JP4486916B2 - 薄片搬送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、薄片搬送装置に関し、その一つの形態として、遊技機と挿入された薄片を識別する識別機とが併設され、その後方に前記識別機で識別された薄片を一方向に向けて搬送する遊技施設用薄片搬送装置に適用可能な技術に関する。
先行技術として、遊技機と、挿入された紙幣の識別機能を有する識別部を備えた識別機とが直線状に複数併設されてグループを構成している。このように遊技機と識別機が併設されたグループは、遊技施設内に恰も「島」を形成するように見えるため、遊技島、遊技装置の島または単に島と称している。このような遊技島は、前記グループが背中合わせに配置したものを両島タイプと称し、片側のみのものを片島タイプと称している。
このグループの後側には、前記識別部で識別された真正紙幣をグループの一方の端側に向けて直線状に搬送する搬送路を形成した紙幣搬送装置が設けられたものがある。通常、この紙幣搬送装置も遊技島と関連付けた統括管理システムとなっている。また、遊技島にある遊技機へのパチンコ球やメダルの供給、出球状況等に係る遊技機の管理や、識別機の管理を統括して行う形態が採られている。
このような遊技施設においては、前記紙幣搬送装置によって前記グループの一端側に向けて搬送された紙幣は、紙幣搬送装置の終端部に設けた紙幣収納部(通常、金庫と称される)に集められる構成である。この紙幣収納部は、搬送されてくる紙幣をスタッカと称する装置によって順次重ね合わせた状態に保持する機構である。このスタッカに収納された紙幣は、鍵を管理する遊技施設の管理者によって取り出し可能な構成である。
このような紙幣搬送装置は、薄片の入口側と出口側にそれぞれ設けた一対の回転子に掛け渡された前後一対のベルトによって紙幣を挟持して搬送する中継搬送装置と、前記識別部で識別された真正紙幣を前記中継搬送装置の入口側に導入する合流装置とを交互に組み合わせて、紙幣を一方向に向けて搬送する搬送路を形成しているものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−88410号公報
この特許文献1の発明は、中継搬送装置と合流装置とを交互に組み合わせた構成であることによって、複雑な合流装置が必要であると共に合流装置の位置が限定されるため、遊技施設に遊技機と識別機を設置する場合に制限が生じる場合がある。また、中継搬送装置は紙幣を挟んで搬送するための前後一対のベルトが必要となり、これらベルトのテンションの維持構造が複雑化する。
本発明は、前後一対のエンドレスベルト相互間で薄片を挟む搬送方式に代えて、高価なエンドレスベルトを少なくするために、搬送ベルトは一本のエンドレスベルト方式とした構成とする。更に、搬送装置の内部点検や、詰まった薄片の取り除きがし易い構成の搬送装置を提供するものである。
また、紙幣等の薄片識別装置から導入される紙幣等の薄片を搬送路へ導入する薄片導入装置の取り付け位置に融通性がある構成として、遊技施設での薄片搬送装置の設置に融通性を持たせて、遊技機と薄片識別機の設置状態に合わせた効率的な薄片導入装置の取り付けができる構成を提供する。
このため、一本のエンドレスベルトとこのエンドレスベルトに対向配置されたカバー部材との間に薄片を挟持する搬送路を形成して、薄片の搬送を行う搬送ユニット構成とするものである。そして、この搬送ユニットが直列状態に接続されて搬送装置を構成するものとする。
本発明において、薄片とは、紙幣を含むことは勿論のこと、プリペイドカードやその他のカードであって遊技媒体(パチンコ球、メダル等)の供給を受けることができる有価カードを含めた総称であり、紙幣やカードの材質は問わない。
本発明は、エンドレスベルトの一方向搬送駆動によって薄片を搬送する搬送ユニットの複数が直列状態に接続されて薄片搬送路を形成する薄片搬送装置であって、
前記搬送ユニットは、前記薄片の搬送方向である横方向に直交する縦方向における上下に並行配置した上支持部材および下支持部材と、
前記搬送ユニットの前記横方向における一端側と他端側にそれぞれ配置した回転子に架け渡された前記エンドレスベルトと、
前記両回転子の何れか一方を駆動する電動機装置と、
前記エンドレスベルトとの間に前記薄片を挟持して搬送する前記薄片搬送路を形成するように前記エンドレスベルトの前記横方向および前記縦方向の双方に直交する前後方向の両面又は片面から前記上支持部材および前記下支持部材に着脱可能に取り付けられるカバー部材とを備え、
薄片識別装置から導入される薄片を前記薄片搬送路へ導入する薄片導入装置が前記カバー部材に隣接して前記上支持部材および前記下支持部材の間に取り付けられ、
前記カバー部材と前記薄片導入装置は係合部によって着脱自在に連結され、
前記カバー部材は、
前記上支持部材および前記下支持部材に着脱可能に取り付けられる主固定カバー部材の前記横方向の左右両端部に前記横方向へスライド可能にスライドカバー部材が組み合わされた基本カバー部材と、
選択的採用として前記上支持部材および前記下支持部材に着脱可能に取り付けられる補助カバー部材を備え、
前記スライドカバー部材と前記薄片導入装置または前記補助カバー部材とは係合部によって着脱自在に連結可能であり、
前記スライドカバー部材のスライドによる長さ調節と前記補助カバー部材の選択的採用によって前記薄片導入装置相互の間隔に合わせた前記カバー部材が構成されていることを特徴としている。
ここで、前記係合部の係合解除状態で生じる前記スライドカバー部材と前記薄片導入装置または前記補助カバー部材との隙間から前記薄片が飛び出すのを防止するための防護片を、前記スライドカバー部材の前記横方向の両端部における上下両側の部分に前記横方向へ延出して設けることが望ましい。
前記防護片は、前記スライドカバー部材の前記上下両側の部分に一体形成されその基部に前記係合部の一方側を形成し他方の係合部との着脱自在な弾性係合を保持する弾力性を有し、前記横方向への長さによって隣り合う前記補助カバー部材または前記薄片導入装置との間隔から前記薄片が飛び出すのを防止するように構成することができる。
また、前記上下の防護片は搬送される薄片の上下幅内に対応すると共に、前記上下の防護片前記横方向への延出長さは、前記スライドカバー部材のスライド幅と同等又は若干長い構成とすることができる。
次に、前記カバー部材は、前記下支持部材への取り付け部を支点として、前記エンドレスベルトから離れる方向へ開放可能な構成とすることができる。
前記基本カバー部材は、前記下支持部材への取り付け部を支点として、前記エンドレスベルトから離れる方向へ開放可能な構成とすることができる。
前記搬送ユニットは、前記エンドレスベルトの内側で前記上下支持部材間に取り付けられて前記エンドレスベルトの内側への撓みを抑制する内側部材を備え、前記内側部材は前記エンドレスベルトの内側面に当接するローラを備え、前記カバー部材は前記エンドレスベルトの外側面に当接するローラを備えた構成とすることができる。
前記上支持部材および下支持部材は、前記搬送ユニットの略全長に渡る直線状部材で構成され、この直線状部材の前記前後方向の端部には、その長さ方向の全体に亘って、係止壁が形成されており、前記カバー部材と前記薄片導入装置とは、その上下端部に前記係止壁に弾性にて着脱自在に係止する係止部を備え、前記上支持部材および前記下支持部材の長さ方向における任意位置において、これらの間に着脱可能な構成とすることができる。
前記スライドカバー部材と前記補助カバー部材との連結部、前記スライドカバー部材と前記薄片導入装置との連結部、及び補助カバー部材と薄片導入装置との連結部は、同様の弾性係合部にて着脱自在に連結される構成とすることができる。
前記スライドカバー部材による長さ調節幅は0から所定の長さまでであり、前記補助カバー部材の横幅は前記所定の長さと同等とすることができる。
前記補助カバー部材は、少なくとも横幅の異なる二種類の形態を備えた構成とすることができる。
前記スライドカバー部材による長さ調節幅は0から所定の長さまでであり、第1の前記補助カバー部材の横幅は前記所定の長さと同等であり、第2の前記補助カバー部材の横幅は前記所定の長さの整数倍である構成とすることができる。
本発明では、薄片の搬送を一本のエンドレスベルトとこのエンドレスベルトに対向配置されたカバー部材との間に薄片を挟持する搬送ユニット構成であるため、一対のエンドレスベルト相互間で薄片を挟む搬送方式に比して、高価なエンドレスベルトを少なくできる。また、上下支持部材を利用してカバー部材の取り付けが行えるため、カバー部材の取り付けが簡素化される。また、カバー部材の左右の長さは、搬送ユニットに取り付けられる薄片導入装置の位置に合わせてスライドカバー部材の横方向へのスライドによって調節できるため、エンドレスベルトに沿った搬送路の形成が良好となる。また、スライドカバー部材の横方向へのスライドだけでは、基本カバー部材と薄片導入装置との連結長さが不足する場合は、基本カバー部材と薄片導入装置との間に補助カバー部材を配置し、薄片導入装置に連結された補助カバー部材とスライドカバー部材とを連結するようにすれば、エンドレスベルトに沿った搬送路の形成が良好となる。
また、搬送装置の組み立て時や、内部点検や詰まった薄片の取り除き作業等が終了した際に、スライドカバー部材と薄片導入装置とが係合部による正規の連結がされず、スライドカバー部材と薄片導入装置との間に隙間ができている場合、その状態のままで搬送ユニットによって薄片の搬送が行われても、スライドカバー部から延びた防護片の長さの範囲で、その隙間から薄片が脱落するのを防止できる。また、スライドカバー部材と補助カバー部材とを連結する係合部の正規の連結がされず、スライドカバー部材と補助カバー部材との間に隙間ができている場合、その状態のままで搬送ユニットによって薄片の搬送が行われても、スライドカバー部から延びた防護片の長さの範囲で、その隙間から薄片が飛び出すのを防止できる。遊技施設では、搬送ユニットの下方には、パチンコ球やメダルの供給装置や、配線装置や、その他の部材が多数配置されているため、もし薄片が搬送ユニットから落下した場合は、その薄片の取り除き作業が極めて面倒である。しかし、本発明では、作業終了時にスライドカバー部材の正規の連結操作を忘れた場合でも、この隙間から薄片が飛び出して搬送ユニットの下方へ落下するのを防止でき、薄片が落下した際の薄片の取り除き作業の面倒さも解消できるものとなる。
防護片はスライドカバー部材の上下両部分に一体形成されるため、両者を合成樹脂成形によって一体成形すれば、単体部品として取り扱うことができ、部品数も少なく作業も簡単になる。そして、防護片の基部に係合部の一方側を形成して弾力性を有することによって、スライドカバー部材のスライドによって補助カバー部材または薄片導入装置に設けた他方の係合部との係合がその弾性によって容易となり、安定係合が維持できる。また、防護片の延出長さを利用して、弾力性に抗して防護片の先を持ち上げることによってこの係合解除ができるため、操作がし易くなる。
上下の防護片は搬送される薄片の上下幅内に対応するため、搬送される薄片が前記隙間から外方へ飛び出すことを防止できる好ましい形態である。そして、上下の防護片の横方向への延出長さは、スライドカバー部材のスライド幅と同等又は若干長いため、スライドカバー部材が最大長さのスライド位置にあっても、薄片の飛び出しを安定して防止できるものとなる。
カバー部材は、下支持部材への取り付け部を支点として開放できるため、カバー部材を搬送ユニットから取り外す手間無く内部点検や、詰まった薄片の取り除き作業がし易くなり、作業がしやすくなる。
基本カバー部材は、下支持部材への取り付け部を支点として開放できるため、基本カバー部材を搬送ユニットから取り外す手間を無くして、内部点検や、搬送ユニットに詰まった薄片の取り除き作業等がし易くなり、作業がしやすくなる。
内側部材のローラとカバー部材のローラによって、エンドレスベルトに対する搬送抵抗も少ない状態で、エンドレスベルトの内側と外側への移動を制限でき、エンドレスベルトの内側への撓みを抑制して、安定した薄片の搬送動作が得られるものとなる。
上下支持部材が搬送ユニットの略全長に渡る直線状部材であるため、搬送ユニットが薄片の搬送が安定する強固な構成となり、カバー部材と薄片導入装置との取り付け部である係止壁の形成が容易となり、各カバー部材と薄片導入装置とを適切な位置へ取り付けるのに便利な構成となる。
スライドカバー部材と補助カバー部材との連結部、スライドカバー部材と薄片導入装置との連結部、及び補助カバー部材と薄片導入装置との連結部は、同様の弾性係合部にて着脱自在に連結されるため、薄片導入装置の取り付け位置に応じて、スライドカバー部材と薄片導入装置との連結が、両者の直接連結の場合と、補助カバー部材を介した間接連結のいずれの方法を採用するかの対応も簡単になり、組み立てが迅速となる。
スライドカバー部材による長さ調節幅の可能な最大長さと、補助カバー部材の横幅が同等であることによって、例えば、スライドカバー部材による長さ調節幅を0〜40mmとし、補助カバー部材の横幅を40mmとすれば、基本カバー部材の左右両側では、それぞれ0〜80mmの範囲で調節が可能となる。このため、薄片導入装置との連結の選択の幅が確保でき、薄片導入装置との連結の選択の幅が広がり、薄片の円滑な搬送を得ることができる搬送ユニットの構成ができ、遊技施設での搬送装置の組み立て作業も簡素化される。
例えば、スライドカバー部材による長さ調節幅を0〜40mmとし、横幅が40mmの第1の補助カバー部材と、横幅が120mmの第2の補助カバー部材とを用意すれば、第1の補助カバー部材を採用した場合は、カバー部材の一端側では、基本カバー部材の長さに第1の補助カバー部材の40mmを加えた固定長さに、スライドカバー部材による調節幅0〜40mmが加わる。また、第2の補助カバー部材を採用した場合は、カバー部材の一端側では、基本カバー部材の長さに第2の補助カバー部材の120mmを加えた固定長さに、スライドカバー部材による調節幅0〜40mmが加わる。更に、第1の補助カバー部材と第2の補助カバー部材とを採用した場合は、カバー部材の一端側では、基本カバー部材の長さに第1の補助カバー部材の40mmと、第2の補助カバー部材の120mmを加えた固定長さに、スライドカバー部材による調節幅0〜40mmが加わる。このため、薄片導入装置との連結の選択の幅が広がり、薄片の円滑な搬送を得ることができる搬送ユニットの構成ができ、遊技施設での搬送装置の組み立て作業も簡素化される。スライドカバー部材による長さ調節幅の最大長さを基準として、第1の補助カバー部材と第2の補助カバー部材の長さを設定することによっても同様の効果を奏することができる。
次に、薄片をその代表的な紙幣で表した本発明の実施の形態について説明する。図1は薄片識別装置を内蔵したメダル貸機を設置した遊技装置の正面図、図2は薄片識別装置を内蔵したメダル貸機の正面斜視図、図3は遊技装置を取り付けた遊技台の側面図、図4は両島タイプの遊技装置における搬送装置の配置平面図、図5は搬送ユニットを接続した状態の正面図、図6は取り付け具と搬送ユニットの正面斜視図、図7は搬送ユニットのベルトと内側部材との関係を示す正面図、図8は搬送ユニットに取り付けた状態のカバー部材と薄片導入装置の正面図、図9は図8の状態からスライドカバー部材の係合が解除されてスライドした状態の正面図、図10は基本カバー部材の主固定カバー部材とスライドカバー部材の組み合わせ関係を示す正面図、図11は主固定カバー部材とスライドカバー部材の関係を防護片先端側から見た構成図、図12は第1及び第2の補助カバー部材の正面図、図13は第3の補助カバー部材の正面図、図14は第3の補助カバー部材を上下支持部材に取り付けた斜視図、図15は主固定カバー部材とスライドカバー部材が第1の補助カバー部材等と連結した状態を示す上面図、図16は片島の場合の搬送ユニットの断面図、図17は両島の場合の搬送ユニットの断面図、図18は基本カバー部材が開いた状態を示す側面図、図19は下支持部材に対して正規の取り付け状態にある基本カバー部材の回動支点部分の断面図、図20は下支持部材に対して回動した状態の基本カバー部材の回動支点部分の断面図、図21は薄片導入装置の透明な本体部分を透して見た内部構造図、図22は薄片導入装置の裏側から見た斜視図、図23は薄片導入装置の駆動ローラ部分とそれに組み合わさった歯車がバネ付勢された状態を示す図、図24は薄片導入装置の駆動ローラ部分を示す断面図である。
本発明の実施の形態を図に基づき説明する。1は遊技機であり、パチンコ機、又はパチンコ機能とスロットマシン機能との併合であるパチスロ機等の遊技機を示す。2は遊技媒体(パチンコ球、メダル等)の供給を受けるために挿入された紙幣や有価カード等の薄片100の識別機能を有する薄片識別装置10と、前記遊技媒体の供給部20を備えた貸機である。貸機2は、遊技機1相互間に配置されるため台間貸機とも称し、遊技機1の横に隣接するように貸機2が配置されて遊技装置の島を形成している。遊技機1と貸機2は、遊技装置の島の外観形成を整えるために同一高さに形成されている。
有価カードとしては、プリペイドカード、その他のカード等の如くカードに貨幣価値が記憶されたものであり、このカードを薄片識別装置10に挿入することによって、貸機2から遊技媒体の供給を受けることができるものである。以下、貸機2がメダルを貸すメダル貸機2とし、薄片が紙幣である場合について説明する。メダル貸機2は、その筐体2A内の上部に薄片の一つである紙幣の真偽を識別する薄片識別装置10と、下部に前記遊技媒体の一つであるメダルを供給するメダル払い出し部20と、そして中間部に電装部30を内蔵している。
メダル貸機2は薄片識別装置10と電装部30の前面側を開閉できるように前面扉16を備えており、前面扉16には、薄片識別装置10に対応した前面側に紙幣挿入部11を備えている。前面扉16は、遊技装置の管理者が開閉できる施錠装置18によって閉じられているが、前面扉16を開くことによって薄片識別装置10及び電装部30の点検や修理等ができる。
紙幣挿入部11は、メダル貸機2の前面に開口した紙幣挿入口12と紙幣挿入口12の下側又は上側に挿入適用紙幣の金種表示部13を備えている。図に示す形態では、紙幣挿入口12の下側の傾斜面に挿入適用紙幣の金種表示部13を設けており、この金種表示部13の表示は、挿入適用紙幣が¥1000であれば¥1000を標記している。紙幣挿入口12から挿入された紙幣の真偽判別を薄片識別装置10で行い、識別した真正紙幣100を後述の薄片導入装置3へ導入する。メダル貸機2に適用可能な紙幣は、例えば、1000円以外に、2000円、5000円、10000円の紙幣の一つ又は複数とすることもできる。
メダル払い出し部20は、メダル払い出し装置21とその上部に設けたメダル収納部22を備え、メダル収納部22へ収納されたメダルをメダル払い出し装置21によって1枚ずつ所定枚数払い出すものである。メダル収納部22へのメダルの補給は、メダル収納部22に対応してメダル貸機2の前面に設けたメダル補充用の前面扉23を開くことにより可能である。前面扉23は、遊技装置の管理者が開閉できる施錠装置24によって閉じられており、前面扉23を開くことによって、メダル払い出し部20の点検、修理等もできる。メダル払い出し装置21は、メダル収納部22の下端部において電動機機構によって回転する払い出し盤の回転によって、メダル収納部22のメダルを1枚ずつ払い出す仕組みである。払い出されたメダルは、誘導樋25を通って遊技機1の前面に設けたトレイ部へ排出される仕組みである。
電装部30は、薄片識別装置10とメダル払い出し部20に電気的に接続されている。このため電装部30は、紙幣挿入口12から挿入され薄片識別装置10にて識別された真正紙幣(符号100)の金額データの読み込み制御や、この金額データを表示器17に表示させる制御や、この真正紙幣の金額に対応してメダル払い出し装置21から払い出すメダル数を表示器17に表示させる制御や、この真正紙幣の金額に対応してメダル払い出し装置21から所定数のメダルを払い出す制御や、メダル収納部22の収納メダルの不足を検知センサで検知しランプ等で報知する制御等を行う。
遊技機1と貸機2とは交互に基台210に一列状に併設されてグループAを構成して、遊技施設内に恰も「島」を形成するように見えるため、遊技島、遊技装置の島または単に島と称している。このような遊技島は、前記グループが背中合わせに配置したものを両島タイプと称し、片側のみのものを片島タイプと称している。図3および図4には、グループAが背中合わせに配置された両島タイプの構成を示している。グループAの背面側には、グループAに沿って薄片100を所定方向に向けて搬送する搬送路Mを形成する薄片搬送装置5が設けられており、貸機2の薄片識別装置10で識別された真正薄片100は、薄片導入装置3によって薄片搬送装置5へ導入される。薄片搬送装置5の搬送終端部には、搬送されてくる薄片100を制御部でカウントすると共に収納する収納部700が設けられている。
薄片搬送装置5は、1本のエンドレスベルト51の一方向搬送駆動によって薄片100を搬送する搬送ユニット50(別称、搬送カセット50)の複数が直列状態に接続されて薄片搬送路Mを形成する薄片搬送装置である。搬送ユニット50は、上下に並行配置した支持部材53と、搬送ユニット50の一端側と他端側にそれぞれ配置した回転子54A、54Bに所定の張力で持って架け渡された1本のエンドレスベルト51と、両回転子54A、54Bの何れか一方(図示のものは回転子54A)を駆動する電動機装置55と、エンドレスベルト51との間に薄片100を挟持して搬送する搬送路M1を形成するようにエンドレスベルト51の前後両面又は片面から上下支持部材53に着脱可能に取り付けられるカバー部材52とを備えている。薄片識別装置10から導入される薄片100を搬送路M1へ導入する薄片導入装置3が、カバー部材52に隣接して上下支持部材53、53間に取り付けられている。上下支持部材53に対するカバー部材52と薄片導入装置3の取り付けは、搬送路M1に対する上流側と下流側の任意位置に取り付け可能である。
電動機装置55は、電動機とこの電動機によって回転する複数の歯車との組み合わせで構成され、上下支持部材53の一方に取り付けられている。図では電動機装置55のボックスを下側の支持部材53に取り付けた形態を示しており、電動機装置55によって回転子54Aを駆動する構成である。
薄片搬送装置5には、複数の薄片導入装置3が間隔を存して配置されているが、この薄片導入装置3は、貸機2に対応して配置されるため、遊技施設の配置構成等によって、貸機2の間隔が変化すればそれに応じて薄片導入装置3相互の間隔も変化する。このため、薄片導入装置3、3相互の長さに合わせたカバー部材52の構成が必要となる。本発明では、この間隔に合わせたカバー部材52の左右方向の長さ調節を行うために、カバー部材52は、基本カバー部材と補助カバー部材との組み合わせを採用している。この基本カバー部材は、上下支持部材53に着脱可能に取り付けられる左右方向に所定長さを有する主固定カバー部材52Bの左右両端部に、横方向へスライド可能にスライドカバー部材52Cが組み合わされた基本カバー部材52Aである。
主固定カバー部材52Bに対してスライド可能に組み合わされるスライドカバー部材52Cは、その上下両端部の裏側に、主固定カバー部材52Bの上下両端部が嵌り合う係合部56を形成している。図では係合部56が上下に各3個形成した形態を示している。そして、スライドカバー部材52Cから突出して平行になっている一対のリブ57が主固定カバー部材52Bに形成されて平行になっている一対の長孔58Aにスライド可能に嵌り合い、長孔58Aの縁部にリブ57から延出した係止部59が係止した状態で、主固定カバー部材52Bに対してスライドカバー部材52Cがスライド可能に組み合わされている。また、スライドカバー部材52Cから突出した突起STが主固定カバー部材52Bに形成した長孔58Bにスライド可能に嵌り合い、主固定カバー部材52Bに対してスライドカバー部材52Cが引き出されて突起STが長孔58Bの端部に当接したとき、主固定カバー部材52Bに対するスライドカバー部材52Cの引き出し長さが所定の最大である。この最大引き出し長さは、実施例では40mmである。また、主固定カバー部材52Bに対してスライドカバー部材52Cが押し込まれて、突起STが長孔58Bの反対側の端部に当接したとき、スライドカバー部材52Cは主固定カバー部材52B内に引っ込んだ状態となり、主固定カバー部材52Bに対するスライドカバー部材52Cの引き出し長さは0(ゼロ)である。このように、主固定カバー部材52Bに対するスライドカバー部材52Cの引き出し長さは、0(ゼロ)から所定長さ(実施例では40mm)の範囲で引き出し長さが調節可能である。
基本カバー部材52Aのみで薄片導入装置3、3相互の長さに合わせたカバー部材52の構成ができる場合は、基本カバー部材52Aのスライドカバー部材52Cと薄片導入装置3とは、係合部60によって着脱自在に連結可能である。また、基本カバー部材52Aのみでは、薄片導入装置3、3相互の長さに合わせたカバー部材52の構成ができない場合は、補助カバー部材を追加採用する。このように、選択的に採用される補助カバー部材は、横幅の異なる複数種類の形態を備えており、それぞれ上下支持部材53に着脱可能に取り付けられる第1の補助カバー52P1と、第2の補助カバー部材52P2と、第3の補助カバー部材52P3を備えている。
スライドカバー部材52Cと薄片導入装置3とは弾性係合の係合部60によって着脱自在に連結可能であり、また、薄片導入装置3と第1補助カバー部材52P1、第2補助カバー部材52P2、又は第3補助カバー部材52P3とは、前記係合部60と同様の構成の弾性係合の係合部60によって着脱自在に連結可能である。更に、スライドカバー部材52Cと第1補助カバー部材52P1、第2補助カバー部材52P2、又は第3補助カバー部材52P3とは、前記係合部60と同様の構成の弾性係合の係合部60によって着脱自在に連結可能である。更にまた、第1補助カバー部材52P1、第2補助カバー部材52P2、及び第3補助カバー部材52P3のいずれも、前記係合部60と同様の構成の弾性係合の係合部60によって、相互に着脱自在に連結可能である。
係合部60に関して以下に説明する。スライドカバー部材52Cの上下両部分には、スライドカバー部材52Cと一体に横方向へ防護片200が延出形成され、防護片200の基部には、係合部60の一方側を形成する係合突起61Aが形成されている。防護片200は、合成樹脂製のスライドカバー部材52Cと一体形成されて弾力性を有している。薄片導入装置3の左右両端部には、係合部60の他方側を形成する係合突起61Bが形成されている。
スライドカバー部材52Cと前記補助カバー部材(第1補助カバー部材52P1、第2補助カバー部材52P2、又は第3補助カバー部材52P3)とを連結する係合部60は、スライドカバー部材52Cの防護片200の基部に形成された弾性係合する係合突起61Aと、これに係合するように前記補助カバー部材の左右両端部の一方側に形成された係合突起61Bとで構成されている。そして、前記補助カバー部材の左右両端部の他方側には、係合突起61Aと同様の弾性係合する係合突起61Aが形成されている。また、薄片導入装置3の左右両端部には、上記の係合突起61Bと同様に、スライドカバー部材52Cの防護片200の基部に形成された係合突起61A、又は前記補助カバー部材(第1補助カバー部材52P1、第2補助カバー部材52P2、又は第3補助カバー部材52P3)が弾性係合する係合突起61Bが形成されている。
このような係合部60の構成によって、例えば、スライドカバー部材52Cが、第1補助カバー部材52P1を介して薄片導入装置3に連結される場合は、薄片導入装置3と基本カバー部材52Aと第1補助カバー部材52P1とを上下の支持部材53に取り付けた状態で、第1補助カバー部材52P1の一方の係合突起61Aを弾力性によって、薄片導入装置3の一方の係合突起61Bに係合し、スライドカバー部材52Cの係合突起61Aを弾力性によって、第1補助カバー部材52P1の他方の係合突起61Bに係合する。この場合の係合操作の順序は限定されない。このような関係によって、基本カバー部材52Aは第1補助カバー部材52P1を介して両側の薄片導入装置3、3に連結される。
また、スライドカバー部材52Cが、第2補助カバー部材52P2を介して薄片導入装置3に連結される場合は、薄片導入装置3と基本カバー部材52Aと第2補助カバー部材52P2とを上下の支持部材53に取り付けた状態で、第2補助カバー部材52P2の一方の係合突起61Aを弾力性によって、薄片導入装置3の一方の係合突起61Bに係合し、スライドカバー部材52Cの係合突起61Aを弾力性によって、第2補助カバー部材52P2の他方の係合突起61Bに係合する。この場合の係合操作の順序は限定されない。このような関係によって、基本カバー部材52Aは第2補助カバー部材52P2を介して両側の薄片導入装置3、3に連結される。
また、図8のように、スライドカバー部材52Cが、第1補助カバー部材52P1と第2補助カバー部材52P2を介して薄片導入装置3に連結される場合は、薄片導入装置3と基本カバー部材52Aと第1補助カバー部材52P1と第2補助カバー部材52P2とを上下の支持部材53に取り付けた状態で、第1補助カバー部材52P1の一方の係合突起61Aを弾力性によって、薄片導入装置3の一方の係合突起61Bに係合し、第2補助カバー部材52P2の他方の係合突起61Bに第1補助カバー部材52P1の一方の係合突起61Aを係合し、スライドカバー部材52Cの係合突起61Aを弾力性によって、第2補助カバー部材52P2の他方の係合突起61Bに係合する。このような構成によって、基本カバー部材52Aは第1補助カバー部材52Pと第2補助カバー部材52P2を介して両側の薄片導入装置3、3に連結される。
このように、薄片導入装置3と、スライドカバー部材52Cと、前記補助カバー部材(第1補助カバー部材52P1、第2補助カバー部材52P2、又は第3補助カバー部材52P3)のいずれも、係合部60によって相互に着脱自在に連結可能である。これは各係合部60の構成が同様の構成であることによって達成できる。この場合の係合操作の順序は限定されない。なお、各係合部60は、係合突起61Aの弾力性に抗した強い引き離し方向の作用力の付与によって、係合が解除できる。
ここで、基本カバー部材52Aと第1の補助カバー部材52P1を組み合わせ採用する場合の上下支持部材53に対する取り付けについて説明する。スライドカバー部材52Cと薄片導入装置3とは、係合部60によって着脱自在に連結可能であり、スライドカバー部材52Cと第1の補助カバー部材52P1とは前記係合部60と同様の係合部60によって着脱自在に連結可能である。これによって、主固定カバー部材52Bを上下支持部材53に取り付けた状態で、スライドカバー部材52Cのスライドによる長さ調節と、補助カバー部材52P1の選択的採用によって、薄片導入装置3、3相互の長さに合わせたカバー部材52が構成される。
上下支持部材53は、前後端部に突出した係止壁53Aをその長さ方向に形成し、係止壁53A、53A相互間には、係止壁53A、53Aに近接して相対向するリブ53Fが形成され、リブ53F、53Fに形成された向かい合った突部53F1によって入口が狭まった溝53Bを上下支持部材53の長さ方向に形成している。溝53Bは、深さを規定するために底壁から入口へ向けて立ち上がったリブ53Cを形成している。これら係止壁53A、溝53B、リブ53Cを一体に形成するために、上下支持部材53は、搬送ユニット50の略全長に渡る直線状部材で構成され、この直線状部材は、アルミニウムの押し出し成形材、合成樹脂製等で形成される。このため、上下支持部材53はレール状支持部材と称することができる。
基本カバー部材52Aを上下支持部材53に取り付ける取り付け部520として、主固定カバー部材52Bには、上下端部に上下支持部材53の係止壁53Aに弾性にて係止する係止部52Dと、着脱操作用のレバー部52Eを形成した取り付け部520を形成している。主固定カバー部材52Bは、左右方向寸法が340〜350mmのように比較的長いため、安定した取り付けを得るために、複数の取り付け部520が上下端部に配置されており、図示のものは上下端部にそれぞれ4個の取り付け部520が配置されている。
主固定カバー部材52Bを上下支持部材53に取り付ける場合は、弾性係止部52Dと一体のレバー部52Eを手で押し圧して弾性係止部52Dを開いた状態で、主固定カバー部材52Bを上下支持部材53の縦面に当接させ、この状態でレバー部52Eの押し圧を解除することにより、弾性係止部52Dが上下支持部材53の係止壁53Aに弾性にて係止して、主固定カバー部材52Bが上下支持部材53に保持される。主固定カバー部材52Bを上下支持部材53から取り外す場合は、レバー部52Eを手で押し圧して弾性係止部52Dを開いて、上下支持部材53の係止壁53Aから外すことによって行える。このような構成であるため、基本カバー部材52Aは、弾性係止部52Dを弾性にて係止することによって、上下支持部材53の任意位置に着脱自在であり、更に、搬送路M1に対して、上流側と下流側の任意位置に取り付け可能となる。
第1の補助カバー部材52P1を上下支持部材53に着脱自在に取り付ける取り付け部520は、主固定カバー部材52Bの取り付け部520と同様に、第1の補助カバー部材52P1は、上下端部に上下支持部材53の係止壁53Aに弾性にて係止する係止部52Dと操作用レバー部52Eを備えた取り付け部520を形成している。上下支持部材53に対する第1の補助カバー部材52P1の着脱操作は、主固定カバー部材52Bの場合と同様である。
第2の補助カバー部材52P2と第3の補助カバー部材52P3を上下支持部材53に着脱自在に取り付ける取り付け部も、主固定カバー部材52Bの取り付け部520と同様の取り付け部を備えており、第2の補助カバー部材52P2と第3の補助カバー部材52P3は、それぞれ上下端部に上下支持部材53の係止壁53Aに弾性にて係止する係止部52Dと操作用レバー部52Eを備えた取り付け部520を形成している。上下支持部材53に対する第2の補助カバー部材52P2と第3の補助カバー部材52P3の着脱操作は、主固定カバー部材52Bの場合と同様である。
搬送途中で詰まった薄片100の取り除きなどのために、基本カバー部材52Aは、スライドカバー部材52Cと共に、下支持部材53への取り付け部520を支点として、エンドレスベルト51から離れる方向へ開放可能である。このために、基本カバー部材52Aが上下支持部材53に正規に取り付けられた状態では、図19のように、その係止部52Dが係止壁53Aに係止した状態であり、係止部52Dの端部がリブ53Fの部分53Rに近接又は当接した構成である。このため、基本カバー部材52Aの開放操作に伴って、主固定カバー部材52Bの係止部52Dが下支持部材53の係止壁53Aの端部を中心に回動するとき、図20のように、係止部52Dは係止壁53Aとリブ53Fの部分53Rとで挟まれた状態を維持するため、係止部52Dの遊びが制限されて、係止部52Dが係止壁53Aから脱落することが防止され、基本カバー部材52Aの開放操作を安定して行うことができる。実施例では、基本カバー部材52Aが開く角度は、略30度である。
薄片導入装置3は、カバー部材52を上下支持部材53に取り付けるための弾性係止部52Dとレバー部52Eの構成と同様な構成の取り付け部90を備えている。即ち、取り付け部90は、その薄片導入装置3の上下端部に、上下支持部材53の係止壁53Aに弾性にて係止する係止部90Aと操作用のレバー部90Bを形成しており、取り付け部520と同様の機能構成である。図では、薄片導入装置3の安定した取り付けを得るために、取り付け部90は上下に各2個設けている。
薄片導入装置3を上下支持部材53に取り付ける場合は、レバー部90Bを手で押し圧して弾性係止部90Aを開いた状態で、薄片導入装置3を上下支持部材53の縦面に当接させ、この状態でレバー部90Bの押し圧を解除することにより、弾性係止部90Aが上下支持部材53の係止壁53Aに弾性にて係止して、薄片導入装置3が上下支持部材53に保持される。薄片導入装置3を上下支持部材53から取り外す場合は、レバー部90Bを手で押し圧して弾性係止部90Aを開いて、上下支持部材53の係止壁53Aから外すことによって行える。薄片導入装置3の隣りにカバー部材52が近接又は当接状態に配置される。このような構成によって、カバー部材52と薄片導入装置3の各々は、上部と下部にそれぞれ形成した係止部520と90を、上下支持部材53に弾性係止することにより、搬送路M1に対する上流側と下流側の任意位置に取り付け可能となる。
上記のように、基本カバー部材52Aのみでは、薄片導入装置3、3相互の長さに合わせたカバー部材52の構成ができない場合は、補助カバー部材を追加採用し、選択的に採用される補助カバー部材は、横幅の異なる複数種類の形態を備えており、第1の補助カバー52P1と、第2の補助カバー部材52P2と、第3の補助カバー部材52P3とを備えている。この場合、基本的に採用される補助カバー部材は、第1の補助カバー52P1であり、第1の補助カバー部材52P1の横幅YSは、スライドカバー部材52Cの最大引き出し長さと同等又は若干長く、実施例では50mmである。
次に、第2の補助カバー部材52P2と第3の補助カバー部材52P3について説明する。第2の補助カバー部材52P2は、第1の補助カバー部材52P1とは横幅YSが異なるだけで、図12に示すように、上下支持部材53に着脱自在に取り付ける取り付け部520を含めて、全体構成と機能は第1の補助カバー部材52P1と同様である。第2の補助カバー部材52P2の横幅は、スライドカバー部材52Cの最大引き出し長さと同等であるが、第3の補助カバー部材52P3の横幅は、スライドカバー部材52Cの最大引き出し長さの整数倍である。実施例では、第2の補助カバー部材52P2の横幅YSは40mmであり、第3の補助カバー部材52P3の横幅は120mmである。
第1の補助カバー部材52P1、第2の補助カバー部材52P2、及び第3の補助カバー部材52P3は、主固定カバー部材52Bと同様に、下支持部材53への取り付け部520を支点として、エンドレスベルト51から離れる方向へ開放可能である。このため、第1の補助カバー部材52P1乃至第3の補助カバー部材52P3の各係止部52Dが係止壁53Aに係止した状態で、係止部52Dの端部がリブ53Fに近接した構成であるため、第1の補助カバー部材52P1乃至第3の補助カバー部材52P3は、その開放操作に伴って、係止部52Dが下支持部材53の係止壁53Aの端部を中心に回動するとき、係止部52Dの遊びが制限されて、係止部52Dが係止壁53Aから脱落することが防止され、第2の補助カバー部材52P2と第3の補助カバー部材52P3の開放操作を安定して行うことができる。
上記のように、基本カバー部材52Aのみで薄片導入装置3、3相互の長さに合わせたカバー部材52の構成ができる場合は、基本カバー部材52Aの左右両側のスライドカバー部材52Cと薄片導入装置3、3とは、それぞれ係合部60によって着脱自在に連結される。基本カバー部材52Aのみを採用し、スライドカバー部材52Cによる長さ調節のみでは、薄片導入装置3、3相互の長さに合わせたカバー部材52の構成ができない場合は、第1の補助カバー52P1と、第2の補助カバー部材52P2と、第3の補助カバー部材52P3のいずれかを選択的に追加採用する。この場合、基本的に採用される補助カバー部材は第1の補助カバー52P1であり、第1の補助カバー52P1の横幅50mmと左右のスライドカバー部材52Cによる調整幅80mmによって、薄片導入装置3、3相互の長さに渡るカバー部材52を構成する。この構成は図8に示す。すなわち、一方側の薄片導入装置3と第1の補助カバー部材52P1が係合部60によって着脱自在に連結され、一方側のスライドカバー部材52Cとこの第1の補助カバー部材52P1が係合部60によって着脱自在に連結され、他方側のスライドカバー部材52Cと他方側の薄片導入装置3が係合部60によって着脱自在に連結される。このようにして、薄片導入装置3、3相互間に渡るカバー部材52が構成される。
また、基本カバー部材52Aと第1の補助カバー52P1との組み合わせでは、薄片導入装置3、3相互の長さに合わせたカバー部材52の構成ができない場合は、第2の補助カバー部材52P2と、第3の補助カバー部材52P3のいずれか又は双方を追加採用する。上記のように、横幅が50mmの第1の補助カバー部材52P1が薄片導入装置3と連結された状態で、スライドカバー部材52Cによる長さ調節幅を0〜40mmとし、横幅が40mmの第2の補助カバー部材52P2と、横幅が120mmの第3の補助カバー部材52P3とを用意すれば、まず、第2の補助カバー部材52P2を組み合わせる場合は、カバー部材52の長さは、基本カバー部材52Aの主固定カバー部材52Bの長さと、第1の補助カバー部材52P1の50mmと、第2の補助カバー部材52P2の40mmを加えた固定長さに対して、左右のスライドカバー部材52Cによる調節幅0〜80mmの長さで調節できる。
次に、第3の補助カバー部材52P3を組み合わせる場合は、カバー部材52の長さは、基本カバー部材52Aの主固定カバー部材52Bの長さと、第1の補助カバー部材52P1の50mmと、第3の補助カバー部材52P3の120mmを加えた固定長さに対して、左右のスライドカバー部材52Cによる調節幅0〜80mmの長さで調節できる。
更に、第2の補助カバー部材52P2と第3の補助カバー部材52P3を組み合わせる場合は、カバー部材52の長さは、基本カバー部材52Aの主固定カバー部材52Bの長さと、第1の補助カバー部材52P1の50mmと、第2の補助カバー部材52P2の40mmと、第3の補助カバー部材52P3の120mmを加えた固定長さに対して、左右のスライドカバー部材52Cによる調節幅0〜80mmの長さで調節できる。
なお、特別な場合として、第1の補助カバー部材52P1を採用せず、基本カバー部材52Aと、第2の補助カバー部材52P2と、第3の補助カバー部材52P3とを組み合わせる場合は、カバー部材52の長さは、基本カバー部材52Aの主固定カバー部材52Bの長さと、第2の補助カバー部材52P2の40mmと、第3の補助カバー部材52P3の120mmを加えた固定長さに対して、左右のスライドカバー部材52Cによる調節幅0〜80mmの長さで調節できる。
上記では、補助カバー部材は、横幅の異なる複数種類の補助カバー部材として、第1の補助カバー部材52P1と、第2の補助カバー部材52P2と、第3の補助カバー部材52P3を備えている。これによって、薄片導入装置3、3相互の間隔に合わせて、基本カバー部材52Aに加えて、第1の補助カバー部材52P1と、第2の補助カバー部材52P2と、第3の補助カバー部材52P3を選択的に配置し、主固定カバー部材52Bの左右両端部に取り付けたスライドカバー部材52Cのスライドによって、薄片導入装置3、3相互に渡るカバー部材52を構成することができる。このような構成によって、薄片導入装置3との連結の選択の幅が広がり、薄片100の円滑な搬送を得ることができる搬送ユニット50の構成ができ、遊技施設での搬送装置5の組み立て作業も簡素化される。
上記のように、第2の補助カバー部材52P2の横幅は、スライドカバー部材52Cの最大スライド長さと同等である。また、第3の補助カバー部材52P3の横幅は、スライドカバー部材52Cの最大スライド長さの整数倍である。このため、スライドカバー部材52Cによる長さ調節幅の最大長さを基準として、第2の補助カバー部材52P2と第3の補助カバー部材52P3の長さを設定することによって、薄片導入装置3に対するカバー部材52の連結の選択の幅が広がり、薄片100の円滑な搬送を得ることができる搬送ユニット50の構成ができ、遊技施設での搬送装置5の組み立て作業も簡素化される。
エンドレスベルト51とカバー部材52とで、薄片100をその厚さ方向の両側から挟持し、横長に立てた状態で挟持して搬送する搬送路M1を形成する。このため、エンドレスベルト51とカバー部材52の裏側のリブ62とで薄片100を挟持して搬送する搬送路M1を形成する構成も考えられるが、更に十分な挟持構成として、本発明では、カバー部材52に設けたローラ65とエンドレスベルト51とで、薄片100をその厚さ方向の両側から挟持して搬送する搬送路M1を形成する。
具体的には、主固定カバー部材52Bと第1の補助カバー部材52P1と第2の補助カバー部材52P2と第3の補助カバー部材52P3のそれぞれの裏側、即ちベルト51側の面に、薄片100の搬送方向に沿ってそれぞれ補強用の複数のリブ62が形成されている。また、スライドカバー部材52Cの裏側、即ちベルト51側の面にも、薄片100の搬送方向に沿って補強用の複数のリブ57が形成されている。主固定カバー部材52Bと第1の補助カバー部材52P1と第2の補助カバー部材52P2と第3の補助カバー部材52P3は、上下支持部材53に取り付けられた状態で、各リブ57、62はベルト51に対して同等の近接状態になるように設定している。このような構成において、ローラ65はリブ62よりもベルト51側へ若干突出しており、ローラ65とエンドレスベルト51とで、薄片100をその厚さ方向の両側から挟持して搬送する搬送路M1を形成する。
実施例では、ローラ65は主固定カバー部材52Bと第1の補助カバー部材52P1と第2の補助カバー部材52P2と第3の補助カバー部材52P3にそれぞれ設けられている。主固定カバー部材52Bのローラ65は、主固定カバー部材52Bの外面に取り付けた収納ケース66内において、前後方向、即ちベルト51方向に移動可能にバネ67によって付勢された上下方向軸68に回転可能に取り付けられており、ローラ65が固定カバー部材52Aから突出してベルト51に当接する状態に保たれる。バネ67は収納ケース66内に形成したボス69に一端側が嵌りあって保持され、他端側が上下方向軸68を押す。この場合、バネ67で押された上下方向軸68が、固定カバー部材52Aから外れないように、最大押し圧位置において固定カバー部材52Aに当接するように構成されている。また、第1の補助カバー部材52P1、第2の補助カバー部材52P2、及び第3の補助カバー部材52P3のローラ65とそれに係る構成も、主固定カバー部材52Bのローラ65と同様の構成であるため、同じ符号によってそれを示している。
ローラ65の左右間隔は、薄片100の左右長さよりも短い間隔になるように配置することにより、薄片110の安定搬送が可能となる。実施例では、主固定カバー部材52Bには5個のローラ65が略等間隔に配置され、第1の補助カバー部材52P1と第2の補助カバー部材52P2には1個のローラ65が配置され、第3の補助カバー部材52P3には、2個のローラ65が配置されている。後述のように、上下支持部材53に取り付けた薄片導入装置3、3相互の間隔をカバー部材52によって塞ぐようにするために、薄片導入装置3、3相互の間隔に合わせて、基本カバー部材52Aに対して、第1の補助カバー部材52P1、第2の補助カバー部材52P2、及び第3の補助カバー部材52P3取捨選択し、スライドカバー部材52Cのスライドと合わせた調整を行い、薄片導入装置3、3相互の間隔をカバー部材52によって塞ぐようにする。このため、両島タイプでは、上下支持部材53に隣接配置される薄片導入装置3とカバー部材52によって、搬送ユニット50の前後両面の略全体が覆われ、片島タイプでは前面又は後面の略全体が上下支持部材53に隣接配置される薄片導入装置3とカバー部材52によって覆われる。なお、搬送中に薄片100の端や中間部がカバー部材52側へ偏移しても、リブ57と62によってその偏移が制限されるため、安定した搬送が達成できる。
符号50Uは、両島タイプにおいて、搬送装置5の端部に配置された搬送ユニット50の端部に設けたUターン部であり、図において、搬送ユニット50の手前側の搬送路M1を搬送される薄片100は、このUターン部50Uで搬送ユニット50の向こう側の搬送路M1へ移動して搬送される部分である。
主固定カバー部材52B、スライドカバー部材52C、第1の補助カバー部材52P1、第2の補助カバー部材52P2、及び第3の補助カバー部材52P3は、搬送路M1の状況や、薄片100の搬送状態や、薄片100の詰まり位置の把握等のために、リブ57、62を含めて搬送ユニット50の内部を外部から透視可能なポリカーボネート等の合成樹脂資材で形成され、収納ケース66を含めて透明なポリカーボネート等の合成樹脂によって所定形状に形成される。また、主固定カバー部材52B、スライドカバー部材52C、第1の補助カバー部材52P1、第2の補助カバー部材52P2、及び第3の補助カバー部材52P3は、それぞれ別色とすることによって区別がし易くなり、取り付け状態の把握もし易くなる。そして、主固定カバー部材52Bに対するスライドカバー部材52Cのスライド位置等の把握のために、主固定カバー部材52Bとスライドカバー部材52Cとは別色に着色され、実施例では、主固定カバー部材52Bが薄緑色又は薄水色に着色した透明体であり、スライドカバー部材52Cを黄色又は橙色に着色した透明体である。また、第1の補助カバー部材52P1、第2の補助カバー部材52P2、及び第3の補助カバー部材52P3は、補助カバー部材の点で共通であり、大きさも明確に異なるため、区別し易く、そのため、着色なしの透明体あるが、別色の着色でもよい。
薄片識別装置10で識別された真正薄片100は、薄片識別装置10のローラ10Aによって、薄片導入装置3の薄片導入路81の入口81Aへ導入される。薄片導入路81の入口81Aには、一対の導入ローラ80A、80Bを備え、薄片導入路81はベルト51の搬送下流方向へ向けて流線形状に屈曲した通路を形成している。薄片導入路81の出口81Bの搬送下流側には、ベルト51の搬送方向に沿って一対の駆動ローラ82A、82Bが設けられている。駆動ローラ82A、82Bは、駆動源をベルト51とするようにベルト51に当接して、ベルト51の回転移動によって回転され、この駆動ローラ82A、82Bの回転が伝達歯車装置83を介して導入ローラ80Bを回転駆動する構成である。
薄片導入装置3の構成を更に詳述する。薄片導入装置3は、板状の本体部分3Aに突出して薄片導入路81の入口81Aが形成され、後述のように、導入ローラ80Aと80B、駆動ローラ82Aと82B、中間歯車85、伝達歯車装置83の歯車83A、83B、83Cを収納するハウジング部88が突出して設けられている。駆動ローラ82A、82Bは、門型のホルダ84に回転可能に軸支持され、駆動ローラ82A、82B相互に噛み合う中間歯車85が、ホルダ84を貫通した軸85Aによって回転可能に軸支持されている。これによって、ホルダ84は軸85Aを中心として回転可能であり、駆動ローラ82A、82Bの何れか一方がベルト51から離れたときにも、他方の駆動ローラ82A又は82Bがベルト51に当接することにより、両方の駆動ローラ82A、82Bが回転する。駆動ローラ82Aには歯車83Aが噛み合い、歯車83Aの回転は歯車83B、83Cを介して導入ローラ80Bを回転駆動する。
中間歯車85、歯車83A、83B、83Cは、対応する駆動ローラ82Aと82Bはホルダ84によって本体部分3Aのハウジング部88内に回転可能に収納されている。中間歯車85、歯車83A、83B、83Cは、ホルダ86によって本体部分3Aのハウジング部88内に回転可能に収納されている。そして、導入ローラ80Aと80Bの軸80A1と80B1は、ハウジング部88の対向壁に取り付けられている。また、導入ローラ80Aを導入ローラ80Bに向けて付勢するために、導入ローラ80Aの軸80A1は、ハウジング部88に形成した位置決めボス92に支持したコイルバネ91によって、導入ローラ80B側へ向けて押し圧されるように、ハウジング部88の対向壁に移動可能に支持されている。
歯車83A、83B、83Cは、順次噛み合った状態でホルダ86に各軸83A1、83B1、83C1によって回転可能に軸支持されている。また、駆動ローラ82A、82Bと中間歯車85は、ホルダ84に各軸82A1、82B1、軸85Aによって回転可能に軸支持されている。そして、ハウジング88内において、ホルダ86は導入ローラ80Bの軸80B1によって、ハウジング88に対して回動可能に支持されており、ハウジング88内においてホルダ84は、中間歯車85の軸85Aによって、ハウジング88に対して回動可能に支持されており、更に、ホルダ84とホルダ86は、軸82A1によって相互に回動可能な連結である。このため、駆動ローラ82Aと歯車83Aとの噛合いが安定して維持できるものとなる。なお、駆動ローラ82Aと82Bは、ベルト51との接触を良好にするために、左右一対の環状リブ95と中間歯車85とに噛み合い部96を備え、環状リブ95と噛み合い部96との間に、左右一対のゴムリング110を備えている。
ホルダ84は、線条バネ87によってベルト51方向へ付勢されている。このため、線条バネ87は、基部を軸80B1を巻回してハウジング部88に当接し、先端部がホルダ84の係止部84Aに係止されている。このバネ87によって、ホルダ84が本体部分3A側へ付勢される。このバネ87によって、駆動ローラ82Aと82Bは、エンドレスベルト51に当接状態に付勢され、伝達歯車装置83と駆動ローラ82Aとの噛み合いも適正に維持される。また、エンドレスベルト51が搬送駆動中に不規則な運動をしても、駆動ローラ82A、82Bとエンドレスベルト51との当接が維持されるため、エンドレスベルト51の搬送駆動に伴う駆動ローラ82A、82Bの回転を維持でき、中間歯車85を介して浮いた方の駆動ローラ82Aは回転し、この回転が伝達歯車装置83を介して導入ローラ80Bに的確に伝達されることとなる。
薄片導入装置3も内部を外部から透視して確認できるようにするために、ハウジング部88を含めて本体部分3Aは、外部から透視可能な資材で形成され、ハウジング部88を含めて本体部分3Aは、透明な合成樹脂によって所定形状に形成される。
薄片導入装置3は、搬送の上流側と下流側に、薄片100の案内ローラ115と116を回転可能に軸支持している。案内ローラ115と116は、その軸115A、116Aがバネ117、118によってベルト51方向へ押し圧付勢されており、案内ローラ115と116はベルト51との間に薄片100を挟持しつつ、ベルト51の移動に伴って薄片100を搬送する仕組みである。これによって、薄片導入装置3を通過する薄片100が安定して搬送されることとなる。なお、薄片導入装置3は、板状の本体部分3Aのベルト51側の面に上下複数本の補強用のリブ3Bを形成しており、駆動ローラ82Aと82B、案内ローラ115と116は、このリブ3Bよりも若干ベルト51側に突出した状態である。
このような構成によって、ベルト51の搬送駆動に伴って駆動ローラ82A、82Bが回転し、伝達歯車装置83を介して導入ローラ80Bが回転駆動される。導入ローラ80Bには導入ローラ80Aが当接しており、導入ローラ80Bの回転によって導入ローラ80Aが回転するため、薄片識別装置10のローラ10Aから導入ローラ80A、80B間に導入された薄片100は、導入ローラ80A、80Bによって薄片導入路81を通り、その出口81Bから搬送路M1へ導入されて、ベルト51によって搬送される。
図17にはカバー部材52を搬送ユニット50の前後両面に取り付けて、搬送ユニット50の前後両面でもって薄片100が搬送される両島タイプの搬送装置5を構成する搬送ユニット50を示しているが、片島タイプの搬送装置5を構成する搬送ユニット50は、図16に示している。この片島タイプの場合は、搬送ユニット50の片面のみ、即ち、前面のみで薄片100が搬送されるため、カバー部材52を前面のみに取り付け、他方の面、即ち、後面には塵埃等が入り込まないようにするために、上下の支持部材53の係止溝161に着脱自在に取り付けられた保護カバー160によって塞がれる。この保護カバー160は、搬送ユニット50と略同じ長さを有し、搬送ユニット50ごとに着脱自在に取り付けられる。
搬送ユニット50は一端側に突出した結合突起73が、隣り合う他方の搬送ユニット50の受け部に嵌りあうことにより接合され、搬送ユニット50相互に渡る結合板170をネジ止めによって、搬送ユニット50相互が一連の搬送路を形成するように結合される。具体的には、左右の搬送ユニット50の上下支持部材53の溝53Bに嵌り込んだ結合板170を、ネジ134によって上下の支持部材53に止めることにより、搬送ユニット50相互は連結固定される。
主固定カバー部材52Bには、搬送中の薄片100が存在するか否かを光センサで検出する光センサ装置70を備えている。光センサ装置70は、搬送中の薄片100によって作動する検出レバー71を備え、搬送路M1に搬送中の薄片100が存在しない場合は、バネ力によって検出レバー71が搬送路M1へ突出することによって、光センサの発光部と受光部間の光通路から検出レバー71が退避し、搬送路M1に搬送中の薄片100が存在する場合は、薄片100によって検出レバー71が押し圧されて回動して、光センサの発光部と受光部間の光通路を検出レバー71が遮るようにしており、受光部で光を受けた状態と受けない状態とによって、薄片100が存在しない状態と薄片100が存在する状態を検出する。
この検出によって、一つの薄片導入装置3から見て搬送上流側の搬送路M1に薄片100が存在することを光センサ装置70が検出した場合は、この薄片導入装置3に対応する薄片識別装置10から薄片100の導入を一時待機状態とするように、薄片識別装置10の一対のローラ10Aを停止して、薄片100を一対のローラ10Aで挟んだ保持状態とする。この上流側の搬送路M1にあった薄片100が搬送されて、この薄片導入装置3の下流側の搬送路M1へ搬送されたことを、この下流側の搬送路M1の光センサ装置70が検出した時、上流側の搬送路M1に薄片100が存在しない状態(光センサ装置70が薄片100を検出していない状態)で、前記一時待機していた薄片100を薄片導入装置3へ導入して下流側の搬送路M1へ搬送するように、薄片識別装置10の一対のローラ10Aを回転させる制御を行う。このように、搬送路M1の薄片100の搬送において、薄片100が重なって搬送されないように、搬送のタイミングをとる制御を収納部700に設けた制御部で行っている。
搬送ユニット50は、エンドレスベルト51の前後二辺のベルト51A、51Bで囲まれた内側において、エンドレスベルト51の内側への撓みを抑制するために、上下に並行配置した支持部材53間に取り付けられた内側部材120を備えている。この内側部材120は、エンドレスベルト51の前後二辺のベルト51A、51Bに当接または近接する位置において、エンドレスベルト51が内側へ撓んだときにそれを抑制する平面部やリブを形成した形態でもよいが、実施例ではベルト51との接触抵抗を少なくするためにローラ121を備えている。
内側部材120は合成樹脂で形成され、上下の支持部材53に突出形成した係合部122に嵌り合う係合部123を上下に形成している。係合部123は入口が狭い蟻溝形状をなしており、係合部122が係合部123の入口を押し広げつつ嵌合するように、弾力性を有している。又は、係合部122に対して係合部123がスライドにて嵌るように、内側部材120を上下の支持部材53の端部からスライドにて組み合わせることができる。この係合部122と123の嵌合によって上下の支持部材53相互が連結される。なお、上下の支持部材53相互の結合を強固なものとして、上下の支持部材53相互の間隔を所定寸法に維持するために、搬送ユニット50の左右両端部において、上下の支持部材53に渡る長さを有して上下の支持部材53にネジ止め131される連結部材130でもって、上下の支持部材53相互を結合している。このように、内側部材120によって上下の支持部材53相互が連結されるため、上下の支持部材53が長尺の場合には、内側部材120によって上下の支持部材53の撓みが防止されることとなり、内側部材120を連結部材と称することもできる。
また、内側部材120には、ローラ121が上下方向軸によって回転可能に支持されており、ローラ121がエンドレスベルト51の前後二辺のベルト51A、51Bに当接する状態に設けられている。搬送ユニット50は、1m〜2m程度の長さを有しており、直線状の搬送ユニット50を安定的に形成するために、上下の支持部材53は、搬送ユニット50の略全長に渡る長さを有する一体成形のアルミニウム製である。一方、内側部材120は、この上下の支持部材53と略同じ長さの一体成形で形成して、略等間隔にローラ121を配置した構成でもよいが、製造と組立てのし易さを考慮して、実施例では、ローラ121を左右両側に配置したものを一単位(ユニット)として、これの複数が直列状に配置されている。
このユニットの内側部材120に設けた左右のローラ121の間隔は、搬送される薄片100の長さよりも短い間隔に設定されている。内側部材120は、この複数のユニットを直列状態に配置した構成でもよいが、ローラ121相互が略等間隔となるようにするために、図7の実施例では、ローラ121を備えない補助の内側部材125を設け、ローラ121を備えた内側部材120と補助の内側部材125とを交互に配列した構成を採用している。この配列によって、各ローラ121の間隔は、搬送される薄片100の長さよりも短い間隔に設定される。
このユニットの内側部材120に設けた左右のローラ121の間隔は、搬送される薄片100の長さよりも短い間隔に設定されている。また、上記のように、カバー部材52のローラ65の間隔も搬送される薄片100の長さよりも短い間隔に設定されているため、搬送ユニット50の搬送路M1を搬送される薄片100は、少なくともカバー部材52のローラ65の2個に渡った状態でもって、エンドレスベルト51とローラ65とによって挟持された状態で搬送される。
内側部材120に設けた各ローラ121間に位置して、カバー部材52のローラ65が配置される組立てとすれば、ローラ121とローラ65とがエンドレスベルト51に当接することによって、エンドレスベルト51に所定のテンションを与えることができる。また、搬送ユニット50の搬送路M1を直線状に形成するためには、内側部材120に設けた各ローラ121と、カバー部材52のローラ65とが対応する位置になるように組み立てることによって、エンドレスベルト51を直線状に張った状態に維持できる。また、各カバー部材52のローラ65の左右間隔を、搬送される薄片100が少なくとも常に2個のローラ65に渡って保持される状態に設定し、各内側部材120に設けたローラ121の左右間隔を、搬送される薄片100が少なくとも常に2個のローラ121に渡って保持される状態に設定することにより、薄片100が搬送路M1から脱落しない安定搬送が達成できる。
内側部材120に設けたローラ121は、エンドレスベルト51の前後二辺のベルト51A、51Bに当接し、エンドレスベルト51が上下方向にずれないようにするために、図16と図17に示すように、ローラ121の中央部分の直径が大きく、そこから上下端部に行くに従って小径となる形状であり、ローラ121の上下の長さは、略エンドレスベルト51の上下幅と等しい長さである。また、カバー部材52のローラ65の上下の長さは、内側部材120のローラ121に比して短く、搬送ユニット50においては、エンドレスベルト51の上下幅の略中央部にローラ65が対応するように構成している。
上記のように、カバー部材52と薄片導入装置3とは、その上下端部に上下支持部材53の係止壁53Aに弾性にて着脱自在に係止する係止部520、90を備え、上下支持部材53の任意位置に着脱可能である。本発明では、カバー部材52は、下支持部材53への取り付け部520を支点として、エンドレスベルト51から離れる方向へ開放可能である。具体的には、上記のように、基本カバー部材と第1補助カバー部材52P1、第2補助カバー部材52P2、第3補助カバー部材52P3は、係合部60の係合突起61Aと係合突起61Bの係合が解除された状態で、下支持部材53への取り付け部520を支点として、エンドレスベルト51から離れる方向へ開放可能である。搬送ユニット50の組み立て時や、搬送ユニット50の内部点検や詰まった薄片の取り除き作業等が終了した際に、作業ミスや連結忘れ等によって、スライドカバー部材52Cと薄片導入装置3とが、係合部60での正規の連結がされず、図9のように、スライドカバー部材52Cと薄片導入装置3との間に隙間SKができている場合において、その状態のままで搬送ユニット50によって薄片100の搬送が行われた場合には、その隙間SKから薄片100が飛び出して脱落する虞がある。しかし、本発明では、スライドカバー部52Cから延びた防護片200が薄片導入装置3に掛かっている状態では、その隙間SKから薄片100が飛び出して脱落するのを防止できる。これは、後述のように、スライドカバー部52Cから延びた防護片200の長さの範囲で、その隙間SKから薄片100が飛び出すのを防止できることとなる。
また、基本カバー部材52Aが第1補助カバー部材52P1、第2補助カバー部材52P2、第3補助カバー部材52P3の一つ又は複数を選択使用して薄片導入装置3と連結される場合、スライドカバー部材52Cと使用される第1補助カバー部材52P1、第2補助カバー部材52P2、第3補助カバー部材52P3との間に隙間SKができている場合においても、同様にして、防護片200によってその隙間SKから薄片100が飛び出して脱落するのを防止できる。
すなわち、上下の防護片200の横方向への延出長さT2は、スライドカバー部材52Cのスライド幅と同等又は若干長い寸法である。これは、上記のように、第1の補助カバー部材52P1、第2の補助カバー部材52P2、第3の補助カバー部材52P3を選択採用して、カバー部材52が薄片導入装置3、3に渡るように最終調整される調整幅は、スライドカバー部材52Cによる最大調整幅(実施例の40mm)までの範囲であるため、防護片200の横方向への延出長さT2が、スライドカバー部材52Cの最大スライド幅と同等又は若干長い寸法であれば、薄片100が飛び出す隙間が、上下の防護片200によって塞がれる状態となる。また、上下の防護片200は、搬送される薄片100の上下幅内に対応するように、上下の防護片200の間隔T1は薄片100の上下幅よりも小さい。このため、搬送される薄片100が前記隙間SKから外方へ飛び出すことを防止できる好ましい形態である。
上記のように、上下支持部材53は、相対向する突部53Fを入口に形成して入口が狭まった溝53Bをその長さ方向に形成し、溝53Bは、深さを規定するために底壁から入口へ向けて立ち上がったリブ53Cを形成している。複数の搬送ユニット50が直列状態に接続されて搬送装置5を構成するが、この溝53Bの任意位置に係止する取り付け部材140を介して、搬送装置5を遊技施設内の所定の所定位置へ設置する。具体的には、取り付け部材140の脚部141が、リブ53Cと突部53Fとの間にスライドにて挿入される。このようにして、搬送ユニット50ごとに取り付け部材140を取り付け、又は任意の搬送ユニット50に取り付け部材140を取り付けた状態で、遊技施設内の壁などの固定部分に、ネジ142等によって取り付けられるコ字状の固定部材143の上辺と下辺に、ネジ144で取り付け部材140を取り付ける。これによって、搬送装置5は遊技施設内の所定位置へ設置される。
このように、取り付け部材140は、溝53Bに搬送ユニット50の長さ方向にスライド可能に挿入されることによって、遊技施設内の形態に応じて取り付け部材140位置を動かすことができるため、搬送装置5を遊技施設内の所定位置へ設置する場合の融通性を持たせることができる。
また、上下支持部材53の溝53Bを利用して搬送装置5に係る電気配線150を支持することができる。具体的には、電気配線150の取り付け部材145の脚部147が、溝53Bに搬送ユニット50の長さ方向にスライド可能に挿入されるように、脚部147がリブ53Cと突部53Fとの間にスライドにて挿入される。このようにして、搬送ユニット50ごとに取り付け部材145を1個または複数個取り付け、又は任意の搬送ユニット50に取り付け部材145を取り付けた状態で、中空状の保持部146内の空間に電気配線150を通して保持する。なお、保持部146は開閉できない筒状の他に、保持部146を開閉構造とすることにより、電気配線150を保持し易くなる。図16では支持部材53の下側に電気配線150を保持する場合を示しているが、同様の取り付け部材145によって、上側の支持部材53の上側に電気配線150を保持することも可能である。
取り付け部材145は合成樹脂製とすれば電気絶縁性に優れる。いずれにしても、搬送装置5の下側又は上側に搬送装置5に沿って電気配線150を配置できるため、電気配線150が邪魔にならない状態で、安全に保持できるものとなる。
上記の構成において、上下支持部材53は断面が同一形状であるため、上下支持部材53に対して、薄片導入装置3は、上下反転した状態でも取り付け部90によって取り付け可能である。また、基本カバー部材52A、第1補助カバー部材52P1、第2の補助カバー部材52P2、及び第3の補助カバー部材52P3も、上下支持部材53に対して、上下反転した状態で、取り付け部520によって取り付け可能である。このため、前記片島タイプにおいて、搬送装置5の左端側に収納部(金庫)700が配置される形態では、エンドレスベルト51による薄片100の搬送方向は左方向であり、そのように電動機装置55によってエンドレスベルト51が回転するため、これに合わせて薄片導入装置3を左向きに取り付け、これに合わせて基本カバー部材52Aを上下支持部材53に取り付け、また、必要となる第1補助カバー部材52P1、第2の補助カバー部材52P2、及び第3の補助カバー部材52P3を上下支持部材53に取り付ける。そして、搬送装置5の右端側に収納部(金庫)700が配置される形態では、エンドレスベルト51による薄片100の搬送方向は右方向であり、電動機装置55の逆回転によってそのようにエンドレスベルト51が回転するため、これに合わせて薄片導入装置3を右向きに取り付け、これに合わせて基本カバー部材52Aを上下反転して上下支持部材53に取り付け、また、必要となる第1補助カバー部材52P1、第2の補助カバー部材52P2、及び第3の補助カバー部材52P3を上下支持部材53に取り付ける。なお、両島タイプにおいても同様である。
本発明は、遊技機と挿入された紙幣等の薄片を識別する識別装置を備えた機器とが併設され、その後方に識別装置で識別された薄片を一方向に向けて搬送する遊技施設用薄片搬送装置に適用可能であり、上記実施形態に限定されず、本発明の技術的範囲を逸脱しない限り種々の変更が考えられ、それに係る種種の実施形態を包含するものである。
本発明に係る薄片識別装置を内蔵したメダル貸機を設置した遊技装置の正面図である。 本発明に係る薄片識別装置を内蔵したメダル貸機の正面斜視図である。 本発明に係る遊技装置を取り付けた遊技台の側面図である。 本発明に係る両島タイプの遊技装置における搬送装置の配置平面図である。 本発明に係る搬送ユニットを接続した状態の正面図である。 本発明に係る搬送ユニットと取り付け具の正面斜視図である。 本発明に係る搬送ユニットのベルトと内側部材との関係を示す正面図である。 本発明に係る搬送ユニットに取り付けた状態のカバー部材と薄片導入装置の正面図である。 図8の状態からスライドカバー部材の係合が解除されてスライドした状態の正面図である。 本発明に係る基本カバー部材の主固定カバー部材とスライドカバー部材の組み合わせ関係を示す正面図である。 本発明に係る主固定カバー部材とスライドカバー部材の関係を防護片先端側から見た構成図である。 本発明に係る第1及び第2の補助カバー部材の正面図である。 本発明に係る第3の補助カバー部材の正面図である。 本発明に係る第3の補助カバー部材を上下支持部材に取り付けた斜視図である。 本発明に係る主固定カバー部材とスライドカバー部材が第1の補助カバー部材等と連結した状態を示す上面図である。 本発明に係る片島の場合の搬送ユニットの断面図である。 本発明に係る両島の場合の搬送ユニットの断面図である。 本発明に係る基本カバー部材が開いた状態を示す側面図である。 本発明に係る下支持部材に対して正規の取り付け状態にある基本カバー部材の回動支点部分の断面図である。 本発明に係る下支持部材に対して回動した状態の基本カバー部材の回動支点部分の断面図である。 本発明に係る薄片導入装置の透明な本体部分を透して見た内部構造図である。 本発明に係る薄片導入装置の裏側から見た斜視図である。 本発明に係る薄片導入装置の駆動ローラ部分とそれに組み合わさった歯車がバネ付勢された状態を示す図である。 本発明に係る薄片導入装置の駆動ローラ部分を示す断面図である。
1・・・・遊技機
2・・・・貸機
3・・・・薄片導入装置
3A・・・薄片導入装置の本体部分
5・・・・搬送装置
10・・・薄片識別装置
10A・・ローラ
50・・・搬送ユニット
51・・・エンドレスベルト
52・・・カバー部材
52A・・基本カバー部材
52B・・主固定カバー部材
52C・・スライドカバー部材
52D・・弾性係止部
52E・・レバー部
52P1・・第1の補助カバー部材
52P2・・第2の補助カバー部材
52P3・・第3の補助カバー部材
53・・・上下の支持部材
53A・・係止壁
53B・・溝
53C・・リブ
53F・・リブ
53R・・突起部
54A、54B・・回転子
55・・・電動機装置
56・・・係合部
57・・・リブ
58A、58B・・・長孔(スリット)
59・・・係止部
60・・・係合部
61A・・係合突起
61B・・係合突起
62・・・リブ
65・・・ローラ
66・・・収納ケース
67・・・バネ
68・・・上下方向軸
70・・・光センサ装置
71・・・検出レバー
80A、80B・・導入ローラ
81・・・薄片導入路
81A・・薄片導入路の入口
81B・・薄片導入路の出口
82A、82B・・駆動ローラ
83、83A、83B、83C・・・歯車
84・・・ホルダ
85・・・中間歯車
86・・・ホルダ
87・・・バネ
88・・・ハウジング部
90・・・取り付け部
90A・・弾性係止部
90B・・レバー部
100・・薄片
115、116・・案内ローラ
117、118・・バネ
120・・内側部材
121・・ローラ
122、123・・係合部
125・・補助の内側部材
130・・連結部材
140・・取り付け部材
160・・保護カバー
200・・防護片
520・・取り付け部
A・・・・グループ
M、M1・・・薄片搬送路

Claims (12)

  1. エンドレスベルトの一方向搬送駆動によって薄片を搬送する搬送ユニットの複数が直列状態に接続されて薄片搬送路を形成する薄片搬送装置であって、
    前記搬送ユニットは、前記薄片の搬送方向である横方向に直交する縦方向における上下に並行配置した上支持部材および下支持部材と、
    前記搬送ユニットの前記横方向における一端側と他端側にそれぞれ配置した回転子に架け渡された前記エンドレスベルトと、
    前記両回転子の何れか一方を駆動する電動機装置と、
    前記エンドレスベルトとの間に前記薄片を挟持して搬送する前記薄片搬送路を形成するように前記エンドレスベルトの前記横方向および前記縦方向の双方に直交する前後方向の両面又は片面から前記上支持部材および前記下支持部材に着脱可能に取り付けられるカバー部材とを備え、
    薄片識別装置から導入される薄片を前記薄片搬送路へ導入する薄片導入装置が前記カバー部材に隣接して前記上支持部材および前記下支持部材の間に取り付けられ、
    前記カバー部材と前記薄片導入装置は係合部によって着脱自在に連結され、
    前記カバー部材は、
    前記上支持部材および前記下支持部材に着脱可能に取り付けられる主固定カバー部材の前記横方向の左右両端部に前記横方向へスライド可能にスライドカバー部材が組み合わされた基本カバー部材と、
    選択的採用として前記上支持部材および前記下支持部材に着脱可能に取り付けられる補助カバー部材を備え、
    前記スライドカバー部材と前記薄片導入装置または前記補助カバー部材とは係合部によって着脱自在に連結可能であり、
    前記スライドカバー部材のスライドによる長さ調節と前記補助カバー部材の選択的採用によって前記薄片導入装置相互の間隔に合わせた前記カバー部材が構成されていることを特徴とする薄片搬送装置。
  2. 前記係合部の係合解除状態で生じる前記スライドカバー部材と前記薄片導入装置または前記補助カバー部材との隙間から、前記薄片が飛び出すのを防止する防護片を、前記スライドカバー部材の前記横方向の両端部における上下両側の部分に前記横方向へ延出して設けたことを特徴とする請求項1に記載の薄片搬送装置。
  3. 前記防護片が前記スライドカバー部材の前記上下両側の部分に一体形成され、
    前記防護片は、その基部に前記係合部の一方側を形成し他方の係合部との着脱自在な弾性係合を保持する弾力性を有すると共に、前記横方向への長さによって隣り合う前記補助カバー部材または前記薄片導入装置との間隔から前記薄片が飛び出すのを防止することを特徴とする請求項に記載の薄片搬送装置。
  4. 前記上下の防護片は搬送される薄片の上下幅内に対応すると共に、前記上下の防護片前記横方向への延出長さは、前記スライドカバー部材のスライド幅と同等又は若干長いことを特徴とする請求項2又は3に記載の薄片搬送装置。
  5. 前記カバー部材は、前記下支持部材への取り付け部を支点として、前記エンドレスベルトから離れる方向へ開放可能であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の薄片搬送装置。
  6. 前記基本カバー部材は、前記下支持部材への取り付け部を支点として、前記エンドレスベルトから離れる方向へ開放可能であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の薄片搬送装置。
  7. 前記搬送ユニットは、前記エンドレスベルトの内側で前記上下支持部材間に取り付けられて前記エンドレスベルトの内側への撓みを抑制する内側部材を備え、
    前記内側部材は前記エンドレスベルトの内側面に当接するローラを備え、
    前記カバー部材は前記エンドレスベルトの外側面に当接するローラを備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の薄片搬送装置。
  8. 前記上支持部材および下支持部材は、前記搬送ユニットの略全長に渡る直線状部材で構成され、
    この直線状部材の前記前後方向の端部には、その長さ方向の全体に亘って、係止壁が形成されており、
    前記カバー部材と前記薄片導入装置とは、その上下端部に前記係止壁に弾性にて着脱自在に係止する係止部を備え、前記上支持部材および前記下支持部材長さ方向における任意位置において、これらの間に着脱可能としたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の薄片搬送装置。
  9. 前記スライドカバー部材と前記補助カバー部材との連結部、前記スライドカバー部材と前記薄片導入装置との連結部、及び補助カバー部材と薄片導入装置との連結部は、同様の弾性係合部にて着脱自在に連結されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の薄片搬送装置。
  10. 前記スライドカバー部材による長さ調節幅は0から所定の長さまでであり、
    前記補助カバー部材の横幅は前記所定の長さと同等であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の薄片搬送装置。
  11. 前記補助カバー部材は、少なくとも横幅の異なる二種類の形態を備えたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の薄片搬送装置。
  12. 前記スライドカバー部材による長さ調節幅は0から所定の長さまでであり、
    第1の前記補助カバー部材の横幅は前記所定の長さと同等であり、
    第2の前記補助カバー部材の横幅は前記所定の長さの整数倍であることを特徴とする請求項11に記載の薄片搬送装置。
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