JP4484488B2 - 流体バルブの駆動機構 - Google Patents

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Description

本発明は、弁軸を所定角度だけ回転させることにより、その開閉又は流量制御を行なう複数の流体バルブを駆動させるための流体バルブの駆動機構に関する。
弁軸を回転させることにより、その開閉又は流量制御を行なう流体バルブとして、例えば、急速開閉型ダイヤフラム弁、ボール弁、バタフライ弁等がある。
例えば、急速開閉型ダイヤフラム弁は、上面に開口部を有し、内部の流路が弁座によって二分された弁体、弁体の開口部を覆うダイヤフラム、ダイヤフラムを弁体に固定するボンネット、ボンネットに回転自在に軸支された弁軸、この弁軸にカム機構を介在して軸方向に往復可能に連結され、その下部にダイヤフラムが取り付けられたコンプレッサ等からなる。
カム機構は、弁軸に直交方向に取り付けられたカムピンと、弁軸を軸方向に摺動自在にかつ周方向に回転自在に外嵌するカム筒とから形成される。カム筒は、そのガイドピンがボンネットのガイド溝に係合することにより、周方向に回転不能である。カム筒の下部には、コンプレッサの上部が掛け止めされる。カム筒にはカムピンが嵌合するカム溝が配設され、カム溝は、軸心との直交面に対し斜めに延びる斜行域と、この斜行域の下端及び上端にそれぞれ配設された全開域及び全閉域とからなる。
そして、全開時には、弁軸のカムピンがカム溝の全開域まで移動し、これにより、カム筒がダイヤフラムを引き上げて、ダイヤフラム弁を開弁させる。また、全閉時には弁軸のカムピンがカム溝の全閉域まで移動し、カム筒がダイヤフラムを押し下げて、ダイヤフラム弁を閉弁させる(例えば、特許文献1参照)。
従来、1つの流路を分岐させ、この分岐された2つの流路の開閉又は流量制御を行なう場合には、Y形の分岐管を接続し、その出口に2つの急速開閉型ダイヤフラム弁等をそれぞれ取り付ける。そして、この急速開閉型ダイヤフラム弁等に1つずつ取り付けられた各手動ハンドル、油圧シリンダ機構、電動機構、空気シリンダ機構、手動ギア機構等を別々に操作して、分岐された流路の開閉又は流量制御を行っている。
一方、上述した従来の急速開閉型ダイヤフラム弁は、カムピンが全開時にはカム溝の全開域に、また全閉時には全閉域に入り込むことにより、弁がそれぞれ全開位置及び全閉位置に保持される。また、全閉時にはダイヤフラムが弁体の弁座に圧接されるため、弾性材からなるダイヤフラムの反発力により、カムピンとカム溝との間に摩擦力が発生し、ダイヤフラム弁は全閉位置に安定的に保持される。しかしながら、全開時には、カムピンがカム溝の全開域から閉弁方向に動きだすことがあり、ダイヤフラム弁を全開位置に確実に保持することができないという問題がある。
このため、ダイヤフラムが弁座に圧接されていない全開時等に、カムピンがカム溝の全開域から閉弁方向に動きだすことを防止するため、ロック機構を内部に装備したものがある(例えば、特許文献1参照)。このロック機構は、ばね力によりボールを突出させ、このボールを上述のカム溝に係止させるようにしたものである。
特開2001−146977号公報(第3−4頁、第1−5図)
上述のように、従来の弁軸を回転させることにより、その開閉又は流量制御を行なう複数の流体バルブを駆動させるための流体バルブの駆動機構は、各流体バルブに取り付けられた手動ハンドル等を別々に操作して、分岐された流路の開閉又は流量制御を行なうものである。このため、これら複数のハンドル等を同時に操作しなければならず、操作性が極めて悪いという問題がある。
また、この流体バルブを駆動させるためのハンドル等が、各バルブに1つずつ取り付けられているため、複数の流体バルブを近接させて取り付けることができず、装置全体が大型化すると共に、特に油圧シリンダ機構、電動機構、空気シリンダ機構、ギア機構等を用いる場合には、製造コスト高になるという問題がある。
一方、従来の急速開閉型ダイヤフラム弁は、ダイヤフラムが弁座に圧接されていない全開時等に、カムピンがカム溝の全開域から閉弁方向に動きだすことを防止するため、ロック機構を内部に装備している。しかしながら、このロック機構は、ばね力によりボールを突出させ、このボールをカム溝に係止させるだけのものであるから、ロック力が強固とまでは言えず、また、ダイヤフラム弁の内部構造も複雑になり、製造コスト高を招くという問題もある。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、複数の流体バルブを1つのハンドル等より駆動可能として流体バルブの操作性を著しく向上させ、また、装置の小型化と製造コストの削減を図ると共に、流体バルブを極めて強固にロックすることができる流体バルブの駆動機構を提供することを課題とする。
上述の課題を解決するために、本発明が採用する手段は、弁軸を所定角度だけ回転させることにより開閉又は流量制御を行なう複数の流体バルブを駆動させるための流体バルブの駆動機構であって、この流体バルブの駆動機構は、弁軸に固定される従動アームと、従動アームを回転駆動させる1つの駆動ロータとを備え、複数の流体バルブの弁軸は、同方向に略平行に配設され、従動アームは、軸心方向に直線状に延びるスリット又は溝と、スリット又は溝の両側の外周部に配設された凹円弧部とを有し、駆動ロータは、凹円弧部と略同一半径に形成された凸円弧部を回転軸と同軸に有すると共に、スリット又は溝と摺動自在に噛合して従動アームを回転駆動させるピンを凸円弧部よりも半径方向外側の位置に有する一方、従動アームの回転停止時に凸円弧部を従動アームの凹円弧部に摺動自在に噛合させることにある。
上記手段において、駆動ロータのピンを従動アームのスリット又は溝(以下、スリット等ともいう)に噛合させて、駆動ロータを回転させることにより、弁軸を所定角度だけ回転させ、流体バルブの開閉又は流量制御を行なうことができる。すなわち、1つの駆動ロータにより、複数の流体バルブの開閉又は流量制御を行なうことができる。これに伴って、従来は流体バルブの数だけ必要であった手動ハンドル、油圧シリンダ機構、電動機構、空気シリンダ機構、手動ギア機構等を、1つだけ配設すれば済むようになる。
一方、従動アームの回転停止時に、駆動ロータの凸円弧部を従動アームの凹円弧部に噛合させるから、従動アームは、その回転停止時に駆動ロータの凸円弧部により強固にロックされる。
好ましくは、スリット又は溝は、弁軸の所定角度の一側又は両側において駆動ロータのピンのピッチ円の接線方向に開口している。このような従動アームのスリット等を配設することにより、駆動ロータの一方向の回転によって、複数の流体バルブを同じピンより連続的に作動させることが可能となる。
さらに好ましくは、スリット又は溝は、1つのピンを介在させて略同一接線上に位置し、かつ反対向きに開口している。このような従動アームのスリット等を配設することにより、駆動ロータの一方向の回転によって、複数の流体バルブをこの1つのピンにより、間隔を置かずに連続的に作動させることができる。
好ましくは、従動アームは、個別のピンにより回転駆動される。このようにすることにより、複数の流体バルブを同時に作動させることができる。
好ましくは、流体バルブは、2つで一組を成し、この2つの流体バルブは、弁軸の同一方向の回転に対し開閉動作又は流量の大小が互いに逆である。このようにすることにより、流体の流れを、2つで一組の流体バルブの間で相互に切り換えることができる。
例えば、弁軸の所定角度は、略90°である。
例えば、流体バルブは、ダイヤフラム弁、ボール弁、バタフライ弁のいずれかからなる。
好ましくは、上記ダイヤフラム弁は、流入口を共通にする一体型の弁体を備える。このようにすることにより、複数の流体バルブからなる装置全体を、一段と小型化することができる。
例えば、駆動ロータの回転軸は、手動ハンドル、油圧シリンダ機構、電動機構、空気シリンダ機構、手動ギア機構のいずれかにより回転駆動される。
本発明の流体バルブの駆動機構は、弁軸を所定角度だけ回転させることにより開閉又は流量制御を行なう複数の流体バルブを駆動させるための流体バルブの駆動機構であって、この流体バルブの駆動機構は、弁軸に固定される従動アームと、従動アームを回転駆動させる1つの駆動ロータとを備え、複数の流体バルブの弁軸は、同方向に略平行に配設され、従動アームは、軸心方向に直線状に延びるスリット又は溝と、スリット又は溝の両側の外周部に配設された凹円弧部とを有し、駆動ロータは、凹円弧部と略同一半径に形成された凸円弧部を回転軸と同軸に有すると共に、スリット又は溝と摺動自在に噛合して従動アームを回転駆動させるピンを凸円弧部よりも半径方向外側の位置に有する一方、従動アームの回転停止時に凸円弧部を従動アームの凹円弧部に摺動自在に噛合させる。
したがって、複数の流体バルブを1つのハンドル等より駆動可能として流体バルブの操作性を著しく向上させ、また、装置の小型化と製造コストの削減を図ることができると共に、流体バルブを極めて強固にロックすることができるという優れた効果を奏する。
本発明に係る流体バルブの駆動機構を実施するための最良の形態を、図1ないし図21を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、2つの急速開閉型のダイヤフラム弁1,21の上部に、1つの流体バルブの駆動機構51が取り付けられている。図1及び図2に示すように、一方のダイヤフラム弁1は、弁体41と、その上部に取り付けられた作動部2とからなる。作動部2は、ボンネット3、ダイヤフラム4、コンプレッサ5、弁軸6等からなる。ダイヤフラム4は、弾性材により形成され、ボンネット3により、弁体41に固定される。
弁軸6は、スラストワッシャ7、閉位置調整ねじ8、C形止め輪9等により、ボンネット3に回転自在に軸支される。コンプレッサ5は、弁軸6にカム筒10を介して軸方向に往復可能に連結される。コンプレッサ5の下部に、ダイヤフラム4が係止される。カムピン11が弁軸6を直交方向に貫通し、このカムピン11の両端部に、カム機構の作動をスムーズにするためのローラ12が回転自在に取り付けられる。カムピン11とローラ12は、ボンネット3によってその抜け出しが押さえられる。
カム筒10は、上部が円筒状に形成されて、その中に弁軸6が軸方向に摺動自在に、かつ周方向に回転自在に嵌合する。カム筒10の下部に、コンプレッサ5が掛け止めされる。カム筒10は、その外周面から突出するガイドピン13が、ボンネット3の上下方向に延びるガイド溝14に係合し、軸方向に摺動自在かつ周方向に回転不能である。
図3は、カム筒10を外側から見た部分展開図である。カム筒10には、カム溝15が直径方向に離隔して2つ配設される。このカム溝15は、軸心との直交面に対し斜めに延びる斜行域16と、斜行域16の下端及び上端からそれぞれ相反する方向に延びる全開域17及び全閉域18とからなる。軸心との直交面に対し、全開域17はわずかに上方傾斜し、全閉域18はわずかに下方傾斜する。このカム溝15に、カムピン11のローラ12が摺動自在に嵌合する。カム溝15の全開域17の上方傾斜と、全閉域18の下方傾斜とにより、ローラ12が全開域17又は全閉域18へ移動したとき、それぞれの位置に安定的に保持される。
図1に示すように、他方のダイヤフラム弁21は、上述のダイヤフラム弁1と同様の作動部22を有し、2つのダイヤフラム弁1,21の弁軸6,26は、同方向に略平行に配設される。ただし、図4に示すように、ダイヤフラム弁21のカム筒30のカム溝35は、上述のダイヤフラム弁1のカム溝15とは逆傾斜の斜行域36を有し、2つで1組のダイヤフラム弁1,21は、弁軸6,26の同一方向の回転に対し、その開閉動作が互いに逆である。ダイヤフラム弁1,21の弁軸6,26の回転角はともに略90°であり、これらの回転角で全開閉する。
図5に示すように、弁体41は、1つの流入口42と2つの流出口43,44と、これらを連通させる内部流路45,46,47が一体に形成されたものであり、図1に示した2つのダイヤフラム弁1,21は、流入口42を共通にするこの一体型の弁体41を有する。弁体41は、その内部流路46,47の一部が上方に開口し、その開口部に弁座48,49をそれぞれ有する。このため、2つのダイヤフラム弁1,21を極めて近接させて配設することができ、2つのダイヤフラム弁1,21と後述する駆動機構51とを一体に、極めて小型化することができる。なお、2つのダイヤフラム弁1,21の弁体は、必ずしも一体型である必要はなく、個別に取り付けてもよい。
図1及び図6に示すように、2つのダイヤフラム弁1,21は、1つの駆動機構51により駆動される。駆動機構51は、ダイヤフラム弁1の弁軸6に固定される従動アーム52、ダイヤフラム弁21の弁軸26に固定される従動アーム53、これら2つの従動アーム52,53を回転させる1つの駆動ロータ61等からなる。図6に示すように、2つの従動アーム52,53は、先端外周部に開口すると共に軸心方向に直線状に延びるスリット54,55と、スリット54,55の両側の外周部に配設されると共にすべて略同一半径に形成された凹円弧部56,57,58,59とを、それぞれ有する。
図1及び図6に示すように、駆動ロータ61は、上述の従動アーム52,53の凹円弧部56,57,58,59と略同一半径に形成された凸円弧部62を、その回転軸63と同軸に有する。また、駆動ロータ61は、従動アーム52,53のスリット54,55に摺動自在に噛合して従動アーム52,53を回転駆動させるピン65を、凸円弧部62よりも半径方向外側の位置に有する。ピン65の外側には、従動アーム52,53のスリット54,55との摺動を滑らかにするためのローラ66が取り付けられる。図6に示すように、駆動ロータ61の凸円弧部62のピン65に近い部分には、従動アーム52,53との接触を逃げるための逃げ部62aが凹設される。
このように、2つの従動アーム52,53と1つの駆動ロータ61は、いわゆるゼネバ歯車を形成する。図1及び図2に示すように、回転軸63はハウジング67に軸支され、図2及び図6に示すように、駆動ロータ61は、回転軸63にキーピン64により回転不能に固定される。図1に示すように、手動ハンドル68が回転軸63に取り付けられる。
次に、本流体バルブの駆動機構の作動について説明する。
図7に示すように、ハンドル68が図示右側の最大位置まで回転している。このとき、図示右側のダイヤフラム弁1の弁軸26は、図示右方向に最大角度の略90°だけ回転し、図3に示すように、そのカムピン11がカム筒10の全開域17側に位置する。その結果、カム筒10が最上位置まで引き上げられ、図1の示すダイヤフラム4が最上位置まで引き上げられて、ダイヤフラム弁1は全開している。また、図7に示すように、従動アーム52の凹円弧部57の一部は、駆動ロータ61の凸円弧部62の一部と噛合している。したがって、ゼネバ歯車の原理により、従動アーム52及びそれが固定される弁軸6は回転できず、ダイヤフラム弁1は全開位置に強固にロックされている。
一方、図7に示す図示左側のダイヤフラム弁21の弁軸26は、図示右方向に最大角度の略90°の位置へ回転し、図4に示すように、そのカムピン31がカム筒30の全閉域37側に位置している。その結果、カム筒30が最下位置まで押し下げられ、図1の示すダイヤフラム24が最下位置まで押し下げられて弁座49に圧接し、ダイヤフラム弁21は全閉している。また、図7に示すように、従動アーム53の凹円弧部58の一部と、駆動ロータ61の凸円弧部62の一部とが噛合し、従動アーム53及びそれが固定される弁軸26は回転できず、ダイヤフラム弁21は全閉位置に強固にロックされている。
図8に示すように、ハンドル68を図示下側へ略90°だけ回転させる。このとき、図7に示す駆動ロータ61のピン65が従動アーム52のスリット54に摺動自在に噛合すると共に、従動アーム52の凹円弧部57と、駆動ロータ61の凸円弧部62との噛合が外れ、ダイヤフラム弁1のロックが解除される。これにより、駆動ロータ61は、図8に示すように、従動アーム52を図示左方向に略90°の位置へ回転させることができる。駆動ロータ61の凸円弧部62には逃げ部62aが凹設されているから、従動アーム52の先端が回転中に駆動ロータ61の凸円弧部62に接触することはない。
これにより、図3に示すカムピン11が、カム筒10の全閉域18側へ移動する。その結果、カム筒10が最下位置まで押し下げられ、図1に示すダイヤフラム4が最下位置まで押し下げられて弁座48に圧接し、ダイヤフラム弁1は全閉する。図8に示すように、これと共に、従動アーム52の凹円弧部56の一部と、駆動ロータ61の凸円弧部62の一部とが噛合し、従動アーム52及びそれが固定される弁軸6は回転できなくなり、ダイヤフラム弁1は全閉位置に強固にロックされる。
一方、ハンドル68がこのように回転している間、駆動ロータ61の凸円弧部62は、従動アーム53の凹円弧部58内を摺動自在にこれと噛合し続けるので、従動アーム53及びそれが固定される弁軸26は回転できず、ダイヤフラム弁21は全閉位置に強固にロックされ続ける。この状態で、従動アーム52,53のそれぞれのスリット54,55は、ピン65を介在させて、駆動ロータ61のピン65のピッチ円の接線上にかつ反対向きに開口する。
図9に示すように、ハンドル68をさらに図示左側へ略90°だけ回転させる。図8に示す従動アーム52,53のスリット54,55は、駆動ロータ61のピン65のピッチ円の接線上に、かつ反対向きに開口するから、駆動ロータ61のピン65が従動アーム52のスリット54からスムーズに外れ、従動アーム53のスリット55にスムーズに噛合する。これと共に、従動アーム53の凹円弧部58と、駆動ロータ61の凸円弧部62との噛合が外れ、ダイヤフラム弁21のロックは解除される。
図9に示すように、これにより、駆動ロータ61は、従動アーム53を図示左方向に略90°だけ回転させることができる。駆動ロータ61の凸円弧部62には逃げ部62aが凹設されているから、従動アーム53の先端が駆動ロータ61の凸円弧部62に接触することはない。この結果、弁軸26は図示左方向に略90°の位置へ回転し、図4に示すカムピン31がカム筒30の全開域38へ移動して、カム筒30が最上位置まで引き上げられる。図1の示すダイヤフラム24が最上位置まで引き上げられて、ダイヤフラム弁21は全開する。図9に示すように、これと共に、従動アーム53の凹円弧部59の一部と、駆動ロータ61の凸円弧部62の一部とが噛合し、従動アーム53及びそれが固定される弁軸26は回転できなくなり、ダイヤフラム弁21は全開位置に強固にロックされる。
一方、ハンドル68がこのように回転している間、駆動ロータ61の凸円弧部62は、従動アーム52の凹円弧部56内を摺動自在にこれと噛合し続けるので、従動アーム52及びそれが固定される弁軸6は回転できず、ダイヤフラム弁1は全閉位置に強固にロックされ続ける。再びダイヤフラム弁21を閉弁させ、ダイヤフラム弁1を開弁させる場合には、上述とは逆のハンドル操作を行えばよい。
このように、本流体バルブの駆動機構によれば、1つの駆動ロータ61を回転させることにより、2つのダイヤフラム弁1,21の開閉を間隔を置かずに連続的に行なうことができ、ダイヤフラム弁の操作性を著しく向上させることができる。また、従来は2つ必要であったハンドルを1つだけ配設すれば済むようになり、小型化ができると共に、製造コストの削減を図ることができる。
また、従動アーム52,53の回転停止時には、駆動ロータ61の凸円弧部62が従動アーム52,53の凹円弧部56,57,58,59にそれぞれ噛合するから、従動アーム52,53は、駆動ロータ61の凸円弧部62により強固にロックされる。したがって、2つのダイヤフラム弁に対する個別のロック装置が不要となり、これによっても製造コストの削減を図ることができる。
なお、上述の2つのダイヤフラム弁1,21は、弁軸6,26の同一方向の回転に対し開閉動作が逆であったが、これに限定されるものではなく、開閉動作は同一でもよい。また、2つのダイヤフラム弁1,21は開閉制御ではなく、流量制御を行うものでもよい。さらに、2つのダイヤフラム弁1,21の開閉角度は、必ずしも略90°である必要はなく、また同一である必要もない。
図10に示すように、2つの従動アーム71,72のスリット73,74は、必ずしも駆動ロータ75のピン76のピッチ円の略同一接線上に位置する必要はない。スリット73,74がピン76のピッチ円の接線方向に、かつ反対向きに開口しているものであれば、それらが離隔して配設されていても、1つのピン76により2つの従動アーム71,72を連続的に回転させることができる。
図11に示すように、駆動ロータ81に2つのピン82,83を配設し、各ピン82,83により、そのスリット86,87が同じ向きに開口する2つの従動アーム84,85を回転駆動させるようにしてもよい。このようにすれば、2つのダイヤフラム弁を同時に作動させることができる。ただし、2つのダイヤフラム弁は、弁軸88,89の回転角が同一のものを配設する。
図12に示すように、駆動ロータ91に2つのピン92,93を配設し、これらのピン92,93により、そのスリット98,99が反対向きに開口する2つの従動アーム94,95と、そのスリット100,101が反対向きに開口する2つの従動アーム96,97とを、それぞれ回転駆動させるようにしてもよい。このようにすれば、1つの駆動ロータ91により、4つのダイヤフラム弁102,103,104,105を作動させることができる。
この場合、従動アーム94,96により駆動されるダイヤフラム弁102,104は、駆動ロータ91の回転により同時に作動するから、弁軸106,108の回転角が同一のものを配設する。同様に、従動アーム95,97により駆動されるダイヤフラム弁103,105も、弁軸107,109の回転角が同一のものを配設する。また、これら4つのダイヤフラム弁102,103,104,105が、図13に示すように、共通の流入口112と4つの流出口113,114,115,116とを有する一体型の弁座111を備えることにより、装置全体を極めて小型化することができる。さらに、4つのダイヤフラム弁102,103,104,105により、弁軸の同一方向の回転に対しその開閉動作が互いに逆となる2つで一組のダイヤフラム弁102,103、及びダイヤフラム弁104,105を形成することもできる。
駆動ロータ61の回転軸63を回転させるための機構は、上述の手動ハンドル68に限定されるものではなく、例えば、図14に示すように油圧シリンダ機構121によるもの、図15に示すように電動機構122によるもの、図16に示すように空気シリンダ機構123によるもの、図17に示すように手動ギア機構124よるもの等がある。
本流体バルブの駆動機構は、上述のダイヤフラム弁1,21に限定して実施されるものではなく、弁軸を所定角度だけ回転させることにより、その開閉又は流量制御を行なう流体バルブであれば、どのようなタイプの流体バルブに対しても実施することができる。例えば、図18及び図19に示すようなボール弁125、図20及び図21に示すようなバタフライ弁126等に対しても実施することができる。
また、上述の従動アームのスリットに代えて、凹み状の溝としてもよい。さらに、このスリット又は溝は、必ずしも従動アームの先端外周部に開口するものでなくてもよい。駆動ロータのピンは、1つ又は2つに限定されるものではなく、3つ以上であってもよい。駆動ロータに回転駆動される従動アームの数、すなわち従動アームによって駆動される流体バルブの数は、2つ又は4つに限定されるものではなく、3つ又は5つ以上であってもよい。
本流体バルブの駆動機構は、複数の流体バルブを1つのハンドル等より駆動可能として流体バルブの操作性を著しく向上させ、また装置の小型化と製造コストの削減を図ことができると共に、流体バルブを極めて強固にロックすることができるものであるから、様々な用途の流体バルブに対して広く利用することができる。
本発明に係る流体バルブの駆動機構を示す正面断面図である。 図1の矢線II-II における断面を示す断面図である。 図1のダイヤフラム弁1のカム筒10を外側から見た部分展開図である。 図1のダイヤフラム弁21のカム筒30を外側から見た部分展開図である。 図1の弁体41を示す平面図である。 図1の矢線VI-VI における断面を示す断面図である。 図1の流体バルブの駆動機構の作動を示す平面図である。 図7の作動の続きを示す平面図である。 図8の作動の続きを示す平面図である。 図1とは別の流体バルブの駆動機構を示す平面図である。 図1とはまた別の流体バルブの駆動機構を示す平面図である。 図1とはさらに別の流体バルブの駆動機構を示す平面図である。 図12のダイヤフラム弁の弁座を示す平面図である。 油圧シリンダ機構が装着されたダイヤフラム弁を示す正面図である。 電動機構が装着されたダイヤフラム弁を示す正面図である。 空気シリンダ機構が装着されたダイヤフラム弁を示す正面図である。 手動ギア機構が装着されたダイヤフラム弁を示す正面図である。 ボール弁に対する実施例を示す正面図である。 図18のボール弁を示す正面図である。 バタフライ弁に対する実施例を示す正面図である。 図20のバタフライ弁を示す正面図である。
符号の説明
1 ダイヤフラム弁
2 作動部
3 ボンネット
4 ダイヤフラム
5 コンプレッサ
6 弁軸
7 スラストワッシャ
8 閉位置調整ねじ
9 C形止め輪
10 カム筒
11 カムピン
12 ローラ
13 ガイドピン
14 ガイド溝
15 カム溝
16 斜行域
17 全開域
18 全閉域
21 ダイヤフラム弁
22 作動部
24 ダイヤフラム
26 弁軸
30 カム筒
31 カムピン
35 カム溝
36 斜行域
37 全閉域
38 全開域
41 弁体
42 流入口
43,44 流出口
45,46,47 内部流路
48,49 弁座
51 駆動機構
52,53従動アーム
54,55 スリット
56,57,58,59 凹円弧部
61 駆動ロータ
62 凸円弧部
62a 逃げ部
63 回転軸
64 キーピン
65 ピン
66 ローラ
67 ハウジング
68 ハンドル
71,72 従動アーム
73,74 スリット
75 駆動ロータ
76 ピン
81 駆動ロータ
82,83 ピン
84,85 従動アーム
86,87 スリット
88,89 弁軸
91 駆動ロータ
92,93 ピン
94,95,96,97 従動アーム
98,99,100,101 スリット
102,103,104,105 ダイヤフラム弁
106,107,108,109 弁軸
111 弁座
112 流入口
113,114,115,116 流出口
121 油圧シリンダ機構
122 電動機構
123 空気シリンダ機構
124 手動ギア機構
125 ボール弁
126 バタフライ弁

Claims (9)

  1. 弁軸(6,26,88,89,106,107,108,109)を所定角度だけ回転させることにより開閉又は流量制御を行なう複数の流体バルブ(1,21,102,103,104,105,125,126)を駆動させるための流体バルブの駆動機構(51)であって、前記流体バルブの駆動機構は、前記弁軸に固定される従動アーム(52,53,71,72,84,85,94,95,96,97)と、前記従動アームを回転駆動させる1つの駆動ロータ(61,75,81,91)とを備え、前記複数の流体バルブの前記弁軸は、同方向に略平行に配設され、前記従動アームは、軸心方向に直線状に延びるスリット(54,55,73,74,86,87,98,99,100,101)又は溝と、前記スリット又は前記溝の両側の前記外周部に配設された凹円弧部(56,57,58,59)とを有し、前記駆動ロータは、前記凹円弧部と略同一半径に形成された凸円弧部(62)を回転軸(63)と同軸に有すると共に、前記スリット又は前記溝と摺動自在に噛合して前記従動アームを回転駆動させるピン(65,76,82,83,92,93)を前記凸円弧部よりも半径方向外側の位置に有する一方、前記従動アームの回転停止時に前記駆動ロータの前記凸円弧部を前記従動アームの前記スリット又は前記溝の両側の前記外周部に配設された前記凹円弧部の一方に摺動自在に噛合させることを特徴とする流体バルブの駆動機構。
  2. 前記スリット(54,55,73,74,86,87,98,99,100,101)又は前記溝は、前記弁軸(6,26,88,89,106,107,108,109)の前記所定角度の一側又は両側において前記駆動ロータ(61,75,81,91)の前記ピン(65,76,82,83,92,93)のピッチ円の接線方向に開口していることを特徴とする請求項1に記載の流体バルブの駆動機構。
  3. 前記スリット(54,55,98,99,100,101)又は前記溝は、1つの前記ピン(65,92,93)を介在させて略同一接線上に位置しかつ反対向きに開口していることを特徴とする請求項2に記載の流体バルブの駆動機構。
  4. 前記従動アーム(84,85)は、個別の前記ピン(82,83)により回転駆動されることを特徴とする請求項1に記載の流体バルブの駆動機構。
  5. 前記流体バルブ(1,21)は、2つで一組を成し、前記2つの流体バルブは、前記弁軸(6,26)の同一方向の回転に対し開閉動作又は流量の大小が互いに逆であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の流体バルブの駆動機構。
  6. 前記弁軸(6,26)の前記所定角度は、略90°であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の流体バルブの駆動機構。
  7. 前記流体バルブは、ダイヤフラム弁(1,21,102,103,104,105)、ボール弁(125)、バタフライ弁(126)のいずれかからなることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の流体バルブの駆動機構。
  8. 前記ダイヤフラム弁(1,21,102,103,104,105)は、流入口(42,112)を共通にする一体型の弁体(41,111)を備えたことを特徴とする請求項7に記載の流体バルブの駆動機構。
  9. 前記駆動ロータ(61,75,81,91)の前記回転軸(63)は、手動ハンドル(68)、油圧シリンダ機構(121)、電動機構(122)、空気シリンダ機構(123)、手動ギア機構(124)のいずれかにより回転駆動されることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の流体バルブの駆動機構。
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