JP4491241B2 - 安定化された天然カンナビノイド調剤 - Google Patents

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Description

本発明は、天然のカンナビノイド化合物、特にΔ−テトラヒドロカンナビノール(THC)を安定化する製薬学的調剤に関する。本発明はさらに該調剤の調製法に関する。
いくつかの天然の供給源から得ることができるが、通常はカンナビス・サチバ(Cannabis Sativa)から得られる天然のカンナビノイド化合物は、多様な疾患の処置のための治療薬として用いられ得る。天然のカンナビノイド化合物の概覧に関し、非特許文献1を参照されたい。天然のカンナビノイド化合物の例はTHCであり、それはMarinol(一般的名称、ドロナビノール(dronabinol))として市販されている。現在THCは、経口的投与のための軟質ゼラチンカプセルとして調製され、その場合、薬剤が油中に溶解される。欠点は、この調剤中でTHCが安定でないことである。結局、それを低温(4℃)で保存しなければならない。化合物の低い安定性及び冷蔵庫中で製薬学的調剤を保存する必要性が、製薬学的製品にとって重大な欠点であることは明らかである。
Cannabis,David T.Brown編集,Harwood Academic Publishers,1998年,ISBN 90−5702−291−5
本発明の目的は、THCのような不安定な天然のカンナビノイド化合物のための調剤であって、周囲条件において長時間それらを保存することができるようなやり方で化合物の安定性を向上させる調剤を提供することである。本発明のさらなる目的は、乾燥粉末状態で薬剤物質を得る方法を提供することである。乾燥状態は他の投薬形態、例えば肺的送達のための乾燥粉末調剤及び経口的又は舌下投与のための錠剤を開発する可能性を与える。
国際公開第9932107号パンフレットは、二相送達又は微小球送達系中におけるTHCの可溶化のためのシクロデキストリンの使用を開示している。シクロデキストリンの可溶化作用は、いわゆる包接錯体(inclusion complexes)又はゲスト−ホスト錯体(guest−host complexes)の形成により引き起こされる。国際公開第9932107号パンフレットの主題の目的は、鼻腔からの吸収の促進のためのTHCの可溶化である。調製されるTHCの安定性について、出願中で何も開示されていない。ゲスト−ホスト錯体は安定化効果を有することがあるが、他の場合には触媒効果のために活性化合物の質の低下を生ずることが当該技術分野における熟練者に既知であるので、これらの錯体の形成の安定化効果について前もって何も結論することができない。さらにシクロデキストリンは、鼻用もしくは肺用調剤として適用されると、粘膜刺激を引き起こす欠点を有する。特に界面活性剤性を有するシクロデキストリン誘導体は、粘膜組織にとって刺激性である。
国際公開第9736577号パンフレットは、天然のカンナビノイド類のような親油性化合物の経口的送達のために有用な乾燥固体脂質組成物の使用を開示しており、該固体脂質組成物は、活性物質の他に、固体脂肪及びリン脂質を含む。この組成物の目的は、経口的バイオアベイラビリティーの強化であり、活性物質の安定性の強化ではない。
国際公開第0078817号パンフレットは、オリゴ糖であるイヌリンの存在下で純粋な水溶液からタンパク質を乾燥することによる、アルカリ性ホスファターゼの安定化を開示している。乾燥の間にタンパク質は、ガラス状の状態にある非晶質イヌリンから成るマトリックスにより単分子的に封入される。安定化は、中でもタンパク質がガラス化され且つその環境から遮蔽される故に達成される。しかしながらアルカリ性ホスファターゼは水中で非常に可溶性の親水性化合物であり、水溶液から直接それを調製することができる。さらに安定化は特に、酵素活性のために重要なたんぱく質の三次及び四次構造の保存に関する。
国際公開第9118091号パンフレットは、親水性化合物である制限エンドヌクレアーゼ Pst 1のような酵素及び抗体の安定性の保存のための非−還元糖分子、特にマルチトール、ラクチトール及びパラチニット(palatinit)のようなモノグリコシド類の使用を開示している。この特許出願に従うと、酵素を糖及び専売緩衝剤(proprietary buffer)と混合し、続いて空気乾燥することにより、安定化された酵素を調製することができる。親油性化合物のためにこの方法を用いることはできず、それはこれらの化合物が極性の系中に十分な量で溶解され得ないからである。マルチトール及びラクチトールは、乾燥状態でそれぞれ44℃(Y.Roos著,Carbohydrate Research,238,1993年,39−48)及び33℃のガラス転移温度を有する。
今回、驚くべきことに、糖ガラス又は糖アルコールガラス中に導入することにより、上記の機構によって天然のカンナビノイド化合物のような高度に親油性の化合物も酸化及び異性化に対して安定化できることが見出された。さらに、糖ガラス法は向上したバイオアベイラビリティーも生ずることが見出された。天然のカンナビノイドは単分子的に導入されるので、これらの化合物の溶解速度は糖ガラスの溶解速度により決まるであろう。糖ガラスの溶解速度は天然のカンナビノイド化合物のそれよりずっと高いので、薬剤はより迅速に吸収膜に与えられるであろう。
第1の態様において、本発明は、天然のカンナビノイド化合物ならびに糖又は糖アルコール又は糖類もしくは糖アルコール類の混合物のガラスを含んでなり、天然のカンナビノイド化合物がゲスト−ホスト錯体を形成せずに単分子封入物(monomolecular encapsulation)として糖中に導入されていることを特徴とする製薬学的組成物に関する。糖マトリックスにおける実質的にすべてのカンナビノイド分子の単分子的包接(monomolecular inclusion)がある場合、化合物は糖ガラス中に導入されている。従って、本発明のこの態様に従う形成される送達系は、単相送達系とみなすことができる。天然のカンナビノイド分子は糖ガラス中で無作為に配向する。シクロデキストリンとの錯体のようなゲスト−ホスト錯体と対照的に、1回溶解されると、カンナビノイド化合物と溶解される糖分子の間に相互作用は残らない。
糖ガラス中におけるカンナビノイド化合物の導入は、糖ガラスのガラス転移温度(Tg)の低下、カンナビノイド化合物のTgの消失及びカンナビノイド化合物の溶解速度の向上を生ずるであろう。さらに走査型電子顕微鏡分析は、化合物が導入されているか否かを示すことができる。最も好ましい天然のカンナビノイド化合物はTHCである。
最高の安定性を得るために、糖ガラスは好ましくは通常の環境条件において50℃より高いガラス転移温度(Tg)を有し且つ結晶化への傾向が低い。通常の環境条件は、20〜25℃及び40%までの相対湿度として定義される。
本発明の枠内で、「天然のカンナビノイド化合物」という表現は、天然のカンナビノイド類の誘導体化により得ることができ、且つ天然のカンナビノイド類のように不安定であるカンナビノイド類の非−天然誘導体を含む。
本発明の枠内で、糖という表現は多糖類を含み、糖アルコール類という表現は多糖アルコール類を含む。本発明において好ましい糖類は非−還元糖類である。非還元糖は、反応性アルデヒド又はケトン基を有していないか、又は形成できない糖である。非−還元糖類の例は、トレハロース及びフルクタン類、例えばイヌリン類である。
本発明において用いるために好ましい非−還元糖類はフルクタン類又はフルクタン類の混合物である。フルクタンは、複数の無水フルクタン単位を含有するオリゴ−もしくは多糖類を意味すると理解される。フルクタン類は多分散鎖長分布を有することができ、且つ直鎖もしくは分枝鎖を有することができる。好ましくは、フルクタン類はイヌリンにおけるように主にβ−1,2結合を含有するが、それらはレバンにおけるようにβ−2,6結合を含有することもできる。適したフルクタン類は直接天然の供給源に由来することができるが、修飾を経ていることもできる。修飾の例は、鎖長の延長又は短縮に導くそれ自体既知の反応である。天然に存在する多糖類の他に、工業的に製造される多糖類、例えば短縮された鎖を有する加水分解産物及び改変された鎖長を有する分別産物も本発明において適している。短縮された鎖長を有するフルクタンを得るための加水分解反応は、酵素的に(例えばエンドイヌラーゼを用いて)、化学的に(例えば酸水溶液を用いて)、物理的に(例えば熱的に)あるいは不均一系触媒反応の使用により(例えば酸イオン交換物質を用いて)行なうことができる。イヌリンのようなフルクタン類の分別は、中でも低温における結晶化、カラムクロマトグラフィーを用いる分離、膜濾過及びアルコールを用いる選択的沈殿を介して達成され得る。モノ−及び二糖類が除去されたフルクタン類から例えば結晶化を介して、他のフルクタン類、例えば長鎖フルクタン類を得ることができる。鎖長が酵素的に延長されたフルクタン類も本発明におけるフルクタンとして働くことができる。さらに、その還元末端基、通常はフルクトース基が、例えば水素化ホウ素ナトリウム又は遷移金属触媒の存在下における水素を用いて還元されたフルクタン類である還元されたフルクタン類を用いることができる。化学的に修飾されたフルクタン類、例えば架橋されたフルクタン類及びヒドロキシアルキル化されたフルクタン類を用いることもできる。すべてのこれらのフルクタン類における平均鎖長は、数−平均重合度(DP)として表される。略語DPは、オリゴ−もしくはポリマーにおける糖単位の平均数として定義される。
本発明においてさらにもっと好ましい還元糖類は、イヌリン類又はイヌリン類の混合物である。イヌリン類は、分子の還元末端にα−D−グルコピラノース単位を有するβ−1,2結合フルクトース単位から成るオリゴ−及び多糖類であり、種々の重合度(DP)を以って得られ得る。好ましいイヌリン類は、6より大きいDPを有するイヌリン類又は各イヌリンが6より大きいDPを有するイヌリン類の混合物である。さらにもっと好ましいのは、10〜30のDPを有するイヌリン類又はイヌリン類の混合物である。最も好ましいのは、15〜25のDPを有するイヌリン類又はイヌリン類の混合物である。イヌリンは、中でもユリ科(Liliaceae)及びキク科(Compositae)の植物の根及び塊茎中に存在する。イヌリンの生産のための最も重要な供給源は、エルサレムアーティチョーク、ダリア及びチコリの根である。工業的生産は主にチコリの根から開始される。種々の天然の供給源に由来するイヌリン類の間の主な相違は重合度(DP)にあり、それはエルサレムアンティチョークにおける約6からチコリの根における10〜14及びダリアにおける20より大きくまで変動し得る。イヌリンは、非晶質状態において製薬学的調剤中の補助物質としての適用に好ましい物理化学的性質を有するオリゴ−もしくは多糖である。これらの物理化学的性質は:(調整可能な)高いガラス転移温度、還元性アルデヒド基がないこと及び通常は遅い結晶化速度である。さらにイヌリンは無毒であり且つ安価である。
天然のカンナビノイド化合物対糖もしくは糖アルコールの重量比は、典型的には1:5〜1:100の範囲内、より好ましくは1:10〜1:50の範囲内そして最も好ましくは1:12〜1:25の範囲内である。
本発明に従う製薬学的組成物を錠剤、例えば通常の経口用錠剤、舌下用錠剤、頬用錠剤あるいは口内崩壊性もしくは溶解性錠剤、カプセル、ロゼンジ、浣腸、座薬、経皮的投与のための製品、肺的投与のための粉剤あるいはロッド(rod)あるいは皮下もしくは筋肉内投与のための懸濁剤にさらに加工することができる。これらの投与形態は当該技術分野において既知であり、当該技術分野における熟練者は本発明に従う組成物を所望の投与形態に加工することができるであろう。好ましい調剤は、経口的投与又は肺的投与が意図されている調剤である。
本発明に従う糖ガラスの調製のための適した方法は凍結乾燥である。噴霧乾燥、真空乾燥及び超臨界乾燥のような他の乾燥法を用いることもできる。これらの方法により天然のカンナビノイド化合物が導入された糖ガラスを調製するための第1段階は、両方の物質が溶解された溶液を作ることである。しかしながら、糖類の親水性及び天然のカンナビノイド化合物の親油性のために、これらの化合物を同じ溶媒中に溶解するのは困難である。今回、溶媒の混合物の適用によりこの問題を解決できることが見出された。糖類及び糖アルコール類のためには水が優れた溶媒であるが、天然のカンナビノイド化合物のためにはアルコール類のような種々の有機溶媒が優れた溶媒である。水とアルコール類は非常に良く混ざるので、ある水/アルコール比において両方の物質がある程度まで溶解されるであろうと思われる。
従って、本発明は、天然のカンナビノイド化合物ならびに糖及び糖類の混合物のガラスを含んでなり、天然のカンナビノイド化合物がゲスト−ホスト錯体を形成せずに単分子封入物として糖ガラス中に導入されている製薬学的組成物の調製法であって、
a)該天然のカンナビノイド化合物を水中に可溶性の有機溶媒中に溶解し、該糖又は糖類の混合物を水中に溶解し;
b)溶解されたカンナビノイド化合物及び溶解された糖又は糖類の混合物を、十分に安定な混合物が得られる方法で混合し;
c)該混合物を凍結乾燥、噴霧乾燥、真空乾燥又は超臨界乾燥する
ことを特徴とする方法にも関する。
糖、水及び天然のカンナビノイド化合物との安定な混合物の形成に適した有機溶媒は、水と混合可能な溶媒、例えばジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリル、酢酸エチル及び低級アルコール類である。噴霧乾燥又は凍結乾燥により溶媒を除去しなければならないので、溶媒は好ましくは乾燥温度において合理的な蒸気圧を有してもいなければならない。従ってC−Cアルコール類として定義され、ここでアルキル鎖は分枝鎖状もしくは非分枝鎖状であることができる低級アルコール類が好ましい。より好ましいアルコール類は、C−Cアルコール類、例えばエタノール、n−プロピルアルコール及びt−ブチルアルコールである。最も好ましい溶媒はt−ブチルアルコールである。
カンナビノイド化合物、溶媒、水及び糖もしくは糖類の混合物の間の比率は、十分に安定な溶液が得られるような方法で選ばれねばならない。安定性を向上させるために、場合により界面活性剤を加えることができる。処理の時間内、例えば120分、60分、30分又は10分以内に溶液中に曇りが現れなければ、溶液は十分に安定であると判断される。噴霧乾燥法の場合、典型的な処理時間は30分である。凍結乾燥法の場合、溶液はそれが凍結するまで透明でなければならない。この場合の典型的な処理時間は10分である。
乾燥プロセス後の水の量は、好ましくは3%未満である。溶媒の量は好ましくは3%未満である。乾燥に必要な時間を試料の厚さ、試料の温度、圧力及びコンデンサー温度のようなパラメーターから誘導できることは、当該技術分野における熟練者にとって明らかであろう。
カンナビノイド化合物の糖ガラスの調製のための噴霧乾燥法の使用は化合物の安定性を有意に向上させるが、凍結乾燥法を用いて最良の結果が得られる。従って本発明における乾燥の最も好ましい方法は凍結乾燥である。
凍結乾燥法の第1段階に溶液が凍結する。この第1段階は好ましくは迅速に行なわれなければならず且つ試料の温度を凍結濃縮画分の温度であるTg’未満に下げなければならない(D.L.Teagarden著,Eur.J.Pharm.Sci.,15,2002年,115−133を参照されたい)。Tg’未満における凍結乾燥は多孔質ケークを生じ、Tg’より高温では気泡破壊されたケークが得られる。多孔質ケークは、例えば錠剤化のための粉末又は肺的送達のための調剤に、より容易に加工され得るので、それが好ましい。さらに、Tg’より高温における凍結乾燥は糖の結晶化に導き得る。これはガラス中における薬剤の導入を妨げ、結果として達成される安定化が低下するであろう。
以下の実施例は本発明をさらに詳細に例示することのみを目的とし、従ってこの実施例はいかようにも本発明の範囲を制限するとはみなされない。
Δ−テトラヒドロカンナビノールのイヌリンガラスの調製及び性質。
材料
イヌリン、TEX1803型はSensus,Roosendaal,The Netherlandsにより与えられた。精製されたΔ−テトラヒドロカンナビノール(THC)はUnimedの寄贈品であった。他のすべての化学品は試薬用又は分析用のものであり、商業的供給者から購入した。
方法
イヌリンの物理−化学的特性化
イヌリンの重合度の決定
イヌリンの平均重合度(DP)を以下の通りに決定した:3N HClの添加によりイヌリン溶液を1.45のpHに酸性化した。続いて温度を80℃に上げ、それによりイヌリンをフルクトース及びグルコースに分解させた。室温に冷却した後、1.5M NaOHの添加によりpHを6〜8に調節した。HPLCによりフルクトース/グルコース比を決定した。Aminex HPX−87Cカラムを用いた。80℃のMilliQ−水を0.6mL/分の流量で用いて試料を溶離させた。IR検出器を用いてフルクトース及びグルコースの量を測定した。DPはフルクトース含有率及びグルコース含有率の比率プラス1である。
還元基の数の決定
還元基の数を以下の方法に従ってSumner−アッセイにより決定した。100mLの水中の20gのNaK−酒石酸塩四水和物、1gのジニトロサリチル酸、1gのNaOH及び200mgのフェノールの溶液を調製した。この溶液の1.5mlに、分析されるべき糖を含有する1.0mLの水溶液を加えた。続いて新しく調製された水中の0.24MのNaSOの溶液の100μLをこの混合物に加えた。得られる混合物を渦動させ、次いで95℃の水浴中に置いた。15分後、水浴から試料を取り出し、室温に冷ました。試料の吸光度を620nmにおいて測定した。0.10〜1.00mg/mLのグルコース濃度を有する水溶液を用いてキャリブレーション曲線を作った。三重に測定を行なった。
示差走査熱量分析(DSC)
0%、45%及び60%RHにおいて平衡化させた凍結乾燥イヌリンのガラス転移温度(Tg)を、変調(modulated)DSCにより決定した(DSC 2920示差走査熱量計,TA instruments,Gent,Belgium)。60秒毎の±0.318℃の変調振幅及び2℃/分の加熱速度を用いた。測定の間、試料セルを35mL/分の流量における窒素でパージした。反転熱流(reversing heat flow)対温度の曲線における屈曲の中点をTgと理解した。Tgは二重に決定された。
60/40 v/vの水/t−ブチルアルコール混合物中のイヌリンの9.6% w/v溶液の凍結濃縮画分のガラス転移温度(Tg’)を通常のDSCにより測定した。10℃/分の冷却速度を用いて溶液を−70℃まで冷却した。続いて試料を2℃/分の速度を用いて40℃に加熱した。これらの測定の間、試料セルを35mL/分の流量におけるヘリウムでパージした。熱流対温度の曲線における屈曲の中点をTg’と理解した。Tg’は二重に決定された。
非晶質イヌリンの物理的安定性
非晶質イヌリンの物理的安定性を評価するために、凍結乾燥により得られる非晶質イヌリンの多孔質ケークをそれぞれ45%又は60%RHにおいて状態調節された気候室(climate chambers)中に移すことにより、20℃においてそれらを加湿した。平衡化の後、試料を、それらが変化しないままであるか又は気泡破壊されたか、視覚により判断した。
動的蒸気収着
凍結乾燥されたイヌリンの水収着等温線(isotherm)を、重量法収着分析器(DVS−1000 Water Sorption Instrument,Surface Measurement Systems Limited,London,UK)を用い、周囲圧力及び25℃において測定した。イヌリンによる水の吸収を0%から90%RHまで、10%RHの間隔で測定した。初期試料重量は約10mgであった。10分間で重量の変化が0.9μg未満であった時、平衡に達したと仮定した。
THCの物理−化学的特性化
水中における溶解度
純粋な水を過剰のTHCに加えた。得られる分散液を20℃で、磁気攪拌機を用いて攪拌した。3日後、分散液を遠心し、上澄み液中のTHCの濃度を210nmの波長において分光光度的に決定した。試料をエタノールで希釈した。エタノール中の既知の濃度のTHCの溶液(1.244〜12.44μg/mL)を用いてキャリブレーション曲線を確定した。
動的蒸気収着
イヌリンに関して上記に記載した方法に従って、THCの水収着を決定した。THCをメタノール中に溶解してからそれをDVS−1000計器中に置いた。乾燥窒素流への最初の暴露の間にメタノールは蒸発した。溶媒の約90%が蒸発したらすぐに、追加のTHC溶液を試料−カップに加えた。15mgの純粋なTHCが試料カップ中に存在するまで、この手順を繰り返した。最後のメタノールの蒸発の後、相対湿度を10%の間隔で0%から90%に上昇させた。
示差走査熱量分析(DSC)
THCの熱的挙動をmDSCにより決定した。60秒毎の±0.318℃の変調振幅及び2℃/分の加熱速度を用いた。測定の間、試料セルを35mL/分の流量における窒素でパージした。純粋なTHCの小塊を試料カップ中に置いた。初期の冷却の後、試料を第1に50℃まで走査した。この方法で小塊を試料皿の底全体に及んで広げ、それにより第2の走査の間に熱伝達のために利用できる面積を増加させることができた。次いで試料を−40℃まで冷却し、350℃に加熱した。
THC含有試料の調製
噴霧乾燥又は凍結乾燥のための溶液の調製
噴霧乾燥のために3種類の配合物及び凍結乾燥のために1種類の配合物を調製した(表2)。イヌリンを水中に及びTHCを適したアルコール中に個別に溶解することにより、配合物5、6、9及び12を調製した。
種々の比率の水/アルコールを用いて10% w/v イヌリン溶液の安定性を試験することにより、適した水/アルコールの容量比を調べた。イヌリンを種々の量の水(3〜7mL)中に溶解した。続いて種々の量のアルコールを、10mLの合計容量まで加えた。THCの場合、同じ手順に従ったが、この場合には水をアルコール性THC溶液に加えた。処理の時間内に曇りが現れなかったら、溶液は十分に安定であると判断された。噴霧乾燥のために、最高で半時間の噴霧を必要とするバッチを作った。従って溶液は、少なくともその時間の間、透明でなければならない。凍結乾燥の場合、溶液はそれが凍結するまで透明でなければならない。この場合、10分が十分である。さらに、イヌリン水溶液をゆっくり加えることができるか又は即座に混合しなければならないかを調べた。
Figure 0004491241
噴霧乾燥
Buechi190ミニスプレードライヤー(Buechi,Flawil,Switzerland)を用いて噴霧乾燥を行なった。典型的な操作条件は以下の設定に従うものであった:窒素−ガス流入温度:148℃、これは87℃の流出温度を与えた,乾燥空気流 525L/時,アスピレーター流設定:20,及びポンプ制御設定:6.噴霧乾燥の後、形成された粉末を50mLのびん中に集め、約15分間窒素をフラッシングした。生成物を−18℃で保存した。
凍結乾燥
凍結乾燥は、ChristモデルAlpha2−4凍結乾燥機(Salm en Kipp,Breukelen,The Netherlands)を用いて行なわれた。典型的な実験において、20mLのガラスバイアルに2〜5mLの溶液を入れた。溶液を液体窒素中で凍結させ、続いて−30℃の棚温度、−53℃のコンデーサー温度及び0.220ミリバールの圧力において1〜3日間凍結乾燥した。続いて6時間、棚温度を徐々に20℃に上げ、圧力を徐々に0.05ミリバールに下げた。試料を少なくとも1日、真空デシケーター中に保存した。
THC含有試料の安定性研究
表3に示す5種類の条件下で試料を保存した。種々の時間間隔において試料を採取し、HPLCにより非分解THCの量を決定した。純粋なTHC及びTHCとイヌリンの物理的混合物を標準として用いた。純粋なTHCの試料は以下の通りに作られた。720.5mgのTHCを20.00mLのメタノール中に溶解した。この溶液の70μLを、24mmの直径を有するガラスバイアル中に移した。続いて乾燥窒素流中で溶媒を蒸発させ、バイアル中に2.52mgの純粋な窒素を残した。物理的混合物は、24mmの直径を有するバイアル中に約192mgのイヌリンを量り込むことにより調製された。続いて36.025mg/mLのTHCのメタノール性溶液の200μLを加え、4.0質量%(% by mass)のTHCを含有する混合物を得た。
Figure 0004491241
THC−分析
HPLCにより試料を分析した。それらは以下の通りに調製された。試料にメタノールを加えた。10分の超音波処理は、生成物をメタノール全体に分散させた。かくして得られる懸濁液を手で振った。抽出から2日後、試料を採取した。試料を遠心し、上澄み液をメタノールで希釈した。標準実験において、超音波処理はTHCの分解を引き起こさないことが示された。2日間の抽出の間、THCの有意な分解は測定されなかった。Photodiode Array UV−VIS Detector(Shimadzu SPD−M6Aモデル)及びChrompack Nucleosil 100 C18カラム(4.6x250mm)が備えられたISCOモデル2350システムを用いた。Kontron Instruments HPLC 360 Autosamplerを用いて試料(20μL)を注入し、メタノール/水=86/14(v/v)の混合物を用いて溶離させた。流量は1.5mL/分であった。吸光度を214nmで測定した。SPD−MXAソフトウェアを用い、集められたデータを分析した。未処理のTHCのクロマトグラム中で、7.5分の保持時間において大きなピークが観察された。故意に部分的に分解させたTHCのクロマトグラム中で、7.5分の保持時間におけるピークは大きさが減少したが、それより短い保持時間において新しいピークが現れた。7.5分の保持時間におけるピークはΔ−THCに帰せられた。他のピークは分解産物に帰せられた。処理された試料中の(非−分解)THCの含有率を、7.5分の溶離時間におけるピーク下の面積から計算した。メタノール中の既知の濃度(0〜122μg/mL)のTHCの溶液を用いてキャリブレーション曲線を確立した。すべてのHPLC−実験中にいくつかのキャリブレーション点が含まれた。この目的のために用いられた溶液は、4℃において2週間の間に有意な分解を示さなかった。測定は少なくとも二重に行なわれた。
結果
イヌリンの物理−化学的特性化
用いられたイヌリンの物理−化学的特性を表4にまとめる。
Figure 0004491241
23というイヌリンのDPが見出された。いくつかの理由で、この値は指標とみなされるべきである。イヌリンは、α−D−(1→2)グルコピラノース環で終わる線状β−D−(2→1)結合フルクトースオリゴマーから成る。従ってDPを、本明細書に示す通りグルコース/フルクトース比から計算することができる。しかしながら、商業的に入手可能なイヌリンは、グルコース末端基が切断されたイヌリン種を含有し得る。これらの種の存在はDPの過大評価を引き起こすであろう。他方、商業的に入手可能なイヌリンは、少量のグルコースも含有し得る。これらの種の存在は、DPの過小評価を引き起こすであろう。
単糖環の間の特異的な結合のために、イヌリンは還元基を含有していないはずである。しかしながらSumnerアッセイは、この研究に用いられたイヌリンの糖単位の5.9±0.1%が還元基を含有することを示した。還元基の存在は主に、グルコース末端基が切断されたイヌリン種に帰せられ得るが、単糖類の存在も寄与しているかもしれない。これらの単糖類はグルコース及びフルクトースであることができる。フルクトースは非還元糖である。しかしながらSumnerアッセイの間に、糖は高温にさらされ、それによりフルクトースは容易にグルコースに転換され得る(Lobry de Bruyn van Ekenstein転位)。実際に標準実験で、フルクトースがアッセイにおいて分子当たりに1個の還元基を示すことが見出された(データは示されていない)。従って、還元基の測定量はおそらく過大評価されている。
155.4±0.1℃のイヌリンのガラス転移温度(Tg)が見出された。この値は、不安定な薬剤の安定化のためにしばしば用いられる糖類であるトレハロース(120℃)及びスクロース(76℃)のTgsより実質的に高い。Tgより高い温度において、材料はゴム状の状態に変化するので、高いTgは重要である。ゴム状状態においては、分子の移動度がガラス状状態に比較して非常に向上し、結果として、封入される薬剤物質の分解速度が非常に向上する。その上、ゴム状状態においては結晶化も起こり得る。結晶化の間に、導入された薬剤物質は安定化マトリックスから追い出され、保護は完全に失われる。Tgsは非常に高いと思われるかも知れない。しかしながら、糖ガラスは加湿された空気に暴露されると水を吸収する(下記を参照されたい)。水は糖ガラスのための可塑剤として働き、Tgを非常に低下させる。従ってイヌリンガラスは、Tgが室温まで低下する前に、トレハロース又はスクロースガラスよりずっと多くの水を吸収し得る。
−24℃のイヌリンのTg’が見出された。この値もトレハロース(−36℃)及びスクロース(−39℃)のTg’sより高い。乾燥法として凍結乾燥が選ばれる場合、Tg’が比較的高いのが好ましく、それは試料温度がTg’未満に留まらなければならないからである。試料温度がTg’より高い場合、凍結濃縮画分がゴム状状態にあり、そして上記の通り分子の移動度が比較的高い。凍結濃縮画分中の薬剤物質の濃度は非常に高いので、出発溶液に比較して分解速度が向上し得る。さらに、この場合も糖の結晶化が容易に起こり得、薬剤物質への悪影響が伴う。さらにTg’未満における凍結乾燥は多孔質ケークを生ずるが、Tg’より高い温度では気泡分解されたケークが得られる。多孔質ケークは、例えば錠剤化のための粉末又は肺的送達のための調剤に、より容易に加工され得るので、それが好ましい。
20℃におけるイヌリンガラスの物理的安定性を、種々の相対湿度における空気にガラスを暴露することにより評価した。凍結乾燥により調製されたイヌリンの多孔質ケークは、45%のRHまで影響を受けないままであることが見出された。しかしながら60%のRHにおいて、多孔質ケークは気泡破壊された。これは、45%〜60%のRHにおいて、Tgを通過する程度まで試料が水を吸収したことを意味する。60%RHへの短時間の暴露を凍結乾燥されたケークに適用し、それを部分的に気泡破壊させることができる。この部分的に気泡破壊された材料は、十分な強度を有する適した迅速溶解性錠剤(fast dissolving tablet)を形成することができる。0、45%及び60%RH中における平衡化の後の凍結乾燥されたイヌリンのTgsを図1に描く。
25℃において0〜90%の範囲の相対湿度の空気に暴露された凍結乾燥されたイヌリンの水分吸収を、重量測定収着分析器(gravimetric sorption analyser)を用いて測定した。相対湿度の全範囲に及んで、水吸収と試料が暴露されたRHの間に直線的関係が見出された(表5;図2)。上記で見出された通り、45%〜60%のRHにおいてTgを通過する。直線的関係は、実験の時間枠(時)の間にイヌリンの結晶化が起こらないことを示す。結晶化が起こり、無水結晶が生成すると、試料の含水率はゼロ近くまで低下するであろう。他方、水分子を封入する結晶が生成すると、試料の含水率はRHが上昇する場合に大体同じに留まる。これらの現象は、トレハロース、スクロース及びラクトースのような非晶質糖類を用いる水収着実験の場合に観察された。従って結果は、非晶質イヌリンの結晶化が非晶質トレハロース、スクロース及びラクトースより容易でないことを示す。
THCの物理−化学的特性化
溶解度
THCの溶解度は1μg/mL未満(約0.5μg/mL)であることが見出された。
動的蒸気収着
純粋なTHCは、90%RHへの暴露の後にわずか0.3%の水を吸収することが見出された。この水吸収の程度は、THC中への吸収ではなくてTHC上への吸着に帰せられ得る。
示差走査熱量分析
THCのサーモグラムにおいて、10℃のTgが見出された。さらに200℃における開始点を有する吸熱ピークが見出された。熱力学的観点から、Tgのわずか上の温度で結晶化が起こることが予測される。しかしながら、THCが容易に結晶化しないことが知られている。結局、周囲温度においてTHCはゴム状もしくは液体状態にある。吸熱ピークは蒸発による。
THC含有試料の調製
スプレー乾燥又は凍結乾燥のための水−アルカノール溶液
水中のイヌリンの溶液に3種類の適切なアルコールを加えた。得られる溶液がどの位の時間、透明のままであるかを決定した。1gのイヌリンを4mLの水中に溶解した後、水及び/又はアルコールを10mLの合計容量まで加え、10% w/v溶液を得た。かくしてアルコールの最高濃度を得た。THCを問題のアルコール中に溶解した。続いてアルコール及び/又は水を加えて0.4% w/v溶液を得た。安定な溶液(材料及び方法において定義)を得るのに必要な組成を表5に示す。
Figure 0004491241
イヌリン水溶液をTHC溶液に加えることにより、噴霧乾燥のための溶液を調製した。イヌリンが混合物を曇らせるのを妨げるために、これを非常に迅速に行なわなければならないことがわかった。溶液は、溶液を噴霧するのに必要な時間、透明のままであった。690mgのTHCを20mLのTBA中に溶解することにより、凍結乾燥されるべきTHC溶液を調製した。20mLのガラスバイアルにそれぞれ0.23mLのTHC溶液を充填した。続いて溶液を0.57mLの純粋なTBAで希釈した。その後、1.2mLのイヌリン水溶液(160mg/mL)を加え、バイアルを手で振り、その直後に凍結した。
乾燥後のTHCの回収
噴霧乾燥された試料中のTHCの量は、調製の直後、予測より少なかった。約50%の最初の回収率が見出された。噴霧ガス流及びヒーターからのガス流の両方を窒素に換えた後、回収率は75%に増加した。凍結乾燥の場合、乾燥手順の後の試料中にTHCの予測量の100%が見出された。
THC含有試料の特性化
走査型電子顕微鏡分析
噴霧乾燥された生成物の走査型電子顕微鏡分析(SEM)写真は、小粒子の凝集物の存在を示した。1〜5μmの直径を有するこれらの粒子は中空であった。噴霧乾燥された粒子の小さい寸法及び低下した密度は、吸入のための乾燥粉末調剤への加工のためにそれらを優れたものとする。参照生成物(同じ条件下で且つ同じ溶媒を用いて噴霧乾燥された、THCを含まないイヌリン)のSEM写真は、差を示さなかった。THC含有試料の粒子の表面上にTHCの点は認められず、THCがイヌリンマトリックス内に導入されていることを示す。
THC含有試料の安定性
試料を、Oを含むか又は低O(図において窒素と示される)における条件に、それぞれ20℃及び47℃において暴露した。さらにそれらを、前にまとめた通り、20℃において2種類の湿度に暴露した。噴霧乾燥された生成物は、それらが噴霧乾燥機から集められた後、わずかな色の変化を示した。
図3〜6はバッチ12、5、6及び9の結果を示す。THCの量を決定した。図において、いくらかの暴露時間の後に試料中に存在するΔ−THCの割合を5種類の気候に関してプロッティングした。
凍結乾燥された試料(バッチ12)を図3に描く。前記の5種類の気候の次に、このバッチのいくらかの試料を60℃0%RHに暴露した。図4は、3.34%のTHCを含有する1−PrOH及び水の溶液からスプレー乾燥されたバッチの安定性データを示し、図5は、より高いTHC含有率;7.77%を有するが、やはり水−1−プロパノール溶液から噴霧乾燥されたバッチを示す。図6は、4.00%のTHCを含有するエタノール及び水の溶液から噴霧乾燥されたバッチの安定性データを示す。
噴霧乾燥されたバッチからの結果は、THCの安定性が調製により向上することを示す。温度は分解速度に最大の影響を有する。水分及び酸素はあまり重要でない。しかしながら、窒素下で保存された試料はおそらくある程度まで酸素で汚染されたことに注目しなければならない。
種々の図は、物理的混合物及び純粋なTHCと比較すると、凍結乾燥された生成物の安定性が優れていたことを明白に示す(図7及び8を参照されたい)。明らかに、糖ガラスが調製される方法は生成物の安定性に強く影響する。
図5においてわかる通り、凍結乾燥された生成物における分解は、60%RHの場合を除いて調べられたすべての条件に関して最小である。しかしながら、本明細書で見出されたいくらかより低い濃度は、この条件において材料が気泡破壊され、それが抽出法の有効性を低下させるという事実によっても引き起こされ得る。
参照バッチ
イヌリンの安定化能力を調べるために、上記に示したデータを、同じ化学的及び物理的構造を有するが、イヌリンを含有しないバッチと比較しなければならない。これは、参照バッチが個別のイヌリン分子、実際にはTHCの蒸気から成ることを意味する。これは実際的でないので、2つの他の参照−バッチを調製した:約4%のTHC及び96%の未処理イヌリンを含有する物理的混合物ならびに純粋なTHC。結果をそれぞれ図7及び8に示す。
物理的混合物の調製の間に、メタノール中のTHCの溶液はイヌリン粉末をいくらか軟化させたことに言及しなければならない。メタノールの蒸発の後、イヌリン及びTHCのいくらか固体のフィルムがバイアルの底に現れた。多孔度の低いフィルムは、この参照材料の余分の保護を引き起こす。その他に、メタノール性THC溶液を糖と混合することがすでにTHCの一部の包含(inclusion)を生ずることもあり得る。
純粋なTHCは遮蔽フィルムも形成するので、純粋なTHC試料においては自己保護も適切である(relevant)ことを強調しなければならない。
種々の湿度におけるイヌリンのガラス転移温度。 凍結乾燥されたイヌリンの水収着等温式(isotherm)。 水−TBA溶液から凍結乾燥された4.00%のTHCを含有する生成物の安定化。 水−1−プロパノール溶液からスプレー乾燥された3.34%のTHCを含有する生成物の安定化。 水−1−プロパノール溶液からスプレー乾燥された7.77%のTHCを含有する生成物の安定化。 水−エタノール溶液からスプレー乾燥された4.00%のTHCを含有する生成物の安定化。 物理的混合物の分解。 純粋なTHCの分解。

Claims (26)

  1. 天然のカンナビノイド化合物ならびに糖、糖アルコール、複数の糖の混合物又は複数の糖アルコールの混合物のガラスを含んでなり、天然のカンナビノイド化合物がゲスト−ホスト錯体(guest−host complex)を形成せずに単分子封入物として糖ガラス中に導入されていることを特徴とする製薬学的組成物。
  2. 該糖又は複数の糖の混合物が非−還元糖又は複数の非−還元糖の混合物であることを特徴とする請求項1に記載の製薬学的組成物。
  3. 該天然のカンナビノイド化合物がΔ9−テトラヒドロカンナビノールであることを特徴とする請求項1又は2に記載の製薬学的組成物。
  4. 該糖ガラスが通常の環境条件において50℃より高いガラス転移温度を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の製薬学的組成物。
  5. 該糖又は複数の糖の混合物がフルクタン又は複数のフルクタンの混合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の製薬学的組成物。
  6. 該フルクタン又は複数のフルクタンの混合物がイヌリン又は複数のイヌリンの混合物である請求項5に記載の製薬学的組成物。
  7. 該イヌリン又は複数のイヌリンの混合物が6より大きいDPを有するイヌリン又は各イヌリンが6より大きいDPを有する複数のイヌリンの混合物であることを特徴とする請求項6に記載の製薬学的組成物。
  8. 該イヌリン又は混合物中の各イヌリンが10〜30のDP有することを特徴とする請求項6又は7記載の製薬学的組成物。
  9. 該イヌリン又は混合物中の各イヌリンが15〜25のDPを有することを特徴とする請求項8に記載の製薬学的組成物。
  10. 錠剤、カプセル、ロゼンジ、浣腸、座薬、経皮的投与のための製品、肺的投与のための粉剤は皮下もしくは筋肉内投与のためのロッド(rod)もしくは懸濁剤の形態における請求項1〜9のいずれか1項記載の製薬学的組成物。
  11. 錠剤が通常の経口用錠剤、舌下用錠剤、頬用錠剤又は口内崩壊性もしくは溶解性錠剤である請求項10に記載の製薬学的組成物。
  12. 経口的投与が意図されている請求項10又は11記載の製薬学的組成物。
  13. 肺的投与が意図されている請求項10記載の製薬学的組成物。
  14. 天然のカンナビノイド化合物ならびに糖、糖アルコール、複数の糖の混合物又は複数の糖アルコールの混合物のガラスを含んでなり、天然のカンナビノイド化合物がゲスト−ホスト錯体を形成せずに単分子封入物として糖ガラス中に導入されている製薬学的組成物の調製法であって、
    a)該天然のカンナビノイド化合物を水中に可溶性の有機溶媒中に溶解し、該糖、糖アルコール、複数の糖の混合物又は複数の糖アルコールの混合物を水中に溶解し;
    b)溶解されたカンナビノイド化合物及び溶解された糖、糖アルコール、複数の糖の混合物又は複数の糖アルコールの混合物を、十分に安定な混合物が得られるような方法で混合し;
    c)該混合物を凍結乾燥、噴霧乾燥、真空乾燥又は超臨界乾燥する
    ことを特徴とする方法。
  15. 該糖又は複数の糖の混合物が非−還元糖又は複数の非−還元糖の混合物であることを特徴とする請求項14記載の方法。
  16. 該天然のカンナビノイド化合物がΔ9−テトラヒドロカンナビノールであることを特徴とする請求項14又は15記載の方法。
  17. 該糖又は複数の糖の混合物がフルクタン又は複数のフルクタンの混合物であることを特徴とする請求項14〜16のいずれか1項記載の方法。
  18. 該フルクタン又は複数のフルクタンの混合物がイヌリン又は複数のイヌリンの混合物である請求項17記載の方法。
  19. イヌリン又は複数のイヌリンの混合物が6より大きいDPを有するイヌリン又は各イヌリンが6より大きいDPを有する複数のイヌリンの混合物であることを特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. 該有機溶媒がC1−C6アルコールであることを特徴とする請求項14〜19のいずれか1項記載の方法。
  21. 該有機溶媒がC 2 −C 4 アルコールであることを特徴とする請求項20に記載の方法。
  22. 該アルコールがエタノール、n−プロパノール及びt−ブチルアルコールより成る群から選ばれることを特徴とする請求項21記載の方法。
  23. アルコールがt−ブチルアルコールであることを特徴とする請求項22に記載の方法。
  24. 該製薬学的組成物が凍結乾燥により調製されることを特徴とする請求項14〜23のいずれか1項記載の方法。
  25. 該製薬学的組成物をさらに錠剤、カプセル、ロゼンジ、浣腸、座薬、経皮的投与のための製品、肺的投与のための粉剤は皮下もしくは筋肉内投与のためのロッドもしくは懸濁剤に加工することを特徴とする請求項14〜24のいずれか1項記載の方法。
  26. 錠剤が通常の経口用錠剤、舌下用錠剤、頬用錠剤又は口内崩壊性もしくは溶解性錠剤である請求項25に記載の方法。
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