JP4489508B2 - ディスク駆動装置 - Google Patents
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Description
このディスク駆動装置では、ディスクを回転駆動するいわゆるスピンドルモータとして外転型のブラシレスモータが用いられる。スピンドルモータの回転軸にはディスクを載置するターンテーブルが一体に回転するよう設けられ、回転軸は軸受によりステータに回転支持されている。
この心振れはディスクを回転駆動した際ディスク表面の面振れやディスクの心振れの原因となり、読みとりヘッドがディスクから情報を正確に読みとれなくなる不都合を生ずる原因となっている。
このように、ロータに対して所定の方向へ力を作用させ、ロータを所定方向へ片寄せさせた状態でスピンドルモータを回転させることで、回転軸の心振れが改善されディスクの面振れ、心振れが改善される。
そのため、読み込みヘッドの移動方向とスピンドルモータのロータ片寄せ方向とを関連させる技術が特開平09−74705号公報に開示されている。(特許文献2)
さらに、ディスク駆動装置として専用のモータとしなければならず、その用途も限られたものになってしまう。
前記平坦部の外周側が、円弧状に形成されている。
また、前記磁性体は、前記軸受けホルダのロータ側端部に配置されるキャップの外周に設けられ、前記キャップは、平坦部、円筒部で構成された円筒キャップ状であって、前記キャップの平坦部は、中央に前記回転軸が挿通される開孔が形成されると共に前記軸受端面を覆っており、前記磁性体の円筒部の内径が前記キャップの円筒部外径とほぼ等しい。
また、前記平坦部は、プレス成形により段差形状とした第一および第二の平坦部を有し、
前記第一の平坦部は、前記第二の平坦部より前記環状磁石に近くに形成され、前記第一および第二の平坦部は、中央に前記回転軸の直径より少し大きい開孔が形成されると共に前記軸受端面を覆っている。
環状磁石と磁性材を上記のように構成して対向させると、ロータが回転したとき磁性材と環状磁石により発生する吸引力の合力は第一の軸線方向に発生し、ロータは第一の軸線方向に微少に傾いて片寄せされることになる。
また、軸受けホルダは軸受けをステータとして構成するためのもので、同一材料でも可能であるし、軸受けホルダを基材(ステータを構成するベース)と一体化させる構成は種々あり、軸受けホルダを鉄板等で基材と一体とすることもできる。
ディスク駆動装置1はシャーシ2にスピンドルモータMと、読み取りヘッドとしてのピックアップPが設けられた構成となっている。ピックアップPはスピンドルモータMの回転中心Cを通りディスクの回転平面と平行な軸線Y(第一の軸線)上をレーザ光の光軸が移動するようシャーシ2に取り付けられている。ピックアップを移動させる機構や信号処理、モータの駆動回路等は本発明に直接関係がないのでその記載を省略する。
ここで、説明を容易にするため回転中心Cを通りディスクの回転平面と平行で軸線Yと直角に交わる線を軸線X(第二の軸線)とする。また、回転中心Cをとおり軸線Xおよび軸線Yと直交する軸線(スピンドルモータの回転中心軸線)を軸線Zとする。
ロータRに構成されているターンテーブルにはディスクDが載置される。ディスクDはディスクガイド3により心出しされてターンテーブルに載置され軸線Zを中心としてスピンドルモータMにより回転される。
ステータSには本発明の特徴となる磁性材10が、軸線Yに対し対象に、かつ軸線Xに対し非対称で軸線XからみてピックアップPと反対側に取り付けられている(クロスハッチングで磁性材10の平坦部10a(後述)を示す)。
ステータSは、表面に印刷回路を形成したいわゆる鉄基板あるいは印刷配線板に鉄板を重ねて取り付けたベース5に、例えば円筒状に切削加工された真鍮製の軸受けホルダ6が取り付けられている。軸受けホルダ6はカップ状に一体成型され、内側に焼結含油メタル製の軸受け7を収容し外側に積層コア8を取り付ける円筒形状のガイド部6a、軸受けホルダ6をベース5にカシメ等で固定する固定部6b、ロータRをスラスト方向で支持し積層コア8を保持する保持部6dで構成されている。
例えば軸受けホルダ6は真鍮製の他に樹脂製でも金属板製でも良く、その場合ベース5と一体となっていても良い。特に軸受けホルダ6を磁性板材で形成した場合、プレス加工により軸受けホルダ6と磁性材10を一体に形成することができる。
積層コア8は複数の突極8aが形成された積層板がガイド部6aの外周側に、保持部6dでベース5に対し保持されるよう固定されている。突極8aには絶縁シート8cを挿んでコイル8dがそれぞれに巻かれている。
センサ9はベース5上に設けられロータの回転を検出するホールセンサである。
ロータケース11は回転軸12と同軸で円筒状に形成された円筒部11aと回転軸12と直角な面を有する上面部11bで形成されている。円筒部11aの内側には突極8aと対向する駆動用磁石15が取り付けられている。また、上面部11bにはディスクガイド3と摩擦シート4が設けられている。
この環状磁石13はロータケース11の上面部11bに取り付けられているがこれに限られることなく、例えば上面部11bの中央を円状の開孔としディスクガイド3を樹脂成形で一体化して構成したときに、ディスクガイド3の磁性材10と対向する位置に取り付けても良い。
磁性材10は強磁性を有する薄い鉄板等で形成され、軸線Zと直角な平坦面を有する平坦部10a(クロスハッチングで示す)と、軸線Zと同心の円筒形状である円筒部10bで形成されている。
円筒部10bの内径は軸受けホルダ6のガイド部6a外径とほぼ同じとし、円筒部10bをガイド部6aの端部6eに装着した後ガイド部6bに対し接着、カシメ等で固定される。円筒部10bの内径をガイド部6aの外径より若干小さくした場合、圧入により固定することもできる。
また、円筒部10bは全周一体でなく一部にきり欠きを設ければ、その金属のバネ性を生かして取り付けやすくすることもできる。
平坦部10aの幅(円筒部10bの径と開孔10cの径の差)は対向する環状磁石13と合わせ、要求される吸引力Fにより適宜決定する。この場合環状磁石13の面13aが形成する環状面の幅と同じか、大きくすることが望ましい。また、面13aと平坦部10aは平行に対向すればより効率がよい。
本実施の形態では平坦部10aは軸受けホルダ6の端面6fと軸受け7の端面7fの一部を覆って取り付けられている。
さらに、平坦部10aは円筒部10bから回転軸12側へ向かって形成されているが、外側に向かって形成することもできる。この場合当然環状磁石も対向するよう外側に位置することになる。
従来のものが回転中心Cを中心とするほぼ円状の軌跡を描いているのに対し、本実施の形態によれば軸線Xに対しグラフ上側に狭い範囲で軌跡が集中している様子が描かれ、ロータRが片寄せされたことにより軸線Y方向の心振れが著しく減少していることがわかる。
上述のように、本実施の形態では磁性材10の端部10d、10eが180度の角度で配置される構成を説明したが、軸線Yに対してその位置が対称で有れば180度に限られることはない。180度より大きい角度では磁路形成の面積が減少するが、回転に対する影響が小さくなる。一方180度より小さい角度では反対側への吸引力が発生するが、ロータRをベース5側へ吸引する力が増すためスラスト方向への振れが安定する。。これらを勘案し、この端部10d、10eの角度は要求される吸引力、特性を勘案して決定する。
図6の実施の形態では、キャップ21は円筒キャップ状に形成され、平坦部21a、円筒部21bで構成されている。平坦部21aの中央には回転軸12が挿通される開孔21cが形成されている。平坦部21aは軸受け7の端面7fを覆って油の漏れを防いでいる。
磁性材10は円筒部10bの内径がキャップ21の円筒部21b外径とほぼ等しくする他は上述の実施の形態と同様である。
また、この実施の形態では円筒部10bを設けず平坦部10aだけをキャップ21の平坦部21aに接着、溶接等で同心に取り付けても良い。
このようにすれば平坦部10aの部分で磁性材の厚みが増し、吸引力Fを得ることができるとともに、磁性材20が重なっていない部分によりロータのスラスト方向の振れを改善できる。
この磁性材30は第一平坦部30aと第二平坦部30gおよび円筒部30bで形成され、それぞれの平坦部に開孔30c、30hが形成されている。それぞれの端部は軸線Zの方向から見てほぼ同一位置に形成され、各平坦部はやはり軸受け7の端面7fを覆う位置まで伸ばされている。開孔30c、30hは回転軸12の直径より少し大きくするが、軸受け7の端面7fほとんどを覆うようにして油の漏れを防いでいる。
第一平坦部30aは第二平坦部30gより環状磁石13に近いため吸引力Fを得ることができるとともに、キャップ20と同様油漏れを防止し、さらに平坦部30gによりロータのスラスト方向の振れを改善できることとなる。
軸受けホルダ60はスラスト受け61と共に軸受け7を収容するよう磁性金属板から絞り加工により形成されたもので、円筒状のガイド部60aの端部60eに端面60fが軸線Yを基準に線対称に形成されている。その形状は図1乃至4に示す平坦部10aと同じであり、ロータに対する作用も同じである。この磁性材の部分は、回転軸12側へ向かって平坦部を形成することもできる。
このようにすると、軸受けホルダと磁性材を一体に形成できるので、組立工数や部品点数を削減できる。
6 軸受けホルダ
7 メタル軸受け
10、20、30 磁性材
13 環状磁石
M スピンドルモータ
P ピックアップ
C 回転中心
X、Y、Z 軸線
Claims (3)
- ディスク状記録媒体を回転駆動するスピンドルモータと、前記スピンドルモータの回転中心軸線と直角に交差する第一の軸線上を移動する読み取りヘッドを有するディスク駆動装置であって、
前記スピンドルモータは外転型のロータと前記ロータを回転支持するステータとからなり、
前記ロータは回転軸、前記回転軸と直交する平面上で前記回転軸と同心に設けられた環状磁石、前記回転軸と同心で前記ステータのコアに対向する円筒形状の駆動用磁石、前記駆動用磁石の磁路を形成するヨークとなるロータケースで構成され、
前記ステータは前記回転軸を回転支持する筒状の軸受け、前記軸受けを基材に固定する軸受けホルダ、前記軸受けホルダのロータ側端部であって前記環状磁石に対向する位置に取り付けられた磁性材で構成され、
前記磁性材は、前記回転中心軸線と直交し、前記第一の軸線に対し対称である平坦部と、前記軸受けホルダのロータ側端部に取り付けられる円筒部を備え、
前記平坦部は、前記円筒部内方に形成され、
前記平坦部の外周側が、円弧状に形成されていることを特徴とするディスク駆動装置。 - 前記磁性体は、前記軸受けホルダのロータ側端部に配置されるキャップの外周に設けられ、
前記キャップは、平坦部、円筒部で構成された円筒キャップ状であって、
前記キャップの平坦部は、中央に前記回転軸が挿通される開孔が形成されると共に前記軸受端面を覆っており、
前記磁性体の円筒部の内径が前記キャップの円筒部外径とほぼ等しいことを特徴とする請求項1記載のディスク駆動装置。 - 前記平坦部は、プレス成形により段差形状とした第一および第二の平坦部を有し、
前記第一の平坦部は、前記第二の平坦部より前記環状磁石に近くに形成され、
前記第一および第二の平坦部は、中央に前記回転軸の直径より少し大きい開孔が形成されると共に前記軸受端面を覆っていることを特徴とする請求項1記載のディスク駆動装置。
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