JP4488776B2 - 排水構造 - Google Patents

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Description

本発明は、排水構造に係り、特にサイフォンの原理により排水を行う際の排水構造に関するものである。
サイフォンの原理を利用した排水構造が提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1においては、樋に落し口を設け、サイフォン作用によって排水の流量を増大させる構造としている。
サイフォンの原理とは、液体が管内を略満水状態で落下する際に、該液体の上流側に吸引作用を生じさせる原理のことをいう。このため、サイフォンの原理を利用した排水構造においては、上流側の液体を吸引する作用により円滑に液体を排出することができ、かつ排水管の口径の小型化や、排水管の数の削減を実現することができる。
一方、特許文献2のように、浮上閉塞部材を排水口に配設する排水構造がある。この浮上閉塞部材は、水のない平常時には排水口を閉塞し、浮上閉塞部材の周囲に水が溜まった時には当該部材の浮力により浮上して排水口を開口するものである。これにより、平常時には排水口には異物が侵入せず、排水口の目詰まりを防止することができる。
特開平9−111972 特開昭55−55758
特許文献1のような排水構造において、排水口から連通している排水管を略満水状態にするほどの排水が行われたとき、サイフォンの原理による排水が行われる。すると、排水口には下流への強い吸引力が働いて、排水口周辺の水が吸引され、円滑な排水が行われる。このとき、排水口周辺に十分に水がある場合には、水のみが排水口から吸引されるため、排水管の水は整って流れ、排水口から大きな音が発生することはない。
しかしながら、排水口周辺に十分に水がない場合には、排水口からは強い吸引力で水と共に周辺の空気も吸引されてしまう。水が排水口から空気混じりの状態で排水管内部に強く吸引されると、水は排水管内で大きく流れを乱し、排水口からは大きな音が発生することとなる。
ところで、特許文献2のように、浮上閉塞部材を排水口に配設する構造を、サイフォンの原理による排水構造に適用した場合には、排水口周辺に十分な水がなくなると、浮上閉塞部材が降下して排水口を塞ぐ。このため、排水と共に空気が吸引されることはなく、排水口から大きな音が発生することはない。しかし、一旦、前述の吸引力によって浮上閉塞部材が強く排水口に引き付けられると、再び排水口周辺に水が溜まってきても、浮上して排水口を開口することができなくなるおそれがあった。
そこで本発明は、サイフォンの原理による排水を行う場合においても、排水機能を損なわずに排水口から大きな音の発生を防止することを目的とする。
前記目的を達成するための本発明の第1の構成は、サイフォンの原理による排水を行う排水構造において、排水が溜まる水溜部と、前記水溜部に配設される排水口と、前記排水口に連通し前記サイフォンの原理により水を排出するための排水管と、前記水溜部内に配置される浮子とを有し、前記浮子は、前記水溜部内の水位が低いときに前記排水口を塞ぐと共に、前記水溜部内の水位が高くなると、該浮子が受ける浮力によって前記排水口から離間するものであり、且つ、前記排水口を塞いでいるときには大気と前記排水管とを連通して前記大気を前記排水管内へ供給することで前記浮子の直下となる前記排水口の下部付近の負圧を大気圧にしてサイフォン作用による前記浮子への吸引力を解消する通気管を有し、前記通気管の上端は、前記水溜部の上部よりも高い位置にあることを特徴とする排水構造である
本発明の第2の構成は、第1の構成の排水構造であって、前記通気管の上端は、前記浮子が前記排水口を塞ぐときには開口し、前記浮子が前記排水口から離間するときには閉口することを特徴とする排水構造である
本発明の第3の構成は、第1の構成又は第2の構成に記載の排水構造であって、前記排水口周辺部には、水を通さない弾性部材により形成される浮子受が配設されることを特徴とする排水構造である
本発明の第4の構成は、第1の構成乃至第3の構成のいずれかに記載の排水構造であって、前記浮子は、上下方向にのみ平行移動可能に構成したことを特徴とする排水構造である
本発明の第の構成によれば、浮子が通気管を有する構成とすると、浮子が排水口を塞いだときに、通気管を通じて大気が排水管内へ供給される。すると、浮子直下となる排水口の下部付近に、サイフォンの作用により形成された負圧空間が、当該通気管を通じて流入する大気により通常の大気圧空間となり、当該サイフォン作用に起因する浮子への吸引力を解消することができる。この結果、水溜部に排水が溜まることにより浮子に浮力が働くと、当該浮子は容易に排水口から離間することとなり、水溜部を設置する位置等によって変わるサイフォン作用による吸引力の値を考慮して浮子の大きさや重さを設計する必要がなくなる。
本発明の第の構成によれば、前記通気管の上端は、前記浮子が前記排水口から離間しているときには閉口する。従って、排水の水位が低下してサイフォンによる吸引力が前記浮子の下部に及んだときにも、前記通気管には該吸引力を弱める空気の流入が全くない。このため前記通気管の管径がたとえ大きいものであったとしても、前記通気管を経由して多量の空気が浮子の下部へ供給されるという問題がなく、前記浮子は確実に前記排水口へ引き寄せられて前記排水口を塞ぐことができる。
本発明の第の構成によれば、前記排水口周辺部の前記浮子受が弾性部材で構成される。前記浮子は、サイフォンの原理により前記排水管方向に生ずる強い吸引力によって吸引されるが、本構成により、前記排水口を塞ぐ際に前記排水口周辺の弾性部材を介して当接することになる。このため、前記浮子が前記排水口を塞ぐ際に大きな衝突音が発生することを防止することができる。また、前記浮子受は水を通さない部材によって構成されるため、前記浮子が前記排水口を塞ぐときには水が該排水口に入り込むことはなく、排水口へ空気混じりの状態で水が流れ込むことがない。
本発明の第の構成によれば、前記浮子が、上下方向のみ平行移動可能になるため、前前記通気管を立設させた状態で、前記浮子が確実に前記排水口を塞ぎ、また前記浮子に立設される通気管の下端は前記排水管と確実に連通する。このため、前記浮子は、水溜部の水位が低下したときには確実に排水口を塞ぎ、また前記通気管は確実に空気を排水管内へ導入するという機能を発揮する。
以上のように、本発明によれば、サイフォンの原理による排水を行う場合において、排水口からの大きな音の発生を防止することができる。
参考例1
図を用いて参考例1の排水構造を説明する。図1は、参考例1に係る排水構造の説明図である。
図1に示すように、本参考例の排水構造は、サイフォンの原理による排水を行うように構成される排水構造において、排水が溜まる水溜部1と、水溜部1に配設される排水口2と、排水口2に連通し水を排出するための排水管3と、水溜部1内に配置される浮子4とを有する。
水溜部1は、浴槽や雨樋等の排水設備の下部に配設される。水溜部1の高さは、付設される排水管3の逆勾配に溜まる排水を下流方向に押し出してサイフォンの原理による排水を行わせるために、少なくとも排水管3の逆勾配の総和よりも高い高さを有する。
水溜部1には、排水口2が排水管3と連通して配設される。排水管3は、サイフォンの原理による排水を行うために、満水状態になりやすい状態にしておくことが好ましい。このため、排水管3には、細い径(φ50以下で好ましくはφ10〜φ25)の連続した配管を使用することが好ましい。
浮子4は、中空の樹脂等により構成され、水溜部1の内部に配置され、水溜部1へ溜まった水の水位に応じて浮き沈みする。浮子4の形状は、本参考例においては、図1のような球形とすることで、排水口2と嵌合する構成とした。しかしながら、これに限るものではなく、例えば、円柱形状等の底面が平らな形状に構成して排水口周辺に当接することで、排水口を略密閉するように塞ぐ構成であってもよい。
水溜部1内の水位が低いときには、浮子4には十分な浮力が働かず、自重及びサイフォンの原理により排水管3へ生じる吸引力が働く。このため、図1のように、浮子4が排水口2に当接することにより排水口2を塞ぐ。すると、排水口2へは水も空気も流入しない。したがって、浮子4が排水口2を塞いでいるときには、排水口2へ空気混じりの状態で水が流れ込むことはなく、排水口2からは音が発生しない。
水溜部1内の水位が高くなって、浮子4への水圧が大きくなると、浮力も大きいものとなる。ここで、浮子4の自重とサイフォンの原理により排水管3へ生じる吸引力との総和よりも前記浮力が大きくなった場合には、浮子4は浮力により水溜部1内の水中に浮いて排水口2から離間する。このとき、水溜部1内へは浮子4を浮かすほどの水量があるため、排水口2には水のみが流入する。即ち、排水口2へ空気混じりの状態で水が流れ込むことはなく、排水口2から発生する音を軽減することができる。
浮子4の設計について、具体的に説明する。前述のように浮子4が排水管3への吸引力に抗して浮力により浮き上がるためには、浮子4の浮力をFb(N)、排水管3による吸引力をFs(N)、浮子4に働く重力をFg(N)とすると、Fb>Fs+Fg(N)の関係を満たす必要がある。ここで、各々の力は次のように表すことができる。
浮子4の浮力Fbは、浮子4の水平面座標(x、y)における水圧を受ける部分の深さをD(m)、排水の密度をC(kg/m)、とすると、
Fb=9.8C∬Ddxdy(N) …式(1)
と表すことができる。
排水管3による吸引力Fsは、排水口2よりも下にある排水の鉛直高さをH(m)、排水の密度をC(kg/m)、排水口2の水平面積をS(m)とすると、
Fs=9.8CHS(N) …式(2)
と表すことができる。即ち、Fsは、排水口2よりも下にある排水の鉛直高さH(m)と排水口2の水平面積S(m)の関数である。
浮子4に働く重力Fgは、浮子4の質量をW(kg)とすると、
Fg=9.8W(N) …式(3)
と表すことができる。
従って、Fb>Fs+Fg(N)の関係を満たすように、浮子4の大きさ、排水口2の鉛直高さH(m)、排水口2の水平面積S(m)、浮子4の材質を決定すれば、浮子4は排水管3への吸引力に抗して排水口2から離間する。
以上のような構成とすることにより、水溜部1の水位が低いときには、浮子4がサイフォンの原理により排水管3方向に生ずる強い吸引力によって吸引されて、浮子4が排水口2を塞ぐことにより、排水口へは水及び空気が入らない。一方、水位が高くなると、浮子に働く浮力が吸引力に抗して働き、浮子4は排水口2から離間するが、このときは、水溜部1の水位が高いことにより空気が排水口2へ流れ込む余地がないため、水のみが排水口2へ流れ込むことになる。このため、排水口2へ空気混じりの状態で水が流れ込むことがなく、排水口2から大きな音が発生することを防止することができる。
参考例2
図を用いて参考例2の排水構造を説明する。図2は、参考例2に係る排水構造の説明図である。ここで、参考例1と同様の構成については同符号を付して説明を省略する。
図2において、浮子4は、サイフォンの原理により排水管3方向に生ずる強い吸引力によって吸引される。このため、排水口2と浮子4とが硬質の材質である場合には、浮子4が排水口2を塞ぐ際に大きな衝突音が発生することがある。
そこで本参考例の排水構造においては、図2に示すように、参考例1の構成に加えて、排水口2の周辺部で浮子4の下部が当接する部分に浮子受5を配設した。尚、浮子受5は、水を通さない弾性部材により形成される。
すると、浮子4が排水口2を塞ぐ際に、浮子4は排水口2周辺部の浮子受5に当接することになる。このため、浮子受5の弾性により浮子4と排水口2との衝突音が大幅に緩和される。また、浮子受5は水を通さない部材によって構成されるため、浮子4が排水口2を塞ぐと水が排水口2に入り込むことはなく、水が空気混じりの状態で排水口2に流れ込むことがない。尚、浮子受5の材質は、水を通さず、かつ衝撃吸収作用があるものであればどのようなものでもよい。例えば、発泡EPDM又は発泡シリコンゴム等の発泡ゴムを使用することができる。
実施例1
図を用いて実施例1の排水構造を説明する。図3は、実施例1に係る排水構造の説明図である。ここで、前述の参考例と同様の構成については同符号を付して説明を省略する。
図3に示すように、本実施例の排水構造においては、浮子4が、水溜部1と排水管3とを連通するための通気管6を有する。また、通気管6の上端は、水溜部1の上部よりも高い位置にある。なお、ここで言う水溜部1の上部とは、排水の流出入のバランスで決まる水位の最高位であって、必ずしも形状的な特定の部位を指すものではない。よって、水溜部1の水が通気管6に入り込むことはない。
ここで、通気管6を付帯した時の有利な効果について説明する。参考例1において示したように、吸引力Fsは、排水口2よりも下にある排水の鉛直高さH(m)と排水口2の水平面積S(m)によって決まる。このため、前述の参考例においては、これらの設計事項に左右される吸引力Fsに応じて、浮子4の大きさや重さ等の設計をする必要があった。
しかしながら、本実施例のように浮子4が通気管6を有する構成とすると、浮子4が排水口2を塞いだときに、通気管6から大気が排水管3内へ供給される。すると、排水口2の下部付近の負圧を大気圧にすることができるため、サイフォン作用による浮子4への吸引力を解消することができる。この結果、浮子4に浮力が働けば、容易に排水口2から離間することができるため、水溜部1を設置する位置等によって変わるサイフォン作用による吸引力の値を考慮して浮子4の大きさや重さを設計しなくともよい。
尚、通気管6の管径は、少なくとも排水管3よりも小さくする必要がある。通気管6の管径が排水管3の直径よりも大きいと、排水管3内への吸引力Fsが働くための表面積を確保することができず、吸引力Fsが働いても、浮子4を実際に吸引することができないからである。
図3に示すように、水溜部1上部には、異物混入防止のための目皿7が設置され、浮子4に配設された通気管6の上端は、目皿7の一部(ガイド部)において上下に平行移動可能に構成されている。即ち、ガイド部により左右方向への動きが規制されている。このような構成により、浮子4が下がると、確実に排水口2を塞ぐことができ、また浮子4に立設される通気管6の下端は排水管3と確実に連通する。従って、排水口2への排水流入を停止しつつ、通気管6は空気を排水管3内へ導入するという機能を発揮し、排水口2付近のサイフォン作用による吸引力を確実に解消することができる。
尚、本実施例においては、目皿7の一部をガイド部としたが、これに限るものではない。例えば、図4に示すように、水溜部1の側面又は底面に、円柱形の浮子4の周辺にガイド部として複数のガイド板8を配設し、浮子4を水平方向に移動させず、上下方向にのみ移動させるように構成してもよい。
実施例2
図を用いて実施例2の排水構造を説明する。図5は、実施例2に係る排水構造の説明図である。ここで、前述の実施例と同様の構成については同符号を付して説明を省略する。
図5に示すように、本実施例の排水構造においては、浮子4に配設された通気管6の上端に蓋9を設けている。また、排水管3の排水口2付近には棒状部材支持部11によって支持された棒状部材10が配設され、通気管6を貫通して下方から蓋9に当接している。ここで、棒状部材10は浮子4を上下方向にのみ平行移動可能にガイドするガイド部の役割も果たす。棒状部材10の長さは、浮子4が排水口2を塞いだときのみ蓋9に当接して蓋9を押し上げる程度の長さを有する。このため、浮子4が排水口2を塞ぐときには、棒状部材10が蓋9を押し上げて、通気管6の上端は開口する。また、浮子4が排水口2から離間するときには、棒状部材10が蓋9から離間するため蓋9が自重により下がり、通気管6の上端を閉口させる。次に、排水時の動作を具体的に説明する。
図5(a)に示すように、水が水溜部1に流入していない初期状態においては、浮子4は自重により排水口2を塞いでいる。この状態において、排水管3に付帯される棒状部材10は、通気管6を貫通してその上端が蓋9に当接することで、蓋9を開口させている。
図5(b)に示すように、水が水溜部1に流入すると、水溜部1の水位に応じて浮子4には徐々に浮力が働き、排水口2から離間する方向に力が働くが、浮子4が排水口2から離間していない状態においては、まだ排水管3へは水が流入しない。
図5(c)に示すように、水溜部1の水位が更に上昇し、浮子4に対して、浮子4の自重に勝るほどの浮力が働くと、浮子4は排水口2から離間する。このとき、同時に蓋9は自重により、通気管6の上端開口部を閉口するため、通気管6からは空気が入らない。このため、浮子4が排水口2から離間した部分から水が排水管3へ流れ込む一方、通気管6からは空気が流れ込まない。従って、水のみが排水口2へ流れ込むという状態をつくることができる。
図5(d)及び(e)に示すように、排水により水溜部1内の水位が下がると浮子4も下がり、浮子4が排水口2に近づくと、サイフォン作用による排水管3への吸引力により、浮子4は排水口2に引き付けられて排水口2を塞ぐ。このとき、棒状部材10が蓋9に当接することにより蓋9を押し上げて、通気管6の上端が開口する。この状態において、浮子4は排水口2を塞いでいるため、水は排水口2へ流れ込まない一方、通気管6は開口しているため、空気は排水口2へ流れ込む。このようにして、空気のみが排水口2へ流れ込むという状態をつくることができる。
図5(f)に示すように、空気が通気管6から十分に入ると、排水口2の下部付近の負圧を大気圧にすることができるため、排水管3への吸引力は解消される。すると、水溜部1の水位が低い場合は再び図5(b)の状態に戻り、水溜部1の水位が高い場合は再び図5(c)の状態に戻り、これらの動作が繰り返される。
このように、浮子4が排水口2を塞ぐときには、通気管6を通じて排水管3へ空気のみが流れ込み、浮子4が排水口2から離間するときには、浮子4の下部から水のみが排水管3へ流れ込む。こうして、水又は空気のうちいずれか一方のみを選択的に排水口2へ流入させることができ、排水口2へ空気混じりの状態で水が流れ込むことを確実に防止することができる。このため、排水口2から大きな音が発生することを防止することができる。
更に、浮子4が排水口2から離間しているときには通気管6の上端が閉口する。従って、たとえ通気管6の管径が大きいものであったとしても通気管6内へ空気が流入しない。実施例1においては、通気管6を大きくしすぎると、通気管6から空気が多量に流入し、浮子4を十分に排水管3方向に吸引させられないこともあるため、通気管6の管径を調整する必要があった。しかし、本実施例は浮子4が排水口2を塞がない限りは、通気管6から空気が排水口2へ流入することがない。このため、即ち、浮子4は、排水管3への吸引力により確実に排水口2を塞ぐことができるため、通気管6の管径を自由に設計することができる。
尚、本実施例においては、蓋9と棒状部材10とを配設することにより、通気管6を開閉することとしたが、これに限るものではない。例えば、図6に示すように、浮子4が排水口2から離間したとき(図6(b)参照)、通気管6の内部へ上方から嵌合するように構成された通気管6の内径と略同径の通気管を塞ぐための通気管閉塞部材12を配設し、該部材が浮子4が下端に来たときのみ(図6(a)参照)、通気管6との嵌合が外れる構成としてもよい。
本発明は、サイフォンの原理により排水が行われる排水構造一般に利用することができる。
参考例1に係る排水構造の説明図。 参考例2に係る排水構造の説明図。 実施例1に係る排水構造の説明図。 実施例1に係るガイド板8を使用した排水構造の説明図。 実施例2に係る排水構造の説明図。 他の実施例に係る排水構造の説明図。
1 …水溜部、2 …排水口、3 …排水管、4 …浮子、
5 …浮子受、6 …通気管、7 …目皿、8 …ガイド板、9 …蓋、
10 …棒状部材、11 …棒状部材支持部、
12 …通気管閉塞部材、13 …筒体

Claims (4)

  1. サイフォンの原理による排水を行う排水構造において、
    排水が溜まる水溜部と、
    前記水溜部に配設される排水口と、
    前記排水口に連通し前記サイフォンの原理により水を排出するための排水管と、
    前記水溜部内に配置される浮子とを有し、
    前記浮子は、
    前記水溜部内の水位が低いとき前記排水口を塞ぐと共に、前記水溜部内の水位が高くなると該浮子が受ける浮力によって前記排水口から離間するものであり、且つ、前記排水口を塞いでいるときには大気と前記排水管とを連通して前記大気を前記排水管内へ供給することで前記浮子の直下となる前記排水口の下部付近の負圧を大気圧にしてサイフォン作用による前記浮子への吸引力を解消する通気管を有し、
    前記通気管の上端は、前記水溜部の上部よりも高い位置にある
    ことを特徴とする排水構造。
  2. 請求項に記載の排水構造であって、
    前記通気管の上端は、前記浮子が前記排水口を塞ぐときには開口し、前記浮子が前記排水口から離間するときには閉口する
    ことを特徴とする排水構造。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の排水構造であって、
    前記排水口周辺部には、水を通さない弾性部材により形成される浮子受が配設される
    ことを特徴とする排水構造。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の排水構造であって、
    前記浮子は、上下方向にのみ平行移動可能に構成した
    ことを特徴とする排水構造。
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