JP4488393B2

JP4488393B2 - Nib tip and applicator

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Publication number: JP4488393B2
Application number: JP2000074167A
Authority: JP
Inventors: 繁康井上; 雅博安永
Original assignee: Sakura Color Products Corp
Current assignee: Sakura Color Products Corp
Priority date: 1999-03-26
Filing date: 2000-03-16
Publication date: 2010-06-23
Anticipated expiration: 2020-03-16
Also published as: JP2000343870A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペン先チップに係るものであり、特に太い線を描くのに適するペン先チップに関するものである。また本発明のペン先チップは、複数の平行線を描く用途に活用することもできる。
本発明のペン先チップは、文字を書いたり、太い線を描いたり、色を塗ったり、あるいは先に書いた文字等を塗りつぶして修正する等の用途に用いる塗布具に使用される。
【０００２】
【従来の技術】
手軽な塗布具としてボールペンが広く普及している。ところがボールペンのペン先チップは、インキを塗布面に塗布する部材が文字通りボールであり、塗布面と点接触するものであることから、太い線を描いたり、広い面も塗りつぶす等の用途には適当ではなかった。
そこでより太い線を描くことを目的として、ボールに代わってローラを採用したペン先チップ及び塗布具が、実開昭５８−６９４７９号、特開平７−２９０８７７号及び特開平７−２９０８７８号等に開示されている。
これら従来技術の塗布具は、インキ収納部の先端に、ローラが内蔵されたペン先チップが取り付けられたものであった。そして従来技術では、ペン先チップのローラを紙等に押し当てて回転させることにより、ローラに付着したインキが紙等に塗布され、幅の広い線が描かれる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術のペン先チップは、ローラによってインキを塗布するものであったから、ローラと紙等とを密着させるために、塗布具を常に一定の角度に保持し、ローラに対して直角に塗布作業を行わなければならず、使い勝手が悪いものであった。加えて従来技術のペン先チップを使用した塗布具は、直線を描くことはできるものの、曲線を描くには難のあるものであった。
すなわち従来技術のペン先チップは、単一のローラによってインキを塗布するものであったから、直線を描く場合の様に線幅の全ての部位で紙とローラの相対速度が同一である場合は、ローラが回転して均質な線を描くことができるものの、曲線を描く場合のように、内側と外側の速度が異なる場合には、ローラが回転せず、線が途切れてしまう。
そのため従来技術のペン先チップは、単に直線を描く場合だけにしか使用することができず、文字や絵画を描く用途には不適切であった。
そこで本発明は、従来技術の上記した問題点に注目し、曲線の他、横や斜めといった自由な方向に太い線を描くことができるペン先チップ及び塗布具の開発を課題とするものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
そして上記した課題を解決するための請求項１に記載の発明は、チップ本体とボールを有し、前記チップ本体は、開口を有するボール収納部と、ボール収納部に連通するインキ流通孔を備え、チップ本体のボール収納部にはボールが収納され、ボールの一部が前記開口から露出してインキを塗布するペン先チップにおいて、単一のボール収納部に複数のボールが一列に収納されていて複数のボールのそれぞれの一部分がボール収納部の開口から露出しているペン先チップであって、チップ本体は、後側に円柱状部分を有し、先端側には、扁平な形状であって、幅と短手方向の幅とが一定である部位を有し、当該部位と後側の円柱状部分との間は、テーパ状に連続しており、チップ本体の最先端部には、長孔状の開口が設けられ、当該開口からボールが露出し、チップ本体は真っすぐであり、その端部も真っすぐであることを特徴とするペン先チップである。
【０００５】
本発明のペン先チップは、従来技術のローラに代わって複数のボールを採用したものであり、ボールによってインキが塗布される。
また本発明のペン先チップは、ボールが一列に収納されていて複数のボールのそれぞれの一部分がボール収納部の開口から露出している。そのため紙等にペン先チップの先端部を押し当てると、紙等に一列に並んだボールのそれぞれが当接し、ボールから紙等へとインキが塗布される。
【０００６】
また上記した発明を改良した請求項２に記載の発明は、ボールは回転可能に収納されていることを特徴とする請求項１に記載のペン先チップである。
【０００７】
本発明のペン先チップは、従来技術のローラに代わって複数のボールを採用したものであり、ボールの回転によってインキが塗布される。
ここで本発明のペン先チップでは、ボールはそれぞれ独立して回転する。そのため曲線を描く場合の様に、ペン先チップと紙等との相対速度が部分的に相違する場合であっても、曲率が小さい側を描くボールと、曲率の大きい部位を描くボールは、異なる速度で回転し、紙等にはそれぞれのボールからインキが塗布される。したがって本発明のペン先チップを使用すると、太い曲線を描くことができる。
【０００８】
また上記した発明を改良した請求項３に記載の発明は、チップ本体の開口は、長孔形状であり、開口の短方向の開口径は、ボールの直径よりも小さく、ボールはチップ本体の開口部によって脱落不能に保持されていることを特徴とする請求項１又は２に記載のペン先チップである。
【０００９】
本発明のペン先チップでは、チップ本体の開口は、長孔形状であり、開口の短方向の開口径は、ボールの直径よりも小さい。そのため本発明のペン先チップでは、ボールの保持が確実であり、チップ本体からボールがこぼれ落ちることがない。
【００１０】
また請求項４に記載の発明は、開口の長方向の開口径は、〔ボールの直径〕の〔ボールの収納個数〕倍以下となるようかしめられていることを特徴とする請求項１乃至３のいずれかに記載のペン先チップである。
【００１１】
本発明のペン先チップでは、ボールが開口の長方向に安定し、ボールの偏りによる線むらの発生が防止され、また、線の幅の変動が防止される。
【００１２】
また請求項５に記載の発明は、ボール収納部内のインキ流通孔側には、ボールの列方向に延びる座部が設けられ、各ボールは、当該座部と当接することを特徴とする１乃至４のいずれかに記載のペン先チップである。
【００１３】
本発明のペン先チップでは、ボール収納部内のインキ流通孔側には、ボールの列方向に延びる座部が設けられ、各ボールは、当該座部と当接する。そのため本発明のペン先チップによると、ボールが安定し、ボールの回転が円滑である。
【００１４】
また請求項６に記載の発明は、座部は、テーパ状に傾斜した平面であることを特徴とする請求項５に記載のペン先チップである。
【００１５】
本発明のペン先チップでは、座部は、テーパ状に傾斜した平面である。すなわち本発明のペン先チップは、いわゆる矢溝（インキ溝）を持たず、座部は平面である。また座部はテーパ状に傾斜している。そのため本発明のペン先チップでは、ボールが安定し、ボールの回転が円滑である。
【００１６】
さらに請求項７に記載の発明は、座部には球面状の凹みが設けられていることを特徴とする請求項５又は６に記載のペン先チップである。
【００１７】
本発明のペン先チップでは、座部に設けられた球面状の凹みの中にボールが収容された状態で塗布が行われる。そのため本発明のペン先チップでは、ボールの位置決めがされてボール同士の相互干渉が防止され、さらにボールが安定し、ボールが円滑に回転するとともに、ボールの偏りによる線むらの発生が防止され、また、線の幅の変動が防止される。
【００１８】
さらに請求項８に記載の発明は、座部には、各ボールの中心位置と対応する位置に設けられた溝を有し、溝の縁はボールに当接し、溝の底はボールに当接しないことを特徴とする請求項５乃至７のいずれかに記載のペン先チップである。
【００１９】
本発明のペン先チップでは、溝の中にボールが収容された状態で塗布が行われる。そのため本発明のペン先チップでは、ボールのがたつきが無くなるとともにボール同士の相互干渉が防止され、さらにボールが安定し、ボールが円滑に回転するとともに、ボールの偏りによる線むらの発生が防止され、また、線の幅の変動が防止される。
【００２０】
さらに請求項９に記載の発明は、座部には、インキ流通孔と連通する溝が設けられていることを特徴とする請求項５乃至８のいずれかに記載のペン先チップである。
【００２１】
本発明のペン先チップでは、座部にインキ流通孔と連通する溝が設けられている。そのためインキは、溝を通じてボールの表面に行き渡り、インキをボールに満遍なく付着させる。
【００２２】
また請求項１０に記載の発明は、チップ本体の開口は、各ボールの形状に沿ってかしめられていることを特徴とする請求項１乃至９のいずれかに記載のペン先チップである。
【００２３】
本発明のペン先チップは、チップ本体の開口が各ボールの形状にかしめられているので、ボールの保持がより確実であり、またボールの回転も円滑である。
【００２４】
また請求項１１に記載の発明は、チップ本体の開口の端面は波状であることを特徴とする請求項１乃至１０のいずれかに記載のペン先チップである。
【００２５】
本発明のペン先チップについても、開口の波状部分がボールを確実に保持し、且つボールの回転も円滑である。
【００２６】
さらに請求項１２に記載の発明は、チップ本体の最先端部の幅は、後側の円柱状部分の幅よりも広いことを特徴とする請求項１乃至１１のいずれかに記載のペン先チップである。
【００２７】
さらに請求項１３に記載の発明は、インキを収蔵するインキ収納部を有し、該インキ収納部の先端に請求項１乃至１２のいずれかに記載のペン先チップを装着したことを特徴とする塗布具である。
なおペン先チップは、インキ収納部の先端に直接的に取り付けられていてもよいが、ペン先チップとインキ収納部の間には、何らかの接続部材が介在される場合が多い。
【００２８】
本発明の塗布具は、ペン先チップに複数のボールが設けられ、これらのボールの回転によってインキが塗布される。
本発明の塗布具では、ペン先チップのボールがそれぞれ独立して回転するので、曲線を描く場合の様に塗布部と紙等との相対速度が部分的に相違する場合であっても、曲率が小さい側を描くボールと、曲率の大きい部位を描くボールは、異なる速度で回転し、太い曲線を描くことができる。
【００２９】
【００３０】
【発明の実施の形態】
以下さらに本発明の実施形態について説明する。
図１は、本発明の実施形態の塗布具の斜視図である。図２は、図１の塗布具の先端部分の拡大図である。図３は、図１の塗布具の断面図である。図４は、本発明の実施形態のペン先チップの正面図である。図５は、図４のペン先チップの平面図である。図６は、図４のペン先チップの側面図である。図７は、図４のペン先チップの正面断面図である。図８は、図４のペン先チップの側面断面図である。図９は、図４のペン先チップの断面斜視図である。図１０は、本発明の他の実施形態のペン先チップの断面斜視図である。図１１〜図１４は、本発明の実施形態の塗布具の使用方法を示す説明図である。図１５は、本発明の他の実施形態のペン先チップの正面図である。図１６は、本発明の他の実施形態のペン先チップの平面図である。図１７は、本発明の他の実施形態の塗布具の先端部分の斜視拡大図及び先端部分の断面図である。図１８は、本発明のさらに他の実施形態の塗布具の先端部分の斜視拡大図である。図１９は、本発明のさらに他の実施形態の塗布具の先端部分の斜視拡大図である。図２０は、参考例の塗布具の先端部分の斜視拡大図である。図２１は、他の参考例の塗布具の先端部分の斜視拡大図である。図２２は、さらに他の参考例のペン先チップの製造方法の一例を示す説明図である。図２３は、本発明の他の実施形態のペン先チップの断面斜視図である。図２４は、本発明のさらに他の実施形態のペン先チップの断面斜視図である。図２５は、本発明のさらに他の実施形態のペン先チップの断面斜視図である。図２６、図２７は、それぞれさらに他の参考例の塗布具の先端部分の斜視拡大図である。図２８、図２９は、それぞれさらに他の参考例のペン先チップの正面断面図である。
【００３１】
図において、１は本発明の実施形態における塗布具を示す。本実施形態の塗布具１の基本構成は、いわゆる水性ボールペンと略同一であり、水性ボールペンのペン先チップを特殊構造のものに置き換えたものに近い構成であると言える。すなわち本実施形態の塗布具１は、図１、図３の様に筒状の本体軸２と、インキ芯３及びキャップ４によって構成されている。またインキ芯３は、ペン先チップ５、インキ筒（インキ収納部）６、接続部材７及び弁体８によって構成されている。
【００３２】
ペン先チップ５は、塗布部を構成する部材であり、塗布用のボール１０が６個直線的に並べて先端に設けられている。すなわちペン先チップ５は、チップ本体１２と、６個のボール１０によって構成されている。
チップ本体１２は、金属又は樹脂によって作られたものである。チップ本体１２の加工方法は任意であるが、金属を素材とする場合は、切削加工、鍛造加工、プレス加工、鍛造（ダイキャスト）等によって作ることができる。また樹脂を素材とする場合には、たとえばポリアセタール樹脂が使用され、射出成形等によって作られる。
【００３３】
チップ本体１２の外形形状は、あたかも円筒の先端を押しつぶした様な形をしている。すなわちチップ本体１２は先端側１３が偏平に広がった形をしており、後側１８は円柱状をしている。そしてペン先チップ５の最先端部には、図５、図９の様に長孔状の開口１６が設けられている。開口１６は、ボール１０の露出部分が、ボール１０の直径の４分の１〜３分の１程度となる様に設計される。開口１６の短方向の開口径は、ボール１０の直径の８５％〜９９％程度、より推奨される範囲は９５％〜９９％程度であり、ボール１０の直径よりも狭い。
【００３４】
開口１６の長方向の開口径は、〔ボール１０の直径〕×〔ボールの収納個数−１〕より大きいことが望ましい。この値以下になると両端のボールが十分に塗布を行わないからである。また、この長方向の開口径は、〔ボール１０の直径〕×〔ボールの収納個数〕以下であることが望ましい。長方向の開口径がこの値よりも大きくても短方向の開口径がボール１０の直径よりも狭い限りボールは脱落しないが、ボールが長方向にがたついて不安定となるからである。開口１６の長方向の開口径の推奨される範囲は、〔ボール１０の直径〕×〔ボールの収納個数〕の９０％〜９９％程度である。
【００３５】
ペン先チップ５の最先端の部位の幅Ｌ（図４参照）は、後側１８の円柱状部分のそれよりも広い。またペン先チップ５の最先端の部位の短手方向の幅Ｈ（図５参照）は、後側１８の円柱状部分のそれよりも狭い。なおペン先チップの形状は、本実施形態に限定されるものではなく、例えば後記する図２１に示す例の様にストレート形状のものであってもよい。また、チップ先端部の長手幅Ｌに対し円柱状部分の直径が同等以上であってもよい。
またペン先チップ５の先端部分には、図４〜８の様に幅Ｌと短手方向の幅Ｈとが一定の部位があり、当該部位と後側１８の円柱状部分との間は、テーパ状に連続している。
【００３６】
またペン先チップ５の内部形状は、図９の通りであり、先端部分に単一のボール収納部２０を持つ。ボール収納部２０は、ボール１０が６個、横一列に収納される空隙部分である。ボール収納部２０の底部はテーパ状の座部２１となっており、略長方形のインキ誘導孔２２に収束している。
ボール収納部２０の底部のインキ誘導孔２２は、断面形状が円形の部位１１に連通し、その中間に遷移部分２４を有する。インキ誘導孔２２、円形の部位１１、及び遷移部分２４はインキ流通孔をなす。円形の部位１１は、チップ本体１２の後端に開放されている。
【００３７】
座部２１は、開口部１６と平行に延びる。言い換えると座部２１は、ボール１０の列方向に延びる。
本実施形態では、座部２１は前記した様にテーパ状に傾斜した面であり、座部２１の表面自体に矢溝やインキ溝として機能する凹凸はない。言い換えると、座部２１は、傾斜した平面である。
すなわち通常のボールペンでは、ボール収納部の座部には、矢溝と称される溝が形成される場合が多いが、本実施形態のペン先チップ５には、矢溝に相当する構成を持たない。
この理由は、通常のボールペンでは、インキ誘導孔が概ね円筒状であり、ボールがインキ誘導孔を塞いでしまうのに対し、本実施形態のペン先チップ５では、インキ誘導孔２２が長溝状であり、ボール１０がインキ誘導孔２２を塞ぐことはない。また本実施形態のペン先チップ５では、ボール１０同士の間は空隙部分となる。そのためインキは当該空隙部分からボール１０の全周に行き渡る。したがって本実施形態のペン先チップ５では、通常のボールペンの様に矢溝を設ける必要はない。
またさらに矢溝を設けると、その位置によっては、ボール１０の座りが悪く、ボールの回転に円滑さを欠いたり、各ボール１０の出寸法が不揃いとなるという懸念がある場合がある。
【００３８】
しかし勿論、本発明は、矢溝様の構成を設けることを否定するものではなく、使用するインキの性状、特にインキの粘度が高い場合には、矢溝様の構成を設けてもよい。
【００３９】
また、図２３のように、座部に、各ボールの中心位置と対応する位置に溝２６を設け、各々の溝にボールがはまり込むようにすると、ボールのがたつきをなくし、より安定した筆記を可能とすることができる。
【００４０】
また、図２４のように、座部に、球面状の凹み２７を設け、その中にボールがはまり込むようにすると、ボールは位置決めがされてがたつきがなくなり、またボールの相互干渉が防止され、ボールが安定して円滑に回転するとともに、ボールの偏りによる線むらの発生が防止され、また、線の幅の変動が防止される。座部に球面状の凹みを設けるには、ボール自体によって座打ちを行っても良いし、ボールと同様の先端形状を有する工具を用いても良い。前記した溝を設ける構成ではボールの一部が点接触することとなるが、座部に球面状の凹みを設ける場合は、全てが面接触となる点で好ましい。
【００４１】
前記した溝を設ける構成に座打ちをして球面状の凹みを設けるとボールの接触面が拡大されてボールはより安定する。
【００４２】
図１０は、座部２１に矢溝と同様の構成を設けた例を示すものである。すなわち図１０に示すペン先チップ５’では、ボール収納部２０の底部のテーパ状座部２１に、インキ誘導孔２２と連通する浅い溝２８が多数設けられている。この溝２８は、インキの流路として機能するものであり、ボール１０の周面へのインキの付着を容易にするものである。ペン先チップ５’の溝２８以外の他の構成は、図９に示すペン先チップ５と同一である。
【００４３】
そして前記したボール収納部２０には、６個のボール１０が配されている。ボール１０は、ステンレススチールや超硬合金、セラミックあるいはガラス等で作られたものであり、その直径は、０．３ｍｍ〜１．２ｍｍ程度、より好ましくは０．４ｍｍ〜１ｍｍ程度である。本実施形態の塗布具１で採用するボール１０は、通常のボールペンの塗布用ボールと材質及び大きさが同等のものが推奨されるが、特に限定されるものではなく、ステンレススチールや超硬合金以外の金属製でもよく、プラスチック、ゴム等の材質でもよい。
ボール１０は、いずれもその一部がチップ本体１２のスリット状の開口１６から外部に露出している。チップ本体１２の開口１６は、軽くかしめられて前記した様に、短方向の開口径がボール１０の直径の８５％〜９９％程度にしぼられる。機能的には、ボール１０の出寸法が、ボール１０直径の４分の１〜３分の１程度となる様に開口１６がしぼられる。そのため各ボール１０は、開口１６部分によって保持され、それぞれ自由に回転可能であるが、チップ本体１２から離脱することはない。
また、ボール１０は、使用時及び水平より上向きの保管時には、ボール収納部２０内において、テーパ状の座部２１と当接して保持される。
【００４４】
接続部材７は、ポリプロピレン樹脂等の熱可塑性樹脂を素材として射出成形によって作られたものである。接続部材７の外形形状は、公知のボールペンで採用されているものと大差は無い。すなわち接続部材７は先端部３０側が円錐形をしている。また後端側は二段の円筒形状になっており、大径部３１と、小径部３２が順次設けられている。
そして接続部材７の中心には、軸方向に貫通した連通穴３３が設けられている。
また連通穴３３の中間部分には、弁座３５が設けられている。
【００４５】
弁体８は、ステンレススチールや超硬合金あるいはセラミック等の錆びにくく、且つある程度の重量を有する素材で作られたボールである。
【００４６】
インキ筒６は、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂等を素材とする押し出し成形、あるいはその他の方法によって管状に作られたものであり、内部に公知のインキが充填されている。インキの性状等は任意であるが、たとえば粘度が１００〜２００００ｍＰａ・Ｓ程度のボールペン用の水性ゲル状インキが採用可能である。
なお上記した粘度は、ＥＬＤ型粘度計（Ｒ１４）コーン０．５ｒｐｍ（２０°Ｃ）で測定した値である。
【００４７】
ここで水性ゲル状インキ、および水性インキについて付言すると、これらはいずれも溶媒として水を含むインキである。すなわち旧来の油性インキはフェニルセロソルブ、ベンジルアルコール等の有機溶媒が使用されているのに対して、水性ゲル状インキおよび水性インキは水を溶媒としている。
また、インキの粘度は油性ボールペンでは１００００〜３００００ｍＰａ・Ｓの高粘度であるのに対し、水性ゲル状インキはより低粘度であり、しかも粘度の挙動の相違により大きく二種類に分けられる。
その一つはニュートン流動（流動の程度により粘度変化しない）を有するインキで、具体的にはインキ筒６内とボール収納部２０内におけるインキの粘度が同じであり、通常は粘度が５〜２０００ｍＰａ・Ｓ、より望ましくは粘度が５〜２００ｍＰａ・Ｓのものが使用されている。
他の一つは、粘度がインキの流動によって変化する性質を有するものである。具体的には、インキタンク内では２０００〜８０００ｍＰａ・Ｓであるがボール収納部２０では１０ｍＰａ・Ｓ以下となるものであり、チキソトロピー性インキとも称される。このチキソトロピー性を有するゲル化剤を添加した水性インキを一般に水性ゲル状インキと称している。
また水性インキの後端部分は、ポリブテン等のゲル状封止部材により封止されていることが望ましいが、他の封止材を用いても良い。もちろんインキ筒に代わって、有底の容器も使用することができる。
【００４８】
インキ芯３は、図３の様に、ペン先チップ５とインキ筒６が、接続部材７を介して繋がれたものであり、ペン先チップ５は、接続部材７の連通穴３３の先端側に内挿され、インキ筒６は接続部材７の後端部の小径部３２に外装されている。
そして接続部材７内であって、ペン先チップ５の段差部と、弁座３５の間に、弁体８が軸方向に移動可能に挿入されている。
【００４９】
本実施形態の塗布具１は、上記したインキ芯（ペン先チップ５＋インキ筒６＋接続部材７）３が本体軸２に挿入され、インキ芯３の接続部材７の大径部３１が本体軸２の内面と係合し、両者が一体化されてなるものである。また塗布具１の先端にはキャップ４が装着される。
本実施形態の塗布具１では、ペン先チップ５のボール収納部２０内が常にインキで満たされ、ボール１０は常時インキと接している。また本実施形態の塗布具１では、内部に弁体８が内蔵されているので、ペン先チップ５を上にして載置したとき、弁体８が接続部材７内の弁座３５と当接し、ボール収納部２０内のインキがインキ筒６に逆流することはない。
【００５０】
次に本実施形態の塗布具１の作用を説明する。
本実施形態の塗布具１によって直線を描く場合は、公知の塗布具と同様に、キャップ４を外して、ペン先チップ５を下に向け、ボール１０を紙等に押し当て、そのままの状態で塗布具１を移動させる。
すなわち、図１１（ａ）の様に塗布具１を立て、塗布具１を幅方向（開口の長方向）に対して垂直方向に移動させる。その結果、ペン先チップ５のボール１０が均等に回転し、ボール１０に付着したインキが紙等に塗布される。ここで本実施形態の塗布具１では、ペン先チップ５に複数のボール１０が直線的に一列に並べて配されているので、インキはこれらの各ボール１０から紙に塗布される。そのため、紙等には複数の線が塗布され、これらの線同士が重なり、結果的に太い線が描かれる。
【００５１】
また塗布具１を使用して曲線を描く場合は、図１２の様に塗布具１を円軌跡を描いて移動させる。
このとき、円の内側に位置するペン先チップ５のボール１０ａは、ゆっくりと回転し、外側に位置するボール１０ｂは早く回転し、いずれの部位についても、ボール１０から紙にインキが塗布される。その結果、全体として太い線の円が描かれる。
【００５２】
本実施形態の塗布具１は、例えばカリグラフィの様な、線の太さが連続的に変化する描法にも活用することができる。すなわち図１３（ａ）に示すように、塗布具１自体を回転させつつ、線を描くと、塗布具１の進行方向に対するペン先チップ５のボール１０の間隔が変化し、描かれる線は、結果的に図１３（ｂ）の様に太さが連続的に変化する。
【００５３】
また本実施形態の塗布具１の特殊な使用方法として、図１４に示すような平行線を描くことも可能である。
すなわち塗布具１を、図１４（ａ）の様に塗布具１を幅方向に対して垂直方向に移動させ、さらにその際に紙等に対する筆圧が低い状態で使用すると、ペン先チップ５のボール１０は、より紙と点接触し、インキは細い線状に塗布されて隣の線との間に隙間ができる。その結果、図１４（ｂ）の様な平行な直線が描かれる。なお、塗布具１のボール１０の直径が大きい程、描かれる線は平行線となる傾向にあり、またボール１０とペン先チップ５の開口１６との隙間が狭い程、描かれる線は平行線となる傾向にある。
【００５４】
先に説明した実施形態では、６個のボールが直線的に並べられたペン先チップを例示したが、ボールの個数は任意である。もちろん、ボールの個数が多いほど太い線を描くことができる。
【００５５】
また上記した実施形態では、インキ筒６（インキ収納部）に液状のインキが収蔵された構成を示したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、インキが公知の繊維状又はスポンジ状のインキ吸収体に吸収された状態で内蔵されていても良い。
上記した実施形態では、インキが弁を通じてペン先チップに直接流れ込む構成を例示したが、中継芯を用いて毛細管現象を利用してボール付近にインキを導いても良い。
【００５６】
また上記した実施形態では、ボール１０を直接的にボール収納部２０に入れた構成を開示したが、例えば玉軸受けの保持器の様な、ボール１０同士がぶつからないように規制する部材を採用してもよい。さらにボール収納部２０の内面に適度の凹凸を設け、当該凹凸によってボール１０を保持したり、隣合うボール同士の衝突を回避する構成も推奨される。
ボール収納部２０の内面に凹凸を設ける方策としては、かしめによる方法が考えられる。すなわち先の実施形態では、ボール収納部２０の開口１６を軽くかしめてボール１０を保持した構成を例示したが、図１５、１６に示すペン先チップ４０のように、全体をより強くかしめて、ボール収納部２０を変形せさ、ボール収納部２０の内面にボール１０に沿った凹凸を設け、内部のボール１０同士の横方向の動きを規制する。
【００５７】
以下、図１５、１６に示すペン先チップ４０を具体的に説明するが、図１５以下に図示した実施形態において、先の実施形態と同一の部材は、同一の番号を付して重複した説明を省略する。
図１５、図１６に示すペン先チップ４０は、ボール収納部２０の開口４３のみならず、ボール収納部２０の側面部分についてもかしめてられて変形させている。そのためボール収納部２０を図１５の様に正面から見たとき、ボール収納部２０に軸方向に平行線４５が入り、ボール収納部２０の内部には、ボール１０が横方向に大きく移動しない程度に仕切りが形成されている。そのためボール収納部２０の内部では、ボール１０の移動が規制される。
開口４３は、図１６の様に、ボール１０の形状に沿ってかしめられ、開口４３は、変形して波状を呈している。
【００５８】
また図１７は、座部の形状が異なる例を示すものである。
図１７に示したペン先チップ５０は、チップ本体５１の外部から力を加えて変形させ、チップ本体５１の内部に座部５２を形成させた例を示すものである。すなわちペン先チップ５０は、管状の素材を使用し、その先端をプレス加工又は鍛造加工によってすぼめたものである。そして開口端に近い位置に、開口と平行する線状の凹部５３を設けている。
凹部５３を設けるための方策は任意であるが、例えば図１７に示すような薄板状の部材５５をチップ本体５１の外部から押し当て、チップ本体５１を塑性変形させることが推奨される。
【００５９】
チップ本体５１の内部では、断面図（ｂ）に示すように、線状の凸部が形成され、当該凸部が座部５２として機能する。なお本実施形態のペン先チップ５０の座部５２についても、ボール１０の列方向に延びるものである。
加工が困難ではあるが、ペン先チップ５０の座部５２についても、インキ誘導孔２２と連通する軸方向の溝を設けてもよい。
【００６０】
図１８に示したペン先チップ６０は、座部の構成が先の実施形態と異なるものである。すなわち図１８に示したペン先チップ６０は、先の実施形態と同様に、チップ本体５１の外部から力を加えて、チップ本体５１の内部に座部を形成させるものであるが、本実施形態では、独立した凹部６１を設けることにより、座部を形成せしめている。具体的には、本実施形態では、一定の間隔をあけてチップ本体５１に凹部６１を設けている。本実施形態では、各ボール１０は、凹部６１（内部では凸部となる）同士の間に保持されるので、ボール１０を横方向に保持する機能も併せ持つ。
【００６１】
凹部６１を設けるための方策は任意であるが、例えば図１８に示すようなピンを有する部材６２をチップ本体５１の外部から押し当て、チップ本体５１を塑性変形させることが推奨される。
【００６２】
図１９に示したペン先チップ７０は、座部の他の構成を例示するものである。ペン先チップ７０も、先の例と同様に、チップ本体５１の外部から力を加えて、内部に座部を形成させるものであるが、本実施形態では、ボール１０の横方向の保持がより完全となる様に、凹部７１の形状を菱形としている。
すなわち凹部７１は、内部におけるボール１０との接触面が多くなるように、ボール１０同士の隙間に相当する形状となっている。
また開口部１６の近傍においても、ボール１０横方向への移動を規制するために軸方向に延びる凹部７５が設けられている。
【００６３】
図２０に示した参考例のペン先チップ８０のチップ本体８１は、例えば樹脂の射出成形によって製造する場合に好適な例を示すものであり、先の実施形態の様なテーパ状の部分を持たず、円柱状部分に直接的にボール収納部が形成されたものである。ペン先チップ８０の内部構造の図示は省略するが、ボール１０の横方向の移動を規制する突起等を内部に成形しておくことも可能である。
【００６４】
ペン先チップ８０を射出成形によって製造する場合における、ボール１０の挿入方法には、次の二つの方法が考えられる。
まず第一の方法としては、チップ本体８１の開口１６をボール１０の直径と同等の大きさとなる様に射出成形し、成形後にボール１０をペン先チップ８０のチップ本体８１内に挿入し、さらにその後に、開口１６を熱軟化させると共に、押圧力を加えて開口１６をすぼめる。
第二の方法としては、開口１６を当初からボール１０の直径よりも小さく作り、成型後にボール１０を開口１６に力を加えて押し当て、開口１６を弾性変形させてボール１０を押し込む。なお、当該方策による場合、開口部は、いわゆるアンダーカット部となるので、射出成形における脱型工程は、成型物を変形させて行うこととなる。
【００６５】
図２１に示した参考例のペン先チップ９０のチップ本体９１は、断面形状が楕円径をしたパイプを加工して製造した例を示すものである。本参考例で採用するチップ本体９１は、前記した様に断面形状が楕円径をしたパイプを加工して作られたものであり、外形部に段差が少なく、ストレート形状をしている。
【００６６】
本参考例のペン先チップは、前述した製造方法の他に、図２２の様な半割り形状の本体片５７を切削、鍛造、プレス、又は射出成形等によって成形し、これを二つ合わせて、接着、はめ込み、電気溶接、ろう付け等することによっても可能である。また、図９又は図１０に示したチップ本体１２も、同様に半割り形状のものから製作することができる。
【００６７】
また、図２５の様にチップ本体１２を複数の部材１４，１５によって構成してもよい。この実施態様においては、まず第一の部材１４にボール１０を載置し、第二の部材１５をかぶせて両者を嵌合し、チップ本体１２を製造する。この実施態様において、第一の部材１４と第二の部材１５の材質を別のものにしてもよい。例えば、第一の部材１４をプラスチック製とし、第二の部材１５を鋼等の金属製とすれば、加工しやすく、また、第一の部材１４とボール１０との摩擦が小さいので塗布作業が円滑となるとともに、塗布時の摩耗が少なく、ボールの脱落を防止することができる。逆に第一の部材１４を金属製、第二の部材１５をプラスチック製としてもよい。
【００６８】
本発明のペン先チップ及び塗布具について、図２６，２７，２８，２９に示すようにチップ本体１２を彎曲させたり、その端部を斜めにしたりする参考例を示す。図２６に示す参考例は、チップ本体１２を本体軸２に対して開口短方向に彎曲させた例、図２７に示す参考例は、チップ本体１２を本体軸２に対して開口長方向に彎曲させた例、図２８に示す参考例は、チップ本体１２の端部を斜めにカットした例、図２９に示す参考例は、チップ本体１２の端部を延長して斜めにした例である。
【００６９】
【発明の効果】
本発明のペン先チップは、複数のボールが配され、太い線を描くことができる。また本発明のペン先チップによると、ボールはそれぞれ独立して回転するので、曲線を描く場合でも、ボールはそれぞれの位置での塗布具と紙等との相対速度に応じて回転し、紙等にはそれぞれのボールからインキが塗布される。そのため本発明のペン先チップは、曲線や線径が変化する線を描くことができる効果がある。
【００７０】
また本発明の塗布具は、複数のボールが配されたペン先チップが採用されているので、太い線を描くことができ、特に曲線や線径が変化する線を描くことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施形態の塗布具の斜視図である。
【図２】図１の塗布具の先端部分の拡大図である。
【図３】図１の塗布具の断面図である。
【図４】本発明の実施形態のペン先チップの正面図である。
【図５】図４のペン先チップの平面図である。
【図６】図４のペン先チップの側面図である。
【図７】図４のペン先チップの正面断面図である。
【図８】図４のペン先チップの側面断面図である。
【図９】図４のペン先チップの断面斜視図である。
【図１０】本発明の他の実施形態のペン先チップの断面斜視図である。
【図１１】本発明の実施形態の塗布具の使用方法を示す説明図である。
【図１２】本発明の実施形態の塗布具の使用方法を示す説明図である。
【図１３】本発明の実施形態の塗布具の使用方法を示す説明図である。
【図１４】本発明の実施形態の塗布具の使用方法を示す説明図である。
【図１５】本発明の他の実施形態のペン先チップの正面図である。
【図１６】本発明の他の実施形態のペン先チップの平面図である。
【図１７】本発明の他の実施形態の塗布具の先端部分の斜視拡大図及び先端部分の断面図である。
【図１８】本発明のさらに他の実施形態の塗布具の先端部分の斜視拡大図である。
【図１９】本発明のさらに他の実施形態の塗布具の先端部分の斜視拡大図である。
【図２０】参考例の塗布具の先端部分の斜視拡大図である。
【図２１】他の参考例の塗布具の先端部分の斜視拡大図である。
【図２２】さらに他の参考例のペン先チップの製造方法の一例を示す説明図である。
【図２３】本発明の他の実施形態のペン先チップの断面斜視図である。
【図２４】本発明のさらに他の実施形態のペン先チップの断面斜視図である。
【図２５】本発明のさらに他の実施形態のペン先チップの断面斜視図である。
【図２６】さらに他の参考例の塗布具の先端部分の斜視拡大図である。
【図２７】さらに他の参考例の塗布具の先端部分の斜視拡大図である。
【図２８】さらに他の参考例のペン先チップの正面断面図である。
【図２９】さらに他の参考例のペン先チップの正面断面図である。
【符号の説明】
１塗布具
２本体軸
３インキ芯（ペン先チップ５＋インキ筒６＋接続部材７）
５，５’，３０，５０，６０，７０，８０，９０ペン先チップ
６インキ筒（インキ収納部）
１０ボール
１３，８１，９１チップ本体
１７，４３開口
２０ボール収納部
２８溝
５２座部
５３凹部
６１，７１凹部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
  The present invention relates to a nib tip, and more particularly to a nib tip suitable for drawing a thick line. The nib tip of the present invention can also be used for drawing a plurality of parallel lines.
  The nib tip of the present invention is used for an applicator used for writing characters, drawing thick lines, painting colors, or correcting previously written characters.
[0002]
[Prior art]
  Ballpoint pens are widely used as an easy applicator. However, the pen tip of a ballpoint pen is suitable for applications such as drawing a thick line or painting a wide surface because the member that applies ink to the application surface is literally a ball and is in point contact with the application surface. It wasn't.
  Therefore, for the purpose of drawing a thicker line, nib tips and applicators that employ rollers instead of balls are disclosed in Japanese Utility Model Laid-Open Nos. 58-69479, 7-290877, 7-290878, and the like. It is disclosed.
  In these prior art applicators, a nib tip having a roller built in is attached to the tip of the ink storage unit. In the prior art, the pen tip roller is pressed against paper or the like and rotated, whereby the ink attached to the roller is applied to the paper or the like and a wide line is drawn.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
  Since the nib tip of the prior art applies ink with a roller, in order to make the roller and paper adhere closely, always hold the applicator at a constant angle and apply the application at a right angle to the roller. It had to be done and was not easy to use. In addition, although the applicator using the prior art nib tip can draw a straight line, it is difficult to draw a curve.
  In other words, since the nib tip of the prior art was to apply ink by a single roller, when the relative speed of the paper and the roller is the same in all parts of the line width as in the case of drawing a straight line, Although the roller can rotate and draw a uniform line, when the inner and outer speeds are different as in the case of drawing a curve, the roller does not rotate and the line is interrupted.
  Therefore, the prior art nib tip can be used only for drawing a straight line and is inappropriate for drawing characters and pictures.
  Accordingly, the present invention focuses on the above-described problems of the prior art, and an object thereof is to develop a nib tip and an applicator that can draw a thick line in a free direction such as a horizontal direction and an oblique direction in addition to a curve. .
[0004]
[Means for Solving the Problems]
  The invention described in claim 1 for solving the above-described problem has a chip body and a ball, and the chip body includes a ball storage portion having an opening and an ink circulation hole communicating with the ball storage portion. In the pen tip chip in which a ball is stored in the ball storage portion of the chip body, and a part of the ball is exposed from the opening to apply ink, a plurality of balls are stored in a single row in the single ball storage portion. A nib tip in which a part of each of the plurality of balls is exposed from the opening of the ball housing portion.The chip body has a columnar portion on the rear side and a flat shape on the tip side, and has a portion where the width and the width in the short direction are constant, Between the cylindrical part on the back side, it is continuous in a taper shape, and a long hole-like opening is provided at the tip of the chip body, the ball is exposed from the opening, and the chip body is straight There is a nib tip with a straight edge.It is.
[0005]
  The nib tip of the present invention employs a plurality of balls instead of the rollers of the prior art, and ink is applied by the balls.
  In the pen tip of the present invention, the balls are stored in a line, and a part of each of the plurality of balls is exposed from the opening of the ball storage portion. Therefore, when the tip of the nib tip is pressed against paper or the like, each of the balls arranged in a line on the paper or the like comes into contact, and ink is applied from the ball to the paper or the like.
[0006]
  According to a second aspect of the present invention, which is an improvement of the above-described invention, the ball is housed in a rotatable manner.
[0007]
  The nib tip of the present invention employs a plurality of balls instead of the prior art roller, and ink is applied by the rotation of the balls.
  Here, in the nib tip of the present invention, the balls rotate independently of each other. Therefore, even when the relative speed between the nib tip and the paper is partially different, as in drawing a curve, a ball that draws a side with a small curvature is different from a ball that draws a part with a large curvature. Rotating at a speed, paper or the like is coated with ink from each ball. Therefore, when the pen tip of the present invention is used, a thick curve can be drawn.
[0008]
  Further, in the invention according to claim 3, which is an improvement of the above-described invention, the opening of the chip body has a long hole shape, the opening diameter in the short direction of the opening is smaller than the diameter of the ball, and the ball is an opening of the chip body. 3. The nib tip according to claim 1, wherein the tip is held so as not to fall off by the portion.
[0009]
  In the nib tip of the present invention, the opening of the tip body has a long hole shape, and the opening diameter in the short direction of the opening is smaller than the diameter of the ball. Therefore, in the nib tip of the present invention, the ball is securely held and the ball does not spill from the tip body.
[0010]
  According to a fourth aspect of the present invention, the opening diameter in the longitudinal direction of the opening is caulked so that it is not more than [the number of balls stored] times the [ball diameter]. A nib tip according to any one of the above.
[0011]
  In the nib tip of the present invention, the ball is stabilized in the longitudinal direction of the opening, the occurrence of line unevenness due to the bias of the ball is prevented, and the fluctuation of the line width is prevented.
[0012]
  The invention according to claim 5 is characterized in that a seat portion extending in the row direction of the balls is provided on the ink circulation hole side in the ball storage portion, and each ball abuts on the seat portion. 4. The nib tip according to any one of 4 above.
[0013]
  In the nib tip of the present invention, a seat portion extending in the row direction of the balls is provided on the ink circulation hole side in the ball storage portion, and each ball comes into contact with the seat portion. Therefore, according to the nib tip of the present invention, the ball is stable and the ball rotates smoothly.
[0014]
  The invention according to claim 6 is the nib tip according to claim 5, wherein the seat is a flat surface inclined in a tapered shape.
[0015]
  In the nib tip of the present invention, the seat is a flat surface inclined in a tapered shape. That is, the nib tip of the present invention does not have a so-called arrow groove (ink groove), and the seat portion is flat. The seat portion is inclined in a tapered shape. Therefore, in the nib tip of the present invention, the ball is stable and the ball rotates smoothly.
[0016]
  Furthermore, the invention according to claim 7 is the pen tip according to claim 5 or 6, wherein the seat portion is provided with a spherical recess.
[0017]
  In the nib tip of the present invention, the application is performed in a state where the ball is accommodated in the spherical recess provided in the seat. Therefore, in the nib tip of the present invention, the balls are positioned to prevent mutual interference between the balls, the balls are further stabilized, the balls rotate smoothly, and the occurrence of line unevenness due to the bias of the balls is prevented, Also, fluctuations in line width are prevented.
[0018]
  Further, in the invention according to claim 8, the seat portion has a groove provided at a position corresponding to the center position of each ball, the edge of the groove abuts on the ball, and the bottom of the groove abuts on the ball. The nib tip according to any one of claims 5 to 7, wherein:
[0019]
  In the nib tip of the present invention, application is performed in a state where the ball is accommodated in the groove. For this reason, the nib tip of the present invention eliminates the rattling of the balls and prevents the balls from interfering with each other, further stabilizes the balls, rotates the balls smoothly, and prevents the occurrence of line unevenness due to the bias of the balls. In addition, fluctuations in the line width are prevented.
[0020]
  The invention according to claim 9 is the pen tip according to any one of claims 5 to 8, wherein the seat portion is provided with a groove communicating with the ink circulation hole.
[0021]
  In the nib tip of the present invention, the seat portion is provided with a groove communicating with the ink circulation hole. Therefore, the ink spreads to the surface of the ball through the groove, and the ink is uniformly attached to the ball.
[0022]
  The invention according to claim 10 is the nib tip according to any one of claims 1 to 9, wherein the opening of the tip body is caulked along the shape of each ball.
[0023]
  In the nib tip of the present invention, since the opening of the tip body is caulked in the shape of each ball, the ball can be held more reliably and the ball can be rotated smoothly.
[0024]
  An eleventh aspect of the present invention is the nib tip according to any one of the first to tenth aspects, wherein an end surface of the opening of the chip body has a wave shape.
[0025]
  Also in the nib tip of the present invention, the waved portion of the opening securely holds the ball, and the ball rotates smoothly.
[0026]
  Furthermore, the invention according to claim 12The tip of the tip body according to any one of claims 1 to 11, wherein the width of the tip portion of the tip body is wider than the width of the columnar portion on the rear side.It is.
[0027]
  Furthermore, the invention described in claim 13 has an ink storage portion for storing ink, and the pen tip tip according to any one of claims 1 to 12 is mounted on the tip of the ink storage portion. It is an applicator.
  The nib tip may be directly attached to the tip of the ink storage unit, but some connection member is often interposed between the nib tip and the ink storage unit.
[0028]
  In the applicator of the present invention, a plurality of balls are provided on the nib tip, and ink is applied by rotation of these balls.
In the applicator of the present invention, since the balls of the tip of the nib rotate independently, even if the relative speed between the applicator and paper is partially different as in drawing a curve, the curvature is A ball that draws a small side and a ball that draws a portion with a large curvature rotate at different speeds and can draw a thick curve.
[0029]
[0030]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
  Embodiments of the present invention will be further described below.
  FIG. 1 is a perspective view of an applicator according to an embodiment of the present invention. FIG. 2 is an enlarged view of a tip portion of the applicator of FIG. FIG. 3 is a cross-sectional view of the applicator of FIG. FIG. 4 is a front view of the nib tip according to the embodiment of the present invention. FIG. 5 is a plan view of the nib tip of FIG. FIG. 6 is a side view of the nib tip of FIG. FIG. 7 is a front sectional view of the nib tip of FIG. FIG. 8 is a side cross-sectional view of the nib tip of FIG. 9 is a cross-sectional perspective view of the nib tip of FIG. FIG. 10 is a cross-sectional perspective view of a nib tip according to another embodiment of the present invention. FIGS. 11-14 is explanatory drawing which shows the usage method of the applicator of embodiment of this invention. FIG. 15 is a front view of a nib tip according to another embodiment of the present invention. FIG. 16 is a plan view of a nib tip according to another embodiment of the present invention. FIG. 17 is an enlarged perspective view of a tip portion of an applicator according to another embodiment of the present invention and a sectional view of the tip portion. FIG. 18 is an enlarged perspective view of a tip portion of an applicator according to still another embodiment of the present invention. FIG. 19 is an enlarged perspective view of a tip portion of an applicator according to still another embodiment of the present invention. FIG.Reference exampleIt is a perspective enlarged view of the tip portion of the applicator. FIG.Other reference examplesIt is a perspective enlarged view of the tip portion of the applicator. FIG.Other reference examplesIt is explanatory drawing which shows an example of the manufacturing method of the nib tip. FIG. 23 is a cross-sectional perspective view of a nib tip according to another embodiment of the present invention. FIG. 24 is a cross-sectional perspective view of a nib tip according to still another embodiment of the present invention. FIG. 25 is a cross-sectional perspective view of a nib tip according to still another embodiment of the present invention. FIG. 26 and FIG.Other reference examplesIt is a perspective enlarged view of the tip portion of the applicator. 28 and 29 are respectivelyOther reference examplesIt is front sectional drawing of the nib tip.
[0031]
  In the figure, reference numeral 1 denotes an applicator according to an embodiment of the present invention. The basic configuration of the applicator 1 of the present embodiment is substantially the same as a so-called water-based ballpoint pen, and can be said to be a configuration close to that obtained by replacing the pen tip of the water-based ballpoint pen with a special structure. That is, the applicator 1 of this embodiment is comprised by the cylindrical main body axis | shaft 2, the ink core 3, and the cap 4 like FIG. 1, FIG. The ink core 3 includes a nib tip 5, an ink cylinder (ink storage unit) 6, a connection member 7, and a valve body 8.
[0032]
  The nib tip 5 is a member that constitutes an application part, and six application balls 10 are linearly arranged and provided at the tip. That is, the nib tip 5 is composed of a tip body 12 and six balls 10.
  The chip body 12 is made of metal or resin. The processing method of the chip body 12 is arbitrary, but when a metal is used as a raw material, it can be made by cutting, forging, pressing, forging (die casting) or the like. Moreover, when using resin as a raw material, polyacetal resin is used, for example, and it is made by injection molding etc.
[0033]
  The outer shape of the chip body 12 is as if the tip of the cylinder was crushed. That is, the tip body 12 has a shape in which the front end side 13 spreads flatly, and the rear side 18 has a cylindrical shape. An elongated hole-like opening 16 is provided at the tip of the nib tip 5 as shown in FIGS. The opening 16 is designed so that the exposed portion of the ball 10 is about one quarter to one third of the diameter of the ball 10. The opening diameter in the short direction of the opening 16 is about 85% to 99% of the diameter of the ball 10, and the more recommended range is about 95% to 99%, which is narrower than the diameter of the ball 10.
[0034]
  The opening diameter in the longitudinal direction of the opening 16 is desirably larger than [the diameter of the ball 10] × [the number of balls stored-1]. This is because the balls on both ends are not sufficiently applied when the value is less than this value. Further, it is desirable that the opening diameter in the longitudinal direction is equal to or less than [the diameter of the ball 10] × [the number of balls stored]. This is because even if the opening diameter in the long direction is larger than this value, the ball does not fall off as long as the opening diameter in the short direction is smaller than the diameter of the ball 10, but the ball becomes unstable due to rattling in the long direction. A recommended range of the opening diameter in the longitudinal direction of the opening 16 is about 90% to 99% of [the diameter of the ball 10] × [the number of balls stored].
[0035]
  The width L (see FIG. 4) of the tip portion of the nib tip 5 is wider than that of the cylindrical portion on the rear side 18. Further, the width H (see FIG. 5) in the short side direction of the tip portion of the nib tip 5 is narrower than that of the cylindrical portion on the rear side 18. Note that the shape of the nib tip is not limited to this embodiment, and may be a straight shape as in the example shown in FIG. Further, the diameter of the columnar portion may be equal to or greater than the longitudinal width L of the tip end portion.
  Further, the tip portion of the nib tip 5 has a portion where the width L and the width H in the short direction are constant as shown in FIGS. 4 to 8, and between the portion and the columnar portion on the rear side 18, It is continuous in a tapered shape.
[0036]
  The internal shape of the nib tip 5 is as shown in FIG. 9, and has a single ball storage portion 20 at the tip. The ball storage portion 20 is a gap portion in which six balls 10 are stored in a horizontal row. The bottom of the ball storage portion 20 is a tapered seat portion 21 that converges on a substantially rectangular ink guide hole 22.
  The ink guide hole 22 at the bottom of the ball storage portion 20 communicates with the portion 11 having a circular cross-sectional shape, and has a transition portion 24 in the middle thereof. The ink guide hole 22, the circular portion 11, and the transition portion 24 form an ink circulation hole. The circular portion 11 is opened at the rear end of the chip body 12.
[0037]
  The seat portion 21 extends in parallel with the opening portion 16. In other words, the seat portion 21 extends in the row direction of the balls 10.
  In the present embodiment, the seat portion 21 is a tapered surface as described above, and the surface itself of the seat portion 21 has no irregularities that function as arrow grooves or ink grooves. In other words, the seat portion 21 is an inclined plane.
  That is, in a normal ballpoint pen, a groove referred to as an arrow groove is often formed in the seat portion of the ball storage portion, but the pen tip tip 5 of the present embodiment has a configuration corresponding to an arrow groove. Absent.
  This is because, in a normal ballpoint pen, the ink guide hole is generally cylindrical, and the ball blocks the ink guide hole, whereas in the pen tip tip 5 of the present embodiment, the ink guide hole 22 has a long groove shape. Yes, the ball 10 does not block the ink guide hole 22. Further, in the nib tip 5 of the present embodiment, a gap is formed between the balls 10. Therefore, the ink spreads from the gap portion to the entire circumference of the ball 10. Therefore, in the nib tip 5 of the present embodiment, it is not necessary to provide an arrow groove like a normal ballpoint pen.
  Further, if an arrow groove is further provided, depending on the position, there is a possibility that the ball 10 may not be satisfactorily, the ball may not be smoothly rotated, or the protruding dimensions of each ball 10 may be uneven.
[0038]
  However, of course, the present invention does not deny providing an arrow groove-like configuration, and an ink groove-like configuration may be provided when the properties of the ink used, particularly when the viscosity of the ink is high.
[0039]
  Further, as shown in FIG. 23, when the seat is provided with a groove 26 at a position corresponding to the center position of each ball so that the ball fits into each groove, the ball is not loose and more stable. Writing can be made possible.
[0040]
  Also, as shown in FIG. 24, if a spherical recess 27 is provided in the seat portion so that the ball fits in it, the ball is positioned and no rattling occurs, and the mutual interference of the balls is prevented. Thus, the ball rotates stably and smoothly, the occurrence of line unevenness due to the bias of the ball is prevented, and the fluctuation of the line width is prevented. In order to provide a spherical recess in the seat portion, the ball itself may be hit or a tool having a tip shape similar to that of the ball may be used. In the configuration in which the groove is provided, a part of the ball comes into point contact, but when the spherical recess is provided in the seat portion, it is preferable in that all are in surface contact.
[0041]
  If the above-described groove is provided and a spherical recess is provided, the contact surface of the ball is enlarged and the ball becomes more stable.
[0042]
  FIG. 10 shows an example in which the seat portion 21 is provided with the same configuration as the arrow groove. That is, in the nib tip 5 ′ shown in FIG. 10, many shallow grooves 28 communicating with the ink guide holes 22 are provided in the tapered seat portion 21 at the bottom of the ball storage portion 20. The groove 28 functions as an ink flow path and facilitates adhesion of ink to the peripheral surface of the ball 10. Except for the groove 28 of the nib tip 5 ', the configuration other than that of the nib tip 5 shown in FIG.
[0043]
  The ball storage unit 20 has six balls 10 disposed therein. The ball 10 is made of stainless steel, cemented carbide, ceramic, glass, or the like, and has a diameter of about 0.3 mm to 1.2 mm, more preferably about 0.4 mm to 1 mm. The ball 10 employed in the applicator 1 of the present embodiment is recommended to have the same material and size as a normal ballpoint pen application ball, but is not particularly limited, and is made of stainless steel or cemented carbide. It may be made of a metal other than the above, or may be a material such as plastic or rubber.
  A part of each ball 10 is exposed to the outside through a slit-like opening 16 of the chip body 12. The opening 16 of the chip body 12 is lightly caulked and the opening diameter in the short direction is reduced to about 85% to 99% of the diameter of the ball 10 as described above. Functionally, the opening 16 is squeezed so that the protruding dimension of the ball 10 is about one fourth to one third of the diameter of the ball 10. Therefore, each ball 10 is held by the opening 16 portion and can freely rotate, but does not detach from the chip body 12.
  Further, the ball 10 is held in contact with the tapered seat portion 21 in the ball storage portion 20 during use and when stored upward from the horizontal.
[0044]
  The connection member 7 is made by injection molding using a thermoplastic resin such as polypropylene resin as a material. The external shape of the connecting member 7 is not much different from that used in known ballpoint pens. That is, the connecting member 7 has a conical shape on the tip 30 side. Further, the rear end side has a two-stage cylindrical shape, and a large diameter portion 31 and a small diameter portion 32 are sequentially provided.
  A communication hole 33 penetrating in the axial direction is provided at the center of the connection member 7.
  A valve seat 35 is provided at an intermediate portion of the communication hole 33.
[0045]
  The valve body 8 is a ball made of a material which does not rust easily and has a certain weight, such as stainless steel, cemented carbide or ceramic.
[0046]
  The ink cylinder 6 is formed into a tubular shape by extrusion molding using polyethylene resin, polypropylene resin, or the like, or other methods, and is filled with known ink. The properties of the ink and the like are arbitrary. For example, a water-based gel-like ink for ballpoint pens having a viscosity of about 100 to 20000 mPa · S can be employed.
  The viscosity described above is a value measured with an ELD viscometer (R14) cone at 0.5 rpm (20 ° C.).
[0047]
  Here, if it adds about water-based gel-like ink and water-based ink, these are all inks which contain water as a solvent. That is, conventional oil-based inks use organic solvents such as phenyl cellosolve and benzyl alcohol, while water-based gel inks and water-based inks use water as a solvent.
  In addition, the viscosity of the ink is 10000 to 30000 mPa · S high in the oil-based ballpoint pen, whereas the water-based gel ink has a lower viscosity and is largely classified into two types depending on the difference in the viscosity behavior.
  One of them is an ink having Newtonian flow (viscosity does not change depending on the degree of flow). Specifically, the viscosity of the ink in the ink cylinder 6 and the ball storage unit 20 is the same, and the viscosity is usually 5 to 2000 mPa. · S, more preferably a viscosity of 5 to 200 mPa · S is used.
  The other is that the viscosity changes with the flow of the ink. Specifically, it is 2000 to 8000 mPa · S in the ink tank, but 10 mPa · S or less in the ball storage unit 20, and is also referred to as thixotropic ink. A water-based ink to which a gelling agent having thixotropy is added is generally referred to as a water-based gel ink.
  The rear end portion of the water-based ink is desirably sealed with a gel-like sealing member such as polybutene, but other sealing materials may be used. Of course, a bottomed container can be used instead of the ink cylinder.
[0048]
  As shown in FIG. 3, the ink core 3 is formed by connecting a nib tip 5 and an ink cylinder 6 via a connecting member 7, and the nib tip 5 is connected to the leading end side of the communication hole 33 of the connecting member 7. The ink cylinder 6 is externally attached to the small diameter portion 32 at the rear end portion of the connection member 7.
  The valve body 8 is inserted in the connecting member 7 between the step portion of the nib tip 5 and the valve seat 35 so as to be movable in the axial direction.
[0049]
  In the applicator 1 of the present embodiment, the ink core (the nib tip 5 + the ink cylinder 6 + the connecting member 7) 3 described above is inserted into the main body shaft 2, and the large diameter portion 31 of the connecting member 7 of the ink core 3 is the main body shaft 2. Are engaged with each other, and both are integrated. A cap 4 is attached to the tip of the applicator 1.
  In the applicator 1 of this embodiment, the inside of the ball storage portion 20 of the nib tip 5 is always filled with ink, and the ball 10 is always in contact with ink. Further, in the applicator 1 of the present embodiment, the valve body 8 is built in, so that the valve body 8 contacts the valve seat 35 in the connecting member 7 when the pen tip 5 is placed upward. Ink in the ball storage portion 20 does not flow back into the ink cylinder 6.
[0050]
  Next, the effect | action of the applicator 1 of this embodiment is demonstrated.
  When drawing a straight line with the applicator 1 of the present embodiment, the cap 4 is removed, the nib tip 5 is directed downward, and the ball 10 is pressed against paper or the like, as in the known applicator. The applicator 1 is moved.
  That is, the applicator 1 is erected as shown in FIG. 11A, and the applicator 1 is moved in the direction perpendicular to the width direction (long direction of the opening). As a result, the ball 10 of the nib tip 5 rotates evenly, and the ink attached to the ball 10 is applied to paper or the like. Here, in the applicator 1 of this embodiment, since the plurality of balls 10 are arranged in a straight line on the nib tip 5, the ink is applied from these balls 10 to the paper. Therefore, a plurality of lines are applied to paper or the like, and these lines overlap each other, resulting in a thick line.
[0051]
  When a curve is drawn using the applicator 1, the applicator 1 is moved along a circular locus as shown in FIG.
  At this time, the ball 10a of the nib tip 5 located inside the circle rotates slowly, the ball 10b located outside rotates rapidly, and ink is applied from the ball 10 to the paper at any part. . As a result, a thick circle is drawn as a whole.
[0052]
  The applicator 1 of the present embodiment can also be used for a drawing method in which the line thickness changes continuously, such as calligraphy. That is, as shown in FIG. 13A, when a line is drawn while rotating the applicator 1 itself, the distance between the balls 10 of the nib tip 5 with respect to the traveling direction of the applicator 1 changes, and the drawn line is As a result, the thickness continuously changes as shown in FIG.
[0053]
  Further, as a special method of using the applicator 1 of the present embodiment, it is possible to draw parallel lines as shown in FIG.
  That is, if the applicator 1 is moved in a direction perpendicular to the width direction as shown in FIG. 14A and further used at a low pressure on the paper or the like, The ball 10 is more point-contacted with the paper, and the ink is applied in a thin line shape so that a gap is formed between the adjacent lines. As a result, parallel straight lines as shown in FIG. 14B are drawn. In addition, the drawn line tends to become a parallel line as the diameter of the ball 10 of the applicator 1 increases, and the drawn line becomes a parallel line as the gap between the ball 10 and the opening 16 of the nib tip 5 is narrowed. It tends to be.
[0054]
  In the embodiment described above, the nib tip in which six balls are linearly arranged is illustrated, but the number of balls is arbitrary. Of course, as the number of balls increases, a thicker line can be drawn.
[0055]
  Further, in the above-described embodiment, the configuration in which liquid ink is stored in the ink cylinder 6 (ink storage portion) is shown, but the present invention is not limited to this configuration, and the ink is a known fibrous or sponge. It may be incorporated in a state of being absorbed by the ink absorber.
  In the above-described embodiment, the configuration in which the ink flows directly into the nib tip through the valve is illustrated, but the ink may be guided to the vicinity of the ball using a capillary phenomenon using a relay core.
[0056]
  In the above-described embodiment, the configuration in which the ball 10 is directly placed in the ball storage unit 20 is disclosed. However, a member that restricts the balls 10 from colliding with each other, such as a ball bearing retainer, is employed. May be. Further, a configuration is also recommended in which moderate irregularities are provided on the inner surface of the ball storage portion 20 to hold the ball 10 by the irregularities and to avoid collision between adjacent balls.
  As a method for providing irregularities on the inner surface of the ball storage portion 20, a method by caulking can be considered. That is, in the previous embodiment, the configuration in which the ball 10 is held by lightly caulking the opening 16 of the ball storage unit 20 is illustrated. However, as in the pen tip tip 40 shown in FIGS. The ball storage portion 20 is deformed, and the inner surface of the ball storage portion 20 is provided with irregularities along the ball 10 to restrict the lateral movement of the internal balls 10.
[0057]
  Hereinafter, the nib tip 40 shown in FIGS. 15 and 16 will be described in detail. In the embodiments illustrated in FIG. 15 and the subsequent drawings, the same members as those in the previous embodiments are denoted by the same reference numerals and are duplicated. Is omitted.
  The nib tip 40 shown in FIGS. 15 and 16 is deformed by crimping not only the opening 43 of the ball storage unit 20 but also the side surface of the ball storage unit 20. Therefore, when the ball storage unit 20 is viewed from the front as shown in FIG. 15, parallel lines 45 enter the ball storage unit 20 in the axial direction, and the ball 10 does not move significantly in the lateral direction inside the ball storage unit 20. A partition is formed. Therefore, the movement of the ball 10 is restricted inside the ball storage unit 20.
  The opening 43 is caulked along the shape of the ball 10 as shown in FIG. 16, and the opening 43 is deformed to have a wave shape.
[0058]
  FIG. 17 shows an example in which the shape of the seat is different.
  The nib tip 50 shown in FIG. 17 is an example in which a force is applied from the outside of the tip body 51 to be deformed to form a seat portion 52 inside the tip body 51. In other words, the nib tip 50 is made of a tubular material, and its tip is hollowed by pressing or forging. And the linear recessed part 53 parallel to an opening is provided in the position near an opening end.
  Although a method for providing the recess 53 is arbitrary, for example, it is recommended to press a thin plate-like member 55 as shown in FIG. 17 from the outside of the chip body 51 to plastically deform the chip body 51.
[0059]
  Inside the chip body 51, as shown in the sectional view (b), a linear convex portion is formed, and the convex portion functions as the seat portion 52. Note that the seat 52 of the nib tip 50 of this embodiment also extends in the row direction of the balls 10.
  Although difficult to process, the seat 52 of the nib tip 50 may also be provided with an axial groove communicating with the ink guide hole 22.
[0060]
  The nib tip 60 shown in FIG. 18 is different from the previous embodiment in the configuration of the seat. That is, the nib tip 60 shown in FIG. 18 applies a force from the outside of the chip body 51 to form a seat inside the chip body 51 as in the previous embodiment. Then, the seat part is formed by providing the independent recessed part 61. Specifically, in the present embodiment, the recess 61 is provided in the chip body 51 with a certain interval. In the present embodiment, each ball 10 is held between the concave portions 61 (which are convex portions inside), and thus has a function of holding the ball 10 in the lateral direction.
[0061]
  Although the measures for providing the recess 61 are arbitrary, for example, it is recommended to press a member 62 having a pin as shown in FIG. 18 from the outside of the chip body 51 to plastically deform the chip body 51.
[0062]
  The nib tip 70 illustrated in FIG. 19 illustrates another configuration of the seat. Similarly to the previous example, the nib tip 70 also applies a force from the outside of the tip body 51 to form a seat inside. However, in this embodiment, the ball 10 is more securely held in the lateral direction. The shape of the recess 71 is a rhombus so as to be complete.
  That is, the recess 71 has a shape corresponding to the gap between the balls 10 so that the contact surface with the ball 10 in the interior increases.
  Also in the vicinity of the opening 16, a recess 75 extending in the axial direction is provided to restrict movement in the lateral direction of the ball 10.
[0063]
  As shown in FIG.Reference exampleThe tip body 81 of the nib tip 80 shows a suitable example when manufactured by, for example, resin injection molding, and does not have a tapered portion as in the previous embodiment, but directly on the cylindrical portion. And a ball storage portion. Although illustration of the internal structure of the nib tip 80 is omitted, it is possible to form a protrusion or the like that restricts the movement of the ball 10 in the lateral direction.
[0064]
  When the nib tip 80 is manufactured by injection molding, the following two methods are conceivable as a method of inserting the ball 10.
  First, as a first method, the opening 16 of the chip body 81 is injection-molded so as to have a size equivalent to the diameter of the ball 10, and after the molding, the ball 10 is inserted into the chip body 81 of the nib tip 80, Thereafter, the opening 16 is thermally softened, and a pressing force is applied to shrink the opening 16.
  As a second method, the opening 16 is made smaller than the diameter of the ball 10 from the beginning, and after molding, the ball 10 is pressed against the opening 16 by applying force, and the opening 16 is elastically deformed to push the ball 10 in. In the case of this measure, the opening becomes a so-called undercut portion, and therefore the demolding step in the injection molding is performed by deforming the molded product.
[0065]
  As shown in FIG.Reference exampleThe tip body 91 of the nib tip 90 shows an example of processing and manufacturing a pipe having an elliptical cross-sectional shape. BookReference exampleAs described above, the chip body 91 employed in is manufactured by processing a pipe having an elliptical cross section, and has a straight shape with few steps in the outer shape.
[0066]
  BookReference exampleIn addition to the manufacturing method described above, the nib tip is formed by cutting, forging, pressing, injection molding or the like into a half-shaped body piece 57 as shown in FIG. It can also be achieved by fitting, electric welding, brazing or the like. Similarly, the chip body 12 shown in FIG. 9 or 10 can also be manufactured from a halved shape.
[0067]
  Further, the chip body 12 may be constituted by a plurality of members 14 and 15 as shown in FIG. In this embodiment, first, the ball 10 is placed on the first member 14, and the second member 15 is placed over and fitted together to manufacture the chip body 12. In this embodiment, the first member 14 and the second member 15 may be made of different materials. For example, if the first member 14 is made of plastic and the second member 15 is made of a metal such as steel, it is easy to process, and the friction between the first member 14 and the ball 10 is small, so that the coating operation can be performed. In addition to being smooth, there is little wear during application, and the ball can be prevented from falling off. Conversely, the first member 14 may be made of metal, and the second member 15 may be made of plastic.
[0068]
  As for the nib tip and the applicator of the present invention, the tip body 12 is bent as shown in FIGS. 26, 27, 28 and 29, or the end thereof is inclined.Show a reference example. As shown in FIG.Reference exampleFIG. 27 shows an example in which the chip body 12 is bent in the opening short direction with respect to the body axis 2.Reference exampleFIG. 28 shows an example in which the chip body 12 is bent with respect to the body axis 2 in the opening length direction.Reference exampleFIG. 29 shows an example in which the end of the chip body 12 is cut obliquely.Reference exampleThese are examples in which the end of the chip body 12 is extended and slanted.
[0069]
【The invention's effect】
  The pen tip of the present invention has a plurality of balls and can draw a thick line. Also, according to the pen tip of the present invention, the balls rotate independently, so even when drawing a curve, the balls rotate according to the relative speed between the applicator and the paper at each position, and the paper Ink is applied from each ball. Therefore, the nib tip of the present invention has an effect of drawing a line whose curve or wire diameter changes.
[0070]
  The applicator of the present invention employs a nib tip in which a plurality of balls are arranged, so that a thick line can be drawn, and in particular, there is an effect that a line whose curve or diameter changes can be drawn. .
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of an applicator according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an enlarged view of a tip portion of the applicator of FIG.
3 is a cross-sectional view of the applicator of FIG.
FIG. 4 is a front view of a nib tip according to an embodiment of the present invention.
5 is a plan view of the nib tip of FIG. 4. FIG.
6 is a side view of the nib tip of FIG. 4. FIG.
7 is a front sectional view of the nib tip shown in FIG. 4. FIG.
8 is a side cross-sectional view of the nib tip of FIG.
9 is a cross-sectional perspective view of the nib tip of FIG.
FIG. 10 is a cross-sectional perspective view of a nib tip according to another embodiment of the present invention.
FIG. 11 is an explanatory view showing a method of using the applicator according to the embodiment of the present invention.
FIG. 12 is an explanatory diagram showing a method of using the applicator according to the embodiment of the present invention.
FIG. 13 is an explanatory diagram showing a method of using the applicator according to the embodiment of the present invention.
FIG. 14 is an explanatory diagram showing a method of using the applicator according to the embodiment of the present invention.
FIG. 15 is a front view of a nib tip according to another embodiment of the present invention.
FIG. 16 is a plan view of a nib tip according to another embodiment of the present invention.
FIG. 17 is an enlarged perspective view of a tip portion of an applicator according to another embodiment of the present invention and a cross-sectional view of the tip portion.
FIG. 18 is an enlarged perspective view of a tip portion of an applicator according to still another embodiment of the present invention.
FIG. 19 is an enlarged perspective view of a tip portion of an applicator according to still another embodiment of the present invention.
FIG. 20Reference exampleIt is a perspective enlarged view of the tip portion of the applicator.
FIG. 21Other reference examplesIt is a perspective enlarged view of the tip portion of the applicator.
FIG. 22Other reference examplesIt is explanatory drawing which shows an example of the manufacturing method of the nib tip.
FIG. 23 is a cross-sectional perspective view of a nib tip according to another embodiment of the present invention.
FIG. 24 is a cross-sectional perspective view of a nib tip according to still another embodiment of the present invention.
FIG. 25 is a cross-sectional perspective view of a nib tip according to still another embodiment of the present invention.
FIG. 26Other reference examplesIt is a perspective enlarged view of the tip portion of the applicator.
FIG. 27Other reference examplesIt is a perspective enlarged view of the tip portion of the applicator.
FIG. 28Other reference examplesIt is front sectional drawing of the nib tip.
FIG. 29Other reference examplesIt is front sectional drawing of the nib tip.
[Explanation of symbols]
1 Applicator
2 Body axis
3 Ink core (nib tip 5 + ink cylinder 6 + connecting member 7)
5,5 ', 30, 50, 60, 70, 80, 90 Nib tip
6 Ink cylinder (ink storage part)
10 balls
13, 81, 91 Chip body
17,43 opening
20 ball storage
28 groove
52 Seat
53 recess
61, 71 recess

Claims

A chip body and a ball, wherein the chip body includes a ball storage portion having an opening and an ink circulation hole communicating with the ball storage portion; the ball storage portion of the chip body stores the ball; In the nib tip that is exposed from the opening and applies ink, a plurality of balls are stored in a row in a single ball storage portion, and a part of each of the plurality of balls is exposed from the opening of the ball storage portion. a pen tip chip it is,
The chip body has a columnar portion on the rear side, and has a flat shape on the tip side, and a portion having a constant width and a short width. The columnar part is continuous in a tapered shape, and a long hole-like opening is provided at the tip of the chip body, the ball is exposed from the opening, the chip body is straight, and the end A nib tip characterized by a straight part .

2. The nib tip according to claim 1, wherein the ball is rotatably accommodated.

The opening of the chip body has a long hole shape, the opening diameter in the short direction of the opening is smaller than the diameter of the ball, and the ball is held so as not to fall off by the opening of the chip body. The nib tip according to 1 or 2.

The nib tip according to any one of claims 1 to 3, wherein an opening diameter in the longitudinal direction of the opening is caulked so as to be equal to or less than the number of balls accommodated.

The pen according to any one of claims 1 to 4, wherein a seat portion extending in the row direction of the balls is provided on the ink circulation hole side in the ball storage portion, and each ball abuts on the seat portion. Tip.

6. The nib tip according to claim 5, wherein the seat portion is a flat inclined surface.

The nib tip according to claim 5 or 6, wherein the seat portion is provided with a spherical recess.

6. The seat has a groove provided at a position corresponding to the center position of each ball, the edge of the groove is in contact with the ball, and the bottom of the groove is not in contact with the ball. 8. A nib tip according to any one of 7 above.

The nib tip according to any one of claims 5 to 8, wherein the seat portion is provided with a groove communicating with the ink circulation hole.

10. The nib tip according to any one of 1 to 9, wherein the opening of the tip body is caulked along the shape of each ball.

The nib tip according to any one of claims 1 to 10, wherein an end face of the opening of the tip body is corrugated.

The nib tip according to any one of claims 1 to 11, wherein a width of a tip portion of the tip body is wider than a width of a columnar portion on the rear side.

Having an ink storage portion for collection of ink, the applicator being characterized in that mounting the pen tip according to any one of claims 1 to 12 to the tip of said ink accommodating portion.