JP4487811B2 - 撮影装置 - Google Patents
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Description
この場合、ユーザが手ぶれ補正機能をオン(ON)することを忘れてしまうと、場合によっては手ぶれが発生してしまい、良好な撮影結果が得られない。
また、一般に手ぶれ補正機能をオン(ON)にすると、消費電力が大きくなり、撮影可能枚数や時間が短くなってしまう。
これら撮影モードには、速い動きの被写体を想定した「スポーツモード」や風景などを撮影するための「風景モード」などがある。
しかしながら、これらのモードは、撮影シーンに応じてユーザが設定する必要があり、たとえば、ユーザが設定した風景モードの状態で動きの速い自動車などを撮影した場合、被写体ぶれが発生してしまい、良好な撮影結果が得られない。
また、本発明は、撮影される被写体の動きに応じて、自動的に撮影モードを切換えることが可能な撮影装置を提供することにある。
本実施形態では、主に手ぶれや被写体ぶれを防止することを目的とした場合について説明する。
図1は、本実施形態に係る撮影装置を示す構成図である。
なお、本実施形態の撮像素子14は、アナログ出力を相関二重サンプリング処理(CDS)、アナログ増幅処理、デジタル信号に変換するアナログ/デジタル(A/D)変換処理や、撮像素子に画素読み出しのタイミング信号を供給する処理を行うアナログ処理部を含んで構成されている。
このアナログ処理部は、撮像素子14に一体化せずに、撮像素子14と画像メモリ20との間に設けることも可能である。
なお、画像メモリ20には撮影時間の異なるN枚の画像を保存する。たとえばここには1/10秒間隔でN枚の画像データを保存する。
動きベクトル検出部30における動きベクトルの検出には、いわゆる背景差分法、フレーム間差分法、オプティカルフロー法など、任意好適の手法により求めることが可能である。
露出制御部40は、動きベクトルの移動速度を求め、速度に見合った適切なシャッタ速度を設定する。
露出制御部40は、アイリス(絞り値)、シャッタ速度、撮像素子感度などの情報を決定して、カメラモジュール10に設定する。
露出制御部40は、アイリス(絞り値)や撮像素子感度などの情報により露出を決定する。露出制御部40は、適正な露出が得られない場合、ストロボ50の使用可否を決定し、判定の結果、ストロボ50が使用できない場合、表示部60にユーザに手ぶれまたは被写体ぶれが発生するおそれがあることを表示する。露出制御部40は、ストロボ50が使用可能な場合は、ストロボ使用準備を行う。
記憶部80は、たとえばフラッシュメモリやハードディスクにより構成される。
図3は、ブロックマッチングの概念を説明するためのフローチャートである。
図4は、図2(A),(B)の2枚の画像から得られた動きベクトルをあらわす概念図である。
図2(A)の符号210は1枚目の画像を、220は2枚目の画像を示している。1枚目の画像210と2枚目の画像220はある一定の間隔(たとえば1/10秒間隔)で撮影されたもので、一枚目の画像210より2枚目の画像220は新しいものである。
オプティカルフロー法では、たとえばブロック内の各画素の色や輝度などを使用して、ブロックマッチングを行うが、本実施形態では輝度のみを使用する。
ステップST2は初期化ステップで、後で使用する輝度差分最小値を保存する記憶領域を初期化するもので、初期化値として輝度差分最大値を予め代入し、初期化する。輝度差分最大値は各ブロック内に存在する画素の輝度値の総和より大きい値とすればよい。
ステップST3は,画像220上のK×Lブロック分のループ開始点である。
ステップST4は輝度差分計算ステップで、画像210上のある1ブロックと、画像220上のある1ブロック内の対応する画素の輝度差分絶対値の総和を計算する。
ステップST4の輝度差分計算ステップで計算された結果は、ステップST5で予め記憶されている輝度差分最小値と比較される。
計算された結果が記憶されている輝度差分最小値よりも小さければ、ステップST6で画像210上のブロックの位置と、画像220上のブロックの位置及び、輝度差分最小値を上書き記憶する。
このステップST4からステップST6までの一連の処理を、画像210上の1ブロックに対し、画像220上に存在するK×Lすべてのブロックに対し行われる。
そして、ステップST7のループ終了時には、画像210上の1ブロックに対応した画像220上のブロック位置が得られる。
このようにして、画像210上の各ブロックが、画像220上のどのブロックに移動したかを求めることで動きベクトルを得ることが可能となる。
同様に、図2(A)に示す乗用車212が図2(B)の乗用車222の位置に移動しているため、図4の符号237,238に示すような左向きの動きベクトルが検出されている。
図4のトラックに関する動きベクトル231〜236に対して、乗用車に関する動きベクトル237,238は移動量が大きい、すなわち、移動速度が速いことがわかる。
図6は、全ブロックの移動ベクトルの方向、移動量について分散をとり、最も数の多いベクトルを選択することで手ぶれを防止できることを説明するための図である。
次に、ステップST12で動きベクトルの移動速度を求める。ここでは説明の簡略化のためK×L個の動きベクトルから最も速いものを選択する。図4の動きベクトル237が最も速い動きベクトルに該当する。
図4の動きベクトル237の場合、1/10秒で3ブロック分移動していることがわかる。たとえば1ブロックあたりの水平画素数が50画素だった場合、1/10秒で150画素移動していることになる。
画像データから移動画素数が求まれば、その速度に見合ったシャッタ速度を求めることができる。
シャッタ速度の求め方は、たとえば1/10秒で150画素移動しているものを1画素未満のズレに抑えるためには1/1500秒以上のシャッタ速度に設定すればよい。
また、たとえば被写体ぶれでは無く、手ぶれの防止を目的とする場合、最も速い動きベクトルを選択するのではなく、たとえば図6のように、全ブロックの移動ベクトルの方向、移動量について分散をとり、最も数の多いベクトルを選択することで手ぶれを防止できる。
本実施形態の場合、動き無しの分布が最も多いので手ぶれは無いと判定できる。
なお、本実施形態での数値は概念の説明であり、説明を簡略化するために実際の数値とは異なる。
次に、ステップST15で露出を決定する。この際、すでにシャッタ速度が決められているので、露出を決定する要素としてはアイリス(絞り値)の調整、撮像素子の感度調整のみで露出を決定する必要がある。但し、場合によっては、シャッタ速度を速める方向にのみ調整することを許可してもよい。
ステップST15において適正露出が得られたらステップST19に移行して被写体を撮影する。
ステップST15において、適正露出が得られない場合、ステップST16においてストロボの使用可否を判定する。
判定方法は、たとえばカメラモジュール10から焦点距離の情報を得るなどして、ストロボ光が被写体に十分届くか等を考慮して判定する。
ストロボ判定の結果、ストロボが使用可能な場合は、ステップST18でストロボ使用準備を行い、ステップST19で被写体を撮影する。
ステップST19における撮影は、たとえば、露出決定部40から得られたアイリス、シャッタ速度、撮像素子感度などの情報をカメラモジュール10に設定し、光電変換された画像を画像メモリ20に保存する。
表示部60は、前述保存された画像データをたとえば液晶パネルなどを使用して表示し、ユーザに撮影結果の確認を発する。
また、同時に、画像保存部70は前述保存された画像データをたとえばフラッシュメモリやハードディスクなどのデバイス80にファイル保存する。
換言すれば、状況に応じて自動的に手ぶれ補正機能をON/OFFできるので、常に手ぶれが抑えられた良好な撮影結果を得ることが可能となり、さらに、必要なときだけに手ぶれ補正機能がオン(ON)されるので消費電力を抑えることができ、撮影可能枚数の増加、撮影時間の長時間化が可能となる。
また、撮影される被写体の動きに応じて、自動的に撮影モードを切換えることが可能となり、撮影シーンに適した良好な撮影結果を得ることが可能となる。
第1の実施形態では手ぶれを防止するためにシャッタ速度を速くする手段を使っているが、一般的に活用されている光学レンズをアクチュエータにより動かすことで手ぶれを補正する光学手ぶれ補正方法や、画像の切り抜き開始点を移動することにより手ぶれを補正する電子手ぶれ補正方法などを使用してもよい。
手ぶれ補正の一例として、電子手ぶれ補正の概念を図7および図8を用いて説明する。
まず、動きベクトル検出部30から最新画像の動きベクトルを取得する。たとえば、取得した動きベクトルが左方向に6画素分、上方向に3画素分移動していたら、図7(A),(B)に示すように、被写体740は右斜め下の位置に画像メモリ20上に保存されていることとなる。このまま画像メモリ上に記憶されている画像データを画面中央から出力画像サイズ720に合わせて切り取ると、目的の被写体740は画面の右下隅に写ってしまうことになる。そこで画像メモリ20から出力画像を得るときに、読み出し位置を右に6画素、下に3画素ずらした領域730にすることで出力画像750の中央に被写体760がコピーされることになる。
ステップST21で動きベクトルを取得したあと、ステップST22において、その動き量に応じた画像メモリ20上の読み取り開始アドレスを計算する。
ステップST22で計算したアドレスが撮影画像データ範囲内(図7の710)にある場合はステップST26にて画素を別のメモリ領域(図7の750)にコピーする。
ステップST22で計算したアドレスが撮影画像データ範囲を超えている場合、適切な手ぶれ補正が不可能であると判断し、ステップST24で手ぶれ警告処理を行い、ステップST25でアドレス変換する。
ステップST24の手ぶれ警告処理は、たとえば表示部60上に手ぶれ補正範囲外であることを表示し、ユーザに手ぶれしていることを通知する。
ステップST25のアドレス変換は、アドレス値が撮影画像データ範囲を超えてしまっているため、たとえば、画像データ範囲内のもっとも近い場所の撮影画像データが存在するアドレスに変換する。
ステップST25でアドレス変換した後、ステップST26にて画素を別のメモリ領域(図7の750)にコピーする。
ステップST22からステップST26までの処理を出力画像サイズ分繰り返すことで手ぶれ補正処理が完了する(ステップST27)。
したがって、これら一般的に活用されている光学手ぶれ補正、または/および電子手ぶれ補正を行った上で被写体ぶれ検出を行うことで、たとえば、動作の遅い物体を撮影する際にはシャッタ速度を遅くしても被写体ぶれや手ぶれが発生しにくいため、アイリスを閉じ、その分シャッタ速度を落として被写界深度の深い撮影を行うようなモードに移行可能である。
第2の実施形態においては、手ぶれ補正を行うことを前提としているが、たとえば、屋外の明るい場所での撮影などでは、必要十分なシャッタ速度が設定できる場合がほとんどであり、手ぶれ補正機能を使用する必要が無い。
被写体ぶれの防止を目的としない場合、あるシャッタ速度以上に設定された場合、動きベクトルの検出機能もオフ(OFF)にすることが可能である。
この場合、第3の実施形態で説明した通り、角速度センサや重力センサなど、手ぶれ検出手段に使用する外部デバイスの通電を切るなどで更なる低消費電力化が可能となる。
Claims (2)
- 被写体の動きを、一定の間隔で撮影された複数の撮影画像から検出する動きベクトル検出部と、
制御部と、
シャッタを含み、被写体を撮像し撮像画像信号を出力する撮像部と、
を有し、
上記制御部は、
上記撮像部が撮像する画像に対して手ぶれ補正を行うように設定されている場合に、
上記動きベクトル検出部が検出した動きベクトルの方向、移動量について分散を取り、最も数の多い動きベクトルの移動速度を基にシャッタ速度を算出し、
統計的に算出された平均的手ぶれ量を基に求められた、平均的手ぶれ量に対する手ぶれ補正の必要がないシャッタ速度である平均シャッタ速度と上記算出したシャッタ速度とを比較して、上記算出したシャッタ速度が平均シャッタ速度未満である場合には上記撮像部のシャッタ速度を上記算出したシャッタ速度に設定し、上記算出したシャッタ速度が平均シャッタ速度以上である場合には上記撮像部のシャッタ速度を上記算出したシャッタ速度に設定しない
撮影装置。 - 上記制御部は、
上記撮像部が撮像する画像に対して被写体ぶれ補正を行うように設定されている場合に、
上記動きベクトル検出部が検出した動きベクトルのうち、最も移動速度が大きい動きベクトルを選択し、当該動きベクトルの移動速度を基に第2のシャッタ速度を算出し、
上記算出した第2のシャッタ速度が所定のシャッタ速度未満である場合には上記撮像部のシャッタ速度を上記算出した第2のシャッタ速度に設定し、上記算出した第2のシャッタ速度が上記所定のシャッタ速度未満である場合には上記動きベクトル検出部の動きベクトル検出処理を停止する
請求項1に記載の撮影装置。
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