JP4493985B2 - 光ファイバ受信器チャネルを使用した絶対測定装置 - Google Patents

光ファイバ受信器チャネルを使用した絶対測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、一般に変位検出光エンコーダに関し、特に受信器要素として光ファイバを使用して超小型で高精度の絶対位置システムを提供する絶対位置光エンコーダに関する。
線形、回転または角度の移動を検知するための各種の移動または位置エンコーダが現在利用可能である。これらのエンコーダは、一般に光システム、磁気スケール、誘導変換器、あるいは容量変換器のいずれかに基づいている。これらのエンコーダのいくつかは、絶対測定ではなく、相対測定をなすために設計されている。そのような相対位置エンコーダにおける測定は、典型的には基準位置に対するスケールの相対位置変化を検知することによってなされる。これは、パターンの繰り返しが計数できるように、スケールパターンの変化を連続して検知することを必要とする。相対測定は、測定の都度、新しい基準またはゼロ位置が確立されることを必要とするので、このような装置の使用を不便にする。
一般に、相対測定装置のスケールが互いに変位されるレートは、達成可能な信号処理のスピードによって制限される。一方では、スケールがあまりにも速く変位されると、誤計数が起こる。他方では、許容されるスケール変位スピードを増加させると、高い周波数の信号と複雑な信号処理回路の使用が必要となり、この測定装置のコストを実質的に増加させる。
光エンコーダとして、多数の相対位置システムが開発されている。最前のシステムに比べて少ない部品を使用する近年の1つのシステムが、エスラン(Eselun)に与えられた米国特許第5,909,283号(特許文献1)に開示されている。この283特許に記載されたシステムは、回折格子スケールおよび読み取りヘッドと、ロンキー格子またはホログラフ要素と、光検出器アレイとを有する。読み取りヘッドは、点光源(読み取りヘッド内のレーザダイオード)を含む。記載されているように、点光源は、スケールの間隔に等しい間隔を有した干渉縞を生じさせる。この干渉縞の光は、ロンキー格子またはホログラフ要素を通して光検出器アレイに伝達される。この光検出器アレイは、伝達された干渉縞光から4チャネルの矩象信号を求めるように配置されている。相対位置システムであることに加えて、283特許に記載されたシステムのもう1つの欠点は、結果として得られたエンコーダが、比較的大型であるか、多くの応用にとっては使用不能なサイズであるという点である。
相対位置光システムのもう1つのタイプが、トクナガ(Tokunaga)に与えられた米国特許第4,733,071号(特許文献2)に開示されている。この071特許に記載されたシステムは、コード部材スケールと、光センサヘッドとを有している。この光センサヘッドは、1つの光ファイバ先端光エミッタと、コード部材測定軸に沿って近接して配置された2つの光ファイバ先端レセプタとを備える。この光センサヘッドは、2つの光ファイバ先端レセプタ間の位相差を調整するために回転(揺動)させられる。しかしながら、結果として得られたエンコーダの精度は、比較的粗いものである。
米国特許第5,909,283号 米国特許第4,733,071号
本発明は、前述した欠点および他の欠点を克服するエンコーダを提供するものである。より具体的には、本発明は、多くの他の望ましい特徴を有することに加えて、非常に高い精度を与える、極めて小さいサイズの絶対位置光エンコーダを提供するものである。
本発明に係る絶対測定装置は、測定軸方向に沿った複数のトラックのそれぞれに沿って形成され互いの格子ピッチを異ならせた複数のスケール格子が形成されたスケールと、このスケールに対して相対移動可能に配置された読み取りヘッドとを備え、前記複数のスケール格子に対する前記読み取りヘッドの位置測定値の組み合わせにより2つの部材間の絶対位置を測定する絶対測定装置において、前記読み取りヘッドは、前記複数のスケール格子に対応し、それぞれが前記複数のスケール格子のうちの対応する1つのスケール格子に自己像を与えると共に前記自己像を読み取る複数の自己像読取ヘッド部分を備え、前記各自己像読取ヘッド部分は、前記スケール格子上に照明スポットを形成するように前記スケールに対して光を照射する光源と、前記スケール格子上の照明スポットからの光によって前記スケールから所定ギャップ離れた位置に形成される自己像を先端部で受光すると共に、少なくともそれらの先端部が前記光源と共に前記スケールに対して前記測定軸方向に相対移動可能に配置された複数の光ファイバ受信器チャネルとを備え、前記光ファイバ受信器チャネルは、光ファイバと、この光ファイバの一端に形成されて前記自己像を前記光ファイバに導入する受信器チャネル開口と、この受信器チャネル開口に形成された空間位相マスクとを有し、前記空間位相マスクは、前記自己像に形成される明暗周期に対応する周期の格子を有し、複数の光ファイバ受信器チャネルの空間位相マスクの格子は互いに異なる空間位相関係を有することを特徴とする。
既に開示された283特許が絶対ではなく相対位置システムだけに関するものであるという事実に加えて、283特許に開示されているような電子式読み取りヘッド受信器(光検出器)は、高速スケール運動に関連した高周波検出器信号を変換すること、並びにそれらの信号を長いケーブルを通して有意な信号損失または干渉なしに送信することに制限を受ける。加えて、電子式光検出器およびそれに関連した回路の接続は、多くの潜在的エンコーダ応用にとっては、特に複数の読み取りヘッド部分が単一の読み取りヘッドで使用される場合には、大きすぎる読み取りヘッドの一因となる。以下で理解されるように、本発明の光ファイバ検出器チャネルは、これらの制限を克服する。
本発明のもう1つの形態によると、絶対位置光ファイバエンコーダ読み取りヘッドは、それぞれの対応する読み取りヘッド部分を使用して、スケールの複数のスケール格子トラックの位置を検出する。各読み取りヘッド部分は、それぞれの位相格子マスクを有した複数の光ファイバ検出器チャネルを有する。既に開示された071特許が絶対ではなく相対位置システムだけに関するものであるという事実に加えて、071特許に開示されたような光ファイバ先端レセプタは、それらの直径が大きい場合には、微小な位相信号の弁別に不十分な空間的分解能となる。一方、それらの直径が小さい場合には、少ない光しか集められないので、良好な信号を与えることができない。このように、それらの精度は制限されてしまう。以下で理解されるように、本発明の光ファイバ検出器チャネルは、これらの制限および他の制限を克服して高い精度を提供する。
発明のもう1つの形態によると、読み取りヘッド部分の複数の光ファイバ検出器チャネルによって検出されたスケール格子トラック像は、タルボット像のような他の名称によっても知られている自己像であって、比較的確固とした整合公差と高分解能とを与える。
発明のもう1つの形態によると、絶対位置光ファイバエンコーダ読み取りヘッドは、光ファイバ検出器チャネルの入力開口サイズに基づく設計関係によって構築されて、信頼性の高い信号と改良された精度とを与える。
発明の異なる形態によると、読み取りヘッド部分の光ファイバ検出器チャネルは、バランスされた対として配設されて、改良された精度を与える。
発明の更に異なる形態によると、各読み取りヘッド部分内の光ファイバ検出器チャネルのバランスされた3つの対は、改良された精度を与えるように信号処理される。
発明の異なる形態によると、各読み取りヘッド部分用の光源が光ファイバによって提供され、エンコーダ読み取りヘッド内の電子的アセンブリおよび電子信号に関連した全ての制限及びコストから自由な、全光学式の読み取りヘッドを与える。
発明の異なる形態によると、絶対位置光ファイバエンコーダの種々の光ファイバは、エンコーダの測定精度が光ファイバ読み取りヘッドケーブルの曲げによって比較的影響されないように、種々のタイプから選択される。
発明の異なる形態によると、絶対位置光ファイバエンコーダ読み取りヘッドの種々の実施形態は、特に経済的、高精度且つ小型な態様で構築される。
発明の異なる形態によると、絶対位置光ファイバエンコーダ読み取りヘッドは、標準的な市販の光ファイバコネクタ構成に挿入されうるように構築される。
発明の異なる形態によると、1以上の2値符号トラックから生じた2値光信号を搬送する追加的な複数の光ファイバ受信器チャネルを提供するために、1つの光ファイバ読み取りヘッドが構築される。この2値光信号を搬送する光ファイバ受信器チャネルは、拡張された高分解能の絶対測定範囲を与えるために、格子トラック自己像に基づいて高分解能の変位を決定する複数の光ファイバ検出器チャネルと、読み取りヘッド内で組み合わされる。
発明の異なる形態によると、読み取りヘッド部分の基本的な読み取りヘッドの要素とスケールのそれぞれの対応するスケールトラックとの間の読み取りヘッドの光路を偏向するための光偏向要素が設けられ、スケールに対する読み取りヘッドの操作可能な取付方位が変化される。
発明の異なる形態によると、一実施形態では、適切な電子的光源と光検出器とを含んだ遠隔インターフェース箱が利用される。前記光検出器は、この発明による1以上の光ファイバ読み取りヘッドと光ファイバとの間のインターフェースとなり、また受信した光信号を更なる信号処理および読み取りヘッド位置判定に適した形態に変換する。
発明の異なる形態によると、それぞれの自己像読み取りヘッド部分について、少なくとも各集光領域と各入力端は、それぞれの円筒状体積内に完全に位置決めされ、前記体積は、それぞれの空間位相マスク平面に直交した軸を有し、且つ最大でも3mmの円筒半径を有している。
また、他の形態では、少なくとも前記集光領域と入力端を含んだそれぞれの円筒状体積の前記円筒半径は、最大でも2.0mm、より好ましくは最大でも1.0mmである。
また、他の形態では、全ての前記自己像読み取りヘッド部分のそれぞれの円筒状体積は、それぞれの円筒状体積に対して平行な軸を有する総合円筒状体積内に適合し、前記総合円筒状体積は、最大9mmの総合円筒半径、より好ましくは最大5mm、更に好ましくは最大2.5mm、更に好ましくは最大1.25mmである
更に他の形態では、前記少なくとも2つの自己像読み取りヘッド部分のそれぞれの円筒状体積の軸は、それらの円筒半径の合計値の2.0倍よりも少ない分だけ互いに離されている。
更に他の形態では、前記読み取りヘッドとスケール格子との間に前記測定軸方向に沿った相対変位があるときに、それぞれの光出力信号は、前記相対変位の関数である正弦変化を有し、そしてそのような正弦変化は、そのような正弦変化のピーク間変化の1/32だけ最大で理想正弦変化から変化する。また、そのような正弦変化は、そのような正弦変化のピーク間変化の1/64だけ最大で理想正弦変化から変化する。
この発明は、従来の光学式変位検知装置の欠点を克服し、絶対位置式の超小型で高精度且つ経済的で高速な構成を有する新規な応用可能性を提供する。
図1は、この発明による絶対位置光ファイバ読み取りヘッド構造20の第1の包括的実施形態を示す。図1に示すように、この絶対位置光ファイバ読み取りヘッド構造20は、フェルール40を備える。このフェルール40は、整列溝45と整列カラー50を有し、そして3つの読み取りヘッド部分60,60’,60”を収容する。読み取りヘッド部分60,60’,60”は、例えば2002年11月15日に出願された「光ファイバ受信器チャネルを使用した高精度微小回折格子エンコーダ読み取りヘッド」なる名称の米国特許出願シリアル番号10/298,312に開示の内容に従って形成することができる。以下で更に詳細に説明されるように、読み取りヘッド部分60,60’,60”のそれぞれは、基板95上に形成されたスケール90上に含まれるスケールトラック80,80’,80”にそれぞれ対応している。1つの実施形態では、3つのスケールトラック80,80’,80”は、絶対位置システムの一部として、それぞれの格子ピッチ、即ち波長λ,λ,λで組み立てられている。これらは、細かい分解能測定値と、中間的な分解能測定値と、粗い分解能測定値とを決定することに使用される。この点については、米国特許第5,886,519号に詳細に記載されている。
以下で更に詳細に説明するように、読み取りヘッド部分60,60’,60”のそれぞれは、3本の受信器光ファイバ130と1本の照明ファイバ170を含む光ファイバチャネルセット290に結合されている。例えば、読み取りヘッド部分60用の光ファイバチャネルセット290は、3本の受信器光ファイバ130A,130B,130Cと1本の照明ファイバ170を含んでいる。読み取りヘッド部分60,60’,60”のそれぞれは同じ部品を含んでいるので、この出願の残りの部分である読み取りヘッド部分60’,60”用の部品は、ここでは詳細に説明しないことにする。以下で理解されるように、ここで説明される位相マスクの寸法の変化を除いて、読み取りヘッド部分60用の部品は、シングルプライム指定(’)を付けて読み取りヘッド部分60’用に、またダブルプライム指定(”)を付けて読み取りヘッド部分60”用に反復される。この命名法の簡単な例として、以下の点が理解される。即ち、受信器光ファイバ130A,130B,130Cを含む上記のような読み取りヘッド部分60用の光ファイバチャネルセット290という記述はまた、読み取りヘッド部分60’および60”用の光ファイバチャネルセット290’および290”が、受信器光ファイバ130A’,130B’,130C’および受信器光ファイバ130A”,130B”,130C”をそれぞれ含むことを示している。
以下で更に詳細に説明するように、読み取りヘッド部分60はまた、受信器光ファイバ130A,130B,130Cの端部によって与えられる光受信器チャネル開口に配置された位相マスク120A,120B,120Cを備えている。種々の例示的実施形態では、読み取りヘッド部分60,60’,60”の位相マスクは、名目上の受信平面160を規定するか、および/または、それと一致する共平面構成に丁度良い状態で配置されている。読み取りヘッド部分60の中心において、光源280は、ソース光250を概ねソース光軸251に沿って放射する。このソース光250は、概ね単色か疑似単色であって、名目波長λを有する。この波長λは、この発明の原理による操作可能な自己像を生成することに使用可能な波長である。ソース光250は、発散半角252で発散する。このソース光250は、ある距離を進行して、スケールトラック80の格子構造を照明スポット253で照射し、そこで反射されてスケール光軸255に沿ったスケール光254となる。図1に示された実施形態では、ソース光軸251とスケール光軸255は、Z軸に平行であって、相互に一致している。スケール光254は、ある距離を進行し、名目受信平面160と一致した自己像平面265に至る。自己像平面265において、スケール光254は、スケールトラック80の自己像を含んだ照明範囲256を与える。この自己像は、それぞれの位相マスク120によって空間フィルタ処理され、読み取りヘッド部分60の基本的な各位置測定信号を与える。照明スポット253や照明範囲256は、読み取りヘッド構造のハウジングとして使用される典型的なフェルール40よりは遙かに小さなものであることが理解されることであろう。この特徴が、複数の読み取りヘッド部分を単一のフェルール内で使用できるようにする。例えば、標準的な通信用サイズのフェルールは、1つの実施形態では、約2.5mmの直径を有する。照明範囲256は、この寸法より遙かに小さくできるので、複数の読み取りヘッド部分をフェルール40内で使用することが可能になる。
1つの実施形態では、スケールトラック80,80’,80”のそれぞれに対する格子パターンは、同じオーダーのサイズの空間波長(ここではピッチまたは格子ピッチとも呼ばれる)を有する。一般に、そのようなスケールトラックを使用する実施形態では、最も細かい波長のスケールトラックは、中間のスケールトラック、この実施形態ではスケールトラック80’用に使用される。しかしながら、ここで理解されるべき点は、波長が同じオーダーのサイズである実施形態では、異なるオーダーもまた、ある程度の不整合は伴うが、うまく働くという点である。スケールトラック80,80’,80”は、精密に、好ましくは単一基板95上に配置され、異なる波長のスケールトラックを互いに精密に固定する。
以下で更に詳細に説明されるように、種々の例示的実施形態では、読み取りヘッド部分60,60’,60”の位相マスク120は、単一マスクに含ませることができる。換言すれば、その単一マスクが、読み取りヘッド部分60,60’,60”用に適切な位相マスク要素を含むのである。このことにより、読み取りヘッド部分60,60’,60”の互いの位置は、既知の精密な手法で固定される。出力信号は、絶対測定値を得るように信号処理において修正され、互いに比較される。この場合、1つの絶対エンコーダシステムからの同じ校正定数は、他の絶対エンコーダシステムでも使用される。
フェルール40の溝45とカラー50は、フェルール40を好適な搭載取付具に搭載する間に、スケール90に対する読み取りヘッド整列の偏揺れ(ヨー)成分およびZ成分を容易に固定するために準備されている。このフェルールの代替実施形態もまた可能であることが認められるべきである。例えば、種々の例示的実施形態では、単一マスク要素の周囲を囲むフェルールの部分は、省略されるか、後に追加される保護リングチューブと置換される。この場合、受信器光ファイバ130A,130B,130C等は、単一マスク要素をフェルール40に組み付ける前に、容易にフェルール40の端部と面一に研磨される。種々の例示的実施形態では、フェルールは、正方形または矩形の外観を有する。フェルールの側面は、搭載中にスケール90に対する読み取りヘッド整列の偏揺れ成分を固定するために都合の良い表面を与える。読み取りヘッド整列のZ成分は、カラー50ではなく、むしろ読み取りヘッドの前面から設定される。1つの例示的な搭載取付具構成は、先に組み込まれた312号出願に記載されている。図10に関して以下で更に詳細に説明するように、フェルール40の前端に偏向器が固定されることがある。以下で理解されるように、フェルールがより大きければ、より多くの読み取りヘッド部分および対応するスケールトラックを含むことができる。これは、測定可能な絶対距離を増加するか、あるいは読み取りヘッドのエラー強さまたは精度を増すためである。異なる数の読み取りヘッド部分および追加されたスケールトラックを図示した種々の潜在的な構成が、図7および9を参照して以下でより詳細に説明される。
狭いスケールを製造するために考慮される事項に関して認められるべき点は、スケールトラック80,80’,80”のそれぞれが、対応する照明スポット250,250’,250”から一次的に、好ましくはそこだけから、それぞれ光を受けるように寸法および位置決めされるべきであるという点である。種々の例示的実施形態では、ソース(光源)ファイバ170は、照明スポット253のサイズを与える発散半角252を与えるように構成または選択されている。このサイズは、スケールトラック80,80’,80”と操作可能な照明範囲256との間の距離、即ち名目操作ギャップが1.0mmのオーダーにあるときに、ガウス照明ビームの半最大強度直径(ここでは半最大直径とも呼ばれる)に対して、およそ200〜350ミクロンの範囲にある。一般に、スケールトラック80は、照明スポットの半最大強度直径と少なくとも等しいトラック幅に寸法決めされ、また隣接するスケールトラック間の中心間隔は、トラック幅よりも少なくとも幾分は大きく作られている。このように、種々の例示的実施形態では、1.0mmオーダーの操作ギャップに対して、スケール90のスケールトラックの幅は約0.3mmと小さい。種々の例示的実施形態では、2.0mmオーダーの操作ギャップに対して、スケール90のスケールトラックの幅は約0.6mmと小さい。
しかしながら、ここで認められるべき点は、隣接するスケールトラック間の中心間隔は、測定軸に直交する方向に沿った種々の読み取りヘッド部分60,60’,60”間の中心間オフセットに概ね依存するということである。種々の例示的実施形態では、このオフセットは、名目受信平面160における半最大強度半径とほぼ同じである。これは、種々の例示的実施形態における照明スポットの半最大強度直径とほぼ同じである。しかしながら、種々の他の例示的実施形態では、このオフセットは、以下で更に概略説明されるように、名目受信平面160における半最大強度半径の少なくとも2倍から4倍である。種々の例示的実施形態では、スケールトラックは、それらの読み取りヘッドで決定された中心間隔が許容する程度に広く作られる。このことは、この発明による絶対位置光ファイバ読み取りヘッド構造の搭載および整列を単純化する。
小型の読み取りヘッドを製造するために考慮される事項に関して認められるべき点は、種々の例示的実施形態では、読み取りヘッド部分60,60’,60”のそれぞれが、単一の対応する照明範囲256,256’,256”からまず第一に、好ましくはそこだけから、それぞれ光を受けるように寸法および位置決めされるべきであるという点である。名目操作ギャップが1.0mmのオーダーであり、しかもガウス照明ビームの半最大直径に対する照明スポット253のサイズがおよそ200〜350ミクロンの範囲にある種々の例示的実施形態では、照明範囲256のサイズは、ガウス照明範囲の半最大直径に対しておよそ400〜700ミクロンの範囲にある。照明範囲256のそのようなサイズにとって、1つの例示的実施形態では、受信器光ファイバ130A,130B,130Cは、約250μmの直径を有し、そしてそれらの中心が照明範囲256の中心から約250μm離れるように位置決めされる。より一般的には、種々の例示的実施形態では、受信器光ファイバ130A,130B,130Cは、312号出願の内容に従って、および/または、図8を参照して以下で概略説明されるように、寸法および位置決めされる。いずれの場合でも、位相マスク120A,120B,120Cは、受信器光ファイバ130A,130B,130Cの端部によって与えられる光受信器開口上に配置される。
上述したように、種々の例示的実施形態では、照明範囲256,256’,256”の隣接する対の中心間隔は、操作可能な照明範囲の直径よりも少なくとも幾分か大きい。従って、例えば、ガウス照明範囲の半最大直径がおよそ400〜700μmの範囲にある種々の例示的実施形態では、照明範囲256,256’,256”の中心間隔は、少なくとも約450〜750μmである。そのような実施形態では、読み取りヘッド20の直径は、簡単に2.5mm以下になるように小さく作ることができる。しかしながら、ここで認められるべき点は、この設計範囲には注意が必要であるということである。何故ならば、読み取りヘッド部分間の中心間隔が減少されると、読み取りヘッド部分間を「干渉」としてクロスオーバーする潜在的な自己像光の量が増加するからである。そのようなクロスオーバー干渉をほぼなくして最大読み取りヘッド信号精度を維持しながら、同時に可能な最小の読み取りヘッドサイズを達成することが望まれる場合、種々の例示的実施形態では、そのような干渉は、以下で概略説明される時間多重法によって消去される。
種々の他の実施形態では、種々の操作条件における種々の読み取りヘッド部分60,60’,60”に対する増強された信号分離に望ましいことは、中心間隔を、照明範囲256,256’,256”におけるガウス照明分布の名目半最大直径の約2倍から4倍に寸法決めすることである。例えば、ガウス照明範囲256に対して上述した400〜700ミクロンサイズについて、種々の例示的実施形態では、照明範囲256,256’,256”の隣接する対の中心間隔は、比較的大きな照明範囲に対しては約1.4〜2.8mmのオーダーであり、また比較的小さな照明範囲に対しては約0.8〜1.6mmのオーダーである。名目操作ギャップが2.0mmのオーダーである種々の例示的実施形態では、ガウス照明範囲256に対するサイズ範囲は、約800〜1400ミクロンである。この場合、照明範囲256,256’,256”の隣接する対の中心間隔は、比較的大きな照明範囲に対しては約2.5〜5.6mmのオーダーであり、また比較的小さな照明範囲に対しては約1.6〜3.2mmのオーダーである。よって、種々の例示的実施形態では、設計要因の数に依存して、上述したように、読み取りヘッド20の総合直径は、約7mm,5mm,3mmあるいはそれ以下に容易に作ることができる。
より小型の読み取りヘッドを製造するために考慮される他の事項に関して、勿論重要なことは、読み取りヘッド部分のXおよびY位置を、対応するスケールトラックに対して整列することである。これらが良好に整列されるほど、スケールトラックサイズのマージンは小さくなる。フェルール40は、1つの実施形態では、10ミクロン以下で繰り返し可能に運動学的に配置できる。そのようなフェルールは、一般に通信でサブミクロンの中心間整列用に使用される。
ここで認められるべき点は、小型な読み取りヘッドおよびスケールサイズの前述の論議は、各読み取りヘッド部分の光源が連続して動作することを仮定しているということである。しかしながら、さらに認められるべき点は、全光学式の光源および受信器チャネルの超高速光変調の潜在性によって、先に概略説明したものよりも小型な読み取りヘッド構造を設計可能であるという点である。この場合、種々の照明範囲は、複数の読み取りヘッド部分の受信器と重なるが、それぞれの読み取りヘッド部分のソース(光源)と受信器は、隣接する読み取りヘッド部分間の信号干渉が防止されるように、個別に且つ時間順に操作される。ここでまた認められるべき点は、種々の例示的実施形態では、その代わりに、個別の読み取りヘッド部分が、有意に異なる波長の光を使用するという点である。この場合、それらの対応する光ファイバ受信器チャネルからの他の波長のクロスオーバ干渉光を阻止するように配置された適合する光波長帯域通過フィルタを用いる。他の例示的実施形態では、そのような適合する狭帯域通過光波長フィルタは、例えば図4に示されたように、読み取りヘッド外の好適な光ファイバ読み取りヘッド信号処理遠隔電子装置内に配置されて、対応する個別の読み取りヘッド部分からの光出力信号をフィルタ処理する。更に他の例示的実施形態において認められるべき点は、好適な光ファイバ読み取りヘッド信号処理遠隔電子装置内の、好適に選択された一致する光波長応答を有したそれぞれの光検出器は、種々の実施形態におけるそれぞれの一致する狭帯域通過光波長フィルタを効果的に増加および/または置換することができるという点である。いずれの場合も、それぞれの狭帯域通過光波長フィルタおよび/または好適に選択された一致する光波長応答を有したそれぞれの光検出器は、それぞれの一致する波長の光とは異なる波長を有する光が、それぞれの対応する読み取りヘッド部分の光出力信号から生ずるそれぞれの電子信号の一因になることを実質的に阻止するように作用する。ここで更に認められるべき点は、異なる波長の光が異なる読み取りヘッド部分で使用されない場合でも、この発明による読み取りヘッドにこれらの同じ技術を使用して、周囲光よる信号劣化効果を阻止または低減できるということである。
そのような時間多重および/または光学フィルタ処理型の実施形態では、総合的な読み取りヘッドの設計が、種々の読み取りヘッド部品の物理的サイズによって許容されるように小型化される点が理解されるべきである。
よって、好適に選択されたファイバサイズによれば、種々の例示的実施形態において、総合的な読み取りヘッドの直径を2.5mm,1.8mm,1.25mmあるいはそれ以下に小さくできる。
図2は、この発明による絶対位置光ファイバ読み取りヘッド構造20Aの第2の包括的実施形態を示す。図2の読み取りヘッド構造は、図1のそれと同じであるが、図2の実施形態は、読み取りヘッド部分60,60’,60”がより小型な構成に配置されている点で異なる。より具体的には、図2の実施形態では、読み取りヘッド部分60,60’,60”は、図1の線形の配置とは異なり、三角形の形式で配置されている。図2の実施形態は、より小さいフェルール40A内に配置できる読み取りヘッド構造を示し、従ってより小型な読み取りヘッドが提供される。他の点では、読み取りヘッド構造20および20Aの同様に番号付けされた要素は、同様に構築され、同様に機能する。
図3は、図2の読み取りヘッド構造の部分的な分解斜視図である。図3に示すように、読み取りヘッド構造20Aにおいて、読み取りヘッド部分60は、3つの光ファイバ受信器チャネル190A,190B,190Cに対応している。光ファイバ受信器チャネル190Aは、受信器チャネル開口110Aと、位相マスク120Aと、受信器光ファイバ130Aとを含む。受信器チャネル開口110Aは、位相マスク120Aの後に配置されている。同様に、光ファイバ受信器チャネル190Bは、受信器チャネル開口110Bと、位相マスク120Bと、受信器光ファイバ130Bとを含む。同様に、光ファイバ受信器チャネル190Cは、受信器チャネル開口110Cと、位相マスク120Cと、受信器光ファイバ130Cとを含む。
各光ファイバ受信器チャネル190について、位相マスク120は、回折格子を有する。この格子は、受信器チャネル開口110を完全にカバーして、到来する照明に対する空間フィルタとして作用する。受信器光ファイバ130は、受信器チャネル開口110と整合されている。これは、受信器チャネル開口110によって受信された全ての照明が名目的に受信器光ファイバ130に指向され、光信号191を出力するようにするためである。種々の例示的実施形態では、受信器チャネル開口110は、単に受信器光ファイバ130の平坦な端面である。種々の他の例示的実施形態では、受信器チャネル開口110は、受信器光ファイバ130の形付けられた端面である。種々の他の例示的実施形態では、受信器チャネル開口110は、小型な屈折性または回折性のレンズである。このレンズは、受信器チャネル開口110を通して到来する照明を集め、その光を集中し、その光を受光するために効果的に整列されている受信器光ファイバ130の端部に指向させる。312号特許に記載されている理由によって、種々の例的実施形態では、各受信器チャネル開口110は、関連した位相マスク120の少なくとも1完全周期またはピッチを跨ぐ。これは、位相マスク120の遮光要素に対する受信器チャネル開口110の集光領域の位置決めに関して、受信器チャネル開口110に入射する光信号の位相を、少なくとも幾分かは非反応的にするためである。種々の例示的実施形態では、各受信器チャネル開口110は、関連した位相マスク120の少なくとも3完全周期またはピッチを跨ぐ。これは、受信器チャネル開口110の位置決めに関して、受信器チャネル開口110に入射する光信号の位相を、より反応的ではなくするためである。より一般的には、受信器チャネル開口110によって跨がれる位相マスク120の周期が多いほど、受信器チャネル開口110に入射する光信号の位相は、その位置決めに関して、より反応的ではなくなる。各光ファイバ受信器チャネル190の受信器チャネル開口110と、位相マスク120と、受信器光ファイバ130の端部は、接着剤や他の好適な方法によって、互いに固定された関係に締結される。
受信器チャネル開口110の位置は、光ファイバ受信器チャネル構成のチャネル構成中心157を参照して上手く説明することができる。この発明の高精度光ファイバ読み取りヘッドの種々の実施形態では、チャネル構成中心157は、この光ファイバ受信器チャネル構成に対して示された照明範囲の名目中心と一致するように位置決めされている。各受信器チャネル開口110A〜110Cの有効中心は、チャネル構成中心157からのそれぞれの位置半径に配置されている。受信器開口位置半径は、ここでは一般的にRALとして示される。この発明の目的のために、受信器チャネル開口110が明瞭な幾何学的中心を有しない種々の実施形態では、有効中心は開口面積の重心としてとられる。
有用な受信器開口位置半径と、開口面積は、以下に図5,6,8を参照して詳細に論ぜられるこの発明の原理に従って決定される。種々の例示的実施形態では、各読み取りヘッド部分60について、受信器チャネル開口110は同じであり、またそれらの位置半径は同じである。一般的に、同じ光ファイバ受信器チャネル190をこの発明による光ファイバ読み取りヘッドに使用することで、単純な構成、単純な信号処理、および比較的高い測定精度が可能になる。しかしながら、より一般的には、受信器チャネル開口110および/またはそれらの位置半径は、この発明による種々の例示的実施形態では、同じである必要はない。
光ファイバ受信器チャネル190は、一般に互いに固定された関係に配置される。特に、各読み取りヘッド部分60について、各光ファイバ受信器チャネル190の位相マスク120の格子は、名目的には共平面にあり、そして受信平面160(図1参照)に関して互いに特別な空間位相関係に固定されている。種々の例示的実施形態では、位相マスク120は、それらを単一マスク基板上に組み立てることによって、特別な空間位相関係に固定されている。
図1〜3は、単一マスク基板を使用した単一フェルール40に組み込まれた読み取りヘッド部分60,60’,60”をそれぞれ示しているが、ここで認められるべき点は、この発明による種々の例示的実施形態では、読み取りヘッド部分60,60’,60”のそれぞれは、312号出願に開示されているように、分離された要素として組み立てることができるということである。例えば、読み取りヘッド部分60,60’,60”のそれぞれは、分離されたマスク基板を使用したサブフェルールに組み込まれ、さらにこの発明の原理に従ってフェルール40と同様の総合フェルール内に組み立てることができる。そのような実施形態で認められるべき点は、読み取りヘッド部分60,60’,60”のそれぞれについて、受信器平面160は、図1を参照して上述したように、自己像平面256と一致するように配置されるという点である。しかしながら、以下で更に概略説明されるように、各平面が最終的な名目操作ギャップと矛盾しないように個別に設計され、組み立てられ、そしてその操作ギャップが実際の搭載および操作期間に十分良好に制御されるならば、個別の読み取りヘッド部分の全てについて、これらの平面が同じ平面として設計され、組み立てられることは、厳密には必要とされない。
どの場合も、既に概略説明したように、読み取りヘッド部分60のそれぞれは、対応するスケールトラック80の格子構造の自己像を与えるように配置される。タルボット像としても知られる自己像の基本原理は周知であるので、ここでは詳細に説明しない。1つの古典的分析は、カウレイ(Cowley, J.M.)とムーディー(Moody)の論文(A.F., 1957, Proc. Phys. Soc. B, 70, 486)に示されている。図3に示すように、自己像形成構造は、光源280と、そこから光源(ソース)ギャップだけ離されたスケールトラック80とを有する。光源ギャップの寸法は、一般的にzで示されるか、あるいは光源ギャップと像(イメージ)ギャップが等しい場合にはzで示される。スケールトラック80は、測定軸82に沿って整列され、照明スポット253内に垂直線によって示されるように、測定軸82に直交して延びる格子要素則ちバーを有している。格子要素則ちバーは、一般に波長、格子周期、ピッチまたは格子ピッチPとして示される格子周期81に従って、測定軸82に沿って周期的に配設されている。スケールトラック80’および80”も対応する格子ピッチP’およびP”(図示せず)を有するものと理解される。
図3に示されるX,YおよびZ軸は、スケールトラック80の平面を基準にして規定される。X軸は、スケールトラック80の平面と測定軸に平行である。X−Y平面は、スケールトラック80の平面に平行であるが、Z軸は、この平面に直交している。
この照明範囲256は、照明範囲中心257と、名目照明範囲半径258とを有する。自己像は、それぞれが測定軸82と直交して延びる明暗縞からなる像である。この明暗縞は、概ね自己像周期または自己像ピッチPsiとして示される自己像周期に従って、測定軸82と平行な方向に周期的である。
自己像形成構造では、自己像平面は、スケールトラック80の平面に平行である。ここで認められるべき点は、自己像が、特別な組の自己像平面の空間内に局在化されるものであるということである。事実上光源280が点光源であり、且つその構成がほぼ図3に示されたものであるとき、「位相内」像および「反転」像の双方を含んだ、使用可能な自己像平面に対する自己像条件は、
Figure 0004493985
であり、また格子ピッチPに対する像ピッチPsiの大きさに対する自己像条件は、
Figure 0004493985
である。ここで、
ν=0,1,2・・・、
は光源ギャップ、
zは像ギャップ、
λはソース光の波長である。
従って、図3に示した構成について、z=zにより、使用可能な自己像平面は、2P /λの整数倍に配置され、また像ピッチPsiは、格子ピッチPの2倍になる。
ここで認められるべき点は、自己像平面間の平面に位置して、一般にフレネル像として知られる像も存在することである。位相マスク120のピッチが選択されたフレネル像のピッチと一致するように調整されている限り、この発明の原理に従って、フレネル像は、自己像として使用でき、またここで使用される自己像という用語の範囲内に包含される。フレネル像の特徴は、パトロスキーの論文(Krzysztof Patorski, The Self-Imaging Phenomenon and Its Applications, Progress in Optics, ed. E. Wolf, 27, 3-108, North Holland, Amsterdam 1989)を参照することによって、理解し、適用することができる。
この発明による種々の他の実施形態では、スケールトラック80は、スケールからの0次反射が抑制されるように特別に構築された反射位相格子型スケールである。位相格子の自己像がエンコーダに使用できなくとも、他の使用可能な像が利用可能である。それは、上記分析における振幅格子のような振幅格子と共に利用可能である場合よりも強い信号を与えるものである。ここで認められるべき点は、そのような実施形態にとって、使用可能な像の位置は、上記分析によれば、自己像の位置から変位しているということである。最も使用可能な像平面間の距離は、上記分析と同様である。ただし、所定の追加的なオフセットが、スケールと第1の使用可能な像平面との間のギャップに存在する。このオフセットは、使用可能な像平面間の距離の半分である。例えば、z=zの反射型構成でソース波長780nmの20ミクロン周期の位相格子は、名目ギャップz=0.513+ν1.026mm、ν=1,2,3・・・で使用可能な(順次逆になる位相を有した)像平面を有する。この場合、マスク厚さおよびスケール基板厚さの可能なオフセットは、無視されている。ギャップを最良な動作用に調整するに必要なオフセットは、種々の動作中のギャップにおける光ファイバ受信器チャネルの信号を観察することによって、実験的に簡単に決定される。その代わりに、適切な分析やシミュレーションを追加的オフセットの決定に使用することもできる。
この発明による種々の例示的実施形態において、光源280の特に単純で効果的な実施形態は、照明ファイバ170によって例示されるように、離れた位置のレーザダイオードや他の好適な光源から与えられるコヒーレントな光を送信する単一光ファイバの端部である。種々の他の例示的実施形態において、光源280は、精密な間隔で配置された2以上の光源である。更に他の種々の例示的実施形態において、光源280は、離れた位置のLDやLEDあるいは他の好適な光源からの光を送信する1以上の光ファイバの端部に配設されたソース格子開口の周期的アレイである。ソース格子の開口は、指定された幅と、指定された周期とを有する。更に他の例示的実施形態では、光源280は、光ファイバ読み取りヘッド内に含まれた微小固体レーザ要素や、そのような要素のアレイ、またはソース格子と微小LED要素とによって提供される。このような場合に認められるべき点は、読み取りヘッド構造がより複雑且つコスト高になり、全光学式読み取りヘッドの利益の少なくとも一部が損なわれるということである。しかしながら、そのような場合でさえも、この発明による全光学式受信器チャネル構成を組み入れた読み取りヘッドの利益の少なくとも一部は残り、また他の利益も得られる。
図3に示すように、光源280は、ソース光250を概ねソース光軸251に沿って放射する。このソース光250は、ソースギャップに等しい距離zを進行して、スケールトラック80を照明スポット253で照射する。照明スポット253は、スケール光軸255に沿ったスケール光254として、光を反射する。図3に示された実施形態では、ソース光軸251とスケール光軸255は、Z軸に平行であって、相互に一致している。スケール光254は、イメージギャップに等しい距離zを進行し、自己像平面265に至る(図1参照)。自己像平面265において、スケール光254は、前述したように自己像ピッチPsiの明暗縞からなる自己像266を含んだ照明範囲256を与える。
図1を参照して前述した受信器平面160は、自己像平面265と名目的に一致するように配設される。ここで認められるべき点は、実際には自己像が、前述した「完全な」自己像平面に隣接した「あまり集束されていない」平面に存在するということである。いくつかの例示的実施形態では、受信器は、そのような「あまり集束されていない」自己像平面と名目的に一致するように、意図的に配設され、そして十分なまたは所望の像が依然としてこの発明の原理に従って検出される。例えば、自己像266内の不必要な高次空間高調波要素を抑制するために、そのような「あまり集束されていない」自己像平面は、意図的に選択されうる。チャネル配置中心157もまた、名目的に照明範囲中心257と整合される。ここで認められるべき点は、この実施形態の光ファイバ読み取りヘッド構造では、光源280もまた名目的に照明範囲中心257と整合されていることである。全ての部品の整合は、整合穴セット304と整合部分305を使用することによって、種々の実施形態において容易に達成される。これらは、位相マスク120A〜120Cに最も近接して配置されて整合し、そして必要数の受信器ファイバ穴を有し、また適用可能であれば、光源ファイバ穴を有する。整合穴セット304は、フェルール40A内に挿入される板に設けられるか、あるいはフェルール40Aに直接設けられた穴によって与えられる。いずれの場合も、種々のファイバ端は、適切な穴に挿入、固定されて必要な整合を与える。種々の例示的実施形態において、受信器光ファイバ130A,130B,130Cは、位相マスク120を坦持する要素を組み立てる前に、整合穴セット304を含む要素の端部と面一に研磨される。そのような実施形態では、整合穴セット304が直接フェルール40A内に設けられる場合、位相マスク120を坦持する要素を囲むフェルールの部分は、省略されるか、後に追加される保護リングチューブと交換される。図3は、整合穴セット304と整合部分305を示している。整合穴セット304は、位相マスク120の近くに位置決めされるべきもので、図示の「分解」位置にはない。整合部分305は、種々の実施形態で適用可能であるならば、受信器ファイバ穴306とソースファイバ穴307とを有する。
名目的に整列された受信器平面160と自己像平面265において、各光ファイバ受信器チャネル190に対し、それぞれの位相マスク120は、到来する自己像照明を空間フィルタ処理する。図3に示された例示的実施形態では、位相マスク120A,120B,120Cはそれぞれ、自己像ピッチPsiと等しいマスクピッチPmを有して、自己像266を基準に0度,120度,240度の空間位相位置に配置されている。従って、光ファイバ受信器チャネル190A,190B,190Cは、異なる空間位相差で同様に空間フィルタ処理された照明を受光する。スケールトラック80が測定軸に沿ってインクリメントPだけ移動すると、自己像が位相マスク120に対してインクリメントPsiだけ移動することが理解されるであろう。従って、光ファイバ受信器チャネル190A,190B,190Cに対応する光信号191A,191B,191Cは、スケールトラック80が測定軸に沿って移動するときに、120度の相対位相変移を伴ったほぼ同じ正弦強度変化を示す。位相マスク120A,120B,120Cに対するスケールトラック80の変位を、そのような「3相」変位信号に基づいて決定するために、周知の方法が利用可能である。1つの例示的方法は、先に組み込まれた312号出願に記載されている。特に、本発明の1つの例示的実施形態では、読み取りヘッド部分60の3つの光信号191A,191B,191Cは、312号出願に記載されている例示的方法によって処理され、2つの求められた矩象信号値QおよびQを決定することができる。より一般的には、読み取りヘッド部分60,60’,60”のそれぞれからの3つの光信号のそれぞれを同様に処理して、それぞれの求められた矩象信号値Q1iおよびQ2iを生ずることができる。ここで、iは、解析される特別なスケールトラックに対応した下付き文字である。以下の論議では、例えば、スケールトラック80’に対してはi=1、スケールトラック80に対してはi=2、スケールトラック80”に対してはi=3である。それぞれの場合に、2πを法とする2独立変数アークタンジェント関数を使用して、2つの求められた矩象信号値Q1iおよびQ2iを処理し、それぞれのスケールトラック80,80’または 80”の波長または周期内の現在の位相位置φを決定することができる。
Figure 0004493985
数式(3)に示された2独立変数「atan2」関数は、利用可能であって、しかも公に利用可能な多数の数学プログラムに記載されている。この関数の結果は、ラジアンで表したQ/Qのアークタンジェントとなる。しかしながら、2独立変数の使用は、結果として生ずる角度の象限の決定を可能にする。則ち、その結果は、−pi/2および+pi/2ではなく、−piおよび+piの間となる。
1つの例示的実施形態において、この発明の原理に従って使用可能な波長の操作可能な組み合わせは、次の通りである。即ち、スケールトラック80’は波長λ=8.000μmを有し、スケールトラック80は波長λ=8.020μmを有し、スケールトラック80”は波長λ=8.40μmを有する。反射型スケール構成によって、これら波長の全ては、照明波長635nmに対して、2.00〜2.03mmの名目操作ギャップに、操作可能な自己像を与える。スケールトラック80’と読み取りヘッド部分60’は、1波長または周期×波長λ×現在の位相位置φ内の細かい波長測定値を与えることに使用できる。以下で更に説明される粗い分解能の測定値については、現在の位相位置φおよび/または細かい波長測定値のいずれかが、比較的細かい分解能の位置測定値、または比較的細かい分解能の漸増位置測定値として記載される。同様に、以下で更に説明される粗い分解能の測定値については、スケールトラック80と波長λ、あるいはスケールトラック80”と波長λに対して、同様な現在の位相位置φおよび/または対応する細かい波長測定値が、比較的細かい分解能の位置測定値、または比較的細かい分解能の漸増位置測定値として記載される。
波長λ,λ,λは、互いに同じである。かくして、これら波長の対の間の空間位相差は、個別の波長λ,λまたはλのどれよりも遙かに長い空間長にわたって、完全360°サイクルになる。よって、読み取りヘッド部分60,60’,60”中の2つのように、異なる波長の2つの読み取りヘッド部分からの位置出力情報は、長い範囲の測定用に組み合わせることができる。
組み合わされた位置情報は、空間「位相関係」計算に基づいて、「中間波長」または「粗い波長」に対する絶対位置情報を与える。この「中間」または「粗い」波長は、360°の相対位相変移に対応するもので、2つのスケールトラックの空間波長から求められる。「中間」または「粗い」波長は、読み取りヘッド部分単独でなし得る絶対値測定の範囲より遙かに長い。「中間波長」および「粗い波長」は空間位相関係計算に基づいているので、そのような波長は「関係」波長と記載される。
2つの変換器の空間波長が益々同じようになると、2つの変換器からの信号から求められた位相差は、益々長くなる「位相関係」波長に対して、完全360°サイクルになる。これは、さらに長い絶対値測定範囲に対応する。
読み取りヘッド部分とスケールトラックの波長間で許容される実際の関係、並びに装置の合計絶対値測定範囲は、3つの波長/読み取りヘッド部分のそれぞれに対する測定精度に依存する。個別の読み取りヘッド部分に対する高い測定精度は、スケールトラック波長の小さい部分である分解能まで精度良く位置決定できることを示している。
「補間比」は、サブ波長分解能または精度が得られる度合いを記述している。即ち、それは、選択されたインクリメントの位置分解能に対する波長の比である。この用語は、個別のスケールトラックおよび対応する読み取りヘッド部分の波長に、または上述し、且つ以下で説明される有効な「中間」または「粗い」波長に適用される。
図3に示された読み取りヘッド構造20Aにおいて、相対位相計算に対する控えめな「誤差マージン」は、多くの応用にも望ましい。即ち、最悪ケース条件で、「中間」または「粗い」相対位相計算は、この絶対値測定システムにおいて「次に細かい」測定モードの特別な個別波長に対応した相対移動する変換器要素の位置を識別しなくてはならない。そうでなければ、「次に細かい」測定モードの少なくとも1つの波長に対応した誤差は、総合的な絶対値測定計算中に生ずることになる。「波長比」は、比較的粗い有効波長の「次に細かい」有効波長に対する比、例えば「粗い/中間」または「中間/細かい」を意味する。
図3に示された読み取りヘッド構造20Aについて、控えめな「誤差マージン」は、個別読み取りヘッド部分に対して信頼性の高い補間比よりも低い波長比を使用することによって得られる。この発明の絶対値測定読み取りヘッドの以下の例示的実施形態で使用される波長比は、「中間/細かい」に対しては約21/1であり、また「粗い/中間」に対しては約19/1である。これらの波長比は、名目精度および/または補間比に対して十分なまたは控えめな安全マージンを、31/1,64/1,128/1さらにはそれ以上のオーダーで与える。これは、種々の実施形態において、個別の読み取りヘッド部分60,60’,60”に対して得ることが可能なものである。光ファイバ読み取りヘッド要素を使用してそのような補間比を維持するS/N比を信頼性良く達成するために、それに関連して考慮される設計上の関連事項は、312号出願において、また以下で図8を参照して説明されている。この波長比は、システムの設計公差と許容コストに依存して増加される。しかしながら、波長比のそのような増加は、不正確な絶対測定値を生ずる測定誤差の増加するリスクに照らして、注意深く考慮されなければならない。
波長λおよびλの間の位相差は、この例示的実施形態の合計絶対測定範囲である約3.208mmの有効な粗い波長λを与える。ここで認められるべき点は、この発明の原理による読み取りヘッドおよびスケールの種々の例示的実施形態で得ることが可能なナノメータレベルの細かい位置分解能と組み合わせれば、この比較的短い絶対測定範囲でさえも多くの応用に有用であるということである。
波長λおよび波長λの間の位相差は、約0.168mmの有効な中間波長λを与える。従って、「粗い/中間」比は、λ/λ=3.208/0.168、即ち約19になる。「中間/細かい」比は、λ/λ=0.168/0.008、即ち約21になる。この結果、合計の「粗い/細かい」比は、約400になる。次の量的記述は、この発明による光ファイバ絶対位置変換器における「細かい」、「中間」および「粗い」の各操作モードに対応する設計計算を要約している。
特に、3つのそれぞれのスケールトラック波長λ,λまたはλおよび空間位相位置φ,φおよびφのそれぞれについて、関連する読み取りヘッド部分の中で、波長λは、細かいモード波長λであると仮定される。波長λは、λと比べて最大差を有する波長であると仮定され、波長λは、λと最も近い波長であると仮定される。中間モード波長λは、
Figure 0004493985
として決定される。従って、上記の概略説明された例示的実施形態について、中間モード波長λは、0.168mmである。粗いモード波長λは、
Figure 0004493985
として決定される。従って、上記の概略説明された例示的実施形態について、粗いモード波長λは、3.208mmである。前述したように、波長比と、それに関連した絶対測定範囲は、控えめな誤差マージンを有する。種々の例示的実施形態では、この発明の原理に従って適切に設計された光ファイバ読み取りヘッドを使用することによって、波長比の1つまたはそれぞれを約2または3のファクターで増加して、絶対測定範囲を先に論ぜられたものよりも増加することができる。
粗い波長λに対する位相位置は、φ−φである。中間波長λに対する位相位置は、φ−φか、中間波長λに対してφ−φである。数式(3)によって規定されるように、細かい波長λに対する位相位置は、φである。
種々の例示的実施形態において、スケールに対する読み取りヘッドの粗い位置Pは、次のように決定される。
Figure 0004493985
ここで、φおよびφは、数式(3)によって決定された空間位相であり、λは粗い波長である。スケールに対する読み取りヘッドの局部的な中間波長λ内の中間位置Pは、次のように決定される。
Figure 0004493985
ここで、φおよびφは、数式(3)によって決定された空間位相であり、λは粗い波長である。
スケールに対する読み取りヘッドの局部的な細かい波長λ内の中間位置Pは、次のように決定される。
Figure 0004493985
スケールに対する読み取りヘッドの精密な総計の絶対位置を決定するために、細かい、中間および粗いモードの位置測定値は組み合わされる。ここで概略説明された方法によれば、粗いモードの位置測定値は粗い分解能を有し、しかも細かいおよび中間モードの双方の位置測定値より精密ではない、と合理的に仮定できる。かくして、細かいまたは中間モードのいずれかの位置測定値に対して、粗いモードの位置測定値は、比較的粗い分解能の位置測定値であると記載される。ここで認められるべき点は、粗いモードの位置測定値は、ここで概略説明された原理に従って与えられた粗い波長内では、絶対的であるという点である。同様に、中間モードの位置測定値は粗い分解能を有し、しかも細かいモードの位置測定値より精密ではない、と合理的に仮定できる。かくして、細かいモードの位置測定値に対して、中間モードの位置測定値もまた、比較的粗い分解能の位置測定値と記載される。ここで認められるべき点は、中間モードの位置測定値は、ここで概略説明された原理に従って与えられた中間波長内では、絶対的であるという点である。
粗い位置の値Pは、絶対位置の第1の評価である。粗い位置の値Pは、複数の中間波長のどれに(「n番目」の中間波長)対応しているかを決定するために、分析される。一般に、(P/λ)は、(nλ)+Rに等しい。ここで、Rは「中間」の残りである。
中間位置の値Pは、局部的な中間波長内の位置である。原則として、中間位置の値Pは、Rと等しい必要がある。しかしながら、中間モード計算値は、短い波長に関係させられている。かくして、それは粗い波長計算値よりも精密であると仮定される。従って、絶対位置の改良された評価は、P+(n*λ)と決定される。ここで認められるべき点は、この処理によって、粗い位置の値Pの決定は、中間波長の約±1/2よりも精密であることを必要とするだけであるという点である。これは、絶対位置測定値の誤差を避けるためである。
値P+(n*λ)は、複数の細かい波長のどれに(「N番目」の細かい波長)対応しているかを決定するために、分析される。一般に、P+(n*λ)は、(N*λ)+Rに等しい。ここで、Rは「細かい」の残りである。細かい位置の値Pは、局部的な細かい波長内の位置である。原則として、細かい位置の値Pは、Rと等しい必要がある。しかしながら、細かいモードの測定値および計算値は、読み取りヘッド部分およびスケールトラック間の関係ではなく、単一の読み取りヘッド部分およびスケールトラックから導き出されるもので、しかも短い波長に基づいている。かくして、それは、中間波長の測定値および計算値よりも精密であると仮定される。それ故、絶対位置の改良された最終的な評価は、読み取りヘッドに対するスケールトラックを決定するために、(N*λ)+Pと決定される。これは、例えば、スケール90に対する絶対位置読み取りヘッド20または20Aに対応する。ここで認められるべき点は、この処置によって、粗い位置の値Pの決定は、中間波長の約±1/2よりも精密であることを必要とするだけであるという点である。これは、絶対位置測定値の誤差を避けるためである。
種々の例示的実施形態では、絶対範囲を増加するために、補間回路の精度とスケールトラック80,80’または 80”の組立の精度が増加できる。これにより、より高い比(粗い/中間、中間/細かい)と、より高いレベルの補間が使用可能となる。しかしながら、スケールトラックおよび回路の精度を任意に増加することは、一般に厳しい経済的な制約に直面することになる。その代わりに、種々の他の例示的実施形態では、長い波長の操作可能な組み合わせが決定されて、それにより絶対範囲が拡大される。上述した波長の例示的組み合わせと比較すると、これは絶対範囲を約2〜3の範囲のファクタで増加する。
かくして、図3に示された例示的な絶対位置光ファイバ読み取りヘッド構造20Aは、この発明による種々の光ファイバ読み取りヘッドで使用可能な変位測定システムを提供する。当業者によって認められるように、図3に示された反射型光ファイバ読み取りヘッド構造は、その対として透過型光ファイバ読み取りヘッド構造を有する。その場合、光源280は、Z軸に沿って透過型スケールの反対側に同じ距離だけ離れて配置され、光源280とスケールのスケールトラックとの間に同じソースギャップを作る。
例示的な絶対位置光ファイバ読み取りヘッド構造20Aは、3相測定システムを提供する。しかしながら、位相マスク120の代替実施形態は、光受信器チャネル190の対応する代替構成と共に、組み込まれた312号出願で説明されているように、包括的な光ファイバ読み取りヘッド構造で使用可能であるという点が理解されるであろう。
図4は、絶対位置光ファイバ読み取りヘッド400によって包括的に代表される、この発明による光ファイバ読み取りヘッドに関連して使用可能な包括的な遠隔電子インターフェースユニット405を含むブロック図である。この遠隔電子インターフェースユニット405は、信号処理および制御部493と、光学レンズを含むことがある光源477と、実施形態固有の複数の光検出器/アンプ492A〜492n,492A’〜492n’および492A”〜492n”とを備える。光源/レンズ477は、光アイソレータ等の他の光学系を含むこともある。光源/レンズ477と光検出器/アンプ492A〜492nは、それぞれ光源光ファイバ470および受信器光ファイバ430A〜430nを通して、ファイバ読み取りヘッド400の読み取りヘッド部分60に結合されている。同様に、光源/レンズ477と光検出器/アンプ492A’〜492n’は、それぞれ光源光ファイバ470’および受信器光ファイバ430A’〜430n’を通して、ファイバ読み取りヘッド400の読み取りヘッド部分60’に結合されている。また、光源/レンズ477と光検出器/アンプ492A”〜492n”は、それぞれ光源光ファイバ470”および受信器光ファイバ430A”〜430n”を通して、ファイバ読み取りヘッド400の読み取りヘッド部分60”に結合されている。光源/レンズ477は、単一ユニットとして描かれているが、種々の実施形態では、複数の分離された光源/レンズが設けられる。特に、異なる読み取りヘッド部分が異なる照明波長を使用する種々の実施形態では、それぞれの異なる波長に対して、1つの分離された光源/レンズが設けられる。種々の他の例示的実施形態では、光源/レンズ477は、1以上の個別光源部品や、光源ファイバ毎に1つの光源アレイ、あるいは単一の光源を含む。この単一の光源は、複数のファイバに直接分配されるか、あるいは始めはシングルファイバに入力され、そこから「分割」ファイバへ分配される。種々の例示的実施形態では、「自己像」読み取りヘッド部分に光を与える光源光ファイバ470は少なくとも、シングルモードの光ファイバである。このシングルモードの光ファイバは、読み取りヘッドのケーブルの潜在的曲げや移動にかかわらず、改良された照明分布安定性を与えるものである。
光ファイバは、読み取りヘッドケーブル(図示せず)内でルート付けされている。このケーブルは、光ファイバ読み取りヘッド400と遠隔電子インターフェース部405との間の光ファイバを集め、保護するものである。単一の読み取りヘッドケーブルまたは複数の読み取りヘッドケーブルが使用される。この発明による種々の包括的な実施形態では、この読み取りヘッドケーブルは、数メータ以上の長さである。受信器光ファイバ430A〜430nは、光信号491A〜491nをそれぞれ搬送する。光信号491A〜491nは、上述し更に以下で説明されるように与えられる位相信号である。同様に、受信器光ファイバ430A’〜430n’は、光信号491A’〜491n’をそれぞれ搬送する。また、受信器光ファイバ430A”〜430n”は、光信号491A”〜491n”をそれぞれ搬送する。
光源/レンズ477は、信号処理および制御部493から電力を受け、また利得制御信号を受信する。上述したように、光源/レンズ477は、光源光ファイバ470,470’,470”を通して、光ファイバ読み取りヘッド400へ、またスケール90のスケール格子トラック上に光を送信する。光ファイバ読み取りヘッド400の光ファイバ検出器チャネル、例えば上述した光ファイバ受信器チャネル190A〜190C等は、スケール90のスケール格子トラックからの光を受信して、信号491A〜491nを出力する。これらの信号は、それぞれ光検出器/アンプ492A〜492nに入力される。光検出器/アンプ492A〜492nは、増幅された電子出力信号491Ax〜491nxを信号処理および制御部493に与える。同様に、光検出器/アンプ492A’〜492n’は、増幅された電子出力信号491Ax’〜491nx’を信号処理および制御部493に与える。また、光検出器/アンプ492A”〜492n”は、増幅された電子出力信号491Ax”〜491nx”を信号処理および制御部493に与える。種々の例示的実施形態では、信号処理および制御部493は、上記に概略説明した数式および教示に従って、絶対位置を決定する。
やがて認められるように、以下で更に説明される種々の例示的実施形態では、この発明の光ファイバ読み取りヘッドは、合計される光信号を搬送する複数の光ファイバ受信器チャネルを与える。そのような実施形態において、合計される光信号を搬送するファイバは、所望の信号合計処理を与えるために同じ光検出器/アンプ492へのインターフェースとなるか、あるいは追加的な信号処理の間に電子的に合計される信号を有した異なる光検出器/アンプ492へのインターフェースとなることができる。以下で更に説明される種々の例示的実施形態では、この発明による光ファイバ読み取りヘッドが、1以上の2値符号トラックに由来する2値光信号を搬送する追加的な複数の光ファイバ受信器チャネルを与えることが認められるであろう。そのような実施形態において、2値光信号を搬送する追加的なファイバは、信号処理用に所望の2値信号を与えるために、同様の光源/レンズ477および同様の光検出器/アンプ492への追加的な接続に対するインターフェースとなることができる。このように、図4に示す構成は、説明するためのものであって、限定するためのものではない。
図5および図6は、この発明による光ファイバ読み取りヘッド構造20Bの第3の例示的的実施形態を示す。この光ファイバ読み取りヘッド構造20Bは、図3を参照して説明された包括的な光ファイバ読み取りヘッド構造20Aと実質的に同様の動作をするものであり、また同様の部品を含んでいる。これらの構成および動作の同一性故に、光ファイバ読み取りヘッド構造20Bの追加説明を必要とする形態だけが以下で記述される。
図5および図6に示すように、光ファイバ読み取りヘッド構造20Bは、読み取りヘッド部分560,560’,560”を含んでいる。図6に最もよく示されているように、読み取りヘッド部分560は、前述した光ファイバ受信器チャネル190と同様に動作する3つの光ファイバ受信器チャネル590A〜590Cの第1セットを含んでいる。ここで認められるべき点は、光ファイバ読み取りヘッド構造20Bが、この発明による「バランスされた対」の光ファイバ読み取りヘッドの第1例を提供するという点である。この発明によるバランスされた対の光ファイバ読み取りヘッドを提供するために、光ファイバ読み取りヘッド構造20Bは、3つのバランスされた光ファイバ受信器チャネル590Ax〜590Cxの第2セットを含んでいる。これらは、図示されるように、照明範囲中心257を挟んで、それぞれの光ファイバ受信器チャネル590A〜590Cとは逆側に「バランスされた対」として配置されている。光ファイバ受信器開口510上に示された番号の対1−1,2−2,3−3は、バランスされた対を示している。
図5に示すように、読み取りヘッドハウジング500は、整合溝545を有した円筒形のフェルール540を含んでいる。このフェルールの内径は、3つの穴541を含む。これらの穴は、3つの読み取りヘッド部分560のそれぞれにおいて、中心の光源光ファイバ570と周辺の密集した受信器光ファイバ530の回りに、僅かな締まりばめで嵌合する。1つの例示的組立法では、平坦にされた端部を有するファイバは、後端からフェルール540に整合されて挿入され、そして搭載表面542を越えて僅かに突出するまで挿入される。それから、位相マスク要素561上に坦持されているそれぞれの位相マスクセット520,520’,520”は、顕微鏡下でファイバ端と整合され、搭載表面542と共平面に密接して結合されるように、ファイバ端に押し付けられる。これらのファイバはそれから、フェルールに、そして互いに結合される。その代わりに、搭載表面542は、フェルール540の端部と面一になされる。そして、平坦にされた端部を有するファイバは、後端からフェルール540に整合されて挿入され、そして搭載表面542を越えて僅かに突出するまで挿入される。その後、支持を与えるために、またファイバをフェルール540に固定するために、接着剤がファイバの端部の回りに塗布される。それから、ファイバと接着剤は、搭載表面542と面一またはほぼ面一となるように、細かく研磨される。しかる後、位相マスク要素561上に坦持されているそれぞれの位相マスクセット520,520’,520”は、顕微鏡下でファイバ端と整合され、ファイバ端に押し付けられ、搭載表面542と密接に結合される。
1つの例示的実施形態では、位相マスクセット520は、位相マスク要素561の「内部」に、ファイバ端に最も近接して組み立てられる。光源ファイバ570の端部によって、光源580が提供される。1つの例示的実施形態では、光源ファイバ570は、635nmの光源波長で発光するための点光源として使用されるシングルモードファイバであり、3M社によって部品番号FS−SN−3224として製造されるDSF=250ミクロンの外径を有する光ファイバである。受信器光ファイバ530は、全て同じ市販のマルチモードファイバであって、コア/クラッド/バッファの径DRA/DRC/DRFが200/220/250ミクロンのシリカファイバである。かくして、光ファイバ読み取りヘッド構造20Bにおける光源ファイバおよび受信器ファイバは全て、同じ250ミクロンの外径を有し、それ故、この発明による有利な緊密パッキング構成に配置されうる。この構成は、高精度で経済的な精密な整合およびアセンブリの双方を可能にする。この例示的実施形態では、有利な緊密パッキング構成は、6角形の緊密パッキング構成である。
受信器光ファイバ530と光源ファイバ570はそれぞれ、クラッドおよびコアを有する。クラッドは、外側の円によって表され、コアは、内側の円によって表される。図6に示された実施形態において、光源ファイバ570は、そのクラッドの外径を参照すると、比較的小さいコアを有していることが判る。これに対し、ファイバ530Aによって表される受信器光ファイバは、そのクラッドの外径に対して比較的大きいコアを有している。
以下で理解されるように、図3に示された光ファイバ読み取りヘッド構造20aで使用されている3−ファイバ受信器構成と比較した場合、この実施形態のバランスされた6−ファイバ受信器構成20Bは、2倍の受信光を出力し、従って2倍の潜在的信号強度を与える。さらに312号出願で説明されているように、受信器開口510のバランスされた対構成は、読み取りヘッドの不整合に起因した誤差を排除して、測定精度を更に増加する。
ここで認められるべき点は、光ファイバ読み取りヘッド構造20Bのようなアセンブリは、読み取りヘッド部分560のそれぞれが1.0mm以下の直径を有する全光学式エンコーダ読み取りヘッドに対して高分解能を与えるということである。さらに認められるべき点は、その構成が低コストの精密な「自己アセンブリ」を与えるということである。また、認められるべき点は、光源ファイバ570がこれらのアセンブリ目的だけのために意図的に「過大サイズ」にされているということである。光ファイバ読み取りヘッド構造20Bはまた、図8を参照して以下で論議される設計原理に従って、高レベルのS/N比を与える。
例えば、1つの具体的な例示的実施形態では、前述した3M社によって製造される部品番号FS−SN−3224の例示的光ファイバの平坦な端部については、「半最大」ビーム径に対する発散半角が約4.5度であるものと決定されている。かくして、光ファイバ読み取りヘッド構造20Bの1つの例示的実施形態では、反射型スケールを有するスケール格子トラック80および約1.6mmの自己像形成ギャップについて、照明範囲256の半径Rは約tan(4.5)1.6mm=253ミクロンに等しい。上述した例示的な光ファイバの特徴および寸法、並びに光ファイバ読み取りヘッド構造20Bの緊密パッキング型実施形態については、受信器開口510の位置半径RALは約250ミクロンに等しい。かくして、RはRALにほぼ等しく、且つ図8を参照して詳細に論議される0.83ALの値から遠いものではない。さらに、受信器開口510の受信器開口半径DRAは、DRA=200ミクロンであり、これは約4/5ALである。図8を参照して概略説明される情報によると、そのような設計関係によって、各光ファイバ受信器チャネルは、得ることが可能な最大値に接近するS/N比を与えるべきである。実験的に、発明者は、8ミクロンの格子ピッチを有するスケールを使用して、このタイプの類似の読み取りヘッド構造による1ナノメータの分解能での安定した位置測定値を実証している。ここで認められるべき点は、この例示的実施形態が説明のためだけであって、制限的なものではないということである。より一般的には、光源ファイバは、約2〜10度以上の範囲から「半最大」ビーム半径に対する発散半角を与えるように準備されるか、選択される。また、対応する読み取りヘッドのデザインは、この発明の原理に従って、また312号出願に開示されているように、選択される。
ここで認められるべき点は、先の例示的実施形態について述べられた寸法によって、各照明範囲256における照明エネルギのほぼ全てが少なくとも1つの操作可能な自己像形成ギャップの寸法よりも有意に小さい(約2.55*Rの)半径の円内に収まる、そのような光ファイバ読み取りヘッド構造を提供できるということである。ここでまた認められるべき点は、先の例示的実施形態について述べられた寸法によって、各受信器ファイバ開口510がそれと対応する照明範囲256の中心(スケール光軸256と一致する中心)から少なくとも1つの操作可能な自己像形成ギャップの寸法よりも有意に小さい位置半径RALだけ離れて配置されている、そのような光ファイバ読み取りヘッド構造を提供できるということである。そのような設計関係は、本発明による高分解能の自己像形成読み取りヘッド部分について達成可能な小型サイズを強調する。この小型サイズは、この発明による高分解能の絶対式光ファイバ読み取りヘッド構造に対する幅および高さまたは直径を、操作ギャップ寸法の2〜3倍以下に接近させる。そのような小型寸法は、この発明による読み取りヘッド構造が、同等な性能特徴およびエラー強さを有した既知の読み取りヘッドに必要な動作および移動体積の一部分である動作体積内で動作および移動することを可能にする。そのような既知の読み取りヘッドは典型的に、操作ギャップ寸法の何倍にも及ぶ幅および高さ寸法を有し、多くの応用におけるそれらの潜在的有用性、経済性、および利便性を制限してしまう。
図6に示すように、各読み取りヘッド部分560について、位相マスク要素561は、位相マスク520A〜520Cおよび520Ax〜520Cxを含んだ位相マスクセット520を備える。位相マスク520A〜520Cおよび520Ax〜520Cxのそれぞれは、読み取りヘッドのソース光に対して不透明な格子バー521を有する。格子バー521は、読み取りヘッドのソース光に対して透明な基板565の表面562上に配列されている。クロム、銅、およびそれらの酸化物は、格子バー521をパターン化することに使用される通常の材料である。ガラスや水晶は、基板565に使用される通常の基板材料である。位相マスク520A〜520Cおよび520Ax〜520Cxのそれぞれの活性マスク領域は、格子バー521を含む領域である。この活性マスク領域は、組立位置決めの変化に対する余分な公差をもって、対応する受信器開口510の開かれた開口領域をカバーするに十分なサイズとされるべきである。マスク要素561の中心に示されているのは、上述した光ファイバ570からのソース光に対する開かれた開口564を有した整合リング563である。この開かれた開口のサイズは、例えば、DSA=4ミクロンのオーダーであるシングルモードのコア径と比べて数倍大きい。1つの例示的実施形態では、位相マスク要素561は、0.25mmの厚さと、フェルール540の対応する内径に一致する直径とを有したソーダ石灰ガラスで作られている(図5参照)。
マスク格子バー521は、前述したように、操作可能な自己像平面における格子像の周期と一致する周期でX軸方向に沿って周期的に配列されている。図示の例示的位相マスク要素561は、バランスされた構成において、6つの光ファイバ受信器チャネルと共に使用するための6つの位相マスクを各位相マスクセット520内に有する。上記バランスされた構成では、反対側で対向する光ファイバ受信器開口が、スケールに対する読み取りヘッドのx方向の移動により変調された同じ位相の光信号を受信する。位相マスクは、0度(520Aおよび520Ax)、120度(520Bおよび520Bx)、および240度(520Cおよび520Cx)の空間位相を有する。種々の位相マスク520間の境界は、自己像エンコーダで使用可能な格子バー521によって構築された位相マスクについて、顕微鏡下で簡単に見分けることができる。これらは、位相マスク要素561を受信器ファイバに対して整列させることに使用できる。発明者は、20ミクロン以下の、場合によっては10ミクロン以下の公差内の整列が、顕微鏡およびXYZマイクロメータステージを使用して、位相マスク要素561を受信器ファイバに対し位置決めすることによって、簡単に達成可能であることを見出している。
図7は、この発明による絶対位置光ファイバ読み取りヘッド構造20Cの第4の包括的実施形態を示す。この読み取りヘッド構造20Cは、5つの読み取りヘッド部分760,760’,760”,760”’,760””を有する。これらは、5つのスケール格子トラック780,780’,780”,780”’,780””にそれぞれ対応する。読み取りヘッド部分760のそれぞれは、実質的に同様に動作し、また図1〜3の読み取りヘッド部分60およびスケール格子トラック80の部品と同様の部品を備えている。これら部品および動作の同一性故に、光ファイバ読み取りヘッド構造20Cの追加説明を必要とする形態だけが以下で説明される。
図7に示すように、最初の3つの読み取りヘッド部分760,760’,760”は、図1の読み取りヘッド部分60,60’,60”と同様の構成を有している。即ち、それらは線形構成に配置されている。フェルール740の円形の性質による追加的な空間が、追加的な読み取りヘッド部分760”’,760””を配置するために利用可能である。フェルール740はまた、整合溝745とカラー750とを有する。読み取りヘッド部分760のそれぞれは、対応するスケール格子トラック780と受信器チャネル790とを有する。
1つの実施形態では、スケール格子トラック780は、異なる波長で形成され、粗い分解能が中間分解能よりも遠くに配置される。例えば、5つの波長のスケール格子トラックが使用される実施形態では、上記に概略説明した実施形態と同様に、スケールトラック780’が波長λ=8.000μmを有し、スケールトラック780が波長λ=8.020μmを有し、スケールトラック780”が波長λ=8.40μmを有するように配列される。先に概略説明したように、波長λおよびλによって与えられるものと比べて粗い波長を2倍以上にするために、スケールトラック780”’が波長λ=12.600μmを有するように配列され、またスケールトラック780””が波長λ=12.620μmを有するように配列される。勿論、ここで認められるべき点は、有意に異なるスケールトラック格子ピッチが使用されるとき、波長は相互依存的に選択されなければならず、また読み取りヘッド20Cは、ほぼ自己像形成ギャップに配置されなければならない、という点である。この自己像形成ギャップは、数式(1)に関連した論議で概略説明された設計要因および考慮すべき事項の全てに従って、スケールトラック格子ピッチの双方に対して十分な自己像可視性を与えるように操作可能なものである。1つの有用な指針として、自己像平面の範囲の操作可能な深さは、関連した自己像平面間の距離のおよそ1/6のオーダーにあると仮定される。その代わりに、この範囲の操作可能な深さ、および/または、スケールトラック格子ピッチの全てに対して十分な自己像可視性を与えるように操作可能な平面は、実験的に決定される。ここで認められるべき点は、種々の例示的実施形態において、個別の読み取りヘッド部分はまた、有意に異なる波長の光を使用するという点である。これは、追加的な度合いの設計の自由度を与えることによって、有意に異なるスケールトラック格子ピッチに対して、ほぼ同様または同じ自己像平面を実現するためである。
絶対範囲を拡張する代わりに、特に偏揺れ不整合のような不整合に関する堅固さを強化するために、スケール格子トラック780と、それに対応する読み取りヘッド部分760とを、バランスされた対として配置できる。例えば、3つの波長だけが使用される実施形態では、上記に概略説明した実施形態と同様に、スケールトラック780’が波長λ=8.000μmを有し、スケールトラック780および780”が波長λ=8.020μmを有し、スケールトラック780”’および780””が波長λ=8.40μmを有するように配列される。ここで認められるべき点は、読み取りヘッド20Cがスケール790に対して偏揺れ不整合を有するとき、読み取りヘッド部分760および760”の対称構成は、偏揺れ不整合に起因したほぼ大きさが等しく逆向きの空間位相変移によって異なる信号を与える、という点である。かくして、読み取りヘッド部分760および760”のそれぞれからの適切な信号が合計されると、大きさが等しく逆向きの空間位相変移が理想的に互いに補償しあって、絶対位置決定に影響する偏揺れ不整合を打ち消す。読み取りヘッド部分760”’および760””の対称構成は、同様の利益を与える。かくして、このようなバランスされた対構成を使用して、スケール790に対し相対的に読み取りヘッド20Cを取り付けるときに起こる偏揺れ不整合を無くすことを助けることができる。
以下の論議は、図8を参照して以下で更に説明される結果に関連している。ここで認められるべき点は、本発明による光ファイバ読み取りヘッドが、超微細な読み取りヘッドになりうることである。ここで認められるべき点は、自己像形成を使用しないか、および/または、高分解能、高精度の位置測定信号および高補間比を与えるように設計されていない比較的粗い光ファイバエンコーダ読み取りヘッドとは対照的に、そのような光ファイバエンコーダ読み取りヘッドのサイズを最小化し、固有の信号対雑音比を最大化することは、多くの例示的実施形態において望ましいという点である。所望のまたは経済的なファイバのサイズや、特定の自己像形成ギャップにおいて光ファイバ光源から直接得られる実際の照明範囲のサイズのような、設計上の制約と、実際のアセンブリ位置決め上の制約は、全て設計上考慮すべき重要な問題である。特に、ここで認められるべき点は、この発明によって使用可能な多くの光ファイバによって提供される小さな受信開口径は、従来の読み取りヘッドで使用される殆どまたは全て電子式の検出器よりも小さいこと、並びにそのような小さな受信開口径は、利用可能な信号エネルギとその結果の信号対雑音比を厳しく制約するということである。
これらの理由の全てについて、これらの厳しい設計上の制約に照らして、十分な信号対雑音比を提供することに関連した設計関係を観察することが重要である。そのような設計関係は、最適性能に関連した設計条件を示すだけでなく、アセンブリ技術、部品コストまたは他の理由のために、ミクロンレベルまたはサブミクロンレベルの分解能および精度を可能とする設計の特徴を依然として維持しながら、設計の犠牲がなされる範囲を示す。以下で更に詳細に説明するように、この発明による種々の例示的光ファイバエンコーダ読み取りヘッド構造の望ましい信号対雑音比を提供する読み取りヘッド設計を与えるガイドとして、光ファイバエンコーダ読み取りヘッド用のある種の設計要因が使用できる。
種々の例示的実施形態では、この発明によって使用可能な光源は、独立したレンズやコリメータのない光ファイバ光源である。種々の例示的実施形態では、そのような光ファイバ光源は、発散性ソース光ビームをその端部から出力する。この発散性光ビームは、典型的に4.5〜10度の範囲の発散半角を有する。そのようなソース光ビームにおけるガウス強度分布を仮定することは妥当である。ガウスビーム分布の特徴については、光ファイバの応用に関するテキストに良く記載されている。ガウス強度プロフィールは、この発明による光ファイバ読み取りヘッド構造において、多数の理由について、考慮すべき重要な事項である。ここで理解されるべき点は、そのようなビームの照度、則ち、単位断面積当たりの有用な光束は、ビーム軸に沿って不釣り合いに集中される。かくして、ビーム軸から離れて位置決めされた受信器開口は、(「均一なビームの仮定」と比較して)ガウス分布に起因した「余分の」信号損失を受ける。加えて、ここで理解されるべき点は、均一なビームでのように、「発散損失」に起因してスポットサイズの半径またはビームの照明範囲が増加されるときはいつでも、平均ビーム照度は、純粋に幾何学的要因に起因して減少するということである。また、ここで理解されるべき点は、図3に示されたもののように、ガウスビームを伴う「整合された」反射型構成では、照明範囲265内の最高照度が、照明範囲中心257上およびその周囲にあるということである。しかしながら、光源280との機械的なインターフェースおよび種々の他のアセンブリ上の考慮すべき事項は、受信器開口110をそのような最高照度の領域に配置することを禁止する。
次の数式(9)は、この発明の原理による読み取りヘッド用の例示的設計事項を示し、また上述したファクタを変数D中で考慮している。加えて、この数式は、この発明による光ファイバ読み取りヘッド構造における種々の設計ファクタに対する信号対雑音比の依存性の有用な分析を提供するために、他の重要なファクタを含んでいる。
Figure 0004493985
次の表は、数式(9)で使用されているシンボルを定義すると共に、図8に示された結果を決定することに使用された適用可能な典型的な値を含んでいる。
Figure 0004493985
好ましい光ファイバ読み取りヘッドの信号処理用遠隔電子回路、例えば図4に示された回路における典型的な電子的システム雑音として、1つの値0.05mVが仮定される。
図8は、図3を参照して上述された包括的光ファイバ読み取りヘッド構造にほぼ対応して、光ファイバ検出器チャネルの受信器開口が照明範囲の中心から種々の受信器開口位置半径RALに位置決めされたときに、種々の受信器開口径DRAについて生じた代表的な信号対雑音比を示す図である。図8の水平軸上に示された照明範囲半径Rは、上述した照明範囲256のような照明範囲の半径に匹敵する。ガウスビームプロフィールについて、ビームのエッジまたはそれに由来する照明範囲はよく定義されていない。この場合、Rは、局部ビーム強度が照明範囲中心の局部強度の1/2となる照明範囲半径として定義される。この定義によると、半径Rを超えても有意な照度が存在するが、総ビームエネルギの99%は半径約2.55R内に入る。図8の垂直軸上に示された受信器開口位置半径RALと、図8の種々の位置に示された受信器開口径DRAは、図5及び図6を参照して定義されているものである。
ここで認められるべき点は、図8の結果が、特別な寸法自体にではなく、種々の寸法間の比に依存しているということである。それ故、図8の軸に対して使用されている長さの単位は任意である。これらの比は、その比の1つの要素が、種々の理由にとって特別な寸法に選択されるか制約されるときに、設計上意味をもつようになる。そこで、相補的なファクタの特別な寸法は、それに応じて選択されうる。線888は、種々の受信器開口径の値DRAに対する参照マークと、それに対応するラベルとを含んでいる。図8の一般性を保つために、受信器開口径の値DRAは、それらの対応する受信器開口位置半径RALの割合として与えられる。
ここで認められるべき点は、図8に示されたS/N比が相対S/N比であるために、単一の「理想」検出器チャネルに対して、または光学的に組み合わされた「バランスされた対」の検出器チャネル等に対して、図8は、相対S/N比の挙動を反映するようにとられるという点である。即ち、異なるセットの評価された設計値および/または仮定値、例えば低いレーザ電力、高い雑音値、または光学的に組み合わせる2以上の受信器チャネル信号は、評価されたS/N比の量的な値に影響を与えるが、各セットの仮定値は、仮定された各信号にほぼ同様に影響を与える。かくして、図8を通して種々の位置に示されている質的または相対的S/N比は、上述した設計値が変更されるときでさえも、合理的な相対的設計の選択およびトレードオフをするために有効な設計ガイドを残している。ここで認められるべき点は、この発明による読み取りヘッドからの実際の位置決定結果は、種々の位相信号間のバランス、位相信号内の空間高調波、汚染、不整合等の多数の他の要因によっても劣化させられる。更に、この発明の原理に従った複数の読み取りヘッド部分を有する読み取りヘッドでは、実際の経済的な設計選択によって、上述したように、単一の光源/レンズ477が2以上の読み取りヘッド部分に対して使用される。このことにより、利用可能なレーザ電力(例えば、表1に示すような)は、種々の読み取りヘッド部分間で分割され、信号対雑音比を低下させる。にもかかわらず、図8に示された相対S/N比は、特に種々の合理的な同様の設計において、種々の設計トレードオフの相対的性能の潜在性を決定するために非常に有用な設計指針を与える。ここで認められるべき点は、当業者は好適な読み取りヘッド実験を行って、図8の特別な位置に対応した量的S/N比を証明し、それから図8の相対S/N比を使用してその結果を描いて、図8の他の「設計領域」と関連した量的結果をおよそ評価することができるという点である。例えば、発明者は、受信器開口径DRAが受信器開口半径位置RALとほぼ等しい受信器開口のバランスされた対構成を有する8ミクロン格子ピッチのスケールを使用して、1ナノメータの分解能で安定した位置の読み取り値を実験的に実証している。このことは、この発明の原理に従って設計された読み取りヘッドが、図8の「設計領域」では量的に非常に高い信号対雑音比を生じることを示している。更に重要なことに、そのような実験結果および図8に基づいて、この発明による種々の他の同様な読み取りヘッド設計の概略相対量的性能を評価することができる。この場合、設計ファクタは、図8の他の設計領域に対応している。
図8における種々の相対S/N比の結果は、RおよびRALの値の種々の組み合わせに対する種々の相対S/N比「同種曲線」に沿って示されている。各相対S/N同種曲線上には、その相対S/N同種曲線の相対S/N比を得ることに使用できるRALの最大値に対応する「ピーク」がある。受信器開口位置半径RALの「最大値」に対応して図8に示された各相対S/N同種曲線のピークは、そのRALの特別な値に対して最適な照明範囲半径Rに生じる。線888は、全てのそのような相対S/N同種曲線のピークを通過している。ここで認められるべき点は、どのような特別な受信器開口位置半径RAL(図8の水平線)でも、線888上の対応する点と交差するということである。線888上の同じ点に対応する照明範囲半径R(図8の垂直線)のどのような偏差でも、特別な受信器開口位置半径RALに対して、より低い相対S/N比とより悪い性能を生じる。
ここで認められるべき点は、この発明による光ファイバ読み取りヘッドから出力される正弦信号に基づく高い分解能及び精度を提供するためには、累積された波長またはスケール格子ピッチユニットの数をカウントすることが望ましいが、それだけでなく、「最初」と「最近」の波長内で、可能な限り高い度合いまで、補間することも望ましい。例えば、一般的に、許容される補間の高い度合いは、前述したように、粗い、中間および細かいモードの波長間で許容される大きな比に対応する。このことは、与えられた細かいモードの分解能および精度に対する絶対測定範囲を拡張するためには望ましい。一般的に、312号出願およびここで開示されている光ファイバ自己像形成読み取りヘッドに対しては、高品質の正弦信号が与えられ、そして補間レベルは概ねS/N比に対応している。則ち、S/N比1000では、例えば、ピーク間正弦信号の約1/1000が潜在的に弁別されうる。発明者が、8ミクロン格子ピッチのスケールを使用して、1ナノメータの分解能で安定した位置の読み取り値を実験的に実証したことを考慮すると、さらに実際に適用された自己像形成読み取りヘッドの正弦信号に生じる誤差の既知のソースを考慮すると、上述した実験的な性能は、正弦信号変化に対応する。この正弦信号変化は、それら正弦信号のピーク間変化の最大1/64の比率で理想正弦変化から変化する。ここで認められるべき点は、ここに開示された読み取りヘッドに対して、そのような性能は、部品選択、コスト低減、または製造可能性等に関係した設計トレードオフを可能にするという点である。これは、図8によれば、S/N比を低減するが、それでも依然として望ましい絶対測定読み取りヘッドを生じさせる。そのような実施形態では、正弦信号変化は、それら正弦信号のピーク間変化の最大1/32あるいは1/16の比率で、理想正弦変化から変化するが、それでも、この発明の原理による有用な小型の絶対測定読み取りヘッドを依然として生じさせる。
図8に示された相対S/N比の結果は、前述した仮定と設計値に基づいて、受信器開口径DRAにかかわらず、与えられた受信器開口位置半径RALに対して、最良の「半最大」照明範囲半径Rが約0.83ALに等しいことを示している。図8は更に、「半最大」照明範囲半径Rを約0.5ALに減少させるか、「半最大」照明範囲半径Rを約1.7ALに増加させることが、約0.83ALで与えられるS/N比の約1/2のS/N比を生ずるものであることを示している。これは、この発明による種々の例示的実施形態におけるS/N比の有意で不必要な減少である。かくして、この発明による種々の例示的実施形態における「半最大」照明範囲半径Rは、少なくとも0.5ALに等しく、そして最大でも1.7ALに等しいものである。その代わりに、総ビームエネルギの99%は、前述したように約2.55Rの半径内に入るので、この同じ設計関係はまた、次のようにも表現できる。この発明による種々の例示的実施形態では、総ビームエネルギの99%は、操作可能な自己像平面および/または位相マスク平面において総照明範囲半径内に入る。この場合、総照明範囲半径は、少なくとも0.5AL 2.55、即ち約1.28ALに等しく、また最大で1.7AL 2.55、即ち約4.34ALに等しい。しかしながら、ここで認められるべき点は、種々の他の例示的実施形態において、この発明による自己像形成型光ファイバ読み取りヘッドは、受信器照明範囲半径Rが0.5AL未満であるか、1.7ALより大きいときでさえ、種々の利点を保持しているということである。例えば、特に有利なアセンブリ法と小さなサイズは、以下で更に説明されるように、この発明による自己像形成型光ファイバ読み取りヘッドによって可能である。
図8に示された結果はまた、受信器開口位置半径RALに関連した受信器開口径DRAの相対S/N比効果を示している。ここで認められるべき点は、ここで使用される仮定と定義によって、受信器開口位置半径RALは、一般的にDRAの1/2より小さくないという点である。さらに、受信器ファイバと同じ直径の光源ファイバを使用した、図5および6に示されるような、緊密パッキング組立構成に対しては、受信器開口位置半径RALは、ほぼDRAと等しい。線888に沿って示されているように、640以上の相対S/N比が示されている。ここでは、受信器開口径DRAが受信器開口位置半径RALとほぼ等しい値に接近する。前述したように、実験的に、発明者は、受信器開口径DRAが受信器開口位置半径RALとほぼ等しい読み取りヘッド構造で、8ミクロン格子ピッチのスケールを使用して、1ナノメータの分解能で安定した位置の読み取り値を実証している。
線888に沿って示されているように、受信器開口位置半径RALに対する受信器開口径DRAの比が約1/3にまで低下すると、図8に示された結果を決定することに使用された仮定に従って、100より少し大きい相対S/N比が与えられる。即ち、この相対S/N比は、受信器開口径DRAが受信器開口位置半径RALとほぼ等しい値に接近するときよりも、少なくとも6倍悪い。この発明による種々の例示的実施形態において、潜在的な信号および結果の性能の不十分なレベルに甘んずることは望ましいことではない。それ故、この発明による種々の例示的実施形態では、受信器開口径DRAは、受信器開口の位置半径RALの1/3以上であるべきである。
線888に沿って示されているように、受信器開口位置半径RALに対する受信器開口径DRAの比が更に約1/5にまで低下すると、相対S/N比は約2の追加的ファクタによって低下する。則ち、DRA/RAL比が1/3から1/5に低下すると、この発明による光ファイバ読み取りヘッドの潜在的な性能は、約2のファクタによって低下する。しかしながら、DRA/RAL比をこのレベルまで緩和することは、有用な設計の自由度、および/または、より経済的な部品またはアセンブリを許容する。この場合でも、微小サイズでありながらサブミクロンレベルの性能と、この発明による自己像形成型光ファイバ読み取りヘッドで利用可能な種々の他の利点は、依然として許容される。それ故、この発明による種々の他の例示的実施形態では、受信器開口径DRAは、受信器開口の位置半径RALの1/5以上であるべきである。
RA/RAL比が1/5から1/8に低下すると、S/N比は約2から3の異なるファクタによって低下する。しかしながら、DRA/RAL比をこのレベルまで緩和することは、より有用で経済的な設計およびアセンブリの自由度を許容する。この場合でも、微小サイズでありながらミクロンレベルの性能と、この発明による自己像形成型光ファイバ読み取りヘッドで利用可能な種々の他の利点は、依然として許容される。それ故、この発明による種々の他の例示的実施形態では、受信器開口径DRAは、受信器開口の位置半径RALの1/8以上であるべきである。
受信器開口径DRAが受信器開口の位置半径RALの約1/8未満に低下すると、この発明による自己像形成型光ファイバ読み取りヘッドの潜在的な性能は、他の大型の市販エンコーダ読み取りヘッドと比べて、いくつかの例では、注目すべきものではなくなるが、そのサイズは、そのようなエンコーダ読み取りヘッドと比べて依然として注目すべきものである。さらに、そのサイズ、および/または、分解能および精度、および/または、動作のエラー強さは、他の物理的または光学的原理を用いる従来のファイバ式エンコーダと比べて依然として注目すべきものである。さらに、以下で更に説明されるように、特別に有利なアセンブリ法が、この発明による自己像形成型光ファイバ読み取りヘッドによって可能である。かくして、種々の例示的実施形態では、この発明による自己像形成型光ファイバ読み取りヘッドは、受信器開口径DRAが受信器開口の位置半径RALの約1/8未満に低下しても有利である。
発明者はまた、比較的理想的な自己像は、光源から生ずる照明範囲の比較的中心近くにだけ存在しているものと判断している。この光源は、この発明による種々の例示的実施形態では点光源である。そのような場合に、受信器開口の位置半径RALが増加されるにつれて、この発明により利用可能な自己像は、照明範囲の中心からの半径が増加するに従い、可視性と空間位相に非理想的な変化を益々示すようになる。事実、自己像形成について最も広く知られた参考文献は、自己像照明範囲の中心に対するそれらの有効性を制限する仮定をする。かくして、この発明による自己像形成型光ファイバ読み取りヘッドにおけるS/N比についての前述した論議の有効性を否定することなく、種々の例示的実施形態において、受信器開口の位置半径RALはまた、他のデザイン、アセンブリおよびコストのトレードオフが許す限り小さく作られる。
ここで認められるべき点は、比較的低い信号対雑音比を有する構成に対しては、精密な補間レベルが低減されていまう、ということである。かくして、上述した細かい、中間および粗い波長を与えるスケール格子トラックの波長は、数式(3)〜(8)に関連した上記の論議に従って、信頼性の高い絶対測定誤差マージンを与えるように調整されなければならない。一般的に、このことは、それぞれの波長が互いに比較的大きく異なって、減縮された絶対測定範囲を結果的に生ずるように設定されなければならないということを意味している。この測定範囲は、それでも多数の読み取りヘッド応用に有用である。
図9は、この発明による絶対位置光ファイバ読み取りヘッド構造の第5の包括的実施形態の模式的端面図である。この構成は、11個の2値検出器部分を有する2値符号トラック構成を含んでいる。図9に示すように、読み取りヘッド構造20dは、前記フェルール540に類似したフェルール内に適合する円形/円筒形の空間951に配列されている。この読み取りヘッド構造20dのレイアウトは、3つの読み取りヘッド部分560,560’,560”を含んでいる。これらは、図5および6を参照して説明された同様に番号付けされた読み取りヘッド部分と同様に構成され、機能する。ただし、図9に示された例示的実施形態では、それらは異なる相対位置に配置されている。ここで認められるべき点は、読み取りヘッド部分560,560’,560”の種々の特徴、例えば位相マスクは、既に述べられており、図9には示されていない、ということである。その結果、読み取りヘッド構造20dの他の特徴が更に明瞭に図示されている。読み取りヘッド部分560”の位置は、光ファイバ530”/570”の輪郭によって表されている。この読み取りヘッド部分560”は、スケールトラック80”上に集中される照明スポット253”を与える。その光は、前述した動作原理に従って、スケールトラック80”で反射されて照明範囲256”を与える。読み取りヘッド部分560’および560は、同様に表され、同様に動作する。ここで認められるべき点は、図9に示された読み取りヘッド部分560,560’,560”の例示的レイアウトは、それらの読み取りヘッド部分を、対応するスケールトラックに対して操作可能に、且つ小型に位置決めする多くの可能な構成の1つであるという点である。多くの代替的配置もまた可能である。
読み取りヘッド構造20dのレイアウトは、更に11個の2値検出器部分65a〜65kを含んでいる。これらのそれぞれは、2値検出器部分65kと同様に構成され、動作する。2値検出器部分65kは、前記光源ファイバ570と同様の1つの光源ファイバ970と、前記受信器ファイバ530と同様の2つの受信器ファイバ930aおよび930Bとを備える。この代わりに、11個の2値検出器部分65a〜65kに対する光の分布および収集は、読み取りヘッド部分560,560’,560”に対するものほど厳密なものでなくてもよい。かくして、光源ファイバ970および受信器ファイバ930a,930bに異なるファイバを使用できる。どの場合でも、光源ファイバ970と、2つの受信器ファイバ930a,930bは、読み取りヘッドのフェルールに穿孔、EDM等によって形成された同様な直径の穴またはスロット内に、好適に位置決めされる。2値検出器部分65kは、マスクを含んでいない。光源ファイバ970は、2値スケールトラック85の2つの2値スケールサブトラック85aおよび85b間の境界に集中された照明スポット953を与え、その2値スケールトラック85で反射された光は、照明範囲956を与える。照明範囲956は、受信器ファイバ930aの近傍に、2値スケールサブトラック85aで反射された光を一次的に含む。照明範囲956は、受信器ファイバ930bの近傍に、2値スケールサブトラック85bで反射された光を一次的に含む。
サブトラック85aおよび85bのそれぞれは、相対的に反射性である「明るい」要素86と、相対的に反射性でない「暗い」要素とを備え、受信器ファイバ930aおよび930bに2値光信号を与える。図9に示された例示的実施形態では、2値スケールサブトラック85aおよび85bは、既知の3ビット疑似ランダム「鎖」符号技術等による同じシーケンスの符号ビットを含んだ冗長なスケールトラックである。2値スケールサブトラック85aおよび85bのシーケンスは、互いに1/2ビット長シフトだけされている。このような構成によって、2値検出器部分65kの受信器ファイバ930aについて図9に示された状況でのように、2値検出器部分の受信器ファイバの一方で光信号が不確定であるときは、2値検出器部分65kの受信器ファイバ930bについて図9に示された状況でのように、2値検出器部分の受信器ファイバの他方の光信号が確定される。
ここで理解されるべき点は、2値検出器部分65a〜65dおよび2値スケールトラック85”は、既知の疑似ランダム「鎖」符号技術等による追加的な4ビット符号を与える。2値検出器部分55e〜65hおよび2値スケールトラック85’も同様である。かくして、全て一緒になって、「11ビット」の2値符号部分290は、約2048通りの独特な符号の組み合わせを与えることができる。測定軸方向82に沿った2値検出器部分65a〜65kのビット長と間隔は、数式(3)〜(8)を参照して前述したように、3つの読み取りヘッド部分560,560’,560”によって与えられる粗い波長より小さくなるように選択される。かくして、総2値符号の各ステップは、総2値符号シーケンスの物理的長さによって決定される長さにまで絶対測定範囲を拡張する特別な粗い波長に対応する。一度特別な波長の位置の値が、対応する総2値符号に基づいて決定されると、その位置の値は、前述したように、その粗い波長内の位置を決定することによって、更に精密にされる。
1つの例示的実施形態では、2値検出器部分65a〜65kのビット長と間隔は、0.8〜1.0mmの範囲内で選択される。この範囲は、読み取りヘッド部分560,560’,560”として使用可能な前述した例示的読み取りヘッド部分によって与えられる粗い波長よりは控えめに少ない。そのような場合、図9に示された読み取りヘッド構造20dのような読み取りヘッド構造に対して、約5mmの総読み取りヘッド径によって、約2メータの絶対測定範囲が与えられる。同時に、測定分解能は、前述したようにナノメータのオーダーにできる。
ここで認められるべき点は、そのような比較的粗い経済的な2値符号トラック部分を信頼して使用して、拡張された絶対測定範囲を与えるためには、全ての潜在的な誤差の源を十分に考慮した上で、読み取りヘッド部分560,560’,560”を使用して、2値ビット長と少なくとも等しいか、それより長い比較的粗い波長を達成する必要があるという点である。従って、高い測定分解能が提供されるときに、この発明の原理に従い、且つ312号出願で教示されているように、読み取りヘッド部分560,560’,560”により与えられる比較的短い格子ピッチと高精度の補間は、サイズ、範囲および分解能の前例のない組み合わせを有した絶対式光ファイバ読み取りヘッドを許容する。ここで認められるべき点は、図9に示された2値符号部分920の例示的レイアウトは、例示するためだけのものであって、制限するものではないということである。それは、操作可能な2値検出器部分を対応するスケールトラックに対して操作可能に、且つ小型に位置決めする多くの可能な構成の1つであるという点である。多くの代替的配置もまた可能である。ここで認められるべき点は、全光学式光源および受信器チャネル/ファイバの超高速変調の潜在性によって、図9に示されたものよりも小型な読み取りヘッド構造を設計することも可能であるということである。この場合、種々の照明範囲は、複数の読み取りヘッド部分の受信器に重なるが、各読み取りヘッド部分の光源と受信器は、個別に、しかも時間的にシーケンシャルに動作させられる。この結果、隣接する読み取りヘッド部分間の信号干渉は回避される。そのような時間多重型の実施形態において理解されるべき点は、読み取りヘッドの設計は、種々の読み取りヘッド部品の物理的サイズによって許容されるように小型になされるということである。
図10は、この発明による種々の光ファイバ読み取りヘッドに関連して、スケール格子トラック1180に対し例示的方位で使用可能な光偏向器1100を示す。図10に示すように、包括的な例示的光ファイバ読み取りヘッド構造1120は、図3を参照して前述した光ファイバ読み取りヘッド部分60と同様な読み取りヘッド部分1160を備える。この読み取りヘッド部分1160は、発散するソース光を、概ねビーム経路1101に沿って、光偏向器1100へ送る。この光は、そこで偏向され、ビーム経路1102に沿い操作ギャップ1103を通して、スケール格子トラック1180へ送られる。同様に、スケール格子トラック1180で反射され、発散され、回折された光は、概ねビーム経路1102に沿って光偏向器1100へ戻され、さらに読み取りヘッド部分1160に向けて偏向され、概ねビーム経路1101に沿って集中される。スケール格子トラック1180は、光ファイバ読み取りヘッド構造1120および偏向器1100に対し、測定軸方向82に沿って移動する。戻されたスケール光は、スケール格子トラック1180の自己像を自己像平面の照明範囲に与える。この照明範囲は、この発明の種々の例示的実施形態を参照して説明したように、例示的光ファイバ読み取りヘッド構造1120の光ファイバ受信器チャネル構成に関して概ね集中されている。ここで認められるべき点は、例示的光ファイバ読み取りヘッド構造1120の位相マスクの格子バーは、スケール格子トラック1180の自己像中の格子線と平行になるように指向されているということである。ここでまた認められるべき点は、偏向器1100が、ビーム経路1101を名目偏向90度となるように偏向してビーム経路1102にする精度が良いほど、またビーム経路1102をスケール格子トラック1180に直交させる精度が良いほど、結果として得られる位置測定システムは、より高精度でエラー強いものとなる。
種々の例示的実施形態では、偏向器1100は、この発明による光ファイバ読み取りヘッドに対して固定された関係で独立した部材上に信頼性よく搭載された反射型直角プリズム、ミラー、あるいは他の好適な光学部品である。自己像形成用に操作可能な短い経路長を維持するために、そしてスケール格子トラック1180に対する実際の操作ギャップを維持するために、偏向器1100は、読み取りヘッド部分1160にできるだけ近く搭載されることが好ましい。ここで認められるべき点は、種々の例示的実施形態では、光源およびスケールからの光の総発散を比較的増加することになる、偏向器を有しない読み取りヘッド構造に対し、偏向器1100は、増加された総自己像形成距離を必要することがあるという点である。かくして、そのような場合に、種々の読み取りヘッドの設計パラメータを調整して、この発明による原理に従い、且つ312号出願に開示された設計関係を維持することに注意が必要となる。種々の例示的実施形態では、偏向器1100は、フェルール1140に対し適切に整合され、直接取り付けられる。種々の他の例示的実施形態では、偏向器1100はまた、この発明による位相マスクを有したこの発明による位相マスク要素を与える基板としても作用する。この位相マスクは、フェルール1140に向かって位置決めされた偏向器1100の表面上に直接形成されている。
図10に示された実施形態では、光ファイバ読み取りヘッド構造1120の長軸は、スケール格子トラック1180の測定軸82の方向を横切るように指向されている。フェルール1140またはスケール格子トラック1180のいずれかは、その位置が固定され、他方の要素は可動状態におかれる。ここで理解されるように、多数の応用の中で、例示的偏向器1100のような偏向器をこのような手法で使用することは、この発明による光ファイバ読み取りヘッドおよびエンコーダが超小型サイズであるので、実際的である。ここでまた理解されるように、多数の応用の中で、例示的偏向器1100のような偏向器は、スケール格子トラック1180および測定軸方向82に対して、光ファイバ読み取りヘッドを柔軟に指向させ、読み取りヘッドの最大および最狭寸法が所望の方向に指向されるようにすることによって、この発明による光ファイバ読み取りヘッドおよびエンコーダの有用性を更に強化する。ここでさらに理解されるように、例示的偏向器1100のような偏向器の使用は、読み取りヘッド構造1120の光ファイバおよび/またはケーブルのルートを所望の方向に指向させることに利益がある。
例えば、読み取りヘッドケーブルは、図10に示すように、スケールに対し直角に指向させることができる。あるいは、フェルールがz軸を中心として偏向器に対し90度回転された場合には、スケールトラックとほぼ並行に整列させることができる。この場合も、位相マスクのバーは、スケールトラックの自己像中のバーと平行のままである。
ここでまた認められるべき点は、ここに図示され、記述され、教示された読み取りヘッドの実施形態のいずれもが、312号出願で教示されている円形または円筒形の回転式絶対位置読み取りヘッド構造のいずれかに類似した絶対測定システムを提供することに適用されうるということである。円形回転式の実施形態は、図10に示されたスケールのセグメントが、y軸に平行な軸を中心に回転する比較的平面的な回転式スケール格子スケールのセグメントであるスケール格子トラックを坦持する、と考えることによって理解することができる。このような場合、測定軸82は、X−Y平面内の比較的平面的な円形経路に沿う。円筒形回転式の実施形態は、図10に示されたスケールのセグメントが、z軸に平行な軸を中心に回転する比較的円筒形のスケール格子スケールのセグメントであるスケール格子トラックを坦持する、と考えることによって理解することができる。このような場合、測定軸82は、X−Y平面内で円形の比較的円筒形の経路に沿う。
この発明は、上記に概略を示した例示的実施形態に関連して説明されたが、当業者には明らかとなるように、上述された実施形態および設計要因が、追加的な代替の実施形態、修正例および変形例を示すものであることは、明白である。従って、上述された発明の実施形態は、説明することを意図したものであって、限定するものではない。発明の精神と範囲を逸脱することなく、種々の変化がなされるものである。
この発明による絶対位置光ファイバ読み取りヘッド構造の第1の包括的実施形態の斜視図である。 この発明による絶対位置光ファイバ読み取りヘッド構造の第2の包括的実施形態の斜視図である。 図2の絶対位置光ファイバ読み取りヘッド構造の第2の包括的実施形態の部分的な分解斜視図である。 この発明による絶対位置光ファイバ読み取りヘッド構造に関連して使用可能な遠隔電子インターフェースユニットを含むブロック図である。 この発明による絶対位置光ファイバ読み取りヘッド構造の第3の包括的実施形態の斜視図である。 図5の絶対位置光ファイバ読み取りヘッド構造の読み取りヘッドの読み取りヘッド1つのファイバおよびマスク構成の部分的な分解斜視図である。 この発明による絶対位置光ファイバ読み取りヘッド構造の第4の包括的実施形態の斜視図である。 図1,2,3,5,6および7にほぼ対応する光ファイバ読み取りヘッド部分の構成に対して、光ファイバ検出器チャネルの受信器開口が照明範囲の中心から種々の半径に位置決めされるときに、種々の受信器開口の直径について生じた代表的な信号対雑音比を示す図である。 この発明による絶対位置光ファイバ読み取りヘッド構造の第5の包括的実施形態の斜視図である。 この発明による種々の絶対位置光ファイバ読み取りヘッド構造に関連して使用可能な光偏向器を示す斜視図である。
符号の説明
20,20A〜20D…読み取りヘッド構造、
40…フェルール、
60,60’,60”…読み取りヘッド部分、
80,80’,80”…スケールトラック、
90…スケール。

Claims (21)

  1. 測定軸方向に沿った複数のトラックのそれぞれに沿って形成され互いの格子ピッチを異ならせた複数のスケール格子が形成されたスケールと、
    このスケールに対して相対移動可能に配置された読み取りヘッドとを備え、
    前記複数のスケール格子に対する前記読み取りヘッドの位置測定値の組み合わせにより2つの部材間の絶対位置を測定する絶対測定装置において、
    前記読み取りヘッドは、前記複数のスケール格子に対応し、それぞれが前記複数のスケール格子のうちの対応する1つのスケール格子に自己像を与えると共に前記自己像を読み取る複数の自己像読取ヘッド部分を備え、
    前記各自己像読取ヘッド部分は、
    前記スケール格子上に照明スポットを形成するように前記スケールに対して光を照射する光源と、
    前記スケール格子上の照明スポットからの光によって前記スケールから所定ギャップ離れた位置に形成される自己像を先端部で受光すると共に、少なくともそれらの先端部が前記光源と共に前記スケールに対して前記測定軸方向に相対移動可能に配置された複数の光ファイバ受信器チャネルとを備え、
    前記光ファイバ受信器チャネルは、
    光ファイバと、
    この光ファイバの一端に形成されて前記自己像を前記光ファイバに導入する受信器チャネル開口と、
    この受信器チャネル開口に形成された空間位相マスクとを有し、
    前記空間位相マスクは、前記自己像に形成される明暗周期に対応する周期の格子を有し、
    複数の光ファイバ受信器チャネルの空間位相マスクの格子は互いに異なる空間位相関係を有する
    ことを特徴とする光ファイバ受信器チャネルを使用した絶対測定装置。
  2. 各自己像読み取りヘッド部分の少なくとも集光領域と受信器チャネル開口は、それぞれの円筒状体積内に完全に位置決めされていることを特徴とする請求項1に記載の絶対測定装置。
  3. それぞれの空間位相マスク平面は、読み取りヘッド全体に対し同じ名目空間位相マスク平面であり、
    前記読み取りヘッドは、透明マスク基板を備え、
    それぞれの自己像読み取りヘッド部分について、
    それぞれの受信器チャネル空間位相マスク部分は、前記透明マスク基板の表面上に組み立てられ、所定ピッチで配設された遮光要素を有し、その遮光要素は前記測定軸に沿って位置決めされ、前記スケール格子のそれぞれの1つの前記自己像の名目自己像ピッチに関し、且つその自己像読み取りヘッド部分の他の受信器チャネル空間位相マスク部分の遮光要素に関して、それぞれの受信器チャネル空間位相マスク部分のそれぞれのマスク部分の空間位相間に所望の関係が確立され、
    それぞれの受信器チャネル空間位相マスク部分は、前記自己像読み取りヘッド部分のそれぞれの円筒状体積内に完全に位置決めされている請求項2に記載の絶対測定装置。
  4. それぞれの受信器チャネル光ファイバの前記受信器チャネル開口は、前記透明マスク基板の表面上の対応するそれぞれの受信器チャネル空間位相マスク部分に対して名目的に位置決めされている請求項3に記載の絶対測定装置。
  5. それぞれの自己像読み取りヘッド部分における受信器チャネルの、前記測定軸に沿った前記集光領域の寸法は、それぞれの受信器チャネル空間位相マスク部分の少なくとも3完全周期であり、
    前記各光源は、シングルモードの光ファイバで構成されるソース光ファイバを備え、遠方の光源から生じた光は、前記ソース光ファイバの出力端におけるコア領域から出力されるものであり、
    各ソース光ファイバの前記出力端は、前記自己像読み取りヘッド部分のそれぞれの円筒状体積内に完全に位置決めされている請求項2に記載の絶対測定装置。
  6. それぞれの自己像読み取りヘッド部分における前記少なくとも1つの光源は、シングルモードの光ファイバで構成され、
    それぞれの受信器チャネル光ファイバは、前記ソース光ファイバの回りに密集構造で配置されている請求項5に記載の絶対測定装置。
  7. それぞれの自己像読み取りヘッド部分において、前記複数の光ファイバ受信器チャネルは、N対(Nは2以上の整数)の構成に配置された少なくとも2Nの光ファイバ受信器チャネルをそれぞれ備え、
    対は、前記ソース光ファイバの互いに逆側に配置された2つのそれぞれの光ファイバ受信器チャネルを備え、
    これら2つのそれぞれの光ファイバ受信器チャネルに対応する前記2つのそれぞれの空間位相マスク部分は、(a)同じ空間位相および(b)名目的に180°異なる空間位相の一方を有する請求項6に記載の絶対測定装置。
  8. 少なくとも2つの自己像読み取りヘッド部分のそれぞれの円筒状体積の軸は、前記測定軸方向に沿って互いにオフセットされ、またそれらの軸は、前記測定軸方向に直交する方向に沿って、それらの円筒半径の合計値より少ない分だけ互いにオフセットされている請求項2に記載の絶対測定装置。
  9. 前記読み取りヘッドは、少なくとも3つの自己像読み取りヘッド部分を備え、少なくとも2つの自己像読み取りヘッド部分のそれぞれの円筒状体積の軸は、前記測定軸方向に沿って互いにオフセットされてはおらず、またそれらの軸は、前記測定軸方向に直交する方向に沿って、少なくともそれらの円筒半径の合計値だけ互いにオフセットされている請求項8に記載の絶対測定装置。
  10. 前記読み取りヘッドは、前記スケール格子に対して位置決めされ、
    それぞれの自己像読み取りヘッド部分について、それぞれの合計照明円は、それぞれの空間位相平面において規定され、それにより、それぞれの自己像読み取りヘッド部分の光源部分による光パワーの少なくとも95%が前記合計照明円に含まれ、その合計照明円は対応する合計照明半径を有し、
    それぞれの自己像読み取りヘッド部分のそれぞれの円筒状体積の軸は、最も近い隣のそれぞれの自己像読み取りヘッド部分のそれぞれの円筒状体積の軸から、少なくともそれらの合計照明半径の合計値と同程度に大きい距離だけ離されている請求項2に記載の絶対測定装置。
  11. 少なくとも2つのそれぞれの自己像読み取りヘッド部分について、各光源は、ソース光ファイバを備え、それぞれ制御可能な遠方の光源から生じた光は、前記ソース光ファイバの出力端から出力されるものであり、
    前記それぞれ制御可能な遠方の光源から生じた光は、間欠的にオン/オフされるように制御され、それにより、前記2つのそれぞれの自己像読み取りヘッド部分の一方がそれぞれの光出力信号を出力するときの少なくとも一部の期間について、前記2つのそれぞれの自己像読み取りヘッド部分の他方は、光を出力しないものである請求項2に記載の絶対測定装置。
  12. 少なくとも2つのそれぞれの自己像読み取りヘッド部分について、
    前記それぞれの自己像読み取りヘッド部分の第1の部分の光源部分は、第1のそれぞれの波長の光を与え、
    前記それぞれの自己像読み取りヘッド部分の第2の部分の光源部分は、前記第1のそれぞれの波長の光とは異なる第2のそれぞれの波長の光を与え、
    前記それぞれの自己像読み取りヘッド部分の前記第1および第2の部分のそれぞれは、それぞれの波長の光に一致するそれぞれの光波長帯域通過フィルタを有し、
    それぞれの帯域通過フィルタは、それぞれの読み取りヘッド部分のそれぞれの集光領域に対して位置決めされ、それぞれの波長の光とは異なる波長を有する光が前記それぞれの集光領域へ到達することを実質的に阻止するものである請求項2に記載の絶対測定装置。
  13. 少なくとも2つのそれぞれの自己像読み取りヘッド部分について、
    前記それぞれの自己像読み取りヘッド部分の第1の部分の光源部分は、第1のそれぞれの波長の光を与え、
    前記それぞれの自己像読み取りヘッド部分の第2の部分の光源部分は、前記第1のそれぞれの波長の光とは異なる第2のそれぞれの波長の光を与えるものである請求項2に記載の絶対測定装置。
  14. それぞれのスケール格子は、反射性要素を有し、
    それぞれの光源部分は、1つの方向に沿ってそれぞれのスケール格子と交差するように指向されたソース光中心軸を有するそれぞれのソース光路に沿ってソース光を発生するものであり、前記1つの方向は、交差の点においてそれぞれのスケール格子の平面と名目的に直交するものであり、
    それぞれのソース光から生じたそれぞれのスケール光は、前記読み取りヘッドが前記スケール格子に対して名目的に整合されたときに、それぞれのソース光中心軸に対して名目的に整合されるスケール光中心軸を有したそれぞれのスケール光路に沿って反射されるものである請求項1に記載の絶対測定装置。
  15. 反射性表面を更に備え、
    前記反射性表面は、それぞれのソース光中心軸およびそれぞれのスケール光中心軸を、前記読み取りヘッドと前記スケール格子の間の軸に沿った位置で約90°だけ偏向させるように配置され、
    前記読み取りヘッドおよび前記反射性表面は、前記スケールに対して配置され、それにより、前記それぞれの空間位相マスク平面および前記スケール格子の前記自己像は、前記スケール格子の平面に対して名目的に直交する請求項14に記載の絶対測定装置。
  16. 前記スケールは、平面的な円形スケールであり、前記測定軸は前記スケールの平面に平行な円形路に追従している請求項1に記載の絶対測定装置。
  17. 前記スケールは、円筒状のスケールであり、前記測定軸は前記円筒状のスケールの円周に沿った円形路に追従している請求項1に記載の絶対測定装置。
  18. 前記スケールは、前記測定軸に沿ったそれぞれの第3のトラックに沿って形成された第3のスケール格子を少なくとも備え、前記第3のスケール格子は、前記第1のスケール格子の格子ピッチと同じそれぞれの格子ピッチを有し、前記第1および第3のスケール格子は、前記第2のスケール格子を挟んでほぼ対称的に前記スケール上に配置されており、
    前記読み取りヘッドは、第3の自己像読み取りヘッド部分を少なくとも備え、前記第3の自己像読み取りヘッド部分は、前記第1の自己像読み取りヘッド部分とほぼ同様であり、そして前記第1および第3の自己像読み取りヘッド部分は、前記名目測定軸方向に平行に延び且つ前記第2の自己像読み取りヘッド部分の有効中心を通る線を挟んでほぼ対称的に前記読み取りヘッド内に配置されており、
    それにより、バランスされた第1および第3の自己像読み取りヘッド部分の対に対応するそれぞれの前記絶対位置の測定よりも細かい分解能の漸増位置測定値を平均化して、前記読み取りヘッドの偏揺れ不整合によって、前記第2の自己像読み取りヘッド部分の前記漸増位置測定値とほぼ同じ程度まで影響されるバランスされた対の前記漸増位置測定値を与えるものである請求項1に記載の絶対測定装置。
  19. 前記スケールは、前記測定軸に沿ったそれぞれの第3のトラックに沿って形成された第3のスケール格子を少なくとも備え、
    前記読み取りヘッドは、第3の自己像読み取りヘッド部分を少なくとも備え、
    前記絶対位置の測定よりも細かい分解能の漸増位置測定値の第2の対の間の第2の関係は、前記複数の第1の関係波長よりも長いそれぞれの第2の関係波長に対して、前記測定軸方向に沿った各位置における独特な値を有し、これにより、前記測定軸に沿った各位置における独特な値に基づいて、前記漸増位置測定値よりも粗い第2の分解能の絶対位置測定値が、前記第2の関係波長に対して決定されるものであり、
    前記第2の分解能の絶対位置測定値を、前記漸増位置測定値よりも粗い第1の分解能の絶対位置測定値と、少なくとも1つの前記漸増位置測定値と組み合わせて、複数の第1の関係波長よりも長い前記第2の関係波長の少なくとも一部分に対し、前記第1および第2の分解能の絶対位置測定値よりも細かい分解能の絶対位置測定値を与えることが可能である請求項1に記載の絶対測定装置。
  20. 前記スケールは、独特な2値符号語のシーケンスを含んで前記測定軸方向に沿って延びる少なくとも1つの2値符号トラックを更に備え、
    前記読み取りヘッドは、前記2値符号トラックの位置決めされた隣接する部分に含まれる独特な2値符号語の決定に使用可能な複数の2値検出器を含んだ2値符号部分を更に備え、各独特な2値符号語は、前記スケールに対する前記読み取りヘッドの絶対位置を、前記2値符号トラックの長さの少なくとも1部分に対して、符号トラック分解能で示し、
    前記2値符号トラックと前記2値符号部分は、前記符号トラック分解能が前記第2の関係波長の各周期を独特に識別するに十分となるように構成され、
    決められた独特な2値符号語を、対応する前記第2の分解能の絶対位置測定値と、前記第1の分解能の絶対位置測定値と、少なくとも前記漸増位置測定値と組み合わせて、複数の第2の関係波長よりも長い前記2値符号トラックの少なくとも一部分に対し、前記第1および第2の分解能の絶対位置測定値よりも細かい分解能の絶対位置測定値を与えることが可能である請求項19に記載の絶対測定装置。
  21. 少なくとも2つのそれぞれの自己像読み取りヘッド部分について、
    前記それぞれの自己像読み取りヘッド部分の第1の部分の光源部分は、第1のそれぞれの波長の光を与え、
    前記それぞれの自己像読み取りヘッド部分の第2の部分の光源部分は、前記第1のそれぞれの波長の光とは異なる第2のそれぞれの波長の光を与え、
    前記それぞれの自己像読み取りヘッド部分の前記第1および第2の部分のそれぞれは、それぞれの光信号光を、(a)それぞれの波長の光に一致するそれぞれの光波長帯域通過フィルタおよび(b)実効的にそれぞれの波長の光に一致する光波長応答を有するそれぞれの検出器デバイスの少なくとも一方に出力し、それにより、それぞれの光波長帯域通過フィルタおよびそれぞれの検出器デバイスの少なくとも一方は、それぞれの波長の光とは異なる波長を有する光が、それぞれの光出力信号から生ずるそれぞれの電子信号の一因になることを実質的に阻止するものである請求項1に記載の絶対測定装置。
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