JP4491575B2 - 中間転写シート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、中間転写方式の熱転写記録方法に使用される中間転写シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、熱転写記録媒体の熱転写インク層をサーマルヘッドなどの熱記録手段により画像データに基づいて選択加熱、転写して、受像体上にインクの画像パターンを形成する熱転写記録方法は広く用いられている。
【0003】
特に、熱転写記録媒体の熱転写インク層をサーマルヘッドなどで選択加熱、転写して一旦中間転写シート上に画像を形成し、この中間転写シート上の画像をサーマルヘッドや加熱ロールなどにより加熱して最終の画像受像体上に再転写させる中間転写方式による熱転写記録方法は、最終画像受像体の材質を選ばず、あらゆるものに転写できる方法として有用な方法である。
【0004】
この中間転写方式による熱転写記録方法が利用されるものとしては、クレジットカード、メンバーズカード等のIDカード類やパスポート等があり、これらは改ざんや偽造防止の点から最終画像受像体上に形成された画像の堅牢性が非常に重要となる。
【0005】
従来技術においては、中間転写シートに熱硬化タイプの樹脂等からなる保護層を設けているが、再転写時のエッジのキレ性に問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来技術の問題点に鑑み、中間転写方式による熱転写記録方法において、再転写時の転写性を向上せしめ、かつ得られた最終画像受像体上の画像に優れた保護機能を付与せしめ得る中間転写シートを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、再転写時の転写性を向上せしめ、かつ最終画像受像体上に形成される画像の耐擦過性等の保護性能を大幅に向上させるため、中間転写シートを構成する転写層が、バインダ−成分としての熱可塑性樹脂と耐摩擦剤としての平均粒径が5〜25μmである無機層状化合物の粒子を含有することにより、再転写時の転写性と共に画像保護性能を飛躍的に向上させることに成功したものである。
【0008】
すなわち本発明は、下記中間転写シートを提供する。
中間転写方式による熱転写記録方法に使用する中間転写シートであって、基材上に、少なくとも、転写層が設けられ、該転写層がバインダ−成分としての熱可塑性樹脂と耐摩擦剤としての平均粒径が5〜25μmである無機層状化合物の粒子を含有し、含有する無機層状化合物の粒子が下記の要件を満足することを特徴とする中間転写シート。
(1)平均粒径が異なる2種以上の粒子群からなる。
(2)無機層状化合物の粒子全量に対して、平均粒径が0.5μm以上、5μm未満の粒子群を60〜95重量%含み、かつ平均粒径が5μm以上、25μm以下の粒子群を5〜40重量%含む。
(3)粒子群の間の平均粒径の差が5μm以上であり、粒径分布曲線が複数のピーク形状となる。
(4)転写層における無機層状化合物粒子の含有量が、バインダ−成分100重量部に対して、20〜100重量部である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。
【0010】
まず、図1に基づいて本発明の中間転写シートの層構成を説明する。図1は本発明の中間転写シートの基本的な態様の層構成を示すものであり、基材1上に、転写層2が設けられている。
【0011】
基材1は、熱転写記録媒体から中間転写シートへの転写時および中間転写シートから最終画像受像体への転写時の熱や圧力で軟化変形しない耐熱性を有するフィルムが好ましい。このようなフィルムとしては、公知の熱転写記録媒体あるいは中間転写シートにおいて基材として使用されている各種材質のフィルムを使用することができる。例えば、厚さ4〜100μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステルフィルム等が好ましく使用できる。
【0012】
転写層2は熱転写記録媒体から転写される画像を中間転写シートに接着させる受像層としての機能と、中間転写シート上の画像を最終画像受像体に転写させる際の接着層としての機能と、最終画像受像体上に転写された画像を保護する機能とを共に有する層である。
【0013】
転写層2の保護機能には、画像の外部からの化学的侵食を防ぐ機能と機械的損傷を防ぐ機能が含まれる。この両方の機能を満たすため、転写層2は、バインダー成分としての熱可塑性樹脂と耐摩擦剤としての無機層状化合物の混合物で構成するのが好ましい。
【0014】
まず、熱可塑性樹脂について説明すると、転写層2のバインダー成分の主成分として熱可塑性樹脂を使用することにより、最終的に受像体に転写された画像を引っかいた場合等においても傷の発生を少なくすることができ、さらに酸、アルカリ、アルコール、灯油等の薬品の浸透を防ぎ、画像への影響を防止することができる。また、軟質塩化ビニルシートやプラスチック消しゴム等を接触させた場合でも、これらに含まれる可塑剤の画像への移行を防止することができる。
【0015】
使用できる熱可塑性樹脂としてはエポキシ樹脂、線状飽和ポリエステル等のポリエステル系樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリロニトリル等のアクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリビニルブチラール、スチレンーブタジエン共重合物、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これら熱可塑性樹脂は単独で使用してもよく、また2種以上を併用してもよい。また、前記熱可塑性樹脂としては、ガラス転移点(Tg)が40℃以上、110℃以下であるのが好ましい。ガラス転移点が40℃未満であると、保護機能が劣る傾向があると共に、熱転写記録媒体から中間転写シートへ転写を行う前の中間転写シートの未使用時において、この中間転写シートを巻いた状態で保存しているとブロッキングが生じたり、また転写後においては、画像ににじみ等が生じる場合がある。一方、ガラス転移点が110℃を超えると、熱転写記録媒体から中間転写シートへの画像の転写に高い温度が必要となり、この転写に用いるサーマルヘッドに大きな負荷がかかり、また最終的な画像受像体への再転写時にも高温が必要となり、画像受像体を損傷するおそれが生じる。
【0016】
保護機能の点から、バインダー成分は前記熱可塑性樹脂を主体とするものが好ましく、たとえばバインダー成分中での含有量が40重量%以上であるのが好ましい。また、熱転写記録媒体として、いわゆるレジンタイプ(インク層のバインダー成分が樹脂を主成分とするもの)を使用する場合は、転写層は前記熱可塑性樹脂を主体とするものが好ましく、たとえば転写層中における熱可塑性樹脂の含有量が30重量%以上であるのが好ましい。
【0017】
つぎに、無機層状化合物について説明すると、前記熱可塑性樹脂を主成分とするバインダー成分に無機層状化合物を分散した混合物の層を形成した場合、無機層状化合物はバインダー中でへき開し、扁平な薄片状粒子となり、この薄片状粒子が一片一片ランダムに塗布面と平行に平板状態で高密度に微分散している。この形態での微分散が、無機層状化合物を添加していない樹脂からなる転写層や、樹脂にシリカのような球状あるいは不定形粒子を分散した転写層に比較して、外部からのストレスによるインク層破壊に対して極めて強靱な抵抗力を発揮する。その結果、耐擦過性等の保護機能の優れた転写層を得ることができる。さらに、この無機層状化合物粒子を含有する転写層は再転写時のキレ性が良好である。
【0018】
無機層状化合物としては、タルク、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、テニオライト、ゼオライト、リン酸ジルコニウム、チタン酸塩(K2Ti49)、ニオブ酸塩(K4Nb617)、グラファイト、硫化物(MoS2)、および白雲母、ソーダ雲母、燐雲母等の天然雲母、さらには、合成スメクタイト、フッ素系、珪素系等の膨張性、非膨張性の合成雲母等を使用できる。これら無機層状化合物は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。転写層中における無機層状化合物の粒子の粒径が小さすぎると、耐擦過性等の保護機能が低下する傾向があり、一方大きすぎると、熱転写後の転写層の表面の平滑性が低下し、光沢感がなくなる傾向がある。この点から、転写層中における無機層状化合物の粒子は平均粒径が0.5〜25μmの範囲にあるものが好ましい。ここで、無機層状化合物の粒子の平均粒径はレーザーによる光散乱法により測定された値をいう。
【0019】
本発明においては、前記無機層状化合物の粒子が、平均粒径が異なる2種以上の粒子群からなるのが、保護性能の点から好ましい。前記の図1はこの実施態様の一実施例の概略部分断面図である。図1において、転写層2中に平均粒径が異なる粒子群3、粒子群4が分散されている。粒子群3は平均粒径が小さな粒子群であり、粒子群4は平均粒径が大きな粒子である。粒子群3、粒子群4はそれぞれ1種類の無機層状化合物からなるものであってもよく、それぞれ2種類以上の無機層状化合物からなるものであってもよい。また、粒子群3と粒子群4とは、相互に同一種類の無機層状化合物からなるものであってもよく、異なる種類の無機層状化合物からなるものであってもよい。この実施態様において保護性能がとりわけ優れている理由は定かではないが、図1に示されるように、大きさの異なる粒子群3、4が混在した方が、単一の平均粒径の粒子群単独の場合よりも、転写層の平面方向に、緻密に無機層状化合物の扁平状粒子が並ぶからと考えられる。それにより画像の保護機能がより向上する。
【0020】
前記実施態様においては、前記平均粒径が異なる2種以上の粒子群が、その全量に対して、平均粒径が0.5μm以上、5μm未満の粒子群A(粒子群Aは、さらに、この平均粒径の範囲内で平均粒径が異なる2種以上の粒子群からなっていてもよい)を60〜95重量%含み、かつ平均粒径が5μm以上、25μm以下の粒子群B(粒子群Bは、さらに、この平均粒径の範囲内で平均粒径が異なる2種以上の粒子群Bからなっていてもよい)を5〜40重量%含むのがより好ましい。平均粒径が5μm以上、25μm以下の粒子群Bの割合が40重量%を超えると、熱転写後の転写層の表面が凹凸となり、画像品位を損なう等の不具合が発生する傾向がある。一方、平均粒径が5μm以上、25μm以下の粒子群Bの割合が5重量%未満となると、転写層中に平均粒径が異なる少なくとも2種の粒子群を含むことによる緻密に無機層状化合物の扁平状粒子が並ぶという効果が得られない傾向がある。この実施態様においては、さらに、前記平均粒径が異なる2種以上の粒子群A、Bの間の平均粒径の差が5μm以上であり、粒径分布曲線が複数のピーク形状となることが好ましい。たとえば、前記平均粒径が0.5μm以上、5μm未満の粒子群Aが粒径分布曲線において単一のピーク形状を示すものであり、前記平均粒径が5μm以上、25μm以下の粒子群Bが粒径分布曲線において単一のピーク形状を示すものである場合、それらの平均粒径の差が5μm以上あるのが好ましい。また、前記平均粒径が5μm以上、25μm以下の粒子群Bがこの平均粒径の範囲内で平均粒径が異なる2種の粒子群B1(粒径分布曲線において単一のピーク形状を示す、平均粒径が小さい)と粒子群B2(粒径分布曲線において単一のピーク形状を示す、平均粒径が大きい)からなっていている場合、粒子群Aと粒子群B1の平均粒径の差が5μm以上であり、粒子群B1と粒子群B2の平均粒径の差が5μm以上であるのが好ましい。
【0021】
転写層2中における無機層状化合物粒子の含有量は、バインダー成分100重量部に対し3〜150重量部、とくに20〜100重量部の範囲が好ましい。無機層状化合物粒子の含有量が前記範囲未満では、無機層状化合物粒子の含有による画像保護機能の向上が充分に発現出来ない。一方、無機層状化合物粒子の含有量が前記範囲を超えると、転写不良を起こす傾向がある。
【0022】
転写層2の層厚さは、1〜10μm程度とすることが好ましい。厚さが小さすぎると耐摩耗効果等の保護膜としての効果が不十分となり、一方大きすぎると最終画像受像体への転写性が悪くなる。
【0023】
転写層2には、必要に応じて、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、界面活性剤、偽造防止のための蛍光性物質や特定の赤外線を吸収する化合物、磁性材料等を本発明の目的を損なわない範囲内で適宜添加することができる。さらに、ブロッキング防止を目的として、各種フィラーや天然ワックス、合成ワックス等を添加することができる。このようなフィラーとしては、例えば、テフロン(ポリテトラフルオロエチレン)系微粒子、シリコーン樹脂微粒子、ベンゾグアナミン樹脂−メラミン樹脂縮合物微粒子、ポリエチレンパウダー、デンプン、炭酸カルシウム、酸化チタン、タルク、カオリン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、シリカ等をあげることができる。また、これらフィラーの添加量は、転写層2のバインダー成分100重量部に対して1〜20重量部の範囲が好ましい。
【0024】
基材1と転写層2との間には離型層を設けてもよい。離型層は再転写時に基材1から転写層2を剥がれやすくするための層である。離型層は、ワックス、熱可塑性樹脂、またはこれらの混合物で形成することができる。ワックスとしては、たとえばパラフィンワックス、カルナバワックス、キャンデリラワックス、モンタンワックス、ポリエチレンワックス、マレイン化ワックス等が挙げられ、熱可塑性樹脂としては、たとえばエポキシ樹脂、線状飽和ポリエステル等のポリエステル系樹脂、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸2−ナフチル、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリロニトリル等のアクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリビニルベンゼン、ポリビニルブチラール樹脂、酢酸セルロース等のセルロース誘導体等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらワックス、熱可塑性樹脂はそれぞれ単独で使用してもよく、また2種以上を併用してもよい。保護機能の点からは、熱可塑性樹脂を主成分とするのが好ましい。
【0025】
離型層には、転写層2と同様に無機層状化合物粒子を添加できる。使用できる無機層状化合物の種類、平均粒径、離型層における無機層状化合物粒子の含有量等は転写層2の場合と同様でよい。
【0026】
本発明の中間転写シートにおいて、基材の転写層を設ける側の反対面(裏面)に耐熱性樹脂からなるスティック防止層を設けてもよい。スティック防止層には滑剤、帯電防止剤等を含有させてもよい。
【0027】
本発明の中間転写シートは、熱転写記録媒体の熱転写インク層を選択加熱、転写して一旦中間転写シート上に画像を形成し、この中間転写シート上の画像を加熱して最終画像受像体に再転写させる中間転写方式による熱転写記録方法に使用される。本発明の中間転写シートへの画像形成は、サーマルヘッド等を用いる一般的な熱転写方式により行うことができ、中間転写シートから最終画像受像体への画像の再転写は、サーマルヘッドや加熱ロール等を用いる方法で行うことができる。
【0028】
【実施例】
つぎに本発明を実施例をあげて説明する。
【0029】
参考例1,実施例〜3および比較例1〜3
図1または図2に示す層構成を有する中間転写シートを作製した。参考例1、実施例〜3、比較例1〜3において、基材としては厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた。
【0030】
以下に、参考例1、実施例〜3、比較例1〜3における中間転写シートの作成について詳しく説明する。
【0031】
参考例1
基材上に厚さ3μmの転写層を形成して、図1に示す層構成の中間転写シートを作成した。転写層インクとして下記処方のものを用いた。
〔転写層インク処方〕
成 分 重量%
無機層状化合物:合成スメクタイト(平均粒径15μm) 2
アクリル樹脂(Tg:105℃) 10
ポリエステル樹脂(Tg:83℃) 5
分散剤 1
トルエン 82
【0032】
実施例2
基材上に厚さ3μmの転写層を形成して、図1に示す層構成の中間転写シートを作成した。転写層インクとして下記処方のものを用いた。
〔転写層インク処方〕
Figure 0004491575
【0033】
実施例3
基材上に厚さ3μmの転写層を形成して、図1に示す層構成の中間転写シートを作成した。転写層インクとして下記処方のものを用いた。
〔転写層インク処方〕
Figure 0004491575
【0034】
比較例1
基材上に厚さ3μmの転写層を形成して、図1に示す層構成の中間転写シートを作成した。転写層インクとして下記処方のものを用いた。
〔転写層インク処方〕
Figure 0004491575
【0035】
比較例2
基材上に厚さ3μmの転写層を形成して、図1に示す層構成の中間転写シートを作成した。転写層インクとして下記処方のものを用いた。
〔転写層インク処方〕
Figure 0004491575
【0036】
比較例3
基材上に厚さ2μmの保護層、厚さ1μmの受像層を順次形成して、図2に示す層構成の中間転写シートを作成した。ここで、保護層5とは、最終画像受像体へ転写された画像を保護するための層であり、受像層6とは、中間転写シート上に熱転写記録媒体からインクが転写される際に、該インクの画像が形成される層である。保護層インクとして下記処方のものを用いた。受像層インクとして比較例2における転写層インクと同じ処方のものを用いた。
〔保護層インク処方〕
Figure 0004491575
【0037】
<評価試験>
(1)熱転写記録媒体の作成
表1に示すイエロー、マゼンタ、シアン色の3色のインクを調製し、それらを裏面にスティック防止処理を施した厚さ4.5μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上にグラビアコーティング法にて乾燥塗布厚さが1.5μmになるように塗布、乾燥して、イエロー、マゼンタ、シアン色のインク層がフィルム面上に並べて配列された熱転写記録媒体を得た。
【0038】
【表1】
Figure 0004491575
【0039】
(2)印画方法
試作熱転写プリンター(サーマルヘッドの発熱素子密度:300ドット/25.4mm)にて、前記(1)で得た熱転写記録媒体を用いて比較例1、実施例〜3および比較例1〜3で得られた各中間転写シートの転写層上にカラー画像テストパターンを印画した。
【0040】
次に、最終受像体としての厚さ100μmの白色ポリエチレンテレフタレートフィルムと前記中間転写シートの印画面とを重ね合わせ、中間転写シート側から加熱ローラーで加圧・加熱(加熱温度:150℃)して、カラー画像を最終受像体上に再転写させた。
【0041】
(3)耐擦過性評価方法
それぞれの最終受像体に転写したカラー画像について、該カラー画像上を加重49,000Paにて綿布を300往復させる耐ストレス試験(試験機:クロックメーター)を行い、カラー画像の損傷程度を目視観察し、転写層による画像保護効果(耐擦過性)を下記の基準で比較評価した。結果を表2に示す。
【0042】
◎:画像損傷無し
○:目に見える画像損傷が少しあり
△:目に見える画像損傷がかなりあり
×:画像損傷が激しい
【0043】
(4)画像のエッジのキレ性
それぞれの最終受像体に転写したカラー画像について、画像を目視観察し、下記の基準でエッジのキレ性を評価した。
【0044】
○:エッジ部にバリが発生していない
△:エッジ部にバリが少しある
×:エッジ部にバリが多い
【0045】
【表2】
表 2
Figure 0004491575
【0046】
【発明の効果】
本発明の中間転写シートを中間転写方式による熱転写記録方法に使用することによって、再転写時の転写性が良好で、かつ最終画像受像体上に得られた画像に良好な保護機能を付与せしめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の中間転写シートの一実施例を示す概略部分断面図である。
【図2】従来例の中間転写シートを示す概略部分断面図である。
【符号の説明】
1 基材
2 転写層
3、4 無機層状化合物粒子
5 保護層
6 受像層

Claims (1)

  1. 中間転写方式による熱転写記録方法に使用する中間転写シートであって、基材上に、少なくとも、転写層が設けられ、該転写層がバインダ−成分としての熱可塑性樹脂と耐摩擦剤としての平均粒径が5〜25μmである無機層状化合物の粒子を含有し、含有する無機層状化合物の粒子が下記の要件を満足することを特徴とする中間転写シート。
    (1)平均粒径が異なる2種以上の粒子群からなる。
    (2)無機層状化合物の粒子全量に対して、平均粒径が0.5μm以上、5μm未満の粒子群を60〜95重量%含み、かつ平均粒径が5μm以上、25μm以下の粒子群を5〜40重量%含む。
    (3)粒子群の間の平均粒径の差が5μm以上であり、粒径分布曲線が複数のピーク形状となる。
    (4)転写層における無機層状化合物粒子の含有量が、バインダ−成分100重量部に対して、20〜100重量部である。
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