JP4484713B2 - 通話システム及びそれに用いるサーバと受信中継装置 - Google Patents

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Description

本発明は、通話システム又はそれに用いるサーバ等に関するものである。
カタログショッピング,テレビショッピング,インターネットを利用した所謂ネット通信等の通信販売事業や、航空券予約,座席指定予約,宿泊,各種受付等のサービス事業を行う事業者においては、顧客獲得や受注促進のために顧客が事業者に気軽に発注,予約や問い合わせをできることが望まれる。
特に近年ではインターネットを利用したネット通販が普及しているが、通信販売では商品を直接手にとって見ることや、店員と対面して詳細を尋ねることができないため、顧客は購入時に商品の内容に対して不安に思う場合が有り、在庫,納期,支払方法,現在の販売価格等について確認をしたい場合も多い。
このような顧客からの問い合わせに対応する手段としてEメールによる問い合わせを受け付けている事業者は多い。しかしながら、即座に回答が欲しい場合や、質問を文章として正確に表現するのが難しい場合、質問が多岐にわたるような場合、更にはパソコンを利用していない顧客に対応する場合等にはEメールによる対応では十分とは言えない。
その点、電話であれば顧客から事業者に電話をかけるだけで直接話しをすることができ、即座に発注や相談等をすることができる。又、事業者としても顧客の希望を聞いて、その顧客にあった商品を推薦して顧客の購買意欲を高めるような誘導も可能である。
ところが、殆どの場合、電話は顧客から事業者にかけることになり、電話の通話料金は電話をかけた顧客の負担となる。特に通信販売の場合であれば顧客の住所と事業者の所在地とが離れていることが多く、通話料も高くなりがちである。顧客にとってみれば、感心はあるが、わざわざ通話料を払ってまで問い合わすのは気がすすまない場合や、通話時間が長くなって通話料金がかさむことを心配して電話できない場合もある。
そこで、顧客から気軽に電話してもらうことができるように、電話を受ける側の事業者が通話料を負担し、顧客は無料で通話することができるフリーダイヤル(登録商標)等と呼ばれる受信側支払い呼ばれる通話サービスを用いることが多い。
同様に、メーカー等においても故障の修理依頼や問い合わせ等のアフターサービス窓口を設けていることがあるが、ここでも顧客サービスの一環として受信側支払いの通話サービスが用いられることが多い。
このように受信側支払いの通話サービスを利用すれば、顧客は通話料を心配することなく事業者に電話することができ、事業者にとっては顧客との通話料を負担しても、それにより新たな売上げを出したり、顧客満足度を高めて顧客との継続的で良好な関係を維持したりすることができる。
ところで、近年では携帯電話(PHSも含む、以下同様)の普及がめざましく、若い世代では固定電話を設置せずに携帯電話のみ利用している者も多く存在する。携帯電話の通話料は、通常の固定電話に比べて格段に高いが、それでも常時携帯できどこからでも通話できる点、Eメールを送受信できる点、インターネットなどにアクセスして情報を入手できる点等の利点が有り、現代人の生活に欠かすことのできないものとして益々普及すると考えられる。
数年前まではフリーダイヤルサービスは場所が特定できる固定電話のみを対象とされていたが、このような携帯電話の普及に伴い、最近では携帯電話からのフリーダイヤルサービスも実施されている。
ところが、携帯電話からのフリーダイヤルサービスは、通話料金が固定電話からの場合に比較して格段に高額となっている。そのため、携帯電話からのフリーダイヤルサービスの高額な通話料金を事業者が負担することとなると、高額すぎて採算が合わなくなってしまう。そのため、現状ではフリーダイヤルサービスは固定電話からの場合のみの利用に限定し、携帯電話からの通話については顧客に通話料金を負担してもらっているのが実情である。
しかしながら顧客にしてみれば、高い通話料を払ってまで問い合わせるのは躊躇せざるを得ず、結局問い合わせや注文をやめてしまうことになりやすい。先述のごとく携帯電話の普及はめざましく、今後更に携帯電話の利用者が増えることを鑑みれば、現状のような携帯電話を利用する顧客の便宜を図ることができないやり方では、多くの見込み客を逃してしまうことになり、大切なビジネスチャンスを失うことになりかねない。
尚、一部の事業者では、顧客が事業者に電話をかけてきた時に顧客の電話番号を聞き出し、事業者から顧客に電話をかけ直すことにより顧客の通話料負担を少なくするというやり方をしていることもある。しかしながら、顧客が携帯電話を利用している場合には、携帯電話への通話料は固定電話への通話料に比べて高額であり、更には顧客が自分の電話番号を事業者に教えなくてはならないという問題がある。
情報化社会となった今日では個人情報について敏感な顧客も多く、自分の電話番号を事業者に教えるのに抵抗がある顧客も多い。特に最近では市販のソフトウエアにより電話番号から逆引きで個人の住所,氏名などの個人情報を知ることができ、これを勧誘電話,ダイレクトメール等の営業に用いられていることが知られている。したがって顧客としては、たとえ電話番号だけでも事業者に知られることを快く思わず、このような市場から自分の電話番号を教えて事業者から電話をしてもらうという方法は普及していない。
一方、電話の通話料金を安く抑える1つの手段として「コールバック」が知られている。もともとコールバックは主に国際電話に用いられていた手段であり、通話料金が高い国から安い国に電話をかける場合に利用されていた。このようなコールバックの流れは次のようになる。
まず、コールバックを利用したい者(利用者)は予めコールバック業者に氏名,利用料の支払方法(クレジットカード番号等),自己の電話番号等を登録して会員となる。
会員となると会員毎の専用のコールバック依頼用電話番号がコールバック業者から会員に連絡される。コールバック依頼用電話番号はコールバック業者の利用する国の電話番号であり、会員毎に違う番号が設定されている。
電話をかける場合には会員(利用者)が一旦コールバック依頼用電話番号にコールし(尚、本願では電話をかけることを「コールする」という)、コール音を確認した後に電話を切る(コールを停止する)。この間、回線は繋がっていないため通話料はかからない。コールバック業者は通話料の安い国の業者であることが一般的であるが、そのような通話料の安い国の業者と提携する国内業者である場合もある。
コールバック業者はコールバック依頼用電話番号から会員を特定する。そして会員からのコール終了後しばらくするとコールバック業者から当コールバック依頼用電話番号を利用している会員にコールを行う。このときの通話料金は、コールバック業者からコールされているのでコールバック業者が利用する国の安い通話料金が適用される。
コールバック業者からのコールを受信すると音声メッセージが流れる。会員は、音声メッセージにあわせて予め登録した暗証番号と、通話したい相手先の電話番号を入力する。コールバックは海外からの国際電話であるので、相手の電話番号は国際電話会社の番号や国番号も含めてダイヤルする必要がある。
コールバック業者側は暗証番号を確認した後に相手先の電話番号にコールし、利用者と相手先との回線を接続して両者間の通話を可能とする。
近年では国際電話に限らず、国内の通話でも通話料金の安い国の料金体系で通話するためにコールバックを利用することが多くなってきた。特に、携帯電話(本願ではPHS等も含めた意として用いる。以下同じ。)は通話料金が固定電話に比べて格段に高額であるため、コールバックによる料金節約の効果が大きい。
しかしながら、暗証番号,国際電話会社の番号,国番号,相手の電話番号を順次入力していく必要があり、多くの数字や記号を入力するのは面倒である。
しかも、途中で番号を1つ入力間違いしただけで、一旦クリアして最初から番号を入力し直す必要がある。特に携帯電話ではボタンが小さく、誤って隣のボタンを押してしまうことも多く、外出先では落ち着いて入力しにくいので入力間違いしやすくストレスがたまりやすい。更に、入力間違いに気がつかなかった場合には、間違った相手に回線が接続されてしまうという問題もある。
本発明は、以上の問題に鑑みてなされたものであり、その第1の目的は、携帯電話からの問い合わせに対しても顧客に通話料金を負担させることなく対応でき、通話料金を低く抑えることできると共に、顧客の個人情報が保護できる通話システムを提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、携帯電話からコールバックを用いて通話する際に、容易且つ正確に希望する相手との通話を可能とするコールバックシステムを提供することにある。
本発明の通話システムは、電話回線(20)及びインターネット(21)に接続されたサーバ(1)と、インターネット(21)及び電話交換機(11)に接続された受信中継装置(10)とを備え、サーバ(1)は会員の電話番号と、会員に対して個別に設定された専用電話番号とを関連づけて記録するデータベース(1c)と、利用者の電話機(3)から専用電話番号へのコールがあった際に通話状態にすることなく利用者の電話機(3)の電話番号を検知する発信者電話番号検出装置(1d)とを有し、サーバ(1)はコールのあった専用電話番号をキーとしてデータベース(1c)を検索することにより会員の電話番号を抽出し、利用者の電話機(3)からのコールが切られた後に少なくとも会員の電話番号と利用者の電話機(3)の電話番号に関する情報をインターネット(21)を介して受信中継装置(10)に送信し、受信中継装置(10)はサーバ(1)から送られてきた会員の電話番号及び利用者の電話機の電話番号を受信した後に、電話交換機(11)を用いて会員の電話番号及び利用者の電話機(3)の電話番号にコールし、会員及び利用者の電話機の双方が受話状態になった際に両者間の電話回線を接続して通話可能とすることを特徴とする。
これによれば、利用者(顧客)の電話機(3)から専用電話番号にコールがあると、サーバ(1)はデータベース(1c)を用いてその専用電話番号に対応する会員事業者の電話番号を得ることができる。又、発信者電話番号検出装置(1d)により利用者(顧客)の電話機(3)の電話番号を得ることができる。そして、サーバ(1)はインターネット(21)を介して受信中継装置(10)に利用者と会員事業者の両電話番号を送信することができる。両電話番号を受信した受信中継装置(10)は電話交換機(11)を使って両電話番号にコールバックし、両者間で通話させることができる。
また、本発明の通話システムは、電話回線(20)及びインターネット(21)に接続されたサーバ(1)と、インターネット(21)及び電話交換機(11)に接続された受信中継装置(10)とを備え、サーバ(1)は各会員に対して個別に設定された専用電話番号と、会員が電話対応に用いる複数の対応先電話番号と、対応先IDとを関連づけて記録するデータベース(1c)と、利用者の電話機(3)から専用電話番号へのコールがあった際に利用者の電話機(3)の電話番号を検知する発信者電話番号検出装置(1d)を備え、サーバ(1)はコールのあった専用電話番号と利用者の電話機(3)から電話回線(20)を通じて送信されて来た対応先IDをキーとしてデータベース(1c)を検索することにより専用電話番号が設定されている会員の対応先IDが設定されている対応先電話番号を抽出し、利用者の電話機(3)との電話回線が切られた後に少なくとも会員の対応先電話番号と利用者の電話機(3)の電話番号に関する情報をインターネット(21)を介して受信中継装置(10)に送信し、受信中継装置(10)はサーバ(1)から送られてきた対応先電話番号及び利用者の電話機(3)の電話番号を受信した後に、電話交換機(11)を用いて対応先電話番号及び利用者の電話機(3)の電話番号にコールし、対応先電話番号を利用する対応先の電話機及び利用者の電話機(3)の双方が受話状態になった際に両者間の電話回線を接続して通話可能とすることを特徴とする。
これによれば、やはり利用者と会員事業者との間でコールバックによる通話が可能となる。そして、会員事業者が複数の電話対応先を有する場合に、一つの会員事業者に複数の専用電話番号を設定しなくても対応先IDにより適切な対応先の電話番号を特定することができる。そして、対応先IDの選択は利用者の電話機により行うことができる。
本発明のサーバは上記通話システムに用いられるサーバである。
また、本発明の通話システムは、電話回線(20)及びインターネット(21)に接続されたサーバ(1)と、インターネット(21)及び電話交換機(11)に接続された受信中継装置(10)とを備え、サーバ(1)は各会員に対して個別に設定された専用電話番号と、会員が電話対応に用いる複数の対応先電話番号と、対応先IDとを関連づけて記録するデータベース(1c)と、利用者の電話機(3)から専用電話番号へのコールがあった際に利用者の電話機の電話番号を検知する発信者電話番号検出装置(1d)と、対応先IDに関する音声メッセージを専用電話番号に関連づけて記録する音声メッセージ記録装置(1e)と、音声メッセージを再生して通話相手に音声として伝えることができる音声メッセージ再生装置(1f)を備え、サーバ(1)は専用電話番号への着信時に専用電話番号に関連づけられた音声メッセージを電話回線を通じて利用者の電話機(3)に伝えることができ、サーバ(1)はコールのあった専用電話番号と利用者の電話機(3)から電話回線(20)を通じて送信されて来た対応先IDをキーとしてデータベース(1c)を検索することにより専用電話番号が設定されている会員の対応先IDが設定されている対応先電話番号を抽出し、利用者の電話機(3)との電話回線が切られた後に少なくとも対応先電話番号と利用者の電話機(3)の電話番号に関する情報をインターネット(21)を介して受信中継装置(10)に送信し、受信中継装置(10)はサーバ(1)から送られてきた対応先電話番号及び利用者の電話機(3)の電話番号を受信した後に、電話交換機(11)を用いて対応先電話番号及び利用者の電話機(3)の電話番号にコールし、対応先電話番号を利用する対応先の電話機(4a)及び利用者の電話機の双方が受話状態になった際に両者間の電話回線を接続して通話可能とすることを特徴とする。
これによれば、対応先IDを用いて利用者と会員事業者の対応先との間のコールバックによる通話を可能とすることができる。対応先IDは、会員事業者毎に設けられた音声メッセージにより、利用者に対してを案内することができる。
また、本発明の通話システムに係る受信中継装置(10)及び電話交換機(11)は、コールバック業者(2)が管理するものであってもよい。
サーバ(1)と受信中継装置(10)とはインターネットにより情報を送受信可能であるので、両者間は地理的に離れていても問題がない。通話料の低い国や地域に電話交換機(11)等を持つコールバック業者、又はそのような業者と提携している国内のコールバック業者を利用すれば、安い通話料金が適用され、安価に通話することができる。
また、本発明の通話システム用サーバ(1)は、電話回線(20)及びインターネット(21)に接続されており、会員の電話番号と会員に対して個別に設定された専用電話番号とを関連づけて記録するデータベース(1c)と、利用者の電話機(3)から専用電話番号へのコールがあった際に通話状態にすることなく利用者の電話機(3)の電話番号を検知する発信者電話番号検出装置(1d)とを有し、専用電話番号にコールがあった際にデータベースを専用電話番号をキーとして検索することにより会員の電話番号を抽出し、利用者(3)の電話機からのコールが切られた後に少なくとも会員の電話番号と利用者の電話機(3)の電話番号に関する情報をインターネットを介してコールバック業者(2)の受信中継装置(10)に送信することにより、受信中継装置(10)に対して会員の電話番号及び利用者の電話機の電話番号の双方にコールして両者間の電話回線を接続するよう促すことが可能であることを特徴とする。
また、本発明のサーバは上記通話システムに用いられるサーバである。
また、本発明の通話システム用サーバは、電話回線(20)及びインターネット(21)に接続されており、各会員に対して個別に設定された専用電話番号と会員が電話対応に用いる複数の対応先電話番号と対応先IDとを関連づけて記録するデータベース(1c)と、利用者の電話機(3)から専用電話番号へのコールがあった際に利用者の電話機(3)の電話番号を検知する発信者電話番号検出装置(1d)を備え、利用者の電話機(3)から電話回線(20)を通じて専用電話番号へ対応先IDが送信されてきた際にデータベース(1c)を専用電話番号と対応先IDをキーとして検索することにより専用電話番号が設定されている会員の対応先IDが設定されている対応先電話番号を抽出し、利用者の電話機(3)との電話回線が切られた後に少なくとも対応先電話番号と利用者の電話機(3)の電話番号に関する情報をインターネット(21)を介してコールバック業者(2)の受信中継装置(10)に送信することにより、受信中継装置(10)に対して対応先電話番号及び利用者の電話機(3)の電話番号の双方にコールして両者間の電話回線を接続するよう促すことが可能であることを特徴とする。
また、本発明の通話システム用サーバは、電話回線(20)及びインターネット(21)に接続されており、各会員に対して個別に設定された専用電話番号と、会員が電話対応に用いる複数の対応先電話番号と、対応先IDとを関連づけて記録するデータベース(1c)と、利用者の電話機(3)から専用電話番号へのコールがあった際に利用者の電話機(3)の電話番号を検知する発信者電話番号検出装置(1d)と、対応先IDに関する情報を含んだ音声メッセージを専用電話番号に関連づけて記録する音声メッセージ記録装置(1e)と、音声メッセージを再生して通話相手に音声として伝えることができる音声メッセージ再生装置(1f)を備え、利用者の電話機(3)から専用電話番号に着信があった際に専用電話番号に関連づけられた音声メッセージを再生して電話回線を通じて利用者の電話機に送ることができ、利用者の電話機(3)から電話回線(20)を通じて対応先IDが送信されてきた際にデータベース(1c)を専用電話番号と対応先IDをキーとして検索することにより専用電話番号が設定されている会員の対応先IDが設定されている対応先電話番号を抽出し、利用者の電話機(3)との電話回線が切られた後に少なくとも対応先電話番号と利用者の電話機(3)の電話番号に関する情報をインターネット(21)を介してコールバック業者(2)の受信中継装置(10)に送信することにより、受信中継装置(10)に対して対応先電話番号及び利用者の電話機(3)の電話番号の双方にコールして両者間の電話回線を接続するよう促すことが可能であることを特徴とする。
また、本発明のサーバは上記通話システムに用いられるサーバである。
また、本発明の通話システム用受信中継装置(10)は、インターネット(21)及び電話交換機(11)に接続され、所定のサーバ(1)からインターネット(21)を介して送信されてきた2つの電話番号に関する情報を受信した際に、電話交換機(11)に対して受信した双方の電話番号にコールさせ、双方が受話状態になった際に両者間の電話回線を接続して通話させることが可能であることを特徴とする。
また、本発明の通話システム用受信中継装置(10)は、上記通話システムに用いられる受信中継装置である。
また、本発明の通話システムに係るサーバ(1)は、通話状態判別部(1g)を有し、通話状態判別部(1g)は各会員が同時に対応可能な電話回線の数を「同時対応可能数」として記録し、各会員の通話中の電話回線数を「現状通話数」として記録すると共に、「同時対応可能数」と「現状通話数」とを比較することができ、利用者から会員の専用電話番号にコールがあった際に、会員の「同時対応可能数」と「現状通話数」とが同一である場合には、受信中継装置に対して電話番号に関する情報を送ることなく、利用者の電話機(3)に対して通話中であることを知らせるコール音又は音声メッセージを送ることも好適である。
これによれば通話状態判別部(1g)に「同時対応可能数」を記録することにより、サーバ(1)は各会員が同時に対応可能な電話回線の数を認識できる。また、各会員が通話中の電話回線数を「現状通話数」として認識できるため、「同時対応可能数」と「現状通話数」とを比較することにより、会員が電話対応可能であるかどうかを判別することができる。「現状通話数」が「同時対応可能数」未満である場合には通常のルーチン通り、コールバック業者(2)にコールバックさせ、利用者と会員との間の回線を接続する。
しかし、「同時対応可能数」と「現状通話数」とが同一で有れば、会員の対応可能な電話回線が全て「話し中」であると判断できるので、あえてコールバック業者(2)にコールバックさせることなく、会員の専用電話番号にコールしてきた利用者に対して「話し中」であることを知らせるようにしている。
また、本発明の通話システムに係る「現状通話数」はインターネットを介して受信中継装置から送られてきた通話状況に関する情報に基づいて常に各会員の現状の通話数と同じ値となるよう制御される。
「現状通話数」は、インターネットを介してコールバック業者(2)から送られてきた通話状況に関する情報に基づいて変化する。つまり、会員の回線の接続と切断に関する情報がコールバック業者(2)側からサーバ(1)に送信され、サーバ(1)はその情報に基づいて通話状態判別部(1g)に記録している「現状通話数」を更新する。したがって、サーバ(1)は「現状通話数」により各会員の現在の電話回線使用数を把握することができる。
本発明の通話システム用サーバにおいては、各会員が同時に対応可能な電話回線の数を「同時対応可能数」として記録し、各会員の通話中の電話回線数を「現状通話数」として記録すると共に、「同時対応可能数」と「現状通話数」とを比較することが可能な通話状態判別部(1g)を有し、通話状態判別部(1g)に記録される「現状通話数」はインターネットを介して受信中継装置から送られてきた通話状況に関する情報に基づいて常に各会員の現状の通話数と同じ値となるよう制御され、利用者から会員の専用電話番号にコールがあった際に、会員の「同時対応可能数」と「現状通話数」とが同一である場合には、受信中継装置に電話番号に関する情報を送ることなく、利用者の電話機(3)に対して通話中であることを知らせるコール音又は音声メッセージを送ることも好適である。
本発明の通話システムにおいては、電話交換機が会員の電話番号及び利用者の電話機(3)の電話番号にコールしても電話回線を接続できなかった場合には、所定時間後に電話交換機(11)が双方の電話番号に再度コールする。
コールバック業者(2)側から会員と利用者にコールバックしても、いずれかが話し中の場合や、電話口に居ない等して着信できない場合がある。そのような場合は両者間の回線を接続することができない。そこで、そのような場合は両者に再度コールすることにより回線を接続するよう再び試みる。
本発明の通話システムは、電話回線(20)及びインターネット(21)に接続されたサーバ(1)と、インターネット(21)及び電話交換機(11)に接続された受信中継装置(10)とを備え、サーバ(1)は利用者の電話機(3)から専用電話番号へのコールがあった際に通話状態にすることなく利用者の電話機(3)の電話番号を検知する発信者電話番号検出装置(1d)を有し、サーバ(1)は利用者の電話機(3)からのコールが切られた後に少なくとも専用電話番号と利用者の電話機(3)の電話番号に関する情報をインターネット(21)を介して受信中継装置(10)に送信することができ、受信中継装置(10)は会員の電話番号と、会員に対して個別に設定された専用電話番号とを関連づけて記録するデータベース(10a)を有し、サーバ(1)から送られてきた専用電話番号及び利用者の電話機(3)の電話番号に関する情報を受信した後に、専用電話番号をキーとしてデータベース(10a)を検索することにより会員の電話番号を抽出し、電話交換機(11)を用いて会員の電話番号及び利用者の電話機(3)の電話番号にコールし、会員及び利用者の電話機の双方が受話状態になった際に両者間の電話回線を接続して通話可能とすることを特徴とする。
コールバック業者側に会員の電話番号に関するデータベース(10a)を設けたので、専用電話番号と会員の電話番号との照合をコールバック業者側で行うことができる。したがって、仲介者のサーバ(1)には会員の電話番号に関するデータベースは必須でなくなる。
本発明の通話システム用サーバは、電話回線(20)及びインターネット(21)に接続されており、利用者の電話機(3)から専用電話番号へのコールがあった際に通話状態にすることなく利用者の電話機(3)の電話番号を検知する発信者電話番号検出装置(1d)を有し、利用者の電話機(3)からのコールが切られた後に少なくとも専用電話番号と利用者の電話機(3)の電話番号に関する情報をインターネット(21)を介してコールバック業者(21)の受信中継装置(10)に送信することを特徴とする。
本発明の通話システム用サーバは、上記通話システムに用いるサーバであり、会員の電話番号に関するデータベース(1c)を必ずしも必要とはしない。
本発明の通話システムは、インターネット(21)に接続されたサーバ(1)と、インターネット(21)及び電話交換機(11)に接続された受信中継装置(10)とを備え、サーバ(1)はインターネットサーバとしての機能を有し会員毎の専用webページを記録するwebページ記録部(1b)と、会員の電話番号と会員の専用webページのURLとを関連づけて記録するデータベース(1c)とを有し、専用webページは少なくとも会員が予め電話番号を登録した通話相手の一覧を表示する共に、一覧から通話を希望する相手を選択することが可能であり、サーバ(1)はアクセスされた専用webページのURLをキーとしてデータベース(1c)を検索することにより専用webページを利用する会員の電話番号を抽出し、会員の専用webページへのアクセスが終了した後に少なくとも会員の電話番号と会員が専用webページで選択した通話相手の電話番号に関する情報とをインターネット(21)を介して受信中継装置(10)に送信し、受信中継装置はサーバから送られてきた会員及び通話相手の電話番号に関する情報を受信した後に、電話交換機(11)を用いて会員の電話番号及び通話相手の電話番号にコールし、会員及び通話相手の電話機の双方が受話状態になった際に両者間の電話回線を接続して通話可能とすることを特徴とする。
これによれば予め登録をすませた会員は自分用の専用webページにアクセスすることにより、通話相手を選択することができる。サーバ(1)はアクセスのあった専用webページから会員を特定し、会員の電話番号を特定することができる。そして、専用webページでの選択により通話相手の電話番号を抽出することができる。
このようにして得られた会員の電話番号と通話相手の電話番号に関する情報は、インターネット(21)を介してコールバック業者(2)の受信中継装置(10)に送信される。電話番号に関する情報を受信した受信中継装置(10)は電話交換機(11)に指示して会員と通話相手にコールさせ、会員と通話相手との間の回線を接続することができる。したがって会員はコールバックによる通話時に自分の電話番号や通話相手の電話番号をいちいち入力する必要が無く手間がかからず、入力ミスも生じない。そのためストレス無くコールバックによる通話を利用することができる。
また、本発明の通話システムにおいて、サーバ(1)は各会員の暗証番号を記録しており、専用webページにアクセスした会員及び通話相手の電話番号に関する情報を受信中継装置(10)に送信する際に、会員の暗証番号に関する情報も併せて送信することも好適である。
これによれば、コールバック業者がコールバック時に会員の暗証番号を求める場合であっても、サーバ(1)に記録されている暗証番号が接続先の電話番号に関する情報と共に自動的に送信されるため、会員はいちいち暗証番号を1文字ずつ入力する必要がない。
本発明の通話システムは、上記通話システムにおいて、電話交換機(11)が会員及び通話相手の電話番号にコールしても両者間の電話回線を接続できなかった場合には、所定時間後に電話交換機(11)が双方の電話番号に再度コールする。
コールバック業者(2)側から会員と通話相手にコールバックしても、いずれかが話し中や通話圏外であったり、電話口に居ない等して着信できない場合がある。そのような場合は両者間の回線を接続することができない。そこで、そのような場合は両者に再度コールすることにより回線を接続するよう再び試みる。
本発明の通話システム用サーバ(1)は、インターネットに接続されインターネットサーバとしての機能を有し、会員毎の専用webページを記録するwebページ記録部(1b)と、会員の電話番号と会員の専用webページのURLとを関連づけて記録するデータベースとを有し、専用webページは少なくとも会員が予め電話番号を登録した通話相手の一覧を表示する共に、一覧から通話を希望する相手を選択することが可能であり、アクセスされた専用webページのURLをキーとしてデータベースを検索することにより専用webページを利用する会員の電話番号を抽出し、会員の専用webページへのアクセスが終了した後に少なくとも会員の電話番号と会員が専用webページで選択した通話相手の電話番号に関する情報とをインターネットを介してコールバック業者(2)の受信中継装置(10)に送信することにより、受信中継装置(10)に対して会員及び通話相手の電話番号の双方にコールして両者間の電話回線を接続するよう促すことが可能であることを特徴とする。
本発明のサーバは上記通話システムに用いられるサーバ(1)である。
本発明の特徴と利点は、以下の添付図面と共に好適な実施形態の詳細な説明を読めばより十分に理解されるだろう。
図1は、第1実施形態の構成の概要を示した図である。
図2は、第1実施形態の流れを示した図である。
図3は、第1実施形態で用いたホームページの画面の一例を示した図である。
図4A及び図4Bは、第2実施形態の流れを示した図である。
図5は、第2実施形態で用いたホームページの画面の一例を示した図である。
図6は、第2実施形態の構成の概要を示した図である。
図7は、第3実施形態の流れを示した図である。
図8は、第3実施形態で用いたホームページの画面の一例を示した図である。
図9は、第5実施形態の構成の概要を示した図である。
図10は、第6実施形態の構成の概要を示した図である。
図11は、第6実施形態の流れを示した図である。
図12は、第7実施形態の構成の概要を説明する図である。
図13は、第7実施形態に係る専用webページの画面の一例を示した図である。
図14は、第7実施形態による通話までの流れを説明する図である。
図15は、第8実施形態に係るサーバを適用可能な通信システムを示す図である。
以下、本発明を好適な実施形態を用いて説明する。
[第1実施形態]
図1は本発明の第1実施形態の構成の概要を示した図である。(1)は仲介業者のサーバであり、電話回線インターフェイス(1a)を介して公衆電話回線(20)に接続されていると共に、通信インターフェイス(1b)を介してインターネット(21)に接続されている。
又、サーバ(1)は電話番号を記録したデータベース(1c)を備える。データベース(1c)に記録する電話番号については後述する。
更にサーバ(1)は、ナンバーディスプレイサービスを利用して送られてきた送信側電話機の電話番号を情報として取り込むことが可能な発信者電話番号検出装置(1d)を備えている。
尚、仲介業者のサーバは仲介業者が所有,設置,管理するサーバであっても良いし、仲介業者が契約したレンタルサーバ等であっても良い。又、サーバ(1)は物理的に1台のコンピュータであっても良いし、役割を分担させた複数台のコンピュータにより構成されたものであっても良い。
又、図1では便宜上、電話回線インターフェイス(1a),通信インターフェイス(1b),データベース(1c),発信者電話番号検出装置(1d)はサーバ(1)を示す図の中に表示しているが、必ずしもサーバ(1)となるコンピュータ内に内蔵している必要はなく、これらの装置が物理的にはコンピュータとは別体であっても、該コンピュータに接続されることにより全体として実施形態のサーバの一部として機能すれば足りる。このことは本発明の他の実施形態でも同様である。
更に、図1ではサーバ(1)内に処理装置は記載していないが、サーバ(1)は当然に処理装置を有しており、データベースの検索や情報の送受信等の各種処理を行っている。このことは他の実施形態においても同様である。
(2)はインターネットに接続されているコールバック業者であり、電話の通話料が安い外国、例えば米国等の業者が一般的であるが、外国のコールバック業者と提携する国内のコールバック業者であっても良い。
(10)はコールバック業者(2)の受信中継装置であり、インターネット(21)を介して仲介業者のサーバ(1)との間で情報を伝達することができる。又、受信中継装置は(10)は、電話交換設備(11)に接続されている。
電話交換設備(11)は受信中継装置(10)からの指示により、指定された複数の電話番号に対して電話をかけて回線を繋ぐことができる。
尚、一般には「電話をかける」という表現は、「相手の電話番号をダイヤルする」ことの意味で使われる場合と、「相手と通話状態になる」ことの意味で使われるこ場合の両方があり、説明上紛らわしい場合には、「相手の電話番号をダイヤルし、相手が呼び出し状態にある」ことを「コールする」と表現する。又、電話が「着信する」という表現は、単に相手方にコールするだけではなく、コール先の相手が受話状態となることにより「回線が繋がった状態」、言い換えれば通話料金がかかる状態を意味するものとして用いる。
(3)は会員事業者に対して問い合わせや注文等を行う顧客の電話機であり、携帯電話(PHSを含む。以下同様。)であっても良いし、固定電話であっても良い。
(4)は本システムを利用して顧客からの問い合わせに対応しようとする会員事業者(大企業や中小企業のみならず、個人商店等の個人事業や公共団体等も含む意で用いる。以下同様。)の電話機である。
本システムを利用する事業者は、事前に仲介業者に会員登録を行い会員事業者となる。会員登録すると仲介業者は各会員事業者に専用の電話番号を設定する。
前記したサーバ(1)のデータベース(1c)は、会員事業者が実際に顧客と対応する電話番号と、その会員事業者に設定された前記の専用電話番号とを関連づけて記憶しており、専用電話番号をキーとした検索により、それに対応する会員事業者の電話番号を抽出することができる。
尚、会員事業者が仲介業者に支払う費用は、期間毎の定額でも良いし、通話の回数や時間に関連付けて変化する額であっても良いし、これらを組み合わせた額であっても良い。本実施形態では、当初の会員登録料と、月々の基本利用料と、実際に使われた通話料金と、通話料金に応じた利用手数料を会員事業者から徴収するようにした。通話料金はコールバック業者(2)から仲介業者に請求されるようにした。
その際、通話した会員事業者の電話番号が、通話料又は通話時間と共に仲介業者に通知され、仲介業者はそれにより各会員事業者の利用した通話料金を求めることができる。このコールバック業者からの通話料の請求は所定期間毎に行っても良いし、通話毎に行っても良い。いずれにしても、これらの料金の設定や計算方法等については適宜定めればよい問題であり、本発明は料金の設定や計算方法等により限定されるものではない。
次に本実施形態の通話システムの利用について説明する。図2は本実施形態で顧客(利用者)と事業者が通話できるまでの流れを示した図である。尚、ここで「顧客」というのは必ずしも、商品やサービスを購入する者に限定する意では無く、広く本システムを利用して事業者と電話で話をしようとする者を示す表現として用いる(以下同じ)。
会員事業者はホームページや広告,パンフレット,チラシ等に、問い合わせ先や注文先の電話番号を記載しておく。そして電話番号と共に顧客に対して本通話システムの利用の仕方を書いておく。
図3は本実施形態で用いるインターネット通信販売のホームページの一例を示した図である。商品の説明や写真、注文ボタン等の他に、問い合わせ先となる電話番号と、通話システムの利用の仕方についての案内が表示されている。ここで、問い合わせ先となる電話番号は、その会員事業者に設定された専用電話番号となる。
利用案内については、
(A)指定された電話番号に電話して、1回以上コール音を聞いた後に電話を切る。
(B)折り返し電話がかかってくる。
(C)通話料は全くかからない。
(D)携帯電話やPHSからでも利用できる。
等の内容が開示されていれば十分である。もっとも、本通話システムが十分に普及して説明の必要が無いような場合には、省略することも可能である。
顧客は広告やホームページ等を見て、問い合わせや注文等をしたい場合には、電話機(3)を用いて指定されている電話番号、つまりその会員事業者の専用電話番号にコールする。そして、「ツルル・・」というコール音を1回以上聞く。この状態では回線は繋がっておらず通話状態とはなっていないので顧客にも仲介業者にも会員事業者側にも通話料金はかからない。
サーバ(1)は電話がかかってくると、どの専用電話番号に対して電話がかけられたのかを検知することができ、データベース(1c)を専用電話番号をキーとして検索することにより、その専用電話番号を利用している会員事業者の電話機(4)の電話番号を抽出することができる。
又、発信者電話番号表示(ナンバーディスプレイ)サービスにより、コールしてきた顧客の電話機(3)の電話番号に関する情報が送られてくるので、発信者電話番号検出装置(1d)を用いて、顧客の電話番号を取り込む。
尚、顧客にコール音を1回以上確認させた後に電話を切らせるようにしたのは、サーバ(1)が顧客の電話番号を検知するのに必要な時間を十分に確保するためであり、実際にはもう少し短い時間でも対応可能である。
そして、このようにして得られた会員事業者の電話機(4)の電話番号と、コールした顧客の電話機(3)電話番号を含んだ情報を、通信インターフェイス(1b)によりインターネット(21)を介してコールバック業者(2)に送信する。
コールバック業者(2)の受信中継装置(10)は、インターネット(21)を介してサーバ(1)から送られてきた会員事業者と顧客の電話番号に関する情報を受信する。そして、受信した会員事業者と顧客の電話番号にコールするように電話交換設備(11)に対して指示を送る。つまり、コールバック業者(2)からコールバックすることになる。
電話交換設備(11)は顧客の電話機(3)と会員事業者の電話機(4)に対してコールし、両当事者、つまり会員事業者と顧客の双方が共にコールに応じて電話に出た(受話状態となった)ときにはじめて両者間の回線が接続され、顧客と会員事業者との間で通話が可能となる。
顧客からすれば、仲介業者やコールバック業者(2)を意識せず、会員事業者からコールバックを受けたように感じる。尚、図1において(22a)はコールバック業者(2)から顧客の電話機(3)へのコールを、(22b)はコールバック業者(2)から会員事業者へのコールをイメージとして表したものである。
電話回線が接続された後はコールバックに用いている国の電話料金がかかる。つまり、両当事者間で通話が開始されるまでは電話料金はかかってこない。もちろんインターネット(21)によりサーバ(1)からコールバック業者(2)に電話番号に関する情報を送る際に、電話回線を用いるが、インターネットは定額で常時接続されているため、別途通話料がかかるわけではない。
外国からの通話料金は、携帯電話への通話であっても国内の携帯電話の通話料金に比べて格段に安価であるため、会員事業者は携帯電話からの問い合わせに対しても安価で対応することができる。これにより、固定電話のみならず携帯電話からの問い合わせに対しても、顧客に金銭的な負担をかけることなく気軽にコールしてもらうことができる。
尚、コールバック自体は従来から知られている手法であるが、従来のコールバックシステムの場合は、まず電話をかけようとする者がコールバック業者の会員となり、自分の電話番号や料金支払い口座等を登録する。そして利用時には会員がコールバック業者に電話をかけてコールを聞いてから切断し、コールバック業者から折り返し電話がかかってきた際に、通話相手の電話番号や自分の会員パスワード等を入力し、通話相手が電話に出れば両者間の回線が繋がる。そして通話料金などは電話をかけた方が負担するというシステムであった。
本実施形態は、顧客はコールバック業者等の会員になる必要はなく、通話料も支払う必要はない。つまり、不特定の顧客が本発明の通話システムを利用することかできる点で従来のコールバックシステムとは大きく相違する。
更に、本発明で特筆すべきことは、通話する双方が相手の電話機(3),(4)の電話番号を知らなくても通話できる点にある。顧客の電話機(3)の電話番号は発信者電話番号検出装置(1d)によりサーバ(1)に検出され、コールバック業者(2)に送信されるが、会員事業者にはコールバック業者(2)からの電話を受けるだけであり、顧客の電話番号については連絡されない。したがって、仲介業者が会員事業者に顧客の電話番号を教えない限り、顧客は会員事業者に自分の電話番号を知られることがない。尚、このように秘匿性があることを、専用電話番号を掲載しているホームページや広告等に表示しておくと、顧客に良いイメージが与えられる。
顧客は料金を負担する必要がないだけでなく、自分の電話番号を会員事業者に匿性しつつ通話することができるので、気軽に問い合わせをすることができる。事業者にとっては顧客から気軽に問い合わせして貰え、顧客へのアピールの機会が増えることとなり、売上げの向上や顧客サービスの充実に繋がることとなる。
[第2実施形態]
第1実施形態は会員事業者毎に専用の電話番号を設けていた。会員事業者が商店や小事業者のような場合は、顧客からの問い合わせ電話は1台の電話機に繋がれば対応できるが、大手事業者では複数の部署を有し、問い合わせ内容により対応先の電話機が異なる場合もある。
このような場合、対応先となる電話毎に専用の電話番号を設け、顧客に該当する対応先の専用電話番号にコールしてもらうようにすれば、第1実施形態と同様に顧客と会員事業者側との通話が可能である。
しかし、電話機の数が多数である場合には、1つの会員事業者に多数の専用電話番号を設けなくてはならず経済的な負担が大きくなる。
そこで、本実施形態では会員事業者が複数の電話対応先を有している場合であっても、一つの会員事業者に複数の専用電話番号を設けることなく第1実施形態に近い効果を得ることが可能なシステムを構築した。
図6は、本実施形態の構成の概要を示した図である。基本的には第1実施形態と類似しているが、サーバ(1)が会員事業者毎の音声メッセージを記録する音声メッセージ記録装置(1e)と、該音声メッセージ記録装置(1e)に記録されている音声メッセージを音声として再生する音声メッセージ再生装置(1f)を備えている点と、顧客からの専用電話番号へのコールがサーバ(1)に着信し、一旦顧客の電話機(3)とサーバ(1)との間で電話回線が接続される点が異なる。(4a)及び(4b)は会員事業者の対応先の電話機であり、その台数は問わない。
会員事業者は会員登録時、又は電話対応先が増えた際に仲介業者に対応先となる複数の電話番号(「対応先電話番号」と呼ぶ)を連絡しておく。仲介業者はデータベース(1c)に、その会員事業者の専用電話番号と、複数の対応先電話番号と、各対応先電話番号毎に設定された対応先IDを関連づけて記録しておく。
図4A,図4Bは本実施形態で顧客(利用者)と事業者が通話できるまでの流れを示した図である。
会員事業者は第1実施形態と同様にホームページや広告,パンフレット,チラシ等に、問い合わせ先や注文先の電話番号を記載しておく。そして電話番号と共に顧客に対して本通話システムの利用の仕方を書いておく。
図5は本実施形態で用いるインターネット通信販売のホームページの一例を示した図であり、商品の説明や写真、注文ボタン等の他に、問い合わせ先となる専用電話番号と、通話システムの利用の仕方についての案内が表示されている。
利用案内については、
(A)指定された電話番号に電話すると、音声メッセージが流れる。
(B)音声メッセージを聞いて所定の対応先IDを送信する。
(C)対応先IDの送信後に電話を切る。
(D)折り返し電話がかかってくる。
(E)通話料は最初の短時間の通話料金以外はかからない。
(F)携帯電話やPHSからでも利用できる。
等の内容を開示しておけばよい。
顧客は広告やホームページ等を見て電話機(3)から専用電話番号にコールする。すると、第1実施形態と異なり顧客からのコールがサーバ(1)に着信し、通話状態となる。通話状態となっているため通話料が必要となり、この通話料は通常の電話料金の原則通りコールをした顧客の負担となる。
サーバ(1)は、コールされてきた専用電話の番号から、会員事業者を特定することができる。そして、音声メッセージ記録装置(1e)から特定された会員事業者用の音声メッセージを特定し、音声メッセージ再生装置(1f)により音声メッセージを再生する。
再生された音声メッセージは電話回線を通して顧客の電話機に送られ、顧客は音声メッセージを聞くことになる。音声メッセージの内容は会員事業者の電話での対応先を特定する対応先IDについての案内となる。対応先IDは電話機から入力可能な数字や記号を組み合わせたものであればよい。
音声メッセージの一例としては、例えば「こちらは虎ノ門電機です。お問い合わせありがとうございます。デスクトップパソコンに関するお問い合わせは*1、ノートパソコンに関するお問い合わせは*2、パソコン周辺機器に関するお問い合わせは*3、デジタルカメラに関するお問い合わせは*4を押してから電話を切って下さい。折り返し、こちらから担当の者がお電話いたします。」のようなメッセージを流す。
顧客はメッセージを聞いて希望する対応先の対応先IDを電話から入力し(上記の例であれば、仮にノートパソコンについての問い合わせであれば「*2」を入力し)、電話を切る。
本実施形態の場合は第1実施形態と異なり、顧客の電話機(3)とサーバ(1)との間で一旦電話回線が繋がり、顧客が対応先IDの入力後に回線を切断するまでの時間については通話料がかかることとなる。そして、その通話料は電話をかけた顧客の負担となる。
しかしながら、回線がつながれている時間は音声メッセージを聞いて対応先IDを送信するまでの短時間であるため顧客が負担すべき通話料は極僅かであり、顧客への心理的な悪影響は少ない。
又、専用電話番号をフリーダイヤルサービスの電話番号とし、通話料を会員事業者の負担とすれば、顧客の負担は不要となる。この場合でも会員事業者が負担する通話料は僅かである。このことは後述の第3実施形態においても同様である。
サーバ(1)は通信に使われた専用電話番号と、顧客の電話機(3)から送信されてきた対応先IDをキーとして、データベース(1c)を検索し、その専用電話番号が設定されている会員事業者で、該当する対応先IDが設定されている対応先の電話番号(対応先電話番号)を抽出する。
ここで、検索に対応先IDのみならず専用電話番号をもキーとして用いたのは、異なる会員事業者で同一の対応先IDを設定している場合があることを想定したためである。したがって、仮に全ての会員事業者で同じ対応先IDを使わないようにするのであれば、対応先IDは重複しない唯一無二のものとなるので、あえて専用電話番号を用いた検索により会員事業者を特定しなくても、対応先IDだけで対応先電話番号を抽出できることとなる。但し、このように対応先IDが重複しないように設定しようとすると、必然的に対応先IDは桁数が多く複雑になり、顧客が煩わしく感じたり、入力ミスをする危険性が高くなる。そこで本実施形態では、対応先IDの他に専用電話番号をも用いて検索することとし、対応先ID自体はできるだけシンプルなものとなるようにした。
サーバ(1)は、このようにして得た対応先電話番号と、第1実施形態と同様に発信者電話番号検出装置(1d)により得た顧客の電話機(3)の電話番号を、インターネット(21)を介してコールバック業者の受信中継装置(10)に送信する。その後は第1実施形態同様であり、受信中継装置(10)から指示を受けた電話交換機(11)が、会員企業の対応先電話番号と顧客の電話機(3)の電話番号にコールし、双方が受話状態となった際に両者間の回線を接続する。
尚、図6において(22b)及び(22c)は、会員事業者の対応先の電話機(4a)及び(4b)へのコールをイメージとして表したものである。
本実施形態では、短時間の通話料金を顧客に負担させることにはなるが、会員事業者毎の専用電話番号が1つしか設定されていなくても、会員事業者の複数の対応先へ電話を繋ぐことができる。顧客にとっても、自分が聞きたい内容を良く把握している対応先と会話でき、会員事業者内で不快な「部署のたらい回し」にされることがないという利点もある。
尚、会員事業者側で複数の電話対応先を設ける使い方は、内容により対応先を振り分ける場合に限定されるものではなく、他の振り分け方、例えば問い合わせの緊急度により「急ぐ」場合と「急がない」場合等に振り分けるようにしても良い。ちなみにこの場合、特に顧客メリットに差がない場合は殆どの顧客は「急ぐ」を選択すると思われる。そこで、「急がない」を選択した場合の顧客のメリット、例えば「料金割引」,「ポイント加算」,「プレゼント」等を設けておくと、本当に対応を急ぐ顧客以外は「急がない」を選択するようになる。
[第3実施形態]
本実施形態も第2実施形態と同様に1会員が複数の対応先を有する場合の実施形態である。但し、第2実施形態のように利用者の電話機(3)に対して対応先IDを伝える音声メッセージの記録,再生機能は有していない。
本実施形態では、音声により利用者の電話機に対応先IDを知らせる代わりに、予め会員事業者の広告やホームページに、第2実施形態における音声メッセージと同様な内容の対応先IDを明示しておく。これにより、利用者の電話機は広告やホームページを見ることにより、対応を希望する部署の対応先IDを知ることができる。図8は本実施形態で用いたホームページの画面の一例を示した図である。
ホームページ等での本システム利用の案内としては、
(A)対応先IDの表示。
(B)希望する対応先IDを選ぶ。
(C)指定された電話番号に電話し、対応先IDの送信後に電話を切る。
(D)折り返し電話がかかってくる。
(E)通話料は最初の短時間の通話料金以外はかからない。
(F)携帯電話やPHSからでも利用できる。
等の内容を開示しておけばよい。
図7は本第3実施形態の流れを示した図である。顧客は第2実施形態と同様に会員事業者の専用電話番号にコールする。するとサーバ(1)に着信するので、希望する対応先IDをサーバ(1)に送信する。そして、電話回線を切断する。
その後は第2実施形態と全く同様に、専用電話番号と対応先IDとから対応先電話番号がデータベースから抽出され、利用者の電話機の電話番号と共にインターネットを介してコールバック業者の受信中継装置に送信される。そして、コールバック業者の電話交換機から利用者の電話機と会員事業者の対応先の電話機にコールがあり、双方が受話することにより両者間の通話可能となる。
第2実施形態に対するメリットとしては、音声メッセージ記録装置(1e)や音声メッセージ再生装置(1f)が不要であるため、サーバ(1)の構成を容易にすることができる点と、音声メッセージを聞くことなく対応先IDを送信して電話を切ることができるので、顧客の電話機(3)とサーバ(1)間での通話時間を短縮でき、顧客の負担となる通話料を更に少なくすることができる点が上げられる。
[第4実施形態]
本実施形態は上記各実施形態のバリエーションとしての実施形態である。いずれの実施形態においてもコールバック業者から顧客と会員事業者の電話機にコールされるが、双方が受話状態にならないと両者間の回線が繋がらない。
そのため、顧客が専用電話番号にコールし、コールバックを待っている僅かな時間に顧客の電話機(3)に別の相手から電話がかかってくることもあり得る。そうなると、顧客の電話機は「話し中」状態となりコールバック業者(2)からのコールを着信することができず、顧客と会員事業者との通話はできない。又、移動中など電波状態が悪くなり一時的に着信できない場合も同様である。これらの場合、顧客は再度専用電話番号にコールしてコールバックを待つ必要がある。
そこで、本実施形態では顧客と会員事業者との間の回線が繋がらなかった場合に、コールバック業者から顧客と会員事業者とに再度コールさせるようにした。
再度コールさせる方法としては、コールバック業者(2)側だけで実行させる手段と、サーバ(1)をも利用して実行させる手段が考えられる。
まず、コールバック業者(2)側だけで実行させる手段では、回線が繋がらなかった際にコールバック業者(2)側でコール先の電話番号、つまり顧客と会員事業者の電話番号を保持させ、所定時間後に再度その電話番号にコール(再コール)する。そのためには、電話番号を記録しておく記録手段と、所定のタイミングでコールを指示する再コール指示手段を備えておく必要がある。これらの記録手段や再コール指示手段は、受信中継装置(10)又は電話交換機(11)の一部として構成しても良いし、別途装置を設けるようにしても良い。
一方、サーバ(1)も利用する手段の場合、回線が繋がらなかった際にコールバック業者(2)側からインターネット(21)を介してサーバ(1)に「回線接続できなかった」旨を示す信号と、接続できなかった電話番号を送信する。サーバ(1)はその信号を受信した場合は所定時間経過後に、顧客と会員事業者の電話番号を再度インターネットを介してコールバック業者(2)の受信中継装置(10)に送信する。受信中継装置(10)は前回と同様に電話交換機(11)に顧客と会員事業者の電話番号にコールするよう再び指示する。
いずれの場合でも、所定時間後にコールバック業者側からの顧客と会員事業者に再コールされる。したがって、コールバック時に顧客又は会員事業者が既に話し中の場合や、電話口に居らず着信できない場合等であっても、再コールにより回線を接続できる可能性が高くなる。
尚、繋がらない場合にコールを一旦中止するタイミング、再コールの間隔、再コールする回数の限度等は適宜定めればよい。例えば「コールして15秒経っても繋がらない場合は一旦コールを中止し、3分後に再コールする。再コールは5回まで」と定めた場合は、3分おきにコールし、5回再コールしても回線接続できない場合はコールを中止することになる。
[第5実施形態]
本実施形態も上記各実施形態のバリエーションとしての実施形態であり、会員事業者に対して複数の顧客から同時に問い合わせがある場合を考慮したものである。
問い合わせの多い会員事業者では、顧客からの電話による問い合わせ中に、他の顧客から別の問い合わせがある場合が考えられる。そのような、複数の顧客との同時対応を可能とする手段としては、会員事業者が電話会社と複数の回線を契約し、代表する電話番号にかかってきた電話を振り分けて、複数の電話機と担当者で対応している。例えば、メーカーのアフターサービス係等では3台〜10台程度の電話機と担当者を用意している。
しかしながら、複数の回線を用意しても全ての回線が使用されている間に、別の顧客から問い合わせがある場合も考えられる。この場合、会員事業者は既に話し中であるため、最後にコールした顧客は会員事業者と通話することができない。そして、その顧客は会員事業者が話し中であることがわからないため、コールバックが有るのを待ち続けることになり、ストレスがたまる。
もちろん、第4実施形態のようにコールバック業者(2)から再コールさせることにより、会員事業者の回線があいた後に回線が繋がることもあるが、会員事業者が既に対応している問い合わせが何時終了するかはわからず、所定の再コール回数制限を超過して再コールが中止される場合も考えられる。
そこで本実施形態は、会員事業者が既に顧客と電話で対応中である場合に、新たに専用電話番号をコールした他の顧客に対して「会員事業者は話し中ですぐには対応できない」旨を知らせることを可能とした。
図9は本実施形態の構成の概要を示した図である。基本構成は第1実施形態と同様であるが、サーバ(1)に通話状態判別部(1g)が備えられている点が異なる。
会員事業者は会員登録時に仲介業者に対して、自らが同時に対応できる電話回線数を「同時対応可能数」として登録する。例えばある会員事業者が5件の電話に同時に対応できるとした場合、「同時対応可能数」は「5」となる。登録された「同時対応可能数」はサーバ(1)の通話状態判別部(1g)に記録される。
この通話状態判別部(1g)は各会員事業者の回線使用状況を判断するための部位であり、各会員事業者の「現状通話数」も記録する。ここで、「現状通話数」とは会員事業者が現時点において何件対応中であるかを判別するための係数であり、全く電話対応していないときには「0」、1件対応中には「1」、2件対応中には「2」という数値になる。詳しくは後述する。通話状態判別部(1g)は更に上記の「同時対応可能数」と「現状通話数」とを比較する手段を有している。
通話状態判別部(1g)に記録されている「現状通話数」はコールバック業者(2)からの情報により変化する。顧客と事業者との回線が接続されるとコールバック業者(2)からインターネット(21)を介してサーバ(1)に「接続した」旨を示す信号が接続した電話番号と共に送られる。そして、顧客と事業者との通話が終了して回線が切断されると、コールバック業者(2)からインターネット(21)を介してサーバ(1)に「切断した」旨を示す信号が接続していた電話番号と共に送られる。本実施形態ではコールバック業者(2)からサーバ(1)にこのような情報を送信する機能はコールバック業者(2)の受信中継装置(10)に兼ねさせたが、別途情報送信用の装置を設けても良い。尚、「現状通話数」把握のために送受信される電話番号としては会員事業者の電話番号を用いるのが普通であるが、サーバ(1)等に利用者の電話番号と会員事業者の電話番号との照合手段を有しているのであれば、利用者の電話番号を用いることも可能である。
サーバ(1)はコールバック業者(2)からの連絡されてきた電話番号と「接続した」又は「切断した」という信号を受信し、通話状態判別部(1g)は受信した信号に応じて該当する会員事業者の現状通話数を更新する。
つまり、電話番号から会員事業者を特定することができる。そして、「接続した」という信号を受ける度に該当する会員事業者の現状通話数に「1」をプラスする。又、「切断した」という信号を受信するたびに該当する会員事業者の現状通話数から「1」をマイナスする。つまり記録される現状通話数が、現在通話中の数と同じ値となる。
これによれば、サーバ(1)は通話状態判別部(1g)で、「現状通話数」が「同時対応可能数」とを比較させることにより各会員事業者について予め登録されている数の回線が全て使用されているか否かを判断することができる。
つまり、「現状通話数」が「同時対応可能数」未満である場合には、「空いている回線があり接続可能である」と判断して上記の各実施形態と同様に通常にコールバックのための処理を行う。そして、「現状通話数」が「同時対応可能数」に達した場合には「全ての回線が使われている」と判断してコールバックのための処理は行わず、顧客からのコールに対して「話し中」のコール音を流す。
例えばある会員事業者が5件の電話に同時に対応できるとした場合、現状通話数が「0」,「1」,「2」,「3」,「4」の場合は、通常のコール音が鳴り、通常通りコールバックが行われるが、現状通話数が「5」に達すると通話状態判別部はその会員事業者の対応能力の限界に達したと判断する。そして、サーバ(1)は現状通話数が「5」である間(現状通話数と同時対応可能数とが同じ値である間)は、当該会員事業者に対して顧客から新たにコールが有っても着信させずに「話し中」のコール音を流し、コールバックのための処理は行わない。
「話し中」のコール音を聞いた顧客は、会員事業者が話し中であることを知ることができるので、時間をおいてかけ直すことができる。したがって、徒にいつになるかわからないコールバックを待ち続ける必要が無い。よって、顧客は時間を無駄にすることが無く、ストレスもたまらない。
尚、「話し中」コール音を鳴らせる代わりに、着信させて「ただ今、電話が混み合っております。しばらくしてからお掛け直し下さい。」等の音声メッセージを送るようにしても良い。只、その音声メッセージを流している間の通話料が必要となってしまうので、経費を抑えるという意味では着信させずに「話し中」コール音を鳴らせる方が好ましい。
又、実施形態は話し中の処理について第1実施形態を例に取って説明したが、第2実施形態や第3実施形態にも同様に適用することができる。
[第6実施形態]
本実施形態は第1実施形態のバリエーションである。第1実施形態では、サーバ(1)がデータベース(1c)を用いて専用電話番号から会員事業者の電話番号を求め、求められた会員事業者の電話番号を、インターネットを介してコールバック業者(2)に送信していた。
しかしながら、コールバック業者(2)側でデータベースを備えており、専用電話番号と会員事業者の電話番号との照合が可能で有れば、必ずしもサーバ(1)にデータベース(1c)を設ける必要はない。本実施形態は、そのようにコールバック業者(2)側にデータベースを備えた第1実施形態の変形例である。
図10は本第6実施形態の構成の概要を示した図である。図中において、(10a)はコールバック業者(2)のデータベースであり、第1実施形態におけるサーバ(1)のデータベースと同様に専用電話番号と会員事業者の電話番号とを記録しており、専用電話番号をキーとして検索することにより会員事業者の電話番号を抽出することができる。データベース(10a)への登録は会員事業者が直接行うようにしても良いし、仲介業者が行うようにしても良い。
尚、コールバック業者(2)のデータベース(10a)は図10に示したように受信中継装置(10)の一部として構成しても良いし、受信中継装置(10)とは別にコールバック業者用サーバを設置し、その一部として構成しても良い。コールバック業者(2)がデータベース(10a)を有しているため、仲介業者のサーバ(1)には電話番号照会のためのデータベースは不要となる。よって、本実施形態では仲介業者のサーバ(1)にはデータベースは設けていない。
図11は本実施形態の流れを示した図である。顧客の行う操作自体は第1実施形態と同じである。仲介業者のサーバ(1)は第1実施形態と異なり、専用電話番号から会員事業者の電話番号を照会することなく、専用電話番号自体を顧客の電話番号と共にコールバック業者(2)に送信する。
コールバック業者(2)は、受信した専用電話番号をキーとしてデータベース(10a)を検索し、該当する会員事業者の電話番号を抽出する。その後は第1実施形態と同様に電話交換機(11)に指示を出して会員事業者の電話番号と顧客の電話番号にコールさせ、会員事業者と電話番号との通話を可能とする。
以上述べたように本実施形態の通話システムにより、携帯電話からの問い合わせに対しても顧客に通話料金を全く又は殆ど負担させることなく対応できる。そのため、携帯電話を利用する顧客も気軽に問い合わせや注文等を行うことができる。しかも、事業者が負担する通話料金を安価であるので、大きな負担とはならない。
また、顧客の電話番号は通話先の事業者には知られないため、顧客は事業者に対して個人情報を秘匿しつつ安心して通話することができる。
[第7実施形態]
図12は本発明の第7実施形態に係るシステムの構成を説明する図である。図中において、(1)はコールバック業者又は仲介者が設置しているサーバであり、通信インターフェイス(1a)を介してインターネット(21)に接続されている。
サーバ(1)はwebページを記録することができ、インターネットサーバ(webサーバ)としても機能する。(1b)はwebページを記録するwebページ記録部である。
又、サーバ(1)は電話番号を記録したデータベース(1c)を備える。データベース(1c)に記録する電話番号については後述する。
サーバ(1)はコールバック業者が所有,管理するものでも良いし、レンタルサーバ等を利用したものであってもよい。更に、コールバック業者と提携する仲介業者が所有,設置,管理等するものであっても良い。
そして、サーバ(1)は物理的に1台のコンピュータであっても良いし、役割を分担させた複数台のコンピュータにより構成されたものであっても良い。又、図12では便宜上、通信インターフェイス(1a),webページ記録部(1b),データベース(1c)はサーバ(1)を示す図の中に表示しているが、必ずしもサーバ(1)となるコンピュータ内に内蔵している必要はなく、これらの装置が物理的にはコンピュータとは別体であっても、該コンピュータに接続されることにより全体として実施例のサーバの一部として機能すれば足りる。又、物理的に1つの装置が複数の装置の機能を備えていても良い。
サーバ(1)の設置場所は会員の所在する国でも良いし、コールバック業者の所在する国でも良いし、いずれでもない第三国であっても良い。
(2)はコールバック業者である。受信中継装置(10)と電話交換機(11)を備えている。コールバック業者は通話料金の安い国の業者であることが一般的であるが、そのような業者と提携する国内の業者であっても良い。(10)はコールバック業者(2)の受信中継装置であり、インターネット(21)を介してサーバ(1)との間で情報を伝達することができる。又、受信中継装置は(10)は、電話交換設備(11)に接続されている。
電話交換設備(11)は受信中継装置(10)からの指示により、指定された複数の電話番号に対して電話をかけて回線を繋ぐことができる。
(3)は会員となっている利用者の携帯電話である。(4)は通話相手の電話機であり、固定電話でも携帯電話でも良い。
本システムでも利用者は予め会員登録を行う。登録に際しては、住所,氏名,連絡先,使用している携帯電話の電話番号の他に支払い関係の情報、例えばクレジットカードの番号と有効期限等の情報を登録する。
登録が完了すると、会員毎の携帯電話用webページ(以下「専用webページという」)が作成され、サーバ(1)に記録される。つまりサーバはwebサーバとしても機能することとなる。そしてデータベース(1c)には、登録した会員の電話電話番号と、専用webページのURLとが関連付けて記録される。
図13は専用webページの画面一例を示した図である。作成された直後は通話相手についての情報は登録されておらず、会員自らがアクセスして通話相手についての情報を登録する。登録は携帯電話を使うのが一般的であるが、必要ならパソコン等の端末からアクセスして登録することもできる。
登録時には専用webページ画面の「登録」を選択し、接続先の電話番号と名称を入力して送信する。名称は接続先が誰であるのかがわかりさえすればよいので、例えば氏名,氏,名,愛称,イニシャル,略称,部署名等を適当に登録すればよい。
登録が完了した接続先は専用webページ上に一覧として表示される。このようにして、コールバックによる通話を予定している接続先については予め登録しておくことができる。登録できる件数は特に制限を設けておらず、専用webページの1画面で表示しきれない場合は、スクロールさせて接続先を表示させることができる。
登録済みの接続先を、接続先一覧から消去する場合には、「削除」を選択して、登録済みの任意の接続先を選択して消去することができる。
このようにして会員は自分用の専用webページに、通話相手を任意に登録又は削除することができる。
通話する際には、会員は携帯電話を用いて予め連絡されている自分の専用webページにアクセスする。すると、先述の図13のような画面が表示される。会員は画面上で、携帯電話のスクロールボタン等で通話先を選択して送信する。送信した後は、回線を切断してコールバックがあるのを待つ。
前記したサーバ(1)のデータベース(1c)は、会員の専用webページと、登録されている会員の電話番号とを関連づけて記憶しており、専用webページのURLをキーとした検索により、それに対応する会員の電話番号を抽出することができる。
するとサーバ(1)はアクセスされた専用webページのURLから、その専用webページを使用する会員の電話番号を抽出する。そして、会員が専用webページで選択した通話相手の電話番号を抽出する。
そしてこのようにして得られた会員の電話番号と通話相手の電話番号とを含んだ情報を、インターネットを介してコールバック業者に送信する。
尚、コールバック業者がコールバック時に会員の暗証番号を要求しているような場合には、サーバ(1)に予め会員毎の暗証番号も記録させておき、前記の電話番号に加えて暗証番号もコールバック業者に送信するようにすればよい。
コールバック業者(2)の受信中継装置(10)は、インターネット(21)を介してサーバ(1)から送られてきた会員及び通話相手の電話番号に関する情報を受信する。そして、受信した情報に基づいて会員と通話相手の双方の電話番号にコールするように電話交換設備(11)に対して指示を送る。
電話交換設備(11)は会員の電話機(3)と通話相手の電話機(4)に対してコールし、両当事者、つまり会員と通話相手の双方が共にコールに応じて電話に出た(受話状態となった)ときにはじめて両者間の回線が接続され、顧客と会員事業者との間で通話が可能となる。
電話回線が接続された後はコールバックに用いている国の電話料金がかかる。つまり、両当事者間で通話が開始されるまでは電話料金はかかってこない。もちろんインターネット(21)によりサーバ(1)からコールバック業者(2)に電話番号に関する情報を送る際に電話回線を用いるが、インターネットは定額で常時接続されているため、別途通話料がかかるわけではない。
外国からの通話料金は、携帯電話への通話であっても国内の携帯電話の通話料金に比べて格段に安価であるため、会員は携帯電話を利用した通話であっても安価で対応することができ金銭的な負担が少なくなる。
なお、本実施形態においてはコールバック業者から会員と通話相手の電話機にコールされるが、双方が受話状態にならないと両者間の回線が繋がらない。そのため、会員がコールバックを待っている僅かな時間に顧客の電話機(3)に別の相手から電話がかかってくることや、通話相手が話し中である場合もあり得る。そうなると、コールバック業者(2)からのコールを着信することができず、会員と通話相手との通話はできない。又、移動中など電波状態が悪くなり一時的に着信できない場合も同様である。これらの場合、会員は再度専用webページにアクセスしてコールバックを待つ必要がある。
そこで、会員と通話相手との間の回線が繋がらなかった場合には、コールバック業者から会員と通話相手とに再度コールすることが好適である。
再度コールさせる方法としては、コールバック業者(2)側だけで実行させる手段と、サーバ(1)をも利用して実行させる手段が考えられる。
まず、コールバック業者(2)側だけで実行させる手段では、回線が繋がらなかった際にコールバック業者(2)側でコール先の電話番号、つまり会員と通話相手の電話番号を保持させ、所定時間後に再度その電話番号にコール(再コール)する。そのためには、電話番号を記録しておく記録手段と、所定のタイミングでコールを指示する再コール指示手段を備えておく必要がある。これらの記録手段や再コール指示手段は、受信中継装置(10)又は電話交換機(11)の一部として構成しても良いし、別途装置を設けるようにしても良い。
一方、サーバ(1)も利用する手段の場合、回線が繋がらなかった際にコールバック業者(2)側からインターネット(21)を介してサーバ(1)に「回線接続できなかった」旨を示す信号と、接続できなかった電話番号を送信する。サーバ(1)はその信号を受信した場合は所定時間経過後に、会員と通話相手の電話番号を再度インターネットを介してコールバック業者(2)の受信中継装置(10)に送信する。受信中継装置(10)は前回と同様に電話交換機(11)に会員と通話相手の電話番号にコールするよう再び指示する。
いずれの場合でも、所定時間後にコールバック業者側からの会員と通話相手に再コールされる。したがって、コールバック時に会員又は通話相手が既に話し中の場合や、電話口に居らず着信できない場合等であっても、再コールにより回線を接続できる可能性が高くなる。
尚、繋がらない場合にコールを一旦中止するタイミング、再コールの間隔、再コールする回数の限度等は適宜定めればよい。例えば「コールして15秒経っても繋がらない場合は一旦コールを中止し、3分後に再コールする。再コールは5回まで」と定めた場合は、3分おきにコールし、5回再コールしても回線接続できない場合はコールを中止することになる。
本実施形態によれば、携帯電話からコールバックを用いて通話する際に、容易且つ正確に希望する相手との通話を可能とする通話システムを提供することができる。
[第8実施形態]
次に本発明に係るサーバの第8実施形態について、図15を用いて説明する。図15は、本実施形態に係るサーバを提供可能な通信システムを示す図である。
<システム構成>
図15に示すシステムにおいて、サーバ1501は、データベース1502と一体となって動作するウェブサーバであって、インターネット1503に接続可能である。
これにより、HTMLブラウザを搭載した、iモード(登録商標)やJ−SKY Web(登録商標)を利用した日本の通信キャリア向け携帯電話1504及び韓国の通信キャリアを利用する携帯電話1505からは、インターネット1503を介して直接サーバ1501にアクセスすることが可能である。
一方、WAPブラウザを搭載した、中国やイギリスやアメリカなどの通信キャリア向け携帯電話1507〜1509からは、WAP(Wireless Application Protocol)サーバ1506を介してサーバ1501にアクセスすることが可能である。
なお、ここでは、日本、韓国、中国、イギリス、アメリカからの発信を例に述べるが、本願発明はこれに限定されるものではなく、ヨーロッパ各地の他、シンガポール、台湾、マレーシア、タイ、フィリピン、インド、オーストラリア、ニュージーランド、ブラジルなど、世界のあらゆる国から携帯電話を用いて本発明に係るサービスを利用することが可能である。
また、サーバ1501は、スイッチサーバ(交換器用サーバ)1510、スイッチサーバ1513、スイッチサーバ1516と専用線(またはセキュリティーの問題がなければインターネットでもよい)を介して通信可能となっている。スイッチサーバ1510は外部からのコマンドを受けて交換器1511を制御することができる。交換器1511は、キャリアAと契約関係にあり、キャリアAに通話料を支払うことで世界各地の電話との間で通話が可能となっている。また、交換器1511は、一般的なコールバックサービスにも対応しており、2つの発呼先に対してそれぞれ発呼して、その間の回線を接続することが可能である。
これにより、サーバ1501からスイッチサーバ1510に対して2つの発呼先電話番号及び発呼指示を送ると、スイッチサーバ1510がその命令を解釈して交換器1511を制御し、キャリアAを通じてそれぞれの発呼先に発呼して回線を接続し、2つの発呼先同士の通話を実現する。
このスイッチサーバ1510、交換器1511、キャリアAの関係は、そのまま、スイッチサーバ1513、交換器1514、キャリアB、及びスイッチサーバ1516、交換器1517、キャリアCにも当てはまる。すなわち、スイッチサーバ1513,1516は、スイッチサーバ1510と実質的に同じ構成であり、交換器1514,1517も、交換器1511と実質的に同じ構成である。
なお、ここではサーバ1501は一般のWebサーバとして説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、WAPを用いて通信を行う携帯電話を対象としたWAPサーバでもよい。その場合、画面表示用データはWML(Wireless Markup Language)で記述されることとなる。
<サービス提供動作>
サーバ1501がいずれかの携帯電話からアクセスを受けると、まず、画面表示モジュール1501aがユーザID及びパスワードの入力を促す画面データをデータベース1502の画面表示用データ1502cから読出し、その携帯電話に送信し携帯電話の画面上にダイアログを表示させる。
携帯電話のユーザは、ボタンを操作してユーザID及びパスワードを入力し、サーバ1501に送信する。
なお、サーバ1501が携帯電話から識別情報を自動的に取得できる構成であれば、ユーザIDの入力は不要である。一方、パスワードの入力を不要にすることも可能である。
サーバ1501は、ユーザIDやパスワードなどの識別情報を取得すると、その識別情報から、アクセスしてきた携帯電話の電話番号を割出し、かつ、その識別情報に関連づけられた呼出先電話番号リストを携帯電話に提示する。
具体的には、データベース1502のテーブル1502aを参照することによって、ユーザIDから、電話番号を検索する。更に、そのユーザIDには、テーブル1502bに対するポインタが登録されており、サーバ1501は、そのユーザが通話相手として登録している呼出先電話番号のリストをテーブル1502bから読出す。
そして、ユーザIDの入力に応答して、その呼出先リストを携帯電話に対して返送し、携帯電話の画面上に表示させる。携帯電話のユーザは、その画面をみて、ボタン等を操作することにより、呼出先リストの中から、通話したい相手を特定する。
サーバ1501は、携帯電話から呼出先の特定情報を取得すると、次に、その携帯電話(発信元)と、その呼出先とに発呼した場合に最も通話料が安くなるキャリアを判定する。この判定は、キャリア選択モジュール1501bがテーブル1502dを参照することにより行われる。テーブル1502には、各キャリアの通話料算出方法が記憶されている。キャリア選択モジュール1501bは、それぞれのキャリアを利用して交換器から発信元と呼出先に発呼した場合の通話料を概算し比較することで、最も通話料が少なくなるキャリアを決定する。
次に、サーバ1501は、決定されたキャリアに関連するスイッチサーバに対して発信元と呼出先を表す2つの発呼先電話番号と発呼指示とを送る。すなわち、キャリアAを利用することに決定した場合には、サーバ1510に、キャリアBの場合はサーバ1513に、キャリアCの場合はサーバ1516に発呼指示を送る。
なお、XMLによって記述されたデータを送信することによってサーバ1501からスイッチサーバ1510に発信元及び呼出先の電話番号を通知しても良い。また、サーバ1501が、キャリアを指定する情報を携帯電話から受信し、指定されたキャリアに対応するスイッチサーバに、2つの発呼先電話番号を送信する構成でもよい。
サーバ1510は、発呼指示と発呼先電話番号を受信すると、交換器1511を制御して、それぞれの電話番号に発呼し、両方の電話番号で着呼があれば、回線を接続して互いに通話可能とする。
すなわち、サーバ1501は、発信元電話番号及び呼出先電話番号のそれぞれに対して交換器に発呼させるために、発信元電話番号及び呼出先電話番号をサーバ1510,1513,1516のいずれかに送信する。
なお、ここでは、サーバ1501がインターネットを介してウェブコンテンツを送信することとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、サーバ1501が、携帯電話からメールを受信し、そのメールを解析して、交換器に2つの発呼先電話番号を通知することも可能である。例えば、サーバ1501は、携帯電話からのメールを受信するメーラーと、携帯電話のメールアドレスと電話番号とを対応付けるテーブルとを有し、受信したメールの内容から発信元及び呼出先の電話番号を判定すればよい。そして、このシステムを利用したいユーザに対し、予めメールのタイトル欄に呼出先の電話番号を入力するように指示しておき、サーバ1501は、そのタイトル欄を見ることで呼出先を特定できる構成とすればよい。或は、メールのタイトル欄に発信元の電話番号を入力し、本文欄に呼出先の電話番号を入力するようにユーザとの間で取決めておき、サーバ1501で、それぞれの欄を解析して発信元及び呼出先の電話番号を抽出しても良い。
以上説明したように、本実施形態によれば、世界中に存在する携帯電話同士、または携帯電話と固定電話との間の通話を格安で行うことができる。例えば、中国から日本に携帯電話を使って国際電話を行うと、現在1分間200円の通話料がかかるが、本実施形態を利用すれば、日本の携帯電話から中国に国際電話をする場合とほぼ同様の料金(1分間60円程度)で通話を行うことができる。
また、本実施形態によれば、会社と上記サーバ1501とで契約を結び、取引先の電話番号リストをデータベース1502に登録し、社員に対してサーバ1501を利用するためのIDを与えれるという利用の仕方が考えられる。そのようにすれば、個人が所有する携帯電話から仕事用の通話を行う場合に、仕事関係の電話番号を個人所有の携帯電話に登録する必要が無い。また、会社は、各社員に対して仕事用の携帯電話を配布する必要も、その使用履歴をチェックする必要もなくなる。また、仕事関係の通話とプライベートの通話とを明確に区別できるから、上記のようなシステムを利用した通話料金は全て会社が支払うようにすれば、会社にとっても個人にとっても不満を感じることなく通話料を支払うことができる。
また、本実施形態に係るシステムを利用すれば、ユーザが所有する携帯電話の種類にかかわらず、様々なキャリアを利用することができる。例えば、NTTdocomo(登録商標)の携帯電話同士の通話であっても、本システムを利用して、vodafone(登録商標)の交換器から両者の携帯電話に発呼するようにすれば、vodafone(登録商標)のみに通話料が発生することになる。したがって、この仕組みを利用すれば、携帯電話を用いたサービスの提供がより一層多彩になる。

Claims (4)

  1. インターネットに接続され、ユーザに通話サービスを提供するサーバと、
    複数の通信キャリアを利用して発呼するための複数の交換機サーバと、
    前記複数の通信キャリアのそれぞれの料金体系として通信キャリアごとの通話料算出方法を登録した料金算出方法テーブルと、
    を備えた通話システムであって、
    該サーバは、
    インターネットサーバとしての機能を有し、ユーザ毎の電話帳を表示し、発呼する電話番号を選択させるための専用webページを記録するwebページ記録部と、
    ユーザの電話番号と、ユーザの電話帳と、ユーザの専用webページのURLとを関連づけて記録するデータベースと、
    アクセスされた専用webページのURLをキーとして前記データベースを検索することにより前記専用webページを利用するユーザの電話番号を抽出し、該ユーザの電話番号と、前記専用webページにおいて電話帳から選択された電話番号と、前記料金算出方法テーブル内の通信キャリアごとの前記通話料算出方法とを参照して、それぞれのキャリアを利用して交換器からそれら2つの電話番号に発呼した場合の通話料を概算し比較することにより、何れの通信キャリアを利用してそれらの電話番号に発呼すれば最も通話料が安いかを判定する判定手段と、
    前記判定手段で判定した通信キャリアに対応する交換器サーバに対して、前記電話番号を送信し、発呼させる手段と、
    を備えたことを特徴とする通話システム。
  2. 複数の通信キャリアを利用して発呼するための複数の交換機サーバと、前記複数の通信キャリアのそれぞれの料金体系として通信キャリアごとの通話料算出方法を登録した料金算出方法テーブルと、インターネットとに接続され、ユーザに通話サービスを提供するサーバであって、
    インターネットサーバとしての機能を有し、ユーザ毎の電話帳を表示するための専用webページを記録するwebページ記録部と、
    ユーザの電話番号と、ユーザの電話帳と、ユーザの専用webページのURLとを関連づけて記録するデータベースと、
    アクセスされた専用webページのURLをキーとして前記データベースを検索することにより前記専用webページを利用するユーザの電話番号を抽出し、該ユーザの電話番号と、前記専用webページにおいて電話帳から選択された電話番号と、前記料金算出方法テーブル内の通信キャリアごとの前記通話料算出方法とを参照して、それぞれのキャリアを利用して交換器からそれら2つの電話番号に発呼した場合の通話料を概算し比較することにより、何れの通信キャリアを利用してそれらの電話番号に発呼すれば最も通話料が安いかを判定する判定手段と、
    前記判定手段で判定した通信キャリアに対応する交換器サーバに対して、前記電話番号を送信し、発呼させる手段と、
    を備えたことを特徴とする通話システム用サーバ。
  3. ネットワークを介して携帯電話からアクセス可能なサーバであって、
    複数の通信キャリアを利用して発呼するための複数の交換機サーバと接続されており、
    発信元としての電話番号と、その発信元から呼出すことのできる呼出先の電話番号リストとを対応して記憶する呼出先テーブルと、
    ネットワークを介してアクセスしてきた携帯電話の電話番号を取得する取得手段と、
    前記呼出先テーブルを参照して、前記取得手段で取得した前記電話番号を発信元とした場合の呼出先の電話番号リストを導き出す導出手段と、
    前記携帯電話に対し、前記導出手段で導出した呼出先の電話番号リストを送信する手段と、
    前記電話番号リストに含まれる電話番号のうち、呼出すべき電話番号を前記携帯電話から受信する手段と、
    前記複数の通信キャリアのそれぞれの料金体系として通信キャリアごとの通話料算出方法を登録した料金算出方法テーブルと、
    前記取得手段で取得した電話番号及び前記受信手段で受信した電話番号、並びに前記料金算出方法テーブル内の通信キャリアごとの前記通話料算出方法を参照して、それぞれのキャリアを利用して交換器からそれら2つの電話番号に発呼した場合の通話料を概算し比較することにより、何れの通信キャリアを利用して、それらの電話番号に発呼すれば最も通話料が安いかを判定する判定手段と、
    前記判定手段で判定した通信キャリアに対応する交換器サーバを用いて発呼するように、前記取得手段で取得した電話番号及び前記受信手段で受信した電話番号を、対応する交換器サーバに送信する手段と、
    を有することを特徴とするサーバ。
  4. ネットワークを介して通信可能な携帯電話と、携帯通信用サーバと、複数の通信キャリアを利用して発呼するための複数の交換機サーバと、前記複数の通信キャリアのそれぞれの料金体系として通信キャリアごとの通話料算出方法を登録した料金算出方法テーブルと、を用いて行われる通信方法であって、
    サーバが、ネットワークを介してアクセスしてきた携帯電話の電話番号を取得する取得ステップと、
    サーバが、前記取得ステップで取得した前記電話番号を発信元とした場合の呼出先の電話番号リストを、前記携帯電話に対して送信するステップと、
    前記電話番号リストに含まれる電話番号のうち、呼出すべき電話番号を前記携帯電話から受信する受信ステップと、
    取得した前記電話番号及び受信した前記電話番号、並びに前記料金算出方法テーブル内の通信キャリアごとの前記通話料算出方法を参照して、それぞれのキャリアを利用して交換器からそれら2つの電話番号に発呼した場合の通話料を概算し比較することにより、何れの通信キャリアを利用して、それらの電話番号に発呼すれば最も通話料が安いかを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップで判定した通信キャリアに対応する前記交換器サーバを制御することにより、前記取得ステップで取得した電話番号及び前記受信ステップで受信した電話番号のそれぞれに発呼して、それぞれの電話番号の電話同士で会話できるように、接続するステップと、
    を含むことを特徴とする通信方法。
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