JP4487394B2 - 燃料改質ガスエンジンの改質ガス供給装置 - Google Patents

燃料改質ガスエンジンの改質ガス供給装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料改質ガスエンジンに改質ガスを供給する燃料改質ガスエンジンの改質ガス供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の燃料改質ガスエンジン(以下、単にエンジンと記す。)の改質ガス供給装置としては、例えば、特開昭58−113545号公報、特開昭60−178939号公報に示すようなものがある。
このようなエンジンの改質ガス供給装置は、吸気系に設けられ、エンジン回転に同期した駆動パルス信号により間欠的に開閉する燃料噴射弁を通して改質ガスをエンジンに供給するもので、エンジンの運転状態に応じて改質ガスの基本供給量を演算し、改質ガスの圧力や水素濃度に基づいて改質ガスの基本供給量に補正を掛け、補正した供給量に応じて燃料噴射弁を駆動することで所望の改質ガスをエンジンに供給するものである。
ここで、エンジンは炭化水素系燃料を触媒等を有する改質器で改質ガスに改質し、この改質ガスを改質ガス供給装置によりエンジンに供給し、エンジンの運転を行うものである。
このエンジンに供給される燃料は、水素(H2 )と一酸化炭素(CO)を主成分とする改質ガスであるために、希薄燃焼限界が高く、希薄域でも安定したエンジンの運転が可能であり、低NOx 、高効率を同時に実現することが可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、燃料の改質形態がアルコールの熱分解反応に限定されている場合は、水素の濃度により改質ガスの組成がほぼ一義的に定まるのに対して、ガソリン等の炭化水素系燃料の水蒸気改質反応および部分酸化反応を前提とする改質形態の場合には、水素濃度が同じであっても改質ガス組成は一義的に定まらない。すなわち、改質形態がエンジンの運転状態によって変化するため、改質ガス中の水素、一酸化炭素、メタン、二酸化炭素、窒素等の組成が変化し、発熱量が変化する。
このため、従来のエンジンの改質ガス供給装置のように、改質ガスの圧力と水素濃度のみに基づいて改質ガスの基本供給量に補正を掛けただけでは、改質ガスの発熱量の変化に伴う供給量の変化を補正しきれず、エンジンの運転状態を要求する状態に保持することが難しいという問題点があった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、エンジンおよび改質器の状態により変化する改質ガスの発熱量の変化に応じて改質ガス供給量を制御し、エンジンを安定して運転できる燃料改質ガスエンジンの改質ガス供給装置を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、炭化水素系燃料を改質ガスに改質する改質器と、前記改質ガスをエンジンに供給する改質ガス供給装置とを備え、供給した改質ガスによりエンジンの運転を行うように構成された燃料改質ガスエンジンの改質ガス供給装置において、前記改質ガスガス組成の違いによる発熱量の変化に応じてエンジンに供給する改質ガス供給量を制御する構成となっている。請求項2記載の発明では、請求項1記載の燃料改質ガスエンジンの改質ガス供給装置において、前記改質ガス供給装置は、炭化水素系燃料に対する改質ガスの発熱量の変化割合とモル数の変化割合に基づいて改質ガス供給量を制御する構成となっている。請求項3記載の発明では、請求項2記載の燃料改質ガスエンジンの改質ガス供給装置において、前記改質器は炭化水素系燃料と空気と水により前記改質ガスを生成するものであって、前記改質ガスの発熱量とモル数の変化割合を、改質器の内部温度と改質器に投入する炭化水素系燃料に対する空気の割合または水の割合のいずれか一つまたは両方に基づいて演算する構成となっている。請求項4記載の発明では、請求項2記載の燃料改質ガスエンジンの改質ガス供給装置において、前記改質器は特定の温度範囲で使用するものであって、炭化水素系燃料に対する空気の割合に基づいて改質ガスの発熱量とモル数の変化割合を演算する構成となっている。請求項5記載の発明では、請求項2記載の燃料改質ガスエンジンの改質ガス供給装置において、前記改質器は特定の温度範囲で使用するものであって、炭化水素系燃料に対する空気の割合および水の割合に基づいて改質ガスの発熱量とモル数の変化割合を演算する構成となっている。 請求項6記載の発明では、請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料改質ガスエンジンの改質ガス供給装置において、改質器出口から燃料噴射弁までの燃料到達遅れ時間を演算し、この燃料到達遅れ時間に基づいて燃料噴射弁直前での改質ガスの発熱量とモル数を演算する構成となっている。
【0005】
【発明の効果】
本発明請求項1記載の燃料改質ガスエンジンの改質ガス供給装置によると、エンジンおよび改質器の運転状態により改質ガスの発熱量が変化しても、改質ガスの供給量を制御することにより、エンジンを安定して運転することができる。
請求項2記載の燃料改質ガスエンジンの改質ガス供給装置によると、炭化水素系燃料の発熱量とモル数に対する改質ガスの発熱量とモル数の変化に応じて、改質ガスの供給量を制御することができる。
請求項3記載の燃料改質ガスエンジンの改質ガス供給装置によると、部分酸化反応あるいは水蒸気改質反応の割合が変化することによって、改質ガスの発熱量が変化しても、改質温度と、改質器に供給する炭化水素系燃料に対する空気の割合と、炭化水素系燃料に対する水の割合によって改質ガスの発熱量の変化割合と、モル数の変化割合を演算し、改質ガスの供給量を制御することができる。
請求項4記載の燃料改質ガスエンジンの改質ガス供給装置によると、改質器に供給する炭化水素系燃料に対する空気の割合によって簡易的に改質ガスの発熱量の変化割合と、モル数の変化割合を演算することができる。
請求項5記載の燃料改質ガスエンジンの改質ガス供給装置によると、改質器に供給する炭化水素系燃料に対する空気の割合と炭化水素系燃料に対する水の割合によって正確に改質ガスの発熱量の変化割合とモル数の変化割合を演算することができる。
請求項6の燃料改質ガスエンジンの改質ガス供給装置によると、燃料到達遅れ時間に基づいて、燃料噴射弁直前での改質ガス発熱量およびモル数が補正されるため、改質器出口と燃料噴射弁直前との改質ガス発熱量が異なっていても、適正な量の改質ガスを供給することができ、エンジンの運転状態が変化したときに、エンジンを安定して運転することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明に係るエンジンの改質ガス供給装置の構成図を示したものである。
改質すべき炭化水素系燃料は燃料タンク1より燃料ポンプ2を介して、水は水タンク3より水ポンプ4を介して、空気は吸気管5より分岐した空気通路6を通り空気ポンプ7を介して、改質原料流量制御装置8に送られる。
気化混合装置9は、コントロールユニット10からの制御信号により改質原料流量制御装置8にて流量を制御された燃料、水および空気が供給され、図示しない熱交換器を介してエンジン11の排気もしくは、改質ガス、その他の熱源より熱を供給されることにより、燃料と水の気化および予熱を行うと共に空気の予熱を行い、燃料、水および空気の混合を行う。
改質器12は、気化混合装置9によって混合された燃料、水および空気を水素、一酸化炭素を主成分とする改質ガスに改質する。
この改質器12によって改質された改質ガスは、改質ガス通路13を通り、改質ガス通路13の途中には改質ガス冷却器14が設けられ、図示されていないエンジン冷却水、改質前水素系燃料およびその他の冷媒によって冷却されると共に改質ガス中の余分な水分の除去を行った後、燃料噴射弁15を介してエンジン11の吸気管5内に送られ、エンジン11が運転される。
【0007】
前記改質器12は、燃料の流れに対して上流側に部分酸化反応層、下流側に水蒸気改質反応層を持つか、あるいは、部分酸化反応層と水蒸気改質反応層を同一空間に持たせる構造とし、部分酸化反応による発熱と水蒸気反応による吸熱との熱収支を効率よく行うと共に、改質器12に供給された燃料、水および空気の割合と改質器12内の温度に応じて、部分酸化反応および水蒸気改質反応を主体とした改質が行われる。
エンジン11および改質器12の運転状態は、アクセル開度センサ16、スロットルセンサ17、冷却温度センサ18、エンジン回転数センサ19、排気温度センサ20、および改質反応層温度センサ21によりコントロールユニット10に送られる。また、改質ガス通路13内の改質ガスの圧力と温度は、改質ガス圧力センサ22および改質ガス温度センサ23によりコントロールユニット10に送られる。
【0008】
エンジン11からの排気は排気流路24を通り大気中に放出される。排気流路24は、熱交換部を介して改質器12に排気熱を供給できるように構成されており、排気流路24の改質器12の上流側には排気の持つ熱量および温度に応じて熱交換部への排気量を調整するため、排気ガス流路24を切替える流路切替弁25およびバイパス流路26が配置されている。
エンジン11は通常、改質器12で生成された改質ガスが燃料噴射弁15により供給されることで運転を行っている。燃料噴射弁15は、例えばコントロールユニット10から送られる信号により弁の開閉が制御される燃料噴射弁であり、改質ガスの発熱量やモル数の変化に応じて、コントロールユニット10で演算した燃料噴射弁15の開弁時間を制御して改質ガスの供給量を制御し、エンジン11の回転に同期するタイミングで送られる駆動パルス信号によって開弁時期が制御されることにより、エンジン11を安定して運転制御できるように構成されている。
【0009】
ここで、本実施の形態における炭化水素系燃料の改質形態と改質ガスの発熱量の変化について説明する。炭化水素系燃料(Cmn )の改質形態は主に次の(1)式から(4)式によって表される。
【数1】
Figure 0004487394
【数2】
Figure 0004487394
【数3】
Figure 0004487394
【数4】
Figure 0004487394
【0010】
改質温度が高温で吸熱反応を行えるときは、炭化水素系燃料と水を改質器12に供給して主に(1)式の水蒸気改質反応を行い、改質ガス中の水素、一酸化炭素濃度を増加させる。このとき、改質温度が低温である場合には改質器12中で(2),(3)式による反応の割合が増加して改質ガス中の水素、一酸化炭素濃度が減少し、逆にメタン(CH4 )、水(H2 O)、二酸化炭素(CO2 )の濃度が増加する。一方、改質温度が低く、水蒸気改質反応に必要な熱量が確保できない場合には、炭化水素系燃料と空気を改質器12に供給し、(4)式の部分酸化反応で改質することによって発熱させ、改質温度を上昇して改質ガス中の水素、一酸化炭素濃度を増加させる。この場合、(4)式から明らかなように、(1)式の水蒸気改質反応に比べて水素の生成量は少なくなり、また、(4)式の部分酸化反応で必要な酸素は空気として改質器12に供給されるため、改質ガス中には水素、一酸化炭素と共に、相当量の窒素(N2 )が含まれることになる。さらに、実際の反応においては改質器12の状態により(1)式から(4)式以外の反応により生成物も生成する。
【0011】
このように、炭化水素系燃料に所定の水、空気を混合して改質器12に導入し、前記改質反応をさせることで炭化水素系燃料は水素、一酸化炭素を主成分とする改質ガスに改質されるが、エンジン11の運転状態や改質器12の状態によって導入される炭化水素系燃料に対する水の割合と空気の割合とが変化し、改質器12内の改質形態が変化することで、生成される改質ガスの組成が大きく変化するため改質ガスの発熱量も変化する。
その一方で、改質温度と、炭化水素系燃料に対する水の割合と、炭化水素系燃料に対する空気の割合によって、原燃料である炭化水素系燃料に対する改質ガスの発熱量の変化割合およびモル数の変化割合を推定することができるため、炭化水素系燃料に基づいて燃料噴射弁15の基本開弁時間を設定し、前記発熱量の変化割合およびモル数の変化割合で基本開弁時間を補正することで、改質ガスを適正な量で供給することができる。
【0012】
次に、コントロールユニット10における改質ガス供給量制御のための燃料噴射弁15の開弁時間の算出方法を説明する。
開弁時間の算出方法の基本的な流れとしては、まず、エンジン11の運転状態により、炭化水素系燃料を供給した場合の燃料噴射弁15の基本開弁時間を設定し、次に、改質器12の状態により、炭化水素系燃料に対する改質ガスの発熱量およびモル数の変化の割合に応じて基本開弁時間を補正し、開弁時間を算出するように構成している。
【0013】
以下、この開弁時間の算出方法を図2に示すフローチャートにより、具体的に説明する。
コントロールユニット10は、ステップ101(図中にはS101と記す。以下同様)でエンジン回転数センサ19によりエンジン回転数Neを読み込み、ステップ102でアクセル開度センサ16によりアクセル開度Aaを読み込む。ステップ103では、単位時間当たりにエンジン11に供給すべき熱量Qdの値を、エンジン回転数Ne、アクセル開度Aa(負荷)によって相関付けされたマップを検索することで求める。
ステップ104では、熱量Qdを供給するのに必要な炭化水素系燃料の単位時間当たりの基本供給質量流量Qflを算出する。ここで基本供給質量流量Qflは炭化水素系燃料の単位質量当たりの発熱量Hfで熱量Qdの値を除することで算出する。
【0014】
ステップ105で改質ガス圧力センサ22、改質ガス温度センサ23より検出された改質ガス圧力Prgおよび改質ガス温度Trgを読み込み、ステップ106ではステップ105で読み込んだ改質ガス圧力Prg,改質ガス温度Trgに基づき、炭化水素系燃料の基本供給質量流量Qflが気化した場合に相当する基本供給体積流量Vfgを算出する。ステップ107では、基本供給体積流量Vfgを燃料噴射弁15でエンジン11に供給するために必要な開弁時間Tifを算出し、これを基本開弁時間として設定する。
【0015】
ステップ108では、改質反応層温度センサ21によって検出された改質温度Trと、ステップ101およびステップ102で読み込んだエンジン回転数Neおよびアクセル開度Aa等によって、炭化水素系燃料に対する空気の割合AFおよび炭化水素系燃料に対する水の割合SFを決定し、改質原料流量制御装置8に信号を送る。なお、コントロールユニット10は、エンジン11の運転状態によらず、適切な改質形態を行わせるために改質器12に投入する炭化水素系燃料の量を調整しており、炭化水素系燃料の基本供給質量流量Qflによらず、改質器12を最適な状態に保つように改質器12に炭化水素系燃料が供給される。
【0016】
ここで、コントロールユニット10により、燃料に対する空気の割合AF、燃料に対する水の割合SF、改質器12内部の改質温度Trが決定されると、図3に示すように炭化水素系燃料が持つ発熱量に対する改質ガスの発熱量の変化割合Rhは一義的に決まる。
同様に、図4に示すように燃料に対する空気の割合AF、燃料に対する水の割合SF、改質器12内部の改質温度Trにより、気化した炭化水素系燃料より生成される改質ガスのモル数の変化割合Rmが一義的に決まる。
【0017】
なお、図3,図4は改質温度Trを固定した場合の相関図であって、改質温度Trが変化した場合には、改質温度Trに対応した図示しない相関図によって、Rh,Rmは決定される。また、図3,図4で示した傾向は、改質ガス中の水分を改質ガス冷却器14よって除去した後のRh,Rmの傾向を示している。
これらにより、ステップ109およびステップ110でTr,AF,SFにより相関付けられたRhマップおよびRmマップによりRhおよびRmを検索し、ステップ111では改質ガスの供給のための必要開弁時間Tirを、炭化水素系燃料の基本開弁時間Tif、発熱量の変化割合Rhおよびモル数の変化割合Rmで補正し、Tir=Tif/Rh×Rmとして算出し、エンジン11の改質ガス供給装置により改質ガスを供給する。
【0018】
ところで、発熱量の変化割合Rhおよびモル数の変化割合Rmは、図5に示すように改質温度が一定の温度Tr1以上では一定の値を取る。また、Rh,Rmは図3,図4に示すようにSFの変化に比較して、AFの変化に対する相関が強いため、簡易的には図3,図4を図6に示すようにAFのみによって相関付けられたマップに書き直すことができる。すなわち、改質温度Trを特定の範囲で使用する場合には、AFのみによって相関付けられたマップによりRh,Rmを検索し、基本開弁時間Tifを補正することで改質ガス供給のための必要開弁時間Tirを簡易的に設定できる。
【0019】
また、改質温度Trを図5に示すように一定の改質温度Tr1以上で使用する場合においては、図3,図4に示すように燃料に対する水の割合SFと燃料に対する空気の割合AFだけでRh,Rmを検索し、基本開弁時間Tifを補正することで改質ガス供給のための必要開弁時間Tirを設定できる。
なお、改質温度Tr、部分酸化反応あるいは水蒸気改質反応の割合のうちいずれか一つないし、二つ以上の組み合わせを一定にして使用する場合には、各場合において改質温度Tr、燃料に対する水の割合SF、燃料に対する空気の割合AFのいずれかが一定になるため、それぞれ必要開弁時間Tirの設定が簡易化できる。
これまで説明してきたように、エンジン11および改質器12の状態に応じて変化する改質ガスの発熱量の変化に応じて改質ガス供給量を制御することで、エンジン11を安定して運転することができる。
【0020】
次に、エンジン11の運転状態が変化する場合における本実施の形態のコントロールユニット10による動作について説明する。
エンジン11に供給される改質ガスは、改質器12により生成した改質ガスが改質ガス通路13を通過する遅れ時間があるため、過渡時や暖機運転時などエンジン11および改質器12の運転状態が変化する場合は、改質器12出口直後と燃料噴射弁15直前では、改質ガスの組成が異なる。このためコントロールユニット10により前記遅れ時間を算出し、エンジン11の運転状態と燃料噴射弁15直前の改質ガスの発熱量に基づいて、燃料噴射弁15の必要開弁時間Tirを設定する。
【0021】
具体的には、エンジン11の運転状態が変化する場合において、改質ガス通路13内の改質ガス質量と燃料噴射弁15で供給した改質ガス質量とが等しくなるのに要する時間を算出し、この時間を改質ガス通路13内の体積による到達遅れ時間Tdelとする。
ここで、改質ガス通路13内のガス質量は、例えば図1における改質ガス通路13内の体積Vrt、改質ガス圧力Prg、改質ガス温度Trg、モル数の変化割合Rm等の測定値に基づいて求め、燃料噴射弁15で供給する改質ガス質量は、例えば単位時間当たりの改質ガス供給質量に予想される到達遅れ時間Tdelを掛けることによって求め、両者が等しくなるようにTdelを求める。燃料噴射弁15は、コントロールユニット10により、算出された到達遅れ時間Tdel前のRh,Rm値を参照し、基本開弁時間Tifに補正を掛ける。
【0022】
このようにすることにより、気化混合装置9から燃料噴射弁15の間に存在する改質ガス通路13内の体積による改質ガスの到達遅れを補正することができ、エンジン11に対してより最適な燃料供給を行うことができるので、エンジン11の運転状態が変化する場合において、エンジン11をより安定して運転することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の構成図である。
【図2】実施の形態の改質ガス供給装置の制御フローチャート図である。
【図3】炭化水素系燃料に対する改質ガスの発熱量の変化割合Rhの相関図である。
【図4】炭化水素系燃料に対する改質ガスのモル数の変化割合Rmの相関図である。
【図5】改質器の改質領域とRh、Rmの相関図である。
【図6】改質温度Trが特定の温度範囲である場合のAFとRh、Rmの簡易相関図である
【符号の説明】
1 燃料タンク
2 燃料ポンプ
3 水タンク
4 水ポンプ
5 吸気管
6 空気通路
7 空気ポンプ
8 改質原料流量制御装置
9 気化混合装置
10 コントロールユニット
11 エンジン
12 改質器
13 改質ガス通路
14 改質ガス冷却器
15 燃料噴射弁
16 アクセル開度センサ
17 スロットルセンサ
18 冷却水温度センサ
19 エンジン回転数センサ
20 排気温度センサ
21 改質反応層温度センサ
22 改質ガス圧力センサ
23 改質ガス温度センサ
24 排気流路
25 流路切替弁
26 バイパス流路

Claims (6)

  1. 炭化水素系燃料を改質ガスに改質する改質器と、
    前記改質ガスをエンジンに供給する改質ガス供給装置とを備え、
    供給した改質ガスによりエンジンの運転を行うように構成された燃料改質ガスエンジンの改質ガス供給装置において、
    前記改質ガスガス組成の違いによる発熱量の変化に応じてエンジンに供給する改質ガス供給量を制御することを特徴とする燃料改質ガスエンジンの改質ガス供給装置。
  2. 前記改質ガス供給装置は、炭化水素系燃料に対する改質ガスの発熱量の変化割合とモル数の変化割合に基づいて改質ガス供給量を制御することを特徴とする請求項1記載の燃料改質ガスエンジンの改質ガス供給装置。
  3. 前記改質器は炭化水素系燃料と空気と水により前記改質ガスを生成するものであって、前記改質ガスの発熱量とモル数の変化割合を、改質器の内部温度と改質器に投入する炭化水素系燃料に対する空気の割合または水の割合のいずれか一つまたは両方に基づいて演算することを特徴とする請求項2記載の燃料改質ガスエンジンの改質ガス供給装置。
  4. 前記改質器を特定の温度範囲で使用する燃料改質ガスエンジンにおいて、炭化水素系燃料に対する空気の割合に基づいて改質ガスの発熱量とモル数の変化割合を演算することを特徴とする請求項2記載の燃料改質ガスエンジンの改質ガス供給装置。
  5. 前記改質器を特定の温度範囲で使用する燃料改質エンジンにおいて、炭化水素系燃料に対する空気の割合および水の割合に基づいて改質ガスの発熱量とモル数の変化割合を演算することを特徴とする請求項2記載の燃料改質ガスエンジンの改質ガス供給装置。
  6. 改質器出口から燃料噴射弁までの燃料到達遅れ時間を演算し、この燃料到達遅れ時間に基づいて燃料噴射弁直前での改質ガスの発熱量とモル数を演算することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料改質ガスエンジンの改質ガス供給装置。
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