次に、薄片をその代表的な紙幣で表した本発明の実施の形態について説明する。図1は薄片識別装置を内蔵したメダル貸機を設置した遊技装置の正面図、図2は薄片識別装置を内蔵したメダル貸機の正面斜視図、図3は遊技装置を取り付けた遊技台の側面図、図4は両島タイプの遊技装置における搬送装置の配置平面図、図5は搬送ユニットを接続した状態の正面図、図6は取り付け具との関係を示す搬送ユニットの正面斜視図、図7は搬送ユニットに取り付けたカバーの正面図、図8は搬送ユニットのベルトと内側部材との関係を示す正面図、図9は搬送ユニットのカバーの回動部とスライド部との関係を示す斜視図、図10は搬送ユニットのカバーの回動部とスライド部との関係を示す正面図、図11は搬送ユニットのカバーの結合状態を示す上面図、図12は図11のカバーの結合部分の拡大図、図13は図12のカバーの結合部分の解除状態図、図14は搬送ユニットのカバーの回動部とその回動状態を示す上面図、図15はカバーのローラのバネ付勢構造の説明図、
図16は片島の場合の搬送ユニットの断面図、図17は両島の場合の搬送ユニットの断面図、図18は薄片導入装置の透明な本体部分を透して見た内部構造図、図19は薄片導入装置の裏側から見た斜視図、図20は薄片導入装置の駆動ローラ部分とそれに組み合わさった歯車がバネ付勢された状態を示す斜視図、図21は薄片導入装置の駆動ローラ部分を示す断面図、図22は薄片導入装置の駆動ローラの正面図、図23は薄片導入装置の駆動ローラとベアリングの分解図、図24は薄片導入装置の導入ローラの正面図、図25は薄片導入装置の導入ローラの分解図、図26は薄片導入装置の駆動ローラ又は導入ローラの側面図、図27は薄片導入装置の駆動ローラと導入ローラの他の形態を示す正面図、図28は薄片導入装置の駆動ローラと導入ローラの他の形態を示す正面図、図29は薄片導入装置の各ローラと歯車の形態を示す斜視図である。
本発明の実施の形態を図に基づき説明する。1は遊技機であり、パチンコ機、又はパチンコ機能とスロットマシン機能との併合であるパチスロ機等の遊技機を示す。2は遊技媒体(パチンコ球、メダル等)の供給を受けるために挿入された紙幣や有価カード等の薄片100の識別機能を有する薄片識別装置10と、前記遊技媒体の供給部20を備えた貸機である。貸機2は、遊技機1相互間に配置されるため台間貸機とも称し、遊技機1の横に隣接するように貸機2が配置されて遊技装置の島を形成している。遊技機1と貸機2は、遊技装置の島の外観形成を整えるために同一高さに形成されている。
有価カードとしては、プリペイドカード、その他のカード等の如くカードに貨幣価値が記憶されたものであり、このカードを薄片識別装置10の挿入部11に挿入することによって、貸機2から遊技媒体の供給を受けることができるものである。以下、貸機2がメダルを貸すメダル貸機2とし、薄片が紙幣である場合について説明する。メダル貸機2は、その筐体2A内の上部に薄片の一つである紙幣の真偽を識別する薄片識別装置10と、下部に遊技媒体の一つであるメダルを供給するメダル払い出し部20と、そして中間部に電装部30を内蔵している。
メダル貸機2は薄片識別装置10と電装部30との前面側を開閉できるように前面扉16を備えており、前面扉16には、薄片識別装置10に対応した前面側に紙幣挿入部11を備えている。前面扉16は、遊技装置の管理者が開閉できる施錠装置18によって閉じられているが、前面扉16を開くことによって薄片識別装置10及び電装部30の点検や修理等ができる。
紙幣挿入部11は、メダル貸機2の前面に開口した紙幣挿入口12と紙幣挿入口12の下側又は上側に挿入適用紙幣の金種表示部13を備えている。図に示す形態では、紙幣挿入口12の下側の傾斜面に挿入適用紙幣の金種表示部13を設けており、この金種表示部13の表示は、挿入適用紙幣が¥1000であれば¥1000を標記している。紙幣挿入口12から挿入された紙幣の真偽判別を薄片識別装置10で行い、識別した真正紙幣100を後述の薄片導入装置3へ導入する。メダル貸機2に適用可能な紙幣は、例えば、1000円以外に、2000円、5000円、10000円の紙幣の一つ又は複数とすることもできる。
メダル払い出し部20は、メダル払い出し装置21とその上部に設けたメダル収納部22を備え、メダル収納部22へ収納されたメダルをメダル払い出し装置21によって1枚ずつ所定枚数払い出すものである。メダル収納部22へのメダルの補給は、メダル収納部22に対応してメダル貸機2の前面に設けたメダル補充用の前面扉23を開くことにより可能である。前面扉23は、遊技装置の管理者が開閉できる施錠装置24によって閉じられており、前面扉23を開くことによって、メダル払い出し部20の点検、修理等もできる。メダル払い出し装置21は、メダル収納部22の下端部において電動機機構によって回転する払い出し盤の回転によって、メダル収納部22のメダルを1枚ずつ払い出す仕組みである。払い出されたメダルは、誘導樋25を通って遊技機1の前面に設けたトレイ部へ排出される仕組みである。
電装部30は、薄片識別装置10とメダル払い出し部20に電気的に接続されている。このため電装部30は、紙幣挿入口12から挿入され薄片識別装置10にて識別された真正紙幣100の金額データの読み込み制御や、この金額データを表示器17に表示させる制御や、この真正紙幣の金額に対応してメダル払い出し装置21から払い出すメダル数を表示器17に表示させる制御や、この真正紙幣の金額に対応してメダル払い出し装置21から所定数のメダルを払い出す制御や、メダル収納部22の収納メダルの不足を検知センサで検知しランプ等で報知する制御等を行う。
遊技機1と貸機2とは交互に基台210に一列状に併設されてグループAを構成して、遊技施設内に恰も「島」を形成するように見えるため、遊技島、遊技装置の島または単に島と称している。このような遊技島は、前記グループが背中合わせに配置したものを両島タイプと称し、片側のみのものを片島タイプと称している。図3乃び図4には、グループAが背中合わせに配置された両島タイプの構成を示している。グループAの背面側には、グループAに沿って薄片100を所定方向に向けて搬送する搬送路Mを形成する薄片搬送装置5が設けられており、貸機2の薄片識別装置10で識別された真正薄片100は、薄片導入装置3によって薄片搬送装置5へ導入される。薄片搬送装置5の搬送終端部には、薄片100をカウントし、収納する収納庫700が設けられている。
薄片搬送装置5は、一方向へ搬送駆動される一本のエンドレスベルト51と、このエンドレスベルト51に対向配置されたカバー部材52との間に薄片100を挟持して搬送する搬送路M1を形成した搬送ユニット50(別称、搬送カセット50)の複数が直列状態に接続されて薄片搬送路Mを形成する。搬送ユニット50は、エンドレスベルト51の上下に並行配置した支持部材53を備え、薄片識別装置Sから導入される薄片100を搬送路M1へ導入する薄片導入装置3とカバー部材52とは上下支持部材53に渡って取り付けられ、上下支持部材53に対するカバー部材52と薄片導入装置3の取り付けは、搬送路M1に対する上流側と下流側の任意位置に取り付け可能である。
搬送ユニット50の薄片搬送路M1の一端側と他端側には、上下支持部材53にそれぞれ回転可能に支持された回転子54A、54Bが配置され、エンドレスベルト51はこの回転子54A、54Bに所定の張力で持って掛け渡されている。回転子54A、54Bの何れか一方は、電動機装置55によって一方向へ回転駆動される。電動機装置55は、電動機とこの電動機によって回転する複数の歯車との組み合わせで構成され、上下支持部材53の一方に取り付けられている。図では電動機装置55のボックスを下側の支持部材53に取り付けた形態を示しており、電動機装置55によって回転子54Aを駆動する構成である。
カバー部材52は、上下支持部材53の上下両端部に取り付ける固定カバー部材52Aと、この固定カバー部材52Aに軸支持部57で回動可能に軸支持された回動カバー部材52Bと、固定カバー部材52A又は回動カバー部材52Bにその長さ方向にスライド可能に組み合わされたスライドカバー部材52Cが組み合わされたものである。このため、カバー部材52は、固定カバー部材52Aのみの形態と、固定カバー部材52Aに回動カバー部材52Bが組み合わされた形態と、固定カバー部材52Aにスライドカバー部材52Cが組み合わされた形態と、固定カバー部材52Aに取り付けられた回動カバー部材52Bにスライドカバー部材52Cが組み合わされた形態がある。図9と図10には、固定カバー部材52Aに取り付けられた回動カバー部材52Bにスライドカバー部材52Cが組み合わされた形態を示している。
上下支持部材53は、前後端部に突出した係止壁53Aをその長さ方向に形成し、係止壁53A、53A相互間には、相対向する突部53Fを入口に形成して入口が狭まった溝53Bを上下支持部材53の長さ方向に形成している。溝53Bは、深さを規定するために底壁から入口へ向けて立ち上がったリブ53Cを形成している。これら係止壁53A、溝53B、リブ53Cを一体に形成するために、上下支持部材53は、搬送ユニット50の略全長に渡る直線状部材で構成され、この直線状部材は、アルミニウムの押し出し成形材、合成樹脂製等で形成される。このため、上下支持部材53はレール状支持部材と称することができる。
カバー部材52を上下支持部材53に取り付ける取り付け部520として、固定カバー部材52Aは、上下端部に上下支持部材53の係止壁53Aに弾性にて係止する係止部52Dを形成している。固定カバー部材52Aが短い寸法の場合は、係止部52Dは上下に各1個でよいが、固定カバー部材52Aの左右寸法が長くなるに従って、安定した取り付けを得るために、取り付け部520の数を増やせばよい。
固定カバー部材52Aを上下支持部材53に取り付ける場合は、弾性係止部52Dと一体のレバー部52Eを手で押し圧して弾性係止部52Dを開いた状態で、固定カバー部材52Aを上下支持部材53の縦面に当接させ、この状態でレバー部52Eの押し圧を解除することにより、弾性係止部52Dが上下支持部材53の係止壁53Aに弾性にて係止して、固定カバー部材52Aが上下支持部材53に保持される。固定カバー部材52Aを上下支持部材53から取り外す場合は、レバー部52Eを手で押し圧して弾性係止部52Dを開いて、上下支持部材53の係止壁53Aから外すことによって行える。
このような構成であるため、固定カバー部材52Aは、弾性係止部52Dを弾性にて係止することによって、上下支持部材53の任意位置に着脱自在であり、搬送路M1に対して、上流側と下流側の任意位置に取り付け可能となる。
固定カバー部材52A又は回動カバー部材52Bに対してスライド可能に組み合わされるスライドカバー部材52Cは、その上下両端部の裏側に、固定カバー部材52A又は回動カバー部材52Bの上下両端部が嵌り合う係合部56を形成している。図では係合部56が上下に各3個形成した形態を示している。
カバー部材52は、搬送ユニット50の前後両面の略全体を覆うように上下支持部材53の任意位置に弾性係止部52Dでもって取り付けられるが、この場合、搬送ユニット50の全長に渡る長さの1枚の長いカバー部材52でもって、それぞれ搬送ユニット50の前後両面を覆う構成とすれば、搬送ユニット50が1〜2mのように長い場合には、反りのない1枚のカバー部材52を形成することは難しい。また、搬送ユニット50内の搬送路M1の修理や、搬送ユニット50内の搬送路M1に薄片100が詰まった場合の薄片100の取り除き等において、その都度1枚の長いカバー部材52を取り外さねばならず、不便であるため好ましくない。
本発明ではこのような点に鑑みて、カバー部材52は長さの短い形態とし、複数のカバー部材52でもって搬送ユニット50の前後両面の略全体を覆うように上下支持部材53に弾性係止部52Dでもって取り付けられる形態とする。その一つの形態として、図9には、カバー部材52が、比較的長い固定カバー部材52Aと、回動カバー部材52Bと、スライドカバー部材52Cによって形成され、固定カバー部材52Aに取り付けられた回動カバー部材52Bにスライドカバー部材52Cが組み合わされた形態を示している。この場合、固定カバー部材52Aは上下支持部材53に弾性係止部52Dでもって取り付けられる。そして、回動カバー部材52Bは固定カバー部材52Aに軸支持部57でもって回動可能に軸支持され、スライドカバー部材52Cは、その上下両端部の係合部56が回動カバー部材52Bに嵌り合って、左右にスライド可能である。回動カバー部材52Bを開くことによって搬送路M1が開放され、また、スライドカバー部材52Cのスライドによって、搬送路M1が開放される。このため、搬送路M1の点検や、搬送路M1で詰まった薄片100の取り除き等がし易くなる。
図10には、カバー部材52が、短い固定カバー部材52Aと、固定カバー部材52Aに軸支持部57でもって回動可能に軸支持された回動カバー部材52Bと、回動カバー部材52Bに上下両端部の係合部56が嵌り合って左右方向へスライド可能なカバー部材52Cによって形成された形態を示している。なお、図9と図10の何れの形態も、スライドカバー部材52Cがスライドによって外れない構成を採っている。その一つの構成は、図10に示すように、回動カバー部材52Bに形成した左右方向のスリット58にスライドカバー部材52Cの鉤状係止突起59が嵌り合う関係によって、回動カバー部材52Bからスライドカバー部材52Cが引き出されたとき、鉤状係止突起59がスリット58の端部に係止して抜け止めされる構成である。
このような形態のカバー部材52の複数が直列状態に近接配列されて、搬送ユニット50の前後両面の略全体を覆うように取り付けられる状態を図7に示している。これから明らかなように、固定カバー部材52Aは上下支持部材53に取り付け部520の弾性係止部52Dでもって取り付けられ、スライドカバー部材52Cは隣りの固定カバー部材52Aに連接する関係で配列される。そして、スライドカバー部材52Cとその隣りの固定カバー部材52Aとは相互に係合部60で着脱自在に係合して連接される。この係合によって、スライドカバー部材52Cの浮き上がりが防止され、更に、回動カバー部材52Bの浮き上がりも防止され、搬送ユニット50の前後両面の略全体がカバー部材52の複数によって覆われた状態となる。
上記において、係合部60の構成の一つとして、スライドカバー部材52Cの端部上下に側方へ突出形成した弾性突起61Aとこれに対向した辺61A1との間に、固定カバー部材52Aの側端部に形成した係合受け部61Bが嵌り合って、弾性突起61Aの弾性による係合によって両者の結合が保持される構成である。この場合、固定カバー部材52Aの裏側、即ちベルト51側の面には、薄片100の搬送方向に沿って補強用の複数のリブ62が形成されているため、このリブ62相互間に辺61A1が挿入される。この構成によって、この弾性突起61Aの弾性係合に抗してスライドカバー部材52Cを引き離すことによって、回動カバー部材52Bはスライドカバー部材52Cを支えた状態で、固定カバー部材52Aに対して開閉可能である。
また、図7の左端側にあるカバー部材52は、固定カバー部材52Aに軸支持部57で回動可能に軸支持された回動カバー部材52Bの組み合わせであり、スライドカバー部材52Cを備えない構成であるが、この場合も、上記同様に、回動カバー部材52Bの端部とその隣りの固定カバー部材52Aの側端部とは、相互に上記同様の係合部60の係合にて連接される構成とするか、又は別の構成とする。また、カバー部材52は、固定カバー部材52Aのみの構成もあり得る。この場合も、このカバー部材52の側端部と隣りの固定カバー部材52Aの側端部とは、相互に上記同様の係合部60の係合にて連接される構成とするか、又は別の構成とする。
このため、搬送ユニット50の長さに合わせてカバー部材52の数と種類を設定し、スライドカバー部材52Cの引き出し長さによって搬送ユニット50の長さに合わせた調節をすれば、カバー部材52によって搬送ユニット50の前後両面の略全体を覆うことができる。従って、例えば、1mの長さの搬送ユニット50を直列状態に接続して薄片搬送装置5を構成する場合と、1.5mの長さの搬送ユニット50を直列状態に接続して薄片搬送装置5を構成する場合と、2mの長さの搬送ユニット50を直列状態に接続して薄片搬送装置5を構成する場合のいずれにも対応できる。また、搬送ユニット50の長さが1m、1.5m、2mのように異なる長さのものを選択して組み合わせて直列状態に接続して薄片搬送装置5を構成する場合にも、容易に適用できるものである。
エンドレスベルト51とカバー部材52とで、薄片100をその厚さ方向の両側から挟持し、横長に立てた状態で挟持して搬送する搬送路M1を形成することが必要である。このため、エンドレスベルト51とカバー部材52の裏側のリブ62とで薄片100を挟持して搬送する搬送路M1を形成する構成も考えられるが、更に十分な挟持構成として、本発明では、カバー部材52に設けたローラ65とエンドレスベルト51とで、薄片100をその厚さ方向の両側から挟持して搬送する搬送路M1を形成する。
固定カバー部材52Aと回動カバー部材52Bの裏側、即ちベルト51側の面には、薄片100の搬送方向に沿ってそれぞれ補強用の複数のリブ62A、62Bが形成されている。また、スライドカバー部材52Cの裏側、即ちベルト51側の面にも、薄片100の搬送方向に沿って補強用の複数のリブ62Cが形成されている。固定カバー部材52Aと回動カバー部材52Bとは、軸支持部57で結合されているため、両者部材は上下支持部材53に取り付けた状態で、リブ62Aとリブ62Bはベルト51に対して同等の近接状態になるように設定している。一方、スライドカバー部材52Cは回動カバー部材52Bから側方へスライドするため、そのリブ62Cは、リブ62A、62Bよりもベルト51から遠い位置となる。
このような構成において、ローラ65はリブ62A、62Bよりもベルト51側へ若干突出しており、ローラ65とエンドレスベルト51とで、薄片100をその厚さ方向の両側から挟持して搬送する搬送路M1を形成する。
実施例では、ローラ65は固定カバー部材52Aに設けられており、ローラ65は、固定カバー部材52Aの外面に取り付けた収納ケース66内において、前後方向、即ちベルト51方向に移動可能にバネ67によって付勢された上下方向軸68に回転可能に取り付けられており、ローラ65が固定カバー部材52Aから突出してベルト51に当接する状態に保たれる。バネ67は収納ケース66内に形成したボス69に一端側が嵌りあって保持され、他端側が上下方向軸68を押す。この場合、バネ67で押された上下方向軸68が、固定カバー部材52Aから外れないように、最大押し圧位置において固定カバー部材52Aに当接するように構成されている。
カバー部材52を上下支持部材53に取り付ける場合、ローラ65の左右間隔が薄片100の左右長さよりも短い間隔になるように、固定カバー部材52Aを上下支持部材53に取り付ける。そして、このように取り付けた固定カバー部材52A相互の間隔は、回動カバー部材52Bとスライドカバー部材52Cによって塞ぐように調節する。このようにして、両島タイプでは、上下支持部材53に隣接配置される複数のカバー部材52によって搬送ユニット50の前後両面の略全体が覆われ、片島タイプでは前面又は後面の略全体が上下支持部材53に隣接配置される複数のカバー部材52によって覆われる。なお、搬送中に薄片100の端や中間部がカバー部材52側へ偏移しても、リブ62A、62Bによってその偏移が制限されるため、安定した搬送が達成できる。
固定カバー部材52Aには、ローラ65を1個設けたタイプと、2個又は3個設けたタイプがある。図7にはローラ65を1個設けたタイプを示しており、図9にはローラ65を2個設けたタイプを示している。また、図6にはローラ65を1個設けたタイプと、ローラ65を2個設けたタイプを組み合わせて、上下支持部材53に取り付けた搬送ユニット50を示している。50Uは、搬送装置5の端部に配置された搬送ユニット50の端部に設けたUターン部であり、図6において、搬送ユニット50の手前側の搬送路M1を搬送される薄片100は、このUターン部50Uで搬送ユニット50の向こう側の搬送路M1へ移動して搬送される部分である。
固定カバー部材52Aにローラ65を2個又は3個設けたタイプでは、ローラ65の左右間隔は、搬送路M1を搬送される薄片100の長さよりも十分短い間隔に設定される。そして、ローラ65を1個設けたタイプも含めて、各カバー部材52を取り付けた場合には、各ローラ65の左右間隔は、搬送路M1を搬送される薄片100の長さよりも短い間隔になるようにする。特に、搬送途中で薄片100が脱落しないように安定搬送を行うためには、搬送される薄片100が少なくとも常に2個のローラ65に渡る状態とすればよい。このため、固定カバー部材52Aにローラ65を2個又は3個設けたタイプでは、ローラ65の左右間隔は、薄片100の長さ内に少なくとも2個のローラ65が入る間隔とする。また、ローラ65を1個設けたタイプも含めて、各種のカバー部材52を取り付ける場合には、各ローラ65の左右間隔は、搬送される薄片100が少なくとも常に2個のローラ65に渡って保持される状態で、各カバー部材52が上下支持部材53に取り付けられる。
固定カバー部材52A、回動カバー部材52B及びスライドカバー部材52Cは、搬送路M1の状況や、薄片100の搬送状態や、薄片100の詰まり位置の把握等のために、これらを外部から透視可能な資材で形成され、リブ62A、62B、62Cと、収納ケース66等を含めて透明な合成樹脂によって所定形状に形成される。
図17にはカバー部材52を搬送ユニット50の前後両面に取り付けて、搬送ユニット50の前後両面でもって薄片100が搬送される両島タイプの搬送装置5を構成する搬送ユニット50を示しているが、片島タイプの搬送装置5を構成する搬送ユニット50は、図16に示している。この片島タイプの場合は、搬送ユニット50の片面のみ、即ち、前面のみで薄片100が搬送されるため、カバー部材52を前面のみに取り付け、他方の面、即ち、後面には塵埃等が入り込まないようにするために、上下の支持部材53の係止溝161に着脱自在に取り付けられた保護カバー160によって塞がれる。この保護カバー160は、搬送ユニット50と略同じ長さを有し、搬送ユニット50ごとに着脱自在に取り付けられる。
搬送ユニット50は一端側に突出した結合突起73が、隣り合う他方の搬送ユニット50の受け部に嵌りあうことにより接合され、搬送ユニット50相互に渡る結合板170をネジ止めによって、搬送ユニット50相互が一連の搬送路Mを形成するように結合される。具体的には、左右の搬送ユニット50の上下支持部材53の溝53Bに嵌り込んだ結合板170を、ネジ134によって上下の支持部材53に止めることにより、搬送ユニット50相互は連結固定される。
固定カバー部材52Aには、搬送中の薄片100が存在するか否かを光センサで検出する光センサ装置70を備えている。光センサ装置70は、搬送中の薄片100によって作動する検出レバー71を備え、搬送路M1に搬送中の薄片100が存在しない場合は、バネ力によって検出レバー71が搬送路M1へ突出することによって、光センサの発光部と受光部間の光通路から検出レバー71が退避し、搬送路M1に搬送中の薄片100が存在する場合は、薄片100によって検出レバー71が押し圧されて回動して、光センサの発光部と受光部間の光通路を検出レバー71が遮るようにしており、受光部で光を受けた状態と受けない状態とによって、薄片100が存在しない状態と薄片100が存在する状態を検出する。
この検出によって、一つの薄片導入装置3から見て搬送上流側の搬送路M1に薄片100が存在する場合は、この薄片導入装置3に対応する薄片識別装置10から薄片100の導入を一時待機状態とするように、薄片識別装置10の一対のローラ10Aを停止して、薄片100を一対のローラ10Aで挟んだ保持状態とする。この上流側の搬送路M1にあった薄片100が搬送されて、この薄片導入装置3の下流側の搬送路M1へ搬送されたことを、この下流側の搬送路M1の光センサ装置70が検出した時、上流側の搬送路M1に薄片100が存在しない状態で、一時待機していた薄片100を薄片導入装置3へ導入して、下流側の搬送路M1へ搬送するように、薄片識別装置10の一対のローラ10Aを回転させる制御を行う。このように、光センサ装置70の検出に基づき、搬送路M1の薄片100の搬送において、薄片100が重なって搬送されないように、各薄片識別装置10の一対のローラ10Aの運転停止と、各搬送ユニット50の電動機装置55の運転停止を行って、搬送のタイミングをとる制御を制御部が行っている。
搬送ユニット50は、エンドレスベルト51の前後二辺のベルト51A、51Bで囲まれた内側において、エンドレスベルト51の内側への撓みを抑制するために、上下に並行配置した支持部材53間に取り付けられた内側部材120を備えている。この内側部材120は、エンドレスベルト51の前後二辺のベルト51A、51Bに当接または近接する位置において、エンドレスベルト51が内側へ撓んだときにそれを抑制する平面部やリブを形成した形態でもよいが、実施例ではベルト51との接触抵抗を少なくするためにローラ121を備えている。
内側部材120は合成樹脂で形成され、上下の支持部材53に突出形成した係合部122に嵌り合う係合部123を上下に形成している。係合部123は入口が狭い蟻溝形状をなしており、係合部122が係合部123の入口を押し広げつつ嵌合するように、弾力性を有している。又は、係合部122に対して係合部123がスライドにて嵌るように、内側部材120を上下の支持部材53の端部からスライドにて組み合わせることができる。この係合部122と123の嵌合によって上下の支持部材53相互が連結される。なお、上下の支持部材53相互の結合を強固なものとし、上下の支持部材53相互の間隔を所定寸法に維持するために、搬送ユニット50の左右両端部において、上下の支持部材53に渡る長さを有して上下の支持部材53にネジ止め131される連結部材130でもって、上下の支持部材53相互を結合している。このように、内側部材120によって上下の支持部材53相互が連結されるため、上下の支持部材53が長尺の場合には、内側部材120によって上下の支持部材53の撓みが防止されることとなり、内側部材120を連結部材と称することもできる。
また、内側部材120には、ローラ121が上下方向軸によって回転可能に支持されており、ローラ121がエンドレスベルト51の前後二辺のベルト51A、51Bに当接する状態に設けられている。搬送ユニット50は、1m〜2m程度の長さを有しており、直線状の搬送ユニット50を安定的に形成するために、上下の支持部材53は、搬送ユニット50の略全長に渡る長さを有する一体成形のアルミニウム製である。一方、内側部材120は、この上下の支持部材53と略同じ長さの一体成形で形成して、略等間隔にローラ121を配置した構成でもよいが、製造と組み立てのし易さを考慮して、実施例では、ローラ121を左右両側に配置したものを一単位(ユニット)として、これの複数が直線状に配列されている。
このユニットの内側部材120に設けた左右のローラ121の間隔は、搬送される薄片100の長さよりも短い間隔に設定されている。内側部材120は、この複数のユニットを直列状態に配置した構成でもよいが、ローラ121相互が略等間隔となるようにするために、図示の実施例では、ローラ121を備えない補助の内側部材125を設け、ローラ121を備えた内側部材120と補助の内側部材125とを交互に配列した構成を採用している。この配列によって、各ローラ121の間隔は、搬送される薄片100の長さよりも短い間隔に設定される。
上記のように、カバー部材52のローラ65の間隔も搬送される薄片100の長さよりも短い間隔に設定されているため、搬送ユニット50の搬送路M1を搬送される薄片100は、少なくともカバー部材52のローラ65の2個に渡った状態でもって、エンドレスベルト51とローラ65とによって挟持された状態で搬送される。
内側部材120に設けた各ローラ121間に位置して、カバー部材52のローラ65が配置される組み立てとすれば、ローラ121とローラ65とがエンドレスベルト51に当接することによって、エンドレスベルト51に所定のテンションを掛けることもできる。また、搬送ユニット50の搬送路M1を直線状に形成するためには、内側部材120に設けた各ローラ121と、カバー部材52のローラ65とが対応する位置になるように組み立てることによって、エンドレスベルト51を直線状に張った状態に維持できる。また、各カバー部材52のローラ65の左右間隔を、搬送される薄片100が少なくとも常に2個のローラ65に渡って保持される状態に設定し、各内側部材120に設けたローラ121の左右間隔を、搬送される薄片100が少なくとも常に2個のローラ121に渡って保持される状態に設定することにより、薄片100が搬送路M1から脱落しない安定搬送が達成できる。
内側部材120に設けたローラ121は、エンドレスベルト51の前後二辺のベルト51A、51Bに当接し、エンドレスベルト51が上下方向にずれないようにするために、図16と図17に示すように、ローラ121の中央部分の直径が大きく、そこから上下端部に行くに従って小径となる形状であり、ローラ121の上下の長さは、略エンドレスベルト51の上下幅と等しい長さである。また、カバー部材52のローラ65の上下の長さは、内側部材120のローラ121に比して短く、搬送ユニット50においては、エンドレスベルト51の上下幅の略中央部にローラ65が対応するように構成している。
薄片識別装置10で識別された真正薄片100は、薄片識別装置10のローラ10Aによって、薄片導入装置3の薄片導入路81の入口81Aへ導入される。薄片導入路81の入口81A側には、一対の導入ローラ80A、80Bを備え、薄片導入路81はベルト51の搬送下流方向へ向けて流線形状に屈曲した通路を形成している。薄片導入路81の出口81Bの搬送下流側には、ベルト51の搬送方向に沿って一対の駆動ローラ82A、82Bが設けられている。駆動ローラ82A、82Bは、ベルト51に当接して、ベルト51の回転移動によって回転され、この駆動ローラ82A、82Bの回転が複数の歯車83A、83B、83Cを備えた伝達歯車装置83を介して導入ローラ80Bを回転駆動する構成である。これによって、薄片識別装置10から送出される真正薄片100は、導入ローラ82A、82Bによって薄片導入装置3の薄片導入路81の入口81Aから出口81Bへ搬送され、薄片搬送路M1へ送出される。図ではローラ10Aを一対の送出ローラで構成しており、薄片100の識別用搬送ローラを兼用するものでもよい。
薄片導入装置3の構成を更に詳述する。薄片導入装置3は、板状の本体部分3Aに突出して薄片導入路81の入口81Aが形成され、後述のように、導入ローラ80Aと80B、駆動ローラ82Aと82B、中間歯車85、伝達歯車装置83を構成する歯車83A、83B、83Cを収納するハウジング部88が本体部分3Aに突出して設けられている。駆動ローラ82A、82Bは、門型のホルダ84に回転可能に軸支持され、駆動ローラ82A、82B相互に噛み合う中間歯車85がホルダ84に回転可能に軸支持されている。
このような構成によって、ベルト51の搬送駆動に伴って駆動ローラ82A、82Bが回転し、伝達歯車装置83を介して導入ローラ80Bが回転駆動される。導入ローラ80Bには導入ローラ80Aが当接しており、導入ローラ80Bの回転によって導入ローラ80Aが回転するため、導入ローラ80A、80B間に導入された薄片100は、導入ローラ80A、80Bによって薄片導入路81を通り、その出口81Bから搬送路M1へ導入されて、ベルト51によって搬送される。
導入ローラ80Aと80B、駆動ローラ82Aと82B、中間歯車85、及び伝達歯車装置83の歯車83A、83B、83Cは、ハウジング部88内に回転可能に収納されている。そして、導入ローラ80Aと80Bの軸80A1と80B1は、ハウジング部88の対向壁に取り付けられ、歯車83Cの軸83C1は、ハウジング部88の対向壁に取り付けられている。また、導入ローラ80Aを導入ローラ80Bに向けて付勢するために、導入ローラ80Aの軸80A1は、ハウジング部88に形成した位置決めボス92に支持したコイルバネ91によって、導入ローラ80B側へ向けて押し圧されるように、ハウジング部88の対向壁に移動可能に支持されている。
上記のように、光センサ装置70の検出に基づき、搬送路M1の薄片100の搬送において、薄片100が重なって搬送されないように、薄片識別装置10の送出ローラ10Aの運転停止と、搬送ユニット50の電動機装置55の運転停止を行って、搬送のタイミングをとる制御を制御部が行っている。この場合、薄片識別装置10の送出ローラ10Aに薄片100の後部が挟まれておるが、その薄片100の先端部が当該薄片導入装置3の導入ローラ80A、80Bの間に導入された状態において、上記のように、当該薄片識別装置10の送出ローラ10Aを停止して、薄片識別装置10に薄片100を一時待機させるために、送出ローラ10Aによって薄片100を保持する保持力が、導入ローラ80A、80Bによって薄片100を取り込む導入力よりも十分大きく設定されており、導入ローラ80A、80Bは薄片100の表面を空回りし、薄片100は当該薄片識別装置10の送出ローラ10Aで保持されたままとなる。
これを更に詳述すると、搬送ユニット50上の薄片100の搬送状態を光センサ装置70が検出して、薄片識別装置10の送出ローラ10Aで薄片100を挟んだ保持状態としたときにも、当該搬送ユニット50のエンドレスベルト51は、上流から搬送される薄片100の搬送のために回転しているため、当該薄片導入装置3の駆動ローラ82A、82Bは回転される。このため、当該薄片導入装置3の導入ローラ80Bが駆動ローラ82A、82Bによって回転しても、当該薄片識別装置3で薄片100を挟んだまま、この当該導入ローラ80Bが薄片100上を滑る状態となり、当該薄片導入装置3へ薄片100が導入されない。このため、上流から搬送される薄片100が通りすぎるまで、当該搬送ユニット50への薄片100の導入を阻止でき、薄片100の重なり搬送が防止でき、薄片100の重なり搬送によるトラブルや、終端部の収納庫700でのトラブルもなくなる。このようにして、上記のように薄片100を一時待機させた状態を安定して維持でき、薄片100が重なって搬送されないようにする制御が安定する。
上流から搬送される薄片100が当該薄片導入装置3の下流側へ通りすぎた状態を当該搬送ユニット50の光センサ装置70が検出したとき、前記制御部は薄片識別装置10の一対のローラ10Aで挟まれていた薄片100の保持状態を解除するようにローラ10Aを回転させる制御を行う。このようにして、薄片100が重なって搬送されないようにする制御が行われる。
歯車83A、83B、83Cは、順次噛み合った状態でホルダ86に各軸83A1、83B1、83C1によって回転可能に軸支持されている。また、駆動ローラ82A、82Bと中間歯車85は、ハウジング88内において各軸82A1、82B1、軸85Aによってホルダ84に回転可能に軸支持されている。そして、ハウジング88内においてホルダ86は歯車83Cの軸83C1によって、ハウジング88に対して回動可能に支持されており、ハウジング88内においてホルダ84は駆動ローラ82Aの軸82A1によって、ハウジング88に対して回動可能に支持されており、更に、ホルダ84とホルダ86は、軸82A1によって相互に回動可能である。このため、駆動ローラ82Aと歯車83Aとの噛合いが安定して維持できるものとなる。
そして、ホルダ84は、基部を歯車83Cの軸83C1、または軸80B1と軸83C1に渡って取り付けた線条バネ87によって、ベルト51方向へ付勢されている。このため、線条バネ87は、その中間部を軸83A1に架け渡し、先端部がホルダ84の係止部84Aに係止されている。
このため、線条バネ87の付勢によって、駆動ローラ82Aと82Bは、エンドレスベルト51に当接状態に付勢され、伝達歯車装置83と駆動ローラ82Aとの噛み合いも適正に維持される。また、エンドレスベルト51が搬送駆動中に不規則な運動をしても、駆動ローラ82A、82Bとエンドレスベルト51との当接が維持されるため、エンドレスベルト51の搬送駆動に伴う駆動ローラ82A、82Bの回転を維持できる。また、組み立て又はその他の何らかの原因によって、駆動ローラ82Aがエンドレスベルト51から離れた状態になっても、線条バネ87の付勢によって駆動ローラ82Bがエンドレスベルト51に当接するため、エンドレスベルト51の搬送駆動によって中間歯車85を介して浮いた方の駆動ローラ82Aは回転し、この回転が伝達歯車装置83を介して導入ローラ80Bに的確に伝達されることとなる。
このため、線条バネ87の付勢によって、駆動ローラ82Aと82Bはエンドレスベルト51によって的確に駆動され、伝達歯車装置83と駆動ローラ82Aとの噛み合いも適正に維持される。また、エンドレスベルト51が搬送駆動中に不規則な運動をしても、駆動ローラ82Bとエンドレスベルト51との当接が維持されるため、エンドレスベルト51の搬送駆動に伴う駆動ローラ82A、82Bの回転を維持できる。また、組み立て又はその他の何らかの原因によって、駆動ローラ82A、82Bの一方がエンドレスベルト51から離れた状態になっても、駆動ローラ82A、82Bの他方がエンドレスベルト51に当接するため、エンドレスベルト51の搬送駆動によって中間歯車85を介して浮いた方の駆動ローラ82A又は82Bは回転し、この回転が伝達歯車装置83を介して導入ローラ80Bに的確に伝達されることとなる。
薄片導入装置3は、カバー部材52を上下支持部材53に取り付けるための弾性係止部52Dとレバー部52Eの構成と同様な構成の取り付け部90を備えている。即ち、取り付け部90は、その薄片導入装置3の上下端部に、上下支持部材53の係止壁53Aに弾性にて係止する係止部90Aとレバー部90Bを形成している。図では、薄片導入装置3の安定した取り付けを得るために、取り付け部90は上下に各2個設けている。
薄片導入装置3を上下支持部材53に取り付ける場合は、レバー部90Bを手で押し圧して弾性係止部90Aを開いた状態で、薄片導入装置3を上下支持部材53の縦面に当接させ、この状態でレバー部90Bの押し圧を解除することにより、弾性係止部90Aが上下支持部材53の係止壁53Aに弾性にて係止して、薄片導入装置3が上下支持部材53に保持される。薄片導入装置3を上下支持部材53から取り外す場合は、レバー部90Bを手で押し圧して弾性係止部90Aを開いて、上下支持部材53の係止壁53Aから外すことによって行える。薄片導入装置3の隣りにカバー部材52が近接又は当接状態に配置される。このような構成によって、カバー部材52と薄片導入装置3の各々は、上部と下部にそれぞれ形成した取り付け部520と90を、上下支持部材53に弾性係止することにより、搬送路M1に対する上流側と下流側の任意位置に取り付け可能となる。このように、カバー部材52と薄片導入装置3の各々は、搬送ユニット50に対して取り付け位置を選択できる取り付け部520と90を備えた構成である。
駆動ローラ82A、82Bは、ベルト51によって安定した回転を得ると共に、歯車83Aと歯車85との噛み合いを達成するために、特別な構成である。駆動ローラ82A、82Bは、円盤状の基板95の一方面に基板95の外周から突出しない(はみ出さない)位置で、等間隔に円形配置した噛み合い部96を備えた一対の回転体97A、97Bの組み合わせである。噛み合い部96は、歯又はピンで形成され、歯の形状はインボリュート形状である。一対の回転体97A、97Bは、それぞれの噛み合い部96が等間隔配置となるように組み合わされる。図では、噛み合い部96は各基板95に11個ずつ等間隔の円形配置であり、組み合わされた状態で、噛み合い部96は22個が等間隔の円形配置となる。この組み合わせによって、各噛み合い部96に歯車83Aと歯車85の歯が噛み合う形態となる。
また、各回転体97A、97Bには、ゴムリング110が嵌り合う円形溝111が形成され、ゴムリング110は、円形溝111に嵌った状態で円盤状の基板95の外周から若干突出した円周を形成する。また、駆動ローラ82A、82Bは、その回転抵抗が少ないようにするために、それぞれの軸82A1、82B1に嵌り合うベアリング112を備えている。ベアリング112は、回転体97A、97Bに形成したベアリング取り付け部113A、113Bによって中心部に保持される。
このような回転体97A、97Bの組み合わせを固定するために、一方の噛み合い部96のうち、所定間隔に位置する噛み合い部96(図では略等間隔の3箇所の噛み合い部96)の先端に、他方の基板95に形成した窪み99に嵌り合う突起98を形成している。突起98は窪み99に接着材で接着されることによって、相対向する基板95の接合が保持される。ゴムリング110は、回転体97A、97Bを組み合わせ接着した後に円形溝111に嵌めてもよい。このようにして駆動ローラ82Aと82Bが完成する。
また、導入ローラ80Bも、薄片100を安定して導入すると共には、歯車83Cとの噛み合いを達成するために、駆動ローラ82A、82Bと同様の特別な構成を採用することができる。この場合、導入ローラ80Bも駆動ローラ82A、82Bと同様の構成であるため、同様の部分には同一符号を付している。但し、導入ローラ80Bは直径も小さいため、ベアリング112は設けていない。
図27には、噛み合い部96を円柱状のピン形態とした導入ローラ80B、駆動ローラ82A、82Bを示している。また、図28には、噛み合い部96を円柱状のピンとインボリュート歯が交互に配列された形態の導入ローラ80B、駆動ローラ82A、82Bを示している。図29には、導入ローラ80B、駆動ローラ82A、82B、及びこれらに噛み合う歯車の斜視図を示している。
このように、駆動ローラ82A、82Bは、歯又はピン形成の噛み合い部96によって伝達歯車装置83及び歯車85との噛み合い部が形成され、この噛み合い部を挟むように形成された円形溝111に嵌り合ったゴムリング110がエンドレスベルト51に当接するため、安定した動力伝達構造が得られるものとなる。そして、歯又はピン形成の噛み合い部96相互に隙間96Aが形成されるため、駆動ローラ82A、82Bの周外面に掛かる塵埃は、この隙間96Aから内部に侵入し、そして下方の噛み合い部96相互の隙間96Aから落下する。このため、駆動ローラ82A、82Bの周外面に塵埃が留まることが少なくなり、塵埃付着をきわめて少なくでき、安定した薄片100の導入動作が得られるものとなる。また、導入ローラ80Bも、歯又はピン形成の噛み合い部96を形成することによって、同様の効果が得られるものとなる。
上記のように、薄片搬送装置5は、エンドレスベルト51の一方向搬送駆動によって薄片100を搬送する搬送ユニット50の複数が直列状態に接続されて薄片搬送路Mを形成する薄片搬送装置5であり、搬送ユニット50は、上下に並行配置した支持部材53と、搬送ユニット50の一端側と他端側にそれぞれ配置した回転子54A、54Bにエンドレスベルト51が架け渡され、両回転子54A、54Bの何れか一方を駆動する電動機装置55を備え、上下支持部材53に渡って取り付けた複数のカバー部材52とエンドレスベルト51との間に薄片100を挟持して搬送する搬送路M1が形成され、薄片識別装置10から導入される薄片100を搬送路M1へ導入する薄片導入装置3をカバー部材52に隣接して上下支持部材53間に着脱可能に取り付けた構成である。
また、薄片導入装置3は、薄片識別装置10から送出される薄片100を導入ローラ80A、80Bによって薄片導入路81から搬送路M1へ導入し、薄片導入路81の出口81Bの搬送下流側にあってエンドレスベルト51に当接して回転される駆動ローラ82A又は82Bの回転に基づき導入ローラ80Bを駆動する構成である。そして、この駆動ローラ駆動ローラ82A又は82Bの回転が伝達歯車装置83を介して導入ローラ80Bに伝達される構成である。また、駆動ローラ82A、82Bと伝達歯車装置83は、一対の駆動ローラ82A、82Bのうち薄片導入路81の出口側81Bに近い駆動ローラ軸82A1で回動可能に連結され、エンドレスベルト51に向けてバネ87で付勢されている。このため、バネ付勢によって、一対の駆動ローラ82A、82Bは、エンドレスベルト51に当接状態に付勢されると共に、伝達歯車装置83と駆動ローラ82Aとの噛み合いも適正に維持される。このため、エンドレスベルト51が搬送駆動中に不規則な運動をしても、安定した薄片100の導入動作が得られる。
また、駆動ローラは、薄片導入路の出口の搬送下流側でエンドレスベルト51の搬送方向に沿って配置した一対の駆動ローラ82A、82Bで構成され、この一対の駆動ローラ82A、82Bに噛み合う中間歯車85が設けられ、一対の駆動ローラ82A、82Bと中間歯車85を回転可能に支持したホルダ84が回動可能に設けられている。このため、エンドレスベルト51の状態が変わってもホルダ84の回動によって一対の駆動ローラ82A、82Bがそれに対応し、もし一方の駆動ローラがエンドレスベルトから離れても、他方の駆動ローラがエンドレスベルトに当接する関係が得られることとなり、導入ローラ80Bの安定した駆動が得られるものとなる。
また、駆動ローラ82A、82Bは、歯又はピン形成の噛み合い部96を円盤状の基板95の一方面に外周から突出しない位置で等間隔に円形配置した一対の回転体97A、97Bが、それぞれの噛み合い部96が伝達歯車装置83の歯車と歯車85に噛み合うように等間隔配置に組み合わされた構成であり、各回転体97A、97Bは、噛み合い部96を挟むように形成された円形溝111にゴムリング110が嵌り合った構成である。このため、ゴムリング110がエンドレスベルト51に当接するため、安定した動力伝達構造が得られるものとなる。そして、歯又はピン形成の噛み合い部96相互に隙間96Aが形成されるため、駆動ローラ82A、82Bの外面に掛かる塵埃は、この隙間96Aから内部に侵入し、そして下方の噛み合い部相互の隙間96Aから落下する。このため、駆動ローラの周面に塵埃が留まることが少なくなり、塵埃付着をきわめて少なくでき、安定した薄片の導入動作が得られるものとなる。
また、搬送ユニット50は、光センサ装置70による薄片100の検出に基づき薄片100が重なって搬送されないように薄片識別装置10で薄片100を挟んだ保持状態とし、この保持力が導入ローラ80A、80Bによる薄片100の導入力よりも十分大きく設定されている。このため、当該薄片導入装置3の導入ローラ80A、80Bが駆動ローラ82Aによって回転しても、当該薄片識別装置10で薄片100を挟んだまま、この当該導入ローラ80A、80Bが薄片100上を滑る状態となり、当該薄片導入装置3へ薄片100が導入されず、上流から搬送される薄片100が通りすぎるまで、当該搬送ユニット50への薄片100の導入を阻止でき、薄片100の重なり搬送が防止でき、薄片100の重なり搬送によるトラブルや、終端部の収納庫70でのトラブルもなくなる。
また、上下支持部材53は、搬送ユニット50の略全長に渡る直線状部材で構成され、この直線状部材は端部にその長さ方向に突出した係止壁53Aを備え、カバー部材52は固定カバー部材の上下端部に係止壁53Aに弾性にて着脱自在に係止する係止部520を備え、カバー部材52を上下支持部材53の任意位置に着脱可能としている。
また、薄片識別装置10から導入される薄片100を搬送路M1へ導入する薄片導入装置3は、その上下端部に係止壁53Aに弾性にて着脱自在に係止する係止部90を備え、カバー部材52に隣接して薄片導入装置3を上下支持部材53の任意位置に着脱可能としている。
薄片導入装置3も内部を外部から透視して確認できるようにするために、ハウジング部88を含めて本体部分3Aは、外部から透視可能な資材で形成され、ハウジング部88を含めて本体部分3Aは、透明な合成樹脂によって所定形状に形成される。
薄片導入装置3は、搬送の上流側と下流側に、薄片100の案内ローラ115と116を回転可能に軸支持している。案内ローラ115と116は、その軸115A、116Aがバネ117、118によってベルト51方向へ押し圧付勢されており、案内ローラ115と116はベルト51との間に薄片100を挟持しつつ、ベルト51の移動に伴って薄片100を搬送する仕組みである。これによって、薄片導入装置3を通過する薄片100が安定して搬送されることとなる。なお、薄片導入装置3は、板状の本体部分3Aのベルト51側の面に上下複数本の補強用のリブ3Bを形成しており、駆動ローラ82Aと82B、案内ローラ115と116は、このリブ3Bよりも若干ベルト51側に突出した状態である。
薄片導入装置3は、左右の搬送ユニット50相互に渡るように配置することができる。この場合にも安定した搬送が行えるように各ローラの間隔を定めており、案内ローラ115が上流側の搬送ユニット50のベルト51に対応し、駆動ローラ82A、82Bと案内ローラ116が下流側の搬送ユニット50のベルト51に対応するよう配置すれば、薄片100を上流側の搬送ユニット50から下流側の搬送ユニット50へ安定して搬送することができる。また、駆動ローラ82A又は82Bと案内ローラ115の2個か、また、駆動ローラ82A又は82Bと案内ローラ116の2個が、常に、搬送される薄片100に当接する間隔に設定しておくことによって、搬送される薄片100が落下しない状態で搬送できる。そして、薄片導入装置3の左右両側に配置されるカバー部材52のローラ65との関係は、ローラ65と案内ローラ115の2個と、ローラ65と案内ローラ116の2個の何れかが、常に、搬送される薄片100に当接する間隔に設定しておくことによって、カバー部材52と薄片導入装置3が配置された搬送ユニット50において、搬送される薄片100が落下しない状態で搬送できる。このように各ローラの間隔を、少なくとも2個のローラが薄片100に当接するように設計し、配置すればよい。
上記のように、上下支持部材53は、相対向する突部53Fを入口に形成して入口が狭まった溝53Bをその長さ方向に形成し、溝53Bは、深さを規定するために底壁から入口へ向けて立ち上がったリブ53Cを形成している。複数の搬送ユニット50が直列状態に接続されて搬送装置5を構成するが、この溝53Bの任意位置に係止する取り付け部材140を介して、搬送装置5を遊技施設内の所定の所定位置へ設置する。具体的には、取り付け部材140の脚部141が、リブ53Cと突部53Fとの間にスライドにて挿入される。このようにして、搬送ユニット50ごとに取り付け部材140を取り付け、又は任意の搬送ユニット50に取り付け部材140を取り付けた状態で、遊技施設内の壁などの固定部分にネジ142等によって取り付けられるコ字状の固定部材143の上辺と下辺に、ネジ144で取り付け部材140を取り付ける。これによって、搬送装置5は遊技施設内の所定の位置へ設置される。
このように、取り付け部材140は、溝53Bに搬送ユニット50の長さ方向にスライド可能に挿入されることによって、遊技施設内の形態に応じて取り付け部材140位置を動かすことができるため、搬送装置5を遊技施設内の所定の位置へ設置する場合の融通性を持たせることができる。
また、上下支持部材53の溝53Bを利用して搬送装置5に係る電気配線150を支持することができる。具体的には、電気配線150の取り付け部材145の脚部147が、溝53Bに搬送ユニット50の長さ方向にスライド可能に挿入されるように、脚部147がリブ53Cと突部53Fとの間にスライドにて挿入される。このようにして、搬送ユニット50ごとに取り付け部材145を1個または複数個取り付け、又は任意の搬送ユニット50に取り付け部材145を取り付けた状態で、保持部146内の空間に電気配線150を通して保持する。なお、保持部146は開閉できない筒状の他に、保持部146を開閉構造とすることにより、電気配線150を保持し易くなる。図16では支持部材53の下側に電気配線150を保持する場合を示しているが、同様の取り付け部材145によって、上側の支持部材53の上側に電気配線150を保持することも可能である。
取り付け部材145は合成樹脂製とすれば電気絶縁性に優れる。いずれにしても、搬送装置5の下側又は上側に搬送装置5に沿って電気配線150を配置できるため、電気配線150が邪魔にならない状態で、安全に保持できるものとなる。
上記のように、上下支持部材53は、搬送ユニット50の略全長に渡る直線状部材で構成され、上下支持部材53にその長さ方向に形成された溝53Bにスライド可能に取り付けられた取り付け部材140を介して、搬送装置5を施設内の所定位置へ取り付け可能である。また、上下支持部材53にその長さ方向に形成された溝53Bにスライド可能に取り付けられた取り付け部材145を利用して薄片搬送装置5に係る電気配線150を支持している。