JP4493435B2 - パンツ型使い捨ておむつ - Google Patents

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Description

本発明はパンツ型使い捨ておむつに関する。
パンツ型使い捨ておむつにおけるレッグホールは一般に凹状に湾曲した形状のものである。そのような形状のレッグホールに対して、前側のレッグホールを内側にえぐった形状のおむつが知られている(例えば特許文献1及び2参照)。これらのおむつにおいて、レッグホールをそのような形状にする目的は、レッグホールを着用者の鼠蹊部にフィットさせるためではない。従ってレッグホールの形状が、着用者の身体に対して最適化されたものとは言えない。そのため、着用者の脚回りとの間に隙間が生じることを防止するためレッグホールに弾性部材を配した場合、過度の締め付けが生じやすい。また、着用者の動作に起因してずれがおこりやすく、おむつ着用状態での外観が良好であるとは言えない。
特開平9−66071号公報 特表平11−506653号公報
従って本発明の目的は、前述した従来技術が有する種々の欠点を解消し得るパンツ型使い捨ておむつを提供することにある。
本発明は、ウエスト開口部と一対のレッグ開口部とを有するパンツ型の使い捨ておむつにおいて、
前記おむつをその真横の位置で縦方向に仮想的に切断し展開して得られた仮想展開図を考えた場合に、
前側部において、仮想縦切断線とこれに交差するレッグホールとのなす角が90度未満であり、
後側部において、仮想縦切断線の下端部の位置P1、及び長手方向中央線とレッグホールとの交点の位置P2を結ぶ直線P1−P2よりも、レッグホールが外方に向けて凸形状となっており、また該凸形状部において直線P1−P2とレッグホールとの距離が最も大きくなる該直線P1−P2上での位置が、該直線P1−P2の中点よりも仮想展開図の中央側にあり且つ当該位置と中点との距離が0〜50mmであり、
前側部における仮想縦切断線の下端部から、仮想展開図における最小幅部までの長さT1と、後側部における仮想縦切断線の下端部から、仮想展開図における最小幅部までの長さT2との比、T1:T2が25:75〜40:60であるパンツ型使い捨ておむつを提供することにより前記目的を達成したものである。
本発明のパンツ型使い捨ておむつは、着用者の鼠蹊部におむつの股下部がぴったりと沿い、おむつの股下部が外観上すっきりしたものとなる。また、着用者の足回りに隙間が生じることを防止するためレッグホールに弾性部材を配した場合、その締め付け力を低減することができる。また、おむつの着用中に着用者の動作等に起因するおむつのずれ落ちや、レッグホール後側部のずれ上がりによる臀部露出が起こりづらい。特におむつの股下部のだぶつきが起こりづらい。レッグホールの過度の締め付け力を低減できること、及びおむつのずれ落ちやずれ上がりが起こりにくくなることに起因して、着用者の動作が妨げられにくくもなる。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、本発明のパンツ型使い捨ておむつの一実施形態の斜視図が示されている。図2には、図1に示すおむつを組み立てる前の状態の分解斜視図が示されている。図3(a)及び(b)には、図2における外包材の展開状態の平面図が示されている。図3(a)と図3(b)は同じ図面であり、図面を見やすくすることを目的として符号を分けて示してある。なお以下の説明において、仮想展開図とは、パンツ型おむつをその真横の位置で縦方向に仮想的に切断し展開して得られた図をいう。また仮想縦切断線とは、パンツ型おむつをその真横の位置で縦方向に仮想的に切断するときの線をいう。
先ず、本発明完成の基礎となった新規な設計手法について一例を示して簡単に説明する。
第1ステップ;シーチング(吸収性物品の平面形状に比べて充分な寸法を有する布)を、モニター(幼児等)の身体に直接当て、立体裁断を行う。シーチングにモニターのウエスト回り、大腿部の付根に沿った大腿付根回り(図5における大腿付根囲)、脇の各ライン及びダーツを書き込む。ここでダーツとは、被服学の用語で、体型の凹凸にあわせて衣服に立体的な丸みやふくらみを出すために、布の一部を折り込んだ部分のことを言う。このとき右半身を正確に採取する。シーチングを広げて得られたパターンをCADに取り込み、左右対称になるよう複写して得られたパターンを平面形状設計のベースパターンとする。図4(a)〜(c)は、このようにして得られたベースパターンを示すもので、図中の縦線分Laは、モニターの股上前後長(ウエストライン前中心から股下を通り、ウエストライン後ろ中心までの距離)〔図5参照〕を示し、該縦線分に直交する横線分Lbは、クロッチ位置(左右の大腿付根回りのライン間の距離が最小となる前後方向の位置、モニターの股間幅が最小となる前後方向の位置に相当)及びクロッチ長を示している。また、曲線Lcは、前記大腿付根回りのラインを示し、曲線Ldはウエスト回りのラインを示し、曲線Leは、モニターの脇のライン(モニターの左右側部の稜線)を示している。このようにして、複数のモニターについてのベースパターンを得る。
第2ステップ;ベースパターンを、モニターの年齢(月齢)や男女の別等により複数の群に区分し、各区分毎に平均化を行いマスターパターンを得る。このとき、ウエスト回り、股上前後長、脇、大腿付根囲の寸法は、乳幼児約350人の身体計測を実施して得られた寸法の各区分毎の平均値を用い、大腿付根回りのライン形状、クロッチ位置及びクロッチ長、ダーツの位置、数、大きさは、各区分ごとのベースパターンを平均化したものを用いた。図4(d)はこのようにして得られたマスターパターンを示す。全ベースパターンを纏めて平均化し、これをマスターパターンとすることもできる。
第3ステップ;モニターを自由に行動させ、その行動の様子をビデオ等に記録して観察する。モニターが頻繁に行う動作及びそれらの動作において着用者の肌がどのように伸縮するかを判断する。幼児の行動を観察及び分析した結果、パンツ型吸収性物品(特にパンツ型おむつ)を使用する月齢の幼児は、匍匐動作、及び、立位から座位又はその逆の動作、座位状態で前かがみになる動作、走り回る動作を頻繁に行い、これらの動作においては大腿付根部後ろ側の皮膚が頻繁に伸縮することが判った。
第4ステップ;第2ステップで得られた各マスターパターン(又は単一のマスターパターン)に対し、第3ステップにおいて得られた皮膚の伸縮の知見を反映させた修正を加える。この修正は、皮膚の伸縮に追従できるだけの領域を確保するために行う。図4(e)は、着用者の大腿付根部後ろ側の皮膚の伸縮に追従するための領域を使い捨て吸収性物品に確保するために、マスターパターンに格子模様を付した領域を加えて得られた修正マスターパターンを示すものである。
第5ステップ;修正マスターパターンに対し、はかせやすさ(装着しやすさ)を付与するための修正を加える。図4(f)は、修正マスターパターンを幅方向に所定の倍率で拡大して得たパターンを示す図である。この修正により得られたパターンがおむつの平面形状となる最終パターンである。このようにして得られたパターンは、幼児の体型から直接採取しているため、体型に対して非常にフィット性の高いパターンであるといえる。
本実施形態のおむつ1は、液透過性の表面シート2、液不透過性又は撥水性の裏面シート3及び両シート2、3間に介在配置された液保持性の吸収性コア4を有する実質的に縦長の吸収体本体10と、該吸収体本体10の裏面シート3側に配された外包材11とを備えている。
外包材11は、その両側縁が、長手方向中央部において内方に括れた砂時計形の形状をしており、おむつの輪郭を画成している。これによって外包材11の左右両側部にはレッグホールHが形成される(図2参照)。外包材11はその長手方向において、着用者の腹側に配される腹側部Aと背側に配される背側部Bとその間に位置する股下部Cとに区分される。腹側部A及び背側部Bは、外包材11の長手方向前側部及び後側部に相当し、股下部Cは外包材11の長手方向中央部に相当する。図3(a)に示すように、外包材11の長手方向前側部及び後側部それぞれには、左右に延出するフラップ部Fが形成されている。外包材11においては、その腹側部Aのフラップ部Fの両側縁A1,A2と、背側部Bのフラップ部Fの両側縁B1,B2とが互いに接合されて、図1に示すおむつ1にウエスト開口部5及び一対のレッグ開口部6が形成される。この接合によって、おむつ1の左右両側縁には一対のサイドシール部Sが形成される。この接合には例えばヒートシール、高周波シール、超音波シール等が用いられる。なお、本実施形態のおむつ1においては、おむつ1の真横にサイドシール部Sが設けられているので、おむつ1をその真横の位置で縦方向に仮想的に切断し展開して得られた仮想展開図の形状は、外包材11の展開図の形状と一致している。また仮想縦切断線は、サイドシール部S上を縦方向に通る線と一致している。
表面シート2及び裏面シート3はそれぞれ矩形状であり、これらと吸収性コア4とが一体化されて縦長の吸収体本体10を形成している。表面シート2及び防漏シート3としては、従来この種のおむつに用いられているものと同様のものを用いることができる。吸収性コア4の詳細については後述する。
図2に示すように、吸収体本体10の長手方向の左右両側には、液抵抗性ないし撥水性で且つ通気性の素材から構成された側方カフス8,8が形成されている。各側方カフス8は、吸収体本体10の長手方向に沿って固定端部及び自由端部を有している。固定端部は、表面シート2に固定されている。一方、自由端部の近傍には、側方カフス弾性部材81が伸張状態で配されている。これにより側方カフス8が起立して、吸収体本体10の幅方向への液の流出が阻止される。
外包材11は、少なくとも二枚の不織布、即ち外層不織布12と該外層不織布12の内面側に配された内層不織布13とを有している。外層不織布12はおむつ1の外面をなし、内層不織布13は外層不織布12の内面側に、ホットメルト粘着剤等の接着剤によって接合されている。外層不織布12と内層不織布13は液の染み出し性を考慮すると共に撥水性であることが好ましい。
外包材11は、吸収体本体10の前後端縁から外方に延出しており、延出した部分が吸収体本体10側に折り返されている。折り返された外包材11は、吸収体本体10の前後端部上(即ち吸収体本体10の前後端部における表面シート2上)を被覆している。
図3(b)に示すように、外包材11における前後端部には、前後端縁に沿って、複数のウエスト部弾性部材51、51がその幅方向に亘り配されている。各ウエスト部弾性部材51、51は、外層不織布12と内層不織布13とによって伸張状態で挟持固定されている。各ウエスト部弾性部材51、51は、おむつ1の腹側部Aの両側縁A1,A2と背側部Bの両側縁B1,B2とを互いに接合させたときに、両弾性部材51、51の端部同士が重なるように配されている。これによって、図1に示すように、おむつ1のウエスト開口部5の付近には実質的に連続したリング状のウエストギャザーが形成される。
図3(b)に示すように、外包材11における左右両側の湾曲部には、レッグ部弾性部材61a、61bが配されている。各レッグ部弾性部材61a、61bは、前記湾曲部に沿って配されている。各レッグ部弾性部材61a、61bは、外層不織布12と内層不織布13との間に配されており、所定の接合手段によって、両不織布12、13に伸張状態で固定されている。各レッグ部弾性部材61a、61bは、その一端どうしが股下部Cにおいて重なり合っている。一方、他端は腹側部A及び背側部Bの各側縁の位置において終端している。各レッグ部弾性部材61a、61bは、おむつ1の腹側部Aの両側縁A1,A2と背側部Bの両側縁B1,B2とを互いに接合させたときに、両弾性部材61a、61bの端部同士が重なるように配されている。これによって、図1に示すように、おむつ1のレッグ開口部6、6の付近には実質的に連続したリング状のレッグギャザーが形成される。
おむつ1においては、おむつ1の腹側部A及び背側部Bそれぞれにおけるウエスト開口部5とレッグ開口部6との間に、おむつ1の幅方向に延びる弾性部材が多数配されている。弾性部材が配されることによって、図3(b)に示すように、ウエスト開口部5とレッグ開口部6との間にはおむつ1の幅方向に延在する第1領域71と第2領域72とが形成されている。第1領域71には第1弾性部材71aが配されており、第2領域72には第2弾性部材72aが配されている。第1領域71はウエスト開口部5とレッグ開口部6との間に位置し、第2領域72は第1領域71とレッグ開口部との間に位置している。
第1弾性部材71a及び第2弾性部材72aは何れも外層不織布12と内層不織布13とによって伸張状態で挟持固定されている。第1弾性部材71aは、おむつ1の腹側部Aの両側縁A1,A2と背側部Bの両側縁B1,B2とを互いに接合させたときに、腹側部Aの第1弾性部材71aと背側部Bの第1弾性部材71aとの端部同士が重なるように配されている。第2弾性部材72aについても同様である。これによって、図1に示すように、おむつ1の腹側部A及び背側部(図示せず)における第1領域71及び第2領域72にはギャザーがそれぞれ形成される。
第1弾性部材71a及び第2弾性部材72aは何れも、おむつ1の左右両側縁(即ち外包材11の左右両側縁)と吸収性コア4の左右両側縁との間に亘って延在している。そして、吸収性コア4が存在している部位には、第1弾性部材71a及び第2弾性部材72aは何れも実質的に存在していない。その結果、第1領域71及び第2領域72に形成されるギャザーは、おむつ1の左右両側縁と吸収性コア4の左右両側縁との間に位置しており、吸収性コア4が存在する位置にはギャザーが実質的に形成されていない。
本実施形態のおむつ1における各弾性部材としてはそれぞれ、天然ゴム、ポリウレタン系樹脂、発泡ウレタン系樹脂、伸縮性不織布又はホットメルト系伸縮部材等の伸縮性素材を糸状(糸ゴム)、帯状(平ゴム)、ネット状(網状)又はフィルム状に形成したものが好ましく用いられる。
図3(a)に示すように、本実施形態のおむつ1においては、先に述べた仮想展開図、即ち本実施形態のおむつ1における外包材11の展開図の前側部において、仮想縦切断線、即ちサイドシール部上を通る縦線S1とこれに交差するレッグホールとのなす角θ1が90度未満になっている。即ち、おむつ1の腹側部Aにおけるレッグホールの形状は、内方にえぐれた凹形状になっている。この角度は、50〜85度であることが好ましい。一方、外包材11の展開図の後側部においては、サイドシール部上を通る縦線S2の下端部の位置P1、及び長手方向中央線Uとレッグホールとの交点の位置P2を結ぶ直線P1−P2よりも、レッグホールが外方に向けて凸形状となっている。
このように、本実施形態のおむつ1においては、腹側部Aのレッグホールが内方にえぐれた凹形状になっていると共に、背側部Cのレッグホールが外方に向けた凸形状になっている。この形状は、先に述べた設計方法により得られた形状であり、このような特異な形状のレッグホールは、着用者の鼠蹊部に極めて良好にフィットする。その結果、着用状態におけるおむつ1の外観が極めて良好になる。特に、おむつ1の股下部Cが外観上すっきりとしたものとなる。また、着用者の足回りに隙間が生じることが防止されるので、おむつ1のレッグホールに弾性部材を配した場合、その締め付け力を低減することができる。また、おむつ1の着用中に着用者の動作等に起因するおむつ1のずれ落ちや、レッグホール後側部のずれ上がりによる臀部露出が起こりづらくなる。特におむつ1の股下部Cのだぶつきが起こりづらい。おむつ1のレッグホールの締め付け力を低減できることと、ずれ落ちやずれ上がりが起こりにくくなることに起因して、着用者の動作が妨げられにくくもなる。
なお、背側部Cのレッグホールが外方に向けた凸形状になっているとは、図3(a)に示す形状のみならず、全体が凸形状でなく、部分的に凸形状部を有するもの、例えば図6(a)ないし(c)に示す形状も含まれる趣旨である。
レッグホールを着用者の鼠蹊部に一層良好にフィットさせる観点から、外包材11の展開図の後側部において、図3(a)に示すように、凸形状部における直線P1−P2とレッグホールとの距離が最も大きくなる該直線P1−P2上での位置(図中、P3で示す)を、該直線P1−P2の中点(図中、P4で示す)よりも、外包材11の展開図の中央側に位置させている。つまり、凸状形状になっているレッグホールの頂点が、おむつ股下部C寄りの位置にあることで、レッグホールを着用者の鼠蹊部に一層良好にフィットさせることができる。
同様に、レッグホールを着用者の鼠蹊部に一層良好にフィットさせる観点から、図3(a)に示すように、凸形状部における直線P1−P2とレッグホールとの距離が最も大きくなる該直線P1−P2上での位置P3と、直線P1−P2の中点P4との距離を0〜50mmに設定している。この距離は、0〜30mm、特に0〜20mmであることが好ましい。
レッグホールを着用者の鼠蹊部に良好にフィットさせるためには、おむつ1の腹側部Aと背側部Bとのバランスも重要である。詳細には、図3(a)に示すように、外包材11の展開図の前側部におけるサイドシール部上を通る縦線S1の下端部から、該展開図における最小幅部までの長さT1と、外包材11の展開図の後側部におけるサイドシール部上を通る縦線S2の下端部から、該展開図における最小幅部までの長さT2との比、即ちT1:T2を25:75〜40:60に設定している。この比はT1:T2=30:70〜35:65であることが好ましい。T1とT2の比がこの範囲外であると、鼠蹊部の立体形状に沿うようにレッグホールが鼠蹊部にフィットしなくなり、おむつと着用者の身体との間に隙間が生じることを防止するためには、過度の締め付け力を有した弾性部材をおむつに配置する必要が生じると共に、着用状態でのおむつの外観が低下してしまう。なお最小幅部が一カ所に定まらず、最小幅部が同幅で長手方向に延びているときには、その同幅の部分の長手方向1/2の長さの位置を最小幅部と定義する。
着用者が動いてもレッグホールの位置が着用者の鼠蹊部に適正にフィットするようにするためには、外包材11の展開図の後側部において、レッグホールの周縁部が、該周縁部に対して直交する方向に伸縮可能になされていることが有利であることを本発明者らは知見した。この目的のために、図3(a)に示すように、後側部のレッグホールの周縁部における外層不織布と内層不織布との間に弾性部材Eを配して、当該部位に伸縮性を付与することが好ましい。この場合、弾性部材Eの配列方向は、外包材11の展開図における幅方向中心線Vとのなす角θ2が好ましくは10〜90度、更に好ましくは30〜60度となるような方向とする。これによって、着用者が動いても当該部位が脚の動きに伴う皮膚の伸縮に追従して柔軟に伸縮するため、該部位のたぶつきや、該部位のずれ上がりによる臀部露出等を防止することができる。その結果、着用状態でのおむつ1の着用感や外観が一層向上する。
着用状態でのおむつの外観を一層向上させる観点から、図3(a)に示すように、外包材11の展開状態において、前側部におけるサイドシール部上を通る縦線S1の下端部と、後側部におけるサイドシール部上を通る縦線S2の下端部との間の距離Mを210〜280mmとすることが好ましい(以下、この距離のことを下端間距離という)。この下端間距離Mの値は、先に述べた設計方法から得られた最終パターンの下端間距離に、おむつの材料による厚み等を考慮した必要長を加えて得た数値である。つまりこの下端間距離Mは、着用者の体型に対して最適化された値であり、従来のパンツ型おむつにおける下端間距離よりも短い値であることによって特徴付けられる。下端間距離Mは、パンツ型おむつにおいて、着用者の股間部に位置する部分の長さ若しくは面積を表す尺度になるものである。詳細には、下端間距離Mの長いパンツ型おむつでは、着用者の股間部に位置する部分の長さが長く若しくは面積が広くなり、下端間距離Mの短いおむつではその逆となる。そして本実施形態のおむつ1においては、下端間距離Mを着用者の体型に対して最適化した結果、従来のパンツ型おむつに比較して短くし、おむつ1のうち、着用者の股間部に位置する部分の長さが従来より短く、若しくは面積が従来よりも狭くなしている。その結果、おむつ1の吸収性コア4のうち、着用者の股間部に存在する部分が少なくなり、おむつ1の股下部Cのだぶつきが少なく、外観上すっきりとしたものとなる。そのため、着用者の動作、特に足の動きが妨げられにくくもなる。また、おむつの着用中に着用者の動作等に起因するおむつのずれ落ちが起こりづらい。その結果、尿や便の漏れも起こりづらい。また、おむつの上にオーバーパンツやズボンをはかせる際も、はかせやすく、はかせた後の外観もすっきりしている。
おむつ1の股下部Cの外観を一層すっきりとさせる観点から、おむつ1における下端間距離Mを230〜270mm、特に230〜260mmとすることが好ましい。
着用者の股間部に適正な量(長さ若しくは面積)の吸収性コア4を存在させて、おむつ股下部Cの外観を向上させるためには、下端間距離Mのみならず、おむつ股下部Cにおける幅方向の寸法も重要である。おむつ股下部Cの寸法が大きすぎると、股下部Cが着用者の股間部に適切にフィットしなくなり、だぶつきが生じてしまう。この観点から、本実施形態においては、おむつ股下部Cの最小幅部の幅、即ち展開状態の外包材11の長手方向中央部における最小幅部の幅N(図3(a)参照)を50〜150mmに設定することが好ましい。
前記の最小幅部の幅Nは、従来のパンツ型おむつに比較して短いものである。つまり、本実施形態のおむつ1においては、着用者の股間部に存在する吸収性コア4の寸法が、その長手方向及び幅方向の何れにおいても、従来のパンツ型おむつに比較して短くなっている。おむつ股下部Cの外観を一層向上させる観点から、前記の最小幅部の幅Nは60〜140mm、特に60〜120mmであることが好ましい。
本実施形態のおむつ1においては、先に説明した第1領域71におけるおむつ1の着用時の圧力を好ましくは1.1〜2.5kPa、更に好ましくは1.1〜2.0kPa、一層好ましくは1.2〜1.8kPaとなすことで、おむつ1のずれ落ちを防止し、着用状態でのおむつ1の外観を一層向上させることができる。第1領域71は、おむつ1を着用したときに着用者の腸骨稜から上前腸骨棘にかけての部位(以下、腸骨領域ともいう)に当接する部位に好ましくは形成されている。腸骨稜及び上前腸骨棘は解剖学の用語である。腸骨稜とは図7において9aで示される部位であり、上前腸骨棘とは同図において9bで示される部位である。従来、パンツ型おむつの着用中のずれ落ちを防止するためには、特に幼児用のパンツ型使い捨ておむつの着用中のずれ落ちを防止するためには、ウエスト開口部に配設する弾性部材の締め付け圧を高くして、該ウエスト開口部によってパンツ型おむつを着用者の身体に密着させることが有効であると考えられてきた。しかし本発明者らの検討の結果、パンツ型おむつの着用中のずれ落ちを効果的に防止するためには、ウエスト開口部の締め付け圧を高くするよりも、着用者の腸骨領域に対応するおむつの部位の締め付け圧を従来よりも高めることが有効であることが見出された。この理由は、着用者、特に幼児は、その身体的な特徴として腹まわりが張り出しているので、当該張り出している腹まわりに当接するウエスト開口部の締め付け圧を高くすると、その締め付け圧が高い故にウエスト開口部が次第に絞り込まれて、腹まわりが細くなる部位にまで該ウエスト開口部がずれ下がってくるからである。
第1領域71におけるおむつ1の着用時の圧力は、例えば第1弾性部材71aの素材や太さ、伸長率、或いは配設間隔を調整することでコントロールすることができる。
第1領域71におけるおむつ1の着用時の圧力は、周長が500mmの円筒におむつ1を装着し、装着圧測定装置((株)エイエムアイ・テクノ製の接触圧測定器(AMI3037−2))によって測定される。具体的な測定法は以下の通りである。
〔第1領域71の圧力の測定方法〕
φ=15mmのエアパックを用い、ウエスト開口部の先端部にエアパックの中心が位置するようにセットし、装着圧(P1)を測定する。エアパックをセットするおむつ幅方向の位置は、おむつの左右両側縁と吸収性コア4の左右両側縁とのほぼ中心とする。続いておむつ1の長さ方向に5mmエアパックの中心を移動させ装着圧(P2)を測定する。同様に5mm間隔で測定を行い、P3,P4,P5,・・・,Pnを得る。P1ないしPnの測定は外包材11におけるウエスト開口部からレッグ開口部までの左右両側部どうしが互いに接合されている範囲にわたって行う。P1ないしPnは腹側部において、左右2点ずつ計4点測定を行う。これらの平均値を腹側部の装着圧とする。同様に背側部においても、計4点測定を行い、平均値を背側部の装着圧とする。P1からPnの値において1.1〜2.5kPaに連続的に該当する部位間の距離を第1領域71の幅とする。例えば、P3からP6までが該当する場合、領域の幅=(6−3)×5=15mmとする。またその時の第1領域71の中心は測定点3と測定点6の中点とする。
円筒の周長を500mmとした理由は、本実施形態のおむつ1を着用する主たる対象者である幼児の腹まわりの長さの平均がおおよそ500mmであることによる。なお、ここで言う腹まわりの長さは、幼児の姿勢が変化した時の腹まわりの周長の変化を考慮し、立位および座位で測定した腹まわりの平均値である。
着用者の腸骨稜から上前腸骨棘にかけての部位には一定の幅があり、当該幅の範囲内でおむつ1の第1領域71を当該部位に固定することで、おむつ1のずれ落ちを効果的に防止することができる。この観点から、本実施形態のおむつ1においては、図3(b)に示すように、第1領域71の幅(つまり、おむつ1の長手方向に沿う第1領域71の長さ)W1を15〜35mmとすることが好ましい。この幅Wが20〜35mm、特に25〜30mmであると、おむつ1のずれ落ちを一層効果的に防止することができ、また着用状態でのおむつ1の外観やおむつ1の装着操作(はかせやすさ等)を一層向上させることができる。
おむつ1を着用した状態で、第1領域71が着用者の腸骨稜から上前腸骨棘にかけての部位に当接するようにするためには、おむつ1の寸法と着用者の体格との関係も重要である。例えばパンツ型おむつの主たる着用対象者である幼児を考えた場合、おむつ1の展開状態において、腹側部Aの第1領域71の中心位置(おむつ1の長手方向に沿う中心位置)とおむつ1の長手方向中心線CLとの間の距離K1を180〜220mmとし、且つおむつ1の展開状態において、背側部Bの第1領域71の中心位置(おむつ1の長手方向に沿う中心位置)とおむつ1の長手方向中心線CLとの間の距離K2を180〜220mmとすることで、第1領域71を着用者の腸骨領域に首尾良く当接させることができる。この値はパンツおむつの主たる着用対象者である幼児約350人の身体計測を実施して決定されたものである。具体的には図8に示すように、上前腸骨棘の水平位置高さにある腹側部左右中心点を上前腸骨棘高前中心とし、背側部を上前腸骨棘高後中心とすると、上前腸骨棘高前中心から股下を経由し上前腸骨棘高後中心までの長さを上前腸骨棘高前後長とし、この上前腸骨棘高前後長におむつの材料による厚み等を考慮した必要長を加えて得られた数値を二分したものである。当該距離K1およびK2を185〜215mm、特に185〜210mmとすることで、第1領域71を着用者の腸骨領域に一層首尾良く当接させることができる。
本実施形態のおむつ1における締め付け力は、主として、第1領域71に配された第1弾性部材71aを利用することが好ましい。換言すれば、従来のパンツ型おむつと異なり、ウエスト開口部5に配された弾性部材による締め付け力を、着用者の身体におむつ1を固定するための主たる手段として用いる必要はない。逆にウエスト開口部5の締め付け力を高くしてしまうと、おむつ1のずれ落ちが助長されてしまうことが本発明者らによって確認されている。この観点から、本実施形態のおむつ1においては、おむつ着用時のウエスト開口部5の圧力を、従来のパンツ型おむつのそれよりも低い値である0.3〜1.5kPaとなすことが好ましい。この圧力は、おむつ着用時の第1領域71の圧力よりも低いことが好ましい。また、おむつ着用時のウエスト開口部5の圧力を前記範囲内とすることで、おむつ1の着用時にウエスト開口部5を拡開しやすくなり、装着操作を行いやすくなるという利点もある。0.3kPa未満であると、装着する前のおむつ1の自然長が大きくなり、衣服として見たときの見映えが悪い等の不具合が生じることがある。
おむつ着用時のウエスト開口部5の圧力が、更に好ましくは0.4〜1.2kPa、一層好ましくは0.4〜1.0kPaとなされていると、おむつ1のずれ落ちを一層効果的に防止することができる。ウエスト開口部5の圧力は、先に述べた第1領域71の圧力と同様の方法によって測定することができる。即ち、おむつ1のウエスト開口部5に周長500mmの円筒を挿入(装着)し、ウエスト開口部の先端部よりおむつ長手方向に15mmの位置に装着圧測定装置のエアパックの中心を位置させ装着圧を測定する。測定は円周方向に50mm間隔にて10点行い、その平均値をもってウエスト開口部の圧力とする。図9(a)及び(b)に示すように、腹側部Aの両側縁A1,A2が、背側部Bの両側縁B1’,B2’と接合されておらず、両側縁B1’,B2’よりも長手方向内方の位置であるB1,B2において接合されている場合においては、腹側と背側とが重なっている領域のうち、最も端部寄りの位置をもってウエスト開口部とする。ウエスト開口部5の圧力は、例えばウエスト部弾性部材51の素材、太さや伸長率、或いは配設間隔を調整することでコントロールすることができる。尚、ウエスト開口部5の圧力が第1領域71の圧力の範囲に入る場合は、当該位置は第1領域71に含まれるものとする。
おむつ1においては、おむつ着用時のレッグ開口部6の圧力が、1.0〜2.4kPa、特に1.2〜2.2kPaとなされていることが好ましい。おむつ着用時のレッグ開口部6の圧力が前記範囲内であることによって、レッグ開口部6の開口端が着用者の鼠蹊部に適正にフィットし、着用者の脚周りからの液漏れを効果的に防止することができる。また、使用時において排尿/排便に起因しておむつ1の股下における重量が増加しても、股下において吸収体が着用者の身体から離間することが防止され、着用中のおむつ1の外観も低下及び尿や便の漏れが防止される。その結果、着用状態のおむつ1を良好な状態に保つことができる等の効果を得ることができる。
レッグ開口部の装着圧は次の方法で測定される。装置/エアパックはウエスト開口部の測定と同じである。おむつ1のレッグ開口部6に周長300mmの円筒を挿入(装着)し、弾性部材61a,61bが配置された部位にて円周方向に50mm間隔で6点測定を行う。弾性部材61a,61bが複数本存在する場合は、該弾性部材が配置されている領域の幅中心点にて測定を行う。右足および左足計12点の平均値をレッグ開口部6の装着圧とする。レッグ部弾性部材61a,61bが完全に、あるいは部分的にないものに関しては相当部位における側方カフス弾性部材81が配置されている領域の装着圧をもってレッグ開口部の装着圧とする。円筒の周長を300mmとした理由は、本実施形態のおむつ1を着用する主たる対象者である幼児の鼠蹊部(足まわり)の長さの平均がおおよそ300mmであることによる。
更に本実施形態のおむつ1においては、おむつ着用時の、第1領域71、ウエスト開口部5及びレッグ開口部6以外の領域、例えば第1領域71とレッグ開口部6との間に位置する第2領域72の圧力が好ましくは0.2〜0.8kPa、更に好ましくは0.3〜0.6kPaになされている。これによって、おむつ1を着用者の身体に適度な圧力で密着させることができ、液漏れを効果的に防止することができる。第2領域72は、おむつ1を着用した場合に、着用者の腸骨領域の下側の領域(下腹部)に当接する。図3(b)に示すように、第2領域72の幅(つまり、おむつ1の長手方向に沿う第2領域72の長さ)W2は40〜70mm、特に45〜65mmであることが好ましい。
これに関連して、おむつ1においては、おむつ着用時の、ウエスト開口部5、第1領域71及び第2領域72の圧力を比較したときに、第1領域71の圧力が最も高く、次いでウエスト開口部5の圧力が高く、第2領域72の圧力が最も低いことが好ましい。各部位の圧力にこのような序列を設けることで、着用中のおむつ1のずれ落ちが効果的に防止されるのみならず、おむつ1が着用者の身体に違和感なく密着し、液漏れが効果的に防止される。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態に関し特に説明しない点については、先に説明した実施形態に関して詳述した説明が適宜適用される。先に説明した実施形態に関して述べた通り、本発明のおむつにおいては、着用者の股間部に存在する吸収性コアの寸法が長手方向及び幅方向の何れにおいても小さくなっていることが好ましい。即ち、着用者の股間部に存在する吸収性コアの量が少なくなっていることが好ましい。しかしこのことは、おむつの吸収容量の低下につながるおそれがある。これを防止するために、第2実施形態のおむつにおいては、以下に述べるように吸収性コアの形状に工夫を施すことが好ましい。
図10に示すように、本実施形態のおむつにおける吸収性コア4は、フラッフパルプと高吸収性ポリマーとの積繊体からなる吸収材料が、長手方向に延びる3分割体4a,4b,4cに区分されている。これら3つの分割体は、それら全体がティッシュペーパー(図示せず)によって包まれて、一体としての吸収性コア4を構成している。左右両側の分割体4a,4cは、吸収性コア4の長手方向中央部において中央の分割体4bと分割されている。吸収性コア4の長手方向前側部及び後側部は、中央の分割体4bのみから構成されている。吸収性コア4は、その下面が外包材(図示せず)に接着固定されているが、この場合、左右両側の分割体4a,4cは、外包材に固定されておらず、外包材から離間可能になされている。一方、左右両側の分割体4a,4cを除く分割体、即ち中央の分割体4bは、外包材11に固定されている。このような構成になっていることに起因して、おむつの着用中は、吸収性コア4の幅方向に加わる体圧によって左右両側の分割体4a,4cが外包材から離間して立ち上がる。分割体の立ち上がり性を向上させることを目的に、左右両側の分割体4a,4cの両縁部近傍に弾性体が配置されていることが好ましい。その結果、吸収性コア4の実質的な幅は中央の分割体4bの幅に近づく。要するに、おむつの着用前の吸収性コア4の幅は大きいものの、着用中の吸収性コア4の幅は小さくなって、吸収性コア4が着用者の股間部に適切にフィットするようになる。これと共に、左右両側の分割体4a,4cの存在によって、吸収性コア4全体としての吸収容量は十分に確保される。このような理由により、本実施形態のおむつにおいては、着用者の股間部に存在する吸収性コア4の量が少なくなっても、吸収容量の低下が防止される。着用中の吸収性コア4の実質的な幅(吸収性コアとおむつ本体との接着幅)は20〜90mmに設定されることが好ましい。着用時の股下におけるフィット性、及びだぶつき防止の観点から20〜80mmであることが更に好ましく、30〜70mmであることが一層好ましい。また、おむつ1の装着前の吸収性コア4の幅(左右の分割体が離間する前の幅)は50〜150mmに設定されることが好ましい。股下における吸収性能の観点より、60〜150mmであることが更に好ましく、70〜140mmであることが一層好ましい。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明の範囲はかかる実施形態に制限されない。例えば前記実施形態においては、サイドシール部Sがおむつ1の真横に位置している実施形態のものであるから、仮想展開図と外包材11の展開図とが一致しているが、本発明は、サイドシール部がおむつの真横よりも前側又は後ろ側に偏倚しているおむつ(例えば冒頭に述べた特許文献1に記載のおむつ)にも同様に適用することができる。
また前記実施形態においては、吸収性コア4がその長手方向に3分割されていたが、分割体の左右両側の分割体が外包材から離間可能になされていれば、分割数は3に限られず、4分割以上であってもよい。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲はかかる実施例に制限されるものではない。
〔実施例1及び2並びに比較例1ないし4〕
図1ないし図3に示すパンツ型おむつを作製した。吸収体本体10における表面シート2は、坪量25g/m2の親水性エアースルー不織布から構成されていた。裏面シート3、は坪量20g/m2のポリエチレンシートから構成されていた。また外包材11における外層不織布11は、坪量25g/m2の撥水性エアースルー不織布から構成されており、内層不織布は、坪量18g/m2の撥水性スパンボンド不織布から構成されていた。得られたおむつにおける各値を表1に示す。
得られたおむつを1〜2才の幼児3人に装着させ、以下の評価を行った。その結果を表1に示す。
(1)装着60分後の足周りにおけるゴム跡
○:ゴム跡無し
△:ややゴム跡あり
×:ゴム跡
(2)装着60分後の腹まわりの位置ずれ
○:位置ずれ無し
△:やや位置ずれあり
×:位置ずれあり
(3)装着60分後のレッグホール後側部のずれ上がり
○:ずれ上がり無し
△:ややずれ上がりあり
×:ずれ上がりあり
Figure 0004493435
表1に示す結果から明らかなように、各実施例のおむつでは、足周りが過度に締め付けられず、また腹まわりにおけるおむつのずれ落ちや、レッグホール後側部のずれ上がりが防止されることが判る。これに対して、レッグホールの形状が本発明の範囲外となっている比較例1ないし4のおむつでは、足周りが過度に締め付けられ(比較例1)、また腹まわりにおけるおむつのずれ落ちや、レッグホール後側部のずれ上がりが生じることが判る(比較例2ないし4)。
本発明のパンツ型使い捨ておむつの一実施形態を示す斜視図である。 図1に示すおむつを組み立てる前の状態を示す分解斜視図である。 図2における外包材の展開状態を示す平面図である。 図4(a)〜(f)は、おむつの新規な設計手法を説明するための図であり、図4(a)〜(c)は、身体形状を転写して得たベースパターンを示す図であり、図4(d)は、ベースパターンに修正を加えた修正ベースパターンを示す図であり、図4(e)は、着用者の皮膚の伸縮を考慮し、マスターパターンに修正を加えて得た修正マスターパターンを示す図であり、図4(f)は、修正マスターパターンに、はかせやすさ(装着しやすさ)等を考慮して修正を加えて得た最終パターンを示す図である。 使い捨ておむつの新規な設計手法における計測部位等を示す図である。 本発明のおむつの別の実施形態を示す平面図である。 腸骨を示す説明図である。 上前腸骨棘高前後長の測定方法を示す説明図である。 図9(a)は本発明のおむつの別の実施形態を示す斜視図であり、図9(b)は図9(a)に示すおむつの展開状態を示す平面図である。 本発明の第2の実施形態における吸収性コアの構造を示す平面図である。
符号の説明
1 パンツ型使い捨ておむつ
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収性コア
4a,4b,4c 分割体
5 ウエスト開口部
6 レッグ開口部
71 第1領域
72 第2領域

Claims (4)

  1. ウエスト開口部と一対のレッグ開口部とを有するパンツ型の使い捨ておむつにおいて、
    前記おむつをその真横の位置で縦方向に仮想的に切断し展開して得られた仮想展開図を考えた場合に、
    前側部において、仮想縦切断線とこれに交差するレッグホールとのなす角が90度未満であり、
    後側部において、仮想縦切断線の下端部の位置P1、及び長手方向中央線とレッグホールとの交点の位置P2を結ぶ直線P1−P2よりも、レッグホールが外方に向けて凸形状となっており、また該凸形状部において直線P1−P2とレッグホールとの距離が最も大きくなる該直線P1−P2上での位置が、該直線P1−P2の中点よりも仮想展開図の中央側にあり且つ当該位置と中点との距離が0〜50mmであり、
    前側部における仮想縦切断線の下端部から、仮想展開図における最小幅部までの長さT1と、後側部における仮想縦切断線の下端部から、仮想展開図における最小幅部までの長さT2との比、T1:T2が25:75〜40:60であり、
    おむつを着用したときに着用者の腸骨稜から上前腸骨棘にかけての部位に当接する部位に、おむつの幅方向に延びる第1弾性部材が配されて第1領域が形成されており、おむつを着用したときのウエスト開口部の圧力が第1領域の圧力よりも低くなっており、かつおむつ着用時の第1領域の圧力が1.1〜2.5kPaであるパンツ型使い捨ておむつ。
  2. 前記仮想展開図を考えた場合に、前側部における仮想縦切断線の下端部と、後側部における仮想縦切断線の下端部との距離が210〜280mmである請求項1記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  3. 前記外包材の後側部におけるレッグホールの周縁部が、該周縁部に対して直交する方向に伸縮可能になされている請求項1又は2記載のパンツ型使い捨ておむつ。
  4. おむつ着用時のウエスト開口部の圧力が0.3〜1.5kPaであ請求項1ないし3のいずれかに記載のパンツ型使い捨ておむつ。
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