JP4485388B2 - 法枠成形用受圧板及び、法枠工法 - Google Patents
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Description
この構築方法にあっては、型枠の重量が軽いため、型枠の運搬及び設置が簡易な機械で施工でき、高流動コンクリートの品質の信頼性も高く、施工期間、経済性の効率化が図れる。
(1)前者の方法では、法枠底面と現場の地山との不陸に対応できない。
(2)前者の方法では、法枠底面と地山が点接触となるため、接触点に集中荷重が発生するため均等な地盤反力が得られず、等分布荷重を前提とする法枠として好ましくない。
(3)後者の方法では、型枠と地山との隙間から、打設したコンクリートが流出してしまい、効率が悪い。
(4)前者の方法、後者の方法ともに、法枠上面が平らな面として形成されているため、植生基盤材を吹き付けても、植生基盤材が法枠から滑り落ち、法枠が露出しやすく、景観性が悪い。
(5)前者の方法、後者の方法ともに、強度確保の要請から、断面形状を縦長形状にする必要があり、植生基盤材の層厚を過剰に設定しなければならない。
(6)前者の方法、後者の方法ともに、法枠上面に緑化作業を行うことができず、全面緑化ができなかった。
少なくとも前記法枠成形用受圧板の窪部に収容した植生基盤材に緑化することを特徴とする、法枠工法を提供するものである。
(1)法枠成形用受圧板の内部及び、法枠成形用受圧板と地山との間に、固結材を大量に注入でき、法枠成形用受圧板と地山との接触面積を最大限に確保することができ、現場の不陸の対応性が改善できる。また、地山整地作業が不要となる。
(2)現場の不陸の対応性が改善されるため、集中荷重の発生を抑制することができ、法枠の断面形状を横長の断面形状にしても断面強度を確保することができる。
(3)法枠の断面形状を横長の断面形状にし、側面高さを低くすることによって、植生基盤材の過剰な吹き付けを防止することができる。
(4)法枠の上面全域に緑化作業を行うことができ、法枠の上面の露出を防止することができる。
(5)窪部を有することにより、法枠上面の緑化作業が常に可能となるため、断面強度を保つ範囲内で、法枠の断面形状(相対向する、側面の対向距離、側面高さ)を任意に設計できる(例えば、植生基盤材の吹き付け厚に応じた設計が可能となる)。
図1は、本発明の実施例における、法枠成形用受圧板1(以下、受圧板1)の上面を示す斜視図である。
受圧板1は中央に中心部2を有し、中心部2から十字方向に取り付けられた腕部3とからなる。
本実施例では、十字型に形成された受圧板1を用いるものとするが、本発明の受圧板1の平面形状に限定はなく、WEB型形状などであってもよい。
中心部2には窪部21を有し、中央にアンカー孔22を設ける。
また、受圧板1の腕部3の側面の外周には、フランジ32を設ける。
受圧板1の腕部3は鋼板を折り曲げて、2つの側面との間に窪部31を有するよう、横長のM字型に成形する。
対向側面から内側に向かって傾斜をつけて窪部31を成形することで、植生基盤材を吹き付けることのできる面積が大きくなり、受圧板1の上面の全域に植生基盤材を吹き付けることができる。
窪部31の形状は、M字型に限定されず、凹型などでもよく、傾斜も直線状に限らず、曲線状であってもよい。
また、腕部3の上面と側面で包囲する中空の空間を注入空間33とし、中心部2を介して他の腕部3の注入空間33と連通しているものとする。
受圧板1の底面は開放しており、不陸性素材であるシート4を取り付ける。シート4はフランジ32にねじ止め等の周知の方法で固定して、固結材5の流出を防止する。
斜面を最適な角度及び必要な深さで穿孔した後、必要強度に適したアンカーを設置する。アンカーの上端は斜面から突出させておく。なお、本発明で用いる「アンカー」とは、アースアンカーや、ロックボルト等を含み、即ち地山に反力を得て、受圧板を支持できる部材を意味するものである。
次に、既設のアンカーにアンカー孔22をあわせるように、シート4付きの受圧板1をクレーン等で地山に設置する。
次いで、アンカーの仮緊張を行って、受圧板1の据付けを行う。
次に、注入口34から固結材5を注入する。
図4に示すように、固結材5が注入空間33に注入されると、固結材5は受圧板1とシート4の間に流れ込み、シート4が地山を押し付けるように膨らんで地山の凹凸に完全に密着する。その結果、アンカー荷重に対する均等な地盤反力が得られ、受圧板1は理想的な荷重分布を得ることができる。
固結材5の養生後、所定の荷重でアンカーを緊張定着し、完全に固定する。
なお、アンカーによっては、前記した仮緊張や再緊張による固定が不要なものもある。
受圧板に形成した窪部21、31に植生基盤材を吹き付け、植栽、植生など周知の方法によって緑化作業を行う。
窪部21、31により、受圧板1の上面の全域を緑化することができる。
また、受圧板1の腕部3の断面を横長の方形にすることにより、側面の高さも小さいため、植生基盤材の過剰な吹き付けを防止することができる。
なお、窪部21、31には、鋼線や金網などの植生基盤材の崩落抑止手段を付設してもよいし、水分シートを付設して植生環境の整備を図ってもよい。
2・・・中心部
21・・窪部
22・・アンカー孔
3・・・腕部
31・・窪部
32・・フランジ
33・・注入空間
34・・注入口
4・・・シート
5・・・固結材
Claims (9)
- アンカー孔を有する中心部と、前記中心部から放射状に配した少なくとも一つの腕部と、を少なくとも有し、該中心部及び腕部の底面は解放し、該腕部の一部に設けた注入孔から、該中心部及び腕部の内部に設けた注入空間へと固結材を注入して、アンカーの受圧構造物を構築する法枠成形用受圧板であって、
前記腕部に、縦断面視して略M字形状を呈する窪部を設けたことを特徴とする、法枠成形用受圧板。 - 前記腕部を構成する側面間の対向距離が側面高さより長いことを特徴とする、請求項1に記載の法枠成形用受圧板。
- 前記腕部の全域に前記窪部を形成したことを特徴とする、請求項1又は2に記載の法枠成形用受圧板。
- 前記窪部に植生基盤材の崩落抑止手段を付設したことを特徴とする、請求項1から3の何れかに記載の法枠成形用受圧板。
- 前記窪部に水分シートを付設したことを特徴とする、請求項1から4の何れかに記載の法枠成形用受圧板。
- 底面の開放空間を包み込むように不陸性シートを取り付けたことを特徴とする、請求項1から5の何れかに記載の法枠成形用受圧板。
- 全体平面形状が十字形状又はWEB形状であることを特徴とする、請求項1から6の何れかに記載の法枠成形用受圧板。
- 法枠用型枠を斜面に配置し、アンカーを定着した後に型枠内に固結材を注入して法枠を構築する法枠工法であって、
前記法枠用型枠として、請求項1から7の何れかに記載した法枠成形用受圧板を使用し、
前記法枠成形用受圧板の内部に固結材を注入し、
前記法枠成形用受圧板が隠れるまで斜面に植生基盤材を層状に吹き付けたことを特徴とする、法枠工法。 - 法枠用型枠を斜面に配置し、アンカーを定着した後に型枠内に固結材を注入して法枠を構築する法枠工法であって、
前記法枠用型枠として、請求項1から7の何れかに記載した法枠成形用受圧板を使用し、
前記法枠成形用受圧板の内部に固結材を注入し、
前記法枠成形用受圧板が隠れるまで斜面に植生基盤材を層状に吹き付け、
少なくとも前記法枠成形用受圧板の窪部に収容した植生基盤材に緑化することを特徴とする、法枠工法。
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JP2005067736A JP4485388B2 (ja) | 2005-03-10 | 2005-03-10 | 法枠成形用受圧板及び、法枠工法 |
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