JP4492508B2 - 燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料を高圧状態で蓄える蓄圧室と、該蓄圧室に燃料を加圧供給する燃料ポンプと、前記蓄圧室に蓄えられた燃料を噴射する燃料噴射弁とを備える車載内燃機関の燃料噴射装置について、該噴射装置を操作することで燃料噴射制御を行なう燃料噴射制御装置に関する。
この種の燃料噴射装置としては、ディーゼル機関の各気筒の燃料噴射弁に高圧の燃料を供給する共通の蓄圧室(コモンレール)を備えるものが周知である。このコモンレール式のディーゼル機関によれば、機関運転状態に応じて、コモンレール内の燃圧を自由に制御することができ、ひいては燃料噴射弁に供給される燃料の圧力を自由に制御することができる。そして、燃料噴射弁に供給される燃料の圧力を調整することで、要求燃料量を噴射する噴射期間を所望の期間内に収めることが可能となる。更に、機関運転状態に応じて適切な圧力にて燃料噴射弁に燃料を供給することで、噴射される燃料の噴霧形状を適切なものとすることもできる。
ただし、例えば目標燃圧が上昇する過渡時等においては、コモンレール内の実際の燃圧の目標燃圧への追従に遅れが生じることがある。そして、実際の燃圧が目標燃圧よりも低くなると、噴射期間が伸長することなどにより、排気特性が悪化するおそれがある。
そこで従来は、例えば下記特許文献1に見られるように、燃料噴射弁に対する指令噴射量とディーゼル機関の出力軸の回転速度とに基づき、燃料噴射量の上限ガード値を設定する装置も提案されている。この装置では、ディーゼル機関の搭載される車両が定速走行から加速走行に移行することで、目標燃圧及び指令噴射量がともに増大することに起因してコモンレール内の燃圧が目標燃圧に対して低下し得る状況下、燃料噴射量を上限ガードによって制限することで、燃圧の追従遅れの抑制を図っている。
ところで、燃料ポンプによる燃料の吐出能力には、一般に、構造上の個体差に起因したばらつきがある。したがって、指令噴射量と回転速度とに基づき上限ガードを設定することで圧力の追従遅れを抑制する場合、この上限ガードを早期にかけると、吐出能力の高い燃料ポンプが用いられるときには不必要に燃料噴射量が制限される事態を招くこととなる。これに対し、上限ガードをかける時期を遅らせたのでは、吐出能力の低い燃料ポンプが用いられるときには燃料噴射量の制限が不十分となり、ひいては、燃圧の追従性の低下を十分に抑制することができなくなる。
なお、燃料ポンプの吐出能力は、構造上の個体差のみならず、燃料の温度等によってもばらつく傾向にある。更に、燃料噴射弁を介してコモンレールから燃料タンクへと流出するリーク燃料量が燃料噴射弁の個体差等によりばらつくことに起因して、コモンレール内の燃圧を目標燃圧に追従させるために要求される燃料の吐出量にもばらつきが生じる。こうした事情により、指令噴射量と回転速度とに基づく上限ガードの設定によって燃圧の追従性の低下を抑制することがいっそう困難なものとなっている。
特開2002−147266号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、燃料噴射弁に供給する燃料を高圧状態で蓄える蓄圧室内の燃圧について、その目標燃圧への追従性を高く維持することのできる燃料噴射制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明は、燃料を高圧状態で蓄える蓄圧室と、該蓄圧室に燃料を加圧供給する燃料ポンプと、前記蓄圧室に蓄えられた燃料を噴射する燃料噴射弁とを備える車載内燃機関の燃料噴射装置について、該噴射装置を操作することで燃料噴射制御を行なう燃料噴射制御装置において、前記蓄圧室内の燃圧を検出する検出手段の検出結果を取り込む手段と、前記検出される燃圧を目標燃圧にフィードバック制御する制御手段と、前記検出される燃圧が前記目標燃圧よりも低いことに基づき、前記燃料噴射弁の燃料噴射量を制限する制限手段とを備え、前記制限手段は、前記燃料噴射量を制限するに際し、該制限量を徐々に増大させることを特徴とすることを特徴とする。
上記構成では、検出される燃圧が目標燃圧よりも低いことに基づき燃料噴射量を制限する。このため、検出される燃圧を目標燃圧に追従させるために燃料噴射量の制限が実際に望まれるときに、燃料噴射量を制限することができる。このため、例えば吐出能力の高い燃料ポンプが搭載されるものにとって噴射量制限を必要としない状況下にあっては、吐出能力の低い燃料ポンプが搭載されている場合にのみ噴射量が制限されることとなる。したがって、上記構成によれば、燃料噴射弁に供給する燃料を高圧状態で蓄える蓄圧室内の燃圧について、その目標燃圧への追従性を高く維持することができる。そして、蓄圧室内の燃圧を目標燃圧に追従させることが可能となることから、排気特性の悪化を抑制することができる。また、過渡時等において要求される燃料量が燃料ポンプの吐出能力の限界を超えることに起因して検出される燃圧が目標燃圧から離間することにより、燃料噴射装置の異常診断処理が起動されたり、異常診断処理により燃料噴射装置に異常があるとの誤判断がなされたりすることを好適に回避することもできる。
更に、上記構成では、燃料噴射量の制限に際し、制限量を徐々に増大させるために、内燃機関の出力トルクの急激な変化を抑制又は回避することができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記制限手段は、前記検出される燃圧に対する前記目標燃圧の差圧が予め定められた閾値以上である否かを判断する判断手段と、該閾値以上であるときにその状態の継続時間を計時する計時手段と、該計時される継続時間が所定以上となるとき前記燃料噴射量を制限する手段とを備えることを特徴とする。
上記構成では、上記差圧が閾値以上である状態が継続することに基づき燃料噴射量の制限を行なう。このため、燃圧を検出する検出手段の出力にノイズが混入すること等に起因して、要求される燃料量が燃料ポンプの吐出能力の限界を超えていると誤判断され、燃料噴射量が制限されることを好適に回避することができる。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記制限手段は、前記検出される燃圧に基づき前記閾値を可変設定する処理、前記目標燃圧に基づき前記閾値を可変設定する処理、および前記燃料噴射弁に対する指令噴射量が大きいほど前記閾値を大きい値に設定する処理の少なくとも1つを行う手段を更に備えることを特徴とする。
蓄圧室内の燃圧の高いときと低いときとでは、燃料噴射に伴う燃圧の変動量が互いに異なる。一般的には、燃圧が高いほど変動量が大きくなる傾向にある。このため、閾値を固定値とすると、それぞれの変動量にとって適切な閾値とすることができない。この点、検出される燃圧や目標燃圧に応じて閾値を可変設定することで、上記閾値を、燃料噴射に伴う燃圧の変動により誤って噴射量制限を行なうことを回避することのできる適切な値に設定することができる。
また、燃料噴射量が増大するほど、燃料噴射に伴う燃圧の変動量が大きくなる。このため、燃料噴射に伴う燃圧の変動により誤って噴射量制限を行なうことを回避することのできる閾値を固定値とする場合には、様々な量の燃料噴射量にとって適切な値とはならない。この点、指令噴射量に応じて閾値を可変設定することで、上記閾値を、燃料噴射に伴う燃圧の変動により誤って噴射量制限を行なうことを回避することのできる適切な値に設定することができる。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記制限手段は、前記燃料噴射量を制限するための上限ガード値を、前記燃料の温度に基づき可変設定する手段を更に備えることを特徴とする。
料の温度が低いほど、燃料の粘性係数が大きくなる。このため、燃料の温度が低いほど燃料ポンプによる燃料の吐出能力が低下する傾向にある。したがって、目標燃圧に追従させるためには、燃料の温度が低いほど、蓄圧室から流出する燃料量を低減させることが望ましい。この点、上記構成では、燃料の温度に応じて上限ガード値を可変設定することで、目標燃圧に追従させるために必要な燃料量を蓄圧室内に保持することができ、目標燃圧に適切に追従させることができる。
請求項記載の発明は、請求項1〜のいずれかに記載の発明において、前記制限手段により燃料噴射量が制限されるとき、前記燃料噴射時期を進角させる進角手段を更に備えることを特徴とする。
上記構成において、燃料噴射量を制限すると内燃機関の出力トルクが減少するおそれがある。この点、上記構成では、燃料噴射量の制限時、燃料噴射時期を進角させることで、出力トルクの減少を抑制することができる。
請求項記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、前記制限手段により燃料噴射量の制限量が徐々に増大されるに際し、前記検出される燃圧に対する前記目標燃圧の差圧の変化量に基づき、前記燃料噴射装置の異常診断処理を起動させる起動手段を更に備えることを特徴とする。
上記構成において、噴射量の制限量が増大されるにもかかわらず、上記差圧が減少していかないときや、減少速度が遅いときには、噴射量が多いために燃料ポンプの吐出能力では目標燃圧へ追従させることができない状況ではなく、他の要因により蓄圧室内の燃圧が目標燃圧から離間していると考えられる。このため、上記構成では、こうした状況下、燃料噴射装置の異常診断処理を起動させることで、燃料噴射装置の異常の有無を迅速且つ精度良く診断することができる。
請求項記載の発明は、請求項1〜のいずれかに記載の発明において、前記制限手段により燃料噴射量が制限されるに際し、前記検出される燃圧に対する前記目標燃圧の差圧が減少しないとき、前記燃料噴射装置の異常診断処理を起動させる起動手段を更に備えることを特徴とする。
上記構成において、燃料噴射量が制限されるにもかかわらず、上記差圧が減少しないときには、噴射量が多いために燃料ポンプの吐出能力では目標燃圧へ追従させることができない状況ではなく、他の要因により蓄圧室内の燃圧が目標燃圧から離間していると考えられる。このため、上記構成では、こうした状況下、燃料噴射装置の異常診断処理を起動させることで、燃料噴射装置の異常の有無を迅速且つ精度良く診断することができる。
請求項記載の発明は、請求項1〜のいずれかに記載の発明において、前記制限手段は、前記燃料噴射量の制限を行なった後、前記検出される燃圧に対する前記目標燃圧の差圧が減少することが検出されるとき、前記燃料噴射量の制限量を徐々に低減することを特徴とする。
上記構成において、燃料噴射量の制限により上記差圧が減少するなら、その制限量を低減することで要求される燃料量の噴射へと移行させることが望まれる。ただし、この際、噴射量の制限量を一気に低減させると、内燃機関の出力トルクが急激に変化するおそれがある。この点、上記構成では、燃料噴射量の制限量を徐々に低減させることで、出力トルクの急激な変化を抑制することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる燃料噴射制御装置をディーゼル機関の燃料噴射制御装置に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかるエンジンシステムの全体構成を示す。
図示されるように、燃料タンク2内の燃料は、燃料フィルタ4を介して燃料ポンプ6によって汲み上げられる。この燃料ポンプ6は、ディーゼル機関の出力軸であるクランク軸8から動力を付与されて燃料を吐出するものである。詳しくは、燃料ポンプ6は、吸入調量弁10を備えており、この吸入調量弁10が操作されることで、外部に吐出される燃料量が決定される。また、燃料ポンプ6は、いくつかのプランジャを備えており、これらプランジャが上死点及び下死点間を往復運動することで、燃料が吸入及び吐出される。
燃料ポンプ6からの燃料は、コモンレール12に加圧供給(圧送)される。コモンレール12は、燃料ポンプ6から圧送された燃料を高圧状態で蓄え、これを高圧燃料通路14を介して各気筒(ここでは、4気筒を例示)の燃料噴射弁16に供給する。なお、燃料噴射弁16は、低圧燃料通路18を介して燃料タンク2と接続されている。
上記エンジンシステムは、コモンレール12内の燃圧を検出する燃圧センサ20や、燃料ポンプ6内の燃料の温度を検出する燃温センサ22、クランク軸8の回転角度を検出するクランク角センサ24等、ディーゼル機関の運転状態や運転環境等を検出する各種センサを備えている。更に、エンジンシステムは、ユーザによる加速要求に応じて操作されるアクセルペダルの操作量を検出するアクセルセンサ26を備えている。
一方、電子制御装置(ECU30)は、マイクロコンピュータを主体として構成され、上記各種センサの検出結果を取り込み、これに基づきディーゼル機関の出力を制御するものである。
上記ECU30は、ディーゼル機関の出力制御を適切に行なうべく、燃料噴射制御を行う。そして、この燃料噴射制御に際しては、コモンレール12内の燃圧を、ディーゼル機関の運転状態や運転環境に応じて設定される目標燃圧にフィードバック制御する。
図2に、上記フィードバック制御の処理手順を示す。この処理は、ECU30により、例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、燃料噴射弁16を操作する際の指令噴射量を取り込む。この指令噴射量は、アクセルセンサ26によって検出されるアクセルペダルの操作量及びクランク角センサ24によって検出される回転速度に基づき、図示しない別の処理により算出されるものである。続くステップS12では、クランク角センサ24による回転速度の検出値を取り込む。そして、ステップS14では、指令噴射量と回転速度とに基づき、コモンレール12内の目標燃圧を設定する。
続くステップS16では、燃圧センサ20による燃圧の検出値を取り込む。続くステップS18では、燃圧の検出値を目標燃圧にフィードバック制御するための操作量を算出する。ここで、燃料ポンプ6の操作量は、吸入調量弁10に対する通電量である。詳しくは、吸入調量弁10に対するDutyである。上記燃料ポンプ6は、吸入調量弁10に対する通電量に応じて、吸入調量弁10の開度が連続的に調整されるものである。上記フィードバック制御は、PID制御である。
ステップS18において操作量が算出されると、ステップS20において、算出された操作量に応じて燃料ポンプ6が操作される。
ところで、実際の燃料ポンプ6の吐出能力には、燃料ポンプ6の構造上の個体差に起因したばらつきがある。図3(a)に、燃料ポンプ6(より正確には、吸入調量弁10)を通電操作したときのコモンレール12内の燃圧の挙動ばらつきを例示する。図3(a)の実線は、構造上の個体差ばらつきに起因した吐出能力ばらつきの中央特性(平均特性)を有した燃料ポンプ6についての通電操作による燃圧の挙動を示している。そして、図中、破線には、吐出能力ばらつきの上限及び下限に対応する燃料ポンプ6に対する通電操作による燃圧の挙動を示している。
このように燃料ポンプ6の吐出能力にばらつきがあるために、例えば吐出能力の下限値に対応する燃料ポンプ6を用いてコモンレール12内の燃圧を目標燃圧に制御する場合には、図3(b)に例示するように、目標燃圧に対して実際の燃圧が低下するおそれがある。こうした現象は、目標燃圧が上昇する過渡時や、指令噴射量が大きくなるところで生じやすい。
これに対し、目標燃圧が上昇する過渡時等において、燃料噴射量の上限ガードを設定することも考えられる。しかし、この場合、吐出能力の下限値に対応するものにおいても目標燃圧が追従できるように上限ガードをかけたのでは、吐出能力の上限値に対応する燃料ポンプ6にあっては、不要な噴射量制限がなされることとなる。これに対し、吐出能力の上限値に対応するものにおいて目標燃圧に追従できるように上限ガードをかけたのでは、吐出能力の下限値に対応する燃料ポンプ6等にあっては、目標燃圧へ追従させることができない。
更に、燃料ポンプ6の吐出能力は、燃料の温度に依存して変化する。このため、過渡時等において目標燃圧に追従させるために必要な圧送量が燃料ポンプ6の吐出限界を超える場合に燃料噴射量に上限ガードを設ける際のガード量は、燃料の温度によってもばらつき得る。なお、目標燃圧に追従させるために要求される燃料の圧送量自体も、燃料噴射装置の個体差等に依存したばらつきを有する。すなわち、例えば、燃料噴射時以外においても、燃料噴射弁16を介してコモンレール12から低圧燃料通路18へとリークする静的リークが生じているが、この静的リーク量は、燃料噴射弁16の構造上の個体差や、燃料温度に起因したばらつきを有する。こうした事情から、指令噴射量や回転速度に基づく上限ガードの設定は非常に困難なものとなっている。
そこで本実施形態では、燃圧センサ20によって検出される燃圧が目標燃圧よりも低いときに、燃料噴射量を制限する処理を行なう。以下、これについて詳述する。
図4に、上記処理の手順を示す。この処理は、ECU30により、例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS30において、検出される燃圧NPCに対する目標燃圧PFINの差圧ΔPCを算出する。続く、ステップS32では、差圧ΔPCに基づきコモンレール12内の燃圧を目標燃圧に追従させるために燃料噴射量制限が要求されるか否かの判定(圧力追従処置の要否判定)にかかる処理を行なう。
この処理は、具体的には、図5に示す処理となる。すなわち、ステップS40においてはディーゼル機関の出力トルクが増大される過渡時であるか否かを判断する。この判断は、例えばアクセルセンサ26によって検出されるアクセルペダルの踏み込み量が所定以上増大されるときや、目標燃圧の上昇量が所定以上となるときを過渡時判断することで行なえばよい。
続くステップS42では、先の図4に示したステップS30において算出された差圧ΔPCが閾値α以上であるか否かを判断する。この閾値αは、コモンレール12内の燃圧を目標燃圧に追従させる制御を行なうに際して燃料ポンプ6の吐出能力が不足しているか否かを判断するためのものである。そして閾値α以上であると判断されると、ステップS44において、圧力追従処置が要求される旨のフラグXPCUPをオンとする。これに対し、ステップS42において閾値α未満であると判断されるときには、フラグXPCUPをオフとする。
そして、上記ステップS40において過渡時でないと判断されるときや、ステップS44、S46の処理が完了するときには、先の図4のステップS32の処理が完了したとして、ステップS34に移行する。ステップS34では、圧力追従処置が要求されるか否かを判断する。そして、上記フラグXPCUPがオンとされているときには、圧力追従処置が要求されると判断され、ステップS36において、圧力追従処置を実施する。
このステップS36の処理は、詳しくは、図6に示す処理となる。
ここでは、まずステップS50において、燃料噴射量の上限ガード値GPcQを算出する。ここでは、検出される燃圧に対する目標燃圧の差圧ΔPCに基づき、上限ガード値を設定する。詳しくは、差圧ΔPCが大きいほど、上限ガード値を小さい値に設定すればよい。なお、この上限ガード値を、燃料の温度に応じて可変設定するようにしてもよい。すなわち、燃料の温度が低いほど燃料の粘性係数が増大することから、燃料の温度が低いほど燃料ポンプ6の吐出能力が低下する傾向にある。このため、燃料の温度が低いほど上限ガード値を小さい値に設定することが望ましい。また、上限ガード値を、指令噴射量や、目標燃圧、検出される燃圧等に応じて可変設定するようにしてもよい。すなわち、指令噴射量が大きいほどコモンレール12内の燃料の消費量が多いため、燃圧を目標燃圧に追従させるために要求される燃料が多くなる。一方、指令噴射量が多いときには目標燃圧が高い値に設定されることから、検出される燃圧や目標燃圧は、指令噴射量と相関を有するパラメータである。このため、検出される燃圧や目標燃圧、指令噴射量に基づき上限ガード値を可変設定することで、燃料の消費量が多いほど上限ガード値を小さい値とすることができ、ひいては、目標燃圧への追従性を向上させることができる。更に、一般に目標燃圧が低圧から上昇する場合、その上昇量が大きいほど目標燃圧に追従させるために燃料ポンプ6の吐出能力として高い値が要求される。このため、上昇量が大きいほど、上限ガード値を大きな値に設定することも望ましい。
ステップS50において上限ガード値が算出されると、ステップS52において指令噴射量QFINが、上限ガード値GPcQよりも大きいか否かを判断する。そして、上限ガード値よりも大きいと判断されるときには、ステップS54に移行し、燃料噴射量を制限する。この燃料噴射量の制限は、制限量を徐々に増大させることで行なう。具体的には、今回の指令噴射量QFIN(n)が、前回の指令噴射量QFIN(n−1)よりも所定量Δだけ低減される。
なお、指令噴射量を制限する際には、噴射時期を進角させる。これにより、噴射量制限によるディーゼル機関の出力トルクの減少を抑制することができる。
そして、上記ステップS52において上限ガード値GPcQ以下であると判断されるときや、ステップS54の処理が完了するときに、先の図4に示したステップS36が完了する。
なお、図4のステップS34において圧力追従処置が不要と判断されるときや、ステップS36の処理が完了するときには、この一連の処理を一旦終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)検出される燃圧が目標燃圧よりも低いことに基づき、燃料噴射量を制限した。このため、目標燃圧に追従させるために燃料噴射量の制限が実際に望まれるときに燃料噴射量を制限することができる。このため、燃料ポンプ6として、吐出能力が高いものが搭載されるものにとって噴射量制限を必要としない状況下にあっては、吐出能力の低いものが搭載されている場合にのみ噴射量が制限されることとなる。したがって、コモンレール12内の燃圧の目標燃圧への追従性を高く維持することができる。これにより、コモンレール12内の燃圧が目標燃圧に追従することから、排気特性の悪化を抑制することができる。また、要求される噴射量が燃料ポンプ6の吐出限界を上回ることにより検出される燃圧が目標燃圧から離間することに起因して、燃料噴射装置の異常診断処理が起動されたり、異常診断処理により燃料噴射装置に異常があるとの誤判断がなされたりすることを好適に回避することもできる。
(2)燃料噴射量を制限するための上限ガード値GPcQを、検出される燃圧に対する目標燃圧の差圧ΔPC、検出される燃圧、目標燃圧、燃料噴射弁16に対する指令噴射量及び燃料の温度の少なくとも1つに基づき可変設定した。これにより、目標燃圧に追従させるために必要な燃料量をコモンレール12内に保持することができ、ひいては、目標燃圧に適切に追従させることができる。
(3)燃料噴射量を制限するに際し、該制限量を徐々に増大させることで、ディーゼル機関の出力トルクの急激な変化を抑制又は回避することができる。
(4)燃料噴射量が制限されるとき、燃料噴射時期を進角させることで、出力トルクの減少を抑制することができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態においては、過渡時以外であっても、検出される燃圧が目標燃圧よりも低いことに基づき燃料噴射量を制限する。
図7に、本実施形態における圧力追従処置の要否判定処理の手順を示す。この処理は、先の図4に示したステップS32の処理として行なわれる。
ここでは、まずステップS60において、検出される燃圧に対する目標燃圧の差圧ΔPCが閾値α以上であるか否かを判断する。そして、閾値α以上であると判断されると、ステップS62において、計時カウンタの値Cpcをインクリメントする。続くステップS64では、カウンタ値Cpcが所定値β以上であるか否かを判断する。ここで所定値βは、差圧ΔPCが閾値α以上となったことの要因が、目標燃圧に追従させるために要求される燃料量が燃料ポンプ6の吐出限界を上回ったことによるものか否かを判断するためのものである。そして、ステップS64において所定値β以上であると判断されると、ステップS66において、圧力追従処置が要求される旨のフラグXPCUPをオンとする。これに対し、所定値β未満であると判断されると、ステップS68において上記フラグXPCUPをオフとする。
なお、上記ステップS60において閾値α未満であると判断されステップS70においてカウンタ値を初期化したときや、ステップS66、S68の処理が完了するときには、先の図4のステップS32の処理が完了する。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)〜(4)の効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(5)検出される燃圧に対する目標燃圧の差圧ΔPCが閾値α以上である状態の継続時間が所定値β以上となるとき燃料噴射量を制限した。これにより、燃圧センサ20の出力にノイズが混入すること等に起因して燃料ポンプ6の吐出能力が不足していると誤判断され、燃料噴射量が制限されることを好適に回避することができる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について、先の第2の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図8に、本実施形態における圧力追従処置の要否判定処理の手順を示す。この処理は、先の図4に示したステップS32の処理として行なわれる。
ここでは、まずステップS70において、検出される燃圧に対する目標燃圧の差圧ΔPCが、噴射量制限が要求される値であるか否かを判断する閾値γを算出する。ここでは、検出される燃圧、目標燃圧、指令噴射量の少なくとも1つに基づき閾値γを設定する。これは以下の理由による。
コモンレール12内の燃圧が高いときと低いときとでは、燃料噴射に伴う燃圧の変動量が互いに異なる。一般的には、燃圧が高いときほど変動量が大きくなる傾向にある。そして、閾値γをこの変動量以下に設定すると、検出される燃圧が目標燃圧よりも低くなっても、その要因が、要求される燃料量が燃料ポンプ6の吐出限界を超えていることであるか否かを判断することができない。このため、検出される燃圧や目標燃圧に応じて閾値γを可変設定することで、閾値γを、それぞれの変動量にとって適切な値とする。詳しくは、検出される燃圧や目標燃圧が高いほど、閾値γを大きい値に設定する。
また、指令噴射量が大きいほど、燃料噴射に伴う燃圧の変動量が大きくなる。そして、閾値γをこの変動量以下に設定すると、検出される燃圧が目標燃圧よりも低くなっても、その要因が、要求される燃料量が燃料ポンプ6の吐出限界を超えていることであるか否かを判断することができない。このため、指令噴射量が大きいほど閾値γを大きい値に設定する。
こうして閾値γが算出されると、ステップS72において、差圧ΔPCが閾値γ以上か否かを判断し、それに応じてステップS74〜S82において先の図7のステップS62〜S70の処理を行なう。
以上説明した本実施形態によれば、先の第2の実施形態の効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(6)検出される燃圧、目標燃圧、指令噴射量の少なくとも1つに基づき閾値γを可変設定することで、指令噴射量が変動した場合であれ、燃料噴射に伴う燃圧の変動によって誤って噴射量制限が行なわれることを回避することができる。
(第4の実施形態)
以下、第4の実施形態について、先の第2の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、過渡時以外に圧力追従処置を行なったにもかかわらず、検出される燃圧に対する目標燃圧の差圧ΔPCが減少しないか、減少速度が小さいときに、燃料噴射装置の異常診断処理を起動させる。
図9に、上記異常診断処理を起動させる処理の手順を示す。この処理は、ECU30により、例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS90において、圧力追従処置がなされたか否かを判断する。すなわち、先の図6のステップS54に示したように、今回の指令噴射量が前回の指令噴射量に対して所定量Δだけ低減される処理が1回以上なされたか否かを判断する。そして、圧力追従処置がなされたと判断されると、ステップS92において、指令噴射量QFINが上限ガード値GPcQ以下であるか否かを判断する。そして、上限ガード値GPcQ以下であると判断されると、ステップS94において、検出される燃圧に対する目標燃圧の差圧ΔPCが低減されたか否かを判断する。詳しくは、検出される燃圧が、目標燃圧から所定値εだけ低い値以上となったか否かを判断する。この所定値εは、指令噴射量が上限ガード値GPcQ以下となった際に、検出される燃圧の目標燃圧への追従性として想定されるものに基づいて設定されている。すなわち、燃料ポンプ6の吐出能力が下限にあたるものであり、燃料の温度が低く、燃料噴射装置のリーク量も正常時の最大値として想定されるものとしたときに、噴射量を上限ガード値GPcQ以下とすることで燃圧がどれだけ上昇するかに基づき設定される。
ステップS94において検出される燃圧の上昇量が不十分であると判断されるときには、ステップS96において過渡時であるか否かを判断する。この判断は、先の図5のステップS40の処理と同様である。
そして過渡時でないと判断されるときには、ステップS98において燃料噴射装置の異常診断処理を起動する。この処理としては、例えば燃料ポンプ6が複数のプランジャを備える場合においてその一部のプランジャが固着して圧送不能となっている異常の有無を診断する処理等がある。
なお、ステップS90、S92において否定判断がなされるときや、ステップS94、S96において肯定判断がなされるとき、ステップS98の処理が完了するときには、この一連の処理を一旦終了する。
以上説明した本実施形態によれば、先の第2の実施形態に加えて更に以下の効果が得られるようになる。
(7)燃料噴射量の制限がなされているにもかかわらず、差圧ΔPCの減少量が所定値εによって定まる基準値以下であるときに、燃料噴射装置の異常診断処理を起動させた。こうした状況においては、目標燃圧に対して検出される燃圧が離間する要因が、指令噴射量が多量であることによって、目標燃圧に追従させるために要求される燃料量が燃料ポンプ6の吐出限界を上回ることではないと考えられる。このため、こうした状況下、異常診断処理を起動することで、燃料噴射装置の異常の有無を迅速且つ精度良く診断することができる。
(第5の実施形態)
以下、第5の実施形態について、先の第4の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図10に、上記異常診断処理を起動させる処理の手順を示す。この処理は、ECU30により、例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS100において、先の図9のステップS90と同様、圧力追従処置がなされたか否かを判断する。続くステップS102においては、検出される燃圧に対する目標燃圧の差圧ΔPCの変化速度が予め定められた変化速度Bよりも小さいか否かを判断する。ここで、先の図6のステップS54の処理により、今回の指令噴射量が前回の指令噴射量に対して所定量Δだけ低減される処理が1回以上なされると、指令噴射量の低減に応答して差圧ΔPCが減少すると考えられる。このため、指令噴射量の低減に対する応答の有無によって、燃料噴射装置の異常の有無を予測することができる。ここで、差圧ΔPCの変化速度は、負であることが、換言すれば差圧ΔPCが減少することが想定されている。また、変化速度Bも負の値とされている。また、変化速度Bは、指令噴射量が所定量Δずつ低減されることによる上記差圧ΔPCの変化速度として想定される最大値(変化速度の絶対値の最小値)に設定される。
上記ステップS102において差圧ΔPCの変化速度が変化速度B以上と判断されるときには、ステップS104において、先の図9のステップS96と同様、過渡時であるか否かを判断する。ステップS104において過渡時でないと判断されるときには、ステップS106において、先の図9のステップS98と同様、燃料噴射装置の異常診断処理を起動する。
なお、上記ステップS100において否定判断がなされるときや、ステップS102、S104において肯定判断がなされるとき、ステップS106の処理が完了するときには、この一連の処理を一旦終了する。
以上説明した本実施形態によっても、先の第4の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第6の実施形態)
以下、第6の実施形態について、先の第2の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
上記第2の実施形態では、噴射量制限の後、差圧ΔPCが閾値α未満となると噴射量制限を解除した。これに対し、本実施形態では、噴射量制限の後、差圧ΔPCが閾値α未満となるとき、噴射量の制限量を徐々に低減する。
図11に、本実施形態にかかる圧力追従処置の処理手順を示す。この処理は、ECU30により、例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS110において、圧力追従処置が要求される旨のフラグXPCUPがオフとされているか否かを判断する。そして、オフとされていると判断されるときには、ステップS112、S114において、先の図7のステップS60〜S66の処理と同様の処理を行なう。
一方、上記フラグXPCUPがオンとされているときには、ステップS116において差圧ΔPCが閾値α以上であるか否かを判断する。そして、閾値α以上であると判断されると、ステップS118において先の図6の処理を行なう。一方、ステップS116において閾値α未満であると判断されるときには、ステップS120において、前回の指令噴射量QFIN(n−1)に所定量Δを加えたものが、アクセルペダルの操作量と回転速度とに基づく要求噴射量以下であるか否かを判断する。そして、要求噴射量以下であると判断されると、ステップS122において、今回の指令噴射量QFIN(n)を、前回の指令噴射量QFIN(n)よりも所定量Δだけ多い量として設定する。
そして、上記ステップS120において要求噴射量を上回ると判断されるときや、ステップS122の処理が完了すると、ステップS124において、検出される燃圧NPCが目標燃圧PFINに追従したか否かを判断する。この処理は、先の図9のステップS94と同様である。
そして、検出される燃圧が目標燃圧に追従したと判断されると、ステップS126において、上記フラグXPCUPをオフとする。なお、上記ステップS112において否定判断がなされるときや、ステップS118の処理が完了するとき、ステップS124において否定判断がなされるとき、ステップS126の処理が完了するときには、この一連の処理を一旦終了する。
以上説明した本実施形態によれば、先の第2の実施形態の効果に加えて、更に以下の効果が得られるようになる。
(8)燃料噴射量の制限を行なった後、検出される燃圧に対する目標燃圧の差圧が減少することが検出されるとき、燃料噴射量の制限量を徐々に低減した。これにより、出力トルクの急激な変化を抑制することができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記各実施形態では、噴射量の制限量を徐々に増大させる処理を、前回の指令噴射量から所定量Δを減算したものを今回の指令噴射量とすることで行なったがこれに限らない。例えば、上限ガード値を徐々に小さい値に変更する処理としてもよい。これは、例えば先の図6のステップS50において上限ガード値GPcQを算出した後、噴射量制限を行なう処理の周期毎に、実際に用いる上限ガード値を、GPcQよりも大きな値から所定量ずつ低減する処理として実現することができる。
・上記第6の実施形態では、噴射量の制限量を徐々に減少させる処理を、前回の指令噴射量から所定量Δを加算したものを今回の指令噴射量とすることで行なったがこれに限らない。例えば、上限ガード値を徐々に大きい値に変更する処理としてもよい。
・先の図7、図8に示した処理では、過渡時である場合とない場合とで、閾値αや所定値βを互いに同一の値とした。しかし、これらを過渡時である場合とない場合とで各別に設定してもよい。例えば、目標燃圧が大きく上昇するときに、検出される燃圧を目標燃圧に迅速に追従させるためには、指令噴射量を制限する処置を迅速に行なうことが有効であるため、過渡時の方が過渡時でないときよりも所定値βを小さくする等の設定も有効である。
・先の図9、図10に示した処理において、過渡時であるとの判断を除いてもよい。
・内燃機関としては、ディーゼル機関に限らず、例えば筒内噴射式ガソリン機関であってもよい。また、燃料ポンプ6としては、吸入調量弁10を備えるものに限らない。
第1の実施形態におけるエンジンシステムの全体構成を示す図。 コモンレール内の燃圧を目標燃圧にフィードバック制御する処理手順を示すフローチャート。 燃料ポンプの吐出能力のばらつきを示す図。 上記実施形態における燃料噴射量の制限処理にかかるメインルーチンを示すフローチャート。 上記メインルーチンにおいて、特に圧力追従処置の要否判定処理の手順を示すフローチャート。 上記メインルーチンにおいて、特に圧力追従処置の処理手順を示すフローチャート。 第2の実施形態における圧力追従処置の要否判定処理の手順を示すフローチャート。 第3の実施形態における圧力追従処置の要否判定処理の手順を示すフローチャート。 第4の実施形態における圧力追従処置後の処理の手順を示すフローチャート。 第5の実施形態における圧力追従処置後の処理の手順を示すフローチャート。 第6の実施形態における燃料噴射量の制限処理の手順を示すフローチャート。
符号の説明
6…燃料ポンプ、12…コモンレール、30…電子制御装置(ECU)。

Claims (8)

  1. 燃料を高圧状態で蓄える蓄圧室と、該蓄圧室に燃料を加圧供給する燃料ポンプと、前記蓄圧室に蓄えられた燃料を噴射する燃料噴射弁とを備える車載内燃機関の燃料噴射装置について、該噴射装置を操作することで燃料噴射制御を行なう燃料噴射制御装置において、
    前記蓄圧室内の燃圧を検出する検出手段の検出結果を取り込む手段と、
    前記検出される燃圧を目標燃圧にフィードバック制御する制御手段と、
    前記検出される燃圧が前記目標燃圧よりも低いことに基づき、前記燃料噴射弁の燃料噴射量を制限する制限手段とを備え
    前記制限手段は、前記燃料噴射量を制限するに際し、該制限量を徐々に増大させることを特徴とする燃料噴射制御装置。
  2. 前記制限手段は、前記検出される燃圧に対する前記目標燃圧の差圧が予め定められた閾値以上である否かを判断する判断手段と、該閾値以上であるときにその状態の継続時間を計時する計時手段と、該計時される継続時間が所定以上となるとき前記燃料噴射量を制限する手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の燃料噴射制御装置。
  3. 前記制限手段は、前記検出される燃圧に基づき前記閾値を可変設定する処理、前記目標燃圧に基づき前記閾値を可変設定する処理、および前記燃料噴射弁に対する指令噴射量が大きいほど前記閾値を大きい値に設定する処理の少なくとも1つを行う手段を更に備えることを特徴とする請求項2記載の燃料噴射制御装置。
  4. 前記制限手段は、前記燃料噴射量を制限するための上限ガード値を、前記燃料の温度に基づき可変設定する手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の燃料噴射制御装置。
  5. 前記制限手段により燃料噴射量が制限されるとき、前記燃料噴射時期を進角させる進角手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の燃料噴射制御装置。
  6. 前記制限手段により燃料噴射量の制限量が徐々に増大されるに際し、前記検出される燃圧に対する前記目標燃圧の差圧の変化量に基づき、前記燃料噴射装置の異常診断処理を起動させる起動手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の燃料噴射制御装置。
  7. 前記制限手段により燃料噴射量が制限されるに際し、前記検出される燃圧に対する前記目標燃圧の差圧が減少しないとき、前記燃料噴射装置の異常診断処理を起動させる起動手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の燃料噴射制御装置。
  8. 前記制限手段は、前記燃料噴射量の制限を行なった後、前記検出される燃圧に対する前記目標燃圧の差圧が減少することが検出されるとき、前記燃料噴射量の制限量を徐々に低減することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の燃料噴射制御装置。
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