近年、バッテリーで駆動する携帯型のテレビ表示装置に始まって、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistants)等の携帯端末装置が使用される場合が多くなってきた。これらのバッテリー駆動型の携帯端末装置には、バッテリーの出力電圧を所望の直流電圧に変換する電源装置が内蔵される場合が多い。
図11は従来例に係る電源装置1の構成例を示すブロック図である。図11に示す電源装置1は、例えば、携帯型のテレビ表示装置に内蔵され、蓄電池Eoの出力電圧を直流の低電圧V1及び高電圧V2(V2>V1)に変換する装置である。電源装置1は、低電圧発生用の昇圧コイル2、低電圧発生用のn型の電界効果トランジスタTN1、高電圧発生用の昇圧コイル3、高電圧発生用のn型の電界効果トランジスタTN2、低電圧電源回路12、高電圧電源回路13、操作手段4及び制御回路5を有して構成される。
蓄電池Eoには昇圧コイル2及び3の一端が接続され、トランジスタTN1、及びTN2のスイッチング制御によって、蓄電池Eoから直流電力を受け、各々の昇圧コイル2及び3で自己誘導起電力を発生するようになされる。蓄電池Eoの−極は接地線(GND)に接続される。蓄電池Eoにはバッテリーが使用される。
昇圧コイル3の他端は、トランジスタTN2及び高電圧電源回路13に接続され、昇圧コイル2の他端は、トランジスタTN1及び低電圧電源回路12に各々接続される。昇圧コイル3の巻数はN2であり、昇圧コイル2の巻数がN1である。各々のトランジスタTN1及びTN2のゲート電極は、制御回路15に接続され、制御回路15は、各々のトランジスタTN1及びTN2のゲート電極にスイッチ制御信号Sc1及びSc2を出力してスイッチング制御をするようになされる。
制御回路5は、低電圧電源回路12のみを使用する場合は、低電圧発生用のトランジスタTN1を選択する。高電圧電源回路13のみを使用する場合は、高電圧発生用のトランジスタTN2のみを選択するようになされる。低電圧電源回路12及び高電圧電源回路13を同時に使用する場合は、トランジスタTN1及びTN2を選択するようになされる。
低電圧電源回路12は、トランジスタTN1のスイッチングによって発生する交流電圧を整流及び平滑して数十ボルト程度の直流低電圧V1を発生する。高電圧電源回路13は、トランジスタTN2のスイッチングによって発生する交流電圧を整流及び平滑して数百乃至数千ボルトの直流高電圧V2を発生する。制御回路5には、操作手段4が接続され、高電圧電源回路13の使用有無を指示するように操作される。操作手段4は、制御回路5に高電圧電源を使用するか否かの電源指示信号Scを出力するように操作される。
続いて、当該電源装置1の動作例について説明をする。
[低電圧電源のみを使用する場合]
この場合、操作手段4から制御回路5には、低電圧電源のみを使用する旨の電源指示信号Scが出力される。制御回路5はトランジスタTN1を選択してそのスイッチング制御を実行する。このとき、制御回路5は、数MHz程度を有する周波数のスイッチ制御信号Sc1をトランジスタTN1のゲート電極に供給する。昇圧コイル2には、トランジスタTN1のスイッチングによる自己誘導現象によって交流低圧起電力e1が発生される。この交流低圧起電力e1は、低電圧電源回路12へ入力され、低電圧電源回路12は、交流低起電力e1を整流及び平滑して数十ボルト程度の直流低電圧V1を発生する。
[高電圧電源を使用する場合]
この場合、操作手段4から制御回路5には、高電圧電源を使用する旨の電源指示信号Scが出力される。制御回路5はトランジスタTN2を選択してそのスイッチング制御を実行する。このとき、制御回路5は、数MHz程度を有する周波数のスイッチ制御信号Sc2をトランジスタTN2のゲート電極に供給する。昇圧コイル3には、トランジスタTN2のスイッチングによる自己誘導現象により交流高圧起電力e2が発生される。この交流高圧起電力e2は、高電圧電源回路13へ入力され、高電圧電源回路13は、交流高起電力e2を整流及び平滑して数百乃至数千ボルトの直流高電圧V2を発生する。
[低電圧及び高電圧電源の両方を使用する場合]
この場合、操作手段4から制御回路5には、低電圧及び高電圧電源の両方を使用する旨の電源指示信号Scが出力される。制御回路5はトランジスタTN1及びTN2を選択してそれらのスイッチング制御を実行する。このとき、制御回路5は、数MHz程度を有する周波数のスイッチ制御信号Sc1をトランジスタTN1のゲート電極に供給し、数MHz程度を有する周波数のスイッチ制御信号Sc2をトランジスタTN2のゲート電極の各々に供給する。
昇圧コイル2で発生された交流低圧起電力e1は、低電圧電源回路12へ入力され、低電圧電源回路12は、交流低起電力e1を整流及び平滑して数十ボルト程度の直流低電圧V1を発生する。昇圧コイル3で発生された交流高圧起電力e2は、高電圧電源回路13へ入力され、高電圧電源回路13は、交流高起電力e2を整流及び平滑して数百乃至数千ボルトの直流高電圧V2を発生する。このような電源装置1は、カメラのストロボ電圧電源回路に応用できる。
この種の携帯端末装置に内蔵される電源装置に関連して特許文献1には、カメラの電源回路が開示されている。この電源回路によれば、一組の昇圧トランスとスイッチング素子、発振制御回路から成る昇圧回路に電圧切換機能を備え、2種類の昇圧電圧をストロボ用の電源と、超音波モータ用の電源に切り換えて使用するようになされる。このように電源回路を構成すると、昇圧回路を簡単にできるので、カメラの限られたスペース内に、二組の昇圧回路を入れる必要もなく、実装効率が向上し、コストダウンを図れるというものである。
また、カメラのストロボ回路に関連して特許文献2には、定電圧自動充電式のストロボ回路が開示されている。このストロボ回路によれば、電池電圧を昇圧トランス及び一次側のスイッチング用のトランジスタにより昇圧して、二次側のコンデンサに充電すると共に、このコンデンサに充電された高電圧による放電電流によってストロボ発光素子を発光するようになされる。同時に、トランジスタのコレクタに発生する交流電圧を整流して平滑し、電池電圧よりも高く、ストロボ発光電圧よりも低い負荷回路に供給するようになされる。このようにストロボ回路を構成すると、公称電圧の高い電池に依存することなく、ストロボ回路以外の直流負荷に電力供給可能な昇圧回路を簡単にできるので、コスト増を抑制できるばかりか、電池の寿命を長くできるというものである。
特開平 05−165080号公報(第5頁 図8)
特開2002−174844号公報(第3頁 図1)
図1は本発明に係る第1の実施例としての電源装置10の構成例を示すブロック図である。
図1に示す電源装置10は、蓄電池Eoの出力電圧を直流の低電圧V1及び高電圧V2(V2>V1)に変換する装置である。電源装置10は、中間端子付きの昇圧用のコイル11、低電圧発生用のトランジスタT1、高電圧発生用のトランジスタT2、低電圧電源回路12、高電圧電源回路13、操作手段14及び制御回路15を有して構成される。
蓄電池Eoには昇圧用のコイル11が接続され、蓄電池Eoから直流電力を受けて自己誘導起電力を発生するようになされる。蓄電池Eoの−極は接地線(GND)に接続される。蓄電池Eoには、3.0ボルト乃至4.0ボルト程度の乾電池又は充電式のバッテリーが使用される。
コイル11は3つの端子(タップ)11a、11b及び11cを有している。その一端を成す低電位側の端子11aは蓄電池Eoの+端子に接続され、その他端を成す高電位側の端子11bはトランジスタT2及び高電圧電源回路13に接続される。コイル11の中間端子11cは、トランジスタT1及び低電圧電源回路12に接続される。コイル11にはストロボ光発生用の昇圧コイル等が使用される。端子11a−11b間を高圧巻線とするとそのコイルの巻数がN2であり、端子11a−11c間を低圧巻線とするとそのコイルの巻数がN1である。巻数比はN2:N1である。
各々のトランジスタT1及びT2は、制御電極を有している。トランジスタT1及びT2には電界効果トランジスタやバイポーラトランジスタが使用される。電界効果トランジスタの制御電極はゲートであり、バイポーラトランジスタの制御電極はベースである。各々の制御電極は制御回路15に接続され、制御回路15は、各々のトランジスタT1及びT2の制御電極にスイッチ制御信号Sc1及びSc2を出力してスイッチング制御をするようになされる。スイッチ制御信号Sc1及びSc2の周波数は、数MHz程度である。
制御回路15は、高電圧電源回路13又は当該高電圧電源回路13及び低電圧電源回路12を同時に使用する場合は、高電圧発生用のトランジスタT2を選択し、低電圧電源回路12のみを使用する場合は、低電圧発生用のトランジスタT1のみを選択するようになされる。
低電圧電源回路12は、トランジスタT1又はT2のスイッチングによって発生する交流電圧を整流及び平滑して数十ボルト程度の直流低電圧V1を発生する。直流低電圧V1は、アクチュエータ駆動電圧に適用して好適である。高電圧電源回路13は、トランジスタT2のスイッチングによって発生する交流電圧を整流及び平滑して数百乃至数千ボルトの直流高電圧V2を発生する。直流高電圧V2は、ストロボ発光電圧に適用して好適である。
制御回路15には、操作手段14が接続され、高電圧電源回路13の使用有無を指示するように操作される。操作手段14は、制御回路15に高電圧電源を使用するか否かの電源指示信号Scを出力するように操作される。例えば、高電圧電源を使用する場合は、操作手段14が、ハイ・レベル(以下「H」レベルという)の電源指示信号Scを制御回路15に出力する。高電圧電源を使用しない場合は、ロー・レベル(以下「L」レベルという)の電源指示信号Scを制御回路15に出力する。
続いて、当該電源装置10の動作例について説明をする。図2A及びBは、電源装置10の動作例を示す等価回路図である。
図2Aは、高電圧電源又は、当該高電圧電源及び低電圧電源を同時に使用する場合の等価回路図である。この場合は、操作手段14から制御回路15へ電源指示信号Sc=「H」レベルが出力される。制御回路15はトランジスタT2を選択してそのスイッチング制御を実行する。このとき、制御回路15は、周波数fが数MHz程度を有するスイッチ制御信号Sc2をトランジスタT2の制御電極に供給する。制御回路15は、トランジスタT1を選択しない。つまり、トランジスタT1の制御電極にスイッチ制御信号Sc1を供給しない。
この例では、トランジスタT2のスイッチングによって、コイル11の自己誘導現象により高圧巻線に交流高圧起電力e2を発生する。この交流高圧起電力e2は、高電圧電源回路13へ入力され、高電圧電源回路13は、交流高起電力e2を整流及び平滑して数百乃至数千ボルトの直流高電圧V2を発生する。直流高電圧V2は、ストロボ発光回路等に出力される。
一方、コイル11の自己誘導現象により低圧巻線に交流低圧起電力e1を発生する。この交流低圧起電力e1は、低電圧電源回路12へ入力され、低電圧電源回路12は、交流低起電力e1を整流及び平滑して数十ボルト程度の直流低電圧V1を発生する。直流低電圧V1は、アクチュエータ駆動回路等に出力される。
図2Bは、低電圧電源のみを使用する場合の等価回路図である。この場合は、操作手段14から制御回路15へ電源指示信号Sc=「L」レベルが出力される。制御回路15はトランジスタT1を選択してそのスイッチング制御を実行する。このとき、制御回路15は、周波数fが数MHz程度を有するスイッチ制御信号Sc1をトランジスタT1の制御電極に供給する。制御回路15は、トランジスタT2を選択しない。つまり、トランジスタT2の制御電極にスイッチ制御信号Sc2を供給しない。
この例では、トランジスタT1のスイッチングによって、コイル11の自己誘導現象により低圧巻線に交流低圧起電力e1を発生する。この交流低圧起電力e1は、低電圧電源回路12へ入力され、低電圧電源回路12は、交流低起電力e1を整流及び平滑して数十ボルト程度の直流低電圧V1を発生する。直流低電圧V1は、アクチュエータ駆動回路等に出力される。
このように本発明に係る第1の実施例としての電源装置10によれば、蓄電池Eoの出力電圧を直流の低電圧V1及び高電圧V2に変換する場合に、制御回路15は、高電圧電源回路13又は、低電圧電源回路12及び高電圧電源回路13を同時に使用する場合は、高電圧発生用のトランジスタT2を選択し、低電圧電源回路12のみを使用する場合は、低電圧発生用のトランジスタT1のみを選択するようになされる。
従って、昇圧用のコイル11を低電圧電源回路12と高電圧電源回路13とで兼用できるので、高電圧電源回路用の昇圧コイルと、低電圧電源回路用の昇圧コイルを別個独立に設ける従来方式の場合に比べて省スペース化を図ることができる。しかも、従来方式では、低電圧電源回路12及び高電圧電源回路13を同時に使用する場合に、低電圧発生用のトランジスタT1と、高電圧発生用のトランジスタT2を共に動作させる必要があるが、本発明方式では、昇圧コイル11の中間端子11cから交流低起電力e1が発生されるので、低電圧発生用のトランジスタT1をオフでき、固定損失を従来方式に比べて軽減することができる。
図3は本発明に係る第2の実施例としての触覚入力機能付きの携帯端末装置を応用したデジタルカメラ100の構成例を示す斜視図である。
この実施例では、触覚入力機能付きの携帯端末装置を応用したデジタルカメラ100を構成し、昇圧用のコイルの一例となるストロボ電圧発生用の昇圧コイル41の端子41bに接続されたストロボ電圧発生用のトランジスタTN2と、その中間端子41cに接続された振動電圧発生用のトランジスタTN1とをスイッチング制御するCPU32を備える。
この例で、ストロボ電圧電源回路43又は振動電圧電源回路42及びストロボ電圧電源回路43を同時に使用する場合は、トランジスタTN2を選択し、振動電圧電源回路42のみを使用する場合は、トランジスタTN1のみを選択するようにして、昇圧コイル41を振動電圧電源回路42とストロボ電圧電源回路43とで兼用できるようにすると共に、従来方式に比べて省スペース化を図れるようにし、しかも、電源ユニット33の固定損失を従来方式に比べて軽減できるようにしたものである。
図3に示すデジタルカメラ100は、本発明に係る触覚入力機能付きの携帯端末装置の一例を構成するものであり、情報入力操作時に操作体の一例を成す操作者の指30aに触覚を提示するようになされる。このデジタルカメラ100は、カメラ本体20を有している。カメラ本体20は筺体22から構成される。筺体22は、略箱型の前面ケース21A及び後面ケース21Bの開口部を互いに略方形状のゴムなどからなる衝撃吸収材23を間に挟んだ状態で突き合わせて組み立てられる。
筺体22を構成する上面板には、操作手段の一例となる触覚機能付きの入力検出手段24が設けられる。入力検出手段24は入力検出面を有しており、スライド入力モード時に操作される。スライド入力モードとは、再生/早送りモード、ズームアウトモード、ズームインモード、ボリューム調整モード等のモード切換時に、その入力検出面上を摺動するように接触入力する操作をいう。この例では、スライド入力モードの他に、他の処理モードが準備される。他の処理モードには、シャッターボタン操作、消去ボタン操作、電源ボタン操作、標準モード又はスナップモードの切り替え操作等が含まれる。
入力検出手段24には、長方形状の静電入力シートが使用され、例えば、その一部が情報入力操作ボタンとして使用される。もちろん、これに限られることはなく、メカニカルスイッチを情報入力操作ボタンとする構成を採ってもよい。例えば、情報入力操作ボタンは、右手の人差し指で押下するように操作される。入力検出手段24には、スイッチ、フラッシュボタン、照度センサ等も含まれる。
また、前面ケース21Aの内面であって、入力検出手段24の長手方向に沿って、振動手段を構成するアクチュエータ25a及び25bが所定の間隔を空けて設けられ、所望の振動パターンに基づいて入力検出面を振動するようになされる。この振動は、情報入力操作に同期して操作者の指に触覚を提示するためである。
同様にして、後面ケース21Bの内面であって、入力検出手段24の長手方向に沿って、アクチュエータ25c及び25dが所定の間隔を空けて設けられ、所望の振動パターンに基づいて入力検出面を振動するようになされる。この例で、アクチュエータ25aとアクチュエータ25cとが対向し、アクチュエータ25bとアクチュエータ25dとが対向するように配置される。これは、振動を強めるためである。
この他に前面ケース21Aには、図3に示すレンズ26が取り付けられ、ズーム機能を有して被写体撮影時に結像するようになされる。また、前面ケース21Aの右上方には、ストロボ光発生手段(以下単にストロボという)が設けられ、シャッターボタン操作モード時に、情報入力操作ボタンの操作に同期してストロボ光を発生するように動作する。ストロボは、直流高電圧により動作可能なキセノンランプ等から構成される。前面ケース21Aの右下方には、外部インターフェース用端子39が設けられ、外部機器と接続し、情報をやりとりできるようになされている。
図4は、カメラ本体20の背面の構成例を示す斜視図である。図4に示す後面ケース21Bには表示手段29が設けられ、入力検出手段24によって入力された情報に基づく表示画面を表示するようになされる。表示手段29はモニタ機能の他にファインダー等の機能を果たすようになされる。表示手段29には、640画素×480画素程度の解像度を有する液晶表示ディスプレイ(LCD)が使用される。
図5Aは、カメラ本体20を底面から見た断面図である。図5Aに示すカメラ本体20を底面から見ると、筐体22の内部には、レンズ26や表示手段29の他に基板実装部品27やバッテリー28等が内装されている。バッテリー28は電源ユニット等に配線される。
図5Bは、カメラ本体20を上面から見た断面図である。図5Bに示すカメラ本体20を上面から見ると、筐体22の内部には、入力検出手段24及びアクチュエータ25a〜25fが実装されている。図5Bに示す入力検出手段24は、静電容量入力シートによって構成される。1枚の静電容量入力シートは、略矩形状のシートで構成され、上述の各モードボタンの複数機能は、1枚の静電容量入力シートの複数の所定部位を押圧することで各機能動作が行われる。
この例で入力検出手段24の左右の下方には、前面ケース21Aおよび後面ケース21Bの内面に設けられたアクチュエータ25a〜25dの他に、アクチュエータ25e及び25fが設けられ、所望の振動パターンに基づいて、例えば、操作方向に振動が移動するように、入力検出面を振動するようになされる。各々のアクチュエータ25a〜25fは、圧電シートあるいは圧電素子から構成される。
次に、本発明の触覚入力機能付きのデジタルカメラ100及びそのデジタルカメラ100における感触フィードバック入力方法について説明をする。図6は、デジタルカメラ100の内部構成例を示すブロック図であり、図3〜図5に示した筐体内の基板実装部品27等から構成される各機能の要部のブロックを示している。図6で図4との対応する部分には同一符号を付している。
図6に示すデジタルカメラ100は、入力検出手段24、バッテリー28、表示手段29、A/Dドライバ31、CPU32、電源ユニット33、カメラ34、その他のデバイス35、スピーカ36、振動手段40、発光回路51及びストロボ52を備えている。
入力検出手段24は、図4等に示したような入力検出面を有しており、操作体としての操作者の指30aの接触位置及び当該操作者の指30aのスライド(動速)度を検出するようになされる。この入力検出手段24に関して、図4では静電容量シートとしての静電容量方式の入力デバイスを説明したが、これに限られることはなく、カーソリングと選択の機能を区別できるものであれば何でも良い。
例えば、入力検出手段24は、抵抗膜方式、表面波弾性方式(AW)、光方式、複数段方式タクトスイッチ等の入力デバイスであっても良い。好ましくは、位置情報と力情報をCPU32に与えられる構成の入力デバイスであれば良い。上述の入力検出手段24は、操作者の指30aを介して少なくとも位置情報S1および入力量となる力情報S2(押圧力)が入力される。
表示手段29は、入力検出手段24によって入力された情報に基づく表示画面を表示するようになされる。表示手段29はモニタ機能の他にファインダー等の機能を果たすようになされる。例えば、表示手段29はCPU32からの制御情報(指令D)に基づいてズームイン、ズームアウト、再生/早送りモード、ボリューム(Vol)調整モード等のアイコンを表示するようになされる。
入力検出手段24にはA/Dドライバ31が接続され、入力検出手段24から出力される位置情報S1および入力量S2を入力してアナログ・デジタル変換をするようになされる。例えば、A/Dドライバ31は、カーソリングと選択機能とを区別するために位置情報S1および入力量S2よりなるアナログ信号をデジタルデータに変換する。これと共に、A/Dドライバ31は、演算を行ってカーソリング入力か選択情報かを検出し、カーソリングか選択かのフラグからなるデータD3あるいは位置情報D1または入力量D2をCPU32に供給する。これらの演算はCPU32内で行なつてもよい。
A/Dドライバ31には、演算手段の一例となるCPU32が接続され、A/Dドライバ31からの入力信号を受けて指令Dを電源ユニット33、カメラ部34、その他のデバイス35、表示手段29、スピーカ36、アクチュエータ駆動部37のデバイスに供給する。
例えば、CPU32は、同一振動モード内において、操作者30のスライド速度をパラメータにして、アクチュエータ駆動回路37で発生させる正弦波形を加工する機能(アルゴリズム)を有している。CPU32は入力検出手段24によって検出されたスライド速度に基づく振動パターンを演算するようになされる。この例でCPU32は、操作者の指30aが入力検出面に接触した位置から遠ざかるに従って、入力検出面を低周波数かつ小振幅の振動から、高周波数かつ大振幅の振動を発生するような振動パターンを演算する。
また、CPU32は制御回路を構成し、摺動速度に基づいて入力情報を可変制御するようになされる。例えば、CPU32は、標準の摺動速度により操作者の指が摺動された場合の入力情報量よりも、早く摺動された場合の入力情報量を多く設定するような制御を実行する。
振動手段40は、アクチュエータ駆動回路37及びアクチュエータ25a〜25fから構成され、CPU32によって演算された振動パターンに基づいて操作方向に振動が移動するように入力検出面を振動する。上述のCPU32には、アクチュエータ駆動回路37が接続され、CPU32からの指令Dに従って、振動制御信号Sa〜Sfを発生し、複数のアクチュエータ25a、25b、25c、25d、26e、26fに振動制御信号Sa〜Sfを供給するようになされる。振動制御信号Sa〜Sfは、例えば、正弦波形からなる出力波形W1〜W3・・・を有している。6個のアクチュエータ25a〜25fを駆動するためである。
また、CPU32にはカメラ34や発光回路51等が接続され、指令Dに基づいて上述したレンズ26を通じて被写体を撮影するようになされる。ストロボ使用を選択した場合は、発光回路51に指令Dが出力される。発光回路51には、図示しないトリガコンデンサや、トリガコイル、スイッチ等を有して、指令Dに基づいてストロボ52の発光タイミング制御をする。例えば、ストロボ使用時、トリガコンデンサはストロボ発光電圧により充電される。
このトリガコンデンサに充電されたストロボ発光電圧は、スイッチをオンすると、トリガコイルの一次巻線に放電電流が流れる。一次巻線では、トリガコンデンサ及びトリガコイルによってLC共振回路を構成し、その共振電流はトリガコイルの二次巻線に誘導する。二次巻線にはキセノンランプから構成されるストロボ52が接続される。キセノンランプ内のトリガ電極には、高電圧が印加されることで放電が起こり、ストロボ光が発生する。なお、カメラ34には、図示しない撮像装置(CCD装置)が使用され、ストロボ使用の有無に係わらず、被写体撮影により得られた撮影データを記憶装置等に出力するようになされる。
その他のデバイス35には、記憶装置や外部端子等が含まれる。例えば、記憶装置は、CPU32からの指令Dに基づいて撮影データを格納したり、その撮影データを読み出すようになされる。この例で、記憶装置には複数の振動パターンデータが格納され、波形ライブラリーを構成する。外部端子には、図1に示した外部インターフェース端子39が含まれ、プリンタ等の外部機器へCPU32からの指令Dを出力して図示しないプリンタモードを実行するようになされる。スピーカ36はCPU32からの指令Dに基づいてアイコン確認音や、機器取り扱いアナウンス音等を放音するようになされる。
上述した入力検出手段24、表示手段29、A/Dドライバ31、CPU32、カメラ34、その他のデバイス(記憶装置、外部端子等)35、振動手段40、発光回路51及びストロボ52等には電源ユニット33が接続される。電源ユニット33は、先に説明したバッテリー28に接続され、これらの回路要素に直流電圧を供給するようになされる。
図7は、電源ユニット33及びその周辺回路の構成例を示す回路図である。図7に示す電源ユニット33は、バッテリー28の出力電圧を直流のストロボ発光電圧Vs及び振動制御電圧Va(Vs>Va)に変換する回路である。電源ユニット33は、中間端子付きの昇圧コイル41、振動電圧発生用のトランジスタTN1、ストロボ電圧発生用のトランジスタTN2、振動電圧電源回路42、ストロボ電圧電源回路43及びスイッチングドライバ44を有して構成される。
バッテリー28にはストロボ電圧発生用の昇圧コイル41が接続され、バッテリー28から直流電力を受けて自己誘導起電力を発生するようになされる。昇圧コイル41を用いた電源回路は、従来から取り付けスペースが少なくて済み、小スペースで電源回路が組めるというメリットがある事が知られている。バッテリー28の−極は接地線(GND)に接続される。バッテリー28には、DC3.2V程度の充電式のリチウム電池等が使用される。
昇圧コイル41は3つの端子41a、41b及び41cを有している。その低電位側の端子41aはバッテリー28の+端子に接続され、その高電位側の端子41bはトランジスタTN2及びストロボ電圧電源回路43に接続される。昇圧コイル41の中間端子41cは、トランジスタTN1及び振動電圧電源回路42に接続される。端子41a−41b間を高圧巻線とするとそのコイルの巻数がN2であり、端子41a−41c間を低圧巻線とするとそのコイルの巻数がN1である。巻数比はN2:N1である。
各々のトランジスタTN1及びTN2は、n型の電界効果トランジスタから構成される。各々のトランジスタTN1及びTN2のソースは接地線GNDに接続され、トランジスタTN1のドレインは、中間端子41cに接続され、トランジスタTN2のドレインは、高電位側の端子41bに各々接続される。もちろん、これらのスイッチングトランジスタには、p型の電界効果トランジスタやバイポーラトランジスタを使用してもよい。
各々のトランジスタTN1及びTN2のゲート電極は、スイッチングドライバ44に接続される。スイッチングドライバ44は、CPU32からの指令Dに基づいて各々のトランジスタTN1及びTN2のゲート電極に、ゲート制御信号Sg1及びSg2を出力してスイッチング制御をするようになされる。スイッチ制御信号Sg1及びSg2の周波数fは、数MHz程度である。
CPU32は、ストロボ電圧電源回路43又は、当該ストロボ電圧電源回路43及び振動電圧電源回路42を同時に使用する場合は、ストロボ電圧発生用のトランジスタTN2を選択するような指令Dをスイッチングドライバ44に出力する。振動電圧電源回路42のみを使用する場合は、振動電圧発生用のトランジスタTN1のみを選択するような指令Dを電源ユニット33のスイッチングドライバ44に出力する。
表1はCPUの指令DとトランジスタTN1及びTN2の選択・非選択を示している。
表1によれば、ストロボ使用時は、トランジスタTN2が選択(ON)され、トランジスタTN1が非選択(OFF)となされる。触覚発生時は、トランジスタTN1が選択(ON)され、トランジスタTN2が非選択(OFF)となされる。ストロボ+触覚発生時は、トランジスタTN2が選択(ON)され、トランジスタTN1が非選択(OFF)となされる。電源オフ情報=OFFで両トランジスタTN1,TN2は非選択となされる。
振動電圧電源回路42は、トランジスタTN1又はTN2のスイッチングによって発生する交流低起電力e1を整流及び平滑して20V程度のアクチュエータ駆動電圧Vaを発生する。定格電流は70mA程度である。振動電圧電源回路42は、例えば、単波整流回路を構成し、整流用のダイオードD1及び平滑用の電解コンデンサC1を有している。もちろん、振動電圧電源回路42は、単波整流回路に限られることはなく、全波整流回路から構成してもよい。アクチュエータ駆動電圧Vaは、アクチュエータ駆動回路37に供給される。
ストロボ電圧電源回路43は、トランジスタTN2のスイッチングによって発生する交流高起電力e2を整流及び平滑して300V程度のストロボ発光電圧Vsを発生する。定格電流は600mA程度である。ストロボ電圧電源回路43は、例えば、単波整流回路を構成し、整流用のダイオードD2及び平滑用の電解コンデンサC2を有している。もちろん、ストロボ電圧電源回路43は、単波整流回路に限られることはなく、全波整流回路から構成してもよい。ストロボ発光電圧Vsは、発光回路51に供給される。
CPU32には、入力検出手段24がA/Dドライバ31を介して接続され、ストロボ電圧電源回路43の使用有無を指示するように操作される。入力検出手段24は、A/Dドライバ31を介してCPU32に高電圧電源を使用するか否かの電源指示信号Scを出力するように操作される。例えば、高電圧電源を使用する場合は、A/Dドライバ31が、「H」レベルの電源指示信号ScをCPU32に出力する。高電圧電源を使用しない場合は、「L」レベルの電源指示信号ScをCPU32に出力する。
なお、入力検出手段24、表示手段29、A/Dドライバ31、CPU32、カメラ34、その他のデバイス35には、バッテリー28の出力電圧(DC3.2V)がそのまま供給される。
図8は、昇圧コイル41の構成例を示す斜視図である。図8に示す昇圧コイル41は、長さがLで幅がWの基板41d上に、コイル41fが配置され、このコイル41fを保護するように、幅がWで高さがHの筐体41eにより覆われて構成される。デジタルカメラ100に使用される昇圧コイル41の大きさはL=7.8mm、W=5.45mm、H=2.0mm程度である。
基板41dには、3つの端子41a〜41cが形成されている。端子41aには、低電位側を成すコイル41fの一端が接続され、端子41bには、高電位側を成すコイル41fの他端が接続される。コイル41fの低電位側から巻数N2の部位と、中間端子41cとの間には、図示しない引き出し線が接続されている。
コイル41fには、0.03mmφのSPEWNが使用され、その巻数N2は360回である。巻数比がN2:N1=15:1の場合、巻数N1は24回である。スイッチング周波数fは100KHz乃至1MHzである。昇圧コイル41の定格電流は600mA、その定格電圧は300Vである。図示しないがコアを有している。コアの材質はEE−5.2である。
このような電源ユニット33及び振動手段40を実装したデジタルカメラ100を構成すると、操作者の指30aの摺動速度又は摺動操作時間に対応した、操作者毎に異なる振動パターン(振幅と周波数と振動回数)を有する複数種類の振動を発生させることができる。操作者30は指30aに振動を受けて触感としてCPU32からの機能毎の振動を感じる。また表示手段29の表示内容は操作者の目による視覚により、スピーカ36からの放音は操作者の耳による聴覚により各機能を判断するようになされる。
図9は、入力検出手段24におけるシャッター操作例を示す斜視図である。図9に示す入力操作面PRで、情報入力操作ボタンの一例となるシャッター用のアイコン(図中では、操作者の指30aで隠れている)38を白抜き矢印に示す押下方向に接触操作される。このようにデジタルカメラ100を構成すると、シャッター操作時、操作者の指30aの押下位置及び押下力に対応した振動波形パターン(振幅と周波数と振動回数)で振動を発生させることができる。操作者は指30aに振動を受けて一眼レフカメラのシャッタースイッチの触感として振動を感じることができる。また、スピーカ36から「ガシャ」という擬音を併せて放音するようにすれば、操作者の耳による聴覚によって、「シャッターを切る」機能を向上できるようになる。
続いて、電源ユニット33を実装したデジタルカメラ100の動作例について説明をする。図10は、デジタルカメラ100の動作例を示すフローチャートである。
この実施例では、ストロボの使用有無の指示を入力して、電源制御を分岐する。この電源制御では、ストロボ電源用の昇圧コイル41から引き出された中間端子(タップ)41cを利用して、アクチュエータ駆動電圧Vaを作成し、触覚発生用のアクチュエータ駆動回路37へ供給し、昇圧コイル41を振動電圧電源回路42とストロボ電圧電源回路43とで兼用できるようにすると共に、省スペース化に貢献できるようになされる。
これらを電源制御条件にして、図10に示すフローチャートのステップA1でCPU32は、電源オンを待機する。例えば、CPU32は電源オン情報を検出してシステムを起動する。電源オン情報は通常、時計機能等が稼働し、スリーピング状態にあるデジタルカメラ100等の電源スイッチをオンされたときに発生する。そして、ステップA2でストロボを使用する場合と、ストロボを使用しない場合とで制御を分岐する。
[ストロボを使用する場合]
例えば、操作者30が入力検出手段24を操作し、「ストロボを使用する」を指示すると、その入力検出手段24からA/Dドライバ31を介してCPU32へ電源指示信号Sc=「H」レベルが出力される。CPU32はステップA3に移行してトランジスタTN2を選択してそのスイッチング制御を実行する。このとき、CPU32は、周波数fが例えば、1MHz程度を有するスイッチ制御信号Sc2をトランジスタTN2のゲート電極に供給する。なお、CPU32は、トランジスタTN1を選択しない。
この例では、トランジスタTN2のスイッチングによって、昇圧コイル41の自己誘導現象により高圧巻線に交流高圧起電力e2を発生する。この交流高圧起電力e2は、ストロボ電圧電源回路43へ入力され、ストロボ電圧電源回路43は、交流高起電力e2を整流及び平滑してDC300Vのストロボ発光電圧Vsを発生する。ストロボ発光電圧Vsは、発光回路51に出力される。
一方、昇圧コイル41の自己誘導現象により低圧巻線に交流低圧起電力e1を発生する。この交流低圧起電力e1は、振動電圧電源回路42へ入力され、振動電圧電源回路42は、交流低起電力e1を整流及び平滑してDC20Vのアクチュエータ駆動電圧Vaを発生する。アクチュエータ駆動電圧Vaは、アクチュエータ駆動回路37に出力される。
その後、ステップA5に移行してCPU32は、シャッター押下操作を待機する。このとき、CPU32は時間を限って待機する。予め設定された待ち時間を過ぎたらステップA7及びA8に移行する。設定時間内にシャッターボタンが押下された場合は、ステップA7に移行してストロボを発光して被写体を撮影する。そして、CPU32は撮影データを記憶装置等に格納する。
これと並行して、CPU32は、ステップA8で触覚提示処理を実行する。例えば、入力検出手段24を押下操作する使用者の指30に触覚を提示すると共に、操作者の指30の接触位置における、入力検出手段24に加わる外力を検出して力検出信号を出力するように動作する。力検出信号は、入力検出手段24が押下されたとき、スイッチON/OFF入力情報を確定する。これと共に、力検出信号をトリガにして、CPU32はアクチュエータ駆動回路37に指令Dを出力する。
アクチュエータ駆動回路37は、CPU32からの指令Dに従って、振動制御信号Sa〜Sfを発生し、複数のアクチュエータ25a、25b、25c、25d、26e、26fに振動制御信号Sa〜Sfを供給するようになされる。振動制御信号Sa〜Sfは、例えば、正弦波形からなる出力波形W1〜W3・・・を有している。6個のアクチュエータ25a〜25fを駆動するためである。これにより、例えば、一眼レフカメラ並みの「ガッシャ」という触覚を操作者の一差し指に提示できるようになる。その後、ステップA9に移行する。
[ストロボを使用しない場合]
例えば、操作者30が入力検出手段24を操作し、「ストロボを使用しない」を指示すると、その入力検出手段24からA/Dドライバ31を介してCPU32へ電源指示信号Sc=「L」レベルが出力される。CPU32はステップA4に移行してトランジスタTN1を選択し、そのスイッチング制御を実行する。このとき、CPU32は、周波数fが、例えば、1MHz程度を有するスイッチ制御信号Sc1をトランジスタTN1のゲート電極に供給する。なお、CPU32は、トランジスタTN2を選択しない。
この例では、トランジスタTN1のスイッチングによって、昇圧コイル41の自己誘導現象により低圧巻線に交流低圧起電力e1を発生する。この交流低圧起電力e1は、振動電圧電源回路42へ入力され、振動電圧電源回路42は、交流低起電力e1を整流及び平滑してDC20V程度のアクチュエータ駆動電圧Vaを発生する。アクチュエータ駆動電圧Vaは、アクチュエータ駆動回路37に出力される。
その後、ステップA5に移行してシャッター押下を待機する。時間を限って待機する。予め設定された待ち時間を過ぎたらステップA7及びA8に移行する。
時間内にシャッターが押下された場合は、ステップA7に移行して被写体を撮影する。そして、撮影データを記憶装置等に格納する。
これと並行して、ステップA8で触覚提示処理を実行する。このときも、ストロボを使用した場合と同様にして、入力検出手段24を押下操作する使用者の指30に触覚を提示すると共に、操作者の指30の接触位置における、入力検出手段24に加わる外力を検出して力検出信号を出力するように動作する。力検出信号は、入力検出手段24が押下されたとき、スイッチON/OFF入力情報を確定する。これと共に、力検出信号をトリガにして、CPU32はアクチュエータ駆動回路37に指令Dを出力する。
アクチュエータ駆動回路37は、CPU32からの指令Dに従って、振動制御信号Sa〜Sfを発生し、複数のアクチュエータ25a、25b、25c、25d、26e、26fに振動制御信号Sa〜Sfを供給するようになされる。これにより、ストロボを使用した場合と同様にして、一眼レフカメラ並みの「ガッシャ」という触覚を操作者の一差し指に提示できるようになる。その後、ステップA9に移行して、CPU32は終了判別を実行する。例えば、CPU32は、電源オフ情報を検出し、それを検出した場合は、撮影処理を終了する。電源オフ情報が検出されない場合は、ステップA2に戻って撮影処理を継続する。
このように、本発明に係る第2の実施例としての触覚入力機能付きのデジタルカメラ100によれば、本発明に係る電源ユニット33が応用される。これを前提にして、バッテリー28の出力電圧を直流のストロボ発光電圧Vs及びアクチュエータ駆動電圧Vaに変換する場合に、CPU32は、ストロボ電圧電源回路43又は、振動電圧電源回路42及びストロボ電圧電源回路43を同時に使用する場合は、ストロボ電圧発生用のトランジスタTN2を選択し、振動電圧電源回路42のみを使用する場合は、振動電圧発生用のトランジスタTN1のみを選択するようになされる。
従って、昇圧コイル41を振動電圧電源回路42とストロボ電圧電源回路43とで兼用できるので、ストロボ電圧電源回路用の昇圧コイルと、振動電圧電源回路用の昇圧コイルとを別個独立に設ける従来方式の場合に比べて省スペース化を図ることができる。しかも、電子機器の小型化が要求される中で、比較的大きなスペースを占領する昇圧コイル41の設置数を減らすことができる。
また、従来方式では、振動電圧電源回路42及びストロボ電圧電源回路43を同時に使用する場合に、ストロボ電圧発生用のトランジスタTN2と、振動電圧発生用のトランジスタTN1を共に動作させる必要があるが、本発明方式では、昇圧コイル41の中間端子41cから交流低起電力e1が発生されるので、振動電圧発生用のトランジスタTN1をオフでき、電源ユニット33での固定損失を従来方式に比べて軽減できるようになる。
10・・・電源装置、11,41・・・昇圧コイル、12・・・低電圧電源回路、13・・・高電圧電源回路、14・・・操作手段、15・・・制御回路、24・・・入力出力手段(操作手段)、25a〜25f・・・アクチュエータ(振動手段)、28・・・バッテリー(蓄電池)、29・・・表示手段、32・・・CPU(制御手段)、33・・・電源ユニット、35・・・その他のデバイス(記憶装置等)、40・・・振動手段、41・・・ストロボ電圧発生用の昇圧コイル、42・・・振動電圧電源回路、43・・・ストロボ電圧電源回路、44・・・スイッチングドライバ、51・・・発光回路、52・・・ストロボ、100・・・デジタルカメラ(携帯端末装置)