JP4485464B2 - 迂回経路計算方法及び装置、迂回経路計算サーバ、迂回経路計算ルータ、及び迂回経路計算プログラム - Google Patents

迂回経路計算方法及び装置、迂回経路計算サーバ、迂回経路計算ルータ、及び迂回経路計算プログラム Download PDF

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Description

本発明は、迂回経路計算方法及び装置、迂回経路計算サーバ、迂回経路計算ルータ、及び迂回経路計算プログラムに係り、特に、Point-to-Point (P2P) Traffic Engineering (TE) Label Switched Path (LSP)やPoint-to-MultiPoint(P2MP)を設定可能なMPLSネットワーク技術に関する。
特に、P2P TE LSPのIngress(入口)ノードと複数のEgress (leaf)(出口)ノードを結ぶプライマリパスに対して、End-End間でのP2P迂回経路を設定するための迂回経路計算方法及び装置、迂回経路計算サーバ、迂回経路計算ルータ、及び迂回経路計算プログラムに関する。
従来の迂回パス計算では迂回パスを求められない場合は「解無し」としている(つまり、迂回パスを求めない)。
なお、P2Pのパスを設定するためのプロトコル規定(例えば、非特許文献1参照)やP2MPのパスを設定するためのプロトコル規定(例えば、非特許文献2参照)がある。
http://www.ietf.org/rfc3209.txt?number=3209 http://ietf.org/internet-drafts/draft-ietf-mpls-rsvp-te-p2mp-02.txt
従来は、迂回パスを求められなかったため、プライマリP2P TE LSPを設定しているリンクが故障などを引き起こした場合に、迂回させることができなかった。
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、どのようなネットワーク環境においても、迂回経路を求められないような状況下でも、条件緩和を施すことにより経路を設定することが可能な迂回経路計算方法及び装置、迂回経路計算サーバ、迂回経路計算ルータ、及び迂回経路計算プログラムを提供することを目的とする。
図1は、本発明の原理を説明するための図である。
本発明(請求項1)は、迂回経路を設定可能なノード装置を備え、該各ノード装置が、接続情報やリンクコスト情報を備える物理リンクを備えた、ポイントツーポイント(P2P)またはポイントツーマルチポイント(P2MP)が設定可能なネットワーク上の、迂回経路を計算する迂回経路計算方法であって、
入口ノードと出口ノードを結ぶプライマリパスに対して、End-to-Endでの迂回経路を計算する場合において、
グラフ生成手段において、入力されたネットワークの物理ノードと物理リンクで構成される接続情報からプライマリパスの通る物理ノードを削除し、経路計算対象のグラフを生成するグラフ生成ステップ(ステップ1)と、
経路計算手段において、経路計算対象グラフから残余帯域を考慮した最短経路または、最小経路を計算する経路計算ステップ(ステップ2)と、
解出力手段において、計算された経路を出力する解出力ステップ(ステップ3)と、を行い、
経路計算ステップにおいて、プライマリパスと重複しない迂回経路が設定できない場合には、
グラフ生成ステップにおいて、
ネットワークの物理ノードと物理リンクで構成される接続情報からプライマリパスの通る物理ノードを全て削除した後に、該プライマリパス上の宛先ノードから1ホップ上流のノードを接続情報に戻して1ホップ上流のノードに遡ったグラフを再生成し(ステップ4)、
経路計算ステップにおいて、
グラフ生成ステップで再生成されたグラフについて経路計算を行い(ステップ5)、
解となる迂回経路が設定されるまでグラフ生成ステップ及び経路計算ステップを繰り返す緩和ステップを行う。
また、本発明(請求項2)は、請求項1の緩和ステップにおいて、
経路計算ステップで解が導出されなかった場合には、
グラフ生成ステップを呼び出して、ネットワークの接続情報から到達できなかった宛先ノードを通る迂回経路が必要となるプライマリパスの宛先ノードから1ホップ上流側までの当該ノードを除く、プライマリパスの通る接続情報を除いた接続情報を、経路計算対象グラフとし、経路計算ステップを呼び出して入口ノードから宛先ノードまでの経路計算を行い、該経路計算ステップにより解が導出された場合には、出力ステップにおいて計算結果の経路を元に迂回経路を設定する第1の緩和ステップと、
さらに、第1の緩和ステップにより解が導出されかなった場合には、
グラフ生成ステップを呼び出して、ネットワークの接続情報から該到達できなかった宛先ノードを通る、迂回経路が必要となるプライマリパスの宛先ノードから2ホップ上流側まで当該ノードを除く、プライマリパスの通る接続情報を除いた接続情報を、経路計算対象グラフとし、経路計算ステップを呼び出して入口ノードから宛先ノードまでの経路計算を行い、該経路計算ステップにより解が導出された場合には、出力ステップにより計算結果の経路を元に迂回経路を設定する第2の緩和ステップと、
解が導出されるまで、ソースノード上流までnホップ分繰り返す第3の緩和ステップと
解が導出された場合は、解出力手段において解が求められなかったリーフ数と全体のリーフ数からリンク重複比率を計算し、出力判定を行う解出力判定ステップと、を行い、
解出力ステップは、
第3の緩和ステップで解が導出されなかった場合には、解を出力しない。
図2は、本発明の原理構成図である。
本発明(請求項3)は、迂回経路を設定可能なノード装置を備え、該各ノード装置が、接続情報やリンクコスト情報を備える物理リンクを備えた、ポイントツーポイント(P2P)またはポイントツーマルチポイント(P2MP)が設定可能なネットワーク上の、迂回経路を計算可能な手段を有する迂回経路計算装置であって、
入口ノードと出口ノードを結ぶプライマリパスに対して、End-to-Endでの迂回経路を計算する場合において、
入力されたネットワークの物理ノードと物理リンクで構成される接続情報からプライマリパスの通るノードを削除し、経路計算対象のグラフを生成するグラフ生成手段30と、
経路計算対象グラフから残余帯域を考慮した最短経路または、最小経路計算を行う経路計算手段40と、
計算された経路を出力する解出力手段60と、
経路計算手段40においてプライマリパスと重複しない迂回経路が設定できない場合に、グラフ生成手段30において、ネットワークの物理ノードと物理リンクで構成される接続情報から該プライマリパスの通る物理ノードを全て削除した後に、該プライマリパス上の宛先ノードから1ホップ上流のノードを接続情報に戻して1ホップ上流のノードに遡ったグラフを再生成し、経路計算手段40に経路計算を実行させる処理を繰り返す緩和手段と、を有する。

また、本発明(請求項4)は、請求項3の緩和手段において、
経路計算手段40で解が導出されなかった場合には、グラフ生成手段を呼び出して、ネットワークの接続情報から該到達できなかった宛先ノードを通る、迂回経路が必要となるプライマリパスの宛先ノードから1ホップ上流側まで当該ノードを除く、プライマリパスの通る接続情報を除いた接続情報を、経路計算対象グラフとし、経路計算手段40を呼び出して入口ノードから宛先ノードまでの経路計算を行い、該経路計算手段により解が導出された場合には、計算結果の経路を元に迂回経路を設定する第1の緩和手段と、
さらに、第1の緩和手段により解が導出されかなった場合には、グラフ生成手段30を呼び出して、ネットワークの接続情報から到達できなかった宛先ノードを通る、迂回経路が必要となるプライマリパスの宛先ノードから2ホップ上流側までの当該ノードを除く、プライマリパスの通る接続情報を除いた接続情報を、経路計算対象グラフとし、経路計算手段40を呼び出して入口ノードから宛先ノードまでの経路計算を行い、該経路計算手段40により解が導出された場合には、計算結果の経路を元に迂回経路を設定する第2の緩和手段と、
解が導出されるまで、ソースノード上流までnホップ分繰り返す第3の緩和手段と
解が導出された場合は、解出力手段において解が求められなかったリーフ数と全体のリーフ数からリンク重複比率を計算し、出力判定を行う解出力判定手段と、
を有し、
解出力手段は、
第3の緩和手段により解が導出されなかった場合には、解を出力しない。
本発明(請求項5)は、請求項3または、4記載の迂回経路計算装置の各手段を有する迂回経路計算サーバである。
本発明(請求項6)は、請求項3または、4記載の迂回経路計算装置の各手段を有する迂回経路計算ルータである。
本発明(請求項7)は、コンピュータを、請求項3または、4記載の迂回経路計算装置として機能させる迂回経路計算プログラムである。
上記のように本発明によれば、まず、複数のP2P TE LSPから迂回経路の設定が必要なLSPを選択し、そのLSPと交わらないように、迂回経路を計算することによってP2P迂回経路または、P2MP迂回経路を実現し、プライマリ P2P TE LSPを設定しているリンクが故障などを引き起こした場合に、この迂回経路に迂回させることが可能となる。
本発明は、ネットワークの状態によっては完全にプライマリパスと交わらない迂回経路を設計できないような状況であっても、ネットワーク状態によって最適なP2P迂回経路または、P2MP迂回経路を設定することができるため、あらゆるネットワーク状態に応じてP2P TE LSPの迂回経路を実現することができる。
以下、図面と共に本発明の実施の形態を説明する。
図3は、本発明の一実施の形態における迂回経路計算装置の構成を示す。
同図に示す迂回経路計算装置は、入出力部10、データベース20、P2P迂回経路生成部30、経路計算部40、リンク重複比率閾値N判別部50から構成される。
入出力部10は、トポロジ情報及びプライマリパス情報を取得し、データベース20に転送する。また、データベース20から迂回経路生成部30で求められた迂回経路情報及びリンク重複比率を取得して出力する。
データベース20は、入出力部10から取得したトポロジ情報及びプライマリパス情報を格納し、迂回経路生成部30にこれらの情報を出力する。また、リンク重複比率閾値N判別部50から取得したリンク重複比率及び迂回経路生成部30で求められた迂回経路情報を格納し、入出力部10に出力する。
迂回経路生成部30は、トポロジ情報及びプライマリパス情報に基づいて経路計算対象のグラフを作成し、経路計算部40を呼び出すことにより実行させた経路計算結果を取得し、解が求められなかった場合には、再度経路計算対象のグラフを作成し、経路計算部40を呼び出す処理を解が導出できるまで繰り返す。
経路計算部40は、経路計算アルゴリズムを複数有し、経路計算対象のパスに基づいてアルゴリズムを選択し、経路を計算する。例えば、P2MPパスである場合には、Dijkstraまたは、DDMCアルゴリズムにより計算し、また、P2Pパスである場合には、Dijkstraアルゴリズムを用いて計算する。
リンク重複比率閾値N判別部50は、リンク重複比率を、
リンク重複比率=解が求められなかったリーフ数÷全体のリーフ数×100(%)
により計算する。オペレータの指定したリンク重複比率閾値N(%)により、迂回経路生成部30から取得した計算結果を出力するかどうかを判定する。リンク重複比率閾値N(%)の入力数値は、オペレータが手動で変更可能である。また、閾値を超えるものは「解無し」を出力し、閾値を超えないものは計算結果とリンク重複比率の値を出力する。例えば、オペレータが最低でも70%以上のLeafは救えるような迂回経路を設定したいのであれば、N=70(%)と入力する。N<70なら解無し、N≧70であれば経路計算部40の計算結果をデータベース20に出力する。
次に、本発明の要部である、迂回経路生成部30、経路計算部40で利用されるデータについて説明する。
図4は、本発明の一実施の形態における入力データを説明するための図である。
入力されるプライマリパスT(Vt,Et)の入力データで経路計算時に必要となる情報は以下の通りである。
プライマリパスTは、経路を構成するノード集合V、リンク集合Eの情報を保持する。図4の例では、
T(Vt,Et)={(V1,V2,V3,V4),(E1,E2,E3)}
となる。
また、プライマリパスTは、ノードの属性(ソースノードまたは、宛先ノード、または中間ノード)を保持する。図4の例では、
T(Source,Destination,Branch)={(V1),(V4),(V2,V3)}
となる。
また、リーフノードVは、ソースノードまでの上流ノード情報を保持する。図4の例では、
V4:{1ホップ上流ノードはV3、2ホップ上流ノードはV2、3ホップ上流ノードはV1}となる。
また、リーフノードVは、ソースノードまでの上流リンク情報を保持する。図4の例では、
V4:{1ホップ上流リンクはE3、2ホップ上流リンクはE2、3ホップ上流リンクはE1}となる。
プライマリパスTは、P2PパスかP2MPパスかを判別する情報を保持する。プライマリパスTはDijkstraで計算するかDDMCで計算するか判別する情報を保持する
以下では、上記のようなデータがデータベース20に設定され、迂回経路生成部30がこれを読み込んで利用するものとして説明する。
ここで、迂回経路生成部30の動作について説明する。
図5は、本発明の一実施の形態における迂回経路生成部の動作のフローチャートである。
入力は、グラフGの辺(i,j)とそれらの長さLij,Tであり、出力は、Tの迂回経路T’となる。
迂回経路生成部30は、ネットワークの物理ノードと物理リンクで構成されるグラフGからP2PのプライマリパスTの通るノード(Vt)を除くグラフG’を作成し(ステップ101)、G’を経路計算部40に送る(ステップ102)。経路計算部40は、G’の最短経路を経路計算アルゴリズム(例えば、P2Pの場合はDijkstra)によって計算し(ステップ103)、解が導出されたならば、T’(Vt’)を迂回経路生成部30に転送し、解がなければ「解無し」を転送する(ステップ104)。
迂回経路生成部30は、解が導出された場合には、経路計算部40から送られたT’(Vt’)をリンク重複比較閾値N判定部150に出力する(ステップ105)。
経路計算部40から「解無し」が送られた場合には、迂回経路生成部30は、到達できなかったリーフノードを特定し、そのリーフノードの通るプライマリパスTのリーフから1ホップ上流のノードをグラフに復帰させたグラフG2'(Vt2')を作成し(ステップ106)、G2'を経路計算部40に送る(ステップ107)。
経路計算部40は、迂回経路生成部30から与えられたグラフG2’の最短経路を経路計算アルゴリズムにより計算する(ステップ108)。解が導出されたならば、T’(Vt’)を迂回経路生成部30に転送し、解がなければ「解無し」を転送する(ステップ109)。
迂回経路生成部30は、解が導出された場合には、経路計算部40から送られたT’(Vt’)をリンク重複比較閾値N判定部150に出力する(ステップ110)。解が導出されなかった場合は、ホップ数を1増加させ、ソースノード上流までnホップ分繰り返す(ステップ111)。nホップ分繰り返しが終了したら解を出力する(ステップ112)。なお、解無しの場合には、その時点の経路計算対象のグラフが出力される。
次に、上記の動作を詳細に説明する。
図6、図7は、本発明の一実施の形態における迂回経路生成動作の詳細なフローチャートである。
以下のフローチャートに使用されている変数等を説明する。
G:グラフ;
T:プライマリパス
m=1:到達不可能であった宛先ノードから1ホップ上流までのプライマリパス上のノード集合;
m=2:到達不可能であった宛先ノードから2ホップ上流までのプライマリパス上のノード集合;
m=max:到達不可能であった宛先ノードからソースノードまでのプライマリパス上のノード集合;
ステップ201) 迂回経路生成部30は、連結グラフ(物理ノード)で構成される接続情報)GとプライマリTが入力されると、GからTの通るノード(V)を除くグラフG’を作成する。
ステップ202) 経路計算部40は、TがP2MPパスであるかを判定し、P2MPパスである場合はステップ204に移行し、P2Pパスである場合はステップ203に移行する。
ステップ203) 経路計算部40は、G’からDijkstraアルゴリズムを用いて計算を行い、求められたT’を迂回経路生成部30に出力し、ステップ205に移行する。
ステップ204) 経路計算部40は、G’からDijkstraアルゴリズムまたは、DDMCアルゴリズムを用いて計算を行い、求められたT’を迂回経路生成部30に出力し、ステップ205に移行する。
ステップ205) 迂回経路生成部30は、T’が導出されたかを判定し、導出された場合には、ステップ207に移行し、導出されなかった場合はステップ206に移行する。
ステップ206) m(但し、初期値は0)>maxであるかを判定し、そうである場合にはステップ207に移行し、そうでない場合には、ステップ208に移行する。
ステップ207) T’から不要な(宛先でないリーフまでの)ノード情報を削除し、それをT”として出力し、処理を終了する。
ステップ208) mを1増加させる。
ステップ209) Gを初期化(G=G)する。
ステップ210) 到達不可能であった宛先ノードからmホップ上流までのノード集合をVmとしてGからVm以外のTを通るノード(Vt)を除くグラフG’を作成し、ステップ202に移行する。
次に、上記のフローチャートにおける動作のメカニズムについて説明する。
図8〜図12は、本発明の一実施の形態におけるアルゴリズムの動作を説明するための図である。
まず、図8に示すように、入口ノード(Ingress)はAであり、出口ノード(Egress)はHであり、同図に示すような迂回経路を要求するプライマリパス(A−C−E−F−H)が設定されているものとする。
まず、図9に示すように、迂回経路生成部30において、迂回経路が必要となるプライマリパスの通る物理ノードを除いたグラフを生成する(ステップ201)。
次に、図10に示すように、経路計算部40において、プライマリパスの通る物理ノードを除いたグラフを用いて、Dijkstraによって計算する(ステップ203)。図10の例では、出口ノードHに到達するルートがなく、経路計算が中断され、解が出力されない(「解無し」)(ステップ205,No)。
次に、図11に示すように、迂回経路生成部30は、迂回経路が必要となるプライマリパスの通る物理ノードを除いたグラフを作成する(ステップ208〜209)。
ここで、1ホップ上流のノードFをグラフに復帰させる(ステップ210)。
次に、図12に示すように、経路計算部40において、Dijkstraによる経路計算を行うことにより、迂回パス(A−B−F−G−H)が得られる((ステップ203、205,Yes)。
上記のようにして計算された迂回経路がリンク重複比率閾値N判別部50に出力される。
リンク重複比率閾値N判別部50は、迂回経路に基づいて、リンク重複比率を求め、計算結果をデータベース20に出力するか否かを判定し、出力する場合には、迂回経路と求められたリンク重複比率をデータベース20に出力する。
[第1の実施例]
本実施例では、前述の経路計算装置をサーバに実装した場合について説明する。
図13は、本発明の第1の実施例におけるサーバ型の経路計算システムの概要を示す。
同図において、パス計算サーバは、
1)迂回経路を要求するプライマリパス情報及びトポロジ情報を入力し、
2)迂回経路を計算し、
3)計算結果をコンフィグファイルとして記憶手段に出力し、
4)記憶手段に出力された出力結果を各ルータに送出することにより反映する。
図14は、本発明の第1の実施例のシステム構成図である。
同図に示すシステムは、パス計算サーバ100と複数のルータ200から構成される。
パス計算サーバ100は、ルータコンフィグ変換部10、データベース20、迂回経路生成部30、経路計算部40、リンク重複比率閾値N判別部50を有する。
同図において、パス計算サーバ100は、前述の迂回経路計算装置を内蔵しており、図3に示す構成の入出力部10の代わりに、ルータコンフィグ変換部110を有する。その他の構成については図3に示す構成と同様であるので、その構成要素の詳細な説明は省略する。
ルータコンフィグ変換部110は、ルータ200からコンフィグファイルを取得し、その中から迂回経路を要求するプライマリパス情報及びトポロジ情報を取得して、データベース20に転送する。
迂回経路生成部30は、データベース20からトポロジ情報及びプライマリパス情報を取得し、経路計算部40の処理(アルゴリズム)を呼び出して迂回経路を計算する。
リンク重複比率閾値N判別部50は、迂回経路生成部30から取得した解である迂回経路情報を取得して、リンク重複比率を求め、迂回経路情報とリンク重複比率をデータベース20に出力する。
データベース20は、迂回経路情報とリンク重複比率をコンフィグファイルとして記憶する。
ルータコンフィグ変換部110は、データベース20に出力された出力結果を各ルータに送出する。
[第2の実施例]
本実施例では、前述の迂回経路計算装置をルータに実装した場合について説明する。
図15は、本発明の第2の実施例におけるルータ型の迂回経路計算システムの概要を示す。
本実施例では、図3に示す迂回経路計算装置を各ルータ内に実装したことを示している。
図16は、本発明の第2の実施例のシステム構成図である。
同図に示すルータは、迂回経路計算部210とコンフィグファイル格納データベース220を有する。
迂回経路計算部210として図3に示す迂回経路計算装置を実装する。但し、図3の入出力部10の代わりに、ルータコンフィグ変換部211を有する。
ルータコンフィグ変換部211は、コンフィグファイル格納データベース220からコンフィグファイルを取得し、その中のトポロジ情報とプライマリパス情報をデータベース20に出力する。また、データベース20から取得した情報をコンフィグファイルに変換し、コンフィグファイル格納データベース220に出力する。
なお、上記の図3に示す迂回経路生成部30、経路計算部40からなる装置の動作、もしくは、迂回経路生成部30、経路計算部40及びリンク重複比率閾値N判別部50からなる装置の動作をプログラムとして構築し、サーバまたは、ルータとして利用されるコンピュータにインストールして実行する、または、ネットワークを介して流通させることが可能である。
また、構築されたプログラムをハードディスク、フレキシブルディスク・CD−ROM等の可搬記憶媒体に格納し、コンピュータにインストールして実行させる、または、配布すること可能である。
なお、本発明は、上記の実施の形態及び実施例に限定されることなく、特許請求の範囲内において種々変更・応用が可能である。
本発明は、P2P TE LSPのEnd-End間でのP2P迂回経路を設定するための迂回経路計算技術に適用することが可能である。また、P2MPに対しても適用可能である。
本発明の原理説明図である。 本発明の原理構成図である。 本発明の一実施の形態における迂回経路計算装置の構成図である。 本発明の一実施の形態における入力データを説明するための図である。 本発明の一実施の形態における迂回経路生成動作のフローチャートである。 本発明の一実施の形態における迂回経路生成動作の詳細なフローチャート(その1)である。 本発明の一実施の形態における迂回経路生成動作の詳細なフローチャート(その2)である。 本発明の一実施の形態における迂回経路生成動作を説明するための図(その1)である。 本発明の一実施の形態における迂回経路生成動作を説明するための図(その2)である。 本発明の一実施の形態における迂回経路生成動作を説明するための図(その3)である。 本発明の一実施の形態における迂回経路生成動作を説明するための図(その4)である。 本発明の一実施の形態における迂回経路生成動作を説明するための図(その5)である。 本発明の第1の実施例におけるサーバ型の迂回経路計算システムの概要を示す図である。 本発明の第1の実施例のシステム構成図である。 本発明の第2の実施例におけるルータ型の迂回経路計算システムの概要を示す図である。 本発明の第2の実施例のシステム構成図である。
符号の説明
10 入出力部
20 データベース
30 グラフ生成手段、迂回経路生成部
40 経路計算手段、経路計算部
50 リンク重複比率閾値N判別部
60 解出力手段
70 緩和手段
100 パス計算サーバ
110 ルータコンフィグ変換部
200 ルータ
210 迂回経路計算部
211 ルータコンフィグ変換部
220 コンフィグファイル格納データベース

Claims (7)

  1. 迂回経路を設定可能なノード装置を備え、該各ノード装置が、接続情報やリンクコスト情報を備える物理リンクを備えた、ポイントツーポイント(P2P)またはポイントツーマルチポイント(P2MP)が設定可能なネットワーク上の、迂回経路を計算する迂回経路計算方法であって、
    入口ノードと出口ノードを結ぶプライマリパスに対して、End-to-Endでの迂回経路を計算する場合において、
    グラフ生成手段において、入力されたネットワークの物理ノードと物理リンクで構成される接続情報から前記プライマリパスの通る物理ノードを削除し、経路計算対象のグラフを生成するグラフ生成ステップと、
    経路計算手段において、前記経路計算対象グラフから残余帯域を考慮した最短経路または、最小経路を計算する経路計算ステップと、
    解出力手段において、計算された経路を出力する解出力ステップと、を行い、
    前記経路計算ステップにおいて、前記プライマリパスと重複しない迂回経路が設定できない場合には、
    前記グラフ生成ステップにおいて、
    ネットワークの物理ノードと物理リンクで構成される接続情報から前記プライマリパスの通る物理ノードを全て削除した後に、該プライマリパス上の宛先ノードから1ホップ上流のノードを前記接続情報に戻して1ホップ上流のノードに遡ったグラフを再生成し、
    前記経路計算ステップにおいて、
    前記グラフ生成ステップで再生成された前記グラフについて経路計算を行い、
    解となる迂回経路が設定されるまで前記グラフ生成ステップ及び経路計算ステップを繰り返す緩和ステップを行う
    ことを特徴とする迂回経路計算方法。
  2. 前記緩和ステップは、
    前記経路計算ステップで解が導出されなかった場合には、
    前記グラフ生成ステップを呼び出して、前記ネットワークの前記接続情報から到達できなかった宛先ノードを通る迂回経路が必要となるプライマリパスの宛先ノードから1ホップ上流側までの当該ノードを除く、プライマリパスの通る接続情報を除いた接続情報を、前記経路計算対象グラフとし、前記経路計算ステップを呼び出して入口ノードから宛先ノードまでの経路計算を行い、該経路計算ステップにより解が導出された場合には、出力ステップにおいて計算結果の経路を元に迂回経路を設定する第1の緩和ステップと、
    さらに、前記第1の緩和ステップにより解が導出されかなった場合には、
    前記グラフ生成ステップを呼び出して、前記ネットワークの前記接続情報から該到達できなかった宛先ノードを通る、迂回経路が必要となるプライマリパスの宛先ノードから2ホップ上流側まで当該ノードを除く、プライマリパスの通る接続情報を除いた接続情報を、前記経路計算対象グラフとし、前記経路計算ステップを呼び出して入口ノードから宛先ノードまでの経路計算を行い、該経路計算ステップにより解が導出された場合には、出力ステップにより計算結果の経路を元に迂回経路を設定する第2の緩和ステップと、
    解が導出されるまで、ソースノード上流までnホップ分繰り返す第3の緩和ステップと
    解が導出された場合は、前記解出力手段において解が求められなかったリーフ数と全体のリーフ数からリンク重複比率を計算し、出力判定を行う解出力判定ステップと、を行い、
    前記解出力ステップは、
    前記第3の緩和ステップで解が導出されなかった場合には、解を出力しない、
    請求項1記載の迂回経路計算方法。
  3. 迂回経路を設定可能なノード装置を備え、該各ノード装置が、接続情報やリンクコスト情報を備える物理リンクを備えた、ポイントツーポイント(P2P)またはポイントツーマルチポイント(P2MP)が設定可能なネットワーク上の、迂回経路を計算可能な手段を有する迂回経路計算装置であって、
    入口ノードと出口ノードを結ぶプライマリパスに対して、End-to-Endでの迂回経路を計算する場合において、
    入力されたネットワークの物理ノードと物理リンクで構成される接続情報から前記プライマリパスの通るノードを削除し、経路計算対象のグラフを生成するグラフ生成手段と、
    前記経路計算対象グラフから残余帯域を考慮した最短経路または、最小経路を計算を行う経路計算手段と、
    計算された経路を出力する解出力手段と、
    前記経路計算手段において前記プライマリパスと重複しない迂回経路が設定できない場合に、前記グラフ生成手段において、ネットワークの物理ノードと物理リンクで構成される接続情報から該プライマリパスの通る物理ノードを全て削除した後に、該プライマリパス上の宛先ノードから1ホップ上流のノードを前記接続情報に戻して1ホップ上流のノードに遡ったグラフを再生成し、前記経路計算手段に経路計算を実行させる処理を繰り返す緩和手段と、
    を有することを特徴とする迂回経路計算装置。
  4. 前記緩和手段は、
    前記経路計算手段で解が導出されなかった場合には、前記グラフ生成手段を呼び出して、前記ネットワークの前記接続情報から該到達できなかった宛先ノードを通る、迂回経路が必要となるプライマリパスの宛先ノードから1ホップ上流側まで当該ノードを除く、プライマリパスの通る接続情報を除いた接続情報を、前記経路計算対象グラフとし、前記経路計算手段を呼び出して入口ノードから宛先ノードまでの経路計算を行い、該経路計算手段により解が導出された場合には、計算結果の経路を元に迂回経路を設定する第1の緩和手段と、
    さらに、前記第1の緩和手段により解が導出されかなった場合には、前記グラフ生成手段を呼び出して、前記ネットワークの前記接続情報から前記到達できなかった宛先ノードを通る、迂回経路が必要となるプライマリパスの宛先ノードから2ホップ上流側までの当該ノードを除く、プライマリパスの通る接続情報を除いた接続情報を、前記経路計算対象グラフとし、前記経路計算手段を呼び出して入口ノードから宛先ノードまでの経路計算を行い、該経路計算手段により解が導出された場合には、計算結果の経路を元に迂回経路を設定する第2の緩和手段と、
    解が導出されるまで、ソースノード上流までnホップ分繰り返す第3の緩和手段と、
    解が導出された場合は、前記解出力手段において解が求められなかったリーフ数と全体のリーフ数からリンク重複比率を計算し、出力判定を行う解出力判定手段と、
    を有し、
    前記解出力手段は、
    前記第3の緩和手段により解が導出されなかった場合には、解を出力しない、
    請求項3記載の迂回経路計算装置。
  5. 請求項3または、4記載の迂回経路計算装置の各手段を有することを特徴とする迂回経路計算サーバ。
  6. 請求項3または、4記載の迂回経路計算装置の各手段を有することを特徴とする迂回経路計算ルータ。
  7. コンピュータを、
    請求項3または、4記載の迂回経路計算装置として機能させることを特徴とする迂回経路計算プログラム。
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