだけ増大してステップを再度行い、約5sの最大パルス持続時間となるようにする。光束を増し、光束を最小値から最大値に増すことにより、再度治療法を行う。特定の光束及びパルス持続時間の値の結果、表皮が治療後、完全な状態に止まる間、軽く引張ると毛が抜けるならば、その場合、これらパラメータは除毛に適した作用パラメータである。特定の光束及びパルス持続時間の値の結果、表皮は損傷されるが、大きい力を加えたときに毛が抜けるならば、その場合、本発明を使用することにより、この患者の皮膚から除毛することはできない。実験の結果、本発明の教示を利用して全ての患者を治療することが可能であることが強く認識される。
【0083】
人間の毛幹及び毛嚢の場合、上述したように最適な組の照射パラメータを選ぶことができるが、1人の患者に対する毛及び毛嚢の異質性をその患者の最適な治療法を決定するときに考慮しなければならない。同様の性質を有する異なる毛及び毛嚢は共に群としてまとめることができる。群の識別が特定的であればある程、各群を一層最適に治療することができる。一般に、幾つかの群に区分すれば最適な治療パラメータに近い治療が可能となる。同一の領域に多数回EMRパルスを付与することにより、特定の副組みの毛嚢に対して最適化された各パルスのパラメータはより完全に除毛することを許容する。これら多数のパルスは1回の治療の間短時間で付与するか又は異なる治療期間の間に供給することができる。この技術はその領域内で毛を効果的に薄くし、例えば、より細い毛を最初に除去し、これにより濃い毛の領域内での相互作用という問題点を緩和する。その理由は、より太い毛に対するTRTに達する前に、より細い毛を破壊することができるからである。
【0084】
1つの特殊な治療モードはパルス毎に増大する光束の多数のパルスを供給することである。この治療モードにおいて、特定の発色団の熱的破壊は意図的であり、「光学的ヒューズ」として説明することができる。上述した計算は、光束が増すに伴い、毛幹の融除の閾値がより少ない発色団を保持する毛に移行することを実証する。外側の毛根鞘細胞がそれ以前のパルスによって既に破壊されているならば、毛幹の融除のための閾値以上の光束を有する後続のパルスがそれ以上必要とされない発色団を除去することができ、それは、この特定の毛嚢は既に破壊されているからである。増大した光束にて発色団を除去することにより、EMRがより少ない発色団を有する残りの毛幹によってのみ吸収される。これらの毛嚢は毛嚢内で十分な温度上昇を生じさせるためより多量の光束を必要とする。この一連のパルスの最大光束は表皮により許容される光束によって制限される。各々が異なる副組みの毛嚢を標的とする一連のパルスを供給するこの戦略的な方法及び既に破壊された毛嚢内の発色団を除去することにより、不必要なEMRを吸収する程度を減少させるというこの戦略的方法は、新規な戦略的治療方法である。比較的濃い毛の領域内でさえ熱的損傷の虞れが少ない状態で治療領域内の損傷した毛嚢の率が大きいことを予想することができる。このことは、同一副組みの毛嚢を標的とする同一の光束及びパルス持続時間を有する一連のパルスの各々と実質的に相違する。しかし、発色団の破壊の閾値以下のEMRのパラメータを使用することは、この副組みの毛嚢を一層完全に破壊させるため特定の副組みの毛嚢を多数回治療することを許容する。
【0085】
本発明はまた、足の静脈のような醜い血管の病変部を除去するために使用することもできる。レーザ又はその他のEMR源を使用して足の静脈を除去する戦略的方法は、血液を凝固させて血管内に閉塞部を生じさせるか又は血管内の血流を遮断し又は妨害することができる外部の接触圧力を付与することによって血流を停止させることに基づくものである。この塞栓が必要な程度は、照射パラメータ及び局部的組織の性質並びに治療領域の深さによって決まる。血栓を生じさせる場合、血管壁の基端の内皮を実質的に破壊し、これにより血液流中の血栓を解消する作用を果たす成長ファクタの発生が減少するようにすることが好ましい。このように、血管を具合良く治療するためには、血管壁の内部ライニングを実質的に破壊する必要がある。
【0086】
血液流を挟んで止め、又は血液を凝固させて流路を遮断することにより、血流又は塞栓を減少させるため当該技術分の当業者に既知の物理的又は音波手段によって、血管を傷付ける治療を増強させることができる。治療箇所付近に十分なヘモグロビン及び(又は)血液流体の発色団が残ることを保証するために、平坦な板を十分な圧力にて皮膚に押し付けた場合に生じるように、血液を治療領域から押し出すことなく、血流を停止させることが好ましい。血管の永久的な密封のためには、好ましくは、上皮層を破壊する程度まで血管を加熱し、また、新たに露出し且つ加熱されたコラーゲン層を共に押し付けて、それらが組織溶接結合部を形成するようにすることにより、組織の溶接を生じさせることが好ましい。
【0087】
発色団を加熱するものの、その発色団を破壊させないという本発明の着想を使用すれば、ヘモグロビン、血液及び(又は)血液流体中の水が発色団として作用し、付与された放射線光を熱に変換する方法を行うことができる。治療法にて使用される発色団(例えば、メラニン、水、ヘモグロビン、血液流体)が取り巻く治療容積内の組織(例えば、幹細胞、コラーゲン、上皮血管壁)よりも光熱的損傷のための大きい閾値を有する限り、本明細書に記載した着想は、取り巻く領域を治療するため光吸収性発色団から生ずる多量の熱を使用すべく適用することができ、これにより、当該組織に対する治療時間が熱弛緩時間を上廻る場合でさえ、その外側では永久的損傷が何ら生じない所定の治療容積を画成することができる。血管の凝固に使用される放射線は全体として従来技術にて540nm乃至580nmの範囲にあるが、例えば、ダイオードレーザから入手可能な810nmのようなより長い波長にてより少ない表皮加熱が行われる。血管に対する熱拡散時間よりも長いパルス持続時間を使用することにより、血管よりも大きい組織容積が加熱される。この血管及びそれを取り巻く組織のこの全体的な加熱の結果、血管の内皮が均一に破壊されて成長ファクタを減少させ、多分、永久的な遮断を保証し、これにより血管の除去を保証する。
【0088】
この適用例の基本的思想すなわち、低ピークパワーの長いパルス光源を使用することは、皮膚科/美容学方法を行うために光エネルギを供給する非レーザ型装置を使用することを示唆する。長いパルスであり、特に、標的構成要素の熱弛緩時間よりも長い持続時間である、パルスを使用することで焼焦げを生じるのではないかとの懸念は、重大な制約ではなく、それは、初期の臨床的研究において、焼焦げを生じる可能性のある何らかの重大な真皮の損傷が生じる前に、患者の痛みの閾値に達すると考えられるからである。このため、患者が痛みを告げたときに治療を終了させる限り、焼焦げの危険性は極めて制限される。この方法は所定の源に対する安全なパルス持続時間を経験的に決定することを許容することができる。図11には1組みの一例としての曲線が図示されている。更に、低パワー、長いパルスの治療の結果、標的の構成要素を越える組織をゆっくりと加熱し、このことは、極めて長いパルスの場合でさえ、かかる領域内の組織の温度をその損傷閾値以下に保ち得るようその領域内の血液の流れによって緩和される。
【0089】
本発明の方法は、発色団を破壊しないため、長時間に亙って使用される弱い光源は組織の改質/損傷/破壊に効果的であると予想することができる。このことは、白熱電球(家庭の装置)、ハロゲンランプ(家庭の装置)から太陽に亙る光源が皮膚科/美容学的方法に可能な光源であることを意味する。光を熱エネルギに変換するときに代用発色団として作用可能である色素、例えば、広スペクトルの光源用としての炭素又はその他の黒い発色団及び(又は)既知の周波数移動又はろ過技術を必要に応じて、選ばれた方法に対し使用することができる。
【0090】
上述した説明において、標的は、全体として通常の体温よりも十分に高い温度まで加熱することにより損傷させ又は破壊されるが、局部的高熱を実現し得るように長時間、標的を体温よりも僅か数度だけ高い温度まで加熱することにより、選択的標的の損傷又はその他の治療的効果を実現することも可能である。適宜な発色団を保持する標的を直接、加熱するか、又は上述したように、吸収性発色団からの熱拡散により標的を間接的に加熱することにより、かかる加熱を実現することができる。この型式の治療にとって20秒以上のパルス持続時間が適当であろうし、場合によっては、数分から数時間もの範囲の実質的に長い露出又は治療時間が必要であろう。
【0091】
例えば、発熱後の一時的脱毛症(すなわち、患者に熱があるとき、高温度にて毛が抜けること)は周知の現象である。一時的毛の損失を生じる臨界的な熱の温度は約39℃である。このことは、毛嚢の細胞が高熱を受ける可能性があることを意味する。身体の全体を非選択的に加熱して除毛することは、実際的でなく、また、望ましくない副作用を生じる可能性があるが、体温よりも数度高い範囲の温度を毛嚢近くで実現させて、毛を損傷させることも1つの方法である。比較的僅かな温度上昇にて毛を損失させるためには、多分、数分から数時間の範囲の照射が必要であろう。その結果、組織内の温度分布状態が安定状態のプロフィールに近くなる。本発明の低ピークパワー/長いパルス持続時間の教示を使用して、高熱治療法を実現するのに適したパワー及びパルス持続時間を計算することができる。しかし、長時間の照射の場合、身体は、血流の増加及び発汗のような補償メカニズムを行い、このことは適宜なパラメータを計算する上で考慮しなければならない。このため、例えば、フィードバック機構を使用して的確なパラメータを経験的に決定することがより正確であろう。例えば、皮膚表面に又は皮膚表面近くの何れかで痛みが開始し又は皮膚温度を監視することを利用してこの方法によるパワー及び持続時間を制御することができる。
【0092】
また、毛幹の中間部分に人工の発色団を導入することにより高熱法を採用することもでき、この場合、極めて長い露出時間と組み合わせて極めて低パワーのEMR源が利用される。また、高熱型治療法は、皮膚表面の再生のために利用することもでき、表皮内のメラニンを使用して乳頭真皮に高温を生じさせることができる。
【0093】
毛幹又は毛嚢を長いパルスで加熱することはまた、例えば、除毛のためのPDP又はその他の光励起法のような補助的治療法の効果を向上させることもできる。長いパルス法における高温度は、光化学的に励起させた損傷を一層受けやすくすることになる。
【0094】
また、高温度に長時間組織を露呈させることにより特定の生物学的組織の応答が励起されまた、これら生物学的応答の一部は、更なる組織の損傷に対する組織の感受性を向上させることも既知である。このように、最初の治療の間熱に露呈される結果、毛包周囲の毛細血管の血液流を減少させる毛包周囲の水腫が生ずる。このことは、熱の対流による熱の除去を減少させ、その後の長いパルス治療の間毛嚢の最外側構造体がより効果的に加熱されることを許容する。また、組織がその他の有効な生物学的応答も生じる可能性がある。
【0095】
最後に、上記の説明は、主として色々な皮膚科治療法に関して説明したが、本発明の低ピークパワー/長いパルス持続時間の方法は、皮膚科の分野に限定されず、その他のEMR治療法にて有益に採用することができる。例えば、視神経のような隣接する領域への損傷を生じさせず目の所望の領域内での能動的治療効果を実現するため、高度の注意を払わなければならない筋肉の変質のような眼科の病気の治療にも有用である。著しく長時間に亙って供給されるより低エネルギの放射線は、望ましくない領域が誤って瞬間的に照射されたならば、失明するという危険性を減少させつつ、所望の治療効果を実現することを許容するであろう。
【0096】
その内容を印刷する予定の無い、未出版の文献を当該出願の付属書類として添付する。
好ましい実施の形態に関して本発明を上記に説明したが、これら実施の形態は、説明の目的のためのみであり、特許請求の範囲によってのみ規定されるべき本発明の精神及び範囲に属すその変更例が当該技術分野の当業者に明らかであることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 患者の皮膚の一部及び該皮膚の一部分に隣接して配置された、本発明の教示を実施するのに適したシステムの概略図である。
【図2】 隔てられた発色団/ヒータ及び標的領域を有する生物学的標的の概略図である。
【図3】 3aは、矩形のEMRパルスモードに対する光学パワー対時間を示す線図である。
3bは、矩形のEMRパルスモードに対する温度対時間を示す線図である。
3cは、矩形の温度パルスモードに対するパワー対時間を示す線図である。
3dは、矩形の温度パルスモードに対する温度対時間を示す線図である。
【図4】 4aは、色々な実施例にて利用される幾何学的形状すなわち平面状形状を示す線図である。
4bは、色々な実施例にて利用される幾何学的形状すなわち円筒形形状を示す線図である。
4cは、色々な実施例にて利用される幾何学的形状すなわち球状形状を示す線図である。
【図5】 5aは、異なる時点における矩形のEMRパルスモードに対する温度対位置を示す線図である。
5bは、異なる時間における矩形の温度パルスモードを示す線図である。
5cは、一例としての毛嚢に沿った断面図である。
【図6】 6aは、平面状標的に対する2つの加熱モードの幾何学的ファクタxの関数としてr(x、Δ)=TDT/TRTの比を示す線図である。
6bは、円筒状標的に対する2つの加熱モードの幾何学的ファクタxの関数として、r(x、Δ)=TDT/TRTの比を示す線図である。
6cは、球状標的に対する2つの加熱モードの幾何学的ファクタxの関数としてr(x、Δ)=TDT/TRTの比を示す線図である。
【図7】 毛幹の異なる温度に対する円筒状標的の場合の毛幹に対して計算した温度対位置の線図である。
【図8】 冷却した表面(10℃)に対する深さ及び約150J/cm2における1秒のレーザパルス持続時間の関数として計算された温度分布状態を示すチャートである。
【図9】 9aは、3msのパルス持続時間に対する温度対深さを示すチャートである。
9bは、10msのパルス持続時間に対する温度対深さを示すチャートである。
9cは、100msのパルス持続時間に対する温度対深さを示すチャートである。
9dは、300msのパルス持続時間に対する温度対深さを示すチャートである。
【図10】10aは、1つの毛の密度へのパルス幅対毛幹の直径の依存程度を示す図である。
10bは、図10aと別の毛へのパルス幅対毛幹の直径の依存程度を示す図である。
10cは、図10aと別の毛へのパルス幅対毛幹の直径の依存程度を示す図である。
【図11】 色々な毛及び皮膚の型式に対するパルスパワー及び持続時間の関係を示す線図である。
【図12】 間隔が等しい円筒状の標的に対する理想的なモデルの線図である。
【図13】 13aは、標的の密度ファクタに基づいて選択的に損傷させるのに必要な流束量FSが熱的破壊時間に依存する程度を示す線図である。
13bは、標的に対する密度ファクタに基づいて組織を非選択的に損傷させるのに必要な流束量FNSが熱的損傷時間に依存する程度を示す線図である。

Claims (27)

  1. 少なくとも1つの発色団を保持する患者の身体の治療領域にて医学的手順を行う装置において、
    前記発色団により吸収される少なくとも1つの波長の電磁放射線(EMR)源(28)と、
    EMRを患者の身体の治療領域に付与するアプリケータ(30)と、
    標的領域に付与されたEMRが100ワット以上且つ500ワット以下のピークパワー(Pp)を有し、且つ皮膚科治療を行うために1秒から20秒の範囲であり且つ前記標的領域の熱弛緩時間(TRT)より長い持続時間を有する制御装置(34)と、を備える、装置。
  2. 請求項1に記載の装置において、前記EMRが連続波であり、 前記持続時間に亙る前記放射線に対するピークパワー(Pp)及び平均パワー(Pa)が同一である、装置。
  3. 請求項1に記載の装置において、前記発色団が、組織の蒸発を防止し得るように110°C以下の温度まで加熱される、装置。
  4. 請求項1に記載の装置において、前記手順が、除毛であり、 前記発色団が毛嚢内の毛幹であり、 前記持続時間が、前記毛幹からの十分な熱が前記毛嚢の外側毛根鞘に達して該毛根に配置された幹細胞を損傷させるのに十分である、装置。
  5. 請求項1に記載の装置において、前記手順が、除毛であり、 前記発色団が前記標的領域内に配置された少なくとも1つの嚢内にヒータを含み、前記ピークパワー及び持続時間が、嚢の少なくとも1つの重要な要素を少なくとも損傷させるのに十分である、装置。
  6. 請求項1に記載の装置において、前記手順が、しわの除去であり、 前記発色団がDE接続部のメラニンであり、 前記ピークパワー及び持続時間が、乳頭表皮内のコラーゲンを該コラーゲンを再形成するのに十分に加熱するのに十分である、装置。
  7. 請求項1に記載の装置において、前記手順が、血管病変部の破壊であり、 前記発色団が血管病変部内の血液であり 前記持続時間が、前記ピークパワーにて病変部の全体を加熱するため病変部の熱拡散時間よりも十分に長い、装置。
  8. 請求項1に記載の装置において、前記波長が、真皮−表皮(DE)接続部に含む患者の真皮内のメラニンによって吸収され、 表皮メラニン内にEMRを吸収する結果として発生された熱が、皮膚表面まで移行し且つ照射と同時に除去されて、これにより照射中、表皮内の温度上昇を制御するような、前記ピークパワー及び持続時間とされる、装置。
  9. 請求項11に記載の装置において、前記治療領域に対するEMRの付与と少なくとも同時に、治療領域の上方の前記皮膚表面の所定部分を能動的に冷却する機構を備える、装置。
  10. 請求項1に記載の装置において、少なくとも1つの患者の生理学的状態の検出器を備え、 前記制御装置が、該検出器に応答してEMRピークパワー及び持続時間の少なくとも1つを制御する、装置。
  11. 請求項1に記載の装置において、前記放射線源が前記500ワット以下のピークパワー(Pp)のレーザ源である、装置。
  12. 請求項1に記載の装置において、前記放射線源が前記500ワット以下のピークパワー(Pp)の非コヒーレントな光源である、装置。
  13. 熱弛緩時間(TRT)を有し且つ放射線を吸収するヒータ部分を含む患者の身体の標的領域に対して医学的手順を行う装置において、該装置は、
    前記ヒータ部分によって吸収可能の少なくとも1つの波長を有する電磁放射線(EMR)の源(28)と、
    該源からの電磁放射線を前記標的領域の少なくともヒータ部分に付与するアプリケータ(30)と、
    1秒から20秒の範囲であり且つ前記標的領域の前記熱弛緩時間(TRT)より長い持続時間、及び皮膚科治療を行うために100ワット以上且つ500ワット以下のピークパワー(Pp)を有する電磁放射線(EMR)を前記標的領域に付与すべく前記源及び前記アプリケータの少なくとも一方を作動させる制御装置(34)とを含む、装置。
  14. 請求項13に記載の装置において、前記標的が、前記標的の全体が熱的破壊温度に達するため前記ピークパワーにて必要とされる時間である熱的損傷時間(TDT)を有し、 前記標的領域に付与される前記放射線の持続時間が前記TDTに等しい、装置。
  15. 請求項14に記載の装置において、EMRが標的に付与される間の前記持続時間(t)が(TDT−δ)に等しく、ここで、δは、ヒータ部分からの熱がヒータ部分から最も離れた標的の非ヒータ部分まで伝播する時間である、装置。
  16. 請求項14に記載の装置において、TDT=TRT・r(x、Δ)であり、ここで、xは幾何学的係数、Δは温度係数である、装置。
  17. 請求項16に記載の装置において、x=d2/d1であり、ここで、d1=ヒータ部分の寸法、d2=標的全体の寸法、及びΔ=(T2−T0)/(T1−T0)であり、ここで、T0は照射前の標的/ヒータ温度、T1はヒータ温度、T2は標的領域の不可逆的な熱的損傷が一般に生ずるときの温度である、装置。
  18. 請求項13に記載の装置において、少なくともEMRを前記標的領域に付与するときに作用可能であり、前記標的領域の上方の領域における患者の皮膚を冷却する機構を備える、装置。
  19. 放射線を吸収するヒータ部分を含む患者の身体の標的領域に対して医学的手順を行う装置において、
    前記ヒータ部分によって吸収可能の少なくとも1つの波長の電磁放射線(EMR)の源(28)と、
    前記放射線を前記標的領域の少なくともヒータ部分に付与するアプリケータ(30)と、
    損傷されるべき標的領域の少なくとも1つの部分に対する熱的損傷温度よりも高いが、前記ヒータ部分が前記少なくとも1つの波長の吸収を損失させる結果となる変化を受ける崩壊温度よりも低い温度Tまで前記ヒータ部分を加熱する範囲のパワーを有し、また、1秒から20秒の範囲であり且つ前記標的領域の熱弛緩時間(TRT)より長い持続時間にて前記EMRが標的領域に付与されるようにする前記源及び前記アプリケータの少なくとも一方の制御装置(34)とを備える、装置。
  20. 請求項19に記載の装置において、前記標的が、該標的の全体が前記パワーにて前記熱的破壊温度に達するのに必要な熱的損傷時間(TDT)を有し、 該持続時間がTDTに等しい、装置。
  21. 請求項19に記載の装置において、前記EMR源が光放射線源である、装置。
  22. 請求項19に記載の装置において、前記ヒータの温度が前記持続時間の間、一定であるような前記パワーであるようにした、装置。
  23. 患者の身体に医学的手順を行う装置において、
    該手順に適した波長であって、真皮−表皮(DE)接続部を含む患者の表皮内のメラニンによって吸収される前記波長の電磁放射線(EMR)の源(28)と、
    EMRを患者の身体の治療領域に付与するアプリケータ(30)と、
    前記医学的手順を行うピークパワー(Pp)及び持続時間を有し、表皮メラニン内へのEMRの吸収の結果として発生された熱が皮膚表面まで移行し且つ照射と同時に除去され、これにより、照射中、表皮内の温度上昇を制御することができるような前記ピークパワー(Pp)及び持続時間にて前記EMRが複数のパルスとして付与されるようにする、前記源及び前記アプリケータの少なくとも一方の制御装置(34)とを備え、
    前記ピークパワー(Pp)は、100ワット以上且つ500ワット以下の範囲であり前記持続時間は1秒から20秒の範囲であり且つ前記標的領域の熱弛緩時間(TRT)より長い、装置。
  24. 請求項23に記載の装置において、前記源が光放射線源である、装置。
  25. 請求項23に記載の装置において、少なくとも前記EMR持続時間の間、前記皮膚表面を能動的に冷却し、該皮膚表面からの熱の除去を促進する機構を含む、装置。
  26. 吸収性のヒータ部分を含む患者の身体の標的領域に医学的手順を行う装置において、
    前記ヒータ部分により高度に吸収性される少なくとも1つの波長の電磁放射線(EMR)の源(28)と、
    前記放射線を前記標的領域の少なくともヒータ部分に付与するアプリケータ(30)と、
    前記EMRを標的領域に付与して前記ヒータ部分を温度Tまで加熱する、前記源及び前記アプリケータの少なくとも一方の制御装置(34)であって、前記EMRが、1秒から20秒の範囲あり且つ前記標的領域の熱弛緩時間(TRT)より長い持続時間と、100ワット以上且つ500ワット以下の範囲のピークパワー(Pp)とを有する複数のパルスを含む結果、前記ヒータ部分の温度Tが前記持続時間の間、一定になるようにした制御装置(34)とを備える、装置。
  27. 請求項26に記載の装置において、前記ピークパワーの結果、光学パワーが前記持続時間の間、指数関数的に減少する、装置。
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