JP4487415B2 - 車両用ハブユニット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車などの車両におけるディスクブレーキ装置のディスクロータや車輪が取り付けられる車両用ハブユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、車両用ハブユニットは、自動車などの車両の駆動輪側に用いるタイプと、従動輪側に用いるタイプとに大別される。
【0003】
このうち図7に示すように、駆動輪タイプの車両用ハブユニット50は、車輪やディスクブレーキ装置のディスクロータが取付けられるハブホイール51、等速ジョイント52およびこれらを軸心回りに回転自在に支持する複列転がり軸受53を備えている。なお、等速ジョイント52の外輪、すなわち本体椀形部(以下単に「椀形部」という)54の軸心方向外端側(車両アウタ側)に一体形成された軸部54Aが、ハブホイール51の中央穴にスプライン嵌合され、複列転がり軸受53はハブホイール51および等速ジョイント52の椀形部54の外周面に渡すように配置されている。
【0004】
また、複列転がり軸受53の外輪55の軸心方向外端側および外輪55の軸方向内端側(車両インナ側)には、ハブホイール51の外周面、あるいは等速ジョイント52の椀形部54の外周面に接触して、複列転がり軸受53内に泥水などの異物が入り込むのを防止するための接触型シール56が取付けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例の車両用ハブユニット50では、ハブホイール51に対して複列転がり軸受53と等速ジョイント52とを近接した状態で取付けた構造であるため、複列転がり軸受53や等速ジョイント52から発生する熱が相互に伝導して使用に際して相乗的に温度が上昇し易く、また、接触型シール56によって軸受53内部はほぼ密封された状態にあるため、複列転がり軸受53の内部に施された潤滑剤が早期に熱劣化して潤滑性が衰え易い。このため、複列転がり軸受53や等速ジョイント52等の部材の寿命が短くなってしまっていた。さらに、接触型シール56は等速ジョイント52の椀形部54に直接的に接触しているので、接触型シール56そのものが加熱され易く、早期に熱劣化しててしまいシール性の低下につながっていた。
【0006】
そこで、本発明は、上記課題を解決し得る車両用ハブユニットの提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明における課題解決手段は、車輪が取付けられるハブホイールと、このハブホイールに軸部を挿通した等速ジョイントとから回転部材が構成され、この回転部材を軸心回りに回転自在に支持するための複列転がり軸受が回転部材の外周側に設けられ、この複列転がり軸受の開放側に、複列転がり軸受の内部に異物が入り込むのを防止するための接触型シールが取付けられ、前記等速ジョイントの外側の外周面に、接触型シールが接触する環状のスリンガーが設けられ、このスリンガーと回転部材の外周面との間に、放熱用空間が設けられるとともに、スリンガーの外周面に放熱用フィンが設けられている。
【0008】
また、好ましくは、放熱用フィンが、スリンガーの外周面に沿ってかつ軸心に対して傾斜されている。
【0009】
上記各構成において、ハブホイールおよび等速ジョイントが回転することにより加熱された際、回転部材の外周面にスリンガーが設けられ、このスリンガーと回転部材の外周面との間に放熱用空間が設けられ、接触型シールはこのスリンガーに接触しているので、放熱用空間から過大な熱が放熱され、スリンガー自体の温度上昇および接触型シールの温度上昇が抑えられる。そして、接触型シールの温度上昇を抑えることで、複列転がり軸受の内部の温度上昇を抑えて潤滑剤の劣化を防止し、複列転がり軸受の寿命を延長させる。
【0010】
また、接触型シールのうちの少なくともスリンガーとの接触部分が耐熱性の材料で形成されるか、接触型シールのうちの少なくともスリンガーとの接触部分に耐熱性の材料がコーティングされている。
【0011】
このように、接触型シールのうちの少なくともスリンガーとの接触部分が耐熱性の材料で形成されるか、接触型シールのうちの少なくともスリンガーとの接触部分に耐熱性の材料がコーティングされている構成によれば、等速ジョイントの回転に伴ってその外輪の発熱によりスリンガーが発熱したとしても、接触型シールの寿命が短くなるのを防止して必要なシール性を長期的に維持できるので、潤滑剤の損失を防止し、もって複列転がり軸受の寿命を延長させる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の第一形態を図面に基づいて説明する。図1〜図4に示すように、本発明の実施の第一形態に係る車両用ハブユニット1は、自動車の駆動輪側に使用されるもので、図示しない車輪が取付けられるハブホイール2と、このハブホイール2に形成された挿通穴3に軸部4が内嵌された等速ジョイント5とから回転部材Rが構成され、図示しない車体側に取付けられるとともに、ハブホイール2および等速ジョイント5の外周面に渡す位置に配置されてハブホイール2および等速ジョイント5、すなわち回転部材Rを回転自在に支持する複列転がり軸受6を備えている。
【0017】
前記ハブホイール2には、その外周面の軸方向中間部に、径方向外向きに突出するフランジ7が形成され、中空部内周面の所要領域にはメススプラインが形成され、軸方向内端部側の外周面には、前記複列転がり軸受6における片方列の玉9a群の軌道面11が形成されている。なお、前記フランジ7の円周数箇所には、図示しないディスクブレーキ装置のディスクロータおよび車輪を固定するためのボルト13が貫通されている。
【0018】
前記等速ジョイント5は、ツェッパタイプ(バーフィールド型)と呼ばれる周知のものが用いられ、前記軸部4が一体的に形成された外輪15、駆動シャフト22を挿通固定した内輪17、ハブホイール2(外輪15)を駆動シャフト22に対して傾動案内するための玉10およびその保持器20を備えている。
【0019】
前記外輪15は、内輪17、玉10およびその保持器20などが収納される椀形部21と、前記軸部4とを備えている。なお、軸部4の外周面には、ハブホイール2のメススプラインにスプライン嵌合されるオススプラインが形成されている。
【0020】
前記内輪17に、前記駆動シャフト22の一端側がスプライン嵌合され、この駆動シャフト22は止め輪(符号省略)などで内輪17に対して抜け止め固定されている。なお、前記駆動シャフト22の他端側は、図示しない別の等速ジョイントを介して車両のデファレンシャル装置に取付けられている。
【0021】
符号29は、等速ジョイント5をシールするためのシール用ブーツを示し、一端が等速ジョイント5の椀形部21開放側を覆い、他端が駆動シャフト22の途中を覆うように配設されている。
【0022】
前記複列転がり軸受6は、二列の軌道溝を有する単一の外輪16を備え、この外輪16の軸方向外端面16aは前記ハブホイール2のフランジ7に近接する位置に配置されている。さらに複列転がり軸受6は、二列で配設される転動体としての複数の玉9a,9bと、二つの冠形保持器23とを備え、本来必要な2つの内輪については、一方は上述したようにハブホイール2の軌道面11を利用し、他方の内輪は椀形部21の軸方向外端部の外周面を軌道面12として利用した構成とされている。なお前記外輪16の外周面途中には、車体などにボルト止めされる径方向外向きのフランジ8が形成されている。
【0023】
前記複列転がり軸受6の外輪16における軸方向外側端部とハブホイール2の外周面との間の隙間、複列転がり軸受6の外輪16における軸方向内側端部と等速ジョイント5の椀形部21の外周面との間の隙間をシールするための環状の接触型シール25,26が設けられ、これら各接触型シール25,26は、それぞれの基部が複列転がり軸受6の外輪16内周面側に取付けられている。
【0024】
軸方向内端側の接触型シール26の隣りでかつ前記椀形部21の外周面に、複列転がり軸受6の内部に施したグリースなどの潤滑剤の損失を防止するためのスリンガー14が、複列転がり軸受6とは別部材で設けられている。
【0025】
そして、このスリンガー14は、椀形部21の小径側外周面に固定された基部18と、この基部18から傾斜するように立ち上がるとともに前記接触型シール26の先端部が所定の押圧力で接触する被接触部19と、この被接触部19から軸心方向に沿って延長された放熱部24とから環状に形成されている。
【0026】
そして、このスリンガー14の被接触部19および放熱部24と椀形部21との間は、軸方向内端側に開放された放熱用空間30とされている。
【0027】
上記構成の車両用ハブユニット1では、駆動シャフト22の回転動力が、等速ジョイント5およびハブホイール2、すなわち回転部材Rに伝達され、また車輪に対して伝達されてこれが回転する。
【0028】
そして、複列転がり軸受6の外輪16における軸方向外側端部とハブホイール2の外周面との間の隙間は、接触型シール25でシールされているので、これによって、複列転がり軸受6の内部に泥水等の異物が侵入するのが防止されている。
【0029】
さらに、複列転がり軸受6の外輪16における軸方向内側端部と等速ジョイント5の椀形部21の外周面との間の隙間は、接触型シール26およびこの先端部が当接したスリンガー14によってシールされているので、上記と同様に複列転がり軸受6の内部に泥水等の異物が侵入するのを確実に防止している。
【0030】
ところで、ハブホイール2および等速ジョイント5に車両重量等による負荷が働いた状態でこれらが回転することによって、等速ジョイント5、複列転がり軸受6あるいはその内部が加熱されるが、椀形部21の外周面にスリンガー14が設けられ、このスリンガー14の被接触部19および放熱部24と、椀形部21との間は、軸方向内端側に開放された放熱用空間30とされているので、この放熱用空間30から過大な熱が放熱される。
【0031】
従って、スリンガー14自体の温度上昇が抑えられるとともに、これに接触している接触型シール26の温度上昇が抑えられ、もって接触型シール26の熱劣化を防止することができる。
【0032】
そして、接触型シール26の温度上昇を防止することにより、複列転がり軸受6の内部の温度上昇が抑えられ、従って、複列転がり軸受6の内部の潤滑剤の劣化が防止でき、複列転がり軸受6の寿命を延長させることができる。
【0033】
勿論、接触型シール26とスリンガー14のシール性によって、複列転がり軸受6の内部に施したグリースなどの潤滑剤の損失を防止することもできる。
【0034】
なお、上記実施の第一形態では、スリンガー14を、基部18、被接触部19、および放熱部24から形成したがこれに限定されるものではなく、例えば、図4に示すように、被接触部19の外周面に、軸心方向に沿うとともに径方向外方に突出する断面略コ字形の放熱用フィン(突起の一例)33を形成することで表面積を増大させるよう構成してもよい。
【0035】
このように、スリンガー14の表面積を増大させる放熱用フィン33を形成すれば、スリンガー14が回転することでさらに放熱が効率的に行なわれ、スリンガー14自体の温度上昇が抑えられることにより、これに接触している接触型シール26の温度上昇が確実に抑えられる。そして、複列転がり軸受6の内部の温度上昇を抑えて潤滑剤の劣化を防止でき、複列転がり軸受6等の部材の寿命を延長させることができる。
【0036】
なお、上記のように放熱用フィン33が回転する際の遠心力によって泥水などがはじかれ、接触型シール26から複列転がり軸受6の内部への異物がいっそう浸入しにくくなる。
【0037】
上記実施の形態では、放熱用フィン33はスリンガー14の放熱部24の外周面に、軸心方向に沿うとともに径方向外方に突出するよう一体的に形成したが、これに限定されるものではなく、例えば、図5の斜視図に示すように、放熱用フィン33を放熱部24の外周面に沿ってかつ軸心に対して傾斜するよう形成してもよい。
【0038】
このように放熱用フィン33を軸心に対して傾斜するよう形成することにより、スリンガー14が軸心回りに回転するのに伴って空気の流れが多く発生するので、スリンガー14そのものがいっそう効率よく冷却され、接触型シール26、複列転がり軸受6、潤滑剤、さらに等速ジョイント5の温度上昇が抑えられ、これら部材の寿命を延長させることができる。
【0039】
上記各実施の形態では、放熱用フィン33の断面形状を略コ字形に形成したがこれに限定されるものではなく、例えば、放熱用フィン33の断面形状を円弧状に形成するなどしてもよく、放熱部24の外周面の表面積が増大するよう径方向外方に突出する形状であればよい。
【0040】
次に、本発明の実施の第二形態を図6の断面図に示す。上記実施の第一形態では、椀形部21に接触型シール26を直接的に接触させるのではなく、放熱用空間30を設けたスリンガー14に接触させるように構成することで接触型シール26の温度上昇を防止するようにしたが、本発明の実施の第二形態に係る車両用ハブユニット1では、椀形部21の外輪軌道面である傾動案内溝の表面21a、内輪17の軌道面である傾動案内溝の表面17a(ともにクロスハッチングおよび太線で表示)を、二硫化モリブデン、ポリテトラフルオロエチレン等の低摩擦係数の材料で表面処理している。
【0041】
このように椀形部21の外輪軌道面である傾動案内溝の表面21a、内輪17の軌道面である傾動案内溝の表面17aを低摩擦係数の材料で表面処理することにより、車両の走行時に玉10が転動を繰返しても過大な発熱を抑えることができる。
【0042】
従って、等速ジョイント5から発生する熱を抑えて、等速ジョイント5および複列転がり軸受6の熱が相互に伝導して相乗的に温度が上昇するといった状態を回避することができ、接触型シール26、潤滑剤、複列転がり軸受6、等速ジョイント5の温度上昇を抑え、これら部材の寿命を延長させることができる。他の作用効果は上記実施の第一形態と同様である。
【0043】
なお、上記実施の第二形態では、椀形部21の軌道面、内輪17の軌道面に対して低摩擦係数の材料を表面処理した構成としたがこれに限定されるものではなく、上記軌道面に低摩擦係数の材料を表面処理する代わりに、例えば玉10の表面又は(および)冠形保持器23の保持孔の保持部表面、すなわち玉10との接触部分に低摩擦係数の材料を表面処理するよう構成してもよい。この場合も上記実施の第二形態と同様の作用効果を奏し得る。
【0044】
また別例として、接触型シール26の全体または接触型シール26のうちの少なくともスリンガー14との接触部、あるいは等速ジョイント5との接触部を耐熱性の材料、すなわちフッ素あるいはアクリルで形成したり、あるいは接触型シール26全体の表面に耐熱性の材料、すなわちシリコン等をコーティングするよう構成してもよい。このようにすることにより、等速ジョイント5の回転に伴なってその椀形部21が発熱し、あるいは摩擦によって接触型シール26が発熱したとしても、接触型シール26の寿命が短くなるのを防止して必要なシール性を長期的に維持できるので、潤滑剤の損失を防止して、複列転がり軸受26の寿命を延長させることができる。
【0045】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、ハブホイールと等速ジョイントとから構成した回転部材を複列転がり軸受によって軸心回りに回転自在に支持し、回転部材の外周面に環状のスリンガーを設け、このスリンガーと回転部材の外周面との間に放熱用空間を設け、スリンガーに接触型シールを接触させたものであるので、スリンガー自体の温度上昇が抑えられ、これに接触している接触型シールの温度上昇を抑えることができる。
【0046】
従って、接触型シールの熱劣化を防止でき、複列転がり軸受の内部の温度上昇を抑えて潤滑剤の劣化を防止し、複列転がり軸受の寿命を延長させることができる。
【0047】
また、等速ジョイントの外輪の軌道面、内輪の軌道面、玉の表面、保持器における玉との接触部分のうちの少のなくとも何れかひとつが、低摩擦係数の材料で表面処理されたものであるので、車両の走行時に玉が転動を繰返しても過大な発熱を抑えて、等速ジョイントおよび接触型シールの温度上昇を抑え、複列転がり軸受の内部の温度上昇を抑えて潤滑剤の劣化を防止し、複列転がり軸受の寿命を延長させることができる。
【0048】
さらに、等速ジョイントの温度上昇を抑えるので、複列転がり軸受、等速ジョイントから発生する熱が相互に伝導して相乗的に温度が上昇するといった状態を防止することができ、接触型シール、複列転がり軸受、等速ジョイントおよび潤滑剤の寿命を延長させることができる。
【0049】
また、接触型シールのうちの少なくともスリンガーあるいは等速ジョイントとの接触部が耐熱性の材料で形成されるか、耐熱性の材料がコーティングされていることによれば、等速ジョイントの回転に伴なってその外輪あるいは外輪を通じてスリンガーが発熱したとしても、接触型シールの寿命が短くなるのを防止して必要なシール性を長期的に維持できるので、潤滑剤の損失を防止して、複列転がり軸受の寿命を延長させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第一形態を示す車両用ハブユニットの要部拡大断面図である。
【図2】同じくスリンガーの部分拡大斜視図である。
【図3】同じく全体断面図である。
【図4】別の実施の形態を示すスリンガーの部分拡大斜視図である。
【図5】別の実施の形態を示すスリンガーの部分拡大斜視図である。
【図6】本発明の実施の第二形態を示す車両用ハブユニットの全体断面図である。
【図7】従来の車両用ハブユニットの全体断面図である。
【符号の説明】
1 車両用ハブユニット
2 ハブホイール
4 軸部
5 等速ジョイント
6 複列転がり軸受
14 スリンガー
18 基部
19 被接触部
21 椀形部
24 放熱部
26 接触型シール
30 放熱用空間
33 放熱用フィン
R 回転部材

Claims (3)

  1. 車輪が取付けられるハブホイールと、このハブホイールに軸部を挿通した等速ジョイントとから回転部材が構成され、この回転部材を軸心回りに回転自在に支持するための複列転がり軸受が回転部材の外周側に設けられ、この複列転がり軸受の開放側に、複列転がり軸受の内部に異物が入り込むのを防止するための接触型シールが取付けられ、前記等速ジョイントの外側の外周面に、接触型シールが接触する環状のスリンガーが設けられ、このスリンガーと回転部材の外周面との間に、放熱用空間が設けられるとともに、
    スリンガーの外周面に放熱用フィンが設けられていることを特徴とする車両用ハブユニット。
  2. 接触型シールのうちの少なくともスリンガーとの接触部分が耐熱性の材料で形成されるか、接触型シールのうちの少なくともスリンガーとの接触部分に耐熱性の材料がコーティングされたことを特徴とする請求項1記載の車両用ハブユニット。
  3. 放熱用フィンが、スリンガーの外周面に沿ってかつ軸心に対して傾斜されたことを特徴とする請求項記載の車両用ハブユニット。
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